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特表2024-509762ディスプレイ製造における基板を検査するための装置及び方法並びに基板を処理するためのシステム
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  • 特表-ディスプレイ製造における基板を検査するための装置及び方法並びに基板を処理するためのシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】ディスプレイ製造における基板を検査するための装置及び方法並びに基板を処理するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240227BHJP
   H05K 3/00 20060101ALN20240227BHJP
【FI】
G09F9/00 338
H05K3/00 Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550065
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2021054317
(87)【国際公開番号】W WO2022174931
(87)【国際公開日】2022-08-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェッレレ, ジョルジオ
(72)【発明者】
【氏名】フーリン, ヴァレンティナ
(72)【発明者】
【氏名】ウン, ホウ ティ-.
(72)【発明者】
【氏名】ガッリアーニ, カルロ
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435AA17
5G435BB05
5G435KK05
5G435KK10
(57)【要約】
ディスプレイの製造において基板(10)を検査するための装置(100)が提供される。基板は、硬化性インクが提供された1つ又は複数のセクションを有し、本装置は、基板支持体(110)、第1の所定の閾値以上で刺激を基板に提供するための刺激源(130)と、1つ又複数のセクションにおいて硬化性インクから放出された発光を検出するための光学検査装置(120)と、光学検査装置によって検出された発光から計算された1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を提供するコントローラ(140)と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ製造において基板(10)を検査するための装置(100)であって、前記基板は、内部に硬化性インクが提供された1つ又は複数のセクションを有し、前記装置は、
基板支持体(110)と、
第1の所定の閾値以上で刺激を前記基板に提供するための刺激源(130)と、
前記1つ又は複数のセクションにおいて前記硬化性インクから放出された発光を検出するための光学検査装置(120)と、
前記光学検査装置によって検出された前記発光から計算された前記1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を提供するためのコントローラ(140)と
を含む、ディスプレイ製造において前記基板(10)を検査するための装置(100)。
【請求項2】
前記刺激源(130)が光源を含み、前記光源は、前記第1の所定の閾値以上で波長を前記基板に提供するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光学検査装置が、モノクロカメラ又はカラーカメラである、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記光学検査装置がフィルタユニットを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記フィルタユニット(124)が、前記1つ又は複数のセクションにおいて前記硬化性インクから放出された前記発光の前記光学検査装置による検出を、前記第1の所定の閾値以上の波長に制限する1つ又は複数のバンドパスフィルタを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の所定の閾値が、385nm以上、特に400nm以上、より具体的には425nm以上、さらにより具体的には450nm以上の波長である、請求項2から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記光学検査装置が、前記基板上の1つ又は複数のパターンを検出するように構成されており、前記コントローラは、前記光学検査装置と前記基板とを位置合わせするために、前記検出された1つ又は複数のパターンから前記基板及び前記光学検査装置の位置を計算するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラが、前記発光が所定の下限及び/又は上限の閾値を上回るか下回るときに、前記1つ又は複数のセクションの再印刷を提供するために、前記1つ又は複数のセクションの1つ又は複数の位置座標を計算するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記コントローラが、前記1つ又は複数のセクションから検出された前記発光から平均グレースケール値を計算するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記基板と前記光学検査装置とを位置合わせするための位置合わせ装置をさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
基板を処理するためのシステム(600)であって、前記基板は1つ又は複数のセクションを有し、前記システムは、
前記基板の前記1つ又は複数のセクションに硬化性インクを提供するためのプリンタ(150)と、
請求項1から10のいずれか一項に記載の装置(100)と
を含む、前記基板を処理するためのシステム(600)。
【請求項12】
ディスプレイ製造において1つ又は複数のセクションを有する基板を検査するための方法(700)であって、
前記1つ又は複数のセクションを充填するために、硬化性インクを前記1つ又は複数のセクションに提供することと、
光学検査装置と前記基板とを位置合わせすることと、
第1の所定の閾値以上で刺激を提供することと、
前記基板の前記1つ又は複数のセクション上に印刷された前記硬化性インクから放出された光を前記光学検査装置で記録することと、
前記基板上に印刷された前記硬化性インクから放出された前記光から、前記1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を生成することと
を含む、方法(700)。
【請求項13】
前記充填状態に関する前記情報が、前記1つ又は複数のセクションの充填レベルに関する情報を含む、請求項12に記載の方法(700)。
【請求項14】
前記刺激が光であり、前記第1の所定の閾値は400nm以上の波長、特に425nm以上の波長、より具体的には450nm以上の波長、さらにより具体的には500nm以上の波長である、請求項12又は13に記載の方法(700)。
【請求項15】
前記1つ又は複数のセクション上に印刷された前記硬化性インクから放出された前記光を記録することが、
前記1つ又は複数のセクション上に印刷された前記硬化性インクから放出された前記光のグレースケール値を提供することをさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項16】
硬化性インクを提供することが、緑色、赤色、青色、又は白色に着色された1つ又は複数のセクションを提供するために、緑色、赤色、青色、又は白色の硬化性インクのうちの1つを前記基板の前記1つ又は複数のセクションの各々に提供することを含み、前記1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を生成することは、
前記1つ又は複数の緑色に着色されたセクション、前記1つ又は複数の赤色に着色されたセクション、前記1つ又は複数の青色に着色されたセクション、又は前記1つ又は複数の白色に着色されたセクションの群の平均グレースケール値を抽出すること、及び
前記抽出された平均グレースケール値を、所定の下限及び/又は上限の閾値と比較することを含む、請求項15に記載の方法(700)。
【請求項17】
前記抽出された平均グレースケール値が前記所定の上限及び/又は下限の閾値を上回る及び/又は下回るとき、前記1つ又は複数のセクションを硬化性インクで再充填することをさらに含む、請求項16に記載の方法(700)。
【請求項18】
硬化性インクを提供することが、
光硬化性インク、量子ドットベースの硬化性インク、及び/又はUV硬化性インクを提供することを含む、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項19】
前記1つ又は複数のセクションに提供された前記硬化性インクを硬化させることをさらに含む、請求項12から18のいずれか一項に記載の方法(700)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、ディスプレイ製造の分野、特にディスプレイ用途に使用する基板を提供する分野に関する。より具体的には、本開示は、硬化性インクが印刷された基板を検査するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]ディスプレイの製造においては、改善された解像度とコントラスト特性を備えたディスプレイを提供するいくつかの技術が知られており、多くのアプローチが開発されている。LCD(液晶ディスプレイ)は、液晶の調光特性を利用して、バックライト光源又は反射板から提供された光に影響を与え、カラー又はモノクロの画像を生成し、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイの技術は、電力に応答して可視光を直接放出する有機材料を提供する。
【0003】
[0003]OLEDディスプレイは、LCDと比べて、より薄くて軽いディスプレイを提供できるなど、有益な効果があることが知られており、OLEDディスプレイは、より深い黒レベルと高いコントラスト比を達成するだけでなく、柔軟性と透明性を備えているため、スクリーン、テレビ、スマートフォンなどの複数の用途でOLEDディスプレイを使用できる。
【0004】
[0004]OLED基板の生成は通常、基板上に有機材料をコーティングすることによって実行され、有機材料は原色の赤色、青色、緑色を提供して基板上にピクセルを生成する。コーティングプロセスは、例えば、基板上に堆積されるホスト材料及びドーパント材料などの有機材料の蒸発に基づいて、基板上に異なる色のピクセルを提供することができる。
【0005】
[0005]OLED技術とは対照的に、マイクロLED(発光ダイオード)は基板上に非常に小さなピクセルを提供することができ、マイクロLEDは、無機材料、例えば窒化インジウムガリウム(InGaN)で作られ、半導体アレイとして提供され、電力に応答して自己発光することができる。マイクロLED技術は、ディスプレイの製造に関して、結果として得られるディスプレイの寿命、輝度、コントラストなどの点で、OLED技術と比較して有益である可能性がある。これまでのところ、ディスプレイ製造に適したマイクロLEDアレイの製造は高価で非効率的であった。さらに、ディスプレイに使用されるマイクロLEDベースの基板にカラーピクセルを提供するには、様々なアプローチが存在する。1つのアプローチは、異なる色のピクセルを生成するために基板への印刷プロセスによってカラーインクを提供することである。
【0006】
[0006]上記を考慮すると、ディスプレイ製造、特にカラーピクセルの印刷を含む製造のための改良された装置、システム、及び方法を提供することは有益である。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示によれば、ディスプレイ製造において基板を検査するための装置が提供される。基板は、硬化性インクが提供された1つ又は複数のセクションを有し、本装置は、基板支持体、第1の所定の閾値以上で刺激を基板に提供するための刺激源と、1つ又複数のセクションにおいて硬化性インクから放出された発光を検出するための光学検査装置と、光学検査装置によって検出された発光から計算された1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を提供するコントローラとを含む。
【0008】
[0008]一態様によれば、基板を処理するシステムが提供される。基板は1つ又は複数のセクションを有し、システムは基板の1つ又は複数のセクションに硬化性インクを提供するためのプリンタと、本明細書に記載の実施形態による装置とを含む。
【0009】
[0009]一態様によれば、ディスプレイ製造において1つ又は複数のセクションを有する基板を検査する方法が提供される。本方法は、1つ又は複数のセクションを充填するために、硬化性インクを1つ又は複数のセクションに提供することと、光学検査装置と基板とを位置合わせすることと、第1の所定の閾値以上で刺激を提供することと、基板の1つ又は複数のセクション上に印刷された硬化性インクから放出された光を光学検査装置で記録することと、基板上に印刷された硬化性インクから放出された光から、1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を生成することと、を含む。
【0010】
[0010]実施形態はまた、開示された方法を実行するための装置に関し、記載された方法の各態様を実行するための装置部分を含む。これらの方法の態様は、ハードウェア構成要素、適切なソフトウェアによってプログラムされたコンピュータによって、2つの任意の組み合わせによって、又は任意の他の方法によって実行され得る。さらに、本開示による実施形態は、記載された装置を動作させるための方法にも関する。これには、装置のあらゆる機能を実行するための方法の態様が含まれる。
【0011】
[0011]本開示の上記の特徴を詳細に理解できるように、実施形態を参照することにより、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明を行うことができる。添付の図面は、本開示の実施形態に関連し、以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書に記載の実施形態による装置の概略正面図を示す。
図2】本明細書の実施形態による基板の概略上面図を示す。
図3】本明細書に記載の実施形態による装置の概略正面図を示す。
図4A-4C】本明細書に記載の実施形態によるサブセクションの例を示す図である。
図5】本明細書に記載の実施形態によるサブセクションの例を示す図である。
図6】本明細書に記載の実施形態によるシステムの概略正面図を示す。
図7】本明細書に記載の実施形態による方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0012]ここで、本開示の様々な実施形態を詳細に参照し、それらの1つ又は複数の例を図に示す。以下の図面の説明において、同じ参照番号は同じ構成要素を指す。概して、個々の実施形態に関する差異のみが説明される。各例は、本開示の説明として提供され、本開示の限定を意味するものではない。さらに、一実施形態の一部として図示又は説明された特徴は、他の実施形態で、又は他の実施形態と併せて使用して、さらに別の実施形態を生み出すことができる。この説明は、そのような修正及び変更を含むことを意図している。
【0014】
[0013]以下の図面の説明において、同じ参照番号は同じ又は類似の構成要素を指す。概して、個々の実施形態に関する差異のみが説明される。特に明記しない限り、ある実施形態における部分又は態様の説明は、別の実施形態における対応する部分又は態様にも同様に適用される。
【0015】
[0014]ディスプレイの製造においては、基板上にそれぞれのインクを印刷することによって、基板上にカラーピクセルを生成することができる。例えば、最新の技術は、基板上に印刷された硬化性インクを利用して基板上に高密度のピクセルを提供し、高解像度のディスプレイを提供することができる。基板にインクが提供され、インクが硬化されて基板に固定される。
【0016】
[0015]高い生産歩留まりと高品質の基板を得るには、インクの高精度の印刷が必要である。特に、単一ピクセルがμm範囲のサイズを含むマイクロLEDベースのディスプレイの分野では、印刷の精度が有益である。これには、インクが提供された位置、例えば基板上に印刷される位置だけでなく、提供されたインクの量も含まれる場合がある。したがって、インクを基板に提供するためのアプローチ、例えば、提供されるインクの量と印刷精度は時間の経過とともに変化し、印刷結果に悪影響を与える可能性があるため、印刷方法では品質チェックに供され得る。
【0017】
[0016]上記を考慮すると、ディスプレイ製造における高品質及び高歩留まりを保証するために、例えば硬化性インクで印刷された基板を検査するための装置、方法及びシステムを提供することは有益である。
【0018】
[0017]本明細書に記載され、図1を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ディスプレイ製造において基板10を検査するための装置100が提供される。基板は、内部に硬化性インクが提供された1つ又は複数のセクションを含む。本装置は基板支持体110を含む。さらに、本装置は、第1の所定の閾値以上で刺激を基板に提供するための刺激源(130)を含む。追加的に、本装置は、1つ又は複数のセクションで硬化性インクから放出される発光を検出するための光学検査装置120と、光学検査装置によって検出された発光から計算された1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を提供するコントローラ140とを含む。
【0019】
[0018]本明細書に記載される任意の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板は基板支持体110に提供され得る。基板については、図2を例示的に参照してさらに説明する。基板はガラス基板であってもよい。追加的に、あるいは代替的に、基板はポリマー材料をさらに含んでもよい。基板はポリマー材料から作製され得る。基板は、可撓性ポリマー材料を含んでもよく、及び/又はそれから作製されてもよい。基板は、例えば移送装置などによって自動的に基板支持体に提供され得る。基板支持体は、例えば透明など、非反射特性を含んでもよく、あるいは、基板支持体は、例えば、光源によって与えられる光である、刺激源によって基板に与えられる刺激との干渉を基板支持体が防止できるように、暗色を含んでもよい。
【0020】
[0019]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、刺激源130は、硬化性インクの光の放出を刺激することができる。刺激源は、基板を照射するように構成され得る。刺激源130は、基板上に提供された硬化性インクにエネルギーを提供するように構成され得る。硬化性インクの刺激は、光、熱衝撃、及び/又は電気衝撃によって提供することができる。例えば、刺激源130は、所定の波長以上の光を基板に提供するように構成することができる。特に、刺激源は、基板上に印刷された硬化性インクを励起し得る波長の光を提供するように構成することができる。したがって、刺激源130は光源であってもよい。光源は広スペクトル光源であってもよい。追加的に、あるいは代替的に、光源は、特定の波長の光を提供するLEDを含んでもよい。基板上に提供された硬化性インクは、刺激源130、すなわち光源から基板に提供された波長とは異なる波長の光を放射することができる。より具体的には、光源は、硬化性インクの硬化反応の開始を防止しながら、硬化性インクを励起する波長を有する光を提供することができる。硬化性インクは光硬化性インクであってもよい。
【0021】
[0020]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、検査装置120は基板から放出された光を検出することができる。光学検査装置は、基板、すなわち基板に提供された硬化性インクによって放出された光強度、例えばグレースケール値、及び/又は色強度若しくは明るさを検出するように構成され得る。光学検査装置は装置に移動可能に配置することができる。検査装置120は、保持装置126に取り付けることができる。保持装置126は、基板の様々な領域を検査するために移動可能であってもよい。例えば、保持装置は、光学検査装置が基板の複数の行及び/又は複数の列を検査できるように移動可能であってもよい。追加的に、あるいは代替的に、基板支持体は、適切な検査のために基板及び検査装置を配置するために移動可能であってもよい。
【0022】
[0021]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、装置は、光学検査装置によって検出された発光から計算された1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を提供するためのコントローラ140を含み得る。特に、コントローラは、硬化性インクから放出された光の光強度及び/又は明るさから充填状態に関する情報を取得するように構成することができる。追加的に、あるいは代替的に、コントローラは、1つ又は複数のセクションに提供された硬化性インクによって放出された光のグレースケール値から充填状態に関する情報を取得するように構成することができる。本明細書で使用される「グレースケール値」という用語は、1つ又は複数のセクションのうちのあるセクションから検出された光の明るさ及び/又は強度の尺度である値として理解され得る。基板の1つ又は複数のセクションのうちのあるセクションは、ピクセルと見なすことができる。例えば、検出された1つ又は複数のセクションの各々に対して1つのグレースケール値を提供することができ、すなわち、基板上の各ピクセルに対して1つのグレースケール値を提供することができる。追加的に、あるいは代替的に、コントローラは、硬化性インクから放出された光の色強度及び/又は色の明るさから充填状態に関する情報を取得するように構成することができる。
【0023】
[0022]本明細書で使用される「充填状態」という用語は、基板、すなわち1つ又は複数のセクションにおけるインクの存在に関する情報として、あるいは基板、すなわち1つ又は複数のセクション内に存在するインクの量に関する情報として理解され得る。したがって、「充填状態」という用語は、硬化性インクについての定性的及び/又は定量的な情報を含むことができる。
【0024】
[0023]本明細書に記載され、図2を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板10は1つ又は複数のセクション12を含む。1つ又は複数のセクションはマトリクス状に配置され得る。1つ又は複数のセクションはグリッドを提供することができる。1つ又は複数のセクションは正方形であってもよい。例えば、1つ又は複数のセクションは、(図2に例示的に示すように)デカルト座標系のx方向の延長部及びy方向の延長部を有し得る。x方向及びy方向の拡張は同じ大きさを有してもよく、すなわち、1つ又は複数のセクションは同じ寸法の幅及び長さを含んでもよい。一例として、x方向とy方向の延長、すなわち、1つのセクションの幅と長さは、10μm~50μmの範囲、特に20~40μmの範囲、より具体的には30μmの寸法を含む。例えば、1つ又は複数のセクションの各々は、30μmの長さ及び30μmの幅を有し得る。1つ又は複数のセクションはそれぞれ、図2の紙面の方向にある深さを含むことができる。該深さは、1つ又は複数のセクションの充填高さを画定することができる。1つ又は複数のセクションの深さは、0.1mm~1mm、特に0.3mm~0.8mm、より具体的には0.5mmの範囲であってもよい。
【0025】
[0024]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板は複数のセクションを含むことができる。複数のセクションは、複数の行16及び複数の列18に配置することができる。複数の行は、図2に示すデカルト座標系のx方向に配置された複数のセクションを含むことができ、数の列は、図2に示すデカルト座標系のy方向に配置された複数のセクションを含むことができる。
【0026】
[0025]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板は特に複数のセクションを含むことができ、例えば基板は10M(百万)を超えるセクション、特に20Mを超えるセクション、より具体的には30M以上のセクションを含むことができる。実施形態によれば、基板は全体のサイズが240mm×320mmであってもよい。1つ又は複数のセクションのそれぞれは、基板上の1つのピクセルを表すことができる。
【0027】
[0026]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、1つ又は複数のセクションはサブセクション14にクラスタ化することができる。サブセクション14は、図2の点線で示すように、1つ又は複数のセクションのうちの4つを含むことができる。クラスタ又はサブセクションは、2×2の行列又は正方形に配置された1つ又は複数のセクションのうちの4つを含むことができる。したがって、各クラスタ又はサブセクションは4つのセクションを含み、そのうちの2つのセクションは、同じクラスタ又はサブセクションの他の2つのセクションの上又は下に配置することができる。
【0028】
[0027]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、1つ又は複数のセクションには、硬化性インク、例えば光硬化性インクが提供されてもよい。特に、硬化性インクはUV硬化性インクであってもよい。追加的、あるいは代替的に、硬化性インク、光硬化性インク、又はUV硬化性インクは、量子ドットベースのインクであってもよい。インクは基板上に印刷することができる、すなわち、インクは基板上の1つ又は複数のセクションに提供することができる。硬化性インクは、光輝性インク、蛍光インクであってよく、すなわち、硬化性インクは、特定の波長の光又は硬化性インクにエネルギーを与える別の刺激で励起されると光を放出し得る。光の放出を異なる方法で、例えば電気的及び/又は熱的に刺激できる場合には、硬化性インクも使用できることを理解されたい。
【0029】
[0028]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクは光開始剤を含むことができる。光開始剤は、励起されると硬化性インクの硬化プロセスを開始させることができる。したがって、光開始剤は、基板への硬化性インクの固定を誘導することができる。例えば、光硬化性光開始剤を使用する場合、光開始剤は、450nm以下、特に400nm以下、より具体的には385nm以下の波長の光で励起すると硬化を開始し得る。光開始剤は、TPO、1173、又は他の任意の適切な光開始剤であってもよい。光開始剤は、特定の波長におけるインクの光輝性量子収量(PLQY)の減少を抑える吸収成分に応じて選択できる。「光輝性量子収量」という用語は、吸収された光子の量の一部として放出された光子の量として理解され得る。例えば、特定の波長におけるより高いPLQYに従って、適切な光開始剤を選択することができる。適切な光開始剤には、より低い波長、例えば、450nm以下、特に400nm以下、より具体的には385nm以下の波長で強い吸収を有する光開始剤が含まれ得る。
【0030】
[0029]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インク、例えば光硬化性インクは、400nm以上~500nm、特に420nm以上~500nm、より具体的には450nm以上~500nm、さらに具体的には425nm以上の波長の光で励起可能であり得る。追加的に、あるいは代替的に、光硬化性インクは、少なくとも425nmの波長の光で励起可能であってもよい。したがって、刺激源130、例えば、光源は、第1の所定の閾値以上で波長を有する光を提供するように構成され得る。第1の所定の閾値は、385nm以上、具体的には400nm以上、より具体的には425nm以上、さらに具体的には450nm以上の波長であってもよい。
【0031】
[0030]有利には、刺激源又は光源によって放出された光の波長、すなわち、基板における硬化性インクの放出を照明又は照射する、すなわち刺激するための刺激波長は、硬化プロセスの開始を防ぎ、硬化前に硬化性インクが提供又は印刷された基板の検査を可能にする。したがって、硬化型インクは検査時にまだ「濡れた」状態であるため、例えば、基板上で検出されたインクが少ない場合に追加のインクを基板に提供することができ、及び/又は硬化前に余分なインクを除去することができる。したがって、処理された基板、すなわち硬化性インクが提供された基板の高収率を達成することができる。
【0032】
[0031]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、1つ又は複数のセクションの各セクションには、異なる色の硬化性インクが提供されてもよい。特に、異なる色は、赤色、緑色、青色及び/又は白色であってもよい。実施形態によれば、クラスタ又はサブセクションの各セクションは、異なる色を含むことができる。例えば、クラスタの4つのセクションのうち、1つのセクションは赤色のインクを含み、1つのセクションは青色のインクを含み、1つのセクションは緑色のインクを含み、1つのセクションは白色のインクを含むことができる。。追加的に、あるいは代替的に、白色を提供する代わりに、1つ又は複数のセクションをインクなしのままにしてもよい。実施形態によれば、基板はディスプレイであってもよく、又はディスプレイ装置内のディスプレイとして使用されてもよい。
【0033】
[0032]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクは、刺激源、すなわち光源によって基板に提供された光の波長とは異なる波長の光を放出することができる。換言すれば、硬化性インクは、光源によって提供された特定の波長の光で励起されると発光することができる。
【0034】
[0033]本明細書に記載され、図3を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、装置は刺激源130を含む。刺激源は、図3に例示的に示されるように、光学検査装置120に配置することができる。追加的に、あるいは代替的に、刺激源130を光学検査装置に隣接して設けることができる。刺激源は移動可能であり得る。刺激源は、基板、すなわち基板上に提供されたインクの刺激、例えば照明を改善できるように移動可能であることができる。
【0035】
[0034]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、装置は光学検査装置120を含む。光学検査装置はカメラ122を含んでもよい。光学検査装置は、発光を感知又は検出するためのセンサ又は検出器を含んでもよい。光学検査装置は、モノクロカメラ及び/又はカラーカメラを含んでもよい。光学検査装置は、基板、すなわち基板上に印刷された硬化性インクから放出された光を検出するように構成することができる。例えば、光学検査装置は、基板から放出された光を一定期間にわたって記録又は検出することができる。換言すれば、光学検査装置は、異なる波長の光を検出するように構成することができる。光学検査装置は、基板上に設けられた硬化性インクから放出された光の強度、すなわち放出された光の量を検出又は記録するように構成され得る。放出された光の強度は、グレースケール値として提供され得る。光学検査装置は、硬化性インクによって放出された光のグレースケール値を検出するように構成され得る。追加的に、あるいは代替的に、光学検査装置は、基板上に設けられた硬化性インクから放出された光の色、すなわち色の強度を検出又は記録するように構成することができる。例えば、光学検査装置は、放出された光を検出又は記録するためのセンサを含んでもよい。センサはCMOSベースのセンサであってもよい。
【0036】
[0035]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、光学検査装置はラインスキャンカメラを含むことができる。ラインスキャンカメラは、1つ又は複数のセクションの行、すなわち、図2に示される座標系のx方向に配置されたセクションの行を検出するように構成され得る。ラインスキャンカメラは、8192ピクセル、つまりセクションを同時に検出するように構成できる。追加的に、あるいは代替的に、光学検査装置はエリアスキャンカメラであってもよい。エリアスキャンカメラは、図2に示す座標系のx方向に配置されたセクションの行とy方向に配置されたセクションの列を検出するように構成され得る。エリアスキャンカメラは、4096ピクセル、すなわちx方向に配置されたセクションと、2160ピクセル、すなわちy方向に配置されたセクションを同時に検出するように構成され得る。
【0037】
[0036]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、複数の光学検査装置を設けることができる。例えば、5個を超える光学検査装置、特に10個を超える光学検査装置、より具体的には12個の光学検査装置を設けることができる。特に、12個のラインスキャンカメラを設けることができる。追加的に、あるいは代替的に、12個を超える光学検査装置、特に15個を超える光学検査装置、より具体的には20個を超える、さらにより具体的には24個の光学検査装置が設けられてもよい。例えば、24個のエリアスキャンカメラを設けることができる。実施形態によれば、光学検査装置の大きな検出領域を提供するために、複数の光学検査装置を千鳥状に構成することができる。本明細書で使用される場合、「千鳥状の構成(staggered configuration)」は、互いに隣り合って配置され、互いに対してある方向に沿ってシフトされた複数の光学検査装置として理解することができる。例えば、「千鳥状の構成」という用語は、複数の光学検査装置が隣り合って配置されており、光学検査装置の各々は、光学検査装置の検出領域に対応する距離だけ、同じ方向に沿って、前述の光学検査装置に対してシフト又は変位されるものと理解され得る。検出領域は、放出された光を検出するための感知装置、例えばカメラレンズ又はセンサの寸法であってもよい。千鳥状の構成は、各光学検査装置が占めるスペース(例えば、光学検査装置のハウジングが占めるスペース)を考慮するのに有益である可能性がある。
【0038】
[0037]有利には、光学検査装置又は複数の光学検査装置は、線形に移動する光学検査装置として提供され得る。光学検査装置は、プリンタの印刷方向に垂直な軸に沿って移動することができる。軸は、基板の長さ又は基板の幅に対応し得る。例えば、基板の長さは240mm、幅は320mmであってもよい。軸に沿って、複数の光学検査装置、例えば、12個のラインスキャンカメラ又は24個のエリアスキャンカメラを配置することができる。
【0039】
[0038]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、光学検査装置は、基板上の1つ又は複数のパターンを検出するように構成され得る。1つ又は複数のパターンは、基準又はLEDサイト、例えば、1つ又は複数のセクションの所定のセクションであってもよい。基板は、光学検査装置と基板との位置合わせのために、1つ又は複数の基準、特に2つの基準、より具体的には4つの基準を含んでもよい。光学検査装置は、基板と位置合わせするために移動するように構成することができる。追加的に、あるいは代替的に、基板を移動させてもよい。例えば、基板支持体は、光学検査装置と位置合わせするために移動されてもよい。基板支持体は、基板と光学検査装置との位置合わせのためにコントローラに接続され得る。追加的に、あるいは代替的に、装置は、基板と光学検査装置とを位置合わせする位置合わせ装置、例えば、光学検査装置と基板とを位置合わせするために光学検査装置及び/又は基板を移動させる位置決め装置を含んでもよい。
【0040】
[0039]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コントローラ140は、検出された1つ又は複数のパターン、例えば基準から基板及び/又は光学検査装置の位置を計算して、光学検査装置と基板を位置合わせするように構成され得る。
【0041】
[0040]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、光学検査装置は、放出された多色光、例えば基板に設けられた異なる色の硬化性インクから放出された波長を検出するように構成され得る。例えば、光学検査装置は、赤色、緑色、青色、及び/又は白色の発光波長に対応する発光波長を有する放出された光を検出することができる。追加的に、あるいは代替的に、光学検査装置は、基板上に設けられた硬化性インクから放出された光から光強度を検出することができる。さらに、コントローラは、放出された光の強度及び/又は明るさを計算又は決定するように構成され得る。換言すれば、コントローラは、検出された放出された光を直接分析するように構成され得る。
【0042】
[0041]本明細書に記載される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、光学検査装置120はフィルタユニット124をさらに含むことができる。フィルタユニットはバンドパスフィルタを含んでもよい。フィルタユニットは、1つ又は複数のセクションにおける硬化性インクから放出された発光の光学検査装置による検出を、所定の閾値以上の波長、すなわち、特定の波長に制限するための1つ又は複数のバンドパスフィルタを含んでもよい。例えば、フィルタユニットは複数のバンドパスフィルタを含んでもよい。バンドパスフィルタは、特定の波長の放出された光を、検出のために光学検査装置に通過させるように構成され得る。例えば、フィルタユニットは、赤色硬化性インク、緑色硬化性インク及び/又は青色硬化性インクが充填された1つ又は複数上のセクションから放出されたそれぞれの波長を通過させるバンドパスフィルタを含んでもよい。さらに、バンドパスフィルタは、刺激源、すなわち光源によって提供された波長を制限するように構成され得る。したがって、光学検査装置は、基板から放出された光、すなわち基板上に提供された硬化性インクから放出された光を検出することができるが、刺激源から放出された光の検出は防止されるか最小限に抑えられる。
【0043】
[0042]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、フィルタユニット、すなわち、複数のフィルタは、機械的フィルタ、デジタルフィルタ、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0044】
[0043]本明細書に記載される任意の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コントローラは、光学検査装置によって検出された1つ又は複数のセクションから得られたグレースケール値から平均グレースケール値を計算するように構成され得る。追加的に、あるいは代替的に、コントローラは、計算されたグレースケール値の平均偏差及び/又は標準偏差を提供するように構成され得る。さらに、コントローラは、グレースケール値の平均偏差及び/又は標準偏差を局所的に、すなわち、1つ又は複数のセクションの検出領域又はセクションの特定の領域から計算するように構成され得る。本明細書で使用される「平均グレースケール値」という用語は、検出されたグレースケール値の平均グレースケール値、平均偏差、及び/又は標準偏差を含むことができる。特に、コントローラは、同じ色の硬化性インクで満たされた複数のセクションの放出された光から平均グレースケール値、平均偏差、及び/又は標準偏差を計算するように構成され得る。例えば、コントローラは、赤色、緑色、青色、又は白色のインクで満たされている検出されたセクションの平均グレースケール値を計算するように構成され得る。したがって、装置又はコントローラは、グレースケール値から、すなわち、それぞれの放出された波長から間接的及び/又は直接的に、基板の1つ又は複数のセクションの充填状態に関する情報を取得するように構成され得る。
【0045】
[0044]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクから放出された光の強度は、グレースケール値によって表すことができる。したがって、グレースケール値は、基板に存在する硬化性インクの量に応じて変化する可能性がある。したがって、検出された強度は、硬化性インクを有する1つ又は複数のセクションの充填状態の指標として使用され得る。コントローラは、1つ又は複数のセクションのグレースケール値及び/又は取得された発光強度を分析又は評価するように構成され得る。さらに、特にカラーカメラを使用する場合、コントローラは、検出された発光をグレースケール値に変換するように構成されてもよい。
【0046】
[0045]本明細書に記載され、図4A図4Cを例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、発光の強度及び/又はグレースケール値若しくは平均グレースケール値が所定の範囲内にある場合、印刷品質は十分である可能性がある。図4A図4Cには、グレースケール値を含む1つ又は複数のセクションが例示的に示されている。放出された光の光強度又は階調値又は平均階調値が所定の範囲外である場合、例えば、グレースケール値又は平均グレースケール値が所定の下限の閾値を下回るか、又は所定の上限の閾値よりも高い場合は、印刷結果の品質が不十分であることの指標となり得る。不十分な品質は、基板に存在するインクが多すぎる、又は少なすぎると見なされる場合がある。例えば、放出された光の強度、又はグレースケール値若しくは平均グレースケール値が所定の範囲未満である場合、基板、すなわち1つ又は複数のセクションに不十分な量の硬化性インクが存在する可能性がある。対照的に、放出された光の強度、又はグレースケール値若しくは平均グレースケール値が所定の範囲よりも高い場合、基板、すなわち1つ又は複数のセクションに過剰な量の硬化性インクが存在する可能性がある。同じことは、コントローラが1つ又複数のセクションの充填状態を評価するために放出された光の強度及び/又は明るさを使用できる場合、つまり放出された光がグレースケール値として提供されない場合にも当てはまり得る。さらに、所定の範囲は、達成すべき品質に応じて、例えば、達成すべき最終的な表示品質に応じて変化し得ることを理解されたい。
【0047】
[0046]例示的に図4A図4Cを参照すると、1つ又は複数のセクション12のうちの複数のセクションが示されている。本明細書に記載の実施形態によれば、複数のセクションは、同じ色の硬化性インク又は異なる色の硬化性インクを含むことができる。図4A図4Cは、1つ又複数のセクションに存在する硬化性インクの量に応じて異なるグレースケール値を含む基板のサブセクション14を示す。例えば、図4Aは、所定の範囲内のグレースケール値を有する1つ又は複数のセクションのうちのサブセクション14を示す。図4B及び図4Cは、図4Aのグレースケール値と比較して、より高い及び/又はより低いグレースケール値を有する1つ又は複数のセクションのサブセクション14を示す。図4Bの描写におけるグレースケール値は、基板上に存在する過剰な量の硬化性インクに起因して、より高い光強度及び/又は明るさを含むことができる、つまり、検出されたサブセクションは、より高い光強度及び/又は明るさを描写していると見なされることができる。図4Cは、より低い光強度及び/又は輝度を含む可能性があり、すなわち、検出されたサブセクションは、基板上に存在する硬化性インクの量が不十分であるため、より低い光強度及び/又は輝度を示していると見なすことができる。
【0048】
[0047]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コントローラは、検出された発光強度又はグレースケール値が所定の下限の閾値を下回るか、又は所定の上限の閾値を上回る場合に、1つ又は複数のセクションの再印刷を可能にするように基板の位置を制御するように構成され得る。コントローラは、図6に関してさらに説明されるように、プリンタに向けて基板を再移送するための移送装置を制御することができる。さらに、実施形態によれば、コントローラは、1つ又は複数のセクションの再印刷を提供するために、1つ又は複数のセクションの1つ又は複数の位置座標を計算するように構成することができ、光強度又はグレースケール値は、所定の下限の閾値を下回るか、又は所定の上限の閾値を上回る。特に、コントローラは、再印刷が必要な1つ又は複数のセクションの位置座標をプリンタに提供して、1つ又は複数のセクション若しくは基板を再印刷することができる。
【0049】
[0048]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コントローラ140は、コンピューティング装置又はコンピューティング能力を備えた他の任意の装置に接続され得る。特に、コンピューティングデバイスのクラスタ、例えば5個以上のコンピューティングデバイス、特に10個以上のコンピューティングデバイスのクラスタが提供されてもよい。コンピューティングデバイスは、光学検査装置及び/又はコントローラによって検出又は提供されたデータを処理するように構成され得る。コンピューティングデバイスは、CPU及びメモリを含むことができる。
【0050】
[0049]有利には、コンピューティングデバイスのクラスタを使用することによって、例えば、10個以上のコンピュータを使用することにより、検出されたデータのリアルタイム分析が提供され、4秒以下のサイクルタイムが達成される。したがって、システムのより高速なパフォーマンスを達成することができ、より多くの基板を検査及び/又は処理することができる。有利には、基板の検査及び修正を迅速化し、容易にすることができる。
【0051】
[0050]本明細書に記載され、図5を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、刺激源は、第1の所定の閾値以上で刺激を提供する。例えば、刺激源は光源であってもよく、刺激は第1の所定の閾値以上の波長であってもよい。第1の所定の閾値は、400nm以上、より具体的には425nm以上、さらにより具体的には450nm以上の波長であってもよい。したがって、有利には、硬化性インク、例えば光硬化性インクは、硬化性インクの励起を検出しながら、硬化性インクの硬化プロセスを妨げ、硬化性インクが湿潤状態にあるとき、すなわち光硬化性インクがまだ硬化していないときに印刷結果を修正できるように刺激又は照射することができる。
【0052】
[0051]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクは、特定の波長の光、例えば、所定の閾値を下回る波長の光を吸収することができる。所定の閾値未満の波長を有する光は、硬化性インクを励起させないか、又はわずかに励起させる可能性がある。所定の閾値を下回る波長によって提供されたエネルギーにより、硬化性インクが硬化する可能性がある。所定の閾値以上の波長を有する光は、硬化性インクの硬化を防止又は低減する可能性があるが、硬化性インクからの光の励起を引き起こす可能性がある。硬化性インクから放出された放射波長は、光学検査装置によって検出することができる。例えば、使用された硬化性インクに応じて、発光、例えば検出可能なフォトルミネッセンスが、500nm~700nmの範囲の波長、特に500nm~620nmの範囲の波長で発生する可能性がある。例えば、最大発光は、図5に例示的に示されるように、約500nm、約520nm、約550nm、約570nm、約580nm、及び約610nmの波長で起こり得る。他の発光波長も生成され得ることを理解されたい。刺激源、例えば光源、及び/又は光学的検査装置は、硬化性インクの硬化を開始しない可能性があるが、硬化性インクの励起及び/又は放出を引き起こし得るそれぞれの波長を提供及び/又は検出するように構成され得る。追加的に、あるいは代替的に、刺激が刺激源によって基板に提供される時間、例えば、光源によって基板又は硬化性インクに光が提供される時間は、硬化プロセスを開始することなく、基板を刺激、すなわち照明することができるよう、例えば数ミリ秒又は1秒未満に短く保つことができる。
【0053】
[0052]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、光強度、すなわち発光強度又はフォトルミネッセンス強度は、波長の増加とともに減少し得る。強度の低下を検出するために、光学検査装置は検出器、すなわち高い信号対雑音比を有するセンサを含むことができる。例えば、CMOSベースのセンサを使用することができる。さらに、較正された光強度、すなわち発光強度又はフォトルミネッセンス強度を硬化性インクの濃度に対してプロットするとき、1つ又は複数のセクションのそれぞれにおけるインクの量を間接的に抽出することができる。
【0054】
[0053]本明細書に記載され、図6を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板を処理するためのシステムが提供される。基板は、本明細書に記載の実施形態による1つ又は複数のセクションを含む。システム600は、基板の1つ又は複数のセクションに硬化性インクを提供するためのプリンタ150と、本明細書に記載の実施形態による装置100とを含む。特に、この装置は、本明細書に記載の実施形態のいずれかによる、基板支持体110、刺激源130、光学検査装置120、及びコントローラ140を含む。本システムは、基板を基板支持体に提供するため、及び/又は基板を検査するためにプリンタ150と装置100との間で基板を移送するための移送装置を含んでもよい。したがって、システム及び/又は装置は、基板の位置を制御するように構成することができる。例えば、コントローラ140は、1つ又は複数のセクションの再印刷を可能にするために基板の位置を制御するように構成することができる。したがって、システム及び/又は装置は、プリンタと光学検査装置との間で基板を移動又は移送することを可能にすることができる。特に、コントローラは、検出された光強度、又は光学検査装置によって検出された発光から計算されたグレースケール値又は平均グレースケール値が、所定の下限及び/又は上限閾値を下回るか上回るとき、基板を光学検査装置からプリンタに移送するように構成することができる。
【0055】
[0054]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、基板はシステム内で処理することができ、すなわち、硬化性インクをプリンタで及び/又はプリンタによって基板上に印刷することができ、インクを基板に提供した後に基板を検査することができる。さらに、システムは、基板上の硬化性インクを硬化させるための硬化ステーションを含んでもよい。
【0056】
[0055]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、プリンタ150は、基板に硬化性インクを提供するためのプリントヘッド及び複数のノズルを含むことができる。複数のノズルは一列に配置することができ、例えば、複数のノズルは、図2に示すように基板のx方向に延在する一列に配置することができる、及び/又は複数のノズルは、図2に示すように、基板のy方向に延びる列に配置することができる。プリントヘッドはノズルを含むことができる。プリントヘッドは、基板に沿ってx方向及び/又はy方向に移動するように構成され得る。プリントヘッドは、複数のノズルを介して硬化性インクを1つ又は複数のセクションに提供するように構成されてもよく、例えば、プリントヘッドは、本明細書に記載されるように、1つ又複数のセクションの幅又は長さに対応する距離を繰り返し移動するように構成されてもよい。プリントヘッドは、基板の複数の行に沿って移動する、及び/又は複数の列に沿って移動するように構成され得る。したがって、硬化性インクは、図2に関して示されるように基板の各行又は列に、及び/又は1つ又は複数のセクションのうちの単一のセクションに提供することができる。
【0057】
[0056]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、プリンタ150は基板と位置合わせするように構成することができる。プリンタは、プリンタ、すなわちプリントヘッドと基板とを位置合わせするために、基板の同じ1つ又は複数のパターンを検出するように構成することができる。したがって、コントローラは、1つ又は複数のセクションの位置に関する情報をプリンタに提供することができ、プリンタは、その位置情報がコントローラから提供される1つ又は複数のセクションを特に補充するように構成することができる。
【0058】
[0057]例えば、プリンタは、赤色、緑色、青色及び/又は白色の硬化性インクを基材、すなわち基板の1つ又は複数の部分に提供することができる。基板は、光学検査装置に移送され、例えば、第1の所定の閾値以上の波長で、刺激源、例えば、光源によって照射されて、刺激されることができる。光学検査装置は、硬化性インクから放出された光(強度)を検出し、(追加的に)検出された発光をグレースケール値に変換することができる。コントローラは、光の強度及び/又はグレースケール値を分析することができ、検出された発光、すなわち強度又は計算されたグレースケール値が、所定の下限及び/又は上限の閾値を下回る及び/又は上回るかをチェックすることができる。光の強度又は計算されたグレースケール値が、所定の下限及び/又は上限の閾値を下回る場合、移送装置は、プリンタを用いて基板を再配置し、赤色、緑色、青色及び/又は白色の硬化性インクを基板上に再印刷することができる。あるいはまた、1つ又は複数のセクションに白色を提供する代わりに、1つ又は複数のセクションに硬化性インクを含まなくてもよい。実施形態によれば、1つ又は複数のセクションのセクションに、間違って印刷された色のインクが含まれている場合、あるいは1つ又は複数のセクションの一部が他の不備により再印刷できない場合に、それぞれの色は、硬化性インクが存在しないセクションに提供されてもよい。コントローラは、そのような欠陥を修正するためにそれぞれの情報をプリンタに提供することができる。光強度又は計算されたグレースケール値が所定の下限及び/又は上限の閾値を超える場合、余分なインクが基板から除去することができる。追加的に、あるいは代替的に、硬化後に余分なインクを除去してもよい。
【0059】
[0058]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、装置及び/又はシステムは、一度に1色ずつ印刷するように構成することができる。印刷結果は、光学検査装置及びコントローラによって検査することができる。光強度又はグレースケール値が所定の下限及び/又は上限の閾値を下回る及び/又は上回る場合、印刷結果を修正することができる。硬化性インクは硬化し得る。次に、異なる色の硬化性インクを提供し、上述のシーケンスを繰り返すことができる。
【0060】
[0059]有利には、プリンタは、光学検査装置によって検出されたインクの量が少ない1つ又は複数のセクションにインクを提供するために、1つ又は複数のパターン、例えば、基板の位置合わせのための基準(フィデューシャル(fiducials))又はLEDサイトなど、及びプリンタと基板の位置合わせのための光学検査装置を使用することができる。したがって、より少ないインクが検出された1つ又は複数のセクションに追加のインクを提供することができ、インク提供の補正をより迅速かつ正確に行うことができる。さらに有利には、高品質の基板の高い収率を達成することができる。
【0061】
[0060]本明細書で説明され、図7を例示的に参照して説明される他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ディスプレイ製造において1つ又は複数のセクションを有する基板を検査するための方法700が提供される本方法は、(図7のボックス755によって示されるように)硬化性インクを1つ又は複数のセクションに提供して、1つ又は複数のセクションを充填することを含む。1つ又複数のセクションは、プリンタによって硬化可能なインクで満たされ得る。1つ又は複数のセクションは、本明細書に記載される実施形態のいずれかに従って、異なる色の硬化性インクで満たされてもよい。
【0062】
[0061]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、方法700は、光学検査装置と基板とを位置合わせすること(図7のボックス765で示すように)をさらに含む。光学検査装置と基板との位置合わせには、本明細書で説明するようなパターン認識技術を含めることができる。光学検査装置は、基板上の1つ又は複数のパターン、例えば基準又はLEDサイトを検出することができ、基板に位置合わせするために移動させることができる。追加的に、あるいは代替的に、基板を位置合わせのために移動させることができる、すなわち、基板支持体を移動させて、認識された1つ又は複数のパターンに対応する基板と光学検査装置とを位置合わせすることができる。例えば、基板支持体は、基板と光学検査装置との位置合わせを行うためにコントローラと通信することができる。
【0063】
[0062]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、方法700は、(図7のボックス775によって示されるように)第1の所定の閾値以上で刺激を基板に提供することをさらに含む。例えば、第1の所定の閾値以上の波長を有する光が、基板、特に1つ又は複数のセクションの基板に設けられた硬化性インクに提供されてもよい。硬化性インクは光硬化性インクであってもよい。光は、硬化性インクを刺激又は照射するための波長、すなわち、硬化性インクを励起するが、硬化性インクの硬化プロセスの開始を妨げる波長を含むことができる。例えば、第1の所定の閾値は、400nm以上の波長、特に425nm以上の波長、より具体的には450nm以上の波長であってもよい。
【0064】
[0063]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、方法700はさらに、光学検査装置を用いて、基板の1つ又は複数のセクション上に印刷された硬化性インクから放出された光を記録すること(図7のボックス785で示すように)を含む。「記録する」という用語は、「検出する」という用語と同義に理解され得る。基板上に印刷された硬化性インクから放出された光は、刺激源によって提供された励起波長とは異なる波長を含む場合がある。光学検査装置は、記録又は検出されたデータを計算するために、記録又は検出された光をコントローラ及び/又は計算装置に提供することができる。
【0065】
[0064]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、方法700は、基板上に印刷された硬化性インクから放出された光から、1つ又複数のセクションの充填状態に関する情報を生成すること(図7のボックス795で示すように)をさらに含む。情報はコントローラによって生成することができる。該情報は、例えば、検出された硬化性インクから放出された光が所定の下限及び/又は上限の閾値を下回る及び/又は上回る場合など、所定の条件下で1つ又は複数のセクションを再印刷するためにプリンタに提供され得る。所定の下限及び/又は上限の閾値の尺度は、光学検査装置によって検出されたグレースケール値、又は検出若しくは記録された放出された光を光学検査装置及び/又はコントローラによって変換できるグレースケール値であってもよい。
【0066】
[0065]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、充填ステータスに関する情報は、1つ又は複数のセクションの充填レベルに関する情報を含むことができる。充填レベルは、1つ又は複数のセクションの充填高さと見なすことができる。充填レベル又は充填高さは、本明細書に記載の実施形態に従って決定することができる。例えば、放出された光を変換できる光強度又はグレースケール値は、1つ又は複数のセクションの充填レベル又は充填高さの尺度となり得る。
【0067】
[0066]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、1つ又は複数のセクション上に印刷された硬化性インクから放出された光を記録することは、1つ又複数のセクション上に提供された硬化性インクから放出された光のグレースケール値を提供することをさらに含み得る。グレースケール値は、1つ又は複数のセクションの充填状態及び/又は充填レベルの尺度であり得る。グレースケール値は、光学検査装置、例えばカメラのセンサを用いて検出することができる。コントローラは、1つ又は複数のセクション内の硬化性インクから検出された単一のグレースケール値から平均グレースケール値を計算するように構成され得る。したがって、1つ又は複数のセクションの各々について、1つのグレースケール値が生成され、複数のグレースケール値のそれぞれから平均グレースケール値が計算され得る。
【0068】
[0067]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクを提供することは、赤色、緑色、青色、又は白色の硬化性インクのうちの1つを、基板の1つ又は複数のセクションの各々に提供して、1つ又は複数の赤色、緑色、青色、又は白色のセクションを提供することを含むことができる。さらに、1つ又のセクションの充填状態に関する情報を生成することは、1つ又は複数の緑色セクション、1つ又は複数の赤色セクション、1つ又は複数の青色セクション、又は1つ又は複数の白色セクションの群の平均グレースケール値を抽出することを含むことができる。さらに、抽出された平均グレースケール値は、下限及び/又は上限の所定の閾値と比較され得る。
【0069】
[0068]追加的に、あるいは代替的に、平均グレースケール値は、基板の複数のサブセクション、すなわち、1つのセクションは赤色のインクを含み、1つのセクションは緑色のインクを含み、1つのセクションは青色のインクを含み、1つのセクションは白色のインクを含むことができる4つのセクションの群から抽出され得る。
【0070】
[0069]したがって、発光強度、グレースケール値及び/又は平均グレースケール値を分析することによって、1つ又は複数のセクション、特に複数のセクションの充填状態及び/又は充填レベルを取得して、基板及び/又はプリンタの印刷品質に関する情報を受け取ることができる。
【0071】
[0070]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、本方法は、光強度又は抽出された平均グレースケール値が所定の下限及び/又は上限の閾値を上回る及び/又は下回る場合に、1つ又は複数のセクションを硬化性インクで再充填することをさらに含むことができる。特に、強度又は平均グレースケール値が所定の下限及び/又は上限の閾値を下回る及び/又は上回る場合、1つ又は複数のセクションの再充填することが提供されてもよい。「再充填」という用語は、本明細書で使用される「再印刷」という用語と同義に理解され得る。1つ又は複数のセクションの再印刷又は再充填は、基板をプリンタに再移送することと、1つ又は複数のセクションに追加のインクを提供することを含み得る。
【0072】
[0071]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、硬化性インクを提供することは、光硬化性インク、量子ドットベースの硬化性インク、及び/又はUV硬化性インクを提供することを含むことができる。インクは、硬化性インクの硬化を可能にする光開始剤をさらに含んでもよい。
【0073】
[0072]本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、本方法は、1つ又は複数のセクションに提供された硬化性インクを硬化することをさらに含むことができる。硬化は、硬化性インクの光開始剤の重合を開始できる波長を有する光、例えば、硬化性インクによって吸収される波長の光に硬化性インクを露光することによって行われ得る。
【0074】
[0073]上記を考慮すると、最先端技術と比較して、本開示の実施形態は、高品質ディスプレイ製造の分野における、硬化防止、基板の照明、及び基板の品質管理に関して改善された、1つ又は複数のセクションに印刷された硬化性インクを有する基板を検査するための装置、基板を処理するためのシステム、及び1つ又は複数のセクションを有する基板を検査するための方法を有利に提供する。さらに、本明細書に記載の実施形態は、従来の検査装置と比較して、湿式インク検査装置の使用を有利に提供する。
【0075】
[0074]上記は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の及びさらなる実施形態は、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は、特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2
図3
図4A-4C】
図5
図6
図7
【国際調査報告】