(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】3D NANDのためのドープされた窒化ケイ素
(51)【国際特許分類】
H01L 21/316 20060101AFI20240119BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240119BHJP
H01L 21/318 20060101ALI20240119BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240119BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240119BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240119BHJP
C23C 16/42 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
H01L21/316 X
H01L21/31 C
H01L21/318 B
H10B43/27
H01L29/78 371
H10B41/27
C23C16/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541048
(86)(22)【出願日】2022-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 US2022011092
(87)【国際公開番号】W WO2022150285
(87)【国際公開日】2022-07-14
(32)【優先日】2021-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ティエンヤン
(72)【発明者】
【氏名】パディ, ディーネッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ハン, シンハイ
(72)【発明者】
【氏名】ユ, ハン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, チョアン イン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F058
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
4K030BA40
4K030BA44
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4K030JA10
4K030JA18
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5F101BD17
5F101BD30
5F101BD34
5F101BH01
5F101BH14
(57)【要約】
半導体構造を形成する例示的な方法は、ケイ素含有前駆体と酸素含有前駆体から酸化ケイ素層を形成することを含みうる。本方法は、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及び酸素含有前駆体から窒化ケイ素層を形成することを含みうる。窒化ケイ素層は、約5原子%以上の酸素濃度によって特徴付けられうる。本方法はまた、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、酸化ケイ素層を形成することと窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことを含みうる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造を形成する方法であって、
ケイ素含有前駆体及び酸素含有前駆体から酸化ケイ素層を形成することと、
ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及び酸素含有前駆体から窒化ケイ素層を形成することであって、前記窒化ケイ素層は、約30原子%以下の酸素濃度及び約3.0g/cm
3以下の密度によって特徴付けられる、窒化ケイ素層を形成することと、
酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、前記酸化ケイ素層を形成することと前記窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記酸化ケイ素層を形成する際の前記酸素含有前駆体と、前記窒化ケイ素層を形成する際の前記酸素含有前駆体とが、同一の前駆体である、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項3】
前記窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含む、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項4】
前記窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルでプラズマ強化堆積を実行することを含む、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項5】
前記窒化ケイ素層の前記酸素濃度は、約10原子%と約30原子%との間であり、窒素原子百分率が約30原子%以上である、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項6】
前記窒化ケイ素層を形成することは、
前記ケイ素含有前駆体及び前記窒素含有前駆体を基板処理領域に流入させることと、
ある量の窒化ケイ素を形成することと、
窒化ケイ素の形成を継続しつつ、前記酸素含有前駆体を追加することと
を含む、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項7】
前記酸素含有前駆体は、一定の流量で流され、形成される前記窒化ケイ素層は、実質的に酸素を含まない窒化ケイ素と、約5原子%以上の酸素濃度によって特徴付けられる窒化ケイ素との二重層を含む、請求項6に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項8】
前記酸素含有前駆体は、変化する流量で流され、形成される前記窒化ケイ素層は、前記窒化ケイ素層を通じた酸素濃度の勾配を含む、請求項6に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項9】
酸素含有前駆体を追加している間に、酸素含有前駆体の流量が増加する、請求項8に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項10】
酸化ケイ素と窒化ケイ素との交互層の前記スタックを通る1つ又は複数のフィーチャを形成することを更に含む、請求項1に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項11】
前記窒化ケイ素層と上に重なる酸化ケイ素層との界面における前記窒化ケイ素層の側方の除去が、前記窒化ケイ素層の厚さに対応する距離の約50%以下の距離に及ぶ、請求項10に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項12】
半導体構造を形成する方法であって、
ケイ素含有前駆体及び酸素含有前駆体から酸化ケイ素層を形成することと、
ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及びリン含有前駆体から窒化ケイ素層を形成することであって、前記窒化ケイ素層は、約15原子%以下のリン濃度及び約3.0g/cm
3以下の密度によって特徴付けられる、窒化ケイ素層を形成することと、
酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、前記酸化ケイ素層を形成することと前記窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことと
を含む、方法。
【請求項13】
前記窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含む、請求項12に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項14】
前記窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルでプラズマ強化堆積を実行することを含む、請求項12に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項15】
前記窒化ケイ素層の前記リン濃度は、約10原子%以下であり、窒素原子百分率が約30原子%以上である、請求項12に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項16】
前記窒化ケイ素層を形成することは、
前記ケイ素含有前駆体及び前記窒素含有前駆体を基板処理領域に流入させることと、
ある量の窒化ケイ素を形成することと、
窒化ケイ素の形成を継続しつつ、前記リン含有前駆体を追加することと
を含む、請求項12に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項17】
前記リン含有前駆体は、一定の流量で流され、形成される前記窒化ケイ素層は、実質的にリンを含まない窒化ケイ素と、約1原子%以上のリン濃度によって特徴付けられる窒化ケイ素との二重層を含む、請求項16に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項18】
リンが前記窒化ケイ素層の厚さの約30%以下に組み込まれる、請求項16に記載の半導体構造を形成する方法。
【請求項19】
半導体構造を形成する方法であって、
ケイ素含有前駆体及び酸素含有前駆体から酸化ケイ素層を形成することと、
ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及びドーパント前駆体から窒化ケイ素層を形成することであって、前記窒化ケイ素層は、約30原子%以下のドーパント濃度及び約3.0g/cm
3以下の密度によって特徴付けられる、窒化ケイ素層を形成することと、
酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、前記酸化ケイ素層を形成することと前記窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことと
を含む、方法。
【請求項20】
前記窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含み、前記窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルで前記プラズマ強化堆積を実行することを含む、請求項19に記載の半導体構造を形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2021年1月6日に出願された「3D NANDのためのドープされた窒化ケイ素(DOPED SILICON NITRIDE FOR 3D NAND)」と題する米国特許出願第17/142,641号の利益及び優先権を主張するものであり、その全体を参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本技術は、半導体処理及び材料に関する。より詳細には、本技術は交互層膜スタックを形成することに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]集積回路は、基板表面に複雑にパターニングされた材料層を生成するプロセスによって可能になる。基板上にパターニングされた材料を生成するには、露出した材料の形成及び除去の制御された方法が必要である。垂直又は3D NANDなどの積層メモリは、誘電体材料の一連の交互層の形成を含み、その層を通るいくつかのメモリホール又は開孔がエッチングされうる。材料の層の材料特性、並びにエッチングのためのプロセス条件及び材料は、形成された構造の均一性に影響を与えうる。材料の欠陥は一貫性のないパターニングにつながり、形成された構造の均一性に更に影響を及ぼしうる。
【0004】
[0004]したがって、高品質のデバイス及び構造を製造するために使用することができる改善されたシステム及び方法が必要とされる。本技術は、これら必要性及びその他の必要性に対処する。
【発明の概要】
【0005】
[0005]半導体構造を形成する例示的な方法は、ケイ素含有前駆体と酸素含有前駆体から酸化ケイ素層を形成することを含みうる。本方法は、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及び酸素含有前駆体から窒化ケイ素層を形成することを含みうる。窒化ケイ素層は、約30原子%以下の酸素濃度によって特徴付けられうる。窒化ケイ素層は、約3.0g/cm3以下の密度によって特徴付けられうる。本方法はまた、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、酸化ケイ素層を形成することと窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことを含みうる。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、酸化ケイ素層を形成する際の酸素含有前駆体と、窒化ケイ素層を形成する際の酸素含有前駆体は、同じ前駆体でありうる。窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルでプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。窒化ケイ素層の酸素濃度は、約10原子%と約30原子%との間でありうる。窒素原子百分率は、約30原子%以上でありうる。窒化ケイ素層を形成することは、ケイ素含有前駆体及び窒素含有前駆体を基板処理領域に流入させることを含みうる。本方法は、ある量の窒化ケイ素を形成することを含みうる。本方法は、窒化ケイ素の形成を継続しつつ、酸素含有前駆体を追加することを含みうる。酸素含有前駆体は、一定の流量で流されうる。形成される窒化ケイ素層は、実質的に酸素を含まない窒化ケイ素と、約5原子%以上の酸素濃度によって特徴付けられる窒化ケイ素との二重層を含みうる。酸素含有前駆体は、変化する流量で流されうる。形成される窒化ケイ素層は、窒化ケイ素層を通じて酸素濃度の勾配を含みうる。酸素含有前駆体を追加している間、酸素含有前駆体の流量が増加されうる。本方法は、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを通る1つ又は複数のフィーチャを形成することを含みうる。窒化ケイ素層と上に重なる酸化ケイ素層との界面における窒化ケイ素層の側方の除去は、窒化ケイ素層の厚さに対応する距離の約50%以下の距離に及びうる。
【0007】
[0007]本技術のいくつかの実施形態は、半導体構造を形成する方法を包含しうる。本方法は、ケイ素含有前駆体と酸素含有前駆体とから酸化ケイ素層を形成することを含みうる。本方法は、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及びリン含有前駆体から窒化ケイ素層を形成することを含みうる。窒化ケイ素層は、約15原子%以下のリン濃度及び約3.0g/cm3以下の密度によって特徴付けられうる。本方法は、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、酸化ケイ素層を形成することと窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことを含みうる。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルでプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。窒化ケイ素層のリン濃度は、約10原子%以下でありうる。窒素原子百分率は、約30原子%以上でありうる。窒化ケイ素層を形成することは、ケイ素含有前駆体及び窒素含有前駆体を基板処理領域に流入させることを含みうる。本方法は、ある量の窒化ケイ素を形成することを含みうる。本方法は、窒化ケイ素の形成を継続しつつ、リン含有前駆体を追加することを含みうる。リン含有前駆体は、一定の流量で流されうる。形成される窒化ケイ素層は、実質的にリンを含まない窒化ケイ素と、約1原子%以上のリン濃度によって特徴付けられる窒化ケイ素との二重層を含みうる。リンは、窒化ケイ素層の厚さの約30%以下に組み込まれうる。
【0009】
[0009]本技術のいくつかの実施形態は、半導体構造を形成する方法を包含しうる。本方法は、ケイ素含有前駆体と酸素含有前駆体とから酸化ケイ素層を形成することを含みうる。本方法は、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及びドーパント前駆体から窒化ケイ素層を形成することを含みうる。窒化ケイ素層は、約30原子%以下のドーパント濃度及び約3.0g/cm3以下の密度によって特徴付けられうる。本方法は、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層のスタックを生成するために、酸化ケイ素層を形成することと窒化ケイ素層を形成することとを繰り返すことを含みうる。いくつかの実施形態では、窒化ケイ素層を形成することは、約500℃以上の基板温度でプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。窒化ケイ素層を形成することは、約10kHz以下のプラズマパルス周波数及び約50%以下のデューティサイクルでプラズマ強化堆積を実行することを含みうる。
【0010】
[0010]このような技術は、従来のシステム及び技法に比べ、多くの利点を提供しうる。例えば、プロセス及び構造は、エッチング工程中の欠陥の形成を防止しうる。加えて、本技術の実施形態の工程により、スタックを通るメモリホール(memory hole)の形成が改善されうる。これらの実施形態及びその他の実施形態は、その利点や特徴の多くと共に、後述の説明及び添付図面と併せて、より詳細に説明される。
【0011】
[0011]開示された技術の性質及び利点は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって更に理解を深めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】[0012]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理チャンバの概略断面図を示す。
【
図2】[0013]A~Cは、本技術のいくつかの実施形態による基板材料の概略断面図を示す。
【
図3】[0014]本技術のいくつかの実施形態による形成方法において選択される工程を示す。
【
図4】[0015]
図4は、本技術のいくつかの実施形態による構造のノッチング(notching)の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0016]いくつかの図面は、概略図として含まれている。図面は例示を目的としており、縮尺どおりであると明記されていない限り、縮尺どおりであるとみなしてはならないことを理解するべきである。加えて、図は、概略図として、理解を助けるために提供されており、実際の描写と比較すると、全ての態様又は情報を含まないことがあり、かつ、例示のために強調された素材を含むことがある。
【0014】
[0017]添付の図面では、類似の構成要素及び/又は特徴は、同じ参照符号を有しうる。更に、同種の様々な構成要素は、類似した構成要素同士を区別する文字により、参照符号に従って区別されうる。本明細書において第1の参照符号のみが使用されている場合、その説明は、文字に関わりなく、同じ第1の参照符号を有する類似した構成要素のうちのいずれにも適用可能である。
【0015】
[0018]3D NAND構造の形成されるセル数が増大するにつれて、メモリホール及び他の構造のアスペクト比も(時には劇的に)増大する。3D NAND処理中に、プレースホルダ層(placeholder layer)と誘電体材料とのスタックが、電極間誘電体層又はポリ間誘電体(「IPD」)層を形成しうる。これらのプレースホルダ層には、材料が完全に除去されて金属に置き換えられる前に構造を載置するために、様々な工程が実行されうる。IPD層は、例えば多結晶シリコンなどの導体層に重なるように形成されることが多い。メモリホールが形成されるとき、開孔は、多結晶シリコン又は他の材料基板にアクセスする前に、材料の交互層のすべてを通って延びうる。その後の処理により、接点用の階段構造が形成され、プレースホルダ材料が側方に掘り出されてもよい。
【0016】
[0019]反応性イオンエッチング(「RIE」)工程は、高アスペクト比メモリホールを生成するために実行されうる。RIEプロセスは、交互層の化学的及び物理的な除去の組み合わせを伴うことが多いが、これはエッチング中に側壁上に炭素ポリマー層を形成し、更なるエッチングから層を保護しうる。1つの非限定的な例として、交互層が酸化ケイ素と窒化ケイ素を含みうる場合、酸化ケイ素は、RIE中の層の物理的衝突によってより高度に除去され、窒化ケイ素は、RIE前駆体と窒化物材料との化学反応によってより高度に除去されうる。
【0017】
[0020]従来の技術では、2つの層タイプ間の材料の違い、並びにRIEプロセスと材料に起因して、メモリホールの形成中の均一性と制御に困難が生じうる。本技術は、RIEプロセスの前に材料特性を調整することにより、これらの問題を克服するものであり、そうでなければ発生しうる1つ又は複数の課題に対応しうるか又は1つ又は複数の課題を制限しうる。残りの開示では、開示された技術を利用する特定の材料及び半導体構造をルーチン的に(routinely)特定することになるが、システム、方法、及び材料は、本技術の態様の恩恵を受ける可能性のあるいくつかの他の構造にも等しく適用可能であることが容易に理解されよう。従って、この技術は3D NANDプロセス又は材料だけで使用するような限定的なものと考えるべきではない。更に、本技術の基礎を提供するために例示的なチャンバが記載されているが、本技術は、記載された工程を可能にしうる実質的にあらゆる半導体処理チャンバにも適用できることを理解されたい。
【0018】
[0021]
図1は、本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理チャンバ100の断面図を示す。チャンバ100は、本技術のいくつかの実施形態に従って膜層を形成するために利用されうるが、本方法は、膜形成が起こりうる任意のチャンバで同様に実行されてよいことが理解されよう。処理チャンバ100は、チャンバ本体102と、チャンバ本体102の内部に配置された基板支持体104と、チャンバ本体102と接続され、処理空間120の基板支持体104を囲むリッドアセンブリ106とを含みうる。基板103は、開口部126を通じて処理空間120に提供されてもよく、この開口部は、スリットバルブ又はドアを用いて処理のために従来通りに封止されていてもよい。基板103は、処理中に基板支持体の表面105に載置されうる。基板支持体104は、矢印145で示すように、基板支持体104のシャフト144が位置しうる軸147に沿って、回転可能でありうる。あるいは、基板支持体104は、堆積プロセス中に必要に応じて回転するように持ち上げられてもよい。
【0019】
[0022]プラズマプロファイル変調器111は、基板支持体104上に配置された基板103にわたったプラズマ分布を制御するために、処理チャンバ100内に配置されうる。プラズマプロファイル変調器111は、チャンバ本体102に隣接して配置され、チャンバ本体102をリッドアセンブリ106の他の構成要素から分離することができる第1の電極108を含みうる。第1の電極108は、リッドアセンブリ106の一部であってもよく、又は別個の側壁電極であってもよい。第1の電極108は、環状又はリング状の部材であり、リング電極でありうる。第1の電極108は、処理空間120を囲む処理チャンバ100の外周周囲の連続的なループであってもよく、所望の場合、選択された位置において不連続であってもよい。また、第1の電極108は、例えば、穿孔リング又はメッシュ電極などの穿孔電極であってもよく、又は、例えば、2次ガス分配器などの平板電極であってもよい。
【0020】
[0023]例えば酸化アルミニウム及び/又は窒化アルミニウムといった、セラミック又は金属酸化物のような誘電体材料でありうる、1つ又は複数のアイソレータ110a、110bは、第1の電極108と接触して、第1の電極108をガス分配器112及びチャンバ本体102から電気的及び熱的に分離しうる。ガス分配器112は、プロセス前駆体を処理空間120に分配するための開孔118を画定しうる。ガス分配器112は、RF発生器、RF電源、DC電源、パルス状DC電源、パルス状RF電源、又は処理チャンバと接続されうる任意の他の電源などの、第1の電力源142と接続されうる。いくつかの実施形態では、第1の電力源142は、RF電源でありうる。
【0021】
[0024]ガス分配器112は、導電性ガス分配器であっても、非導電性ガス分配器であってもよい。また、ガス分配器112は、導電性及び非導電性の構成要素から形成されうる。例えば、ガス分配器112の本体が導電性である一方で、ガス分配器112の面板は非導電性であってもよい。ガス分配器112は、
図1に示されるような第1の電力源142などによって、電力供給されてもよく、又はいくつかの実施形態では、ガス分配器112は、接地に接続されてもよい。
【0022】
[0025]第1の電極108は、処理チャンバ100の接地経路を制御しうる第1の同調回路128と接続されうる。第1の同調回路128は、第1の電子センサ130と、第1の電子コントローラ134とを含みうる。第1の電子コントローラ134は、可変キャパシタ又は他の回路素子であってもよく、又はそれを含んでいてもよい。第1の同調回路128は、1つ又は複数のインダクタ132であってもよく、又はそれを含んでいてもよい。第1の同調回路128は、処理中に処理空間120内に存在するプラズマ条件下で可変又は制御可能なインピーダンスを可能にする任意の回路でありうる。図示されるようないくつかの実施形態では、第1の同調回路128は、接地と第1の電子センサ130との間で平行に接続された第1の回路脚及び第2の回路脚を含みうる。第1の回路脚は、第1のインダクタ132Aを含みうる。第2の回路脚は、第1の電子コントローラ134と直列に接続された第2のインダクタ132Bを含みうる。第2のインダクタ132Bは、第1の電子コントローラ134と、第1及び第2の回路脚の両方を第1の電子センサ130に結合するノードとの間に配置されうる。第1の電子センサ130は、電圧又は電流センサであり、第1の電子コントローラ134と接続され、処理空間120の内部のプラズマ条件のある程度の閉ループ制御を許容しうる。
【0023】
[0026]第2の電極122は、基板支持体104と接続されうる。第2の電極122は、基板支持体104内に埋め込まれてもよく、又は基板支持体104の表面と接続されてもよい。第2の電極122は、板、穿孔板、メッシュ、ワイヤスクリーン、又は導電性要素の他の分散設備(distributed arrangement)でありうる。第2の電極122は同調電極であってもよく、例えば、基板支持体104のシャフト144内に配置された、50オームなどの選択された抵抗を有するケーブルなどの導管146によって、第2の同調回路136と接続されうる。第2の同調回路136は、第2の電子センサ138と、第2の電子コントローラ140とを有しうるが、この第2の電子コントローラ140は、第2の可変キャパシタであってもよい。第2の電子センサ138は、電圧又は電流センサであり、第2の電子コントローラ140と接続され、処理空間120内のプラズマ条件に対する更なる制御を提供しうる。
【0024】
[0027]バイアス電極及び/又は静電チャック電極でありうる第3の電極124は、基板支持体104と接続されうる。第3の電極は、フィルタ148を通じて第2の電力源150と連結され、ここでフィルタ148は、インピーダンス整合回路でありうる。第2の電力源150は、DC電力、パルス状DC電力、RFバイアス電力、パルス状RF源若しくはバイアス電力、又はこれら又は他の電源の組み合わせでありうる。いくつかの実施形態では、第2の電力源150は、RFバイアス電力でありうる。
【0025】
[0028]
図1のリッドアセンブリ106及び基板支持体104は、プラズマ又は熱処理のための任意の処理チャンバと共に使用されうる。動作において、処理チャンバ100は、処理空間120内のプラズマ条件のリアルタイム制御を許容しうる。基板103は基板支持体104上に配置され、プロセスガスは、任意の所望のフロー計画に従って、入口114を使用してリッドアセンブリ106を通じて流されうる。気体は、出口152を通じて処理チャンバ100を出ることができる。電力は、処理空間120内にプラズマを確立するために、ガス分配器112と接続されうる。基板は、いくつかの実施形態において、第3の電極124を使用して電気バイアスを受けうる。
【0026】
[0029]処理空間120内のプラズマを励起すると、プラズマと第1の電極108との間に電位差が確立されうる。また、プラズマと第2の電極122との間に電位差が確立されうる。次に、電子コントローラ134、140が、2つの同調回路128、136によって表される接地経路の流れ特性を調整するために使用されうる。堆積速度の独立した制御と、中心からエッジまでのプラズマ密度の均一性の独立した制御を行うために、第1の同調回路128と第2の同調回路136に設定点がもたらされうる。電子コントローラが両方とも可変キャパシタでありうる実施形態では、電子センサは、独立して、堆積速度を最大化し、厚さ不均一性を最小化するように、可変キャパシタを調整しうる。
【0027】
[0030]同調回路128、136の各々は、それぞれの電子コントローラ134、140を使用して調整されうる可変インピーダンスを有しうる。電子コントローラ134、140が可変キャパシタである場合、可変キャパシタの各々の容量範囲、及び第1インダクタ132A及び第2インダクタ132Bのインダクタンスは、インピーダンス範囲を提供するように選択されうる。この範囲は、プラズマの周波数特性や電圧特性に依存し、各可変キャパシタの容量範囲に最小値が存在しうる。それゆえ、第1の電子コントローラ134の容量が最小又は最大であるとき、第1の同調回路128のインピーダンスは高くなり、基板支持体上の空中又は側方の被覆率(lateral coverage)が最小であるプラズマ形状がもたらされうる。第1の電子コントローラ134の容量が第1の同調回路128のインピーダンスを最小化する値に近づくと、プラズマの空中被覆率は最大まで成長し、基板支持体104の全作業領域を効果的に覆うことになりうる。第1の電子コントローラ134の容量が最小インピーダンス設定から外れると、プラズマ形状がチャンバ壁から収縮し、基板支持体の空中被覆率が低下することがある。第2の電子コントローラ140は、同様の効果を有し、第2の電子コントローラ140の容量が変更されうるので、基板支持体上のプラズマの空中被覆率を増減させうる。
【0028】
[0031]電子センサ130、138は、閉ループでそれぞれの回路128、136を調整するために使用されうる。使用されるセンサの種類に応じて、電流又は電圧の設定点が各センサに設置され、各それぞれの電子コントローラ134、140への調整を決定して、設定点からの偏差を最小化する制御ソフトウェアが、センサに提供されうる。その結果、処理中に、プラズマ形状が選択され、動的に制御されうる。前述の議論は、可変キャパシタでありうる電子コントローラ134、140に基づいているが、調整可能なインピーダンスを有する同調回路128、136を提供するために、調整可能な特性を有する任意の電子構成要素が使用されうることが理解されよう。
【0029】
[0032]前述のように、反応性イオンエッチング(「RIE」)プロセスは、半導体材料のスタックを通じていくつかの構造的効果を生じさせる可能性があり、制御されないと欠陥デバイスを生成する可能性がある。
図2A~2Cは、メモリホールの形成中に発生しうるいくつかの構造上の問題を示している。例えば、
図2Aは、ノッチング(notching)として知られるエッチング効果を示しており、これは、窒化ケイ素層に傾斜した欠陥を生成しうる。図は、スタック205を有する構造200を含み、このスタック205は、基板215上に形成された材料の交互層の複数の部分210を含みうる。3つの部分210a、210b、210cで示されているが、スタック205は、本技術により包含される実施形態において任意の数の部分を含みうることを理解されたい。各部分210は、酸化ケイ素材料212と窒化ケイ素材料214との4つの交互層を示しうる。4つの層が図示されているが、各部分だけではなくスタック全体にも、任意の数の層が含まれうることを理解されたい。加えて、窒化ケイ素が最底部層である特定の配向で図示されているが、層は逆であってもよく、酸化ケイ素層から開始してもよいことを理解されたい。
【0030】
[0033]上記のように、RIEプロセス中の酸化ケイ素材料のエッチングは、イオン衝突により大量に発生しうる一方で、窒化ケイ素材料のエッチングは、RIE前駆体と窒化物材料との間の化学反応によってより大量に発生しうる。したがって、酸化ケイ素エッチングは、RIEビームの制御によって制御され、RIEビームから側方に外に向かって配置された酸化物(実施形態では、半径方向も含みうる)は、エッチングされない場合がある。ただし、窒化物材料は、RIEビームの前駆体又は廃水との接触及び化学反応に基づいてエッチングされうる。また、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素は、酸化ケイ素よりもエッチングが遅いことがある。水素又は窒化ケイ素に関連する他の材料のため、炭素を含みうるRIEの廃水との相互作用により、高分子材料が生成され、この高分子材料がメモリホールの側壁をパッシベーション処理又は保護し、側方のエッチングを制限しうる。
【0031】
[0034]しかし、酸化物材料と窒化ケイ素材料の下層との間の界面では、重合量が最小化されうる。加えて、窒化ケイ素のエッチング速度は酸化ケイ素のエッチング速度と異なる場合があり、窒化物層での暴露時間又は廃水滞留時間が長くなる場合がある。保護重合材料が形成される前、例えば酸化物層と窒化物層との間の移行において、廃水は露出した窒化物と反応し、材料の側方のエッチングを増加させうる。ポリマーの蓄積が起こると、この側方のエッチングが先細りになり、窒化ケイ素材料のエッチング方向の先頭エッジ周囲に、ノッチ220が形成されうる。このノッチングは、後続の層又は材料の形成を妨げる又は影響を与える可能性があり、いくつかの実施形態では、メモリホールの直径、すなわち限界寸法を増大させる可能性がある。
【0032】
[0035]ノッチングの解消には、界面領域でより良好に相互作用しうる材料を利用することが含まれうることがあり、本技術では、以下に更に説明するように、酸窒化ケイ素を含みうるドープされた材料を利用することがある。しかし、窒化ケイ素層を酸化させることは、更なる課題が生じうるため、避けられることが多い。例えば、
図2Bは、メモリホールの形成中に発生しうる、垂直断面230と水平断面240の両方における多角形の歪み(polygonal distortion)の例を示しうる。多角形の歪みとは、エッチングプロセスによって形成される丸みを帯びた形状ではなく、楕円形の形状に、メモリホールを変形することを指すことがある。この種の歪みは、酸窒化ケイ素を使用した場合に発生する可能性があり、酸素含有量が多いほど、観察されうる歪みがより大きくなりうる。エッチングの化学的性質が酸化ケイ素と酸窒化ケイ素との層間で変化すると、多角形の歪みが生じうる。作られる副生成物が増加し、構造の上部に堆積され、それが次にエッチングビームに影響を与え、構造を通る貫通部を歪ませうる。
【0033】
[0036]
図2Cには、酸窒化ケイ素についての別の問題が示されており、窒化物層内には、ピンホール又はボイドの形成例が示されうる。例えば、図には、ボイド250の詳細図が示されており、ボイド250は、メモリホール形成後の窒化物層内のコントラストが低下した領域でありうる。純粋な窒化ケイ素とは異なり、酸化ケイ素層と酸窒化ケイ素層との間の界面では重合が発生する可能性が低い。酸素窒化物の密度が低いのは、スイッチングの化学的性質(switching chemistry)による影響でありうるが、なおも界面での滞留が増し、エッチング損傷を引き起こす可能性がある。このように、RIEプロセス中にいくつかの問題が発生し、メモリホール構造に様々な方法で影響を与えうる。本技術は、スタックの層の材料特性に対する1つ又は複数の調整を含み、これにより、説明した課題の1つ以上に対応する、それを相殺又は防止しうる。
【0034】
[0037]本技術は、例示的なスタック内の1つ又は複数の層又は材料の材料特性を調整し、これにより上述の課題の1つ以上をターゲットにしうる。層の半導体材料スタックの1つ又は複数の部分を形成する方法を一般的に説明した後に、メモリホールの形成を改善するために任意のバリエーション又は組み合わせで組み合わせ又は実行することができる調整について説明する。前述したチャンバ100は、形成方法を含む例示的な方法を実施する際に使用されうるが、本技術の実施形態によれば、任意の数の堆積チャンバが使用されうる。
図3には、本技術の実施形態による半導体構造を形成するための方法300における例示的な工程を示す。方法の第1の工程の前に、基板は、方法300が実行されうるチャンバの処理領域内に載置される前に、1つ以上の方法で処理されうる。工程の一部又は全部は、先に記載したように、チャンバ又はシステムツールにおいて実行されてもよく、又は方法300の工程が実行されうるチャンバを含みうる同じシステムツール上の異なるチャンバにおいて実行されてもよい。
【0035】
[0038]方法300は、図示されるようないくつかのオプション工程を含みうるが、これらは、本技術による方法のいくつかの実施形態に特に関連してもしなくてもよい。例えば、工程のうちの多くは、構造形成のより広い範囲を提供するために記載されているが、本技術にとって重要ではなく、又は以下で更に説明されるように、代替方法によって実行されてもよい。方法300は、材料の交互層のスタックの形成を含み、これは、いくつかの実施形態では、3D NANDメモリ形成に使用されうる。材料の交互層は、プラズマ化学気相堆積、物理的気相堆積、原子層堆積、熱化学気相堆積(thermally enhanced chemical vapor deposition)、又は任意の他の形成技法を含む、任意の数の方法によって生成されうる。
【0036】
[0039]いくつかの実施形態では、プラズマ気相堆積は、先に説明した処理チャンバ100などの処理チャンバ内で実行されうる。残りの開示では、酸化ケイ素と窒化ケイ素との交互層のスタックについて説明するが、本技術の実施形態は、酸化ケイ素とケイ素、窒化ケイ素とケイ素、ケイ素とドープされたケイ素、又は任意の数の他の材料など、異なる材料の組み合わせを使用しうる。方法300では、酸化ケイ素の形成に続いて窒化ケイ素の形成について説明するが、本技術に同様に包含される実施形態では、形成順序は逆であってもよい。加えて、任意の数の材料の層が、スタック、又は任意のスタックの任意の部分において製造され、スタックの異なる部分は、本技術の実施形態に従って、スタックの任意の他の部分の、より多い、より少ない、又は同様の数の層を含みうる。
【0037】
[0040]方法300は、工程305において、基板上に酸化ケイ素層を形成することを含みうる。形成することは、ケイ素含有前駆体と酸素含有前駆体を用いて実行されうる。本方法はまた、工程310において、酸化ケイ素層に重ねて窒化ケイ素層を形成することを含みうる。形成することは、ケイ素含有前駆体と窒素含有前駆体を用いて実行されうる。これらの工程は、2対以上、約10対以上、約50対以上、約100対以上、又はそれ以上の対の層を含みうる、層のスタックを構成しうる所定数の対の層が形成されうるまで、任意の回数繰り返されうる。これらの明記された範囲のいずれかによって包含される任意の特定の数の対は、あたかもここに具体的に明記されているかのように理解されるべきである。
【0038】
[0041]いくつかの実施形態では、すべての部分を含むいくつかの部分が、工程305及び310の間に形成されてもよく、いくつかの実施形態では、それらの部分は、いくつかの工程で製造されてもよい。例えば、1つ又は複数のオプションの工程が、スタックの重なった部分の形成の間に実行され、以下に説明されるような調整が、それらの部分のいずれかの間で行われてもよく、それらは異なる部分として示されうる。例えば、高温アニールは、スタックの第2の部分を形成する前に実行されうる。オプションの工程には、メモリホールの第1の部分の形成や、前駆体の調整も含まれうる。スタックの第2の部分は、酸化ケイ素材料の少なくとも1つの層の形成と、窒化ケイ素材料の少なくとも1つの層の形成とによって形成され、これが繰り返され、上述の第1の部分に類似の任意の数の対の層を生成する。
【0039】
[0042]構造を通るメモリホール又は他のフィーチャの一部を形成する前に、スタックの部分のいずれかの上にマスク材料が形成されうる。本技術による構造は、任意のアスペクト比又は構造の高さ対幅の比によって特徴付けられうるが、いくつかの実施形態では、材料は、より大きなアスペクト比によって特徴付けられ、これは、前述のように、製造された構造の態様に対する効果を増大させうる。例えば、いくつかの実施形態では、例示的な構造のアスペクト比、例えば、開口又はメモリホール対断面直径の深さは、約10:1以上、約20:1以上、約30:1以上、約40:1以上、約50:1以上、又はこれを上回りうる。このような高いアスペクト比は、多くの従来のエッチング工程を妨げ、又は先に述べた問題のいずれかを発生させ若しくは悪化させうる。
【0040】
[0043]対の材料が形成されうる基板は、結晶シリコン、酸化ケイ素、ストレインドシリコン、シリコンゲルマニウム、ドープされた若しくはドープされていない多結晶シリコン、ドープされた若しくはドープされていないウエハ、パターニングされた若しくはパターニングされていないウエハ、シリコンオンインシュレータ、炭素がドープされた酸化ケイ素、窒化ケイ素、ドープされたケイ素、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、又はサファイアなどの材料でありうる。基板は、長方形や正方形のパネルだけでなく、直径200mm又は300mmのウエハなど、様々な寸法を有しうる。酸化ケイ素形成又は窒化ケイ素形成のいずれかの間に使用されうるケイ素含有前駆体は、シラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、四フッ化ケイ素(SiF4)、四塩化ケイ素(SiCl4)、ジクロロシラン(SiH2Cl2)、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、並びにケイ素含有膜形成に使用されうる他のケイ素含有前駆体を含みうるが、これらに限定されない。本技術全体を通して記載されるような任意の工程において使用される酸素含有前駆体は、O2、N2O、NO2、O3、H2O、並びに酸化ケイ素膜形成、酸窒化ケイ素膜形成、又は他の膜形成において使用されうる任意の他の酸素含有前駆体を含みうる。任意の工程で使用される窒素含有前駆体は、N2、N2O、NO2、NH3、N2H2、並びに窒化ケイ素膜形成で使用されうる任意の他の窒素含有前駆体を含みうる。追加のドーパント前駆体は、PH3又は任意の他のリン含有前駆体を含みうる。形成工程のいずれかにおいて、Ar、He、Xe、Kr、窒素、水素、又は他の前駆体を含みうる不活性前駆体など、1つ又は複数の追加の前駆体が含まれてもよい。
【0041】
[0044]前述のように、十分な重合が形成される前に反応性種が構造を通じて側方に拡散するために、メモリホールの形成中に窒化ケイ素層にノッチングが生じうる。しかし、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素層の形成は、ある量の酸素の組み込みを含みうる。上述したように、RIEプロセスは、酸素との衝突からより大きな程度で発生し、制御された量まで窒化物層に酸素を組み込むことによって、いくつかの実施形態では、ノッチングが低減又は除去されうる。例えば、スタックの部分のいずれかにおける窒化ケイ素層の1つ以上を形成する間に、酸素含有前駆体が、窒素含有前駆体及び/又はケイ素含有前駆体と共に流され、ある量の酸素を組み込む膜を生成しうる。酸素含有前駆体は、上述した酸素含有前駆体のいずれかであり、いくつかの実施形態では、酸化ケイ素材料の形成に使用されるのと同じ酸素含有前駆体でありうる。いくつかの実施形態で同じ前駆体を使用することにより、スタックの形成中に行われる修正が少なくなり、待機時間が短縮される可能性がある。
【0042】
[0045]いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の層の1つ以上は、約5原子%以上の酸素を含み、約10原子%以上の酸素、約15原子%以上の酸素、約20原子%以上の酸素、約25原子%以上の酸素、約30原子%以上の酸素、又はこれを上回る酸素を含みうる。酸素の追加的な組み込みは、窒化ケイ素層の掘り起こしなど、下流のプロセスに影響を及ぼしうるため、いくつかの実施形態では、酸素の量が、約30原子%以下の酸素、約25原子%以下の酸素、約20原子%以下の酸素、又はこれを下回って維持されうる。これにより、酸化ケイ素材料を損なうことなく、その後の工程中に窒化物材料の選択的な除去が容易になりうる。同様に、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の層の1つ以上がリンを含んでもよく、このリンは、約15原子%以下の濃度で膜内に組み込まれ、約12原子%以下、約10原子%以下、約8原子%以下、約6原子%以下、約5原子%以下、約4原子%以下、約3原子%以下、約2原子%以下、約1原子%以下、又はこれを下回る濃度で組み込まれうる。いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の層は、約20原子%以上などの閾値を上回る窒素の量を維持し、約25原子%以上、約30原子%以上、約35原子%以上、約40原子%以上、約45原子%以上、又はこれより高い窒素量によって特徴付けられる窒化ケイ素材料を生成しうる。
【0043】
[0046]上述したように、ノッチングは、窒化ケイ素材料の先頭エッジにおいて、基板に向かってエッチングの方向に生じうる。いくつかの実施形態では、酸素の組み込みは、この効果に対応するように調整されうる。例えば、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の形成は、窒化ケイ素の各層について、窒化ケイ素と酸窒化ケイ素及び/又はリンがドープされた窒化ケイ素との二重層の形成を含みうる。例えば、ケイ素含有前駆体及び窒素含有前駆体が流され、ある量の窒化ケイ素を生成し、その後、酸素含有前駆体及び/又はリン含有前駆体がその流れに追加され、これには、ケイ素含有前駆体及び/又は窒素含有前駆体の流量を維持又は調整することが含まれうる。二重層の各層は、二重層の厚さの約10%と約90%との間で、二重層の任意の割合を構成しうる。しかしながら、いくつかの実施形態では、層間の差別化を維持し、窒化ケイ素材料を選択的に除去しうる下流処理を容易にするために、二重層のドープ部分、例えば酸素及び/又はリン含有部分は、二重層の約50%以下を構成しうる。加えて、酸素及び/又はリン含有部分は、二重層の約45%以下、二重層の約40%以下、二重層の約35%以下、二重層の約30%以下、二重層の約25%以下、二重層の約20%以下、二重層の約15%以下、二重層の約10%以下、又はこれ以下を構成しうる。
【0044】
[0047]酸素/リン含有ドーパント前駆体が窒化ケイ素材料の形成中の最初に加えられるか、又は最初の形成後のある時点で加えられるかにかかわらず、ドーパント前駆体の流量は、層の形成中に一定に保持されるか、減少されるか、又は増加されうる。例えば、ドーパント濃度の勾配は、窒化ケイ素(silicon nitrogen)材料内で、約0原子%のドーパント導入から、先に述べたいずれかの導入のいずれかまで生成されうる。ドーパント前駆体の流量を開始し、その後調整することにより、窒化ケイ素材料は組み込みの勾配を含みうる。例えば、ドーパント前駆体の流量は、窒化ケイ素材料の層、又は二重層の形成中に増加されるため、重なる酸化ケイ素材料の界面にある窒化ケイ素材料の一部は、窒化ケイ素材料の下位部分よりもドーパントの量が増加することによって特徴付けられうる。従って、いくつかの実施形態では、ノッチング効果が最も発生しやすい場所で低減されつつ、膜全体に窒化物がより多く組み込まれた状態が維持されうる。
【0045】
[0048]窒化ケイ素材料の1つ又は複数の層に組み込まれるドーパントの量はまた、いくつかの実施形態では、スタックの異なる部分の間で調整されてもよく、任意の部分の任意の層は、上述のように任意の量のドーパントの組み込みによって特徴付けても、ドーパントの組み込みを実質的に含まないままであってもよい。例えば、スタックの第2の部分で、いくつかの溝付け効果及び/又はプロファイルの変化が生じうる。スタックのこの部分における窒化ケイ素へのドーパント導入を調整することで、これらの問題が抑制又は解決されうる。例えば、RIEプロセスのラジカル廃水が窒化ケイ素を側方にエッチングすることにより、いくらかの反り及び溝付けが生じ、これにより酸化ケイ素が更に露出し、それらの材料上のエッチング量が増加して、効果が増大しうる。窒化物材料への影響を限定することで、酸化物材料への影響も抑えられ、これらの問題やメモリホール形成の均一性が改善されうる。溝付け及び/又は反りが発生しうる領域で窒化物層へのドーパント導入を増やすことにより、側方エッチングするに対する耐性が向上し、これらの問題の効果が限定されうる。
【0046】
[0049]同様に、メモリホールの位置合わせ及び歪みの問題は、スタックの下位部分の窒化物材料のドーパント濃度を高めるなどして改善されうる。酸化ケイ素は、膜内の水素量を減少させることにより、応力効果の制御を向上させ、あるいは応力効果をより制御し、前述の変形を限定しうる。したがって、いくつかの実施形態では、スタックの第1の部分は、窒化物層中の増加したドーパント濃度を含み、ガス放出による応力効果を低減させうる。オプションのアニールがまた、前述のように実行されてもよく、窒化物材料中のドーパント濃度の上昇の有無にかかわらず、形成された膜の温度を上昇させ、スタックの追加部分の形成前にガス放出を上昇させうる。アニールは、スタックの第1の部分の温度を約500℃以上に上昇させるプロセスを含んでもよく、スタックの第1の部分の温度を約550℃以上、約600℃以上、約650℃以上、約700℃以上、約750℃以上、約800℃以上、約850℃以上、約900℃以上、又はこれより高く上昇させてもよい。例えば、温度が約650℃を超えると、構造の変形を制限するためにある量のガス放出が発生し、メモリホールの部分の間の位置合わせが改善されうる。
【0047】
[0050]同様に、堆積工程はまた、より高い温度で実行されてもよく、これにより、ドープされた窒化ケイ素膜の密度を更に高めることができる。例えば、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素は、約400℃以上の基板温度で形成され、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、約650℃以上、又はこれより高い基板温度で実行されうる。制御されたドーパント導入、並びに後述するプラズマ改質と組み合わせることで、窒化ケイ素膜の密度が様々な密度の範囲にわたって調整可能となりうる。例えば、二重層として、又は連続的な層として、窒化ケイ素は、窒化ケイ素の密度を下回る密度によって特徴付けられる領域を有しうるが、密度は酸窒化ケイ素よりも高く維持されうる。これにより、本技術の実施形態において、ピンホール及び多角形の歪みが確実に制御又は防止されうる。したがって、窒化ケイ素層内の密度は、約3.0g/cm3以上、又は約3.1g/cm3以上から、窒化ケイ素の密度まで、の範囲であってもよく、又は、膜の任意の部分において約3.0g/cm3以下の密度を含むように密度が低減されてもよく、約2.95g/cm3以下、約2.9g/cm3以下、約2.85g/cm3以下、約2.8g/cm3以下、約2.75g/cm3以下、約2.7g/cm3以下、約2.65g/cm3以下、約2.6g/cm3以下、又はこれを下回る密度を含んでもよい。
【0048】
[0051]窒化物材料内にある量のドーパントを含むことにより、本技術のいくつかの実施形態では、ノッチングが低減又は除去されうる。
図4は、窒化ケイ素材料405の下層と、酸化ケイ素材料407の重なる部分のクローズアップ図を示しており、そこにノッチ410が形成されうる。ノッチは、窒化ケイ素層とその上の酸化ケイ素材料との間の界面における側方への侵入距離Aによって特徴付けられうる。窒化ケイ素材料の層はまた、厚さBによって特徴付けられうる。いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の任意の特定の層は、厚さBに対応する距離の約100%以下でありうる侵入距離Aを有するノッチを含みうる。いくつかの実施形態では、距離Aは距離Bの約75%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約50%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約40%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約30%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約20%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約10%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約5%以下であってもよく、距離Aは距離Bの約1%以下であってもよく、又は距離Aはゼロであってもよく、この場合、層中にノッチが形成されないことがある。
【0049】
[0052]ドーパント濃度はまた、窒化ケイ素材料のエッチング速度に影響を与えるように調整されてもよく、これにより、テーパ又は狭窄(narrowing)が生じうるスタックの第1の部分などで、エッチングを改善することができる。これらのドーパントは、RIEの化学的性質において特定の材料に対して親和性を有する可能性があり、その部分を通じてエッチングが増大しうる。従って、これらのドーパントを組み込むと、材料のエッチングが増大しうる。同様に、窒化ケイ素は炭素含有量を増やして形成されることがあり、これによりエッチングが部分的に減少することがある。多くのRIEエッチャントには、含塩素炭化水素、フッ化炭素、又はフロンガスなどのハロゲン化炭素が含まれることがあり、炭素量の少ない膜に比べて、炭素量の多い膜のエッチングが低下している可能性がある。したがって、1つの非限定的な例として、スタックの1つ又は複数の層又は1つ又は複数の部分は、エッチングを制御するために、約1%と約10%との間などの増加した炭素濃度を含みうる。
【0050】
[0053]窒化ケイ素材料の層内の窒素対ケイ素の比率もまた、いくつかの実施形態にでは、エッチング速度に影響を与えるように調整されうる。例えば、窒素対ケイ素の比率を高くすることにより、材料のエッチング速度が上がり、窒素対ケイ素の比率を低くすることで、材料のエッチング速度が下がりうる。したがって、いくつかの実施形態では、窒化ケイ素材料の1つ又は複数の層は、例えば第1の部分などにおいて、1つ又は複数の他の層に対して窒素対ケイ素の比が増加することによって特徴付けられうる。及び/又は窒化ケイ素材料の1つ又は複数の層は、例えば第2の部分などにおいて、1つ又は複数の他の層に対して窒素対ケイ素の比が減少することによって特徴付けられうる。窒素対ケイ素の比の増加は、約1.3以上、約1.4以上、約1.5以上、約1.6以上、又はこれより高くてもよい。窒素対ケイ素の比の減少は、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1.0以下、又はこれより低くてもよい。
【0051】
[0054]プラズマ形成プロセスを調整することはまた、いくつかの実施形態において、製造される膜からの水素の除去に影響を与えることによって、窒化ケイ素層の形成を容易にしうる。例えば、本技術のいくつかの実施形態は、窒化ケイ素層を形成するためのプラズマ生成中に、プラズマパワーをパルス化すること(pulsing the plasma power)を含みうる。いくつかの実施形態では、プラズマをパルス化することは、酸化ケイ素若しくは窒化ケイ素の一方又は両方の形成に適用されうる。プラズマは、非限定的な1つの例では、13.56MHzなどのプラズマ発生周波数で発生しうる。プラズマパワーはまた、約10kHz以下でありうるパルス周波数でパルス化され、約9kHz以下、約8kHz以下、約7kHz以下、約6kHz以下、約5kHz以下、約4kHz以下、約3kHz以下、約2kHz以下、約1kHz以下、又はこれを下回りうるパルス周波数でパルス化されうる。パルス周波数のデューティサイクルは、プラズマ生成のためのある量の「オフ」時間を提供しうる。
【0052】
[0055]プラズマの「オフ」期間中に、堆積が起こらないこともある。以前に形成されたイオンがすぐに消滅しうるが、ラジカル種はなおも加熱された基板と接触し、生成されるアモルファス格子にエネルギーを伝達しうる。これにより、膜内のさらなる水素結合が活性化及び破壊され続け、その後、膜から除去されうる。高いデューティサイクルでは、堆積が再開する前に、この効果を得るための十分な時間が確保できないことがある。したがって、いくつかの実施形態では、デューティサイクルは、約50%以下に維持され、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約5%以下、又はこれを下回って維持されうる。
【0053】
[0056]記載されたプロセスの1つ以上を利用することにより、メモリホールの形成が改善される可能性があり、これは、ノッチングのような影響を制限し、並びにメモリホールを通じたプロファイルの均一性を改善しうる。例えば、いくつかの実施形態では、スタックを通じた層又は部分は、約200%以下のスタックのメモリホールを通じた直径の変動によって特徴付けられ、約150%以下、約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、又はこれを下回るメモリホールを通じた直径の変動によって特徴付けられうる。結果として、本技術により改善された製造が可能となり、従来の技術よりも均一なスタック構造が生成されうる。
【0054】
[0057]上記の記載では、説明を目的として、本技術の様々な実施形態の理解を促すために、数々の詳細が提示されてきた。しかしながら、当業者には、これらの詳細のうちの一部がなくても、或いは、追加の詳細があっても、特定の実施形態を実施できることが明らかであろう。
【0055】
[0058]いくつかの実施形態を開示したが、実施形態の精神から逸脱することなく、様々な修正例、代替構造物、及び均等物を使用できることが当業者には認識されよう。更に、いくつかの周知のプロセス及び要素は、本技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために説明されていない。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものと解釈すべきでない。更に、方法又はプロセスは、連続的又は段階的に説明されうるが、動作は、同時に行われてもよく、又は列挙されたものとは異なる順序で行われてもよいことを理解するべきである。
【0056】
[0059]値の範囲が付与されているところでは、文脈上そうでないと明示されていない限り、その範囲の上限値と下限値との間の各介在値は、下限の単位の最小単位まで具体的に開示されていると理解される。記載された範囲の任意の記載値又は記載されていない介在値の間の任意のより狭い範囲、及びその記載範囲のその他の任意の記載された値又は介在する値も含まれる。このようなより狭い範囲の上限値及び下限値は、その範囲に個々に含まれるか、又はその範囲から除外される場合がある。この狭い範囲に限界値のいずれかが含まれるか、どちらも含まれないか、又は両方が含まれる場合の各範囲も、記載の範囲内に特に除外された限界値があることを条件として、本技術に包含される。記載された範囲が、限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含められた限界値のいずれか又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0057】
[0060]本明細書及び特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他のことを明らかに示していない限り、複数の参照対象を含む。したがって、例えば、「ある前駆体(a precursor)」への言及は、複数のそのような前駆体を含み、「その(前記)層(the layer)」への言及は、当業者に知られている1つ又は複数の層及びその均等物への言及を含み、その他の形にも同様のことが当てはまる。
【0058】
[0061]また、「備える(comprise(s))」、「備えている(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、記載された特徴、整数、構成要素、又は動作の存在を特定することを意図しているが、その他の1つ以上の特徴、整数、構成要素、動作、活動、又は群の存在又は追加を除外するものではない。
【国際調査報告】