IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.の特許一覧

特表2024-500633荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査
<>
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図1
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図2
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図3
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図4
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図5
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図6
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図7A
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図7B
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図7C
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図8A
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図8B
  • 特表-荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-10
(54)【発明の名称】荷電粒子システムにおける高度電荷コントローラモジュールによる熱補助検査
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/20 20060101AFI20231227BHJP
   H01J 37/28 20060101ALI20231227BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H01J37/20 E
H01J37/28 B
H01L21/66 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530778
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 EP2021085372
(87)【国際公開番号】W WO2022128846
(87)【国際公開日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】63/126,430
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】イェ,ニン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ジュン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イーシャン
【テーマコード(参考)】
4M106
5C101
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106AA09
4M106BA02
4M106BA05
4M106CA39
4M106DB05
4M106DB16
4M106DH32
4M106DJ20
5C101AA03
5C101FF02
5C101FF16
5C101FF17
5C101HH11
(57)【要約】
荷電粒子ビームシステムのサンプル表面上の電荷を制御するためのビームを提供するための装置、システム、及び方法。いくつかの実施形態では、ビームを放出するように構成されたレーザ源を含むモジュール。ビームは、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することができる。ピクセルの欠陥を検出するように構成された電子ビームツールであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、電子ビームツール。
【選択図】 図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ビームシステムであって、
ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明するビームを放出して、前記ピクセルを間接的に加熱することにより、前記ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減するように構成されるモジュールと、
前記ピクセルの欠陥を検出するように構成される電子ビームツールであって、前記欠陥が前記ピクセルの前記間接的加熱によって誘発される、電子ビームツールと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記電子ビームツールがさらに、電圧コントラストを用いて前記欠陥を検出するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モジュールがレーザ源を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ビームが、複数のビームを含み、
前記レーザ源が、複数のレーザ源を含み、及び
前記複数のレーザ源の各レーザ源が、前記複数のビームのうちの1つのビームを放出するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記エリアが複数のエリアを含み、及び前記複数のビームの各ビームが、前記ウェーハ上の前記ピクセルに隣接する前記複数のエリアの各エリアを照明する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のビームの各ビームが、前記ピクセルを間接的に加熱する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記モジュールが、ビームスプリッタ及びミラーをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ビームスプリッタが、前記ビームを複数のビームに分割するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記エリアが複数のエリアを含み、及び前記ミラーが、前記複数のビームの各ビームを前記複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数のビームの各ビームが、前記ウェーハ上の前記ピクセルに隣接する前記複数のエリアの各エリアを照明する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数のビームの各ビームが、前記ピクセルを間接的に加熱する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ビームスプリッタが、複数のビームスプリッタを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ミラーが、複数のミラーを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記ビームが、複数のビームを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記モジュールが、第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡をさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年12月16日に出願された米国特許出願第63/126,430号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本明細書の記載は、荷電粒子ビームシステムの分野に関し、より詳細には、荷電粒子ビームシステムの検査システムのサンプル表面上の電荷を制御するためのビームを提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路(IC)の製造プロセスでは、未完成の又は完成した回路コンポーネントが設計通りに製造されていること、及び欠陥がないことを確実にするために検査される。光学顕微鏡を利用した検査システムの分解能は、一般的に数百ナノメータ程度であり、分解能は、光の波長によって制限される。ICコンポーネントの物理的なサイズが100ナノメータ未満、或いは10ナノメータ未満と縮小していくにつれ、光学顕微鏡を利用した検査システムよりも高い分解能が可能な検査システムが必要とされる。
【0004】
[0004] 1ナノメータ未満の分解能が可能な走査電子顕微鏡(SEM)又は透過電子顕微鏡(TEM)などの荷電粒子(例えば電子)ビーム顕微鏡は、100ナノメータ未満のフィーチャサイズを有するICコンポーネントを検査するための実用的ツールとして機能する。SEMを用いて、単一の一次電子ビームの電子又は複数の一次電子ビームの電子を、検査下のウェーハの関心位置に集束させることができる。一次電子は、ウェーハと相互作用し、後方散乱され得るか、又はウェーハに二次電子を放出させ得る。後方散乱電子及び二次電子を含む電子ビームの強度は、ウェーハの内部構造及び外部構造の特性に基づいて変化することがあり、それによって、ウェーハに欠陥があるか否かを示すことができる。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示の実施形態は、荷電粒子ビームシステムのサンプル表面上の電荷を制御するためのビームを提供するための装置、システム、及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、ビームを放出するように構成されたモジュールは、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することができる。ピクセルの欠陥を検出するように構成された電子ビームツールであって、欠陥が、ピクセルの間接的加熱によって誘発される、電子ビームツール。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態では、検査方法は、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明するビームをモジュールから放出して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することと、ピクセルの欠陥を検出することであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、検出することと、を含み得る。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である、コンピューティングデバイスに検査方法を実行させるための命令の一セットを格納し得る。この方法は、モジュールから、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減するビームと、ピクセルの欠陥を検出することであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、検出することと、を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[0008]本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビーム検査(EBI)システムを示す概略図である。
図2】[0009]本開示の実施形態と一致する、図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システムの一部である例示的なマルチビームシステムを示す概略図である
図3】[0010]本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビームシステムを示す概略図である。
図4】[0011]本開示の実施形態と一致する、一次電子ビームレットの着地エネルギーに対する二次電子の歩留まり率を示す例示的なグラフである。
図5】[0012]本開示の実施形態と一致する、ウェーハの例示的な電圧コントラスト応答を示す概略図である。
図6】[0013]本開示の実施形態と一致する例示的なPN接合ダイオードである。
図7A】[0014]本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビームシステムを示す概略図である。
図7B】[0015]本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビームシステムを示す概略図である。
図7C】[0016]本開示の実施形態と一致する、図7A又は図7Bの例示的な電子ビームシステムの上面図を示す概略図である。
図8A】[0017]本開示の実施形態と一致する、例示的なACCモジュール構成を示す概略図である。
図8B】[0018]本開示の実施形態と一致する、図8AのACCモジュール構成の上面図を示す概略図である。
図9】[0019]本開示の実施形態と一致する、ACCモジュールを使用してサンプルを検査する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0020] これより、添付の図面に例が示される例示的な実施形態について詳細に言及する。以下の説明は、添付の図面を参照し、添付の図面では、異なる図面における同じ番号は、別段の記載のない限り、同一又は類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明に記載される実装形態は、本開示と一致するすべての実装形態を表すものではない。代わりに、それらは、添付の特許請求の範囲に記載される主題に関連した態様と一致する装置及び方法の単なる例である。例えば、いくつかの実施形態は、電子ビームを利用する状況で説明されているが、本開示はそれに限定されない。他のタイプの荷電粒子ビームも同様に適用することができる。さらに、光学イメージング、光検出、X線検出、極端紫外線検査、深紫外線検査などの他のイメージングシステムが使用されてもよい。
【0010】
[0021] 電子デバイスは、基板と呼ばれるシリコン片の上に形成された回路により構築される。多くの回路は、同じシリコン片上にまとめて形成することができ、集積回路又はICと呼ばれる。基板上にさらに多くの回路を収めることができるように、これらの回路のサイズは劇的に小さくなっている。例えば、スマートフォン内のICチップは、親指の爪ほどの大きさであり得るが、20億個を超えるトランジスタを含む場合があり、各トランジスタのサイズは、人間の髪の毛のサイズの1000分の1未満である。
【0011】
[0022] これらの非常に小さなICの製造は、複雑で時間のかかる高価なプロセスであり、何百もの個々のステップを伴うことが多い。1つのステップにおけるエラーであっても、完成ICに欠陥をもたらし、完成ICを無用なものにする可能性がある。したがって、製造プロセスの目標の1つは、そのような欠陥を回避して、プロセスで製造される機能ICの数を最大化すること、つまり、プロセスの全体的な歩留まりを向上させることである。
【0012】
[0023] 歩留まりを向上させる1つの要素は、チップの製造プロセスを、それが十分な数の機能集積回路を製造していることを確実にするためにモニタリングすることである。プロセスをモニタリングする1つの方法は、チップの回路構造を形成の様々な段階で検査することである。走査電子顕微鏡(SEM)を用いて検査が実施されてもよい。SEMを使用して、これらの非常に小さな構造をイメージングすること、事実上、ウェーハの構造の「写真」を撮ることができる。その画像を使用して、構造が適切に形成されたかどうか、及び構造が適切な位置に形成されたかどうかも決定することができる。構造に欠陥がある場合には、欠陥が再び起こりにくいようにプロセスを調整することができる。半導体処理の様々な段階で欠陥が発生し得る。上記の理由から、欠陥をできるだけ早く正確及び効率的に見つけることが重要である。
【0013】
[0024] SEMの動作原理はカメラに似ている。カメラは、人又は物体から反射又は放出された光の明るさ及び色を受信及び記録することにより、写真を撮る。SEMは、構造から反射又は放出された電子のエネルギー又は量を受信及び記録することにより、「写真」を撮る。このような「写真」を撮る前に、電子ビームが構造上に供給されてもよく、電子が構造から反射又は放出(「出射」)されると、SEMの検出器が、それらの電子のエネルギー又は量を受信及び記録して、画像を生成し得る。このような「写真」を撮るために、単一の電子ビームを使用するSEM(「単一ビームSEM」と呼ばれる)もあれば、複数の電子ビームを使用してウェーハの複数の「写真」を撮るSEM(「マルチビームSEM」と呼ばれる)もある。複数の電子ビームを使用することにより、SEMは、これらの複数の「写真」を取得するためのより多くの電子ビームを構造上に供給することができ、その結果、構造からより多くの電子が出射する。したがって、検出器は、より多くの出射電子を同時に受け取り、より高い効率及びより速い速度でウェーハの構造の画像を生成することができる。
【0014】
[0025] 電子ビームが構造に供給されると、大きなビーム電流により、構造上に電荷が蓄積される場合があり、これは、画像の品質に影響を与え得る。構造上の蓄積電荷を調節するために、光伝導効果、光電効果、又は熱効果などの効果により、蓄積電荷を制御するように、レーザビームなどの光ビームを構造上に照射するためにACCモジュールが用いられてもよい。
【0015】
[0026] 例えば、半導体構造は、価電子帯、エネルギーギャップ、及び伝導帯を含むエネルギー帯構造を示す外殻原子準位を持つ。半導体に(例えば光ビームの形で)外部エネルギーが与えられると、価電子が、親原子との結合を解除するのに十分なエネルギーを得て、価電子帯から伝導帯に飛び移る場合がある。伝導帯の自由電子は、親原子からの分離により、自由に動くことができる。電子が価電子帯から伝導帯に飛び移ると、価電子帯に正孔が生じる。このように、半導体では、電子がエネルギーギャップを飛び越えると、自由電子及び正孔のペアが生成される。
【0016】
[0027] 半導体で生成される自由電子の数(例えば、自由電子密度)を調整するために、半導体に当てられる光ビームが調整され得る。生成される自由電子の数は、半導体の電流の流れに影響を与える。例えば、半導体において生成される自由電子の数が増加すると、半導体における電流の流れが増加し、半導体における抵抗が減少する。したがって、ACCモジュールから放出された光ビームは、半導体構造上の電荷を制御する(例えば、PN接合における伝導率を改善する)ために使用され得る。
【0017】
[0028] しかしながら、ACCモジュールには、制約がある。検査中にサンプル上の蓄積電荷を制御するためにACCモジュールが用いられる場合があるが、これらのACCモジュールは、必ずしもサンプルの動作条件をシミュレートするわけではない。例えば、ICの故障の多くは、PN接合の高温により生じる。ACCモジュールには、サンプルに対するある程度の加熱効果があるが、これらの加熱効果は、検査中にピクセルを加熱するようにビームを直接放出するためにACCモジュールが使用される場合、電圧コントラストによる光誘起効果と区別がつかない。
【0018】
[0029] また、ステージの加熱は、機械メトロロジに関する問題(例えば、ステージは、温度変化によってドリフトすることがある)、又はサンプル上の正確な位置を検出するための検査信号に関する問題(例えば、ステージの加熱は、レンズ、検出器などのシステムの他のコンポーネントに影響を与えることがある)を生じさせることがあるので、サンプルステージの加熱は、検査中のインシチュ加熱には適さない。
【0019】
[0030] 開示される実施形態のいくつかは、ピクセルに隣接するエリアに光ビームを放出するために1つ又は複数のACCモジュールを使用することによって、これらの欠点の一部又はすべてに対処するシステム及び方法を提供する。開示される実施形態は、ピクセルに隣接するエリアに光ビームを放出することによってピクセルを加熱することができ、それによって電圧コントラストを使用して光誘起欠陥及び熱誘起欠陥を検出することを可能にする、1つ又は複数のACCモジュールを提供する。
【0020】
[0031] 図面中のコンポーネントの相対的な寸法は、明確にするために誇張されている場合がある。以下の図面の説明内では、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似のコンポーネント又はエンティティを指し、個々の実施形態に関する相違点のみが説明される。
【0021】
[0032] 本明細書において、特に別段の記載のない限り、「又は」という用語は、実行不可能な場合を除き、すべての可能な組み合わせを包含する。例えば、あるコンポーネントがA又はBを含み得ると記載されている場合、特に別段の記載のない限り、又は実行不可能な場合を除き、このコンポーネントは、A、又はB、又はA及びBを含み得る。第2の例として、あるコンポーネントが、A、B、又はCを含み得ると記載されている場合、特に別段の記載のない限り、又は実行不可能な場合を除き、このコンポーネントは、A、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はB及びC、又はA及びB及びCを含み得る。
【0022】
[0033] 図1は、本開示の実施形態と一致する例示的な電子ビーム検査(EBI)システム100を示す。EBIシステム100は、イメージングに使用することができる。図1に示されるように、EBIシステム100は、メインチャンバ101、ロード/ロックチャンバ102、電子ビームツール104、及び機器フロントエンドモジュール(EFEM)106を含む。電子ビームツール104は、メインチャンバ101内に配置される。EFEM106は、第1のローディングポート106a及び第2のローディングポート106bを含む。EFEM106は、追加の1つ又は複数のローディングポートを含み得る。第1のローディングポート106a及び第2のローディングポート106bは、検査されるウェーハ(例えば、半導体ウェーハ又は1つ若しくは複数の他の材料で作られたウェーハ)又はサンプルを含むウェーハ前面開口式一体型ポッド(FOUP(front opening unified pod))を受け取る(ウェーハ及びサンプルは、言い換え可能に使用され得る)。「ロット」とは、バッチとして処理するためにロードされ得る複数のウェーハである。
【0023】
[0034] EFEM106の1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、ウェーハをロード/ロックチャンバ102に運ぶことができる。ロード/ロックチャンバ102は、大気圧未満の第1の圧力に達するようにロード/ロックチャンバ102内のガス分子を除去するロード/ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続される。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、ウェーハをロード/ロックチャンバ102からメインチャンバ101に運ぶことができる。メインチャンバ101は、第1の圧力未満の第2の圧力に達するようにメインチャンバ101内のガス分子を除去するメインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続される。第2の圧力に達した後、ウェーハは、電子ビームツール104による検査を受ける。電子ビームツール104は、単一ビームシステム又はマルチビームシステムであってもよい。
【0024】
[0035] コントローラ109は、電子ビームツール104に電子的に接続される。コントローラ109は、EBIシステム100の様々な制御を実行するように構成されたコンピュータであってもよい。コントローラ109は、メインチャンバ101、ロード/ロックチャンバ102、及びEFEM106を含む構造の外にあるものとして図1に示されているが、コントローラ109が構造の一部であってもよいことが理解される。
【0025】
[0036] いくつかの実施形態では、コントローラ109は、1つ又は複数のプロセッサ(図示せず)を含み得る。プロセッサは、情報を操作又は処理することが可能な汎用又は特定の電子デバイスであってもよい。例えば、プロセッサは、任意の数の中央処理装置(又は「CPU」)、グラフィック処理ユニット(又は「GPU」)、光プロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、IP(intellectual property)コア、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、プログラマブルアレイロジック(PAL)、ジェネリックアレイロジック(GAL)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びデータ処理が可能な任意のタイプの回路の任意の組み合わせを含み得る。また、プロセッサは、ネットワークを介して結合された複数の機械又はデバイスに分散された1つ又は複数のプロセッサを含む仮想プロセッサであってもよい。
【0026】
[0037] いくつかの実施形態では、コントローラ109は、1つ又は複数のメモリ(図示せず)をさらに含み得る。メモリは、プロセッサによって(例えば、バスを介して)アクセス可能なコード及びデータを格納することができる汎用又は特定の電子デバイスであってもよい。例えば、メモリは、任意の数のランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、光ディスク、磁気ディスク、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュドライブ、セキュリティデジタル(SD)カード、メモリスティック、コンパクトフラッシュ(CF)カード、又は任意のタイプのストレージデバイスの任意の組み合わせを含み得る。コードは、オペレーティングシステム(OS)、及び特定のタスクのための1つ又は複数のアプリケーションプログラム(又は「アプリ」)を含み得る。また、メモリは、ネットワークを介して結合された複数の機械又はデバイスに分散された1つ又は複数のメモリを含む仮想メモリであってもよい。
【0027】
[0038] これより、本開示の実施形態と一致する、図1のEBIシステム100の一部であるマルチビーム検査ツールを含む例示的な電子ビームツール104を示す概略図である図2が参照される。いくつかの実施形態では、電子ビームツール104は、図1のEBIシステム100の一部である単一ビーム検査ツールとして動作させることができる。マルチビーム電子ビームツール104(本明細書では装置104とも呼ばれる)は、電子源201、クーロンアパーチャプレート(又は「ガンアパーチャプレート」)271、集光レンズ210、ソース変換ユニット220、一次投影システム230、電動ステージ209、及び検査されるサンプル208(例えば、ウェーハ又はフォトマスク)を保持するために電動ステージ209によって支持されるサンプルホルダ207を含む。マルチビーム電子ビームツール104は、二次投影システム250及び電子検出デバイス240をさらに含んでもよい。一次投影システム230は、対物レンズ231を含み得る。電子検出デバイス240は、複数の検出素子241、242、及び243を含み得る。ビームセパレータ233及び偏向走査ユニット232は、一次投影システム230の内部に配置され得る。
【0028】
[0039] 電子源201、クーロンアパーチャプレート271、集光レンズ210、ソース変換ユニット220、ビームセパレータ233、偏向走査ユニット232、及び一次投影システム230は、装置104の一次光軸204と位置合わせされてもよい。二次投影システム250及び電子検出デバイス240は、装置104の二次光軸251と位置合わせされてもよい。
【0029】
[0040] 電子源201は、カソード(図示せず)及び抽出器又はアノード(図示せず)を含んでいてもよく、動作中に、電子源201は、カソードから一次電子を放出するように構成され、一次電子は、抽出器及び/又はアノードによって抽出又は加速されることによって、一次ビームクロスオーバー(仮想又は実在)203を形成する一次電子ビーム202が形成される。一次電子ビーム202は、一次ビームクロスオーバー203から放出されるように可視化され得る。
【0030】
[0041] ソース変換ユニット220は、像形成素子アレイ(図示せず)、収差補償器アレイ(図示せず)、ビーム制限アパーチャアレイ(図示せず)、及び事前屈曲マイクロ偏向器アレイ(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、事前屈曲マイクロ偏向器アレイは、ビーム制限アパーチャアレイ、像形成素子アレイ、及び収差補償器アレイに垂直に入るように、一次電子ビーム202の複数の一次ビームレット211、212、213を偏向させる。いくつかの実施形態では、装置104は、単一の一次ビームレットが生成されるような単一ビームシステムとして動作させることができる。いくつかの実施形態では、集光レンズ210は、一次電子ビーム202を、平行ビームとなり、及びソース変換ユニット220に垂直に入射するように集束させるように設計される。像形成素子アレイは、一次電子ビーム202の複数の一次ビームレット211、212、213に影響を与えるため、及び一次ビームクロスオーバー203の複数の平行像(虚像又は実像)を形成するための複数のマイクロ偏向器又はマイクロレンズを一次ビームレット211、212、及び213のそれぞれに対して1つずつ含み得る。いくつかの実施形態では、収差補償器アレイは、像面湾曲補償器アレイ(図示せず)及び非点収差補償器アレイ(図示せず)を含み得る。像面湾曲補償器アレイは、一次ビームレット211、212、及び213の像面湾曲収差を補償するための複数のマイクロレンズを含み得る。非点収差補償器アレイは、一次ビームレット211、212、及び213の非点収差を補償するための複数のマイクロ非点収差補正装置を含んでもよい。ビーム制限アパーチャアレイは、個々の一次ビームレット211、212、及び213の直径を制限するように構成され得る。図2は、一例として3つの一次ビームレット211、212、及び213を示し、ソース変換ユニット220は、任意の数の一次ビームレットを形成するように構成され得ることが理解される。コントローラ109は、ソース変換ユニット220、電子検出デバイス240、一次投影システム230、又は電動ステージ209などの図1のEBIシステム100の様々な部分に接続され得る。いくつかの実施形態では、以下にさらに詳しく説明するように、コントローラ109は、様々な画像及び信号処理機能を実行することができる。また、コントローラ109は、荷電粒子ビーム検査システムの動作を制御するための様々な制御信号を生成することができる。
【0031】
[0042] 集光レンズ210は、一次電子ビーム202を集束させるように構成される。集光レンズ210はさらに、集光レンズ210の集束力を異ならせることによって、ソース変換ユニット220のダウンビームで一次ビームレット211、212、及び213の電流を調整するように構成され得る。代替的に、個々の一次ビームレットに対応するビーム制限アパーチャアレイ内のビーム制限アパーチャの半径方向サイズを変更することによって、電流が変更され得る。電流は、ビーム制限アパーチャの半径方向サイズ、及び集光レンズ210の集束力の両方を変えることによって変更され得る。集光レンズ210は、その第1の主面の位置が移動可能であるように構成され得る調整可能な集光レンズであってもよい。調整可能な集光レンズは、磁性を有するように構成されてもよく、その結果、オフアクシスビームレット212及び213が、回転角度を有してソース変換ユニット220を照明することがある。回転角度は、集束力又は調整可能な集光レンズの第1の主面の位置によって変化する。集光レンズ210は、集光レンズ210の集束力を変化させながら、回転角度を変化しないように維持するように構成され得る回転防止集光レンズであってもよい。いくつかの実施形態において、集光レンズ210は、その集束力及びその第1の主面の位置が変化するときに回転角度が変化しない、調整可能な回転防止集光レンズであってもよい。
【0032】
[0043] 対物レンズ231は、ビームレット211、212、及び213を検査のためにサンプル208上に集束させるように構成されてもよく、本実施形態では、サンプル208の表面上に3つのプローブスポット221、222、及び223を形成することができる。クーロンアパーチャプレート271は、動作時に、一次電子ビーム202の周辺電子を遮断してクーロン効果を低減するように構成される。クーロン効果により、一次ビームレット211、212、213のプローブスポット221、222、及び223のそれぞれのサイズが拡大し、その結果、検査分解能が悪化し得る。
【0033】
[0044] ビームセパレータ233は、例えば、静電双極子場及び磁気双極子場(図2では図示せず)を生成する静電偏向器を含むウィーンフィルタであってもよい。動作時に、ビームセパレータ233は、一次ビームレット211、212、及び213の個々の電子に静電双極子場による静電力を及ぼすように構成され得る。静電力は、ビームセパレータ233の磁気双極子場が個々の電子に及ぼす磁力と大きさは等しいが方向は逆である。したがって、一次ビームレット211、212、及び213は、少なくとも実質的にゼロの偏向角度で、ビームセパレータ233を少なくとも実質的にまっすぐに通過し得る。
【0034】
[0045] 偏向走査ユニット232は、動作時に、一次ビームレット211、212、及び213を偏向させて、サンプル208の表面の一セクションにおける個々の走査エリアにわたってプローブスポット221、222、及び223を走査するように構成される。一次ビームレット211、212、及び213又はプローブスポット221、222、及び223のサンプル208への入射に応答して、電子がサンプル208から発生し、3つの二次電子ビーム261、262、及び263を生成する。二次電子ビーム261、262、及び263の各々は、一般的には、二次電子(50eV以下の電子エネルギーを有する)及び後方散乱電子(50eV~一次ビームレット211、212、及び213の着地エネルギーの電子エネルギーを有する)を含む。ビームセパレータ233は、二次電子ビーム261、262、及び263を二次投影システム250に向けて偏向させるように構成される。続いて、二次投影システム250は、二次電子ビーム261、262、及び263を電子検出デバイス240の検出素子241、242、及び243上に集束させる。検出素子241、242、及び243は、対応する二次電子ビーム261、262、及び263を検出し、例えばサンプル208の対応する走査エリアの画像を構築するために、コントローラ109又は信号処理システム(図示せず)に送られる対応信号を生成するように配置される。
【0035】
[0046] いくつかの実施形態では、検出素子241、242、及び243は、それぞれ対応する二次電子ビーム261、262、及び263を検出し、画像処理システム(例えば、コントローラ109)に対して対応する強度信号出力(図示せず)を生成する。いくつかの実施形態では、各検出素子241、242、及び243は、1つ又は複数のピクセルを含み得る。検出素子の強度信号出力は、検出素子内の全てのピクセルによって生成される信号の合計であってもよい。
【0036】
[0047] いくつかの実施形態では、コントローラ109は、画像取得器(図示せず)、ストレージ(図示せず)を含む画像処理システムを含み得る。画像取得器は、1つ又は複数のプロセッサを含み得る。例えば、画像取得器は、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスなど、又はそれらの組み合わせを含み得る。画像取得器は、中でも、電気導体、光ファイバケーブル、ポータブル記憶媒体、IR、Bluetooth、インターネット、無線ネットワーク、無線ラジオ、又はそれらの組み合わせなどの媒体を介して、装置104の電子検出デバイス240に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、画像取得器は、電子検出デバイス240から信号を受信し、画像を構築し得る。このようにして、画像取得器は、サンプル208の画像を取得することができる。また、画像取得器は、輪郭の生成、取得した画像へのインジケータの重ね合わせなどの様々な後処理機能を実行し得る。画像取得器は、取得した画像の明るさ及びコントラストなどの調整を行うように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ストレージは、ハードディスク、フラッシュドライブ、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他のタイプのコンピュータ可読メモリなどの記憶媒体であってもよい。ストレージは、画像取得器と結合されてもよく、オリジナル画像としての走査された生画像データ、及び後処理画像を保存するために使用され得る。
【0037】
[0048] いくつかの実施形態では、画像取得器は、電子検出デバイス240から受信したイメージング信号に基づいて、サンプルの1つ又は複数の画像を取得することができる。イメージング信号は、荷電粒子イメージングを行うための走査動作に対応し得る。取得画像は、複数のイメージングエリアを含む単一の画像であってもよい。単一の画像は、ストレージに格納されてもよい。単一の画像は、複数の領域に分割され得るオリジナルの画像であってもよい。各領域は、サンプル208のフィーチャを含む1つのイメージングエリアを含み得る。取得画像は、時間系列にわたって複数回サンプリングされたサンプル208の単一のイメージングエリアの複数の画像を含み得る。複数の画像は、ストレージに格納されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、サンプル208の同じ場所の複数の画像を用いて画像処理ステップを実行するように構成されてもよい。
【0038】
[0049] いくつかの実施形態において、コントローラ109は、検出された二次電子の分布を得るための測定回路(例えば、アナログ-デジタル変換器)を含み得る。検出時間ウィンドウ中に収集された電子分布データは、ウェーハ表面に入射する一次ビームレット211、212、及び213の各々の対応する走査パスデータと組み合わせて、検査下のウェーハ構造の画像を再構築するために使用することができる。再構築画像は、サンプル208の内部構造又は外部構造の様々なフィーチャを明らかにするために使用することができ、それにより、ウェーハに存在し得る欠陥を明らかにするために使用することができる。
【0039】
[0050] いくつかの実施形態では、コントローラ109は、サンプル208の検査中にサンプル208を移動させるように電動ステージ209を制御することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、電動ステージ209が一定速度で連続して、ある方向にサンプル208を移動させることを可能にし得る。他の実施形態では、コントローラ109は、電動ステージ209が走査プロセスのステップに応じて時間外にサンプル208の移動速度を変更することを可能にし得る。
【0040】
[0051] 図2は、装置104が3つの一次電子ビームを使用することを示しているが、装置104は、2つ以上の数の一次電子ビームを使用し得ることが理解される。本開示は、装置104で使用される一次電子ビームの数を限定しない。いくつかの実施形態では、装置104は、リソグラフィに使用されるSEMであってもよい。
【0041】
[0052] 単一の荷電粒子ビームイメージングシステム(「単一ビームシステム」)に比べ、複数の荷電粒子ビームイメージングシステム(「マルチビームシステム」)は、異なる走査モードに対してスループットを最適化するように設計することができる。本開示の実施形態は、異なるジオメトリを有するビームアレイを使用することにより、異なる走査モードに対してスループットを最適化する能力を備えたマルチビームシステムを提供する。異なるスループット及び分解能要件に適応する。
【0042】
[0053] プロセッサ(例えば、図1~2のコントローラ109のプロセッサ)が、画像処理、データ処理、ビームレット走査、データベース管理、グラフィック表示、荷電粒子ビーム装置又は別のイメージングデバイスの動作などを実行するための命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体が提供され得る。非一時的媒体の一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ又は任意の他の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、任意の他の光学データ記憶媒体、孔のパターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM又は任意の他のフラッシュメモリ、NVRAM、キャッシュ、レジスタ、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、及びそれらのネットワーク化バージョンが含まれる。
【0043】
[0054] 図3は、本開示の実施形態と一致する電子ビームシステム300を示す。図3に示されるように、電子ビームシステム300は、電子ビームツール310(例えば、図2の電子ビームツール104、図7Aの電子ビームツール710A、又は図7Bの電子ビームツール710B)、ACCモジュール320(例えば、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、図7BのACCモジュール720B、又は図8AのACCモジュール構成800A)、及び検査されるサンプル(例えば、図2のサンプル208、図7Aのウェーハ740A、又は図7Bのウェーハ740B)(例えば、ウェーハ340)が上に配置されるウェーハホルダ330(例えば、図2の電動ステージ209、図7Aのウェーハホルダ730A、又は図7Bのウェーハホルダ730B)を含む。電子ビームツール310は、一次電子ビーム312(例えば、図2の一次電子ビーム202、図7Aの一次電子ビーム712A、又は図7Bの一次電子ビーム712B)をウェーハ340上の関心エリアに放出し、ウェーハ表面から発せられた二次電子を収集して、ウェーハ340上の関心エリアの画像を形成し得る。ACCモジュール320は、光ビーム322(例えば、レーザビーム、図7Aの光ビーム750A、752A、754A、若しくは756A、図7Bの光ビーム752B、又は図8A若しくは図8Bの光ビーム822)をウェーハ340上に放出し、光ビーム322のビームスポット342(例えば、図7Aの関心エリア742A、図7Bの関心エリア742B、図7Cのビームスポット742C、又は図8A若しくは図8Bのビームスポット842)を検査中にウェーハ表面上に形成するACCビーム源を含み得る。一次電子ビーム312がウェーハ340上の関心エリアを照射すると、大きな電子ビーム電流により電荷が蓄積される場合がある。ACCモジュール320から放出される光ビーム322は、中でも、光伝導又は光電効果、又は光伝導及び光電効果の組み合わせにより、蓄積電荷を調節するように構成され得る。
【0044】
[0055] いくつかの実施形態において、ウェーハ340は、PN接合ダイオード(例えば、図6のPN接合ダイオード600)又はバルク半導体材料を含み得る。いくつかの実施形態において、ACCビーム源は、レーザ源であってもよい。
【0045】
[0056] いくつかの実施形態では、電子ビームツール310は、ウェーハ340上の複数の場所を同時に走査するために、複数の一次電子ビームレットを生成することができる。いくつかの実施形態では、ACCモジュール320によって投影されたビームは、複数の一次電子ビームレットがウェーハ340上の対応する部分を走査することができるように十分に大きいウェーハ340上の場所を帯電させることができる。いくつかの実施形態では、電子ビームツール310は、各一次電子ビームレット、複数の一次電子ビームレット、又はそれらの任意の組み合わせについて、ウェーハ340上にビームを投影するための複数のACCモジュール320を含み得る。
【0046】
[0057] 図4は、本開示の実施形態と一致する、一次電子ビームレットの着地エネルギーに対する二次電子の歩留まり率を示す例示的なグラフを示す。このグラフは、一次電子ビームの複数のビームレット(例えば、図2の一次電子ビーム202の複数のビームレット211、212、若しくは213、図3の一次電子ビーム312、図7Aの一次電子ビーム712A、又は図7Bの一次電子ビーム712B)の着地エネルギーと二次電子ビーム(例えば、図2の二次電子ビーム261、262、又は263)の歩留まり率の関係を示す。歩留まり率は、一次電子の衝突に応答して生成される二次電子の数を示す。例えば、歩留まり率が1.0より大きい場合は、ウェーハ上に着地した一次電子の数より多くの二次電子が生成され得ることを示す。同様に、1.0未満の歩留まり率は、一次電子の衝突に応答して、より少ない二次電子が生成され得ることを示す。
【0047】
[0058] 図4のグラフに示されるように、一次電子の着地エネルギーがE~Eの範囲内にある場合、ウェーハの表面上に着地する電子よりもウェーハの表面から離れる電子の方が多い場合があり、このことは、ウェーハの表面において正の電位をもたらし得る。いくつかの実施形態では、欠陥検査は、「正モード」と呼ばれる前述の着地エネルギーの範囲内で行われ得る。電子ビームツール(例えば、図2の電子ビームツール104、図3の電子ビームツール310、図7Aの電子ビームツール710A、又は図7Bの電子ビームツール710B)は、検出デバイス(例えば、図2の検出デバイス240)が受け取る二次電子が少なくなる場合があるため(図5を参照)、より正の表面電位を有するデバイス構造のより暗い電圧コントラスト画像を生成し得る。
【0048】
[0059] 着地エネルギーがEより低い場合、又はEより高い場合は、ウェーハの表面から離れる電子が少なくなり、それによって、ウェーハの表面において負の電位がもたらされる場合がある。いくつかの実施形態では、欠陥検査は、「負モード」と呼ばれるこの着地エネルギーの範囲内で行われ得る。電子ビームツール(例えば、図2の電子ビームツール104)は、検出デバイス(例えば、図2の検出デバイス240)がより多くの二次電子(図5を参照)を受け取ることができる、より負の表面電位を有するデバイス構造のより明るい電圧コントラスト画像を生成し得る。
【0049】
[0060] 一次電子ビームがウェーハ上の関心エリアを照射すると、大きな電子ビーム電流により電荷が蓄積される場合がある。ACCモジュール(例えば、図3のACCモジュール320、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、図7BのACCモジュール720B、又は図8AのACCモジュール構成800A)から放出される光ビームは、中でも、光伝導又は光電効果、又は光伝導及び光電効果の組み合わせによって蓄積電荷を調節するように構成され得る。
【0050】
[0061] いくつかの実施形態では、一次電子ビームの着地エネルギーは、電子源とウェーハとの間の全バイアスによって制御され得る。
【0051】
[0062] 図5は、本開示の実施形態と一致する、ウェーハの電圧コントラスト応答の概略図を示す。いくつかの実施形態では、ウェーハの物理的及び電気的欠陥(例えば、抵抗性短絡及びオープン、ディープトレンチキャパシタの欠陥、バックエンドオブライン(BEOL)欠陥など)は、荷電粒子検査システムの電圧コントラスト法を用いて検出することができる。電圧コントラスト画像を用いた欠陥検出は、1つ又は複数のACCモジュール(例えば、図3のACCモジュール320、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、図7BのACCモジュール720B、又は図8AのACCモジュール構成800A)を使用してもよく、ここで1つ又は複数の光ビーム(例えば、図3の光ビーム322、図7Aの光ビーム750A、752A、754A、若しくは756A、図7Bの光ビーム752B、又は図8A若しくは図8Bの光ビーム822)は、検査されるウェーハ(例えば、図2のサンプル208、図3のウェーハ340、図7Aのウェーハ740A、又は図7Bのウェーハ740B)のあるエリアに当てられる。
【0052】
[0063] いくつかの実施形態では、電子ビームツール(例えば、図2の電子ビームツール104、図3の電子ビームツール310、図7Aの電子ビームツール710A、又は図7Bの電子ビームツール710B)を使用して、一次電子ビームの複数のビームレット(例えば、図2の一次電子ビーム202の複数のビームレット211、212、若しくは213、図3の一次電子ビーム312、図7Aの一次電子ビーム712A、又は図7Bの一次電子ビーム712B)でウェーハを照明し、照明に対するウェーハの電圧コントラスト応答を測定することによって、ウェーハの内部又は外部構造における欠陥を検出することができる。いくつかの実施形態では、ウェーハは、基板510上に展開されるテストデバイス領域520を含んでもよい。いくつかの実施形態において、テストデバイス領域520は、絶縁材料550によって分離された複数のデバイス構造530及び540を含み得る。例えば、デバイス構造530は、基板510に接続される。対照的に、デバイス構造540は、デバイス構造540と基板510との間に薄い絶縁体構造570(例えば、薄い酸化物)が存在するように、絶縁材料550によって基板510から分離される。
【0053】
[0064] 電子ビームツールは、一次電子ビームの複数のビームレットでテストデバイス領域520の表面を走査することによって、テストデバイス領域520の表面から二次電子(例えば、図2の二次電子ビーム261、262、又は263)を生成することができる。上記に説明したように、一次電子の着地エネルギーがE~Eの間にある(すなわち、図4において歩留まり率が1.0より大きい)場合、ウェーハの表面に着地するよりも多くの電子がウェーハの表面を離れる場合があり、それによって、ウェーハの表面において正の電位がもたらされる。
【0054】
[0065] 図5に示されるように、ウェーハの表面には正の電位が蓄積される場合がある。例えば、電子ビームツールがテストデバイス領域520を走査した後(例えば、事前走査プロセス中に)、デバイス構造540が基板510の電気接地に接続されず、それによって、デバイス構造540の表面で正の電位が生じるため、デバイス構造540は、より多くの正電荷を保持し得る。対照的に、デバイス構造530に与えられる同じ着地エネルギー(すなわち、同じ歩留まり率)を有する一次電子は、正電荷が基板510への接続によって供給される電子によって中和され得るので、デバイス構造530に保持される正電荷が少なくなる場合がある。いくつかの実施形態において、ACCモジュールから放出される光ビームは、中でも、光伝導又は光電効果、又は光伝導及び光電効果の組み合わせによって蓄積する電荷を調節するように構成され得る。
【0055】
[0066] 電子ビームツールの画像処理システム(例えば、図2のコントローラ109)は、対応するデバイス構造530及び540の電圧コントラスト画像535及び545をそれぞれ生成し得る。例えば、デバイス構造530は、接地と短絡しており、蓄積された正電荷を保持しない場合がある。したがって、検査中に一次電子ビームレットがウェーハの表面に着地すると、デバイス構造530は、より多くの二次電子を跳ね返し、それによって、より明るい電圧コントラスト画像が生じ得る。対照的に、デバイス構造540は、基板510又は他のいかなる接地にも接続しないので、デバイス構造540は、正の電荷の蓄積を保持し得る。この正の電荷の蓄積は、検査中にデバイス構造540に、より少ない二次電子を跳ね返させ、それによって、より暗い電圧コントラスト画像が生じ得る。
【0056】
[0067] 検査中に絶縁破壊又はトンネル現象の影響により、蓄積された表面電位レベルが変化し、それによって、欠陥の検出不良が生じ得る。例えば、絶縁体構造570などの高抵抗の薄いデバイス構造(例えば、薄い酸化物)に高電圧が印加されると、高抵抗構造を通って漏れ電流が流れ、それによって、構造が完全絶縁体として機能しないことがある。これは、回路機能に影響を与え、デバイスの欠陥を生じさせる場合がある。不適切に形成された材料又は高抵抗金属層、例えばタングステンプラグと電界効果トランジスタ(FET)のソース又はドレインエリアとの間のコバルトシリサイド(例えば、CoSi、CoSi、CoSi、CoSiなど)層を有する構造においても、同様の漏れ電流の影響が生じ得る。
【0057】
[0068] 図6は、本開示の実施形態と一致する例示的なPN接合ダイオード600を示す。いくつかの実施形態では、ACCモジュール(例えば、図3のACCモジュール320、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、図7BのACCモジュール720B、又は図8AのACCモジュール構成800A)から放出されて、PN接合ダイオード600に当てられる光ビーム(例えば、図3の光ビーム322、図7Aの光ビーム750A、752A、754A、若しくは756A、図7Bの光ビーム752B、又は図8A若しくは図8Bの光ビーム822)は、PN接合ダイオード600で生成される自由電子の数(例えば、自由電子密度)を調整するために調整され得る。図6に示されるように、PN接合ダイオード600は、p領域602、n領域604、及びPN接合606を含む。PN接合ダイオード600は、p型半導体(例えば、p領域602)がn型半導体(例えば、n領域604)に融合されるときに形成され得、これにより、PN接合606にわたって電位障壁電圧が生じ得る。p領域602は、正に帯電した正孔612を含む場合があり、n領域604は、負に帯電した電子614を含む場合がある。PN接合606は、電荷担体を含まない場合がある(例えば、PN接合606は、空乏領域であり得る)。いくつかの実施形態では、PN接合ダイオード600の電流の流れ及び抵抗は、PN接合ダイオード600において生成された自由電子の数によって変化し得る。したがって、ACCモジュールから放出された光ビームは、PN接合ダイオード600の電荷を制御するために使用され得る。
【0058】
[0069] 半導体構造は、価電子帯、エネルギーギャップ、及び伝導帯を含むエネルギー帯構造を示す外殻原子準位を有する。外部エネルギー(例えば、図3の光ビーム322、図7Aの光ビーム750A、752A、754A、若しくは756A、図7Bの光ビーム752B、又は図8A若しくは図8Bの光ビーム822)が半導体に与えられると、価電子(例えば、電子614)は、親原子との結合を解除するのに十分なエネルギーを得て、価電子帯(例えば、n領域604)から伝導帯(例えば、p領域602)へと空乏層(例えば、PN接合606)を飛び越えることができる。伝導帯の自由電子は、親原子からの分離により、自由に動くことができる。電子が価電子帯から伝導帯に飛び移ると、価電子帯に正孔(例えば、正孔612)が生じる。このように半導体では、電子がエネルギーギャップを飛び越えるときに自由電子及び正孔のペアが生成され、それによって、PN接合ダイオード600を通過する電流が生じる。場合によっては、温度のばらつきによって半導体内の原子の振動のばらつきが生じ、それによって、半導体内の電流の流れの変化が生じる。
【0059】
[0070] 動作中に、デバイスの物理的変化によって、PN接合ダイオード600に対する負電圧(例えば、逆バイアス)の印加がもたらされる場合があり、その結果、自由電荷がPN接合606から離れ、それによってPN接合606が広がる場合がある。PN接合606の幅の増加は、PN接合606の実効抵抗の増加又は減少をもたらす場合があり、このことが、PN接合606を通る電流の流れを許可又はブロックし得る。場合によっては、PN接合ダイオード600に印加される逆バイアス電圧の増加により、PN接合606が過熱し、PN接合606の周囲のアバランシェ効果により故障する場合がある。
【0060】
[0071] PN接合606のダイオード電流Iは、以下の方程式(1)で表すことができる。
【数1】

ここで、eは、オイラー定数であり、Iは、逆飽和電流であり、qは、電荷量であり、Vは、ダイオード電圧であり、kは、ボルツマン定数であり、Tは、PN接合306の温度である。逆飽和電流Iは、以下の方程式(2)によって定義することができる。
=(g+gph)q(L+L) (2)
ここで、gは、熱効果により生成される電荷量であり、gphは、光子誘起効果により生成される電荷量であり、qは、電荷量であり、Lは、n領域604への正孔612の拡散距離であり、Lは、p領域602への電子614の拡散距離である。方程式(1)及び方程式(2)から分かるように、PN接合606のダイオード電流Iは、光子誘起効果又は熱効果により生成される電荷量の変動に伴って異なり得る。例えば、PN接合606に光ビームが放出されると、生成される電荷量gphが増加し、それによって、ダイオード電流Iが増加し得る。検査中に、ACCモジュールは、一般的に低電力で動作し、その結果、ダイオード電流Iの変化が、多くの場合、gの変化ではなく、gphの変化に起因することがもたらされ得る。つまり、低電力で動作するACCモジュールは、一般的に熱伝導ではなく、光子により電荷を生成する。
【0061】
[0072] 同様に、バルク半導体材料では、光電流Iphは、以下の方程式(3)で表すことができる。
ph=qns(μ+μ)V/L (3)
ここで、qは、電荷量であり、nは、光子生成キャリア密度であり、sは、断面積であり、Vは、印加電圧であり、Lは、長さであり、μは、電子の移動度であり、μは、バルク半導体材料中の正孔の移動度である。電子の移動度μ及び正孔の移動度μは、それぞれ以下の方程式(4)で表すことができる。
【数2】

ここで、aは、バルク材料の格子によって誘起される電子又は正孔の有効質量の係数であり、aは、バルク材料のイオンによって誘起される電子又は正孔の有効質量の係数である。
【0062】
[0073] 方程式(3)及び方程式(4)から分かるように、バルク半導体材料の光電流Iphは、温度又は光子生成キャリア密度の変動によって異なり得る。例えば、バルク半導体材料に光ビームが放出されると、バルク半導体材料の光電流Iphが増加し得る。検査中に、ACCモジュールは、一般的に低電力で動作し、その結果、バルク半導体材料の光電流Iphの変化が、多くの場合、Tの変化ではなく、nの変化に起因することがもたらされ得る。つまり、低電力で動作するACCモジュールは、一般的に熱伝導ではなく、光子により電荷を生成する。
【0063】
[0074] ACCモジュールから放出され、及び半導体に当てられる光ビームは、半導体で生成される自由電子の数(例えば、自由電子密度)を調整するために調整され得る。上記の方程式(1)~(4)(例えば、生成される電荷量、電荷量、正孔又は電子の拡散距離、光子生成キャリア密度、正孔又は電子の移動度を参照)に示されるように、生成される自由電子の数は、半導体の電流の流れに影響を与える。例えば、半導体において生成される自由電子の数が増加するにつれて、半導体における電流の流れが増加し、半導体における抵抗が減少する。したがって、ACCモジュールから放出された光ビームは、半導体構造上の電荷を制御する(例えば、PN接合における伝導率を改善する)ために使用され得る。
【0064】
[0075] ACCモジュールは、より高い電力密度がウェーハに提供されるように、ひいては、ウェーハ検査の動作中に、より高い処理速度が実現されるように、より高い発光エネルギーを有する光ビームをウェーハに提供することによって、検査中に所望の発光エネルギーでウェーハを帯電させることができる。その結果、より低い倍率を得ることができるため、十分に高いビーム密度及び発光エネルギーを有するビームがウェーハに到達することができる。
【0065】
[0076] 検査中にサンプル上の蓄積電荷を制御するためにACCモジュールが用いられる場合があるが、これらのACCモジュールは、必ずしもサンプルの動作条件をシミュレートするわけではない。例えば、ICの故障の多くは、PN接合の高温により生じる。ACCモジュールには、サンプルに対するある程度の加熱効果があるが、これらの加熱効果は、検査中にピクセルを加熱するようにピクセルに直接ビームを放出するためにACCモジュールが使用される場合、電圧コントラストによる光誘起効果と区別がつかない。材料の実効抵抗及び電圧は電流によって変化するため、生成される電荷量の変化に応じてサンプルの電圧コントラストが変化し得る。しかしながら、サンプルの電流は、光子誘起効果又は熱効果によって変化し得るため、検査中にACCモジュールがピクセルを加熱するようにピクセルに直接ビームを放出する場合、光子誘起効果による電圧コントラストの変動は、熱効果による電圧コントラストの変動と区別できない場合がある。例えば、当てられる光ビーム又は温度変化によって生じる自由電子の生成の変化により、材料の実効抵抗及び電圧の変動が異なり得る。
【0066】
[0077] サンプルステージの加熱が、機械メトロロジに関する問題(例えば、ステージは、温度変化によってドリフトすることがある)、又はサンプル上の正確な位置を検出するための検査信号に関する問題(例えば、ステージの加熱は、レンズ、検出器などのシステムの他のコンポーネントに影響を与えることがある)を生じさせることがあるので、1つ又は複数のACCモジュールを使用して、サンプルのエリアを間接的に加熱し、それによって電圧コントラストを用いた光誘起欠陥及び熱誘起欠陥の検出を可能にするシステム及び方法が必要とされる場合がある。
【0067】
[0078] 図7A及び図7Bは、本開示の実施形態と一致する電子ビームシステム700A及び700Bをそれぞれ示す。図7Cは、本開示の実施形態と一致する、ウェーハ検査の動作中の電子ビームシステム700A又は700Bの上面図700Cである。図7Aに示されるように、電子ビームシステム700Aは、電子ビームツール710A(例えば、図2の電子ビームツール104又は図3の電子ビームツール310)、検査されるサンプル(例えば、図2のサンプル208又は図3のウェーハ340)(例えば、ウェーハ740A)が上に配置されるウェーハホルダ730A(例えば、図2の電動ステージ209又は図3のウェーハホルダ330)、並びにACCモジュール720A、722A、724A、及び726A(例えば、図3のACCモジュール320)を含む。電子ビームツール710Aは、ウェーハ740A上の関心エリア742A(例えば、図3のビームスポット342)に一次電子ビーム712A(例えば、図2の一次電子ビーム202又は図3の一次電子ビーム312)を放出し、ウェーハ表面から発せられた二次電子を収集して、ウェーハ740A上の関心エリアの画像を形成し得る。ACCモジュール720A、722A、724A、及び726Aは、検査中にウェーハ740A上にそれぞれ光ビーム750A、752A、754A、及び756A(例えば、図3のレーザビーム又は光ビーム322)を放出するACCビーム源を含み得る。
【0068】
[0079] 図7Aには4つのACCモジュールが示されているが、電子ビームシステム700Aは、任意の数のACCモジュールを含み得る。同様に、各光ビーム750A、752A、754A、又は756Aは、複数の光ビームを含み得る。いくつかの実施形態において、電子ビームシステム700Aは、1つ又は複数のACCビーム源を含む1つのACCモジュールを含み得る。
【0069】
[0080] いくつかの実施形態では、電子ビームツール710Aは、ウェーハ740A上の複数の場所を同時に走査するために、複数の一次電子ビームレットを生成し得る。いくつかの実施形態では、ACCモジュール720A、722A、724A、及び726Aによって投影されたビームは、複数の一次電子ビームレットがウェーハ740A上の対応する部分を走査することができるように十分に大きいウェーハ740A上の場所を帯電させることができる。いくつかの実施形態において、ACCモジュール720A、722A、724A、及び726Aは、各一次電子ビームレット、複数の一次電子ビームレット、又はそれらの任意の組み合わせについて、ウェーハ740A上にビームを投影し得る。
【0070】
[0081] 図7Bに示されるように、電子ビームシステム700Bは、電子ビームツール710B(例えば、図2の電子ビームツール104又は図3の電子ビームツール310)、検査されるサンプル(例えば、図2のサンプル208又は図3のウェーハ340)(例えば、ウェーハ740B)が上に配置されるウェーハホルダ730B(例えば、図2の電動ステージ209又は図3のウェーハホルダ330)、及びACCモジュール720B(例えば、図3のACCモジュール320)を含む。電子ビームツール710Bは、ウェーハ740B上の関心エリア742B(例えば、図3のビームスポット342)上に一次電子ビーム712Bを放出し、ウェーハ表面から発せられた二次電子を収集して、ウェーハ740B上の関心エリアの画像を形成し得る。ACCモジュール720Bは、検査中に光ビーム752B(例えば、図3のレーザビーム又は光ビーム322)を放出するACCビーム源を含み得る。
【0071】
[0082] 電子ビームシステム700Bは、ビームスプリッタ762B及びミラー772Bを含み得る。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタ762Bはそれぞれ、放出されたビームを分割するように構成されてもよく、ミラー772Bのそれぞれは、光ビームを反射するように構成されてもよい。例えば、ビームスプリッタ762Bは、光ビーム752Bを複数の光ビームに分割するように構成されてもよく、ミラー772Bは、4つの光ビーム752Bが検査中にウェーハ740B上に誘導されるように、複数の光ビーム752Bを反射するように構成されてもよい。
【0072】
[0083] 図7Bには1つのACCモジュールが示されているが、電子ビームシステム700Bは、任意の数のACCモジュールを含んでもよい。同様に、電子ビームシステム700Bは、検査中に任意の数の光ビーム752Bをウェーハ740B上に誘導することができるように、任意の数のビームスプリッタ762B又はミラー772Bを含んでもよい。いくつかの実施形態において、ビームスプリッタ762B又はミラー772Bは、ACCモジュール720Bに含まれてもよい。
【0073】
[0084] いくつかの実施形態では、電子ビームツール710Bは、ウェーハ740B上の複数の場所を同時に走査するために、複数の一次電子ビームレットを生成することができる。いくつかの実施形態では、ACCモジュール720Bによって投影されたビームは、複数の一次電子ビームレットがウェーハ740B上の対応する部分を走査することができるように、十分に大きいウェーハ740B上の場所を帯電させることができる。いくつかの実施形態において、ACCモジュール720Bは、各一次電子ビームレット、複数の一次電子ビームレット、又はそれらの任意の組み合わせについて、ウェーハ740B上にビームを投影することができる。
【0074】
[0085] 図7Cに示されるように、電子ビームシステム700A又は700Bの上面図700Cは、1つ又は複数のACCモジュール(例えば、図3のACCモジュール320、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、又は図7BのACCモジュール720B)から放出されたビームスポット742C(例えば、図3のビームスポット342、図7Aの関心エリア742A、又は図7Bの関心エリア742B)と、電子ビームツール710A又は710Bの視野(FOV)内のピクセル780Cとを含み得る。いくつかの実施形態において、ピクセル780Cは、複数のピクセルを含み得る。図示を簡略化するために、図7Cでは、電子ビームツール710A又は710B(例えば、図2の電子ビームツール104又は図3の電子ビームツール310)は省略されている。いくつかの実施形態では、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、又は図7BのACCモジュール720B(例えば、図3のACCモジュール320)から放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、特別に設計されたサンプル表面が使用されてもよい。さらに他の実施形態では、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、又は図7BのACCモジュール720Bから放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、ウェーハ表面又は平滑面を使用することもできる。
【0075】
[0086] いくつかの実施形態では、1つ又は複数のACCモジュールから放出されたビームスポット742Cは、ウェーハ上のピクセル780Cに隣接するエリアを照明し得る。いくつかの実施形態において、このエリアは複数のエリアを含む場合があり、又はピクセルは複数のピクセルを含む場合がある。ビームスポット742Cは、ビームスポット742Cがピクセル780Cで光誘起キャリア密度変化を引き起こさないように、ピクセル780Cを間接的に加熱することができる。例えば、熱エネルギー790Cは、ビームスポット742Cがピクセル780Cをビームスポット742Cからの何れの光子にも直接曝すことなく、各ビームスポット742Cからピクセル780Cへと拡散され、それによってピクセル780Cにおける直接的な光子誘起効果のいかなる発生源又は原因も軽減することができる。いくつかの実施形態では、ピクセル780Cにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ビームスポット742Cがピクセル780Cを照明するのではなく、ピクセル780Cに隣接するエリアのみを照明することができるため、ピクセル780Cにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセル780Cにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含み得る。いくつかの実施形態において、ピクセル780Cにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ピクセル780Cにおける直接的な光子誘起効果の原因の影響を最小化又は低減することを含み得る。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ又は複数のACCモジュールからの)1つ又は複数の別個のレーザ源は、検査中にウェーハ上の蓄積電荷を制御するために、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成され得る。
【0076】
[0087] いくつかの実施形態では、ACCビーム源は、レーザ(例えば、赤外線レーザ、可視レーザ、紫外線レーザ、マルチレーザ構成など)であってもよい。例えば、ACCビーム源は、材料において熱を発生させるために、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザを含み得る。レーザが、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップより小さい波長を有する場合、レーザの光子は、エネルギーバンドギャップより大きなエネルギーを有し、それによって、ターゲット材料において熱が発生するようにターゲット材料の電子を励起させる写真がもたらされる。
【0077】
[0088] いくつかの実施形態では、ビームスポット742Cによって生じた熱拡散は、ピクセル780Cを含む動作デバイスの温度(例えば、40~100℃)にピクセル780Cを到達させ、それによって、ウェーハの動作条件を有利にシミュレートすることができる。熱拡散は、ピクセル780Cにおいて欠陥を誘発し得る。いくつかの実施形態において、欠陥は、複数の欠陥を含み得る。いくつかの実施形態において、電子ビームシステム700A又は700Bは、電圧コントラストを用いてピクセル780Cの1つ又は複数の欠陥を検出するように構成され得る。ピクセル780Cは、ビームスポット742Cに直接曝されないので、検査中に電圧コントラストを用いて光子誘起欠陥を熱誘起欠陥と区別することができ得る。例えば、自由電子の生成における光子誘起変化による材料の実効抵抗及び電圧の変動は、自由電子の生成における熱誘起変化と区別され得る。
【0078】
[0089] いくつかの実施形態では、ACCビーム源が、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザ(例えば、赤外線レーザ)を含む場合、ACCビーム源は、ピクセル上に直接ビームスポットを放出し、それによって、ピクセルにおける直接的な光子誘起欠陥、光誘起キャリア密度変化、又は光電効果のいかなる発生源又は原因も軽減しながら、材料において熱を発生させる。
【0079】
[0090] 図7A図7B、又は図7Cに示される実施形態などのいくつかの実施形態では、ACCモジュール720A、722A、724A、又は726A、ACCモジュール720Bは、電子ビームツール710A又は710B及びウェーハ740A又は740Bが配置される真空チャンバの外側に配置される。電子ビームシステム700A、700B、又は700Cの動作中、光ビーム750A、752A、754A、756A、又は752Bは、真空チャンバに形成された1つ又は複数の窓を通過し得る。いくつかの代替実施形態では、ACCモジュール720A、722A、724A、726A、又は720Bは、真空チャンバの内部に配置されてもよい。
【0080】
[0091] 図8Aは、本開示の実施形態と一致する、例示的なACCモジュール構成800Aである。図8Bは、本開示の実施形態と一致する、ウェーハ検査の動作中のACCモジュール構成800A(例えば、図3のACCモジュール320)を含む電子ビームシステムの上面図800Bである。
【0081】
[0092] 図8Aに示されるように、ACCモジュール構成800Aは、ACCビーム源824と、放物面鏡872及び874とを含み得る。ACCビーム源は、複数の光ビーム822を放出し得る。放物面鏡872は、各光ビーム822を放物面鏡874に反射するように構成され得る。放物面鏡874は、各光ビーム822(例えば、図3の光ビーム322)を受け取り、各光ビーム822をウェーハ(例えば、図2のサンプル208又は図3のウェーハ340)上のピクセルに隣接するエリアに反射するように構成され得る。ACCモジュール構成800Aは、任意の数のACCビーム源又は放物面鏡を含んでもよい。いくつかの実施形態において、このエリアは複数のエリアを含む場合があり、又はピクセルは複数のピクセルを含む場合がある。
【0082】
[0093] 図8Bに示されるように、ACCモジュール構成800Aを含む電子ビームシステムの上面図800Bは、1つ又は複数のACCビーム源824から放出されたビームスポット842と、電子ビームツール(例えば、図2の電子ビームツール104又は図3の電子ビームツール310)のFOV内のピクセル880とを含み得る。いくつかの実施形態では、ビームスポット842(例えば、図3のビームスポット342)は、光ビーム822によって形成されるリング形状であってもよい。いくつかの実施形態では、ビームスポット842は、ピクセル880を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、ピクセル880は、複数のピクセルを含み得る。図示を簡略化するために、図8Bでは、電子ビームツールは省略されている。いくつかの実施形態では、ACCビーム源824から放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、特別に設計されたサンプル表面が使用されてもよい。さらに他の実施形態では、ACCビーム源824から放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、ウェーハ表面又は平滑面を使用することもできる。
【0083】
[0094] いくつかの実施形態では、光ビーム822によって形成されるビームスポット842は、ウェーハ上のピクセル880に隣接するエリアを照明し得る。ビームスポット842は、ビームスポット842がピクセル880で光誘起キャリア密度変化を引き起こさないように、ピクセル880を間接的に加熱することができる。例えば、熱エネルギー890は、ビームスポット842がピクセル880をビームスポット842からの何れの光子にも直接曝すことなく、ビームスポット842からピクセル880へと拡散され、それによって、ピクセル880における直接的な光子誘起効果のいかなる発生源又は原因も軽減、低減、又は最小化することができる。いくつかの実施形態では、ピクセル880における直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ビームスポット842がピクセル880を照明するのではなく、ピクセル880に隣接するエリアのみを照明することができるため、ピクセル880において実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセル880において実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含み得る。いくつかの実施形態において、ピクセル880における直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ピクセル880における直接的な光子誘起効果の原因の影響を最小化又は低減することを含み得る。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ又は複数のACCモジュールからの)1つ又は複数の別個のレーザ源は、検査中にウェーハ上の蓄積電荷を制御するために、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成され得る。
【0084】
[0095] いくつかの実施形態では、ACCビーム源824は、レーザ(例えば、赤外線レーザ、可視レーザ、紫外線レーザ、マルチレーザ構成など)であってもよい。例えば、ACCビーム源824は、材料において熱を発生させるために、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザを含み得る。レーザが、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップより小さい波長を有する場合、レーザの光子は、エネルギーバンドギャップより大きなエネルギーを有し、それによって、ターゲット材料において熱が発生するようにターゲット材料の電子を励起させる写真がもたらされる。
【0085】
[0096] いくつかの実施形態では、ビームスポット842によって生じた熱拡散は、ピクセル880を含む動作デバイスの温度(例えば、40~100℃)にピクセル880を到達させ、それによって、ウェーハの動作条件を有利にシミュレートすることができる。いくつかの実施形態において、熱拡散は、ピクセル880において欠陥を誘発し得る。いくつかの実施形態において、欠陥は、複数の欠陥を含み得る。いくつかの実施形態において、電子ビームシステムは、電圧コントラストを用いてピクセル880の1つ又は複数の欠陥を検出するように構成され得る。ピクセル880は、ビームスポット842に直接曝されないので、検査中に電圧コントラストを用いて光子誘起欠陥を熱誘起欠陥と区別することができ得る。例えば、自由電子の生成における光子誘起変化による材料の実効抵抗及び電圧の変動は、自由電子の生成における熱誘起変化と区別され得る。
【0086】
[0097] いくつかの実施形態では、ACCビーム源が、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザ(例えば、赤外線レーザ)を含む場合、ACCビーム源は、ピクセル上に直接ビームスポットを放出し、それによって、ピクセルにおける直接的な光子誘起欠陥、光誘起キャリア密度変化、又は光電効果のいかなる発生源又は原因も軽減しながら、材料において熱を発生させ得る。
【0087】
[0098] ここで、本開示の実施形態と一致する、ACCモジュールを使用してサンプルを検査する例示的なプロセス900を示すフローチャートである図9を参照する。
【0088】
[0099] ステップ901において、レーザ源を含むモジュール(例えば、図3のACCモジュール320、図7AのACCモジュール720A、722A、724A、若しくは726A、図7BのACCモジュール720B、又は図8AのACCモジュール構成800A)は、ビーム(例えば、図3の光ビーム322、図7Aの光ビーム750A、752A、754A、若しくは756A、図7Bの光ビーム752B、又は図8A若しくは図8Bの光ビーム822)を放出し得る。ACCモジュールは、検査中にウェーハに1つ又は複数の光ビームをそれぞれ放出する1つ又は複数のACCビーム源を含み得る。いくつかの実施形態において、電子ビームシステムは、1つ又は複数のACCビーム源を含む1つのACCモジュールを含んでもよい。電子ビームツール(例えば、図2の電子ビームツール104、図3の電子ビームツール310、図7Aの電子ビームツール710A、又は図7Bの電子ビームツール710B)は、ウェーハ(例えば、図2のサンプル208、図3のウェーハ340、図7Aのウェーハ740A、又は図7Bのウェーハ740B)上の関心エリア上に一次電子ビーム(例えば、図2の一次電子ビーム202、図3の一次電子ビーム312、図7Aの一次電子ビーム712A、又は図7Bの一次電子ビーム712B)を放出し、ウェーハ表面から発せられた二次電子(例えば、図2の二次電子ビーム261、262、又は263)を収集して、ウェーハ740A上の関心エリアの画像を形成し得る。
【0089】
[0100] いくつかの実施形態では、電子ビームシステムは、ビームスプリッタ(例えば、図7Bのビームスプリッタ762B)及びミラー(例えば、図7Bのミラー772B)を含み得る。いくつかの実施形態において、ビームスプリッタはそれぞれ、放出されたビームを分割するように構成されてもよく、各ミラーは、光ビームを反射するように構成されてもよい。例えば、ビームスプリッタは、光ビームを複数の光ビームに分割するように構成されてもよく、ミラーは、複数の光ビームが検査中にウェーハ上に誘導され得るように、複数の光ビームを反射するように構成されてもよい。
【0090】
[0101] いくつかの実施形態では、ACCモジュール構成(例えば、図8A又は図8BのACCモジュール構成800A)は、ACCビーム源(例えば、図8A又は図8BのACCビーム源824)及び放物面鏡(例えば、図8A又は図8Bの放物面鏡872及び874)を含み得る。ACCビーム源は、複数の光ビーム(例えば、図8A又は図8Bの複数の光ビーム822)を放出してもよい。第1の放物面鏡は、各光ビームを第2の放物面鏡に反射するように構成されてもよい。第2の放物面鏡は、各光ビームを受け取り、各光ビームをウェーハ(例えば、図2のサンプル208又は図3のウェーハ340)上のピクセル(例えば、図8A又は図8Bのピクセル880)に隣接するエリアに反射するように構成され得る。ACCモジュール構成は、任意の数のACCビーム源又は放物面鏡を含み得る。いくつかの実施形態において、このエリアは複数のエリアを含む場合があり、又はピクセルは複数のピクセルを含む場合がある。
【0091】
[0102] いくつかの実施形態では、ACCモジュール構成は、1つ又は複数のACCビーム源から放出されたビームスポット(例えば、図8Bのビームスポット842)を含んでもよく、ビームスポットは、放出された光ビームによって形成されるリング形状であってもよい。いくつかの実施形態では、ビームスポットは、ピクセル(例えば、図8Bのピクセル880)を取り囲み得る。いくつかの実施形態において、ピクセルは、複数のピクセルを含み得る。いくつかの実施形態では、ACCビーム源から放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、特別に設計されたサンプル表面が使用されてもよい。さらに他の実施形態では、ACCビーム源から放出された1つ又は複数の光ビーム信号を収集するために、ウェーハ表面又は平滑面を使用することもできる。
【0092】
[0103] ステップ903において、光ビームは、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を低減することができる。
【0093】
[0104] いくつかの実施形態では、1つ又は複数のACCモジュールから放出されたビームスポット(例えば、図3のビームスポット342、図7Aの関心エリア742A、図7Bの関心エリア742B、図7Cのビームスポット742C、又は図8A若しくは図8Bのビームスポット842)は、ウェーハ上のピクセル(例えば、図7Cのピクセル780C又は図8A若しくは図8Bのピクセル880)に隣接するエリアを照明し得る。いくつかの実施形態において、このエリアは複数のエリアを含む場合があり、又はピクセルは複数のピクセルを含む場合がある。ビームスポットは、ビームスポットがピクセルで光誘起キャリア密度変化を引き起こさないように、ピクセルを間接的に加熱することができる。例えば、熱エネルギー(例えば、図7Cの熱エネルギー790C又は図8Bの熱エネルギー890)は、ピクセルをビームスポットからの何れの光子にも直接曝すことなく、各ビームスポットからピクセルへと拡散され、それによって、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果のいかなる発生源又は原因も軽減することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ビームスポットがピクセルを照明するのではなく、ピクセルに隣接するエリアのみを照明することができるため、ピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含み得る。いくつかの実施形態において、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することは、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因の影響を最小化又は低減することを含み得る。いくつかの実施形態では、(例えば、1つ又は複数のACCモジュールからの)1つ又は複数の別個のレーザ源は、検査中にウェーハ上の蓄積電荷を制御するために、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成され得る。
【0094】
[0105] いくつかの実施形態では、ACCビーム源は、レーザ(例えば、赤外線レーザ、可視レーザ、紫外線レーザ、マルチレーザ構成など)であってもよい。例えば、ACCビーム源は、材料において熱を発生させるために、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザを含み得る。レーザが、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップより小さい波長を有する場合、レーザの光子は、エネルギーバンドギャップより大きなエネルギーを有し、それによって、ターゲット材料において熱が発生するようにターゲット材料の電子を励起させる写真がもたらされる。
【0095】
[0106] いくつかの実施形態では、ACCビーム源が、ターゲット材料のエネルギーバンドギャップよりも小さい波長を有するレーザ(例えば、赤外線レーザ)を含む場合、ACCビーム源は、ピクセル上に直接ビームスポットを放出し、それによって、ピクセルにおける直接的な光子誘起欠陥、光誘起キャリア密度変化、又は光電効果のいかなる発生源又は原因も軽減しながら、材料において熱を発生させ得る。
【0096】
[0107] ステップ905において、電子ビームツールは、ピクセルの欠陥を検出することができ、欠陥は、ピクセルの間接的加熱によって誘発される。
【0097】
[0108] いくつかの実施形態では、ビームスポットによって生じた熱拡散は、ピクセルを含む動作デバイスの温度(例えば、40~100℃)にピクセルを到達させ、それによって、ウェーハの動作条件を有利にシミュレートすることができる。いくつかの実施形態において、熱拡散は、ピクセルにおいて欠陥を誘発し得る。いくつかの実施形態において、欠陥は、複数の欠陥を含み得る。いくつかの実施形態において、電子ビームシステムは、電圧コントラストを用いてピクセルの1つ又は複数の欠陥を検出するように構成され得る。ピクセルは、ビームスポットに直接曝されないので、検査中に電圧コントラストを用いて光子誘起欠陥を熱誘起欠陥と区別することができ得る。例えば、自由電子の生成における光子誘起変化による材料の実効抵抗及び電圧の変動は、自由電子の生成における熱誘起変化と区別され得る。
【0098】
[0109] 光ビームのビームプロファイル及びビーム電力に基づいて、本開示における実施形態と一致する、ACCモジュールを制御するためのコントローラ(例えば、図1のコントローラ109)のプロセッサ用の命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体が提供され得る。例えば、光ビームのビーム電力に基づいて、コントローラは、ACCモジュールに含まれるACCビーム源の使用電流を自動的に調整して、ACCビーム源の出力電力を目標電力に保つ、又は安定した状態を保つことができる。さらに、光ビームのビーム電力に基づいて、コントローラは、光ビームによって形成されるビームスポットのウェーハ表面上の位置をモニタリングするように構成されてもよい。非一時的媒体の一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ又は任意の他の磁気データ記憶媒体、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、任意の他の光学データ記憶媒体、孔のパターンを有する任意の物理媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、及び消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、FLASH-EPROM又は任意の他のフラッシュメモリ、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、キャッシュ、レジスタ、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、及びそれらのネットワーク化バージョンが含まれる。
【0099】
[0110] 実施形態は、以下の条項を使用して、さらに説明することができる。
1. 電子ビームシステムであって、
ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明するビームを放出して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減するように構成されたモジュールと、
ピクセルの欠陥を検出するように構成された電子ビームツールであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、電子ビームツールと、
を含む、システム。
2. 電子ビームツールが、電圧コントラストを用いて欠陥を検出するようにさらに構成される、条項1に記載のシステム。
3. モジュールがレーザ源を含む、条項1~2の何れか一項に記載のシステム。
4. ビームが、複数のビームを含み、
レーザ源が、複数のレーザ源を含み、及び
複数のレーザ源の各レーザ源が、複数のビームのうちの1つのビームを放出するように構成される、条項3に記載のシステム。
5. エリアが複数のエリアを含み、及び複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項4に記載のシステム。
6. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項5に記載のシステム。
7. モジュールが、ビームスプリッタ及びミラーをさらに含む、条項1~2の何れか一項に記載のシステム。
8. ビームスプリッタが、ビームを複数のビームに分割するように構成される、条項7に記載のシステム。
9. エリアが複数のエリアを含み、及びミラーが、複数のビームの各ビームを複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項8に記載のシステム。
10. 複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項9に記載のシステム。
11. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項10に記載のシステム。
12. ビームスプリッタが、複数のビームスプリッタを含む、条項11に記載のシステム。
13. ミラーが、複数のミラーを含む、条項11~12の何れか一項に記載のシステム。
14. ビームが、複数のビームを含む、条項1~2の何れか一項に記載のシステム。
15. モジュールが、第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡をさらに含む、条項14に記載のシステム。
16. 第1の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを第2の放物面鏡に反射するように構成される、条項15に記載のシステム。
17. エリアが、複数のエリアを含み、
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを受け取るように構成され、及び
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームをウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項16に記載のシステム。
18. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項17に記載のシステム。
19. 複数のビームが、ピクセルを取り囲むリング形状を形成する、条項18に記載のシステム。
20. ピクセルが、複数のピクセルを含む、条項1~19の何れか一項に記載のシステム。
21. 欠陥が、複数の欠陥を含む、条項1~20の何れか一項に記載のシステム。
22. レーザ源が、赤外線レーザ、可視レーザ、又は紫外線レーザのうちの1つを含む、条項3~21の何れか一項に記載のシステム。
23. レーザ源が複数のレーザ源を含み、及び
複数のレーザ源のうちの少なくとも1つのレーザ源が、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成される、条項3又は22の何れか一項に記載のシステム。
24. 間接的加熱により、ピクセルの温度がピクセルの動作温度に達する、条項1~23の何れか一項に記載のシステム。
25. ピクセルが、P-N接合を含む、条項1~24の何れか一項に記載のシステム。
26. ピクセルがバルク材料を含む、条項1~24の何れか一項に記載のシステム。
27. モジュールから、ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明するビームを放出して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することと、
ピクセルの欠陥を検出することであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、検出することと、
を含む、検査方法。
28. 電圧コントラストを使用して欠陥を検出することをさらに含む、条項27に記載の方法。
29. モジュールがレーザ源を含む、条項27~28の何れか一項に記載の方法。
30. ビームが複数のビームを含み、及びレーザ源が複数のレーザ源を含み、
複数のレーザ源の各レーザ源から、複数のビームのうちの1つのビームを放出することをさらに含む、条項29に記載の方法。
31. エリアが複数のエリアを含み、及び複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項30に記載の方法。
32. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項31に記載の方法。
33. モジュールが、ビームスプリッタ及びミラーをさらに含む、条項27~28の何れか一項に記載の方法。
34. ビームスプリッタが、ビームを複数のビームに分割するように構成される、条項33に記載の方法。
35. エリアが複数のエリアを含み、及びミラーが、複数のビームの各ビームを複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項34に記載の方法。
36. 複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項35に記載の方法。
37. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項36に記載の方法。
38. ビームスプリッタが複数のビームスプリッタを含む、条項37に記載の方法。
39. ミラーが、複数のミラーを含む、条項37~38の何れか一項に記載の方法。
40. ビームが複数のビームを含む、条項27~28の何れか一項に記載の方法。
41. モジュールが、第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡をさらに含む、条項40に記載の方法。
42. 第1の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを第2の放物面鏡に反射するように構成される、条項41に記載の方法。
43. エリアが複数のエリアを含み、
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを受け取るように構成され、及び
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームをウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項42に記載の方法。
44. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項43に記載の方法。
45. 複数のビームが、ピクセルを取り囲むリング形状を形成する、条項44に記載の方法。
46. ピクセルが複数のピクセルを含む、条項27~45の何れか一項に記載の方法。
47. 欠陥が複数の欠陥を含む、条項27~46の何れか一項に記載の方法。
48. レーザ源が、赤外線レーザ、可視レーザ、又は紫外線レーザのうちの1つを含む、条項29~47の何れか一項に記載の方法。
49. レーザ源が複数のレーザ源を含み、及び
複数のレーザ源のうちの少なくとも1つのレーザ源が、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成される、条項29又は48の何れか一項に記載の方法。
50. 間接的加熱により、ピクセルの温度がピクセルの動作温度に達する、条項27~49の何れか一項に記載の方法。
51. ピクセルがP-N接合を含む、条項27~50の何れか一項に記載の方法。
52. ピクセルがバルク材料を含む、条項27~50の何れか一項に記載の方法。
53. コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である、コンピューティングデバイスに検査方法を実行させるための命令の一セットを格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法が、
ウェーハ上のピクセルに隣接するエリアを照明するビームをモジュールから放出して、ピクセルを間接的に加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することと、
ピクセルの欠陥を検出することであって、欠陥がピクセルの間接的加熱によって誘発される、検出することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
54. コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令の一セットが、
電圧コントラストを用いて欠陥を検出すること
をコンピューティングデバイスにさらに実行させる、条項53に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
55. モジュールがレーザ源を含む、条項53~54の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
56. ビームが複数のビームを含み、及びレーザ源が複数のレーザ源を含み、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令の一セットが、
複数のレーザ源の各レーザ源から、複数のビームのうちの1つのビームを放出することをコンピューティングデバイスにさらに実行させる、条項55に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
57. エリアが複数のエリアを含み、及び複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項56に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
58. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項57に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
59. モジュールが、ビームスプリッタ及びミラーをさらに含む、条項53~54の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
60. ビームスプリッタが、ビームを複数のビームに分割するように構成される、条項59に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
61. エリアが複数のエリアを含み、及びミラーが、複数のビームの各ビームを複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項60に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
62. 複数のビームの各ビームが、ウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアを照明する、条項61に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
63. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項62に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
64. ビームスプリッタが、複数のビームスプリッタを含む、条項63に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
65. ミラーが複数のミラーを含む、条項63~64の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
66. ビームが複数のビームを含む、条項53~54の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
67. モジュールが、第1の放物面鏡及び第2の放物面鏡をさらに含む、条項66に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
68. 第1の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを第2の放物面鏡に反射するように構成される、条項67に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
69. エリアが、複数のエリアを含み、
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームを受け取るように構成され、及び
第2の放物面鏡が、複数のビームの各ビームをウェーハ上のピクセルに隣接する複数のエリアの各エリアに反射するように構成される、条項68に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
70. 複数のビームの各ビームが、ピクセルを間接的に加熱する、条項69に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
71. 複数のビームが、ピクセルを取り囲むリング形状を形成する、条項70に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
72. ピクセルが複数のピクセルを含む、条項53~71の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
73. 欠陥が複数の欠陥を含む、条項53~72の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
74. レーザ源が、赤外線レーザ、可視レーザ、又は紫外線レーザのうちの1つを含む、条項55~73の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
75. レーザ源が複数のレーザ源を含み、及び
複数のレーザ源のうちの少なくとも1つのレーザ源が、ウェーハ上の複数の表面電荷を調整するように構成される、条項55又は74の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
76. 間接的加熱により、ピクセルの温度がピクセルの動作温度に達する、条項53~75の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
77. ピクセルがP-N接合を含む、条項53~76の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
78. ピクセルがバルク材料を含む、条項53~76の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
79. 電子ビームシステムであって、
ウェーハ上のピクセルを照明するビームを放出してピクセルを加熱することにより、ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減するように構成されたモジュールと、
ピクセルの欠陥を検出するように構成された電子ビームツールであって、欠陥がピクセルの加熱によって誘発される、電子ビームツールと、
を含む、システム。
80. モジュールが赤外線レーザを含む、条項79に記載のシステム。
81. モジュールが、高度電荷コントローラ(ACC)モジュールを含む、条項1~26の何れか一項に記載のシステム。
82. 原因が複数の原因を含む、条項1~26又は81の何れか一項に記載のシステム。
83. ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することが、ピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含む、条項1~26又は81~82の何れか一項に記載のシステム。
84. モジュールが、高度電荷コントローラ(ACC)モジュールを含む、条項27~52の何れか一項に記載の方法。
85. 原因が複数の原因を含む、条項27~52又は84の何れか一項に記載の方法。
86. ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することが、ピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含む、条項27~52又は84~85の何れか一項に記載の方法。
87. モジュールが、高度電荷コントローラ(ACC)モジュールを含む、条項53~78の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
88. 原因が複数の原因を含む、条項53~78又は87の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
89. ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することが、ピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含む、条項53~78又は87~88の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
90. モジュールが、高度電荷コントローラ(ACC)モジュールを含む、条項79~80の何れか一項に記載のシステム。
91. 原因が複数の原因を含む、条項79~80又は90の何れか一項に記載のシステム。
92. ピクセルにおける直接的な光子誘起効果の原因を軽減することが、ピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起電荷を生成すること、又はピクセルにおいて実質的にゼロの光子誘起キャリア密度変化を生じさせることを含む、条項79~80又は90~91の何れか一項に記載のシステム。
【0100】
[0111] 本開示の実施形態は、上記で説明し、及び添付の図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
【国際調査報告】