(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】メタン改質用触媒及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
B01J 23/78 20060101AFI20240118BHJP
B01J 37/025 20060101ALI20240118BHJP
B01J 37/08 20060101ALI20240118BHJP
B01J 37/02 20060101ALI20240118BHJP
B01J 35/56 20240101ALI20240118BHJP
B01J 23/58 20060101ALI20240118BHJP
B01J 23/63 20060101ALI20240118BHJP
B01J 23/83 20060101ALI20240118BHJP
C01B 3/38 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
B01J23/78 M
B01J37/025 ZAB
B01J37/08
B01J37/02 301M
B01J35/04 331A
B01J23/58 M
B01J23/63 M
B01J23/83 M
C01B3/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542771
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-13
(86)【国際出願番号】 KR2022011327
(87)【国際公開番号】W WO2023090586
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159456
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】ソジン・キム
(72)【発明者】
【氏名】スジ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ソン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】サンジン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・スン・チェ
【テーマコード(参考)】
4G140
4G169
【Fターム(参考)】
4G140EA03
4G140EA05
4G140EA06
4G140EA07
4G140EC01
4G140EC02
4G140EC03
4G140EC04
4G140EC05
4G140EC08
4G169AA02
4G169AA08
4G169AA09
4G169AA11
4G169BA01C
4G169BA17
4G169BB06A
4G169BB06B
4G169BB15C
4G169BC12A
4G169BC12B
4G169BC12C
4G169BC40A
4G169BC40B
4G169BC41A
4G169BC42A
4G169BC50A
4G169BC50B
4G169BC50C
4G169BC58A
4G169BC59A
4G169BC62A
4G169BC66A
4G169BC67A
4G169BC68A
4G169BC68B
4G169BC70A
4G169BC70B
4G169BC71A
4G169BD05C
4G169CB81
4G169CC17
4G169CC21
4G169DA06
4G169EB11
4G169EB17Y
4G169EC23
4G169ED05
4G169EE06
4G169FA01
4G169FA04
4G169FB05
4G169FB08
4G169FB23
4G169FB30
4G169FC08
(57)【要約】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、多孔性金属支持体;上記多孔性金属支持体上に備えられ、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層;及び、上記第1のコーティング層上に備えられ、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性金属支持体;
前記多孔性金属支持体上に備えられ、下記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層;及び
前記第1のコーティング層上に備えられ、下記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層
を含む、メタン改質用触媒:
[化学式1]
SrTiO
3
[化学式2]
Sr
1-xA
xTi
αB
yO
3-δ
前記化学式2において、
Aは、Y、Sc、La及びランタニド(Lanthanide)系列元素の中から選択され、
Bは、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo、Ru又はRhであり、
xは、0以上1未満の実数であり、
yは、0以上0.3未満の実数であり、
δは、0以上1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数であり、
(x+y)>0を満足する。
【請求項2】
前記化学式2は、下記化学式3又は4で表されるものである、請求項1に記載のメタン改質用触媒:
[化学式3]
SrTi
αB
yO
3-δ
[化学式4]
Sr
1-xY
xTi
αB
yO
3-δ
前記化学式3及び4において、
Bは、Ni又はRuであり、
xは、0超過1未満の実数であり、
yは、0超過0.3未満の実数であり、
δは、0超過1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数である。
【請求項3】
前記多孔性金属支持体は、NiFeCrAl、NiCrAl、SiC又はα-Al
2O
3を含む金属フォーム(metal foam)である、請求項1に記載のメタン改質用触媒。
【請求項4】
前記メタン改質用触媒の総重量を基準に、前記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の含量は、3重量%~40重量%である、請求項1に記載のメタン改質用触媒。
【請求項5】
水蒸気改質工程(steam reforming)、二酸化炭素改質工程(CO
2 reforming)、触媒部分酸化工程(catalytic partial oxidation)、自己熱改質工程(autothermal reforming)、三重改質工程(tri-reforming)又は混合改質工程(mixed reforming)に適用されるものである、請求項1に記載のメタン改質用触媒。
【請求項6】
下記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第1の溶液;及び下記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第2の溶液をそれぞれ準備するステップ;
多孔性金属支持体に前記第1の溶液をコーティングした後、第1の熱処理工程を行って第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体を製造するステップ;並びに
前記第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体に前記第2の溶液をコーティングした後、第2の熱処理工程を行って第2のコーティング層が備えられた触媒を製造するステップ
を含む、メタン改質用触媒の製造方法:
[化学式1]
SrTiO
3
[化学式2]
Sr
1-xA
xTi
αB
yO
3-δ
前記化学式2において、
Aは、Y、Sc、La及びランタニド(Lanthanide)系列元素の中から選択され、
Bは、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo、Ru又はRhであり、
xは、0以上1未満の実数であり、
yは、0以上0.3未満の実数であり、
δは、0以上1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数であり、
(x+y)>0を満足する。
【請求項7】
前記化学式2は、下記化学式3又は4で表されるものである、請求項6に記載のメタン改質用触媒の製造方法:
[化学式3]
SrTi
αB
yO
3-δ
[化学式4]
Sr
1-xY
xTi
αB
yO
3-δ
前記化学式3及び4において、
Bは、Ni又はRuであり、
xは、0超過1未満の実数であり、
yは、0超過0.3未満の実数であり、
δは、0超過1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数である。
【請求項8】
前記多孔性金属支持体は、NiFeCrAl、NiCrAl、SiC又はα-Al
2O
3を含む金属フォーム(metal foam)である、請求項6に記載のメタン改質用触媒の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年11月18日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2021-0159456号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、メタン改質用触媒及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
地球温暖化による温室効果ガス削減活動の一部として、二酸化炭素転換技術に関する研究が多く進行中にある。二酸化炭素転換技術の一つである二酸化炭素改質反応は、メタンと二酸化炭素とを反応させて水素と一酸化炭素からなる合成ガスを得る技術である。
【0004】
合成ガスは、多様なダウンストリームの原料として開発価値の高い物質である。合成ガス(H2/CO)を工業的に得ることができる方法として、天然ガスの改質反応は、大きく下記反応式1~5のような水蒸気改質工程(steam reforming)、二酸化炭素改質工程(CO2 reforming)、触媒部分酸化工程(catalytic partial oxidation)、自己熱改質工程(autothermal reforming)、三重改質工程(tri-reforming)などに分類することができる。
[反応式1]
CH4+H2O → 3H2+CO △H=226kJ/mol
[反応式2]
CH4+CO2 → 2H2+2CO △H=261kJ/mol
[反応式3]
CH4+0.5O2 → 2H2+CO △H=-44kJ/mol
[反応式4]
自己熱改質工程(autothermal reforming):反応式1+反応式3
[反応式5]
三重改質工程(tri-reforming):反応式1+反応式2+反応式3
【0005】
一方、上記改質工程には、改質活性のために種々の触媒が使用されることができる。この中で、改質工程に貴金属触媒を使用する場合、天然ガスから水素転換効率が高いという長所があるが、貴金属触媒が高価であることから、経済性が低下するという問題がある。
【0006】
これによって、改質工程において、水素転換効率が高く比較的安価なニッケル触媒が主に使用されている。しかしながら、このような場合には、ニッケル触媒の表面に必然的に生成される炭素によってニッケル触媒が非活性化されるという問題がある。
【0007】
したがって、当該技術分野では、炭素沈積に抵抗性を有し、メタンの改質工程に効果的に適用することができる触媒の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願は、メタン改質用触媒及びその製造方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願の一実施態様は、
多孔性金属支持体;
上記多孔性金属支持体上に備えられ、下記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層;及び
上記第1のコーティング層上に備えられ、下記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層
を含む、メタン改質用触媒を提供する。
[化学式1]
SrTiO3
[化学式2]
Sr1-xAxTiαByO3-δ
上記化学式2において、
Aは、Y、Sc、La及びランタニド(Lanthanide)系列元素の中から選択され、
Bは、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo、Ru又はRhであり、
xは、0以上1未満の実数であり、
yは、0以上0.3未満の実数であり、
δは、0以上1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数であり、
(x+y)>0を満足する。
【0010】
また、本出願の他の実施態様は、
上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第1の溶液;及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第2の溶液をそれぞれ準備するステップ;
多孔性金属支持体に上記第1の溶液をコーティングした後、第1の熱処理工程を行って第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体を製造するステップ;並びに
上記第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体に上記第2の溶液をコーティングした後、第2の熱処理工程を行って第2のコーティング層が備えられた触媒を製造するステップ
を含む、メタン改質用触媒の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、上記化学式1で表される触媒成分のないペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層を形成することで、多孔性金属支持体と化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層との間の付着性を向上できるだけでなく、多孔性金属支持体の副反応を防止することもできる。
【0012】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、熱伝導度の高い多孔性金属支持体にペロブスカイト系化合物を担持させるので、従来のペレット状又は粉末状の触媒に比べて反応熱の制御が容易であるという特徴がある。
【0013】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、触媒の活性表面積を増加させることができるので、メタン改質反応時に高い空間速度でも高い活性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本出願の実施例1に係るメタン改質用触媒の表面の電子顕微鏡写真を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本明細書についてより詳細に説明する。
【0016】
本明細書において、ある部材が他の部材「上に」位置しているというとき、これはある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間にまた別の部材が存在する場合も含む。
【0017】
本明細書において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるのを意味する。
【0018】
現在、改質器分野で多く使用されている触媒の場合、一般的に、粉末状(powder) 触媒とペレット状(pellet)支持体触媒が主になっている。上記粉末状触媒の場合には、触媒の分散度に優れて性能に優れるが、これを直接的に産業に使用するのは困難である。例えば、上記粉末状触媒を使用して改質器を駆動させる場合には、触媒が反応後に生成される物質と共に出るようになるが、このとき出口部分の流管に粉末形態の触媒が次第に累積して、最終的には管全体が詰まってしまう現象が発生し得る。よって、産業に使用される商用化された改質器には粉末状触媒を使用することができないという短所がある。
【0019】
また、上記ペレット状支持体触媒は、現在産業用改質器に多く使用されている。物質伝達速度の限界のため、触媒性能だけからすると、粉末状触媒よりも性能は劣るが、支持体を使用したので、長時間使用が可能であるという長所が存在する。しかしながら、上記ペレット状支持体触媒として多く使用されるγ-Al2O3ペレットの場合には、構造的強度が弱くてよく砕けることがあり、これによって反応器内に差圧を発生させるという短所がある。また、上記ペレット状支持体触媒の特性上、体積が大きくて高容量の改質器に使用する場合には、その体積がかなり大きくなる。また、すべての改質反応は反応温度に敏感になるが、既存のペレット状触媒の場合には、熱伝導度が大きく低下して反応器全般にまんべんなく熱が分布されないという短所がある。また、改質反応の場合には、反応が非常に速くて、ペレット状支持体、押出成形触媒の場合、触媒を活用する割合(effectiveness factor)が0.3以下であって触媒の活用性が低下するという短所がある。
【0020】
そこで、本出願では、熱及び物質伝達速度が高い多孔性金属支持体に触媒をコーティングする方法を通じて、粉末状の短所である流管詰まりの現象のみならず、粉末状とペレット状の共通的な短所である熱及び物質伝達速度を改善しようとした。また、 本出願では、一度に担持される触媒量も多く、かつ、バインダーによる副反応も抑制することができるメタン改質用触媒を提供しようとする。
【0021】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、多孔性金属支持体;上記多孔性金属支持体上に備えられ、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層;及び、上記第1のコーティング層上に備えられ、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を含む。
【0022】
本出願の一実施態様において、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物は、触媒成分のない化合物であり、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物は、触媒成分(化学式2のA及び/又はB)が含まれた化合物であって、これらは互いに異なる。
【0023】
本出願の一実施態様において、上記化学式2は、下記化学式3又は4で表されることができる。
[化学式3]
SrTiαByO3-δ
[化学式4]
Sr1-xYxTiαByO3-δ
上記化学式3及び4において、
Bは、Ni又はRuであり、
xは、0超過1未満の実数であり、
yは、0超過0.3未満の実数であり、
δは、0超過1未満の実数であり、
αは、0.7超過1以下の実数である。
【0024】
本出願の一実施態様において、上記多孔性金属支持体は、800℃以上の高温で熱的安定性を維持することができる材料で構成されることができる。
【0025】
本出願の一実施態様において、上記多孔性金属支持体は、NiFeCrAl、NiCrAl、SiC又はα-Al2O3を含む金属フォーム(metal foam)であってもよい。
【0026】
上記多孔性金属支持体は、多様な形状を有する支持体であって、熱容量が小さく熱伝逹能力に優れて、所望の形状に成形して使用することができる。上記多孔性金属支持体の形態、大きさなどは特に制限されず、上記多孔性金属支持体の気孔率は、10%~99%であってもよく、50%~96%であってもよく、85%~96%であってもよい。上記多孔性金属支持体の平均気孔サイズ(cell size)は、400μm~2,000μmであってもよく、450μm~1,500μmであってもよい。上記多孔性金属支持体の平均気孔サイズが400μm未満の場合には、前駆体溶液のコーティングに困難があり、2,000μmを超過する場合には、触媒をコーティングできる表面積が減って工程上不利なことがあるので、好ましくない。上記多孔性金属支持体は、上述した多孔性金属支持体の材料、気孔サイズ、気孔率などを考慮して、当該技術分野に知られている方法を用いて当業者が適宜製造することができる。本出願の一実施態様によれば、後述する実施例のように多様な材料、気孔サイズなどを有する多孔性金属支持体を適用することができる。
【0027】
本出願の一実施態様において、上記多孔性金属支持体の総重量を基準に、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の含量は、1重量%~20重量%であってもよく、1.5重量%~18重量%であってもよい。上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の含量が20重量%を超過する場合には、化学式2で表されるペロブスカイト系化合物をコーティングできる余力が減ることがあり、これによって多孔性金属支持体の体積に比べて触媒の活性が低くなるおそれがあるので、好ましくない。また、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の含量が1重量%未満の場合には、その含量が微々たるものであって、第1のコーティング層による効果を得難いおそれがある。
【0028】
本出願の一実施態様において、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物:上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の重量比は、1:1~1:20であってもよく、1:1.1~1:15であってもよい。上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物:上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の重量比から外れる場合には、多孔性金属支持体の体積に比べて触媒の活性が低くなるおそれがあるので、好ましくない。
【0029】
本出願の一実施態様において、上記化学式2の(α+y)は、1であってもよい。また、本出願の一実施態様において、上記化学式2の(α+y)は、0.90超過1未満の実数であってもよい。上記化学式2においてNiなどのようなBは、Tiの一部を置換するものであって、理論的な量論比では(α+y)が1であるが、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の製造のとき、Tiの含量を理論的な量論比よりも少し不足に入れる場合に、化学式2のTiがNiなどのようなBへの置換がより容易に行われることができる。
【0030】
本出願の一実施態様において、上記メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の含量は、3重量%~40重量%であってもよく、6重量%~35重量%であってもよく、7重量%~30重量%であってもよい。上記メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の含量が3重量%未満の場合には、触媒表面に活性点が相対的に少ないという理由で反応性が低下するおそれがあるので、好ましくない。また、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の含量が40重量%を超過する場合には、上記多孔性金属支持体に比べて相対的に多量の触媒成分を含有するようになって、気孔構造を維持し難く、触媒成分と多孔性金属支持体との結合が容易でないこともあり、これによってメタン改質反応の実益が少なくなるおそれがある。
【0031】
本出願の一実施態様において、上記第1のコーティング層は、多孔性金属支持体上の全面に備えられることができる。
【0032】
本出願の一実施態様において、上記メタン改質用触媒の表面の少なくとも一部分は、突起形状を含むことができる。上記突起形状は、球形、楕円形、これらの組み合わせの形態であってもよいが、これにのみ限定されるものではない。
【0033】
本出願の一実施態様において、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層は、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を多孔性金属支持体上に固定する役割を果たすことができる。また、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層は、上記第1のコーティング層上に突起形状で存在することができ、これによって、触媒の反応表面積を増大させてメタン改質反応の性能を向上させることができる。
【0034】
また、本出願の一実施態様によれば、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層;及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を同時に適用することで、触媒粒子を単独で適用する場合に比べて、多孔性金属支持体に担持される触媒の総含量を増加させることができる。また、本出願の一実施態様によれば、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層を適用することで、高温(750℃以上)の長時間運転条件で多孔性金属支持体の主成分である金属(Ni、Crなど)が金属酸化物(NiO、Cr2O3など)の形態で表面に露出する現象を防止することができ、化学式2の触媒成分比又は触媒相変化を防止することができるので、触媒の耐久性及び性能を向上させることができる。
【0035】
本出願の一実施態様において、上記メタン改質用触媒は、水蒸気改質工程(steam reforming)、二酸化炭素改質工程(CO2 reforming)、触媒部分酸化工程(catalytic partial oxidation)、自己熱改質工程(autothermal reforming)、三重改質工程(tri-reforming)又は混合改質工程(mixed reforming)に適用されることができ、メタン改質工程が特に限定されるものではない。
【0036】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒の製造方法は、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第1の溶液;及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第2の溶液をそれぞれ準備するステップ;多孔性金属支持体に上記第1の溶液をコーティングした後、第1の熱処理工程を行って第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体を製造するステップ;及び、上記第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体に上記第2の溶液をコーティングした後、第2の熱処理工程を行って第2のコーティング層が備えられた触媒を製造するステップを含む。
【0037】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒の製造方法において、多孔性金属支持体、化学式1で表されるペロブスカイト系化合物、化学式2で表されるペロブスカイト系化合物などに関する内容は、上述した通りである。
【0038】
特に、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第1の溶液と上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第2の溶液は、それぞれゾル(sol)又はゲル(gel)の形態で適用することができる。
【0039】
上記ペロブスカイト系化合物の前駆体は、ペロブスカイト系化合物を構成する金属の前駆体であって、その含量を調節してペロブスカイト系化合物の金属モル比を調節することができる。また、上記金属の前駆体としては、特に制限がなく、上記金属元素のアンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、乳酸塩、水酸化物、有機酸塩、酸化物、又はこれらの混合物を組み合わせて適用することができる。
【0040】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒の製造方法は、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第1の溶液;及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物の前駆体を含む第2の溶液をそれぞれ準備するステップを含む。
【0041】
上記第1の溶液及び第2の溶液は、それぞれ独立して、溶媒をさらに含むことができ、上記溶媒は、当該技術分野に知られている溶媒を適用することができ、特に限定されるものではない。
【0042】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒の製造方法は、多孔性金属支持体に上記第1の溶液をコーティングした後、第1の熱処理工程を行って第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体を製造するステップ;及び、上記第1のコーティング層が備えられた触媒前駆体に上記第2の溶液をコーティングした後、第2の熱処理工程を行って第2のコーティング層が備えられた触媒を製造するステップを含む。
【0043】
上記第1の溶液及び第2の溶液のコーティング方法は、当該技術分野に知られている方法を用いることができ、例えば、ディップコーティング(dip-coating)、ウォッシュコーティング(wash-coating)などを用いることができるが、これにのみ限定されるものではない。
【0044】
上記第1の熱処理工程及び第2の熱処理工程は、それぞれ独立して、乾燥及び焼成するステップを含むことができる。上記乾燥は、50℃~150℃の温度で1時間~48時間の間行われることができ、60℃~100℃の温度で5時間~36時間の間行われることができるが、これにのみ限定されるものではない。また、上記焼成は、空気雰囲気下で350℃~1,100℃の温度で1時間~10時間の間行われることができ、空気雰囲気下で500℃~1,000℃の温度で1.5時間~8時間の間行われることができるが、これにのみ限定されるものではない。上記焼成するステップが350℃未満の場合には、ペロブスカイト相がまともに形成されないおそれがあり、1,100℃を超過する場合には、多孔性金属支持体の耐久性が低下するおそれがあるので、好ましくない。
【0045】
本出願の一実施態様において、上記第2の熱処理工程後に、多孔性金属支持体に担持された触媒の重さを測定するステップをさらに含むことができる。また、上記多孔性金属支持体に担持された触媒の重さを測定することで、所望の触媒の量が多孔性金属支持体に担持されるまで上述した第2の溶液をコーティングした後、第2の熱処理工程を行うステップを1回~10回繰り返し行うことができる。
【0046】
本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、上記化学式1で表される触媒成分のないペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層を形成することで、多孔性金属支持体と化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層との間の付着性を向上できるだけでなく、多孔性金属支持体の副反応を防止することもできる。
【0047】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、熱伝導度の高い多孔性金属支持体にペロブスカイト系化合物を担持させるので、従来のペレット状又は粉末状の触媒に比べて反応熱の制御が容易であるという特徴がある。
【0048】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、触媒の活性表面積を増加させることができるので、メタン改質反応時に高い空間速度でも高い活性を示すことができる。
【実施例】
【0049】
以下、本出願を具体的に説明するために、実施例を挙げて詳細に説明する。ところが、本出願に係る実施例は、種々の異なる形態に変形されることができ、本出願の範囲が、以下に詳述する実施例に限定されるものとは解釈されない。本出願の実施例は、当業界における平均的な知識を有する者に本出願をより完全に説明するために提供されるものである。
【0050】
<実施例>
<実施例1>
1)ペロブスカイト系化合物(SrTiO3)の前駆体を含む第1の溶液の製造
ペロブスカイト化合物成分溶液をクエン酸法を通じて製造した。硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)3H2O)をクエン酸、エチレングリコールとともに蒸留水に溶解させた。チタンイソプロポキシド(Ti(OCH(CH3)2)4)をエタノールに溶解させた後、両溶液を70℃で混合した。その後、3時間撹拌後、常温に冷却して保管した。このとき、上記溶液の濃度は0.1Mであった。
【0051】
2)化学式2で表されるペロブスカイト系化合物(SrTi0.97Ni0.03O3-δ、0<δ<1)の前駆体を含む第2の溶液の製造
硝酸ニッケル(Ni(NO3)2)を金属基準でチタンに対し3mol%追加して使用したこと以外には、上記1)と同様に行った。
【0052】
3)メタン改質用触媒の製造
多孔性金属支持体(NiCrAl、平均気孔サイズ:1,200μm)に上記第1の溶液をディップコーティング(第1のコーティング層の形成)後、70℃で24時間乾燥してから、300℃~900℃、空気(air)雰囲気で3時間の間熱処理を進行した。
【0053】
その後、上記第1のコーティング層が形成された多孔性金属支持体に上記第2の溶液をディップコーティング(第2のコーティング層の形成)後、70℃で24時間乾燥し、300℃~900℃、空気(air)雰囲気で3時間の間熱処理を進行した。上記第2の溶液のディップコーティング、乾燥及び熱処理を数回繰り返して、最終的に多孔性金属支持体に第1のコーティング層(SrTiO3)及び第2のコーティング層(SrTi0.97Ni0.03O3-δ、0<δ<1)が備えられた触媒を製造した。メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記ペロブスカイト系化合物(SrTiO3)の含量は7重量%であり、上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物(SrTi0.97Ni0.03O3-δ、0<δ<1)の含量は20重量%であった。
【0054】
本出願の実施例1に係るメタン改質用触媒の表面の電子顕微鏡写真を下記
図1に示す。
【0055】
上記化学式1又は2で表されるペロブスカイト系化合物の含量は、下記数式1で計算されることができる。
[数式1]
化学式1又は2で表されるペロブスカイト系化合物の含量(重量%)=(触媒総重量―多孔性金属支持体重量)/(触媒総重量)×100
【0056】
<実施例2>
上記第2の溶液の製造のとき、硝酸イットリウム(Y(NO3)2)を金属基準でストロンチウムに対し12mol%追加し、チタン:ニッケルのモル比が0.80:0.15となるように硝酸ニッケル(Ni(NO3)2)を追加したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0057】
<実施例3>
上記第2の溶液の製造のとき、硝酸イットリウム(Y(NO3)2)を金属基準でストロンチウムに対し12mol%追加し、チタン:ニッケルのモル比が0.80:0.20となるように硝酸ニッケル(Ni(NO3)2)を追加したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0058】
<実施例4>
上記第2の溶液の製造のとき、硝酸ニッケル(Ni(NO3)2)の代りにルテニウムクロリド(RuCl3)を金属基準でチタンに対し5mol%追加して使用したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0059】
<実施例5>
上記第2の溶液の製造のとき、硝酸イットリウム(Y(NO3)2)を金属基準でストロンチウムに対し8mol%追加し、チタン:ルテニウムのモル比が0.80:0.15となるようにルテニウムクロリド(RuCl3)を追加したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0060】
<実施例6>
メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記ペロブスカイト系化合物(SrTiO3)の含量が1.7重量%となるように調節したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0061】
<実施例7>
メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記ペロブスカイト系化合物(SrTiO3)の含量が13重量%となるように調節したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0062】
<実施例8>
メタン改質用触媒の総重量を基準に、上記ペロブスカイト系化合物(SrTiO3)の含量が17重量%となるように調節したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0063】
<実施例9>
多孔性金属支持体としてNiCrAlの代りにNiFeCrAl(平均気孔サイズ:1,200μm)を適用したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0064】
<実施例10>
多孔性金属支持体としてNiCrAlの代りにNiCrAl_800(平均気孔サイズ:800μm)を適用したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0065】
<実施例11>
多孔性金属支持体としてNiCrAlの代りにNiCrAl_1500(平均気孔サイズ:1,500μm)を適用したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0066】
<比較例1>
多孔性金属支持体(NiCrAl、平均気孔サイズ:1,200μm)のみを比較例1として使用した。
【0067】
<比較例2>
上記第2の溶液をコーティングするステップなしに上記第1の溶液のみをコーティングするステップを適用したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0068】
<比較例3>
上記第1の溶液をコーティングするステップなしに上記第2の溶液のみをコーティングするステップを適用したこと以外には、上記実施例1と同様に行った。
【0069】
<比較例4>
上記第1の溶液をコーティングするステップなしに上記第2の溶液のみをコーティングするステップを適用したこと以外には、上記実施例3と同様に行った。
【0070】
上記実施例及び比較例の多孔性金属支持体、第1のコーティング層及び第2のコーティング層の構成を、下記表1に示す。
【0071】
【0072】
<実験例1> メタンの乾式改質反応評価
メタンの乾式改質反応を行うために、固定層反応システムを導入した。石英管(Quartz tube)反応器(内部直径=1/2inch、長さ=50cm)を使用して、実施例及び比較例のそれぞれの触媒(約2g)を充填させた。まず10%H2/N2の条件下で800℃で1時間~2時間の間還元過程を経た後、100時間の間触媒反応を進行した。触媒間の活性の差をより明確に比較するために、過酷な空間速度で触媒の活性特性を評価した。
ガス組成:CH4:CO2:N2=1:1.2:0.96
流量:GHSV(Gas Hour Space Velocity)=2,500hr-1(CH4基準)
反応温度:750℃
反応圧力:1bar
【0073】
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて生成ガス組成を分析して、100時間反応後の反応転換率を計算し、下記表2に示す。
転換率(Xi,%)=[(Fiin-Fiout)/Fiin]×100(Fi=iの流量)
<GC分析条件>
1)GCモデル:Agilent 6890
2)オーブン温度:40℃/7min-90℃/5min-180℃/6min
3)検出器:TCD, 250℃
4)サンプルループ:0.25mL
5)バルブボックス温度:150℃
【0074】
【表2】
上記表2の結果のように、実施例1及び比較例3を互いに比較するか、実施例3及び比較例4を互いに比較するとき、本願発明に係る多孔性金属支持体、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層、及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を含むメタン改質用触媒は、第1のコーティング層を適用していない比較例3及び4に比べて、CH
4転換率及びCO
2転換率がいずれも優れていることを確認することができる。
【0075】
<実験例2> メタンの乾式改質反応評価
メタンの乾式改質反応を行うために、固定層反応システムを導入した。石英管(Quartz tube)反応器(内部直径=1/2inch、長さ=50cm)を使用して、実施例及び比較例のそれぞれの触媒(約2g)を充填させた。まず10%H2/N2の条件下で800℃で1時間~2時間の間還元過程を経た後、100時間の間触媒反応を進行した。触媒間の活性の差をより明確に比較するために、過酷な空間速度で触媒の活性特性を評価した。
ガス組成:CH4:CO2:N2=1:1.2:0.96
流量:GHSV(Gas Hour Space Velocity)=1,500hr-1(CH4基準)
反応温度:800℃
反応圧力:1bar
【0076】
ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて生成ガス組成を分析して、100時間反応後の反応転換率を計算し、下記表3に示す。
転換率(Xi,%)=[(Fiin-Fiout)/Fiin]×100(Fi=iの流量)
<GC分析条件>
1)GCモデル:Agilent 6890
2)オーブン温度:40℃/7min-90℃/5min-180℃/6min
3)検出器:TCD, 250℃
4)サンプルループ:0.25mL
5)バルブボックス温度:150℃
【0077】
【0078】
上記表3の結果のように、実施例3及び比較例4を互いに比較するとき、本願発明に係る多孔性金属支持体、上記化学式1で表されるペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層、及び上記化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層を含むメタン改質用触媒は、第1のコーティング層を適用していない比較例4に比べて、CH4転換率及びCO2転換率がいずれも優れていることを確認することができる。
【0079】
上記結果のように、本出願の実施例では、比較例よりもH2/CO割合を向上できることを確認することができる。これによって、本出願の実施例では、多孔性金属支持体に起因する副反応が減ったことを確認することができる。
【0080】
したがって、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、上記化学式1で表される触媒成分のないペロブスカイト系化合物を含む第1のコーティング層を形成することで、多孔性金属支持体と化学式2で表されるペロブスカイト系化合物を含む第2のコーティング層との間の付着性を向上できるだけでなく、多孔性金属支持体の副反応を防止することもできる。
【0081】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、熱伝導度の高い多孔性金属支持体にペロブスカイト系化合物を担持させるので、従来のペレット状又は粉末状の触媒に比べて反応熱の制御が容易であるという特徴がある。
【0082】
また、本出願の一実施態様に係るメタン改質用触媒は、触媒の活性表面積を増加させることができるので、メタン改質反応時に高い空間速度でも高い活性を示すことができる。
【国際調査報告】