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特表2024-504165パルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを使用した間隙充填処理
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】パルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを使用した間隙充填処理
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20240123BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240123BHJP
   C23C 16/24 20060101ALI20240123BHJP
   C23C 16/505 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/302 105A
C23C16/24
C23C16/505
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544491
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-15
(86)【国際出願番号】 US2022013683
(87)【国際公開番号】W WO2022159883
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】17/157,307
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アイディン, アイクト
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ルイ
(72)【発明者】
【氏名】チアン, シーシー
(72)【発明者】
【氏名】ジャナキラマン, カーティック
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030AA06
4K030AA17
4K030BA30
4K030CA04
4K030CA12
4K030FA01
4K030JA05
4K030JA09
4K030JA10
4K030JA16
4K030JA18
4K030KA30
4K030LA15
5F004AA11
5F004BA03
5F004BA04
5F004BB13
5F004BD04
5F004CA04
5F004CA08
5F004DA04
5F004DA17
5F004DA24
5F004DB01
5F004DB30
5F004EA28
5F004EB04
5F045AA08
5F045AB04
5F045AC01
5F045AC03
5F045AC05
5F045AC16
5F045AC17
5F045AD04
5F045AD05
5F045AD06
5F045BB19
5F045EE14
5F045EH11
5F045EH12
5F045EH18
5F045HA03
5F045HA13
(57)【要約】
基板表面の間隙充填のための方法が記載される。フィーチャの各々は、基板表面から基板中へある距離だけ延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有する。該方法は、複数の高周波比周波数(HFRF)パルスを用いて基板表面のフィーチャ内に非共形膜を堆積することを含む。非共形膜は、少なくとも1つの側壁よりもフィーチャの底部でより厚い厚さを有する。堆積された膜は、フィーチャの側壁から実質的にエッチングされる。堆積処理とエッチング処理を繰り返して、フィーチャを充填する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隙充填方法であって、
非共形膜を堆積するために、基板表面を有する基板を、複数のHFRFパルスを有するパルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを含む堆積処理に曝露することであって、前記基板表面は、そこに形成された複数のフィーチャを有し、前記複数のフィーチャの各々は、前記基板表面から前記基板内にある距離だけ延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有し、前記非共形膜は、前記少なくとも1つの側壁よりも前記フィーチャの前記底部でより厚い厚さを有する、前記曝露することと、
前記非共形膜をエッチング処理に曝露して、前記フィーチャの前記底部からの厚さよりも大きい厚さの前記フィーチャの前記側壁上の前記非共形膜をエッチングすることと
を含む、間隙充填方法。
【請求項2】
前記複数のHFRFパルスの各々が、独立して、1kHz~10kHzの範囲のパルス周波数を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のHFRFパルスの各々が、100W~300Wの範囲の電力で独立して生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のHFRFパルスの各々が、5MHz~15MHzの範囲の無線周波数を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のHFRFパルスが、1%~20%の範囲のデューティサイクルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記各HFRFパルスが、1ミリ秒~100μ秒の範囲のパルス幅を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記堆積処理がプラズマ化学気相堆積(PECVD)処理を含み、前記PECVDは、第1のキャリアガス、前駆体、又は第1の反応物質のうちの1つ又は複数を、40sccm~10000sccmの範囲のドーズで独立して前記基板表面上に流すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のキャリアガスがヘリウム(He)又はアルゴン(Ar)を含み、前記前駆体のガスはシラン(SiH)又はジシラン(Si)を含むか、或いは前記第1の反応物質のガスはHを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記エッチング処理が、前記基板表面を第2のキャリアガス又は第2の反応物質のガスのうちの1つ又は複数に曝露することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のキャリアガス又は前記第2の反応物質のガスの各々が、250sccm~10000sccmの範囲の流量で独立して前記基板上に流される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のキャリアガスが、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)若しくは窒素(N)のうちの1つ若しくは複数を含み、及び/又は前記第2の反応物質のガスはHを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記フィーチャを充填するために、前記堆積処理及び前記エッチング処理を繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記フィーチャがアモルファスシリコン(a-Si)で充填される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記非共形膜がある厚さを有し、前記厚さが、前記非共形膜の平均厚さに対して25%~75%の範囲の変動を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記基板が25℃~175℃の範囲の温度に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
2Torr~5Torrの範囲の圧力で実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
間隙充填するためのHFRFを使用する方法であって、
複数のフィーチャが形成された基板表面を有する基板を、膜を堆積するために、2Torrの圧力で複数の第1のHFRFパルスを用いた化学気相堆積に曝露することであって、各フィーチャは前記基板表面から前記基板中へある距離延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有する、前記曝露することと、
2Torr~5Torrの範囲の圧力でエッチングプラズマを用いて前記基板を処理することによって前記膜をエッチングすることと
を含む、間隙充填するためのHFRFを使用する方法。
【請求項18】
前記複数の第1のHFRFパルスが、5MHz~15MHzの範囲の第1の無線周波数における1kHz~10kHzの範囲の第1のパルス周波数、及び300Wの第1の電力における1%~20%の範囲の第1のデューティサイクルを有し、前記第1のHFRFパルスの各々は、1ミリ秒~100μ秒の範囲の第1のパルス幅を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記エッチングプラズマが、5MHz~15MHzの範囲の第2の無線周波数で1kHz~10kHzの範囲のパルス周波数、及び100W~300Wの範囲の第2の電力で1%~20%の範囲の第2デューティサイクルを有する複数の第2のHFRFパルスを含み、前記第2のHFRFパルスの各々は、1ミリ秒~100μ秒の範囲の第2のパルス幅を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
低温間隙充填方法であって、
複数のフィーチャが形成された基板表面を有する基板を提供することであって、各フィーチャは前記基板表面からある距離延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有する、前記提供することと、
2Torrの圧力で複数の第1のHFRFパルスを用いたプラズマ化学気相堆積(PECVD)によって少なくとも1つのフィーチャ内に膜を堆積することであって、前記プラズマ化学気相堆積(PECVD)は、前駆体ガスSiHを40sccm~100sccmの範囲のドーズで、第1のキャリアガスHeを500sccm~5000sccmの範囲のドーズで、並びに第1の反応物質のガスHを200sccm~500sccmの範囲のドーズで、前記基板表面上に流すことを含む、前記堆積することと、
前記膜をエッチングし、2Torr~5Torrの範囲の圧力でエッチングプラズマにより前記基板を処理することであって、前記エッチングは、第2の反応物質のガスHを250sccm~500sccmの範囲のドーズで、且つ第2のキャリアガスArを前記基板表面上に250sccm~500sccmの範囲のドーズで流すことを含む、前記処理することとを含み、
前記複数の第1のHFRFパルスは、13.56MHzの第1の無線周波数で1kHz~10kHzの範囲の第1のパルス周波数、及び300Wの第1の電力で1%~20%の範囲の第1のデューティサイクルを有し、前記第1のHFRFパルスの各々は、1ミリ秒~100μ秒の範囲の第1のパルス幅を有する、低温間隙充填方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して、間隙充填のための方法に関する。特に、本開示は、パルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを使用して間隙を充填する処理に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]マイクロエレクトロニクスデバイスの製造では、多くの用途で、10:1を超えるアスペクト比(AR)を有する狭いトレンチを空隙なく充填する必要がある。用途の1つはシャロートレンチアイソレーション(STI)である。この用途では、膜は、非常に低い漏れ度を有する、トレンチ全体にわたって高品質(例えば、湿式エッチング速度比が2未満である)のものである必要がある。過去に成功を収めた方法の1つは流動性CVDである。この方法では、オリゴマーが気相中で注意深く形成され、表面で凝縮してトレンチに「流入」する。堆積したままの膜の品質は非常に低く、蒸気アニーリング及びUV硬化などの処理ステップが必要である。
【0003】
[0003]構造の寸法形状が減少し、アスペクト比が増加するにつれて、堆積したままの流動性膜の後硬化方法が困難になる。その結果、充填されたトレンチ全体にわたって組成が異なる膜が形成される。
【0004】
[0004]アモルファスシリコンは、他の膜(例えば、酸化ケイ素、アモルファスカーボンなど)に対して良好なエッチング選択性を提供できるため、半導体製造処理で犠牲層として広く使用されている。半導体製造における臨界寸法(CD)の減少に伴い、高度なウエハ製造においては高アスペクト比の間隙を充填することがますます重要になっている。現在の金属置換ゲート処理は、炉用ポリシリコン又はアモルファスシリコンのダミーゲートを含む。処理の性質に起因して、Siダミーゲートの中央にシームが形成される。このシームは後工程中に開いて、構造の破損を引き起こす可能性がある。
【0005】
[0005]従来の、アモルファスシリコン(a-Si)のプラズマ化学気相堆積(PECVD)では、狭いトレンチの上に「キノコ型」の膜が形成される。これは、プラズマが深いトレンチ中に浸透できないことに起因する。その結果、狭いトレンチが上部からピンチオフされ、トレンチの底にボイドが形成される。
【0006】
[0006]従来の熱CVD/炉処理は、ケイ素前駆体(例えば、シラン、ジシラン)の熱分解を介してa-Siを成長させることができる。しあしながら、前駆体の供給が不十分であるか、あるいは分解副生成物の存在により、トレンチ上部の堆積速度は底部に比べて高くなる。トレンチ内に狭いシーム又はボイドが観察される。
【0007】
[0007]したがって、シームのない膜成長を提供できる高アスペクト比構造における間隙充填方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
[0008]本開示の1つ又は複数の実施形態は、間隙を充填する方法に関する。1つ又は複数の実施形態では、方法は、非共形膜を堆積するために、基板表面を有する基板を、複数のHFRFパルスを有するパルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを含む堆積処理に曝露することであって、基板の表面は、そこに形成された複数のフィーチャを有し、複数のフィーチャの各々は、基板の表面から基板内にある距離だけ延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有し、非共形膜は、前記少なくとも1つの側壁よりもフィーチャの底部でより厚い厚さを有する、曝露することと、非共形膜をエッチング処理に曝露して、フィーチャの底部からの厚さよりもフィーチャの側壁上の非共形膜の厚さをエッチングすることとを含む。
【0009】
[0009]本開示の他の実施形態は、間隙充填にHFRFを使用する方法に関する。1つ又は複数の実施形態では、方法は、複数のフィーチャが形成された基板表面を有する基板を、膜を堆積するために、2Torrの圧力で複数の第1のHFRFパルスを用いた化学気相堆積に曝露することであって、各フィーチャは基板表面から基板中へある距離延在し、底部及び少なくとも1つの側壁を有する、曝露することと、2Torr~5Torrの範囲の圧力で複数の第2のHFRFパルスで基板を処理することによって膜をエッチングすることとを含む。
【0010】
[0010]本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本開示のより詳細な説明を、実施形態を参照することによって行うことができ、そのいくつかを添付の図面に示す。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011]本開示の1つ又は複数の実施形態による基板フィーチャの断面図を示す。
図2】[0012]本開示の1つ又は複数の実施形態による処理フローを示す。
図3A-3B】[0013]図3のA及びBは、本開示の1つ又は複数の実施形態による間隙充填処理の概略断面図を示す。
図3C-3D】図3のC及びDは、本開示の1つ又は複数の実施形態による間隙充填処理の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0014]本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構成又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。
【0013】
[0015]ここで使用される「基板」は、製造処理中に膜処理が実行される基板上に形成された任意の基板又は材料表面を指す。例えば、その上で処理が実行可能である基板表面は、用途に応じて、ケイ素、酸化ケイ素、歪みシリコン、シリコン・オン・インシュレータ(silicon on insulator:SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたケイ素、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイアなどの材料、並びに金属、金属窒化物、金属合金、及びその他の導電性材料といった他の任意の材料を含む。基板は、半導体ウエハを含むが、これらに限定されない。基板を、前処理プロセスに曝して、基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニーリング、UV硬化、電子ビーム硬化、及び/又はベークすることができる。基板自体の表面上で直接フィルム処理することに加えて、本開示では、開示されるフィルム処理ステップのいずれも、以下により詳細に開示されるように、基板上に形成された下層上で実行され得、また、「基板表面」という用語は、文脈が示すような下層を含むことを意図している。それゆえ、例えば、膜/層又は部分的な膜/層が基板表面上に堆積された場合、新たに堆積された膜/層の露出面が基板表面になる。
【0014】
[0016]本開示の1つ又は複数の実施形態は、低温ケイ素間隙充填処理を提供する。最初にシリコン膜を堆積し、次に一部のトレンチ構造の周囲にエッチングすることにより、トレンチの側壁や上部と比較して、トレンチの底部にかなり厚い量のアモルファスシリコン(a-Si)膜が生成された。いくつかの実施形態は、堆積とエッチングを繰り返してシームのないシリコン間隙充填を形成する方法を提供する。
【0015】
[0017]本開示の実施形態は、寸法が小さい高アスペクト比(AR)構造内に膜(例えば、アモルファスシリコン)を堆積する方法を提供する。いくつかの実施形態は、クラスタツール環境で実行できる周期的堆積-エッチング-処理プロセスを伴う方法を有利に提供する。いくつかの実施形態は、小さな寸法の高ARトレンチを充填するために、シームのないドープされた、又は合金化された高品質アモルファスシリコン膜を有利に提供する。
【0016】
[0018]図1は、フィーチャ110を有する基板100の部分断面図を示す。図は、説明を目的として単一のフィーチャを有する基板を示している。しかしながら、当業者であれば、複数のフィーチャが存在し得ることを理解するであろう。フィーチャ110の形状は、限定されないが、トレンチ及び円筒形ビアを含む任意の適切な形状とすることができる。この点で使用される「フィーチャ」という用語は、意図的な表面の不規則性を意味する。フィーチャの適切な例には、頂部、2つの側壁及び底部を有するトレンチ、頂部及び2つの側壁を有するピークが含まれるが、これらに限定されない。フィーチャは、任意の適切なアスペクト比(フィーチャの幅に対するフィーチャの深さの比)を有することができる。いくつかの実施形態では、アスペクト比は約5:1、10:1、15:1、20:1、25:1、30:1、35:1又は40:1以上である。
【0017】
[0019]基板100は基板表面120を有する。少なくとも1つのフィーチャ110は、基板表面120に開口部を形成する。フィーチャ110は、基板表面120から底面112までの深さDまで延在する。フィーチャ110は、フィーチャ110の幅Wを画定する第1の側壁114及び第2の側壁116を有する。側壁と底部によって形成される開口領域は、間隙とも呼ばれる。
【0018】
[0020]間隙充填処理中に、充填材料にシームが形成されるのが一般的である。シームのサイズと幅は、間隙充填構成要素の全体的な操作性に影響を与える可能性がある。シームのサイズと幅は、処理条件及び堆積される材料によっても影響を受ける可能性がある。したがって、1つ又は複数の実施形態は、シームのない(又はボイドのない)間隙充填のための方法を有利に提供する。方法のいくつかの実施形態は、間隙充填のための周期的な堆積-処理-エッチング処理を有利に開示する。いくつかの実施形態では、間隙充填にはシームがない。
【0019】
[0021]図2及び図3A図3Dは、本開示の1つ又は複数の実施形態による例示的な間隙充填方法200を示す。図2に示される実施形態では、方法200は、少なくとも1つのフィーチャ110を有する基板100上で実行される。いくつかの実施形態では、フィーチャ110は、5:1、10:1、15:1、20:1、25:1、30:1、35:1又は40:1以上のアスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、方法200は、膜220を堆積することと、膜240をエッチングすることとを含む。いくつかの実施形態では、膜堆積220及び/又は膜エッチング240は、クラスタツール環境内の1つ又は複数の処理チャンバ内で実行される。いくつかの実施形態では、膜堆積220及び/又は膜エッチング240は、複数の高周波無線周波数(HFRF)パルスを含む。1つ又は複数の実施形態では、プラズマはパルスHFRFプラズマを含む。いくつかの実施形態では、パルスHFRFプラズマは複数のHFRFパルスを含む。いくつかの実施形態では、パルスHFRFプラズマは非共形膜を堆積する。
【0020】
[0022]いくつかの実施形態は、プラズマを使用して、フィーチャの底部よりもフィーチャの側壁をより速く材料(例えば、Si)をエッチングする方法を有利に提供する。いくつかの実施形態は、堆積-エッチング処理を循環させることによってボトムアップ成長を生成するために、異なる表面及び異なる位置で異なるエッチング速度を有利に使用する。
【0021】
[0023]図3Aに示される実施形態では、基板100は、その上に形成されたフィーチャ110と、2つの異なる表面、すなわち第1の表面350及び第2の表面360とを有する。第1の表面350と第2の表面360は異なる材料であってもよい。例えば、表面の一方が金属であり、もう一方が誘電体であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の表面350及び第2の表面360は、同じ化学組成を有するが、異なる物理的特性(例えば、結晶化度)を有する。以下の方法の説明において、基板100への言及は、第1の表面350及び第2の表面360、又はフィーチャ110が形成される単一の表面を意味する。
【0022】
[0024]図3Aに示される実施形態では、フィーチャ110は、第1の表面350と第2の表面360によって形成される。図示されたフィーチャ110は、第1の表面350がフィーチャの底部を形成し、第2の表面360が側壁及び頂部を形成するトレンチである。
【0023】
[0025]いくつかの実施形態の方法200は、任意選択の基板前処理210を含む。いくつかの実施形態では、基板は、堆積のために基板表面を前処理又は準備するために、1つ又は複数の処理条件に曝露される。例えば、いくつかの実施形態における前処理は、基板表面を緻密化し、又は表面終端を変化させる。いくつかの実施形態では、任意選択の前処理210は、基板表面の研磨、エッチング、還元、酸化、水酸化、アニーリング、UV硬化、電子ビーム硬化、プラズマ処理及び/又はベーキングのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、プラズマ処理はNHプラズマ処理を含む。
【0024】
[0026]堆積処理220では、膜370が基板100上に堆積される。1つ又は複数の実施形態では、膜370の堆積は、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)処理又はプラズマ強化原子層成長(PEALD)処理を含む。いくつかの実施形態では、堆積処理220はPECVD処理を含む。いくつかの実施形態では、堆積処理220はPEALD処理を含む。いくつかの実施形態では、PECVDは、第1のパルス高周波無線周波数(HFRF)プラズマを含む。いくつかの実施形態では、第1のパルスHFRFプラズマは複数の第1のHFRFパルスを含む。「第1の」、「第2の」などの序数の使用は、様々な処理又構成要素を識別するために使用されており、特定の操作又は使用の順序を暗示することを意図したものではない。
【0025】
[0027]本明細書で使用する場合、高周波無線周波数プラズマは、電力の高周波オン/オフパルスを含む。オンの場合、電力は無線周波数で供給される。パルス周波数と無線周波数は、独立して制御できるプラズマの生成に使用される電力の様々な側面を指す。
【0026】
[0028]膜370は、第2の表面360に対して第1の表面350上に選択的に堆積され得る任意の適切な膜であることができる。いくつかの実施形態では、膜370はケイ素を含む。いくつかの実施形態では、膜370は本質的にケイ素からなる。このように使用される場合、「から本質的になる(consists essentially of)」という用語は、膜が原子ベースで約90%、93%、95%、98%又は99%ケイ素(又は記載の種)以上であることを意味する。いくつかの実施形態では、膜370はアモルファスシリコンを含む。いくつかの実施形態では、膜370は実質的にアモルファスシリコンのみを含む。このように使用される場合、「実質的にアモルファスシリコンのみ(substantially only amorphous silicon)」という用語は、膜370が約90%、93%、95%、98%又は99%以上のアモルファスシリコンであることを意味する。
【0027】
[0029]図3Aは、フィーチャ110の基板表面(上部374)、側壁376、及び底部372上に形成された膜370を示す。基板上に堆積された膜370は、フィーチャ110は、フィーチャの側壁で膜厚T、フィーチャの頂部(すなわち、基板の表面)で膜厚T、フィーチャ110の底部で膜厚Tを有する。
【0028】
[0030]いくつかの実施形態では、膜370は、少なくとも1つのフィーチャ上に非共形性的に形成される。本明細書で使用するとき、「非共形性な」又は「非共形性的に」という用語は、膜の平均厚さに対して10%を超える厚さ変動で露出表面に付着し、不均一に覆う層を指す。。例えば、100Åの平均厚さを有する膜は、10Åを超える厚さの変化を有することになる。この厚さの変化は、エッジ、コーナー、側面、及び凹部の底部を含む。いくつかの実施形態では、変動は、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、又は90%以上である。いくつかの実施形態では、トレンチの側壁上に堆積された膜は、トレンチの底部又はトレンチが形成されている表面上に堆積された膜の厚さよりも薄い。いくつかの実施形態では、側壁上の堆積膜の平均厚さは、トレンチの底部及び/又は頂部の平均厚さの90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%又は20%以下である。
【0029】
[0031]いくつかの実施形態では、堆積が停止する前に、膜370は、1nm~100nm、1nm~80nm、1nm~50nm、10nm~100nm、10nmから80nm、10nm~50nm、20nm~100nm、20nm~80nm、又は20nm~50nmの範囲の平均厚さに堆積される。いくつかの実施形態では、膜370は、5nm~100nm、5nm~80nm、5nm~40nm、5nm~30nm、又は10nm~30nmの範囲の平均厚さに堆積される。
【0030】
[0032]膜370を堆積するために使用されるプロセスパラメータは、フィーチャの側壁、フィーチャの頂部、及び/又はフィーチャの底部での膜厚に影響を与える可能性がある。例えば、特定の前駆体及び/又は反応種、プラズマ条件、温度など。いくつかの実施形態では、フィーチャの上部の厚さTは、フィーチャの側壁の厚さTよりも大きい。いくつかの実施形態では、フィーチャの底部の厚さTは、フィーチャの側壁の厚さTよりも大きい。いくつかの実施形態では、フィーチャの上部の厚さTは、フィーチャの底部の厚さTよりも大きい。いくつかの実施形態では、フィーチャの底部の厚さTは、フィーチャの上部の厚さTよりも大きい。
【0031】
[0033]膜堆積220プロセス中に、基板は、膜370を形成する1つ又は複数の処理ガス及び/又は条件に曝される。いくつかの実施形態では、処理ガスは処理チャンバの処理領域に流入し、パルスHFRFプラズマが処理ガスから形成されて膜370を堆積する。いくつかの実施形態の処理ガスは、ケイ素前駆体及びキャリアガスを含み、キャリアガスはHFRF電力によって点火されてプラズマになる。
【0032】
[0034]1つ又は複数の実施形態では、第1のパルスHFRFプラズマは、導電結合プラズマ(CCP)又は誘導結合プラズマ(ICP)である。いくつかの実施形態では、第1のパルス化HFRFプラズマは直接プラズマ又は遠隔プラズマである。いくつかの実施形態では、複数の第1のHFRFパルスのそれぞれは、0W~500W、50W~500W、50W~400W、50W~300W、50W~200W、50W~100W、100Wから500W、100W~400W、100W~300W、100W~200W、200W~500W、200W~400W、又は200W~300Wの範囲の第1の電力で独立して生成される。いくつかの実施形態では、最小の第1のプラズマ電力は0Wより大きい。いくつかの実施形態では、第1のパルスはすべて同じ電力を有する。いくつかの実施形態では、第1のHFRFプラズマにおける個々のパルス電力は変化する。
【0033】
[0035]1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFプラズマパルスは、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、5%~50%、5%~45%、5%~40%、5%~35%、5%~30%、5%~25%、5%~20%、5%~15%、5%~10%、10%~50%、10%~45%、10%~40%、10%~35%、10%~30%、10%~25%、10%~20%、又は10%~15%の範囲の第1のデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、堆積処理中の各プラズマパルスは同じデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、デューティサイクルは堆積処理中に変化する。
【0034】
[0036]1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFプラズマパルスの各々は、5ミリ秒~50μ秒、4ミリ秒~50μ秒、3ミリ秒~50μ秒、2ミリ秒~50μ秒、1ミリ秒~50μ秒、800μ秒~50μ秒、500μ秒~50μ秒、200μ秒~50μ秒、5ミリ秒~100μ秒、4ミリ秒~100μ秒、3ミリ秒~100μ秒、2ミリ秒~100μ秒、1ミリ秒~100μ秒、800μ秒~100μ秒、500μ秒~100μ秒、200μ秒~100μ秒の範囲で独立してパルス幅を有する。いくつかの実施形態では、各パルス幅は、堆積処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルス幅は堆積処理中に変化する。
【0035】
[0037]1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFプラズマパルスの各々は、0.1kHz~20kHz、0.1kHz~15kHz、0.1kHz~10kHz、0.1kHz~5kHz、0.5kHz~20kHz、0.5kHz~15kHz、0.5kHz~10kHz、0.5kHz~5kHz、1kHz~20kHz、1kHz~15kHz、1kHz~10kHz、1kHz~5kHz、2kHz~20kHz、2kHz~15kHz、2kHz~10kHz、又は2kHz~5kHzの範囲で独立して第1のパルス周波数を有する。いくつかの実施形態では、パルス周波数は、堆積処理中同じままである。いくつかの実施形態では、パルス周波数は堆積処理中に変化する。
【0036】
[0038]1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFパルスは、5MHz~20MHz、5MHz~15MHz、5MHz~10MHz、10MHz~20MHz、又は10MHz~15MHzの範囲の第1の無線周波数を有する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFパルスは、13.56MHzの第1の無線周波数を有する。いくつかの実施形態では、パルスの無線周波数は、堆積処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスの無線周波数は、堆積処理中に変化する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFパルスの各々は、5MHz~20MHz、5MHz~15MHz、5MHz~10MHz、10MHz~20MHz、又は10MHz~15MHzの範囲で独立して第1の無線周波数を有する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFパルスの各々は、独立して、13.56MHzの第1の無線周波数を有する。
【0037】
[0039]1つ又は複数の実施形態では、複数の第1のHFRFパルスの各々は、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、形式1%~15%、1%~10%、5%~50%、5%~45%、5%~40%、5%~35%、5%~30%、5%~25%、5%~20%、5%~15%、5%~10%、10%~50%、10%~45%、10%~40%、10%~35%、10%~30%、10%~25%、10%~20%、又は10%~15%の範囲で第1のデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、パルスのデューティサイクルは、堆積処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスのデューティサイクルは、堆積処理中に変化する。
【0038】
[0040]堆積処理220は、任意の適切な基板温度で行うことができる。いくつかの実施形態では、堆積処理220中、基板は、15℃~250℃、15℃~225℃、15℃~200℃、15℃~175℃、15℃~150℃、15℃~125℃、15℃~100℃、25℃~250℃、25℃~225℃、25℃~200℃、25℃~175℃、25℃~150℃、25℃~125℃、25℃~100℃、50℃~250℃、50℃~225℃、50℃~200℃、25℃~150℃、25℃~125℃、25℃~100℃、50℃~250℃、50℃~225℃、50℃~200℃、50℃~175℃、50℃~150℃、50℃~125℃、50℃~100℃、75℃~250℃、75℃~225℃、75℃~200℃、75℃~175℃、75℃~150℃、75℃~125℃、又は75℃~100℃の範囲の温度に維持される。
【0039】
[0041]1つ又は複数の実施形態では、膜堆積処理220は、第1のキャリアガス、前駆体、又は第1の反応物質のうちの1つ又は複数を基板表面上に流すことを含む。いくつかの実施形態では、キャリアガスには、アルゴン(Ar)、ヘリウムHe、H又はNが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、キャリアガスはヘリウム(He)を含むか、又はヘリウム(He)から本質的になる。いくつかの実施形態では、キャリアガスはアルゴン(Ar)を含む。1つ以上の実施形態では、前駆体には、シラン、ジシラン、ジクロロシラン(DCS)、トリシラン、又はテトラシランが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、前駆体ガスはシラン(SiH)を含む。いくつかの実施形態では、前駆体ガスはジシラン(Si)を含むか、又は本質的にジシランからなる。いくつかの実施形態では、前駆体ガスは熱い缶の中で加熱されて蒸気圧が上昇し、キャリアガスを使用してチャンバに供給される。いくつかの実施形態では、第1の反応物質のガスはHを含む。
【0040】
[0042]1つ又は複数の実施形態では、第1のキャリアガス、前駆体ガス又は第1の反応物質のガスの各々は、40sccm~10000sccm、40sccm~5000sccm、40sccm~2000sccm、40sccm~1000sccm、40sccm~500sccm、40sccm~100sccm、100sccm~10000sccm、100sccm~5000sccm、100sccm~2000sccm、100sccm~1000sccm、100sccm~500sccm、250sccm~10000sccm、250sccm~5000sccm、100sccm~2000sccm、100sccm~1000sccm、100sccm~500sccm、250sccm~10000sccm、250sccm~5000sccm、500sccm~2000sccm、又は500sccm~1000sccmの範囲のドーズで独立して基板表面上に流される。
【0041】
[0043]いくつかの実施形態では、図3Aに示すように、堆積処理220中に堆積される膜370は連続膜である。本明細書で使用するとき、「連続」という用語は、堆積した層の下にある材料を露出させる間隙やベアのスポットがなく、露出した表面全体を覆う層を指す。連続膜は、膜の全表面積の約1%未満の表面積を有する間隙又はベアのスポットを有し得る。
【0042】
[0044]堆積処理220の後、方法200は決定点230に到達する。決定点230で、フィーチャの充填状態が評価される。フィーチャ110又は間隙が完全に充填されている場合、方法200を停止することができ、基板に任意選択の後処理260を供することができる。フィーチャ又は間隙が充填されていない場合、方法200はエッチング処理240に進む。
【0043】
[0045]1つ又は複数の実施形態では、堆積処理220の後であるがエッチング処理240の前に、基板100はパージ処理及び/又は真空処理を受ける。いくつかの実施形態では、アルゴンなどのパージガスが処理チャンバに導入されて、反応ゾーンをパージするか、あるいは堆積処理220とエッチング処理240との間の反応ゾーンから残留反応性化合物又は副生成物を除去する。いくつかの実施形態では、パージガスは、方法200全体を通じて処理チャンバに連続的に流入される。いくつかの実施形態では、堆積処理220とエッチング処理240の間の反応ゾーンから残留反応性化合物又は副生成物を除去するために、処理チャンバ内に負圧が適用される。いくつかの実施形態では、負圧は、方法200全体を通じて処理チャンバ内に継続的に加えられる。いくつかの実施形態では、パージ処理及び/又は真空処理は、後処理処理260の前に適用される。
【0044】
[0046]1つ又は複数の実施形態では、エッチング処理240は非共形膜をエッチングする。いくつかの実施形態では、エッチング処理240は、フィーチャ110の底部からの厚さTよりもフィーチャ110の側壁上の膜370のより大きな厚さTをエッチングする。1つ又は複数の実施形態では、エッチング処理は、フィーチャ110の上部からの厚さTtよりもフィーチャ110の側壁上の膜370のより大きな厚さTsをエッチングする。
【0045】
[0047]いかなる特定の動作理論にも束縛されるものではないが、指向性プラズマ処理は、側壁膜376に対して上部膜374及び底部膜372を優先的に改質すると考えられる。改質された膜はエッチング耐性がより高いものと思われる。これにより、後で側壁のエッチング速度が高くなる。図3Bは、本開示の1つ又は複数の実施形態による、頂部膜384及び底部膜382の改変を引き起こす膜エッチングに供されたフィーチャ110を示す。
【0046】
[0048]図3Cは、本開示の1つ又は複数の実施形態によるエッチングされた膜を示す。膜370をエッチングすると、側壁膜376の実質的にすべてがフィーチャ110から除去され、頂部膜384及び底部膜382の一部が残る。いくつかの実施形態では、側壁膜376の実質的にすべてを除去することは、側壁の表面積の少なくとも約95%、98%、又は99%がエッチングされたことを意味する。いくつかの実施形態では、側壁膜376の実質的にすべてを除去することは、後続の堆積プロセス220に対する核形成の遅延を含む。
【0047】
[0049]1つ又は複数の実施形態では、エッチング処理240は、基板表面を第2のキャリアガス若しくは第2の反応物質のガスのうちの1つ又は複数に曝露することを含む。いくつかの実施形態では、第2のキャリアガスは、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、又は窒素(N)のうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、第2の反応物質のガスは、Cl、H、NF又はHClのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、第2の反応物質のガスはHを含むか、又は本質的にHからなる。[0042]いくつかの1つ又は複数の実施形態では、第2のキャリアガス、ガス又は第2の反応物質のガスの各々は、40sccm~10000sccm、40sccm~5000sccm、40sccm~2000sccm、40sccm~1000sccm、40sccm~500sccm、40sccm~100sccm、100sccm~10000sccm、100sccm~5000sccm、100sccm~2000sccm、100sccm~1000sccm、100sccm~500sccm、250sccm~10000sccm、250sccm~5000sccm、100sccm~2000sccm、100sccm~1000sccm、100sccm~500sccm、250sccm~10000sccm、250sccm~5000sccm、500sccm~2000sccm、又は500sccm~1000sccmの範囲の流量で独立して基板表面上に流される。
【0048】
[0050]1つ又は複数の実施形態では、エッチング処理240は、基板100を、15℃~250℃、15℃~225℃、15℃~200℃、15℃~175℃、15℃~150℃、15℃~125℃、15℃~100℃、25℃~250℃、25℃~225℃、25℃~200℃、25℃~175℃、25℃~150℃、25℃~125℃、25℃~100℃、50℃~250℃、50℃~225℃、50℃~200℃、25℃~150℃、25℃~125℃、25℃~100℃、50℃~250℃、50℃~225℃、50℃~200℃、50℃~175℃、50℃~150℃、50℃~125℃、50℃~100℃、75℃~250℃、75℃~225℃、75℃~200℃、75℃~175℃、75℃~150℃、75℃~125℃、又は75℃~100℃の範囲の温度に維持することを含む。いくつかの実施態様では、基板は、堆積処理220及びエッチング処理240中、同じ温度に維持される。いくつかの実施形態では、基板は、堆積プロセス220及びエッチング処理240中に異なる温度(ΔT>10℃)に維持される。
【0049】
[0051]1つ又は複数の実施形態では、エッチング処理240は、0.1Torr~12Torr、0.5Torr~12Torr、1Torr~12Torr、2Torr~12Torr、3Torr~12Torr、4Torr~12Torr、0.1Torr~10Torr、0.5Torr~10Torr、1Torr~10Torr、2Torr~10Torr、3Torr~10Torr、4Torr~10Torr、0.1Torr~8Torr、0.5Torr~8Torr、1Torr~8Torr、2Torr~8Torr、3Torr~8Torr、4Torr~8Torr、0.1Torr~5Torr、0.5Torr~5Torr、1Torr~5Torr、2Torr~5Torr、3Torr~5Torr、又は4Torr~5Torrの範囲の圧力に基板100を維持することを含む。
【0050】
[0052]いくつかの実施形態では、エッチング処理240はエッチングプラズマを含む。いくつかの実施形態では、エッチングプラズマは、導電結合プラズマ(CCP)又は誘導結合プラズマ(ICP)である。いくつかの実施形態では、エッチングプラズマは直接プラズマ又は遠隔プラズマである。いくつかの実施形態では、エッチングプラズマは、0W~500W、50W~500W、50W~400W、50W~300W、50W~200W、50W~100W、100W~500W、100W~400W、100W~300W、100W~200W、200W~500W、200W~400W、又は200W~300Wの範囲の電力で動作する。
【0051】
[0053]いくつかの実施形態では、エッチング処理は連続電力レベルで行われる。いくつかの実施形態では、エッチング処理は第2のHFRFプラズマパルスで行われる。いくつかの実施形態では、複数の第2のHFRFプラズマパルスの各々は、0W~500W、50W~500W、50W~400W、50W~300W、50W~200W、50W~100W、100Wから500W、100W~400W、100W~300W、100W~200W、200W~500W、200W~400W、又は200W~300Wの範囲の複数の第2のHFRFプラズマパルスのそれぞれは、。いくつかの実施形態では、最小の第2のプラズマ電力は0Wより大きい。いくつかの実施形態では、パルスの電力はエッチング処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスの電力はエッチング処理中に変化する。
【0052】
[0054]1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFプラズマパルスは、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、5%~50%、5%~45%、5%~40%、5%~35%、5%~30%、5%~25%、5%~20%、5%~15%、5%~10%、10%~50%、10%~45%、10%~40%、10%~35%、10%~30%、10%~25%、10%~20%、又は10%~15%の範囲のデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、パルスのデューティサイクルは、エッチング処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスのデューティサイクルはエッチング処理中に変化する。
【0053】
[0055]1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFプラズマパルスの各々は、5ミリ秒~50μ秒、4ミリ秒~50μ秒、3ミリ秒~50μ秒、2ミリ秒~50μ秒、1ミリ秒~50μ秒、800μ秒~50μ秒、500μ秒~50μ秒、200μ秒~50μ秒、5ミリ秒~100μ秒、4ミリ秒~100μ秒、3ミリ秒~100μ秒、2ミリ秒~100μ秒、1ミリ秒~100μ秒、800μ秒~100μ秒、500μ秒~100μ秒、200μ秒~100μ秒の範囲でパルス幅を有する。いくつかの実施形態では、パルスのパルス幅は、エッチング処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスのパルス幅はエッチング処理中に変化する。
【0054】
[0056]1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFプラズマパルスの各々は、0.1kHz~20kHz、0.1kHz~15kHz、0.1kHz~10kHz、0.1kHz~5kHz、0.5kHz~20kHz、0.5kHz~15kHz、0.5kHz~10kHz、0.5kHz~5kHz、1kHz~20kHz、1kHz~15kHz、1kHz~10kHz、1kHz~5kHz、2kHz~20kHz、2kHz~15kHz、2kHz~10kHz、又は2kHz~5kHzの範囲のパルス周波数を独立して有する。いくつかの実施形態では、パルスの周波数はエッチング処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスの周波数はエッチング処理中に変化する。
【0055】
[0057]1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFパルスは、5MHz~20MHz、5MHz~15MHz、5MHz~10MHz、10MHz~20MHz、又は10MHz~15MHzの範囲の第2の無線周波数を有する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFパルスは、13.56MHzの第2の無線周波数を有する。いくつかの実施形態では、パルスの無線周波数はエッチング処理中同じである。いくつかの実施形態では、パルスの無線周波数はエッチング処理中に変化する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFパルスの各々は、5MHz~20MHz、5MHz~15MHz、5MHz~10MHz、10MHz~20MHz、又は10MHz~15MHzの範囲で独立して第2の無線周波数を有する。1つ又は複数の実施形態では、複数の第2のHFRFパルスの各々は、独立して、13.56MHzの第2の無線周波数を有する。
【0056】
[0058]1つ又は複数の実施形態では、方法200は、間隙充填のために堆積処理220及びエッチング膜240を繰り返すことをさらに含む。いくつかの実施形態では、反復堆積処理220及び反復エッチング膜240の各々は、HFRFプラズマを含む。いくつかの実施形態では、間隙充填にはシームがない。図3Dは、堆積-エッチング-処理処理による複数のサイクル後に充填されたフィーチャ110を示す。
【0057】
[0059]1つ又は複数の実施形態では、1つ又は複数の追加の効果により、フィーチャの側壁上の非共形膜のエッチング速度がフィーチャの底部の非共形膜よりもさらに異なる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の追加の効果は、基板表面に堆積される材料(例えば、Si)の核生成速度、基板表面上に堆積される材料の核生成速度に影響を与える基板表面の特性、又は基板表面に堆積される材料(例:Si)のエッチング速度を含む。
【0058】
[0060]いくつかの実施形態は、オプションの後処理260プロセスを含む。後処理260を使用して膜370を改変し、膜のいくつかのパラメータを改善することができる。いくつかの実施形態では、後処理260は、膜370をアニーリングすることを含む。いくつかの実施形態では、後処理260は、堆積220及び/又はエッチング240に使用されるのと同じ処理チャンバ内でインシトゥ(その場)アニーリングによって実行することができる。適切なアニーリング処理は、急速熱処理(RTP)若しくは急速熱アニーリング(RTA)、スパイクアニーリング、又はUV硬化、又は電子ビーム硬化及び/又はレーザーアニーリングを含むが、これらに限定されない。アニール温度は約500℃~900℃の範囲にすることができる。アニーリング中の環境の組成には、H、Ar、He、N、NH、SiH等のうちの1つ又は複数が含まれ得る。アニーリング中の圧力は、約100mTorr~約1atmの範囲であり得る。
【0059】
[0061]1つ以上の実施形態によれば、基板100は、層を形成する前及び/又は後に処理に供される。この処理は、同じチャンバ内で実行することも、1つ又は複数の別個の処理チャンバ内で実行することもできる。いくつかの実施形態では、基板100は、さらなる処理のために第1のチャンバから別の第2のチャンバに移動される。基板100は、第1のチャンバから別の処理チャンバに直接移動することができ、あるいは第1のチャンバから1つ又は複数の搬送チャンバに移動してから別の処理チャンバに移動することができる。したがって、処理装置は、移送ステーションと連通する複数のチャンバを備えることができる。この種の装置は、「クラスタツール」又は「クラスタシステム」などと呼ばれることがある。
【0060】
[0062]一般に、クラスタツールは、基板の中心検出及び配向、脱ガス、アニーリング、堆積220及び/又はエッチング240を含む様々な機能を実行する複数のチャンバを備えるモジュール式システムである。1つ又は複数の実施形態によれば、クラスタツールは、少なくとも第1のチャンバと中央搬送チャンバとを含む。中央搬送チャンバは、処理チャンバとロードロックチャンバの間で基板を往復させることができるロボットを収容することができる。搬送チャンバは通常、真空状態に維持され、あるチャンバから別のチャンバへ、及び/又はクラスタツールの前端に位置するロードロックチャンバへ基板を往復させるための中間ステージを提供する。本開示に適合させることができる2つのよく知られたクラスタツールは、Centura(登録商標)及びEndura(登録商標)であり、両方ともカリフォルニア州サンタクララのApplied Materials,Inc.から入手可能である。本明細書で説明する実施形態は、他の適切なシステムを使用して実行することもできる。他の適切なシステムには、Producer(登録商標)、Producer(登録商標) XP Precision、又はそれらの同等品が含まれるが、これらに限定されない。しかしながら、チャンバの正確な配列及び組み合わせは、本明細書に記載される処理の特定のステップを実行する目的で変更されてもよい。使用できる他の処理チャンバには、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、エッチング、前洗浄、化学洗浄、RTPなどの熱処理、プラズマ窒化、脱ガス、配向、水酸化、その他の基板処理を含むが、これらに限定されない。クラスタツールのチャンバ内で処理を実行することにより、次の膜を堆積する前に酸化することなく、大気中の不純物による基板の表面汚染を回避できる。
【0061】
[0063]1つ又は複数の実施形態によれば、基板100は、継続的に減圧又は「ロードロック」条件下にあり、あるチャンバから次のチャンバに移動するときに周囲空気に曝露されない。したがって、搬送チャンバは減圧下にあり、減圧下で「ポンプダウン」される。不活性ガスが処理チャンバ又は搬送チャンバ内に存在する場合がある。いくつかの実施形態では、反応物質の一部又はすべてを除去するために不活性ガスがパージガスとして使用される。1つ又は複数の実施形態によれば、反応物が堆積チャンバから移送チャンバ及び/又は追加の処理チャンバに移動するのを防ぐために、堆積チャンバの出口にパージガスが注入される。したがって、不活性ガスの流れはチャンバの出口でカーテンを形成する。
【0062】
[0064]基板は、単一基板堆積チャンバ内で処理することができ、単一基板がロードされ、処理され、別の基板が処理される前にアンロードされる。基板は、コンベヤシステムと同様に、複数の基板が個別にチャンバの第1の部分にロードされ、チャンバ内を移動し、チャンバの第2の部分からアンロードされる連続方式で処理することもできる。チャンバの形状及び関連するコンベアシステムは、直線経路又は曲線経路を形成することができる。さらに、処理チャンバは、複数の基板が中心軸の周りを移動し、カルーセル経路全体にわたって堆積、エッチング、アニーリング、洗浄などの処理に曝されるカルーセルであってもよい。
【0063】
[0065]処理中に、基板100を加熱又は冷却することができる。このような加熱又は冷却は、基板支持体の温度を変更し、加熱又は冷却されたガスを基板表面に流すこと含むが、これらに限定されない任意の適切な手段によって達成することができる。いくつかの実施形態では、基板支持体は、基板温度を伝導電的に変化させるように制御できる加熱器/冷却器を含む。1つ又は複数の実施形態では、使用されるガス(反応性ガス又は不活性ガスのいずれか)は、基板温度を局所的に変化させるために加熱又は冷却される。いくつかの実施形態では、基板温度を対流的に変化させるために、加熱器/冷却器が基板表面に隣接してチャンバ内に位置付けされる。
【0064】
[0066]処理中に基板を静止又は回転させることもできる。回転する基板は、連続的に又は個別のステップで回転できる。例えば、処理全体を通して基板を回転させてもよいし、異なる反応性ガス又はパージガスへの曝露の間に基板を少量だけ回転させてもよい。処理中に基板を(連続的又は段階的に)回転させることで、例えばガス流形状の局所的な変動の影響を最小限に抑え、より均一な堆積又はエッチングを生成するのに役立つ。
【0065】
[0067]この細書全体での「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ又は複数の実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、この明細書全体の様々な場所での「1つ又は複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「一実施形態において」又は「実施形態において」などの句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0066】
[0068]ここでの開示は、特定の実施形態を参照して説明してきたが、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の単なる例示であることを理解されたい。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に様々な修正並びに変形を加えることができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある修正及び変形を含むことが意図される。
図1
図2
図3A-3B】
図3C-3D】
【国際調査報告】