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特表2024-519369ソース接続されたフィールド板を備えた電界効果トランジスタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】ソース接続されたフィールド板を備えた電界効果トランジスタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20240501BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/06 301F
H01L29/80 G
H01L29/80 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571532
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 US2022030233
(87)【国際公開番号】W WO2022246182
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】17/325,666
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592054856
【氏名又は名称】ウルフスピード インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】WOLFSPEED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボーテ、カイル
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】キング、マット
(72)【発明者】
【氏名】グゥオ、ジア
(72)【発明者】
【氏名】ムー、キアンリー
(72)【発明者】
【氏名】シェパード、スコット
【テーマコード(参考)】
5F102
【Fターム(参考)】
5F102GB01
5F102GC01
5F102GD01
5F102GJ02
5F102GL04
5F102GM04
5F102GR12
5F102GS04
5F102GT03
5F102GV06
5F102GV07
5F102GV08
5F102HC16
(57)【要約】
トランジスタ・デバイスは、半導体層と、半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層上のゲート・コンタクトと、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層の上のフィールド板とを含む。トランジスタ・デバイスは、フィールド板とソース・コンタクトとの間にあり、且つトランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、フィールド板とソース・コンタクトとの間の第2の電気接続部とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタ・デバイスであって、
半導体層と、
前記半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上のゲート・コンタクトと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上のフィールド板と、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第1の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第2の電気接続部と
を備える、トランジスタ・デバイス。
【請求項2】
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第1の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項3】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第1の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項2に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項4】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項5】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から0から500ミクロンの間に位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項6】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から10から50ミクロンの間に位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項7】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から約20ミクロンに位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項8】
前記第2の電気接続部は、前記デバイスの前記活性領域の外側に形成され、ゲートの上を横切らない、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項9】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項8に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項10】
前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成される、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項11】
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記トランジスタ・デバイスの前記活性領域内の前記ソース金属化部まで延びる複数のストラップを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項12】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第3の電気接続部と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第4の電気接続部と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項13】
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第3の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項12に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項14】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第3の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項13に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項15】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第4の電気接続部は、ゲートの上の前記第2のフィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項12に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項16】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域内にある第3の電気接続部と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項17】
前記第1のフィールド板は、前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間にある、請求項16に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項18】
トランジスタ・デバイスを形成する方法であって、
半導体層を設けるステップと、
前記半導体層上にソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成するステップと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上にゲート・コンタクトを形成するステップと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上にフィールド板を形成するステップと、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間に第1の電気接続部を形成するステップであって、前記第1の電気接続部は、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある、ステップと、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間に第2の電気接続部を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の前記第1の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第1の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から0から500ミクロンの間に位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から10から50ミクロンの間に位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から約20ミクロンに位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の電気接続部は、前記デバイスの前記活性領域の外側に形成され、ゲートの上を横切らない、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成される、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記トランジスタ・デバイスの前記活性領域内の前記ソース金属化部まで延びる複数のストラップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第3の電気接続部と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第4の電気接続部と
をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第3の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第3の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第4の電気接続部は、ゲートの上の前記第2のフィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
トランジスタ・デバイスであって、
半導体層と、
前記半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上のゲート・コンタクトと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上のフィールド板と、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第1の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間にあり、且つ前記デバイスの前記活性領域内にある第2の電気接続部と
を備える、トランジスタ・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月27日に出願された「FIELD EFFECT TRANSISTOR WITH AT LEAST PARTIALLY RECESSED FIELD PLATE」と題する米国出願第17/081,476号の一部継続出願である、2021年5月20日に出願された米国出願第17/325,666号の優先権を主張するものであり、その開示の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、トランジスタ構造、特にフィールド板を含む電界効果トランジスタに関する。
【背景技術】
【0003】
シリコン(Si)及びヒ化ガリウム(GaAs)等の狭いバンドギャップの半導体材料は、低電力の半導体デバイス、Siの場合は低周波数用途の半導体デバイスに広く使用されている。しかしながら、これらの半導体材料は、例えば、バンドギャップが相対的に小さく(室温でSiが1.12eV、GaAsが1.42)、降伏電圧が相対的に小さいため、高電力及び/又は高周波数の用途には、あまり適さないことがある。
【0004】
高電力、高温、及び/又は高周波数の用途及びデバイスへの関心から、広いバンドギャップの半導体材料、例えば、炭化ケイ素(室温で4H-SiCが3.2eV)及びIII族窒化物(例えば、室温でGaNが3.36eV)が注目されている。これらの材料は、GaAs及びSiよりも高い電界破壊強度、及び高い電子飽和速度を有することができる。
【0005】
高電力及び/又は高周波数の用途で特に興味深いデバイスは、変調ドープ電界効果トランジスタ(MODFET:modulation doped field effect transistor)としても知られる、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)である。HEMTデバイスでは、異なるバンドギャップ・エネルギーを有する2つの半導体材料のヘテロ接合で2次元電子ガス(2DEG:two-dimensional electron gas)が形成され得、この場合に、より小さいバンドギャップの材料は、より広いバンドギャップの材料よりも電子親和力が高い。2DEGは、ドープされない小さいバンドギャップの材料の蓄積層であり、例えば、1013キャリア/cmを超える相対的に高いシート電子濃度を含むことができる。加えて、より広いバンドギャップの半導体に由来する電子は、2DEGに転移することがあり、イオン化された不純物の散乱が低減するため、相対的に高い電子移動度が可能になる。このような相対的に高いキャリア濃度とキャリア移動度との組合せは、HEMTに相対的に大きい相互コンダクタンスを与えることができ、高周波数用途のための金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET:metal-semiconductor field effect transistor)を超える性能上の優位性をもたらすことができる。
【0006】
窒化ガリウム/窒化アルミニウムガリウム(GaN/AlGaN)材料系で製造されたHEMTは、相対的に高い絶縁破壊電界、相対的に広いバンドギャップ、相対的に大きい伝導帯域オフセット、及び/又は相対的に高い飽和電子ドリフト速度等の材料特性の組合せのために、大量のRF電力を生成できる。2DEGにおける電子の大部分が、AlGaNにおける分極に起因することがある。
【0007】
フィールド板は、マイクロ波周波数でのGaNベースのHEMTの性能を向上させるために使用され、フィールド板のないデバイスよりも性能が向上している。多くのフィールド板アプローチでは、フィールド板がチャネルのドレイン側の頂にある状態で、フィールド板をトランジスタのソースに接続することを伴った。これにより、トランジスタのゲート-ドレイン側の電界が低減し、それによって降伏電圧が増加し、高電界捕捉効果を低減することができる。しかしながら、ゲート-ドレイン間フィールド板を備えたトランジスタの中には、特にゲートのソース側の電界が重要になるクラスC(又はそれより高いクラス)の動作で、相対的に信頼性の低い性能を示す可能性がある。
【0008】
図1は、例えば、GaNベースのHEMTデバイスであってもよい電界トランジスタ・デバイス10の金属化のいくつかの部分の平面図である。図2Aは、図1の線A-Aに沿ったトランジスタ・デバイス10の一部の断面図であり、図2Bは、図1の線B-Bに沿ったトランジスタ・デバイス10の一部の断面図である。
【0009】
図1を参照すると、トランジスタ・デバイス10の金属部分は、ソース過剰金属化部42及びドレイン過剰金属化部44を含む。1つのゲート(又はゲート)26は、ソース過剰金属化部42とドレイン過剰金属化部44との間にある。フィールド板40は、ゲート26とドレイン過剰金属化部44との間にある。フィールド板40は、ゲート26に部分的に重なる。フィールド板40は、ゲート26の上を横切ってソース過剰金属化部42に接触する複数の金属ストラップ25によってソース・コンタクト22に接続される。
【0010】
図1図2A及び図2Bを参照すると、炭化ケイ素基板12上にGaNチャネル層16が形成され、チャネル層16上にAlGaN障壁層18が形成される。2次元電子ガス(2DEG)20は、障壁層18に隣接するチャネル層16に生じる。ソース・コンタクト22及びドレイン・コンタクト24は、チャネル層16上に形成される。2DEG20の伝導率は、ソース・コンタクト22とドレイン・コンタクト24との間の障壁層18上に形成されたゲート26に電圧を印加することによって変調される。図2A及び図2Bに示すように、ゲート26は、ゲート26が、表面誘電体層25を通って延びる相対的に狭い接触領域において障壁層18に接触するマッシュルーム構成又はTトップ構成を有してもよい。
【0011】
トランジスタ・デバイス10は、ソース・コンタクト22に接続されたフィールド板40を含む。フィールド板40は、層間誘電体層21によってゲート26から離隔され、層間誘電体層21及び表面誘電体層25によって障壁層18から離隔されている。フィールド板40は、ゲート26の上方に、且つ横方向にドレイン24に向かって延びる。
【0012】
上述したように、フィールド板40は、ゲート26の上を横切って、ソース・コンタクト22に接触するソース過剰金属化部42に接触する複数のストラップ35によって、ソース・コンタクト22に接続される。フィールド板40をソース・コンタクト22に接続することにより、ゲート-ドレイン間静電容量(Cgd:gate-to-drain capacitance)を低減し、結果として、デバイスの利得を高めることができる。ゲート-ドレイン間静電容量Cgdを低減することに加えて、フィールド板40の存在により、デバイスの線形性を改善し、且つ/又は静電容量のドレイン・バイアス依存性を低減できる。しかしながら、フィールド板40をソース過剰金属化部42に接続する複数のストラップ35を使用することにより、デバイスのゲート-ドレイン間静電容量Cgd及び/又はドレイン-ソース間静電容量Cdsが不必要に増加することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6849882号明細書
【特許文献2】米国特許第7230284号明細書
【特許文献3】米国特許第7501669号明細書
【特許文献4】米国特許第7126426号明細書
【特許文献5】米国特許第7550783号明細書
【特許文献6】米国特許第7573078号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2005/0253167号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2006/0202272号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2008/0128752号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2010/0276698号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2012/0049973号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2012/0194276号明細書
【特許文献13】米国特許第9847411号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
トランジスタ・デバイスは、半導体層と、半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層上のゲート・コンタクトと、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層の上のフィールド板とを含む。トランジスタ・デバイスは、フィールド板とソース・コンタクトとの間にあり、且つトランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、フィールド板とソース・コンタクトとの間の第2の電気接続部とを含む。フィールド板とソース・コンタクトとの間の第1の電気接続部は、ゲート・コンタクトの上を横切らない。
【0015】
トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含んでもよく、第1の電気接続部は、ループにおいてデバイスの活性領域の外側に延びてソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含み、第2の電気接続部は、ゲートの上のフィールド板からソース金属化部まで延びるストラップを含む。
【0017】
いくつかの実施例では、第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から0から500ミクロンの間に位置してもよい。第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から10から50ミクロンの間に位置してもよく、いくつかの実施例では、第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から約20ミクロンに位置してもよい。
【0018】
第2の電気接続部は、デバイスの活性領域の外側に形成されてもよく、ゲートの上を横切らなくてもよい。
【0019】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含んでもよく、第2の接続部は、ループにおいてデバイスの活性領域の外側に延びてソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含んでもよい。第1の電気接続部及び第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成されてもよい。
【0020】
いくつかの実施例では、フィールド板とソース・コンタクトとの間の第2の電気接続部は、ゲートの上のフィールド板からトランジスタ・デバイスの活性領域内のソース金属化部まで延びる複数のストラップを含む。
【0021】
いくつかの実施例では、フィールド板は、第1のフィールド板を含み、トランジスタ・デバイスは、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層の上の第2のフィールド板と、第2のフィールド板とソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第3の電気接続部と、第2のフィールド板とソース・コンタクトとの間の第4の電気接続部とをさらに含む。
【0022】
いくつかの実施例では、第2のフィールド板とソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部は、ゲート・コンタクトの上を横切らない。例えば、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含んでもよく、第3の電気接続部は、ループにおいてデバイスの活性領域の外側に延びてソース金属化部と接触するフィールド板延長部を含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含み、第4の電気接続部は、ゲートの上の第2のフィールド板からソース金属化部まで延びるストラップを含む。
【0024】
いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する方法は、半導体層を設けることと、半導体層上にソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成することと、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層上にゲート・コンタクトを形成することと、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層の上にフィールド板を形成することと、フィールド板とソース・コンタクトとの間に第1の電気接続部を形成することであって、第1の電気接続部は、トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある、第1の電気接続部を形成することと、フィールド板とソース・コンタクトとの間に第2の電気接続部を形成することとを含む。
【0025】
いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスは、半導体層と、半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトの間の半導体層上のゲート・コンタクトと、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトの間の半導体層の上のフィールド板とを含む。トランジスタ・デバイスは、フィールド板とソース・コンタクトとの間にあり、且つトランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、フィールド板とソース・コンタクトとの間にあり、且つデバイスの活性領域内にある第2の電気接続部とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来の高電子移動度トランジスタ・デバイスの金属化パターンの概略平面図である。
図2A図1に示すトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図2B図1に示すトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図3A】いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスの金属化パターンの概略平面図である。
図3B】いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスの金属化パターンの概略平面図である。
図3C】いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスの金属化パターンの概略平面図である。
図4A図3Aのトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図4B図3Aのトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図5A】さらなる実施例によるトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図5B】様々な実施例による図5Aのトランジスタ・デバイスの概略平面図である。
図5C】様々な実施例による図5Aのトランジスタ・デバイスの概略平面図である。
図5D】様々な実施例による図5Aのトランジスタ・デバイスの概略平面図である。
図5E】様々な実施例による図5Aのトランジスタ・デバイスの概略平面図である。
図5F】さらなる実施例によるトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図5G】さらなる実施例によるトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図5H】さらなる実施例によるトランジスタ・デバイスの概略断面図である。
図6A】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6B】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6C】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6D】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6E】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6F】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6G】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図6H】いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す概略断面図である。
図7】フィールド板とソースとの間の活性領域の外側にループ接続部を有し、第2の(ストラップ)接続部がある場合とない場合のデバイスについて、シミュレートされたS21及びS12パラメータを示す。
図8】フィールド板とソースとの間の活性領域の外側にループ接続部を有し、第2の(ストラップ)接続部がある場合とない場合のデバイスについて、シミュレートされたS21及びS12パラメータを示す。
図9】いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する動作を示すブロック図である。
図10A】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器が使用されてもよい多重増幅器回路の概略ブロック図である。
図10B】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器が使用されてもよい多重増幅器回路の概略ブロック図である。
図10C】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器が使用されてもよい多重増幅器回路の概略ブロック図である。
図11】いくつかの実施例によるモノリシック・マイクロ波集積回路RFトランジスタ増幅器の概略平面図である。
図12A】いくつかの実施例によるRFトランジスタ・デバイスがパッケージされてRFトランジスタ増幅器を提供する一実例の方法を示す概略断面図である。
図12B】いくつかの実施例によるRFトランジスタ・デバイスがパッケージされてRFトランジスタ増幅器を提供する別の実例の方法を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明概念の実施例は、次に、添付の図面と関連して説明する。本明細書に記載のいくつかの実施例は、ゲートと自己整列され、いくつかの実施例では、フィールド板が垂直方向にゲートと重ならないようにゲートから横方向に離隔されたフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを提供する。いくつかの実施例では、フィールド板は、凹状領域において障壁層に向かって凹状である。さらなる実施例では、フィールド板は、デバイスのゲートの上を横切らない接続部によって、デバイスの活性エリアの外側でソースに接続されてもよい。
【0028】
本明細書では序数の用語である第1、第2、第3等を使用して様々な要素を記述することがあるが、これらの要素はこれらの用語によって制限されるべきではないことも理解される。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と呼ぶこともでき、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ぶこともできる。
【0029】
さらに、「下」又は「底」並びに「上」又は「頂」等の相対的な用語は、図面に例示するように、ある要素と別の要素との関係を説明するために本明細書において使用されてもよい。相対的な用語は、図面に描かれた配向に加えて、デバイスの異なる配向を包含することを意図されていることが理解される。例えば、図面のうちの1つにおけるデバイスが反転された場合、ある要素の「下」側にあると説明された特徴部は、その要素の「上」側に配向される。例示的な用語「下」は、したがって、デバイスの特定の配向に応じて、下及び上の配向の両方を説明できる。同様に、図面のうちの1つにおけるデバイスが反転された場合、他の要素の「下に」又は「下方」と説明された要素は、他の要素の「上方に」配向される。したがって、例示的な用語「下に」又は「下方」は、上と下との配向の両方を説明できる。
【0030】
本明細書における本開示の説明に使用される専門用語は、特定の実施例のみを説明することを目的としたものであり、本開示を限定することは意図されない。本開示の説明及び添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「an」及び「the」は、文脈が明確に別段の定めをしない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数の任意且つ全ての可能な組合せを指し、且つ包含することも理解される。用語「備える」及び「備えている」は、本明細書において使用されるとき、記載されたステップ、動作、特徴、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他のステップ、動作、特徴、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解される。
【0031】
本開示の実施例は、本開示の理想化された実施例の概略図である断面図を参照して本明細書で説明される。そのため、例えば製造技術及び/又は公差の結果としての、図示の形状からの変動が予想される。したがって、本開示の実施例は、本明細書に例示される領域の特定の形状に限定されるものとして解釈されるべきではなく、例えば製造から生じる形状の逸脱を含むものとする。図面に例示される領域は本質的に概略的であり、それらの形状は、デバイスの領域の実際の形状を示すことが意図されるものではなく、明確に別段の記述をしない限り、開示の範囲を限定することが意図されるものではない。さらに、概略的な理由から、以下の図面において直線、水平、又は垂直に見える線は、多くの場合、傾斜、湾曲、非水平、又は非垂直である。さらに、要素の厚さは本質的に概略的であることを意味している。
【0032】
別に定義されていない限り、技術用語及び科学用語を含む、本開示の実施例を開示する際に使用される全ての用語は、関連技術の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有し、本開示の時点で知られている特定の定義に必ずしも限定されない。したがって、これらの用語は、そのような時点の後に作成される同等の用語を含むことができる。さらに、一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、本明細書及び関連技術の文脈においてそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであることがさらに理解される。
【0033】
図1に関して上述したように、ソースが接続されたフィールド板を含む従来のトランジスタ・デバイスでは、フィールド板は、デバイスのゲートの上を横切る複数のストラップによってソース・コンタクトに接続されてもよい。フィールド板をソース・コンタクトに接続すると、ゲート-ドレイン間静電容量(Cgd)が低減することがあるが、フィールド板40をソースに接続するために複数のストラップ25を使用すると、デバイスのゲート-ドレイン間静電容量Cgd及び/又はドレイン-ソース間静電容量Cdsが不必要に増加することがある。加えて、複数のストラップが存在することにより、デバイスの折点周波数が低減することがある。
【0034】
いくつかの実施例は、フィールド板とソース・コンタクトとの間の少なくとも1つの接続部がデバイスの活性領域の外側に作られる、ソースが接続されたフィールド板を含む電界効果トランジスタ・デバイスを提供し、これは、デバイスのゲート-ドレイン間静電容量Cgd及び/又はドレイン-ソース間静電容量Cdsをさらに低減できる。すなわち、フィールド板140は、接続部がゲート金属の上を横切らないように、デバイスの活性エリアの外側で少なくとも1つの接続部によってソース・コンタクト122に接続されてもよい。
【0035】
例えば、図3Aは、いくつかの実施例による電界効果トランジスタ・デバイス100の金属化パターンの一部の平面図である。金属化パターンは、ソース過剰金属化部142、ドレイン過剰金属化部144、ゲート126及びフィールド板140を含む。トランジスタ・デバイス100の活性領域130は、図4Aに示されるソース122、ゲート126及びドレイン124のコンタクトの位置によって画定される。ソース過剰金属化部142は、伝導性ビア143によってソース・コンタクト122に接続され、ドレイン過剰金属化部144は、伝導性ビア145によってドレイン・コンタクト124に接続される。ソース及びドレイン・コンタクト122、124は、III族窒化物ベースの材料に対してオーム抵抗コンタクトを形成できるTiAlN等の金属を含んでもよい。ソース及びドレイン過剰金属化部は、例えば、銅、コバルト、金、及び/又は複合金属を含む金属又は他の伝導性の高い材料を使用して形成されてもよい。ゲート126は、窒化物ベースの半導体材料、例えば、Ni、Pt、NiSix、Cu、Pd、Cr、TaN、W、及び/又はWSiNにショットキー・コンタクトを作ることができる金属を含んでもよい。
【0036】
ゲート126は、「ゲート指状部」と呼ぶことができる。デバイスの「活性領域」は、概して、ソース領域とドレイン領域との間に電気チャネルが形成され、且つデバイスのオン状態動作中にチャネル層116を通して電気伝導が生じるデバイスのエリアを指す。
【0037】
図3Aに示すように、フィールド板140とソース過剰金属化部142との間の第1の接続部は、デバイスの活性領域130の外側に作られる。特に、いくつかの実施例では、伝導性フィールド板延長部140は、(ゲート126の上を横切るのではなく)ゲート126の金属化部の第1の端126Aの周りのループにおいて活性領域130の外側でフィールド板140から延びて、ゲート126の上を横切らずにソース過剰金属化部142に接触する。
【0038】
第2の接続部が、ゲート126の第2の端126Bの近くでゲート126の上を横切る伝導性ストラップ135によって、フィールド板140とソース過剰金属化部142との間に作られる。ストラップ135は、第1の接続部とは反対側のゲート126の端126Bから約0ミクロンから500ミクロンの間に位置づけられてもよい。いくつかの実施例では、ストラップ135は、ゲート126の端126Bから約10ミクロンから50ミクロンの間に位置づけられてもよく、特定の実施例では、ストラップ135は、ゲート126の端126Bから約20ミクロンに位置づけられてもよい。
【0039】
ストラップ135は、フィールド板140と同じ金属化部の一部として形成されてもよい。
【0040】
ストラップ135の接続部は、デバイスのソース-フィールド板間インダクタンス(LS-FP)を低減するのに役立つことができ、これは、活性領域130の外側でフィールド板140とソース金属化部142との間に単一のループ接続部のみが作られる場合、不必要に高くなることがある。
【0041】
この配置により、低いソース-フィールド板間インダクタンスを維持しながら、デバイスのゲート-ドレイン間静電容量Cgd及び/又はドレイン-ソース間静電容量Cdsを低減できる。これにより、デバイスの切替周波数応答、並びにFETの安定性及び電力-折点周波数トレードオフを改善できる。活性領域の単一のストラップ、及び活性領域の外側のループ接続部を含む、図3Aに示す配置は、50ミクロンから500ミクロンの範囲のゲート長に使用されてもよい。ゲート長が500ミクロンより大きい場合、低いソース-フィールド板間インダクタンスを維持するために、ゲート長が500ミクロン追加されるごとに、追加の活性領域ストラップが必要とされることがある。
【0042】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイス100は、フィールド板140とソース過剰金属化部との間の複数の伝導性ストラップ接続部を含んでもよい。例えば、図3Bは、トランジスタ・デバイス100’が、フィールド板140とソース過剰金属化部142との間に第1の伝導性ストラップ接続部135-1、及びフィールド板140とソース過剰金属化部142との間に第2の伝導性ストラップ接続部135-2を含む、いくつかの実施例による電界効果トランジスタ・デバイス100’の金属化パターンの一部の平面図である。
【0043】
図3Cは、フィールド板140が、ゲート126の両端の周りに延びるループ接続部によってソース過剰金属化部142に接続される、さらなる実施例によるトランジスタ・デバイス100”の金属化パターンを示す。特に、金属化パターンは、ゲート126の金属化部の第1の端126Aの周りの第1のループにおいてフィールド板140の第1の端から延びて、ゲート126の上を横切らずに、ソース過剰金属化部142に接触する第1のフィールド板延長部140A、及びゲート126の金属化部の第2の端126Bの周りの第2のループにおいてフィールド板140の第2の端から延びて、ゲート126の上を横切らずに、ソース過剰金属化部142に接触する第2のフィールド板延長部140Bを含む。したがって、図3Cに例示された実施例は、デバイスの活性領域内でフィールド板140とソース過剰金属化部142との間に伝導性ストラップ接続部を含まない。
【0044】
図3Cに例示された実施例は、所与のゲート長に対して幾分大きいチップ面積を使用できるが、ゲート126の上を横切るいかなるストラップ接続部も有することを避ける。
【0045】
ゲート126及びフィールド板140は、図3A図3Cでは、横方向に離隔されているものとして例示されているが、いくつかの実施例では、フィールド板140は、横方向にゲート126と重なってもよく、その場合、フィールド板140及びゲート126は、重なるエリアにおいて誘電体層によって分離されてもよいことが認識される。
【0046】
図4A及び図4Bは、図3Aに示されたトランジスタ・デバイス100の部分の、それぞれ、断面線A-A及びB-Bに沿った概略断面図である。
【0047】
図4A及び図4Bを参照すると、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスが例示されている。特に、図4A及び図4Bは、基板112上に形成された高電子移動度トランジスタ100を例示する。基板112上にチャネル層116が形成され、チャネル層116上に障壁層118が形成される。
【0048】
ソース・コンタクト122及びドレイン・コンタクト124は、チャネル層116上に形成される。ゲート126は、ソース・コンタクト122とドレイン・コンタクト124との間の障壁層118上に形成される。図4A及び図4Bに示すように、ゲート26は、表面誘電体層125を通って延びるゲート開口162内で、表面誘電体層125を通って延びるゲート126の凹状接触部分127の相対的に狭い接触領域において、ゲート126が障壁層118に接触するマッシュルーム構成又はTトップ構成を有してもよい。
【0049】
表面誘電体層125は、表面誘電体層125を通って延びて、障壁層118を露出させるフィールド板開口164も含む。
【0050】
いくつかの実施例では、基板112は炭化ケイ素を含み、チャネル層116はGaNを含み、障壁層はAlGaNを含む。しかしながら、他の材料又は材料の組合せを使用できることが認識される。さらに、チャネル層116及び/又は障壁層118は、0≦x≦1のAlGa1-xN等の合金を含んでもよい。さらに、HEMTデバイスが例示されるが、デバイス100は、金属-半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、接合電界効果トランジスタ(JFET:junction field effect transistor)、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal oxide semiconductor field effect transistor)等の別型のトランジスタ・デバイスであってもよいことが認識される。
【0051】
デバイス100は、図3に関連して上述したようにデバイスの活性領域の外側の接続部を介してソース・コンタクト122に接続されるフィールド板140を含む。上述したように、いくつかの実施例では、フィールド板140とソース・コンタクト122との間の少なくとも1つの接続部は、ゲート126の上を横切らない。
【0052】
フィールド板140は、層間誘電体層121によってゲート126から横方向に離隔され、図1に示された構造におけるようにゲート126の上に、それを越えて延びることはなく、段差の被覆率が不十分で、フィールド板の金属化部に亀裂が生じることがある。フィールド板140は、デバイスの活性領域の外側(並びに図4A及び図4Bに示される平面の外側)でソース・コンタクト122に電気的に接続される。
【0053】
ゲート126と同様に、フィールド板140は、マッシュルーム構成又はTトップ構成を有してもよく、この構成は、中央の凹状部分143、及び凹状部分143から横方向に延びる1つ又は複数の翼部分を備えて、部分的に凹状である。いくつかの実施例では、フィールド板140は、ソース・コンタクト122に向かって横方向に延びるソース側翼146、及びドレイン・コンタクト124に向かって横方向に延びるドレイン側翼148を含む。
【0054】
フィールド板140は、概して、層間誘電体層121及び表面誘電体層125によって、障壁層118から垂直方向に離隔される。フィールド板140の翼部と障壁層118との間の距離は、層間誘電体層121と表面誘電体層125との合計厚さに一致する。フィールド板140は、フィールド板開口164の上方の凹状部分143を含み、この凹状部分は、フィールド板開口164の上方の領域内で、層間誘電体層121の厚さのみに等しい距離d1だけ、障壁層118から垂直方向に離隔される。
【0055】
層間誘電体層121及びフィールド板140の上に不動態化層132が形成され、不動態化層132の上に電界誘電体層134が形成される。不動態化層132は、層間誘電体層121によって埋められていない、フィールド板140とゲート126との間の間隙を埋めてもよい。
【0056】
表面誘電体層125、層間誘電体層121、不動態化層132及び電界誘電体層134は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウム若しくは他の原子層堆積膜、又は酸化物-窒化物-酸化物層等の多層絶縁体構造のうちの1つ又は複数の層を含んでもよい。特定の実施例では、表面誘電体層125及び層間誘電体層121は窒化ケイ素を含み、不動態化層132は酸窒化ケイ素を含み、電界誘電体層134は窒化ケイ素を含む。
【0057】
いくつかの実施例では、フィールド板140の凹状部分143と障壁層118との間の距離は、約60nmから約300nmの間であり得、及びいくつかの実施例では約100nmから約200nmの間であり得る。本明細書に記載のフィールド板140の一部を凹ませることにより、ゲート-ドレイン間静電容量Cgdを減少させることができ、これにより、デバイスを使用して作られる増幅器の効率、線形性、利得、及び/又は帯域幅を増加させることができる。さらに、エッチング工程を使用して、フィールド板140の凹状部分143の箇所を画定する表面誘電体層125にフィールド板開口164を形成することにより、凹状部分143の位置づけに対する正確な制御を得ることができ、これにより、デバイスの電気的特性に対するより正確な制御も得ながら、デバイスの工程の再現性及び製造可能性を改善できる。
【0058】
フィールド板140をゲート126から横方向に分離することは(例えば、フィールド板140及びゲート126を重ねないことによって)、ゲートからドレインまでのフィードバック静電容量を遮断するフィールド板140の能力を改善することによって、デバイスのゲート-ドレイン間静電容量Cgd及び/又はドレイン-ソース間静電容量Cdsを低減することもできる。すなわち、フィールド板140及びゲート126を重ねることは、利点を追加することもなく、寄生容量を追加することになる。
【0059】
図5Aは、さらなる実施例によるトランジスタ・デバイス200の概略断面図であり、図5B及び図5Cは、様々な実施例による図5Aのトランジスタ・デバイス200の概略平面図である。特に、トランジスタ・デバイス200は、複数のソースが接続されたフィールド板、すなわち、第1のフィールド板240-1及び第2のフィールド板240-2を含む。
【0060】
図5Bを参照すると、いくつかの実施例では、第1のフィールド板240-1及び第2のフィールド板240-2の両方が、デバイス200の活性領域130の外側でループにおいて延びるフィールド板延長部240A、及びデバイス200の活性領域130内のゲート126を横切って延びるストラップ接続部235によって、ソース金属化部142に接続される。第1のフィールド板240-1及び第2のフィールド板240-2のいずれか又は両方は、1つ又は複数の絶縁層を介して伝導性ビア(図示せず)によってストラップ接続部235に接続されてもよい。
【0061】
図5Cは、さらなる実施例によるデバイス200Cを例示する。図5Cを参照すると、いくつかの実施例では、第1のフィールド板240-1及び第2のフィールド板240-2の両方は、ゲート126の一端126Aでのデバイス200Cの活性領域130の外側でループにおいて延びる第1のフィールド板延長部240A、及びゲート126の反対側の端126Bでのデバイス200Cの活性領域130の外側でループにおいて延びる第2のフィールド板延長部240Bによってソース金属化部142に接続される。
【0062】
いくつかの実施例では、フィールド板240-1、240-2の一方又は両方が、ソース金属化部142の代わりにゲート126に接続されてもよい。例えば、図5Dを参照すると、いくつかの実施例では、デバイス200Dにおいて、第1のフィールド板240-1は、デバイス200Dの活性領域130の外側で第1のループにおいて延びるフィールド板延長部240A-1によって、及びデバイス200Dの活性領域130内でストラップ接続部235-1によって、ゲート126に接続されてもよい。第2のフィールド板240-2は、第1のフィールド板延長部240A-1の外側で第2のループにおいて延びるフィールド板延長部240A-2、並びにデバイス200Dの活性領域130内で第1のフィールド板240-1及びゲート126を横切って延びるストラップ接続部235-2によって、ソース金属化部142に接続される。
【0063】
ストラップ接続部235-1は、1つ又は複数の絶縁層を通る伝導性ビア(図示せず)によって第1のフィールド板240-1及び/又はゲート126に接続されてもよい。同様に、ストラップ接続部235-2は、1つ又は複数の絶縁層を通る伝導性ビア(図示せず)によって、第2のフィールド板240-2及び/又はソース金属化部142に接続されてもよい。
【0064】
図5Eは、さらなる実施例によるデバイス200Eを例示する。図5Eを参照すると、いくつかの実施例では、第1のフィールド板240-1は、デバイス200の活性領域130の外側で第1のループにおいて延びるフィールド板延長部240A-1によって、及びデバイス200Eの活性領域130内でストラップ接続部235-1によって、ゲート126に接続されてもよい。第2のフィールド板240-2は、デバイス200Eの活性領域130内で第1のフィールド板240-1及びゲート126を横切って延びる第1のストラップ接続部235-2及び第2のストラップ接続部235-3によって、ソース金属化部142に接続される。
【0065】
ゲート126及びフィールド板240-1、240-2は、図5A図5Eには横方向に離隔されているとして例示されているが、いくつかの実施例では、第2のフィールド板240-2が第1のフィールド板240-1と重なってもよく、且つ/又は第1のフィールド板240-1は横方向にゲート126と重なってもよく、金属化層は、重なるエリアにおいて誘電体層によって分離されていることが認識される。
【0066】
ストラップ接続部235-1は、1つ又は複数の絶縁層を通る伝導性ビア(図示せず)によって第2のフィールド板240-2及び/又はゲート126に接続されてもよい。同様に、ストラップ接続部235-2、235-3は、1つ又は複数の絶縁層を通る伝導性ビア(図示せず)によって第1のフィールド板240-1及び/又はゲート126に接続されてもよい。
【0067】
図5Fは、さらなる実施例によるデバイス200Fを例示する。図5Fは、図5Aに示されたHEMTデバイス200に類似したHEMTデバイス200Fを例示する(同様の参照符号は同様の要素を指す)が、デバイス200Fでは、第1のフィールド板240-1も第2のフィールド板240-2も凹状ではない。すなわち、第1のフィールド板240-1も第2のフィールド板240-2も図5Aに示すように凹状部分143を含んでいない。第1のフィールド板240-1及び第2のフィールド板240-2は両方とも、層間誘電体層121上に形成される。
【0068】
図5Gは、図5Aに示されたHEMTデバイス200に類似したHEMTデバイス200Gを例示する(同様の参照番号は同様の要素を指す)が、デバイス200Gでは、第2の層間誘電体層225(SiN、SiO、SiON等を含んでもよい)が、第1のフィールド板240-1及び層間誘電体層121上に形成され、第2のフィールド板240-2は、第2の層間誘電体層225上に形成される。図5Fに例示される実施例では、第2のフィールド板240-2は、垂直方向に第1のフィールド板240-1と重なる。
【0069】
図5Hは、図5Gに示されたHEMTデバイス200に類似したHEMTデバイス200Hを例示する(同様の参照番号は同様の要素を指す)が、デバイス200Hでは、第2のフィールド板240-2は、第1のフィールド板240-1から横方向に離隔される(すなわち、第2のフィールド板240-2は、垂直方向に第1のフィールド板240-1と重ならない)。
【0070】
図5F図5H(及びその他)に示された変形例は、図5Aに示されたデバイスに対して単独で又は共に作られてもよいことが認識される。
【0071】
図5A又は図5F図5Hに例示されたデバイス構造のうちのいずれかでは、フィールド板240-1、240-2のいずれか又は両方は、デバイスの活性領域130の外側に延びる1つ又は複数のフィールド板延長部240A、240B、及び/又はデバイスの活性領域130内でゲート126を横切って延びる1つ又は複数のストラップ接続部235によって、ソース金属化部142及び/又はゲート126に接続されてもよい。いくつかの実施例では、フィールド板240-1、240-2のうちの一方のみが、デバイスの活性領域130の外側に延びるフィールド板延長部によってソース金属化部142及び/又はゲート126に接続されてもよく、一方、他方のフィールド板は、デバイスの活性領域130内でゲート126を横切って延びる1つ又は複数のストラップ接続部235によって、ソース金属化部142、ゲート126及び/又は他のフィールド板に接続されてもよい。
【0072】
2つのフィールド板は、図5A図5Hに例示した実施例に例示されているが、追加のフィールド板が設けられてもよく、そのような追加のフィールド板は、デバイスの活性領域の外側に延びる1つ又は複数のループ接続部及び/又はデバイスの活性領域を横切って延びる1つ又は複数のストラップ接続部によって、ソース・コンタクト122への接続部を含んでもよいことが認識される。このような追加のフィールド板は、1つ又は複数の追加の誘電体層によってゲート126及び/又はフィールド板240-1、240-2から分離されてもよい。
【0073】
図6A図6Hは、いくつかの実施例によるフィールド板を含むトランジスタ・デバイスを製造する動作を示す断面図である。
【0074】
図6Aを参照すると、チャネル層116及び障壁層118が形成される基板112が設けられる。予備表面誘電体層125’は、障壁層118上に形成される。フォトレジスト層52は、予備表面誘電体層125’上に形成され、パターンが形成されて、その内部に2つの開口部54、56を形成する。
【0075】
図6Bを参照すると、予備表面誘電体層125’は、例えば反応性イオン・エッチング又は誘導結合プラズマを使用して、2つの開口部54、56を通して選択的にエッチングされ、その内部に2つの対応する開口部154、156を形成する。
【0076】
図6Cを参照すると、犠牲誘電体層165が、予備表面誘電体層125’の上を覆って堆積されて開口部154、156を埋める。犠牲誘電体層165は、予備表面誘電体層125’と同じ材料で形成されてもよい。例えば、犠牲誘電体層165及び予備表面誘電体層125’は両方とも、窒化シリコンで形成されてもよい。
【0077】
図6Dを参照すると、犠牲誘電体層165は、例えば反応性イオン・エッチング又は誘導結合プラズマ167を使用して、異方的にエッチングされ、予備表面誘電体層125’の開口部154の内面上の側面部分166以外の、及び予備表面誘電体層125’の開口部156の内面上の側面部分168以外の、犠牲誘電体層165の部分が除去され、図6Eに示すように、丸くされた又ははすに切られた縁辺を有するゲート開口162及びフィールド板開口164が形成される。予備表面誘電体層125’は、側面部分166、168と共に、障壁層118上に表面誘電体層125を一緒に形成する。側面部分166が存在する状態では、ゲート開口162の幅は、約250nmであってもよい。
【0078】
図6Fを参照すると、金等の金属が堆積され、パターンが形成されて表面誘電体層125上にマッシュルーム又はTトップ・ゲート126が形成される。ゲート126の凹状接触部分は、ゲート開口162を通って延びて、障壁層118に接触する。次いで、層間誘電体層121が、表面誘電体層125及びゲート126の上を覆って堆積される。層間誘電体層121は、フィールド板開口164を通って延びて、障壁層118に接触する。
【0079】
図6Gを参照すると、金等の金属が、次いで、フィールド板開口164の上方の層間誘電体層121上に堆積され、パターンが形成されてフィールド板140が形成される。フィールド板140は、上述した動作によってゲート126に自己整列され得る。
【0080】
図6Hを参照すると、SiONの層等の不動態化層132が、フィールド板140及び層間誘電体層121の上に形成される。最後に、窒化ケイ素等の電界誘電体層134が、不動態化層132の上に形成される。
【0081】
図7及び図8は、フィールド板とソースとの間の活性領域の外側にループ接続部を有し、且つ、第2の(ストラップ)接続部を備える(曲線702)及び備えない(曲線704)デバイスについてシミュレートされたS21(位相及び大きさ)及びS12(大きさ)のパラメータを例示する。これらの曲線は、第2の接続部が省略された場合、デバイス性能が変わることを例示する。
【0082】
図9は、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する動作を示すブロック図である。図9及び図6A図6Hを参照すると、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する方法は、半導体層を設ける(ブロック902)、半導体層上にソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成する(ブロック904)、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層上にゲート・コンタクトを形成する(ブロック906)、及びゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間の半導体層の上にフィールド板を形成する(ブロック908)ことを含む。
【0083】
本方法は、フィールド板とソース・コンタクトとの間に第1の電気接続部を形成し、第1の電気接続部は、トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にあり(ブロック910)、フィールド板とソース・コンタクトとの間に第2の電気接続部を形成する(ブロック912)ことをさらに含む。
【0084】
トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含んでもよく、第1の電気接続部は、ループにおいてデバイスの活性領域の外側に延びて、ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含んでもよい。
【0085】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含み、第2の電気接続部は、ゲートの上のフィールド板からソース金属化部まで延びるストラップを含む。
【0086】
いくつかの実施例では、第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から0から500ミクロンの間に位置してもよい。第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から10から50ミクロンの間に位置してもよく、いくつかの実施例では、第2の電気接続部は、第1の電気接続部とは反対側のゲートの端から約20ミクロンに位置してもよい。
【0087】
第2の電気接続部は、デバイスの活性領域の外側に形成されてもよく、ゲートの上を横切らなくてもよい。
【0088】
いくつかの実施例では、トランジスタ・デバイスは、ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を含んでもよく、第2の接続部は、ループにおいてデバイスの活性領域の外側に延びて、ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含んでもよい。第1の電気接続部及び第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成されてもよい。
【0089】
本明細書に記載のトランジスタ・デバイスは、多種多様な異なる周波数帯域で動作する増幅器に使用されてもよい。いくつかの実施例では、本明細書に記載のトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器は、1GHzよりも大きい周波数で動作するように構成されてもよい。他の実施例では、RFトランジスタ増幅器は、2.5GHzよりも大きい周波数で動作するように構成されてもよい。さらに他の実施例では、RFトランジスタ増幅器は、3.1GHzよりも大きい周波数で動作するように構成されてもよい。さらに追加の実施例では、RFトランジスタ増幅器は、5GHzよりも大きい周波数で動作するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、RFトランジスタ増幅器は、2.5~2.7GHz、3.4~4.2GHz、5.1~5.8GHz、12~18GHz、18~27GHz、27~40GHz若しくは40~75GHzの周波数帯域、又はその副部分のうちの少なくとも1つで動作するように構成されてもよい。
【0090】
本発明概念の実施例は、HEMTデバイスに関して上で論じたが、本明細書に記載の発明概念は、MOSFET、DMOSトランジスタ、及び/又は横方向拡散MOS(LDMOS:laterally diffused MOS)トランジスタ等の他型の半導体デバイスに適用されてもよいことが理解される。
【0091】
本明細書に記載のトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器は、独立型RFトランジスタ増幅器及び/又は複数のRFトランジスタ増幅器に使用できる。いくつかの実施例によるRFトランジスタ増幅器が、複数の増幅器を含む用途においてどのように使用できるかの実例を、図10A図10Cを参照して論じる。
【0092】
図10Aを参照すると、電気的に直列に接続された、前置増幅器1010及び主増幅器1030を含む、RFトランジスタ増幅器1000Aが概略的に例示されている。図10Aに示すように、RFトランジスタ増幅器1000Aは、RF入力1001、前置増幅器1010、段間インピーダンス整合ネットワーク1020、主増幅器1030、及びRF出力1002を含む。段間インピーダンス整合ネットワーク1020は、例えば、前置増幅器1010の出力と主増幅器1030の入力との間のインピーダンス整合を改善する回路を形成するために、任意の適切な構成で配設されたインダクタ及び/又はコンデンサを含んでもよい。図10Aには示されていないが、RFトランジスタ増幅器1000Aは、RF入力1001と前置増幅器1010との間に介在する入力整合ネットワーク、及び/又は主増幅器1030とRF出力1002との間に介在する出力整合ネットワークをさらに含んでもよい。実施例によるRFトランジスタ増幅器は、前置増幅器1010及び主増幅器1030のいずれか又は両方を実装するために使用されてもよい。
【0093】
図10Bを参照すると、RF入力1001と、一対の前置増幅器1010-1、1010-2と、一対の段間インピーダンス整合ネットワーク1020-1、1020-2と、一対の主増幅器1030-1、1030-2と、RF出力1002とを含むRFトランジスタ増幅器1000Bが概略的に例示されている。分割器1003及び結合器1004も設けられている。(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-1と主増幅器1030-1とは、(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-2と主増幅器1030-2と電気的に並列に配設されている。図9AのRFトランジスタ増幅器1000Aと同様に、RFトランジスタ増幅器1000Bは、RF入力1001と前置増幅器1010-1、1010-2との間に介在する入力整合ネットワーク、及び/又は主増幅器1030-1、1030-2とRF出力1002との間に介在する出力整合ネットワークをさらに含んでもよい。
【0094】
図10Cに示すように、いくつかの実施例によるRFトランジスタ増幅器は、ドハティ(Doherty)増幅器を実装するためにも使用できる。当該技術分野において知られているように、ドハティ増幅回路は、第1及び第2(又は以上の)の電力結合増幅器を含む。第1の増幅器は、「主」増幅器又は「キャリア」増幅器と呼ばれ、第2の増幅器は、「ピーキング(peaking)」増幅器と呼ばれる。2つの増幅器のバイアスは異なる場合がある。例えば、1つの一般的なドハティ増幅器実装において、主増幅器は、クラスAB又はクラスB増幅器を備えてもよく、一方、ピーキング増幅器は、クラスC増幅器であってもよい。ドハティ増幅器は、飽和状態から後退した電力レベルで動作する場合、バランス増幅器よりも効率的に動作することができる。ドハティ増幅器に入力されるRF信号は、(例えば、直交カプラを使用して)分割され、2つの増幅器の出力が結合される。主増幅器が最初に(すなわち、より低い入力電力レベルで)オンになるように構成されており、そのために、主増幅器のみがより低い電力レベルで動作する。入力電力レベルが飽和に向かって増加すると、ピーキング増幅器がオンになり、入力RF信号が、主増幅器とピーキング増幅器との間で分割される。
【0095】
図10Cに示すように、ドハティRFトランジスタ増幅器1000Cは、RF入力1001と、入力分割器1003と、主増幅器1040と、ピーキング増幅器1050と、出力結合器1004と、RF出力1002とを含む。ドハティRFトランジスタ増幅器1000Cは、ピーキング増幅器1050の入力での90°変圧器1007と、主増幅器1040の入力での90°変圧器1005とを含み、任意選択で、入力整合ネットワーク及び/又は出力整合ネットワーク(図示せず)を含んでもよい。主増幅器1040及び/又はピーキング増幅器1050は、実施例による上述のRFトランジスタ増幅器のいずれかを使用して実装できる。
【0096】
実施例によるRFトランジスタ増幅器は、個別デバイスとして形成されてもよく、又はモノリシック・マイクロ波集積回路(MMIC:Monolithic Microwave Integrated Circuit)の一部として形成されてもよい。MMICとは、特定の機能のための回路の全てが単一の半導体チップに集積されている、無線周波数及び/又はマイクロ波周波数の信号で動作する集積回路を指す。実例のMMICデバイスは、全て共通の基板上に実装される、関連する整合回路、給電ネットワーク等を含む、トランジスタ増幅器である。MMICトランジスタ増幅器は、通常は、並列に接続された複数の単位セルHEMTトランジスタを含む。
【0097】
上記実施例の特徴について多くの変形が可能である。本発明の実施例に使用できる特徴を有するトランジスタ構造は、出願人による特許文献1~13に開示され、その各々の内容は、その全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0098】
図11は、本発明概念の実施例によるMMIC RFトランジスタ増幅器400の平面図である。図11に示すように、MMIC RFトランジスタ増幅器400は、パッケージ410内に収容された集積回路チップ430を含む。パッケージ410は、集積回路チップ430を囲み、且つ保護する保護ハウジングを備えてもよい。パッケージ410は、例えば、セラミック材料で形成されてもよい。
【0099】
パッケージ410は、入力リード線412及び出力リード線418を含む。入力リード線412は、例えば、半田付けにより、入力リード線パッド414に実装されてもよい。1つ又は複数の入力接合線420は、入力リード線パッド414を集積回路チップ430上の入力接合パッドに電気的に接続してもよい。集積回路チップ430は、入力給電ネットワーク438、入力インピーダンス整合ネットワーク450、第1のRFトランジスタ増幅器段460、中間インピーダンス整合ネットワーク440、第2のRFトランジスタ増幅器段462、出力インピーダンス整合段470、及び出力給電ネットワーク482を含む。
【0100】
パッケージ410は、例えば、半田付けによって出力リード線パッド416に接続される出力リード線418をさらに含む。1つ又は複数の出力接合線490は、出力リード線パッド416を集積回路チップ430上の出力接合パッドに電気的に接続してもよい。第1のRFトランジスタ増幅器段460及び/又は第2のRFトランジスタ増幅器段462は、本発明概念の実施例によるRFトランジスタ増幅器のいずれかを使用して実装されてもよい。
【0101】
本発明概念の実施例によるRFトランジスタ増幅器は、多種多様な異なる周波数帯域で動作するように設計されてもよい。いくつかの実施例では、これらのRFトランジスタ増幅器ダイは、0.6~2.7GHz、3.4~4.2GHz、5.1~5.8GHz、12~18GHz、18~27GHz、27~40GHz又は40~75GHzの周波数帯域又はその副部分のうちの少なくとも1つで動作するように構成されてもよい。本発明概念の実施例による技術は、10GHz以上の周波数で動作するRFトランジスタ増幅器に対して特に有利であり得る。
【0102】
図12A及び図12Bは、本発明概念の実施例によるRFトランジスタ増幅器デバイスを含むいくつかの実例のトランジスタ増幅器パッケージを例示する概略断面図である。
【0103】
図12Aは、パッケージされたIII族窒化物ベースのRFトランジスタ増幅器600Aの概略側面図である。図12Aに示すように、パッケージされたRFトランジスタ増幅器600Aは、開放空洞パッケージ610AにパッケージされたRFトランジスタ増幅器ダイ100を含む。パッケージ610Aは、金属ゲート・リード線622A、金属ドレイン・リード線624A、金属サブマウント630、側壁640及び蓋642を含む。
【0104】
サブマウント630は、パッケージ600Aの熱管理を助けるように構成された材料を含んでもよい。例えば、サブマウント630は、銅及び/又はモリブデンを含んでもよい。いくつかの実施例では、サブマウント630は、複数の層から構成され、且つ/又はビア/相互接続部を含んでもよい。例示的な実施例では、サブマウント630は、芯モリブデン層を備え、そのいずれかの主表面に銅張合層を有する多層銅/モリブデン/銅金属フランジであってもよい。いくつかの実施例では、サブマウント630は、リード線フレーム又は金属スラグの一部である金属ヒートシンクを含んでもよい。側壁640及び/又は蓋642は、いくつかの実施例では絶縁材料で形成されてもよく、又は絶縁材料を含んでもよい。例えば、側壁640及び/又は蓋642は、セラミック材料で形成されてもよく、又はセラミック材料を含んでもよい。
【0105】
いくつかの実施例では、側壁640及び/又は蓋642は、例えば、Al2O3で形成されてもよい。蓋642は、エポキシ接着剤を使って側壁840に接着されてもよい。側壁640は、例えば、ろう付けを介してサブマウント630に取り付けられてもよい。ゲート・リード線622A及びドレイン・リード線624Aは、側壁640を通して延びるように構成されてもよいが、本発明概念の実施例はこれに限定されない。
【0106】
RFトランジスタ増幅器ダイ100は、金属サブマウント630、セラミック側壁640及びセラミック蓋642によって画定された空気充填空洞612における金属サブマウント630の上面に実装される。RFトランジスタ増幅器ダイ100のゲート端子及びドレイン端子は、半導体層構造150の頂面上にあり得、一方、ソース端子は、半導体層構造150の底面上にある。
【0107】
ゲート・リード線622Aは、1つ又は複数の接合線654によってRFトランジスタ増幅器ダイ100のゲート端子に接続されてもよい。同様に、ドレイン・リード線624Aは、1つ又は複数の接合線654によってRFトランジスタ増幅器ダイ100のドレイン端子に接続されてもよい。ソース端子は、例えば、伝導性ダイ取付材料(図示せず)を使用して金属サブマウント630に実装されてもよい。金属サブマウント630は、ソース端子136に電気的に接続してもよく、また、RFトランジスタ増幅器ダイ100で発生する熱を散逸する熱散逸構造として機能してもよい。
【0108】
熱は、主に、相対的に高い電流密度が、例えば、単位セル・トランジスタ102のチャネル領域において発生するRFトランジスタ増幅器ダイ100の上部分で発生する。この熱は、ソース・ビア146及び半導体層構造150を介してソース端子に、次いで金属サブマウント630に転移され得る。
【0109】
図12Bは、別のパッケージされたIII族窒化物ベースのRFトランジスタ増幅器600Bの概略側面図である。RFトランジスタ増幅器600Bは、異なるパッケージ610Bを含む点でRFトランジスタ増幅器600Aと異なる。パッケージ610Bは、金属サブマウント630、並びに金属ゲート・リード線622B及びドレイン・リード線624Bを含む。RFトランジスタ増幅器600Bは、RFトランジスタ増幅器ダイ100、リード線622B、624B、及び金属サブマウント630を少なくとも部分的に囲むプラスチックのオーバーモールド660も含む。
【0110】
RFトランジスタ増幅器600Bの他の構成要素は、RFトランジスタ増幅器600Aの同様の番号の構成要素と同じであってもよいので、それらのさらなる説明は省略する。本発明概念の実施例は、窒化ガリウムベースのRFトランジスタ増幅器に関して上述したが、本発明概念の実施例は、それらに限定されるものではないことが認識される。例えば、上述したトランジスタは、切替え用途及び他の用途では電力トランジスタとしても使用できる。
【0111】
本発明概念の実施例は、本発明概念の実施例が示されている添付図面を参照して上述した。しかしながら、本発明概念は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、この開示が徹底的且つ完全であり、本発明概念の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。本明細書及び図では、2つの部分からなる参照番号(すなわち、100-1等のダッシュで分離された2つの番号)を使用して、同様の要素を識別できる。このような2つの部分からなる参照番号が採用されるとき、完全な参照符号は、要素の特定の例を指すために使用されてもよく、一方、参照符号の第1の部分は、要素を総称するために使用されてもよい。
【0112】
第1、第2等の用語は、本明細書において様々な要素を説明するために使用されることがあるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解される。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本発明概念の範囲を逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼び、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶこともできる。本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数の任意の組合せ及び全ての組合せを含む。本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明概念の限定を意図するものではない。本明細書で使用されるように、「備える」、「備えている」、「含む」及び/又は「含んでいる」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、それらの1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又は群の存在又は追加を排除するものではない。
【0113】
層、領域又は基板等の要素が、別の要素「上」にあるか、又は「上へ」延びると言及されるとき、それは、他の要素上に直接あるか、又は他の要素上へ直接延びることができるか、又は介在する要素が存在してもよいことが理解されよう。対照的に、ある要素が、別の要素の「直接上」にあるか、又は「直接上へ」延びていると言及されるとき、介在する要素は存在しない。また、ある要素が別の要素に「接続されている」又は「結合されている」と言及されるとき、それは他の要素に直接接続若しくは結合できる、又は介在する要素が存在してもよいことも理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続されている」又は「直接結合されている」と言及されるとき、介在する要素は存在しない。「下方」又は「上方」或いは「上」又は「下」或いは「水平」若しくは「横」又は「垂直」等の相対的な用語は、図に例示されているように、ある要素、層又は領域と別の要素、層又は領域との関係を説明するために本明細書で使用され得る。
【0114】
本発明概念の実施例に使用できる特徴を有するトランジスタ構造は、出願人による特許文献1~13に開示され、その各々の内容は、その全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0115】
本発明概念の実施例は、その特定の構成を参照してかなり詳細に説明されたが、他のバージョンも可能である。フィールド板及びゲートは、多くの異なる形状を有することもでき、多くの異なるやり方でソース・コンタクトに接続できる。したがって、本発明概念の趣旨及び範囲は、上述した特定の実施例に限定されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタ・デバイスであって、
半導体層と、
前記半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上のゲート・コンタクトと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上のフィールド板と、
伝導性ビアによって前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部と、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の第1の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の第2の電気接続部と
を備える、トランジスタ・デバイス。
【請求項2】
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の前記第1の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項3】
記第1の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項2に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項4】
記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項5】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から0から500ミクロンの間に位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項6】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から10から50ミクロンの間に位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項7】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から約20ミクロンに位置する、請求項4に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項8】
前記第2の電気接続部は、前記デバイスの前記活性領域の外側に形成され、ゲートの上を横切らない、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項9】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項8に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項10】
前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成される、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項11】
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記トランジスタ・デバイスの前記活性領域内の前記ソース金属化部まで延びる複数のストラップを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項12】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第3の電気接続部と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第4の電気接続部と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項13】
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第3の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項12に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項14】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第3の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項13に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項15】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第4の電気接続部は、ゲートの上の前記第2のフィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項12に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項16】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域内にある第3の電気接続部と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項17】
前記第1のフィールド板は、前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間にある、請求項16に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項18】
トランジスタ・デバイスを形成する方法であって、
半導体層を設けるステップと、
前記半導体層上にソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成するステップと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上にゲート・コンタクトを形成するステップと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上にフィールド板を形成するステップと、
伝導性ビアによって前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を形成するステップと、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間に第1の電気接続部を形成するステップであって、前記第1の電気接続部は、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある、ステップと、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間に第2の電気接続部を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の前記第1の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
記第1の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から0から500ミクロンの間に位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から10から50ミクロンの間に位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の電気接続部は、前記第1の電気接続部とは反対側の前記ゲートの端から約20ミクロンに位置する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の電気接続部は、前記デバイスの前記活性領域の外側に形成され、ゲートの上を横切らない、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第2の接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部は、ソース金属化工程の一部として形成される、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記フィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第2の電気接続部は、ゲートの上の前記フィールド板から前記トランジスタ・デバイスの前記活性領域内の前記ソース金属化部まで延びる複数のストラップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記フィールド板は、第1のフィールド板を含み、前記トランジスタ・デバイスは、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上の第2のフィールド板と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第3の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第3の電気接続部と、
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の第4の電気接続部と
をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のフィールド板と前記ソース・コンタクトとの間の前記第3の電気接続部は、前記ゲート・コンタクトの上を横切らない、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第3の電気接続部は、ループにおいて前記デバイスの前記活性領域の外側に延びて前記ソース金属化部に接触するフィールド板延長部を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記トランジスタ・デバイスは、前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部を備え、前記第4の電気接続部は、ゲートの上の前記第2のフィールド板から前記ソース金属化部まで延びるストラップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
トランジスタ・デバイスであって、
半導体層と、
前記半導体層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトと、
前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層上のゲート・コンタクトと、
前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間の前記半導体層の上のフィールド板と、
伝導性ビアによって前記ソース・コンタクトと電気的に接触しているソース金属化部と、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間の第1の電気接続部であって、前記トランジスタ・デバイスの活性領域の外側にある第1の電気接続部と、
前記フィールド板と前記ソース金属化部との間にあり、且つ前記デバイスの前記活性領域内にある第2の電気接続部と
を備える、トランジスタ・デバイス。
【国際調査報告】