(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】水分検出用フレキシブルセンサデバイス
(51)【国際特許分類】
G01N 27/22 20060101AFI20240117BHJP
G01N 27/06 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
G01N27/22 B
G01N27/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543289
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(85)【翻訳文提出日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2021072856
(87)【国際公開番号】W WO2022155810
(87)【国際公開日】2022-07-28
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391008825
【氏名又は名称】ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D-40589 Duesseldorf,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジン
(72)【発明者】
【氏名】モー,シュン
(72)【発明者】
【氏名】タン,ウェイフォン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヤオ
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA05
2G060AA07
2G060AC01
2G060AE12
2G060AF07
2G060AF10
2G060AG03
2G060AG10
2G060FA01
2G060HC06
2G060HD02
2G060JA03
2G060KA05
(57)【要約】
水分検出用フレキシブルセンサデバイス、デバイスを用いた検出方法、およびデバイスの応用例を開示する。フレキシブルセンサデバイスは、フレキシブル検出部(100)と、フレキシブル検出部(100)に接続可能な信号処理送信部(200)とを含み、フレキシブル検出部(100)は、非導電性のフレキシブル基板(110)と、フレキシブル基板(110)の側面に取り付けられた2つ以上の導電性トレースとを含み、2つ以上の導電性トレースのうち、互いに接触していない2つの導電性トレース(130a、130b)が1対の導電性トレースとして選択される、フレキシブル基板(110)の導電性トレースが設けられた側面は、被検出面と直接接触する側面であり、信号処理送信部(200)は、被検出面の水分含有率を決定するように、1対の導電性トレースの導電性トレース(130a、130b)間の容量および抵抗を検出するための検出モジュール(240)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分検出用のフレキシブルセンサデバイスであって、フレキシブルセンサデバイスは、フレキシブル検出部(100)と、フレキシブル検出部(100)に接続可能な信号処理送信部(200)とを含み、フレキシブル検出部(100)は、非導電性のフレキシブル基板(110)と、フレキシブル基板(110)の側面に取り付けられた2つ以上の導電性トレースとを含み、互いに接触していない2つの導電性トレース(130a、130b)は、1対の導電性トレースとして2つ以上の導電性トレースから選択され、導電性トレースが設けられたフレキシブル基板(110)の側面は、被検出面と直接接触する側面であり、信号処理送信部(200)は、被検出面の水分含有率を決定するように、1対の導電性トレースの導電性トレース(130a、130b)間の容量および抵抗を検出するための検出モジュール(240)を有するフレキシブルセンサデバイス。
【請求項2】
フレキシブルセンサデバイスが動作するとき、1対の導電性トレースの導電性トレース(130a、130b)間の容量が最初に検出され、容量の検出値が所定の基準を超えた後にのみ、1対の導電性トレースの導電性トレース(130a、130b)間の抵抗が検出されることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項3】
1対の導電性トレースの導電性トレース(130a、130b)間の、容量の検出値と抵抗の検出値の両方が基準値から外れた場合にのみ、被検出面の水分含有率が基準値から外れたと判断することを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項4】
必要に応じて、2つ以上の導電性トレースから1対の導電性トレースが選択され、容量値と抵抗値とを同時に検出することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項5】
2つ以上の導電性トレースから2対の導電性トレースが選択され、そのうちの1対は容量値を検出するように構成され、他の1対は抵抗値を検出するように構成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項6】
各導電性トレース(130a、130b)は、フレキシブル基板(110)上に印刷された導電性インク、またはフレキシブル基板(110)上に配置された導電性ワイヤによって形成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項7】
信号処理送信部(200)がフレキシブル検出部(100)に接続されるとき、検出モジュール(240)は導電性トレース(130a、130b)に電気的に接続されることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項8】
フレキシブル基板(110)の被検出面と直接接触する側面に、非乾燥性の接着材料が塗布されていることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項9】
導電性トレースが設けられたフレキシブル基板(110)の側面と被検出面との間にフックアンドループが設けられていることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項10】
導電性トレース(130a、130b)が設けられたフレキシブル基板(110)の側面に検出ゾーン(111)が画定され、導電性トレース(130a、130b)が検出ゾーン(111)内で可能な限り長く延びていることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項11】
1対の導電性トレース(130a、130b)は、互いに平行であることを特徴とする請求項10に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項12】
1対の導電性トレース(130a、130b)は、検出ゾーン(111)内で前後に蛇行するように延びていることを特徴とする請求項11に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項13】
導電性トレース(130a、130b)は、検出ゾーン(111)の長さ方向に対して実質的に平行または垂直になるように前後に蛇行することを特徴とする請求項12に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項14】
信号処理送信部は、フレキシブル検出部(100)に解放可能に接続されていることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項15】
2つのコネクタシート(131)が、フレキシブル基板(110)上に確実に設けられ、1対の導電性トレース(130a、130b)の自由端にそれぞれ接続され、2つの導電性ピース(211)が、検出モジュール(240)に接続されるように信号処理送信部(200)の上に設けられ、信号処理送信部(200)がフレキシブル検出部(100)に接続されると、コネクタシート(131)が導電性ピース(211)にそれぞれ接続することを特徴とする請求項5に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項16】
信号処理送信部(200)は、検出モジュール(240)によって検出されたデータを出力するように、および/または、被検出面の水分含有率が限界値から外れたという警報を外部に送信するように、無線送信モジュール(260)も含むことを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項17】
信号処理送信部(200)は、フレキシブル基板(110)を選択的にクランプするように閉鎖可能および開放可能なハウジングを含み、検出モジュール(240)および無線送信モジュール(260)は、ハウジング内に配置されることを特徴とする請求項16に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項18】
ハウジングは、互いにヒンジ結合された第1のハウジング半部(210)と第2のハウジング半部(220)とを含み、フレキシブル基板(110)は、第1のハウジング半部(210)と第2のハウジング半部(220)との間にクランプ可能であることを特徴とする請求項17に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項19】
フレキシブル基板(110)は、フレキシブルは防水性かつ電気絶縁性の材料からなるフィルムの形態であることを特徴とする請求項1~18のいずれか1項に記載のフレキシブルセンサデバイス。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の水分検出用フレキシブルセンサデバイスによって検出される表面の水分含有量を検出する方法であって、
互いに非接触のフレキシブル検出部(100)の2つ以上の導電性トレースが被検出面に接触するように、フレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部(100)を被検出面に接触させる工程;
2つ以上の導電性トレースから選択された1対の導電性トレース(130a、130b)間の容量を最初に検出する工程;
容量の検出が所定の第1条件に到達した後、1対の導電性トレース(130a、130b)間の抵抗を検出するか、または2つ以上の導電性トレースから選択され、1対の導電性トレースとは異なる他の1対の導電性トレース間の抵抗を検出する工程;および、
抵抗の検出が所定の第2条件に到達した後、容量と抵抗の検出値の双方に基づいて、被検出面の現在の水分含有率状態を判定する工程;を含む方法。
【請求項21】
所定の第1条件は、容量の検出を少なくとも2回実施することを含み、各検出結果は予め定義された容量値よりも大きいことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
所定の第2条件は、抵抗の検出を少なくとも2回実施することを含み、各検出結果は予め定義された抵抗値よりも大きいことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
水分含有量が監視可能なおむつを形成するために、請求項1~19のいずれか1項に記載の水分検出用フレキシブルセンサデバイスのおむつへの使用であって、導電性トレース(130a、130b)が設けられたフレキシブルセンサデバイスのフレキシブル基板(110)の側面が、おむつの不織布材料に取り付けられることを特徴とする使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、水分検出用のフレキシブルセンサデバイスに関し、特に、個人の衣服のような不規則な表面に便利かつ取り外し可能に配置できるフレキシブルセンサデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、使用者の肌に密着させる必要のある衣服(例えばおむつ)においては、失禁保護具の一例であるおむつの不織布に水分測定デバイスの少なくとも一部を内蔵させる必要がある。そのため、不織布は、完成品のおむつに縫い付けられるように、オーダメイドで設計、製造する必要がある。しかしながら、完成したおむつは一度しか使用できない。つまり使い捨てである。さらに、使用者が日常的に着用する衣服と比較すると、完成したおむつは快適性やフィット性の面で劣る。そこで、一般的な失禁防止用プロテクタのような使用者が日常的に着用する衣服に、いつでも簡便に配置し、新しいものと交換することができ、使用コストを低減することができる水分検出用のフレキシブルセンサデバイスの開発が求められている。
【0003】
また、再度おむつを例に考えてみよう。従来の水分測定センサデバイスは、被測定物に接触する電極の容量変化を測定基準としていた。これは主に電力を節約するためである。しかしながら、このような設計では誤報のリスクがある。即ち、水分がアラームを発生させるレベルに達していないときにアラームが発生しユーザを不安にさせる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
上記の問題を解決するために、本出願は、検査される不規則な表面(すなわち、粗さが変化する表面)に簡便に接続することができ、特に、使用者の私的な下着または失禁保護具(例えば、おむつ)に解放可能に接続することができるような、水分検出用の新規なフレキシブルセンサデバイスを提案することを目的とする。さらに、測定結果は、誤報のリスクがない。
【0005】
本出願の一態様によれば、水分検出用のフレキシブルセンサデバイスが提案され、このフレキシブルセンサデバイスは、フレキシブル検出部と、フレキシブル検出部に接続可能な信号処理送信部とを含み、フレキシブル検出部は、非導電性のフレキシブル基板と、フレキシブル基板の側面に取り付けられた2つ以上の導電性トレースとを含み、互いに接触していない2つの導電性トレースは、2つ以上の導電性トレースから選択されて1対の導電性トレースを構成し、導電性トレースが設けられたフレキシブル基板の側面は、被検出面と直接接触する側面であり、信号処理送信部は、被検出面の水分含有率を決定するように、1対の導電性トレースの、導電性トレース間の容量および/または抵抗を検出するための検出モジュールを有する。
【0006】
選択的に、フレキシブルセンサデバイスが動作するとき、まず、1対の導電性トレースの導電性トレース間の容量が検出され、容量の検出値が所定の基準を超えた後にのみ、1対の導電性トレースの導電性トレース間の抵抗が検出される。
【0007】
選択的に、1対の導電性トレースの導電性トレース間の容量と抵抗の検出値の双方が限界値から外れている場合にのみ、検出される表面の水分含有率が限界値から外れているとみなされる。
【0008】
選択的に、容量と抵抗を同時に検出するために、導電性トレースから1対の導電性トレースのみが選択される。
【0009】
選択的に、導電性トレースから2対の導電性トレースが選択され、そのうちの1対は容量を検出するように構成され、他の1対は抵抗を検出するように構成される。
【0010】
選択的に、導電性トレースの各々は、フレキシブル基板上に印刷された導電性インク、またはフレキシブル基板上に配置された導電性ワイヤによって形成される。
【0011】
選択的に、信号処理送信部がフレキシブル検出部に接続されるとき、検出モジュールは導電性トレースに電気的に接続される。
【0012】
選択的に、検出すべき表面と直接接触するフレキシブル基板の側面に非乾燥接着材が塗布され、あるいは、導電性トレースが設けられたフレキシブル基板の側面と検出すべき表面との間にフックアンドループが設けられる。
【0013】
選択的に、導電性トレースが設けられたフレキシブル基板の側面には検出ゾーンが画定され、導電性トレースは検出ゾーン内で可能な限り長く延びる。
【0014】
選択的に、1対の導電性トレースは互いに平行であり、検出ゾーン内で前後に蛇行するように延びる。
【0015】
選択的に、1対の導電性トレースは、検出ゾーンの長さ方向に対して実質的に平行または垂直になるように前後に蛇行する。
【0016】
選択的に、信号処理送信部はフレキシブル検出部に解放可能に接続される。
【0017】
選択的に、2つのコネクタシートは、フレキシブル基板上に確実に設けられ、それぞれ1対の導電性トレースの自由端に接続され、ここで2つの導電性ピースは、検出モジュールに接続されるように信号処理送信部に設けられ、信号処理送信部がフレキシブル検出部に接続されるとき、コネクタシートはそれぞれ導電性ピースに接触する。
【0018】
選択的に、信号処理送信部は無線送信モジュールも含み、検出モジュールによって検出されたデータを出力し、および/または被検出面の水分含有率が限界値から外れたという警報を外部に送信する。
【0019】
選択的に、信号処理送信部は、フレキシブル基板を選択的にクランプするように開閉可能なハウジングを含み、検出モジュールおよび無線送信モジュールはハウジング内に配置される。
【0020】
選択的に、ハウジングは、互いにヒンジ結合された第1のハウジング半部と第2のハウジング半部とを含み、フレキシブル基板は、第1のハウジング半部と第2のハウジング半部との間にクランプ可能である。
【0021】
選択的に、フレキシブル基板は、フレキシブルな防水性かつ電気絶縁性の材料からなるフィルムの形態である。
【0022】
本出願の他の態様によれば、既述の水分検出用フレキシブルセンサデバイスによって表面の水分含有量を検出する方法が提案され、この方法は、
互いに非接触のフレキシブル検出部の2つ以上の導電性トレースが被検出面と接触するように、フレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部を被検出面に接触させる工程;
2つ以上の導電性トレースから選択された1対の導電性トレース間の容量を最初に検出する工程;
容量の検出が所定の第1条件に達した後に、1対の導電性トレース間の抵抗を検出するか、または2つ以上の導電性トレースから選択され、1対の導電性トレースとは異なる別の1対の導電性トレース間の抵抗を検出する工程;および、
抵抗の検出が所定の第2条件に到達した後に、容量と抵抗の検出値の双方に基づいて、検出される表面の現在の水分含有率の状態を決定する工程;を含む。
【0023】
選択的に、所定の第1条件は、容量を少なくとも2つの検出することを含み、各検出結果は、予め定義された容量よりも大きい。
【0024】
選択的に、所定の第2条件は、抵抗を少なくとも2つの検出することを含み、各検出結果は、予め定義された抵抗値よりも小さい。
【0025】
本出願の他の態様によれば、水分含有量が検出可能なおむつを形成するために、おむつ上の水分検出のための既述のフレキシブルセンサデバイスの使用が提案され、この場合、導電性トレースが設けられたフレキシブルセンサデバイスのフレキシブル基板の側面が、おむつの不織布に取り付けられる。
【0026】
上述した本出願の技術的測定を用いれば、水分含有率が検出できない私的衛生吸収性物品を、水分含有率が検出できる私的衛生吸収性物品に変更することが容易かつ低コストで可能となる。ここで、私的衛生吸収性物品とは、紙おむつ、イージーアップ紙おむつ、生理用タオル等、水分監視が必要な物品を含むが、これらに限定されるものではない。従って、同様の製品を使用するユーザのコストを削減することができる。一方、センサデバイスは交換可能であるため、より柔軟に使用することができる。その上、本出願にかかるフレキシブルセンサデバイスは、任意の不規則な表面に容易に配置して、その水分含有量を監視することができ、そのため、水分検出の精度を高めることができ、誤報率を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本出願の原理およびその他の態様は、添付図面と組み合わせた以下の説明によってよく理解できる。図面は、例示の目的のみのために異なる割合で与えられることがあるが、それらは、本出願に対する理解に影響を及ぼすとはみなされないことに留意すべきである。
【0028】
【
図1】本出願の一実施形態にかかるフレキシブルセンサデバイスを模式的に示すシステム図であり、フレキシブルセンサデバイスはデータ処理装置とデータ通信を行う。
【
図2】本出願の実施形態にかかるフレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部を模式的に示す上面図である。
【
図3】
図1のフレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部を模式的に示す側断面図である。
【
図4】フレキシブル検出部が、本出願の実施形態にかかるフレキシブルセンサデバイスの信号処理送信部に接続されていることを模式的に示す。
【
図5A】信号処理送信部の一例を模式的に示す斜視図である。
【
図5B】本出願の実施の形態にかかるフレキシブルセンサデバイスの信号処理送信部を模式的に示す図である。
【
図5C】本出願の実施形態にかかるフレキシブルセンサデバイスが水分検出を実施することを模式的に示す図である。
【
図6】本出願のフレキシブルセンサデバイスによって測定を実施するための方法の一例を模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本出願の図面において、同一の構成または類似の機能を有する特徴は、それぞれ同一の参照数字で表されている。
【0030】
図1は、本出願の一実施形態にかかるフレキシブルセンサデバイスを模式的に示すシステム図である。本出願で説明するフレキシブルセンサデバイスは、使用者の肌に対して保持可能な民間の衛生吸収性製品に適用可能である。例えば、以下の説明では、本出願にかかるフレキシブルセンサデバイスは、主に、使用者の一般的なおむつに対して保持され、それらが一緒になって赤ちゃん用または大人用のおむつとして機能するように説明される。しかしながら、本出願にかかるフレキシブルセンサデバイスは、代替的に、人の皮膚の水分の検出に適用可能であるか、または水分を簡便に検出する必要があるあらゆる状況で使用可能であることが、当業者には理解されるべきである。さらに、本出願の技術的解決策が適用される民間衛生吸収性製品には、おむつ、イージーアップおむつ、および生理用タオルが含まれるが、これらに限定されない。また、本明細書において「一般的な紙おむつ」という用語は、水分量監視機能を欠く紙おむつとして理解されるものとする。
【0031】
図1に示されるように、本出願の実施形態によれば、フレキシブルセンサデバイスは、一般に、フレキシブル検出部100と、信号処理送信部200とを含む。フレキシブル検出部100は、使用者の肌に対して保持することができる、使用者の一般的なおむつに結合されるように構成されており、おむつの水分含有量を検出することができる。信号処理送信部200は、フレキシブル検出部100によって検出された電気信号を処理し制御することができ、および/または信号またはデータがデータ処理装置300によって受信され得るように、例えば有線または無線方式で、受信された電気信号および処理されたデータを外部に送信することができる。
【0032】
フレキシブル検出部100は、フレキシブル検出部100によって検出された電気信号が信号処理送信部200に送信されるように、信号処理送信部200とデータ通信状態にある。
図2は、本出願にかかるフレキシブル検出部100の一例をさらに示す。図示するように、フレキシブル検出部100は、フレキシブル基板110と、フレキシブル基板110の側面に取り付けられた1対の電極トレースとを含む。例えば、本出願の実施形態によれば、フレキシブル基板110は、フレキシブルな防水性かつ電気絶縁性の材料からなるフィルム状である。ここで、フレキシブルの防水性かつ電気絶縁性の材料は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)であり得る。1対の電極トレースは、1対の導電性トレース130a、130bを含み、これらの導電性トレース130a、130bは、2つのトレースが互いに平行であり、かつ互いに交差しないように、フレキシブル基板110の露出した側面に取り付けられる。
図1によって示されるように、導電性トレース130a、130bは、フレキシブル検出部100の主要な投影領域において蛇行しながら延びている。フレキシブル基板110は、おむつの外面に適合できるように、実質的に長方形または細長いものとして示されている。実際の要求に応じて、フレキシブル基板110を他の形状として形成することができることは、当業者は理解すべきである。
【0033】
さらに
図3に示すように、フレキシブル基板は、
図2のA-A方向に沿った側断面図において拡大されて図示されている。図示のように、フレキシブル基板110は、第1の側面110aと、対向する第2の側面110bとを含む。使用時、第1の側面110aは、使用者のおむつから離れる側の面であり、第2の側面110bは、使用者のおむつに向かう側の面である。導電性トレース130a、130bは、第2の側面110b上に固定される。このように、第2の側面110bが使用者のおむつに接触しているため、導電性トレース130a、130bは、当然、使用者のおむつの不織布に接触する。この場合、フレキシブル基板110がフレキシブルな防水性および電気絶縁性の材料で作られているので、導電性トレース130a、130bによって接触されるおむつの不織布と導電性トレース130a、130bとの間に、容量および/または抵抗を検知するための回路の一部を形成することができる。従って、2つの導電性トレース130a、130bの間に接触しているおむつの不織布の容量および/または抵抗をそれぞれ監視して、おむつの対応する不織布の水分含有率を決定することができる。
【0034】
例えば、フレキシブル基板110、特にフレキシブル基板110の第2の側面110bに検出ゾーン111が画定される。検出ゾーン111は、例えば、フレキシブル基板110の長さ方向に沿って、フレキシブル基材のいずれかの側縁から距離を空けて延びている。2つの導電性トレース130a、130bは、できるだけ長くなるように、2つのトレースが前後に蛇行するように検出ゾーン111内を延びている。例えば、各導電性トレースは、まず、フレキシブル基板110の長さ方向に実質的に垂直な第1の方向B1に沿って、検出ゾーン111の境界から別の対向する境界まで延び、次いで、第1の方向B1に正確に対向する第2の方向B2に沿って、最初に言及した境界まで延び、次いで、再び第1の方向B1に沿って延びることができる。このように、トレースは前後に蛇行するように延びる。このように前後に蛇行することにより、各導電性トレースは、検出ゾーン111において、検出すべき領域をできるだけ大きく占めることができるように、できるだけ長く確保することができる。従って、水分によって濡れている可能性のある領域をできるだけ大きく覆うことができ、検出の精度を高めることができる。
【0035】
さらに、フレキシブル基板110の長さ方向に対して実質的に垂直である以外に、方向B1、B2は、フレキシブル基板110の長さ方向に向かうことも、逆行することも、長さ方向に対して鋭角または鈍角に延びることもできることが、当業者には理解されるべきである。さらに、本出願の文脈において「前後に蛇行する」とは、対象とする特徴(例えば導電性トレース)が、直線的にだけでなく、曲線的に前後に順逆に延びることを意味することが、当業者には理解されるべきである。さらに、図示の実施形態では、導電性トレース130a、130bは互いに平行に延びているが、代替の実施形態では、導電性トレースは互いに平行でないように延びることができることを当業者は理解すべきである。
【0036】
本出願の一実施形態によれば、導電性トレース130a、130bは、フレキシブル基板110上に導電性インクを印刷することによって、または代替的に、フレキシブル基板110上に銅線のような導電性金属線を接着することによって形成することができる。導電性トレース130a、130bが位置するフレキシブル基板110の第2の側面110bには、導電性トレース130a、130bがおむつの表面に接触していることを保証するために、側面がおむつの表面に容易に接着できるように、非乾燥接着材料を塗布することができる。例えば、複数の非乾燥接着部をフレキシブル基板110の第2の側面110bの表面に別々に設けることができ、あるいは、非乾燥接着材料を第2の側面の表面全体に設けることもできる。工場から出荷する前に、保護フィルムを第2の側面110bに配置して、非乾燥接着材料と導電性トレース130a、130bを覆うことができる。必要であれば、保護フィルムを直接引き裂いて、フレキシブル基板110をおむつの表面に接着し、第2の側面110bがおむつの表面を向くようにすることができる。代替の実施形態では、フックアンドループを第2の側面110bとおむつの表面との間に設けて、それらが互いに解放可能に取り付けられるようにすることができる。例えば、非乾燥接着材料またはフックアンドループは、第2の側面110b上のフレキシブル基板110の長さ方向に垂直な導電性トレース130a、130bの部分によって画定される1つまたは複数の空白領域に配置することができる。従って、第2の側面110bとおむつの表面との間の接着強度を高めるために、導電性トレース130a、130bのセクションは、フレキシブル基板110の長さ方向に沿って互いに不均一な間隔を空けることができる。
【0037】
図2に示すように、2枚のコネクタシート131が、導電性トレース130a、130bの自由端にそれぞれ導電接続されるように、フレキシブル基板110上に確実に設けられている。コネクタシート131は、例えば金属のような導電性材料で作られている。2つのコネクタシート131は、互いに分離され、導電性トレースと同様の方法でフレキシブル基板110、特にその第2の側面110b上に固定される。2つのコネクタシート131は、フレキシブル基板110をクランプする場合の信号処理送信部200がコネクタシート131と接触できるように、フレキシブル基板110の端部に隣接している。
【0038】
図4および
図5Aに示すように、信号処理送信部200はハウジングを含む。ハウジングは、互いにヒンジ結合された第1のハウジング半部210と第2のハウジング半部220とを含む。信号処理送信部200のハウジング、特に第1のハウジング半部210に受容されるのは、アナログ・デジタル変換装置、制御基板、無線送信モジュールなどの複数の信号処理部品である。第1のハウジング半部210と第2のハウジング半部220は、シャフトによって互いにヒンジ結合することができる。一方、シャフトにバネを巻き付けて、第1のハウジング半部210と第2のハウジング半部220との間に力を加えて離間させることができる。さらに、第1および第2のハウジング半部210、220の、互いに対向する表面にはそれぞれ吸引力のある磁石を設けることができ、磁石によって加えられる吸引力によって、第1のハウジング半部210を第2のハウジング半部220に対して相対的に接近させることができ、その結果、フレキシブル基板110をハウジング半部間にクランプすることができる。磁気的吸引力の他に、スナップオン機構のような任意の他の適切な手段を使用して、2つのハウジング半部間の閉鎖を確実にすることができることを、当業者は理解すべきである。さらに、本出願の文脈において、ハウジング半部は、単なる非限定的/例示的な表現であり、半部の体積または重量が、ハウジング全体の体積または重量の半分に確実に等しいか、または実質的に等しいことを意味するものではない。2つの導電性ピース211(
図5Aにはそのうちの1つのみが図示されている)は、信号処理送信部200のハウジングの表面、特に第1のハウジング半部210の表面に設けられ、コネクタシート131に対応して配置されており、フレキシブル基板110が第1のハウジング半部210と第2のハウジング半部220との間にクランプされたときに、2つの導電性ピース211がそれぞれのコネクタシート131に接触するようになっている。
【0039】
さらに
図5Bに示されるように、例えば、信号処理送信部200のハウジング内に受け取られるのは、検出モジュール240、データ処理モジュール250、および無線送信モジュール260である。さらに、これらのモジュールに電力を供給して動作させるために、充電式電池のような電源を筐体内に収めることができる。検出モジュール240は、2枚の導電性シート211に電気的に接続されている。2つの導電性シート211の間に接続された回路部の容量および/または抵抗を検知するために、対応する検知回路が検出モジュール240に設けられている。当業者であれば、市場で入手可能な任意の集積回路または専用チップを、ここでの検出モジュール240として使用できることを理解されたい。検出モジュール240は、それに接続されたデータ処理モジュール250によって処理可能な電気信号を出力することができる。例えば、データ処理モジュール250は、当業者に周知のマイクロコンピュータ(MCU)チップの形態とすることができる。さらに、データ処理モジュール250は、受信された電気信号または処理された電気信号を、無線送信モジュール260を介してデータ処理モジュール300に伝送することができ、あるいは代替的に、データ処理モジュール250は、無線送信モジュール260を介してデータ処理モジュール300から命令を受信することができる。例えば、無線送信モジュール260は、BLUETOOTH(登録商標)モジュール、WIFIモジュール、赤外線データ信号伝送モジュール、5G信号伝送モジュールまたは任意の他の適切な無線データ伝送モジュールを含む。これに対応して、データ処理モジュール300は、保護者の携帯電話、パーソナルコンピュータ、あるいはクラウドサーバとすることができる。
【0040】
本出願の実施形態によれば、フレキシブルセンサデバイスを使用する場合、フレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部100を使用者のおむつの不織布材料に直接接着し、同時に、コネクタシート131が導電性ピース211にそれぞれ接触するように、信号処理送信部200をフレキシブル検出部100にクランプすることができる。次に、不織布材料に存在する水分によって引き起こされる濡れ領域Q1、Q2のような、例えば
図1によって例示される1つ以上の濡れ領域が存在する場合、フレキシブル検出部100の導電性トレース130a、130bと布材料との直接接触により、
図5Cによって示されるように、布材料の導電性トレース130a、130bと濡れ領域Q1、Q2との間の部分が信号感知回路の一部を形成する。例えば、検出モジュール240は、必要に応じて、信号感知回路の部分の容量および/または抵抗を検出するために使用することができる。導電性トレースQ1、Q2の間に占める濡れ領域Q1、Q2の領域が変化するため、検出すべき容量および/または抵抗の変動をもたらすに違いない。従って、このような変化を継続的に監視することで、布材料が過湿状態であるかどうかを判断することができる。水分含有量が予め定義された値を超え、警報を発する必要が生じた場合、警報は、データ処理モジュール250によって、無線送信モジュール260を介して保護者の携帯電話に送信され、おむつを新しいものと交換しなければならないことを保護者に通知することができる。従って、フレキシブル基板110の検出ゾーン111に湿潤領域が存在するかどうか、および湿潤領域の水分含有率がどの程度であるかをできるだけ正確に監視するために、各導電性トレースは、すでに述べたように、検出ゾーン111においてできるだけ大きな面積を占めるようにできるだけ長くしなければならない。
【0041】
既述のように本出願のフレキシブルセンサデバイスを用いれば、検出電極としての導電性トレースを予め意図的に衣服の生地に組み込んでおく必要がない。従って、おむつなどの衣服の製造が容易になる。さらに、柔軟なセンサデバイスを私物の布地に直接取り付けて、布地の水分量を検出することができるので、使用感を向上させることができる。また、フレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部100の交換が容易であるため、使用コストを削減することができる。
【0042】
従来の水分含有率検出方法では、容量を検出するのが一般的である。すなわち、検出する回路の一部の容量を継続的に監視して、水分含有率が限界値から外れているかどうかを判断する。しかし、この容量の検出方法は、検出結果が敏感すぎるため、水分含有率にばらつきがあるにもかかわらず(このばらつきが過度の環境湿度に起因するものであったとしても)、布材自体の水分含有率が警報を発するまでには至らないという欠点がある。この場合、警報は誤報となる。
【0043】
検出結果の信頼性を向上させるために、
図6に本出願にかかるフレキシブルセンサデバイスによる検出方法の一例のフローチャートを模式的に示す。ここで説明する方法のステップは、所望により、データ処理モジュール250またはデータ処理装置300によって記憶され実行可能なプログラムとしてコード化することができることを、当業者は理解すべきである。
【0044】
まず、ステップS10において、フレキシブル検出部100が、検出すべき表面上に取り付けられ、信号処理送信部200がフレキシブル検出部100に接続された(すなわち、コネクタシート131が導電性ピース211にそれぞれ接触するように、前者が後者にクランプされた)後に、自己検査が実施される。例えば、検出モジュール240は、データ処理モジュール250によって、短絡のような異常が存在するかどうかを確認するために、データの試行検出を実施するように指示されることができ、および/または、無線送信モジュール260は、誤動作が存在するかどうかを確認するために、自己検査を実施するように指示されることができる。
【0045】
次に、ステップS20で、検出モジュール240に動作を指示し、2つの導電性ピース211間の容量を検出する。一方、検出されたデータはデータ処理モジュール250に供給される。ステップS30において、検出された容量値が所定の基準に従って限界値から外れているか否かが判定される。ここで、所定の基準は、当業者に周知の容量検出基準であってもよい。例えば、容量検出のための経験値を予め定めておくことができる。実際に検出された容量値が経験値を超えた場合、現在の2つの導電性ピース211間の容量値は限界値外であると判断する。
【0046】
ステップS30で判定結果が「NO(N)」であれば、処理はステップS20に戻り、引き続き検出モジュール240に、2つの導電性ピース211間の容量を検出し、検出したデータをデータ処理モジュール250に供給するように動作を指示する。ステップS30において判定結果が「YES(Y)」である場合、処理はステップS40に進む。ステップS40において、検出モジュール240は、2つの導電性ピース211間の抵抗を検出し、検出されたデータをデータ処理モジュール250に供給するように指示される。選択的に、ステップS30での判定結果を複数の容量検出に依存させることができる。すなわち、第1の検出の容量値が限界値から外れている場合、検出モジュール240は、2つの導電性ピース211間の容量を検出し、第2の検出の容量値が限界値から外れているか否かを判定するように継続的に動作するように指示される。連続する複数回(例えば少なくとも2回)の検出の容量が限界値から外れている場合にのみ、ステップS30で判定結果を「YES」とすることができる。
【0047】
次に、ステップS50において、検出された抵抗値が所定の基準により限界値から外れているか否かを判定する。ここで、所定の基準とは、当業者に周知の抵抗値検出基準であればよい。例えば、抵抗検出のための経験値を予め定めておくことができる。実際に検出された抵抗値が経験値よりも小さい場合には、2つの導電性ピース211間の電流抵抗値が限界値から外れていると判断する。
【0048】
ステップS50で判定結果が「NO」であれば、処理はステップS20に戻り、引き続き検出モジュール240に、2つの導電性ピース211間の容量を検出し、検出したデータをデータ処理モジュール250に供給するように動作を指示する。ステップS50において判定結果が「YES」の場合、処理はステップS60に進む。ステップS60において、無線送信モジュール260は、保護者の携帯電話に警報信号を送信するように指示され、おむつの点検または交換を警告する。代替実施形態では、信号処理送信部200のハウジングに、ビーパのような警報装置を設けることができ、ビーパによって警報が鳴るようにする。
【0049】
選択的に、ステップS50での判定結果を複数の抵抗検出に依存させることができる。すなわち、第1の検出の抵抗値が限界値から外れている場合、検出モジュール240は、2つの導電性ピース211間の抵抗を検出するように継続的に動作するように指示され、第2の検出の抵抗値が限界値から外れているか否かを判定する。複数の連続する検出(例えば少なくとも2つの検出)の抵抗値が限界値から外れている場合にのみ、ステップS50において判定結果を「YES」とすることができる。
【0050】
以上、本出願にかかる方法によれば、誤判定を確実に回避することができ、水分量の検出結果の信頼性を向上させることができる。また、容量値が限界値から外れていることが検出された場合にのみ抵抗値検出が行われるため、フレキシブルセンサデバイスが所定の周期で動作可能であることを前提に、省電力の要求を満たしながら検出精度を向上させることができる。
【0051】
なお、本出願によるフレキシブルセンサデバイスは、おむつの分野のみに適用可能であることに限定されないことは、当業者であれば理解できるはずである。例えば、フレキシブルセンサデバイスのフレキシブル検出部100は、人間の皮膚(例えば、顔)の表面の水分含有量を検出するように、人間の皮膚(例えば、顔)の上に直接取り付けられるように設計することができ、あるいは、フレキシブル検出部は、表面の水分含有量を検出するように、他の任意の不規則な表面の上に直接取り付けることができる。
【0052】
さらに、既に説明した実施形態では、容量値および抵抗値を監視するために2つの導電性トレース130a、130bを説明したが、代替の実施形態では、互いに接触しない2つより多い(すなわち、2つ以上の)導電性トレースを設けることができ、導電性トレースの組を、既に説明した実施形態における導電性トレース130a、130bの組としてこれらの導電性トレースから選択することができることは、当業者には理解されるべきである。代替案として、これらの導電性トレースから1対の導電性トレースを選択して容量の検出を個別に実施し、導電性トレースから別の1対の導電性トレースを選択して抵抗値の検出を個別に実施することも可能である。
【0053】
ここで、本出願のいくつかの具体的な実施形態について説明したが、これらは例示を目的としたものであり、本出愚案の範囲を制約するものとは考えられない。さらに、本明細書に記載された実施形態は、互いに任意に組み合わせることができることを当業者は理解すべきである。本願発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な代替、置換および変更が考えられる。
【国際調査報告】