(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(54)【発明の名称】流体供給取付けパネルおよびシステム
(51)【国際特許分類】
F16K 27/00 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
F16K27/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566013
(86)(22)【出願日】2022-04-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 US2022026825
(87)【国際公開番号】W WO2022232455
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ゾカエイ, ソーラブ
(72)【発明者】
【氏名】ガリキパティ, キラン
(72)【発明者】
【氏名】レ, ショーン タンサン
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051CC01
(57)【要約】
装置は、多数のビアと多数のオリフィスとを有する上部プレートを含む取付けパネルを備える。上部プレートの内面は、第1のカットアウト領域と、プロセス流体を流すためのチャネルとを含む。第1のカットアウト領域は、中にプロセス流体を収容するためのリザーバであり得る。多数のビアは、上部プレートを通してプロセス流体を通すように適応される。多数のオリフィスは、取付けパネルに複数のプロセス流体制御構成要素を取り付けるように適応される。内側プレートも、多数の追加のビアを有する。装置は底部プレートを含み、内側プレートは、中にプロセス流体を収容するとともにプロセス流体を流すための一体の金属本体を形成するために、上部プレートと底部プレートとの間で圧縮される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
取付けパネルを備え、前記取付けパネルが、
多数のビアと多数のオリフィスとを有する上部プレートであって、前記上部プレートの内面が、第1のカットアウト領域と、プロセス流体を流すための複数のチャネルとを含み、前記第1のカットアウト領域が、中に前記プロセス流体を収容するリザーバを備え、前記多数のビアが、前記上部プレートを通して前記プロセス流体を通すように適応され、前記多数のオリフィスが、前記取付けパネルに複数のプロセス流体制御構成要素を取り付けるように適応された、上部プレートと、
同様に多数の追加のビアを有する内側プレートと、
底部プレートと、を備え、中に前記プロセス流体を収容するとともに前記プロセス流体を流すための一体の金属本体を形成するために、前記内側プレートが前記上部プレートと前記底部プレートとの間で圧縮される、
装置。
【請求項2】
前記内側プレートの内面も、プロセス流体を流すための複数のチャネルを含み、前記内側プレートが第2のカットアウト領域をも有し、前記第1のカットアウト領域および前記第2のカットアウト領域が、前記リザーバを形成するように対応する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記上部プレート、前記内側プレート、および前記底部プレートが、拡散接合された金属プレートであり、前記上部プレートの前記内面が、前記拡散接合された金属プレートの漏れ完全性を検査することを少なくとも容易にするための1つまたは複数の溝をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記複数のチャネルが、前記リザーバの第1の側面から前記リザーバに通じる第1のチャネルと、前記リザーバの第2の側面から出る第2のチャネルとを含み、前記多数のビアが、前記第2のチャネルの出口に位置し、前記リザーバから出る前記プロセス流体の流量を制御するように設計された、少なくとも1つの精密サイズ決定されたビアを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記多数のビアが、
前記第1のカットアウト領域に通じる第1のビアであって、温度センサと流体連通しているように適応された、第1のビアと、
前記第1のカットアウト領域に通じる第2のビアであって、圧力センサと流体連通しているように適応された、第2のビアと
を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記多数のビアが、前記複数のチャネルのうちの1つに通じるビアを含み、前記ビアが、流量センサ、圧力調整器、フィルタ、または弁のうちの1つと流体連通しているように適応された、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記取付けパネルを通して前記プロセス流体の異なる流量を生じさせるために、前記多数のビアのうちの少なくともいくつかのサイズが異なる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
複数の拡散接合された金属プレートを備える取付けパネルであって、
プロセス流体を収容するためのリザーバと、
前記プロセス流体を流すための多数のチャネルであって、前記多数のチャネルの少なくとも1つのペアが前記リザーバと接続された、多数のチャネルと、
前記取付けパネルに取り付けられたプロセス流体制御構成要素との間で、前記プロセス流体を流すための複数のビアと
を形成する、取付けパネルと、
前記取付けパネルの上部に取り付けられた温度センサであって、前記複数のビアのうちの1つを通して前記リザーバと流体連通している、温度センサと、
前記取付けパネルに取り付けられた入口ポートのセットであって、前記プロセス流体を受けるためものである、入口ポートのセットと、
前記取付けパネルに取り付けられた少なくとも1つの出口ポートであって、前記取付けパネルから前記プロセス流体を出力するためものである、少なくとも1つの出口ポートと
を備える、
システム。
【請求項9】
前記取付けパネルの上部に取り付けられた圧力センサをさらに備え、前記圧力センサが前記複数のビアのうちの第2のビアを通して前記リザーバと流体連通している、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記取付けパネルが、前記取付けパネルにプロセス流体制御構成要素を取り付けるようにサイズ決定され、適応された、複数のオリフィスをさらに備え、前記プロセス流体制御構成要素が少なくとも前記温度センサと入口ポートの前記セットと前記少なくとも1つの出口ポートとを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の拡散接合された金属プレートが、
前記複数のビアと前記複数のオリフィスとを有する上部プレートであって、前記上部プレートの内面が、第1のカットアウト領域と複数の前記多数のチャネルとを含み、前記複数のビアが、前記プロセス流体を通すようにサイズ決定され、適応された、上部プレートと、
同様に前記複数のビアのうちのいくつかと第2のカットアウト領域とを有する内側プレートであって、前記第1のカットアウト領域と前記第2のカットアウト領域とが前記リザーバを形成する、内側プレートと、
底部プレートと、を備え、中に前記プロセス流体を収容するとともに前記プロセス流体を流すための一体の金属本体を形成するために、前記内側プレートが前記上部プレートと前記内側プレートとの間で圧縮される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記取付けパネルの底部に取り付けられた温度制御されたプレートをさらに備え、前記温度制御されたプレートが前記取付けパネルに熱または冷却のうちの1つを加えるためのものである、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられ、前記複数のビアのうちの第2のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第1のチャネルと流体連通している、入口ポートの前記セットのうちの第1の入口ポートと、
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられた弁であって、
前記複数のビアのうちの第3のビアを通して前記第1のチャネルと、および、
前記複数のビアのうちの第4のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第2のチャネルと
流体連通している、弁と、
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられた圧力調整器であって、
前記複数のビアのうちの第5のビアを通して前記第2のチャネルと、および、
前記複数のビアのうちの第6のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第3のチャネルと
流体連通しており、前記第3のチャネルが前記多数のチャネルの前記ペアのうちの1つである、圧力調整器と
をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられた弁であって、
前記複数のビアのうちの第2のビアを通して、前記多数のチャネルのうちの前記ペアのうちの1つである、前記多数のチャネルのうちの第1のチャネルと、および、
前記複数のビアのうちの第3のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第2のチャネルと
流体連通している、弁をさらに備え、
前記少なくとも1つの出口ポートが、前記取付けパネルの前記上部に取り付けられ、前記第2のチャネルと流体連通している、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記弁が、前記弁を通る前記プロセス流体の流量を調整するために可変に制御可能である投与弁であること、または
前記第1のチャネルのサイズが、前記第2のチャネルとは異なるサイズであること
のうちの少なくとも1つである、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記取付けパネルの上部に取り付けられた流量センサをさらに備え、前記流量センサが前記複数のビアのうちの第2のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第1のチャネルと流体連通しており、前記流量センサが、前記第1のチャネルを通る前記プロセス流体の流量を感知するためのものである、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
前記取付けパネルの前記の上部に取り付けられ、前記複数のビアのうちの第3のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第2のチャネルと流体連通している、入口ポートの前記セットのうちの第1の入口ポートと、
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられた弁であって、
前記複数のビアのうちの第4のビアを通して前記第2のチャネルと、および、
前記複数のビアのうちの第5のビアを通して前記多数のチャネルのうちの第3のチャネルと
流体連通している、弁と、
前記取付けパネルの前記上部に取り付けられたフィルタであって、
前記複数のビアのうちの第6のビアを通して前記第3のチャネルと、および、
前記流量センサとも流体連通している前記第1のチャネルと
流体連通している、フィルタと
をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
取付けパネルを備えるプロセス流体供給システムを動作させる方法であって、前記取付けパネルが、プロセス流体を収容するためのリザーバと、前記プロセス流体を流すための多数のチャネルと、前記取付けパネルの上部と前記リザーバとの間および前記取付けパネルの前記上部と前記多数のチャネルとの間の複数のビアとを形成し、前記システムが、前記取付けパネルの上部に取り付けられ、前記リザーバと流体連通している圧力センサをさらに備え、
入口ポートから前記多数のチャネルのうちの第1のチャネルを通して前記プロセス流体を流すことと、
前記第1のチャネルから第1の弁を通して前記多数のチャネルのうちの前記リザーバと流体連通している第2のチャネル中に前記プロセス流体を流すことと、
前記圧力センサを使用して、前記リザーバ内の前記プロセス流体の圧力を決定することと、
前記リザーバから前記多数のチャネルのうちの第3のチャネル中に前記プロセス流体を流すことと
を含む、プロセス流体供給システムを動作させる方法。
【請求項19】
前記プロセス流体供給システムを動作させる前記方法は、前記第2のチャネルから圧力調整器を通して前記多数のチャネルのうちの第4のチャネル中に前記プロセス流体を流すことをさらに含み、前記第4のチャネルが前記リザーバと流体連通している、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記プロセス流体供給システムが、前記取付けパネルの前記上部に取り付けられた温度センサであって、前記リザーバと流体連通している温度センサをさらに含み、前記プロセス流体供給システムを動作させる前記方法は、
前記温度センサを使用して、前記リザーバ内の前記プロセス流体の温度を決定することと、
前記第3のチャネルから第2の弁を通して前記多数のチャネルのうちの第4のチャネル中に前記プロセス流体を流すことと、
前記リザーバ中の前記プロセス流体の前記温度と前記圧力とに基づいて、前記第2の弁を通る前記プロセス流体の流量を調整することと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は流体供給取付けパネルおよび対応するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスパネルなど、現在のプロセス流体パネルは、個別のラインと流体制御構成要素と監視センサとを使用して設計され、構築される。これらの設計は結局極めて複雑になり、かなりのスペースを取り、実装するのにコストがかかる。そのようなパネルを通る異なる制御される経路は、プロセス流体源から、そして処理チャンバなどの処理目的地までのすべての異なる方向において非常に多くの異なるラインおよび構成要素がルーティングされているので、トラブルシューティングが困難であり得る。漏れの危険も、流体ラインをルーティングする際に使用される、カプラ、ブラケット、エルボーなどの数が増えるほど増加する。さらに、流体ライン中の凝結および粒子堆積を防ぐためなどに、そのような流体ラインをある一定の温度および/または圧力にし、その温度および/または圧力を維持することは、困難であり、コストがかかることがあり、たとえば、しばしば、さらなるスペースを取り、コストがかかる温度制御ユニットを伴う。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で説明する実施形態のうちのいくつかは、多数のビアと、多数のビアとは異なってサイズ決定された多数のオリフィスとを有する上部プレートを含む取付けパネルを含む装置をカバーする。上部プレートの内面は、第1のカットアウト領域と、プロセス流体を流す複数のチャネルとを含む。第1のカットアウト領域は、中にプロセス流体を収容するためのリザーバであり得る。多数のビアは、上部プレートを通してプロセス流体を通すように適応され、多数のオリフィスは、取付けパネルに複数のプロセス流体制御構成要素を取り付けるように適応される。本装置は、多数の追加のビアを有する内側プレートをさらに含む。本装置は底部プレートをさらに含み、内側プレートは、中にプロセス流体を収容するとともにプロセス流体を流すための一体の金属本体を形成するために、上部プレートと底部プレートとの間で圧縮される。
【0004】
いくつかの実施形態では、システムには、複数の拡散接合された金属プレートを含む取付けパネルが含まれる。当該取り付けパネルは以下のものを形成する;プロセス流体を収容するためのリザーバ;プロセス流体を流すための多数のチャネルであって、多数のチャネルの少なくとも1つのペアがリザーバと接続された、多数のチャネル;および、取付けパネルに取り付けられたプロセス流体制御構成要素との間で、プロセス流体を流すための複数のビア。本システムは、取付けパネルの上部に取り付けられた温度センサをさらに含み、温度センサは、複数のビアのうちの1つを通してリザーバと流体連通している。本システムは、取付けパネルに取り付けられた入口ポートのセットをさらに含み、入口ポートのセットはプロセス流体を受けるためのものである。本システムは、取付けパネルに取り付けられた少なくとも1つの出口ポートをさらに含み、少なくとも1つの出口ポートは、取付けパネルからプロセス流体を出力するためのものである。
【0005】
追加のまたは関係する実施形態では、プロセス流体供給システムを動作させる方法が提供され、本システムは取付けパネルを含み、この取付けパネルは、プロセス流体を収容するためのリザーバと、プロセス流体を流すための多数のチャネルと、取付けパネルの上部とリザーバとの間、および取付けパネルの上部と多数のチャネルとの間の複数のビアとを形成する。本システムは、取付けパネルの上部に取り付けられ、リザーバと流体連通している圧力センサをさらに含む。このシステムを動作させる方法は、入口ポートから多数のチャネルのうちの第1のチャネルを通してプロセス流体を流すことを含む。本方法は、第1のチャネルから第1の弁を通して多数のチャネルのうちの第2のチャネル中にプロセス流体を流すことをさらに含み、第2のチャネルはリザーバと流体連通している。本方法は、圧力センサを使用して、リザーバ内のプロセス流体の圧力を決定することをさらに含む。本方法は、リザーバから多数のチャネルのうちの第3のチャネル中にプロセス流体を流すことをさらに含む。
【0006】
これらおよび他の本開示の実施形態によって多数の他の特徴が提供される。本開示の他の特徴および実施形態は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、および添付の図面からより十分に明らかになろう。
【0007】
本開示は、同様の参照符号が類似の要素を示す添付の図面の図に、限定ではなく、例として示されている。本開示における「一(an)」または「一(one)」実施形態への異なる言及は必ずしも同じ実施形態への言及であるとは限らず、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本開示の一実施形態による、拡散接合された取付けパネルおよび対応するプロセス流体供給システムの分解斜視図である。
【
図1B】本開示の一実施形態による、
図1Aの組み立てられた拡散接合された取付けパネルおよび対応するプロセス流体供給システムの斜視図である。
【
図1C】本開示の一実施形態による、
図1Aの組み立てられた拡散接合された取付けパネルおよび対応するプロセス流体供給システムの上部平面図である。
【
図2】本開示の一実施形態による、取付けパネルの上部プレートの底部斜視図である。
【
図3】本開示の一実施形態による、取付けパネルの内側プレートの底部斜視図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、プロセス流体供給システムの概略プロセス図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、プロセス流量センサを示す、プロセス流体供給システムの断面図である。
【
図6】一実施形態による、相互接続するチャネルを示す、取付けパネルに取り付けられた弁のセットの断面図である。
【
図7】本開示の一実施形態による、リザーバと、リザーバまでの経路中のプロセス流体制御構成要素との断面図である。
【
図8】一実施形態による、概して取付けパネルの中間ラインに沿った取付けパネルの断面図である。
【
図9】本開示の様々な実施形態による、拡散接合された取付けパネルを含むプロセス流体供給システムを動作させるための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明する実施形態は、プロセス流体を拡散接合された取付けパネルと対応するプロセス流体供給システムとを通して流すための装置、システム、および方法に関する。現行技術における上記の欠点に加えて、多くの流体パネルは、液体またはガスを保持するための外部リザーバを必要とし、その液体またはガスは、次いで、適切な処理チャンバにリダイレクトするために、必要に応じて流体パネルにガスなどプロセス流体を供給する。外部リザーバの追加はまた、複雑さを加え、プロセス工場内に追加のスペースを取り、そのスペースは、時間とともに、より必要とされ、より費用がかかるようになりつつある。
【0010】
本開示の態様は、複数の金属プレートから設計され、製造され、複数の制御フロー経路が中に一体化された取付けパネルを提供することによって、上記および他の欠点に対処する。より詳細には、各金属プレートは、他の金属プレートと組み合わせられたときに多数のチャネルとともに少なくとも1つのリザーバを形成する、異なるカットアウト、ビア、およびオリフィスを画定するように成形、鋳造、鍛造、機械加工、または彫刻され得る。多数のチャネルは、取付けパネルと、入口ポート、出力ポート、弁、フィルタ、レギュレータ、マスフローコントローラなど、異なるプロセス流体制御構成要素との間で、プロセス流体がビアを通って流れるような様式でビア間に形成され得る。リザーバ中におよびリザーバからプロセス流体を流すために、リザーバの異なる側面上に多数のチャネルのうちの少なくとも1つのペアが形成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、リザーバおよび精密に形成されたビアおよび/またはリザーバの出口にある投与弁の使用はマスフローコントローラに取って代わり得る。マスフローコントローラははるかに大きく、電子機器および電気的制御を必要とし、より費用がかかるので、取付けパネル内に少なくとも1つのリザーバを形成するために、開示された一体化された特徴を採用することによって、この費用およびスペースを節約することができる。さらに、取付けパネルの底部上に(加熱板または冷却板など)温度制御プレートを取り付けることによって、リザーバ内、多数のチャネル中、および取り付けられたプロセス流体制御構成要素全体にわたるプロセス流体を別個の外部ヒータまたは冷却器の費用およびスペースなしに一定の温度に維持することができる。他の利点は、以下で説明するプロセス流体パネルおよび関連するプロセス流体供給システムの当業者に明らかになろう。
【0012】
図1Aは、本開示の一実施形態による、拡散接合された取付けパネル105および対応するプロセス流体供給システム100の分解斜視図である。
図1Bは、本開示の一実施形態による、
図1Aの組み立てられた拡散接合された取付けパネル105および対応するプロセス流体供給システム100の斜視図である。
図1Cは、本開示の一実施形態による、
図1Aの組み立てられた拡散接合された取付けパネル105および対応するプロセス流体供給システム100の上部平面図である。
【0013】
取付けパネル105は、上部プレート102と、底部プレート106と、内側プレート104など、1つまたは複数の中間プレートとを含むことができる。したがって、取付けパネルは、図示されていないが、多数の内側プレート104を含むことができる。また、「上部」および「底部」への言及は、説明のしやすさのためであるが、一般に、それぞれ取付けパネル105の第1の外部プレートおよび第2の外部プレートとなるように交換するか、またはそのように理解することができる。上部プレート102、底部プレート106、および1つまたは複数の中間プレートは金属から製造することができる。たとえば、内側プレート104は、中にプロセス流体を収容するとともにプロセス流体を流すための一体の金属本体を形成するために、上部プレート102と底部プレート106との間で圧縮され、それにより、たとえば、ガスパネルなど、既存のプロセス流体パネルを効果的に置き換えることができる。一実施形態では、上部プレート102、底部プレート106、および1つまたは複数の中間プレートは、たとえば、高温と高真空圧との下での鋼と合金鋼との拡散接合の方法によって拡散接合される。使用することができる拡散接合の一例が、それの全体がこの参照によって本明細書に組み込まれる、2010年9月21日に発行された米国特許第7,798,388号に関して開示されている。
【0014】
いくつかの実施形態では、取付けパネル105は、取付けパネル105の底部、たとえば、底部プレート106の外面、に取り付けられた、温度制御されたプレート160をさらに含む。この温度制御されたプレート160は、極めて薄型にすることができ、したがってあまりスペースを取らない。それについてより詳細に説明する温度制御されたプレート160は、取付けパネル105に熱または冷却のうちの1つを加えるように設計された、加熱板、冷却板、またはそれらの組合せであり得る。いくつかの実施形態では、温度制御されたプレート160はまた、底部プレート106の外面に拡散接合される。
【0015】
図2および
図3をさらに参照すると、
図2は、一実施形態による、取付けパネル105の上部プレート102の底部斜視図である。
図3は、一実施形態による、取付けパネル105の内側プレート104の底部斜視図である。いくつかの実施形態では、上部プレート102は多数のビア103と多数のオリフィス101とを含む。多数のビア103は、上部プレート102を通してプロセス流体を通すように適応され得、いくつかの実施形態では、多数のビア103のうちの少なくともいくつかは、取付けパネル105の異なる流体制御経路を通るプロセス流体の異なる流量を生じるように、サイズが異なる。多数のオリフィス101は、取付けパネル105にいくつかのプロセス流体制御構成要素を取り付けるように適応され得る。いくつかの実施形態では、オリフィス101は、多数のビア103、または多数のチャネル209のうちのいずれかの内部にある。様々な実施形態では、説明するように、ビア103は、取付けパネル105中におよび取付けパネル105からプロセス流体を流すように設計(たとえば、サイズ決定)されているので、多数のビア103の各々は一般に多数のオリフィス101の各々よりも直径を大きくすることができる。対照的に、多数のオリフィス101は、プロセス流体制御構成要素を上部プレート102に取り付けるために、小ねじまたはボルトなど、アタッチメント機構を受けるように設計(たとえば、サイズ決定)され得る。
【0016】
開示される実施形態では、上部プレート102はまた、第1のカットアウト領域207(
図2)と、プロセス流体を取付けパネル105内に流すための多数のチャネル209とを含む。一実施形態では、第1のカットアウト領域207はリザーバである。多数のチャネル209のうちのチャネルは、円形、半円形、V字形などを含む、異なる形状に形成することができる。内側プレート104はまた、多数のビア103のうちのいくつかを含み、随意に第2のカットアウト領域107を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のカットアウト領域207と第2のカットアウト領域107とは、(
図7および
図8において最も良く見られる)リザーバを形成するように(拡散接合の後に)対応する。
【0017】
様々な実施形態では、(ただ1つのプレート内に形成されようが、多数のプレート内に形成されようが)リザーバは、ガスなど、プロセス流体を貯蔵するために使用されるか、または、次いでプロセス流体供給システム100内の他の場所にガスを流す前にガスに変換される液体を貯蔵するために使用することができる。変換は、より詳細に説明するように、取付けパネルを加熱することによって促進することができる。リザーバはまた、流量パラメータを較正し、トラブルシューティングを行い、プロセスレシピを調整するための基準体積として使用することができる。さらに、内側プレート104はまた、
図3に示されているように、内側プレート104の内面上に形成された多数のチャネル309を含むことができる。これらのチャネル309は上部プレート102および内側プレート104中のビア103を通して連絡することができる。いくつかの実施形態では、多数のチャネル309は省略され、したがって随意である。他の実施形態では、多数の内側プレートのうちの追加の内側プレートもチャネルを含む。
【0018】
図2をさらに参照すると、上部プレート102の内面は、たとえば、チャネルとプロセス流体経路との間の分離を画定するいくつかの溝222を含むことができる。溝222は、拡散接合の漏れ完全性を決定し、多数のチャネル209のうちの隣接するチャネル間のクロストークを防ぐための漏れ検査として使用することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、多数のチャネル209は、リザーバの第1の側面からリザーバに通じる第1のチャネル209Aと、リザーバの第2の側面から出る第2のチャネル209Bとを含む。さらに、多数のビア103は、第2のチャネル209Bの出口に位置し、リザーバから出るプロセス流体の流量を制御するように設計された、少なくとも1つの精密にサイズ決定されたビア103Aを含むことができる。さらに、多数のビア103は、流量センサ130を挿入するためのより大きいまたは矩形のビア103Bを含むことができる。いくつかの実施形態では、多数のチャネル109はまた、少なくとも1つのサイズを縮小したチャネル211を含む。他のサイズが想定される。このようにして、多数のチャネル109の異なるサイズは、異なるプロセスによって必要とされ得る様々な流量を可能にし、様々なチャネルサイズの混合を含むプロセス流体流路を構成することによって達成することができる。
【0020】
様々な実施形態では、プロセス流体供給システム100は、取付けパネル105に取り付けられた、たとえば、多数のオリフィス101を使用して上部プレート102の上部に取り付けられた、いくつかのプロセス流体制御構成要素を含む。これらのプロセス流体制御構成要素は、限定はしないが、入口ポート110Aと、入口ポート110Aと結合された弁114Aと、出口ポート110Bと、出口ポート110Bと結合された弁114Bと、フィルタ116と、圧力調整器120と、マスフローコントローラ124と、少なくとも1つの流量センサ130と、少なくとも1つの温度センサ134と、少なくとも1つの圧力センサ136とを含むことができる。図示されていないが、プロセス流体制御構成要素はまた、サンプリングポートと、他の測定センサ、たとえば、プロセス流体の組成を検出するための赤外線センサとを含むことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、入口ポート110Aのセットを取付けパネル105の上部に取り付けることができるが、出口ポート110Bのセットも取付けパネルの上部に取り付けることができる。入口ポートのセット110Aおよび出口ポート110Bのセットは、アクセスが容易なように、ポートのコネクタが取付けパネル105を越えて伸びるように取り付けることができる。入口ポートのセットは取付けパネル105からプロセス流体を受けることができるが、出口ポートのセットは取付けパネル105からプロセス流体を出力することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1のカットアウト領域207は、温度センサ134を取り付けるための突出部201Aと、圧力センサ138を取り付けるための突出部201Bとを含む。これらの実施形態では、多数のビア103は、第1のカットアウト領域207に通じる第1のビア203Aと、温度センサ134と流体連通しているように適応された第1のビア203Aと、第1のカットアウト領域207に通じる第2のビア203Bと、圧力センサ138と流体連通しているように適応された第2のビア203Bとを含む。流体連通しているということは、一般に、プロセス流体と接触していることを指すことができる。いくつかの実装形態では、温度センサの感知部分が第1のビア203Aを通して挿入され、圧力センサ138の部分感知が第2のビア203Bを通して挿入される。このようにして、温度センサ134および圧力センサ138は、リザーバ中に含まれているプロセス流体と流体連通しており、リザーバ内のプロセス流体の温度と圧力とを検出することが可能である。
【0023】
様々な実施形態では、多数のビア103のうちの異なるビアが多数のチャネル209の各それぞれのチャネルに通じ、各ビアは入口ポート110Aのうちの1つ、流量センサ130、圧力調整器120、フィルタ116、弁114A、114Bのうちの1つ、または出口ポート110Bのうちの1つと流体連通しているように適応される。このようにして、プロセス流体は多数の可能なプロセス流体経路のうちの1つを介して流れることができ、たとえば、入口ポート110Aにおいて開始して、第1のチャネルを通って流れ、第1のチャネルから弁114A中に流れ、弁114Aから第2のチャネル中に流れ、第2のチャネルから圧力調整器120またはフィルタ116中に流れ、圧力調整器120またはフィルタ116から第3のチャネル中に流れ、第3のチャネルからプロセス流体がリザーバまたはマスフローコントローラ124中に流れる。リザーバまたはマスフローコントローラ124は、さらに、プロセス流体がさらに第4のチャネル中に流れる際にプロセス流体を制御することができ、プロセス流体は第4のチャネルから弁114B中に流れ、弁114Bからプロセス流体は第5のチャネル中に流れ、第5のチャネルからプロセス流体は出口ポート110Bを通して流れ出る。これらは、プロセス流体が、
図1Cにおいて左から右に、たとえば、入口ポート110Aから出口ポート110Bに流れる際の、いくつかの可能な流路であるが、異なるプロセス流体制御構成要素、または同じプロセス流体制御構成要素の異なる構成を含む異なる経路が想定される。
【0024】
図4は、本開示の一実施形態による、プロセス流体供給システム400の概略プロセス図である。プロセス流体供給システム400は、
図1A~
図1Cに示されているように、多数のビア103と、多数のチャネル209および309とを通して接続され得る、いくつかの同じまたは同様のプロセス流体制御構成要素を含む。たとえば、プロセス流体供給システム400は、入口ポート410Aのセットと、少なくとも1つの出口ポート410Bと、入口ポート410Aと結合された多数の弁414Aと、多数の弁414Aと結合された多数のフィルタ416とを含む。いくつかのプロセス流体経路において、圧力調整器420は弁414Aとフィルタ416との間に挿入される。
【0025】
一実施形態では、多数のチャネル309のうちの1つであり得る追加のチャネル450が多数のチャネル209のうちの2つの間に接続され、追加のチャネル450と流体連通している1つまたは複数の追加の弁414Aを含む。追加のチャネル450は、多数のチャネル209のうちの2つの間でのプロセス流体の選択的交差混合(cross-mixture)を可能にすることができる。さらに、たとえば、プロセス流体を選択的に交差混合させ、および/または取付けパネル105からプロセス流体を流すための出口ポート110Bを共有するために、出口ポート110Bに通じる弁414Bの少なくとも2つの間に多数のチャネル309のうちの1つを結合することができる。
【0026】
図4をさらに参照すると、マスフローコントローラ424のセットの各々をフィルタ416のうちの1つと結合することができる。前に説明したように、マスフローコントローラ424の代わりに、取付けパネル105中にリザーバ421を形成することができる。マスフローコントローラははるかに大きく、電子機器および電気的制御を必要とし、より費用がかかるので、取付けパネル105内でリザーバ421を形成するための一体化された特徴を採用することにより、この費用を節約すること、ならびに、流体制御パネルのために必要とされる前のスペースを節約することができる。いくつかの実施形態では、リザーバ421の代わりに、多数のチャネル209または309のうちの1つまたは複数の幅を拡大し、長さを短縮することができる。そのような変更されたチャネルまたはチャネルのセットは、プロセス流体のより高い供給圧力を与えながら、特定の温度および圧力の下で、プロセス流体を収容するためのロケーションをなお与えることができる。たとえば、リザーバと置き換わるであろう変更されたチャネル中へのおよび変更されたチャネルからの流れを制御するために、変更されたチャネルの入口および/または出口に1つまたは複数の弁を採用することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、リザーバ421、マスフローコントローラ424のうちの1つ、または流量センサ430のうちのいずれかと、出口ポート410Bのうちの1つとの間に弁414Bのセットの各々を接続することができる。
図4に見られ得るように、プロセス流体供給システム400内で多数のフロー制御経路を構成することができる。たとえば、異なるプロセス流体供給システムを生成するために、取付けパネル105に取り付けられ、取付けパネル105と一体化されたプロセス流体制御構成要素の設計およびセットを変更するために、多数のオリフィス101を採用することができる。
【0028】
図5は、本開示の一実施形態による、プロセス流量センサ130を示す、プロセス流体供給システム100の断面図である。図示のように、流量センサ130は、
図1Aに示されたより大きいまたは矩形のビア103B内に配置することができる。流量センサ130の突出部分530は、チャネル109内のプロセス流体の流量を検出するために実際にチャネル109の内側を通る流量センサ130の部分であり得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、プロセス流体供給システム100は、取付けパネル105の上部に取り付けられ、多数のビア103のうちの第3のビアを通して多数のチャネル209のうちの第1のチャネル105Aと流体連通している、入口ポート110Aのセットのうちの第1の入口ポートをさらに含む。取付けパネル105の上部に弁114Aを取り付けることができ、その弁は、多数のビアのうちの第4のビアを通して第1のチャネル509Aと流体連通しており、また、多数のビア103のうちの第5のビアを通して多数のチャネル209のうちの第2のチャネル509Bと流体連通している。
【0030】
さらに、取付けパネル105の上部にフィルタ116を取り付けることができ、そのフィルタは、多数のビア103のうちの第6のビアを通して第2のチャネル509Bと流体連通しており、また、流量センサ130とも流体連通している第3のチャネル509Cと流体連通している。これらの実施形態では、流量センサ130は取付けパネル105の上部に取り付けられ、流量センサ130は、多数のビア103のうちの第7のビアを通して、たとえば、矩形のビア103Bを通して多数のチャネル209のうちの第3のチャネル509Aと流体連通している。流量センサ130は、第1のチャネル509Aを通るプロセス流体の流量を感知することができる。別の弁114Bが取付けパネル105に取り付けられ、第3のチャネル509Cと流体連通し、また、弁114Bのうちの別の弁にプロセス流体を搬送することができる多数のチャネル309のうちのチャネル509Dと流体連通し得る。
【0031】
図6は、一実施形態による、相互接続チャネルを示す、取付けパネル105に取り付けられた弁114Bのセットの断面図である。図示のように、各弁114Bは、上部プレート102中に形成された多数のチャネル109のうちの1つに接続されるが、弁114Bのうちのいくつかは、内側プレート104中に形成された多数のチャネル309のうちの1つにも接続される。これらの多数のチャネル309は、プロセス流体を交差混合するためにおよび/または出口ポート110Bを共有するために、弁114Bのうちのいくつかを交差結合する。
【0032】
図7は、本開示の一実施形態による、リザーバ721と、リザーバ721までの経路中のプロセス流体制御構成要素との断面図である。
図1A~
図1Cおよび
図2を参照しながら説明したように、上部プレート102中の第1のカットアウト207と内側プレート106中の第2のカットアウト107とを取付けパネル105内で対応するように組み合わせ、それによりリザーバ721を形成することができる。さらに、温度制御されたプレート760を取付けパネル105の底部、たとえば、底部プレート106の外面に取り付けることができる。この温度制御されたプレート760は、極めて薄型であり得、したがってあまりスペースを取らない。
【0033】
様々な実施形態では、温度制御されたプレート760は、取付けパネル105に熱または冷却のうちの1つを加えるように設計された、加熱板、冷却板、またはそれらの組合せであり得る。いくつかの実施形態では、温度制御されたプレート760はまた、底部プレート106の外面に拡散接合される。このようにして、取付けパネル105は金属プレートの一体化された、拡散接合されたセットであるので、取付けパネル105を通って流れるプロセス流体は、外部ヒータユニットおよび関連する熱電対など、外部温度ユニットの費用およびスペースなしに、一貫した温度および圧力に維持することができる。プロセス流体を一貫した温度および圧力に保つことにより、取付けパネル105から1つまたは複数の処理チャンバ中にまたは他の宛先に搬送するために、プロセス流体が気体状態のままであることを保証することができる。温度センサ134および圧力センサ138の使用によって、プロセス流体供給システム100の制御ユニットは、リザーバ721内の温度および圧力を追跡し、たとえば、環境のおよび/または構成要素関連の変化にもかかわらず、その一貫した温度および/または圧力を維持するために、温度制御されたプレート760を介してリアルタイムで調整をトリガすることができる。
【0034】
図7をさらに参照すると、一実施形態では、入口ポート110Aのセットのうちの第1の入口ポートが取付けパネル105の上部に取り付けられ、多数のビア103のうちの第2のビアを通して多数のチャネル209のうちの第1のチャネル709Aと流体連通している。さらに、取付けパネル105の上部に弁114Aを取り付けることができる。弁114Aは、多数のビア103のうちの第3のビアを通して第1のチャネル709Aと流体連通し、また、多数のビア103のうちの第4のビアを通して多数のチャネル209のうちの第2のチャネル709Bと流体連通することができる。取付けパネル105の上部に圧力調整器120を取り付けることができる。圧力調整器120は、多数のビア103のうちの第5のビアを通して第2のチャネル709Bと流体連通しており、また、多数のビア103のうちの第6のビアを通して多数のチャネル209のうちの第3のチャネル709Cと流体連通している。この実施形態では、第3のチャネル709Cは、多数のチャネルのうちのペアのうちの1つであり、たとえば、第1のチャネル209Aである(
図2)。
【0035】
一実施形態では、取付けパネル105の上部に弁114Bを取り付けることができ、その弁は、多数のビア103のうちの第6のビアを通して多数のチャネル209のうちの第4のチャネル709Dと流体連通しており、また、多数のビア103のうちの第7のビアを通して多数のチャネル209のうちの第5のチャネル709Eと流体連通している。一実施形態では、第4のチャネル709Dは、多数のチャネルのペアのうちの1つであり、たとえば、第2のチャネル209Bである(
図2)。一実施形態では、第5のチャネル709Eは内側プレート104中の多数のチャネル309のうちの1つ中にある。少なくとも1つの出口ポート110Bは、取付けパネル105の上部に取り付けられ、第5のチャネル709Eと流体連通している。関係する実施形態では、弁114Bは、弁114Bを通るプロセス流体の流量を調整するために可変に制御可能である投与弁であるか、または、第3のチャネル709Cは、第2のチャネル709Bまたは第1のチャネル709Aとは異なるサイズである。
【0036】
図8は、一実施形態による、概して取付けパネルの中間ラインに沿った取付けパネル105の断面図である。この断面図は、取付けパネル105内にすでに図示され、説明したいくつかの特徴を有するが、一実施形態では、多数のビア103のうちの第2のビア803Bが内側プレート104のチャネル309まで上部プレート102と内側プレート104とを通る(
図3)ことができながら、多数のビア103のうちの第1のビア803Aが、どのように上部プレート102のチャネル209まで上部プレート102を通る(
図2)ことができるかを示す。このようにして、上部プレート102および内側プレート104(または他の中間プレート)の様々なビアは多数のチャネル209と多数のチャネル309との組合せのうちの1つに通じることができる。それらの機能を取付けパネル中に構築することによって、マスフローコントローラおよび他の制御弁のさらに多くと取って代わるために、追加のリザーバとチャネルとを含むより複雑な3D取付けパネルを構築するために、追加の中間プレートが追加のチャネルとビアとを含み得ることが、当業者には明らかであろう。
【0037】
図9は、本開示の様々な実施形態による、拡散接合された取付けパネルを含むプロセス流体供給システムを動作させるための方法900のフローチャートである。たとえば、プロセス流体供給システム100は取付けパネルを含んでよく、この取付けパネルは、プロセス流体を収容するためのリザーバと、プロセス流体を流すための多数のチャネルと、取付けパネルの上部とリザーバとの間、および取付けパネルの上部と多数のチャネルとの間の多数のビアとを形成する。プロセス流体供給システムは、取付けパネルの上部に取り付けられ、リザーバと流体連通している、圧力センサをさらに含むことができる。さらに、プロセス流体供給システム100は、取付けパネルの上部に取り付けられ、リザーバと流体連通している、温度センサを含むことができる。
【0038】
動作910において、システムは、入口ポートから多数のチャネルのうちの第1のチャネルを通してプロセス流体を流す。
【0039】
動作920において、システムは、第1のチャネルから第1の弁を通して多数のチャネルのうちの第2のチャネル中にプロセス流体を流す。いくつかの実施形態では、システムは、第2のチャネルから直接リザーバ中にプロセス流体を流す。他の実施形態では、プロセス流体はまた、随意に、リザーバ中に流れる前に圧力調整器を通って流れ、これは動作930である。
【0040】
動作930において、システムは、第2のチャネルから圧力調整器を通して多数のチャネルのうちの第3のチャネル中にプロセス流体を流し、第3のチャネルはリザーバと流体連通している。
【0041】
動作940において、システムは、圧力センサを使用してリザーバ内のプロセス流体の圧力を決定する。
【0042】
動作950において、システムは、さらに、温度センサを使用してリザーバ内のプロセス流体の温度を決定する。
【0043】
動作960において、システムは、リザーバから多数のチャネルのうちの第4のチャネル中にプロセス流体を流す。
【0044】
動作970において、システムは、第4のチャネルから第2の弁を通して多数のチャネルのうちの第5のチャネル中にプロセス流体を流す。
【0045】
動作980において、システムは、リザーバ中のプロセス流体の温度と圧力とに基づいて第2の弁を通るプロセス流体の流量を調整する。
【0046】
動作990において、システムは、出口ポートを通して第5のチャネルからプロセス流体を流出させる。様々な実施形態において、動作950~990は随意である。
【0047】
先行する説明は、本開示のいくつかの実施形態の十分な理解を与えるために、具体的なシステム、構成要素、方法などの例など、多数の具体的な詳細を記載している。しかしながら、本開示の少なくともいくつかの実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが、当業者には明らかになろう。他の事例では、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、よく知られている構成要素または方法については詳細に説明しないか、または簡単なブロック図形式で提示する。したがって、記載されている具体的な詳細は例にすぎない。個々の実装形態は、これらの例示的な詳細から異なり得、依然として本開示の範囲内にあることが企図される。
【0048】
本明細書全体にわたる「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、その実施形態に関して説明した特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」というフレーズの出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味するものである。本明細書で「約(about)」または「約(approximately)」という用語が使用されているとき、これは、提示された公称値が±10%内で正確であることを意味するものである。
【0049】
本明細書での方法の動作を特定の順序で図示し、説明したが、各方法の動作の順序は、いくつかの動作が少なくとも部分的に他の動作と同時に実行され得るように、いくつかの動作が逆の順序で実行され得るように変更され得る。別の実施形態では、命令または別個の動作のサブ動作が断続的なおよび/または交替する様式であり得る。
【0050】
上記説明は例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記説明を読み、理解すると、多くの他の実施形態が当業者には明らかになろう。本開示の範囲は、したがって、添付の特許請求の範囲がそれに権利を与えられる等価物の全範囲とともに、そのような特許請求の範囲に関して決定されるべきである。
【国際調査報告】