(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-15
(54)【発明の名称】書き込みマスクされたラッチビットセル
(51)【国際特許分類】
G11C 11/412 20060101AFI20240408BHJP
G11C 7/10 20060101ALI20240408BHJP
H03K 3/356 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
G11C11/412
G11C7/10 152
H03K3/356 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565477
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 US2022027789
(87)【国際公開番号】W WO2022235877
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591016172
【氏名又は名称】アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100111615
【氏名又は名称】佐野 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル ジェイ. シュレイバー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジェイ. ウー
【テーマコード(参考)】
5B015
5J300
【Fターム(参考)】
5B015HH03
5B015JJ31
5B015KA09
5J300TB08
(57)【要約】
SRAMの書き込みマスクされたラッチビットセルは、第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードの値を第1の値にし、第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードの値を第2の値にする書き込みマスク回路を含む。パスゲートは、書き込みワード線信号がアサートされることに応じて、書き込みデータノード上のデータをビットセルの内部ノードに供給する。キーパー回路は、第1の書き込みマスク信号及び第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、書き込みワード線信号の値とは無関係に、第1のノードの値を維持する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
書き込みマスクされたラッチビットセルを備え、前記書き込みマスクされたラッチビットセルは、前記書き込みマスクされたラッチビットセルの書き込み部分を含み、
前記書き込み部分は、
第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードの値を第1の値にし、第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、前記書き込みデータノードの値を第2の値にする書き込みマスク回路と、
前記書き込みデータノードに結合されたパスゲートであって、書き込みワード線信号がアサートされることに応じて、前記書き込みデータノードの値を第1のノードに供給するパスゲートと、
前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、前記書き込みワード線信号の値とは無関係に、前記第1のノードの値を維持するように構成されたキーパー回路と、を備える、
装置。
【請求項2】
前記書き込みデータノードは、前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じてフローティングする、
請求項1の装置。
【請求項3】
前記書き込みマスク回路は、
第1の電力供給ノードと前記書き込みデータノードとの間に結合された第1の書き込みデータトランジスタであって、前記第1の書き込みマスク信号に結合されたゲートを有する第1の書き込みデータトランジスタと、
前記書き込みデータノードと第2の電力供給ノードとの間に結合された第2の書き込みデータトランジスタであって、前記第2の書き込みマスク信号に結合されたゲートを有する第2の書き込みデータトランジスタと、を備える、
請求項2の装置。
【請求項4】
前記装置は、
反転データを供給するように前記第1のノードに結合されたインバータを備え、
前記キーパー回路は、
第1のキーパートランジスタと、第2のキーパートランジスタと、第3のキーパートランジスタと、第4のキーパートランジスタと、を含むキーパースタックを備え、
前記第1のキーパートランジスタは、前記第1の書き込みマスク信号に結合された第1のゲートと、前記第2の電力供給ノードと前記第2のキーパートランジスタとの間に結合された第1の通電端子と、を有し、
前記第2のキーパートランジスタは、前記反転データに結合された第2のゲートと、前記第1のキーパートランジスタと前記第1のノードとの間に結合された第2の通電端子と、を有し、
前記第3のキーパートランジスタは、前記反転データに結合された第3のゲートと、前記第1のノードと前記第4のキーパートランジスタとの間に結合された第3の通電端子と、を有し、
前記第4のキーパートランジスタは、前記第2の書き込みマスク信号に結合された第4のゲートと、前記第3のキーパートランジスタと前記第1の電力供給ノードとの間に結合された第4の通電端子と、を有する、
請求項3の装置。
【請求項5】
前記装置は、
反転データを供給するように前記第1のノードに結合されたインバータを備え、
前記キーパー回路は、
第1のキーパートランジスタと、第2のキーパートランジスタと、第3のキーパートランジスタと、第4のキーパートランジスタと、を含むキーパースタックを備え、
前記第1のキーパートランジスタは、アクティブロー書き込みワード線信号に結合された第1のゲートと、前記第2の電力供給ノードと前記第2のキーパートランジスタとの間に結合された第1の通電端子と、を有し、
前記第2のキーパートランジスタは、前記反転データに結合された第2のゲートと、前記第1のキーパートランジスタと前記第1のノードとの間に結合された第2の通電端子と、を有し、
前記第3のキーパートランジスタは、前記反転データに結合された第3のゲートと、前記第1のノードと前記第4のキーパートランジスタとの間に結合された第3の通電端子と、を有し、
前記第4のキーパートランジスタは、書き込みワード線信号に結合された第4のゲートと、前記第3のキーパートランジスタと前記第1の電力供給ノードとの間に結合された第4の通電端子と、を有し、
前記書き込みワード線信号は、前記書き込みワード線信号及び前記アクティブロー書き込みワード線信号を含む、
請求項3の装置。
【請求項6】
前記キーパー回路は、
前記第2の電力供給ノードと、前記第1のキーパートランジスタと前記第2のキーパートランジスタとの間の第1のキーパーノードと、の間に結合された第5のキーパートランジスタであって、前記第1の書き込みマスク信号に結合された第5のゲートを有する第5のキーパートランジスタと、
前記第1の電力供給ノードと、前記第3のキーパートランジスタと前記第4のキーパートランジスタとの間の第2のキーパーノードと、の間に結合された第6のキーパートランジスタであって、前記第2の書き込みマスク信号に結合された第6のゲートを有する第6のキーパートランジスタと、を備える、
請求項5の装置。
【請求項7】
前記第1の書き込みマスク信号を生成する第1のパルス生成部と、
前記第2の書き込みマスク信号を生成する第2のパルス生成部と、を備える、
請求項1~6の何れかの装置。
【請求項8】
前記書き込みマスクされたラッチビットセルの読み出し部分を備え、
前記読み出し部分は、読み出しワード線信号を受信し、且つ、前記読み出しワード線信号のアサートに応じて、前記書き込みマスクされたラッチビットセルの読み出し部分の出力ノード上に出力データを供給するように結合されており、
前記出力データは、前記第1のノード上のデータに対応する、
請求項1~6の何れかの装置。
【請求項9】
前記書き込みマスクされたラッチビットセルの読み出し部分は、前記読み出しワード線信号がデアサートされることに応じて、前記出力ノードを高インピーダンスにするように構成されている、
請求項8の装置。
【請求項10】
方法であって、
第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みマスクされたラッチビットセル内の書き込みデータノードを第1の値に設定することと、
第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、前記書き込みデータノードを第2の値に設定することと、
書き込みワード線信号がアサートされることに応じて、前記書き込みデータノードを第1のノードに結合することと、
前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、キーパー回路を使用して、前記書き込みワード線信号の値とは無関係に、前記第1のノード上のデータを維持することと、を含む、
方法。
【請求項11】
前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記書き込みデータノードをフロートさせることを含む、
請求項10の方法。
【請求項12】
前記第1の書き込みマスク信号を第1の書き込みデータトランジスタのゲートに供給することと、
前記第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、前記第1の書き込みデータトランジスタを介して、第1の電力供給ノードを前記第1のノードに結合することによって、前記書き込みデータノードを前記第1の値に設定することと、
前記第2の書き込みマスク信号を第2の書き込みデータトランジスタのゲートに供給することと、
前記第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、前記第2の書き込みデータトランジスタを介して、第2の電力供給ノードを前記第1のノードに結合することによって、前記書き込みデータノードを前記第2の値に設定することと、を含む、
請求項10の方法。
【請求項13】
前記第1のノード上のデータを反転し、反転データを前記キーパー回路に供給することと、
前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記キーパー回路を有効化することと、
前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がアサートされることに応じて、前記キーパー回路を無効化することと、を含む、
請求項10の方法。
【請求項14】
前記第1の書き込みマスク信号を第1のキーパートランジスタの第1のゲートに供給し、前記第1の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記第1のキーパートランジスタを有効化することと、
前記反転データを第2のキーパートランジスタの第2のゲートに供給することと、
前記反転データを第3のキーパートランジスタの第3のゲートに供給することと、
前記第2の書き込みマスク信号を第4のキーパートランジスタの第4のゲートに供給し、前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記第4のキーパートランジスタを有効化することと、を含む、
請求項13の方法。
【請求項15】
アクティブロー書き込みワード線信号を第1のキーパートランジスタの第1のゲートに供給することと、
前記反転データを第2のキーパートランジスタの第2のゲートに供給することと、
前記反転データを第3のキーパートランジスタの第3のゲートに供給することと、
書き込みワード線信号を第4のキーパートランジスタの第4のゲートに供給することであって、前記書き込みワード線信号は、前記書き込みワード線信号及び前記アクティブロー書き込みワード線信号を含む、ことと、
前記第1の書き込みマスク信号を第5のキーパートランジスタの第1のゲートに供給し、前記第1の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記第5のキーパートランジスタを有効化することと、
前記第2の書き込みマスク信号を第6のキーパートランジスタの第6のゲートに供給し、前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされることに応じて、前記第6のキーパートランジスタを有効化することと、を含む、
請求項13の方法。
【請求項16】
前記第1の書き込みマスク信号を第1のパルスとして生成することと、
前記第2の書き込みマスク信号を第2のパルスとして生成することと、を含む、
請求項10~15の何れかの方法。
【請求項17】
前記第1のパルスは、第1のパルス書き込みマスク信号がアサートされ、前記書き込みワード線信号がアサートされていない場合に、前記第1のノード上のデータの状態を変化させないようにするのに十分短い、
請求項16の方法。
【請求項18】
前記第2のパルスは、第1のパルス書き込みマスク信号がアサートされ、前記書き込みワード線がアサートされていない場合に、前記第1のノード上のデータの状態を変化させないようにするのに十分短い、
請求項16の方法。
【請求項19】
読み出しワード線信号がアサートされることに応じて、前記書き込みマスクされたラッチビットセルの読み出し部分の出力ノードに出力データを供給することと、
前記読み出しワード線信号がデアサートされることに応じて、前記出力ノードを高インピーダンスにすることと、を含む、
請求項10~15の何れかの方法。
【請求項20】
方法であって、
書き込みワード線(WWL)信号及びアクティブロー書き込みワード線(WWLX)信号が、第1の書き込みマスク信号又は第2の書き込みマスク信号の何れかがアサートされることと組み合わせてアサートされることに応じて、書き込みマスクされたラッチビットセルを書き込むことと、
前記WWL信号及びWWLX信号がアサートされ、前記第1の書き込みマスク信号及び前記第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、前記書き込みマスクされたラッチビットセルの状態を維持することと、を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、SRAM及びSRAMビットセルに関する。SRAM内のビットセルを選択的に書き込むことは、SRAMのより効率的な全体動作を可能にする。改善されたシステム性能を提供するのに役立つように、SRAMセルへのマスクされた書き込みの面積への影響を改善し続けることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(本発明の実施形態の開示)
したがって、一実施形態では、装置は、書き込み部分を含む書き込みマスクされたラッチビットセルを含む。書き込み部分は、第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードの値を第1の値にし、第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードの値が第2の値を有するようにする書き込みマスク回路を含む。パスゲートが、書き込みデータノードに結合され、書き込みワード線信号がアサートされることに応じて、書き込みデータノード上の値を第1のノードに供給する。キーパー回路(keeper circuit)は、第1の書き込みマスク信号及び第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、書き込みワード線信号の値とは無関係に第1のノードの値を維持するように構成されている。
【0003】
別の実施形態では、方法は、第1の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みマスクされたラッチビットセル内の書き込みデータノードを第1の値に設定することと、第2の書き込みマスク信号のアサートに応じて、書き込みデータノードを第2の値に設定することと、を含む。方法は、書き込みワード線信号がアサートされることに応じて、書き込みデータノードを第1のノードに結合することを含む。第1のノード上のデータは、第1の書き込みマスク信号及び第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、書き込みワード線信号の値とは無関係にキーパー回路によって維持される。
【0004】
別の実施形態では、方法は、書き込みワード線(write word line、WWL)信号及びアクティブロー書き込みワード線(active low write word line、WWLX)信号が、第1の書き込みマスク信号又は第2の書き込みマスク信号の何れかがアサートされることと組み合わせてアサートされることに応じて、書き込みマスクされたラッチビットセルを書き込むことを含む。書き込みマスクされたラッチビットセルの状態は、WWL信号及びWWLX信号がアサートされ、第1の書き込みマスク信号及び第2の書き込みマスク信号がデアサートされている間、維持される。
【0005】
本発明は、添付の図面を参照することによってより良好に理解され、その数々の目的、特徴及び利点が当業者に明らかになり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態による、ラッチビットセルの一実施形態を示す図である。
【
図2】ラッチビットセルの例示的なレイアウトを示す図である。
【
図3】ラッチビットセルの読み出し部分及び書き込み部分内で異なる閾値電圧がどのように使用され得るかを示す図である。
【
図4】32個のラッチビットセルの列(カラム)を示す図である。
【
図5】64行(ロウ)のラッチビットセルを各々有する2つの列の高レベルブロック図である。
【
図6】書き込みマスクされたラッチビットセルの実施形態を示す図である。
【
図7】書き込みマスクされたラッチビットセルのレイアウトを示す図である。
【
図8】書き込みマスクされたラッチビットセルの別の実施形態を示す図である。
【
図9】WRZERO又はWRONEXパルスを生成するパルス生成器の実施形態を示す図である。
【
図10】
図8の書き込みマスクされたラッチビットセルのレイアウトを示す図である。
【
図11】
図1のラッチビットセルによって形成される列の一実施形態を示す図である。
【
図12A】トランジスタフィンガ当たり2つのフィンを有する従来の標準セルアーキテクチャを示す図である。
【
図12B】トランジスタフィンガ当たり2つのフィン及びトランジスタフィンガ当たり1つのフィンの交互セルを伴うハイブリッド標準セルアーキテクチャを示す図である。
【
図12C】トランジスタフィンガ当たり1つのフィン及びトランジスタフィンガ当たり2つのフィンを有するFinFETの高レベルブロック図である。
【
図13】ハイブリッド標準セルライブラリを利用するラッチビットセルアレイの実施形態を示す図である。
【
図14】
図13の実施形態よりもバランスのとれた性能を提供するハイブリッド標準セルライブラリを利用するラッチビットセルアレイの実施形態を示す図である。
【
図15】ラッチビットセルアレイの実施形態の高レベルブロック図である。
【
図16】マスクされた書き込みビットセルを使用するラッチビットセルアレイの一実施形態の高レベルブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
異なる図面における同じ符号の使用は、類似又は同一のアイテムを示す。
【0008】
8トランジスタ(8T)スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、SRAM)アレイは、より新しい技術ノード内で面積に関して十分にスケーリングしていない。しかしながら、標準セル設計規則で構築された回路は、より新しい技術ノード内で比較的良好にスケーリングし続けている。標準セル設計規則でSRAMアレイを構築することは、より多くのトランジスタが存在する場合であっても、より小さい面積を使用することを可能にする。
図1は、個別の読み出し及び書き込みポートを有するラッチビットセル100として実装されたSRAMビットセルを示している。ラッチビットセル100は、8T SRAMビットセルの8個のトランジスタと比較して、ビット当たり12個のトランジスタを使用するが、標準セル設計規則の使用に起因して、ある特定の製造技術においては、依然としてより少ない面積を使用することに留意されたい。ラッチ型ビットセルと古典的な6T/8T SRAMビットセルとの間の大きな違いは、ラッチビットセルが書き込み中にフィードバックを無効化することである。対照的に、6T/8Tビットセルでは、パスゲートは、書き込みを実行するためにプルアップと戦う(fight)必要がある。ラッチビットセルは、書き込み中にそのような競合(contention)を有しない。
【0009】
標準セル設計規則を使用して実装される
図1の手法は、カスタムSRAMマクロの使用に必要なオーバーヘッドがなくなり、それによって面積が減少することを意味する。例えば、標準セルレイアウト規則の使用は、0接続ポリピッチ(connected poly pitch、CPP)(トランジスタ間の水平方向の距離)の標準セル論理に隣接することを可能にする。SRAMに対するより伝統的な手法は、リソグラフィ目的のために必要とされる境界セル及びエッジセルを有する。標準セル設計規則が良好にスケーリングされるので、ラッチビットセル100及び標準セル設計規則に基づいてSRAMセルを実装することは、SRAM設計が将来の標準アーキテクチャと同様に面積においてスケーリングすることを可能にする。
【0010】
図1に示すラッチビットセルは、ラッチ内に通常存在するローカルインバータをより多くのセルにわたって償却する。
図1に示されたラッチビットセルは、書き込みビット線(write bit line、WBL)、書き込みワード線(WWL)、アクティブロー書き込みワード線(WWLX)、読み出しワード線(read word line、RWL)、及び、アクティブロー読み出しワード線(active low read word line、RWLX)を含む、ラッチへの入力に従来使用されていたローカルインバータを除去する。より伝統的なラッチアレイでは、CMOS組み合わせ段(stages)がラッチ間で使用される。ラッチビットセル100は、RBL101に対してトライステート出力を使用する。ラッチビットセルによるトライステートドライバの使用は、いくつかのセル、例えば、16個のセルの出力(読み出しビット線)が、出力データの任意の追加の組み合わせ段(NOR/NAND化等)を回避するために、トライステート出力ドライバを使用して一緒に組み合わせられるのを可能にする。
【0011】
図2は、水平方向に7個のトランジスタを示すラッチビットセル100の棒状(stick)レイアウトを示している。ボックスは、トランジスタのソース/ドレイン接続を示している。トランジスタのゲート領域は、
図1のトランジスタと同じ標識を有する垂直線として示されている。長い垂直線201は、例えば、トランジスタPFBO及びNFBO、並びに、トランジスタPINV及びNINVによる共有ゲート接続を示している。ボックス内に空白がある場合、
図1では名前が付けられていないノードがあるが、識別されていないソース/ドレイン接続及びゲート接続が、
図1で容易に見ることができる。レイアウトは、ダミーセル(dummy cell、DUM)トランジスタを含む。ダミーは、形成されているが接続されていないトランジスタである。ダミートランジスタの使用は、他のトランジスタ間の分離を提供するための効率的な方法を提供する。また、ダミートランジスタの使用は、閾値電圧(Vt)に関して使用されるトランジスタのタイプを変更する能力において利点を提供する。実施形態では、ラッチの書き込み部分(トランジスタPPG、NPG、PINV、NINV、NFB1、NFB0、PFB0、PFB1)は高性能を必要としないが、ラッチの読み出し部分(トランジスタPRP1、PRP0、NRP0、NRP1)は高性能を必要とする。トランジスタ名の最初の文字は、トランジスタのタイプ(N又はP)を指し、残りの文字は、その機能(PGパスゲート、INVインバータ、FBフィードバック、RP読み出しポート)を指すことに留意されたい。
【0012】
図3を参照すると、トランジスタPRP0、PRP1、NRP0、NRP1を含むラッチビットセル100の読み出し部分301が、より低いVt(超低Vt(ultra low Vt、ulvt)等)のトランジスタを使用して実装されることを可能にし、それによって、必要とされる高い性能を提供し、一方で、
図3のダミートランジスタの左側のラッチビットセル100の書き込み部分303は、より高い閾値電圧トランジスタ(低Vt(low Vt、lvt)トランジスタ等)で実装される。より高いVtのトランジスタは、より低い性能を提供するが、より少ない漏れも提供し、より低いVtのトランジスタは、性能のために必要とされる場合にのみ利用される。したがって、レイアウトオプションは、異なる閾値電圧が、異なる性能要件を有する読み出しポート及び書き込みポート上で利用されることを可能にし、それによって、ビットセルの一部分のみに対する性能要件を満たすために、全てのデバイスに対してより低いVtのデバイスを使用しなければならない場合と比較して、漏れ電流が低減されることを可能にする。読み出しポート及び書き込みポート内のトランジスタは、隣接セル間で拡散を共有し、可能であれば、最適化されていない設計に対して、xtor(トランジスタ)負荷を半分に削減する。
【0013】
再び
図1を参照して、ラッチビットセル100の動作を説明する。書き込みビット線WBL102上のセルに書き込まれるデータ(本明細書では書き込みデータ(write data、WD)とも呼ばれる)は、トランジスタNPG及びPPGから形成されるパスゲート103に供給される。ゲート又はそれらのトランジスタは、それぞれ、書き込みワード線(WWL)及び書き込みワード線X(WWLX)に結合され、「X」は、信号がアクティブローであることを表す。WWL及びWWLXがアサートされると、WBL上のデータは、データ「D」として、トランジスタPINV及びNINVによって形成されるインバータ104に渡される。トランジスタNFB1、PFB1は、WWL、WWLXがアサートされるとオフになる。ビットラッチセル100のフィードバック部分内のNFB0及びPFB0のゲートは、インバータから出力D_X(「D」の反転値)を受信する。ラッチの読み出し部分106内のPRP1及びNRP1のゲートもD_Xを受信する。WWL及びWWLXがデアサートされると、パスゲート103が遮断され、トランジスタNFB1及びPFB1がオンになり、D_Xが、トランジスタNFB0又はPFB0のうち何れかをオンにして、フィードバック信号として「D」を供給することを可能にする。トランジスタNFB1、NFB0、PFB0、PFB1は、キーパー回路108として機能し、トランジスタPINV及びNINVによって形成されるインバータとともに、WWL及びWWLXがデアサートされる場合に、ノードD上のデータが維持されることを保証する。このようにして、Dの値は、ラッチビットセル100の書き込み部分内に維持され、ラッチが読み出される場合に利用可能である。ラッチビットセル100において、PMOSトランジスタPINV、PFB1、PRP1は、それらのソースにおいて電源電圧(VDD)に結合される。NMOSトランジスタNINV、NFB1、NRP1は、それらのソースにおいて第2の電源電圧(接地)に結合される。
【0014】
ラッチビットセルを読み出すために、読み出しワード線(RWL)及びRWLXがアサートされ、それぞれNRP0及びPRP0をオンにする。「X」はアクティブロー信号を示すことに留意されたい。RWL及びRWLXのアサートは、D_Xの値が、本明細書では読み出しデータ(read data、RD)とも呼ばれる出力信号読み出しビット線(read bit line、RBL)101の値を決定することを可能にする。RWL及びRWLXがデアサートされると、RBLが高インピーダンスに設定され、他のSRAMセルが読み出されるように選択された場合に、他のSRAMセルがRBLを駆動することを可能にする。
【0015】
図4は、32個のラッチビットセルのグループがラッチビットセルの2つのグループ(ビット<31:16>及びビット<15:0>)内に形成される実施形態を示している。ラッチビットセルの各グループは、マルチプレクサ401にビットを供給し、マルチプレクサ401は、ビット<31:16>又はビット<15:0>の何れかからビットを選択し、rdData 403上の選択されたビットを供給する。
図4の実施形態では、ラッチビットセルの読み出し側の3状態ドライバは、16ビット(一度に1つだけアクティブ)がマルチプレクサ401に供給される同じRBLを駆動することを可能にする。したがって、各グループ[31:16]及び[15:0]内で一度に1つのRWL/RWLXのみがオンにされて、複数のラッチビットセルが同時にRBLを駆動して、高電流状況を引き起こさないようにすることを保証する。また、RWL/RWLX信号のうち何れかがアクティブであり、ビットセルのうち何れかがRBL上に高論理レベル又は低論理レベルを駆動することを保証することも重要である。デアサートされている全てのRWL/RWLXペアは、RBL上にフローティングノードをもたらし、これは、VDDとVSSとの間の中間の信号を受信する下流CMOSゲート内で高電流引き込みを引き起こす可能性がある。
【0016】
図5は、64行及び2列のビットセルを有し、マルチプレクサ501が64行及び2列から1ビットを選択する実施形態のブロック図を示している。説明を容易にするために
図5には示されていないが、
図5に示される実施形態は、書き込み列マルチプレクサ機能も必要とする。これを達成する1つの方法は、WWL/WWLXペアを偶数物理列に供給し、別のWWL/WWLXペアを奇数物理列に供給することである。このようにして、1つおきのセルに書き込むことができる。書き込みマルチプレクサ機能を達成する別の方法は、本明細書で更に説明するように、書き込みマスクを使用することである。
【0017】
書き込み動作中、特定のワード線がアサートされると、ワード線内の全てのビットが状態を変化させることがある。ワード線内の全てのビットの状態を変化させるのではなく、ワード線の選択されたセルのみに書き込むことが有利であり、これは、書き込み動作をより効率的にするのに役立つ。したがって、
図6に示される別の実施形態では、ラッチビットセル600は、書き込みマスクを含む。書き込みマスクは、信号書き込み1X(write one、WRONEX)(「X」は、信号がアクティブローであることを表す)、及び、書き込み0(write zero、WRZERO)を利用する。書き込みマスク回路は、トランジスタPWD601及びNWD603で形成されており、WDは書き込みデータを表す。WRONEXがアサートされる(アクティブロー)と、書き込みデータ(WD)ノードは、トランジスタPWDを通してハイにプルされ、WRZEROがアサートされると、WDノードは、トランジスタNWDを通してローにプルされる。書き込みマスクは、全てのセルの状態を変化させることなく、セルの1つの行の書き込みワード線がアサートされることを可能にする。例えば、ワード線上の1バイト又は数ビットのみが、ワード線をアサートし、書き込みマスクを使用して、対象のセルのみが書き込まれることを保証することによって変化し得る。WDの値を決定するために使用されるトランジスタPWD及びNWDに加えて、書き込みマスクされたラッチビットセル600は、キーパー回路605において使用されるトランジスタNFB2及びPFB2を含む。これらのトランジスタは、WWL及びWWLXがアサートされた場合でもラッチビットセルが状態を維持するように、キーパー回路のフィードバック機能が動作し続けることを保証するために使用される。WWLXがアサートされると、NFB1がオフになり、WWLがアサートされると、PFB1がオフになる。トランジスタNFB2及びPFB2は、ビットがラッチビットセルの書き込みを事実上阻止する書き込みマスクを有する場合、キーパー回路は、WWL及びWWLXがアサートされた場合にNFB0とPFB0との間のノードからの正しい値で「D」を駆動し続けることを保証する。WRONEX及びWRZEROがデアサートされると、WDがフロートすることに留意されたい。PWD及びNWDトランジスタをビットセル自体に組み込むことによって、中間ノードWD上のキャパシタンスは、WWL/WWLXがアサートされる場合のセル安定性問題を回避するのに十分に低く保たれる。キーパースタック(keeper stack、KSTK)ノードPKSTK602及びNKSTK604は、
図6中で標識されている。
【0018】
図7は、
図6に示される書き込みマスクされたラッチビットセル600のレイアウトの棒状図を示している。
図6の解決策は、
図2に示されるレイアウトと比較して、4つのトランジスタによってセルのサイズを増加させ、余分なダミーセルを含んでいることに留意されたい。したがって、書き込みマスクされたラッチビットセル600(
図6)は、
図1に示されるラッチビットセル100についての
図2のレイアウト(7CPP)と比較して、3CPPから10CPPへの増加を示している。
【0019】
図8は、
図6の書き込みマスクされたラッチビットセル600と比較して、書き込みマスクされたラッチビットセル800のより効率的な実施形態を示している。書き込みマスクされたラッチビットセル600内のキーパースタックノードに結合された追加のトランジスタNFB2及びPFB2は、書き込みマスクされたラッチビットセル800内のNFB1及びPFB1を置き換えることに留意されたい。書き込みマスクされたラッチビットセル800は、WWL及びWWLXがアサートされる場合(
図1及び
図6参照)、NFB1及びPFB1をオフにすることによってキーパー回路805を無効にせず、代わりに、書き込みマスクされたラッチビットセル800は、WRONEX又はWRZEROがアサートされることに応じて、キーパーを無効にするだけである。これは、ラッチビットセル800がマスクされている場合に、ラッチビットセル800が状態を保持することを保証する。WWL及びWWLXは、書き込みマスクされたラッチビットセル800内のパスゲートトランジスタPPG及びNPGのみに結合されることに留意されたい。WRONEXがアサートされる(アクティブロー)と、トランジスタNFB2はオフになり、WRZEROがアサートされると、トランジスタPFB2はオフになる。WWLX及びWWLがアサートされると仮定すると、WRONEXがアサートされる場合、ノードWDがハイになり、ノードDがハイになり、WRZEROがアサートされる(アクティブロー)場合、ノードWDがローになり、ノードDがローになる。それぞれのマスク線(WRONEX及びWRZERO)がデアサートされる場合、NFB2及びPFB2の両方がオンであり、キーパー回路は、トランジスタPINV及びNINVによって形成されるインバータによって提供されるD_Xの値に従って、ノードDの値を維持する。D_Xは、トランジスタNFB0をオンにしてノードDに対して低い値を維持するか、又は、PFB0をオンにしてノードDに対して高い値を維持する。書き込みマスク回路は、トランジスタPWD801及びNWD803によって形成され、
図6に示される実施形態と同様である。トランジスタPRP1、PRP0、NRP0、NRP1によって形成される書き込みマスクされたラッチビットセル800の読み出し側は、
図1及び
図6にそれぞれ示される先のラッチビットセルの実施形態100及び600と同じである。
【0020】
WRONEX又はWRZEROの何れかがアサートされる場合にはいつでも、WRONEX及びWRZEROに結合された列内の全てのビットセルは、それらのキーパー回路が無効になるようにし、なぜなら、WRONEXをアサートすることによってNFB2がオフになり、D_XがNFB0及びNFB2を通してVSSにプルされることが防止され、WRZEROをアサートすることによってPFB2がオフになり、D_XがPFB0及びPBF2を通してBDDにプルされることが防止されるためである。したがって、ノードDは、WRONEX又はWRZEROのアサートに応じてフローティングする。WRONEX又はWRZEROのアサートが十分に長い場合、NFB1又はPFB1がWRONEX又はWRZEROのアサートによって無効化されることに起因して、キーパー回路の少なくとも一部分がオフになるので、列に沿ったセルは状態を変化させることができる。したがって、WRONEX及びWRZEROは、パルス書き込みとしてアサートされるべきである。したがって、これらの信号は、自己タイミングパルスとして、いくつかのインバータ遅延の長さ、例えば、50psでアサートされるべきである。パルスは、例えば、9個のインバータを使用して生成することができる。インバータの数は、使用される技術に依存する。
図9は、WRZEROのパルス回路901及びWRONEXのパルス回路903の実施形態を示している。
図9に示されるパルス回路の各々では、奇数個のインバータが使用されていることに留意されたい。
図9では、論理ゲートへの入力(書き込み0及び書き込み1)は、アクティブハイであると仮定される。WRONEX及びWRZEROに適したパルス幅を提供する多くの他のパルス生成器回路が当業者に知られている。パルスは、1つのセルを書き込むのに十分な長さとすべきであるが、列に沿った他のセルが、パルス中にノードDがフローティングすることに起因して状態を失わないように十分に短くなければならず、したがって、
図6に示される書き込みマスクされたラッチビットセルと比較して、追加の書き込みマスク能力に対する面積の不利益は比較的小さい。
【0021】
図10は、
図8の回路のレイアウトの一例を示している。ラッチビットセル800に必要なダミートランジスタは1つだけであることに留意されたい。
図10に示されるラッチビットセル800のレイアウトは、
図2に示されるベースラインラッチビットセル100に対して1つの余分なCPPのみを有する。
【0022】
図11は、単一標準セル行に形成された
図1に示されたラッチのラッチアレイ列を示している。「単一標準セル行」という用語は、集積回路の物理的な行を指し、SRAMの論理的な行を指すものではないことに留意されたい。非ハイブリッド標準セルライブラリ規則を有する標準設計では、全てのデバイスは、通常、同じ数のフィンを有する。従来の標準セルアーキテクチャでは、デバイスの全ての行が同じ高さを有する。FinFETの世界では、これは一般に、フィンガ当たりのフィンの数が同じであることも意味する。
図12Aは、フィンガ当たり2つのフィンを有するPFET及びNFETの従来の標準セルアーキテクチャを示している。各標準セルは、行内で均一であり、P及びNトランジスタを有する。
【0023】
ハイブリッド標準セルアーキテクチャは、高性能及び高密度(しかし、より低い性能)の標準セルの交互の行を利用する。例えば、一実施形態では、それは、高い性能のセル及びより低い性能についてセルのトランジスタフィンガ当たり2つのフィンが、トランジスタフィンガ当たり1つのフィンを有することを意味する。
図12Bに示されるように、それは、より高いセル及びより低いセルの交互の行と、より短い行と、をもたらす。ハイブリッド標準セルアーキテクチャの利点は、より小さい面積及び低減された電力であるが、より短いセル高さは、より大きい2つのフィンセルと比較して、性能の低下をもたらす。
図12Cは、例示的なトランジスタフィンガデバイス1201当たり1つのフィン、及び、トランジスタフィンガデバイス1203当たり2つのフィンを示している。
【0024】
図13は、従来の標準セルライブラリから、ハイブリッド標準セルライブラリ手法に移って標準セルラッチアレイを構築すると、隣接するビット間の不均衡な性能がもたらされる可能性があることを示している。例えば、列1301内のビットセルは、例えば、フィンガ当たり2つのフィンを有する「高速」標準セルから形成される。論理SRAM列1301は、図示した実施形態では、ハイブリッド行アーキテクチャの物理高速行内にある。列1303内のビットセルは、例えば、フィンガ当たり1つのフィンを有する「低速」セルである。したがって、列1301内のビットセルのうち何れかからRddata[1]1302を読み出すことは、列1302からRddata[0]1304を読み出すことよりも速く行われる。したがって、隣接するビットは、異なるタイミング(一方が高速、他方が低速)で読み出され、これは望ましくない。
【0025】
高速セルと低速セルとの間でよりバランスのとれた性能を提供するために、
図14に示される実施形態は、1つの列からのビットセルのグループ、例えば、列1401(高速物理行)又は1403(低速物理行)内のビットセルを使用するが、他の行からのマルチプレクサ回路を使用する。例えば、低速マルチプレクサ1407は、32個の高速ビットセルから1ビットを選択する。32個の高速ビットセルは、高速ビットセル1404(ビット<15:0>のうち何れかのみが示されている)及び高速ビットセル1406(ビット<31:16>のうち何れかのみが示されている)である。高速マルチプレクサ1415は、32個の低速ビットセルから1ビットを選択する。32個の低速ビットセルは、低速ビットセル1409(ビット<15:0>のうち何れかのみが示されている)及び低速ビットセル1411(ビット<31:16>のうち何れかのみが示されている)である。同様に、高速ビットセル1421及び1423は、低速マルチプレクサ1425を使用し、低速ビットセル1427及び1429は、高速マルチプレクサ1431を使用する。高速マルチプレクサ1435によって供給される読み出しデータ(Rddata[1])は、高速マルチプレクサ(2フィン)を有するが低速ビットセル(1フィン)を有し、読み出しデータ(Rddata[0])は、低速マルチプレクサ(1フィン)を有するが高速ビットセル(2フィン)を有する。したがって、1つの論理SRAM列は高速ビットセル及び低速マルチプレクサ段を有し、一方、隣接するSRAM論理列は低速ビットセル及び高速マルチプレクサ段を有する。これは、1つおきのビットが著しく異なるタイミング-高速及び低速を有するアレイと比較して、改善された性能バランスを提供する。
【0026】
図15は、ビットセルのアレイの上位レベルのブロック図を示している。
図14は、列1401及び1403内のビットセルとして利用されている
図1のラッチビットセルを示しているが、他の実施形態では、他のビットセルを使用することができる。
図16は、
図6のマスクされた書き込みラッチビットセル600又は
図8のマスクされた書き込みラッチビットセル800が利用される実施形態を示している。
図16は、マスク信号WRONEX及びWRZERO信号がビットセルに分配される様子を示している。
【0027】
以上、書き込みマスクされたSRAMビットセルについて説明した。本明細書に記載された本発明の説明は例示的なものであり、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に開示される実施形態の変形及び修正は、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される説明に基づいて行われてもよい。
【国際調査報告】