(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-26
(54)【発明の名称】ファクトリインターフェースのための短縮されたロードポート
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553205
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 US2022018768
(87)【国際公開番号】W WO2022187534
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ゴパラクリシュナ, シュリニヴァス ポシャトラハリ
(72)【発明者】
【氏名】ロイター, ポール ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ホルヤンナヴァール, デヴェンドラ チャンナッパ
(72)【発明者】
【氏名】バウムガルテン, ダグラス ビー.
(72)【発明者】
【氏名】コシティー, スシャント エス.
(72)【発明者】
【氏名】ラマチャンドライア, アルンクマール
(72)【発明者】
【氏名】ラマチャンドラン, ナーラーヤナン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131BB04
5F131CA39
5F131DA02
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB76
5F131FA13
5F131FA14
5F131GA92
5F131JA04
5F131JA22
5F131JA23
5F131JA24
5F131JA26
5F131JA27
5F131JA28
5F131JA32
5F131JA34
5F131JA40
(57)【要約】
本開示は、ファクトリインターフェースフットプリント空間の中にロードロックを組み込むためのデバイス、システム、および方法を説明する。電子デバイス製造システムのためのファクトリインターフェースは、基板キャリアを受け入れるためのロードポートを含むことができる。ロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するために適応されたフレームであって、フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である、輸送開口を備える、フレームを含むことができる。ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、アクチュエータに結合され、輸送開口を密封するように構成されたロードポートドアとをも含むことができる。フレーム高さは、ロードポートドアの高さよりも大きく、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板キャリアを受け入れるためのロードポートであって、
前記ロードポートをファクトリインターフェースに接続するために適応されたフレームであって、前記フレームは、1つまたは複数の基板が前記基板キャリアと前記ファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である、輸送開口を備える、フレームと、
前記フレームに結合されたアクチュエータと、
前記アクチュエータに結合され、前記輸送開口を密封するように構成されたロードポートドアであって、前記アクチュエータが、前記ロードポートドアを開くために第1の位置から第2の位置に、および前記ロードポートドアを密封するために前記第2の位置から前記第1の位置に前記ロードポートドアを調節するように構成され、
前記ロードポートドアが、第1の高さを備え、
前記フレームが、第2の高さを備え、
前記第2の高さが、前記第1の高さよりも大きく、前記第1の高さの2.5倍よりも小さい、
ロードポートドアと
を備える、ロードポート。
【請求項2】
前記ロードポートが、前記ファクトリインターフェースの壁に取り付けられ、前記アクチュエータが、空気圧駆動アクチュエータまたは電気機械的に駆動されるアクチュエータである、請求項1に記載のロードポート。
【請求項3】
前記第2の高さが、650ミリメートルよりも小さいか、または650ミリメートルに等しい、請求項1に記載のロードポート。
【請求項4】
不活性ガスを用いて前記基板キャリアをパージするためのパージキットをさらに備える、請求項1に記載のロードポート。
【請求項5】
前記ロードポートの下方に位置決めされた基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、または空調ユニットのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項1に記載のロードポート。
【請求項6】
前記ロードポートが、取付ブラケットを使用してファクトリインターフェース壁に接続された、請求項1に記載のロードポート。
【請求項7】
前記ロードポートが、1つまたは複数の第1の構成要素の第1のアセンブリ、および1つまたは複数の第2の構成要素の第2のアセンブリを使用してファクトリインターフェース壁に接続された、請求項1に記載のロードポート。
【請求項8】
ロードポートドアの動きによって生成された粒子を収集するように設計された粒子捕捉機構をさらに備える、請求項1に記載のロードポート。
【請求項9】
前記粒子捕捉機構が、収集された粒子を前記ファクトリインターフェースの外に誘導するための排気システムを備える、請求項8に記載のロードポート。
【請求項10】
前記粒子捕捉機構が、前記ファクトリインターフェースの各ロードポートドアによって生成された粒子を収集するように設計された、請求項8に記載のロードポート。
【請求項11】
前記アクチュエータが、前記輸送開口の実質的に近くで前記フレームに結合された、請求項1に記載のロードポート。
【請求項12】
ファクトリインターフェースと、
基板キャリアを受け入れるための少なくとも1つのロードポートであって、
前記ロードポートを前記ファクトリインターフェースに接続するために適応されたフレームであって、前記フレームは、1つまたは複数の基板が前記基板キャリアと前記ファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である、輸送開口を備える、フレームと、
前記フレームに結合されたアクチュエータと、
前記アクチュエータに結合され、前記輸送開口を密封することが可能なロードポートドアであって、前記アクチュエータが、第1の位置から第2の位置に、および前記第2の位置から前記第1の位置に前記ロードポートドアを位置決めすることが可能であり、
前記ロードポートドアが、第1の高さを備え、
前記フレームが、第2の高さを備え、
前記第2の高さが、前記第1の高さよりも大きく、前記第1の高さの2.5倍よりも小さい、
ロードポートドアと
を備える、少なくとも1つのロードポートと
を備える、電子デバイス製造システム。
【請求項13】
前記ロードポートが、前記ファクトリインターフェースの壁に取り付けられ、前記アクチュエータが、空気圧駆動アクチュエータまたは電気機械的に駆動されるアクチュエータである、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項14】
前記第2の高さが、650ミリメートルよりも小さいか、または650ミリメートルに等しい、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項15】
前記ロードポートが、
不活性ガスを用いて前記基板キャリアをパージするためのパージキット
をさらに備える、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項16】
前記ロードポートが、
前記ロードポートの下方に位置決めされた基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、または空調ユニットのうちの少なくとも1つ
をさらに備える、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項17】
前記ロードポートが、取付ブラケットを使用してファクトリインターフェース壁に接続された、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項18】
前記ロードポートが、
ロードポートドアの動きによって生成された粒子を収集するように設計された粒子捕捉機構
をさらに備える、請求項12に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項19】
前記粒子捕捉機構が、収集された粒子を前記ファクトリインターフェースの外に誘導するための排気システムを備える、請求項18に記載のロードポート。
【請求項20】
基板キャリアからファクトリインターフェースの中に基板を輸送するための方法であって、
ロードポートによって、基板キャリアを受け入れることであって、前記ロードポートは、
前記ロードポートを前記ファクトリインターフェースに接続するために適応されたフレームであって、前記フレームは、1つまたは複数の基板が前記基板キャリアと前記ファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である、輸送開口を備える、フレームと、
前記フレームに結合されたアクチュエータと、
前記アクチュエータに結合され、前記輸送開口を密封することが可能なロードポートドアであって、前記アクチュエータが、第1の位置から第2の位置に、および前記第2の位置から前記第1の位置に前記ロードポートドアを位置決めすることが可能であり、
前記ロードポートドアが、第1の高さを備え、
前記フレームが、第2の高さを備え、
前記第2の高さが、前記第1の高さよりも大きく、前記第1の高さの2.5倍よりも小さい、
ロードポートドアと
を備える、基板キャリアを受け入れることと、
前記アクチュエータを使用して前記第1の位置から前記第2の位置に前記ロードポートドアを位置決めすることと、
前記ファクトリインターフェース内に配設されたファクトリインターフェースロボットによって、前記基板キャリアから基板を取り出すことと
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、ファクトリインターフェースのための短縮されたロードポートに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイス製造システムは、基板を輸送し、製造するための1つまたは複数のツールまたは構成要素を含むことができる。そのようなツールまたは構成要素は、ロードロックおよび/または移送チャンバに接続されたファクトリインターフェースを含むことができる。いくつかの事例では、ファクトリインターフェースの前面は、1つまたは複数のロードポートを含むことができる。ロードポートは、基板キャリアの入力および出力のためのステーションである。現在のロードポートは、大きい垂直空間を消費する。しかしながら、そのような構成は、基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、および空調ユニットなどの他のモジュールが同じ垂直空間を使用することを可能にしないので、非効率的であり得る。これにより、他のモジュールが工場フロア上の他の場所に配置されるので、電子デバイス製造システムの全体的な設置面積は、増加される。したがって、低減されたサイズを有する、電子デバイス製造システムのための改善されたロードポートが求められる。
【発明の概要】
【0003】
説明される実施形態のうちのいくつかは、基板キャリアを受け入れるためのロードポートをカバーする。ロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するように適応されたフレームを含むことができる。フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である輸送開口を含むことができる。ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、輸送開口を密封することが可能で、アクチュエータに結合されたロードポートドアとを含むことができる。アクチュエータは、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めすることができ、その逆も同様である。ロードポートの全体的な高さは、ロードポートドアの高さよりも大きくなり得るが、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。
【0004】
いくつかの実施形態では、電子デバイス製造システムは、ファクトリインターフェースと、基板キャリアを受け入れるための少なくとも1つのロードポートとを含む。ロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するように適応されたフレームを含むことができる。フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である輸送開口を含むことができる。ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、輸送開口を密封することが可能で、アクチュエータに結合されたロードポートドアとを含むことができる。アクチュエータは、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めすることができ、その逆も同様である。ロードポートの全体的な高さは、ロードポートドアの高さよりも大きくなり得るが、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、基板キャリアからファクトリインターフェースに基板を輸送するための方法は、ロードポートによって、基板キャリアを受け入れることを含む。ロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するように適応されたフレームを含む。フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である輸送開口を含むことができる。ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、輸送開口を密封することが可能で、アクチュエータに結合されたロードポートドアとを含むことができる。アクチュエータは、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めすることができ、その逆も同様である。ロードポートの全体的な高さは、ロードポートドアの高さよりも大きくなり得るが、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。本方法は、第1の位置から第2の位置にロードポートドアを位置決めすることをさらに含む。
本方法は、ファクトリインターフェース内に配設されたファクトリインターフェースロボットによって、基板キャリアから基板を取り出すことをさらに含む。
【0006】
類似の参照符が同様の要素を指し示す添付の図面の図中で、限定としてではなく例として、本開示が図示されている。本開示における「一(an)」または「一(one)」実施形態への異なる言及は、必ずしも同じ実施形態に対するものとは限らず、そのような言及は、少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システムの上面概略図である。
【
図1B】本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システムの側面概略図である。
【
図1C】本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システムの正面概略図である。
【
図2】本開示の態様による、電子デバイス製造システムの等角図である。
【
図3A】本開示の態様による、例示的なロードポートの正面概略図である。
【
図3B】本開示の態様による、例示的なロードポートの側面概略図である。
【
図4A】本開示の態様による、単一の粒子捕捉機構をもつファクトリインターフェースを説明する図である。
【
図4B】本開示の態様による、単一の粒子捕捉機構をもつファクトリインターフェースを説明する図である。
【
図4C】本開示の態様による、各ロードポートドアのための例示的な粒子捕捉機構をもつファクトリインターフェースを説明する図である。
【
図4D】本開示の態様による、各ロードポートドアのための例示的な粒子捕捉機構をもつファクトリインターフェースを説明する図である。
【
図5】本開示の態様による、例示的なドア機構の正面概略図である。
【
図6】本開示の実施形態による、基板キャリアからファクトリインターフェースに基板を輸送するための方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で説明される実施形態は、ファクトリインターフェースのための短縮されたロードポートのためのシステムおよび方法に関係する。実施形態は、電子デバイス製造システムの消費される垂直空間を低減する、ロードポートのための設計をカバーする。いくつかの実施形態では、ロードポートは、旧来のロードポートと比較してロードポートの全体的な高さを低減することを可能にする、ロードポートドアを開くためのアクチュエータ(たとえば、空気圧機構、電気機械的に駆動されるアクチュエータ、または同様の機構)を含む。いくつかの実施形態では、ロードポートによって占有される垂直空間の低減は、前記垂直空間の中に補助構成要素を組み込むことを可能にする。補助構成要素は、基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、空調ユニット、およびその他を含むことができる。そのような構成では、電子デバイス製造システムのトータルの設置面積は、旧来のロードポートおよび補助構成要素と比較して、ロードポートおよび補助構成要素によって占有される空間を組み合わせることによって低減される。電子デバイスのための製造設備(ファブ)におけるフロア面積は、非常にコストがかかり、電子デバイス製造システムの設置面積の任意の低減は、それらの電子デバイス製造システムの所有コストを低減することができる。システムの設置面積を低減することはまた、所有者が、限られたファブ空間の中により多くのシステムを収めることを可能にし、これは、より多くのウエハの処理を可能にする。これにより、本明細書で説明される実施形態は、電子デバイス製造システムの設置面積および全体的な所有コストを低減するロードポートを提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、基板キャリアを受け入れるためのロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するように適応されたフレームを含むことができる。フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である輸送開口を含むことができる。いくつかの実施形態では、フレームは、ロードポートと基板キャリアとの間の密封機能を提供することが可能な、輸送開口の周りに位置決めされた外側シールを含む。いくつかの実施形態では、基板キャリアは、フレームと基板キャリアとの間の密封機能を提供することが可能なキャリアシールを含む。
【0010】
ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、輸送開口を密封することが可能で、アクチュエータに結合されたロードポートドアとを含むことができる。いくつかの実施形態では、フレームは、フレームとロードポートドアとの間の内側シールを含む。内側シールは、輸送開口の周りに位置決めされ得、フレームとロードポートドアとの間の密封機能を提供することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、ロードポートドアは、フレームとロードポートドアとの間の密封機能を提供することが可能なドアシールを含む。アクチュエータは、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めすることができ、その逆も同様である。ロードポートの全体的な高さは、ロードポートドアの高さよりも大きくなり得るが、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。ロードポートは、ファクトリインターフェースの壁に取り付けられ得る。壁取付型ロードポートのコンパクトなサイズにより、少なくとも1つの補助構成要素(たとえば、基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、空調ユニットなど)が、ロードポートの下方に位置決めされ得る。加えて、ロードポートは、処理のためにプロセスチャンバに基板を移送するために使用されるロードロックの水平平面と同様の水平平面上に取り付けられることが可能である。したがって、ロードロックの水平平面と同様の水平平面上にロードポートを取り付けることは、基板キャリアからロードロックに基板を移送するファクトリインターフェースロボットによる余分な動き(たとえば、上下運動)を排除する。
【0011】
ロードポートのサイズを低減するシステムを提供することによって、電子デバイス製造システムは、増加された設置面積効率を提供される。具体的には、従来の電子デバイス製造システムは、フロアから上方にファクトリインターフェースの側面に沿って垂直方向にロードポートを位置決めし、これは、垂直容積における使用可能な空間の大部分または全体を占める。本開示のいくつかの実施形態では、ロードポートは、(たとえば、2フィートだけ)短縮され、(フロアスタンディングではなく)壁取付型であり、これにより、ロードポートの下方への1つまたは複数の補助構成要素の配置、ならびに単一の容積の中にロードポートおよび補助構成要素を組み込むことを可能にする。それゆえ、製造システムは、減少した設置面積を有し、これは、全体的なシステムの歩留まりおよび/またはコスト(たとえば、製造コスト、材料コスト、パッケージングコスト、出荷コストなど)を改善することができる。
【0012】
図1A~
図1Cは、1つまたは複数のロードポートがファクトリインターフェース106に結合された、電子デバイス製造システム100を説明する。
図1Aは、本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システム100の上面概略図である。
図1Bは、本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システム100の側面概略図である。
図1Cは、本開示の態様による、例示的な電子デバイス製造システム100の正面概略図である。
図1A~
図1Cは、説明の目的で使用されること、および異なる構成要素が、各ビューに関して異なるロケーションに位置決めされ得ることに留意されたい。
【0013】
図2は、ファクトリインターフェース106に結合された1つまたは複数のロードポートを同様に有する電子デバイス製造システム200を図示する。電子デバイス製造システム200は、電子デバイス製造システム100と同様であるかまたは電子デバイス製造システム100と同じであり得る。とりわけ、
図1A~
図1Cは、電子デバイス製造システム100の異なるブロックビューを図示するのに対して、
図2は、電子デバイス製造システム200のコンピュータ支援設計(CAD)等角図を図示する。
図2は、説明の目的で使用されること、および異なる構成要素が、各ビューに関して異なるロケーションに位置決めされ得ることに留意されたい。
【0014】
(エレクトロニクス処理システムとも呼ばれる)電子デバイス製造システム100および200は、基板102に対する1つまたは複数のプロセスを実施するように構成される。基板102は、たとえば、電子デバイスを製造するかまたはその上に回路構成要素を製造するのに好適な、シリコン含有ディスクまたはウエハ、パターニングされたウエハ、ガラスプレートなど、任意の好適に剛性で、固定された寸法の、平面の物品であり得る。
【0015】
電子デバイス製造システム100および200は、プロセスツール(たとえば、メインフレーム)104と、プロセスツール104に結合されたファクトリインターフェース106とを含む。プロセスツール104は、その中に移送チャンバ110を有するハウジング108を含む。移送チャンバ110は、移送チャンバ110の周りに配設され、移送チャンバ110に結合された1つまたは複数の(プロセスチャンバとも呼ばれる)処理チャンバ114、116、118を含む。処理チャンバ114、116、118は、スリットバルブなど、それぞれのポートを通して移送チャンバ110に結合され得る。
【0016】
処理チャンバ114、116、118は、基板102に対して任意の数のプロセスを実行するように適応され得る。同じまたは異なる基板プロセスが、各処理チャンバ114、116、118において行われ得る。基板プロセスの例は、原子層堆積(ALD)、物理的気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化処理、前洗浄、金属または金属酸化物除去などを含む。一例では、PVDプロセスが、プロセスチャンバ114の一方または両方において実施され、エッチングプロセスが、プロセスチャンバ116の一方または両方において実施され、アニーリングプロセスが、プロセスチャンバ118の一方または両方において実施される。他のプロセスが、その中で基板に対して実行され得る。処理チャンバ114、116、118は、各々、基板支持アセンブリを含むことができる。基板支持アセンブリは、基板プロセスが実施される間、所定の位置に基板を保持するように構成され得る。
【0017】
移送チャンバ110は、移送チャンバロボット112をも含む。移送チャンバロボット112は、1つまたは複数のアームを含むことができ、ここで、各アームは、各アームの端部に1つまたは複数のエンドエフェクタを含む。エンドエフェクタは、ウエハなど、特定のオブジェクトをハンドリングするように構成され得る。代替的に、または追加として、エンドエフェクタは、プロセスキットリングなどのオブジェクトをハンドリングするように構成される。いくつかの実施形態では、移送チャンバロボット112は、選択機能組み立てロボットアーム(SCARA)ロボット、たとえば、2リンクSCARAロボット、3リンクSCARAロボット、4リンクSCARAロボットなどである。
【0018】
ロードロック120は、ハウジング108および移送チャンバ110にも結合され得る。ロードロック120は、一方の側で移送チャンバ110と、および他方の側でファクトリインターフェース106とインターフェースし、それらに結合されるように構成され得る。ロードロック120は、いくつかの実施形態では、(基板が移送チャンバ110との間で移送される)真空環境から、(基板がファクトリインターフェース106との間で移送される)大気圧にあるまたは大気圧に近い不活性ガス環境に変更される、環境的に制御された雰囲気を有することができる。いくつかの実施形態では、ロードロック120は、異なる垂直レベル(たとえば、上下)に配置された、上側内部チャンバのペアと、下側内部チャンバのペアとを有する積層型ロードロックである。いくつかの実施形態では、上側内部チャンバのペアは、プロセスツール104からの除去のために、処理された基板を移送チャンバ110から受け入れるように構成され、一方、下側内部チャンバのペアは、プロセスツール104における処理のためにファクトリインターフェース106から基板を受け入れるように構成される。いくつかの実施形態では、ロードロック120は、その中に受け入れられた1つまたは複数の基板102に対して基板プロセス(たとえば、エッチまたは前洗浄)を実施するように構成される。
【0019】
ファクトリインターフェース106は、たとえば、機器フロントエンドモジュール(EFEM)など、任意の好適な筐体であり得る。ファクトリインターフェース106は、ファクトリインターフェース106の様々なロードポート124にドッキングされた基板キャリア122(たとえば、前方開口型統一ポッド(FOUP))から基板102を受け入れるように構成され得る。(点線で示されている)ファクトリインターフェースロボット126は、(容器とも呼ばれる)基板キャリア122とロードロック120との間で基板102を移送するように構成され得る。他のおよび/または同様の実施形態では、ファクトリインターフェース106は、交換部品ストレージ容器から交換部品を受け入れるように構成される。ファクトリインターフェースロボット126は、1つまたは複数のロボットアームを含むことができ、SCARAロボットであるかまたはSCARAロボットを含むことができる。いくつかの実施形態では、ファクトリインターフェースロボット126は、移送チャンバロボット112よりも多くのリンクおよび/または多くの自由度を有する。ファクトリインターフェースロボット126は、各ロボットアームの端部にエンドエフェクタを含むことができる。エンドエフェクタは、ウエハなど、特定のオブジェクトをピックアップし、ハンドリングするように構成され得る。代替的に、または追加として、エンドエフェクタは、プロセスキットリングなどのオブジェクトをハンドリングするように構成され得る。任意の従来のロボットタイプは、ファクトリインターフェースロボット126のために使用され得る。移送は、任意の順序または方向で実行され得る。ファクトリインターフェース106は、いくつかの実施形態では、たとえば、(たとえば、非反応性ガスとして窒素を使用する)わずかに正圧の非反応性ガス環境中に維持され得る。
【0020】
ファクトリインターフェース106には、ファクトリインターフェース106の1つまたは複数の側部に、および同じまたは異なる高さに配置され得る任意の数のロードポート124が構成され得る。1つまたは複数のロードポート124は、本開示の態様による、ファクトリインターフェース106上の垂直空間の最小量を占有する設計のものであり得る。これらのロードポートは、
図2A~
図2Bおよび
図3に関してより詳細に論じられる。いくつかの実施形態では、ロードポート124は、ファクトリインターフェース106の壁に沿って異なる高さに配置され得る。ロードポート124を上昇させることは、ファクトリインターフェース106の基部における、ロードポート124の下方への1つまたは複数の補助構成要素150の配置を可能にする。
【0021】
図1B~
図1Cを参照すると、ファクトリインターフェース106は、1つまたは複数の補助構成要素150を含むことができる。補助構成要素150は、基板ストレージ容器、計測機器、サーバ、空調ユニットなどを含むことができる。基板ストレージ容器は、たとえば、基板および/または基板キャリア(たとえば、FOUP)を格納することができる。計測機器は、電子デバイス製造システム100によって製作された製品の性質データを決定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、ファクトリインターフェース106は、
図1B~
図1C中に見られるように、上側区画160を含むことができる。上側区画160は、電子システム(たとえば、サーバ、空調ユニットなど)、ユーティリティケーブル、システムコントローラ128、または他の構成要素を収容することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、移送チャンバ110、プロセスチャンバ114、116、および118、ならびに/またはロードロック120は、真空レベルに維持される。エレクトロニクス処理システム100は、電子デバイス製造システム100の1つまたは複数のステーションに結合された1つまたは複数の真空ポートを含むことができる。たとえば、第1の真空ポート130aは、ファクトリインターフェース106をロードロック120に結合することができる。第2の真空ポート130bは、ロードロック120に結合され、ロードロック120と移送チャンバ110との間に配設され得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のユーティリティライン(図示せず)が、ファクトリインターフェース106にユーティリティを提供するように構成される。ユーティリティラインは、ファクトリインターフェース106に電力を提供するように構成された電力ユーティリティライン、ファクトリインターフェース106に空気を提供するように構成された空気ユーティリティライン(たとえば、クリーンドライエア(CDA)ユーティリティライン)、第1の真空ポート130aにおよび/またはファクトリインターフェース106の内部チャンバに真空を提供するように構成された真空ユーティリティライン、ならびに/あるいはファクトリインターフェース106に窒素を提供するように構成された窒素ユーティリティラインを含むことができる。
【0024】
1つまたは複数のユーティリティケーブルが、1つまたは複数のユーティリティラインを保護するように構成され得る。たとえば、各ユーティリティラインは、ユーティリティケーブル内に封入され得る。複数のユーティリティラインが、同じユーティリティケーブル内に封入され得、および/またはユーティリティラインは、別個のユーティリティケーブル内に含まれ得る。各ユーティリティケーブルの第1の端部が、ユーティリティ供給(たとえば、電源、空気供給、真空ポンプ、窒素供給など)の出口に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ユーティリティ供給の出口は、電子デバイス製造システム100のフロア(または壁)に接続される。したがって、各ユーティリティケーブルの第1の端部は、ファブのグランド(たとえば、ファクトリインターフェース106がその上に設置されたグランド)に取り付けられ得る。各ユーティリティケーブルの第2の端部が、ファクトリインターフェース106の入口に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、入口は、ファクトリインターフェース106の底部に配置される。したがって、各ユーティリティケーブルの第2の端部は、ファクトリインターフェース106の底部に取り付けられる。
【0025】
電子デバイス製造システム100は、システムコントローラ128をも含むことができる。システムコントローラ140は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プラグラム可能な論理制御装置(PLC)、マイクロコントローラなど、コンピューティングデバイスであり、および/またはそれを含むことができる。システムコントローラ128は、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなど、汎用処理デバイスであり得る1つまたは複数の処理デバイスを含むことができる。より詳細には、処理デバイスは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサまたは命令セットの組合せを実装するプロセッサであり得る。処理デバイスはまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスであり得る。システムコントローラ128は、データストレージデバイス(たとえば、1つまたは複数のディスクドライブおよび/またはソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、および/または他の構成要素を含むことができる。システムコントローラ128は、本明細書で説明される方法論および/または実施形態のうちのいずれか1つまたは複数を実施するための命令を実行することができる。命令は、メインメモリ、スタティックメモリ、2次ストレージおよび/または(命令の実行中に)処理デバイスを含むことができるコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶され得る。システムコントローラ128は、ファクトリインターフェース106内の環境(たとえば、圧力、湿気レベル、真空レベルなど)を制御するように構成された環境コントローラを含むことができる。実施形態では、システムコントローラ128による命令の実行は、システムコントローラが
図6の方法を実施することを引き起こす。システムコントローラ140はまた、人間のオペレータによるデータ、操作コマンドなどの入力および表示を可能にするように構成され得る。
【0026】
図3A~
図3Bは、本開示の一実施形態による、フレーム360、表示盤310、ロードポートコントローラ315、空気圧制御320、パージキット325、およびステージ340を含む例示的なロードポート300を説明する。ロードポート300の構成要素および機能は、ロードポート124と同様であり得る。
図3Aは、本開示の一実施形態による、例示的なロードポート200の正面概略図である。
図3Bは、本開示の一実施形態による、例示的なロードポート300の側面概略図である。
【0027】
図3Aに図示されているように、ロードポートドア305は、ファクトリインターフェース106において環境的に制御された雰囲気を維持するために輸送開口に固定するように、閉位置330に位置決めされ得る。ロードポートドア305は、
図5中でより詳細に説明されるように、ドア機構を使用して開位置335に位置決めされ得る。開位置335にある間、フレーム360中の輸送開口は、基板(たとえば、ウエハ)が、ファクトリインターフェースロボット126を使用して、ロードポート300に結合された基板キャリア122とファクトリインターフェース106との間で移送されることを可能にする。いくつかの実施形態では、ロードポートドア305は、基板キャリアドアに結合することができる。したがって、ロードポートドア305が開位置335に位置決めされたことに応答して、ロードポートドア305は、基板キャリアから基板キャリアドアを取り除くことができる。したがって、ロードポートドア305が閉位置330に位置決めされたことに応答して、ロードポートドア305は、基板キャリアに基板キャリアドアを取り付けることができる。いくつかの実施形態では、フレーム360は、ロードポート300と基板キャリア122との間の密封機能を提供することが可能な輸送開口の周りに位置決めされた外側シールを含む。いくつかの実施形態では、基板キャリア122は、ロードポート300と基板キャリア122との間の密封機能を提供することが可能なキャリアシールを含む。いくつかの実施形態では、フレーム360は、フレーム360とロードポートドア305との間の内側シールを含む。内側シールは、輸送開口の周りに位置決めされ、フレーム360とロードポートドア305との間の密封機能を提供することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、ロードポートドア305は、フレーム360とロードポートドア305との間の密封機能を提供することが可能なドアシールを含む。
【0028】
ロードポート300は、ファクトリインターフェース106上の垂直空間の最小量を占有するように設計され得る。いくつかの実施形態では、ロードポート300のフレーム360の高さは、開位置335において、および閉位置330においてロードポートドア305によって占有される垂直空間に相関され得る。とりわけ、ロードポート300の高さは、ロードポートドア305の高さの約2倍であり得る。実例となる例として、ロードポートドア305は、約315ミリメートルの高さを有することができる。したがって、ロードポート300は、ロードポートドア305の高さの約2倍である約650ミリメートルまたはそれ以下、および従来のロードポートの1300ミリメートル超の高さよりも著しく低い高さを有することができる。
図3B中で例示的例として図示されているように、ロードポート300は、約450ミリメートルまたはそれ以下の幅を有することができる。ロードポート300は、SEMI(半導体製造装置材料協会)規格および要件に準拠することができる。
【0029】
表示盤310は、ロードポートドア305が、閉位置330にあるのか、開位置335にあるのかを指し示すことができる。たとえば、表示盤310は、ロードポートドア305が開位置335にあることに応答してオンにされ、ロードポートドア305が閉位置330にあることに応答してオフにされ得る。他の実施形態では、表示盤310は、基板キャリア122がロードポート300に適切に固定されたかどうかを指し示すことができる。
【0030】
ロードポートコントローラ315は、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、マイクロコントローラなど、コンピューティングデバイスであり得、および/またはコンピューティングデバイスを含むことができる。ロードポートコントローラ315は、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなど、汎用処理デバイスであり得る1つまたは複数の処理デバイスを含むことができる。ロードポートコントローラ315は、データストレージデバイス(たとえば、1つまたは複数のディスクドライブおよび/またはソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、および/または他の構成要素を含むことができる。ロードポートコントローラ315は、本明細書で説明される方法論および/または実施形態のうちのいずれか1つまたは複数を実施するための命令を実行することができる。たとえば、ロードポートコントローラ315は、ロードポートドアを動作させる(たとえば、開位置335にロードポートドア305を位置決めし、閉位置330にロードポートドア305を位置決めする)、表示盤310をオン/オフにする、空気圧制御320、パージキット325、粒子捕捉機構350などをアクティブ化および非アクティブ化し、ならびに/またはそれらと通信することができる。命令は、メインメモリ、スタティックメモリ、2次ストレージおよび/または(命令の実行中に)処理デバイスを含むことができるコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶され得る。実施形態では、ロードポートコントローラ315による命令の実行は、少なくとも部分的に、
図6の方法を実施することができる。ロードポートコントローラ315はまた、人間オペレータによる、またはシステムコントローラ140によるデータ、操作コマンドなどの入力および表示を可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、ロードポートコントローラ315は、基板ローディングおよびアンローディングプロセス中に自動ロット識別を実施するための無線周波数識別(RFID)システムを含むことができる。
【0031】
空気圧制御320は、スイッチを動作させる、バルブを開くまたは閉じる、ダンパを移動させるなどを行うために、機械的バルブおよび同様のデバイスに接続されたフレキシブルダイアフラムを押すように、差圧および/または差分流量を使用することによって、空気圧デバイスまたは同様の機構を動作させることができる。例として、空気圧制御320は、圧縮された空気またはガスを使用して空気圧デバイスを動作させることができる。空気圧デバイスは、ロードロックドア305に結合され得る。空気圧制御320は、ロードポートコントローラ315から命令を受け取り得、および/またはロードポートコントローラ315によって動作され得る。たとえば、ロードポートコントローラ315は、開位置335に、および閉位置330にロードポートドア305を位置決めするように空気圧制御320に命令することができる。
【0032】
パージキット325は、基板キャリア122が電子デバイス製造システム100および200によって処理されているとき、窒素(N2)、またはアルゴンなどの任意の他の実際的な不活性ガスを用いて基板キャリア122をパージすることを可能にする。パージキット325は、1つまたは複数の基板間パージノズルアレイ、1つまたは複数のカーテンノズルアレイなどを含むことができる。ノズルアレイからのガス流の組合せが、基板キャリア122の最適なパージを達成するように、ロードポートコントローラ315によって制御され得る。ステージ340は、ロードポート300から水平方向に突出することができ、基板キャリア122の配置をサポートすることができる。
【0033】
ロードポート300は、ファクトリインターフェース106にロードポート300を結合するための、取付孔および/または取付ブラケットの1つまたは複数のセットを有することができる。実例となる例として、ロードポート300は、取付孔の2つのセットを含むことができる。たとえば、取付孔の第1のペアが、ロードポート300の前方上側隅角部に配置され得、取付孔の第2のペアが、ロードポート300の前方下側隅角部に配置され得る。比較として、従来のロードポートは、取付孔の3つのセット(上部セット、中部セットおよび底部セット)を必要とする。これにより、ロードポート300は、より少ない締め具(たとえば、ボルト、ねじ、リベットなど)を使用してファクトリインターフェース106の壁に結合され得る。いくつかの実施形態では、ロードポート300は、1つまたは複数の取付ラックを使用してファクトリインターフェース106の壁の上に取り付けられ得る。ロードポート300を取り付けることは、SEMI規格および要件に準拠することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、ファクトリインターフェース106にロードポート300全体を取り付けるのではなく、ロードポート300は、2つまたはそれ以上のアセンブリを介してファクトリインターフェース106に取り付けられ得る。たとえば、第1のアセンブリが、ロードポートフレーム360、ロードポートドア305およびドア機構(たとえば、
図5のドア機構500)を含むことができ、第2のアセンブリが、表示盤310、ロードポートコントローラ315、空気圧制御320、パージキット325、およびステージ340のうちの1つまたは複数を含むことができる。複数のアセンブリを使用してロードポート300を取り付けることは、ロードポートの構成要素へのより容易なアクセスを提供し、低減されたメンテナンスおよびリペア時間を可能にすることができる。
【0035】
図3B中に図示されているように、ロードポート300は、粒子捕捉機構350を含むことができる。粒子捕捉機構350は、ロードポートドア305の動きによって、パージキット325によって、などで生成された粒子(たとえば、塵粒)を捕らえるように設計された任意のタイプの構成要素または機構であり得る。これにより、粒子捕捉機構350は、基板キャリア122からの粒子がファクトリインターフェース106を汚染するのを防ぐことができる。いくつかの実施形態では、粒子捕捉機構350は、ロードポート300開口の下側リップに、またはその下側リップの周りに配置され得る。いくつかの実施形態では、粒子捕捉機構350は、排気システムを含むことができる。排気システムは、収集機構の中になど、収集された粒子をファクトリインターフェース106の外に誘導することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、粒子捕捉機構350は、ファクトリインターフェースの各ロードポートドアの動きによって生成された粒子を捕らえるように構成された単一の構成要素または機構を含むことができる。
図4A~
図4Bは、例示的な粒子捕捉機構410を図示するファクトリインターフェースを説明する。ファクトリインターフェース406は、ファクトリインターフェース106と同様であるか、またはファクトリインターフェース106と同じであり得る。示されているように、粒子捕捉機構410は、ファクトリインターフェース406の各ロードポートドア124の動きによって生成された粒子を捕らえるために、ファクトリインターフェース406の前方壁にわたってスパンする。いくつかの実施形態では、複数の捕捉機構が、ロードポートドア124の1つまたは複数のセットからの粒子を捕捉するために使用され得る。たとえば、第1の粒子捕捉機構が、2つの左側ロードポートドア124からの粒子を捕捉することができ、第2の粒子捕捉機構が、2つの右側ロードポートドア124からの粒子を捕捉することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、ファクトリインターフェースは、各ロードポートドアごとに粒子捕捉機構350を含むことができる。
図4C~
図4Dは、各ロードポートドアのための例示的な粒子捕捉機構420を図示するファクトリインターフェースを説明する。ファクトリインターフェース406は、ファクトリインターフェース106と同様であるか、またはファクトリインターフェース106と同じであり得る。示されているように、各ロードポートドア124には、それぞれのロードポートドア124の動きによって生成された粒子を捕らえるための粒子捕捉機構420が構成される。
【0038】
図5は、本開示の実施形態による、例示的なドア機構500の正面概略図である。ドア機構300は、開位置335に、および閉位置330にロードポートドア305を位置決めすることができる。ドア機構500は、アクチュエータ505およびアウトリガー510を含むことができる。
【0039】
アクチュエータ505は、1つまたは複数の空気圧デバイス、電気機械的に駆動されるデバイス、または同様の機構を含むことができ、ここで、空気圧デバイスは、バー515に沿って垂直方向にアクチュエータ505を摺動させるために、圧縮された空気またはガスを使用することが可能である。アクチュエータ305は、ロードポートドア305に結合され得る。いくつかの実施形態では、空気圧デバイスは、閉位置330にロードポートドア305を位置決めするために、バー315に沿って上方にアクチュエータ305を摺動させることができ、開位置335にロードポートドア305を位置決めするために、バー315に沿って下方へアクチュエータ305を摺動させることができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ305は、ロードポートドア305が、閉位置330から開位置335に、およびその逆にスイングオープンする(たとえば、円弧運動で移動する)ことを可能にすることが可能な構成要素を含むことができる。アクチュエータ505は、輸送開口の下方に、および輸送開口の実質的に近くに位置決めされ得ることに留意されたい。たとえば、ロードポート300の高さは、ロードポートドア305の高さの約2倍であり得、ここで、輸送開口は、ロードポート300の上側半分に位置し、アクチュエータ505は、ロードポート300の下側半分に位置する。したがって、アクチュエータ505は、従来のロードポートのアクチュエータよりもロードポート300の実質的に近くに位置決めされる。他の実施形態では、アクチュエータ505は、輸送開口の側部に、および輸送開口の実質的に近くに位置決めされ得る。また他の実施形態では、アクチュエータ505は、輸送開口の上部に、および輸送開口の実質的に近くに配置され得る。
【0040】
空気圧制御320は、スイッチを動作させる、バルブを開くまたは閉じる、ダンパを移動させるなどを行うために、機械的バルブおよび同様のデバイスに接続されたフレキシブルダイアフラムを押すように、差圧および/または差分流量を使用することによって、空気圧デバイスを動作させることができる。例として、空気圧制御320は、圧縮された空気またはガスを使用して空気圧デバイスを動作させることができる。空気圧デバイスは、ロードポートドア305に結合され得る。空気圧制御320は、ロードポートコントローラ315から命令を受け取り、および/またはロードポートコントローラ315によって動作され得る。たとえば、ロードポートコントローラ315は、開位置335に、および閉位置330にロードポートドア305を位置決めするように空気圧制御320に命令することができる。
【0041】
アウトリガー510は、ロードポートがファクトリインターフェースに結合されないときにロードポートの移動またはハンドリングをサポートするための、棚またはブラケットなど、任意のタイプの構造であり得る。いくつかの実施形態では、アウトリガー510は、随意で取外し可能な構成要素であり得る。
【0042】
他の実施形態では、ロードポートドアは、ピボット機構に取り付け得る。ピボット機構は、ロードポートの前面の少なくとも1つの側部に取り付けされ得る。ロードポートが、ファクトリインターフェース(たとえば、ファクトリインターフェース106)に接続されると、ファクトリインターフェースロボット(たとえば、ファクトリインターフェースロボット126)またはアクチュエータは、ロードポートドアを脱係合させることができ、水平方向におよび/または垂直方向にロードポートドアを移動させること、ならびに/あるいはピボット機構の軸を中心としてロードポートドアを回転させることによって、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めすることができる。軸は、実施形態では、垂直軸または水平軸であり得る。例示的例として、ファクトリインターフェースロボットまたはアクチュエータは、約90度、ピボット機構の軸を中心としてドアを回転させることができる。したがって、ピボット機構は、ロードポートの全体的な高さがほぼロードポートドアの高さを有すること、およびロードポートの全体的な幅がほぼロードポートドアの幅を有することを可能にする。一例では、ドアは、ロードポートの開口の前の経路をクリアするために、垂直方向におよび/または水平方向に平行移動され得る。垂直および/または水平平行移動は、上記で説明された回転が付随し得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ505およびバー515は(任意の他の構成要素とともに)、輸送開口(図示せず)の上方に位置決めされ得る。そのような実施形態では、空気圧デバイスは、閉位置330にロードポートドア305を位置決めするために、バー515に沿って下方にアクチュエータ505を摺動させることができ、開位置335にロードポートドア305を位置決めするために、バー515に沿って上方へアクチュエータ505を摺動させることができる。輸送開口の上方にアクチュエータ505およびバー515を位置決めすることによって、輸送開口の下の空間は、最大にされ得る。いくつかの実施形態では、そのような構成は、輸送開口から離れるように層流を下方へそらすためのシールドをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、シールドは、輸送開口の上方に配置され得る。
【0044】
図6は、本開示の実施形態による、基板キャリアからファクトリインターフェースに基板を輸送するための方法である。ブロック610において、ロードポートは、基板キャリアを受け入れる。一例では、基板キャリアはFOUPである。いくつかの実施形態では、ロードポートは、ロードポートをファクトリインターフェースに接続するように適応されたフレームを含む。フレームは、1つまたは複数の基板が基板キャリアとファクトリインターフェースとの間でそれを通って輸送されることが可能である輸送開口を含む。ロードポートは、フレームに結合されたアクチュエータと、アクチュエータに結合されたロードポートドアとをも含む。ロードポートドアは、輸送開口を密封するように構成され得る。アクチュエータは、閉位置から開位置に、および開位置から閉位置にロードポートドアを位置決めすることが可能である。フレーム高さは、ロードポートドアの高さよりも大きくなり得、ロードポートドアの高さの2.5倍よりも小さくなり得る。
【0045】
ブロック620において、ロードポートドアは、たとえば、ロードポートコントローラによって動作されるドア機構を介して閉位置から開位置に位置決めされる。ブロック630において、ファクトリインターフェース内に配設されたファクトリインターフェースロボットは、基板キャリアから基板を取り出す。いくつかの実施形態では、閉位置から開位置にロードポートドアを位置決めするより前に、ロードポートコントローラは、不活性ガスを用いて基板キャリアをパージするために、パージキットを係合させることができる。
【0046】
上記の説明は、本開示の数個の実施形態の良好な理解を提供するために、特定のシステム、構成要素、方法などの例など、多数の具体的な詳細を記載した。しかしながら、本開示の少なくともいくつかの実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。他の事例では、よく知られている構成要素または方法は、本開示を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細に説明されないか、または単純なブロック図フォーマットで提示される。これにより、記載される具体的な詳細は、例示にすぎない。特定の実装形態は、これらの例示的詳細とは異なり得、それでも、本開示の範囲内に入ると考えられ得る。
【0047】
「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への本明細書全体を通しての言及は、実施形態に関して説明された特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。これにより、本明細書全体にわたる様々な場所での「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」という句の出現は、すべてが同じ実施形態を必ずしも指しているとは限らない。加えて、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包含的な「または」を意味するものとする。「およそ」または「約」という用語が、本明細書において使用されるとき、これは、提示される公称値が±10%以内の正確さであることを意味するものとする。
【0048】
本明細書における方法の動作は、特定の順序で示され、説明されるが、各方法の動作の順序は、いくらかの動作が、逆順で実施され得るように、またはいくらかの動作が、少なくとも部分的に、他の動作と同時に実施され得るように、変えられ得る。別の実施形態では、命令、または別個の動作のサブ動作は、間欠的および/または交互様式であり得る。
【0049】
上記の説明は、実例であり、限定的ではないものとすることを理解されたい。多くの他の実施形態が、上記の説明を読み、理解すると、当業者に明らかであろう。本開示の範囲は、それゆえ、添付の特許請求の範囲に関して、そのような特許請求の範囲がそれに対して権利を与えられる等価物の全範囲とともに、決定されるべきである。
【国際調査報告】