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特表2024-503439CDに依存する間隙充填及びコンフォーマル膜
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  • 特表-CDに依存する間隙充填及びコンフォーマル膜 図1
  • 特表-CDに依存する間隙充填及びコンフォーマル膜 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】CDに依存する間隙充填及びコンフォーマル膜
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/318 20060101AFI20240118BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20240118BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20240118BHJP
   H01L 21/31 20060101ALN20240118BHJP
【FI】
H01L21/318 B
H01L21/316 X
C23C16/42
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542575
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(85)【翻訳文提出日】2023-09-06
(86)【国際出願番号】 US2022011960
(87)【国際公開番号】W WO2022155128
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】17/147,454
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, チュン チャン
(72)【発明者】
【氏名】ジャー, プラケット ピー.
(72)【発明者】
【氏名】リャン, チンメイ
(72)【発明者】
【氏名】クオ, チンルイ
(72)【発明者】
【氏名】リ, ウェンホイ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K030AA13
4K030AA14
4K030AA18
4K030AA24
4K030BA40
4K030BA44
4K030CA04
4K030CA12
4K030DA08
4K030DA09
4K030FA01
4K030JA01
4K030JA09
4K030JA10
4K030LA02
4K030LA15
5F045AA08
5F045AB32
5F045AB33
5F045AC00
5F045AC07
5F045AC11
5F045AC12
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5F045AC17
5F045AD04
5F045AD05
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5F045AE15
5F045AE17
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5F045AE25
5F045AF12
5F045BB19
5F045DP15
5F045DQ10
5F045DQ17
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5F058BF07
5F058BF27
5F058BF29
5F058BF30
5F058BH12
5F058BJ06
(57)【要約】
シリコン含有材料を堆積させる方法が開示される。本開示の幾つかの実施形態は、シームやボイドなしに狭いCDフィーチャを充填する膜を提供する。本開示の幾つかの実施形態は、より広いCDを有するフィーチャ上にコンフォーマルに形成される膜を提供する。本開示の実施形態はまた、低粗度、低欠陥、及び有利に低い堆積速度を有する優れた品質の膜を提供する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン含有材料を堆積させるための方法であって、
流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、シリコン前駆体及びプラズマベースの反応物に曝露すること、
前記流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、前記流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露すること、及び
シリコン含有材料を形成するために、前記SiNH膜をアニール環境内でアニールすることを含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのフィーチャは、10nm以下の開口幅を有し、前記シリコン含有材料は、実質的なシーム又はボイドなしに、少なくとも1つのフィーチャを側方に充填する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのフィーチャは、20nmから40nmの範囲の開口幅を有し、前記シリコン含有材料は、前記少なくとも1つのフィーチャの表面上にコンフォーマルに形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフィーチャの側壁の上部から前記シリコン含有材料を除去するために、前記シリコン含有材料をエッチングすること、及び
ボトムアップ方式で前記少なくとも1つのフィーチャ内に前記シリコン含有材料を形成するために、繰り返し、更なるシリコン含有材料を堆積させ、前記側壁の前記上部から前記シリコン含有材料をエッチングすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記SiNH膜をアニールする前に、前記SiNH膜の所定の厚さを形成するために、繰り返し、前記流動性ポリシラザン材料を堆積させ、前記流動性ポリシラザン材料を硬化させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記シリコン含有材料は、1秒当たり10Å以下の速度で形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記シリコン含有材料の二乗平均平方根粗さ(R)が0.3以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基板表面は、50℃から100℃の範囲の温度で維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記シリコン前駆体は、トリシリルアミン(TSA)から本質的に成る、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記プラズマベースの反応物は、遠隔で点火される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記プラズマベースの反応物は、プラズマ反応物及び不活性ガスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記プラズマ反応物は、アンモニア(NH3)、酸素(O2)、又は水(H2O)のうちの1以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記不活性ガスは、希ガス(He、Ne、Ar、Xe)を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露する前又は曝露するのと同時に、前記基板表面を硬化反応物に曝露することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記シリコン含有材料は酸化ケイ素を含み、前記硬化反応物は酸素(O2)又はオゾン(O3)を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記シリコン含有材料は窒化ケイ素を含み、前記硬化反応物はアンモニア(NH3)を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アニール環境は水を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記シリコン含有材料を低温でプラズマ処理に曝露することを更に含み、前記プラズマ処理は、RFプラズマ、DCプラズマ、又はマイクロ波プラズマのうちの1以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
酸化ケイ素材料を形成する方法であって、
流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、トリシリルアミンと水及び/又は酸素を含むプラズマベースの反応物とに曝露すること、
前記流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、前記流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露することであって、前記基板表面は、UV放射への曝露前又は曝露中に、酸素又はオゾンに曝露される、UV放射に曝露すること、及び
酸化ケイ素材料を形成するために、前記SiNH膜を、水を含むアニール環境内でアニールすることを含み、前記酸化ケイ素材料は、前記少なくとも1つのフィーチャの開口幅が10nm以下であるときに、実質的なシーム又はボイドなしに前記少なくとも1つのフィーチャを側方に充填し、前記酸化ケイ素材料は、前記少なくとも1つのフィーチャの前記開口幅が20nmから40nmの範囲であるときに、前記少なくとも1つのフィーチャの表面上にコンフォーマルに形成される、方法。
【請求項20】
窒化ケイ素材料を形成する方法であって、
流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、トリシリルアミンとアンモニアを含むプラズマベースの反応物とに曝露すること、
前記流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、前記流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露することであって、前記基板表面は、UV放射への曝露前又は曝露中に、アンモニアに曝露される、UV放射に曝露すること、及び
窒化ケイ素材料を形成するために、前記SiNH膜を、乾燥アニール環境内でアニールすることを含み、前記窒化ケイ素材料は、前記少なくとも1つのフィーチャの開口幅が10nm以下であるときに、実質的なシーム又はボイドなしに前記少なくとも1つのフィーチャを側方に充填し、前記窒化ケイ素材料は、前記少なくとも1つのフィーチャの前記開口幅が20nmから40nmの範囲であるときに、前記少なくとも1つのフィーチャの表面上にコンフォーマルに形成される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、広くは、間隙充填及びコンフォーマル(conformal:共形)膜を形成するための方法に関する。特に、本開示の実施形態は、基板のフィーチャの限界寸法(CD)に依存する間隙充填及びコンフォーマル膜を可能にする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 次世代のSiGeのfinFETやゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタは、より低い堆積温度で堆積され得る優れた品質の膜を必要とする。比較的低い堆積温度は、SiGeの外方拡散を防止するか又は最小限に抑える。
【0003】
[0003] 原子層堆積(ALD)プロセス及び従来の「流動性」CVDは、シャロートレンチアイソレーション(STI)間隙充填のための低い堆積温度で評価されてきた。しかし、ALDは、狭いトレンチ寸法でシーム(seam:継ぎ目)又はボイドを含む品質の悪い膜を提供し、一方で、低いアニール温度を有する従来の「流動性」CVDは、膜応力と高い体積収縮に起因して、広いトレンチ寸法で高い湿式エッチング速度を有する膜を提供する。
【0004】
[0004] したがって、より狭い寸法でシーム又はボイドを有さない間隙充填を提供し、より広い寸法で高い品質のコンフォーマル膜を提供する堆積方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示の1以上の実施形態は、シリコン含有材料を堆積させるための方法を対象とする。該方法は、流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、シリコン前駆体及びプラズマベースの反応物に曝露することを含む。流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露する。シリコン含有材料を形成するために、SiNH膜がアニール環境内でアニールされる。
【0006】
[0006] 本開示の更なる実施形態は、酸化ケイ素材料を形成する方法を対象とする。該方法は、流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、トリシリルアミンと水及び/又は酸素を含むプラズマベースの反応物とに曝露することを含む。流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露する。基板表面は、UV放射への曝露前又は曝露中に、酸素又はオゾンに曝露される。酸化ケイ素材料を形成するために、SiNH膜が、水を含むアニール環境内でアニールされる。酸化ケイ素材料は、少なくとも1つのフィーチャの開口幅が10nm以下であるときに、実質的なシーム又はボイドなしに少なくとも1つのフィーチャを側方に充填し、酸化ケイ素材料は、少なくとも1つのフィーチャの開口幅が20nmから40nmの範囲であるときに、少なくとも1つのフィーチャの表面上にコンフォーマルに形成される。
【0007】
[0007] 本開示の更なる実施形態は、窒化ケイ素材料を形成する方法を対象とする。該方法は、流動性ポリシラザン材料を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャが内部に形成された基板表面を、トリシリルアミンとアンモニアを含むプラズマベースの反応物とに曝露することを含む。流動性ポリシラザン材料を硬化させてSiNH膜を形成するために、流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露する。基板表面は、UV放射への曝露前又は曝露中に、アンモニアに曝露される。窒化ケイ素材料を形成するために、SiNH膜が乾燥アニール環境内でアニールされる。窒化ケイ素材料は、少なくとも1つのフィーチャの開口幅が10nm以下であるときに、実質的なシーム又はボイドなしに少なくとも1つのフィーチャを側方に充填し、窒化ケイ素材料は、少なくとも1つのフィーチャの開口幅が20nmから40nmの範囲であるときに、少なくとも1つのフィーチャの表面上にコンフォーマルに形成される。
【0008】
[0008] 上述の本開示の特徴を詳細に理解し得るように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実施形態を参照することによって得られ、一部の実施形態は、付随する図面に例示されている。しかし、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを例示しており、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容し得るので、添付の図面は、本開示の範囲を限定すると見なすべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0009] 本開示の1以上の実施形態による、処理前のフィーチャを有する例示的な基板を示す。
図2】[0010] 本開示の1以上の実施形態による、処理後の狭いCDを有する例示的な基板を示す。
図3】[0011] 本開示の1以上の実施形態による、処理後の広いCDを有する例示的な基板を示す。
図4】[0012] 本開示の1以上の実施形態による、例示的な処理方法を示す。
図5】[0013] 本開示の1以上の実施形態による、ボトムアップ充填のための例示的な処理方法を示す。
図6】[0014] 本開示の1以上の実施形態による、例示的な処理システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の幾つかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示が、以下の明細書の記載において説明される構成又は処理工程の詳細に限定されないと了解されたい。本開示は、他の実施形態も可能であり、様々なやり方で実施又は実行することができる。
【0011】
[0015] 本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される「基板」という用語は、処理が作用する表面又は表面の一部分を表している。これも当業者には当然のことであるが、基板に対して言及がなされるとき、文脈上他のことが明示されない限り、基板の一部分のみを指す場合がある。更に、基板上への堆積に対して言及がなされるとき、それは、ベア基板と、1以上の膜又は特徴が堆積又は形成された基板と、の両方を意味し得る。
【0012】
[0016] 本明細書で使用されるときに、「基板」は、その上で製造プロセス中に膜処理が実行されるところの、任意の基板又は基板上に形成された材料表面のことを指す。例えば、処理が実施され得る基板表面には、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、シリコン・オン・インシュレータ(SOI:silicon on insulator)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイアといった材料、並びに、金属、金属窒化物、金属合金、及びその他の導電性材料といった任意の他の材料が含まれる。基板は、半導体ウエハを含むが、それに限定されるものではない。基板は、基板表面を、研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニール、UV硬化、電子ビーム(eビーム)硬化、及び/又はベークするために、前処理プロセスを受けてよい。基板の表面自体に直接膜処理を行うことに加えて、本開示では、開示されている膜処理ステップのうちの任意のものが、より詳細に後述されるように、基板上に形成された下層に対して実行されることもあり、「基板表面(substrate surface)」という用語は、文脈が示すように、そのような下層を含むことを意図している。したがって、例えば基板表面上に膜/層又は部分的な膜/層が堆積している場合には、新たに堆積した膜/層の露出面が基板表面になる。
【0013】
[0017] 本開示の1以上の実施形態は、シリコン含有材料を堆積させるための方法を対象とする。幾つかの実施形態では、該方法が、有利なことに、狭いCDで流動性膜を堆積させ、中間又は広いCDでコンフォーマルな膜を堆積させる。幾つかの実施形態では、該方法が、有利なことに、狭いフィーチャ(例えば、トレンチ)用にシーム/ボイドのない間隙充填を提供する。
【0014】
[0018] 幾つかの実施形態では、該方法が、有利なことに、広いフィーチャ上に堆積された膜についての優れた膜質を提供する。理論に束縛されることなしに、優れた膜質は、コンフォーマル堆積の結果としての膜応力の低減、不純物の低減、並びに/又は反応性硬化及び/若しくはプラズマ後処理による体積収縮の低減に起因すると考えられる。
【0015】
[0019] 幾つかの実施形態では、該方法が、有利なことに、シリコンベースのバリア膜(例えば、SiC、SiCO、SiCN、SiCON、SiN、及び/又はSi)の後続のALDとのより良い統合を提供する。幾つかの実施形態では、該方法が、有利なことに、低減された粗さ及び/欠陥を有するシリコン含有膜を提供する。幾つかの実施形態では、該方法が、周期的な堆積/エッチング及び/又は堆積/硬化プロセスを可能にする。
【0016】
[0020] 図面を参照すると、方法400は、動作410で、流動性ポリシラザン材料210を堆積させるために、少なくとも1つのフィーチャ110が内部に形成された基板100を、シリコン前駆体及びプラズマベースの反応物に曝露することによって開始する。これに関して使用されるときに、流動性材料は、適切な条件下で、重力によって基板表面の低いポイントまで、及び/又は、毛細管現象によってトレンチ又は他のフィーチャの狭いCDスペースに流れるものである。幾つかの実施形態では、流動性ポリシラザン材料が、比較的高い粘度を有し、ゆっくりと流れる。幾つかの実施形態では、流動性ポリシラザン材料が、より低い粘度を有し、より容易に流れる。
【0017】
[0021] 幾つか実施形態では、短いオリゴノマーを生成するために、シリコン前駆体が、プラズマベースの反応物によって重合され得る化合物を含む。幾つかの実施形態では、シリコン前駆体が、トリシリルアミン(TSA)を含み、又はトリシリルアミン(TSA)から本質的に成る。
【0018】
[0022] 幾つかの実施形態では、プラズマベースの反応物が、主たる処理領域から分離された領域内で点火される。言い方を替えると、幾つかの実施形態では、プラズマベースの反応物が、遠隔プラズマであり、又は遠隔で点火される。幾つかの実施形態では、プラズマベースの反応物が、プラズマ反応物及び不活性ガスを含む。幾つかの実施形態では、プラズマ反応物が、アンモニア(NH3)、酸素(O2)、又は水(H2O)のうちの1以上を含み、又はそれらから本質的に成る。幾つかの実施形態では、不活性ガスが、希ガス(例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン)を含み、又はそれらから本質的に成る。
【0019】
[0023] 図1は、フィーチャ110を有する基板100の断面図を示している。本開示は、少なくとも1つのフィーチャを含む基板及び基板表面に関する。図1は、例示目的で単一のフィーチャ110を有する基板100を示しているが、2つ以上のフィーチャ110が存在し得ることを当業者は理解するだろう。フィーチャ110の形状は、トレンチ、円筒形状のビア、又は矩形状のビアを含む、任意の適切な形状であり得るが、それらに限定されるものではない。
【0020】
[0024] これに関して使用されるときに、「フィーチャ」という用語は、任意の意図的な表面の不規則性を意味する。フィーチャの適切な複数の実施例は、非限定的に、上部(トップ:top)、2つの側壁(sidewall)、及び下部(bottom)を有するトレンチ、並びに、別の下部なしに上部及び2つの側壁を有するピークを含む。以下で説明されるように、フィーチャは、任意の適切なアスペクト比(フィーチャの幅に対するフィーチャの深さの比)を有し得る。
【0021】
[0025] 基板100は、基板表面120を有する。少なくとも1つのフィーチャ110は、基板表面120内に開口部を形成する。フィーチャ110は、基板表面120(上面とも呼ばれる)から下面112へ深さD延在する。フィーチャ110は、第1の側壁114及び第2の側壁116を有する。図1で示されているフィーチャは、平行な側壁114、116を有するが、フィーチャの幅は、フィーチャ110の上部開口におけるフィーチャの幅Wによって規定されることが最も多い。この測定値は、開口幅とも呼ばれてよい。側壁114、116及び下部表面112によって形成されるオープンエリアはまた、間隙とも呼ばれる。
【0022】
[0026] 図2を参照すると、幾つかの実施形態では、少なくとも1つのフィーチャが、狭い開口幅(10nm以下)を有し、流動性ポリシラザン材料210が、実質的なシーム又はボイドなしに、少なくとも1つのフィーチャ110を側方に充填する。幾つかの実施形態では、少なくとも1つのフィーチャが、狭い開口幅(10nm以下)を有し、シリコン含有材料が、実質的なシーム又はボイドなしに、少なくとも1つのフィーチャ110を側方に充填する。
【0023】
[0027] 本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるときに、シームは、フィーチャ110の側壁の間でフィーチャ内に形成される間隙又は亀裂であるが、必ずしも2つの側壁間の中央にあるわけではない。理論に束縛されることなしに、フィーチャの側壁から成長した膜の格子構造が、フィーチャの中心付近で出会うときに調和しない場合、シームが形成されることがある。
【0024】
[0028] 本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるときに、ボイドは、間隙充填材料210がフィーチャ110内で堆積しなかった空きエリアである。理論に束縛されることなしに、間隙充填材がフィーチャを完全に充填し得る前に、フィーチャの上部付近で材料がより速く堆積し、フィーチャの開口部を塞ぐと、ボイドがしばしば形成される。残っている充填されないスペースがボイドである。
【0025】
[0029] これに関して使用されるときに、「シームを実質的に有さない」又は「ボイドを実質的に有さない」という用語は、フィーチャの側壁間のスペース内で形成される材料が存在しない、任意の結晶性の不規則又は閉じたスペースが、フィーチャの断面積の約1%未満であることを意味する。
【0026】
[0030] 理論に束縛されることなしに、比較的狭い開口幅は、毛細管現象によって、流動性ポリシラザン材料のフィーチャの中への流れを促進すると考えられる。流動性材料は固定された結晶構造がないため、フィーチャ内にシームやボイドが形成されにくい。したがって、流動性ポリシラザン材料から形成されるシリコン含有材料もまた、シームやボイドを有する可能性が低い。
【0027】
[0031] 図3を参照すると、幾つかの実施形態では、少なくとも1つのフィーチャが、より広い開口幅(20nmから40nmの範囲)を有し、シリコン含有材料は、少なくとも1つのフィーチャ110の表面上にコンフォーマルに形成される。これに関して使用されるときに、基板上でコンフォーマルな材料は、側壁上に平均厚さT、下部上に厚さT、上面上に厚さTを有し、それらは、±10%の範囲内、±5%の範囲内、又は±2%の範囲内である。前述されたように、流動性ポリシラザン材料の相対的な流量を制御することが可能である。したがって、材料が流動性であっても、材料が上面及び側壁面から流れ出る機会を有する前に、以下で説明される硬化及びアニールプロセスを実行することが可能である。これは、流動性ポリシラザン材料をフィーチャ110の中に引き込む毛細管力がほとんど存在しないときに、特にあてはまる。
【0028】
[0032] 方法400は、動作420で、流動性ポリシラザン材料210を硬化させてSiNH膜220を形成するために、流動性ポリシラザン材料をUV放射に曝露することによって継続する。幾つかの実施形態では、流動性ポリシラザン材料210をUV放射に曝露する前又は曝露するのと同時に、基板表面が硬化反応物(cure reactant)に任意選択的に曝露される。
【0029】
[0033] 幾つかの実施形態では、硬化反応物が、シリコン含有材料240の最終的な組成を決定する。幾つかの実施形態では、シリコン含有材料240が酸化ケイ素を含み、硬化反応物が酸素(O2)又はオゾン(O3)を含む。幾つかの実施形態では、シリコン含有材料が窒化ケイ素を含み、硬化反応物がアンモニア(NH3)を含む。これに関して、幾つかの実施形態のSiNH膜220は、SiNOH膜としても説明されてよい。本開示では、「SiNH膜220」という用語が、SiNH膜又はSiNOH膜を指すことが意図されている。
【0030】
[0034] 動作430では、シリコン含有材料240を形成するために、SiNH膜220がアニール環境内でアニールされる。幾つかの実施形態では、アニール環境が、動作410又は動作420で使用されるプロセス温度に比べて上昇した温度を含む。幾つかの実施形態では、アニール環境の温度が、300℃から700℃の範囲、300℃から500℃の範囲、500℃から700℃の範囲、300℃から400℃の範囲、400℃から500℃の範囲、500℃から600℃の範囲、又は600℃から700度の範囲である。幾つかの実施形態では、アニール環境が、水又は蒸気を含む。
【0031】
[0035] 幾つかの実施形態では、動作430に進む前に、動作410及び動作420が、SiNH膜220の所定の厚さを形成するために繰り返される。このプロセスは、アニールステップの前の堆積‐硬化サイクルと呼ばれてよい。幾つかの実施形態では、シリコン含有材料240の所定の厚さを形成するために、動作410、動作420、及び動作430が、順次繰り返される。このプロセスは、堆積‐硬化‐アニールサイクルと呼ばれてよい。
【0032】
[0036] 幾つかの実施形態では、動作440で、1以上の膜特性を改善するために、シリコン含有材料240が、プラズマ処理に任意選択的に曝露される。幾つかの実施形態では、改善された膜特性が、熱的に堆積されたSiO2膜と比べて低減された湿式エッチング速度又は湿式エッチング速度比である。幾つかの実施形態では、プラズマ処理が、RFプラズマ、DCプラズマ、又はマイクロ波プラズマのうちの1以上を含む。幾つかの実施形態では、プラズマ処理が比較的低温で実行される。幾つかの実施形態では、プラズマ処理中の温度が、700℃以下、600℃以下、又は500℃以下である。幾つかの実施形態では、プラズマ処理が、非限定的に、He、Ne、Ar、又はXeを含む、1以上の不活性ガスから生成されたプラズマを含む。幾つかの実施形態では、非限定的に、O2、H2、H2O、H2O2、又はH2とO2の組み合わせを含む、1以上の反応性ガスから生成されたプラズマを含む。
【0033】
[0037] 図5を参照すると、幾つかの実施形態では、ボトムアップ方式でシリコン含有材料を形成するための方法500が、シリコン含有材料240を形成するために、以前に開示された方法400で開始する。動作550で、少なくとも1つのフィーチャ110の側壁114、116の上部(upper portion)からシリコン含有材料240を除去するために、シリコン含有材料240がエッチングされる。次に、動作560で、ボトムアップ方式で少なくとも1つのフィーチャ内にシリコン含有材料を形成するために、更なるシリコン含有材料240を堆積させ、シリコン含有材料240をエッチングするために、方法400及び動作550が繰り返される。
【0034】
[0038] 同様に、図示しない幾つかの実施形態では、ボトムアップ方式で少なくとも1つのフィーチャ内にシリコン含有材料240を形成するために、動作550が方法400の中に挿入されてよく、結果として得られた方法が繰り返される。例えば、動作550は、動作420で流動性ポリシラザン材料210を硬化させる前に、流動性ポリシラザン材料210に対して実行されてよい。代替的に、動作550は、動作430でSiNH膜220をアニールする前に、SiNH膜220に対して実行されてよい。
【0035】
[0039] 幾つかの実施形態では、シリコン含有材料240の形成速度が制御されてよい。理論に束縛されることなしに、堆積速度が遅いほど流動性ポリシラザン材料210の流量が比較的低くなると考えられる。この低い流量は、より幅の広いフィーチャではコンフォーマル堆積を可能にすると共に、より狭いフィーチャではシーム/ボイドのない堆積を可能にすると考えられる。幾つかの実施形態では、流動性ポリシラザン材料210又はSiNH膜220の堆積速度が、10Å/秒以下、8Å/秒以下、又は5Å/秒以下である。
【0036】
[0040] 幾つかの実施形態では、シリコン含有材料の膜特性が、他の方法によって堆積されたシリコン含有材料よりも優れている。例えば、幾つかの実施形態では、シリコン含有材料240の二乗平均平方根粗さ(R)が0.3以下である。
【0037】
[0041] 前述されたように、流動性ポリシラザン材料の流量を調整するために、幾つかのプロセスパラメータが制御されてよい。流動性ポリシラザン材料の形成速度の影響は、上述された通りである。
【0038】
[0042] 更に、基板の温度が、シリコン含有材料240を形成する方法中に制御されてよい。幾つかの実施形態では、基板が、50℃から200℃の範囲、若しくは50℃から150℃の範囲、若しくは50℃から100℃の範囲、若しくは50℃から75℃の範囲、若しくは100℃から200℃の範囲、若しくは150℃から200℃の範囲、又は60℃から150℃の範囲の温度に維持される。理論に束縛されることなしに、比較的高い処理温度は、低減された粗さ、低減された欠陥、より遅い流量、より広いフィーチャ上で高いコンフォーマリティ(conformality:共形性)を有する膜を提供すると考えられる。
【0039】
[0043] 更に、処理環境の圧力が、シリコン含有材料を形成する方法中に制御されてよい。幾つかの実施形態では、処理チャンバが、1mTorrから100Torrの範囲、10mTorrから10Torrの範囲、10mTorrから1.0Torrの範囲、又は0.1Torrから1.0Torrの範囲の圧力に維持される。理論に束縛されることなしに、比較的低い処理圧力は、低減された粗さ、低減された欠陥、より遅い流量、より広いフィーチャ上で高いコンフォーマリティを有する膜を提供すると考えられる。
【0040】
[0044] 図6を参照すると、本開示の更なる実施形態は、本明細書で説明される方法を実行するための処理システム900を対象とする。図6は、本開示の1以上の実施形態による、基板を処理するために使用され得るシステム900を示している。システム900は、クラスタツールと称され得る。システム900は、内部にロボット912を有する中央移送ステーション910を含む。ロボット912は、単一のブレードロボットとして示されているが、他のロボット912構成が本開示の範囲内にあることを、当業者は認識するだろう。ロボット912は、中央移送ステーション910に連結されたチャンバの間で1以上の基板を移動させるように構成されている。
【0041】
[0045] 少なくとも1つの予洗浄/緩衝チャンバ920が、中央移送ステーション910に連結されている。予洗浄/緩衝チャンバ920は、ヒータ、ラジカル源、又はプラズマ源のうちの1以上を含んでよい。予洗浄/緩衝チャンバ920は、個々の半導体基板用の又は処理のためのウエハのカセット用の保持エリアとして使用されてよい。予洗浄/緩衝チャンバ920は、予洗浄プロセスを実行することができ、若しくは処理のために基板を予め加熱することができ、又は単に処理シークエンス向けのステージングエリアであってよい。ある実施形態では、中央移送ステーション910に連結された2つの予洗浄/緩衝チャンバ920が存在する。
【0042】
[0046] 図6で示されている実施形態では、予洗浄チャンバ920が、ファクトリインターフェース905と中央移送ステーション910の間の通過チャンバとして働き得る。ファクトリインターフェース905は、カセットから予洗浄/緩衝チャンバ920に基板を移動させるための1以上のロボット906を含んでよい。次いで、ロボット912は、予洗浄/緩衝チャンバ920からシステム900内の他のチャンバに基板を移動させてよい。
【0043】
[0047] 第1の処理チャンバ930が、中央移送ステーション910に接続されてよい。第1の処理チャンバ930は、プラズマ堆積チャンバとして構成されてよく、第1の処理チャンバ930に反応ガスの1種以上の流れを供給するために、1以上の反応ガス源と流体連通してよい。基板は、ロボット912によって、処理チャンバ930から及び処理チャンバ930へ、遮断弁914を通過して移動されてよい。
【0044】
[0048] 処理チャンバ940も、中央移送ステーション910に接続されてよい。幾つか実施形態では、処理チャンバ940が、UV硬化チャンバを備え、等方性エッチングプロセスを実行するために、処理チャンバ940に反応ガスの流れを供給するように、1以上の反応ガス源と流体連通している。基板は、ロボット912によって、処理チャンバ940から及び処理チャンバ940へ、遮断弁914を通過して移動されてよい。
【0045】
[0049] 処理チャンバ945も、中央移送ステーション910に接続されてよい。ある実施形態では、処理チャンバ945が、処理チャンバ940と同じプロセスを実行するように構成された、処理チャンバ940と同じ種類のものである。この配置は、処理チャンバ940内で行われるプロセスが、処理チャンバ930内のプロセスよりもかなり長くかかる場合に、有用であるだろう。
【0046】
[0050] 幾つか実施形態では、処理チャンバ960が、中央移送ステーション910に接続され、アニールチャンバとして働くように構成されている。処理チャンバ960は、1以上の異なるエピタキシャル成長プロセスを実行するように構成されてよい。
【0047】
[0051] 幾つかの実施形態では、処理チャンバ930、940、945、及び960のそれぞれが、処理方法の種々の部分を実行するように構成されている。例えば、処理チャンバ930は、プラズマ堆積プロセスを実行するように構成されてよく、処理チャンバ940は、UV硬化プロセスを実行するように構成されてよく、処理チャンバ960は、アニールプロセスを実行するように構成されてよい。ツール上の個々の処理チャンバの数及び配置は、変更することが可能であり、図6で示されている実施形態は、単に1つの可能な構成を表していることを、当業者は認識するだろう。
【0048】
[0052] ある実施形態では、処理システム900が、1以上の計測ステーショを含む。例えば、計測ステーションは、予洗浄/緩衝チャンバ920内、中央移送ステーション910内、又は個々の処理チャンバの何れかの範囲内に位置付けられてよい。計測ステーションは、基板を酸化環境に曝露することなく凹部の距離を測定することができる、システム900内の任意の位置であってよい。
【0049】
[0053] 少なくとも1つのコントローラ950が、中央移送ステーション910、予洗浄/緩衝チャンバ920、処理チャンバ930、940、945、又は960のうちの1以上に接続されている。ある実施形態では、個々のチャンバ又はステーションに接続された2つ以上のコントローラ950が存在し、主たる制御プロセッサが、個々のプロセッサのそれぞれに接続されて、システム900を制御する。コントローラ950は、様々なチャンバ及びサブプロセッサを制御するための工業環境で使用され得る、任意の形態の汎用コンピュータプロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどのうちの1つであってよい。
【0050】
[0054] 少なくとも1つのコントローラ950は、プロセッサ952、プロセッサ952に接続されたメモリ954、プロセッサ952に接続された入/出力デバイス956、及び種々の電子構成要素の間で通信するためのサポート回路958を有してよい。メモリ954は、一過性のメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)と非一過性のメモリ(例えば、記憶装置)のうちの1以上を含んでよい。
【0051】
[0055] プロセッサのメモリ954又はコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、又は任意の他の形態を採るローカル若しくは遠隔デジタル記憶装置などの、容易に入手可能なメモリのうちの1以上であってよい。メモリ954は、システム900のパラメータ及び構成要素を制御するために、プロセッサ952によって実行可能な指示命令の一組を保持することができる。サポート回路958は、従来のやり方でプロセッサをサポートするために、プロセッサ952に接続されている。例えば、回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入/出力回路、サブシステムなどを含んでよい。
【0052】
[0056] プロセスは、概して、ソフトウェアルーチンとしてメモリ内に記憶され得る。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されたときに、プロセスチャンバに本開示のプロセスを実行させる。ソフトウェアルーチンはまた、プロセッサによって制御されるハードウェアから遠隔に位置付けられた第2のプロセッサ(図示せず)によって、記憶及び/又は実行されてもよい。本開示の方法の一部又は全部をハードウェア内で実行することもできる。したがって、プロセスは、ソフトウェア内に実装され、コンピュータシステムを使用して、例えば、特定用途向け集積回路若しくは他の種類のハードウェア実装としての、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとしてのハードウェア内で実施されてよい。ソフトウェアルーチンは、プロセッサよって実行されたときに、汎用コンピュータを、プロセスが実行されるようにチャンバ動作を制御する専用コンピュータ(コントローラ)に変換する。
【0053】
[0057] ある実施形態では、コントローラ950が、該方法を実行するように、個々のプロセス又はサブプロセスを実行するための1以上の構成を有する。コントローラ950は、該方法の機能を実行するために中間構成要素を動作させるように接続され又は構成されてよい。例えば、コントローラ950は、ガスバルブ、アクチュエータ、モータ、スリットバルブ、減圧制御などのうちの1以上を制御するように接続され且つ構成されてよい。
【0054】
[0058] 幾つか実施形態のコントローラ950は、複数の処理チャンバと計測ステーションとの間でロボット上の基板を移動させるための構成と、複数の基板をシステムにロード及び/又はシステムからアンロードするための構成と、流動性ポリシラザン材料を堆積させるための構成と、流動性ポリシラザン材料を硬化してSiNH膜を形成するための構成と、SiNH膜をアニールしてシリコン含有材料を形成するための構成と、から選択された1以上の構成を有する。
【0055】
[0059] この明細書全体を通じて、「一実施形態(one embodiment)」、「特定の実施形態(certain embodiments)」、「1以上の実施形態(one or more embodiments)」、又は「実施形態(an embodiment)」に対する言及は、実施形態に関連して説明されている特定のフィーチャ、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。故に、この明細書全体の様々な箇所での「1以上の実施形態で」、「特定の実施形態で」、「一実施形態で」、又は「実施形態で」などの表現は、必ずしも、本開示の同一の実施形態に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特質は、1以上の実施形態において、任意の適切なやり方で組み合わされ得る。
【0056】
[0060] 本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の例示にすぎないことを理解されたい。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に対して様々な改変及び変形を行い得ることが、当業者には明らかになろう。ゆえに、本発明は、付随する特許請求の範囲及びその均等物に含まれる改変例及び変形例を含むことが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】