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特表2024-516764静電基板洗浄システム、装置および方法
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  • 特表-静電基板洗浄システム、装置および方法 図1A
  • 特表-静電基板洗浄システム、装置および方法 図1B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-17
(54)【発明の名称】静電基板洗浄システム、装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240410BHJP
【FI】
H01L21/304 646
H01L21/304 648A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553247
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 US2022027954
(87)【国際公開番号】W WO2022235990
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/185,365
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/735,867
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーク シャイ
(72)【発明者】
【氏名】アディ パヒマ
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157CD16
5F157CD27
5F157CF22
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF46
5F157CF48
5F157CF93
5F157DB02
5F157DB18
5F157DB51
(57)【要約】
基板洗浄システムは、チャンバと、チャンバ内に配置された基板ステージとを含む。基板ステージは、洗浄ヘッドによる洗浄を目的として基板を固定するように設計される。基板洗浄システムは、基板を保管容器と基板ステージとの間で移送するように設計されたロボットを備える。洗浄ヘッドは、ローラアセンブリ上に装填された使い捨て電極のリボンを含む。使い捨て電極リボンは、正極および負極を含み、基板から粒子の静電除去によって基板を静電的に洗浄するように設計される。ローラアセンブリは、基板を洗浄に続いて使い捨て電極リボンを前進させるように設計されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板洗浄システムであって、
チャンバと、
前記チャンバ内に位置決めされ、洗浄のために基板を固定するように構成される、基板ステージと、
ローラアセンブリ上に装填された使い捨て電極リボンを含み、前記使い捨て電極リボンは、正極および負極を含み、前記使い捨て電極リボンは、基材から粒子を静電的に除去することによって基材を静電的に洗浄するように構成され、前記ローラアセンブリは、前記基材の洗浄に続いて前記使い捨て電極リボンを前進させるように構成されている、洗浄ヘッドと、
を含む、
基板洗浄システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
基板ハンドリングサブシステムであって、ロボットを含み、前記ロボットは、前記基板を前記チャンバ内の保管容器と前記基板ステージとの間で移送するように構成されている、基板ハンドリングサブシステム、
をさらに含む、
基板洗浄システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
前記基板の静電洗浄は、誘電泳動によって行われ、粒子は、前記使い捨て電極リボンによって形成される電界勾配の方向に前記基板から離れるように移動する、
基板洗浄システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
前記基板上に位置する粒子は、前記基板から分離し、前記使い捨て電極リボンによって収集される、
基板洗浄システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板洗浄システム
前方が開いたフロントオープンユニファイドポッド(FOUP)を含む保管容器を含む、
基板洗浄システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
前記基板ステージは、前記基板を前記洗浄ヘッドの下の位置に作動させるように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
洗浄ヘッドリフトアクチュエータおよび近接センサをさらに含む、
基板洗浄システム。
【請求項8】
請求項7に記載の基板洗浄システムであって、
前記洗浄ヘッドリフトアクチュエータは、前記基板の上方の選択された洗浄距離まで前記洗浄ヘッドを下降させるように構成され、
前記近接センサは、前記洗浄ヘッドと前記基板の上面との間の選択された洗浄距離がいつ達成されたかを識別するように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項9】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
コントローラをさらに備え、
前記コントローラは、1つ以上のプロセッサおよびメモリを含み、1つ以上のプログラム命令が前記メモリに保持され、1つ以上のプログラム命令は、前記1つ以上のプロセッサロボットに指示して、前記チャンバ内の保管容器と基板ステージとの間で基板を移送させるように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、洗浄ヘッドリフトアクチュエータに、前記洗浄ヘッドを前記基板の上方の選択された洗浄距離まで下げるように指示させるように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項11】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、ステージに、前記洗浄ヘッドの下の経路に沿って基板を作動させるように指示させるように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項12】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、前記使い捨て電極リボンの正極と負極との間にバイアス電圧を印加させるように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項13】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサにローラを前進させて使い捨て電極リボンの未使用部分を露出させる、ように構成される、
基板洗浄システム。
【請求項14】
請求項1に記載の基板洗浄システムであって、
前記基板は半導体ウエハを含む、
基板洗浄システム。
【請求項15】
ローラアセンブリと、
使い捨て電極リボンであって、正極および負極を含み、基板から粒子を静電的に除去することによって前記基板を静電的に洗浄するように構成される、使い捨てリボンと、
を含み、
前記ローラアセンブリが、前記基板の洗浄に続いて前記使い捨て電極リボンを前進させるように構成される、
基板洗浄装置。
【請求項16】
請求項15に記載の基板洗浄装置であって、
前記ローラアセンブリは、1つ以上のローラを含み、前記1つ以上のローラは、前記使い捨て電極リボンを固定するように構成される、
基板洗浄装置。
【請求項17】
請求項16に記載の基板洗浄装置であって、
前記1つ以上のローラは、前記使い捨て電極リボンを前進させるために回転可能である、
基板洗浄装置。
【請求項18】
基板を洗浄する基板洗浄方法であって、
保管容器から基板ステージに基板を移送するステップと、
前記基板ステージを用いて、前記基板を洗浄ヘッドの下の位置に駆動するステップと、
洗浄リフトアセンブリを用いて、前記基板の上方の選択された洗浄距離まで前記基板を駆動するステップと、
使い捨て電極リボンを活性化して、前記基板から粒子を除去することによって前記基板の表面を静電的に洗浄し、前記使い捨て電極リボンは、正極と負極との間にバイアス電圧を印加することによって活性化され、ローラを前進させて前記使い捨て電極リボンの未使用部分を露出させる、
基板洗浄方法。
【請求項19】
請求項18に記載の基板洗浄方法であって、
前記使い捨て電極リボンを活性化して基板の表面を静電洗浄するステップは、
誘電泳動を介して、前記基板を静電的に洗浄するために前記使い捨て電極リボンを活性化すること、を含む、
基板洗浄方法。
【請求項20】
請求項18に記載の基板洗浄方法であって、
近接センサを介して、選択された洗浄距離が達成されたかどうかを判定するステップをさらに含む、
基板洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「関連出願の参照」
本出願は、米国特許仮出願63/185,365(2021年5月7日)の米国特許法119条(e)の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概してウエハ洗浄に関し、より詳細には、シリコンウエハを静電的に洗浄するための装置および方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2007-007731A1号公報
【特許文献2】特開2003-282671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シリコンウエハは、典型的には、化学溶媒または振動技術(例えば、超音波またはメガソニック洗浄)のいずれかによって洗浄される。化学溶媒は、使用するのに危険であり、ウエハを損傷する可能性があり、振動技術は、しばしば、大型の高価なツールを必要とする。さらに、両方の方法は、しばしば、低いスループットをもたらす。したがって、上記で特定された手法の欠点を改善するためのシステムおよび方法を提供することが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態による基板洗浄システムが開示される。例示的な一実施形態では、基板洗浄システムはチャンバを含む。別の例示的な実施形態では、基板洗浄システムは、チャンバ内に配置され、洗浄のために基板を固定するように構成された基板ステージを含む。別の例示的な実施形態では、基板洗浄システムはロボットを含み、ロボットは、チャンバ内の保管容器と基板ステージとの間で基板を移送するように構成される。別の例示的な実施形態では、基板洗浄システムは、ローラアセンブリ上に装填された使い捨て電極リボンを含む洗浄ヘッドを含む。別の例示的な実施形態では、使い捨て電極リボンは、正極及び負極を含み、使い捨て電極は、基板から粒子を静電的に除去することによって基板を静電的に洗浄するように構成される。別の例示的な実施形態では、ローラアセンブリは、基板の洗浄に続いて使い捨て電極リボンを前進させるように構成される。
【0006】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態による装置が開示される。例示的な一実施形態では、基板洗浄装置はローラアセンブリを含む。別の例示的な実施形態では、基板洗浄装置は、ローラアセンブリ上に装填された使い捨て電極リボンを含む。別の例示的な実施形態では、使い捨て電極リボンは、正極及び負極を含む。別の例示的な実施形態では、使い捨て電極リボンは、基板から粒子を静電的に除去することによって基板を静電的に洗浄するように構成される。別の例示的な実施形態では、ローラアセンブリは、基板の洗浄に続いて使い捨て電極リボンを前進させるように構成される。
【0007】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態に従って、基板を洗浄する方法が開示される。例示的な一実施形態では、この方法は、限定はしないが、真空チャンバ内で基板を基板保管庫から基板ステージに受け入れ可能に移送するステップを含むことができる。別の例示的な実施形態では、本方法は、限定はしないが、基板ステージを用いて、基板を洗浄ヘッドの下の位置に作動させることを含むことができる。別の例示的な実施形態では、方法は、洗浄リフトアセンブリを用いて、基板の上方の選択された洗浄距離まで基板を作動させることを含んでもよいが、これに限定されない。別の例示的な実施形態では、方法は、基板から粒子を除去することによって基板の表面を静電的に洗浄するために使い捨て電極リボンを活性化するステップを含むことができるが、これに限定されず、使い捨て電極リボンは、正極と負極との間にバイアス電圧を印加することによって活性化される。別の例示的な実施形態では、方法は、ローラを前進させて使い捨て電極リボンの未使用部分を露出させることを含むが、これに限定されない。
【発明の効果】
【0008】
前述の概要および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、全般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の多数の利点は、添付の図面を参照することによって当業者によってよりよく理解され得る。
図1A図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、基板洗浄システムの簡略化された概略端面図を図示する。
図1B図1Bは、基板ハンドリングシステムと統合された基板洗浄システムの簡略化された上面図を示す。
図2図2は、本開示の1つ以上の実施形態による使い捨て電極リボンの概略図を示す。
図3図3は、本開示の1つ以上の実施形態による、基板洗浄システムを組み込んだシステムの概念ブロック図を示す。
図4図4は、本開示の1つ以上の実施形態による、基板を洗浄する方法を示す流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、特定の実施形態およびその特定の特徴に関して具体的に示され、説明されてきた。本明細書に記載される実施形態は、限定的ではなく例示的であると解釈される。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更および修正が行われ得ることが、当業者に容易に明白となるはずである。ここで、添付の図面に示される開示された主題を詳細に参照する。
【0011】
本開示の実施形態は、基板洗浄システム及びプロセスを対象とする。例えば、本開示の実施形態は、半導体製造システム、ウエハ検査システム、またはウエハ計測システム内の処理済みおよび/またはブランクのシリコンウエハを洗浄するための基板洗浄システムおよびプロセスを対象とする。この意味で、本開示の基板洗浄システム及びプロセスは、半導体製造システム、ウエハ検査システム、又はウエハ計測システムと統合することができる。例えば、本開示の洗浄システムは、インライン生産ウエハを洗浄するためにウエハ製造施設において実施されてもよく、又はブランクウエハを洗浄するためにウエハ製造ハウスにおいて実施されてもよい。本開示の基板洗浄システムおよびプロセスは、使い捨て電極リボンを利用して基板を洗浄して誘電泳動ベースの洗浄プロセスを開始することができ、これにより、所与の基板上の粒子が、使い捨て電極リボンによって形成される電界勾配の方向に基板から離れるように移動する。
【0012】
図1A図1Bは、本開示の1つ以上の実施形態による基板洗浄システム100の簡略化された概略図を示す。図1Aは、基板洗浄システム100の簡略化された概略端面図を示す。図1Bは、基板ハンドリングシステム120と一体化された基板洗浄システム100の簡略化された上面図を示す。
【0013】
実施形態では、洗浄システム100は洗浄ステーション101を含む。洗浄ステーション101は洗浄ヘッド102を含む。洗浄ヘッドは、ローラアセンブリ105上に装填された使い捨て電極リボン104を含んでもよい。ローラアセンブリ105は、1つ以上のローラ106a、106bを含んでもよい。実施形態では、使い捨て電極リボン104は、正極及び負極を含む。使い捨て電極リボンは、基板110から粒子を静電的に除去することによって基板110を静電的に洗浄するように構成されてもよい。この点に関して、基板110上に配置された粒子は、基板110から分離することができ、使い捨て電極リボン104によって収集される。動作中、ローラアセンブリ105は、使い捨て電極リボン104の新しい部分が次の洗浄サイクル(例えば、現在の基板の洗浄または後続の基板の洗浄を繰り返す)のために利用可能であるように、基板110の洗浄に続いて使い捨て電極リボン104を前進させることができる。実施形態では、1つ以上のローラ106a、106bは、1つ以上のローラを回転させるように制御され、それによって、使い捨て電極リボン104を前進させ得る、電気モータを含む。
【0014】
実施形態では、洗浄システム100は、基板110を固定し作動させるための基板ステージ108を含む。基板ステージ108はチャック112を含むことができる。例えば、チャック112は、限定されないが、真空ウエハチャック等のウエハチャックを含んでもよい。実施形態では、基板ステージ108は、基板110を洗浄ヘッド102の下の位置に作動させるように構成される。例えば、基板ステージ108は、リニアステージ及び/又は回転ステージを含むことができる。リニアステージが図1Bに示されているが、これは本開示の範囲に対する限定として解釈されるべきではないことに留意されたい。回転ステージが実装され得、それによって、ステージは、洗浄ヘッド102の下で基板110を回転させることが企図される。
【0015】
実施形態では、洗浄システム100は、洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114および近接センサ116を含む。実施形態では、洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114は、基板110の上方の選択された洗浄距離まで洗浄ヘッド102を下降させるように構成される。洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114は、機械的アクチュエータ(例えば、ステッパ)を含んでもよいが、それに限定されない。実施形態では、近接センサ116は、洗浄ヘッド102と基板110の上面との間の選択された洗浄距離がいつ達成されたかを識別するように構成される。近接センサ116は、当技術分野で知られている任意の近接センサを含み得る。例えば、近接センサ116は、光学センサ、誘導センサ、容量センサ、または超音波センサを含んでもよいが、それらに限定されない。
【0016】
実施形態では、洗浄システム100は、真空チャンバ118を含む。洗浄システム100の種々の構成要素のうちの1つ以上は、真空チャンバ118内に収容されてもよい。例えば、洗浄ヘッド102、ローラアセンブリ105、基板ステージ108、および/または洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114は、真空チャンバ118内に収容され得る。
【0017】
実施形態では、図1Bに示すように、洗浄システム100は、基板ハンドリングシステム120を含む。この意味で、洗浄システム100の洗浄ステーション101は、基板ハンドリングシステム120と統合されてもよい。基板洗浄ステーション101および基板ハンドリングシステム120はともに、半導体製造ライン、検査システム、または計測システム内に統合されてもよい。
【0018】
実施形態では、洗浄ステーション(ハンドリングサブシステム)101は、1つ以上のロボット122a、122bを含む。1つ以上のロボット122a、122bは、保管容器124から基板ステージ108に基板を移送するように構成される。例えば、1つ以上のロボット122a、122bは、洗浄されるべき基板110を保管容器124のうちの1つから基板ハンドリングシステム120に移送することができる。次に、1つ以上のロボット122a、122bは、基板110を洗浄ステーション101の入力ポート126に装填することができる。次いで、入力ポート126が閉じられ、洗浄ステーション101の真空チャンバ118内の圧力が上昇する。次に、基板ステージ108は、チャック112を介して基板110を固定することができる。基板110が固定された後、洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114は、近接センサ116からのフィードバックを使用して、基板110の上面から選択された洗浄距離(例えば、50μm)に洗浄ヘッド102の位置を調整することができる。次いで、基板ステージ108は、ウエハ全体が洗浄ヘッド102の下で走査されるように基板110を平行移動させることができる(例えば、図1Bの右に平行移動する)。基板110の洗浄に続いて、基板ステージ108は、基板110を出力ポート128に平行移動させることができる。次に、基板ハンドリングシステム120の1つ以上のロボット122a、122bは、基板110を保管容器124のうちの1つに移動させてもよく、そこで、基板110は、次いで、後続のプロセス/特徴付けツールに移動させられてもよい。保管容器124は、フロントオープンユニファイドポッド(FOUP)を含むことができるが、これに限定されない。
【0019】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による使い捨て電極リボン104の概略図を示す。実施形態では、本明細書で先に論じたように、使い捨て電極リボン104は、1つ以上の負極202および1つ以上の正極204を含む。負極202および正極204の対の使用は、リボン104が誘電泳動を介して基板110を静電的に洗浄することを可能にする。リボンの帯電中、基板110上に存在する粒子は、リボン104の電極202、204によって形成される電界勾配の方向に基板110から離れて移動し得る。例えば、通電中、電極202、204によって生成される電界勾配は、基板110上に配置された粒子を基板110から剥離させ、リボン110に向かって移動させ得、そこでそれらはリボン104によって収集される。すべての粒子がイオン移動度を有し、非導電性粒子でさえあることに留意されたい。粒子のイオン移動度は、粒子温度が増加するにつれて増加する。半導体製造の場合、温度はしばしば非常に高く、したがって、関連する大部分の粒子材料は、動作中に高いイオン移動度を有する。
【0020】
実施形態では、リボン104の裏材は、可撓性絶縁材料(例えば、プラスチックまたはゴム)から形成され、リボンがロールに巻かれるか、または巻かれることを可能にする。動作中、所与の洗浄サイクルに続いて、ローラアセンブリ105は、使い捨て電極リボン104の新しい部分が次の洗浄サイクルのために利用可能であるように、使い捨て電極リボン104を前進させるように、ローラを使用してリボン110のロール(または対応する使用済みロール)を回転させてもよい。
【0021】
実施形態では、洗浄システム100は、コントローラ130を含む。コントローラ130は、1つ以上のプロセッサおよびメモリを含むことができ、1つ以上のプログラム命令がメモリ内に維持される。実施形態では、コントローラ130は、システム100の1つ以上の機能を制御するように構成される。実施形態では、1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、1つ以上のロボット122a、122bに、チャンバ118内の保管容器124と基板ステージ108との間で基板110を移送するように指示させるように構成される。
【0022】
実施形態では、1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、洗浄ヘッド102を基板110の上方の選択された洗浄距離まで下げるように洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114に指示させるように構成される。実施形態では、コントローラ130は、近接センサ116から近接データを受信するように構成される。例えば、コントローラ130の方向において、洗浄ヘッドリフトアクチュエータ114は、近接センサ116からコントローラ130によって受信された近接データに基づいて、基板110の上面から選択された洗浄距離に洗浄ヘッド102の位置を調整することができる。実施形態では、1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、洗浄ヘッド102の下の経路に沿って基板を作動させる(動かす)ようにステージに指示させるように構成される。実施形態では、1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、使い捨て電極リボン104の負極202と正極204との間にバイアス電圧を印加させるように構成される。例えば、負極202および正極204は、コントローラ130が負極202と正極204との間のバイアス電圧を制御し得るように、コントローラ130と接続して配置され得る。実施形態では、1つ以上のプログラム命令は、1つ以上のプロセッサに、ローラ106a、106bのうちの1つ以上を前進させ、使い捨て電極リボン104の未使用部分を露出させるように構成される。例えば、1つ以上のローラ106a、106bは、コントローラ130が、1つ以上のローラ106a、106bの回転を制御し、それによって、使い捨て電極リボン104を選択的に前進させ得るように、コントローラ130と接続して配置される、電気モータを含んでもよい。
【0023】
コントローラ130の1つ以上のプロセッサは、当技術分野で知られている任意のプロセッサまたは処理要素を含むことができる。本開示の目的のために、「プロセッサ」または「処理要素」という用語は、1つ以上の処理または論理要素(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP))を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。この意味で、1つ以上のプロセッサは、アルゴリズムおよび/または命令(たとえば、メモリに記憶されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含むことができ、実施形態では、1つ以上のプロセッサは、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワークコンピュータとして具現化され得る。または、本開示全体にわたって説明されるように、システム100とともに動作または動作するように構成されたプログラムを実行するように構成された任意の他のコンピュータシステム。さらに、本開示全体にわたって説明されるステップは、単一のコントローラによって、または代替として、複数のコントローラによって実行され得る。さらに、コントローラ130は、共通のハウジングまたは複数のハウジング内に収容された1つ以上のコントローラを含むことができる。このようにして、任意のコントローラまたはコントローラの組合せを、システム100への統合に適したモジュールとして別々にパッケージ化することができる。さらに、コントローラ130は、検出器103から受信したデータを分析し、システム100内またはシステム100の外部の追加の構成要素にデータを供給することができる。
【0024】
コントローラ130のメモリは、関連する1つ以上のプロセッサによって実行可能なプログラム命令を記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、記憶媒体は、非一時的な記憶媒体を含んでもよい。別の例として、メモリ媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光メモリデバイス(たとえば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得るが、それらに限定されない。さらに、メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサとともに共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに留意されたい。一実施形態では、メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサの物理的位置に対して遠隔に配置され得る。たとえば、1つ以上のプロセッサは、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(たとえば、サーバ)にアクセスすることができる。
【0025】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態による、基板洗浄システム100を組み込んだシステム300の概念ブロック図を示す。実施形態では、システム300は、洗浄システム100が半導体製造施設および/または特性評価システム内に統合され得るように、半導体製造ツールおよび/または特性評価ツール(例えば、検査ツールまたは計測ツール)を含み得る。例えば、ツール1 302は、リソグラフィ・ツール、検査ツール、および/または計測ツールを含むが、これらに限定されない。別の例として、ツール2 304は、リソグラフィ・ツール、検査ツール、および/または計測ツールを含むことができるが、これらに限定されない。
【0026】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態による、基板を洗浄する方法を示す流れ図を示す。ステップ402において、基板は、基板保持容器から基板ステージに受け入れられる。ステップ404において、基板ステージを用いて、基板を洗浄ヘッドの下の位置に作動させる。ステップ406において、洗浄リフトアセンブリを用いて、基板は、基板の上方の選択された洗浄距離まで作動される。ステップ408において、使い捨て電極リボンは、基板から粒子を除去することによって基板の表面を静電的に洗浄するために活性化される。使い捨て電極リボンは、正極と負極との間にバイアス電圧を印加することによって活性化される。ステップ410において、使い捨て電極リボンを保持するローラを前進させて、使い捨て電極リボンの未使用部分を露出させる。
【0027】
上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載される任意の他の方法の任意の他のステップ(複数可)を含み得ることがさらに企図される。加えて、上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載のシステムのいずれかによって実行することができる。
【0028】
当業者は、本明細書で説明される構成要素動作、デバイス、オブジェクト、およびそれらに付随する議論が、概念的明確性のために例として使用されること、および種々の構成修正が検討されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載される特定の例および付随する議論は、それらのより一般的なクラスの代表であることが意図される。概して、任意の特定の例の使用は、そのクラスを表すことが意図され、特定の構成要素、動作、デバイス、およびオブジェクトの非包含は、限定として解釈されるべきではない。
【0029】
本明細書で使用するとき、「上top」、「下bottom」、「上over」、「下under」、「上upper」、「上方upward」、「下方lower」、「下方down」、「下方downward」などの方向を示す用語は、説明の目的で相対的な位置を提供することを意図しており、絶対的な基準系を示すことを意図していない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。
【0030】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に記載されない。
【0031】
本明細書で説明される主題は、場合によっては、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を図示する。そのような描写されたアーキテクチャは、単なる例示であり、実際には、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「接続」または「結合」されていると見なされることができ、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「結合可能」であると見なされることができる。結合可能な特定の例は、物理的に結合可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素及び/又は無線で相互作用可能及び/又は無線で相互作用する構成要素及び/又は論理的に相互作用及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
【0032】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。一般に、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)で使用される用語は一般に「オープンopen」用語(例えば、「含む(including)」という用語は、「含む(including)がこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「少なくとも有する(having)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含む(includes)がこれに限定されない」と解釈されるべきである等である)として意図されることが当業者には理解されよう。導入される請求項の記載の具体的な数が意図される場合、そのような意図は、その請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つ以上の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含むことができる。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同じ請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入句および「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)などの不定冠詞を含む場合でも、同じことが、請求項の記載を紹介するために使用される明確な記事の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載の具体的な数が明示的に列挙されている場合でも、そのような記載は、典型的には少なくとも列挙された数(例えば、他の修飾因子を伴わない「2つの列挙」の裸の列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)を意味すると解釈されるべきであることを、当業者は認識されよう。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、説明、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、その用語の一方(one of the terms)、その用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、「AまたはB「という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0033】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されるであろうと考えられ、開示される主題から逸脱することなく、またはその材料利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および配置において種々の変更が行われ得ることが明白となるであろう。説明される形態は単なる説明であり、そのような変更を包含し、含むことが以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
図1A
図1B
図2
図3
図4
【国際調査報告】