(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】金属接合を用いた静電チャック
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240201BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/302 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547529
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 US2022011788
(87)【国際公開番号】W WO2022173536
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パーケ, ヴィジァイ ディー.
【テーマコード(参考)】
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
5F004AA01
5F004BA04
5F004BB13
5F131AA02
5F131BA19
5F131CA68
5F131EA03
5F131EB14
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
(57)【要約】
プラズマ処理チャンバのための静電チャック(ESC)、及びESCを製造する方法が記載される。一例では、基板支持アセンブリは、内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートを含む。基板支持アセンブリはまた、内部に電極を有するセラミック上部プレートも含む。セラミック上部プレートとセラミック底部プレートとの間には金属層がある。セラミック上部プレートは金属層と直接的に接触し、金属層はセラミック底部プレートと直接的に接触する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持アセンブリであって、
内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレート、
内部に電極を有するセラミック上部プレート、及び
前記セラミック上部プレートと前記セラミック底部プレートとの間の金属層であって、前記セラミック上部プレートが前記金属層と直接的に接触し、前記金属層が前記セラミック底部プレートと直接的に接触する、金属層
を含む、基板支持アセンブリ。
【請求項2】
前記金属層がアルミニウム箔である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項3】
前記アルミニウム箔が、該アルミニウム箔の2%~20%の範囲の原子濃度を有するケイ素を含む、請求項2に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項4】
前記アルミニウム箔が50~500ミクロンの範囲の厚さを有する、請求項2に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項5】
前記セラミック底部プレートの前記金属層とは反対側で前記セラミック底部プレートに連結するセラミックシャフト
をさらに含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項6】
前記セラミックシャフトを通り、前記セラミック底部プレートを通り、前記金属層を通り、かつ前記セラミック上部プレートを通るガス経路
をさらに含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項7】
前記セラミックシャフトが、拡散接合によって前記セラミック底部プレートに連結する、請求項5に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項8】
前記セラミックシャフトが第2の金属層によって前記セラミック底部プレートに連結しており、前記セラミック底部プレートが前記第2の金属層と直接的に接触し、かつ前記第2の金属層が前記セラミックシャフトと直接的に接触する、請求項5に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項9】
前記セラミック底部プレートが第1の窒化アルミニウム材料を含み、前記セラミック上部プレートが第2の窒化アルミニウム材料を含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項10】
基板支持アセンブリを製造する方法であって、
内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートを形成すること、
内部に電極を有するセラミック上部プレートを形成すること、及び
前記セラミック上部プレートと前記セラミック底部プレートとの間の金属層によって前記セラミック上部プレートを前記セラミック底部プレートに接合することであって、前記セラミック上部プレートが前記金属層と直接的に接触し、前記金属層が前記セラミック底部プレートと直接的に接触する、接合すること
を含む、方法。
【請求項11】
前記金属層によって前記セラミック上部プレートを前記セラミック底部プレートに接合することが、前記セラミック底部プレート、前記金属層、及び前記セラミック上部プレートを摂氏600度未満の温度に加熱することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記金属層がアルミニウム箔であり、前記方法が、前記金属層によって前記セラミック上部プレートを前記セラミック底部プレートに接合する前に、前記アルミニウム箔の表面を洗浄して前記アルミニウム箔のパッシベーション層を除去することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記金属層によって前記セラミック上部プレートを前記セラミック底部プレートに接合する前に、前記セラミック底部プレートの前記金属層とは反対側でセラミックシャフトを前記セラミック底部プレートに接合すること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記セラミックシャフトを前記セラミック底部プレートに接合することが、前記セラミックシャフト及び前記セラミック底部プレートを摂氏1400度を上回る温度に加熱して、前記セラミックシャフトと前記セラミック底部プレートとの間に拡散接合を形成することを含む、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項15】
前記セラミックシャフトを前記セラミック底部プレートに接合することが、第2の金属層によって前記セラミックシャフトを前記セラミック底部プレートに連結することを含み、前記セラミック底部プレートが前記第2の金属層と直接的に接触し、前記第2の金属層が前記セラミックシャフトと直接的に接触する、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項16】
堆積システムであって、
チャンバ、
前記チャンバ内にあるか又は前記チャンバに連結しているプラズマ源、及び
前記チャンバ内の静電チャックであって、
内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートと、
内部に電極を有するセラミック上部プレートと、
前記セラミック上部プレートと前記セラミック底部プレートとの間の金属層であって、前記セラミック上部プレートが前記金属層と直接的に接触し、前記金属層が前記セラミック底部プレートと直接的に接触する、金属層と
を備えた、静電チャック
を含む、堆積システム。
【請求項17】
前記金属層がアルミニウム箔である、請求項16に記載の堆積システム。
【請求項18】
前記静電チャックが、
前記セラミック底部プレートの前記金属層とは反対側で前記セラミック底部プレートに連結するセラミックシャフト
をさらに含む、請求項16に記載の堆積システム。
【請求項19】
前記セラミックシャフトが拡散接合によって前記セラミック底部プレートに連結する、請求項18に記載の堆積システム。
【請求項20】
前記セラミックシャフトが第2の金属層によって前記セラミック底部プレートに連結し、前記セラミック底部プレートが前記第2の金属層と直接的に接触し、かつ前記第2の金属層が前記セラミックシャフトと直接的に接触する、請求項18に記載の堆積システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、その内容全体がここに参照することによって本明細書に援用される、2021年2月9日出願の米国特許出願第17/171,916号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示の実施形態は、リアクタ又はプラズマ処理チャンバの分野に関し、特に、金属接合を用いた静電チャックに関する。
【背景技術】
【0003】
リアクタ又はプラズマリアクタなどの処理システムは、半導体ウエハ又は透明基板などの基板上にデバイスを形成するために用いられる。多くの場合、基板は処理するために支持体に保持される。基板は、真空、重力、静電気力、又は他の適切な技法によって支持体に保持されうる。処理中、チャンバ内の前駆体ガス又はガス混合物は、電極に連結された1つ以上の電源からチャンバ内の電極に高周波(RF)電力などの電力を印加することによって、エネルギーを与えられて(例えば、励起されて)プラズマになる。励起されたガス又は混合ガスは、反応して、基板の表面に材料の層を形成する。この層は、例えば、パッシべーション層、ゲート絶縁体、緩衝層、及び/又はエッチング停止層でありうる。
【0004】
半導体及び他の産業では、基板の処理中に基板などのワークピースを支持体上に保持するために、静電チャック(ESC)が用いられる。典型的なESCには、ベース、該ベース上に配置された電気絶縁層、及び該電気絶縁層に埋め込まれた1つ以上の電極が含まれうる。ESCには、埋め込み電気ヒータを設けることができるだけでなく、処理中の基板温度を制御するために熱伝達ガス源に流体的に連結することもできる。使用中、ESCは、処理チャンバ内の支持体に固定される。ESC内の電極は、電圧源によってESC上に配置された基板に対して電気的にバイアスされる。反対の静電荷がESCの電極と基板の表面に蓄積され、それらの間の電荷の流れが絶縁層によって妨げられる。静電荷の蓄積によって生じる静電力により、基板の処理中に基板がESCに保持される。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、プラズマ処理チャンバのための静電チャック(ESC)、及びESCを製造する方法を含む。
【0006】
ある実施形態では、基板支持アセンブリは、内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートを含む。基板支持アセンブリはまた、内部に電極を有するセラミック上部プレートも含む。セラミック上部プレートとセラミック底部プレートとの間には金属層がある。セラミック上部プレートは金属層と直接的に接触し、該金属層はセラミック底部プレートと直接的に接触する。
【0007】
別の実施形態では、基板支持アセンブリを製造する方法は、内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートを形成することを含む。該方法はまた、内部に電極を有するセラミック上部プレートを形成することも含む。該方法はまた、セラミック上部プレートとセラミック底部プレートとの間の金属層によって、セラミック上部プレートをセラミック底部プレートに接合することも含む。セラミック上部プレートは金属層と直接的に接触し、該金属層はセラミック底部プレートと直接的に接触する。
【0008】
別の実施形態では、堆積システムは、チャンバ、該チャンバ内にあるか又はそれに連結しているプラズマ源、及び該チャンバ内の静電チャックを含む。静電チャックは、内部にヒータ素子を有するセラミック底部プレートを含む。基板支持アセンブリは、内部に電極を有するセラミック上部プレートも含む。セラミック上部プレートとセラミック底部プレートとの間には金属層がある。セラミック上部プレートは金属層と直接的に接触し、該金属層はセラミック底部プレートと直接的に接触する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態による、静電チャック(ESC)の断面図。
【
図2A】本開示の実施形態による、静電チャック(ESC)を製造する方法における一の動作を表す断面図。
【
図2B】本開示の実施形態による、静電チャック(ESC)を製造する方法における一の動作を表す断面図。
【
図2C】本開示の実施形態による、静電チャック(ESC)を製造する方法における一の動作を表す断面図。
【
図3A】本開示の別の実施形態による、別の静電チャック(ESC)の断面図。
【
図3B】本開示の別の実施形態による、別の静電チャック(ESC)の断面図。
【
図4】本開示の実施形態による、基板支持アセンブリを含む処理チャンバの概略的な断面図。
【
図5】本開示の実施形態による、基板支持アセンブリを含む処理チャンバの概略的な部分断面図。
【
図6】本開示の実施形態による、例示的なコンピュータシステムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プラズマ処理チャンバのための静電チャック(ESC)、及びESCを製造する方法が記載される。以下の説明では、本開示の実施形態の網羅的な理解を提供するために、静電チャックの構成要素及び材料領域など、多数の具体的な詳細が記載される。本開示の実施形態がこれら特定の詳細なしに実施可能であることは当業者には明らかであろう。他の場合には、本開示の実施形態を不必要に曖昧にしないために、プラズマ化学気相堆積(PECVD)又はプラズマ原子層堆積(PEALD)プロセスなどの周知の態様については詳細に説明しない。さらに、図に示されるさまざまな実施形態は例示的な表現であり、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないものと理解されたい。
【0011】
1つ以上の実施形態は、ESCの抵抗率に影響を与えることなくESCを製造するための新しい手法を対象とする。実施形態は、関連する抵抗率の変化を伴わずにESCを製造するために実施することができる。
【0012】
文脈情報を提供するため、概して、拡散接合はコストのかかるプロセスであり、そのような高温に加熱することはセラミックの熱特性及び/又は電気特性に影響を与える。最先端のESCは、通常、2つの拡散接合を用いて製造される:1つは上部プレートと下部プレートとの間の拡散接合、もう1つは接合されたプレートとシャフトとの間の拡散接合である。高温で形成される拡散接合の使用が多すぎると、セラミックの抵抗率に影響を与える可能性があるものと理解されたい。本明細書に記載される実施形態は、拡散接合の必要性を排除するか、又は少なくともESC内の拡散接合の数を1つの拡散接合に制限するために実施することができる。実施形態は、ESCの製造中に上部プレートの抵抗率が変化しない(又は最小限しか変化しない)ことを保証するように実施することができる。実施形態は、製造スキームから少なくとも1つの高温動作が除去されるため、ESCの製造コストを有利に削減するように実施することができる。実施形態は、上部セラミック材料の焼結時の抵抗率を保存又は保持するように実施することができる。
【0013】
本明細書に開示される1つ以上の実施形態を実装する利点には、抵抗率を変化させずにESCの製造を可能にすることが含まれうる。利点として、ESCの製造コストの削減を挙げることができる。利点として、ESCに含まれる構成要素の電気的特性を維持するようにESCを製造する可能性を有効にすることを挙げることができる。
【0014】
2つの拡散接合を含みうる最先端の手法と比較して、本開示の実施形態によれば、典型的な拡散接合(又は有機接合)の代わりにアルミニウム接合が用いられる。例えば、アルミニウム接合は、上部プレートと底部プレートとの間、底部プレートとシャフトとの間、又は上部プレートと底部プレートとの間と底部プレートとシャフトとの間の両方に使用することができる;上部、中間、及びシャフトの3つ全てがアルミニウム接着される。
【0015】
本開示の1つ以上の実施形態によれば、良好な電気的特性を失うことなくESCを製造するための製造作業には、次のものが含まれうる:(1)(一又は複数の)ろう付けされた高電圧接続を備えた上部ESCの製造、(2)(一又は複数の)ヒータを備えた底部プレートの製造、(3)シャフトの製造、(4)シャフトと底部プレートとの拡散接合、(5)底部プレートへの電気接続のろう付け、(6)上部プレートと下部プレートとの金属(例えば、アルミニウム)接合、及び(7)絶縁チューブの設置。上記動作のリストは、提示された順序で実施されてもよいし、異なる順序で実施されてもよいものと理解されたい。また、すべての動作が実施されるわけではない場合があること、及び/又は上に列挙したもの以外の追加の動作が実施される場合があることも理解されるべきである。
【0016】
製造されたESCの例として、
図1は、本開示の実施形態による静電チャック(ESC)の断面図を示している。
【0017】
図1を参照すると、ESC100は、内部にヒータコイル104を有するセラミック底部プレート102を含む。ヒータコイル104はヒータ接続105に連結させることができる(別の実施形態では、ESCの製造に用いられるテープキャスティングAlN又はAlNプレート材料の場合、ヒータ電極がスクリーン印刷されるものと理解されたい)。セラミックシャフト106がセラミック底部プレート102の底面に接合される。ESC100はまた、セラミック上部プレート108も含む。セラミック上部プレート108は、内部にESC(クランプ)電極110又は電極アセンブリを有する。金属層112は、セラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102の上面に接合する。熱電対114は、セラミック底部プレート102及び金属層112の開口部115を通って延在する。高電圧絶縁体116は、セラミック底部プレート102及び金属層112の開口部115を通って延在し、ESC高電圧接続118を収容する。
【0018】
再び
図1を参照すると、本開示の実施形態によれば、基板支持アセンブリ100は、内部にヒータ素子104を有するセラミック底部プレート102を含む。基板支持アセンブリ100はまた、内部に電極110を有するセラミック上部プレート108も含む。セラミック上部プレート108とセラミック底部プレート102との間には金属層112がある。セラミック上部プレート108は金属層112と直接接触し、金属層112はセラミック底部プレート102と直接接触する。
【0019】
他の実施形態では、セラミック上部プレートとセラミック底部プレートは、セラミックシャフトがセラミック底部プレートに拡散接合された後に、金属、金属合金、又はセラミック接着剤を使用して摂氏1400度の下で接合される。他の実施形態では、上部プレート、底部プレート、及びシャフト部品を接合するために、金属、合金、又はセラミック接合材料が用いられる。
【0020】
ある実施形態では、金属層112は、拡散接合形成中に上部セラミックの抵抗率を変化させる可能性のあるセラミック間の拡散接合の代わりに、金属接合の組み込みを提供する。一実施形態では、金属層112は、アルミニウム箔などの金属箔である。このような一実施形態では、金属層112は、約2%から20%のSi(例えば、全箔組成の原子%として)が含浸されたアルミニウム箔であり、残りはアルミニウムであるか、又は本質的にすべてアルミニウムである(すなわち、アルミニウム箔は、アルミニウム箔の2%~20%の範囲の原子濃度を有するケイ素を含む)。ある実施形態では、金属層112は、例えば、リフトピンなどを収容するための開口部115及び/又は追加の開口部を含むように、事前にパターン化される。一実施形態では、金属層112は、50~500ミクロンの範囲の厚さを有するアルミニウム箔であり、約250ミクロンでありうる。ある実施形態では、金属層112はアルミニウム箔であり、例えば接合前にパッシベーション層を除去するために、ESC製造プロセスに組み込む前に洗浄される。ある実施形態では、金属層112は、アルミニウム箔であり、ESCの使用中に金属層112をエッチング又は劣化させることなく、塩素ベースのプロセスなどの腐食プロセスに耐えることができる。しかしながら、非塩素ベースのプロセスに用いられる場合には、金属層112は、例えばチタンを添加した、又は添加しない銀銅合金から構成されてもよい。ある実施形態では、金属層112は、摂氏600度未満、より具体的には摂氏300度未満の温度で、上部プレート108及び底部プレート102に接合される。金属結合が、銀銅又は金ニッケルの温度など、摂氏1400度よりもはるかに低いが摂氏650度の使用温度をはるかに上回る高温金属接合で実施される場合、摂氏650度などのより高いESC使用温度を使用することができるものと認識されたい。
【0021】
ある実施形態では、セラミックシャフト106とセラミック底部プレート102との間の接合120は、セラミック間の接合から形成される拡散接合である。他の実施形態では、接合120は無機接合又は有機接合であり、セラミックシャフト106は、接着、機械的締結具の使用、ろう付け、溶接などの任意の適切な技法によってセラミック底部プレート102に取り付けられる。しかしながら、本開示の実施形態によれば、あるいは、接合120は、その一例が
図3Aに関連して説明される、セラミックシャフト106とセラミック底部プレート102との間に金属層(層112と同様)を含めることによって形成される接合などの金属接合である。
【0022】
内部にESC(クランプ)電極110を有するセラミック上部プレート108を参照すると、ある実施形態では、上部プレートの本体は、例えば窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム粉末又は他の適切な材料などのセラミック材料を焼結することによって形成されうる。RFメッシュを本体に埋め込むことができる。RFメッシュは、本体の底面を通って延びる電気接続を有しうる。RFメッシュは、モリブデン又は別の適切な金属材料メッシュを含むことができる。一実施形態では、メッシュは直径約125ミクロンのメッシュである。材料は焼結されて、単一構造を形成することができる。一実施形態では、電極110は、本体と同様の熱膨張係数を有しうる金属材料、例えばモリブデンから製造される。ある実施形態では、セラミック上部プレート108は、摂氏350度未満、例えば摂氏150度~300度の間の温度を維持することを目標とし、そのような目標温度範囲での動作を最適化するためのドーパントを含むことができる。
【0023】
クランプ電極110は、少なくとも第1の電極及び第2の電極を含みうる。動作中、静電力を生成するために、第1の電極に負の電荷を印加し、第2の電極に正の電荷を印加してもよく、あるいはその逆であってもよい。チャッキング中、電極から発生する静電力は、その上に配置された基板を固定位置に保持する。電源から供給される電力がオフになると、電極間のインターフェースに存在する電荷が長期間にわたって維持されうる。静電チャック上に保持された基板を解放するために、短い電力パルスを逆極性で電極に供給し、インターフェースに存在する電荷を除去することができる。
【0024】
電極アセンブリは、金属の棒、シート、スティック、箔によって形成することができ、静電チャックの製造中に、事前成形、事前鋳造、及び事前製造され、絶縁ベースの表面に配置されうる。あるいは、金属堆積プロセスを実施し、絶縁ベースの上面に直接堆積させて、電極アセンブリを形成してもよい。適切な堆積プロセスには、PVD、CVD、メッキ、インクジェット印刷、ゴム印、スクリーン印刷、又はエアロゾル印刷プロセスが含まれうる。さらに、金属ペースト/金属線を絶縁ベースの上面に形成してもよい。金属ペースト/金属線は、最初は液体、ペースト、又は金属ゲルであってよく、これは、絶縁ベースの上面に異なる構成又は寸法を有する電極指を形成するようなパターンで物体表面上にパターン形成されうる。
【0025】
セラミック底部プレート102に関して、ある実施形態では、セラミック底部プレート108は、摂氏650度までの温度を維持することを目標とし、そのような目標温度範囲での動作を最適化するためのドーパントを含むことができる。一実施形態では、セラミック底部プレート102は、セラミック上部プレート108の窒化アルミニウム組成とは異なる窒化アルミニウム組成を有する。セラミック底部プレート102に含まれる加熱素子104は、抵抗加熱又は誘導加熱などの任意の適切な加熱技法を使用することができる。加熱素子104は、抵抗金属、抵抗金属合金、又はこれら2つの組合せから構成されうる。加熱素子に適した材料には、タングステン、モリブデン、チタンなどの高い熱抵抗を有する材料が含まれうる。一実施形態では、加熱素子104はモリブデン線で構成される。加熱素子104はまた、不一致の熱膨張によって生じる応力を低減するために、窒化アルミニウム本体の少なくとも一方又は両方と実質的に一致する熱特性、例えば熱膨張係数を有する材料で製造されうる。
【0026】
セラミックシャフト106は、セラミック底部プレート102の熱膨張係数と実質的に一致する熱特性、例えば熱膨張係数を有する材料を含むことができる。シャフト106の製造に適したセラミック材料には、窒化アルミニウム、ガラス、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、イットリウム含有材料、酸化イットリウム(Y2O3)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、酸化チタン(TiO)、又は窒化チタン(TiN)が含まれうるが、これらに限定されない。接合プロセスを実施して、セラミックシャフト106とセラミック底部プレート102を全体として一体に融着させ、それによって静電チャックの一体型構成要素を形成することができる。限定はしないが、アニーリング、焼結、接着、スランピング、又は拡散接合など、さまざまなタイプの接合プロセスを利用することができることに留意されたい。一例では、接合プロセスはアニーリングプロセスである。アニーリングプロセスは、オーブン、加熱炉、サーマルプレート、急速熱処理(RTP)チャンバ、スパイクアニーリング、又はレーザアニーリングチャンバなどの任意の適切な硬化又はアニーリングツールによって実施することができる。アニーリングプロセスは、一体型部品を形成するための圧密化を支援するために、摂氏約1200度から摂氏約2500度の間の温度で実施することができる。
【0027】
別の態様では、
図2A~2Cは、本開示の実施形態による、静電チャック(ESC)を製造する方法におけるさまざまな動作を表す断面図を示している。製造動作の順序は例示的であり、例示のみを目的としており、他の順序の製造動作が実施されてもよいものと理解されたい。
【0028】
図2Aを参照すると、セラミックシャフト106がセラミック底部プレート102に接合されている。一実施形態では、セラミック底部プレートは、焼結された、窒化アルミニウム(AlN)粉末及び金属コイルから形成される。シャフトと底部プレートとの間の接合は拡散接合として形成され、摂氏1400度より高い温度で形成される。セラミック底部プレート102は、(図示されるように)この段階では固体であってもよいし、又は(例えば、中央高電圧(HV)及び熱電対接続及び/又はリフトピンなどのための)パターン化された開口部をすでに有していてもよい。また、セラミック上部プレートは、接合層及び上部セラミック内のガスの通過通路と一致する、冷却ガス流を収容するための上部の溝(又はチャネル)など、他の特徴部を含んでもよく、その結果、(例えば、
図3Bに関連して以下に説明するように)ガスがウエハの背後に供給されるか、又はエッジパージのために供給されるものと認識されたい。
【0029】
図2B及び2Cを参照すると、セラミック上部プレート108が製造され、次に、金属層112(パターン化された1つ以上の開口部113をすでに含んでいてもよい)によって セラミック底部プレートに接合される。ある実施形態では、金属層112がセラミック底部プレート102に接合されると同時に、金属層112がセラミック上部プレート108に接合される。別の実施形態では、金属層112は、最初にセラミック上部プレート108に接合され、次にセラミック上部プレート/金属層112の対がセラミック底部プレート102に接合される。別の実施形態では、金属層112は、最初にセラミック底部プレート102に接合され、次にセラミック底部プレート/金属層112の対がセラミック上部プレート108に接合される。いずれにせよ、一実施形態では、セラミック上部プレートは、焼結された、窒化アルミニウム(AlN)粉末及び金属メッシュから形成される。
【0030】
ある実施形態では、セラミック底部プレート102に開口部が予め形成されていない場合には、
図2B及び2Cの動作に続いて、開口部を製造することができる。ある実施形態では、上部プレート(例えば、熱電対、HV接続)への接続は、最初に上部プレートに連結することができ、あるいは後で連結されてもよい。一実施形態では、このような接続は、セラミック上部プレートをセラミック底部プレートに接合する前に、セラミック上部プレートにろう付けすることによって行われる。
【0031】
再び
図1及び2A~2Cを参照すると、本開示の実施形態によれば、基板支持アセンブリを製造する方法100又は200は、内部にヒータ素子104を有するセラミック底部プレート102を形成することを含む。該方法はまた、内部に電極110を有するセラミック上部プレート108を形成することも含む。該方法はまた、セラミック上部プレート108とセラミック底部プレート102との間の金属層112によって、セラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合することも含む。セラミック上部プレート108は金属層112と直接接触し、金属層112はセラミック底部プレート102と直接接触する。
【0032】
ある実施形態では、金属層112によってセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合することは、セラミック底部プレート102、金属層112、及びセラミック上部プレート108を摂氏600度未満の温度に加熱することを含む。ある実施形態では、金属層112はアルミニウム箔であり、該方法は、金属層112によってセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合する前に、アルミニウム箔の表面を洗浄してアルミニウム箔のパッシベーション層を除去することを含む。
【0033】
ある実施形態では、該方法は、金属層によってセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合する前に、セラミック底部プレート102の金属層112とは反対側でセラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合することをさらに含む。このような一実施形態では、セラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合することは、セラミックシャフト106及びセラミック底部プレート102を摂氏1400度を上回る温度に加熱して、セラミックシャフト106とセラミック底部プレート102との間に拡散接合を形成することを含む。
【0034】
別の実施形態では、セラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合することは、第2の金属層によってセラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に連結することを含む。セラミック底部プレート102は第2の金属層と直接接触し、第2の金属層はセラミックシャフト106と直接接触する。一例として、
図3Aは、本開示の別の実施形態による、別の静電チャック(ESC)の断面図を示している。
【0035】
図3Aを参照すると、ESC300は、ESC100に関連して上述したものと同様の特徴部を含む(ここで、同様の数字は同じまたは類似の機能を表している)。しかしながら、ESC100と比較して、ESC300は、セラミックシャフト106とセラミック底部プレート102との間に第2の金属層302を含む。一実施形態では、金属層302は、金属層112について上述したものと同様又は同じ特性を有する。開口部がまだ形成されていない状態で示されているが、セラミック底部プレート102は、開口部113との位置合わせの際に位置合わせされた開口部をその中に含むことができるものと理解されたい。
【0036】
ある実施形態では、金属層112を使用してセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合する前に、金属層302を使用してセラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合する。別の実施形態では、金属層112を使用してセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合した後、金属層302を使用してセラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合する。別の実施形態では、金属層112を使用してセラミック上部プレート108をセラミック底部プレート102に接合すると同時に、金属層302を使用してセラミックシャフト106をセラミック底部プレート102に接合する。代替的な実施形態では、ESCは、金属層302を使用して製造されるが、金属層112は使用しない。
【0037】
製造されたESCの別の例として、
図3Bは、本開示の別の実施形態による、別の静電チャック(ESC)の断面図を示している。
【0038】
図3Bを参照すると、基板399を支持するためのESC350は、内部にヒータコイル354を有するセラミック底部プレート352を含む。ヒータコイル354はヒータ接続355に連結させることができる(別の実施形態では、ESCの製造に用いられるテープキャストAlN又はAlNプレート材料の場合、ヒータ電極がスクリーン印刷されるものと理解されたい)。セラミックシャフト356が、セラミック底部プレート352の底面に接合される。ESC350はまた、セラミック上部プレート358も含む。セラミック上部プレート358は、内部にESC(クランプ)電極360又は電極アセンブリを有する。金属層362は、セラミック上部プレート358をセラミック底部プレート352の上面に接合する。セラミック底部プレート352及び金属層362の開口部を通って熱電対364が延在する。高電圧絶縁体366が、セラミック底部プレート352及び金属層362の開口部を通って延在し、ESC高電圧接続368を収容する。
【0039】
再び
図3Bを参照すると、ある実施形態では、ESC350は、セラミックシャフト356を通り、セラミック底部プレート352を通り、金属層362を通り、かつセラミック上部プレート358を通る、ガス経路370を含む。一実施形態では、ガス経路370は、基板399とセラミック上部プレート358との間の位置での熱伝達のためのものである。ある実施形態では、ESC350は、セラミックシャフト356を通る開口部372、セラミック底部プレート352の上面の溝374、金属層362の開口部376、及びセラミック上部プレート358の開口部378を含む。一実施形態では、開口部372、溝374、及び開口部378を含む経路は、基板399の外側の堆積を遮断するためのエッジパージ用のガス経路を提供する。
【0040】
別の態様では、
図4は、本開示の実施形態による、基板支持アセンブリ428を含む処理チャンバ400の概略的な断面図である。
図4の例では、処理チャンバ400はプラズマ化学気相堆積(PECVD)チャンバである。
図4に示されるように、処理チャンバ400は、1つ以上の側壁402、底部404、ガス分配プレート410、及びカバープレート412を含む。側壁402、底部404、及びカバープレート412は、集合的に処理容積406を画成する。ガス分配プレート410及び基板支持アセンブリ428は処理容積406内に配置される。処理容積406は、側壁402を貫通して形成された密閉可能なスリットバルブ開口部408を介してアクセスされ、これにより、基板405が処理チャンバ400に出入りできるようになる。真空ポンプ409がチャンバ400に連結されて、処理容積406内の圧力を制御する。
【0041】
ガス分配プレート410は、その周囲でカバープレート412に連結している。ガス源420は、カバープレート412に連結して、カバープレート412を介して、カバープレート412内に形成された複数のガス通路411に1つ以上のガスを提供する。ガスは、ガス通路411を通り、基板受け面432に向かって処理容積406内へと流れる。
【0042】
RF電源422は、RF電力をガス分配プレート410に供給するために、カバープレート412に、及び/又はRF電力供給424によってガス分配プレート410に直接、連結される。さまざまなRF周波数が用いられうる。例えば、周波数は、約13.56MHzなど、約0.3MHzから約200MHzの間でありうる。RFリターンパス425は、側壁402を通って基板支持アセンブリ428をRF電源422に連結する。RF電源422は、ガス分配プレート410と基板支持アセンブリ428との間に電場を生成する。電場は、ガス分配プレート410と基板支持アセンブリ428との間に存在するガスからプラズマを形成する。RFリターンパス425は、漂遊プラズマが基板支持アセンブリ428と側壁402との間の電圧差によるRFアーク放電を引き起こすのを防止する、RFエネルギーのための電気回路を完成させる。したがって、RFリターンパス425は、プロセスドリフト、粒子汚染、及びチャンバ構成要素への損傷を引き起こすアーク放電を軽減する。
【0043】
基板支持アセンブリ428は、基板支持体430及びステム434を含む。ステム434は、基板支持アセンブリ428を昇降させるように適合されたリフトシステム436に連結している。基板支持体430は、処理中に基板405を支持するための基板受け面432を含む。リフトピン438は、基板405を基板受け面432に近づくように、及び、基板受け面432から離れるように移動させて、基板の移送を容易にするするために、基板支持体430を通って移動可能に配置される。アクチュエータ414は、リフトピン438を伸縮させるために利用される。処理中に基板405の周囲にリングアセンブリ433が配置されてもよい。リングアセンブリ433は、処理中に基板405によって覆われていない基板支持体430の表面上での望ましくない堆積の発生を防止又は低減するように構成される。
【0044】
基板支持体430はまた、基板支持体430及びその上に配置された基板405を所望の温度で維持するための加熱素子及び/又は冷却素子439も含む。一実施形態では、加熱素子及び/又は冷却素子439を利用して、処理中に基板支持体430及びその上に配置された基板405の温度を摂氏約800度未満、又はそれより低く維持することができる。一実施形態では、加熱及び/又は冷却素子439を使用して、基板温度を摂氏300度から摂氏約400度の間など、摂氏650度未満に制御することができる。ある実施形態では、基板支持体430/基板支持アセンブリ428は、
図1、2A~2C、及び3に関連して上述した通りである。
【0045】
別の態様では、
図5は、本開示の実施形態による、基板支持アセンブリ100を含む処理チャンバ500の概略的な部分断面図である。処理チャンバ500は本体501を有する。本体は、側壁502、底部504、及びシャワーヘッド512を有する。側壁502、底部504、及びシャワーヘッド512は内部容積506を画成する。ある実施形態では、
図1、2A~2C、3A又は3Bに関連して説明されるような基板支持アセンブリ100が、内部容積506内に配置される。RFジェネレータ580がシャワーヘッド512内の電極582に連結されうる。RFジェネレータ580は、プラズマが存在するときにRF回路を完成させるための関連するRFリターンパス588を有していてもよい。有利には、プラズマを維持するためにRF接地経路を維持することができ、基板支持アセンブリ100に長い耐用年数を提供することができる。
【0046】
ある実施形態では、基板支持アセンブリ100によって支持される半導体ウエハ又は基板は、その上に半導体処理層を適切に配置することができる、製造プロセスに耐えるのに適した材料から構成される。例えば、一実施形態では、半導体ウエハ又は基板は、限定はしないが、結晶シリコン、ゲルマニウム、又はシリコン/ゲルマニウムなどの第IV族をベースとした材料で構成される。具体的な実施形態では、半導体ウエハは、単結晶シリコン基板を含む。特定の実施形態では、単結晶シリコン基板は、不純物原子でドープされる。別の実施形態では、半導体ウエハ又は基板は、III-V材料から構成される。
【0047】
本開示の実施形態は、命令が保存されている機械可読媒体を含みうるコンピュータプログラム製品又はソフトウェアとして提供することができ、これらの命令は、本開示の実施形態によるプロセスを実行するようにコンピュータシステム(又は他の電子デバイス)をプログラミングするために用いることができる。一実施形態では、コンピュータシステムは、
図4に関連して上述した処理チャンバ400及び基板支持アセンブリ428、又は
図5に関連して説明した処理チャンバ500及び基板支持アセンブリ100に連結される。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)が読み取り可能な形式で情報を保存又は送信するための任意の機構を含む。例えば、機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体(例えば、読み出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなど)、機械(例えば、コンピュータ)可読伝送媒体(電気、光、音響、又は他の形態の伝播信号(例えば、赤外線信号、デジタル信号など))などを含む。
【0048】
図6は、本明細書に記載される方法論のいずれか1つ以上を機械に実施させるための、命令セットが実行されうる、コンピュータシステム600の例示的な形態における機械の概略図を示している。代替的な実施形態では、この機械は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネットにおいて、他の機械に接続(例えば、ネットワーク化)されうる。この機械は、クライアント-サーバネットワーク環境ではサーバ又はクライアント機械の役割で、あるいはピア・ツー・ピア(又は分散)ネットワーク環境ではピア機械として、動作することができる。この機械は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ若しくはブリッジ、又はその機械によって実行されるアクションを指定する命令セット(順次又はその他)を実行することができる任意の機械でありうる。さらには、単一の機械のみが示されているが、「機械」という用語は、本明細書に記載される方法論のうちのいずれか1つ以上を実行するための(一又は複数の)命令セットを個別に又は共同で実行する機械(例えば、コンピュータ)の集合を含むと解釈すべきである。
【0049】
例示的なコンピュータシステム600は、バス630を介して互いに通信する、プロセッサ602、メインメモリ604(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)、又はランバスDRAM(RDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、スタティックメモリ606(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、並びに二次メモリ618(例えば、データ記憶装置)を含む。
【0050】
プロセッサ602は、例えばマイクロプロセッサ、中央処理装置などの1つ以上の汎用処理デバイスを表わしている。より具体的には、プロセッサ602は、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の命令セットを実行するプロセッサ、又は命令セットの組合せを実行するプロセッサでありうる。プロセッサ602はまた、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどの1つ以上の特殊用途処理デバイスであってもよい。プロセッサ602は、本明細書に記載される動作を実施するための処理論理626を実行するように構成される。
【0051】
コンピュータシステム600は、ネットワーク・インタフェース・デバイス608をさらに含みうる。コンピュータシステム600は、ビデオディスプレイユニット610(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、又は陰極線管(CRT))、英数字入力デバイス612(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス614(例えば、マウス)、及び信号生成デバイス616(例えば、スピーカー)も含みうる。
【0052】
二次メモリ618は、本明細書に記載される方法又は機能のうちのいずれか1つ以上を具現化する、1つ以上の命令セット(例えば、ソフトウェア622)が保存されている、機械アクセス可能記憶媒体(又は、より具体的には、コンピュータ可読記憶媒体)632を含みうる。ソフトウェア622は、それがコンピュータシステム600によって実行されている間、メインメモリ604内及び/又はプロセッサ602内に、完全に又は少なくとも部分的に常駐することができ、メインメモリ604及びプロセッサ602もまた機械可読記憶媒体を構成する。ソフトウェア622はさらに、ネットワーク・インタフェース・デバイス608を介して、ネットワーク620上で送受信されうる。
【0053】
例示的な実施形態では、機械アクセス可能記憶媒体632は単一の媒体であるものとして示されているが、「機械可読記憶媒体」という用語は、1つ以上の命令セットを格納する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むと解釈されるべきである。「機械可読記憶媒体」という用語は、機械によって実行される命令セットを記憶又は符号化することが可能であり、かつ、本開示の方法のうちのいずれか1つ以上を機械に実行させる、任意の媒体を含むものと解釈すべきである。したがって、「機械可読記憶媒体」という用語は、限定はしないが、固体メモリ、並びに光媒体及び磁気媒体を含むと解釈されるものとする。
【0054】
このように、プラズマ処理チャンバのための静電チャック(ESC)、及びESCを製造する方法が開示されている。
【国際調査報告】