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特表2024-510568プロセスチャンバ健康状態モニタリングおよび仮想モデルを使用した診断のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-08
(54)【発明の名称】プロセスチャンバ健康状態モニタリングおよび仮想モデルを使用した診断のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240301BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240301BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
G06N20/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553207
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 US2022016656
(87)【国際公開番号】W WO2022186987
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】17/192,355
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キャントウェル, ダーモット
(57)【要約】
方法は、プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいてレシピに従って実施される堆積プロセスと関連付けられた複数のセンサ値を獲得することを含む。本方法は、複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することをさらに含み、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータに基づいて訓練される。本方法は、機械学習モデルの出力を生成することをさらに含み、出力は、サブシステムの健康状態を示すものである。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいてレシピに従って実行される堆積プロセスと関連付けられた複数のセンサ値を獲得することと、
前記複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することであって、前記機械学習モデルは、前記プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび前記膜を堆積させるための前記レシピと関連付けられたタスクデータに基づいて訓練される、機械学習モデルを適用することと、
前記機械学習モデルの出力を生成することであって、前記出力は、前記サブシステムの健康状態を示すものである、出力を生成することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記出力は、前記サブシステムと関連付けられたセンサのセットの測定値と前記センサのセットの予想値との差を示すスカラ値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
変換関数を使用して、前記出力を既定の範囲内の代表値へ変換することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記変換関数は、線形関数、ロジット関数、シグモイド関数、または指数関数のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記出力は、障害パターンを示すベクトル値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記障害パターンに基づいて前記サブシステムが受ける故障のタイプを決定するために分類アルゴリズムを使用することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記分類アルゴリズムは、前記障害パターンを既知の障害パターンのライブラリと比較する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記分類アルゴリズムは、放射基底関数(RBF)ネットワークまたはニューラルネットワークを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記障害パターンに基づいて是正措置を実行することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
システムであって、
メモリと、
処理デバイスと、を備え、前記処理デバイスは、
基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいてレシピに従って実行される堆積プロセスと関連付けられた複数のセンサ値を獲得することと、
前記複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することであって、前記機械学習モデルは、前記プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび前記膜を堆積させるための前記レシピと関連付けられたタスクデータに基づいて訓練される、機械学習モデルを適用することと、
前記機械学習モデルの出力を生成することであって、前記出力は、前記サブシステムの健康状態を示すものである、出力を生成することと
を含む動作を実施するために前記メモリデバイスに動作可能に結合される、システム。
【請求項11】
前記出力は、前記サブシステムと関連付けられたセンサのセットの測定値と前記センサのセットの予想値との差を示すスカラ値を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記処理デバイスは、変換関数を使用して、前記出力を既定の範囲内の代表値へ変換することを含むさらなる動作を実施することになる、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記出力は、障害パターンを示すベクトル値を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記処理デバイスは、前記障害パターンに基づいて前記サブシステムが受ける故障のタイプを決定するために分類アルゴリズムを使用することを含むさらなる動作を実施することになる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記処理デバイスは、前記障害パターンに基づいて是正措置を実行することを含むさらなる動作を実行することになる、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実行される堆積プロセスと関連付けられたセンサデータを獲得することであって、前記センサデータは、前記プロセスチャンバのサブシステムと関連付けられたセンサ値を含む、センサデータを獲得することと、
前記膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータを獲得することと、
前記センサデータおよび前記タスクデータに基づいた訓練セットを使用して機械学習モデルを訓練することであって、前記機械学習モデルは、前記サブシステムの予想センサ値を示す予測データを生成するように訓練される、機械学習モデルを訓練することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記訓練セットから1つまたは複数の異常を除去するために外れ値検出技術を実行することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記機械学習モデルは、k近傍法(k-NN)アルゴリズムを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記サブシステムは、前記プロセスチャンバの動作パラメータをモニタするためのセンサのセットを備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記動作パラメータは、前記プロセスチャンバと関連付けられた圧力、前記プロセスチャンバと関連付けられた流量、または前記プロセスチャンバと関連付けられた温度を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気部品に関し、より詳細には、プロセスチャンバの健康状態をモニタし、仮想モデルを使用した診断を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
製品は、製造機器を使用して1つまたは複数の製造プロセスを実施することによって作り出され得る。例えば、半導体製造機器は、半導体製造プロセスにより半導体デバイス(例えば、基板、ウエハなど)を作り出すために使用され得る。製造機器は、基板の表面上に膜の複数の層を堆積させ得、また堆積膜内に複雑なパターンを形成するためにエッチングプロセスを実施し得る。例えば、製造機器は、基板上に交互層を堆積させるために化学気相堆積(CVD)プロセスを実施し得る。センサは、製造プロセスの間、製造機器の製造パラメータを決定するために使用され得、計測機器は、基板上の層の全体的な厚さなど、製造機器によって作り出された製品のプロパティデータを決定するために使用され得る。一般的には、製造機器は、堆積プロセス中に問題を検出するために個々のセンサをモニタすることができる。しかしながら、個々のセンサをモニタすることは、製造機器の異なるサブシステムの全体的な健康状態を示すものを提供せず、悪化状態が検出されないまま進行し、著しいダウンタイムおよび修復時間につながる可能性がある。したがって、製造プロセスの間の各サブシステムについて、システム全体の健康状態を示す指標を生成する能力のあるシステムが所望される。
【発明の概要】
【0003】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための本開示の単純化した概要である。この概要は、本開示の広範囲な概説ではない。これは、本開示の主要または重要な要素を識別することも、本開示の特定の実装形態の任意の範囲または特許請求の範囲の任意の範囲を記述することも意図されない。その唯一の目的は、本開示のいくつかの概念を、後に提示されるより詳細な説明のための前段階として、単純化した形式で提示することである。
【0004】
本開示の態様において、方法は、プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実施される堆積プロセスと関連付けられたセンサデータを獲得することを含む。センサデータは、プロセスチャンバのサブシステムと関連付けられたセンサ値を含む。本方法は、膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータを獲得することをさらに含む。本方法は、センサデータおよびタスクデータに基づいた訓練セットを使用して機械学習モデルを訓練することをさらに含む。機械学習モデルは、サブシステムの予想センサ値を示す予測データを生成するように訓練される。
【0005】
本開示の別の態様において、方法は、プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実施される堆積プロセスと関連付けられた複数のセンサ値を獲得することを含む。本方法は、複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することをさらに含み、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータに基づいて訓練される。本方法は、機械学習モデルの出力を生成することをさらに含み、出力は、サブシステムの健康状態を示すものである。
【0006】
本開示の別の態様において、システムは、メモリおよび処理デバイスを含み、処理デバイスは、プロセッサによって、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実施される堆積プロセスと関連付けられた複数のセンサ値を獲得することを含む動作を実施するためにメモリデバイスに動作可能に結合される。動作を実施することは、複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することをさらに含み、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータに基づいて訓練される。動作を実施することは、機械学習モデルの出力を生成することをさらに含み、出力は、サブシステムの健康状態を示すものである。
【0007】
本開示は、限定としてではなく例として、同じ参照記号が同様の要素を示す添付の図面内の図において、例証される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】特定の実施形態による、例示的なシステムアーキテクチャを例証するブロック図である。
図2】特定の実施形態による、機械学習モデルを訓練するための方法のフロー図である。
図3】特定の実施形態による、例となる製造システムの上面概略図である。
図4】特定の実施形態による、例となる製造システムの例となるプロセスチャンバの断面概略側面図である。
図5】特定の実施形態による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステム健康状態メトリックを決定するための方法のフロー図である。
図6】特定の実施形態による、例となるシグモイド変換を示すグラフである。
図7】特定の実施形態による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステムの故障分類を決定するための方法のフロー図である。
図8】特定の実施形態による、コンピュータシステムを例証するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に説明されるのは、プロセスチャンバの健康状態をモニタし、仮想モデルを使用した診断を提供するためのシステムおよび方法を対象とする技術である。膜は、製造システムのプロセスチャンバにおいて実施される堆積プロセス(例えば、堆積(CVD)プロセス、原子層堆積(ALD)プロセスなど)中に基板の表面上に堆積され得る。例えば、CVDプロセスでは、基板は、所望の堆積をもたらすために基板表面上で反応する1つまたは複数の前駆体に曝露される。膜は、堆積プロセス中に形成される材料の1つまたは複数の層を含み得、各層は、特定の厚さ勾配(例えば、堆積膜の層に沿った厚さの変化)を含み得る。例えば、第1の層は、基板の表面上に直接形成され得(膜の近位層または近位端と称される)、第1の厚さを有し得る。第1の層が基板の表面上に形成された後、第2の厚さを有する第2の層が第1の層上に形成され得る。このプロセスは、堆積プロセスが完了して最終層が膜のために形成される(膜の遠位層または遠位端と称される)まで継続する。膜は、異なる材料の交互層を含み得る。例えば、膜は、酸化物および窒化物層の交互層(酸化物-窒化物-酸化物-窒化物積層またはONON積層)、または交互の酸化物およびポリシリコン層(酸化物-ポリシリコン-酸化物-ポリシリコン積層またはOPOP積層)などを含み得る。膜は、次いで、例えば、基板の表面上にパターンを形成するためのエッチングプロセス、膜の表面を滑らかにするための化学機械研磨(CMP)プロセス、または完成した基板を製造するのに必要な任意の他のプロセスに供され得る。
【0010】
プロセスチャンバは、各基板製造プロセス(例えば、堆積プロセス、エッチングプロセス、研磨プロセスなど)中に動作する複数のサブシステムを有し得る。サブシステムは、プロセスチャンバの動作パラメータと関連したセンサのセットとして特徴付けられ得る。動作パラメータは、温度、流量、圧力などであり得る。例において、圧力サブシステムは、ガス流、チャンバ圧力、制御弁角度、フォアライン(ポンプ間の真空線)圧力、ポンプ速度などを測定する1つまたは複数のセンサによって特徴付けられ得る。したがって、プロセスチャンバは、圧力サブシステム、流れサブシステム、温度サブシステムなどを含み得る。各サブシステムは、劣化を経験し、最適性能状態からの逸脱を受け得る。例えば、圧力サブシステムは、ポンプ問題、制御弁問題などのうちの1つまたは複数に起因して、低減した圧力を生成し得る。
【0011】
既存のシステムは、プロセスチャンバ内の故障を検出するために単一のセンサ値のリミットチェックを使用する。例えば、既存のシステムは、センサ値が、予め定められたしきい値を下回るのか、または超えるのか(例えば、温度センサが予め定められた温度しきい値を超えること)をモニタし得る。しかしながら、予め定められたしきい値を下回るか、またはこれを超えるセンサ値は、サブシステムのセンサおよび構成要素の各々の関数としてプロセスチャンバサブシステムの全体的な健康状態を示さない。サブシステムの健康状態は、サブシステムの予想挙動(予想センサ値)と比較したサブシステムの現在の挙動(現在のセンサ値)として特徴付けられ得る。そのようなものとして、既存のシステムは、プロセスチャンバの各サブシステムの健康状態を効率的にモニタすることができない。さらには、既存のシステムは、「不健全な」サブシステム(現在の挙動が予想挙動に関連してしきい値を超えるサブシステム、複数のセンサが故障を受けているサブシステムなど)の診断を効率的に提供することができない。
【0012】
本開示の態様および実装形態は、プロセスチャンバの各サブシステムの健康状態をモニタして示し、診断を提供する能力がある機械学習モデルを訓練することによって、既存の技術のこれらおよび他の欠点に対処する。いくつかの実施形態において、本開示のシステムは、基板の表面上に膜を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実施された前の堆積プロセスと関連付けられたセンサデータを獲得する。センサデータは、プロセスチャンバのサブシステムと関連付けられたセンサ値を含み得る。本システムは、次いで、膜を堆積させるためのレシピと関連付けられたタスクデータを獲得し、このタスクデータをセンサデータにマッピングして訓練セットを生成する。本システムは、サブシステムの予想センサ値を示す予測データを生成するように、訓練セットを使用して機械学習モデルを訓練し得る。
【0013】
いくつかの実施形態において、本システムは、サブシステムの健康状態を示す出力を生成するために機械学習モデルを現在のセンサ値に適用する。いくつかの実施形態において、出力は、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動とプロセスチャンバサブシステムの実際の挙動との差を示すスカラ値である。いくつかの実施形態において、本システムは、変換関数を使用して出力を既定の範囲内の代表値へ変換する。代表値は、サブシステム健康状態のユーザフレンドリな表現を提供する。いくつかの実施形態において、機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムと関連付けられた障害パターンを示すスカラ値のベクトル化バージョンを生成する。本システムは、次いで、サブシステムが受ける故障のタイプを決定するために障害パターンを既知の障害パターンのライブラリと比較し得る。いくつかの実施形態において、本システムは、障害パターンに基づいて堆積プロセスレシピ(例えば、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積される膜に含まれる材料の前駆体のための流量設定など)の1つまたは複数のパラメータを調節するために是正措置を実施する。
【0014】
本開示の態様は、基板の製造中に不健全なプロセスチャンバサブシステムを検出するために必要とされる時間の著しい低減、ならびにエネルギー消費の改善などの技術的利点をもたらす。本開示はまた、診断データを生成し、一貫性のない異常な製品や、予定外のユーザ時間を回避するための是正措置を実施する結果をもたらし得る。
【0015】
図1は、本開示の態様による例証的なコンピュータシステムアーキテクチャ100を描写する。いくつかの実施形態において、コンピュータシステムアーキテクチャ100は、図3の製造システム300などの基板を処理するための製造システムの一部として含まれ得る。コンピュータシステムアーキテクチャ100は、クライアントデバイス120、製造装置124、計測装置128、予測サーバ112(例えば、予測データを生成するため、モデル適応を提供するため、知識ベースを使用するためなど)、およびデータストア140を含む。予測サーバ112は、予測システム110の一部であり得る。予測システム110は、サーバマシン170および180をさらに含み得る。製造装置124は、製造システムにおいて処理されている基板についてのデータを捕捉するように構成されるセンサ125を含み得る。いくつかの実施形態において、製造装置124およびセンサ126は、センササーバ(例えば、製造施設におけるフィールドサービスサーバ(FSS))およびセンサ識別子リーダ(例えば、センサシステムのためのフープ(FOUP:Front Opening Unified Pod)無線周波数識別(RFID)リーダ)を含むセンサシステムの一部であり得る。いくつかの実施形態において、計測装置128は、計測サーバ(例えば、計測データベース、計測フォルダなど)および計測識別子リーダ(例えば、計測システムのためのFOUP RFIDリーダ)を含む計測システムの一部であり得る。
【0016】
製造装置124は、レシピに従って、または一定期間にわたる運転の実行により、電子デバイスなどの製品を作り出し得る。製造機器124は、図4に関して説明されるプロセスチャンバ400などのプロセスチャンバを含み得る。製造機器124は、プロセスチャンバにおいて基板(例えば、ウエハなど)のためのプロセスを実施し得る。基板プロセスの例としては、基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるための堆積プロセス、基板の表面上にパターンを形成するためのエッチングプロセスなどが挙げられる。製造機器124は、プロセスレシピに従って各プロセスを実施し得る。プロセスレシピは、プロセス中に基板に対して実施されるべき特定の操作セットを規定し、各操作と関連付けられた1つまたは複数の設定を含み得る。例えば、堆積プロセスレシピは、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積される膜に含まれる材料の前駆体のための流量設定などを含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、製造機器124は、システム100において処理される基板と関連付けられたデータを生成するように構成されるセンサ126を含む。例えば、プロセスチャンバは、プロセス(例えば、堆積プロセス)が基板に対して実施される前、間、および/または後に、基板と関連付けられたスペクトルまたは非スペクトルデータを生成するように構成される1つまたは複数のセンサを含み得る。いくつかの実施形態において、センサ126によって生成されるスペクトルデータは、基板の表面上に堆積される1つまたは複数の材料の濃度を示し得る。基板と関連付けられたスペクトルデータを生成するように構成されるセンサ126は、反射率測定センサ、エリプソメトリセンサ、熱スペクトルセンサ、容量センサなどを含み得る。基板と関連付けられた非スペクトルデータを生成するように構成されるセンサ126は、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、電圧センサなどを含み得る。製造機器124に関するさらなる詳細は、図3および図4に関して提供される。
【0018】
いくつかの実施形態において、センサ126は、製造機器124と関連付けられた(例えば、ウエハなどの対応する製品を、製造機器124によって作り出すことと関連付けられた)センサデータ(例えば、センサ値、特徴、トレースデータ)を提供する。製造機器124は、レシピに従って、または一定期間にわたる運転の実行により、製品を作り出し得る。ある期間にわたって受信されるセンサデータ(例えば、レシピまたは実行の少なくとも一部に対応する)は、異なるセンサ126から経時的に受信されるトレースデータ(例えば、履歴トレースデータ、現在のトレースデータなど)と呼ばれることがある。センサデータは、温度(例えば、ヒータ温度)、間隔(SP)、圧力、高周波無線周波数(HFRF)、静電チャックの電圧(ESC)、電流、材料流、電力、電圧などのうちの1つまたは複数の値を含み得る。センサデータは、製造機器124の設定または構成要素(例えば、サイズ、タイプなど)など、ハードウェアパラメータなどの製造パラメータ、または製造機器124のプロセスパラメータと関連付けられ得るか、またはこれを示すものであり得る。センサデータは、製造機器124が製造プロセスを実施している間に提供され得る(例えば、製品を処理しているときの機器読み出し)。センサデータは、基板ごとに異なり得る。
【0019】
計測機器128は、製造機器124によって処理される基板と関連付けられた計測データを提供し得る。計測データは、膜特性データ(例えば、ウエハ空間膜特性)、寸法(例えば、厚さ、高さなど)、比誘電率、ドーパント濃度、密度、欠陥などの値を含み得る。いくつかの実施形態において、計測データは、1つまたは複数の表面プロファイル特性データ(例えば、エッチング速度、エッチング速度均一性、基板の表面上に含まれる1つまたは複数の特徴部の臨界寸法、基板の表面にわたる臨界寸法均一性、縁部配置誤差など)の値をさらに含み得る。計測データは、完成品または半完成品のものであり得る。計測データは、基板ごとに異なり得る。計測データは、例えば、反射計測技術、エリプソメトリ技術、TEM技術などを使用して生成され得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、計測機器128は、製造機器124の一部として含まれ得る。例えば、計測機器128は、プロセスチャンバの内側に含まれ得るか、またはこれに結合され得、基板がプロセスチャンバ内に残ったままで、プロセス(例えば、堆積プロセス、エッチングプロセスなど)の前、間、および/または後に基板についての計測データを生成するように構成され得る。そのような場合、計測機器128は、原位置計測機器と称され得る。別の例において、計測機器128は、製造機器124の別のステーションに結合され得る。例えば、計測機器は、図3の移送チャンバ310などの移送チャンバ、ロードロック320などのロードロック、またはファクトリインターフェース306などのファクトリインターフェースに結合され得る。そのような場合、計測機器128は、統合型計測機器と称され得る。他または同様の実施形態において、計測機器128は、製造機器124のステーションに結合されない。そのような場合、計測機器128は、インライン計測機器または外部計測機器と呼ばれることがある。いくつかの実施形態において、統合型計測機器および/またはインライン計測機器は、プロセスの前および/または後に基板についての計測データを生成するように構成される。
【0021】
クライアントデバイス120は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットワーク接続されたテレビ(「スマートTV」)、ネットワーク接続されたメディアプレイヤ(例えば、ブルーレイプレイヤ)、セットトップボックス、オーバーザトップ(OTT)ストリーミングデバイス、オペレータボックスなどのコンピューティングデバイスを含み得る。いくつかの実施形態において、計測データは、クライアントデバイス120から受信され得る。クライアントデバイス120は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示し得、GUIは、ユーザが、製造システムにおいて処理される基板についての計測測定値を入力として提供することを可能にする。クライアントデバイス120は、是正措置構成要素122を含み得る。是正措置構成要素122は、製造機器124と関連付けられた指標のユーザ入力を(例えば、クライアントデバイス120により表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して)受信し得る。いくつかの実施形態において、是正措置構成要素122は、その指標を予測システム110へ送信し、予測システム110から出力(例えば、予測データ)を受信し、その出力に基づいて是正措置を決定し、是正措置が実施されることを引き起こす。いくつかの実施形態において、是正措置構成要素122は、予測システム110から是正措置の指標を受信し、是正措置が実施されることを引き起こす。各クライアントデバイス120は、ユーザがデータ(例えば、製造機器124と関連付けられた指標、製造機器124と関連付けられた是正措置など)の生成、表示、または編集のうちの1つまたは複数を行うことを可能にするオペレーティングシステムを含み得る。
【0022】
データストア140は、メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)、ドライバ(例えば、ハードドライバ、フラッシュドライバ)、データベースシステム、またはデータを格納する能力がある別のタイプの構成要素もしくはデバイスであり得る。データストア140は、複数のコンピューティングデバイス(例えば、複数のサーバコンピュータ)に広がり得る複数のストレージ構成要素(例えば、複数のドライバまたは複数のデータベース)を含み得る。データストア140は、製造機器124において基板を処理することと関連付けられたデータを格納し得る。例えば、データストア140は、基板プロセスの前、間、または後に製造機器124においてセンサ126によって収集されるデータ(プロセスデータと称される)を格納し得る。プロセスデータは、履歴プロセスデータ(例えば、製造システムにおいて処理された前の基板について生成されるプロセスデータ)および/または現在のプロセスデータ(例えば、製造システムにおいて処理される現在の基板について生成されるプロセスデータ)を指し得る。データストアはまた、製造機器124において処理される基板の一部分と関連付けられたスペクトルデータまたは非スペクトルデータを格納し得る。スペクトルデータは、履歴スペクトルデータおよび/または現在のスペクトルデータを含み得る。
【0023】
データストア140はまた、製造システムにおいて処理される1つまたは複数の基板と関連付けられたコンテキストデータを格納し得る。コンテキストデータは、レシピ名、レシピステップ番号、予防保全インジケータ、オペレータなどを含み得る。コンテキストデータは、履歴コンテキストデータ(例えば、前の基板に対して実施された前のプロセスと関連付けられたコンテキストデータ)、および/または現在のプロセスデータ(例えば、前の基板に対して実施されるべき現在のプロセスまたは将来のプロセスと関連付けられたコンテキストデータ)を指し得る。コンテキストデータは、プロセスチャンバの特定のサブシステムと関連付けられるセンサをさらに含み識別し得る。
【0024】
データストア140は、タスクデータも格納し得る。タスクデータは、堆積プロセス中に基板に対して実行されるべき操作の1つまたは複数のセットを含み得、また各操作と関連付けられた1つまたは複数の設定を含み得る。例えば、堆積プロセスのためのタスクデータは、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板に堆積される膜の材料の前駆体のための流量設定などを含み得る。別の例では、タスクデータは、流量値に対してあらかじめ定められた圧力点における制御圧力を含み得る。タスクデータは、履歴タスクデータ(例えば、前の基板に対して実施された前のプロセスと関連付けられたタスクデータ)、および/または現在のタスクデータ(例えば、基板に対して実施されるべき現在のプロセスまたは将来のプロセスと関連付けられたタスクデータ)を指し得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、データストア140は、製造システムのユーザがアクセスできないデータを格納するように構成され得る。例えば、製造システムにおいて処理されている基板について獲得されるプロセスデータ、スペクトルデータ、コンテキストデータなどは、製造システムのユーザ(例えば、オペレータ)がアクセスすることはできない。いくつかの実施形態において、データストア140に格納されるすべてのデータは、製造システムのユーザによってアクセス不可能であり得る。他のまたは同様の実施形態において、データストア140に格納されるデータの一部分は、ユーザによってアクセス不可能であり得る一方、データストア140に格納されるデータの別の部分は、ユーザによってアクセス可能であり得る。いくつかの実施形態において、データストア140に格納されるデータの1つまたは複数の部分は、ユーザに知られていない暗号化機構を使用して暗号化され得る(例えば、データはプライベート暗号化鍵を使用して暗号化される)。他または同様の実施形態において、データストア140は、複数のデータストアを含み得、ユーザがアクセス不可能であるデータは、1つまたは複数の第1のデータストアに格納され、ユーザがアクセス可能であるデータは、1つまたは複数の第2のデータストアに格納される。
【0026】
いくつかの実施形態において、データストア140は、既知の障害パターンと関連付けられたデータを格納するように構成され得る。障害パターンは、プロセスチャンバサブシステムと関連付けられた1つまたは複数の問題または故障と関連付けられたベクトル値であり得る。いくつかの実施形態において、障害パターンは、是正措置と関連付けられ得る。例えば、障害パターンは、障害パターンによって示される問題または故障を是正するためにパラメータ調節ステップを含み得る。障害パターンは、以下の図7においてより詳細に説明される。
【0027】
いくつかの実施形態において、予測システム110は、予測サーバ112、サーバマシン170およびサーバマシン180を含む。予測サーバ112、サーバマシン170、およびサーバマシン180は各々、ラックマウントサーバ、ルータコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、グラフィック処理装置(GPU)、アクセラレータ特定用途向け集積回路(ASIC)(例えば、テンソルプロセッシングユニット(TPU))など、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを含み得る。
【0028】
サーバマシン170は、機械学習モデル190を訓練、検証、および/または試験するために訓練データセット(例えば、データ入力のセットおよびターゲット出力のセット)を生成する能力がある訓練セットジェネレータ172を含む。機械学習モデル190は、データから学習する能力がある任意のアルゴリズムモデルであり得る。データセットジェネレータ172のいくつかの動作は、図2に関して以下に詳細に説明される。いくつかの実施形態において、データセットジェネレータ172は、訓練データを、訓練セット、検証セット、および試験セットへと分割し得る。いくつかの実施形態において、予測システム110は、訓練データの複数のセットを生成する。
【0029】
サーバマシン180は、訓練エンジン182、検証エンジン184、選択エンジン185、および/または試験エンジン186を含み得る。エンジンは、ハードウェア(例えば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス上の命令ラン、汎用コンピュータシステム、または専用マシンなど)、ファームウェア、マイクロコード、またはそれらの組み合わせを指し得る。訓練エンジン182は、1つまたは複数の機械学習モデル190を訓練する能力があり得る。機械学習モデル190は、訓練入力および対応するターゲット出力(それぞれの訓練入力のための正しい回答)を含む訓練データ(本明細書では訓練セットとも称される)を使用して訓練エンジン182によって作成されるモデルアーチファクトを指し得る。訓練エンジン182は、訓練入力をターゲット出力(予期される回答)にマッピングする訓練データ内のパターンを発見し、これらのパターンを捕捉する機械学習モデル190を提供し得る。機械学習モデル190は、統計モデリング、サポートベクターマシン(SVM)、放射基底関数(RBF)、クラスタリング、教師あり機械学習、半教師あり機械学習、教師なし機械学習、k近傍法アルゴリズム(k-NN)、線形回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(例えば、人工ニューラルネットワーク)などのうちの1つまたは複数を使用し得る。
【0030】
検証エンジン184は、訓練セットジェネレータ172からの検証セットの特徴の対応するセットを使用して、機械学習モデル190を検証する能力があり得る。検証エンジン184は、検証セットの特徴の対応するセットに基づいて、機械学習モデル190の精度を決定し得る。検証エンジン184は、しきい値精度を満たさない精度を有する学習済み機械学習モデル190を破棄し得る。いくつかの実施形態において、選択エンジン185は、しきい値精度を満たす精度を有する学習済み機械学習モデル190を選択する能力があり得る。いくつかの実施形態において、選択エンジン185は、学習済み機械学習モデル190の最も高い精度を有する学習済み機械学習モデル190を選択する能力があり得る。
【0031】
試験エンジン186は、データセットジェネレータ172からの試験セットの特徴の対応するセットを使用して、学習済み機械学習モデル190を試験する能力があり得る。例えば、訓練セットの特徴の第1のセットを使用して訓練された第1の学習済み機械学習モデル190は、試験セットの特徴の第1のセットを使用して試験され得る。試験エンジン186は、試験セットに基づいて、学習済み機械学習モデルの最も高い精度を有する学習済み機械学習モデル190を決定し得る。
【0032】
以下に詳細に説明されるように、予測サーバ112は、プロセスチャンバの各サブシステムの予想挙動を示すデータを提供し、1つまたは複数の出力を獲得するために現在のセンサデータ入力に対して、学習済み機械学習モデル190を実行する能力がある予測構成要素114を含む。予測サーバ112は、プロセスチャンバサブシステムの健康状態および診断を示すデータをさらに提供し得る。これは、以下にさらに詳細に説明される。
【0033】
クライアントデバイス120、製造機器124、センサ126、計測機器128、予測サーバ112、データストア140、サーバマシン170、およびサーバマシン180は、ネットワーク130を介して互いに結合され得る。いくつかの実施形態において、ネットワーク130は、予測サーバ112、データストア140、および他の公的に利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスをクライアントデバイス120に提供するパブリックネットワークである。いくつかの実施形態において、ネットワーク130は、製造機器124、計測機器128、データストア140、および他の私的に利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスをクライアントデバイス120に提供するプライベートネットワークである。ネットワーク130は、1つまたは複数の広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、有線ネットワーク(例えば、イーサネットネットワーク)、ワイヤレスネットワーク(例えば、802.11ネットワークまたはWi-Fiネットワーク)、セルラネットワーク(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク)、ルータ、ハブ、スイッチ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティングネットワーク、および/またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0034】
いくつかの他の実装形態において、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112の機能は、より少ない数のマシンによって提供され得るということに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態において、サーバマシン170および180が、単一マシンへと統合される一方、いくつかの他または同様の実施形態において、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112が、単一マシンへと統合され得る。
【0035】
一般に、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行されるものとして1実施形態において説明される機能は、クライアントデバイス120上でも実行され得る。加えて、特定の構成要素に属する機能性は、異なるまたは複数の構成要素が一緒に動作することによって実施され得る。
【0036】
実施形態において、「ユーザ」は、単一の個人として表され得る。しかしながら、本開示の他の実施形態は、「ユーザ」が複数のユーザおよび/または自動化ソースによって制御されるエンティティであることを包含する。例えば、管理者のグループとして連合した個々のユーザの集まりは、「ユーザ」と見なされ得る。
【0037】
図2は、本開示の態様による、機械学習モデルを訓練するための方法のフローチャート200である。方法200は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上のランであるなど)、ファームウェア、またはそれらの何らかの組み合わせを含み得る処理ロジックによって実施される。1つの実装形態において、方法200は、図1のコンピュータシステムアーキテクチャなどのコンピュータシステムによって実行され得る。他または同様の実施形態において、方法200の1つまたは複数の処理は、図に描写されない1つまたは複数の他のマシンによって実行され得る。いくつかの態様において、方法200の1つまたは複数の処理は、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行され得る。
【0038】
説明の簡便性のため、本方法は、一連の行為として描写および説明される。しかしながら、本開示による行為は、様々な順序で、および/または同時に、ならびに本明細書に提示および説明されない他の行為と共に、発生し得る。さらには、すべての例証された行為が、開示された主題による方法を実施するために実行され得るわけではない。加えて、当業者は、本方法が、代替的に、状態図またはイベントを介して、一連の相互関係にある状態として表され得るということを理解するであろう。追加的に、本明細書に開示される方法は、そのような方法をコンピューティングデバイスに輸送および転送することを促進するために製品に保存することができるということを理解されたい。製品という用語は、本明細書で使用される場合、任意のコンピュータ可読デバイスまたはストレージ媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することが意図される。
【0039】
ブロック210において、処理ロジックは、訓練セットTを空のセット(例えば、{})へと初期化する。
【0040】
ブロック212において、処理ロジックは、前の基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるために実施された前の堆積プロセスと関連付けられたセンサデータ(例えば、センサ値、特徴、トレースデータ)を獲得する。センサデータは、プロセスチャンバのサブシステムとさらに関連付けられ得る。サブシステムは、プロセスチャンバの動作パラメータと関連したセンサのセットとして特徴付けられ得る。動作パラメータは、温度、流量、圧力などであり得る。例えば、圧力サブシステムは、ガス流量、チャンバ圧力、制御弁角度、フォアライン(ポンプ間の真空ライン)圧力、ポンプ速度などを測定する1つまたは複数のセンサによって特徴付けられ得る。各プロセスチャンバは、圧力サブシステム、流量サブシステム、温度サブシステムなど、複数の異なるサブシステムを含み得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、堆積プロセスと関連付けられたセンサデータは、製造システムにおいて前の基板に対して以前に実施された前の堆積プロセスのための1つまたは複数の前の堆積設定と関連付けられた履歴データである。例えば、履歴データは、データストア140に格納された前の堆積プロセスと関連付けられた履歴コンテキストデータであり得る。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の前の堆積設定は、前の堆積プロセスのための前の温度設定、前の堆積設定のための前の圧力設定、前の基板の表面上に堆積された前の膜の1つもしくは複数の材料の前駆体のための前の流量設定、または堆積プロセスと関連付けられた任意の他の設定のうちの少なくとも1つを含み得る。流量設定は、前の堆積プロセスの初期インスタンスにおける前駆体のための流量設定(初期流量設定と称される)、前の堆積プロセスの最終インスタンスにおける前駆体のための流量設定(最終流量設定と称される)、または堆積プロセス中の前駆体の流量のランピングレートを指し得る。1つの例において、前の膜の前駆体は、ホウ素含有前駆体またはケイ素含有前駆体を含み得る。いくつかの実施形態において、センサデータはまた、前の基板に対して実行された前のエッチングプロセス、またはプロセスチャンバにおいて実行される任意の他のプロセスと関連付けられ得る。
【0042】
ブロック214において、処理ロジックは、前の基板の表面上に堆積された膜のためのレシピと関連付けられたタスクデータを獲得する。例えば、タスクデータは、必要な温度設定、圧力設定、基板上に堆積される膜の材料の前駆体のための流量設定などであり得る。タスクデータは、前の基板の表面上に堆積された前の膜についての履歴タスクデータを含み得る。いくつかの実施形態において、前の膜についての履歴タスクデータは、前の膜のためのレシピと関連付けられた履歴タスク値に対応し得る。処理ロジックは、先に説明された実施形態によると、データストア140からタスクデータを獲得し得る。
【0043】
ブロック216において、処理ロジックは、前の基板に対して実行された前の堆積プロセスと関連付けられた獲得センサデータに基づいて第1の訓練データを生成する。ブロック218において、処理ロジックは、前の基板の表面上に堆積された膜のレシピと関連付けられたタスクデータに基づいて第2の訓練データを生成する。
【0044】
ブロック220において、処理ロジックは、第1の訓練データと第2の訓練データとのマッピングを生成する。マッピングは、前の基板に対して実施された前の堆積プロセスのためのデータを含む、またはこれに基づく第1の訓練データ、および前の基板の表面上に堆積された膜のレシピと関連付けられたタスクデータを含む、またはこれに基づく第2の訓練データを指し、第1の訓練データは、第2の訓練データと関連付けられる(または、これにマッピングされる)。ブロック224において、処理ロジックは、訓練セットTへマッピングを追加する。
【0045】
ブロック226において、処理ロジックは、訓練セットTが、機械学習モデルを訓練するために十分な量の訓練データを含むかどうかを決定する。いくつかの実施形態において、訓練セットTの充足性は、単純に訓練セット内のマッピングの数に基づいて決定され得る一方、いくつかの他の実施形態において、訓練セットTの充足性は、入力/出力マッピングの数に加えて、またはこれの代わりに、1つまたは複数の他の基準(例えば、訓練例の多様性の尺度など)に基づいて決定され得るということに留意されたい。訓練セットが機械学習モデルを訓練するために十分な量の訓練データを含まないことを決定することに応答して、方法200は、ブロック212へ戻る。訓練セットTが機械学習モデルを訓練するために十分な量の訓練データを含むことを決定することに応答して、方法200は、ブロック228に進む。
【0046】
ブロック228において、処理ロジックは、機械学習モデルを訓練するために訓練セットTを提供する。1つの実施形態において、訓練セットTは、訓練を実施するためにサーバマシン180の訓練エンジン182に提供される。ニューラルネットワークの場合、例えば、所与の入力/出力マッピングの入力値は、ニューラルネットワークへの入力であり、入力/出力マッピングの出力値は、ニューラルネットワークの出力ノードに格納される。ニューラルネットワーク内の接続重みは、次いで、学習アルゴリズム(例えば、バックプロパゲーションなど)に従って調節され、この手順は、訓練セットT内の他の入力/出力マッピングについて繰り返される。
【0047】
いくつかの実施形態において、処理ロジックは、機械学習モデルを訓練する前に訓練セットTから異常を除去するために外れ値検出法を実施し得る。外れ値検出法は、訓練データの大部分とは著しく異なる値を識別する技術を含み得る。これらの値は、誤差、雑音などから生成され得る。
【0048】
例証的な例として、機械学習モデル190は、訓練セットTを使用してプロセスチャンバサブシステムの予測データ(例えば、理想またはほぼ理想の動作パラメータ下での予想挙動)を生成するためにk-NNアルゴリズムを使用し得る。特に、k-NNアルゴリズムにより、処理ロジックは、訓練セットによって定義された多次元空間の決定境界を決定し得る。k-NNアルゴリズムの例は、参照により全体が組み込まれる米国特許第9,910,430号に説明される。決定境界は、次いで、プロセスチャンバサブシステムの任意の現在の(実際の、または測定された)挙動センサデータを予想挙動値と比較して予測データを生成するために使用され得る。
【0049】
ブロック230において、処理ロジックは、訓練された機械学習モデルに対して較正プロセスを実施する。いくつかの実施形態において、処理ロジックは、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動とプロセスチャンバサブシステムの現在の挙動とを、予測挙動と現在の挙動との値における差に基づいて比較し得る。例えば、処理ロジックは、圧力サブシステム、流量サブシステム、または温度サブシステムの予測データと関連付けられた1つまたは複数の値を、それぞれ圧力サブシステム、流量サブシステム、または温度サブシステムの現在の測定された挙動と関連付けられた1つまたは複数の値と比較し得る。ブロック230の後、機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動と関連付けられた1つまたは複数の値を生成するために使用され得る。予想挙動と関連付けられた1つまたは複数の値は、予測データを生成するためにプロセスチャンバサブシステムの現在の(実際の)挙動と比較され得る。予測データは、プロセスチャンバサブシステムの健康状態を示すデータを含み得る。これは、以下の図5においてより詳細に説明される。
【0050】
いくつかの実施形態において、製造システムは、2つ以上のプロセスチャンバを含み得る。例えば、図3の例となる製造システム300は、複数のプロセスチャンバ314、316、318を例証する。いくつかの実施形態において、機械学習モデルを訓練するために獲得されるデータ、および機械学習モデルへの入力として提供されるために収集されるデータは、製造システムの同じプロセスチャンバと関連付けられ得るということに留意されたい。他または同様の実施形態において、機械学習モデルを訓練するために獲得されるデータ、および機械学習モデルへの入力として提供されるために収集されるデータは、製造システムの異なるプロセスチャンバと関連付けられ得る。他または同様の実施形態において、機械学習モデルを訓練するために獲得されるデータは、第1の製造システムのプロセスチャンバと関連付けられ得、機械学習モデルへの入力として提供されるために収集されるデータは、第2の製造システムのプロセスチャンバと関連付けられ得る。
【0051】
図3は、本開示の態様による、例となる製造システム300の上面概略図である。製造システム300は、基板302上で1つまたは複数のプロセスを実施し得る。基板302は、電子デバイスまたはその上の回路構成要素を製作するのに好適な、例えば、ケイ素含有ディスクもしくはウエハ、パターン化ウエハ、ガラス板、または同様のものなど、任意の好適に剛性の固定寸法の平面の物品であり得る。
【0052】
製造システム300は、プロセスツール304、およびプロセスツール304に結合されるファクトリインターフェース306を含み得る。プロセスツール304は、中に移送チャンバ310を有するハウジング308を含み得る。移送チャンバ310は、その周りに配設され、そこに結合される1つまたは複数のプロセスチャンバ(処理チャンバとも称される)314、316、318を含み得る。プロセスチャンバ314、316、318は、スリットバルブまたは同様のものなど、それぞれのポートを通じて移送チャンバ310に結合され得る。移送チャンバ310はまた、プロセスチャンバ314、316、318、ロードロック320などの間で基板302を移送するように構成される移送チャンバロボット312を含み得る。移送チャンバロボット312は、1つまたは複数のアームを含み得、各アームは、各アームの端に1つまたは複数のエンドエフェクタを含む。エンドエフェクタは、ウエハなどの特定の物体をハンドリングするように構成され得る。
【0053】
プロセスチャンバ314、316、318は、基板302に対して任意の数のプロセスを実行するように適合され得る。同じまたは異なる基板プロセスが、各処理チャンバ314、316、318において発生し得る。基板プロセスは、原子層堆積(ALD)、物理的気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化、プレクリーニング、金属もしくは金属酸化物除去、または同様のものを含み得る。他のプロセスが、そこで基板に対して実行され得る。プロセスチャンバ314、316、318は各々、基板プロセスの前、後、または間に基板302についてのデータを捕捉するように構成される1つまたは複数のセンサを含み得る。例えば、1つまたは複数のセンサは、基板プロセスの間基板302の一部分についてのスペクトルデータおよび/または非スペクトルデータを捕捉するように構成され得る。他または同様の実施形態において、1つまたは複数のセンサは、基板プロセスの前、後、または間にプロセスチャンバ314、316、318内の環境と関係付けられたデータを捕捉するように構成され得る。例えば、1つまたは複数のセンサは、基板プロセスの間プロセスチャンバ314、316、318内の環境の温度、圧力、ガス濃度などと関連付けられたデータを捕捉するように構成され得る。
【0054】
ロードロック320もまた、ハウジング308および移送チャンバ310に結合され得る。ロードロック320は、片側における移送チャンバ310およびファクトリインターフェース306とインターフェースをとり、またこれに結合されるように構成され得る。ロードロック320は、いくつかの実施形態において、真空環境(基板は、移送チャンバ310へ、またはそこから移送され得る)から気圧に近い不活性ガス環境(基板は、ファクトリインターフェース306へ、またはそこから移送され得る)へ変化され得る環境的に制御された大気を有し得る。ファクトリインターフェース306は、例えば、機器フロントエンドモジュール(EFEM:Equipment Front End Module)などの任意の好適な収納装置であり得る。ファクトリインターフェース306は、ファクトリインターフェース306の様々なロードポート324にドッキングされる基板キャリア322(例えば、前方開口型統一ポッド(FOUP))から基板302を受容するように構成され得る。ファクトリインターフェースロボット326(点線で示される)は、キャリア(コンテナとも称される)322とロードロック320との間で基板302を移送するように構成され得る。キャリア322は、基板ストレージキャリアまたは交換部品ストレージキャリアであり得る。
【0055】
製造システム300はまた、製造システム300に関する情報をユーザ(例えば、オペレータ)に提供するように構成されるクライアントデバイス(図示せず)に接続され得る。いくつかの実施形態において、クライアントデバイスは、1つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して製造システム300のユーザに情報を提供し得る。例えば、クライアントデバイスは、GUIを介して、プロセスチャンバ314、316、318において実施される堆積プロセスの間、基板302の表面上に堆積されるべき膜のためのターゲット厚さプロファイルに関する情報を提供し得る。クライアントデバイスはまた、本明細書に説明される実施形態に従って、ターゲットプロファイルに対応することが予測される堆積設定のそれぞれのセットを考慮してプロセスレシピに対する修正に関する情報を提供し得る。
【0056】
製造システム300はまた、システムコントローラ328を含み得る。システムコントローラ328は、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プログラム可能なロジック制御装置(PLC)、マイクロコントローラなどのコンピューティングデバイスであり得、および/またはこれを含み得る。システムコントローラ328は、マイクロプロセッサ、中央処理装置、または同様のものなど、汎用処理デバイスであり得る1つまたは複数の処理デバイスを含み得る。より詳細には、処理デバイスは、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサ、もしくは命令セットの組み合わせを実装するプロセッサであり得る。処理デバイスはまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、または同様のものなど、1つまたは複数の特殊用途処理デバイスであり得る。システムコントローラ328は、データストレージデバイス(例えば、1つまたは複数のディスクドライバおよび/または固体ドライバ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、および/または他の構成要素を含み得る。システムコントローラ328は、本明細書に説明される方法論および/または実施形態のうちの任意の1つまたは複数を実施するために命令を実行し得る。いくつかの実施形態において、システムコントローラ328は、プロセスレシピに従って製造システム300における1つまたは複数の動作を実施するために命令を実行し得る。命令は、メインメモリ、スタティックメモリ、二次ストレージ、および/または処理デバイス(命令の実行中)を含み得るコンピュータ可読ストレージ媒体に格納され得る。
【0057】
システムコントローラ328は、製造システム300の様々な部分(例えば、処理チャンバ314、316、318、移送チャンバ310、ロードロック320など)上に、またはその中に含まれるセンサからデータを受信し得る。いくつかの実施形態において、システムコントローラ328によって受信されるデータは、基板302の一部分についてのスペクトルデータおよび/または非スペクトルデータを含み得る。他または同様の実施形態において、システムコントローラ328によって受信されるデータは、先に説明されるように、処理チャンバ314、316、318において基板302を処理することと関連付けられたデータを含み得る。本説明の目的のため、システムコントローラ328は、プロセスチャンバ314、316、318内に含まれるセンサからデータを受信するものとして説明される。しかしながら、システムコントローラ328は、製造システム300の任意の部分からデータを受信し得、本明細書に説明される実施形態に従ってその部分から受信されるデータを使用し得る。例証的な例において、システムコントローラ328は、プロセスチャンバ314、316、318における基板プロセスの前、後、または間にプロセスチャンバ314、316、318のための1つまたは複数のセンサからデータを受信し得る。製造システム300の様々な部分のセンサから受信されるデータは、データストア350に格納され得る。データストア350は、システムコントローラ328内の構成要素として含まれ得るか、またはシステムコントローラ328とは別個の構成要素であり得る。いくつかの実施形態において、データストア350は、図1に関して説明されるデータストア140であり得る。
【0058】
図4は、本開示の態様による、プロセスチャンバ400の断面概略側面図である。いくつかの実施形態において、プロセスチャンバ400は、図3に関して説明されるプロセスチャンバ314、316、318に対応し得る。プロセスチャンバ400は、腐食性プラズマ環境が提供されるプロセスのために使用され得る。例えば、プロセスチャンバ400は、プラズマエッチャまたはプラズマエッチングリアクタなどのためのチャンバであり得る。別の例において、プロセスチャンバは、先に説明されるように、堆積プロセスのためのチャンバであり得る。1つの実施形態において、プロセスチャンバ400は、チャンバ本体402、および内部体積406を取り囲むシャワーヘッド430を含む。シャワーヘッド430は、シャワーヘッドベースおよびシャワーヘッドガス分配プレートを含み得る。代替的に、シャワーヘッド430は、いくつかの実施形態において、蓋およびノズルによって、または他の実施形態において、複数の扇形シャワーヘッド区画およびプラズマ生成装置によって取って代わられ得る。チャンバ本体402は、アルミニウム、ステンレス鋼、またはチタン(Ti)などの他の好適な材料から製作され得る。チャンバ本体402は、一般的には、側壁408および底部410を含む。排気口426が、チャンバ本体402内に画定され得、内部体積406をポンプシステム428に結合し得る。ポンプシステム428は、プロセスチャンバ400の内部体積406の圧力を真空化および調整するために利用される1つまたは複数のポンプおよびスロットルバルブを含み得る。
【0059】
シャワーヘッド430は、チャンバ本体402の側壁408上に支持され得る。シャワーヘッド420(または蓋)は、プロセスチャンバ400の内部体積406へのアクセスを可能にするように開かれ得、閉じている間はプロセスチャンバ400の密閉を提供し得る。ガスパネル458は、シャワーヘッド430または蓋およびノズルを通じて(例えば、シャワーヘッドまたは蓋およびノズルの開孔を通じて)内部体積406へプロセスおよび/または洗浄ガスを提供するために、プロセスチャンバ400に結合され得る。例えば、ガスパネル458は、基板302の表面上に堆積される膜451の材料の前駆体を提供し得る。いくつかの実施形態において、前駆体は、ケイ素ベースの前駆体またはホウ素ベースの前駆体を含み得る。シャワーヘッド430は、ガス分配プレート(GDP)を含み得、GDP全体にわたって複数のガスデリバリ孔432(チャネルとも称される)を有し得る。基板支持アセンブリ448が、シャワーヘッド430の下にプロセスチャンバ400の内部体積406に配設される。基板支持アセンブリ448は、処理中(例えば、堆積プロセス中)基板302を保持する。
【0060】
いくつかの実施形態において、処理チャンバ400は、プロセスチャンバ400において実施されるプロセスの間、その場(in-situ)計測測定値を生成するように構成される計測機器(図示せず)を含み得る。計測機器は、システムコントローラ(例えば、先に説明されるようなシステムコントローラ328)に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態において、計測機器は、堆積プロセスの特定のインスタンスの間、膜451についての計測測定値(例えば、厚さ)を生成するように構成され得る。システムコントローラは、計測機器からの受信した計測測定値に基づいて、膜451のための濃度プロファイルを生成し得る。他または同様の実施形態において、処理チャンバ400は、計測機器を含まない。そのような実施形態において、システムコントローラは、プロセスチャンバ400における堆積プロセスの完了後、膜451についての1つまたは複数の計測測定値を受信し得る。システムコントローラは、1つまたは複数の計測測定値に基づいて堆積率を決定し得、また決定された濃度勾配および堆積プロセスの決定された堆積率に基づいて膜451のための厚さプロファイルを関連付けおよび生成し得る。
【0061】
図5は、本開示の態様による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステム健康状態メトリックを決定するための方法500のフロー図である。方法500は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上のランであるなど)、ファームウェア、またはそれらの何らかの組み合わせを含み得る処理ロジックによって実施される。1つの実施形態において、方法500は、図1のコンピュータシステムアーキテクチャ100などのコンピュータシステムによって実行され得る。他または同様の実施形態において、方法500の1つまたは複数の動作は、図に描写されない1つまたは複数の他のマシンによって実行され得る。いくつかの態様において、方法500の1つまたは複数の動作は、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行され得る。
【0062】
ブロック510において、処理ロジックは、プロセスチャンバにおいて実行される動作と関連付けられたセンサデータを獲得する。いくつかの実施形態において、動作は、基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実行される堆積プロセス、基板の表面上の膜の1つまたは複数の層に対して実行されるエッチングプロセス、またはプロセスチャンバにおいて実行される任意の他のプロセスを含み得る。動作は、レシピに従って実施され得る。センサデータは、温度(例えば、ヒータ温度)、間隔、圧力、高周波無線周波数、静電チャックの電圧、電流、材料の流れ、電力、電圧などのうちの1つまたは複数の1つまたは複数の値を含み得る。センサデータは、製造機器124の設定または構成要素(例えば、サイズ、タイプなど)など、ハードウェアパラメータなどの製造パラメータ、または製造機器124のプロセスパラメータと関連付けられ得るか、またはこれを示すものであり得る。
【0063】
ブロック512において、処理ロジックは、獲得したセンサデータに機械学習モデル(例えば、モデル190)を適用する。機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動と関連付けられた1つまたは複数の値を生成するために使用され得る。例えば、機械学習モデルは、訓練セットTを使用してプロセスチャンバサブシステムの予測挙動を生成するためにk-NNアルゴリズムを使用し得る。いくつかの実施形態において、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび動作を実施するために使用されるレシピと関連付けられたタスクデータを使用して訓練される。
【0064】
ブロック514において、処理ロジックは、センサデータに基づいて機械学習モデルを介して出力を生成する。いくつかの実施形態において、出力は、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動とプロセスチャンバサブシステムの実際の挙動との差を示す少なくとも1つのスカラ値であり得る。特に、スカラ値は、サブシステムと関連付けられたセンサのセットの実際の値とセンサのセットの予想値との差を示し得る。
【0065】
ブロック516において、処理ロジックは、出力を既定の範囲内の代表値へ変換する。代表値は、プロセスチャンバサブシステムの健康状態(例えば、予想挙動と比較される現在の挙動)を示すために使用され得る。いくつかの実施形態において、処理ロジックは、線形または非線形変換関数を出力値(例えば、スカラ値)に適用して出力値を既定の範囲内でスケーリングすることによって代表値を生成し得る。いくつかの実施形態において、変換関数は、線形関数、ロジット(log-odds)関数、シグモイド関数、指数関数などを含み得る。特定の変換関数が、プロセスチャンバサブシステムの現在の挙動の所望の感度に基づいて使用され得る。例えば、線形関数は、プロセスチャンバサブシステムの現在の挙動の予想挙動からの各々の逸脱に対して敏感であり得る一方、シグモイド関数は、プロセスチャンバサブシステムの現在の挙動における初期変化に対して敏感でない。いくつかの実施形態において、ユーザは、クライアントデバイス120を使用して感度を変更し得る(例えば、異なる変換関数を適用する)。
【0066】
図6は、本開示の態様による、例となるシグモイド変換を示すグラフである。例証されるように、x軸は、機械学習モデルからのスカラ値(例えば、出力)を表し得る。y軸は、既定の範囲、例えば、0-1以内の代表値を表し得、代表値“0”は、プロセスチャンバサブシステムの実際の挙動がプロセスチャンバサブシステムの予想挙動と同様または同じであることを示し、代表値“1”は、プロセスチャンバサブシステムの現在の挙動がプロセスチャンバサブシステムの予想挙動から著しく偏差される(例えば、予め定められたしきい値より大きい)ことを示す。図6に示されるように、増加するx値は最初(x=-4の前)yの値に対して比較的小さい変化をもたらし、その後、x値がx=-4を超えて増加すると加速し、その後、x値がx=4を超えて増加すると減速する。そのようなものとして、シグモイド変換を使用すると、予測構成要素114は、予想挙動からの現在の挙動の初期偏差、または実際の挙動が予想挙動からすでに著しく偏差しているときの偏差に対して敏感でない。
【0067】
図5に戻ると、ブロック518において、処理ロジックは、代表値をクライアントデバイス(例えば、クライアントデバイス120)上に表示する。いくつかの実施形態において、異なる代表値は、異なる健康状態指標(例えば、健全、衰退状態、危機状態、故障など)と関連付けられ得、健康状態指標は、クライアントデバイス上に表示され得る。代表値は、しきい値を超えるか、またはこれよりも低い代表値に基づいて、異なる健康状態指標に関連付けられ得る。例えば、例証的な例として図6内のグラフを使用すると、0~0.01の代表値は、健全なプロセスチャンバサブシステムを示し得、0.01~0.5の代表値は、衰退状態のプロセスチャンバサブシステムを示し得、0.5~0.99の代表値は、危機状態のプロセスチャンバサブシステムを示し得、0.99~1.0の代表値は、故障が発生したことを示し得る。健康状態指標の説明されたセットは例示にすぎず、任意の指標が使用され得る。
【0068】
図7は、本開示の態様による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステムの故障分類を決定するための方法700のフロー図である。方法700は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上のランであるなど)、ファームウェア、またはそれらの何らかの組み合わせを含み得る処理ロジックによって実施される。1つの実装形態において、方法700は、図1のコンピュータシステムアーキテクチャ100などのコンピュータシステムによって実施され得る。他または同様の実装形態において、方法700の1つまたは複数の動作は、図に描写されない1つまたは複数の他のマシンによって実行され得る。いくつかの態様において、方法600の1つまたは複数の動作は、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行され得る。
【0069】
ブロック710において、処理ロジックは、プロセスチャンバにおいて実行される動作と関連付けられたセンサデータを獲得する。いくつかの実施形態において、動作は、基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるためにプロセスチャンバにおいて実行される堆積プロセス、基板の表面上の膜の1つまたは複数の層に対して実行されるエッチングプロセスなどを含み得る。動作は、レシピに従って実行され得る。センサデータは、温度(例えば、ヒータ温度)、間隔、圧力、高周波無線周波数、静電チャックの電圧、電流、材料の流れ、電力、電圧などのうちの1つまたは複数の値を含み得る。センサデータは、製造機器124の設定または構成要素(例えば、サイズ、タイプなど)など、ハードウェアパラメータなどの製造パラメータ、または製造機器124のプロセスパラメータと関連付けられ得るか、またはこれを示すものであり得る。
【0070】
ブロック712において、処理ロジックは、獲得したセンサデータに機械学習モデル(例えば、モデル190)を適用する。機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムの予想挙動と関連付けられた1つまたは複数の値を生成するために使用され得る。例えば、機械学習モデルは、訓練セットTを使用してプロセスチャンバサブシステムの予測挙動を生成するためにk-NNアルゴリズムを使用し得る。いくつかの実施形態において、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータおよび動作を実施するために使用されるレシピと関連付けられたタスクデータを使用して訓練される。
【0071】
ブロック714において、処理ロジックは、センサデータに基づいて機械学習モデルを介して出力を生成する。いくつかの実施形態において、出力は、機械学習モデルによって生成される1つまたは複数のスカラ値のベクトル化バージョンを含み得る。例えば、出力は、機械学習モデルによって生成される1つまたは複数のスカラ値に対する各センサの寄与を説明するパターン(例えば、障害パターン)を示す少なくとも1つのベクトル値であり得る。
【0072】
ブロック716において、処理ロジックは、プロセスチャンバサブシステムが故障を受けているかどうかを決定する。いくつかの実施形態において、故障は、機構故障、高または低圧力、高または低ガス流、高または低温度などを含み得る。いくつかの実施形態において、処理ロジックは、出力を予め定められたしきい値と比較することによって、プロセスチャンバサブシステムが故障を受けているかどうかを決定し得る。いくつかの実施形態において、処理ロジックは、出力が予想挙動に一致しないことを決定することによって、プロセスチャンバサブシステムが故障を受けているかどうかを決定し得る。プロセスチャンバサブシステムが故障を受けていない(例えば、出力のスカラ値が予め定められたしきい値を超えない)ことを処理ロジックが決定することに応答して、処理ロジックは、ブロック710へと進み得る。プロセスチャンバサブシステムが故障を受けている(例えば、出力のスカラ値が予め定められたしきい値を超える)ことを処理ロジックが決定することに応答して、処理ロジックは、ブロック718へと進み得る。
【0073】
ブロック718において、処理ロジックは、出力に基づいて故障のタイプを識別し得る。いくつかの実施形態において、処理ロジックは、放射基底関数(RBF)ネットワーク、ニューラルネットワーク、または任意の他の統計ベースもしくは機械学習ベースのモデルなど、分類アルゴリズムを使用し得る。RBFネットワークの例は、参照により全体が組み込まれる米国特許第9,852,371号に説明される。特に、処理ロジックは、障害パターンを既知の障害パターンのライブラリと比較して、既知の障害パターンと比較したときの障害パターンの類似性に基づいて故障のタイプを決定し得る。いくつかの実施形態において、予測システム110は、分類アルゴリズムを生成し得る。いくつかの実施形態において、分類アルゴリズムは、例えば、フィードバック機構を使用して、新規の障害パターンを学習し得る。いくつかの実施形態において、分類アルゴリズムはまた、信頼値を生成し得る。信頼値は、予測の信頼レベルを示し得る。信頼値は、既知の障害パターンに対する障害パターンの類似性に基づいて処理ロジックによって生成され得る。
【0074】
ブロック720において、処理ロジックは、識別された故障に基づいて、是正措置を実行し得る。いくつかの実施形態において、是正措置は、決定された問題の、クライアントデバイス120に対するアラートまたは指標を生成することを含み得る。いくつかの実施形態において、是正措置は、処理ロジックが、膜のための所望のプロパティに基づいて堆積プロセスレシピ(例えば、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積される膜に含まれる材料の前駆体のための流量設定など)の1つまたは複数のパラメータを調節することを含み得る。いくつかの実施形態において、堆積プロセスレシピは、堆積プロセスの前、間(例えば、リアルタイムで)、または後に調節され得る。
【0075】
図8は、特定の実施形態による、コンピュータシステム800を例証するブロック図である。いくつかの実施形態において、コンピュータシステム800は、(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットなどのネットワークを介して)他のコンピュータシステムに接続され得る。コンピュータシステム800は、クライアント-サーバ環境内のサーバもしくはクライアントコンピュータの立場で、またはピアツーピアもしくは分散ネットワーク環境内のピアコンピュータとして、動作し得る。コンピュータシステム800は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブ家電、サーバ、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、またはそのデバイスによってとられるべき行動を指定する命令のセット(連続的またはその他)を実行する能力がある任意のデバイスによって提供され得る。さらに、「コンピュータ」という用語は、本明細書内で説明される方法のうちの任意の1つまたは複数を実行するために命令のセット(または複数のセット)を個々にまたはまとめて実行するコンピュータの任意の集合を含むものとする。
【0076】
さらなる態様において、コンピュータシステム800は、処理デバイス802、揮発性メモリ804(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性メモリ806(例えば、リードオンリメモリ(ROM)または電気的に消去可能なプログラム可能なROM(EEPROM))、およびデータストレージデバイス816を含み得、これらはバス808を介して互いと通信し得る。
【0077】
処理デバイス802は、汎用プロセッサ(例えば、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他のタイプの命令セットを実装するマイクロプロセッサ、または命令セットのタイプの組み合わせを実装するマイクロプロセッサなど)などの1つもしくは複数のプロセッサ、または専用プロセッサ(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはネットワークプロセッサなど)によって提供され得る。
【0078】
コンピュータシステム800は、ネットワークインターフェースデバイス822(例えば、ネットワーク874に結合される)をさらに含み得る。コンピューティングデバイス800はまた、ビデオディスプレイ装置810(例えば、LCD)、英数字入力デバイス812(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス814(例えば、マウス)、および信号生成デバイス820を含み得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、データストレージデバイス816は、図1の構成要素(例えば、是正措置構成要素122、予測構成要素114など)をエンコードする命令や、本明細書に説明される方法を実行するための命令を含め、本明細書に説明される方法または機能のうちの1つまたは複数をエンコードする命令826を、格納し得る非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体824を含み得る。
【0080】
命令826はまた、揮発性メモリ804内、および/またはコンピュータシステム800によるその実行中は処理デバイス802内に、完全にまたは部分的に存在し得、故に、揮発性メモリ804および処理デバイス802もまた、機械可読ストレージ媒体を構成し得る。
【0081】
コンピュータ可読ストレージ媒体824は、例証的な例において、単一の媒体として示されるが、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、実行可能な命令の1つまたは複数のセットを格納する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中または分散型データベース、ならびに/または関連キャッシュおよびサーバ)を含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語はまた、本明細書に説明される方法のうちの任意の1つまたは複数をコンピュータに実施させる、コンピュータによる実行のための命令のセットを格納およびエンコードする能力がある任意の有形媒体も含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、限定されるものではないが、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体を含むものとする。
【0082】
本明細書に説明される方法、構成要素、および特徴は、別個のハードウェア構成要素によって実施され得るか、またはASICS、FPGA、DSP、もしくは同様のデバイスなどの他のハードウェア構成要素の機能に統合されてもよい。加えて、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイス内のファームウェアモジュールまたは機能回路によって実施され得る。さらに、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイスおよびコンピュータプログラム構成要素の任意の組み合わせで、またはコンピュータプログラムにおいて、実施され得る。
【0083】
別途具体的に記載のない限り、「受信する」、「実施する」、「提供する」、「獲得する」、「引き起こす」、「アクセスする」、「決定する」、「追加する」、「使用する」、「訓練する」、または同様のものなどの用語は、コンピュータシステムレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作して、コンピュータシステムメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報ストレージ、送信、もしくはディスプレイデバイス内の物理量として同様に表される他のデータへ変換するコンピュータシステムによって実施または実装される行為およびプロセスを指す。また、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などの用語は、本明細書で使用される場合、異なる要素同士を区別するためのラベルとして意図され、それらの数字表示に従った順序的意味を有さない場合がある。
【0084】
本明細書に説明される例はまた、本明細書に説明される方法を実行するための装置に関する。この装置は、本明細書に説明される方法を実行するために特別に構築され得るか、またはそれは、コンピュータシステムに格納されるコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムを含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読有形ストレージ媒体に格納され得る。
【0085】
本明細書に説明される方法および例証的な例は、任意の特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連しない。様々な汎用システムが、本明細書に説明される技術に従って使用され得るか、またはそれは、本明細書に説明される方法、および/またはそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、もしくは動作の各々を実施するためにより専門的な装置を構築するのに簡便であることを証明し得る。様々なこれらのシステムのための構造の例は、上の説明に明記される。
【0086】
上記説明は、例証的であり限定的ではない。本開示は、特定の例証的な例および実装形態を参照して説明されているが、本開示は、説明される例および実装形態に限定されないということを認識されたい。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照して、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】