(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】基板を処理するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240219BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
H01L21/302 101B
H01L21/31 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548967
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 US2021064872
(87)【国際公開番号】W WO2022186879
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョードリ, アビシェーク
(72)【発明者】
【氏名】ファー, ジョン クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】パティル, ラヴィクマール
(72)【発明者】
【氏名】ジュコ, エラー
(72)【発明者】
【氏名】チョン, イー
(72)【発明者】
【氏名】ルー, スーチン
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
5F004BA03
5F004BA09
5F004BB22
5F004BB28
5F004BC03
5F004CA06
5F004EA28
5F045AA08
5F045DP03
5F045EE04
5F045EF05
5F045EH13
5F045EH18
(57)【要約】
基板を処理するための方法及び装置が、本明細書で提供される。例えば、基板を処理するための装置が、基板支持体の基板支持面に向けてプロセスガスを導くように構成された上部供給ガスノズル、基板支持体の側面に向けてプロセスガスを導くように構成された側部供給ガスノズル、上部供給ガスノズルに接続された第1のガスライン、側部供給ガスノズルに接続された第2のガスライン、及び処理チャンバの処理空間にプロセスガスを提供するための第1のガスラインと第2のガスラインに接続された複数のバルブ、並びに、第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための装置であって、
チャンバ本体とリッドを備える処理チャンバ、
前記リッドを貫通して延在し、前記処理チャンバの処理空間内に配置された基板支持体の基板支持面に向けてプロセスガスを導くように構成された上部供給ガスノズル、
前記チャンバ本体を貫通して延在し、前記基板支持体の側面に向けて前記プロセスガスを導くように構成された側部供給ガスノズル、
前記上部供給ガスノズルに接続された第1のガスライン、前記側部供給ガスノズルに接続された第2のガスライン、及び前記処理チャンバの前記処理空間に前記プロセスガスを提供するための前記第1のガスラインと前記第2のガスラインに接続された複数のバルブ、並びに
前記第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は
前記第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のガスライン又は前記第2のガスラインのうちの少なくとも一方に接続された質量流量計を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数のバルブの入力又は出力のうちの少なくとも1つに接続され、前記第1のガスラインと前記第2のガスラインから前記プロセスガスをパージするように構成されたパージラインを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記パージラインは、前記複数のバルブの前記入力に接続され、前記パージラインは、第3のオリフィス流量制限器又は第3のニードルバルブを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のガスラインと前記第2のガスラインは、前記プロセスガスが、前記第1のガスラインに接続された前記第1のオリフィス流量制限器若しくは前記第1のニードルバルブ、又は前記第2のガスラインに接続された前記第2のオリフィス流量制限器若しくは前記第2のニードルバルブに入る前の位置で、互いに接続されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記複数のバルブは、第1のペアのバルブと第2のペアのバルブを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のペアのバルブと前記第2のペアのバルブの各々は、前記第1のガスライン及び前記第2のガスラインに接続された出力を有するバルブと、パージラインに接続された出力を有するバルブとを含む、請求項1から3、5、又は6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のペアのバルブと前記第2のペアのバルブの各バルブは、1以上の質量流量コントローラに接続された入力を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記第1のペアのバルブと前記第2のペアのバルブの各々は、1以上の質量流量コントローラに接続された入力と、前記第1のガスライン及び前記第2のガスラインに接続された出力とを含み、パージラインは、前記1以上の質量流量コントローラに直接接続されている、請求項1から3、5、6、又は8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記複数のバルブのうちの少なくとも1つの出力は、前記第1のガスラインと前記第2のガスラインとに並列に接続されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記複数のバルブは、第1のペアのバルブと第2のペアのバルブを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のペアのバルブと前記第2のペアのバルブの各々は、前記第1のガスラインに接続された前記第1のオリフィス流量制限器若しくは前記第1のニードルバルブ、又は前記第2のガスラインに接続された前記第2のオリフィス流量制限器若しくは前記第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を有する分割出力を有するバルブを含む、請求項1から3、5、6、8、10、又は11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のガスラインは、前記第1のオリフィス流量制限器又は前記第1のニードルバルブを備え、前記第2のガスラインは、前記第2のオリフィス流量制限器又は前記第2のニードルバルブを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記上部供給ガスノズルは、中心流制御用に構成された中心流出口と中間流制御用に構成された中間流出口を備え、前記中心流出口と前記中間流出口は、入口ポートを介してガスパネルに結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記側部供給ガスノズルは、側部流制御用に構成された側部流出口を備え、前記側部流出口は、対応する入口ポートを介してガスパネルに結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記処理チャンバは、プラズマ堆積プロセス又はエッチングプロセスのうちの少なくとも一方を実行するように構成されている、請求項1から3、5、6、8、10、11、又は13から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
基板を処理する方法であって、
上部供給ガスノズルに接続された第1のガスライン、側部供給ガスノズルに接続された第2のガスライン、及び前記第1のガスラインと前記第2のガスラインに接続された複数のバルブを介して、プロセスチャンバの処理空間にプロセスガスを供給すること、並びに
前記第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は
前記第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を介して、前記上部供給ガスノズル又は前記側部供給ガスノズルのうちの少なくとも一方を通る前記プロセスガスのガス流量を制御することを含む、方法。
【請求項18】
前記第1のガスラインに接続された前記第1のオリフィス流量制限器若しくは前記第1のニードルバルブ、又は前記第2のガスラインに接続された前記第2のオリフィス流量制限器若しくは前記第2のニードルバルブ、のうちの前記少なくとも一方を通る前記プロセスガスの流量を、前記第1のガスライン又は前記第2のガスラインのうちの少なくとも一方に接続された質量流量計を介して測定することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記プロセスチャンバの前記処理空間から前記プロセスガスをパージし、又は前記複数のバルブの入力若しくは出力のうちの少なくとも1つに接続されたパージラインを介して前記第1のガスラインと前記第2のガスラインのうちの少なくとも一方から前記プロセスガスをパージすることを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記パージラインは、前記複数のバルブの前記入力に接続され、前記パージラインは、第3のオリフィス流量制限器を備える、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、広くは、基板を処理するための方法及び装置に関し、特に、動作中に処理チャンバの処理空間へのプロセスガス流を管理するように構成された方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] プラズマ処理チャンバを、処理チャンバの中にプロセスガスを供給するガス源、及びプロセスガスからプラズマを生成するエネルギー源含むプラズマ処理装置が知られている。例えば、プラズマ処理は、1以上のプラズマ堆積プロセス(例えば、物理的気相堆積、化学気相堆積、原子層堆積など)、1以上のプラズマエッチングプロセス、又は1以上の他のプラズマプロセスを含み得る。典型的には、プラズマ処理中に、1種以上のプロセスガスが、処理チャンバの処理空間の中に導入される。例えば、プラズマエッチングプロセスに関して、複数のプロセスガス、例えば、オクタフルオロシクロブタン(C4F8)、酸素(O2)、六フッ化硫黄(SF6)などが、エッチングサイクル中に高速切り替えプロセスを使用して、処理チャンバの中に導入され得る。しかし、このようなプロセスは、かなり高価であり得る。というのも、複数の高速応答時間原子層堆積(ALD)バルブは、高速切り替え中に均一な質量流量及び圧力などの必要な流量パラメータを維持しながら、プロセスガスの間で高速切り替えを実現することが必要とされるからである。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 基板を処理するための方法及び装置が、本明細書で提供される。幾つかの実施形態では、基板を処理するための装置が、チャンバ本体とリッドを備える処理チャンバ、リッドを貫通して延在し、処理チャンバの処理空間内に配置された基板支持体の基板支持面に向けてプロセスガスを導くように構成された上部供給ガスノズル、チャンバ本体を貫通して延在し、基板支持体の側面に向けてプロセスガスを導くように構成された側部供給ガスノズル、上部供給ガスノズルに接続された第1のガスライン、側部供給ガスノズルに接続された第2のガスライン、及び処理チャンバの処理空間にプロセスガスを提供するための第1のガスラインと第2のガスラインに接続された複数のバルブ、並びに、第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を備える。
【0004】
[0004] 少なくとも幾つかの実施形態によれば、基板を処理する方法が、上部供給ガスノズルに接続された第1のガスライン、側部供給ガスノズルに接続された第2のガスライン、及び第1のガスラインと第2のガスラインに接続された複数のバルブを介して、プロセスチャンバの処理空間にプロセスガスを供給すること、並びに、第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を介して、上部供給ガスノズル又は側部供給ガスノズルのうちの少なくとも一方を通るプロセスガスのガス流量を制御することを含む。
【0005】
[0005] 本開示の他の及び更なる実施形態が、以下で説明される。
【0006】
[0006] 上記で簡潔に要約され、以下でより詳細に説明される本開示の実施形態は、添付の図面に示す本開示の例示的な実施形態を参照することにより、理解することができる。しかし、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容し得ることから、付随する図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、範囲を限定するものと見なすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[0007] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、エッチングに適した処理チャンバの概略断面図である。
【
図2】[0008] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図3】[0009] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図4】[0010] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図5】[0011] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図6】[0012] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図7】[0013] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図8】[0014] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システムの概略図である。
【
図9】[0015] 本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、基板を処理するための方法のフローチャートである。
【
図10】[0016]
図10A~
図10Cは、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、処理された基板の処理ゾーンの図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0017] 理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。図は縮尺どおりではなく、分かりやすくするために簡略化されていることがある。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、その他の実施形態に有益に組み込まれてよい。
【0009】
[0018] 動作中に処理チャンバの処理空間へのプロセスガス流を管理するように構成された方法及び装置の実施形態が、本明細書で提供される。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、装置が、上部供給ガスノズル、側部供給ガスノズル、並びに、上部供給ガスノズルと側部供給ガスノズルに接続する1以上の別個のガスラインに接続された1以上のオリフィス流量制限器及び/又はニードルバルブを備えてよい。本明細書で説明される方法及び装置は、高速切り替え中に処理空間の異なるセクションへの均一な質量流量及び圧力などのプロセスガス流パラメータを効果的に管理しながら、従来の方法及び装置と比較したときに、低減された数の高速応答時間ALDバルブを使用し、したがって、動作中に高速切り替えを実行するためのより費用効果に優れた方法を提供する。
【0010】
[0019]
図1は、本開示によるエッチングプロセスを実行するのに適した処理チャンバ100の一実施例の断面図である。本明細書で開示される教示と共に使用するように適合されてよい好適な処理チャンバは、例えば、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアルズ社から入手可能な処理チャンバを含む。他の処理チャンバ(PVD、CVD、ALDなど)も、本開示の方法の1以上から利益を得るように適合されてよい。
【0011】
[0020] 処理チャンバ100は、処理空間106を取り囲むチャンバ本体102及びリッド104を含む。チャンバ本体102は、典型的には、アルミニウム、ステンレス鋼、又はその他の好適な材料から製造される。チャンバ本体102は、概して、側壁108及び下部110を含む。基板支持アクセスポート(図示せず)が、概して、側壁108内に画定され、スリットバルブによって選択的に密封されて、処理チャンバ100に対する基板103の出し入れを容易にする。排気ポート126が、チャンバ本体102内に画定されて、処理空間106をポンプシステム128に結合する。ポンプシステム128は、パージステーションとしても機能する。ポンプシステム128は、概して、処理チャンバ100の処理空間106を排気し、処理空間106の圧力を調節するために利用される、1以上のポンプ及びスロットルバルブを含む。複数の実施形態では、ポンプシステム128が、プロセスの必要性に応じて、処理空間106の内側の圧力を、典型的には、約1mTorrから約500mTorrの間、約5mTorrから約100mTorrの間、又は約5mTorrから約50mTorrの間の動作圧力に維持するように構成されている。
【0012】
[0021] 幾つかの実施形態では、処理チャンバ100が、プラズマ処理のために容量結合RFエネルギーを利用してよく、又は幾つかの実施形態では、処理チャンバ100が、プラズマ処理のために誘導結合RFエネルギーを使用してよい。幾つかの実施形態では、遠隔プラズマからの混合ガスを、処理のために処理空間106に入る前に解離させることを容易にするために、遠隔プラズマ源177が任意選択的にガスパネルに結合されてよい。幾つかの実施形態では、RFソース電力143が、整合ネットワーク141を介してシャワーヘッドアセンブリ130に結合されている。RFソース電力143は、典型的には、約5000Wまで、例えば、約200Wから約5000Wの間、若しくは1000Wから3000Wの間、又は約1500Wを、任意選択的に、約50kHzから約200MHzの範囲内のチューニング可能な周波数で生成することができる。
【0013】
[0022] 複数の実施形態では、ガスパネル158が、処理チャンバ100に結合され、1以上の質量流量コントローラ157を含み、処理空間106に1種以上のプロセスガス及び/又は洗浄ガスを提供する。
図1で描かれている一実施例では、ガスパネル158から処理チャンバ100の処理空間106へのガスの供給を可能にするために、リッド104内に入口ポート132’、132”、132’”が設けられている。複数の実施形態では、ガスパネル158が、入口ポート132’、132”、132’”を通して、処理チャンバ100の内部空間106の中に、酸素(O
2)、アルゴンやヘリウム(若しくは他の希ガス)などの不活性ガス、又は四フッ化炭素(CF
4)、オクタフルオロシクロブタンすなわちパーフルオロシクロブタン(C
4F
8)、トリフルオロメタン(CHF
3)、六フッ化硫黄(SF
6)、四フッ化ケイ素すなわちテトラフルオロシラン(SiF
4)などの混合ガスを提供するように適合されている。少なくとも幾つかの実施形態では、ガスパネル158から提供されるプロセスガスが、酸素ガスなどの酸化剤を含む少なくとも1種のプロセスガスを含む。複数の実施形態では、酸化剤を含むプロセスガスが、アルゴン又はヘリウムなどの不活性ガスを更に含んでよい。幾つかの実施形態では、プロセスガスが、水素などの還元剤を含み、アルゴンなどの不活性ガス、又は窒素若しくはヘリウムなどの他のガスと混合されてよい。幾つかの実施形態では、塩素ガスが、単独で、又は窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスのうちの少なくとも1種と組み合わせて供給されてよい。酸素含有ガスの非限定的な例は、O
2、二酸化炭素(CO
2)、H
2O、亜酸化窒素(N
2O)、二酸化窒素(NO
2)、オゾン(O
3)などのうちの1種以上を含む。窒素含有ガスの非限定的な例は、N
2、アンモニア(NH
3)などを含む。塩素含有ガスの非限定的な例は、塩化水素(HCl)、塩素(Cl
2)、四塩化炭素(CCl
4)などを含む。複数の実施形態では、シャワーヘッドアセンブリ130が、リッド104の内面114に結合されている。シャワーヘッドアセンブリ130は、複数の開孔を含む。複数の開孔は、処理チャンバ100内で処理されている基板103の表面(例えば、中心、中間、側部)にわたり所定の分布で、ガスが入口ポート132’、132”、132’”からシャワーヘッドアセンブリ130を通って処理チャンバ100の処理空間106の中に流れることを可能にする。
【0014】
[0023] 一実施形態では、シャワーヘッドアセンブリ130が、複数のゾーンを有するように構成されている。複数のゾーンは、処理チャンバ100の処理空間106の中に流れるガスの個別制御を可能にする。
図1で示されている一実施例では、シャワーヘッドアセンブリ130が、基板支持体148の基板支持面に向けてプロセスガスを導くように構成された上部供給ガスノズル135を備える。したがって、上部供給ガスノズル135は、対応する入口ポート132’、132”を介してガスパネル158に別個に結合された、中心流量制御用に構成された中心流出口134と中間流量制御用に構成された中間流出口136とを含む。更に、1以上の側部供給ガスノズルが、チャンバ本体102を貫通して延在し、基板支持体148の側面に向けてプロセスガスを導くように構成され得る。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、側部供給ガスノズル133が、入口ポート132’”を介してガスパネル158に別個に結合された、側部流量制御用に構成された側部流出口137を含み得る。リッド104に配置された中心流出口134及び中間流出口136とは異なり、側部流出口137は、概して円形の様態で処理チャンバの側壁108の内装に沿って配置されている。中心流出口134及び中間流出口136は、基板の中心ゾーンと中間ゾーン(例えば、中心と縁部との間)を実質的にエッチングするためにプロセスガスを提供するように構成されている。沿って配置された側部流出口137は、基板の縁部エリア(又は周囲)を実質的にエッチングするためにプロセスガスを提供するように構成されている。これについては、以下でより詳細に説明される。
【0015】
[0024] 幾つかの実施形態では、基板支持体148が、シャワーヘッドアセンブリ130などのガス分配アセンブリの下方の処理チャンバ100の処理空間106内に配置されている。基板支持体148は、処理中に基板103を保持する。基板支持体148は、概して、それを貫通して配置された複数のリフトピン(図示せず)を含む。複数のリフトピンは、基板支持体148から基板103を持ち上げ、従来のやり方でのロボット(図示せず)による基板103の交換を容易にするように構成されている。内側ライナ118が、基板支持体148の周縁の近くを取り囲んでよい。
【0016】
[0025] 一実施形態では、基板支持体148が、取り付けプレート162、ベース164、及び静電チャック166を含む。取り付けプレート162は、チャンバ本体102の下部110に結合され、ユーティリティ(とりわけ、流体、電力ライン、及びセンサリードなど)を、ベース164及び静電チャック166に導くための通路を含む。静電チャック166は、シャワーヘッドアセンブリ130の下方で基板103を保持するためのクランプ電極180を備える。静電チャック166は、従来から知られているように、チャック電源182によって駆動され、基板103をチャック面に保持する静電力を発生させる。代替的に、基板103は、クランプ、減圧、又は重力によって、基板支持体148に保持されてよい。
【0017】
[0026] ベース164又は静電チャック166は、基板支持体148の側方温度プロファイルを制御するために、ヒータ176(例えば、少なくとも1つの任意選択的な埋め込み型ヒータ)、少なくとも1つの任意選択的な埋め込み型アイソレータ174、及び複数の導管168、170を含んでよい。複数の導管168、170は、流体源172に流体結合され、流体源172は、導管を通して温度調節流体を循環させる。ヒータ176は、電源178によって調節される。複数の導管168、170及びヒータ176は、ベース164の温度を制御し、静電チャック166を加熱及び/又は冷却し、最終的にはその上に配置された基板103の温度プロファイルを制御するために利用される。静電チャック166及びベース164の温度は、複数の温度センサ190、192を使用してモニタされてよい。静電チャック166は、溝などの複数のガス通路(図示せず)を更に含んでよい。複数のガス通路は、静電チャック166の基板支持体のペデスタル支持面内に形成され、ヘリウム(He)などの熱伝達(又は裏側)ガスのソースに流体結合されている。動作では、裏側ガスが、ガス通路の中に制御された圧力で提供されて、静電チャック166と基板103との間の熱伝達を強化する。複数の実施形態では、基板の温度が、摂氏20度から摂氏450度、例えば、摂氏100度から摂氏300度、又は摂氏150度から摂氏250度に維持されてよい。
【0018】
[0027] 一実施形態では、基板支持体148が、カソードとして構成され、RFバイアス電源184及びRFバイアス電源186に結合されたクランプ電極180を含む。RFバイアス電源184及びRFバイアス電源186は、基板支持体148内に配置されたクランプ電極180と、シャワーヘッドアセンブリ130又はチャンバ本体102(若しくはリッド104)などの別の電極との間に結合されている。RFバイアス電力が、チャンバ本体102の処理領域内に配置されたガスを励起して、当該ガスから生成されたプラズマ放電を維持する。
【0019】
[0028]
図1を未だ参照すると、幾つかの実施形態では、RFバイアス電源184及びRFバイアス電源186が、整合回路188を介して基板支持体148内に配置されたクランプ電極180に結合されている。RFバイアス電源184及びRFバイアス電源186によって生成された信号は、信号供給線を通じて、整合回路188を介して基板支持体148に供給されて、処理チャンバ100などのプラズマ処理チャンバ内に提供された混合ガスをイオン化し、したがって、エッチング堆積又は他のプラズマ強化プロセスを実行するために必要なイオンエネルギーを提供する。RFバイアス電源184及びRFバイアス電源186は、概して、約50kHzから約200MHzの周波数、及び約0ワットと約500ワットとの間、1ワット(W)から約100W、又は約1Wから約30Wの電力を有するRF信号を生成することができる。更なるバイアス電力189が、プラズマの特性を制御するために、クランプ電極180に結合されてよい。
【0020】
[0029] 処理チャンバ100の動作を制御するために、コントローラ150が処理チャンバ100に結合されている。コントローラ150は、中央処理装置152、メモリ154(例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体)、及びサポート回路156を含む。それらは、プロセスシーケンスを制御し、ガスパネル158からのガス流を調節するために利用される。中央処理装置152は、工業設定で使用されてよい汎用コンピュータプロセッサの任意の形態であってよい。ソフトウェアルーチン(例えば、記憶された実行可能な指示命令)が、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フロッピー、若しくはハードディスクドライブ、又は他の形態のデジタルストレージなどの、メモリ154内に記憶され得る。サポート回路156は、従来、中央処理ユニット152に結合され、キャッシュ、クロック回路、入力/出力システム、電力供給源などを含んでよい。コントローラ150と処理チャンバ100の様々な構成要素との間の双方向通信は、数多くの信号ケーブルを介して取り扱われる。
【0021】
[0030]
図2は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。例えば、ガス流供給システム200は、処理チャンバ100のガスパネル158と共に使用されるように構成されている。上述されたように、ガスパネル158は、中心流出口134及び中間流出口136を含む上部供給ガスノズル135と、側部流出口137を含む側部供給ガスノズル133とを含む。例示目的で、側部供給ガスノズル133の8つの側部流出口137が、垂直軸に沿って整列して図示されている。しかし、上述されたように、組み立てられた構成では、8つの側部流出口137が、通常、側壁108の内装に沿って(例えば、基板支持体148を取り囲む)概して円形の様態で配置され得る。
【0022】
[0031] 第1のガスライン202は、上部供給ガスノズル135に接続され、第2のガスライン204は、側部供給ガスノズル133に接続されている。第1のガスライン202と第2のガスライン204はまた、プロセスガスが、第1のガスライン202に接続された第1のオリフィス流量制限器206(若しくは第1のニードルバルブ)、又は第2のガスライン204に接続された第2のオリフィス流量制限器208(若しくは第2のニードルバルブ)に入る前の位置で、第3のガスライン203を介して互いに接続されている。第1のオリフィス流量制限器206と第2のオリフィス流量制限器208は、プロセスガスの流量を所定の流量に制限又は維持するように構成されている。例えば、所定の流量は、約300sccmから約3000sccmであり得る。更に、第1のオリフィス流量制限器206と第2のオリフィス流量制限器208は、所定の流量に設定され、例えば動作中にインシトゥ(その場:in-situ)で調整することができない。
【0023】
[0032] 更に、複数のバルブ201(例えば、高速閉鎖バルブ)が、処理チャンバ100の処理空間106にプロセスガスを提供するための第1のガスライン202及び第2のガスライン204に接続されている。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、複数のバルブ201が、4つの接続されたバルブを含み得る。4つの接続されたバルブは、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209を含み得る。第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々は、第1のガスライン202及び第2のガスライン204に接続される出力を有するバルブと、パージガスライン210に接続される出力を有するバルブとを含む。更に、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各バルブは、1以上の質量流量コントローラ157に接続された入力を有する。第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209のバルブは、互いに同じであり得るか、又は互いに異なり得る。
【0024】
[0033] 1以上の更なるバルブがまた、設けられ得る。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、バルブ211とバルブ213が、質量流量コントローラ157に接続され、第1のガスライン202と第2のガスライン204にそれぞれ設けられ得る。バルブ211及びバルブ213は、高速切り替えを必要としない他の種類のプロセスガスの進入を制御するように構成されている。
【0025】
[0034] パージライン210は、複数のバルブ201の入力又は出力のうちの少なくとも1つに接続され、第1のガスライン202及び第2のガスライン204からプロセスガスをパージするように構成され得る。例えば、
図2に関して、パージガス210は、上述されたように、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々のバルブの出力に接続されている。パージライン210の他の接続構成は、以下でより詳細に説明される。
【0026】
[0035] 例えば、
図3は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。
図3のガス流供給システム200は、
図2のものと実質的に同一である。したがって、
図3に特有のガス流供給システム200のそれらの特徴のみが、本明細書で説明される。
【0027】
[0036] 例えば、
図3では、パージライン210が、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々のバルブの出力に接続され、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々のバルブの入力にも接続されている。
【0028】
[0037] 更に、
図3では、1以上の質量流量計が、第1のガスライン202及び/又は第2のガスライン204に接続されるようにサイズ決定(例えば、1/4インチ、又はそれより上若しくはそれより下)されている。例えば、第1の質量流量計314と第2の質量流量計316は、それぞれ、第1のガスライン202と第2のガスライン204に接続されている。第1の質量流量計314と第2の質量流量計316は、例えば、第1のオリフィス流量制限器206と第2のオリフィス流量制限器208の後で、上部供給ガスノズル135と側部供給ガスノズル133に隣接する位置に接続されている。第1の質量流量計314と第2の質量流量計316は、それぞれそれらを通るプロセスガスの流量を測定し、測定された流量をコントローラ150に伝送するように構成されている。今度は、コントローラ150が、測定された流量に基づいて、質量流量コントローラ157を調整し得る。
【0029】
[0038]
図4は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。
図4のガス流供給システム200は、
図2及び
図3のものと実質的に同一である。したがって、
図4に特有のガス流供給システム200のそれらの特徴のみが、本明細書で説明される。
【0030】
[0039] 例えば、
図4では、上述されたように、上述されたオリフィス流量制限器の1以上が、1以上のニードルバルブで置き換えられ得る。例えば、
図4では、第1のオリフィス流量制限器206と第2のオリフィス流量制限器208のうちの一方又は両方が、それぞれのニードルバルブで置き換えられ得る。例えば、
図4で示されているように、第1のオリフィス流量制限器206と第2のオリフィス流量制限器208の両方が、それぞれ、第1のニードルバルブ406と第2のニードルバルブ408で置き換えられ得る。代替的に、オリフィス流量制限器と追加のニードルバルブとの任意の組み合わせが使用され得る。
【0031】
[0040]
図5は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。
図5のガス流供給システム200は、ガス流供給システム200のものと同様である。したがって、
図5に特有のガス流供給システム200のそれらの特徴のみが、本明細書で説明される。
【0032】
[0041] 例えば、
図5では、質量流量コントローラ157に接続された入力及びパージライン210に接続された出力を有するバルブで構成された、第1のペアのバルブ207及び第2のペアのバルブ209とは異なり、パージライン210が、1以上の質量流量コントローラ(例えば、質量流量コントローラ157)と直接的に接続されている。すなわち、パージガス(例えば、ダンプ)は、オリフィス流量制限器502を通って流れ、したがって、パージガスに対するより高い流れ抵抗を提供し、通常必要とされるバルブの数を低減させる。したがって、少なくとも幾つかの実施形態では、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209を有する代わりに、ガス流供給システム200が、第1のバルブ507と第2のバルブ509を備える。第1のバルブ507と第2のバルブ509の各々は、1以上の質量流量コントローラ(例えば、質量流量コントローラ157)に接続された入力、及び第1のガスライン202及び第2のガスライン204に接続された出力を有する。
【0033】
[0042]
図5の一実施形態では、オリフィス流量制限器又はニードルバルブと質量流量計のうちの1以上が、第1のガスライン及び/又は第2のガスラインに接続され得る。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、第1のガスライン202と第2のガスライン204の各々が、1以上のオリフィス流量制限器/ニードルバルブと質量流量計を含み得る。例えば、図示されている一実施形態では、第1のガスライン202に接続された第1のニードルバルブ406と第1の質量流量計314が示されている。
【0034】
[0043]
図6は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。
図6のガス流供給システム200は、以前に説明されたガス流供給システムと同様である。したがって、
図6に特有のガス流供給システム200のそれらの特徴のみが、本明細書で説明される。
【0035】
[0044]
図6は、中心流及びエッジ流のための共通のダンプバルブを使用し、したがって、必要とされるバルブの数を低減させる。例えば、バルブ612及びバルブ614が、パージライン210に接続されている。更に、以前に説明されたガス流供給システム200とは異なり、
図6のガス流供給システム200の第1のガスライン202と第2のガスライン204は、第3のガスライン203を介して互いに接続されていない。例えば、
図6のガス流供給システム200は、第1のVCR継手607、第2のVCR継手608、第3のVCR継手609、及び第4のVCR継手610を備える。第1のVCR継手607と第2のVCR継手608は、互いに、質量流量コントローラ157に、及び第1のガスライン202に接続されて、上部供給ガスノズル135にプロセスガスを提供する。同様に、第3のVCR継手609と第4のVCR継手610は、互いに、質量流量コントローラ157に、及び第2のガスライン204に接続されて、側部供給ガスノズル133にプロセスガスを提供し、したがって、第3のガスラインは必要ない。
【0036】
[0045]
図7及び
図8は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、ガス流供給システム200の概略図である。
図7及び
図8のガス流供給システム200は、以前に説明されたガス流供給システムと同様である。したがって、
図7及び
図8に特有のガス流供給システム200のそれらの特徴のみが、本明細書で説明される。
【0037】
[0046]
図7及び
図8のガス流供給システム200は、上部供給ガスノズル135と側部供給ガスノズル133に異なる流量比のプロセスガスの分配を提供することができる。例えば、第1のガスライン202と第2のガスライン204は、複数のバルブ(例えば、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209)のうちのすくなくとも1つの出力に並列に接続されている。したがって、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々は、第1のガスライン202と第2のガスライン204に接続された1以上のオリフィス流量制限器又はニードルバルブを有する分割出力を有するバルブを含む。例えば、
図7に関して、バルブ703は、第1のガスライン202に接続されたオリフィス流量制限器又はニードルバルブ702(ニードルバルブが示されている)と、第2のガスライン204に接続されたオリフィス流量制限器又はニードルバルブ704(ニードルバルブが示されている)と、に接続する分割出力を有する。同様に、バルブ705は、第1のガスライン202に接続されたオリフィス流量制限器又はニードルバルブ706(ニードルバルブが示されている)と、第2のガスライン204に接続されたオリフィス流量又はニードルバルブ708(ニードルバルブが示されている)と、に接続する分割出力を有する。
【0038】
[0047] 同様に、
図8に関して、バルブ803は、第1のガスライン202に接続されたオリフィス流量制限器若しくはニードルバルブ802(ニードルバルブが示されている)、又は第2のガスライン204に接続されたオリフィス流量制限器若しくはニードルバルブのいずれかに接続する分割出力を有する。例示目的で、第1のガスライン202に接続されたニードルバルブ802が図示されている。同様に、バルブ805は、第1のガスライン202に接続されたオリフィス流量制限器若しくはニードルバルブ804(ニードルバルブが示されている)、又は第2のガスライン204に接続されたオリフィス流量制限器若しくはニードルバルブ804(ニードルバルブが示されている)のいずれかに接続する分割出力を有する。例示目的で、第2のガスライン204に接続されたニードルバルブ804が図示されている。
【0039】
[0048] 更に、
図7及び
図8に関して、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各々は、パージライン210に接続された出力を有するバルブを含む。更に、第1のペアのバルブ207と第2のペアのバルブ209の各バルブは、1以上の質量流量コントローラ157に接続された入力を有する。
【0040】
[0049]
図9は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態による、基板を処理するための方法900のフローチャートである。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、方法900が、1以上のプラズマプロセス、例えば堆積プロセス及び/又はエッチングプロセス中に使用され得る。
【0041】
[0050] 例えば、902では、該方法が、上部供給ガスノズル(例えば、上部供給ガスノズル135)に接続された第1のガスライン(例えば、第1のガスライン202)、側部供給ガスノズル(例えば、側部供給ガスノズル133)に接続された第2のガスライン(例えば、第2のガスライン204)、及び第1のガスラインと第2のガスラインに接続された複数のバルブ(例えば、
図2~
図8のバルブ構成のうちの1以上を介して)を介して、プロセスガスを供給することを含む。次いで、プロセスガスは、上部供給ガスノズル及び側部供給ガスノズルから、処理チャンバの処理空間(例えば、処理チャンバ100の処理空間106)に供給される。
【0042】
[0051] 次に、904では、方法900が、第1のガスラインに接続された第1のオリフィス流量制限器若しくは第1のニードルバルブ、又は第2のガスラインに接続された第2のオリフィス流量制限器若しくは第2のニードルバルブ、のうちの少なくとも一方を介して、上部供給ガスノズル又は側部供給ガスノズルのうちの少なくとも一方を通るプロセスガスのガス流量を制御することを含む。例えば、エッチングプロセス中に、上述のプロセスガスのうちの1種以上を使用して、基板の様々なゾーン(又はエリア)をエッチングすることができる。例えば、第1のエッチングサイクル中に、1種以上のプロセスガスが、例えば側部供給ガスノズル133を介して、処理空間106の中に提供され得る。少なくとも幾つかの実施形態では、上述されたプロセスガス(例えば、O
2、Cl
2、CCl
4O
2、CO
2、HCl、N
2、NH
3、N
2O、NO
2、O
3、H
2O、SF
6など)のうちの1種以上が、側部供給ガスノズル133を介して、処理空間106の中に提供され得る。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、第1のエッチングサイクル中に使用されるプロセスガスがO
2であり得る。側部供給ガスノズル133の側部流出口137を通るプロセスガスの流量は、第2のガスラインに接続された1以上の第2のオリフィス流量制限器又は第2のニードルバルブによって制御される。エッチャントが、基板の側面に向けて集中し得る(
図10C参照)。少なくとも幾つかの実施形態では、第1のエッチングサイクル中に、プロセス時間が、約0.2秒から約0.6秒、幾つかの実施形態では、約0.4秒であり得る。少なくとも幾つかの実施形態では、RFソース電力が、約155Wから約3000W、幾つかの実施形態では、約2000Wである。少なくとも幾つかの実施形態では、RFバイアス電力が、約0から100W(パルス又は連続)、幾つかの実施形態では、約50W(パルス)であり得る。少なくとも幾つかの実施形態では、圧力が、約20mTorr~約80mTorr、幾つかの実施形態では、約50mTorrであり得る。
【0043】
[0052] 第2のエッチングサイクルを実行する前に、方法900は、プロセスチャンバの処理空間からプロセスガスをパージし、又は複数のバルブの入力若しくは出力のうちの少なくとも1つに接続されたパージラインを介して第1のガスラインと第2のガスラインのうちの少なくとも一方からプロセスガスをパージすることを含み得る。
【0044】
[0053] 更に、904では、第2のエッチングサイクル中に、1種以上のプロセスガスが、例えば上部供給ガスノズル135を介して、処理空間106に提供され得る。たとえば、少なくとも幾つかの実施形態では、上述されたプロセスガス(例えば、O
2、Cl
2、CCl
4O
2、CO
2、HCl、N
2、NH
3、N
2O、NO
2、O
3、H
2O、SF
6など)のうちの1種以上が、上部供給ガスノズル135を介して、処理空間106の中に提供され得る。例えば、少なくとも幾つかの実施形態では、第2のエッチングサイクル中に使用されるプロセスガスがSF
6であり得る。中心流出口134及び中間流出口136を通るプロセスガスの流量は、第1のガスラインに接続された1以上の第1のオリフィス流量制限器又は第1のニードルバルブによって制御される。エッチャントが、基板の中心表面及び中間表面に向けて集中し得る(それぞれ、
図10A及び
図10B参照)。少なくとも幾つかの実施形態では、第2のエッチングサイクル中に、プロセス時間が、約0.2秒から約0.6秒、幾つかの実施形態では、約0.4秒であり得る。少なくとも幾つかの実施形態では、RFソース電力が、約155Wから約3000W、幾つかの実施形態では、約2000Wである。少なくとも幾つかの実施形態では、RFバイアス電力が、約0から100W(パルス又は連続)、幾つかの実施形態では、約50W(パルス)であり得る。少なくとも幾つかの実施形態では、圧力が、約20mTorr~約80mTorr、幾つかの実施形態では、約50mTorrであり得る。
【0045】
[0054]上述されたように、同じ流量比(例えば、50:50)のプロセスガスの分配が、上部供給ガスノズル135と側部供給ガスノズル133に供給される必要があるときに、
図2~
図6のガス流量分配システム200が使用され得る。しかし、異なる流量比(例えば、70:30)のプロセスガスの分配が、上部供給ガスノズル135と側部供給ガスノズル133に供給される必要があるときに、
図7及び
図8のガス流量分配システム200が使用され得る。
【0046】
[0055] 902及び904の最中に、第1のガスライン202又は第2のガスライン204のうちの少なくとも一方に接続された質量流量計を使用して、ガス流量を測定することができる。
【0047】
[0056] 上記は本開示の複数の実施形態を対象とするが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態を考案してもよい。
【国際調査報告】