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特表2024-516493投影撮像システムにおけるその場光化学洗浄用の光の光路結合のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】投影撮像システムにおけるその場光化学洗浄用の光の光路結合のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/82 20120101AFI20240409BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240409BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20240409BHJP
   G03F 1/24 20120101ALN20240409BHJP
   G03F 7/20 20060101ALN20240409BHJP
【FI】
G03F1/82
H01L21/304 645D
H01L21/66 J
G03F1/24
G03F7/20 503
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555425
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 US2022025454
(87)【国際公開番号】W WO2022226007
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】17/235,573
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒル シャノン
(72)【発明者】
【氏名】デルガド ギルダルド
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
4M106
5F157
【Fターム(参考)】
2H195BD02
2H195BD11
2H195BD13
2H195CA11
2H195CA22
2H197CA10
2H197FA02
2H197FA03
2H197GA01
2H197GA20
2H197GA23
4M106BA07
4M106CA39
4M106DB04
4M106DB07
4M106DB12
4M106DB13
4M106DB19
5F157BG03
5F157BG04
5F157BG13
5F157BG44
5F157BG73
5F157BG75
5F157BG96
(57)【要約】
オーバーレイ検査システムの光学面を洗浄するためのシステムを開示する。特に、投影撮像システムにおけるその場光化学洗浄用の光の光路結合のためのシステムを開示する。オーバーレイ検査システムの光学面を洗浄するためのシステムは、第1の照明源、検出器、1組の照明光学部品、及び1組の撮像光学部品を含む。いくつかの実施形態では、システムは、第2の照明源及び第3の照明源のうちの少なくとも1つを含んでもよく、それらのそれぞれは、システムの1つ以上の光学面からの汚染物質の除去を生じるか、又はそれを助けるように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学システムであって、
光を生成するように構成された第1の照明源、
検出器、
1組の照明光学部品であって、前記第1の照明源からの前記光の少なくとも一部分を受け取り、前記光の少なくとも一部分を1つ以上のサンプルの1つ以上のサンプル表面へ、照明軸に沿って配向するように構成された、1組の照明光学部品、
1組の撮像光学部品であって、前記1つ以上のサンプル表面からの前記光の少なくとも一部分を受け取り、前記1つ以上のサンプル表面からの前記光の前記少なくとも一部分を前記検出器へ、撮像軸に沿って配向するように構成された、1組の撮像光学部品、
第2の照明源であって、第1の洗浄ビームを生成し、前記第1の洗浄ビームの少なくとも一部分を前記1組の照明光学部品へ、前記照明軸又は前記撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成された、第2の照明源、
第3の照明源であって、第2の洗浄ビームを生成し、前記第2の洗浄ビームの少なくとも一部分を前記1組の撮像光学部品又は前記検出器のうちの少なくとも1つへ、前記照明軸又は前記撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成された、第3の照明源、ならびに、
1つ以上のチャンバであって、ここで前記1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、及び前記検出器が前記1つ以上のチャンバ内に配置され、前記1つ以上のチャンバのそれぞれは選択されたパージガスを含むように構成され、前記選択されたパージガスは前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームの少なくとも1つと光反応を起こし、前記選択されたパージガスと前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームの少なくとも1つとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの前記少なくとも1つは、前記1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つの1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換できる、1つ以上のチャンバ、
を備える、光学システム。
【請求項2】
前記光学システムは、マスク検査システムとして構成される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記第1の洗浄ビーム及び前記第2の洗浄ビームのそれぞれは、同じ視野面を前記光として照明するように構成される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項4】
前記第2の照明源及び前記第3の照明源のそれぞれは、前記第1の照明源の開口数と同等の開口数を有する、請求項1に記載の光学システム。
【請求項5】
前記第1の洗浄ビーム及び前記第2の洗浄ビームのそれぞれは、均一な照明又は1つ以上の走査ラスタのうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の光学システム。
【請求項6】
前記第1の照明源は、広帯域照明源を含む、請求項2に記載の光学システム。
【請求項7】
前記第1の照明源は、極端紫外光、真空紫外光、深紫外光、又は紫外光のうちの少なくとも1つを生成するように構成される照明源を含む、請求項6に記載の光学システム。
【請求項8】
前記第1の照明源は、狭帯域照明源を含む、請求項2に記載の光学システム。
【請求項9】
前記第1の照明源は、約355ナノメートル、約266ナノメートル、又は約193ナノメートルのうちの少なくとも1つの波長を有する照明を生成するように構成されたレーザ源を含む、請求項8に記載の光学システム。
【請求項10】
前記第2の照明源及び前記第3の照明源のそれぞれは、少なくとも紫外光を生成するように構成される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項11】
前記第1の洗浄ビームは、約210ナノメートル~約300ナノメートルの間の波長を有する紫外光を含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項12】
前記第2の洗浄ビームは、約210ナノメートル~約300ナノメートルの間の波長を有する紫外光を含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項13】
前記選択されたパージガスは、オゾン、フッ素、又は窒素のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項14】
前記1つ以上のイオン種は、酸素、窒素、又はフッ素のうちの少なくとも1つの1つ以上のイオンを含む、請求項13に記載の光学システム。
【請求項15】
前記1つ以上のフリーラジカル種は、酸素、窒素、又はフッ素のうちの少なくとも1つの1つ以上のフリーラジカルを含む、請求項13に記載の光学システム。
【請求項16】
前記選択されたパージガスは、2つ以上のガスの混合物を含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項17】
前記1つ以上のイオンは、1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つから前記汚染物質の1つ以上の要素を、前記汚染物質と前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームのうちの少なくとも1つとの間の1つ以上の光反応を介して除去するように構成され、ここで前記1つ以上の光反応は、前記1つ以上のチャンバ内でガス状反応生成物を形成する、請求項14に記載の光学システム。
【請求項18】
前記1つ以上のフリーラジカルは、1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つから前記汚染物質の1つ以上の要素を、前記汚染物質と前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームのうちの少なくとも1つとの間の1つ以上の光反応を介して除去するように構成され、ここで前記1つ以上の光反応は、前記1つ以上のチャンバ内でガス状反応生成物を形成する、請求項15に記載の光学システム。
【請求項19】
前記ガス状反応生成物を前記1つ以上のチャンバから排気するように構成される1つ以上のポンプを更に備える、請求項17に記載の光学システム。
【請求項20】
前記ガス状反応生成物を前記1つ以上のチャンバから排気するように構成される1つ以上のポンプを更に備える、請求項18に記載の光学システム。
【請求項21】
光学システムであって、
光を生成するように構成された第1の照明源、
検出器、
1組の照明光学部品であって、前記第1の照明源からの前記光の少なくとも一部分を受け取り、前記光の少なくとも一部分を1つ以上のサンプルの1つ以上のサンプル表面へ、照明軸に沿って配向するように構成された、1組の照明光学部品、
1組の撮像光学部品であって、前記1つ以上のサンプル表面からの前記光の少なくとも一部分を受け取り、前記1つ以上のサンプル表面からの前記光の前記少なくとも一部分を前記検出器へ、撮像軸に沿って配向するように構成された、1組の撮像光学部品、
第2の照明源であって、第1の洗浄ビームを生成し、前記第1の洗浄ビームの少なくとも一部分を前記1組の照明光学部品へ、前記照明軸又は前記撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成された、第2の照明源、ならびに、
1つ以上のチャンバであって、ここで前記1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、及び前記検出器は、前記1つ以上のチャンバ内に配置され、前記1つ以上のチャンバのそれぞれは選択されたパージガスを含むように構成され、前記選択されたパージガスは前記第1の洗浄ビームと光反応を起こし、前記選択されたパージガスと前記第1の洗浄ビームとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの前記少なくとも1つは、前記1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つの1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換できる、1つ以上のチャンバ、
を備える、光学システム。
【請求項22】
第3の照明源であって、第2の洗浄ビームを生成し、前記第2の洗浄ビームの少なくとも一部分を前記1組の撮像光学部品又は前記検出器のうちの少なくとも1つへ、前記照明軸又は前記撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成された、第3の照明源、
を更に備える、請求項21に記載の光学システム。
【請求項23】
前記光学システムは、マスク検査システムとして構成される、請求項22に記載の光学システム。
【請求項24】
前記第1の洗浄ビーム及び前記第2の洗浄ビームのそれぞれは、同じ視野面を前記光として照明するように構成される、請求項22に記載の光学システム。
【請求項25】
前記第2の照明源及び前記第3の照明源のそれぞれは、前記第1の照明源の開口数と同等の開口数を有する、請求項22に記載の光学システム。
【請求項26】
前記第1の洗浄ビーム及び前記第2の洗浄ビームのそれぞれは、均一な照明又は1つ以上の走査ラスタのうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項27】
前記第1の照明源は、広帯域照明源を含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項28】
前記第1の照明源は、極端紫外光、真空紫外光、深紫外光、又は紫外光のうちの少なくとも1つを生成するように構成される照明源を含む、請求項27に記載の光学システム。
【請求項29】
前記第1の照明源は、狭帯域照明源を含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項30】
前記第1の照明源は、約355ナノメートル、約266ナノメートル、又は約193ナノメートルのうちの少なくとも1つの波長を有する照明を生成するように構成されたレーザ源を含む、請求項29に記載の光学システム。
【請求項31】
前記第2の照明源及び前記第3の照明源のそれぞれは、少なくとも紫外光を生成するように構成される、請求項23に記載の光学システム。
【請求項32】
前記第1の洗浄ビームは、約210ナノメートル~約300ナノメートルの間の波長を有する紫外光を含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項33】
前記第2の洗浄ビームは、約210ナノメートル~約300ナノメートルの間の波長を有する紫外光を含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項34】
前記選択されたパージガスは、オゾン、フッ素、又は窒素のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項35】
前記1つ以上のイオン種は、酸素、窒素、又はフッ素のうちの少なくとも1つの1つ以上のイオンを含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項36】
前記1つ以上のフリーラジカル種は、酸素、窒素、又はフッ素のうちの少なくとも1つの1つ以上のフリーラジカルを含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項37】
前記選択されたパージガスは、2つ以上のガスの混合物を含む、請求項23に記載の光学システム。
【請求項38】
前記1つ以上のイオンは、1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つから前記汚染物質の1つ以上の要素を、前記汚染物質と前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームのうちの少なくとも1つとの間の1つ以上の光反応を介して除去するように構成され、ここで前記1つ以上の光反応は、前記1つ以上のチャンバ内でガス状反応生成物を形成する、請求項35に記載の光学システム。
【請求項39】
前記1つ以上のフリーラジカルは、1組の照明光学部品、前記1組の撮像光学部品、又は前記検出器のうちの少なくとも1つから前記汚染物質の1つ以上の要素を、前記汚染物質と前記第1の洗浄ビーム又は前記第2の洗浄ビームのうちの少なくとも1つとの間の1つ以上の光反応を介して除去するように構成され、ここで前記1つ以上の光反応は、前記1つ以上のチャンバ内でガス状反応生成物を形成する、請求項36に記載の光学システム。
【請求項40】
前記ガス状反応生成物を前記1つ以上のチャンバから排気するように構成される1つ以上のポンプを更に備える、請求項38に記載の光学システム。
【請求項41】
前記ガス状反応生成物を前記1つ以上のチャンバから排気するように構成される1つ以上のポンプを更に備える、請求項39に記載の光学システム。
【請求項42】
光学面を洗浄する方法であって、
選択されたパージガスを1つ以上のチャンバに提供するステップ、
1つ以上の洗浄ビームを、前記1つ以上のチャンバ内の1つ以上の光学面に配向するステップであって、ここで前記1つ以上の洗浄ビームのそれぞれは、前記選択されたパージガスと光反応を起こし、前記選択されたパージガスと前記1つ以上の洗浄ビームとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの前記少なくとも1つは、1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換して、ガス状反応生成物を形成する、ステップ、及び、
前記1つ以上のチャンバから前記ガス状反応生成物を排気するステップ、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、極端紫外線光学システムを有する検査システムを含んだ、検査システムの分野に関し、特に、検査システムの光学素子の洗浄に関する。
【背景技術】
【0002】
より小型のフィーチャを有するリソグラフィベースのデバイス構造に対する要求が増加し続けるにつれて、改良された照明源が、リソグラフィに用いるために、かつこれらの縮小し続けるデバイスをリソグラフィ印刷する関連するレチクルの検査に用いるために、必要とされ続けている。リソグラフィ及び検査システムで利用される特定のそのような照明源は、極端紫外線(EUV)、真空紫外(VUV)光、深紫外(DUV)光、又は紫外(UV)光を利用する検査システムとなる。
【0003】
多くの場合、検査システム、特にその光学部品は、清潔な真空環境において動作する必要がある。しかし、真空環境を汚す傾向のある汚染物質は、システムから完全に除去され得ない。例えば、特定の光学面などの検査システムの構成部品が避けることのできない汚染物質を含む場合である。その結果、検査システムの光学部品(多くの場合、真空チャンバ内に位置する)は、炭化水素及び気相HOなどの汚染物質の分圧に曝される。これらの汚染物質は、システム内の放射線に曝されると(例えば、照明プロセス中の場合であり得る)、システムの光学面、例えば鏡に炭素及び/又は酸化物の成長を引き起こす。鏡の場合、汚染が反射率の低下を引き起こし、その結果、所与の鏡に入射する光に位相変化を引き起こす。これらの影響はどちらもチェックされていないと、時間の経過とともに光学部品の劣化を引き起こし、光学システムの故障につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06-093477号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2012/0223256号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上記で特定した従来技術の欠陥を解決する方法及びシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つ以上の実施形態により、光学システムが開示される。光学システムは、光を生成するように構成された第1の照明源を含み得る。別の実施形態では、光学システムは検出器を含み得る。別の実施形態では、光学システムは、1組の照明光学部品を含み得て、その照明光学部品は、第1の照明源からの光の少なくとも一部分を受け取り、その光の少なくとも一部分を1つ以上のサンプルの1つ以上のサンプル表面へ、照明軸に沿って配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、1組の撮像光学部品を含み得て、それは1つ以上のサンプル表面からの光の少なくとも一部分を受け取り、1つ以上のサンプル表面からの光の少なくとも一部分を検出器へ、撮像軸に沿って配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、第2の照明源を含み得て、それは、第1の洗浄ビームを生成し、第1の洗浄ビームの少なくとも一部分を1組の照明光学部品へ、照明軸又は撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、第3の照明源を含み得て、それは、第2の洗浄ビームを生成し、第2の洗浄ビームの少なくとも一部分を1組の撮像光学部品又は検出器のうちの少なくとも1つへ、照明軸又は撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、1つ以上のチャンバを含み得て、ここで1組の照明光学部品、1組の撮像光学部品、及び検出器は、1つ以上のチャンバ内に配置され、1つ以上のチャンバのそれぞれは選択されたパージガスを含むように構成され、選択されたパージガスは第1の洗浄ビーム又は第2の洗浄ビームの少なくとも1つと光反応を起こし、選択されたパージガスと第1の洗浄ビーム又は第2の洗浄ビームの少なくとも1つとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つは、1組の照明光学部品、1組の撮像光学部品、又は検出器のうちの少なくとも1つの1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換できる。
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態により、光学システムが開示される。光学システムは、光を生成するように構成された第1の照明源を含み得る。別の実施形態では、光学システムは検出器を含み得る。別の実施形態では、光学システムは、1組の照明光学部品を含み得て、その照明光学部品は、第1の照明源からの光の少なくとも一部分を受け取り、その光の少なくとも一部分を1つ以上のサンプルの1つ以上のサンプル表面へ、照明軸に沿って配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、1組の撮像光学部品を含み得て、それは1つ以上のサンプル表面からの光の少なくとも一部分を受け取り、1つ以上のサンプル表面からの光の少なくとも一部分を検出器へ、撮像軸に沿って配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、第2の照明源を含み得て、それは、第1の洗浄ビームを生成し、第1の洗浄ビームの少なくとも一部分を1組の照明光学部品へ、照明軸又は撮像軸のうちの少なくとも1つを介して配向するように構成される。別の実施形態では、光学システムは、1つ以上のチャンバを含み得て、ここで1組の照明光学部品、1組の撮像光学部品、及び検出器は、1つ以上のチャンバ内に配置され、1つ以上のチャンバのそれぞれは選択されたパージガスを含むように構成され、選択されたパージガスは第1の洗浄ビームと光反応を起こし、選択されたパージガスと第1の洗浄ビームとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つは、1組の照明光学部品、1組の撮像光学部品、又は検出器のうちの少なくとも1つの1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換できる。
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態により、光学面を洗浄する方法が開示される。一実施形態では、方法は、選択されたパージガスを1つ以上のチャンバに提供することを含む。別の実施形態では、方法は、1つ以上の洗浄ビームを、1つ以上のチャンバ内の1つ以上の光学面に配向することを含み、ここで1つ以上の洗浄ビームのそれぞれは、選択されたパージガスと光反応を起こし、選択されたパージガスと1つ以上の洗浄ビームとの光反応は、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つを形成し、1つ以上のイオン種又は1つ以上のフリーラジカル種のうちの少なくとも1つは、1つ以上の光学面からの汚染物質を1つ以上の揮発性種に変換して、ガス状反応生成物を形成する。別の実施形態では、方法は、1つ以上のチャンバからガス状反応生成物を排気することを含む。
【0009】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に援用され、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、一般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の多くの利点は、添付の図面を参照することにより、当業者によってよりよく理解されるであろう。
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムの概念図を示す。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムの概念図を示す。
図1C】本開示の1つ以上の実施形態による、光学システムのブロックダイアグラム図を示す。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、光学面を洗浄する方法を示す。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、光学面を洗浄する方法のステップを説明するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、特定の実施形態及びその特定の特徴に関して特に示し、説明している。本明細書に記載される実施形態は、限定的なものではなく例示的なものであるとみなされる。形態及び詳細における様々な変更及び修正は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく行い得ることが、当業者には容易に明らかである。ここで開示された主題を詳細に言及し、それは添付の図面に示される。
【0012】
本開示の実施形態は、オーバーレイ検査システムの光学面を洗浄するためのシステム及び方法に関する。特に、投影撮像システムにおけるその場光化学洗浄用の光の光路結合のためのシステム及び方法が開示される。
【0013】
本明細書では、検査システム内の光学面の汚染は、揮発性有機汚染物質種が光学面に吸着する場合に発生する可能性があり、それらはエネルギー放射線(例えば、EUV光又はVUV光)と相互作用して、エネルギー放射線に曝された領域に炭素質堆積物を生成する場合があることが認識されている。微量の堆積物(例えば、わずか数ナノメートルの高さの堆積物)の存在が、検査システムの光学素子の性能に重大な低下を引き起こす可能性がある。
【0014】
検査システムの光学面に蓄積した汚染物質は、1つ以上の光化学反応によって除去され得る。例えば、蓄積した炭素質堆積物は、イオン種又はフリーラジカル種(例えば、酸素(1D)及び酸素の他の励起状態、ならびに窒素、フッ素などの励起状態)との1つ以上の反応を介して除去され得る。イオン種又はフリーラジカル種は、前駆体ガス(例えば、オゾン)が十分なエネルギーの光子(例えば、EUV、VUV、DUV、又はUV光子)と反応するときに生成され得る。このように、前駆体ガスの存在下で十分なエネルギーの照明による光学面の照射は、光学面上に蓄積した汚染物質の除去を引き起し得る。
【0015】
図1A図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、光学システム100の実施形態を全体的に示す。図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、光学システム100の概念図を示す。
【0016】
一実施形態では、システム100は、光110を生成するように構成された第1の照明源102を含む。別の実施形態では、システム100は、1組の照明光学部品106を含み、それは光の少なくとも一部分を1つ以上のサンプル120の1つ以上のサンプル表面116に配向するように構成される。例えば、第1の照明源102は、限定するものではないが、広帯域光源(例えば、EUV、VUV、DUV、及び/又はUV光を生成するのに適した光源)、又は狭帯域照明源(例えば、レーザ光源)を含み得る。第1の照明源102は、約355ナノメートル、約266ナノメートル、又は約193ナノメートルのうちの少なくとも1つの波長を有する照明を生成するように構成されたレーザ源を含み得る。
【0017】
一実施形態では、照明光学部品106は、第1の照明源102から発せられる照明110を、ステージ118上に配置された1つ以上のサンプル120に、照明軸112(例えば、照明経路)に沿って配向するように構成され得る。1つ以上のサンプル120は、限定するものではないが、ウェハ(例えば、半導体ウェハ)又はレチクルを含み得る。
【0018】
別の実施形態では、システム100は、撮像素子108の組を含み得て、それは1つ以上のサンプル120の表面から照明を受け取り、1つ以上のサンプル120からの照明を検出器104へ、撮像軸114(例えば、照明収集経路)を介して配向するように構成される。例えば、撮像光学部品108は、1つ以上の投影光学部品を含み得て、それは散乱、反射、回折、あるいはサンプル120から発せられる光を収集し、その光を1つ以上の検出器104(例えば、CCD、TDI-CCD、及びPMTなど)に配向するのに適する。別の実施形態では、システム100は、コントローラ(図1Cに示すような)を含み、撮像光学部品108及び検出器104を介してサンプル120から収集された照明を示す信号を受信及び/又は分析する。
【0019】
図1Aに示すように、本開示の実施形態は、1つ以上の検査プロセス及び1つ以上の洗浄プロセスを実行するように構成され得ることに留意されたい。例えば、図1Aに示すように、光学システム100は、サンプル120の1つ以上の検査プロセスを実行するように構成され得る。別の例として、図1Bに示すように、光学システム100は、1つ以上の洗浄プロセスを光学システム100の1つ以上の光学面に対して実行するように構成され得る。
【0020】
図1Bは、1つ以上の洗浄プロセスを実行するように構成された光学システム100の一実施形態を示す。
【0021】
いくつかの実施形態では、光学システム100は、第1の洗浄ビーム124を生成するように構成された第2の照明源122を含んでもよい。第2の照明源122は、限定するものではないが、EUV、VUV、DUV、及び/又はUV光を生成するように構成された任意の照明源を含み得る。これに関して、第1の洗浄ビーム124は、限定するものではないが、EUV、VUV、DUV、及び/又はUVビームを含み得る。
【0022】
第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を照明光学部品106に配向するように構成され得る。例えば、図示されていないが、第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を照明光学部品106の1つ以上の光学面へ、1つ以上の第1の洗浄光学素子を介して配向するように構成され得る。第2の照明源122(及び、いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の洗浄光学素子)は、第1の洗浄ビーム124をマスク表面116に対応する空間内の点に配向するように構成され得る。例えば、図1Bに示すように、洗浄用に構成された場合、光学システム100はサンプル120を含まなくてもよい。しかしながら、第2の照明源122(及び、該当する場合には、1つ以上の第1の洗浄光学素子)は、第1の洗浄ビーム124をシステム100内の点に配向するように構成され得て、そこへは照明光学部品106が光110を配向するように構成され得る。この意味で、第1の洗浄ビーム124は、照明軸112に沿って伝播するように構成され得て、それは照明軸112に沿った(ただし反対方向への)光110の伝播と同じ方法である。第1の洗浄ビーム124は、照明軸112に沿って、その全体的に(例えば、第1の洗浄ビーム124が第1の照明源102に到達するまで)伝播するように構成され得ることに留意されたい。
【0023】
第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を生成するように構成され得て、第1の洗浄ビーム124は均一な照射照明となる。別の実施形態では、第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を生成するように構成されて、第1の洗浄ビーム124が1つ以上の走査ラスタを含むようにしてもよい。第1の洗浄ビーム124は、(例えば、第2の照明源122が第1の照明源102の開口数と同等の開口数を有する結果として)光110と同じ視野面を照明するように構成され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、光学システム100は、第2の洗浄ビーム128を生成するように構成された第3の照明源126を含んでもよい。第3の照明源126は、限定するものではないが、EUV、VUV、DUV、及び/又はUV光を生成するように構成された任意の照明源を含み得る。これに関して、第2の洗浄ビーム128は、限定するものではないが、EUV、VUV、DUV、及び/又はUVビームを含み得る。
【0025】
第3の照明源126は、第2の洗浄ビーム128を撮像光学部品108に配向するように構成され得る。例えば、図示されていないが、第3の照明源126は、第2の洗浄ビーム128を撮像光学部品108の1つ以上の光学面へ、1つ以上の第2の洗浄光学素子を介して配向するように構成され得る。第3の照明源126(及び、いくつかの実施形態では、1つ以上の第2の洗浄光学素子)は、第2の洗浄ビーム128をマスク表面116に対応する空間内の点に配向するように構成され得る。例えば、図1Bに示すように、洗浄用に構成された場合、光学システム100はサンプル120を含まなくてもよい。しかしながら、第3の照明源126(及び、該当する場合には、1つ以上の第2の洗浄光学素子)は、第2の洗浄ビーム128をシステム100内の点に配向するように構成され得て、そこから照明光学部品106がサンプル120からの光110を受け取るように構成され得る。この意味で、第2の洗浄ビーム124は、撮像軸114に沿って伝播するように構成され得て、それは撮像軸114に沿った光110の伝播と同じ方法である。第2の洗浄ビーム128は、撮像軸114に沿って、その全体的に(例えば、第2の洗浄ビーム128が検出器104に到達するまで)伝播するように構成され得ることに留意されたい。
【0026】
第3の照明源126は、第2の洗浄ビーム128を生成するように構成され得て、第2の洗浄ビーム128は均一な照射照明となる。別の実施形態では、第3の照明源126は、第2の洗浄ビーム128が1つ以上の走査ラスタを含むように、第2の洗浄ビーム128を生成するように構成されてもよい。第2の洗浄ビーム128は、(例えば、第3の照明源126が第1の照明源102の開口数と同等の開口数を有する結果として)光110と同じ視野面を照明するように構成され得る。
【0027】
第2の照明源122及び第3の照明源126のそれぞれは、照明(例えば、場合によっては第1の洗浄ビーム124及び/又は第2の洗浄ビーム128)をマスク表面116にシステム100の共通アパーチャ(例えば、ビューポート)を介して配向するように構成され得ることに留意されたい。
【0028】
本開示の実施形態は、洗浄光が、汚染されている光学面の領域にのみに限定される方法で、洗浄光(例えば、第1の洗浄ビーム124及び/又は第2の洗浄ビーム128)を供給するよう構成されることが特に企図される。例えば、本開示の実施形態が構成されることで、第1の洗浄ビーム124が光110と同じように照明軸112に沿って伝播するように構成される。この点に関して、第1の洗浄ビーム124は、当然のことながら、(例えば、検査動作において光110によって触媒される堆積を介して)汚染される可能性がある領域上でのみ汚染物質と相互作用するように構成される。同様に、第2の洗浄ビーム128は、光110と同様の方法で撮像軸114に沿って伝播するように構成される。この点に関して、第2の洗浄ビーム128は、当然のことながら、(例えば、検査動作において光110によって触媒される堆積を介して)汚染される可能性がある領域上でのみ汚染物質と相互作用するように構成される。このアプローチは、光学システム100内の追加の操縦光学部品、アパーチャ、又はビームダンプの必要性を低減及び/又は排除する。更に、シールドの必要性(例えば、周囲の構成要素を洗浄光から保護するため)が軽減される。この意味で、洗浄光による光学面の照射はまた、光110の分布と同等の方法で分布され、その結果、炭素質化合物の汚染率が光110の放射照度に比例する条件では、光学面の過剰洗浄又は洗浄不足のリスクが最小限に抑えられる。
【0029】
本開示の実施形態は更に、システム100のすべての光学面を洗浄するのに必要な洗浄光の量を減少するように構成される。例えば、洗浄光は照明軸112及び撮像軸114のそれぞれの全体に沿って伝播するため、洗浄光は各軸内で各軸に沿って反射され、洗浄光が複数の光学面を洗浄するために使用されるのを可能にする(単一の表面を洗浄するために使用されて、光学システム100の外に放散するのを可能にされるというのではない)。
【0030】
いくつかの実施形態では、システム100は、1つ以上のチャンバ118を含み得る。1つ以上のチャンバ118は、限定するものではないが、1つ以上の真空チャンバを含み得る。システム100の1つ以上の要素は、1つ以上のチャンバ118内に配置され得る。例えば、第1の照明源103、第2の照明源122、第1の洗浄光学素子、第3の照明源126、第2の洗浄光学素子、検出器104、照明光学部品106、撮像光学部品108、サンプル120、及び/又はステージ118は、1つ以上のチャンバ118内に配置され得る。本開示の実施形態は、単一のチャンバ118に限定されないことに留意されたい。例えば、図示されていないが、システム100の様々な要素は共通のチャンバ内に配置され得るが、一方で、システムの別の要素は別個のチャンバ118内に配置されてもよい。別の例として、いくつかの実施形態では、本開示の特定の要素はチャンバ118内に配置されなくてもよい。
【0031】
1つ以上のチャンバは、選択されたパージガス202(図2に示すように)を含むように構成され得る。選択されたパージガス(又はパージガスの少なくとも成分)は、第1の洗浄ビーム128又は第2の洗浄ビーム124のうちの少なくとも1つの存在下でイオン化又はラジカル化を受け得る。
【0032】
選択されたパージガス202は、本開示の1つ以上の光学素子を洗浄するのに適していることが当技術分野で周知の任意のパージガスを含み得る。例えば、選択されたパージガスは、限定するものではないが、オゾン、酸素、窒素、フッ素、水素、又はガス状水を任意の割合で含んでいる任意のガスを含み得る。一実施形態では、パージガスは、第1の洗浄ビーム124及び/又は第2の洗浄ビーム128(例えば、EUV光、VUV光、DUV光、UV光など)によってイオン化可能な当技術分野で周知の任意のガスを含む。別の実施形態では、パージガスは、任意の1つ以上のガスの混合物を含んでもよい。
【0033】
ここで、選択されたパージガスは、システム100の光学面上の汚染物質の光解離を生じるか、又は光解離を助けるように構成され得ることに留意されたい。例えば、選択されたパージガスは、第1の洗浄ビーム124又は第2の洗浄ビーム128のうちの少なくとも1つとの光反応において、1つ以上のイオン種又はフリーラジカル種が形成されるように構成され得て、ここで1つ以上のラジカル種は、1つ以上の光学面上の汚染物質を、システム100から排気され得る揮発性(例えば、ガス状)反応生成物に変換するように構成される。
【0034】
図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、光学システム100のブロック図を示す。いくつかの実施形態では、システム100は、システム100の1つ以上の他の要素(例えば、第1の照明源102、検出器104、ポンプ136、第2の照明源122、及び/又は第3の照明源126)に通信可能に結合されたコントローラ130を含み得る。コントローラ130は、1つ以上のメモリユニット134に通信可能に結合された1つ以上のプロセッサ132を含み得る。1つ以上のプロセッサ132は、1つ以上のメモリユニット134に格納された1組のプログラム命令を実行して、システム100の1つ以上の構成要素(例えば、検出器104)から検査及び/又は測定データを取得し、及び/又はシステム100の1つ以上の部分(例えば、第1の照明源102、第2の照明源122、第3の照明源126、ポンプ136など)を制御するように構成され得る。
【0035】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、光学面を洗浄する方法を示す。
【0036】
前述したように、光学面上の汚染物質の堆積物は、1つ以上の光化学反応によって除去され得る。例えば、堆積した炭素質堆積物は、イオン種又はフリーラジカル種(例えば、酸素(1D)及び酸素の他の励起状態、ならびに窒素、フッ素などの励起状態)との1つ以上の反応を介して除去され得る。イオン種又はフリーラジカル種は、前駆体ガス(例えば、オゾン)が十分なエネルギーの光子(例えば、EUV、VUV、DUV、又はUV光子)と反応するときに生成され得る。このように、前駆体ガスの存在下で十分なエネルギーの照明による光学面の照射は、光学面上に蓄積した汚染物質の除去を引き起し得る。
【0037】
第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を生成し、第1の洗浄ビーム124をシステム100の1つ以上のチャンバ118の中へ配向するように構成され得る。図2の目的のために、本開示の実施形態は、それに含まれる概念図に限定されないことに留意されたい。例えば、特に、図2に示される本開示の実施形態は、図1Bに示し、図1Bを参照して説明された第1の洗浄ビーム124の照射及び伝播(例えば、洗浄光学素子を介したマスク表面116への伝播、照明軸に沿った伝播など)を含み得ることが考えられる。
【0038】
1つ以上のチャンバ118は、選択されたパージガス202を含み得る。1つ以上のチャンバ118を照射すると、選択されたパージガス202は、1つ以上の光化学反応208を起こし、そこでは、第1の洗浄ビーム124は、選択されたパージガス202の1つ以上の成分の励起を引き起こし、その結果、1つ以上のイオン種又はフリーラジカル209が生成される。
【0039】
1つ以上のイオン種又はフリーラジカル209は、第1の洗浄ビーム124と選択されたパージガス202の1つ以上の成分との間の光化学反応によって生成されたもので、1つ以上の化学反応を介して、システム100の光学面210上に存在する1つ以上の汚染物質204を変換することができる場合がある。例えば、選択されたパージガス202の1つ以上の成分は、1つ以上の汚染物質と反応して、揮発性反応生成物206を形成する可能性があり、それは1つ以上のチャンバ118内にガス状態で存在する。
【0040】
システムの1つ以上の光学面210は、システム100の任意の光学素子の任意の部分を含み得ることに留意されたい。例えば、1つ以上の光学面210は、限定するものではないが、第1の照明源103、第2の照明源122、第1の洗浄光学素子、第3の照明源126、第2の洗浄光学素子、検出器104、照明光学部品106、及び/又は撮像光学部品108の任意の部分を含み得る。
【0041】
反応生成物206は、1つ以上のチャンバ118から排気され得る。例えば、洗浄プロセスの完了時に、システム100は、1つ以上のポンプ136に、1つ以上のチャンバ118から反応生成物206を除去させ得る。
【0042】
1つ以上のポンプ136は、パージガス202のイオン種及び/又はラジカル種209と1つ以上の汚染物質204との相互作用から形成されるガス状反応生成物(複数可)を除去するのに適している、当技術分野で周知の任意のポンプを含み得る。例えば、1つ以上のポンプ136は、限定するものではないが、1つ以上の真空ポンプを含み得る。
【0043】
別の実施形態では、1つ以上のポンプ136は、1つ以上のチャンバ118内に低圧又は真空環境を確立及び維持するのに適したポンプシステムを含み得る。例えば、1つ以上のポンプ136は、ターボポンプ及び/又はルーツポンプを、ドライポンプユニットと併用し、かつ排気システム(図示せず)を備えて含み得る。
【0044】
図2の目的のために、第2の照明源122のみが示されていることに留意されたい。しかし、本開示の実施形態は、第2の照明源122に限定されない。例えば、本明細書に開示される洗浄プロセス及び付随する光化学反応は、第2の照明源122及び/又は第3の照明源126のいずれか1つ、又はそれらの任意の組み合わせを使用して実行され得ることが特に企図される。
【0045】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態による、光学面を洗浄する方法のステップを説明するフローチャートを示す。
【0046】
ステップ302では、選択されたパージガスは、1つ以上のチャンバに供給される。例えば、選択されたパージガス202は、1つ以上のチャンバ118に供給され得る。選択されたパージガス202は、本開示の1つ以上の光学素子を洗浄するのに適している、当技術分野で周知の任意のパージガスを含み得る。例えば、選択されたパージガスは、限定するものではないが、オゾン、酸素、窒素、フッ素、水素、又はガス状水を任意の割合で含んでいる任意のガスを含み得る。一実施形態では、パージガスは、第1の洗浄ビーム124及び/又は第2の洗浄ビーム128(例えば、EUV光、VUV光、DUV光、UV光など)によってイオン化可能な当技術分野で周知の任意のガスを含む。別の実施形態では、パージガスは、任意の1つ以上のガスの混合物を含み得る。
【0047】
ステップ304では、1つ以上の洗浄ビームは、1つ以上のチャンバ内の1つ以上の光学面に配向され、ここで1つ以上の洗浄ビームは選択されたパージガスと光反応を起こす。例えば、第2の照明源122及び/又は第3の照明源126は、第1の洗浄ビーム124又は第2の洗浄ビーム128を、場合に応じて、光学システム100の1つ以上の構成要素に配向し得る。別の例として、第2の照明源122は、第1の洗浄ビーム124を照明軸112に沿って配向し得る。更に別の例として、第3の照明源126は、第2の洗浄ビーム128を撮像軸114に沿って配向し得る。
【0048】
1つ以上の洗浄ビームをシステム100の1つ以上の光学面に向けることで、選択されたパージガス202は、1つ以上の光化学反応208を起こす可能性があり、それにより第1の洗浄ビーム124及び/又は第2の洗浄ビーム128は選択されたパージガス202の1つ以上の成分の励起を引き起こし得て、その結果、1つ以上のイオン種又はフリーラジカル209が生成される。1つ以上のイオン種又はフリーラジカル209は、第1の洗浄ビーム124と選択されたパージガス202の1つ以上の成分との間の光化学反応によって生成されたものであり、システム100の光学面210上に存在する1つ以上の汚染物質204を変換し得る。例えば、選択されたパージガス202の1つ以上の成分は、1つ以上の汚染物質と反応して、揮発性反応生成物206を形成する可能性があり、それは1つ以上のチャンバ118内にガス状態で存在する。
【0049】
ステップ306では、ガス状反応生成物は、1つ以上のチャンバから排気される。例えば、反応生成物206は、1つ以上のチャンバ118から排気され得る。例えば、洗浄プロセスの完了時に、システム100は、1つ以上のポンプ136に、1つ以上のチャンバ118から(例えば、コントローラ130を介して)反応生成物206を除去させ得る。
【0050】
本開示の範囲は光学システム100に限定されないことに留意されたい。むしろ、本開示の様々な態様を組み込んだシステムは、当技術分野で周知の別の光学システム、例えば、特徴付けシステム、計測システム、及び/又はリソグラフィシステムを含み得る。
【0051】
例えば、一実施形態では、光学システム100は、ウェハ検査システム又はレチクル検査システムとして構成される。これに関して、光学システム100は、EUV及び/又はVUVスペクトル範囲で動作するのに適した、当技術分野で周知の任意のウェハ又はレチクル検査光学アーキテクチャを含み得る。更に、光学システム100は、EUVマスクブランク検査システムとして構成され得ることが認識される。EUVベースのマスクブランク検査は、2014年4月29日に発行されたStokowskiの米国特許第8,711,346号に一般的に記載され、その全体が参照により本明細書に援用される。EUVベースのマスクブランク検査は、2012年3月12日に出願されたXiongらの米国特許出願第13/417,982号に一般的に記載され、その全体が参照により本明細書に援用される。EUVベースのレチクル検査は、2013年5月30日に出願されたNasser-Ghodsiらの米国特許出願第13/905,449号に一般的に記載され、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0052】
別の例として、別の実施形態では、図示されていないが、光学システム100は、EUVリソグラフィシステムとして構成され得る。一実施形態では、光リソグラフィシステム(図示せず)は、1組の照明光学部品を含み得て、それは光源100からの出力光をEUV互換リソグラフィマスク(例えば、EUV反射マスク)に配向するように構成される。別の実施形態では、リソグラフィシステムは、1組の投影光学部品を含み得て、それはマスクから反射された照明を受け取り、マスクからの反射照明をウェハステージ上に配置された1つ以上のウェハに配向するように構成される。光リソグラフィシステムは、当技術分野で周知の任意のEUVリソグラフィシステムを含み得る。EUVベースのリソグラフィは、2012年3月13日に出願されたWangの米国特許出願第13/419,042号に一般的に記載され、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0053】
本明細書では、本発明の様々な実施形態が連携して又は独立して実施され得ることが企図される。例えば、図1A図2に示される実施形態は、互いに組み合わせて適用可能であると解釈されるべきである。
【0054】
コントローラ130の1つ以上のプロセッサ132は、当技術分野で周知の任意のプロセッサ又は処理素子を含み得る。本開示の目的上、用語「プロセッサ」又は「処理素子」は、1つ以上の処理素子又は論理素子(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の用途特化集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、又は1つ以上のディジタル信号プロセッサ(DSPs))を有する任意のデバイスを包括するよう、広く定義され得る。この意味において、1つ以上のプロセッサ132は、アルゴリズム及び/又は命令群(例えば、メモリ内に格納されたプログラム命令)を実行するよう構成された任意のデバイスを含み得る。一実施形態では、1つ以上のプロセッサ132は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワーク接続コンピュータ、又は任意の他のコンピュータシステムであって、本開示を通じて説明されたように、計量システム100を動作させ又はそれと連携して動作するよう構成されたプログラムを実行するように構成されるコンピュータシステム、として具体化され得る。
【0055】
更に、システム100の異なるサブシステム、例えばデバイス102、104、122、126、及び136は、本開示で説明されるステップの少なくとも一部分を実行するのに適したプロセッサ又は論理素子を含み得る。したがって、上記の説明は、本開示の実施形態を限定するものとして解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。更に、本開示を通じて説明されるステップは、単一のコントローラ130によって実行されてもよく、あるいは、複数のコントローラによって実行されてもよい。加えて、コントローラ130は、共通のハウジング内又は複数のハウジング内に収容された1つ以上のコントローラを含み得る。このように、任意のコントローラ又はコントローラの組み合わせは、計測システム100への統合に適したモジュールとして個別にパッケージされてもよい。更に、コントローラ130は、検出器104から受信したデータを分析し、そのデータをシステム100内又はシステム100の外部の更なる構成要素に供給し得る。
【0056】
メモリ134は、関連する1つ以上のプロセッサ132によって実行可能なプログラム命令を格納するのに適した、当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ134は、非一時的メモリ媒体を含めることができる。別の例として、メモリ134は、限定するものではないが、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気又は光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、固体ドライブなどを含み得る。メモリ134は、1つ以上のプロセッサ132と共に、共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに更に留意されたい。一実施形態では、メモリ134は、1つ以上のプロセッサ132及びコントローラ130の物理的位置に対して遠隔に配置され得る。例えば、コントローラ130の1つ以上のプロセッサ132は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(例えば、サーバ)にアクセスし得る。
【0057】
一実施形態では、図示されていないが、ユーザインタフェース135がコントローラ130に通信可能に結合され得る。一実施形態では、ユーザインタフェース135は、限定するものではないが、1つ以上のデスクトップ、ラップトップ、タブレットなどを含み得る。別の実施形態では、ユーザインタフェース135は、ディスプレイを含み、それを用いてシステム100のデータをユーザに表示する。ユーザインタフェース135のディスプレイは、当技術分野で周知の任意のディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、限定するものではないが、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイ、又はCRTディスプレイを含み得る。当業者は、ユーザインタフェース135と統合可能な任意のディスプレイデバイスが本開示の実装に適していることを認識するであろう。別の実施形態では、ユーザは、ユーザインタフェース135のユーザ入力デバイスを介して、ユーザに表示されたデータに応答して選択及び/又は命令を入力し得る。
【0058】
別の実施形態では、コントローラ130は、システム100の1つ以上の要素に通信可能に結合される。これに関して、コントローラ130は、システム100の任意の構成要素からデータを送信及び/又は受信し得る。更に、コントローラ130は、関連する構成要素に対する1つ以上の制御信号を生成することによって、システム100の任意の構成要素を指示又は制御し得る。例えば、コントローラ130は、検出器104に通信可能に結合されて、検出器104から1つ以上の画像を受信し得る。
【0059】
本明細書に記載のすべての方法は、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリ134に格納することを含んでもよい。結果は、本明細書に記載の任意の結果を含み得て、当技術分野で周知の任意の方法に格納し得る。メモリは、本明細書に記載の任意のメモリ、又は当技術分野で周知の任意の他の好適な格納媒体を含み得る。結果が格納された後に、その結果は、メモリ内でアクセスされ、本明細書に記載の方法又はシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザに表示するためにフォーマット化され、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステムなどによって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、又は一定期間、格納され得る。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内で無期限に持続する必要はない。
【0060】
上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書で説明される任意の別の方法(複数可)の任意の別のステップ(複数可)を含んでよいことが更に意図される。加えて、上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書で説明されるシステムのいずれかによって実行されてもよい。
【0061】
当業者は、本明細書に記載の構成要素、操作、デバイス、物体、及びそれらに付随する説明が、概念を明確にするための例として使用され、様々な構成の修正が企図されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載された特定の実施例及び付随する議論は、それらのより一般的な分類を代表することを意図する。一般に、特定の実施例の使用は、その分類を表すことを意図しており、特定の構成要素、操作、デバイス、及び物体を含まないことを限定するものと見なすべきではない。
【0062】
本明細書で使用される場合、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上に(over)」、「下に(under)」、「上方(upper)」、「上向き(upward)」、「下方(lower)」、「下へ(down)」、及び「下向き(downward)」などの方向用語は、説明の目的で相対位置を提供することを意図しており、絶対的な基準フレームを指定することを意図するものではない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、別の実施形態に適用され得る。
【0063】
本明細書における複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ、文脈及び/又は用途に適切であるように解釈し得る。様々な単数形/複数形の順列は、明確にするために、本明細書では明示的に記載されていない。
【0064】
本明細書に記載の主題は、他の構成要素内に含有される、又は他の構成要素と接続される異なる構成要素を示す場合がある。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例示であり、実際に、同じ機能を実現する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解されるべきである。概念的な意味では、同じ機能を実現するための構成要素の任意の配置は、効果的に「関連付け」られて、所望の機能が実現される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、互いに「関連付けられている」と見なすことができ、その結果、所望の機能はアーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく実現される。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、互いに「接続」又は「結合」されて所望の機能を実現すると見なされることができ、かつそのように関連付けられている可能性がある任意の2つの構成要素は、互いに「結合可能」であると見なされて、所望の機能を実現し得る。結合可能な特定の例には、限定するものではないが、物理的に嵌合可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線的に相互作用可能及び/又は無線的に相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含む。
【0065】
更に、本明細書に開示され説明される本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められることが理解されるべきである。一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に「開放(open)」用語として意図されていることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有している(having)」という用語は「少なくとも有している」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。特定数の導入された請求項の記載(claim recitation)が意図されている場合、そのような意図は特許請求の範囲に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲には、導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含んで、請求項の記載を導入してもよい。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求の範囲を、そのような記載を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではなく、たとえ同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と不定冠詞「a」又は「an」(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても同様であり、同じことが請求項の記載を導入するために用いられる定冠詞の使用に対しても当てはまる。加えて、導入された請求項の記載の特定数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つの記載」のみの記載は、通常、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B及びCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はAとBとCを一緒に有するシステムを含む、など)。「A、B又はCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はAとBとCを一緒に有するシステムを含む、など)。2つ以上の代替用語を表す実質的に任意の離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲又は図面においても、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮するように理解すべきであることは、当業者によって更に理解されるであろう。例えば句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0066】
本開示及びその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示された主題から逸脱することなく、又はその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配置に様々な変更を加え得ることは明らかであろう。説明される形式は単なる説明であり、以下の特許請求の範囲の意図はそのような変更を包含及び含むことである。更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
【国際調査報告】