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特表2024-508307自動補充システムにおける液体送達の制御
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-26
(54)【発明の名称】自動補充システムにおける液体送達の制御
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/448 20060101AFI20240216BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240216BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
C23C16/448
C23C16/44 B
H01L21/31 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553211
(86)(22)【出願日】2022-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 US2022018488
(87)【国際公開番号】W WO2022187339
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】17/189,963
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ラザヴィ ヘサビ, ゾーレ
(72)【発明者】
【氏名】トリン, ツォン
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン, ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ガラチチェンコ, アレキサンダー ヴィー.
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, ケンリック
(72)【発明者】
【氏名】ホセ, ヴィピン
(72)【発明者】
【氏名】サワルカール, サロニ
(72)【発明者】
【氏名】マルドナード-ガルシア, マリベル
(72)【発明者】
【氏名】チェイニー, ケンドリック エイチ.
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA01
4K030KA39
4K030KA41
4K030KA45
5F045AA03
5F045AA08
5F045AA15
5F045BB08
5F045EE02
5F045EE03
5F045EE04
5F045EE07
5F045EE19
5F045GB04
(57)【要約】
アンプル内の1又は複数の液面高さを決定するように構成された1又は複数のセンサを含む、アンプルの自動補充システムのプロセスを制御するためのシステム、方法及びソフトウェア。自動補充システムを制御するように構成されたステートマシンであって、アンプルを補充するための1又は複数の状態を有するステートマシンを有する、自動補充システム。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンプルを補充するための方法であって、
複数の液面センサを有する自動補充システムの動作を制御することであって、前記複数の液面センサのそれぞれが、前記アンプルの内面の高さに沿って垂直方向に既知の箇所に位置しており、前記複数の液面センサのそれぞれが、前記アンプルにおける液面を検知するためのセンサコントローラに信号を送信するように構成されており、前記自動補充システムが、前記センサコントローラ及びガス送達コントローラを備える、複数の液面センサを有する自動補充システムの動作を制御すること、
前記複数の液面センサのうち第1の液体センサから前記センサコントローラへの信号を受信することであって、前記第1の液体センサが、前記アンプルの底部から第1の距離に位置しており、前記第1の液体センサが、前記アンプルの液面Lを決定するように構成されている、前記複数の液面センサのうち第1の液体センサから前記センサコントローラへの信号を受信すること、
前記複数の液面センサのうち第2の液体センサから前記センサコントローラへの信号を受信することであって、前記第2の液体センサが、前記アンプルの前記底部から第2の距離に位置しており、前記第2の液体センサが、前記アンプルの液面Hを決定するように構成されている、前記複数の液面センサのうち第2の液体センサから前記センサコントローラへの信号を受信すること、
前記複数の液面センサそれぞれの補充動作を決定することであって、前記センサコントローラが、前記ガス送達コントローラに信号を送信し、前記第1の液体センサの信号は、前記ガス送達コントローラにバルクバルブを作動させることを促すように構成されており、前記第2の液体センサの信号は、前記ガス送達コントローラにバルクバルブを止めることを促すように構成されている、前記複数の液面センサそれぞれの補充動作を決定すること、
前記液面が前記液面Lにあるときには、前記ガス送達コントローラにバルクバルブを作動させるよう促すこと、並びに
前記液面が充填液面状態にあるときには、前記ガス送達コントローラにバルクバルブを止めるよう促すこと
を含む、方法。
【請求項2】
前記自動補充システムの動作が、1又は複数の状態を有するステートマシンにより制御される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記状態のうち少なくとも1つが、前記自動補充システム内のハードウェアの項目の状態を表す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記状態のうち少なくとも1つが、前記ガス送達コントローラ又は前記バルクバルブのうち1又は複数に送信される信号を表す、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記状態のうち少なくとも1つが、前記アンプル内の液面に依存する条件を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ステートマシンが、液面H4に相当する高-高状態、垂直液面H3に相当するストップ・フィル状態、垂直液面H2に相当するニード・フィル状態、及び垂直液面H1に相当する低-低状態を有し、前記ニード・フィル状態が、前記ガス送達コントローラに前記バルクバルブを作動させるように促し、前記ストップ・フィル状態が、前記ガス送達コントローラに前記バルクバルブを止めるように促す、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記ステートマシンが、バッチ・スタート・フィル状態、バッチ・ストップ・フィル状態、及びバッチ・ミッド・フィル状態を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記バッチ・スタート・フィル状態が、垂直高さH1における液面に相当し、前記アンプルの出口に接続された処理チャンバが基板を搬送している、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記バッチ・スタート・フィル状態が、前記ガス送達コントローラに、前記液面が液面Hにある、又は液面Hを上回るまで前記バルクバルブを作動させるように促す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記バッチ・スタート・フィル状態が、垂直高さH2の液面に相当し、前記アンプルの出口に接続された処理チャンバが基板を搬送しており、前記処理チャンバは、所定のバッチカウンターで少なくとも部分的に完了している、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記バッチ・ストップ・フィル状態が、垂直高さH2と垂直高さH3との間の液面に相当する、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記バッチ・ストップ・フィル状態が、前記ガス送達コントローラに、前記バルクバルブを止めるように促す、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記バッチ・ストップ・フィル状態は、処理チャンバは開始しているが、レシピはまだ開始されていないことに相当する、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記バッチ・ストップ・フィル状態が、垂直高さH1と垂直高さH2以上との間の液面に相当する、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記バッチ・ミッド・フィル状態が、垂直高さH2を下回る液面に相当し、処理チャンバが基板を搬送しておらず、前記バッチ・ミッド・フィル状態が、前記ガス送達コントローラに前記バルクバルブを止めるように促す、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
非一時的なコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータ実行可能コードを含むコンピュータプログラム製品であって、1又は複数のコンピューティングデバイス上で実行されるとき、以下のステップ:
複数の液面センサにより自動補充システムの動作を制御することであって、前記複数の液面センサがそれぞれ、アンプルの内面の高さに沿って垂直方向に既知の箇所に位置しており、前記液面センサがそれぞれ、前記アンプルの液面を検知するように構成されている、複数の液面センサにより自動補充システムの動作を制御すること、
前記複数の液面センサのうち第1の液体センサ及び第2の液体センサから信号を受信することであって、前記第1の液体センサ及び前記第2の液体センサからの前記信号が、自動補充システムの一部の補充機能に相当し、前記自動補充システムがバルクバルブを備える、前記複数の液面センサのうち第1の液体センサ及び第2の液体センサから信号を受信すること、
前記複数の液面センサのそれぞれに割り当てられた補充機能を決定することであって、前記第1の液体センサには、バルクバルブを作動させることが割り当てられており、前記第2の液体センサには、前記バルクバルブを止めることが割り当てられている、前記複数の液面センサのそれぞれに割り当てられた補充機能を決定すること、
前記液面が第1の液体センサにあるときに、前記バルクバルブを作動させること、並びに
前記液面が前記第2の液体センサにあるときに、前記バルクバルブを止めること
を実行する、コンピュータプログラム製品。
【請求項17】
システムであって、該システムは、
自動補充システムの動作を制御するとともに、前記自動補充システムのバルクバルブを作動させる又は止めるステートマシンであって、前記自動補充システムは、複数の液面センサ及びバルクバルブを備え、前記複数の液面センサのうち第1の液体センサが、アンプルの低液面状態を決定するように構成されており、前記複数の液面センサのうち第2の液体センサが、前記アンプルの完全液面を決定するように構成されており、前記液面が前記第1の液体センサにあるときには、前記ステートマシンが前記バルクバルブを作動させて前記アンプルを補充し、前記液面が前記第2の液体センサにあるときには、前記ステートマシンが前記バルクバルブを止める、ステートマシン、
前記複数の液面センサから入力信号を受信し、出力として前記バルクバルブを作動させる又は止めること、複数の遷移のうち1又は複数についての重みを提供するニューラルネットワーク、
を含み、前記ステートマシンは、前記自動補充システムに制御信号を送信して、前記バルクバルブを作動させる又は止めるプロセスを制御するように構成されており、前記ステートマシンは、前記バルクバルブの動作から分離しており、これによって前記ステートマシンは、請求項1に記載の方法を動作させる前記自動補充システムからの入力に従った状態のうち遷移を提供するため、前記ニューラルネットワークとは独立して前記制御信号を送信するように動作する、システム。
【請求項18】
アンプルを補充する方法であって、
アンプル内の液面を、前記アンプル内で既知の高さで間隔を空けられた少なくとも1つの液面センサを用いてモニタリングすること、
前記アンプル内の液面が低下して、前記液面センサの作動状態が第1の状態から第2の状態へと変化するまで、複数のウェハを処理すること、
作動状態の変化後、前記複数のウェハを処理し続け、前記作動状態の変化後に処理されたウェハの数をカウントすること、
ウェハ変更事象がいつ作動されたかを決定すること、及び
作動状態変化後にウェハの所定数が処理されて、ウェハ変更事象が作動した場合には、前記液面センサの作動状態が前記第1の状態に変化するまで、前記アンプル内の液面を補充すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は一般に、システムスループットを改善するために半導体製造プロセスにおいて使用するためのアンプルを補充する方法に関する。本発明は特に、異なる用途に対して調整可能な液体送達を制御する自動補充システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]化学気相堆積(CVD)は、基板上に層を堆積させるために使用される堆積プロセスの1つである。物理気相堆積(PVD)は、前駆体が凝縮相から気相になり、その後、薄膜凝縮相に戻る別のタイプの堆積プロセスである。周期的堆積とも呼ばれる原子層堆積(ALD)では、化学吸着技術により、前駆体分子を連続的なサイクルで基板表面に送達させる。各サイクルにより、基板表面が第1の前駆体蒸気、パージガス、第2の前駆体蒸気及びパージガスにさらされる。
【0003】
[0003]前駆体蒸気(例えば、金属有機前駆体蒸気)は一般的に、処理チャンバ内に1又は複数の前駆体蒸気の熱堆積を含む膜堆積プロセスに使用される。前駆体、例えば金属有機前駆体は通常、液体又は固体の形態である。前駆体蒸気は通常、閉鎖容器又はアンプル内で熱により生成される。次に、前駆体の分子が、ガス送達ガス導管を介して処理チャンバ内の基板表面に送達される。蒸気がバルク形態に戻るのを防ぐために、ガス送達導管は通常、特定の前駆体の露点より上になるように熱により制御される。直接液体注入プロセスでは、液体がチャンバに注入され、高温で蒸発する。
【0004】
[0004]反応性気体環境下での前駆体の気化及び薄膜の堆積はガスの流れに敏感であり、前駆体を膜堆積チャンバに送達する方法及び装置では、ガスの流れを精密に制御する必要がある。ガス流量の変動により、チャンバ同士での変動及び製品の変動につながる。
【0005】
[0005]複数のサイクルにわたって、閉鎖容器又はアンプルは補充プロセスを経なければならないが、当該補充プロセスの間に、閉鎖容器又はアンプル内の圧力及び温度が変化し得る。新鮮な液体の温度は比較的低いため、アンプル内の液体の温度が低下し、プロセスドリフトが発生し、これは従来、前駆体を予熱することによって、又は閉鎖容器若しくはアンプル内に加熱要素を入れることによって制御されるが、これらはいずれも閉鎖容器又はアンプルの全体的な設置面積を増加させ、システムの複雑さを増大させ、全体的な製造コストを増加させる。
【0006】
[0006]よって、補充プロセス中の閉鎖容器又はアンプルの圧力及び温度への影響を緩和する補充プロセス及び方法についてニーズが存在する。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示の一態様は、自動補充システムの動作を制御することを含む、アンプルの補充方法に関する。自動補充システムは、複数の液面センサを有する。複数の液面センサはそれぞれ、アンプルの内面の高さに沿って垂直方向に既知の箇所に位置している。液面センサはそれぞれ、アンプル内の液面を検知するためのセンサコントローラに信号を送信するように構成されている。自動補充システムは、センサコントローラ及びガス送達コントローラを含む。センサコントローラにより、複数の液面センサのうち第1の液体センサから信号が受信される。第1の液体センサは、アンプルの底部から第1の距離に位置しており、アンプルの液面Lを決定するように構成されている。複数の液面センサのうち第2の液体センサからの信号は、センサコントローラによって受信される。第2の液体センサは、アンプルの底部から第2の距離に位置しており、アンプルの液面Hを決定するように構成されている。複数のセンサそれぞれの補充動作が決定される。センサコントローラは、ガス送達コントローラに信号を送信する。第1の液体センサの信号は、ガス送達コントローラにバルクバルブを作動させることを促すように構成され、第2の液面センサの信号は、ガス送達コントローラにバルクバルブを止めることを促すように構成されている。ガス送達コントローラは、液面が低液面Lのときにバルクバルブを作動させるように促され、ガス送達コントローラは、液面が充填液面状態にあるときにバルクバルブを止めるように促される。
【0008】
[0008]本開示のさらなる実施形態は、非一時的なコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータ実行可能コードを含むコンピュータプログラム製品に関し、当該コンピュータプログラム製品は、1又は複数のコンピューティングデバイス上で実行されるとき、以下のステップ:
複数の液面センサにより自動補充システムの動作を制御することであって、複数の液面センサがそれぞれ、アンプルの内面の高さに沿って垂直方向に既知の箇所に位置しており、液面センサがそれぞれ、キャニスタの液面を検知するように構成されている、複数の液面センサにより自動補充システムの動作を制御すること;
複数の液面センサのうち第1の液体センサ及び第2の液体センサから信号を受信することであって、第1の液体センサ及び第2の液体センサからの信号が、自動補充システムの一部の補充機能に相当し、自動補充システムがバルクバルブを備える、複数の液面センサのうち第1の液体センサ及び第2の液体センサから信号を受信すること;
複数の液面センサのそれぞれに割り当てられた補充機能を決定することであって、第1の液体センサには、バルクバルブを作動させることが割り当てられており、第2の液体センサには、バルクバルブを止めることが割り当てられている、複数の液面センサのそれぞれに割り当てられた補充機能を決定すること;
液面が第1の液体センサにあるときに、バルクバルブを作動させること;並びに
液面が第2の液体センサにあるときに、バルクバルブを止めること;
を実行する。
【0009】
[0009]本開示のさらなる実施形態は、アンプルを補充する方法に向けられている。本方法は、アンプル内の既知の高さで間隔を空けられた少なくとも1つの液面センサを使用して、アンプル内の液面をモニタリングすることを含む。アンプル内の液面が低下して、液面センサの作動状態が第1の状態から第2の状態に変化するまで、複数のウェハが処理される。複数のウェハの処理は、作動状態の変化後も継続され、作動状態の変化後もウェハがカウントされる。ウェハ変更事象作動が決定され、作動状態の変化後に所定数のウェハが処理され、ウェハ変更事象が作動した場合、液面センサの作動状態が第1の状態に変化するまで、アンプル内の液面を補充する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本開示の1又は複数の実施形態によるアンプルの断面図を示す。
図1B】本開示の1又は複数の実施形態によるガス送達システムの概略図を示す。
図2】本開示の1又は複数の実施形態による自動補充システムの概略図を示す。
図3A】本開示の1又は複数の実施形態による自動補充システムの概略図を示す。
図3B】本開示の1又は複数の実施形態による自動補充システムのバルクリザーバの概略図を示す。
図4】本開示の1又は複数の実施形態によりアンプルを補充する方法を示す。
図5】本開示の1又は複数の実施形態によるアンプルの断面図を示す。
図6】本開示の1又は複数の実施形態によるステートマシンの条件テーブルを示す。
図7】本開示の1又は複数の実施形態によるステートマシンの条件テーブルを示す。
図8A-B】本開示の1又は複数の実施形態によるステートマシンの概略図を示す。
図9】本開示の1又は複数の実施形態による制御システム及びニューラルネットワーク700の概略図を示す。
図10】本開示の1又は複数の実施形態により、有限ステートマシン及びニューラルネットワークを備えた自動補充システムを制御するためのプロセスを示す。
図11】本開示の1又は複数の実施形態によるデータ構造の概略図を示す。
図12】本開示の1又は複数の実施形態によるシステムの概略図を示す。
図13】本開示の1又は複数の実施形態によるソフトウェアシステムの概略図を示す。
図14】本開示の1又は複数の実施形態によるネットワークの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0027]本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構成又はプロセスステップの詳細に限られないことが理解されるべきである。本開示については他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行され得る。
【0012】
[0028]本明細書で使用されるように、「アンプル」、「キャニスタ」及び「閉鎖容器」という用語はそれぞれ、互換可能に使用され、低蒸気圧及び高蒸気圧の用途における前駆体アンプルを指す。前駆体アンプルは、入口キャリアガスが前駆体に沈められたチューブに入るバブラー型、及びキャリアガスがアンプル内のヘッドスペースをスイープするクロスフローアンプルであり得る。
【0013】
[0029]以下に記載する図面を参照すると、線形の配置構成が示されているものの、構成要素及びハンドリングハードウェアの任意の適切なレイアウトが、特定のプロセス設計に従って有用に採用され得る。さらに、ツール、例えばバルブ、ガス送達装置、コントローラ、アンプルなどを採用することができ、プロセスを制御又はモニタリングするために、センサ(例えば圧力センサ、光学センサ、汚染センサなど)、タイマー、スイッチ、アクチュエータ、リレー、モータなどとともに、適切に採用され得る。このような変形例はすべて、本明細書に記載されるシステムの範囲内にあることが意図されている。
【0014】
[0030]図1は、半導体製造試薬とともに使用するためのアンプル100を示す。アンプル100は、底部112と、側壁114と、容積101を取り囲む蓋116とを有する容器110を含む。入口ポート120及び出口ポート130は、容積101と流体連通している。いくつかの実施形態において、アンプル100は、キャリアガス、前駆体ガス又は前駆体液体を送達するための1つより多い入口ポート120を備える。
【0015】
[0031]入口ポート120は一般に、ガス源への接続を可能にするように構成され、適切なねじ接続又はシーリング接続を有し得る。入口ポート120は通路121を有し、その内径が、通路121の断面幅を規定する。通路121は、湾曲した、若しくはテーパ状であり得るか、又は平坦な端部に至り得る下端部125を有する。
【0016】
[0032]いくつかの実施形態では、入口ポート120が、容積101内に位置する入口ポート120の端部にシャワーヘッドを有する。シャワーヘッドは、気体又は液体の流れを導くように構成され、いくつかの実施形態では、1又は複数のノズルを含む。
【0017】
[0033]出口ポート130も、容器110内の容積101と流体連通している。出口ポート130は一般に、容器110から出るガスが処理チャンバ(又は他の構成要素)に流れることを可能にするラインに接続可能なように構成されている。出口ポート130は、ガスラインの接続を可能にするためにネジ接続を有し得る。
【0018】
[0034]いくつかの実施形態では、図1に示されるように、蓋116が、底部112及び側壁114とは別の構成要素である。蓋116は、適切な形状の開口部160を通じて取り外し可能なボルトを使用して、容器110の側壁114に接続され得る。開口部160は、ねじ付きボルトの接続を容易にするためにねじ部を有し得る。ボルトを取り外して、蓋116を容器110から取り外し可能にすることにより、容器110内の前駆体を変更又は追加することができる。いくつかの実施形態では、容器110が、流体密シールを形成するために蓋116と側壁114との間に位置しているOリング162を含む。いくつかの実施形態において、アンプルは、固体前駆体を含むように構成される。
【0019】
[0035]アンプル100はさらに、側壁114の内面に沿って位置している複数の液面センサを含む。図1に示すように、少なくとも4つの液面センサがある。少なくとも4つの液面センサはそれぞれ、アンプルの内面の高さに沿って垂直方向に位置している。底部液面センサ150は、アンプル100の底部112から距離を置いて位置している。上部液面センサ152は、蓋116から或る距離に位置している。2つの精密液面センサは、底部液面センサ150と上部液面センサ152との間に位置している。特に、第1の液面センサ154は、底部液面センサ150の上方及び上部センサ152の下方に位置しており、第2の液面センサ156は、第1の液面センサ154の上方及び上部センサ152の下方に位置している。いくつかの実施形態では、上部液面センサが、通気口(開口部160)の下方に位置する。
【0020】
[0036]底部液面センサ150、上部液面センサ152、2つの精密液面センサ(第1の液面センサ154及び第2の液面センサ156)はそれぞれ、接続され、センサコントローラ170によって制御される。4つより多くのセンサが実装される実施形態では、4つより多くのセンサがそれぞれ接続され、センサコントローラ170によって制御される。センサコントローラ170は、ある液面に達したときを示すために、1又は複数の液面センサ(150,152,154,156)から液面信号を送信及び受信するように構成される。いくつかの実施形態では、以下でさらに詳細に説明するように、センサコントローラ170が、液面信号をガス送達コントローラ(図示せず)に送信するように構成される。
【0021】
[0037]以下でさらに詳細に説明するように、本実施形態では、底部液面センサ150が、最低液面を示すように構成されており、上部液面センサ152は、最高液面を示すように構成されている。いくつかの実施形態において最低液面及び最高液面は、バッチ回数又は前駆体の化学的特性に依存する最小及び最大の望ましい液面を示すように設定されており、アンプル100内に含まれ得る前駆体の最小容積及び最大容積ではないことが理解されるであろう。
【0022】
[0038]以下でさらに詳細に説明するように、本実施形態では、2つの精密液面センサ(第1の液面センサ154及び第2の液面センサ156)は、精密自動補充システム200の開始レベル及び停止レベルを示すように構成され、第1の液面センサ154は、アンプル100を補充する必要があることを示すように構成され、これによって当該コントローラ170に自動補充システム200を作動させるよう促し、第2の液面センサ156は、アンプル100が補充されたことを示すように構成され、これによって、コントローラに自動補充システム200を止めることを促す。
【0023】
[0039]1又は複数の実施形態によるセンサコントローラ170は、プロセッサ172、プロセッサに結合されたメモリ174、センサコントローラ170に結合された入力/出力デバイス、及びシステム又は装置の異なる構成要素間に通信をもたらし、1又は複数の液面センサ(150,152,154,156)の動作をもたらすサポート回路を備える。いくつかの実施形態では、センサコントローラ170が、ガス送達コントローラ291と通信しており、信号をガス送達コントローラ291に送るように構成されている。
【0024】
[0040]図1B図2及び3は、前駆体送達システム50及び自動補充システム200の概略図を示す。前駆体送達システム50は、前駆体蒸気又は液体をアンプル202に送達するように構成され、自動補充システム200は、基板処理及び堆積の様々な段階の間にアンプル202を補充するように構成される(以下でさらに詳細に説明する)。自動補充システムは、ガス送達システム229に接続され、ガス送達システム229は、アンプル202内にプッシュガス(push gas)を送達するように構成される。図1Bは、前駆体の蒸気又は液体をアンプル202に送達するための従来の前駆体供給システム50を示す。
【0025】
[0041]前駆体送達システム50は、入口導管54に接続された前駆体供給部52を備える。前駆体供給部52は、アンプル202の入口ポート55に接続された入口導管54を介してアンプル202に液体又は気体を提供する。いくつかの実施形態では、圧力センサ56が、前駆体供給部52の下流にあり、アンプル202に入る前駆体の圧力を測定するように構成される。いくつかの実施形態では、前駆体送達システム50が、前駆体供給部52から入口導管54への流れを調節するために、前駆体供給部52の下流に位置するマスフローコントローラ又は体積流量コントローラをさらに備える。いくつかの実施形態では、マスフローコントローラの上流に、前駆体送達システム50が、前駆体供給部52を所望の温度に加熱するように構成されたヒータをさらに含む。いくつかの実施形態では、実際のガス供給源が別個の構成要素であり、前駆体供給部52は、当業者が精通しているように、ガス供給源に接続可能な任意の適切な入口コネクタである。
【0026】
[0042]いくつかの実施形態では、入口導管54の内側端部58が、基板の処理中に液体前駆体211に沈められ、当該処理では前駆体蒸気が、膜形成プロセス中に処理チャンバ283に送達される。他の実施形態では、入口導管の内側端部58が、基板の処理中に液体前駆体211に沈められず、当該処理では、膜形成プロセス中に前駆体蒸気が処理チャンバ283に送達される。いくつかの実施形態では、入口導管240の内側端部58が、入口導管54を通るキャリアガスの流れを方向転換又は拡散させる構成要素を有する。いくつかの実施形態では、スパージャー60が、入口導管54の内側端部58に位置している。スパージャー60は、入口導管55と流体連通しており、入口導管54を流れるガスがスパージャー60を通過して液体前駆体211のバブリングを可能にする。
【0027】
[0043]ガス送達システム229は、アンプル202の出口ポートに接続され、ガスがアンプル202から流出できるように構成された出口導管250をさらに備える。いくつかの実施形態では、入口導管54の内側端部58が、液体前駆体211の液面表面211aの上方にある。1又は複数の実施形態において、入口導管54の内側端部58及び出口導管250の内側端部252は、液体前駆体211に接触しない。この種の実施形態では、液体前駆体211の上のヘッドスペース内の前駆体の蒸気は、前駆体205の蒸気と混合されたアンプルを出るキャリアガスとして出口導管250を通って運ばれ、これが処理チャンバ283に送達される。
【0028】
[0044]送達される前駆体の量を減らすため充分に遠い216において。
【0029】
[0045]図示した実施形態では出口が、処理チャンバ283に、例えばキャリアガスに同伴された前駆体蒸気が膜堆積プロセスのために送達される膜形成チャンバに、接続されている。処理チャンバは、当業者に知られた任意の適切な処理チャンバであってよく、これには、原子層堆積(ALD)チャンバ、プラズマ式原子層堆積(PEALD)チャンバ、化学気相堆積(CVD)チャンバ、プラズマ式化学気相堆積(PECVD)チャンバが含まれるが、これらに限られない。
【0030】
[0046]いくつかの実施形態では、ガス送達システム229が、既存又は従来のアンプル上に後付けされ得る。いくつかの実施形態は、既存又は従来のアンプル蓋上に後付けされるように構成されたガス送達システム229を含む、装置又は方法に向けられる。
【0031】
[0047]図2図3A及び図3Bは、アンプル202が自動補充システム200のガス送達システム229に接続された自動補充システム200の概略図を示す。自動補充システム200は、アンプル202の内部に流体を収容するように構成された容積201を有する例示的なアンプル202を備え、アンプル202の内部は、側壁214及び内面218により画定される。
【0032】
[0048]図3A及び3Bに示されるように、ガス送達システム229は、アンプル202の入口ポート220に接続された入口導管240を介してアンプル202にプッシュガスを提供するガス供給279を備える。いくつかの実施形態において、ガス供給279は、アルゴン、ヘリウム又は窒素などのキャリアガス203を含む。いくつかの実施形態において、キャリアガス203は、アンプル202に入る前に液化される。キャリアガス203は、処理チャンバ283内に堆積させるために、出口導管250を通って前駆体を押し出す。いくつかの実施形態では、実際のガス供給源は別個の構成要素であり、ガス供給部279は、当業者が精通しているように、ガス供給源に接続可能な任意の適切な入口コネクタである。
【0033】
[0049]図3Bに示すように、入口導管240の出口ポート241は、キャリアガス203により液体前駆体211が出口導管250に運ばれ、押し込まれるように、液体前駆体211の液面211aの下方にある。図3Bに示すように、いくつかの実施形態では、ガス供給部279が、処理チャンバ283の外側に位置するバルクリザーバ282を含む。バルクリザーバ282は、20リットル~100リットルの範囲の大容量のものである。押し込み圧力は、キャリアガスがバルクリザーバ282内で液化したままであるように、また入口導管240のリザーバ側入口245がバルクリザーバ282内のキャリアガス液面247より下に留まるように、バルクリザーバ282の入口281において特定の値に維持される。
【0034】
[0050]図3Aに戻ると、ガス供給部279から上流に接続されたガス送達システム229は、ガス供給部279から入口導管240へのキャリアガス203の流れを調整するために、マスフローコントローラ又は体積流量コントローラを利用することができる。本実施形態では、バルクバルブ224が利用される。ガス送達システム229はさらに、バルクバルブ224の上流に、ガス供給部279を所望の温度に加熱するように構成されたヒータ226を含むことができる。
【0035】
[0051]いくつかの実施形態では、ガス送達システム229がさらに、ガス送達システム229内のガスの圧力をモニタリングするように構成されたトランスデューサ又はガス圧力センサ228を備える。任意の適切なガス圧力センサ、例えば化学気相堆積又は原子層堆積システムでの使用に適した圧力計又は圧力トランスデューサ。いくつかの実施形態では、ガス送達システム229が、アンプル202の下流にニードルバルブ265の形態の流量制限装置をさらに備え、ニードルバルブ265は、ガスの圧力を所定のガス圧力値に可変的に調整するように構成される。ニードルバルブは、処理チャンバへのガス/蒸気の流れを制御する。典型的なタイプの流量制限装置には、VCRオリフィスガスケットフローリストリクタ、多孔質金属フローリストリクタ、及びニードルバルブが含まれる。しかしながら、特にガス送達システムにおける微粒子の形成に敏感な前駆体について、前駆体を膜形成チャンバに確実に送達するために利用可能なのは、ニードルバルブのみであることが判明した。
【0036】
[0052]1又は複数の実施形態において、ガス送達システム229は、バルクバルブ224、ヒータ226、ガス圧力センサ228、ニードルバルブ265及びガス供給部279に連通するガス送達コントローラ291を含む。いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291は、センサコントローラ170の液面センサ(150,152,154,156)のうち1又は複数から液面信号を送信及び受信し、ガス送達システム229の1又は複数の構成要素を作動させるように構成される。ガス送達制御部291はまた、ガス圧センサ228からの圧力信号であって、ガス送達システム229の圧力を示す圧力信号を、送信及び受信するように構成されている。
【0037】
[0053]いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291が、ガス供給部279を作動させる又は止めるように構成される。いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291が、ガス供給部279に信号を送信するように構成され、ガス送達制御部291は、ガス供給279を増加又は低下させるように構成される。同様に、いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291がバルクバルブ224に信号を送信するように構成され、ガス送達コントローラは、バルクバルブ224を作動させる又は止めるように構成され、いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291はバルクバルブ224を増加又は低減させるように構成される。
【0038】
[0054]いくつかの実施形態では、ガス送達制御部291が、ガス送達システム229内のガス圧を変更するようにニードルバルブ265を調整する信号を送信するように構成されている。1又は複数の実施形態において、ニードルバルブ265は、手動制御(例えばニードルバルブを通るガス流の微調整をもたらすように構成されたバーニアハンドルを含む)を備える。いくつかの実施形態では、バーニアハンドルを有するニードルバルブにより、ガス送達システム229におけるガス流量及びガス圧力の正確な調節を可能にするための細かい制御がもたらされる。いくつかの実施形態では、バーニアハンドルが、ガス送達システム229内のガス流及びガス圧の正確な調整を可能にするために、バーニアハンドルの動きの視覚的検出及び調整のために使用可能なハンドル上の目盛り(図示せず)を含み得る。他の実施形態では、ニードルバルブ265が、モータ制御バルブを備える。モータ制御バルブの例には、モータ制御アクチュエータバルブ、例えば、空気圧制御バルブ、電気制御バルブ、油圧制御バルブ又は圧電制御リニアアクチュエータバルブが含まれる。1又は複数の実施形態において、ガス送達コントローラ291は、モータ制御バルブの動作を制御する。
【0039】
[0055]1又は複数の実施形態によるガス送達コントローラ291は、プロセッサ293と、プロセッサに結合されたメモリ295と、プロセッサ293に結合された入力/出力デバイス、及びシステム又は装置の異なる構成要素間に通信をもたらし、バルクバルブ224、ヒータ226、ニードルバルブ265、ガス供給279の動作をもたらし、そして処理チャンバ283にガス流をもたらす支持回路と、を備える。ガス送達コントローラ291は、ガス圧力センサ225及びニードルバルブ265と通信して、ガス送達システム230内のガスの圧力を調整する。いくつかの実施形態では、ガス送達コントローラ291が、ガス圧センサ225及びニードルバルブ265と通信しており、ガス送達コントローラ291が、ガス送達システム230内のガス圧を変更するようにニードルバルブ265を調整する信号を送信するように構成されている。ニードルバルブ265が手動制御ニードルバルブである実施形態において、信号は、ニードルバルブ265がガス送達システム内のガス圧力を調整又は変更するために調整が必要であることを示すアラートであり得る。特定の実施形態において、ガス送達コントローラ291は、ニードルバルブ265がモータ制御バルブを備える実施形態では、ニードルバルブ265の開閉を調整する。このような実施形態では、ガス送達制御部291が、ニードルバルブ265を自動的に操作して、ガス送達システム230内のガス圧を、例えば所定のガス圧値に調整又は変更するように構成される。
【0040】
[0056]自動補充システム200を動作させるプロセスは一般に、メモリに、例えばセンサコントローラ170、ガス送達コントローラ291又は他のコントローラのメモリに格納することができ、プロセッサによって実行されると、自動補充システム200に本開示に記載される方法を実行させる。ソフトウェアルーチンはまた、プロセッサによって制御されているハードウェアから離れた位置にある第2のプロセッサ(図示せず)によって格納及び/又は実行され得る。本開示の方法の一部又は全部は、ハードウェアによっても実行され得る。よって、本開示に記載される方法は、ソフトウェアで実装され、コンピュータシステムを用いて、例えば特定用途向け集積回路若しくは他のタイプのハードウェア実装としてのハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして、実行される。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されると、汎用コンピュータを、処理が実行されるようにチャンバ動作を制御する特定目的のコンピュータ(コントローラ)に変換する。
【0041】
[0057]いくつかの実施形態では、センサコントローラ170及びガス送達コントローラ291が、プロセッサ及びプロセッサに結合されたメモリ、プロセッサに結合された入力/出力デバイス、及び自動補充システム200の異なる構成要素間に通信をもたらす支持回路を有する1つのコントローラである。
【0042】
[0058]本開示の方法の一部又は全部は、ハードウェアによっても実行され得る。よって、本開示に記載される方法は、ソフトウェアで実装され、コンピュータシステムを用いて、例えば、特定用途向け集積回路若しくは他のタイプのハードウェア実装としてのハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして、実行される。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されると、汎用コンピュータを、処理が実行されるようにチャンバ動作を制御する特定目的のコンピュータ(コントローラ)に変換する。
【0043】
[0059]1又は複数の実施形態のセンサコントローラ170のメモリ174、及びガス送達コントローラ291のメモリ294は、1又は複数の一時的メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)、及び非一時的メモリ(例えば、ストレージ)を含み、プロセッサのメモリは、容易に利用可能なメモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、又はその他の形式のデジタルストレージ(ローカル若しくはリモート)のうち1又は複数であり得る。メモリは、システムのパラメータ及び構成要素を制御するためにプロセッサによって動作可能な命令セットを保持することができる。支持回路は、従来の方法でプロセッサを支持するためにプロセッサに結合される。回路は、例えば、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、サブシステムなどを含み得る。
【0044】
[0060]1又は複数の実施形態において、センサコントローラ170及びガス送達コントローラ291は、アンプル202から処理チャンバ283に前駆体又は反応性ガスの流れを送達する命令を実行する。
【0045】
[0061]自動補充システム200は、図2に示すように、制御ソフトウェア190をさらに備える。制御ソフトウェア190は、自動補充システム200内のアンプルの補充に関連する様々なタスクを実行する。限定ではなく例として、制御ソフトウェア190は、センサコントローラ190の動作、ガス送達コントローラ291の動作、及び自動補充システム200の1又は複数の構成要素(液面センサ(150,152,154,156)、バルクバルブ224、ヒータ226、ガス圧センサ228、ニードルバルブ265、及びガス供給279を含む)の動作を制御し得る。これらのハードウェアアイテムはそれぞれ、プロプライエタリ又はオープンプログラミングインターフェースを有してもよく、制御ソフトウェア190はまた、又は代替的に、例えばハードウェアからのデータを解釈するか、又はハードウェアに制御信号を提供することによって、これらのハードウェアアイテムとの通信を管理し得る。より抽象的なレベルでは、制御ソフトウェア190は、例えば1又は複数の液面センサ(150,152,154,156)、バルクバルブ224、ヒータ226、ガス圧センサ228、ニードルバルブ265又はガス供給部279のうち1又は複数の動作を協同させる及び制御することによって、自動補充システム200の構成要素を作動させる又は止めるように、自動補充システム200のさまざまな構成要素を協同させることができる。制御ソフトウェア190はまた、自動補充システム200及びヒータ226、ニードルバルブ265、ガス供給279、及び処理へのガス流を制御するための外部プログラムインターフェースを提供することができ、また、又は代替的に、例えばイベントログ、ステータス情報などの情報をより広いコンピュータインフラストラクチャにもたらす。以下でより詳細に説明するように、制御ソフトウェア190は、ニューラルネットワークを使用して、アンプル内の前駆体の液面を計算し、ステートマシンの状態を計算し得る。制御ソフトウェア190はまた、自動補充システム200及び関連するプロセスデータとのユーザ対話のためのグラフィカルユーザインターフェースを提供し得る。より一般的には、制御ソフトウェア190が、自動補充システム200又は自動補充システム200全体の特定のデバイス又は構成要素に関するかどうかにかかわらず、自動補充システム200のステータス、モニタリング、メンテナンス、評価、プログラミング、制御、及び/又は動作に関連する任意のソフトウェア機能をサポートし得る。
【0046】
[0062]本開示のいくつかの実施形態は、アンプルを正確に補充するための自動補充システム200を制御する方法に向けられている。図4を参照すると、1又は複数の実施形態において、方法300は、動作302において、複数の液面センサを有する自動補充システムの動作を制御することを含む。いくつかの実施形態では、複数の液面センサのそれぞれが、アンプルの内面の高さに沿って既知の位置に垂直方向に位置づけられており、複数の液面センサのそれぞれが、アンプル内の液面を検出するように構成されており、複数のセンサのそれぞれが、自動補充システムの一部の補充機能に対応する。いくつかの実施形態において、自動補充システムは、先に説明した実施形態のうちの1又は複数であるセンサコントローラ及びマスフローコントローラを備える。
【0047】
[0063]動作304において、本方法はさらに、複数の液面センサのうち第1の液体センサからセンサコントローラへの信号を受信することを含み、動作306において、複数の液面センサのうち第2の液体センサからセンサコントローラへの信号を受信することを含む。第1の液体センサは、アンプルの底部から第1の距離に位置し、第1の液体センサは、アンプルの低い液面状態を決定するように構成される。第2の液体センサは、アンプルの底部から第2の距離に位置し、第2の液体センサは、アンプルの完全な液面状態を決定するように構成される。
【0048】
[0064]動作308において、本方法はさらに、複数のセンサそれぞれの補充動作を決定することを含み、センサコントローラは、ガス送達コントローラに信号を送信し、第1の液体センサの信号は、ガス送達コントローラにマスフローコントローラを作動させることを促すように構成され、第2の液体センサの信号は、ガス送達コントローラにマスフローコントローラを止めることを促すように構成される。マスフローコントローラ(MFC)は、本開示の様々な実施形態の動作を説明するために使用される。しかしながら、当業者であれば、本開示の範囲がMFCに限定されず、他のガス送達システム(例えば、ダイヤフラム、ALDバルブ)が使用可能であることを認識するであろう。動作310において、本方法は、液面が低液面Lにあるときにマスフローコントローラを作動させるようガス送達コントローラに促すことをさらに含み、動作312において、本方法は、液面が液面Hにあるときにマスフローコントローラを作動させるようガス送達コントローラに促すことをさらに含む。
【0049】
[0065]いくつかの実施形態では、センサコントローラが、特定の液面に達したときを示すために、1又は複数の液面センサから液面信号を送信及び受信するように構成される。第1の液面センサ及び第2の液面センサは、マスフローコントローラを起動させること及び止めることを示すように構成されている。第1の液面センサは、アンプルを補充する必要があることをセンサコントローラに示し、信号を送信するように構成され、これにより、コントローラにマスフローコントローラを作動させるよう促し、第2の液面センサは、アンプルが補充されたことをセンサコントローラに示して信号を送信するように構成され、センサコントローラにマスフローコントローラを止めるように促す。
【0050】
[0066]いくつかの実施形態において、本方法はさらに、ステートマシンを用いて自動補充システムを動作させることを含む。いくつかの実施形態では、ステートマシンが、センサコントローラの複数の動作に関連する複数の状態を含む。図5及び図6を参照すると、ステートマシンの複数の状態は、アンプルの液面に相当する。
【0051】
[0067]図5は、例示的なアンプル400の容積401内部の対応する液面高さを有する、少なくとも図1の液面センサ(150,152,154,156)の概略図を示す。図6は、液面センサ(150,152,154,156)に対する容積401内部の液面高さに対応するステートマシンの複数の状態を図解している。
【0052】
[0068]図5に示されるように、アンプル400は、内面418を有する側壁414を備える。液面センサ(150,152,154,156)は、側壁414の内面418の垂直高さ(H1,H2,H3及びH4)に沿って配置されている。ここで使用されるように、「垂直」という用語は、アンプルの底部に直交する方向を意味する。垂直高さH1は、底部液面センサ150の底面にある液面、又はこれを下回る液面に相当する。底部液面センサ150は、液面が垂直高さH1に達するか又はこれを下回った場合、センサコントローラ170に信号を送信するように構成されている。垂直高さH2は、第1の液面センサ154における、又はこれを下回る液面に相当する。第1の液面センサ154は、液面が垂直高さH2に達するか、又はこれを下回った場合、センサコントローラ170に信号を送信するように構成されている。垂直高さH3は、第2の液面センサ156における、又はこれを上回る液面レベルに相当する。いくつかの実施形態では、垂直高さH3の第2の液面センサ156は、製造制御センサとして構成され、これがオンの場合、以下でさらに詳細に説明するようにダンププロセスが開始される。第2の液面センサ156は、液面が垂直高さH3に達したか、又はこれを上回った場合、センサコントローラ170に信号を送信するように構成される。垂直高さH4は、上部液面センサ152にある、又はこれを上回る液面に相当する。上部液面センサ152は、液面が垂直高さH1に達したか、又はこれを上回った場合、センサコントローラ170に信号を送信するように構成されている。いくつかの実施形態では、垂直高さH4の上部液面センサ152が、境界センサとして構成され、これがオンの場合、以下でさらに詳細に説明するようにダンプ及び警告プロセスが開始される。
【0053】
[0069]液面センサ(150,152,154,156)の垂直高さ(H1,H2,H3,H4)は、アンプルの側壁に沿った任意の高さであり得る。垂直高さ(H1,H2,H3,H4)を決定するために、前駆体化学物質のさまざまな最適化が、液面の関数として検討され得る。いくつかの実施形態において、垂直高さは、前駆体化学物質の分解を最小化するためにアンプル中に最小量の前駆体化学物質を保持するように選択される。いくつかの実施形態において、垂直高さ(H1,H2,H3,H4)は、前駆体化学物質のサイクル当たりの成長に従って決定され得る。いくつかの実施形態において、垂直高さ(H1,H2,H3,H4)は、前駆体化学物質の蒸発速度及び前駆体化学物質の分解速度が所与の温度で変化し得るので、アンプル内の前駆体化学物質の温度の関数として、前駆体化学物質のサイクル当たりの成長に従って決定され得る。いくつかの実施形態において、垂直高さH1は、最小の分解量を有するように選択される。
【0054】
[0070]図6に示すように、図5の前述の液面高さはそれぞれ、ステートマシン500のステータスに相当する。図6により、例示的な単回バッチの下でのステートマシン500のステータスが図解されている。単回バッチは、実行される完全なプロセスレシピの下で処理される基板の数として規定される。特に、フルプロセスレシピの下で処理された基板の数は、特定のプロセスレシピに対する連続基板製造プロセス中に処理された任意の数の基板についてのものであり得る。複数回バッチは、同じプロセスレシピであり得るか、又は異なるプロセスレシピであり得る。複数回バッチは、ダウンタイムの有無にかかわらず、同じレシピの連続した中断のないバッチを含み得る。本開示のアンプルは、単回又は複数回バッチの前、単回又は複数回バッチの後、バッチ同士の間又はバッチの最中に、補充され得る。
【0055】
[0071]単回バッチの場合、ステートマシン500について以下の状態が発生することがあり、ステートマシン500は、自動補充システム200の構成要素のうち1又は複数にアクションを実行するよう促すことができる。当該プロンプト(prompt:促し)は、単回バッチ中、その前、又はその後に起こり得る。液面高さが底部液面センサ150(垂直高さH1)にあるか、又はそれを下回る場合、ステートマシン500は液面LLの信号を受信し、ステートマシン500は、低-低(Low Low)状態に置かれる。液面高さが第1の液面センサ154(垂直高さH2)を下回ると、ステートマシン500は液面Lの信号を受信し、ステートマシン500は、ニード・フィル(Need Fill)状態に置かれる。液面高さが第2の液体センサ156(垂直高さH3)にあるか、又はこれを上回る場合、ステートマシンは液面Hの信号を受信し、ステートマシン500はストップ・フィル(Stop Fill)状態に置かれる。液面高さが上部液面センサ152(垂直高さH4)にあるか、又はこれを上回る場合、ステートマシンは液面レベルHHの信号を受信し、ステートマシン500は高-高(High High)状態に置かれる。
【0056】
[0072]低-低状態において、いくつかの実施形態では、ステートマシン500が、ガス送達コントローラ291に、図2図3のガス供給279及びバルクバルブ224のうち1若しくは複数を作動又は増大させるよう促し、これによってアンプル400が補充される。いくつかの実施形態では、低-低状態において、ステートマシン500が、ガス送達コントローラ291に、液面がストップ・フィル状態に達するまで、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1若しくは複数を作動又は増大させるよう促す。ニード・フィル状態を下回る場合、ステートマシン500が、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1若しくは複数を作動又は増大させるよう促す。液面が垂直高さH2を通過した場合、ステートマシンは、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうち1又は複数を止めるよう促す。ガス供給279の流れが止まる時間の遅延に起因して、いくつかの実施形態では、液面が高さH2の上方を通過する。いくつかの実施形態では、ニード・フィル状態において、ステートマシン500が、ガス送達コントローラ291に、液面がストップ・フィル状態に達するまで、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1若しくは複数を作動又は増大させるよう促す。ストップ・フィル状態において、ステートマシン500は、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうち1又は複数を止めるよう促す。
【0057】
[0073]以下でさらに詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、マシン500が、センサコントローラ170又はガス送達コントローラ291のうち1又は複数に対して、ステートマシン500の状態又は液面を示すプロンプトを、ユーザインターフェースに警告又は通知又は表示するよう促す。いくつかの実施形態では、低-低状態において、ステートマシン500が、センサコントローラ170又はガス送達コントローラ291のうち1又は複数に対して、アンプル400が臨界液面を下回っていることを示すプロンプトを、ユーザインターフェースに警告又は通知又は表示するよう促す。いくつかの実施形態では、高-高状態において、ステートマシン500が、センサコントローラ170又はガス送達コントローラ291のうちの1又は複数に対して、アンプル400が臨界液面を上回っていることを示すプロンプトを、ユーザインターフェースに警告又は通知又は表示するよう促す。
【0058】
[0074]いくつかの処理シナリオでは、自動補充システム200(ステートマシン500及び制御ソフトウェア190を含む)が、複数のアンプルの液面を同時に、補充及びモニタリングする。いくつかの実施形態では、自動補充システム200(ステートマシン500及び制御ソフトウェア190を含む)が、処理チャンバ283内で処理されている基板のバッチに依存して、方法300及びステートマシン500を実装して作動させる。よって、以下でさらに詳細に説明するように、自動補充システム200(ステートマシン500及び制御ソフトウェア190を含む)は、処理されている基板の所定のバッチの前、その間又はその途中で、方法300及びステートマシン500を作動させる。
【0059】
[0075]図7に示すように、図5の前述の液面高さはそれぞれ、ステートマシン600の状態に相当し、ステートマシン600には、図6のステートマシン500のマシン状態が組み込まれる。図7により、処理チャンバ283の複数の基板製造プロセス中の複数回バッチ下におけるステートマシン600のマシン状態が図示されている。複数回バッチは、同じプロセスレシピであり得るか、又は異なるプロセスレシピであり得る。複数回バッチは、ダウンタイムの有無にかかわらず、同じレシピの連続した中断のないバッチを含み得る。本開示のアンプルは、単回又は複数回バッチの前、単回又は複数回バッチの後、バッチ同士の間又はバッチの最中に補充され得る。処理チャンバ283は、1又は複数の基板を総バッチカウントで処理しながら、基板を処理し、基板を搬送し、特定のバッチレシピを開始又は停止するように構成される。
【0060】
[0076]総バッチカウントを有する複数回バッチの場合、ステートマシン600について以下の状態が発生する可能性があり、ステートマシン600は、自動補充システム200の構成要素のうちの1又は複数にアクションを実行するよう促し得る。当該プロンプト(促し)は、総バッチカウントの期間中、複数回バッチの1又は複数の間、その前、又はその後に発生し得る。
【0061】
[0077]ステートマシン500が低-低状態(液面LL、垂直高さH1)にあり、処理チャンバ283が基板を搬送している場合、ステートマシン600は、バッチ・スタート・フィル状態に置かれる。代替的に、ステートマシン500がニード・フィル状態(液面L、垂直高さH2)にあり、処理チャンバ283が基板を搬送しており、処理チャンバ283が所定のバッチカウンターで少なくとも部分的に完了している場合、ステートマシン600はバッチ・スタート・フィル状態に置かれる。ステートマシン600のバッチ・スタート・フィル状態は、液面がストップ・フィル状態(液面H、若しくはこれを上回る)に達するまで、又はバッチ・ストップ・フィル状態に達するまで、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1若しくは複数を作動又は増大させるようガス送達コントローラ291に促す。いくつかの実施形態では、ステートマシン500が低-低状態にある場合、ガス送達コントローラ291が警告インジケータをユーザインターフェースに送信するが、処理チャンバ283の処理は中断されないままである。いくつかの実施形態において、低-低状態は、ガス送達コントローラ291が警告インジケータをユーザインターフェースに送信し、283の処理を終了させるように促す。
【0062】
[0078]ステートマシン500が液面Lと液面Hとの間(垂直高さH2と垂直高さH3との間)にある場合、ステートマシン600は、バッチ・ストップ・フィル状態に置かれる。あるいは、処理チャンバ283が開始されているものの、レシピがまだ開始されていない場合、ステートマシン600は、バッチ・ストップ・フィル状態に置かれる。あるいは、ステートマシン500が液面LLと液面L以上との間(垂直高さH1と垂直高さH2との間)にある場合、ステートマシン600はバッチ・ストップ・フィル状態に置かれる。ステートマシン600のバッチ・ストップ・フィル状態は、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1又は複数を止める又は減少させるよう促す。
【0063】
[0079]いくつかの実施形態では、液面が垂直高さH3より上方を通過するか、又は垂直高さH3でセンサを作動させると、ステートマシン500はダンプ状態(Dump State)に置かれ、ステートマシン500はガス送達コントローラ291に、アンプル100から液体を排出するよう促し、ガス送達コントローラ291は、ユーザインターフェースに警告インジケータを送信するが、処理チャンバ283の処理は中断されないままである。いくつかの実施形態では、ダンプ状態が、警告インジケータをユーザインターフェースに送信し、283の処理を終了させる。
【0064】
[0080]先に述べたように、液面が垂直高さH2を通過した場合、ステートマシンは、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279又はバルクバルブ224のうちの1又は複数を止めるよう促す。ガス供給部279の流れが止まる時間の遅延に起因して、いくつかの実施形態では、液面が垂直高さH2を超えて通過する。いくつかの実施形態では、処理チャンバ283が基板を処理しており、かつ液面が高さH2にある場合、ステートマシン500は、バッチ・ミッド・フィル状態に置かれる。ステートマシン600のバッチ・ミッド・フィル状態は、ガス送達コントローラ291に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1又は複数を止めるよう促すが、処理チャンバ283の基板処理を終了させない。いくつかの実施形態では、ステートマシン600のバッチ・ミッド・フィル状態がさらに、前駆体固有のデータを格納するためのデータ構造に格納されたバッチカウントを開始して、液面が垂直高さH2を下回るまで処理された基板の数をカウントする。いくつかの実施形態では、処理チャンバ283の連続処理が原因で液面が低下するにつれて、ステートマシン600は、液面が垂直高さH2を下回った場合に、ガス供給279及びバルクバルブ224のうちの1又は複数を止めるようガス送達コントローラ291に促す。いくつかの実施形態では、バッチ・ミッド・フィル状態が3回より多く連続して発生した場合、ガス送達コントローラ291は、警告インジケータをユーザインターフェースに送信するが、処理チャンバ283における処理は中断されないままである。バッチ・ミッド・フィル状態のバッチカウントは、バッチ・ミッド・フィル状態のミッド・フィル間で処理された基板の数を決定するためのカウントをもたらす。
【0065】
[0081]図8A及び図8Bはそれぞれ、ステートマシン500及びステートマシン600をそれぞれ図示している。図示されたステートマシン(500,600)は簡略化された表現であり、半導体プロセスのリアルタイム制御に使用されるステートマシンはより複雑であり、図面に図示されたよりも著しく多くの状態及び遷移を有することが理解されるべきである。先に図6で示したように、ステートマシン500は多数の状態を含み、これには低-低状態、ニード・フィル状態、ストップ・フィル状態、及び高-高状態が含まれる。同様にステートマシン600には、ステートマシン500の状態のうち少なくとも1つが組み込まれ、ステートマシン600には、バッチ・スタート・フィル状態及びバッチ・ストップ・フィル状態が含まれる。いくつかの実施形態では、ステートマシン600がさらに、任意選択的なバッチ・ミッド・フィル状態を含む。
【0066】
[0082]例として、そして先に述べたように、当該状態は、液面センサ(150,152,154,156)、バルクバルブ224の動作、ヒータ226、ニードルバルブ265、ガス供給279、及び処理チャンバ283へのガスの流れのうち1又は複数の状態を表し得る。ある状態から別の状態への各変化は、遷移により、例えばステートマシン500の第1の遷移510、又は状態管理600の第1の遷移610により、生じる。各状態は、当該状態への、及び当該状態からの遷移を1又は複数有し得ることに留意すべきである。これは例えば、異なる状態に遷移するためにハードウェアの項目による応答をトリガする制御信号又はセンサ出力であり得る。
【0067】
[0083]図8A及び図8Bは、シンプルなステートマシンを図解しているが、当該ステートマシンを表すために他の技術が採用され得る。例として、図6及び図7の状態表によって表されるステートマシン500及び600はそれぞれ、表形式の関連する状態及び条件を有する。いくつかの実施形態では、ステートマシン500及び600が、遷移のためのバイナリ条件をもたらし、一方では例えば、ステートマシン600が、状態変化を評価するための一般化された式をもたらす。ステートマシンのソフトウェア実装で一般的に使用されるその他の表現には、アルゴリズムステートマシン、統一モデリング言語(「UML」)状態図、有向グラフ(directed graphs)などが含まれる。
【0068】
[0084]図9は、ハンドリングハードウェア752から入力を受信し、ハンドリングハードウェア752に出力を送信するように構成されているニューラルネットワーク700を含む制御システム750を図解している。いくつかの実施形態では、ハンドリングハードウェア752が、センサコントローラ170、液面センサ(150,152,154,156)、ガス送達コントローラ291、バルクバルブ224、ヒータ226、ガス圧力センサ228、ニードルバルブ265、及びガス供給279のうち1又は複数を含む。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700がさらに、ユーザ入力インターフェース198からユーザ入力を受信するように構成される。例えば、ユーザ入力には、前駆体固有のパラメータ、プロセスレシピ、及びバッチカウントが含まれ得る。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700が、ユーザ出力インターフェース199に出力を送信するように構成される。例えば、ユーザ出力は、人間によるモニタリング及び制御のためのグラフィカルユーザインターフェースを含み得る。描かれているニューラルネットワークは一般化された表現であることが理解されるであろう。一般的な動作では、ハンドリングハードウェア752が、ニューラルネットワーク700に入力754を提供し、一方でニューラルネットワーク700は、1又は複数の先の実施形態の有限ステートマシン(ステートマシン500、ステートマシン600)の1又は複数の状態を計算する。一方でこれらの状態は、ニュートラルネットワークからハンドリングハードウェア752への出力756によってハンドリングハードウェア752に制御信号をもたらす。
【0069】
[0085]ニューラルネットワーク700への入力754は、ハンドリングハードウェア752から導出される任意のデータ、例えば光学センサ、圧力計及びスイッチなどからのセンサデータを含み得る。いくつかの実施形態では、入力754が、ロボットデータ又は処理チャンバ283からのプロセスデータ(例えば処理中のレシピ及びバッチカウント)も含む。いくつかの実施形態では、処理チャンバが、ハンドリングハードウェア752の構成要素である。いくつかの実施形態では、入力754が、ハンドリングハードウェア752の個々の構成要素によってデータ処理が行われる処理済みセンサデータも含み得る。例えば、ハンドリングハードウェア752の個々の構成要素は、コンポーネントステータスのブール表現に変換される。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700への入力754が、システム情報、例えばピック時間、処理ステータス、基板又は基板のバッチの遷移時間などを含む。おおまかに言えば、入力754は、ハンドリングハードウェア752から利用可能な任意の生データ又は処理済みデータの形態である。
【0070】
[0086]いくつかの実施形態では、制御システムの入力754及び出力756が、ベクトル、実数、複素数を含むことができ、当該データは、整数、浮動小数点値、又はニューラルネットワーク700とともに使用するのに適した任意の他の数値表現として、表され得る。いくつかの実施形態では、入力754及び出力756が非同期608である。
【0071】
[0087]図示したように、ニューラルネットワーク700は、オブジェクトの3層ネットワークを含む。特に、入力層におけるニューラルネットワーク700の上部レベル又は上部層702は、入力データ又は入力信号をセンサコントローラ170から、いくつかの実施形態では、ユーザ入力インターフェース198から、受信する。出力は、出力層の底部レベルにより生成されてもよく、出力をガス送達コントローラ291に送信し、いくつかの実施形態では、ユーザ出力インターフェース199に送信する。
【0072】
[0088]複数の実施形態では、各オブジェクトが、1つのユニプロセッサコンピュータ、複数のユニプロセッサコンピュータ、1つのマルチプロセッサコンピュータ、複数のマルチプロセッサコンピュータなどで実装され得る。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700が、複数のオブジェクトにわたる出力ベクトルに対する入力ベクトルの並列計算をもたらす。いくつかの実施形態では、オブジェクトノードが、アルゴリズムを用いて評価又は計算され得る。評価の実行は、並列的又は逐次的に、1つのコンピュータ上でローカルに、又は複数のコンピュータにわたり分散して、行うことができる。アーキテクチャは、マルチスレッド化、マルチタスク、分散コンピューティング、バッチコンピューティング、タイムシェアコンピューティング、リモートプロシージャコール、クライアント-サーバコンピューティング、ピアツーピアコンピューティング、SIMDコンピューティング、MIMDコンピューティング、SISDコンピューティング、MISDコンピューティング、サービス指向アーキテクチャ、n層アーキテクチャ、モノリシックソフトウェアアーキテクチャ、モジュラーソフトウェアアーキテクチャ、又は当技術分野で知られた他のアーキテクチャを採用し得る。
【0073】
[0089]それぞれのレベル(又は層)は、任意の数の人工ニューロンを有するオブジェクトを含む。いくつかの実施形態では、入力層072、出力層706及び中間層704には、任意の数のオブジェクトが存在する。いくつかの実施形態では、入力層702におけるオブジェクトの数が、入力の成分数に対応し、出力層706におけるオブジェクトの数が、出力の成分数に対応する。いくつかの実施形態では、中間層704におけるオブジェクトの数が、例えば、入力層702及び出力層706におけるオブジェクトの平均数である。
【0074】
[0090]1又は複数の実施形態において、ニューラルネットワーク700の1又は複数の層(702,704,706)のオブジェクトはそれぞれ、隣接層のオブジェクトに完全に接続される。別の言い方をすれば、入力層702における個々のオブジェクトからの出力は、中間層704におけるそれぞれ及び全てのオブジェクトへの入力として、提供される。同様に、中間層704におけるそれぞれ及び全てのオブジェクトからの出力は、出力層706のそれぞれ及び全てのオブジェクトへの入力として、提供される。
【0075】
[0091]いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700が、有限ステートマシン(例えば前述の実施形態のステートマシン500及びステートマシン600)に、プロンプトを提供する。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク700が、ニューラルネットワーク・スケジューラである。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク・スケジューラが、入力を処理して、ステートマシン500及びステートマシン600のうちの1又は複数の状態を計算するように動作する。ステートマシン500及びステートマシン600のうち1又は複数の状態は、ニューラルネットワーク・スケジュールの任意の電流値、信号又はデータを用いて、ある状態から別の状態への遷移のための条件が必要かどうかを決定し、任意の適切な制御信号をハンドリングハードウェア752に生成し得る。
【0076】
[0092]いくつかの実施形態では、本開示のステートマシンが、複数の同時状態を採用し得る。いくつかの実施形態では、本開示のステートマシンが、自動補充システム200の個々の構成要素のための複数のドーター・ステートマシンを含み、当該ドーター・ステートマシンは、ハードウェアの離散的なグループのためのステートマシン500又はステートマシン600の1又は複数のタスクを評価する。
【0077】
[0093]図10は、先に説明した1又は複数の実施形態の有限ステートマシン801及びニューラルネットワーク700を用いて、自動補充システム200を制御するためのプロセス800を示す。いくつかの実施形態では、有限ステートマシン801が、前述の実施形態の1又は複数のステートマシン(500,600)である。
【0078】
[0094]ニューラルネットワーク700は、自動補充システム200からデータを受信し、ステップ802に示すように、データ入力がニューラルネットワーク700に適用される。次に、ニューラルネットワーク700は、ステップ804に示されるようにノードを処理し、ステップ806に示されるように出力を計算する。有限ステートマシン801は、ニューラルネットワーク700からの出力を用いて、ステップ808に示されるように現在の状態を評価し、ステップ810に示されるように別の状態に遷移するか否かを決定する。ステップ810において遷移が適切であると決定された場合、次に有限ステートマシン801は、ステップ812に示されるような新たな状態への変化に進み、システム730に出力するための対応する制御信号を生成する。ステップ810において遷移が適切でない場合、有限ステートマシン801は、ステップ808において現在の状態を再評価するために戻ることになる。いくつかの実施形態では、前述したように、ある状態から別の状態への遷移は条件付き遷移であってもよく、よって、プロセスツール内部チャンバ内の圧力が閾値を下回ったときに、状態が条件付きで別の状態に遷移することがあり、ここで閾値は、ニューラルネットワークからの重みによって表される。同様に、いくつかの実施形態では、遷移が、ブール値及び/若しくはブール表現、又はセンサデータ又は信号である。他の実施形態では、重みが、状態からの多数のあり得る遷移に割り当てられた値を表し得る。
【0079】
[0095]いくつかの実施形態では、自動補充システム200がステップ814において、スタットマシン801によって作成及び送信される制御信号を受信する。いくつかの実施形態では、自動補充システム200が、ステップ816において連続的に制御信号を実行し、いくつかの実施形態では、連続的にデータ出力を生成する818。これらのステップのタイミングは、連続的又は周期的であり得ること、また同期的又は非同期であり得ることが理解されるであろう。
【0080】
[0096]図11は、前駆体固有のデータを格納するためのデータ構造900を示す。データ構造900は、一般に、前駆体識別子910、前駆体圧力マップ915、プロセス履歴920、レシピ識別子930、バッチ識別子940、バッチカウンター945及びリアルタイムデータ950を含み得る。
【0081】
[0097]データ構造900は、XMLデータベース、リレーショナルデータベース、オブジェクトリレーショナルデータベース、又は本明細書に記載されるような情報を格納するのに適した任意の他のデータベース若しくはデータ構造として、実装され得る。データ構造900は、揮発性メモリ(例えば制御プログラムの実行のために割り当てられたメモリ)に、又は不揮発性メモリ(製造設備データリポジトリ)に、又はこれらの何らかの組み合わせに、具現化され得る。ウェハデータを1つのデータ構造に保存することにより、ウェハ固有のデータへのアクセスが容易になったり、ウェハのデータ(例えば以下に説明するデータを含む)の移植性が向上するなど、著しい利点が提供され得る。
【0082】
[0098]いくつかの実施形態では、データ構造900が、ガス供給279によって供給されている前駆体を識別及び/又は記述する、前駆体識別子910並びに前駆体圧力マップ915を含む。これには、ウェハをグローバルに、又は特定の製造施設、ウェハロット、若しくは他の適切なコンテキスト内で一意に識別する番号又は他のコードが含まれ得る。前駆体識別子910は、記述データ(例えば前駆体の化学的特性)も含み得る。
【0083】
[0099]いくつかの実施形態では、圧力データを用いて、所与の前駆体について、複数のチャンバにわたるチャンバ同士の間の化学物質送達を一致させることができる。特に、圧力マップ915は、バッチにわたって1又は複数のガス送達コントローラ291及び処理チャンバ283に適用することができる。例えば(これに限られない)、異なる前駆体ガス、異なるリストリクタ及びガス導管長を有する2つの例示的な処理チャンバにおいて、当該パラメータを有する所与の圧力マップ915を、ガス供給279及びマスフローコントローラ244から送出される化学物質の量と一致させることにより、異なる前駆体ガスを有する当該2つの処理チャンバ間の均一性が確立される。別の言い方をすれば、ガス圧力センサ228上の異なる前駆体にわたる異なる圧力を一致させることによって、ガス供給279及びマスフローコントローラ244から送出される化学物質の量が、複数の処理チャンバにわたる均一性及び制御のために調整され得る。
【0084】
[0100]いくつかの実施形態では、データ構造900が、1又は複数の処理チャンバについてのイベントログ、レシピ、プロセスステップなどを含むプロセス履歴920を含む。こうして、1又は複数の処理チャンバの完全又は部分的な履歴は、その後のレビュー又はアーカイブのためにデータ構造900に格納される。
【0085】
[0101]いくつかの実施形態では、データ構造900が、1又は複数上の基板を処理するためのレシピ930を含む。これは、特定の基板又はチャンバプロセスに適用可能な現在の又は将来のレシピであり得る。基板がバッチ又は他のグループプロセスのために意図された多数の基質のうちの1つである場合、レシピ930は、レシピを含む外部の(データ構造からの)データ位置への参照を含むことができ、これにより、1つのレシピが多数の処理チャンバにわたり共有され得る。
【0086】
[0102]いくつかの実施形態では、データ構造900が、バッチプロセス、又はバッチの数若しくは所与のプロセスを格納するバッチカウンター945を含むバッチ識別子940を有する。
【0087】
[0103]いくつかの実施形態では、データ構造900が、前駆体識別子910に格納された前駆体特性に関するリアルタイムデータ950を含む。このデータには、多数のフィールド、例えば温度、圧力、所与のバッチ又はレシピ中の補充量などのさまざまなデータ型の関連テーブルが含まれ得る。
【0088】
[0104]他のフィールドも可能であること、また各フィールドには、単一のデータ項目、一連のデータ項目、又は対応するデータを含むテーブル若しくは外部データソースへの参照が含まれ得ることが、理解される。さらに、データは、オブジェクト指向データ構造、XMLデータ構造、リレーショナルデータベース、又はこれらのフィールド内のデータの格納及び検索に適した任意の他の形式で具現化され得ることが理解されるであろう。著しい利点として、データ構造900は、ウェハに関する任意の関連データをカプセル化することができ、他の任意の環境に容易に移植され得る。よって、データ構造900は、製造施設のデータリポジトリに格納されてもよく、現在のプロセス、また任意の後続のプロセスにおいて使用され得る。データ構造900は、ウェハとともに他の製造施設に搬送されてよく、ウェハを分析するための様々な異なるプログラム(収率、スループットなどを計算するための施設全体のプログラムを含む)によって、またウェハが処理されるべき特定のハンドリング/処理システムによって、使用され得る。他の利点は上記から明らかであろうが、他の利点には、製造プロセス中により効率的及び/又は正確な処理決定を可能にするウェハの物理モデルを維持する能力が含まれる。
【0089】
[0105]図12は、アンプル補充プロセスを制御するために前駆体及び処理情報を利用するためのシステム1000を示す。システム1000において、自動、半自動若しくは手動プロセス、又はこれらの組み合わせにより、ガス送達システム1002が、1又は複数の補充1004を介して導かれる。データは、プロセス全体を通して収集され、データベース1010に送られてもよく、当該データは、ガス送達システム1002に関連するデータ構造とともに格納され得るか、さもなくば当該データ構造により、索引付けされ得る。いくつかの実施形態では、垂直液面、1又は複数の構成要素のステータス、圧力、温度、ガス送達量などのデータが、システム1000内のセンサから取得される。いくつかの実施形態では、当該データが、データベース1010に送られ、ガス送達システム1002のための他のデータと関連付けられる。
【0090】
[0106]各リフィル1004は、データを受信して、及び/又は制御信号を(例えば、ロボット又は処理モジュールを制御するために)ガス送達システム1002に適用し得る。ガス供給システム1002の状態又は補充1004を通じて、記録、オブジェクト、又は他のデータ構造が、データベース1010内に作成され得る。データ構造は、上述したようにデータ構造900のデータと関連付けられ得るか、又は当該データにより索引付けされ得る。
【0091】
[0107]いくつかの実施形態では、ガス送達システム1002によって実行されるアクション又は測定が、関連データ、メタデータ又はセンサデータの任意のインスタンスとともに、データベース1010に記録される。これらの値、データ及びメタデータのいずれか又は全ては、ガス送達システム1002との関連でデータベース1010に格納され得る。線形システムが描かれている一方で、ガス送達システム1002は、任意の順序で、ある補充から別の補充にパスされ得ることが理解されるであろう。
【0092】
[0108]ある態様では、データベース1010が、リアルタイムで維持され得る。データベース1010は、補充1004及び/又はガス送達システム1002自体の状態に関する情報、並びに任意の他の関連データを包含し得る。データベース1010は、ユーザインターフェース又は補充管理システムに、利用可能であり得る。データベース1010は、リアルタイムで利用可能であり得る。複数の実施形態では、データベース1010は、SQLデータベース管理システム、XMLデータベース管理システムによって、又は他の任意のデータベース管理システム若しくはデータ格納システムによって、格納され得る。いずれの場合も、データベースは、オフサイトで、及びシステムから離れた場所(データベース1010)に格納され得る。
【0093】
[0109]図13は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)1102、複数のインターフェース1104、複数のブラックボックスレコーダ1108、複数のアプリケーションロジック1110、及び複数のAPI 1112を備える例示的なソフトウェアシステム1100を示す。図示したように、ソフトウェアモジュールは、スタック状に配置されている。いくつかの実施形態では、モジュールが、1又は複数のアプリケーション1114を形成するために、一緒にグループ化される。アプリケーション1114は、インターフェース1104を介してソフトウェアモジュールと通信し得る。
【0094】
[0110]図示したように、いくつかの実施形態では、GUI 1102アプリケーション1114と、アプリケーションロジック1110を含むロジックアプリケーション1114と、アプリケーションロジック1110及び1又は複数のAPI 1112を含むアプリケーション1114とがある。ブラックボックスレコーダ1108のうち1又は複数が、データ1118を生成する。いくつかの実施形態では、データ1118が、ソフトウェアモジュールの状態に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、当該情報が、モジュール同士の間で送信及び受信されるデータ又は情報に対応する。いくつかの実施形態では、当該情報が、アラート、エラーメッセージ、ステータスメッセージ、又はソフトウェアモジュールの動作に関連する他のメッセージの形態である。いくつかの実施形態では、ブラックボックス1108のうちの1又は複数が、ソフトウェアモジュールにアクセスし、ソフトウェアモジュールからデータ又は情報を抽出する。これはいくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュールへのメソッドコールとして実装される。複数の実施形態では、ブラックボックス1108及びソフトウェアモジュールが、アスペクト指向プログラミングアルゴリズムにおけるアスペクトとして実装される。データ1118は、システムの状態を決定することを補助するために利用され得る。
【0095】
[0111]図14には、プロセスハードウェアを相互接続するためのネットワークが示されている。システム1200は、複数のコントローラ1204を備え、これについていくつかの実施形態では、先の実施形態で説明した制御ソフトウェア及び/又はデータ構造のいずれかが採用される。いくつかの実施形態では、コントローラ1204が、共有物理媒体1206を使用する他のプロセスハードウェアを含む、本明細書に記載される構成要素1202(例えば、コントローラ、バルブなど)又はセンサのうちの1又は複数に接続される。いくつかの実施形態では、共有媒体1206が、例えばハードワイヤード又はシリアル接続であり、これによってコントローラ及び/又は構成要素1202が、1つの通信バスを使用して相互接続される。
【0096】
[0112]本明細書全体を通して「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「様々な実施形態」、「1又は複数の実施形態」又は「ある実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって、本明細書全体にわたる様々な場所における「1又は複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「様々な実施形態において」、「1つの実施形態において」又は「ある実施形態において」などの語句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、材料又は特性は、1又は複数の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせ可能である。
【0097】
[0113]本明細書の開示は、特定の実施形態を参照して説明を提供したが、これらの実施形態は本開示の原理及び適用の単なる例示に過ぎないことが、理解されるべきである。当業者には、その思想及び範囲から逸脱することなく、本開示に対して様々な修正及び変形を加えられることが明らかであろう。よって本開示には、添付した特許請求の範囲及びこれらの均等の範囲内にある修正及び変形が含まれることが、意図されている。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A-B】
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】