(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-16
(54)【発明の名称】半導体ウェハ反応装置における予熱リングのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20240109BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
H01L21/205
C23C16/455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540076
(86)(22)【出願日】2021-12-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2021065805
(87)【国際公開番号】W WO2022147341
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518112516
【氏名又は名称】グローバルウェーハズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GlobalWafers Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100224627
【氏名又は名称】井上 稔
(72)【発明者】
【氏名】ホゥ,チエー
(72)【発明者】
【氏名】トゥ,チュン-チン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA04
4K030CA12
4K030EA04
4K030EA11
4K030FA10
4K030GA02
4K030GA06
4K030KA23
4K030KA46
4K030KA47
4K030LA15
5F045AA03
5F045AB02
5F045AD14
5F045AD15
5F045AF03
5F045BB01
5F045DP04
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5F045EE20
5F045EF02
5F045EF08
5F045EF15
5F045EK12
5F045EK13
5F045EM02
5F045EM09
5F045EM10
(57)【要約】
反応装置は、上側ドームと、下側ドームと、上側ライナと、下側ライナと、予熱リングとを含む。上側ドームと下側ドームとが反応チャンバを画定する。予熱リングは、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前にプロセスガスを加熱するために、反応チャンバ内に配置されている。予熱リングは下側ライナの内周に取り付けられている。予熱リングは、環状ディスクとエッジバーとを含む。環状ディスクは、内側エッジ、外側エッジ、第1側面、および第1側面に対向する第2側面を有する。内側エッジと外側エッジとが、内側エッジと外側エッジとの間の径方向距離を画定する。エッジバーは、第1側面上に配置され、外側エッジから内側エッジに向けて、エッジバー径方向厚みだけ延びている。径方向距離は、エッジバー径方向厚みよりも大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスガスを半導体ウェハに接触させるための反応装置であって、
前記反応装置は、
上側ドームと、
前記上側ドームに取り付けられた下側ドームであって、前記上側ドームと前記下側ドームとが反応チャンバを画定する、前記下側ドームと、
上側ライナと、
前記上側ライナの下方に配置された下側ライナであって、前記上側ライナと前記下側ライナとが前記反応チャンバに前記プロセスガスを流すためのプロセスガス入口を画定する、前記下側ライナと、
前記プロセスガスが前記半導体ウェハに接触する前に前記プロセスガスを加熱するために、前記反応チャンバ内に配置された予熱リングであって、前記予熱リングは前記下側ライナの内周に取り付けられた、前記予熱リングと
を備え、
前記予熱リングは、
内側エッジ、外側エッジ、第1側面、および前記第1側面に対向する第2側面を備え、前記内側エッジと前記外側エッジとが、前記内側エッジと前記外側エッジとの間の径方向距離を画定する、環状ディスクと、
前記第1側面に配置され、前記外側エッジから前記内側エッジに向けて、エッジバー径方向厚みだけ延びたエッジバーであって、前記径方向距離は、前記エッジバー径方向厚みよりも大きい、前記エッジバーと
を備える、反応装置。
【請求項2】
前記エッジバーは、前記反応チャンバ内の前記プロセスガスの速度を調整する、請求項1に記載の反応装置。
【請求項3】
前記エッジバーは、前記反応チャンバ内の前記プロセスガスの方向を調整する、請求項1に記載の反応装置。
【請求項4】
前記プロセスガス入口は、
前記半導体ウェハのエッジにプロセスガスを向ける第1入口セグメントと、
前記半導体ウェハの中央領域にプロセスガスを向ける第2入口セグメントと、
前記半導体ウェハの前記中央領域にプロセスガスを向ける第3入口セグメントと、
前記半導体ウェハの前記エッジにプロセスガスを向ける第4入口セグメントと
を備える、請求項1に記載の反応装置。
【請求項5】
前記エッジバーは、前記第1入口セグメントおよび前記第4入口セグメントの少なくとも1つに近接して配置されている、請求項4に記載の反応装置。
【請求項6】
前記エッジバーは、第1エッジバーと第2エッジバーを含み、
前記第1エッジバーは、前記第1入口セグメントに近接して配置され、前記第2エッジバーは、前記第4入口セグメントに近接して配置されている、請求項4に記載の反応装置。
【請求項7】
前記第1エッジバーと前記第2エッジバーとは、前記半導体ウェハの前記エッジに向けられた前記プロセスガスの速度と方向を調整する、請求項6に記載の反応装置。
【請求項8】
前記エッジバーは、前記第2入口セグメントおよび前記第3入口セグメントの少なくとも1つに近接して配置されている、請求項4に記載の反応装置。
【請求項9】
前記エッジバーは、前記第2入口セグメントおよび前記第3入口セグメントに近接して配置されている、請求項4に記載の反応装置。
【請求項10】
前記エッジバーは、前記半導体ウェハの前記中央領域に向けられた前記プロセスガスの速度と方向を調整する、請求項9に記載の反応装置。
【請求項11】
反応装置内に配置され、ウェハプロセスにおいて、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前に前記プロセスガスを加熱するための予熱リングであって、
前記予熱リングは、
内側エッジ、外側エッジ、第1側面、および前記第1側面に対向する第2側面を備え、前記内側エッジと前記外側エッジとが、前記内側エッジと前記外側エッジとの間の径方向距離を画定する、環状ディスクと、
前記第1側面に配置され、前記外側エッジから前記内側エッジに向けて、エッジバー径方向厚みだけ延びたエッジバーであって、前記径方向距離は、前記エッジバー径方向厚みよりも大きい、前記エッジバーと
を備える、予熱リング。
【請求項12】
前記エッジバーは、前記反応チャンバ内の前記プロセスガスの速度を調整する、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項13】
前記エッジバーは、前記反応チャンバ内の前記プロセスガスの方向を調整する、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項14】
前記環状ディスクと前記エッジバーとは、高輝度ランプによって生成される輻射加熱光を吸収するために、概ね不透明である、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項15】
前記ウェハプロセスは、エピタキシャル化学気相堆積である、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項16】
前記エッジバーは、前記第1側面から延びた丸みを帯びた突出部である、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項17】
前記エッジバーは、炭化ケイ素でコーティングされた不透明なグラファイト製である、請求項11に記載の予熱リング。
【請求項18】
反応装置で半導体ウェハを製造する方法であって、前記反応装置は、反応チャンバを画定する上側ドームおよび下側ドームと、プロセスガス入口を画定する上側ライナおよび下側ライナとを備え、前記反応装置は、前記反応チャンバ内に配置され、前記プロセスガスが前記半導体ウェハに接触する前に前記プロセスガスを加熱するための予熱リングを更に含み、前記予熱リングは、前記下側ライナの内周に取り付けられ、前記予熱リングは、環状ディスクと、前記環状ディスク上に配置されたエッジバーとを含み、
前記方法は、
前記プロセスガス入口を通して前記プロセスガスを前記反応チャンバに流し、
前記予熱リングを用いて前記プロセスガスを加熱し、
前記エッジバーを用いて前記プロセスガスの速度と方向の少なくとも1つを調整し、
前記プロセスガスを用いて前記半導体ウェハ上に層を堆積する
ことを備え、
前記エッジバーは、前記半導体ウェハ上に均一な厚みの前記層を形成することを容易にする、方法。
【請求項19】
堆積ステップは、エピタキシャル化学気相堆積により実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記半導体ウェハを前記反応装置に対して回転させることを更に備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年12月31日に出願された米国特許出願第17/139339号に基づく優先権を主張する。なお、優先権の基礎とした出願の全ての開示は、全体として参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本分野は、概して、ウェハプロセスのための装置および方法に関し、より詳細には、半導体ウェハ化学気相堆積プロセスのための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
エピタキシャル化学気相堆積法(CVD)は、材料の薄層を半導体ウェハ上で成長させ、格子構造をウェハの格子構造と同じにする方法である。エピタキシャルCVDは、デバイスをエピタキシャル層上に直接作成できるようにエピタキシャル層を構築するために半導体ウェハ製造において広く使用されている。エピタキシャル堆積プロセスは、水素または水素と塩化水素との混合ガス等のクリーニングガスをウェハの前面(すなわち、サセプタと反対を向いた面)に導入し、ウェハの前面を予熱し、クリーニングすることにより始まる。クリーニングガスは、前面から自然酸化物を除去し、エピタキシャルシリコン層が堆積プロセスのその後のステップ中に、表面上で連続的かつ均一に成長することを可能にする。エピタキシャル堆積プロセスは、シランまたは塩素化シラン等の気化性シリコンソースガスをウェハの前面に導入し、前面上にシリコンのエピタキシャル層を堆積し、成長させる。サセプタの表面に対向する後面は、同時に水素ガスに曝されることがある。エピタキシャル堆積中に堆積チャンバ内で半導体ウェハを支持するサセプタは、エピタキシャル層が均一に成長するように、プロセス中に回転される。
【0004】
しかしながら、エピタキシャルCVD成長速度は、反応装置内での不均一な流量のため、一般に各ウェハの表面全体で均一でない。均一性の欠如は、ウェハの平坦性の低下を引き起こし、エピタキシャル堆積中の堆積チャンバ内での変化性または局所的な流量の偏差の結果である場合がある。したがって、エピタキシャルCVD成長速度の均一性を向上するために、局所的な流量の偏差を改善する実用的でかつコスト効率の良い装置のニーズが存在する。
【0005】
この背景セクションは、以下に説明および/またはクレームされる本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介することを意図している。この議論は、本開示の様々な態様のより良い理解を容易にするための背景情報を読者に提供する上で有用であると考えられる。したがって、これらの記述は、この観点で読まれるべきであり、先行技術を認めるものではないことを理解されたい。
【発明の概要】
【0006】
一態様では、プロセスガスを半導体ウェハに接触させるための反応装置が提供される。反応装置は、上側ドームと、下側ドームと、上側ライナと、下側ライナと、予熱リングとを含む。下側ドームは、上側に取り付けられている。上側ドームと下側ドームとが反応チャンバを画定する。下側ライナは、上側ライナの下方に配置されている。上側ライナと下側ライナとは、反応チャンバにプロセスガスを流すためのプロセスガス入口を画定する。予熱リングは、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前にプロセスガスを加熱するために、反応チャンバ内に配置されている。予熱リングは下側ライナの内周に取り付けられている。予熱リングは、環状ディスクとエッジバーとを含む。環状ディスクは、内側エッジ、外側エッジ、第1側面、および第1側面に対向する第2側面を有する。内側エッジと外側エッジとが、内側エッジと外側エッジとの間の径方向距離を画定する。エッジバーは、第1側面上に配置され、外側エッジから内側エッジに向けて、エッジバー径方向厚みだけ延びている。径方向距離は、エッジバー径方向厚みよりも大きい。
【0007】
他の態様では、ウェハプロセス中に、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前にプロセスガスを加熱するため、反応装置内に配置される予熱リングを提供される。予熱リングは、環状ディスクとエッジバーとを含む。予熱リングは、内側エッジ、外側エッジ、第1側面、および第1側面に対向する第2側面を有する。内側エッジと外側エッジとは、内側エッジと外側エッジとの間の径方向距離を画定する。エッジバーは、第1側面上に配置され、外側エッジから内側エッジに向けて、エッジバー径方向厚みだけ延びている。径方向距離は、エッジバー径方向厚みよりも大きい。
【0008】
更に他の態様では、反応装置で半導体ウェハを製造する方法が提供される。反応装置は、反応チャンバを画定する上側ドームおよび下側ドームと、プロセスガス入口を画定する上側ライナおよび下側ライナとを含む。反応装置は、反応チャンバ内に配置され、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前にプロセスガスを加熱するための予熱リングを更に含む。予熱リングは、下側ライナの内周に取り付けられ、環状ディスクと、環状ディスク上に配置されたエッジバーとを含む。本方法は、プロセスガス入口を通してプロセスガスを反応チャンバに流すことを含む。本方法は、予熱リングを用いてプロセスガスを加熱することを含む。本方法は、エッジバーを用いてプロセスガスの速度と方向の少なくとも1つを調整することを更に含む。本方法は、プロセスガスを用いて半導体ウェハ上に層を堆積することを含む。エッジバーは、半導体ウェハ上に均一な厚みの層を形成することを容易にする。
【0009】
上述した態様に関連して記載された特徴には、様々な改良が存在する。同様に、更なる特徴が、上述した態様に組み込まれてもよい。これらの改良および追加の特徴は、個別に存在してもよく、任意の組み合わせで存在してもよい。例えば、本開示の図示された実施形態のいずれかに関連して後述される様々な特徴は、上述した態様のいずれかに、単独または任意の組み合わせで、組み込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、半導体ウェハ等の基板を処理するための装置の正面図である。
【
図4】
図4は、明瞭のため上側ドームおよび上側ライナが取り除かれ、明瞭のため装置の一部が透明で示された
図1に示す装置の斜視図である。
【
図8】
図8は、
図5に示す予熱リングの代替的な実施形態の斜視図である。
【
図9】
図9は、
図1に示す反応装置において半導体ウェハを製造する方法のフロー図である。
【
図10】
図10は、実施例1にしたがったウェハ径方向距離の機能としてのエピタキシャルウェハ成長速度のグラフである。
【0011】
対応する参照符号は、図面全体を通して、対応する部品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すると、本開示の一実施形態による半導体基板上にエピタキシャル層を堆積するための装置が全体として100で示されている。図示された装置は、単一のウェハ反応装置(すなわち、300mm AMAT Centura反応装置)であるが、より均一なエピタキシャル層を提供するための本明細書で開示される装置および方法は、例えば、複数のウェハ反応装置を含む他の反応装置の設計での使用に適している。装置100は、上側ドーム104、下側ドーム106、上側ライナ108、および下側ライナ110を備える反応チャンバ102を含む。上側ドーム104と、下側ドーム106と、上側ライナ108と、下側ライナ110とは、共同で、プロセスガスが半導体ウェハ114に接触する反応チャンバ102の内部空間を画定している。ガスマニホールド116は、反応チャンバ102にプロセスガスを向けるために使用される。反応チャンバ102およびガスマニホールド116の斜視図が
図2に示されている。この実施形態では、装置100は、300mm AMAT Centura反応装置である。代替的な実施形態では、装置100は、任意の種類の反応装置であってもよい。
【0013】
装置100は、エピタキシャルCVDまたは多結晶CVD等の化学気相堆積(CVD)プロセスにより実行されるウェハ上に任意の種類の材料を堆積することを含むが、これらに限定されない、ウェハプロセスでウェハを処理するために使用されてもよい。これに関して、装置100がウェハにエッチングまたは平滑化プロセスを実行する等の他の目的のためにも使用され得るため、本明細書においてエピタキシーおよび/またはCVDプロセスへの言及は限定的に考えられるべきではない。また、本明細書で示されるウェハは、概して円形状であるが、他の形状のウェハも本開示の範囲内で想定される。
【0014】
装置100は、装置をより良く説明するために、
図3において断面で示される。反応チャンバ102の内部空間112内には、プロセスガスが半導体ウェハ114に接触する前にプロセスガスを加熱するための予熱リング118が配置されている。予熱リング118の外周は、下側ライナ110の内周に取り付けられている。例えば、予熱リング118は、下側ライナ110の環状レッジ170により支持されてもよい。予熱リング118の内部の空間を横切るサセプタ120(本明細書において「サセプタ本体」として参照されることがある)が、半導体ウェハ114を支持している。
【0015】
プロセスガスは、半導体ウェハ114に接触する前に加熱されてもよい。予熱リング118とサセプタ120との両方が、反応チャンバ102の上方および下方に配置され得る高輝度ランプ122,124によって生成される輻射加熱光を吸収するために概して不透明である。予熱リング118とサセプタ120を周囲よりも高い温度に維持することで、プロセスガスが予熱リングとサセプタとの上を通過するときに、予熱リング118とサセプタ120とがプロセスガスに熱を伝えることを可能にする。一般に、半導体ウェハ114の直径は、サセプタ120の直径より小さく、プロセスガスがウェハに接触する前にサセプタがプロセスガスを加熱することが可能になる。
【0016】
予熱リング118とサセプタ120は、好適には、炭化ケイ素でコーティングされた不透明なグラファイトで構成されてもよいが、他の材料も想定される。上側ドーム104と下側ドーム106とは、輻射加熱光が反応チャンバ102内に入り、予熱リング118とサセプタ120上に照射されるように、一般に透明な材料で作られている。上側ドーム104と下側ドーム106とは、透明な石英で構成されてもよい。石英は、一般に、赤外線と可視光に対して透明であり、堆積反応の反応条件下で化学的に安定である。例えば、抵抗ヒータおよび誘導ヒータ等の高輝度ランプ122,124以外の装置が、反応チャンバに熱を提供するために使用されてもよい。高温計等の赤外線温度センサ(図示せず)を反応チャンバ102に取り付けてサセプタ120、予熱リング118、または半導体ウェハ114の温度を、サセプタ、予熱リング、またはウェハから放出される赤外線を受け取ることで監視してもよい。
【0017】
装置100は、サセプタ120を支持し得るシャフト126を含んでもよい。シャフト126は、中央支柱128を通って延びている。シャフト126は、中央支柱128に取り付けられた第1端130と、半導体ウェハ114の中央領域134に近接して配置された第2端132とを含んでいる。シャフト126は、約5ミリメートル(mm)から約10mmのシャフト直径136を有している。
【0018】
シャフト126は、装置100に対して、シャフト126、サセプタ120、および半導体ウェハ114を長手方向軸X周りに回転させるための適切な回転機構(図示せず)に接続されている。サセプタ120の外側エッジおよび予熱リング118の内側エッジ(
図3)は、サセプタの回転を許容するために隙間138により分離されている。半導体ウェハ114は、ウェハの前側のエッジに過度な材料が堆積するのを防止し、より均一なエピタキシャル層を提供するために回転される。
【0019】
予熱リング118は、半導体ウェハ上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを作成するために、プロセスガスが半導体ウェハ114と接触する前にプロセスガスを修正または調整する。上側ライナ108と下側ライナ110とは、プロセスガス入口140およびプロセスガス出口142を画定する。プロセスガス入口140は、反応チャンバ102へプロセスガスを流入させ、プロセスガス出口142は、反応チャンバからプロセスガスを流出させる。プロセスガスは、半導体ウェハ114が反応チャンバ内で回転するとき、反応チャンバ102内でプロセスガス入口140からプロセスガス出口142に向けて流れる。
【0020】
プロセスガス入口140は、セグメント高さ194とセグメント幅196をそれぞれ有する入口セグメント186,188,190,192に分割されてもよい。各入口セグメント186,188,190,192は、半導体ウェハ114の異なる部分にプロセスガスを流入させる。例えば、
図4に図示されているように、上側ライナ108と下側ライナ110とは、プロセスガスを半導体ウェハ114のエッジ144に流入させる第1入口セグメント186と、プロセスガスを半導体ウェハ114の中央領域134に流入させる第2入口セグメント188と、プロセスガスを半導体ウェハ114の中央領域134に流入させる第3入口セグメント190と、プロセスガスを半導体ウェハ114のエッジ144に流入させる第4入口セグメント192とを画定する。
【0021】
半導体ウェハのエッジ144での半導体ウェハ114の成長速度は、半導体ウェハの中央領域134での成長速度より速い。中央領域134に対してエッジ144で成長速度が速いため、不均一な径方向堆積プロファイルと半導体ウェハ114の不均一な厚みが生成されることがある。本明細書に記載された予熱リング118は、半導体ウェハ上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを生成し、均一な厚みを有する半導体ウェハを製造するために、プロセスガスが半導体ウェハ114と接触する前にプロセスガスを修正または調整する。
【0022】
予熱リング118は、環状ディスク146と、環状ディスクに取り付けられたエッジバー148とを含む。環状ディスク146は、ディスク穴152と内径154を画定する内側エッジ150と、外径158を画定する外側エッジ156と、第1側面160と、第2側面162と、第1および第2側面の間のディスク厚み164とを画定する。内径154は、予熱リング118がサセプタを取り囲むように、サセプタ120のサセプタ直径166より大きい。また、本明細書で示された予熱リング118は、半導体ウェハ114の形状を補完するために、概して円形状であるが、他の形状のウェハを補完するために他の形状の予熱リングが本開示の範囲内で想定される。
【0023】
外径158は、下側ライナが予熱リング118と半導体ウェハ114を取り囲むように、下側ライナ110のライナ直径168よりも小さい。環状ディスク146は、内側エッジ150から外側エッジ156に向けて径方向距離172だけ延びている。径方向距離172は、予熱リング118が高輝度ランプ122,124からの熱を吸収し、プロセスガスが予熱リングの上を通過するときに吸収した熱をプロセスガスに伝えることを可能にするように構成されている。
【0024】
エッジバー148は、環状ディスク146の第1側面160から延びており、半導体ウェハ上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを作成するために、プロセスガスが半導体ウェハに接触する前にプロセスガスを修正または調整する。具体的には、エッジバー148は、半導体ウェハ上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを作成するために、プロセスガスの流れの方向、プロセスガスの速度、プロセスガスの流量のうちの少なくとも1つを修正、調整、および/または変更する。
【0025】
図示された実施形態では、予熱リング118は、2つのエッジバー148を含む。代替的な実施形態では、予熱リング118は、1つのエッジバー148を含む。更なる代替的な実施形態では、予熱リング118は、複数の小さなエッジバー148を含んでもよい。したがって、予熱リング118は、反応チャンバ102内のプロセスガスの流れに応じて、少なくとも1つのエッジバー148および/または複数のエッジバー148を含んでもよい。より具体的には、半導体ウェハ114上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを生成するために、シミュレーションおよび/または実験結果が予熱リング118上のエッジバー148の数および位置を決定するために使用されてもよい。予熱リング118と同様に、エッジバー148は、好適には、炭化ケイ素でコーティングされた不透明なグラファイトで作られてもよいが、他の材料も想定される。他の実施形態では、エッジバー148は、不透明ではなく、半透明または透明な材料で作られてもよい。
【0026】
一般に、エッジバー148は、好適には、環状ディスク146の外側エッジ156に近接し、プロセスガス入口140に近接し、および半導体ウェハ114の特定の領域に近接して配置され、エピタキシャル堆積等のプロセスの間に半導体ウェハ114の成長速度を修正および/または成長速度に影響を与え、不均一性を緩和する。具体的には、エッジバー148は、プロセスガス入口140に近接して配置されて、半導体ウェハ114のエッジ144でのプロセスガスの速度または流量を(エッジバーが使用されていないときと比較して)増加させ、これにより、エピタキシャルCVDプロセスの間に半導体ウェハのエッジに堆積する材料(例えば、シリコン)の量を減少させる。また、プロセスガス入口に近接するエッジバー148の位置は、半導体ウェハ114のエッジ144でのプロセスガスの方向を(エッジバーが使用されていないときと比較して)変化させ、これにより、エピタキシャルCVDプロセスの間に半導体ウェハのエッジに堆積する材料(例えば、シリコン)の量を減少させる。したがって、エッジバー148は、好適には、プロセスガス入口140に近接する環状ディスク146の外側エッジ156に近接して配置され、プロセスガスが反応チャンバ102に進入するときにプロセスガスを修正する。代替的な実施形態では、エッジバー148は、エッジバー148が本明細書で説明しているように動作することを可能にする予熱リング118上の任意の位置に配置されてもよい。
【0027】
また、エッジバー148は、プロセスの間に半導体ウェハ114の不均一性の成長速度を修正および/または成長速度に影響を与えるために、半導体ウェハ114に対して相対的に位置決めされる。半導体ウェハ114上の成長速度を改善し、より均一な径方向堆積プロファイルを生成するために、シミュレーションおよび/または実験結果が、エッジバーが使用されないときに半導体ウェハ114において不均一性が起こる場所を決定するために使用されてもよく、エッジバー148は、不均一性を緩和するために、予熱リング118上に配置されてもよい。例えば、エッジバー148は、半導体ウェハ114のエッジ144に近接して配置されて、エッジでのプロセスガスの速度および流量を(エッジバーが使用されていないときと比較して)増加させ、これにより、エピタキシャルCVDプロセスの間に半導体ウェハのエッジに堆積する材料(例えば、シリコン)の量を減少させてもよい。また、エッジバー148は、半導体ウェハ114のエッジ144に近接して配置され、エッジでのプロセスガスの方向を(エッジバーが使用されていないときと比較して)変化させ、これにより、エピタキシャルCVDプロセスの間に半導体ウェハのエッジに堆積する材料(例えば、シリコン)の量を減少させてもよい。
【0028】
例えば、図示された実施形態のエッジバー148は、第1入口セグメント186および第4入口セグメント192のすぐ下流に配置されており、半導体ウェハ114のエッジに向かうプロセスガスの速度を増加させ、流量を増加させ、および/または方向を変化させる。したがって、エッジバー148は、好適には、局所的または大域的な最大層厚みが生じる半導体ウェハ114のエッジ144に近接して配置され、エッジでの堆積を減少させ、より均一な径方向堆積プロファイルを作成する。この最大層厚みは、局所的または大域的な最大であってもよく、一般に不均一性として参照されてもよいことに留意されたい。
【0029】
厚みプロファイルは、例えば、フーリエ変換赤外(FTIR)分光計の使用、またはウェハ平坦ツール(例えば、カリフォルニア州ミルピタスのKLA-Tencor社のWafersightまたはWaferSight2)の使用を含む、当業者が利用可能な任意の好適な方法の使用により決定されてもよい。いくつかの実施形態では、基板の径方向厚みプロファイルは、材料堆積の前(例えば、エピタキシャル層の堆積の前)に決定され、層構造の厚みプロファイルは、その後測定されてもよい。堆積層の厚みプロファイルは、層構造厚みから基板厚みを減じることで決定されてもよい。
【0030】
図示された実施形態では、各エッジバー148は、各エッジバーがエッジバー半径174、半導体ウェハ114の中心176に対するエッジバー角度θ、およびエッジバー径方向厚み177を画定するように、予熱リング118上に配置されている。具体的には、エッジバー148は、第1端178および第2端180を有しており、エッジバー角度θは、半導体ウェハ114の中心176と、第1端と、第2端との間に画定される。エッジバー148は、第1端178と第2端180との間にエッジバー周囲長182を画定し、エッジバー高さ184と、エッジバー径方向幅187を有する。また、径方向距離172は、エッジバー径方向厚み177よりも大きい。
【0031】
図示された実施形態では、エッジバー148は、予熱リング118の第1側面160から延びたバンプまたは丸みを帯びた突出部である。代替的な実施形態では、エッジバー148は、エッジバーが本明細書で説明したように動作することを可能にする任意の形状を有してもよい。また、図示された実施形態では、エッジバー148は、エッジバーが予熱リング118の外側エッジ156の形状と相補的な円弧セグメントを形成するように、湾曲している。代替的な実施形態では、エッジバー148は、エッジバーが本明細書で説明したように動作することを可能にする任意の形状を有してもよい。他の実施形態では、エッジバー148は、様々な突起および/またはノッチまたは窪みを含むような形状であってもよい。エッジバー148はまた、面取りされてもよく、丸みを帯びてもよい。このような不均一な形状により、エッジバー148は、プロセス中の半導体ウェハ114の不均一性の成長速度を修正しおよび/または成長速度に影響を与えることができることがある。例えば、半導体ウェハ114の厚みプロファイルの分析により、材料の堆積が不均一になるように速度または流速が低下しているエッジ144の外側の領域を特定することができる。エッジバー148の形状は、それらの領域内の材料の堆積を減少させるために、それらの領域へのプロセスガスの流れを修正および/または影響するように調整されてもよい。
【0032】
図示された実施形態では、内径154は、約240mmから約252mmであり、外径158は、約296mmから約308mmであり、ディスク厚み164は、約4mmから約10mmであり、サセプタ直径166は、約240mmから約252mmであり、ライナ直径168は、約296mmから約308mmであり、径方向距離172は、約44mmから約68mmであり、エッジバー半径174は約143mmから約149mmであり、エッジバー周囲長182は、約20mmから約60mmであり、エッジバー高さ184は、約0.5mmから約2mmであり、エッジバー角度θは、約20度から約50度であり、セグメント高さ194は、約5mmから約8mmであり、セグメント幅196は、約238mmから約248mmである。代替的な実施形態では、内径154、外径158、ディスク厚み164、サセプタ直径166、ライナ直径168、径方向距離172、エッジバー周囲長182、エッジバー高さ184、エッジバー角度θ、セグメント高さ194、およびセグメント幅196は、エッジバー148が本明細書で記載されているように動作することが可能である任意の距離または角度であってもよい。より具体的には、内径154、外径158、ディスク厚み164、サセプタ直径166、ライナ直径168、径方向距離172、エッジバー周囲長182、エッジバー高さ184、エッジバー角度θ、セグメント高さ194、およびセグメント幅196は、好適には、局所的または大域的なエピタキシャル層厚みの最小値または最大値の位置および大きさに応じて、選択される。内径154、外径158、ディスク厚み164、サセプタ直径166、ライナ直径168、径方向距離172、エッジバー周囲長182、エッジバー高さ184、エッジバー角度θ、セグメント高さ194、およびセグメント幅196等について上記した範囲は、例示的なものであり、記載した範囲外の値を制限なく使用してもよい。
【0033】
エッジバー高さ184は、半導体ウェハ114のエッジ144に向かうプロセスガスの速度を増加させ、流量を増加させ、および/または方向の変化を増加させるように構成されてもよい。図示された実施形態では、エッジバー高さ184は、セグメント高さ194の約0.5%から約50%である。セグメント高さ194に対するエッジバー高さ184を増加させることで、一般に、プロセスガスの速度が増加し、流量が増加し、および/またはプロセスガスの方向の変化が増加し、その結果、エッジバー148に近接する半導体ウェハの部分において半導体ウェハ114上の材料の堆積が少なくなる。逆に、セグメント高さ194に対するエッジバー高さ184を減少させることで、一般に、プロセスガスの速度が減少し、流量が減少し、および/またはプロセスガスの方向の変化が少なくなり、その結果、エッジバー148に近接する半導体ウェハの部分において半導体ウェハ114上に多くの材料が堆積する。したがって、エッジバー148に近接する半導体ウェハ114の部分に堆積する材料の量は、エッジバー高さ184を変化させることで調整されてもよい。
【0034】
エッジバー周囲長182は、半導体ウェハ114のエッジ144に向かうプロセスガスの速度を増加させ、流量を増加させ、および/または方向の変化を増加させるように構成されてもよい。図示された実施形態では、エッジバー周囲長182は、セグメント幅196の約5%から約90%である。セグメント幅196に対するエッジバー周囲長182を増加させることで、一般に、プロセスガスの速度が増加し、流量が増加し、および/またはプロセスガスの方向の変化が増加し、その結果、エッジバー148に近接する半導体ウェハの部分において半導体ウェハ114上の材料の堆積が少なくなる。逆に、セグメント幅196に対するエッジバー周囲長182を減少させることで、一般に、プロセスガスの速度が減少し、流量が減少し、および/またはプロセスガスの方向の変化が少なくなり、その結果、エッジバー148に近接する半導体ウェハの部分において半導体ウェハ114上に多くの材料が堆積する。したがって、エッジバー148に近接する半導体ウェハ114の部分に堆積する材料の量は、エッジバー周囲長182を変化させることで調整されてもよい。
【0035】
図8は、第2入口セグメント188および第3入口セグメント190のすぐ下流に配置され、半導体ウェハ114の中央領域134に向かうプロセスガスの速度を増加させ、流量を増加させ、方向を変化させる単一のエッジバー148を含む代替的な予熱リング198の斜視図である。
図8に図示されたエッジバー148は、局所的または大域的な最大層厚みが半導体ウェハ114のエッジ144ではなく中央領域134で生じる場合に対処するようにエッジバーが配置されていることを除いて、
図3-7に図示されたエッジバー148に実質的に類似している。したがって、予熱リング198は、第2入口セグメント188および第3入口セグメント190のすぐ下流に好適に配置されて、中央領域での堆積を減少させ、より均一な径方向堆積プロファイルを生成するエッジバー148を含む。
【0036】
図9は、反応装置において半導体ウェハを製造する方法200のフロー図である。方法200は、プロセスガス入口を通してプロセスガスを反応チャンバに流すこと202を含む。方法200は、予熱リングを用いて半導体ウェハを加熱すること204を含む。方法200は、エッジバーを用いてプロセスガスの速度と方向との少なくとも1つを調整すること206を更に含む。方法200は、プロセスガスを用いて半導体ウェハ上に層を堆積すること208を含む。エッジバーは、半導体ウェハ上に均一な厚みの層を形成することを容易にする。
【0037】
[実施例]
本開示のプロセスは、以下の実施例で更に説明される。この実施例は、限定的な意味で捉えられるべきではない。
実施例1:半導体ウェハの径方向成長速度プロファイルに対するエッジバーの使用の効果の決定
【0038】
本明細書で説明されるように第1入口セグメントおよび第4入口セグメントの前に配置された2つのエッジバーを含む予熱リングを、エピタキシャルウェハ成長速度プロファイルに対する効果を決定するめに、単一のウェハエピタキシー反応装置で試験した。チョクラルスキー法で製造された単結晶シリコンウェハを1050℃から1150℃までの間のウェハ温度でプロセスガスに曝すことで、エピタキシャルウェハを準備した。エッジバーは、0.5mmのエッジバー高さを有していた。
【0039】
エッジバーを有しない予熱リングを使用したコントロール運転を実行した。
図10は、エピタキシャルウェハ径方向成長速度プロファイルをウェハ径方向距離の関数として示したグラフ300である。
図10からわかるように、コントロールでは、より高い成長速度径方向プロファイル302が得られ、エッジバーでは、より低い成長速度径方向プロファイル304が得られた。より高い成長速度径方向プロファイル302は、第1エッジ成長速度306と第1中央領域成長速度308とを有し、第1エッジ成長速度306と第1中央領域成長速度308との間の差は、第1成長速度差310である。同様に、より低い成長速度径方向プロファイル304は、第2エッジ成長速度312と第2中央領域成長速度314とを有し、第2エッジ成長速度312と第2中央領域成長速度314との間の差は、第2成長速度差316である。
図10に示すように、第1成長速度差310は、第2成長速度差316より大きく、より低い成長速度径方向プロファイル304は、より低い成長速度径方向プロファイル304のエッジ成長速度と中央領域成長速度との差が、より高い成長速度径方向プロファイル302のエッジ成長速度と中央領域成長速度との差より小さいため、より均一である。したがって、エッジバーは、エピタキシャルウェハの均一な成長速度プロファイルを生成した。
【0040】
シリコンウェハを製造するための従来の方法と比較して、本開示のシステムおよび方法は、いくつかの利点を有する。例えば、説明したようなエッジバーを含む予熱リングを含む反応装置は、堆積中に均一な成長速度プロファイルを有する半導体ウェハのコスト効率の良い製造を容易にする。均一な成長速度プロファイルは、より均一な堆積厚みプロファイルを生成する。したがって、エッジバーは、均一な厚みプロファイルを有する半導体ウェハの製造を可能にする。一例の予熱リングは、プロセスガス入口近傍のエッジバーを有しており、プロセス中に半導体ウェハの不均一性の成長速度を修正および/または成長速度に影響する。これにより、エッジバーは、半導体ウェハのエッジへプロセスガスの速度を増加させ、流量を増加させ、および/または方向を変化させ、半導体ウェハのエッジの成長速度を低下させ、均一な厚みプロファイルを有する半導体ウェハを製造する。したがって、一例の予熱リングは、従来技術と比較して、局所的な成長速度偏差を排除または低減し、ウェハ上のエピタキシャルCVD成長の均一性を改善する。したがって、上述の例を使用することで、エピタキシャルCVDシステムの製造速度を改善でき、廃棄物を減らすことで運用コストを下げることができる。
【0041】
本開示または本開示の実施形態の要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、要素が1つ以上あることを意味することを意図している。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」、および「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。特定の向きを示す用語(例えば、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「側部(side)」等)の使用は、説明の便宜のためのものであり、記載された項目の特定の向きを必要とするものではない。
【0042】
本開示の範囲から逸脱することなく、上述の構造および方法において、様々な変更が可能であるため、上述の説明に含まれ、添付の図面に示される全ての事項は、限定的な意味ではなく例示として解釈されることが意図される。
【国際調査報告】