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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-16
(54)【発明の名称】容器内のパージ流量の遠隔最適化
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20240109BHJP
【FI】
H01L21/68 T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540036
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 US2021065497
(87)【国際公開番号】W WO2022147114
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/132,342
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フラー, マシュー エー.
(72)【発明者】
【氏名】バーゲット, ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ, カテリーナ アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ハー, コルトン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ジャブカ, マイケル シー.
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA00
5F131CA12
5F131GA12
5F131GA14
5F131GA24
5F131GA92
5F131JA04
5F131JA13
5F131JA24
5F131JA27
(57)【要約】
基板容器内のパージ流パラメータを最適化することは、パージ作動流体を基板容器の内部に流入させることと、基板容器の内部からパージ作動流体を排出させることと、パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、所定の期間中に、基板容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、最適化したパージ流パラメータに従って、流入および排出を調整することと、を含む。基板容器は、例えば、前面開口一体化ポッドまたはレチクルポッドを含んでもよい。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パージ作動流体を基板容器の内部に流入させることと、
前記基板容器の前記内部から前記パージ作動流体を排出させることと、
前記パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、
前記所定の期間中に、前記基板容器の前記内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
前記所定の期間中に、前記変更したパージ流パラメータおよび前記少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、
前記最適化したパージ流パラメータに従って、前記流入および前記排出を調整することと
によって、前記基板容器内の前記パージ流パラメータを最適化することを含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの環境条件を自動化装置またはデータベースに通信すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パージ作動流体が、窒素、クリーンドライエア、エクストラクリーンドライエア、および容器環境を調整するためのガスのうちの1つまたは複数を含み、
前記少なくとも1つの環境条件が、相対湿度、圧力、酸素レベル、温度、および空中浮遊分子汚染物質または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最適化したパージ流パラメータが、前記基板容器の前記内部の相対湿度、酸素レベル、温度、および空中浮遊分子汚染物質または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在のうちの1つまたは複数を、それぞれの所定の閾値レベルに調整するように決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の期間中に、前記基板容器の前記内部の基板の数、または前記基板容器の前記内部の基板のスロットのいずれかを変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板容器が、前面開口一体化ポッドまたはレチクルポッドである、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記所定の期間中に、機器フロントエンドモジュールの構成を変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記所定の期間中に、自動化装置に対する前記基板容器の位置を変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所定の期間中に、前記基板容器の前記内部の基板の状態を変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の期間中に、前記基板容器のパージ入口ポート構成およびパージ出口ポート構成を変更すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
センサが、前記少なくとも1つの環境条件を検出するように構成され、前記センサが、前記基板容器の内壁に、または前記FOUPのドアに取り付けられるか、あるいはパージモジュール内に、またはパージモジュールに隣接して配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前面開口一体化ポッドまたはポッドの内部空間に配置される第1のコントローラであって、前記前面開口一体化ポッドまたはポッドの前記内部空間に基板が挿入されている、第1のコントローラと、
前記内部空間内の前記第1のコントローラに通信可能に結合されるセンサであって、前記センサが、前記内部空間内における少なくとも1つの環境条件を検出するように構成される、センサと
を備える、システム。
【請求項13】
前記内部空間の外部にある第2のコントローラであって、
前記第2のコントローラが、
パージ作動流体を前記内部空間に流入させることと、
前記内部空間から前記パージ作動流体を排出させることと、
前記パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと
を制御するように構成される、第2のコントローラ
を更に備え、
前記第1のコントローラが、前記少なくとも1つの環境条件を前記第2のコントローラに通信するように構成され、
前記第2のコントローラが、前記所定の期間中に、前記変更したパージ流パラメータおよび前記少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定するように構成される、
請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前面開口一体化ポッドの内部における少なくとも1つの環境条件をリアルタイムに検出することによって、前記前面開口一体化ポッドの前記内部のパージ作動流体のパージ流パラメータを変更することを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、前面開口一体化ポッド(FOUP)など、ウエハ運搬基板容器内、またはレチクル運搬基板容器内の環境を制御することに関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハの形態の基板は、半導体デバイスを形成するために処理され得る。基板は、ガラス、シリコン、または半導体デバイスに適した任意の他の材料を含んでもよい。基板は、パネル形状を有してもよく、パネルは、円形、長方形、または容器内での処理および運搬に適した任意の他の形状であってもよい。ウエハ基板、以下「基板」は、特定の基板の材料の材料層堆積、ドーピング、エッチング、または化学的もしくは物理的反応を含む一連のプロセスステップを受ける。基板容器が、基板を格納し、製造設備内でインプロセス基板を搬送するために使用される。基板容器は、例えば、基板を保持するための内部空間を有するシェルを通常含むFOUPと、例えばFOUPが処理設備の周囲を移動し得るように、様々なコンベヤおよび他のデバイスと接続するためのプレートと、を含む。シェルおよびプレートは、例えば溶接、接着、コネクタなどによって互いに固定される。
【0003】
処理中、ガスは、例えばパージプロセス中に、FOUPから導入され、除去されなければならず、したがって、ガスがFOUPに出入りし得る1つまたは複数の位置を、FOUPは有する必要があり、例えば、基板は、FOUPから機器フロントエンドモジュール(EFEM)を介して処理機器に移送されてもよく、EFEMは、FOUPを受け入れるためのロードポート、移送ユニット、フレームまたは「ミニ環境」、およびEFEM内でガス流を生成するために使用されるファンフィルタユニットを一般に含む。
【0004】
FOUPが、ロードポートにドッキングされると、ロードポートのドアが、FOUPのドアと接続し、FOUPのシェルからFOUPのドアを係合解除する。FOUPのドアが、シェルから係合解除(開放)されると、EFEMにより、EFEM内に収容された移送ユニットが、FOUP内に格納された基板にアクセスし得る。ファンフィルタユニットによって導入されたガスの流れは、EFEMの上部からEFEMを通ってEFEMの底部まで流れる。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、例えば、半導体製造に使用されるFOUPまたはポッド(例えば、レチクルポッド)などのウエハ運搬基板容器またはレチクル運搬基板容器のパージ流パラメータを最適化することに関する。より具体的には、本開示は、パージしつつリアルタイムに、相対湿度などのFOUP内の環境条件を遠隔に測定することと、開放または閉鎖ドアパージプロセスを含む様々なシナリオにおいて、パージ流量などのパージ流パラメータを更に遠隔に最適化することと、に関する。
【0006】
少なくとも1つの例示的実施形態では、システムは、基板が挿入されているFOUPの内部に配置された第1の処理デバイスを含む。システムはまた、FOUPの内部内で第1の処理デバイスに通信可能に結合されるセンサを含む。センサは、FOUPの内部における少なくとも1つの環境条件を検出するように構成され得る。少なくとも1つの例示的実施形態によれば、第1の処理デバイス、センサ、またはそれらの組合せは、FOUPの内壁に、またはFOUPのドアに配置されてもよく、内壁と、またはドアと一体であっても、あるいは内壁に、またはドアに取り付けられてもよい。少なくとも1つの他の例示的実施形態によれば、第1の処理デバイス、センサ、またはその両方のいずれも、基板またはウエハ上に配置されてもよく、あるいはFOUPの内部に配置されたパージモジュール内に、またはそのパージモジュールに隣接して配置されてもよい。
【0007】
少なくとも1つの例示的実施形態では、FOUP内のパージ流パラメータを最適化する方法は、パージ作動流体をFOUPの内部に流入させることと、FOUPの内部からパージ作動流体を排出させることと、パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、所定の期間中に、FOUPの内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、最適化したパージ流パラメータに従って、流入および排出を調整することと、を含む。
【0008】
以下の詳細な説明では、様々な変更および修正が以下の詳細な説明から当業者に明らかになるので、実施形態を例示としてのみ説明する。様々な図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の項目を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器の正面斜視図である。
図2】少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器の分解図である。
図3】少なくとも1つの他の例示的実施形態による、基板容器の分解図である。
図4】少なくとも1つの例示的実施形態による、EFEMと相互作用する基板容器の概略図である。
図5】少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器をドッキングするためのロードポートを示す図である。
図6】少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器に関するパージプロセスのシステムの概略図である。
図7】少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内のパージ流パラメータを最適化する方法のフロー図である。
図8】少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内のセンサ応答を最適化する方法のフロー図である。
図9】少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内の最適化したパージプロセスを動作する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明では、説明の一部を形成する添付の図面を参照する。図面では、文脈上別段の指示がない限り、類似の記号は、類似の構成要素を通常特定する。更に、特に明記しない限り、各連続する図面の説明は、現在の例示的実施形態の明確な文脈および実質的な説明を提供するために、前の図面の1つまたは複数からの特徴を参照し得る。しかしながら、詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載した例示的実施形態は、限定を意図しない。本明細書に提示する主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され、他の変更が行われ得る。本明細書で一般的に説明し、図面に示す本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置され、置換され、組み合わせられ、分離され、設計されてもよく、そのすべてが本明細書で明示的に企図されることが容易に理解されよう。
【0011】
本開示は、例えば半導体製造に使用されるFOUPまたはレチクルポッドなど、ウエハ運搬基板容器またはレチクル運搬基板容器のパージ流パラメータを最適化することに関する。より具体的には、本開示は、パージプロセス中に、リアルタイムに相対湿度などの環境条件を遠隔に測定することと、FOUPの開放または閉鎖ドアパージプロセス中など、様々なシナリオで基板容器内のパージ流量などのパージ流パラメータを遠隔に最適化することと、に関する。
【0012】
本明細書で定義されるように、「リアルタイム(real-time)」または「リアルタイム(real time)」という用語は、指定された時間または所定の時間(デッドライン)内、通常は、例えば、1秒の数分の1以内の応答時間を保証しなければならない、コンピューティングまたは他のプロセスにおける様々な動作を指し得る。リアルタイムプロセスは、一般に、最大持続時間、およびそれが発生する環境に影響を及ぼすために十分な速さの規定された時間ステップで発生するプロセスである。
【0013】
ウエハの形態の基板を処理して半導体デバイスを形成し得ることが理解されよう。基板容器は、処理中にそのような基板を保持するために使用され得る。少なくとも1つの非限定的な実施形態では、容器はレチクル容器であってもよい。基板容器は、基板容器の前面開口部またはカバーを介してアクセスされてもよい。
【0014】
一実施形態では、FOUPパージ(例えば、開放ドアパージ、閉鎖ドアパージなど)するとき、通常、相対湿度(%RH)などの環境条件は、例えば、1つまたは複数のセンサによって測定され、または検出されてもよく、検出した%RHデータは、例えば、%RHデータロガーを使用して格納されてもよい。センサ、データロガー、またはそれらの組合せは、FOUPの内側の基板上に配置され、様々な位置(例えば、ウエハを収容する様々なスロットにおけるFOUPの内部の前方、後方、右方、および左方)で、%RH測定値を捕捉するように配置されてもよい。パージプロセスが完了した後、センサまたはデータロガーは、基板から除去され、格納された%RHデータは、コントローラにダウンロードされ、%RHデータと、%RHデータが取得される環境条件との間の関係を決定するためにコントローラによって分析され得る。あるいは、センサまたはデータロガーは、FOUPの構造要素、例えば、ウエハ支持体に取り付けられてもよい。
【0015】
少なくとも1つの例示的実施形態では、FOUPなどの基板キャリアをパージしつつ、環境条件、例えば、%RHは、例えば、FOUP内の1つまたは複数のセンサによって測定され、または検出されてもよく、検出した%RHデータは、リアルタイムに、FOUPの内側の内部コントローラまたはプロセッサを介して、外部コントローラまたはプロセッサに通信されてもよい。センサは、検出した%RHデータをリアルタイムに、外部コントローラに通信する、FOUP内のコントローラに結合されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、センサは、様々な位置(例えば、ウエハを収容する様々なスロットにおいて、FOUPの内部の前方、後方、右方、および左方)で、%RHを捕捉するようにFOUPの内側のウエハ上に配置されてもよい。少なくとも1つの他の例示的実施形態では、センサは、FOUPの内壁、またはFOUPのドア(内側)に配置されてもよく、例えば、内壁もしくはドアと一体であるか、または内壁もしくはドアに取り付けられてもよい。
【0016】
少なくとも1つの例示的実施形態では、内部コントローラは、外部コントローラの代わりに実施してもよく、したがって、外部コントローラは、任意選択であってもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、内部コントローラは、FOUPに、EFEMに、またはセンサとの通信に適した任意の他の位置に、配置されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、外部コントローラは、パージプロセス中に、FOUPの内側の%RHなど、リアルタイム環境条件を監視するように構成されてもよい。パージプロセス、パージ効率、およびパージ性能が、リアルタイムに、微調整され、最適化され得るように、外部コントローラおよび/またはユーザは、調整(例えば、FOUP幾何学形状、パージ設計(例えば、入口/出口パージポートの数および/または構成)、EFEM構成、パージ流パラメータ(例えば、ガス流量)など)を行い得る。更に、外部コントローラは、様々な適用可能な動作シナリオ(例えば、開放ドアパージ、閉鎖ドアパージなど)の各々に関して、対応する調整結果(例えば、最適化したガス流量など)を、対応する動作シナリオが発生したときのパージプロセス中に、指定された環境応答(例えば、所望の圧力など)を最適化するために利用可能な個別のパージ「レシピ」のセットとして、格納し得る。
【0017】
図1は、少なくとも1つの実施形態による、基板容器100の正面斜視図である。
【0018】
図1に示すように、基板容器100は、ドア104と、シェル102と、を含む。ドア104は、シェル102に結合し、密閉された内部空間を形成する。ドア104は、シェル102の対応する開口部内に機械的にラッチされる、または吸引嵌合されることによってシェル102に結合されてもよく、あるいは、ドア104は、シェル102の対応する開口部の上部、底部、またはいずれかの側のうちの1つでシェル102に(例えば、ヒンジを介して)結合されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、FOUPのドアは、シェルの底部開口部でFOUPのシェルに結合されてもよい。
【0019】
図2は、少なくとも1つの例示的実施形態による基板容器110の分解図であり、図2は、ドア111が除去された(例えば、開放された)基板容器110を示している。図2に示すように、シェル113は、基板を格納し得る基板容器110の内部空間117を画定する。
【0020】
シェル113は、シェル113に結合されたドア111によって囲まれ得る開口部119を含み得る。基板容器110は、ドア111を移動する(例えば、開放する、除去する)ことによってアクセスされ得る。例えば、ドア111をシェル113の開口部119に嵌合することによって、ドア111は、シェル113に結合されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、ドア111およびシェル113のうちの1つまたは複数は、ドア111の不用意な開放または除去を防止するためのロック機構(図示せず)を含んでもよい。少なくとも別の例示的実施形態では、シェル113の開口部は、シェルの底部にあってもよい。
【0021】
図2に示すように、シェル113は、第1の側壁114、第2の側壁116、後壁118、および上壁120、ならびに底壁122を更に含み得る。
【0022】
少なくとも1つの例示的実施形態では、第1の側壁114は、上壁120および底壁122によって分離された第2の側壁116に対向して、平行であってもよい。「左」または「右」の指定は、視点の問題であり、決して限定することを意図するものではないが、第1の側壁114は、左側と呼んでもよく、右側116は、右側と呼んでもよい。
【0023】
上壁120および底壁122はそれぞれ、第1の側壁114と第2の側壁116との間に延在する。少なくとも1つの例示的実施形態では、上壁120は、第1の側壁114および第2の側壁116によって分離された底壁122に対向して、平行であってもよい。底壁122は、前面開口部119に沿って延在する縁部124Aを含む。縁部124Aはまた、シェル113の第1の側壁114と第2の側壁116との間に延在する。第1の側壁114は、前面開口部119に沿って延在する縁部124Bを含む。第1の側壁114の縁部124Bもまた、シェル113の上壁120と底壁122との間に延在する。前方縁部124Aおよび124Bは、少なくとも1つの例示的実施形態では、互いに垂直であり、前面開口部119を画定する。
【0024】
基板容器110は、シェル113の上壁120上に機器コネクタ(「オートメーションフランジ」とも呼ばれる)126を含み得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、機器コネクタ126は、基板容器110を移動させるための自動アタッチメント(図示せず)を可能にする。自動アタッチメントは、基板容器110に接続され得る自動アーム(「オーバーヘッド移送システム」とも呼ばれる)を含み得るが、これに限定されない。例えば、自動アームを使用して、基板容器110を異なる処理機器間で移動させてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、基板容器110は、ユーザ(例えば、技術者など)が基板容器110を手動で移動させることを可能にするために、1つまたは複数のハンドル(図示せず)を含んでもよい。
【0025】
基板容器110は、内部空間117内に基板を保持するために、複数の棚115を更に含み得る。
【0026】
少なくとも1つの例示的実施形態では、内部空間117は、壁114、116、118、120および/または122の内壁/内面を含む。第2の側壁116の内面の棚115の部分は、図2では不明瞭であるが、これは、第1の側壁114の棚115の部分と同様の構成を有し得る。壁114および116の内面の棚115は、内部空間117内に基板(図示せず)を協働して保持するように構成され得る。例えば、棚115は、スロットを形成する、および/または画定してもよく、特定のサイズの基板(例えば、150mmウエハ、200mmウエハなど)を保持するようなサイズにされる。
【0027】
少なくとも1つの例示的実施形態によれば、基板容器110のドア111が開放しているとき、パージガスを内部空間117に供給し、外部環境(例えば、ガス、粒子、湿度など)が前面開口部119を通って基板容器110に侵入することを低減してもよい。例えば、供給されたパージガスは、内部空間117から前面開口部119を通って流出してもよく、したがって、ガスまたは物質が前面開口部119を通って内部空間117に流入することを低減する。少なくとも1つの例示的実施形態では、ロードポートのドアは、ドア111と接続し、シェル113からドア111を係合解除する(ドア111を開放する)ように構成される。少なくとも1つの例示的実施形態では、コントローラは、ドア111を開放/閉鎖するように構成される。パージプロセスは、ドアを開放する前に、ドアの開放中に、ドアを閉鎖している間に、およびドアを閉鎖したときに、制御されてもよい。パージガスは、窒素などの一般的に不活性ガスであってもよい。パージガスはまた、クリーンドライエア(CDA)またはエクストラクリーンドライエア(xCDA)であってもよい。パージガスは更に、基板を調整するために使用される任意のガス、または任意の他の適切なガスであってもよい。パージガスが、基板容器110に収容されたウエハに向かって導かれ、次いでウエハから離れるように、パージタワー、ディフューザまたはマニホールド(図示せず)は、基板容器110へのガス状の作動流体またはパージガスの流れを促進し得ることが理解されよう。パージガスは、容器およびその内容物を掃除し、残留水分、酸素、およびミクロな大気汚染物(AMC)を捕捉し、出口パージポートまたはドア開口部に向かう微粒子の移動を促進し得る。
【0028】
基板容器110の底壁122は、パージガスを内部空間117に供給するための入口パージポート(112A,112B,112C)を含む。例えば、基板容器110には、第1の入口パージポート112Aを通るパージガスの第1の流れ、第2の入口パージポート112Bを通るパージガスの第2の流れ、第3の入口パージポート112Cを通るパージガスの第3の流れ、またはそれらの組合せが供給されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、入口パージポート(112A,112B,112C)のうちの1つまたは複数は、入口パージポートまたは出口パージポートのいずれかとして構成されてもよい。基板容器110は、第4の入口/出口パージポート(図示せず)を含んでもよい。本明細書に記載し、列挙した実施形態は、4つ以下のパージポートに限定されない。すなわち、本明細書に記載し、列挙した量は、説明目的のためにのみ提供され、限定することを意図しない。少なくとも1つの例示的実施形態では、入口/出口パージポートは、基板容器110の側壁に配置されてもよい。
【0029】
シェル113は、外面150を有する。入口/出口パージポート(112A、112B、112Cなど)の各々は、内部空間117から底壁122を通ってシェル113の外面150まで延在する。基板容器110は、4つの入口/出口パージポート、または様々な数の入口/出口パージポートを含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、基板容器110は、1つまたは複数の入口パージポートを含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、基板容器110は、1つまたは複数の前方入口パージポート(図5の210および/または240にそれぞれ対応し、流体接続する)と、1つまたは複数の後方入口パージポート(図5の220および/または230にそれぞれ対応し、流体接続する)と、を含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、前方パージポートのうちの1つまたは複数は、基板容器110から内部空間117内のガスを排出するための出口パージポートであってもよい。
【0030】
入口パージポート(112A,112B,112C)は、パージガス(例えば、窒素)などの流体の基板容器110への流入を可能にする。逆止弁(図示せず、例えば機械式逆止弁)を設けて、基板容器110からパージされたガスを含む流体が、基板容器110の内部空間117から出口パージポート(112A、112B、112C、または第4のパージポート)を通って流出することを容易にしてもよい。
【0031】
図3は、少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器121の分解図である。基板容器121は、開口前面123と、ドア125と、シェル127と、を含む。ウエハ129は、開口前面123を通して水平に挿入され、除去され得る。シェル127の内部に形成されたスロット(見えない)は、ウエハ129を収容する。ドア125は、シェル127と係合して周囲大気から隔離された内部環境を形成するための封止を含み得る。
【0032】
図4は、一実施形態による、EFEM148と相互作用する基板容器138の概略図130である。基板容器138は、EFEM148に隣接するロードポート142にドッキングされる。基板容器138は、例えばFOUP、フロントオープニングシッピングボックス(FOSB)、または多目的キャリア(MAC)などの任意の前面開口部基板キャリアであってもよい。本明細書に開示する概念の多くは、他の基板容器またはキャリア、より具体的には他の前面開口部または底面開口部基板容器またはキャリアに適用可能であり得ることが当業者によって一般に理解されよう。基板容器138は、機器フックアップ134を含み得る。基板容器110がEFEM148に取り付けられると、基板容器110の前面開口部132は、EFEM148の内部に沿って配置される。
【0033】
使用中、基板容器138は、ロードポート142上にドッキングすることができ、ロードポート142のドアは、基板容器138のドア(例えば、図3の125)と接続し、基板容器138のシェルから基板容器138のドアを係合解除する。基板容器138のドアがシェルから係合解除(開放)されると、EFEM148は、EFEM148内に収容されたロボットアームが基板容器138内に格納された半導体ウエハ140にアクセスすることを可能にする。ガス(例えば、窒素、エクストラクリーンドライエアなど)は、EFEM148内の汚染物質を低減するために、図4の矢印によって示すように、EFEM148の上部150からEFEM148を通ってEFEM148の底部144まで流れ得る。
【0034】
基板容器138の前面開口部132が、EFEM148のロードポート開口部146と接続してFOUP-EFEM接続を形成すると、EFEM148を通ってロードポート開口部146を横切って流れるガスの一部は、容器138の内部136に流入し、基板容器138の微小環境内の相対湿度および/または酸素レベルなどの内部環境における増加を一時的に引き起こすことによって、基板容器138のパージ能力を潜在的に妨げる可能性があり、これは望ましくない場合がある。更に、すべてのEFEMが同じ構造を有するわけではない。EFEMのサイズおよび寸法、ならびにEFEMの内部構造は、製造業者に応じて変わり得る。様々な製造業者のEFEM間のサイズおよび構造のばらつきは、基板容器138が異なるEFEMと共に利用されるとき、基板容器138のパージ性能に差を生じさせる可能性がある。基板容器138のパージプロセス中、パージガスは、EFEM148から前面開口部132を通って内部空間136に入るガスの乱流に対抗するために、前面開口部132を含む容器138の内部全体に分配されてもよいことが理解されよう。コントローラ(図6および図7で詳細に説明する)は、様々なEFEMからの影響による最適化した環境応答(例えば、%RH、圧力など)を実現するために、基板容器138のパージ流パラメータ(例えば、ガス流量)を調整するように構成され得る。
【0035】
図5は、一実施形態による、基板容器(図示せず)をドッキングするためのロードポート200を示している。ロードポート200は、入口/出口210、220、230、240を含み、そのうちの1つまたは複数は、入口または出口のいずれかとして構成されてもよい。側壁250を有するEFEMが、基板容器に取り付けられ、追加のEFEM260が、EFEMに隣接していてもよい。基板容器(例えば、図2の110)は、例えば、出口210、ならびに出口220、230および240の位置に対応する入口パージポートおよび出口パージポート(例えば、図2の112A、112B、112Cなど)を含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、ドア開放パージプロセス中、例えば、出口210は、意図した効果がない可能性があり、したがって、パージガスが開口部(ドアが閉鎖されたときに位置する場所)を通って容器から流出する可能性があるので、使用されない可能性がある。少なくとも1つの例示的実施形態では、パージガスは、220および230を常に通って流れてもよく、240を通って流れてもよい。
【0036】
動作中、パージガスの第1の流れは、入口220、230、240のいずれかから、シェルの底壁の第1の入口パージポートを通って基板容器に供給され得る。別のパージガスの第2の流れは、入口220、230、240のうちの未使用の1つから、シェルの底壁の第2の入口パージポートを通って基板容器に供給され得る。パージガスの第3の流れは、入口220、230、240のうちの更に別の1つから、シェルの底壁の第3の入口パージポートを通って基板容器に供給され得る。上述のように、本明細書に記載し、列挙した実施形態は、3つ以下の入口ポートに限定されず、むしろ、ポートの数は、説明目的のためにのみ提供され、限定することを意図しない。
【0037】
パージガスは、出口210からシェルの底壁の出口パージポートを通って、基板容器の内部空間から排出されてもよい。このような構成は、3in/1out構成と呼ばれることがある。当業者は、例えば2in/2outなどの他の望ましい構成も含まれ得ることを認識する。
【0038】
少なくとも1つの他の例示的実施形態では、パージガスの第1の流れは、入口220、230、240のうちの1つから、シェルの底壁の第1の入口パージポートを通って基板容器に供給されてもよい。パージガスの第2の流れは、入口220、230、240のうちの未使用の1つから、シェルの底壁の第2の入口パージポートを通って基板容器に供給されてもよい。パージガスは、第1および第2の出口210から、シェルの底壁の第1および第2の出口パージポートを通って、基板容器の内部空間から排出されてもよい。このような構成は、2in/2out構成と呼ばれることがある。
【0039】
図6は、少なくとも1つの例示的実施形態による、基板容器310をパージするためのシステム300の概略図である。
【0040】
システム300は、内部空間を有する基板容器310と、内部空間に挿入され得る1つまたは複数の基板330と、内部空間に配置される第1のコントローラまたはプロセッサ320と、内部空間内の第1の処理デバイスに結合された1つまたは複数のセンサ340と、を含む。センサ340は、内部空間における少なくとも1つの環境条件を検出するように構成され得る。
【0041】
少なくとも1つの例示的実施形態では、容器310は、ウエハまたはレチクルキャリア、例えば、FOUPまたはポッド(極紫外線(EUV)レチクルポッドなど)であってもよい。第1のコントローラ320もしくはセンサ340、またはそれらの組合せは、容器310の内壁またはドアに配置されてもよい。代替的に、または追加的に、第1のコントローラ320、センサ340のうちの1つまたは複数、あるいはそれらの組合せは、容器310内に配置された基板330上に配置されてもよい。更に別の例示的実施形態では、第1のコントローラ320、センサ340のうちの1つまたは複数、あるいはそれらの組合せは、容器310の内部空間の例えば前方、後方、右方、および左方に、または基板330を収容する様々なスロット(例えば、図2を参照)に、配置されてもよい。更に別の例示的実施形態では、第1のコントローラ320および/またはセンサ340は、内壁またはドアに一体化されてもよく、内壁またはドアに取り付けられてもよい。
【0042】
システム300はまた、第2のコントローラまたはプロセッサ350を含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、第2のコントローラ350は、容器310の外部に配置されてもよい。第1のコントローラ320は、少なくとも1つの環境条件(例えば、%RH)を第2のコントローラ350に通信するように構成される。少なくとも別の例示的実施形態では、第2のコントローラ350は、基板上に、容器310内に、またはその上に、ロードポート内に、EFEM内に、あるいはそれらの組合せに、配置されてもよい。少なくとも別の例示的実施形態では、第2のコントローラ350は、スタンドアロンコントローラであっても、工場情報システムの一部としてであってもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、第1のコントローラ320は、デバイス360(例えば、ラップトップまたは任意の他の適切なデバイス)と直接通信してもよい。このような実施形態では、第2のコントローラ350は、デバイス360に収容される。
【0043】
図6は、容器310と第2のコントローラ350との間に、第1のコントローラ320および4つのセンサ340の拡大図を示している。第1のコントローラ320およびセンサ340は、容器310内に配置される。少なくとも1つの実施形態によれば、4つのセンサ340は、ウエハのスタック内の第1のウエハの前縁、後縁、左縁、および右縁上に、またはそれら周囲に配置される(例えば、25枚のウエハがそれぞれ、スロット内に配置される)。第1のコントローラ320は、第1のウエハの中央部に配置される。センサの数は、本明細書に示し、説明したものに限定されず、むしろ説明目的のためにのみ提供される。少なくとも1つの例示的実施形態では、センサ340は、容器310の内側に配置された除去可能な三次元格子構造上に配置されてもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、(容器310の)ドア開放パージの場合、センサ340は、容器310の前面開口部の近くに配置されて、容器310と外部環境との合流部における状態(例えば、環境条件および/または応答)を測定してもよい。少なくとも別の例示的実施形態では、センサ340は、容器310の側壁全体に均等に分配されてもよく、または任意の他の適切なもしくは所望の位置に配置されてもよい。
【0044】
少なくとも1つの例示的実施形態では、ウエハのスタックの各ウエハは、ウエハ上に同様のセンサのセット(例えば、第1のコントローラ320との中央ボードに1つ、縁部に4つ、すなわち5つのセンサ340)を有してもよく、所与のウエハ上の各センサは、第1のコントローラ320に対応する。しかしながら、本明細書に記載し、列挙した実施形態は、そのように数量を限定するものではなく、その数量は、説明目的のためにのみ提供される。
【0045】
少なくとも1つの例示的実施形態では、第1のコントローラ320は、電源(例えば、バッテリまたは任意の他の適切な電源)と、通信モジュール(例えば、ブルートゥースまたは任意の他の適切な有線もしくは無線通信モジュール)と、メモリと、を含んでもよい。メモリは、センサ340から取得された検出した環境条件(例えば、%RHデータ)を格納するように構成されてもよい。通信モジュールは、検出したリアルタイム%RHデータを第2のコントローラ350の通信モジュールに、リアルタイムに通信してもよい。
【0046】
少なくとも1つの例示的実施形態では、第2のコントローラ350は、電源(例えば、バッテリまたは任意の他の適切な電源)と、通信モジュール(例えば、ブルートゥースまたは任意の他の適切な有線もしくは無線通信モジュール)と、メモリと、を含んでもよい。メモリは、第1のコントローラ320から取得された検出したリアルタイムの環境条件(例えば、%RHデータ)を格納するように構成されてもよい。また、第2のコントローラ350は、取得した%RHデータを表示する表示デバイス(例えば、LCDまたは任意の他の適切なモニタ)を含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、25枚のウエハの各々の前縁、後縁、左縁、および右縁に、%RHデータを表示してもよい。
【0047】
第1のコントローラ320および第2のコントローラ350は、容器310の内側のリアルタイム環境条件(例えば、%RHデータ)が第2のコントローラ350によって遠隔的に分析されることを可能にする。第1のコントローラ320は、密封容器310の内側に配置され、リアルタイム%RHデータを、その容器310の外部に配置された第2のコントローラ350に無線通信し得る。有利には、リアルタイム%RHデータは、パージ試験中に、容器310全体にわたって測定され、調整が、容器310の幾何学的形状、パージ設計、またはEFEM構成のうちの1つまたは複数に対して行われ得る。パージ設計に対する調整は、入口/出口パージポートの構成、パージガス流量など)を変更することを含み得る。このような調整は、リアルタイムに、パージプロセスを微調整し、最適化するために実施され得る。
【0048】
容器の内部における環境条件(例えば、%RHデータ、酸素レベル、温度、空中浮遊分子汚染物質の測定された存在、および/または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在)は、容器310内の複数の位置で、例えば、ウエハスロットごと、およびスロット間(例えば、25スロット)で測定され、センサ340が、例えば、ウエハスロット(例えば、25スロット)の各々に配置された各シリコンウエハまたは基板にハードマウントされたときに、遠隔に監視され得る。センサはまた、環境条件(例えば、%RHデータ)が所望の位置で測定され得るように、容器310の内壁またはドア(例えば、内側)に配置されてもよい。
【0049】
第2のコントローラ350は、周囲環境条件(例えば、%RH)を測定する、容器310の外側のセンサと通信し得る。第1のコントローラ320および/または第2のコントローラ350は、デバイス360(例えば、ラップトップまたは任意の他の適切なデバイス)と有線または無線で直接通信してもよい。第2のコントローラは、例えば、USBによってデバイス360に直接接続されてもよい。
【0050】
図6の例示的実施形態では、容器310は、ロードポート370にドッキングされ、EFEM380に取り付けられる。
【0051】
動作中、第2のコントローラ350は、パージ作動流体(例えば、ガスなど)を、入口パージポートを介して容器310の内部空間内に流入させ、内部空間からパージ作動流体を、出口パージポートを介して排出させ、パージ作動流体のパージ流パラメータ(例えば、ガス流量など)を所定の期間にわたって変更するように制御してもよい。第2のコントローラは、所定の期間中に、容器310の内側の変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件(例えば、%RH、圧力、温度など)に基づいて、最適化したパージ流パラメータ(例えば、ガス流量など)を決定するように更に構成されてもよい。
【0052】
図7は、少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内のパージ流パラメータを最適化するための動作フロー400を示している。
【0053】
動作フロー400は、1つまたは複数のブロック410、420、430、440、450および460によって示す1つまたは複数の動作、作用、または機能を含み得る個別のブロックとして示しているが、様々なブロックは、所望の実装形態に応じて、追加のブロックに分割されてもよく、少数のブロックに結合されてもよく、または削除されてもよい。非限定的な例として、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的実施形態による、図7のその描写に対応し、システム300に示す装置または構成要素のうちの1つまたは複数によって実施される方法400の説明は、容器内のパージ流パラメータを最適化することに関する。処理フロー400は、ブロック410で開始し得る。
【0054】
ブロック410は、コントローラ350が、パージ作動流体を、ウエハ容器またはレチクル容器(例えば、FOUP)であり得る容器の内部に、容器の入口パージポートを介して流入させることを指し得る。パージ作動流体は、窒素、クリーンドライエア(CDA)、エクストラクリーンドライエア(xCDA)、容器環境を調整するためのガス、または任意の他の適切な流体のうちの1つまたは複数を含んでもよい。ブロック410の後にブロック420が続き得る。
【0055】
ブロック420は、コントローラ350が、容器の内部からパージ作動流体を、容器の出口パージポートを介して排出させることを指し得る。ブロック420の後にブロック430が続き得る。
【0056】
ブロック430は、コントローラ350が、パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することを指し得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、パージ流パラメータは、パージ作動流体(例えば、各入口/出口パージポートまたはディフューザにおいて)の流量を含む。少なくとも1つの例示的実施形態では、パージ流パラメータは、容器の容器シェルおよび/またはドアの幾何学的形状を変更することによって、入口および/または出口パージポートの構成および/または幾何学的形状を変更することによって、ならびに/あるいはディフューザの幾何学的形状を変更することなどによって、変更されてもよい。
【0057】
少なくとも1つの例示的実施形態では、パージ流パラメータを変更することは、パージ流パラメータを第1の所定の構成から第2の所定の構成に、例えば、低い流量から高い流量に、またはその逆に変更することを含む。パージ流パラメータ(例えば、ガス流量)は、第1の所定の構成から第2の所定の構成に、離散的(例えば、パージ流パラメータを2分ごとなどの所定の期間ごとの変更)、または連続的(例えば、決定した期間中に、またはその期間内に、パージ流パラメータを第1の値から第2の値に徐々に変更)に変更され得る。ブロック430の後にブロック440が続き得る。
【0058】
ブロック440は、センサ340のうちの1つまたは複数が、所定の期間中に、容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することを指し得る。少なくとも1つの環境条件は、相対湿度(%RH)、圧力(例えば、絶対圧力)、酸素レベル、温度、空中浮遊分子汚染物質の測定された存在、1つまたは複数の揮発性有機化合物の測定された存在などのうちの1つまたは複数を含んでもよい。少なくとも1つの環境条件は、コントローラ320によって、1つまたは複数のセンサ340からコントローラ350に通信されてもよい。ブロック440の後にブロック450が続き得る。
【0059】
ブロック450は、コントローラ350が、所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することを指し得る。
【0060】
少なくとも1つの例示的実施形態では、最適化したパージ流パラメータ(例えば、ガス流量)は、例えば、所望の(所定の、または最適な)環境応答(例えば、容器の内側)を実現することによって取得または決定され得る。所望の環境応答は、容器の内部における相対湿度(%RH)、酸素レベル、温度、空中浮遊分子汚染物質の測定された存在、および/または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在のうちの1つまたは複数を、それぞれの所定の閾値レベルに調整することを含み得る。所望の環境応答はまた、容器の内部における所望の圧力(例えば、絶対圧力)を生成することを含み得る。環境応答は、容器の内側のセンサによって検出または測定されてもよく、検出したデータは、容器の外側のコントローラに通信されてもよい。
【0061】
所定の期間(パージ試験のための時間)中に、容器のドアが所定の期間中に開放していること、容器のドアが所定の期間中に閉鎖していること、所定の期間中に、容器の内部における基板(例えば、ウエハ)の数を変更すること、所定の期間中に、容器の内部における基板のスロット(例えば、位置)を変更すること、容器のドアが閉鎖されたときに、所定時間内にドアを開放すること、容器のドアが開放しているときに、所定の期間内にドアを閉鎖すること、所定の期間中に、EFEMの構成(例えば、EFEMジオメトリからの流れ効果、およびEFEMの流れパラメータ)を変更すること、所定の期間中に、自動化装置またはデータベースに対するコンテナの位置(例えば、左方または右方または中央)を変更すること(例えば、EFEMは、3つのロードポート、すなわち左方ロードポート、中央ロードポート、および右方ロードポートに取り付けられるか、またはそれらを含んでもよく、容器は、ロードポートのいずれか1つに配置されてもよく、容器の位置は、任意のロードポートから別のロードポートに変更されてもよく、これは、EFEMから容器への流れパターンに影響を及ぼし得る)、所定の期間中に、容器の内部から基板を除去すること、所定の期間中に、基板を容器の内部に配置すること、所定の期間中に、容器の内部における基板の状態(例えば、水分、汚染など)を変更すること、所定の期間中に、容器に関するパージ入口ポート構成およびパージ出口ポート構成(例えば、3in/1outから2in/2outに、またはその反対に変更する、あるいはn+1構成(n in/1out(nは4以上))を同様に変更する、または同様に反対にn+1構成に変更する)を変更することなど、を含む様々な動作シナリオが発生する可能性がある。コントローラ(例えば、図6の350または任意の他の適切なコントローラ)は、環境応答を分析し、各適用可能な動作シナリオに対する最適化したパージ流パラメータ(例えば、ガス流量)を決定する。一実施形態では、コントローラが環境応答を分析し、各適用可能な動作シナリオに対する最適化したパージ流パラメータを決定することは、実験計画法(DOE)、訓練されたニューラルネットワーク、モデル化などによって実現されてもよい。
【0062】
パージ効率、パージ性能、および/またはパージ流パラメータは、様々な動作シナリオに起因して変動を受ける可能性がある。所望の環境応答を実現するための各動作シナリオ下で、対応する最適化したパージ流パラメータは、対応する動作シナリオが発生すると、パージプロセス中に、所望の環境応答を最適化するために利用可能な対応する個別化パージ「レシピ」として保存され得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、最適化が、コンテナに対して実施された場合、コントローラは、リアルタイムに作用してもよい(例えば、そのような容器に対応するレシピを使用して容器をパージする)。ブロック450の後にブロック460が続き得る。
【0063】
ブロック460は、コントローラ350が、最適化したパージ流パラメータに従って、流入および排出を調整することを指し得る。例えば、コントローラ350は、最適なパージ「レシピ」または制御をロードポートに提供してもよい。
【0064】
最適化したパージ効率、パージ性能、またはパージ流パラメータのうちの1つまたは複数は、基板容器の内容物を適切に保護するために、パージガス(例えば、窒素)を最小化し得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、ブロック460における調整は、パージプロセス動作が開始された(すなわち、パージ試験後に、「レシピ」を決定する)ときに、実施されてもよい。コントローラ350は、所与のシナリオに対して正しい(最良または対応する)パージ「レシピ」を選択し、それに応じて、所望の環境応答を実現するために、パージ流量を調整し得る。したがって、パージ効率およびパージ性能は、シナリオごとに最適化され、これにより歩留りを向上させ、ガス(例えば、窒素)の消費を最小化し得る。
【0065】
図8は、少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内のセンサ応答(例えば、検知したデータまたはパラメータ)を最適化する方法500のフロー図である。
【0066】
処理フロー500は、1つまたは複数のブロック510、520、530、540および550によって示す1つまたは複数の動作、作用、または機能を含み得る。個別のブロックとして示しているが、様々なブロックは、所望の実装形態に応じて、追加のブロックに分割されてもよく、少数のブロックに結合されてもよく、または削除されてもよい。非限定的な例として、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的実施形態による、図8のその描写に対応し、システム300に示す装置または構成要素のうちの1つまたは複数によって実施される方法500の説明は、容器内のセンサ応答を最適化することに関する。処理フロー500は、ブロック510で開始し得る。
【0067】
ブロック510は、1つまたは複数のセンサ340が、容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することを指し得る。少なくとも1つの環境条件は、相対湿度(%RH)、圧力(例えば、絶対圧力)、酸素レベル、温度、空中浮遊分子汚染物質の測定された存在、1つまたは複数の揮発性有機化合物の測定された存在などのうちの1つまたは複数を含んでもよい。ブロック510の後にブロック520が続き得る。
【0068】
ブロック520は、コントローラ(例えば、320、または320を介して350)が、1つまたは複数のセンサ340から、検出した/検知した少なくとも1つの環境条件を取得することを指し得る。ブロック520の後にブロック530が続き得る。
【0069】
ブロック530は、検出した/検知した少なくとも1つの環境条件が所望の(所定の、または最適な)環境条件と一致する/その環境条件であるか否かを、コントローラが決定することを指し得る。真である場合、ブロック530の後にブロック550が続き得る。偽の場合、ブロック530の後にブロック540が続き得る。
【0070】
ブロック550は、自動化(コントローラを含む)が、その所定の動作を継続することを指し得る。
【0071】
ブロック540は、コントローラが、検出した/検知した少なくとも1つの環境条件に基づいて、パージ流パラメータ(例えば、ガス流量)を調整または変更すること(ブロック430を参照)を指し得る。ブロック540の後にブロック510が続き得る。
【0072】
図9は、少なくとも1つの例示的実施形態による、容器内の最適化したパージプロセスを動作させる方法600のフロー図である。
【0073】
処理フロー600は、1つまたは複数のブロック610、620、630、640、650および660によって示す1つまたは複数の動作、作用、または機能を含み得る。個別のブロックとして示しているが、様々なブロックは、所望の実装形態に応じて、追加のブロックに分割されてもよく、少数のブロックに結合されてもよく、または削除されてもよい。非限定的な例として、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的実施形態による、図9のその描写に対応し、システム300に示す装置または構成要素のうちの1つまたは複数によって実施される方法600の説明は、容器内の最適化したパージプロセスを動作させることに関する。処理フロー600はブロック610で開始し得る。
【0074】
ブロック610は、自動化システムが容器を第1の位置から第2の位置へ搬送することを指し得る。ブロック610の後にブロック620が続き得る。
【0075】
ブロック620(ブロック510およびブロック520参照)は、コントローラ(例えば、320、または320を介して350)が、搬送中に、1つまたは複数のセンサ340から、検出した/検知した少なくとも1つの環境条件を取得することを指し得る。ブロック620の後にブロック630が続き得る。
【0076】
ブロック630は、自動化システムが、容器を第2の位置(例えば、使用のポート)に配置することを指し得る。ブロック630の後にブロック640が続き得る。
【0077】
ブロック640は、コントローラ(例えば、320、または320を介して350)が、検出または検知した少なくとも1つの環境条件のうちの1つまたは複数を分析する(例えば、検出または検知した少なくとも1つの環境条件に対応する最適化したレシピがあるか否かを決定する、ブロック450を参照)ことを指し得る。ブロック640の後にブロック650が続き得る。
【0078】
ブロック650は、コントローラが、少なくとも1つの環境条件が存在する場合、検出した/検知した少なくとも1つの環境条件(ブロック450を参照)に対応する最適化したレシピを決定することを指し得る。ブロック650の後にブロック660が続き得る。
【0079】
ブロック660は、コントローラが、ブロック650からのレシピがある場合、最適化したレシピを有する容器のパージプロセスを制御することを、または検出した/検知した少なくとも1つの環境条件に関する最適化したレシピを取得するように容器を構成することを指し得る(ブロック410~450参照)。
【0080】
態様:
態様1~26のいずれかは、態様27~30のいずれかと組み合わされてもよく、態様1~30のいずれか1つは、態様31~37のいずれか1つと組み合わされてもよい。
【0081】
態様1 前面開口一体化ポッド(FOUP)のパージ流パラメータを最適化する方法であって、
パージ作動流体をFOUPの内部に流入させることと、
FOUPの内部からパージ作動流体を排出させることと、
パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、
所定の期間中に、FOUPの内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、
最適化したパージ流パラメータに従って、流入および排出を調整することと
を含む方法。
【0082】
態様2 少なくとも1つの環境条件を自動化装置に通信することを更に含む、態様1に記載の方法。
【0083】
態様3 パージ作動流体が、窒素、クリーンドライエア、エクストラクリーンドライエア、および容器環境を調整するためのガスのうちの1つまたは複数を含む、態様1または態様2に記載の方法。
【0084】
態様4 少なくとも1つの環境条件が、相対湿度、圧力、酸素レベル、温度、および空中浮遊分子汚染物質または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在のうちの1つまたは複数を含む、態様1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0085】
態様5 変更することが、パージ流パラメータを第1の所定の構成から第2の所定の構成に変更することを含む、態様1から4のいずれか一項に記載の方法。
【0086】
態様6 最適化したパージ流パラメータが、FOUPの内部における相対湿度、酸素レベル、温度、および空中浮遊分子汚染物質または1つもしくは複数の揮発性有機化合物の測定された存在のうちの1つまたは複数を、それぞれの所定の閾値レベルに調整するように決定される、態様1から5のいずれか一項に記載の方法。
【0087】
態様7 最適化したパージ流パラメータが、FOUPの内部における所望の圧力を生成するように決定される、態様1から6のいずれか一項に記載の方法。
【0088】
態様8 FOUPの内部へのドアが、所定の期間中に開放している、態様1から7のいずれか一項に記載の方法。
【0089】
態様9 FOUPの内部へのドアが、所定の期間中に閉鎖される、態様1から7のいずれか一項に記載の方法。
【0090】
態様10 所定の期間中に、FOUPの内部における基板の数を変更することを更に含む、態様1から9のいずれか一項に記載の方法。
【0091】
態様11 所定の期間中に、FOUPの内部における基板のスロットを変更することを更に含む、態様1から10のいずれか一項に記載の方法。
【0092】
態様12 FOUPの内部へのドアが閉鎖されたとき、所定の期間内にドアを開放することを更に含む、態様1から11のいずれか一項に記載の方法。
【0093】
態様13 FOUPの内部へのドアが開放しているとき、所定の期間内に、ドアを閉鎖することを更に含む、態様1から11のいずれか一項に記載の方法。
【0094】
態様14 所定の期間中に、機器フロントエンドモジュールの構成を変更することを更に含む、態様1から13のいずれか一項に記載の方法。
【0095】
態様15 所定の期間中に、自動化装置に対するFOUPの位置を変更することを更に含む、態様1から14のいずれか一項に記載の方法。
【0096】
態様16 所定の期間中に、FOUPの内部から基板を除去することを更に含む、態様1から15のいずれか一項に記載の方法。
【0097】
態様17 所定の期間中に、基板をFOUPの内部に配置することを更に含む、態様1から16のいずれか一項に記載の方法。
【0098】
態様18 所定の期間中に、FOUPの内部における基板の状態を変更することを更に含む、態様1から17のいずれか一項に記載の方法。
【0099】
態様19 所定の期間中に、FOUPのパージ入口ポート構成およびパージ出口ポート構成を変更することを更に含む、態様1から18のいずれか一項に記載の方法。
【0100】
態様20 パージ流パラメータが、流量を含む、態様1から19のいずれか一項に記載の方法。
【0101】
態様21 センサが、少なくとも1つの環境条件を検出するように構成される、態様1から20のいずれか一項に記載の方法。
【0102】
態様22 センサが、FOUPの内壁と一体である、態様21に記載の方法。
【0103】
態様23 センサが、FOUPのドアと一体である、態様21に記載の方法。
【0104】
態様24 センサが、FOUPの壁に取り付けられる、態様21に記載の方法。
【0105】
態様25 センサが、FOUPのドアに取り付けられるか、あるいはパージモジュール内に、またはパージモジュールに隣接して配置される、態様21に記載の方法。
【0106】
態様26 センサが、FOUP内に配置されたウエハ上に配置される、態様21に記載の方法。
【0107】
態様27 前面開口一体化ポッド(FOUP)、または内部空間を有するポッドと、
内部空間に挿入される基板と、
内部空間に配置される第1の処理デバイスと、
第1の処理デバイスに結合され、内部空間に配置されるセンサであって、センサが、内部空間における少なくとも1つの環境条件を検出するように構成される、センサと
を備える、システム。
【0108】
態様28 センサが、FOUPもしくはポッドの内壁に、またはFOUPもしくはポッドのドアに配置され、センサが、内壁もしくはドアと一体であるか、または内壁もしくはドアに取り付けられる、態様27に記載のシステム。
【0109】
態様29 センサが、FOUPまたはポッド内に配置されたウエハ上に配置される、態様27に記載のシステム。
【0110】
態様30 内部空間の外部に配置される第2の処理デバイスであって、
第2の処理デバイスが、
パージ作動流体を内部空間に流入させることと、
内部空間からパージ作動流体を排出させることと、
パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと
を制御するように構成される、第2の処理デバイスを更に備え、
第1の処理デバイスが、少なくとも1つの環境条件を第2の処理デバイスに通信するように構成され、
第2の処理デバイスが、所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定するように構成される、態様27から29のいずれか一項に記載のシステム。
【0111】
態様31 容器内のパージ流パラメータを最適化する方法であって、
パージ作動流体を容器の内部に流入させることと、
容器の内部からパージ作動流体を排出させることと、
パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、
所定の期間中に、容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、
最適化したパージ流パラメータに従って、流入および排出を調整することと
を含む方法。
【0112】
態様32 パージレシピを生成する方法であって、
パージ作動流体を容器の内部に流入させることと、
容器の内部からパージ作動流体を排出させることと、
パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、
所定の期間中に、容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、
最適化したパージ流パラメータに基づいて、パージレシピを生成することと
を含む方法。
【0113】
態様33 容器内のセンサ応答を最適化する方法であって、
(a)容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
少なくとも1つの環境条件が、最適化した環境条件と一致しないとき、パージ作動流体のパージ流パラメータを変更し、(a)に進むことと
を含む方法。
【0114】
態様34 パージレシピを決定する方法であって、
パージ作動流体を容器の内部に流入させることと、
容器の内部からパージ作動流体を排出させることと、
パージ作動流体のパージ流パラメータを所定の期間にわたって変更することと、
所定の期間中に、容器の内部における少なくとも1つの環境条件を検出することと、
所定の期間中に、変更したパージ流パラメータおよび少なくとも1つの検出した環境条件に基づいて、最適化したパージ流パラメータを決定することと、
最適化したパージ流パラメータに基づいて、パージレシピを決定することと
を含む方法。
【0115】
態様35 前面開口一体化ポッドの内部における少なくとも1つの環境条件をリアルタイムに検出することによって、前面開口一体化ポッドの内部におけるパージ作動流体のパージ流パラメータを変更することを含む方法。
【0116】
態様36 前面開口一体化ポッドの内部における少なくとも1つの環境条件を検出することによって、前面開口一体化ポッドの内部におけるパージ作動流体のパージ流パラメータをリアルタイムに変更することを含む方法。
【0117】
態様37 前面開口一体化ポッドの内部における少なくとも1つの環境条件をリアルタイムに検出することによって、前面開口一体化ポッドの内部におけるパージ作動流体のパージ流パラメータをリアルタイムに変更することを含む方法。
【0118】
本出願で開示した例は、すべての点で例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明の範囲は、前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示し、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内にあるすべての変更は、特許請求の範囲に包含されることを意図している。
【0119】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態の説明を意図し、限定を意図しない。「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」という用語は、特に明記しない限り、複数形も含む。「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」という用語は、本明細書で使用するとき、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在もしくは追加を排除しない。
【0120】
前述の説明に関して、本開示の範囲から逸脱することなく、特に、使用される構造材料、ならびに部品の形状、サイズ、および配置の事項に関して、詳細に変更が行われ得ることを理解されたい。本明細書、および記載した実施形態は例示にすぎず、本開示の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲で示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】