(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-27
(54)【発明の名称】3次元ダイナミックランダムアクセスメモリのための方法及び構造
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20240219BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
H10B12/00 611
H01L21/302 105A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553596
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2023-11-02
(86)【国際出願番号】 US2022018110
(87)【国際公開番号】W WO2022187126
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュバーン, フレデリック デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クマール, アルビンド
(72)【発明者】
【氏名】バルゲセ, ソニー
(72)【発明者】
【氏名】カン, チャンソク
(72)【発明者】
【氏名】カン, スンクォン
(72)【発明者】
【氏名】北島 知彦
【テーマコード(参考)】
5F004
5F083
【Fターム(参考)】
5F004AA05
5F004DB01
5F004DB19
5F004EA13
5F004EA37
5F004EB01
5F004EB04
5F083AD02
5F083AD22
5F083GA09
5F083GA10
5F083JA19
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA60
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA12
5F083LA16
5F083PR03
5F083PR05
5F083PR21
5F083PR22
(57)【要約】
高アスペクト比孔のグリッドパターンを利用する3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D DRAM)構造を形成して、3D DRAMの後続フィーチャを形成する方法。本方法は、ヘテロエピタキシープロセスを使用して基板上に結晶シリコン(c-Si)及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)の交互層を堆積させること、並びに基板内に孔のパターンのHARエッチングをすることを含み得る。当該孔は、材料を横方向にエッチング又は堆積するための化学的アクセスをもたらして、3D DRAMフィーチャを形成するように構成されており、3D DRAMフィーチャを形成するために、その後に孔をHARエッチングする必要がない。
【選択図】
図42
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D RAM)構造を形成する方法であって、
ヘテロエピタキシープロセスを使用して、結晶シリコン(c-Si)材料及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)材料の交互層を、基板上に堆積させること、並びに
少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを前記基板にエッチングすることであって、前記孔のパターンは、材料を横方向エッチング又は堆積するために、c-Si材料及びc-SiGe材料の前記交互層への化学的アクセスをもたらして、3D DRAM構造の3D DRAMフィーチャを形成し、その後、前記基板における孔のHARエッチングをせずに、3D DRAMフィーチャが形成されるように構成されている、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを前記基板にエッチングすること、
を含む、方法。
【請求項2】
材料をエッチングすることにより形成された前記孔のパターンの一部を、前記孔のパターンの一部の間に統合して、3D DRAM構造のアクティブ領域隔離スロットを形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
異なる材料を異なる孔に堆積させて、3D DRAMセル形成のための横方向又は垂直方向の凹部形成プロセスをブロックする又は可能にすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する、隔離スロットを形成することであって、前記隔離スロットは、HFに不透過性の第2の誘電体材料で満たされた端部を有し、前記隔離スロットは、横方向のセル隔離をもたらし、3D DRAM構造に構造的支持を与えるように構成されている、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する、隔離スロットを形成すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の誘電体材料で満たされた前記隔離スロットの1又は複数の端部に支持された3D DRAM構造のキャパシタの下部電極を形成すること、及び
前記隔離スロットの前記第1の誘電体材料の前記ライナーを除去して、前記下部電極の構造的支持を維持しながら、3D DRAM構造の3D DRAMセル容量増加のためのhigh-k上部電極材料で満たすためのスペースをもたらすこと、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
c-Si材料及びc-SiGe材料の双方をエッチングする、マスク及びエッチングプロセスを使用して、前記孔のパターンをエッチングすること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのHAR孔の内部からc-SiGe材料を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔の側壁から延在する横方向フィーチャを形成すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔のサイズ及び前記横方向フィーチャの高さを増加させること、又は
前記少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料及びc-SiGe材料をエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔のサイズ、前記横方向フィーチャの高さ、及びc-SiGe材料内へと延伸する後のフィーチャの幅を増加させること、
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D RAM)構造を形成する方法であって、
ヘテロエピタキシープロセスを使用して、結晶シリコン(c-Si)材料及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)材料の交互層を、基板上に堆積させること、
少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを前記基板にエッチングすることであって、前記孔のパターンは、材料を横方向エッチング又は堆積するために、c-Si材料及びc-SiGe材料の前記交互層への化学的アクセスをもたらして、3D DRAM構造の3D DRAMフィーチャを形成し、その後、前記基板における孔のHARエッチングをせずに、3D DRAMフィーチャが形成されるように構成されている、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを前記基板にエッチングすること、
材料をエッチングすることにより形成された前記孔のパターンの一部を、前記孔のパターンの一部の間に統合して、3D DRAM構造のスロットフィーチャを形成すること、
少なくとも1つのスロットフィーチャから、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する隔離スロットを形成することであって、前記隔離スロットは、HFに不透過性の第2の誘電体材料で満たされた端部を有し、前記隔離スロットは、横方向のセル隔離をもたらし、3D DRAM構造に構造的支持を与えるように構成されている、少なくとも1つのスロットフィーチャから、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する隔離スロットを形成すること、
前記第2の誘電体材料で満たされた前記隔離スロットの1又は複数の端部に支持された3D DRAM構造のキャパシタの下部電極を形成すること、並びに
前記隔離スロットの前記第1の誘電体材料の前記ライナーを除去して、前記下部電極の構造的支持を維持しながら、3D DRAMセル容量増加のためのhigh-k上部電極材料で満たすためのスペースをもたらすこと、
を含む、方法。
【請求項10】
2つの隔離スロット間のワード線孔をエッチングして、ワード線構造を形成すること、
前記ワード線孔の上部開口を通じてc-SiGe材料を選択的にエッチングし、前記2つの隔離スロットに延伸する横方向ワード線フィーチャを形成すること、
前記2つの隔離スロットにより制限されるまで、前記横方向ワード線フィーチャを延長することにより、3D DRAM構造のソース/ドレイン及びスペーサを形成すること、
ドープ酸化物のコンフォーマル層を、前記ワード線孔に堆積させること、
ドープ酸化物の前記コンフォーマル層をエッチバックして、3D DRAM構造のソース/ドレインのためにドープ領域を残すこと、
前記ワード線孔にゲート酸化物層を堆積させること、並びに
ゲート電極を堆積させて、前記ワード線孔を満たすこと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
2つのワード線構造間のスリットを異方性エッチングして、ビット線構造を形成すること、
前記スリットの上部開口から前記スリット内のc-SiGe材料を横方向に選択的にエッチングすること、
前記スリットの前記上部開口から化学的に堆積及びエッチングすることによって、前記ビット線構造を形成すること、並びに
複数のビット線間のノイズ結合を低減させるために、前記ビット線構造に導電性シールド層を形成すること、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
c-Si材料及びc-SiGe材料の双方をエッチングする、マスク及びエッチングプロセスを使用して、前記孔のパターンをエッチングすること、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのHAR孔の内部からc-SiGe材料を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔の側壁から延在する横方向フィーチャを形成すること、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料を選択的にエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔のサイズ及び前記横方向フィーチャの高さを増加させること、又は
前記少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料及びc-SiGe材料をエッチングして、前記少なくとも1つのHAR孔のサイズ、前記横方向フィーチャの高さ、及びc-SiGe材料内へと延伸する後のフィーチャの幅を増加させること、
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
異なる材料を異なる孔に堆積させて、3D DRAMセル形成のための横方向又は垂直方向の凹部形成プロセスをブロックする又は可能にすること、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D DRAM)で使用するための構造であって、
結晶シリコン(c-Si)及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)の交互層のスタック内の高アスペクト比(HAR)中央孔を介して形成された、3D DRAMの少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャ、並びに
3D DRAMの前記少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャに直交して隣接する3D DRAMの少なくとも1つの水平ビット線フィーチャ
を備える、構造。
【請求項17】
3D DRAMの前記少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャが、少なくとも1つのゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタ構造を有する、請求項16に記載の構造。
【請求項18】
前記少なくとも1つのGAAトランジスタ構造が、横方向のソース/ドレインドープ領域及びスペーサを有し、当該横方向のソース/ドレインドーピング領域及びスペーサが、前記HAR中央孔に対して対称であり、自己整合している、請求項17に記載の構造。
【請求項19】
3D DRAMの前記少なくとも1つの水平ビット線フィーチャが、前記少なくとも1つの水平ビット線フィーチャの上に形成されたシールドであって、ノイズ結合を低減するように構成されたシールドを有する、請求項16に記載の構造。
【請求項20】
3D DRAMの前記少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャが、3D DRAMに構造的支持をもたらすように構成された2つの隔離フィーチャの間に位置付けられている、請求項16に記載の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本原理の実施形態は一般に、半導体製造に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]データの保存及び取得は、コンピューティング産業の多くの態様にとって制限要因となっている。メモリデバイスにより、最新のコンピューティングデバイスの性能全体を簡単に調整できる。メモリを高速化するため、メモリ構造は極小サイズまで縮小されており、メモリ構造の密度は劇的に向上している。2次元メモリ構造は、メモリ構造の密度に関して理論的な限界に達し始めている。本発明者らは、3次元メモリ構造がメモリ密度をさらに高めるための鍵となり得ることに着目した。しかしながら、3次元メモリデバイスでは、2次元メモリデバイスに比べて、構造及び処理において大きな変化が必要とされる。
【0003】
[0003]そこで本発明者らは、現在の技術の能力を超えるメモリ密度を可能にする、スケーラブルな寸法を有する3次元メモリのための方法及び構造をもたらした。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本明細書では、スケーラブルな寸法を有する、三次元メモリ構造を形成するための方法及び装置が提供される。
【0005】
[0005]いくつかの実施形態において、3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D RAM)構造を形成する方法は、ヘテロエピタキシープロセスを使用して、結晶シリコン(c-Si)材料及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)材料の交互層を、基板上に堆積させることと、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを基板にエッチングすることであって、当該孔のパターンは、材料を横方向エッチング又は堆積するために、c-Si材料及びc-SiGe材料の交互層への化学的アクセスをもたらして、3D DRAM構造の3D DRAMフィーチャを形成し、その後、基板における孔のHARエッチングをせずに、3D DRAMフィーチャが形成されるように構成されている、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを基板にエッチングすることと、を含み得る。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態において、本方法はさらに、材料をエッチングすることにより形成された孔のパターンの一部を、当該孔のパターンの一部の間に統合して、3D DRAM構造のアクティブ領域隔離スロットを形成すること、異なる材料を異なる孔に堆積させて、3D DRAMセル形成のための横方向又は垂直方向の凹部形成プロセスをブロックする又は可能にすること、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する、隔離スロットを形成することであって、当該隔離スロットは、HFに不透過性の第2の誘電体材料で満たされた端部を有し、当該隔離スロットは、横方向のセル隔離をもたらし、3D DRAM構造に構造的支持を与えるように構成されている、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する、隔離スロットを形成すること、第2の誘電体材料で満たされた隔離スロットの1又は複数の端部に支持された3D DRAM構造のキャパシタの下部電極を形成すること、隔離スロットの第1の誘電体材料のライナーを除去して、下部電極の構造的支持を維持しながら、3D DRAM構造の3D DRAMセル容量増加のためのhigh-k上部電極材料で満たすためのスペースをもたらすこと、c-Si材料及びc-SiGe材料の双方をエッチングする、マスク及びエッチングプロセスを使用して、孔のパターンをエッチングすること、少なくとも1つのHAR孔の内部からc-SiGe材料を選択的にエッチングして、少なくとも1つのHAR孔の側壁から延在する横方向フィーチャを形成すること、並びに/又は少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料及びc-SiGe材料をエッチングして、少なくとも1つのHAR孔のサイズ、横方向フィーチャの高さ、及びc-SiGe材料内へと延伸する後のフィーチャの幅を増加させること、を含み得る。
【0007】
[0007]いくつかの実施形態において、3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D RAM)構造を形成する方法は、ヘテロエピタキシープロセスを使用して、結晶シリコン(c-Si)材料及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)材料の交互層を、基板上に堆積させることと、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを基板にエッチングすることであって、当該孔のパターンは、材料を横方向エッチング又は堆積するために、c-Si材料及びc-SiGe材料の交互層への化学的アクセスをもたらして、3D DRAM構造の3D DRAMフィーチャを形成し、その後、基板における孔のHARエッチングをせずに、3D DRAMフィーチャが形成されるように構成されている、少なくとも1つの高アスペクト比(HAR)孔を有する孔のパターンを基板にエッチングすることと、材料をエッチングすることにより形成された孔のパターンの一部を、当該孔のパターンの一部の間に統合して、3D DRAM構造のスロットフィーチャを形成することと、少なくとも1つのスロットフィーチャから、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する隔離スロットを形成することであって、当該隔離スロットは、HFに不透過性の第2の誘電体材料で満たされた端部を有し、当該隔離スロットは、横方向のセル隔離をもたらし、3D DRAM構造に構造的支持を与えるように構成されている、少なくとも1つのスロットフィーチャから、フッ化水素(HF)への暴露によって除去可能な第1の誘電体材料のライナーを有する隔離スロットを形成することと、第2の誘電体材料で満たされた隔離スロットの1又は複数の端部に支持された3D DRAM構造のキャパシタの下部電極を形成することと、隔離スロットの第1の誘電体材料のライナーを除去して、下部電極の構造的支持を維持しながら、3D DRAMセル容量増加のためのhigh-k上部電極材料で満たすためのスペースをもたらすことと、を含み得る。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態において、本方法はさらに、2つの隔離スロット間のワード線孔をエッチングして、ワード線構造を形成すること、ワード線孔の上部開口を通じてc-SiGe材料を選択的にエッチングし、2つの隔離スロットに延伸する横方向ワード線フィーチャを形成すること、2つの隔離スロットにより制限されるまで、横方向ワード線フィーチャを延長することにより、3D DRAM構造のソース/ドレイン及びスペーサを形成すること、ドープ酸化物のコンフォーマル層を、ワード線孔に堆積させること、ドープ酸化物のコンフォーマル層をエッチバックして、3D DRAM構造のソース/ドレインのためにドープ領域を残すこと、ワード線孔にゲート酸化物層を堆積させること、ゲート電極を堆積させて、ワード線孔を満たすこと、2つのワード線構造間のスリットを異方性エッチングして、ビット線構造を形成すること、スリットの上部開口からスリット内のc-SiGe材料を横方向に選択的にエッチングすること、スリットの上部開口から化学的に堆積及びエッチングすることによって、ビット線構造を形成すること、複数のビット線間のノイズ結合を低減させるために、ビット線構造に導電性シールド層を形成すること、c-Si材料及びc-SiGe材料の双方をエッチングする、マスク及びエッチングプロセスを使用して、孔のパターンをエッチングすること、少なくとも1つのHAR孔の内部からc-SiGe材料を選択的にエッチングして、少なくとも1つのHAR孔の側壁から延在する横方向フィーチャを形成すること、少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料を選択的にエッチングして、少なくとも1つのHAR孔のサイズ及び横方向フィーチャの高さを増加させること、若しくは少なくとも1つのHAR孔におけるc-Si材料及びc-SiGe材料をエッチングして、少なくとも1つのHAR孔のサイズ、横方向フィーチャの高さ、及びc-SiGe材料内へと延伸する後のフィーチャの幅を増加させること、並びに/又は異なる材料を異なる孔に堆積させて、3D DRAMセル形成のための横方向又は垂直方向の凹部形成プロセスをブロックする又は可能にすること、を含み得る。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態において、3次元ダイナミックランダムアクセスメモリ(3D DRAM)で使用するための構造は、結晶シリコン(c-Si)及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)の交互層のスタック内の高アスペクト比(HAR)中央孔を介して形成された、3D DRAMの少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャと、3D DRAMの少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャに直交して隣接する3D DRAMの少なくとも1つの水平ビット線フィーチャとを備える。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態において、当該構造ではさらに、3D DRAMの少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャが、少なくとも1つのゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタ構造を有し、少なくとも1つのGAAトランジスタ構造が、横方向のソース/ドレインドーピング領域及びスペーサを有し、当該横方向のソース/ドレインドープ領域及びスペーサが、HAR中央孔に対して対称であり、自己整合しており、3D DRAMの少なくとも1つの水平ビット線フィーチャが、少なくとも1つの水平ビット線フィーチャの上に形成されたシールドであって、ノイズ結合を低減するように構成されたシールドを有し、並びに/又は3D DRAMの少なくとも1つの垂直ワード線フィーチャが、3D DRAMに構造的支持をもたらすように構成された2つの隔離フィーチャの間に位置付けられている。
【0011】
[0011]他の実施形態及びさらなる実施形態は、以下に開示される。
【0012】
[0012]本原理の実施形態は、先に簡単に要約され、以下でより詳細に論じられ、添付の図面に図示された原理の例示的な実施形態を参照することにより、理解可能である。しかしながら、添付図面には、原理の典型的な実施形態のみが示されているに過ぎないため、範囲の制限とみなされるべきではない。原理については他の同等に有効な実施形態が認められ得るからである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本原理のいくつかの実施形態による、シリコン及びシリコンゲルマニウムのヘテロエピタキシャル交互層の断面図を示す。
【
図2】本原理のいくつかの実施形態によるフィーチャについてのHAR孔形成の断面図を示す。
【
図3】本原理のいくつかの実施形態によるフィーチャを有するシリコン/シリコンゲルマニウムスタックの断面図を示す。
【
図4】本原理のいくつかの実施形態による、例示的な3D DRAMレイアウトの上面図を示す。
【
図5】本原理のいくつかの実施形態による、孔によるスロット形成とスロットエッチングによるスロット形成とを対比させた上面図及び断面図を示す。
【
図6】本原理のいくつかの実施形態による、孔を用いたスロット形成プロセスを示す。
【
図7】本原理のいくつかの実施形態による、隔離フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図8】本原理のいくつかの実施形態による、スロットが形成された後の隔離フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図9】本原理のいくつかの実施形態による、低温酸化物層がスロット内に形成された後の隔離フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図10】本原理のいくつかの実施形態による、いくつかの孔が拡大された後の隔離フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図11】本原理のいくつかの実施形態による、孔内に誘電体材料を堆積した後の隔離フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図12】本原理のいくつかの実施形態による、堆積及びレジスト除去プロセス後のワード線フィーチャ孔の上面図を示す。
【
図13】本原理のいくつかの実施形態による、シリコン/シリコンゲルマニウムスタックにおけるワード線フィーチャ孔の断面図を示す。
【
図14】本原理のいくつかの実施形態による、シリコン/シリコンゲルマニウムスタックの第1の横方向エッチング領域の上面図を示す。
【
図15】本原理のいくつかの実施形態による、シリコンゲルマニウム層の横方向選択的エッチングについての断面図を示す。
【
図16】本原理のいくつかの実施形態による、エッチングされたギャップサイズを増加させるエッチングプロセスについての断面図を示す。
【
図17】本原理のいくつかの実施形態による、トランジスタのソース/ドレイン領域及びスペーサ領域の形成についての上面図を示す。
【
図18】本原理のいくつかの実施形態による、シリコンゲルマニウム層の選択的エッチングについての断面図を示す。
【
図19】本原理のいくつかの実施形態による、ドープ酸化物によるワード線フィーチャ孔のコンフォーマルコーティングについての断面図を示す。
【
図20】本原理のいくつかの実施形態により、ワード線フィーチャ孔におけるコンフォーマルコーティングをエッチバックして、トランジスタのドープ領域を形成することについての断面図を示す。
【
図21】本原理のいくつかの実施形態による、ワード線フィーチャ孔に堆積された酸化物層の断面図を示す。
【
図22】本原理のいくつかの実施形態による、ワード線フィーチャ孔に堆積された誘電体層の断面図を示す。
【
図23】本原理のいくつかの実施形態による、誘電体層及び酸化物層の一部除去についての断面図を示す。
【
図24】本原理のいくつかの実施形態による、ゲート酸化物及びゲート電極材料の堆積についての断面図を示す。
【
図25】本原理のいくつかの実施形態による、2つの3D DRAMトランジスタ間に形成されたビット線スリットの上面図を示す。
【
図26】本原理のいくつかの実施形態による、シリコン/シリコンゲルマニウムスタック内に形成されたビット線スリットの断面図を示す。
【
図27】本原理のいくつかの実施形態による、シリコンゲルマニウム及びソース/ドレインドーピング領域除去についての断面図を示す。
【
図28】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャの拡大及び第1の誘電体層の堆積に伴う、ビット線フィーチャの横方向チャネルを広げ、また高くするためのエッチングについての断面図を示す。
【
図29】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャを隔離するための第2の誘電体層の堆積についての断面図を示す。
【
図30】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャにおけるシリコンチップ形成についての断面図を示す。
【
図31】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャ内の隔離ギャップにおける第2の誘電体層を除去することについての断面図を示す。
【
図32】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャにおけるシリコン凹部形成についての断面図を示す。
【
図33】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャにおけるオーミック接触形成についての断面図を示す。
【
図34】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャ内への窒化チタン/タングステン層の堆積についての断面図を示す。
【
図35】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャ内への窒化チタン/タングステン層のエッチバックについての断面面図を示す。
【
図36】本原理のいくつかの実施形態による、ビット線フィーチャにおける誘電体バリア層形成についての断面図を示す。
【
図37】本原理のいくつかの実施形態による、第3の誘電体層形成及びビット線フィーチャ間の導電性シールド形成の堆積についての断面図を示す。
【
図38】本原理のいくつかの実施形態による、キャパシタ構造とインターフェースする垂直ワード線構造とインターフェースする水平ビット線構造(これにより3D DRAM構造が形成される)の上面図を示す。
【
図39】本原理のいくつかの実施形態による、下部電極を有するキャパシタ構造の断面図を示す。
【
図40】本原理のいくつかの実施形態による、3D DRAM構造の断面図を示す。
【
図41】本原理のいくつかの実施形態による、3D DRAM構造を形成する方法を示す。
【
図42】本原理のいくつかの実施形態による、3D DRAM構造の等角図を示す。
【
図43】本原理のいくつかの実施形態による、ワード線トランジスタのゲートオールラウンド形成についての等角図を示す。
【
図44】本原理のいくつかの実施形態による、チャネル現出(channel reveal)、チャネル細線化(channel thinning)及びゲート誘電体形成のための、ワード線トランジスタ処理のゲートラウンド形成についての等角図を示す。
【0014】
理解を容易にするため、可能であれば、図面に共通する同一の要素を示すために、同一の参照符号が使用されている。図面は縮尺どおりに描かれているとは限らず、分かりやすさのために簡略化されている場合がある。1つの実施形態の要素及び特徴は、さらに言及せずとも、他の実施形態に有利に組み込み可能である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0058]本方法及び構造により、経済的な材料及びプロセス方法を使用する3次元(3D)ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)セルが可能になり、1メガビットあたり約1300μm2以上のD1dメモリ密度を満たすメモリアレイを製造することができる。2次元(2D)DRAMスケーリングは製造が非常に困難になりつつあり、そのコストは絶えず増加している。D1d DRAMノードの下では、自己整合4重パターニング(SAQP:self-aligned quadruple patterning)でさえ、実行可能なオプションではなくなるほど、フィーチャーサイズが非常に小さくなる。極端紫外線(EUV)リソグラフィを用いたとしても、EUVリソグラフィは、ほとんどのレベルでSAQPではないにしても、少なくとも自己整合ダブルパターニング(SADP)である必要がある。3D DRAMは、D1d以降のDRAM業界で広く研究されているコンセプトだが、提案された解決策では、2D DRAMに匹敵するメモリ密度に達するために必要な寸法で経済的な材料及びプロセスにより処理することができない。
【0016】
[0059]本原理の方法及び構造では、結晶シリコン(c-Si)及び結晶シリコンゲルマニウム(c-SiGe)を交互にヘテロエピタキシー成長層に組み込んだゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタを使用して、3D DRAMの構造が形成される。
図1の断面
図100に示したように、第1のc-Si層102Aが形成され、続いて第1のc-SiGe層104Aが形成される。このプロセスは、第2のc-Si層102Bと、それに続く第2のc-SiGe層104Bで繰り返される。同様に、次に、第3のc-Si層102Cが形成され、続いて第3のc-SiGe層、及び第4のc-Si層102Dが形成される。層は交互になり続け、1又は複数の特定の構造に必要な数の層を形成し、メモリ構造の設計に著しい柔軟性をもたらす。いくつかの実施形態において、c-Si層は、約40nm~約60nmの厚さ106を有してよく、c-SiGe層は、約5nm~約20nmの厚さ108を有し得る。いくつかの実施形態において、c-Si層は、約50nmの厚さ106を有してよく、c-SiGe層は、約10nmの厚さ108を有し得る。厚さは、所与のメモリ構造の設計によって異なり得る。シリコン及びシリコンゲルマニウムの交互ヘテロエピタキシーを使用することにより、メモリセルの多くの層を高いコスト効率で容易に構築することができる。
【0017】
[0060]
図2の断面
図200には、メモリ構造フィーチャの形成開始が示されている。いくつかのメモリ構造では、高アスペクト比(HAR)孔202が、Si/SiGeスタック206内に形成され得る。HAR孔202は、垂直ワード線、水平ビット線、キャパシタなどに形成され得る。HAR孔202は、例えば、c-Si及びc-SiGeの双方をエッチングする、マスク及びエッチングプロセスを用いて、形成され得る。
図3の断面
図300では、HAR孔202をさらに加工して、HAR孔202内から様々な横方向フィーチャが形成されている。ここに示されたフィーチャは、Si/SiGeスタック206が3D DRAMフィーチャの形成においてどのように使用され得るかの一例に過ぎない。これらの例は、いかなる形でも限定することを意図したものではない。第1のフィーチャ304Aは、SiGeのみを選択的に除去する選択的除去プロセス(SRP)を使用することによって形成され得る。選択的除去プロセスを調整することにより、横方向エッチングの量308が精密に制御され得る。第2のフィーチャ304Bは、Siをエッチングするエッチングプロセスを用いて第2のフィーチャ304Bのサイズを大きくすることにより、形成され得る。使用されるエッチングプロセスは、Siに対して選択的であってよく、又はフィーチャの所望のサイズ若しくは形状に応じて、Si及びSiGeの双方がエッチングされ得る。第3のフィーチャ304Cは、SiGe層104Cの追加の横方向部分を選択的に除去するためにSRPを用いて、形成され得る。Si/SiGeスタック206とともに選択的及び非選択的エッチングプロセスを使用することによって、Si/SiGeスタック206内に多くの異なるタイプのフィーチャを容易に、また経済的に形成することができる。
【0018】
[0061]
図4において、上面
図400は、Si/SiGeスタック402内に3D DRAMメモリフィーチャを形成するための例示的なレイアウト408を示す。エッチングプロセスは、形成プロセスの所与の時点で形成されるべきSi/SiGeスタック402における所望のフィーチャのタイプに応じて、異なる孔又は異なる孔のセットを開けるために使用され得る。いくつかの実施形態では、第1の孔位置404が規定されてよく、第1のフッ化アルゴン(ArF)露光マスクとそれに続く第2の孔位置406を用いて、上部の誘電体反射防止コーティング(DARC)層414にエッチングして、ArFリソグラフィで直接印刷可能なものよりも小さい孔ピッチを可能にし得る。いくつかの実施形態では、フィーチャが孔又は短いスロットであってよく、アクティブ領域、ワード線、キャパシタ、及びビット線領域を規定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、孔のほとんど又は全ては、ディープ(HAR)エッチングを同時に通過することができ、次に、選択された領域(例えば、第1の領域424、第2の領域426、第3の領域428、及び/又は第4の領域430)をレジストで充填又は覆って、選択された領域内の孔の処理を防止して、アクティブ領域、ワード線、キャパシタ、及びビット線が順次規定され得る。後続のプロセスにより、第2の孔位置406からレジストが除去されてよく、第2の孔位置406を後の時点でディープエッチングすることが可能になり、3D DRAMレイアウトにおける多大な柔軟性が可能になる。本原理の方法及び構造によれば、構造形成プロセスにディープエッチングを散在させる必要がなく、レイアウト及び主構造のディープエッチングを最初に実行することができ、処理時間及びコストが削減される。
【0019】
[0062]以下で説明するように、孔パターンエッチングは、スロットを含む多くの異なるタイプのフィーチャの基本構造を形成するために使用される。上面
図400に示される例示的なレイアウトでは、交互のフォトリソグラフィパターンが使用されているものの、当業者であれば、全ての孔位置が同時に印刷され得ることも理解するであろう。孔の交互のパターニングにより、より安価なリソグラフィプロセスが可能になる。異なる目的の孔を一度に印刷するか、又は孔のグリッドを印刷すると、複合的な目的の孔の位置合わせエラーがなくなる。予め形成された孔は、スリット若しくはスロットを形成するため、又は任意の方向(例えば、X方向若しくはY方向)の寸法を増加させるため、又はSiGe層の局所的な選択的エッチングを可能にするために、処理の任意の時点で開放又は閉鎖され得る。
図4において上面
図400は、いくつかの実施形態のための、Si/SiGeスタック402内に形成された、アクティブ領域、ワード線、キャパシタ及びビット線形成のための3D DRAMメモリ領域も示す。Si/SiGeスタック402の第1の領域424は、垂直ワード線を含む。Si/SiGeスタック402の第2の領域426は、アクティブ領域を含む。Si/SiGeスタック402の第3の領域428は、キャパシタ領域を含む。Si/SiGeスタック402の第4の領域430は、水平ビット線を含む。上記のように異なる孔のセットを使用することにより、孔セットを異なる時間に開けて処理して、アクティブ領域スロット、キャパシタスリット、ワード線スリット、及び/又はビット線スリットなどを形成することができる。
【0020】
[0063]ディープエッチングされた孔からスロット又はスリットを形成することにより、3D DRAMフィーチャ構築に対する建造ブロック(a building block)がもたらされる。
図5において、上面
図500A及び断面
図500Bは、孔によるスロット形成とスロットエッチングによるスロット形成との対比を示す。基板502にエッチングされた孔504は、まっすぐな側壁506を有する孔504の長さ522全体にわたって比較的一定の直径516を有する。これとは対照的に、スロット508をエッチングにより形成する場合、基板の表面における開口寸法(開口幅534及び開口長さ532)は、スロット508の深さ520全体にわたって一定ではない。スロット508の側壁510は不規則であり、エッチングの不規則性が原因で、開口幅534は内幅512まで増加する傾向があり、また開口長さ532は内長さ514まで減少する傾向がある。本発明者らは、孔を使用してスロットを形成することにより、スロットの深さ全体にわたって寸法精度が向上したスロットがもたらされることを見出した。
図6には、孔エッチングを使用してスロット610を形成するプロセスが示されている。第1のプロセス600Aでは、一連の孔620が基板にエッチングされ、間隔を空けて近接して配置される。例えば、いくつかの実施形態では、孔径622Aが約30nmであってよく、孔縁部同士の間隔624が、約20nmであり得る。第2のプロセス600Bでは、一連の孔620がそれぞれ拡大される。例えば、いくつかの実施形態では、増大した孔径622Bが、約50nmであり得る。第3のプロセス600Cでは、スロット610が基板内に形成されるように孔の直径を増大させる。
【0021】
[0064]
図41は、c-Si及びc-SiGeの交互ヘテロエピタキシャルスタック4008(
図40の断面
図4000に図示)を使用して、3D DRAMの垂直ワード線フィーチャ4002を形成する方法4100である。
図1~24、40及び42~44への参照は、方法4100の説明の間になされ得る。ブロック4102では、隔離フィーチャ1102が、
図11の上面
図1100に示したように、Si/SiGeスタック704内に形成される。隔離フィーチャ1102は、
図7の上面
図700に示したように、一連のエッチング孔702として始まる。外側の孔706は、レジストで充填/ブロックされる。中央寄りの孔708は、
図8の上面
図800に示したように、中央寄りの孔708が結合してスロット802を形成するまでさらにエッチングされ、中央寄りの孔708の寸法が拡大する。次に、スロット802は、
図9の上面
図900に示したように、低温酸化物層902(例えば二酸化ケイ素などだが、これに限られない)でコンフォーマルにコーティングされる。次に、外側の孔706からレジストが除去され、次に、外側の孔706は、
図10の上面
図1000に示したように、低温酸化物層902と接触するまでエッチングによって拡大され、こうして、隔離スロットの形成が完了する。
【0022】
[0065]次に、拡大された外側の孔706A及びスロット802は、
図11に示したように、誘電体1104(例えば窒化物などだが、これに限られない)で満たされる。誘電体1104は、3D DRAM内の他のフィーチャを支持するための骨格バックボーンをもたらす。誘電体1104はまた、3D DRAMの様々なフィーチャを形成するために、後の横方向エッチングの間にエッチング停止をもたらす。いくつかの実施形態において、誘電体1104は、誘電体1104を除去することなく、シリコン及び/又はシリコンゲルマニウムの選択的除去を可能にする材料から選択される。いくつかの状況、例えば3D DRAMのためのキャパシタの形成中には、低温酸化物層902が、隔離フィーチャ1102の形成後に選択的に除去され得る(以下で論じる)。いくつかの実施形態において、全体の隔離スロットは、フッ化水素(HF)エッチングが使用される場合、垂直経路がその後に形成されたワード線フィーチャと接続することを可能にする二酸化ケイ素ライナーを有するスロットの長さの中央部分を有するが、隔離スロットの端部は、横方向のセル隔離及び構造的支持を保つために、HFでエッチングされない窒化物などの誘電体により、満たされる。
【0023】
[0066]
図41のブロック4104では、
図24の断面
図2400に示したように、垂直ワード線フィーチャ4002のためのフィーチャ、例えばGAAトランジスタフィーチャ2402が形成される。ワード線フィーチャの形成例では、
図12の上面
図1200に示したように、2つの隔離フィーチャの間に位置するワード線孔1202が処理される。簡潔性のためにこれまでの図には示されていないものの、ワード線孔1202は、隔離フィーチャ孔と同様の時間にエッチングされていてよく、ワード線孔1202を保護するためにレジストで覆われていてよい。レジスト及び任意の堆積材料が除去され、ワード線孔1202が開かれて、基板の上部から横方向エッチング化学のためのアクセスが可能になる。断面線1204は、
図13、15、16、及び
図18~24の図に対する切断線を示している。後続のトランジスタ形成は自己整合されており、低リーク及び高駆動電流能力がもたらされる。自己整合ソース/ドレインドーピングは、垂直ワード線チャネル形成からも達成され、いくつかの実施形態では、薄いリンケイ酸ガラス(PSG)充填プロセス及び除去を用いて、シリコン材料をドープするためのPSGのプラグが形成される。自己整合誘電体スペーサ(例えば窒化物スペーサだが、これに限られない)の形成も、誘電体のプラグを形成するために事前に形成されたSiGeギャップを満たすための薄い誘電体により、達成される。
【0024】
[0067]
図13の断面
図1300において、ワード線フィーチャ孔1302は、Si層1304及びSiGe層1306が交互になったSi/SiGeスタック1308に形成されている。ワード線フィーチャ孔1302により、Si/SiGeスタック1308の上面1310からSi/SiGeスタック1308への化学的アクセスが可能になる。
図14の上面
図1400には、第1の横方向エッチング領域1402が、Si/SiGeスタック1308の内部に示されている。
図15において、断面
図1500は、SiGe層1306の横方向選択的エッチングを示す。エッチング剤(etchant)は、シリコンと、エッチングストップとして作用する誘電体1104との上にあるSiGeに対して、選択的である。ワード線フィーチャ孔1302の中心線1504からのエッチング距離1502Aは、エッチング剤のエッチング速度及び/又はエッチングプロセスの持続時間によって、制御され得る。エッチングされたギャップは、使用される選択的エッチング剤が原因で、SiGe層1306の厚さに従う高さ1506Aを有する。次に、エッチングプロセスを実行してSi及びSiGeの双方が除去され、
図16の断面
図1600に示したように、エッチングされたギャップを増大させる。エッチングされたギャップは、高さ1506Bに増大し、長さもエッチング距離1502Bに増大する。
図14の上面
図1400に見られるように、第1の横方向エッチング領域1402は、誘電体1104へと、また低温酸化物層902内へと延在する。Si及びSiGeエッチングにより、上面
図1400に示したように、第1の横方向エッチング領域1402が完全に形成されると、誘電体1104及び低温酸化物層902が露出する。それまでの一連のエッチングの間に、ゲート酸化物のためのゲートオールアラウンドスペースが、
図44について以下に論じるように作成される。このプロセスは、
図17の上面
図1700に描かれているように、トランジスタのソース/ドレイン領域及びスペーサ領域を形成するために第2の横方向エッチング領域1702を形成することによって、継続される。第2の横方向エッチング領域1702は、第1の横方向エッチング領域1402を拡張させる。第2の横方向エッチング領域1702は、
図18の断面
図1800に示したように、SiGe層1306を選択的にエッチングして、エッチング距離1502Cを増加させることにより、形成される。
【0025】
[0068]ドープ酸化物のコンフォーマル層1902(例えばPSGだが、これに限られない)は、
図19の断面
図1900に示したように、ワード線フィーチャ孔1302に堆積される。ALD又はCVD堆積プロセスが、寸法に応じて使用され得る(より小さな寸法にはALDが好ましい)。コンフォーマル層1902は、ワード線フィーチャ孔1302に沿い、横方向ギャップの狭い部分1904を完全に満たす。次に、コンフォーマル層1902は、
図20の断面
図2000に示したように、ドープ領域2002を残してエッチバックされる。次に、薄い酸化物層2102が、
図21の断面
図2100に示したように、ワード線フィーチャ孔1302に伴い堆積又は成長する。酸化物は、シリコン表面(例えば、熱酸化物)上に形成され得るか、又はシリコン上に堆積され得る。次に誘電体層2202(例えば窒化物などだが、これに限られない)が、ワード線フィーチャ孔1302にコンフォーマルに堆積され、
図22の断面
図2200に示したように、ギャップの狭い部分2204を満たす。次に、誘電体層2202が、ギャップの主要部2302内のシリコンを保護するために、酸化物とともに除去される。次に、薄い酸化物層2102が除去され、
図23の断面
図2300に示したように、誘電体層2202及び薄い酸化物層2102の一部をギャップの狭い部分1904に残す。ゲート酸化物層2404は、
図24の断面
図2400に示したように、ALD堆積プロセスを用いてワード線フィーチャ孔1302に成長又は堆積される。ソース/ドレインドーピング領域2002、及び新たに形成されたスペーサ2408は、Si/SiGeスタック1308内で対称的に形成される。ゲート電極2406は、次に、ワード線フィーチャ孔1302が満たされるまで、ALDプロセスを用いてワード線フィーチャ孔1302内に堆積される。ゲート電極2406は、窒化チタン(TiN)などであり得るが、これに限られない。
【0026】
[0069]
図41に戻ると、ブロック4106において、3D DRAMのためのキャパシタフィーチャが形成される。
図38及び
図40を参照して、3D DRAMの
図40のキャパシタフィーチャ4006の形成を説明する。いくつかの実施形態において、キャパシタフィーチャは、キャパシタの下部電極のための支持構造である。
図38の上面
図3800は、キャパシタ構造3806とインターフェースする垂直ワード線構造3804とインターフェースする水平ビット線構造3802を示し、これにより3D DRAM構造3808が形成される。ワード線フィーチャの周囲に異なる誘電体を有する隔離スロットが形成されるのと同様に、キャパシタ構造3806のための支持構造3812が形成される。簡単に説明すると、スロット構造3818は、誘電体材料(例えば低温酸化物)でコーティングされ、スロット構造3818(支持柱3816)の端部は、構造支持体として機能する第2の誘電体材料3814(例えば窒化物)で満たされる。次に、第1の誘電体材料(図示せず)は、SiO
2材料をエッチングするために、選択的エッチングプロセスを用いて、例えばフッ化水素(HF)を用いて(これに限られない)除去され、これにより、第2の誘電体材料3814を取り囲む空隙3810が残り、下部電極3820は、第2の誘電体材料3814から分離される。次に、下部電極3820の第2の端部3826が、シリコン3828によって支持される。いくつかの実施形態では、下部電極3820の構造的支持をなおも維持しながら、3D DRAM容量を増加させるために、空隙3810をhigh-k誘電体材料で満たして、上部電極3902が形成され得る。
図39の断面
図3900に示したように、キャパシタ構造3806及び下部電極3820は、支持柱3816の側面3822によって第1の端部3824で支持され、シリコン3828によって第2の端部3826で支持されている。上部電極3902と下部電極3820とは、キャパシタ誘電体層3904により分離されている。
【0027】
[0070]
図41のブロック4108では、3D DRAMのビット線フィーチャが形成される。
図25~
図37、及び
図40を参照して、3D DRAMの
図40の水平ビット線フィーチャ4004の形成を説明する。
図25の上面
図2500では、2つの3D DRAMトランジスタ2502(垂直ワード線フィーチャ)が、前述の方法を用いて基板2506内に形成されている。次に、ビット線スリット2504が、2つの3D DRAMトランジスタ間に形成される。
図26の断面
図2600に示したように、ビット線スリット2504は、上面1310から下方に、Si/SiGeスタック1308内へと走っている。いくつかの実施形態では、ビット線スリット2504を形成するために、異方性エッチングが使用される。いくつかの実施形態では、等方性エッチングが、ビット線スリット2504を形成するためのハードマスクと併せて使用される。次に、Si/SiGeスタック1308が、ビット線スリット2504を通してエッチングされ、
図27の断面
図2700に示したように、SiGe層1306の残りの任意の部分が選択的に除去される。SiGe層1306の除去により、2つの3D DRAMトランジスタ2502のソース/ドレインドーピング領域2002が露出される。
【0028】
[0071]次に、横方向チャネル2702を広げ、また高くするために、シリコンエッチングプロセスが全ての表面に対して実行され、ビット線フィーチャの隔離のためのギャップが形成される。シリコンエッチングプロセスの間、ビット線スリット2504も第1の幅2704から第2の幅2806に広げられる。次に、2つの3D DRAMトランジスタのソース/ドレインドーピング領域2002が、エッチングによって除去され、
図28の断面
図2800に示したように、隔離ギャップ2802が残る。第1の誘電体層2804(例えば窒化物層だが、これに限られない)は、ビット線スリット2504の表面上にALD堆積プロセスを用いて堆積され、薄層が形成される。次に、第2の誘電体層2902が第1の誘電体層上に堆積されてビット線フィーチャを隔離し、隔離ギャップ2802を満たすのだが、
図29の断面
図2900に示したように、ビット線スリット2504内にスペース2904を残す。スペース2904により、さらなる処理のためにビット線スリット2504の内面に化学的にアクセスすることが可能になる。
【0029】
[0072]次に、第2の誘電体層2902がエッチングされて第1の誘電体層2804を露出させ、第2の誘電体層2902の一部を隔離ギャップ2802内に残す。いくつかの実施形態では、第2の誘電体層2902の部分エッチングが、第1の誘電体層2804を露出させるために等方性エッチングを用いて達成されてよく、又はビット線スリットをパターン化してもよく、異方性エッチングを使用して、第2の誘電体層2902を除去して第1の誘電体層2804を露出させてもよい。次に、第1の誘電体層2804は、
図30の断面
図3000に示したように、隔離ギャップ2802の間にシリコンチップ3002が形成されるように部分的にエッチバックされる。いくつかの実施形態では、隔離ギャップ2802における第2の誘電体層2902の残りの部分が、
図31の断面
図3100に示したように、除去される。代替的な実施形態では、隔離ギャップ2802における第2の誘電体層2902の残りの部分が、空気隔離ギャップと同様の機能を有するように所定の位置に残され(図示せず)、覆われ得る。次に、シリコンチップ3002が、
図32の断面
図3200に示したように、第1の誘電体層2804に使用される材料上のシリコンに対して選択的なエッチングを使用して、凹部3202を形成するためにエッチバックされる。
【0030】
[0073]次に、チタン・シリコン・リン(TiSiP)層3302がシリコン上に選択的に堆積され、
図33の断面
図3300に示したように、ALD堆積プロセスを用いて、続いて堆積された窒化チタン(TiN)/タングステン(W)層とシリコンとの間にオーミック接触を形成する。TiSiP層3302は、ドーピングプロセスとして機能する。TiN/W層3402は、凹部3202が満たされるようにビット線スリット2504内のすべての表面に堆積されるが、隔離ギャップ2802は完全には満たされず、
図34の断面
図3400に示したように、後続の処理中に化学的アクセスのための水平スペース3404を残す。次に、TiN/W層3402は、隔離ギャップ2802からエッチバックされるが、
図35の断面
図3500に示したように、凹部3202内に留まる。エッチバックプロセス後の隔離ギャップ2802におけるTiN/W層3402の残留物は、3D DRAM構造の性能に影響を及ぼさない。次に、誘電体バリア層3602が、
図36の断面
図3600に示したように、ビット線スリット2504内の表面に堆積される。誘電体バリア層3602は、窒化物バリア層などであり得るが、これに限られない。第3の誘電体層3702(例えば酸化物層などだが、これに限られない)は、スペース3706が隔離ギャップ2802の内部に残るようにビット線スリット2504の表面に堆積され、これにより、
図37の断面
図3700に示したように、導電性シールド層3704のその後の堆積により満たすことが可能になる。次に、導電性シールド層3704は、導電性シールド層3704が第3の誘電体層3702上に堆積され、隔離ギャップ2802内のスペース3706が満たされるように、ALDプロセスを用いて堆積される。導電性シールド層3704は、ビット線間のノイズ結合を低減するシールドとして機能し、水平ビット線フィーチャ4004を完成させる。
【0031】
[0074]
図42は、いくつかの実施形態による3D DRAM構造の等角
図4200を示す。キャパシタセクション4212は、水平ビット線フィーチャセクション4216と接続するワード線フィーチャセクション4214に接続されている。ワード線フィーチャセクション4214は、2つのソース/ドレイン領域4210を含む。切断線4202は、ワード線フィーチャを通して3D DRAM構造の内部構造を説明するために、
図43の等角
図4300に示されている。ワード線孔4204は、チャネルに対して中心であり、垂直ワード線フィーチャ4306及び水平ビット線フィーチャ4208の各交点において、2つのGAAチャネル4302を形成する。垂直ワード線フィーチャ4306は、隔離フィーチャ4304によって分離されている。ワード線フィーチャの形成について前述のプロセスが実行されるにつれて、GAAチャネル4302も形成される。以下では、前述のワード線フィーチャプロセス中のGAAチャネル4302の形成について、異なる視点から説明する。GAAチャネル4302の形成は、
図44における第1の等角
図4400A、第2の等角
図4400B及び第3の等角
図4400Cに示されている。第1の等角
図4400Aにおいて、SiGe層1306は、前述のように隔離フィーチャ4304に達するまでエッチバックされている(誘電体1104はエッチングストップとして作用する)。エッチバックプロセスによってまた、上述のように隔離フィーチャ4304に予め堆積された低温酸化物層902の一部が除去される。第2の等角
図4400Bでは、ギャップスペースを増大させるためにシリコン層1304もエッチングされており、こうすることにより、低温酸化物層902の追加部分が除去され、GAAチャネル4302の周囲全体にスペースが形成される。第3の等角
図4400Cでは、ゲート酸化物層2404がワード線フィーチャ内に形成されており、GAAチャネル4302を取り囲んでいる。GAAチャネルとゲート酸化物層2404とを取り囲むスペースは、続いて、ワード線フィーチャのために、前述のようにゲート電極材料で満たされる。
【0032】
[0075]本原理に従った実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。実施形態はまた、1又は複数のコンピュータ可読媒体を使用して記憶された命令として実装されてもよく、当該命令は、1又は複数のプロセッサにより読み取られて実行され得る。コンピュータ可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングプラットフォーム、又は1若しくは複数のコンピューティングプラットフォーム上で実行される「仮想マシン(virtual machine)」)によって可読な形式で情報を記憶又は送信するための任意のメカニズムを含み得る。例えば、コンピュータ可読媒体は、任意の適切な形態の揮発性又は不揮発性メモリを含み得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体が、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み得る。
【0033】
[0076]上記のことは本原理の実施形態に向けられているものの、本原理の他の実施形態及びさらなる実施形態が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。
【国際調査報告】