(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】高速排熱能力を備えた高温サセプタ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
H01L21/68 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570168
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2021032550
(87)【国際公開番号】W WO2022240418
(87)【国際公開日】2022-11-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】マー, チュン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, チェンホア
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA23
5F131BA24
5F131CA32
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA03
5F131EA04
5F131EB11
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
(57)【要約】
基板支持アセンブリは、熱伝導流体を受けるように構成された1つまたは複数のチャネルを形成する冷却プレートを含む。基板支持アセンブリはさらに、冷却プレート上に配設されたガス分配プレートを含む。ガス分配プレートは、ガスを受けるように構成された内部容積を形成する。基板支持アセンブリはさらに、ガス分配プレート上に配設された加熱プレートを含む。加熱プレートは抵抗加熱器を含む。基板支持アセンブリはさらに、加熱プレート上に配設された静電チャックを含む。静電チャックは、処理チャンバ内で基板を支持するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導流体を受けるように構成された1つまたは複数のチャネルを形成する冷却プレートと、
前記冷却プレート上に配設され、ガスを受けるように構成された内部容積を形成するガス分配プレートと、
前記ガス分配プレート上に配設され、抵抗加熱器を含む加熱プレートと、
前記加熱プレート上に配設され、処理チャンバ内で基板を支持するように構成された静電チャックとを備える、基板支持アセンブリ。
【請求項2】
前記冷却プレートの下に配設されたシャフトをさらに備え、前記ガスは前記シャフト内のガスチャネルを通って前記ガス分配プレートの前記内部容積に流れ、前記加熱プレートおよび前記静電チャック内に形成された開口を通って、前記基板と前記静電チャックの間の位置に流れるように構成される、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項3】
前記熱伝導流体は、前記基板支持アセンブリを冷却するために、セ氏約200度~約300度であるように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項4】
前記抵抗加熱器は、前記加熱プレートをセ氏約300度~約400度に加熱するように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項5】
前記ガス分配プレートは、前記静電チャックと前記基板の間に実質的に均一なガス圧力を提供するように前記ガスを分配するように構成される、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項6】
前記静電チャックはコーティングを備え、前記冷却プレート、前記ガス分配プレート、前記加熱プレート、前記静電チャック、および前記コーティングの対応する熱膨張係数(CTE)は互いのしきい値範囲以内である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項7】
前記ガス分配プレートは、最大約10パーセントの合計面積に対する固体面積の割合を有する、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項8】
前記熱伝導流体は、前記処理チャンバのアイドル状態中および前記処理チャンバのアクティブ状態中に、前記1つまたは複数のチャネルを通って流れるように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項9】
前記基板支持アセンブリは遮断弁に流体結合され、前記遮断弁は、前記処理チャンバのアクティブ状態中に前記1つまたは複数のチャネルを通る前記熱伝導流体の流れを提供し、前記処理チャンバのアイドル状態中に前記1つまたは複数のチャネルを通る前記熱伝導流体の前記流れを防止するように作動されるように構成される、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項10】
前記基板支持アセンブリは、前記処理チャンバのアイドル状態中および前記処理チャンバのアクティブ状態中に、実質的に一定の温度に前記基板を維持するように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項11】
前記抵抗加熱器は、前記基板支持アセンブリを前記処理チャンバのアイドル状態中にセ氏約300度~約400度に加熱するように動作可能であり、前記熱伝導流体は、前記基板支持アセンブリを前記処理チャンバのアクティブ状態中にセ氏約300度~約400度に冷却するように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項12】
前記ガス分配プレートは、セ氏約50度~約200度の前記抵抗加熱器と前記熱伝導流体の間の温度勾配を提供するように動作可能である、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項13】
処理チャンバ内に配設された基板支持アセンブリであって、冷却プレート、前記冷却プレート上に配設されたガス分配プレート、および前記ガス分配プレート上に配設された加熱プレートを備える基板支持アセンブリと、
コントローラであって、
前記冷却プレートによって形成される1つまたは複数のチャネルを通して熱伝導流体を流し、
ガスを、前記ガス分配プレートを通して前記加熱プレートによって形成された開口に流し、および前記加熱プレート内の前記開口から前記基板支持アセンブリの上面と前記基板支持アセンブリ上に配設された基板の間の位置に流し、
前記加熱プレート内に配設された抵抗加熱器に前記加熱プレートを加熱させる、ためのコントローラとを備える、
システム。
【請求項14】
前記コントローラはさらに、
前記処理チャンバがアイドル状態であるかまたはアクティブ状態であるかを判定するため、および
前記処理チャンバが前記アクティブ状態にあると判定したことに応答して、前記抵抗加熱器による前記加熱プレートの加熱を防止するためのものであり、前記コントローラは、前記処理チャンバが前記アイドル状態にあると判定したことに応答して、前記抵抗加熱器に前記プレートを加熱させるためのものである、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コントローラはさらに、前記熱伝導流体を前記処理チャンバのアイドル状態中および前記処理チャンバのアクティブ状態中に、前記1つまたは複数のチャネルを通して流すためのものである、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記基板支持アセンブリに流体結合された遮断弁をさらに備え、前記コントローラはさらに、前記処理チャンバのアクティブ状態中に前記1つまたは複数のチャネルを通る前記熱伝導流体の流れを提供するように前記遮断弁を作動させ、前記処理チャンバのアイドル状態中に前記1つまたは複数のチャネルを通る前記熱伝導流体の前記流れを防ぐためのものである、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
熱伝導流体を基板支持アセンブリの冷却プレートによって形成された1つまたは複数のチャネルを通して流すことと、
ガスを、前記冷却プレート上に配設された前記基板支持アセンブリのガス分配プレートを通して流し、前記冷却プレート上に配設された前記基板支持アセンブリの加熱プレート内に形成された開口を通して、前記基板支持アセンブリの上面と処理チャンバ内の前記基板支持アセンブリ上に配設された基板の間の位置に流すことと、
前記処理チャンバがアイドル状態にあることに応答して、前記加熱プレート内に配設された抵抗加熱器に前記加熱プレートを加熱させることとを含む、方法。
【請求項18】
前記熱伝導流体を前記1つまたは複数のチャネルを通して流すことは、前記処理チャンバがアクティブ状態にあることに応答する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記処理チャンバがアクティブ状態にあることに応答して、前記抵抗加熱器が前記加熱プレートを加熱するのを防止することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記加熱プレートに関連付けられたセンサから温度データを受信することと、
前記温度データに基づいて前記処理チャンバが前記アイドル状態であるかまたはアクティブ状態であるかを判定することとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、基板処理システムに関連して使用されるサセプタなど、サセプタに関し、特に、高温用途において使用されるサセプタに関する。
【背景技術】
【0002】
基板処理および他のエレクトロニクス処理において、基板プロセス処理を実行するために処理チャンバが使用される。処理チャンバ中の基板の温度は、欠陥を回避するように制御されるべきである。
【発明の概要】
【0003】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的理解を与えるための本開示の簡略化した概要である。本概要は本開示の網羅的な概観ではない。本概要は、本開示の主要なまたは重要な要素を識別するものでも、本開示の特定の実施形態の何らかの範囲または特許請求の範囲の何らかの範囲を定めるものでもない。本概要の唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明への前置きとして、簡略化した形態で本開示のいくつかの概念を提示することである。
【0004】
本開示の一態様では、基板支持アセンブリは、熱伝導流体を受けるように構成された1つまたは複数のチャネルを形成する冷却プレートを含む。基板支持アセンブリはさらに、冷却プレート上に配設されたガス分配プレートを含む。ガス分配プレートは、ガスを受けるように構成された内部容積を形成する。基板支持アセンブリはさらに、ガス分配プレート上に配設された加熱プレートを含む。加熱プレートは、抵抗加熱器を含む。基板支持アセンブリはさらに、加熱プレート上に配設された静電チャックを含む。静電チャックは、処理チャンバ内で基板を支持するように構成される。
【0005】
本開示の別の態様では、システムは、処理チャンバ内に配設された基板支持アセンブリを含む。基板支持アセンブリは、冷却プレート、冷却プレート上に配設されたガス分配プレート、およびガス分配プレート上に配設された加熱プレートを含む。システムはさらに、コントローラを含む。コントローラは、冷却プレートによって形成される1つまたは複数のチャネルを通して熱伝導流体を流すためのものである。コントローラはさらに、ガスをガス分配プレートを通して加熱プレートによって形成された開口に、および加熱プレート内の開口から基板支持アセンブリの上面と基板支持アセンブリ上に配設された基板の間の位置に流すためのものである。コントローラはさらに、加熱プレート内に配設された抵抗加熱器に加熱プレートを加熱させるためのものである。
【0006】
本開示の別の態様では、方法は、熱伝導流体を基板支持アセンブリの冷却プレートによって形成された1つまたは複数のチャネルを通して流すことを含む。方法はさらに、ガスを冷却プレート上に配設された基板支持アセンブリのガス分配プレートを通して、冷却プレート上に配設された基板支持アセンブリの加熱プレート内に形成された開口を通して、および基板支持アセンブリの上面と基板支持アセンブリの処理チャンバ内に配設された基板の間の位置に流すことを含む。処理チャンバがアイドル状態にあることに応答して、方法はさらに、加熱プレート内に配設された抵抗加熱器に加熱プレートを加熱させることを含む。
【0007】
本開示は、同様の参照符号が類似の要素を示す添付の図面の図において、限定ではなく、例として示されている。本開示における「一(an)」または「一(one)」実施形態への異なる言及は必ずしも同じ実施形態への言及であるとは限らず、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】特定の実施形態による、基板支持アセンブリを示す図である。
【
図2A】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図2B】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図2C】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図3A】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図3B】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図3C】特定の実施形態による、基板支持アセンブリの構成要素を示す図である。
【
図4】特定の実施形態による、基板支持アセンブリを使用する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明する実施形態は、高速排熱能力を備えた高温サセプタ(たとえば、基板支持アセンブリ)に関する。高温サセプタは、セ氏約300度~約400度において使用されるように構成され得る。高温サセプタは、セ氏約350度~約400度までである基板プロセス処理(たとえば、プラズマ動作)中に熱を吸収するように構成され得る。
【0010】
基板処理システムは、基板を処理するために使用される。基板は、ロボット(たとえば、移送チャンバロボット)を介して処理チャンバ中に移送される。処理チャンバは密封され、基板プロセス処理(たとえば、化学気相堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ強化CVD(PECVD)、プラズマ強化ALD(PEALD)、エッチングなど)が基板上で実行される。基板の温度は、基板プロセス処理の前、基板プロセス処理の間、および基板プロセス処理の後に制御されるべきである。基板の温度の制御に失敗すると、基板欠陥、一貫性のない基板性能、歩留りの低下などが生じる。
【0011】
従来のシステムでは、サセプタは基板を支持するために使用され、基板の温度を制御しようと試みるために使用される。プラズマが処理チャンバ内で基板の上に形成される場合、プラズマは大量の熱を消散させ、従来のサセプタは基板過熱を防ぐように迅速に排熱することは可能ではない。いくつかの従来のサセプタは、加熱構成要素および冷却構成要素を有し、冷却構成要素は加熱構成要素によって作り出される熱エネルギーを取り除く。
【0012】
本明細書で開示する構成要素、システム、および方法は、高速排熱能力を備えた高温サセプタを提供する。
【0013】
基板支持アセンブリ(たとえば、サセプタ)は、(たとえば、基板処理システムの)処理チャンバ内で基板(たとえば、ガラス、ディスプレイ、ウエハ、半導体)を支持するように構成される。基板支持アセンブリは、冷却プレート、冷却プレート上に配設されたガス分配プレート、およびガス分配プレート上に配設された加熱プレートを含む。静電チャックは、加熱プレートの上に配設される(または、その一部である)。静電チャックは、基板を支持するように構成される(たとえば、基板が静電チャックの上面に配設される、静電チャックが静電力を介して基板を基板支持アセンブリに固定する)。
【0014】
冷却プレートは、熱伝導流体を受けるための1つまたは複数のチャネルを形成する。ガス分配プレートは、ガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)を受けるように構成された内部容積を形成する。いくつかの実施形態では、加熱プレートは、抵抗加熱器(たとえば、電気加熱器)を含む。
【0015】
(たとえば、基板支持アセンブリに結合された)コントローラは、処理チャンバがアイドル状態(たとえば、基板プロセス処理を実行していない)であるか、またはアクティブ状態(たとえば、基板プロセス処理を実行している)であるかを判定する。いくつかの実施形態では、コントローラは、基板支持アセンブリに関連付けられた(たとえば、基板に近接して配置された、静電チャックに近接して配置された、基板支持アセンブリの上面に近接して配置された)センサから受信した温度データに基づいて、処理チャンバがアイドル状態であるかまたはアクティブ状態であるかを判定する。温度データが第1のしきい値温度を満たすことに応答して、コントローラは処理チャンバがアイドル状態にあると判定する。温度データが第2のしきい値温度を満たすことに応答して、コントローラは処理チャンバがアクティブ状態にあると判定する。処理チャンバがアイドル状態にあると判定することに応答して、コントローラは、抵抗加熱器に加熱プレート(たとえば、および基板)を加熱させ得る。処理チャンバがアクティブ状態にあると判定することに応答して、コントローラは、抵抗加熱器が加熱プレートを加熱するのを防ぎ得、いくつかの実施形態では、熱伝導流体を冷却プレートを通して流して、基板を冷却する。いくつかの実施形態では、コントローラは、熱伝導流体を冷却プレートを通して一定して流す。ガス分配プレートは、冷却プレートと加熱プレートの間にバッファ(たとえば、温度勾配、熱チョーク)を提供する。いくつかの実施形態では、抵抗加熱器と熱伝導流体の間の温度勾配は、セ氏約50度~約200度である。いくつかの実施形態では、抵抗加熱器と熱伝導流体の間の温度勾配は、セ氏約50度~約100度である。いくつかの例では、熱伝導流体はセ氏約200度~約300度であり、加熱プレートはセ氏約300度~約400度である。
【0016】
本明細書で開示する構成要素、システム、および方法は、従来のソリューションに勝る利点を有する。本開示の基板支持アセンブリは、より低い温度において使用されるように構成された従来のソリューションと比較して、高い温度(たとえば、セ氏約300度~約400度)において使用されるように構成される。本開示の基板支持アセンブリは、高温に基板を加熱せず、基板プロセス処理中に温度に基板を維持(たとえば、冷却)しない従来のソリューションと比較して、基板を高温(たとえば、セ氏約300度~約400度)に加熱し、基板プロセス処理中に高温で基板を維持する(たとえば、実質的に同じ温度に基板を冷却する)ように構成される。本開示の基板支持アセンブリは、従来のソリューションと比較して、基板温度をより正確に制御する(たとえば、基板プロセス処理の前、基板プロセス処理の間、および基板プロセス処理の後にセ氏10度以内で、基板温度の均一性および基板温度の制御を改善する)ことができる。本開示の基板支持アセンブリは、熱伝導流体が加熱プレート内で抵抗加熱器によって与えられる熱エネルギーを取り除くことなく、より低い温度(たとえば、より効率的、より少ないエネルギー消費)であることができるように、冷却プレートと加熱プレートの間にバッファ(たとえば、熱チョーク)を提供する。本開示の基板支持アセンブリは、従来のソリューションと比較して、基板欠陥が少なく、基板性能がより一貫しており、歩留りが向上している。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態は加熱プレート内で抵抗加熱器(たとえば、電気加熱器)を使用することを説明しているが、他の実施形態では、熱伝導流体、固体状態冷却装置(たとえば、ペルティエデバイス、ペルティエ加熱器、ペルティエヒートポンプ、熱電池、熱電ヒートポンプなど)などの1つまたは複数など、1つまたは複数の他のタイプの加熱器を加熱プレート内で使用することができる。
【0018】
図1は、いくつかの実施形態による、基板支持アセンブリ100を示す図である。いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100は、静電チャック、真空チャック、サセプタ、被加工物支持面などのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100は、(たとえば、サセプタ本体110と確実に接触するように、均一な接触をするようになど)基板をサセプタ本体110の上面にチャックする(たとえば、固定する)。基板は、ウエハ、半導体、ガラス、ガラス基板、電子デバイス、ガラスデバイス、ディスプレイデバイスなどを指し得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100は、プラズマ処理チャンバ、アニーリングチャンバ、物理気相堆積(PVD)チャンバ、化学気相堆積(CVD)チャンバ、イオン注入チャンバ、エッチングチャンバ、堆積チャンバ(たとえば、原子層堆積(ALD)チャンバ、化学気相堆積(CVD)チャンバ、物理気相堆積(PVD)チャンバ、および/または、PEALD、PECVD、PEPVDなど、それらのプラズマ強化(PE)バージョンなど)、アニールチャンバなど、処理チャンバ中に配設される。いくつかの実施形態では、処理チャンバは、基板に大量の熱を与えるために(たとえば、セ氏350度を上回る)高い温度を有する高密度プラズマ(HDP)源を有する。従来、大量の熱は基板温度を高め、それにより基板にとって問題が生じる(たとえば、ガラス上のデバイスにとって問題が生じる)。基板温度を正確に制御するために、抵抗加熱器および熱伝導流体(たとえば、高温熱伝導流体)を含む基板支持アセンブリ100(たとえば、サセプタ本体110)は、基板を加熱するために使用され、基板の設定温度を維持するように、プラズマ源から大量の熱を取り除く(たとえば、実質的に一定の温度に基板を維持する)ために使用される。
【0020】
基板支持アセンブリ100は、加熱および冷却機能の両方を有してもよく、(たとえば、抵抗加熱器122などの内部加熱器により)高温で動作し、(たとえば、冷却剤を流すことにより)短い期間内で大量の外部熱を排出することが可能であってもよい。基板支持アセンブリ(たとえば、サセプタ)は、基板を支持し、基板の温度を制御するために使用され得る。プラズマが基板の上に形成される場合、プラズマは大量の熱を消散させ得る。基板支持アセンブリは、基板の過熱を防ぐために、迅速に排熱する。本開示は、加熱要素(たとえば、抵抗加熱器122)および熱伝導流体チャネル(たとえば、チャネル142)を1つの本体(たとえば、サセプタ本体110)内に組み合わせ得る。ガス分配プレート130(たとえば、ヘリウム分配層(HDL))は、エネルギーを保存するために、抵抗加熱器122とチャネル142の間に配設され得る。ガス分配プレート130は、基板160と基板支持アセンブリ100の頂面の間のガス圧力が均一である(たとえば、ガス分配プレート130が基板160の裏側にガスを均一に分配する)ようにガス流を分配し得、ガス分配プレート130は、抵抗加熱器122の加熱エネルギーが熱伝導流体流によって取り除かれるのを防ぐように、抵抗加熱器122と熱伝導流体(たとえば、冷却剤)の間で熱チョークとして働き得る(たとえば、ガス分配プレート130はチャネル142と抵抗加熱器122の間のしきい値温度差を作り出し、低温冷却剤がより確実に使用することができるほど、温度差を維持するためにより少ない加熱電力が使用される)。抵抗加熱器122および熱伝導流体は、セ氏約200度~約400度で基板160を維持し得、基板プロセス処理(たとえば、高周波(RF)、プラズマなど)が起こる場合に高速な排熱を可能にし得る。加熱要素(たとえば、抵抗加熱器122)は、基板支持アセンブリ100の頂面に近接して配設し得、チャネル142は、(たとえば、その間にガス分配プレート130を備えて)基板支持アセンブリ100の底面に近接して配設され得る。
【0021】
ガス分配プレート130は、熱チョークを提供するために、抵抗加熱器122とチャネル142の間の距離を増加させ得る。ガス分配プレート130は、ガス分配プレート130の固体材料を通る熱伝導量を減少させるために実質的に中空であり得る。抵抗加熱器122とガス分配プレート130の間の加熱プレート120の材料は、横方向に熱を分配し得る。ガス分配プレート130は、抵抗加熱器122とチャネル142内の熱伝導流体の間のより大きな温度差を可能にする。熱伝導流体のより低い温度がより効率的であり、より少ないエネルギーを使用する。小さな加熱電力が、処理チャンバのアイドル状態中に使用され、基板支持アセンブリ100は、処理チャンバがアクティブ状態になった(たとえば、RFがオンにされた)後数秒以内に排熱する。
【0022】
いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、温度変化により即座に反応するように、チャネル142を通って一定して流れている(たとえば、処理チャンバのアクティブ状態およびアイドル状態中に流れて、熱伝導流体用の遮断弁は使用されなくてもよい)。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、処理チャンバのアクティブ状態中にチャネル142を通って流れ、アイドル状態中にエネルギーを保存するために処理チャンバのアイドル中には流れない(たとえば、熱伝導流体用遮断弁が使用される)。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、処理チャンバのアクティブ状態の前に(たとえば、プロセスレシピが開始時)チャネル142を通して流される。
【0023】
基板支持アセンブリ100は、サセプタ本体110を含む。基板支持アセンブリ100は、サセプタ本体110を含むサセプタ(たとえば、静電チャック(ESCまたはEチャック)サセプタ)を含み得る。サセプタ本体110は抵抗加熱器122(たとえば、電気抵抗加熱器、電気抵抗加熱器など)を含み、サセプタ本体110はガスを受けるための内部容積132を形成し、サセプタ本体110は熱伝導流体を受けるためのチャネル142(たとえば、加熱および/または冷却チャネル)を形成する。内部容積132はチャネル142の上に配設される。抵抗加熱器122は内部容積132の上に配設される。内部容積132は、チャネル142内の熱伝導流体によって提供される冷却と抵抗加熱器122の間のバッファ(たとえば、熱チョーク)である。
【0024】
いくつかの実施形態では、サセプタ本体110は1つまたは複数のプレートを有し、各プレートは、加熱器122、内部容積132、またはチャネル142の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、加熱プレート120は、抵抗加熱器を含み、ガス分配プレート130はガスを受ける内部容積132を形成し、冷却プレートは熱伝導流体を受けるチャネル142を形成する。いくつかの実施形態では、加熱プレート120は上部プレートであり、ガス分配プレート130は中間プレートであり、冷却プレート140は底部プレートである(たとえば、上部プレートは中間プレート上にあり、中間プレートは底部プレート上にある)。
【0025】
いくつかの実施形態では、熱伝導流体は合成有機伝熱媒体である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、密閉された強制循環熱伝導システム中で液相において使用するために動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、圧力下に保たれながら(たとえば、セ氏約-5度からセ氏約400度までの)動作範囲を超えて使用されるように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、大気圧においてセ氏約350度~約400度を上回る沸騰範囲を有する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、壁上に堆積物を残さないように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体はセ氏約20度で液状の澄んだ外観を有する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は約10万分の1未満の塩素を有する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約20度において約1.0グラム毎ミリリットル密度~約1.1(約1.04~約1.05)グラム毎ミリリットル密度の密度を有する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約20度において約42平方ミリメートル毎秒~約52平方ミリメートル毎秒の粘度を有する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、およびフルオロエラストマーに適合する。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約350度~約400度まで加熱されるように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約200度とセ氏約400度との間の温度まで加熱されるように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約200度~約300度の間の温度に加熱されるように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、セ氏約300度~約400度の間の温度に加熱されるように動作可能である。いくつかの実施形態では、熱伝導流体は、基板処理中にサセプタ本体110をセ氏約10度の範囲内に維持するように構成される。いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100(たとえば、サセプタ本体110)は、基板の温度を制御するために熱伝導流体に加えて1つまたは複数の電気抵抗加熱器122を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100(たとえば、サセプタ本体110)は、加熱プレート120上に静電チャック150を含む。いくつかの実施形態では、静電チャック150は基板160を支持するように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、基板は(たとえば、静電チャック150を介して)基板支持アセンブリ100(たとえば、サセプタ本体110)上に配設される(たとえば、固定される、静電的に固定される)。いくつかの実施形態では、処理チャンバがアイドル状態にある(たとえば、基板プロセス処理を実行していない)ことに応答して、基板支持アセンブリ100は、抵抗加熱器122を介して所定の温度(たとえば、セ氏約200度~約350度の間の所定の温度)の+または-10度以内に基板温度を維持し、処理チャンバがアクティブ状態にある(たとえば、基板プロセス処理を実行している、RFがオンにされている、プラズマ処理など)ことに応答して、基板支持アセンブリ100は、チャネル142内で熱伝導流体を介して所定の温度の+または-10度以内に基板を維持する。基板支持アセンブリ100は、基板プロセス処理中にプラズマ源からの熱(たとえば、基板からの熱)を排出するように構成される。
【0028】
いくつかの実施形態では、加熱プレート120およびガス分配プレート130は、互いに結合される(たとえば、接合される、締め付けられる、溶接される、接着されるなど)。いくつかの実施形態では、ガス分配プレート130および冷却プレート140は、互いに結合される(たとえば、接合される、締め付けられる、溶接される、接着されるなど)。いくつかの実施形態では、内部容積132は、ガス分配プレート130の下面および冷却プレート140の上面(たとえば、平坦な上面)の少なくとも一部分によって形成される。いくつかの実施形態では、冷却プレート140の上面の少なくとも一部分は、ガス分配プレート130の下面の少なくとも一部分(たとえば、外周部分、内側部分など)に固定される(たとえば、接合される、締め付けられる、溶接されるなど)。いくつかの例では、内部容積132は、(たとえば、互いに固定された)冷却プレート140の上面およびガス分配プレートの下面(たとえば、平坦な下面)によって形成される。いくつかの例では、内部容積132は、(たとえば、互いに固定された)冷却プレート140の上面およびガス分配プレートの下面(たとえば、平坦な下面)によって形成される。いくつかの例では、内部容積132は、(たとえば、互いに固定された)ガス分配プレート130の上面および加熱プレート120の下面によって形成される。
【0029】
いくつかの実施形態では、サセプタ本体110の少なくとも一部分が金属マトリックスおよびセラミックから製造される。金属マトリックスは、アルミニウムマトリックス、マグネシウムマトリックス、チタンマトリックス、コバルトマトリックス、コバルトニッケル合金マトリックスのうちの1つまたは複数であり得る。セラミックは、炭化ケイ素、カーボンファイバー、ホウ素フィラメント、アルミナなどのうちの1つまたは複数であり得る。セラミックは、粒子、ファイバー、フィラメントなどであり得る。いくつかの実施形態では、サセプタ本体110は、約70%の体積がセラミックであり、約30%の体積が金属である。いくつかの実施形態では、サセプタ本体110は、少なくとも約40%の体積がセラミック(たとえば、少なくとも約50%の体積のセラミック粒子)である。いくつかの実施形態では、サセプタ本体110は、金属マトリックス中に強化材料(たとえば、セラミック粒子)を分散させることによって製造される。いくつかの実施形態では、強化材料は、金属マトリックスとの化学反応を防ぐためにコーティングされる(たとえば、ニッケルまたはホウ化チタンでコーティングされたカーボンファイバー)。金属マトリックスは、それの中に強化材料が埋め込まれたモノリシック材料であり得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、静電チャック150はコーティング(たとえば、プラズマ噴霧コーティング、eチャック層、アルミナ、1つまたは複数の誘電体材料など)を含む。コーティングは静電チャック150の上面であり得る。コーティング118はサセプタ本体110を基板プロセス処理から保護し得る。いくつかの実施形態では、冷却プレート140、ガス分配プレート130、加熱プレート120、静電チャック150、およびコーティング118の対応する熱膨張係数(CTE)が、互いのしきい値範囲(たとえば、約10%、約5%、または約1%)以内である。
【0031】
いくつかの実施形態では、ガス分配プレート130(たとえば、ヘリウム分配プレート)は、サセプタ本体110の構成要素(たとえば、冷却プレート140)に固定される(たとえば、ねじ、ボルトなど、締め具によって締め付けられる)。ガス分配プレート130は内部容積132(たとえば、チャネル)を含む。ガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)は内部容積を通って流れる。サセプタ本体110内の孔(たとえば、開口、チャネル)(たとえば、コーティング内の孔、加熱プレート120内の孔、静電チャック150内の孔)は内部容積132の1つまたは複数の部分と整合する。ガスは内部容積132および孔を通って、サセプタ本体110の上方の位置(たとえば、基板160の下方の位置)まで流れる。ガス分配プレート130は、孔119を通して基板の下の異なる位置までガスを実質的に均一に分配し得る。基板支持アセンブリ100(たとえば、静電チャック150)は、基板160をサセプタ本体110に固定するために電圧を使用し得る。内部容積132および孔を通って流れるガスによって与えられる圧力は、基板160をサセプタ本体110に固定している静電チャックの電圧によって与えられる圧力より小さくなり得る。いくつかの実施形態では、ガス分配プレート130の少なくとも一部分は、基板プロセス中に腐食を防ぐためにコーティング(たとえば、プラズマ噴霧コーティング、アルミナ、1つまたは複数の誘電体材料など)を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100はサセプタシャフト170を含む。サセプタシャフト170は冷却プレート140の下方に配設される。いくつかの実施形態では、サセプタシャフト170の少なくとも一部分は、基板プロセス中に腐食を防ぐためにコーティング(たとえば、プラズマ噴霧コーティング、アルミナ、誘電体材料)を含む。いくつかの実施形態では、静電チャック150、加熱プレート120、ガス分配プレート130、冷却プレート140、および/またはサセプタシャフト170の少なくとも一部分(たとえば、外側部分)は、基板プロセス中に腐食を防ぐためにコーティング(たとえば、プラズマ噴霧コーティング、アルミナ、誘電体材料)を含む。
【0033】
熱伝導流体は、サセプタシャフト170中の供給チャネルを通ってサセプタ本体170中のチャネル142まで流れ、サセプタ本体110中のチャネル142からサセプタシャフト170中の戻りチャネルまで流れるように構成される。熱伝導流体は、約50リットル毎分~約150リットル毎分で供給チャネルとチャネル142と戻りチャネルとを通って流れ得る。熱伝導流体はセ氏約300度とセ氏約400度との間の温度であり得る。いくつかの実施形態では、供給チャネルおよび戻りチャネルはサセプタシャフト170によって形成される。いくつかの実施形態では、供給管が供給チャネルを形成し、戻り管が戻りチャネルを形成する。供給管および戻り管はサセプタシャフト170の内部容積を通ってルーティングされる。
【0034】
いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ100はマニホールド(たとえば、高温熱伝導流体マニホールド)を含む。熱伝導流体は、熱伝導流体供給(たとえば、熱伝導流体源、ポンプ、弁など)から、供給チャネルを通り、マニホールド中の第1のチャネルを通り、チャネル142を通り、マニホールド中の第2のチャネルを通り、戻りチャネルを通って流れ得る。戻りチャネルからの熱伝導流体は、(たとえば、加熱される、冷却される、フィルタ処理される、流量を増加させる、ポンピングされるなど)処理され、供給チャネルに与えられ得る。マニホールドはサセプタ本体110に(たとえば、冷却プレート140に)(たとえば、締め付けられる、接合されるなど)固定され得る。いくつかの実施形態では、マニホールドは、冷却プレート140、ガス分配プレート130、および/またはサセプタシャフト170のうちの1つまたは複数に固定される。
【0035】
ガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)は、サセプタシャフト170中のガスチャネルを通ってガス分配プレート130中の内部容積132まで流れ、サセプタ本体110(たとえば、加熱プレート120、静電チャック150など)中の孔を通って基板160の下方の位置まで流れるように構成される。いくつかの実施形態では、ガスチャネルはサセプタシャフト170によって形成される。いくつかの実施形態では、ガス管がガスチャネルを形成する。ガス管はサセプタシャフト170の内部容積を通ってルーティングされる。
【0036】
いくつかの実施形態では、供給チャネルおよび戻りチャネルは、それぞれ約0.5インチ~1.5インチ(たとえば、約1インチ)の内径を有し、ガスチャネルは約0.2インチ~約0.3インチ(たとえば、約0.25インチ)の内径を有する。
【0037】
処理チャンバは、処理チャンバ内の温度を上げる基板プロセス処理を実行するために使用され得る。基板支持アセンブリ100は、サセプタ本体110を、室温を上回り、基板プロセス処理の温度を下回る温度まで加熱し得る。いくつかの例では、基板プロセス処理はサセプタ本体110の温度を上回る温度である。たとえば、基板プロセス処理は、セ氏350度を上回ることがあり、抵抗加熱器122はサセプタ本体110をセ氏約350度まで加熱することがある。抵抗加熱器122は、基板を処理チャンバの(たとえば、基板プロセス処理を実行していない)アイドル状態中にセ氏約300度~約400度の間の温度(たとえば、セ氏約350度)まで加熱するように動作可能であり得る。チャネル142中の熱伝導流体は、基板を処理チャンバの(たとえば、基板プロセス処理を実行している)アクティブ状態中にセ氏約300度~約400度の間の温度(たとえば、セ氏約350度)まで冷却するように動作可能であり得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、コントローラ109は、基板支持アセンブリ100、処理チャンバ、ロボット、1つまたは複数の制御弁、および/または基板処理システムの様々な態様を制御する。コントローラ109は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロコントローラなど、計算デバイスであり、および/またはそれらのような計算デバイスを含む。コントローラ109は、いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなど、汎用処理デバイスである、1つまたは複数の処理デバイスを含む。より詳細には、いくつかの実施形態では、処理デバイスは、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令ワード(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサ、または命令セットの組合せを実装するプロセッサである。いくつかの実施形態では、処理デバイスは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスである。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、データストレージデバイス(たとえば、1つまたは複数のディスクドライブおよび/またはソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、および/または他の構成要素を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、本明細書で説明する方法またはプロセスのいずれか1つまたは複数を実行するための命令を実行する。命令は、(命令の実行中に)メインメモリ、スタティックメモリ、2次ストレージおよび/または処理デバイスのうちの1つまたは複数を含む、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶される。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、基板支持アセンブリ100の1つまたは複数のパラメータ(たとえば、温度、圧力、流量、電圧など)を制御するために使用される。コントローラ109は、基板支持アセンブリ100に関連付けられた1つまたは複数のセンサからセンサデータを受信する。
【0039】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサがコントローラ109にセンサデータを与える。センサは、熱電対センサ、熱センサ、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、電圧センサなどのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、コントローラ109は、センサ(たとえば、熱電対、熱センサ、温度センサ)から、基板の温度(たとえば、サセプタ本体110の温度)に関連するセンサデータを受信する。基板の温度が第1のしきい値温度を満たす(たとえば、セ氏約350度よりも高い)ことに応答して、コントローラ109は、抵抗加熱器122が加熱プレート120を加熱するのを防ぎ、基板を冷却するために、熱伝導流体をチャネル142を通して流れさせる。温度が第2のしきい値温度を満たす(たとえば、セ氏約350度よりも低い)ことに応答して、コントローラ109は、基板を加熱するために、抵抗加熱器122に加熱プレート120を加熱させる。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、(たとえば、基板支持アセンブリに流体結合された遮断弁を作動させることによって)熱伝導流体を処理チャンバのアイドル状態およびアクティブ状態中にチャネル142を通して流す。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、(たとえば、遮断弁を作動させることによって)熱伝導流体を処理チャンバのアクティブ状態中にチャネル142を通して流し、コントローラ109は、(たとえば、遮断弁を作動させることによって)熱伝導流体が処理チャンバのアイドル状態中にチャネル142を通って流れることを防ぐ。
【0041】
いくつかの実施形態では、コントローラ109は、センサ(たとえば、圧力センサ、流量センサなど)から、ガス分配プレート130に関連するガスの圧力に関連するセンサデータを受信する。いくつかの実施形態では、センサデータは(たとえば、サセプタシャフト170内のガスチャネルの)ガス入口に関連する。いくつかの実施形態では、センサデータは内部容積132に関連する。いくつかの実施形態では、センサデータは、サセプタ本体110上に配設された基板160の下の位置に関連する。コントローラ109は、ガスをしきい値圧力値になるように制御し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ109は、基板160をサセプタ本体110に固定する静電チャッキング力に関連する電圧データを受信する。いくつかの実施形態では、ガスのしきい値圧力値は電圧データ(たとえば、静電チャッキング力)に基づいて決定される。
【0042】
いくつかの実施形態では、システムは、基板支持アセンブリ100と、コントローラ109と、1つまたは複数のセンサと、1つまたは複数の流体温度調整デバイス(たとえば、流体加熱器、流体冷却器など)と、1つまたは複数の流量調整デバイス(たとえば、ポンプ、弁、再循環ポンプなど)とを含む。
【0043】
基板処理装置が作動される(たとえば、コントローラ109によってオンにされる、作動される)ことに応答して、および/またはコントローラ109が処理チャンバが第1のしきい値温度を満たす(たとえば、アイドル状態にある、セ氏350度を下回る)ことを示すセンサデータ(たとえば、温度データ)を受信することに応答して、コントローラ109は抵抗加熱器122に加熱プレート120を加熱させる。
【0044】
基板処理機器が作動される(たとえば、コントローラ109によってオンにされる、作動される)ことに応答して、および/またはコントローラ109が処理チャンバが第2のしきい値温度を満たす(たとえば、アクティブ状態にある、セ氏350度を上回る)ことを示すセンサデータ(たとえば、温度データ)を受信することに応答して、コントローラ109は、流量調整デバイス(たとえば、ポンプ、再循環ポンプなど)に、熱伝導流体を供給チャネル、チャネル142および戻りチャネルを通して流す。
【0045】
いくつかの実施形態では、コントローラ109はさらに、流体温度調整デバイス(たとえば、加熱器、冷却器、コンデンサなど)に熱伝導流体の温度調整を行わせる(たとえば、加熱器に再循環している熱伝導流体をセ氏約200度~約400度の間の温度に加熱させる)。
【0046】
基板160が基板支持アセンブリ100上に配置されたことに応答して、および/または基板処理機器が作動されたことに応答して、コントローラ109は流量調整装置(たとえば、弁、ポンプ)に、ガス(たとえば、ヘリウム)をガスチャネルを通して、内部容積132を通して、および孔を通して基板支持アセンブリ100の上面に(たとえば、基板の下で)流れさせる。
【0047】
コントローラ109は、アイドル状態中に基板を加熱し、アクティブ状態中に基板を冷却するために、抵抗加熱器122および/またはチャネル142内の熱伝導流体を制御することによって、基板の温度を制御する。コントローラ109は基板の温度を+または-10度以内になるように(たとえば、セ氏約340度~約360度になるように)制御し得る。
【0048】
図2A~
図2Cは、特定の実施形態による、基板支持アセンブリ(たとえば、
図1の基板支持アセンブリ100、
図1のサセプタ本体110)の構成要素を示す。
図2Aは加熱プレート220(たとえば、
図1の加熱プレート120)の断面図を示し、
図2Bはガス分配プレート230(たとえば、
図1のガス分配プレート130)の図(たとえば、底面図)を示し、
図2Cは冷却プレート240(たとえば、
図1の冷却プレート140)の断面図を示す。
図1のものと同様の参照番号をもつ
図2A~
図2Cの特徴は、
図1のものと同様のまたは同じ機能および/または構造を有し得る。
【0049】
図2Aを参照すると、加熱プレート220は1つまたは複数の抵抗加熱器222を有する。いくつかの実施形態では、コントローラ(たとえば、
図1のコントローラ109)は、1つまたは複数のセンサ(たとえば、熱電対)からの温度データに基づいて、併せておよび/または別に抵抗加熱器222を制御する。加熱プレート220は、加熱プレート220の上面と下面の間に延びている1つまたは複数の孔224(たとえば、チャネル、開口)を有する。孔224は、ガス分配プレート230の内部容積232から基板と基板支持アセンブリの上面の間の位置にガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)を流すことを可能にするように構成される。
【0050】
図2Bを参照すると、ガス分配プレート230の下面は、ガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)を受けるための1つまたは複数の内部容積232を形成し得る。ガス分配プレート230の上面(たとえば、平坦な上面)は、加熱プレート220の下面(たとえば、平坦な下面)に固定(たとえば、接合)され得る。ガス分配プレート230の下面の少なくとも一部分は、冷却プレート240の上面(たとえば、平坦な上面)に固定され(たとえば、締め付けられ)得る。いくつかの実施形態では、冷却プレート240の上面およびガス分配プレート230の下面は内部容積232を密閉する(たとえば、ガス分配プレート230は内部容積232の上面を提供し、冷却プレート240は内部容積232の下面を提供する)。
【0051】
1つまたは複数のアダプタ(たとえば、ガスプラミング入口)は、内部容積232をサセプタシャフト(たとえば、
図1のサセプタシャフト170)のガスチャネルに結合するように構成され得る。内部容積232は、基板の下の位置にガスを与えるために、サセプタ本体内の孔224と整合する。
【0052】
いくつかの実施形態では、ガス分配プレート230は、上側構造234、外周構造236、内側構造238、および1つまたは複数の支持構造239を含む。上側構造234、外周構造236、内側構造238、および支持構造239は1つの連続構成要素であり得る(たとえば、材料を成形によって、および/または取り除くことによって形成され得る)。上側構造234は、(たとえば、加熱プレート220の底面に固定するように構成された)平坦な上面を有し得、外周構造236、内側構造238、および支持構造239に結合された(たとえば、一体化された、接合された)底面を有し得る。内側構造238は、サセプタシャフト内でガスチャネルに結合し得、内部容積232内にガスを提供し得る。内部容積232は、上側構造234によって上部で、外周構造236によって側部で、内側構造238によって中間で、および冷却プレート240の上面によって底部で環境から封止され得る。支持構造239は、外周構造236と内側構造238の間で部分的に延び得る。外周構造236、内側構造238、および/または1つまたは複数の支持構造239は、(たとえば、ガス分配プレート230が冷却プレート240に結合されたことに応答して)上側構造234から冷却プレート240の上面まで延び得る。支持構造239は、ガス分配プレート230の変形を防ぐ(たとえば、内部容積232の高さの変化を防ぐ)。
【0053】
ガス分配プレート230は、静電チャックと基板の間に実質的に均一なガス圧力(たとえば、異なる位置で±10%、±5%、±1%、などの内の圧力値)を提供するようにガスを分配するように構成される。
【0054】
(たとえば、上側構造234の)ガス分配プレートの合計面積に対する固体面積(たとえば、外周構造236、内側構造238、および支持構造239の面積)の比率は、最大10%または最大5%であり得る。
【0055】
図2Cを参照すると、冷却プレート240は、処理チャンバのアクティブ状態中にサセプタ本体(たとえば、
図1のサセプタ本体110)、およびサセプタ本体上に配設された基板を冷却するために熱伝導流体を受けるように構成された1つまたは複数のチャネル242を形成する。
【0056】
図3A~
図3Cは、いくつかの実施形態による、基板支持アセンブリ300(たとえば、
図1の基板支持アセンブリ100)の構成要素の図を示す。
図3Aはサセプタシャフト370(たとえば、
図1のサセプタシャフト170)の側面図であり、
図3Bはサセプタシャフト370の底面図であり、
図3Cはサセプタシャフト370がない基板支持アセンブリ300の側面図である。他の図における特徴と比較して同様の参照番号をもつ特徴は同じまたは同様の構造および/または機能を含み得る。
【0057】
サセプタシャフト370は、伸長された下側部分と、フランジを付けられた上側部分とを含む。フランジを付けられた上側部分は、冷却プレート(たとえば、
図2Cの冷却プレート240、
図1の冷却プレート140)に固定する(たとえば、締め付ける)ように構成される。ガス分配プレート330(たとえば、
図2Bのガス分配プレート230、
図1のガス分配プレート130)は冷却プレート340上に配設され、加熱プレート320(たとえば、
図2Aの加熱プレート220、
図1の加熱プレート120)はガス分配プレート330の上に配設される。静電チャック350(たとえば、
図1の静電チャック150)は、加熱プレート320上に配設されてもよい。
【0058】
供給チャネル372、戻りチャネル374、およびガスチャネル376はサセプタシャフト370中に配設される。いくつかの実施形態では、供給チャネル372、戻りチャネル374、およびガスチャネル376は、サセプタシャフト370を通してルーティングされた管によって形成される。
【0059】
図4は、いくつかの実施形態による、基板支持アセンブリを使用する方法400を示す。いくつかの実施形態では、方法400の動作のうちの1つまたは複数がコントローラ(たとえば、
図1のコントローラ109)によって実行される。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段に規定されていない限り、プロセスの順序は変更することができる。したがって、図示の実施形態は例としてのみ理解されるべきであり、図示のプロセスは異なる順序で実行することができ、いくつかのプロセスは並行して実行することができる。さらに、様々な実施形態において1つまたは複数のプロセスが省略され得る。したがって、すべての実施形態においてすべてのプロセスが必要とされるとは限らない。
【0060】
図4の方法400を参照すると、ブロック402において、ガス(たとえば、ヘリウム、アルゴンなど)は、サセプタシャフト内でガスチャネルを通して、ガス分配プレートの内部容積を通して、および加熱プレートおよび静電チャック内の孔を通して基板の下の位置まで流される。コントローラは流量調整デバイス(たとえば、ポンプ、弁など)を介してガス流を与え得る。ガスは基板の下面上に圧力を与える。いくつかの実施形態では、ガスが基板の下に実質的に密閉されるように、基板の外周部分はサセプタ本体に実質的に封止される。コントローラはセンサデータ(たとえば、圧力センサデータ、流量データなど)に基づいてガス流を与え得る。コントローラは基板の下のガスの圧力をサセプタ本体のチャッキング圧力(たとえば、静電チャッキング圧力)よりも小さくさせ得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ブロック404において、基板支持アセンブリ上に配設された基板に関連付けられたセンサデータが受信される。いくつかの実施形態では、センサデータは基板および/またはサセプタ本体の温度に関連付けられている。コントローラは、センサデータを温度センサ(たとえば、熱電対)から受信し得る。
【0062】
ブロック406において、処理チャンバは(たとえば、センサデータに基づいて)アイドル状態にあることが判定される。いくつかの実施形態では、基板および/またはサセプタ本体の温度が第1のしきい値温度(たとえば、セ氏約350度以下)を満たすと判定したことに応答して、コントローラは処理チャンバがアイドル状態にある(たとえば、基板プロセス処理を実行していない)と判定し得る。いくつかの実施形態では、コントローラは、処理チャンバが基板プロセス処理を実行していないことを示すデータを受信する。いくつかの実施形態では、コントローラは処理チャンバを制御する。
【0063】
ブロック408において、処理チャンバがアイドル状態にあることに応答して、加熱プレート内に配設された抵抗加熱器は加熱プレートを加熱させる(たとえば、サセプタ本体上に配設された基板を加熱させる)。アイドル状態中に、抵抗加熱器は、基板を加熱し、室温よりも基板プロセス処理温度に近い温度(たとえば、セ氏約350度)に維持するために、加熱プレートを(たとえば、セ氏約350度とセ氏400度との間の)基板プロセス処理温度を下回る温度(たとえば、セ氏約350度)にさせる。
【0064】
いくつかの実施形態では、サセプタ本体は、サセプタ本体上に基板が配置される前に、(たとえば、抵抗加熱器を介して)セ氏約300度~約400度の間の温度(たとえば、セ氏約350度)に加熱され得る。基板がサセプタ本体上に配置されることに応答して、基板は(たとえば、サセプタ本体からの熱伝導を介して)セ氏約300度~約400度の間の温度(たとえば、セ氏約350度)に加熱される。
【0065】
ブロック410において、処理チャンバは(たとえば、センサデータに基づいて)アクティブ状態にあると判定される。コントローラは、基板および/またはサセプタ本体の温度に関連するセンサデータに基づいて、処理チャンバがアクティブ状態にあると判定し得る。コントローラは、処理チャンバが基板プロセス処理を実行していることを示すデータを受信し得る。コントローラは、処理チャンバがいつ基板プロセス処理を実行するべきであるかを示すスケジュールを有し得る。コントローラは処理チャンバに基板プロセス処理を実行させ得る。
【0066】
ブロック412において、処理チャンバがアクティブ状態にあることに応答して、抵抗加熱器は加熱プレートを加熱しないようにされる。いくつかの実施形態では、加熱プレートは(たとえば、熱ゾーンを形成する)多数の抵抗加熱器を含む。コントローラは、特定の抵抗加熱器に(たとえば、特定の電圧で)特定の温度に加熱させ得、サセプタ本体上の異なる位置に関連付けられたセンサデータに基づいて、特定の抵抗加熱器が加熱プレートを加熱するのを防止し得る。
【0067】
ブロック414において、処理チャンバがアクティブ状態にあることに応答して、熱伝導流体は、基板を冷却するためにサセプタ本体によって形成されたチャネル(たとえば、冷却プレートによって形成されたチャネル)を通して流される。コントローラは、基板を冷却するために、流体温度調整デバイス(たとえば、冷却器、コンデンサ)を介して、サセプタ本体のチャネルを通って流れる熱伝導流体の温度調整(たとえば、冷却)を行い得る。コントローラは、サセプタ本体をセ氏約300度~約400度の間の温度(たとえば、セ氏約350度)に冷却するために、流量調整デバイス(たとえば、ポンプ、再循環ポンプおよび/または弁)を介して、熱伝導流体をサセプタ本体を通して(たとえば、約70リットル毎分で)流し得る。コントローラは、熱伝導流体をより低い温度(たとえば、セ氏約300度~約350度)でサセプタ本体を通って流れさせ得る。熱伝導流体は、基板(たとえば、およびサセプタ本体)をサセプタ本体上の基板のアイドル温度(たとえば、セ氏約350度)のしきい値温度(たとえば、+または-セ氏10度)以内に維持するために、基板プロセス処理からの余分の熱を吸収し得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、コントローラは、熱伝導流体を処理チャンバのアクティブ状態中およびアイドル状態中に、チャネルを通して流す。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法400の処理の各々は、処理チャンバ中の封止された環境を維持しながら実行される。いくつかの実施形態では、熱伝導流体、サセプタ本体、および/または基板の所定の温度は基板プロセス処理の温度に基づいて調整される。いくつかの実施形態では、対応する基板プロセス処理に関連する、熱伝導流体、サセプタ本体、および/または基板の各所定の温度について、熱伝導流体、サセプタ本体、および/または基板の温度は、対応する基板プロセス処理の前、対応する基板プロセス処理の間、対応する基板プロセス処理の後にしきい値温度(たとえば、セ氏+または-10度)以内に維持される。
【0070】
別段に明記されていない限り、「引き起こす」、「判定する」、「加熱する」、「冷却する」、「流す」、「受信する」、「送信する」、「生成する」などの用語は、コンピュータシステムレジスタおよびメモリ内で物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報ストレージデバイス、送信デバイスまたはディスプレイデバイス内で同様に物理量として表される他のデータに変換する、コンピュータシステムによって実行または実装される行為およびプロセスを指す。また、本明細書で使用する「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などという用語は、異なる要素の間を区別するラベルの意味であり、それらの数字表示による順序の意味を有しない。
【0071】
本明細書で説明する例はまた、本明細書で説明する方法を実行するための装置に関する。いくつかの実施形態では、この装置は、本明細書で説明する方法を実行するために特別に構築されるか、または、この装置は、コンピュータシステム中に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムを含む。いくつかの実施形態では、そのようなコンピュータプログラムはコンピュータ可読有形ストレージ媒体中に記憶される。
【0072】
本明細書で説明する方法および例示的な例は、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関係しない。本明細書で説明する教示に応じて様々な汎用システムを使用することができるか、または、本明細書で説明する方法および/またはそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、または動作の各々を実行するためにさらに特殊化された装置を構築することができる。様々なこれらのシステムのための構造の例は上記の説明に記載されている。
【0073】
先行する説明は、本開示のいくつかの実施形態の十分な理解を与えるために、具体的なシステム、構成要素、方法などの例など、多数の具体的な詳細を記載している。しかしながら、本開示の少なくともいくつかの実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実施することができることが、当業者に明らかになろう。他の事例では、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、よく知られている構成要素または方法については詳細に説明しないか、または簡単なブロック図形式で提示する。したがって、記載されている具体的な詳細は例にすぎない。特定の実施形態は、これらの例示的な詳細から異なり得、依然として本開示の範囲内であることが企図される。
【0074】
本明細書で使用する「の上に」、「の下に」、「の間に」、「上に配設された」、「支持する」、および「上に」という用語は、1つの材料層または構成要素の他の層または構成要素に対する相対位置を指す。たとえば、別の層上に、別の層の上に、または別の層の下に配設された1つの層は、他の層と直接接触し得るか、または1つまたは複数の介在層を有し得る。その上、2つの層の間に配設された1つの層は、その2つの層と直接接触し得るか、または1つまたは複数の介在層を有し得る。同様に、別段に明記されていない限り、2つの特徴の間に配設された1つの特徴は、隣接する特徴と直接接触し得るか、または1つまたは複数の介在層を有し得る。
【0075】
本明細書全体にわたる「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、その実施形態に関して説明した特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」というフレーズの出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味するものである。本明細書で「約(about)」または「約(approximately)」という用語が使用されているとき、これは、提示された公称値の精度が±10%内であることを意味するものである。
【0076】
本明細書での方法の処理を特定の順序で図示し、説明したが、各方法の処理の順序は、いくつかの処理が少なくとも部分的に他の処理と同時に実行されるように、いくつかの処理が逆の順序で実行されるように変更することができる。別の実施形態では、命令または別個の動作のサブ処理が断続的なおよび/または交替する様式である。
【0077】
上記説明は例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記説明を読み、理解すると、多くの他の実施形態が当業者には明らかになろう。本開示の範囲は、したがって、添付の特許請求の範囲がそれに権利を与えられる等価物の全範囲とともに、そのような特許請求の範囲に関して決定されるべきである。
【国際調査報告】