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特表2024-519370選択的なチャネル層のドーピングが施された電界効果トランジスタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(54)【発明の名称】選択的なチャネル層のドーピングが施された電界効果トランジスタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20240501BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/06 301F
H01L29/80 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571542
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022020907
(87)【国際公開番号】W WO2022245422
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】17/325,610
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592054856
【氏名又は名称】ウルフスピード インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】WOLFSPEED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グゥオ、ジア
(72)【発明者】
【氏名】スリラム、サプターリシ
(72)【発明者】
【氏名】シェパード、スコット
【テーマコード(参考)】
5F102
【Fターム(参考)】
5F102GB01
5F102GC01
5F102GD01
5F102GJ02
5F102GL04
5F102GM04
5F102GQ01
5F102GR08
5F102GR12
5F102GS04
5F102GT03
5F102GV06
5F102GV07
5F102GV08
5F102HC01
5F102HC07
5F102HC16
(57)【要約】
トランジスタ・デバイスは、チャネル層と、チャネル層上のバリア層と、バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びにバリア層上の、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトとを備える。チャネル層は、チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備える。副層の存在により、ゲート・ラグを実質的に増やすことなく、ドレイン・ラグが短縮され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル層と、
前記チャネル層上のバリア層と、
前記バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びに前記バリア層上の、前記ソース・コンタクト及び前記ドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトと
を備えるトランジスタ・デバイスであって、前記チャネル層が、前記チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備える、トランジスタ・デバイス。
【請求項2】
前記副層が、埋込副層を含み、前記デバイスが、前記埋込副層と前記バリア層との間に、第2の副層をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項3】
前記埋込副層が、50から150nmの間の厚さを有する、請求項2に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項4】
前記埋込副層が、約100nmの厚さを有する、請求項3に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項5】
前記第2の副層が、50から150nmの間の厚さを有する、請求項2に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項6】
前記第2の副層が、約100nmの厚さを有する、請求項5に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項7】
前記副層が、2E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項8】
前記n型ドーパントが、ケイ素を含む、請求項7に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項9】
前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、約2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項7に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項10】
前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、約3E16cm-3である、請求項7に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項11】
前記チャネル層の前記残りの部分が、2E16cm-3未満のドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項7に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項12】
前記チャネル層の前記残りの部分の前記ドーピング濃度レベルが、約1E16cm-3である、請求項11に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項13】
前記副層が、第2のドーピング濃度レベルを有する第2の副層を含み、前記チャネル層が、第1のドーピング濃度レベルを有する第1の副層と、第3のドーピング濃度レベルを有する第3の副層とを備え、
前記第2の副層が、前記第1の副層と前記第3の副層との間にあり、且つ
前記第2のドーピング濃度レベルが、前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルよりも高い、
請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項14】
前記第2のドーピング濃度レベルが、約2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項13に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項15】
前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルがそれぞれ、約2E16cm-3未満である、請求項14に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項16】
前記チャネル層の全体の厚さが、約500nm以下である、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項17】
前記バリア層と前記チャネル層とが協働して、前記チャネル層内に2次元電子ガス(2DEG)を誘起する、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項18】
前記チャネル層が、GaNを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項19】
前記チャネル層がその上に形成される、基板と、
前記基板内の、前記ソース・コンタクトの下にある、埋込p型領域と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項20】
前記バリア層の上の、前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に、フィールド・プレートをさらに備え、前記フィールド・プレートが、絶縁層によって前記ゲートから分離されている、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項21】
前記フィールド・プレートが、第1のフィールド・プレートを含み、前記トランジスタ・デバイスが、前記バリア層の上の、前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に、第2のフィールド・プレートをさらに備える、請求項20に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項22】
トランジスタ・デバイスを形成する方法であって、前記方法が、
チャネル層を設けるステップと、
前記チャネル層上にバリア層を形成するステップと、
前記バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、前記バリア層上の前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップと
を含み、前記チャネル層が、前記チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備える、方法。
【請求項23】
前記副層が、埋込副層を含み、前記デバイスが、前記埋込副層と前記バリア層との間に、第2の副層をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記埋込副層が、約100nmの厚さを有する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記副層が、2E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記n型ドーパントが、ケイ素を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、約2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
チャネル層と、
前記チャネル層上のバリア層と、
前記バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びに前記バリア層上の、前記ソース・コンタクト及び前記ドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトと
を備える、トランジスタ・デバイスであって、前記チャネル層が、第1のドーピング濃度レベルを有する第1の副層と、前記第1の副層上の、第2のドーピング濃度レベルを有する第2の副層と、前記第2の副層上の、前記第1の副層と反対側にある、第3のドーピング濃度レベルを有する第3の副層とを備え、前記第3の副層が、前記バリア層に隣接し、
前記第2のドーピング濃度レベルが、前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルよりも高い、トランジスタ・デバイス。
【請求項29】
前記第2のドーピング濃度レベルが、約2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項28に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項30】
前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルがそれぞれ、約2E16cm-3未満である、請求項29に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項31】
前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルがそれぞれ、約1E16cm-3であり、前記第2のドーピング濃度レベルが、約3E16cm-3である、請求項29に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項32】
前記第1の副層及び前記第2の副層がそれぞれ、約50nmから150nmの間の厚さを有する、請求項28に記載のトランジスタ・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府の権利に関する説明
この発明は、海軍省から授与された国防総省契約番号N000164-19-C-WP50に基づく、政府の援助によりなされた。政府は本発明に、ある一定の権利を有する。
【0002】
本開示は、トランジスタ構造体に関し、詳細には、GaNベースの高電子移動度トランジスタに関する。
【背景技術】
【0003】
ケイ素(Si)及びガリウム砒素(GaAs)などの狭バンドギャップ半導体材料は、低電力用途、及びSiの場合は低周波用途の半導体デバイスに、広く使用されている。しかし、これらの半導体材料は、例えば、バンドギャップが比較的狭く(室温で、Siの場合は1.12eV、GaAsの場合は1.42eV)、破壊電圧が比較的小さいため、高出力及び/又は高周波用途には、あまり適さない可能性がある。
【0004】
高出力、高温、及び/又は高周波の、用途及びデバイスに対する関心は、炭化ケイ素(4H-SiCの場合、室温で3.2eV)及びIII族窒化物(例えば、GaNの場合、室温で3.36eV)などの、広バンドギャップの半導体材料に集中している。これらの材料は、GaAs及びSiよりも大きい電界破壊強度、並びにGaAs及びSiよりも高い電子飽和速度を有することができる。
【0005】
高出力用途及び/又は高周波用途で特に興味深いデバイスは、変調ドープ電界効果トランジスタ(MODFET:modulation doped field effect transistor)としても知られる、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)である。HEMTデバイスでは、相異なるバンドギャップ・エネルギーを有する2つの半導体材料のヘテロ接合で、2次元電子ガス(2DEG:two-dimensional electron gas)が形成され得、この場合、バンドギャップがより狭い材料の方が、バンドギャップがより広い材料よりも高い電子親和力を有する。2DEGは、ドープされていない、バンドギャップがより狭い材料内の蓄積層であり、例えば1013キャリア/cmを超える、比較的高いシート電子濃度を含有することができる。さらに、バンドギャップがより広い半導体で発生した電子は、2DEGに移動でき、イオン化された不純物の散乱の減少により、比較的高い電子移動度が可能となる。HEMTは、この比較的高いキャリア濃度とキャリア移動度との組合せにより、比較的大きな相互コンダクタンスを得ることができ、高周波用途では、金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET:metal-semiconductor field effect transistor)よりも優れた性能を発揮する可能性がある。
【0006】
窒化ガリウム/窒化アルミニウムガリウム(GaN/AlGaN)材料系で製造されたHEMTは、比較的大きい破壊電界、比較的広いバンドギャップ、比較的大きい伝導帯のオフセット、及び/又は比較的大きい飽和電子ドリフト速度などの、材料特性の組合せにより、大きいRF出力を生成することができる。2DEG内の電子の大部分は、AlGaN内の分極が寄与するものであり得る。
【0007】
フィールド・プレートが、マイクロ波周波数でのGaNベースのHEMTの性能を向上させるために使用されており、フィールド・プレートのないデバイスよりも、高い性能を示している。多くのフィールド・プレートの手法には、トランジスタのソースに接続されたフィールド・プレートが含まれており、フィールド・プレートは、チャネルのドレイン側の上部にある。これにより、トランジスタのゲート-ドレイン間の側の電界が減少し、これにより破壊電圧が高くなり、高電界でのトラップ効果が減少する可能性がある。しかし、ゲート-ドレイン間にフィールド・プレートを備えた一部のトランジスタは、特にゲートのソース側の電界が大きくなる、クラスC(又はそれ以上のクラス)の動作において、比較的不十分な信頼性の性能を示す可能性がある。
【0008】
図1は、炭化ケイ素基板12上に形成された、GaNベースのHEMTトランジスタ・デバイス10を示している。GaNチャネル層16(GaNバッファ層16とも呼ばれる)は、基板12上にあり、AlGaNバリア層18は、チャネル層16上にある。2次元電子ガス(2DEG)20は、チャネル層16内に、バリア層18に隣接して生じる。ソース・コンタクト22及びドレイン・コンタクト24が、チャネル層16上に形成されている。2DEG20の導電率は、バリア層18上の、ソース・コンタクト22とドレイン・コンタクト24との間に形成された、ゲート26に電圧を印加することによって調整される。ゲート26は、図1に示しているように、表面誘電体層25を貫いて延在する比較的狭い接触領域で、ゲート26がバリア層18と接触する、マッシュルーム又はTトップ構造を有することができる。
【0009】
トランジスタ・デバイス10は、ソース・コンタクト22に接続されたフィールド・プレート40を備える。フィールド・プレート40は、層間誘電体層21によってゲート26から離間され、層間誘電体層21及び表面誘電体層25によってバリア層18から離間されている。フィールド・プレート40は、ゲート26の上方に、またドレイン・コンタクト24に対して横方向に延在する。
【0010】
フィールド・プレート40は、ソース・コンタクト22に接続されている。フィールド・プレート40をソース・コンタクト22に接続することにより、ゲート-ドレイン間容量(Cgd)が減少し、その結果、デバイスの利得を高めることができる。フィールド・プレート40の存在により、ゲート-ドレイン間容量Cgdが減少することに加えて、デバイスの線形性が高まり、且つ/又は容量のドレイン・バイアス依存性が低減され得る。GaNベースのHEMTは、概ね良好な直線性を示すが、高出力RF用途では、さらなる改善が望ましい場合がある。さらに、図1に示している構造体は、フィールド・プレートのない構造体と比較して、ゲート-ドレイン間容量Cgdを低減することができるが、ゲート-ドレイン間容量Cgdは依然として、ドレイン・コンタクト24のバイアスへの大きな依存性を示す可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第10,892,356号
【特許文献2】米国特許第6,849,882号
【特許文献3】米国特許第7,230,284号
【特許文献4】米国特許第7,501,669号
【特許文献5】米国特許第7,126,426号
【特許文献6】米国特許第7,550,783号
【特許文献7】米国特許第7,573,078号
【特許文献8】米国特許出願公開第2005/0253167号
【特許文献9】米国特許出願公開第2006/0202272号
【特許文献10】米国特許出願公開第2008/0128752号
【特許文献11】米国特許出願公開第2010/0276698号
【特許文献12】米国特許出願公開第2012/0049973号
【特許文献13】米国特許出願公開第2012/0194276号
【特許文献14】米国特許第9,847,411号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスは、チャネル層、チャネル層上のバリア層と、バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びにバリア層上の、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトとを備える。チャネル層は、チャネル層の残りの部分と比べて高いドーピング濃度レベルを有する、副層を備える。
【0013】
副層は、埋込副層であり得、デバイスは、埋込副層とバリア層との間に、第2の副層をさらに備えることができる。埋込副層は、50から150nmの間の厚さを有し、いくつかの実施例では、約100nmの厚さを有する。第2の副層は、50から150nmの厚さを有してもよく、いくつかの実施例では、約100nmの厚さを有してもよい。
【0014】
埋込副層は、2E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルを有する、ケイ素などのn型ドーパントをドープすることができる。
【0015】
n型ドーパントのドーピング濃度レベルは、約2E16cm-3から4E16cm-3の間、場合によっては、約3E16cm-3であり得る。チャネル層の残りの部分は、約1E16cm-3など、2E16cm-3未満のドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントをドープすることができる。
【0016】
副層は、第2のドーピング濃度レベルを有する第2の副層であり得、チャネル層は、第1のドーピング濃度レベルを有する第1の副層と、第3のドーピング濃度レベルを有する第3の副層とを備えることができる。第2の副層は、第1の副層と第3の副層との間にあり、第2のドーピング濃度レベルは、第1のドーピング濃度レベル及び第3のドーピング濃度レベルよりも高い。第2のドーピング濃度レベルは、約2E16cm-3から4E16cm-3の間であり得、第1及び第3のドーピング濃度レベルはそれぞれ、約2E16cm-3未満であり得る。
【0017】
チャネル層の全体の厚さは、約500nm以下であり得る。
【0018】
バリア層とチャネル層とが協働して、チャネル層内に2次元電子ガス(2DEG)を誘起することができ、トランジスタ・デバイスは、高電子移動度トランジスタであり得る。チャネル層は、GaNを含むことができる。
【0019】
トランジスタ・デバイスを形成する方法は、チャネル層を設けるステップと、チャネル層上にバリア層を形成するステップと、バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、バリア層上の、ソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップとを含む。チャネル層は、チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備えることができる。
【0020】
さらなる実施例によるトランジスタ・デバイスは、チャネル層と、チャネル層上のバリア層と、バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びにバリア層上の、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトとを備える。チャネル層は、第1のドーピング濃度レベルを有する第1の副層と、第1の副層上の、第2のドーピング濃度レベルを有する第2の副層と、第2の副層上の、第1の副層と反対側にある、第3のドーピング濃度レベルを有する第3の副層とを備え、第3の副層は、バリア層に隣接し、第2のドーピング濃度レベルは、第1のドーピング濃度レベル及び第3のドーピング濃度レベルよりも高い。
【0021】
第2のドーピング濃度レベルは、約2E16cm-3から4E16cm-3の間であり得、第1及び第3のドーピング濃度レベルはそれぞれ、約2E16cm-3未満であり得る。
【0022】
第1及び第3のドーピング濃度レベルはそれぞれ、約1E16cm-3であり得、第2のドーピング濃度レベルは、約3E16cm-3であり得る。第1及び第2の副層はそれぞれ、約50nmから150nmの間の厚さを有することができる。
【0023】
トランジスタは、基板内の、ソース・コンタクトの下に、埋込p型領域をさらに備えることができる。トランジスタ・デバイスは、いくつかの実施例では、バリア層の上の、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間に、フィールド・プレートをさらに備えることができ、フィールド・プレートは、絶縁層によってゲートから分離されている。トランジスタ・デバイスは、いくつかの実施例では、バリア層の上の、ゲート・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間に、第2のフィールド・プレートをさらに備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】フィールド・プレートを備える、従来のトランジスタ・デバイスの断面図である。
図2A】従来のデバイス構造体の、ドレイン電流対時間のグラフである。
図2B】従来のデバイス構造体の、ゲート電圧の関数である、相互コンダクタンスのグラフである。
図3】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの断面図である。
図4】様々な実施例によるトランジスタ・デバイス構造体の、チャネル層ドーピングの配置を示す図である。
図5A】いくつかの実施例によるデバイス構造体の、ドレイン電流対時間のグラフである。
図5B】いくつかの実施例によるデバイス構造体の、ゲート電圧の関数である、相互コンダクタンスのグラフである。
図6A】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6B】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6C】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6D】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6E】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6F】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6G】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図6H】いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
図7】いくつかの実施例による、トランジスタ・デバイスを形成する工程を示すブロック図である。
図8A】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだ、RFトランジスタ増幅器が使用され得る、複数増幅器回路の概略ブロック図である。
図8B】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだ、RFトランジスタ増幅器が使用され得る、複数増幅器回路の概略ブロック図である。
図8C】実施例によるトランジスタ・デバイスを組み込んだ、RFトランジスタ増幅器が使用され得る、複数増幅器回路の概略ブロック図である。
図9】いくつかの実施例による、モノリシック・マイクロ波集積回路RFトランジスタ増幅器の概略平面図である。
図10A】いくつかの実施例によるRFトランジスタ・デバイスをパッケージ化して、RFトランジスタ増幅器を実現できる、例示的なやり方を示す概略断面図である。
図10B】いくつかの実施例によるRFトランジスタ・デバイスをパッケージ化して、RFトランジスタ増幅器を実現できる、例示的なやり方を示す概略断面図である。
図11A】様々なさらなる実施例による、トランジスタ・デバイスの断面図である。
図11B】様々なさらなる実施例による、トランジスタ・デバイスの断面図である。
図11C】様々なさらなる実施例による、トランジスタ・デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで本発明の概念の実施例を、添付図面と共に説明することにする。
【0026】
図1に示したトランジスタ・デバイス10などの、従来のGaN HEMTデバイスでは、チャネル層16に、炭素などのドーパントをドープして、所望の破壊電圧を実現させるのに役立つ、電子トラップを提供することができる。電子トラップは、例えばゲート・ラグを引き起こすような、デバイスの性能に悪影響を与える、メモリ効果を引き起こす可能性がある。チャネル層にケイ素などのn型ドーパントをドープすることによるゲート・ラグの減少は、例えば、3つの異なるチャネル層ドーピング濃度レベル、すなわち、1E14cm-3(曲線202a)、1E16cm-3(曲線204a)、及び3E16cm-3(曲線206a)で均一にドープされたチャネル層を備えるデバイスについての、ゲート・ストレス事象後の時間の関数である、ドレイン電流(Id)のシミュレーション値のグラフである、図2Aに示されている。図2Aに示すように、時間T1における-12Vのゲート・ストレス事象の後、より高濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスのドレイン電流(206)は、より低濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスのドレイン電流(202a、204a)よりも、Idの降下が小さく、より迅速に回復する。
【0027】
しかし、より高濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスは、デバイスのドレイン電流が、ゲート電圧の変化に対してよりゆっくりと応答する現象である、ソフト・ピンチオフ又はターンオンが起こる可能性があり、これは望ましくない。この効果は、3つの異なるチャネル層ドーピング濃度レベル、すなわち1E14cm-3(曲線202b)、1E16cm-3(曲線204b)、及び3E16cm-3(曲線206b)を有するデバイスについての、ゲート電圧(Vg)の関数である、相互コンダクタンス(Gm)のシミュレーション値のグラフである、図2Bに示されている。図2Bに示すように、より高濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスの相互コンダクタンス曲線(曲線206b)は、より低濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスに比べて、傾きがより小さい。したがって、均一なドーピングでチャネル層をドープする場合、ゲート・ラグを改善するためにチャネル層をドープすると、ゲート電圧に対するドレイン電流の応答がより遅くなる可能性があるので、ゲート・ラグとピンチオフ/ターンオンとの間には、望ましからざるトレードオフが存在する。
【0028】
本明細書で説明されているいくつかの実施例は、チャネル層の不均一なドーピングを行うことによって、この課題及び他の課題を回避する。本明細書で説明されるいくつかの実施例は、具体的には、高いドーピング濃度レベルを有するチャネル層内に、選択的にドープされた埋込層を設ける。この層は、高いゲート・バイアス下でのゲート・ラグが短縮され得るように、電子トラップ効果を補償することができる。適切なドーピング・プロファイルを使用すると、ソフト・ピンチオフなどの他の悪影響をもたらすことなく、ゲート・ラグの課題を克服できることが判明している。
【0029】
図3を参照すると、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを示している。図3は、具体的には、基板112上に形成された、高電子移動度トランジスタ(HEMT)デバイス100を示している。基板112上にチャネル層116が形成され、チャネル層116上にバリア層118がある。
【0030】
ソース・コンタクト122及びドレイン・コンタクト124が、バリア層118上に形成されている。ゲート126は、バリア層118上の、ソース・コンタクト122とドレイン・コンタクト124との間に形成されている。ゲート126は、図3に示しているように、表面誘電体層125を貫いて延在するゲート開口部162内にある、表面誘電体層125を貫いて延在するゲート126の、凹状接触部分127の比較的狭い接触領域において、ゲート126がバリア層118と接触する、マッシュルーム又はTトップ構造を有することができる。
【0031】
ソース・コンタクト122及びドレイン・コンタクト124は、III族窒化物ベースの材料に対してオーミック接触を形成できる、TiAlNなどの金属を含むことができる。ゲート126は、Ni、Pt、NiSix、Cu、Pd、Cr、TaN、W、及び/又はWSiNなどの、窒化物ベースの半導体材料にショットキー接触できる金属を含むことができる。
【0032】
埋込p型領域113は、基板112内の、チャネル層の下に形成され、デバイスのソース・コンタクト122に接続することができる。埋込p型領域113は、基板内へ垂直に約0.75ミクロンの深さまで延在でき、横方向にゲート・コンタクト126を越えてドレイン・コンタクト124の方へ、約0.4ミクロンの距離だけ延在することができる。
【0033】
埋込p型領域113は、フローティング状態であってもよく、ソース・コンタクト122若しくはゲート126に接続されていてもよく、又は別個にバイアスされてもよい。埋込p型領域113は、いくつかの実施例では、省略されてもよい。埋込p型領域113は、米国特許第10,892,356号、名称「Group III-nitride high-electron mobility transistors with buried p-type layers and process for making the same」で説明されているように形成でき、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0034】
埋込p型領域113は、いくつかの実施例では、基板上でのエピタキシャル成長、選択的エッチング、及びエピタキシャル再成長によって、且つ/又はイオン注入によって形成され得る。埋込p型領域113は、ソース・コンタクト122及びゲート・コンタクト126の下で、横方向に延在することができる。埋込p型領域113は、いくつかの実施例では、ソース・コンタクト122及び/又はゲート・コンタクト126から、横方向に間隔を置いて配置されてもよく、したがって、ソース・コンタクト122及び/又はゲート・コンタクト126の下で、横方向に延在していない。
【0035】
基板112は、いくつかの実施例では、炭化ケイ素を含み、チャネル層116は、GaNを含み、バリア層は、AlGaNを含んでいる。ただし、他の材料又は材料の組合せも使用できることが理解されよう。さらに、チャネル層116及び/又はバリア層118は、AlGa1-xNなどの合金を含んでもよく、ここで0≦x≦1である。HEMTデバイスが示されているが、HEMTデバイス100は、金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、接合型電界効果トランジスタ(JFET:junction field effect transistor)、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal oxide semiconductor field effect transistor)など、別のタイプのトランジスタ・デバイスであってもよいことがさらに理解されよう。
【0036】
HEMTデバイス100は、デバイスの活性領域の外側にある接続部を介してソース・コンタクト122に接続された、フィールド・プレート140を備えることができる。フィールド・プレート140は、層間誘電体層121によって、ゲート126から横方向に離間されている。フィールド・プレート140は、デバイスの活性領域の外側(及び図3に示している平面の外側)で、ソース・コンタクト122に電気的に接続され得る。フィールド・プレート140は、いくつかの実施例では、ソース・コンタクト122ではなく、ゲート126に接続されていてもよく、又は別個にバイアスされてもよい。
【0037】
フィールド・プレート140は、層間誘電体層121及び表面誘電体層125によって、バリア層118からほぼ垂直方向に離間されている。
【0038】
いくつかの実施例では、フィールド・プレート140を省略できることが理解されよう。
【0039】
層間誘電体層121及びフィールド・プレート140の上に、パッシベーション層132が形成され、パッシベーション層132の上に、フィールド誘電体層134が形成されている。パッシベーション層132は、層間誘電体層121によって充填されていない、フィールド・プレート140とゲート126との間隙を、充填することができる。
【0040】
表面誘電体層125、層間誘電体層121、パッシベーション層132、及びフィールド誘電体層134は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウム、若しくは他の原子層堆積膜の1層若しくは複数の層、又は酸化物-窒化物-酸化物層などの多層絶縁体構造体を備えることができる。特定の実施例では、表面誘電体層125及び層間誘電体層121は、窒化ケイ素を含み、パッシベーション層132は、酸窒化ケイ素を含み、フィールド誘電体層134は、窒化ケイ素を含んでいる。
【0041】
図11Aから図11Cは、様々な、さらなる実施例によるGaN HEMTデバイスを示している。例えば、図11Aは、デバイス100Aにおいて、上記で論じたフィールド・プレート140が省略されていることを除いて、図3に示したHEMTデバイス100と同様のHEMTデバイス100Aを示している(同じ参照符号は、同じ要素を指している)。
【0042】
図11Bは、HEMTデバイス100Bにおいて、上記で論じた埋込p型領域113が省略されていることを除いて、図3に示したHEMTデバイス100と同様のHEMTデバイス100Bを示している(同じ参照符号は、同じ要素を指している)。
【0043】
図11Cは、HEMTデバイス100Cにおいて、第2のフィールド・プレート240が設けられていることを除いて、図3に示したHEMTデバイス100と同様のHEMTデバイス100Cを示している(同じ参照符号は、同じ要素を指している)。第2のフィールド・プレートは、パッシベーション層132によって第1のフィールド・プレートから絶縁されている。別法として、第1フィールド・プレート140と第2フィールド・プレート240との間に、別の層間絶縁膜が設けられてもよい。第1及び/又は第2のフィールド・プレート140、240はそれぞれ、ソース・コンタクト122若しくはゲート126に接続されていてもよく、又は別個にバイアスされてもよい。
【0044】
図11Aから図11Cに示した修正は、相互に排他的ではなく、ここに示した様々な修正(及びその他)は、図3に示したデバイスに対して単独で、又は一緒に行うことができることが理解されよう。
【0045】
図4は、図3に示したHEMTデバイス100などのGaNベースのHEMTの、チャネル層構造116A、116B、及び116Cを示している。チャネル層構造116A、116B、及び116Cは、タイプA、タイプB、及びタイプCとして示している様々な実施例による、3つの相異なるタイプの不均一なドーピング・プロファイルを有する。各チャネル層構造116A~116Cは、3つの副層116-1、116-2、116-3を備え、ここで、図3に示している構造では、最上層の副層116-3がバリア層118に最も近く、基板112から最も遠い。図4に示している実例では、第1の副層116-1は低濃度にドープされており、第2及び第3の副層116-2、116-3よりも厚い。例えば、各実例における第1の副層116-1は、200から500nmの間の厚さを有してもよく、とりわけ、約300nmの厚さを有してもよい。第1の副層116-1は、3E16cm-3未満、とりわけ、約1E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素のドーパントをドープされてもよい。
【0046】
各チャネル層構造における第2及び第3の副層116-2、116-3は、第1の副層116-1よりも薄い、厚さを有することができる。例えば、第2及び第3の副層116-2、116-3は、50nmから150nmなど、300nm未満の厚さを有することができる。第2及び第3の副層116-2、116-3は、特定の実施例では、約100nmの厚さを有することができる。
【0047】
タイプAのチャネル層構造116Aでは、第2及び第3の副層116-2、116-3の両方が、第1の副層116-1と比べて、ドーピング濃度レベルが高い。例えば、第2及び第3の副層116-2、116-3の両方に、1E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。例えば、第2及び第3の副層116-2、116-3の両方に、約2E16cm-3から4E16cm-3の間のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。特定の実施例では、第2及び第3の副層116-2、116-3の両方に、約3E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。
【0048】
タイプBのチャネル層構造116Bでは、第3の副層116-3が、第1の副層116-1及び第2の副層116-2と比べて、ドーピング濃度レベルが高い。例えば、第3の副層116-3に、1E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。例えば、第3の副層116-3に、約2E16cm-3から4E16cm-3の間のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。特定の実施例では、第3の副層116-3に、約3E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。第2の副層116-2は、第3の副層116-3のドーピング濃度レベルよりも低い、ドーピング濃度レベルを有することができる。特定の実施例では、第2の層は、第1の副層116-1と同じドーピング濃度、例えば1E16cm-3の層を有することができる。
【0049】
タイプCのチャネル層構造116Cでは、第2の副層116-2が、第1の副層116-1及び第3の副層116-3と比べて、ドーピング濃度レベルが高い。例えば、第2の副層116-2に、1E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。例えば、第2の副層116-2に、約2E16cm-3から4E16cm-3の間のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。特定の実施例では、第2の副層116-2に、約3E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。第3の副層116-3は、第2の副層116-2のドーピング濃度レベルよりも低い、ドーピング濃度レベルを有することができる。特定の実施例では、第3の層は、第1の副層116-1と同じドーピング濃度、例えば1E16cm-3の層を有することができる。したがって、タイプCのチャネル層構造では、第2の副層116-2は、ドーピング濃度レベルが高い、チャネル層116内の埋込副層を形成する。
【0050】
チャネル層内のドーピング濃度レベルは、4E16cm-3未満などの、比較的低いレベルで保たれることが好ましい。というのは、チャネル層内のドーピングが増加すると、チャネルを遮断する(pinch off)ことが困難になり、望ましからざる電流漏れが生じる可能性があるからである。
【0051】
図5Aは、図4に示した3つの相異なるチャネル層構造を有するデバイスの、ゲート・ストレス事象後の、時間の関数であるドレイン電流(Id)のシミュレーション値のグラフであり、図5Bは、図4に示した3つの相異なるチャネル層構造を有するデバイスの、ゲート電圧(Vg)の関数である相互コンダクタンス(Gm)の、シミュレーション値のグラフである。
【0052】
図5Aに示すように、タイプA(502a)及びタイプC(502c)のチャネル層構造を有するデバイスのドレイン電流は、時間T1における-12Vのゲート・ストレス事象の後、タイプB(502b)のチャネル層構造を有するデバイスよりもIdの降下が少なく、より迅速に回復する。
【0053】
図5Bに示すように、タイプB(504b)及びタイプC(504c)のチャネル層構造を有するデバイスの相互コンダクタンス曲線は、タイプA(504a)のチャネル層構造を有するデバイスよりも、優れた相互コンダクタンス特性(すなわち、より大きい傾き)を有する。これらの結果は、タイプCのチャネル層構造を有するデバイス、すなわち、上部のチャネル副層及び下部のチャネル副層に比べて、高いドーピング濃度レベルを有する埋込副層を備えるデバイスの、ゲート・ラグとドレイン・ラグとの両方についての、デバイス性能が向上したことを示している。
【0054】
図6Aから図6Hは、いくつかの実施例によるフィールド・プレートを備える、トランジスタ・デバイスの製造工程を示す断面図である。
【0055】
図6Aを参照すると、炭化ケイ素基板112が設けられ、その上にチャネル層116が形成される。チャネル層116は、当技術分野で知られているように、炭素及び/又は鉄のドーパントでドープすることができる。本明細書で図4に関連して説明したように、ケイ素などのn型ドーパントが、エピタキシャル成長中にチャネル層116に取り込まれ、チャネル層116内で不均一なドーピング濃度が実現する。
【0056】
埋込p型領域113は、基板112内の、チャネル層の下に形成でき、デバイスのソース・コンタクト122に接続することができる。埋込p型領域113は、様々な実施例において、フローティング状態であってもよく、ゲート126に接続されてもよく、又は別個にバイアスされてもよい。
【0057】
埋込p型領域113は、その上に窒化物ベースのエピタキシャル層116、118を成長させる前に、アルミニウム・イオンなどのp型ドーパントを基板112に注入することにより、形成することができる。
【0058】
埋込p型領域113は、いくつかの実施例では、基板上でのエピタキシャル成長、選択的エッチング、及びエピタキシャル再成長によって、且つ/又はイオン注入によって形成され得る。埋込p型領域113は、ソース・コンタクト122及びゲート・コンタクト126の下で、横方向に延在することができる。埋込p型領域113は、いくつかの実施例では、ソース・コンタクト122及び/又はゲート・コンタクト126から、横方向に間隔を置いて配置されてもよく、したがって、ソース・コンタクト122及び/又はゲート・コンタクト126の下で、横方向に延在していない。
【0059】
図6Bを参照すると、チャネル層116上にバリア層118が形成され、バリア層118上に暫定的表面誘電体層(preliminary surface dielectric layer)125’が形成される。フォトレジスト層52が、暫定的表面誘電体層125’上に形成され、パターン形成されて、フォトレジスト層52内に開口部54が形成される。
【0060】
暫定的表面誘電体層125’は、例えば反応性イオン・エッチング又は誘導結合プラズマを使用して、開口部54を通して選択的にエッチングされ、暫定的表面誘電体層125’内に対応する開口部154が形成される。
【0061】
図6Cを参照すると、犠牲誘電体層165が、暫定的表面誘電体層125’の上にブランケット堆積され、開口部154を充填する。犠牲誘電体層165は、暫定的表面誘電体層125’と同じ材料で形成することができる。例えば、犠牲誘電体層165と暫定的表面誘電体層125’との両方を、窒化ケイ素で形成することができる。
【0062】
図6Dを参照すると、犠牲誘電体層165は、例えば反応性イオン・エッチング又は誘導結合プラズマ167を使用して異方性エッチングされ、図6Eに示しているように、犠牲誘電体層165の部分が、暫定的表面誘電体層125’の開口部154の内面の側部166を除いて除去され、丸みを帯びた又は斜角の付いた縁部を有するゲート開口部162が形成される。暫定的表面誘電体層125’は、側部166と一体になって、バリア層118上に表面誘電体層125を形成する。ゲート開口部162の幅は、側部166が存在する状態で、約250nmであり得る。
【0063】
図6Fを参照すると、金などの金属が堆積され、パターン形成されて、表面誘電体層125上に、マッシュルーム又はTトップ型のゲート126が形成される。次いで、層間誘電体層121が、表面誘電体層125及びゲート126の上にブランケット堆積される。
【0064】
図6Gを参照すると、次いで、金などの金属が層間誘電体層121上に堆積され、パターン形成されて、フィールド・プレート140が形成される。ソース・コンタクト122及びドレイン・コンタクト124が、バリア層118上に形成される。バリア層118にソース・コンタクト122及びドレイン・コンタクト124を形成する前に、高濃度にドープされたソース・コンタクト領域及びドレイン・コンタクト領域(図示せず)が、バリア層118内に形成され、2DEGチャネルへのオーミック接触を実現することができる。
【0065】
図6Hを参照すると、SiONの層などのパッシベーション層132が、フィールド・プレート140及び層間誘電体層121の上に形成される。最後に、窒化ケイ素などのフィールド誘電体層134が、パッシベーション層132の上に形成される。
【0066】
図7は、いくつかの実施例による、トランジスタ・デバイスを形成する工程を示すブロック図である。図7及び図6Aから図6Hを参照すると、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する方法は、チャネル層の残りの部分に比べてドーピング濃度レベルが高い副層を備える、チャネル層を設けるステップ(ブロック802)と、チャネル層上にバリア層を形成するステップ(ブロック804)と、バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、バリア層上のソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップ(ブロック806)とを含む。
【0067】
副層は、埋込副層であり得、デバイスは、埋込副層とバリア層との間に、第2の副層をさらに備えることができる。埋込副層は、約50nmから150nmの厚さと、2E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルとを有することができる。埋込副層には、ケイ素などのn型ドーパントをドープすることができる。いくつかの実施例では、n型ドーパントのドーピング濃度レベルは、約2E16cm-3から4E16cm-3の間であり得る。
【0068】
本明細書で説明しているトランジスタ・デバイスは、多種多様な相異なる周波数帯域で動作する増幅器で、使用することができる。いくつかの実施例では、本明細書で説明しているようなトランジスタ・デバイスを組み込んだ、RFトランジスタ増幅器は、1GHzを超える周波数で動作するよう構成され得る。RFトランジスタ増幅器は、他の実施例では、2.5GHzを超える周波数で動作するよう構成され得る。RFトランジスタ増幅器は、さらに他の実施例では、3.1GHzを超える周波数で動作するよう構成され得る。RFトランジスタ増幅器は、さらに追加の実施例では、5GHzを超える周波数で動作するよう構成され得る。RFトランジスタ増幅器は、いくつかの実施例では、2.5~2.7GHz、3.4~4.2GHz、5.1~5.8GHz、12~18GHz、18~27GHz、27~40GHz、若しくは40~75GHzの周波数帯域、又はこれらの周波数帯域の一部のうちの、少なくとも1つで動作するよう構成され得る。
【0069】
本発明の概念の実施例を、HEMTデバイスに関連して上記で論じてきたが、本明細書で説明している本発明の概念は、MOSFET、DMOSトランジスタ、及び/又は横方向拡散MOS(LDMOS:laterally diffused MOS)トランジスタなどの、他のタイプの半導体デバイスにも適用できることが理解されよう。
【0070】
本明細書で説明されているトランジスタ・デバイスを組み込んだRFトランジスタ増幅器は、独立型のRFトランジスタ増幅器及び/又は複数のRFトランジスタ増幅器で、使用することができる。いくつかの実施例によるRFトランジスタ増幅器が、複数の増幅器を備える用途で、どのように使用され得るかの実例について、図8A図8Cを参照して論じることにする。
【0071】
図8Aを参照すると、電気的に直列に接続された前置増幅器1010及び主増幅器1030を備える、RFトランジスタ増幅器1000Aを概略的に示している。RFトランジスタ増幅器1000Aは、図8Aに示しているように、RF入力1001、前置増幅器1010、段間インピーダンス整合ネットワーク1020、主増幅器1030、及びRF出力1002を備える。段間インピーダンス整合ネットワーク1020は、前置増幅器1010の出力と主増幅器1030の入力との間の、インピーダンス整合を向上させる回路を形成するために、例えば、任意の適切な構成で配置されたインダクタ及び/又はキャパシタを備えることができる。RFトランジスタ増幅器1000Aは、図8Aには示されていないが、RF入力1001と前置増幅器1010との間に挿入される入力整合ネットワーク、並びに/又は主増幅器1030とRF出力1002との間に挿入される出力整合ネットワークを、さらに備えることができる。実施例によるRFトランジスタ増幅器は、前置増幅器1010及び主増幅器1030のいずれか又は両方を実現するために、使用することができる。
【0072】
図8Bを参照すると、RF入力1001、一対の前置増幅器1010-1、1010-2、一対の段間インピーダンス整合ネットワーク1020-1、1020-2、一対の主増幅器1030-1、1030-2、及びRF出力1002を備える、RFトランジスタ増幅器1000Bを概略的に示している。分配器1003及び合成器1004も設けられている。(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-1及び主増幅器1030-1は、(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-2及び主増幅器1030-2と、電気的に並列に配置されている。RFトランジスタ増幅器1000Bは、図9AのRFトランジスタ増幅器1000Aと同様に、RF入力1001と前置増幅器1010-1、1010-2との間に挿入される入力整合ネットワーク、並びに/又は主増幅器1030-1、1030-2とRF出力と1002との間に挿入される出力整合ネットワークを、さらに備えることができる。
【0073】
図8Cに示しているように、いくつかの実施例によるRFトランジスタ増幅器は、ドハティ増幅器を実現するために使用することもできる。ドハティ増幅器回路は、当技術分野で知られているように、第1及び第2(又はそれ以上)の電力合成増幅器を備える。第1の増幅器は、「主」増幅器又は「キャリア」増幅器と呼ばれ、第2の増幅器は、「ピーキング」増幅器と呼ばれる。2つの増幅器は、別々にバイアスすることができる。例えば、1つの一般的なドハティ増幅器の実施態様では、主増幅器は、AB級増幅器又はB級増幅器を含むことができ、一方ピーキング増幅器は、C級増幅器であり得る。ドハティ増幅器は、飽和レベルからバックオフをとった電力レベルで動作する場合に平衡増幅器よりも効率的に動作することができる。ドハティ増幅器に入力されたRF信号は、(例えば、直交合成器を使用して)分配され、2つの増幅器の出力が合成される。主増幅器は最初に(すなわち、より低い入力電力レベルで)オンになるよう構成されているため、主増幅器だけが、より低い電力レベルで動作することになる。入力電力レベルが飽和レベルに向かって増加すると、ピーキング増幅器がオンになり、入力RF信号は、主増幅器とピーキング増幅器との間で分配される。
【0074】
ドハティRFトランジスタ増幅器1000Cは、図8Cに示しているように、RF入力1001、入力分配器1003、主増幅器1040、ピーキング増幅器1050、出力合成器1004、及びRF出力1002を備える。ドハティRFトランジスタ増幅器1000Cは、ピーキング増幅器1050の入力に90°トランス1007を備え、主増幅器1040の入力に90°トランス1005を備え、任意選択で、入力整合ネットワーク及び/又は出力整合ネットワークを備えることができる(図示せず)。主増幅器1040及び/又はピーキング増幅器1050は、上記で説明した、実施例によるRFトランジスタ増幅器のいずれかを使用して、実現することができる。
【0075】
実施例によるRFトランジスタ増幅器は、個別のデバイスとして形成されてもよく、又はモノリシック・マイクロ波集積回路(MMIC:Monolithic Microwave Integrated Circuit)の一部として形成されてもよい。MMICは、特定の機能用に、すべての回路が単一の半導体チップに集積された、無線及び/又はマイクロ波周波数の信号で動作する集積回路を指す。例示的なMMICデバイスは、関連する整合回路、給電ネットワークなどを備えるトランジスタ増幅器であり、これらはすべて、共通の基板上で実現される。MMICトランジスタ増幅器は、典型的には、並列接続された複数のユニット・セルHEMTトランジスタを備える。
【0076】
図9は、本発明の概念の実施例による、MMIC RFトランジスタ増幅器400の平面図である。MMIC RFトランジスタ増幅器400は、図9に示しているように、パッケージ410内に収容された集積回路チップ430を備える。パッケージ410は、集積回路チップ430を囲繞し、保護する、保護性筐体を備えることができる。パッケージ410は、例えば、セラミック材料で形成されてもよい。
【0077】
パッケージ410は、入力リード412及び出力リード418を備える。入力リード412は、例えばはんだづけによって、入力リード用パッド414に取り付けることができる。1本又は複数の入力接合ワイヤ420は、入力リード用パッド414を集積回路チップ430上の入力接合パッドに電気的に接続することができる。集積回路チップ430は、入力給電ネットワーク438、入力インピーダンス整合ネットワーク450、第1のRFトランジスタ増幅段460、中間インピーダンス整合ネットワーク440、第2のRFトランジスタ増幅段462、出力インピーダンス整合段470、及び出力給電ネットワーク482を備える。
【0078】
パッケージ410は、例えばはんだづけによって出力リード用パッド416に接続された、出力リード418をさらに備える。1本又は複数の出力接合ワイヤ490は、出力リード用パッド416を集積回路チップ430上の出力接合パッドに電気的に接続することができる。第1のRFトランジスタ増幅段460及び/又は第2のRFトランジスタ増幅段462は、本発明の概念の実施例による、RFトランジスタ増幅器のいずれかを使用して実現することができる。
【0079】
本発明の概念の実施例によるRFトランジスタ増幅器は、多様な相異なる周波数帯域で動作するよう設計することができる。こうしたRFトランジスタ増幅器ダイは、いくつかの実施例では、0.6~2.7GHz、3.4~4.2GHz、5.1~5.8GHz、12~18GHz、18~27GHz、27~40GHz、若しくは40~75GHzの周波数帯域、又はこれらの周波数帯域の一部のうちの、少なくとも1つで動作するよう構成され得る。本発明の概念の実施例による技法は、10GHz以上の周波数で動作するRFトランジスタ増幅器にとって特に有利であり得る。
【0080】
図10A及び図10Bは、それぞれ、パッケージ化されたRFトランジスタ増幅器600A及び600Bを実現するために、本発明の概念の実施例によるRFトランジスタ増幅器ダイをパッケージ化できる、いくつかの例示的なやり方を示す、概略断面図である。
【0081】
図10Aは、パッケージ化された、III族窒化物ベースのRFトランジスタ増幅器600Aの概略側面図である。パッケージ化されたRFトランジスタ増幅器600Aは、図10Aに示しているように、開放空洞パッケージ610A内にパッケージ化されたRFトランジスタ増幅器ダイ100を備える。パッケージ610Aは、金属ゲート・リード622A、金属ドレイン・リード624A、金属サブマウント630、側壁640、及び蓋642を備える。
【0082】
サブマウント630は、パッケージ600Aの熱管理の助けとなるよう構成された材料を、含むことができる。サブマウント630は、例えば、銅及び/又はモリブデンを含むことができる。サブマウント630は、いくつかの実施例では、複数の層で構成されてもよく、且つ/又はビア/相互接続部を含有してもよい。サブマウント630は、例示的な実施例では、いずれかの主面上に銅クラッド層を有するコア・モリブデン層を備える、多層銅/モリブデン/銅金属フランジであり得る。サブマウント630は、いくつかの実施例では、リード・フレーム又は金属スラグの一部である、金属ヒート・シンクを備えることができる。側壁640及び/又は蓋642は、いくつかの実施例では、絶縁材料で形成されるか、又は絶縁材料を含むことができる。側壁640及び/又は蓋642は、例えば、セラミック材料で形成されるか、又はセラミック材料を含むことができる。
【0083】
側壁640及び/又は蓋642は、いくつかの実施例では、例えば、Al2O3で形成され得る。蓋642は、エポキシ接着剤を使用して、側壁640に接着することができる。側壁640は、例えば蝋づけによって、サブマウント630に取り付けることができる。ゲート・リード622A及びドレイン・リード624Aは、側壁640を貫いて延在するよう構成されるが、本発明の概念の実施例は、これに限定されるものではない。
【0084】
RFトランジスタ増幅器ダイ100は、金属サブマウント630、セラミック側壁640、及びセラミック蓋642によって画定された、空気で満たされた空洞612内で、金属サブマウント630の上面に取り付けられている。RFトランジスタ増幅器ダイ100のゲート端子及びドレイン端子は、構造体の上側にあり得るが、ソース端子は、構造体の下側にある。
【0085】
ゲート・リード622Aは、1本又は複数の接合ワイヤ654によって、RFトランジスタ増幅器ダイ100のゲート端子に接続することができる。ドレイン・リード624Aは、同様に、1本又は複数の接合ワイヤ654によって、RFトランジスタ増幅器ダイ100のドレイン端子に接続することができる。ソース端子は、例えば導電性ダイ・アタッチ材料(図示せず)を使用して、金属サブマウント630に取り付けることができる。金属サブマウント630は、ソース端子への電気接続部を備えることができ、またRFトランジスタ増幅器ダイ100内で生成される熱を放散する、放熱構造体として機能することもできる。
【0086】
熱は、主として、比較的高い電流密度が、例えばユニット・セル・トランジスタ102のチャネル領域で生成される、RFトランジスタ増幅器ダイ100の上部で生成される。この熱は、ソース・ビア146及び半導体層構造体150を通ってソース端子に伝達され、次いで、金属サブマウント630に伝達され得る。
【0087】
図10Bは、別のパッケージ化された、III族窒化物ベースのRFトランジスタ増幅器600Bの概略側面図である。RFトランジスタ増幅器600Bは、相異なるパッケージ610Bを備えるという点で、RFトランジスタ増幅器600Aとは異なる。パッケージ610Bは、金属サブマウント630、並びに金属ゲート622B及びドレイン・リード624Bを備える。RFトランジスタ増幅器600Bはまた、RFトランジスタ増幅器ダイ100、リード622B、624B、及び金属サブマウント630を少なくとも部分的に囲繞する、プラスチック外側被覆660を備える。
【0088】
RFトランジスタ増幅器600Bの他の構成要素は、RFトランジスタ増幅器600Aの同じ番号を付した構成要素と同じであり得るため、そのさらなる説明は省略することにする。本発明の概念の実施例を、窒化ガリウム・ベースのRFトランジスタ増幅器に関連して上記で説明したが、本発明の概念の実施例は、これに限定されるものではないことが理解されよう。例えば、上記で説明したトランジスタは、スイッチング及び他の用途におけるパワー・トランジスタとしても、使用することができる。
【0089】
上記で、本発明の概念の実施例を、本発明の概念の実施例を示す添付図面を参照しながら、説明してきた。しかし、本発明の概念は、多くの相異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載する実施例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、こうした実施例は、この開示が充分且つ完全となり、本発明の概念の範囲が当業者に十分に伝わるように提供される。同じ番号は、全体を通して同じ要素を指す。本明細書及び図では、同じ要素を特定するために、2つの部分からなる参照番号(すなわち、100-1のように、ダッシュで区切られた2つの数字)が使用されることがある。かかる2つの部分からなる参照番号が使用される場合、参照番号全体が、要素の特定の例を参照するために使用でき、一方参照番号の最初の部分は、要素を集合的に参照するために使用することができる。
【0090】
第1、第2などの用語は、本明細書では様々な要素を説明するために使用され得るが、こうした要素は、こうした用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。こうした用語は、ある要素を、別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の概念の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数の、ありとあらゆる組合せを含む。本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明の概念を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される用語「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「含む(include)」、及び/又は「含む(including)」は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、他の1つ又は複数の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はこれらの群の、存在又は追加を排除するものではない。
【0091】
層、領域、又は基板などの要素が、別の要素の「上に」にある、又は「上へ」延出すると言われる場合、その要素は他の要素の上に直接あり得るか、又は他の要素の上へ直接延出できる、或いは介在要素も存在し得ることが理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素の「直接上に」ある、又は「直接上へ」延出すると言われる場合、介在する要素は存在しない。ある要素が別の要素に「接続」又は「結合」されていると言われる場合、その要素は他の要素に直接接続若しくは結合され得るか、又は介在要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続」されている、又は「直接結合」されていると言われる場合、介在する要素は存在しない。「下の方に」、「上の方に」、「上部の」、「下部の」、「水平方向の」、「横方向の」、又は「垂直方向の」などの相対的な用語は、図に示す、ある要素、層、又は領域と別の要素、層、又は領域との関係を表すために、本明細書で使用され得る。
【0092】
本発明の概念の実施例で使用され得る特徴を有するトランジスタ構造体は、以下の同一出願人による刊行物に開示されており、刊行物のそれぞれの内容は、その全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。Chavarkar等に付与された米国特許第6,849,882号、名称「Group-III Nitride Based High Electron Mobility Transistor(HEMT)With Barrier/Spacer Layer」、Parikh等に付与された米国特許第7,230,284号、名称「Insulating Gate AlGaN/GaN HEMT」、Parikh等に付与された米国特許第7,501,669号、名称「Wide Bandgap Transistor Devices With Field Plates」、Mishra等に付与された米国特許第7,126,426号、名称「Cascode Amplifier Structures Including Wide Bandgap Field Effect Transistor With Field Plates」、Wu等に付与された米国特許第7,550,783号、名称「Wide Bandgap HEMTs With Source Connected Field Plates」、Wu等に付与された米国特許第7,573,078号、名称「Wide Bandgap Transistors With Multiple Field Plates」、Wu等に付与された米国特許出願公開第2005/0253167号、名称「Wide Bandgap Field Effect Transistors With Source Connected Field Plates」、Wu等に付与された米国特許出願公開第2006/0202272号、名称「Wide Bandgap Transistors With Gate-Source Field Plates」、Wuに付与された米国特許出願公開第2008/0128752号、名称「GaN Based HEMTs With Buried Field Plates」、Moore等に付与された米国特許出願公開第2010/0276698号、名称「Gate Electrodes For Millimeter-Wave Operation and Methods of Fabrication」、Smith,Jr.等に付与された米国特許出願公開第2012/0049973号、名称「High Power Gallium Nitride Field Effect Transistor Switches」、Fisherに付与された米国特許出願公開第2012/0194276号、名称「Low Noise Amplifiers Including Group III Nitride Based High Electron Mobility Transistors」、及びSriram等に付与された米国特許第9,847,411号、名称「Recessed field plate transistor structures」。
【0093】
本発明の概念の実施例を、実施例の特定の構成を参照しながら、かなり詳細に説明してきたが、他の種類も可能である。フィールド・プレート及びゲートも、多くの様々な形状を有することができ、また多くの相異なるやり方で、ソース・コンタクトに接続することができる。したがって、本発明の概念の趣旨及び範囲は、上記で説明した特定の実施例に限定されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
【手続補正書】
【提出日】2024-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
図1に示したトランジスタ・デバイス10などの、従来のGaN HEMTデバイスでは、チャネル層16に、炭素などのドーパントをドープして、所望の破壊電圧を実現させるのに役立つ、電子トラップを提供することができる。電子トラップは、例えばゲート・ラグを引き起こすような、デバイスの性能に悪影響を与える、メモリ効果を引き起こす可能性がある。チャネル層にケイ素などのn型ドーパントをドープすることによるゲート・ラグの減少は、例えば、3つの異なるチャネル層ドーピング濃度レベル、すなわち、1E14cm-3(曲線202a)、1E16cm-3(曲線204a)、及び3E16cm-3(曲線206a)で均一にドープされたチャネル層を備えるデバイスについての、ゲート・ストレス事象後の時間の関数である、ドレイン電流(Id)のシミュレーション値のグラフである、図2Aに示されている。図2Aに示すように、時間T1における-12Vのゲート・ストレス事象の後、より高濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスのドレイン電流(206)は、より低濃度にドープされたチャネル層を備えるデバイスのドレイン電流(202a、204a)よりも、Idの降下が小さく、より迅速に回復する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
タイプBのチャネル層構造116Bでは、第3の副層116-3が、第1の副層116-1及び第2の副層116-2と比べて、ドーピング濃度レベルが高い。例えば、第3の副層116-3に、1E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。例えば、第3の副層116-3に、約2E16cm-3から4E16cm-3の間のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。特定の実施例では、第3の副層116-3に、約3E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。第2の副層116-2は、第3の副層116-3のドーピング濃度レベルよりも低い、ドーピング濃度レベルを有することができる。特定の実施例では、第2の層は、第1の副層116-1と同じドーピング濃度、例えば1E16cm-3の層を有することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
タイプCのチャネル層構造116Cでは、第2の副層116-2が、第1の副層116-1及び第3の副層116-3と比べて、ドーピング濃度レベルが高い。例えば、第2の副層116-2に、1E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。例えば、第2の副層116-2に、約2E16cm-3から4E16cm-3の間のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。特定の実施例では、第2の副層116-2に、約3E16cm-3のドーピング濃度レベルで、ケイ素をドープすることができる。第3の副層116-3は、第2の副層116-2のドーピング濃度レベルよりも低い、ドーピング濃度レベルを有することができる。特定の実施例では、第3の層は、第1の副層116-1と同じドーピング濃度、例えば1E16cm-3の層を有することができる。したがって、タイプCのチャネル層構造では、第2の副層116-2は、ドーピング濃度レベルが高い、チャネル層116内の埋込副層を形成する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
図7は、いくつかの実施例による、トランジスタ・デバイスを形成する工程を示すブロック図である。図7及び図6Aから図6Hを参照すると、いくつかの実施例によるトランジスタ・デバイスを形成する方法は、チャネル層の残りの部分に比べてドーピング濃度レベルが高い副層を備える、チャネル層を設けるステップ(ブロック02)と、チャネル層上にバリア層を形成するステップ(ブロック04)と、バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、バリア層上のソース・コンタクトとドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップ(ブロック06)とを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
図8Bを参照すると、RF入力1001、一対の前置増幅器1010-1、1010-2、一対の段間インピーダンス整合ネットワーク1020-1、1020-2、一対の主増幅器1030-1、1030-2、及びRF出力1002を備える、RFトランジスタ増幅器1000Bを概略的に示している。分配器1003及び合成器1004も設けられている。(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-1及び主増幅器1030-1は、(電気的に直列に接続されている)前置増幅器1010-2及び主増幅器1030-2と、電気的に並列に配置されている。RFトランジスタ増幅器1000Bは、図AのRFトランジスタ増幅器1000Aと同様に、RF入力1001と前置増幅器1010-1、1010-2との間に挿入される入力整合ネットワーク、並びに/又は主増幅器1030-1、1030-2とRF出力と1002との間に挿入される出力整合ネットワークを、さらに備えることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
パッケージ410は、入力リード412及び出力リード418を備える。入力リード412は、例えばはんだづけによって、入力リード用パッド414に取り付けることができる。1本又は複数の入力接合ワイヤ420は、入力リード用パッド414を集積回路チップ430上の入力接合パッドに電気的に接続することができる。集積回路チップ430は、入力給電ネットワーク438、入力インピーダンス整合ネットワーク50、第1のRFトランジスタ増幅段460、中間インピーダンス整合ネットワーク440、第2のRFトランジスタ増幅段462、出力インピーダンス整合段470、及び出力給電ネットワーク482を備える。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル層と、
前記チャネル層上のバリア層と、
前記バリア層上のソース・コンタクト及びドレイン・コンタクト、並びに前記バリア層上の、前記ソース・コンタクト及び前記ドレイン・コンタクトの間の、ゲート・コンタクトと
を備えるトランジスタ・デバイスであって、前記チャネル層が、前記チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備え
前記副層が、埋込副層であり、
前記チャネル層の前記残りの部分が、前記埋込副層と前記バリア層との間に第2の副層を備え、
前記埋込副層が、第1のドーピング濃度レベルを有するn型ドーパントでドープされており、
前記チャネル層の前記残りの部分が、前記第1のドーピング濃度レベルよりも低い第2のドーピング濃度レベルを有するn型ドーパントでドープされている、トランジスタ・デバイス。
【請求項2】
前記埋込副層が、50から150nmの間の厚さを有する、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項3】
前記埋込副層が、100nmの厚さを有する、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項4】
前記第2の副層が、50から150nmの間の厚さを有する、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項5】
前記第2の副層が、100nmの厚さを有する、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項6】
前記副層が、2E16cm-3を超えるドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項7】
前記埋込副層における前記n型ドーパントが、ケイ素を含む、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項8】
前記埋込副層における前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項9】
前記埋込副層における前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、3E16cm-3である、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項10】
前記チャネル層の前記残りの部分が、2E16cm-3未満のドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項11】
前記チャネル層の前記残りの部分における前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、1E16cm-3である、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項12】
前記チャネル層の前記残りの部分が、第1の副層を備え、
前記埋込副層が、前記第1の副層と前記第2の副層との間にある、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項13】
前記第1の副層と前記第2の副層のそれぞれにおける、前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、2E16cm-3未満である、請求項12に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項14】
前記チャネル層の全体の厚さが、500nm以下である、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項15】
前記バリア層と前記チャネル層とが協働して、前記チャネル層内に2次元電子ガス(2DEG)を誘起する、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項16】
前記チャネル層が、GaNを含む、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項17】
前記チャネル層がその上に形成される、基板と、
前記基板内の、前記ソース・コンタクトの下にある、埋込p型領域と
をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項18】
絶縁された誘電体層を介して前記ゲート・コンタクトから垂直方向に離間され、前記ゲート・コンタクトの上方に位置し、前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に位置する、第のフィールド・プレートをさらに備える、請求項に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項19】
パッシベーション層又は別の層間絶縁膜を介して前記第1のフィールド・プレートから垂直方向に離間され、前記第1のフィールド・プレートの上方に位置し、前記ゲート・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に位置する、第2のフィールド・プレートをさらに備える、請求項18に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項20】
トランジスタ・デバイスを形成する方法であって、前記方法が、
チャネル層を設けるステップと、
前記チャネル層上にバリア層を形成するステップと、
前記バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、前記バリア層上の前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップと
を含み、前記チャネル層が、前記チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備え
前記第2のドーピング濃度レベルが、2E16cm -3 よりも高く、
前記第1のドーピング濃度レベル及び第3のドーピング濃度レベルがそれぞれ、2E16cm -3 未満である、方法。
【請求項21】
前記第2のドーピング濃度レベルが、2E16cm-3から4E16cm-3の間である、請求項20に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項22】
前記第1のドーピング濃度レベル及び前記第3のドーピング濃度レベルがそれぞれ、1E16cm-3であり、前記第2のドーピング濃度レベルが、3E16cm-3である、請求項21に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項23】
1の副層及び2の副層がそれぞれ、50nmから150nmの間の厚さを有する、請求項22に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項24】
バリア層と、
ゲート・コンタクトと、ソース・コンタクトと、ドレイン・コンタクトとを備えるトランジスタ・デバイスであって、前記ゲート・コンタクトは、前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間にあり、
前記トランジスタ・デバイスが、前記バリア層の下方にあり且つ前記バリア層に隣接するチャネル層を備え、
前記チャネル層が、副層を備え、
前記副層が、前記チャネル層の残りの部分よりも高いドーピング濃度を有し、
前記副層が、前記チャネル層の前記残りの部分に埋め込まれた埋込副層を形成し、
前記副層が、2E16cm -3 よりも高いドーピング濃度レベルを有するn型ドーパントでドープされ、
前記チャネル層の前記残りの部分が、ドーピング濃度レベルが2E16cm -3 未満のn型ドーパントでドープされている、トランジスタ・デバイス。
【請求項25】
前記埋込副層における前記n型ドーパントが、ケイ素を含む、請求項24に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項26】
前記埋込副層における前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、2E16cm -3 から4E16cm -3 の間である、請求項24に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項27】
前記チャネル層の前記残りの部分における前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、1E16cm -3 である、請求項24に記載のトランジスタ・デバイス。
【請求項28】
トランジスタ・デバイスを形成する方法であって、前記方法が、
チャネル層を設けるステップと、
前記チャネル層上にバリア層を形成するステップと、
前記バリア層上に、ソース・コンタクト及びドレイン・コンタクトを形成し、前記バリア層上の前記ソース・コンタクトと前記ドレイン・コンタクトとの間に、ゲート・コンタクトを形成するステップと
を含み、前記チャネル層が、前記チャネル層の残りの部分と比べて、高いドーピング濃度レベルを有する副層を備える、方法。
【請求項29】
前記副層が、埋込副層を含み、前記デバイスが、前記埋込副層と前記バリア層との間に、第2の副層をさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記埋込副層が、100nmの厚さを有する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記副層が、2E16cm -3 を超えるドーピング濃度レベルを有する、n型ドーパントでドープされている、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記n型ドーパントが、ケイ素を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記n型ドーパントの前記ドーピング濃度レベルが、2E16cm -3 から4E16cm -3 の間である、請求項31に記載の方法。
【国際調査報告】