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▶ ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】殺菌剤としての新規な置換ピリジン
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/04 20060101AFI20240514BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20240514BHJP
   A01N 43/86 20060101ALI20240514BHJP
   C07D 498/02 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
C07D413/04 CSP
A01P3/00
A01N43/86 101
C07D498/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571293
(86)(22)【出願日】2022-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2022062598
(87)【国際公開番号】W WO2022243107
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】21174263.0
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グランメノス,ヴァッシリオス
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,ベルント
(72)【発明者】
【氏名】シート,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】メルゲト,ベンジャミン ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】シーバーガー,フィリップ ゲオルク ヴェルナー
(72)【発明者】
【氏名】ル ヴェゾウエ,ロナン
(72)【発明者】
【氏名】ローマン,ヤン クラース
(72)【発明者】
【氏名】ペトコワ,デシスラヴァ スラヴチェヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ミナカール,アミン
(72)【発明者】
【氏名】ジーグラー,ドロシー ソフィア
(72)【発明者】
【氏名】シュトーサー,ティム アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】リーディガー,ナディーン
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,アンドレアス
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AA01
4H011AA03
4H011BB10
4H011BC07
4H011DA13
(57)【要約】
本発明は、式(I)
【化1】
(式中、変数は、本明細書及び特許請求の範囲において示されるように定義される)
の化合物に関する。本発明は、その使用及び組成物にさらに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌剤としての、式I
【化1】
(式中、
は、Hであり;
は、それぞれの場合において、独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、O-C~C-アルキル、O-C~C-アルケニル、O-C~C-アルキニル、C~C-シクロアルキルから選択され;
は、それぞれの場合において、独立して、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、O-C~C-アルキル、O-C~C-アルケニル、O-C~C-アルキニル、C~C-シクロアルキルから選択され;
は、Hであり;
は、それぞれの場合において、独立して、H、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、フェニル、ベンジルから選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R5aによって置換されており、前記1~3個の基R5aは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択され;
は、それぞれの場合において、独立して、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、フェニル、ベンジルから選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R6aによって置換されており、前記1~3個の基R6aは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択されるか;又は
及びRは、それらが結合されているC原子と一緒になって、C~C-シクロアルキル又はO及びSからなる群からの1、2若しくは3個のヘテロ原子を含有する3員~6員飽和複素環を形成し、前記シクロアルキル又は複素環は、未置換であるか、又はハロゲン、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキルによって置換され得;
Xは、それぞれの場合において、独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキル、O-C~C-ハロゲンアルキル、C~C-シクロアルキル、C~C-アルケニル、C~C-アルキニルから選択され;
nは、0、1、2又は3である)
の化合物並びにそのN-オキシド及び農業上許容される塩。
【請求項2】
は、C~C-アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
は、CHである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
は、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキルから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
は、CH又はCHFである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
は、C~C-アルキルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
は、前記C~C-アルキル、フェニル、ベンジルから選択され、Rのフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R5aによって置換されており、前記1~3個の基R5aは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
及びRは、それらが結合されている前記C原子と一緒になってC~C-シクロアルキルを形成する、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
Xは、ハロゲン、C~C-アルキル、O-C~C-アルキル、O-C~C-ハロゲンアルキルから選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Xは、F、CH、C、OCH、OCHF、OCFから選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の式Iの1種の化合物、そのN-オキシド又は農業上許容される塩を含む組成物。
【請求項12】
植物病原菌を駆除する方法であって、前記菌又は菌の攻撃に対して保護されるべき材料、植物、土壌若しくは種子を、有効量の、請求項1~10のいずれか一項に記載の式Iの少なくとも1種の化合物又は請求項11に記載の組成物で処理することを含む方法。
【請求項13】
種子100kgあたり0.1~10kgの量の、請求項1~10のいずれか一項に記載の式Iの少なくとも1種の化合物若しくはその農業上許容される塩又は請求項11に記載の組成物でコーティングされた種子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌剤としての新規なピリジン化合物並びにそのN-オキシド及び塩と、その使用とに関する。本発明は、少なくとも1種の化合物Iを含む組成物、植物病原菌を駆除する方法及び式Iの少なくとも1種の化合物でコーティングされた種子にも関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2010125782号パンフレット、国際公開第2009119089号パンフレット、特開2011148714号公報、特開平06107647号公報は、いくつかのピリジン化合物を開示している。しかしながら、多くの場合、特に低い適用率では、既知の化合物の殺菌活性は、満足できるものではない。これに基づいて、本発明の目的は、植物病原菌に対して改善された活性及び/又はより広い活性スペクトルを有する化合物を提供することであった。本発明の別の目的は、改善された毒物学的特性又は改善された環境運命特性を有する殺菌剤を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
これらの目的及びさらなる目的は、以下に定義される式(I)のピリジン化合物及びその農業的に好適なものによって達成される。
【発明を実施するための形態】
【0004】
したがって、本発明は、殺菌剤としての、式I
【化1】
(式中、
は、Hであり;
は、それぞれの場合において、独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、O-C~C-アルキル、O-C~C-アルケニル、O-C~C-アルキニル、C~C-シクロアルキルから選択され;
は、それぞれの場合において、独立して、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、O-C~C-アルキル、O-C~C-アルケニル、O-C~C-アルキニル、C~C-シクロアルキルから選択され;
は、Hであり;
は、それぞれの場合において、独立して、H、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、フェニル、ベンジルから選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R5aによって置換されており、1~3個の基R5aの基は、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択され;
は、それぞれの場合において、独立して、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、フェニル、ベンジルから選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R6aによって置換されており、1~3個の基R6aの基は、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択されるか;又は
及びRは、それらが結合されているC原子と一緒になって、C~C-シクロアルキル又はO及びSからなる群からの1、2若しくは3個のヘテロ原子を含有する3員~6員飽和複素環を形成し、シクロアルキル又は複素環は、未置換であるか、又はハロゲン、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキルによって置換され得;
Xは、それぞれの場合において、独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキル、O-C~C-ハロゲンアルキル、C~C-シクロアルキル、C~C-アルケニル、C~C-アルキニルから選択され;
nは、0、1、2又は3である)
の化合物並びにそのN-オキシド及び農業上許容される塩に関する。
【0005】
N-オキシドは、従来の酸化法に従って本発明化合物から調製され得、例えば化合物Iをメタクロロ過安息香酸などの有機過酸(国際公開第03/64572号パンフレット又はJ.Med.Chem.38(11),1892-903,1995を参照されたい);又は過酸化水素などの無機酸化剤(J.Heterocyc.Chem.18(7),1305-8,1981を参照されたい)若しくはオキソン(J.Am.Chem.Soc.123(25),5962-5973,2001を参照されたい)によって処理することにより調製され得る。酸化により、純粋なモノ-N-オキシド又は異なるN-オキシドの混合物が生じ得、これらは、クロマトグラフィーなどの従来の方法で分離することができる。
【0006】
式Iの化合物の農業上許容される塩は、特に、カチオン及びアニオンがそれぞれ化合物Iの殺菌作用に悪影響を及ぼさないカチオンの塩又は酸の酸付加塩を包含する。したがって、好適なカチオンは、特にアルカリ金属、好ましくはナトリウム及びカリウムのイオン、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム、マグネシウム及びバリウムのイオン、遷移金属、好ましくはマンガン-ニッケル、銅、亜鉛及び鉄のイオン並びにアンモニウムイオンであり、必要に応じて1~4個のC~C-アルキル置換基及び/又は1個のフェニル若しくはベンジル置換基によって置換され得るアンモニウムイオン、好ましくはジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、さらにホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C~C-アルキル)スルホニウム及びスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C~C-アルキル)スルホキソニウムである。
【0007】
許容される酸付加塩のアニオンは、主にクロリド、ブロミド、フルオリド、硫酸水素、スルフェート、リン酸二水素、リン酸水素、ホスフェート、ニトレート、炭酸水素、カルボネート、ヘキサフルオロシリケート、ヘキサフルオロホスフェート、ベンゾエート及びC~C-アルカン酸のアニオン、好ましくはホルメート、アセテート、プロピオネート及びブチレートである。これらは、化合物Iを、対応するアニオンの酸、好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸又は硝酸と反応させることによって形成することができる。
【0008】
式Iの化合物は、1種又は複数の立体異性体として存在することができる。様々な立体異性体には、エナンチオマー、ジアステレオマー、非対称基の単結合に関する制限された回転から生じるアトロピソマー及び幾何異性体が含まれる。これらも本発明の主題の一部を形成する。当業者であれば、1つの立体異性体は、他の立体異性体に対して濃縮された場合又は他の立体異性体から分離された場合、より活性であり得、且つ/又は有益な効果を示し得ることを理解するであろう。さらに、当業者は、前記立体異性体を分離、濃縮及び/又は選択的に調製する方法を知っている。本発明の化合物は、立体異性体の混合物、例えばラセミ体、個々の立体異性体又は光学活性体として存在し得る。
【0009】
式Iの化合物は、生物学的活性が異なり得る異なる結晶変性体で存在し得る。これらも本発明の主題の一部を形成する。
【0010】
変数に関して、化合物Iの調製中に得られる中間体の実施形態は、式Iの化合物の実施形態に対応する。「化合物I」という用語は、式Iの化合物を指す。
【0011】
以下では、中間体化合物をさらに説明する。当業者であれば、置換基の好ましさ、特に化合物Iに関連して本明細書で示されるそれぞれの置換基について以下の表で示される置換基の好ましさも、それに応じて中間体に適用されることを容易に理解するであろう。それにより、それぞれの場合における置換基は、互いに独立して又はより好ましくは組み合わせて、本明細書において定義されるような意味を有する。
【0012】
合成により異性体の混合物が得られる場合、場合により、個々の異性体は、使用するための仕上げ中又は適用中(例えば、光、酸又は塩基の作用下)に相互変換される可能性があるため、一般に、分離は、必ずしも必要ではない。このような変換は、使用後にも、例えば処理された植物中の植物の処理又は防除される有害な真菌において起り得る。
【0013】
上記の変数の定義では、一般的に対象の置換基を代表する総称が使用されている。「C~C」という用語は、対象の置換基又は置換基部分において、それぞれの場合に可能な炭素原子数を示す。
【0014】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。
【0015】
「C~C-アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-2-メチルプロピルを意味する。同様に、「C~C-アルキル」という用語は、2~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝アルキル基、例えばエチル、プロピル(n-プロピル)、1-メチルエチル(イソ-プロピル)、ブチル、1-メチルプロピル(sec.-ブチル)、2-メチルプロピル(イソ-ブチル)、1,1-ジメチルエチル(tert.-ブチル)を意味する。
【0016】
「C~C-ハロゲンアルキル」という用語は、これらの基中の水素原子の一部又は全部が、上記のようなハロゲン原子によって置換され得る、上記で定義された1個又は6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。例としては、「C~C-ハロゲンアルキル」、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル又はペンタフルオロエチルが挙げられる。
【0017】
「C~C-アルコキシ」という用語は、アルキル基の任意の位置において酸素を介して結合している1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝アルキル基を意味する。例としては、「C~C-アルコキシ」基、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ又は1,1-ジメチルエトキシが挙げられる。
【0018】
「C~C-ハロゲンアルコキシ」という用語は、これらの基中の水素原子の一部又は全部が、上記のようなハロゲン原子によって置換され得る、上記で定義されたC~C-アルコキシ基を意味する。例としては、「C~C-ハロゲンアルコキシ」基、例えばOCHF、OCHF、OCF、OCHCl、OCHCl、OCCl、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、OC、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、OCH-C、OCF-C、1-フルオロメチル-2-フルオロエトキシ、1-クロロメチル-2-クロロエトキシ、1-ブロモメチル-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ又はノナフルオロブトキシが挙げられる。
【0019】
「C~C-アルケニル」という用語は、2~6個の炭素原子及び任意の位置に二重結合を有する直鎖又は分枝不飽和炭化水素基を意味する。例としては、「C~C-アルケニル」基、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル(アリル)、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニルが挙げられる。
【0020】
「C~C-ハロゲンアルケニル」という用語は、これらの基中の水素原子の一部又は全部が、上記のようなハロゲン原子によって置換され得る、上記で定義された2個又は6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
【0021】
「C~C-アルケニルオキシ」という用語は、アルケニル基の任意の位置において酸素を介して結合している2~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝アルケニル基を意味する。例としては、「C~C-アルケニルオキシ」基が挙げられる。
【0022】
「C~C-アルキニル」という用語は、2~6個の炭素原子を有し、且つ少なくとも1個の三重結合を含む直鎖又は分枝不飽和炭化水素基を意味する。例えば、「C~C-アルキニル」基、例えばエチニル、プロプ-1-イニル、プロプ-2-イニル(プロパルギル)、ブト-1-イニル、ブト-2-イニル、ブト-3-イニル、1-メチル-プロプ-2-イニルが挙げられる。
【0023】
「C~C-ハロゲンアルキニル」という用語は、これらの基中の水素原子の一部又は全部が、上記のようなハロゲン原子によって置換され得る、上記で定義された2個又は6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
【0024】
「C~C-アルキニルオキシ」という用語は、アルキニル基の任意の位置において酸素を介して結合している2~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝アルキニル基を意味する。例としては、「C~C-アルキニルオキシ」基が挙げられる。
【0025】
「C~C-シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの3~6個の炭素環員を有する単環式飽和炭化水素基を意味する。したがって、飽和3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のカルボシクリル又は炭素環は、「C~C10-シクロアルキル」である。
【0026】
「C~C-シクロアルケニル」という用語は、3~6個の炭素環員及び少なくとも1個の二重結合を有する単環式部分不飽和3員、4員、5員又は6員炭素環、例えばシクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニルを意味する。したがって、部分的に不飽和の3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のカルボシクリル又は炭素環は、「C~C10-シクロアルケニル」である。
【0027】
「C~C-シクロアルキル-C~C-アルキル」という用語は、アルキル基の1個の水素原子が、(上記で定義された)3~8個の炭素原子を有するシクロアルキル基によって置換されている、(上記で定義された)1~4個の炭素原子を有するアルキルを意味する。
【0028】
「N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む、飽和又は部分的に不飽和の3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員又は10員のヘテロシクリル又はヘテロ環」という用語は、飽和及び部分不飽和複素環の両方を意味すると理解され、複素環の環構成員原子は、炭素原子に加えて、O、N及びSの群から独立して選択されるヘテロ原子を含む。例えば、
環員としてO、N及びSからなる群から選択される1又は2個のヘテロ原子を含有する3員又は4員の飽和複素環、例えばオキシラン、アジリジン、チイラン、オキセタン、アゼチジン、チエタン、[1,2]ジオキセタン、[1,2]ジチエタン、[1,2]ジアゼチジン;並びに
環員としてO、N及びSからなる群からの1、2又は3個のヘテロ原子を含む、5又は6員飽和又は部分不飽和複素環、例えば2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソキサゾリジニル、4-イソキサゾリジニル、5-イソキサゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、1,2,4-オキサジアゾリジン-3-イル、1,2,4-オキサジアゾリジン-5-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-3-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-5-イル、1,2,4-トリアゾリジン-3-イル、1,3,4-オキサジアゾリジン-2-イル、1,3,4-チアジアゾリジン-2-イル、1,3,4-トリアゾリジン-2-イル、2,3-ジヒドロフル-2-イル、2,3-ジヒドロフル-3-イル、2,4-ジヒドロフル-2-イル、2,4-ジヒドロフル-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-2-イル、2,3-ジヒドロチエン-3-イル、2,4-ジヒドロチエン-2-イル、2,4-ジヒドロチエン-3-イル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、2-イソキサゾリン-3-イル、3-イソキサゾリン-3-イル、4-イソキサゾリン-3-イル、2-イソキサゾリン-4-イル、3-イソキサゾリン-4-イル、4-イソキサゾリン-4-イル、2-イソキサゾリン-5-イル、3-イソキサゾリン-5-イル、4-イソキサゾリン-5-イル、2-イソチアゾリン-3-イル、3-イソチアゾリン-3-イル、4-イソチアゾリン-3-イル、2-イソチアゾリン-4-イル、3-イソチアゾリン-4-イル、4-イソチアゾリン-4-イル、2-イソチアゾリン-5-イル、3-イソチアゾリン-5-イル、4-イソチアゾリン-5-イル、2,3-ジヒドロピラゾル-1-イル、2,3-ジヒドロピラゾル-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾル-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾル-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾル-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾル-1-イル、3,4-ジヒドロピラゾル-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾル-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾル-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾル-1-イル、4,5-ジヒドロピラゾル-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾル-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾル-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾル-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾル-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾル-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾル-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-4-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾル-4-イル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1,3-ジオキサン-5-イル、2-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-ヘキサヒドロピリダジニル、4-ヘキサヒドロピリダジニル、2-ヘキサヒドロピリミジニル、4-ヘキサヒドロピリミジニル、5-ヘキサヒドロピリミジニル、2-ピペラジニル、1,3,5-ヘキサヒドロトリアジン-2-イル及び1,2,4-ヘキサヒドロトリアジン-3-イル並びにまた対応する-イリデン基;並びに
7員飽和又は部分不飽和複素環、例えばテトラ-及びヘキサヒドロアゼピニル、例えば2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、3,4,5,6-テトラヒドロ[2H]アゼピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、ヘキサヒドロアゼピン-1-、-2-、-3-若しくは-4-イル、テトラ-及びヘキサヒドロオキセピニル、例えば2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-若しくは-7-イル、ヘキサヒドロアゼピン-1-、-2-、-3-若しくは-4-イル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピニル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,4-ジアゼピニル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,3-オキサゼピニル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,4-オキサゼピニル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,3-ジオキセピニル、テトラ-及びヘキサヒドロ-1,4-ジオキセピニル並びに対応する-イリデン基。
【0029】
「置換されている」という用語は、1、2、3又は可能な最大数までの置換基によって置換されていることを意味する。
【0030】
「5員又は6員ヘテロアリール」又は「5員又は6員ヘテロ芳香族」という用語は、炭素原子に加えて、N、O及びSからなる群から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む芳香族環系、例えば、
5員ヘテロアリール、例えばピロール-1-イル、ピロール-2-イル、ピロール-3-イル、チエン-2-イル、チエン-3-イル、フラン-2-イル、フラン-3-イル、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、ピラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、オキサゾール-5-イル、イソキサゾール-3-イル、イソキサゾール-4-イル、イソキサゾール-5-イル、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル、イソチアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾリル-1-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル及び1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル;又は
6員ヘテロアリール、例えばピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-4-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、ピラジン-2-イル及び1,3,5-トリアジン-2-イル及び1,2,4-トリアジン-3-イルを意味する。
【0031】
以下では、本発明化合物の特定の実施形態について説明する。そこでは、それぞれの置換基の具体的な意味がさらに詳述され、その意味は、それぞれの場合において、それ自体であるが、互いに任意の組み合わせでも本発明の特定の実施形態である。
【0032】
さらに、変数に関して、一般に、化合物Iの実施形態は、中間体にも適用される。
【0033】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、Hである。
【0034】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、O-C~C-アルキル、O-C~C-アルケニル、O-C~C-アルキニル、C~C-シクロアルキルから選択される。
【0035】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、ハロゲン、特にF、Cl、Br又はl、より具体的にはF、Cl又はBr、特にF又はClである。
【0036】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、Fである。
【0037】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、Clである。
【0038】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、Brである。
【0039】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、CNである。
【0040】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-アルキル、特にC~C-アルキル、例えばCH又はC、特にCH又はCHCHである。
【0041】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-ハロゲンアルキル、特にC~C-ハロゲンアルキル、例えばCFである。
【0042】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-アルケニル、特にC~C-アルケニル、例えばCH=CH、C(CH)=CH、CHCH=CHである。
【0043】
式Iのさらに具体的な実施形態によれば、Rは、C~C-ハロゲンアルケニル、特にC~C-ハロゲンアルケニル、より特にC~C-ハロゲンアルケニル、例えばCH=CHF、CH=CHCl、CH=CF、CH=CCl、CHCH=CHF、CHCH=CHCl、CHCH=CF、CHCH=CCl、CFCH=CF、CClCH=CCl、CFCF=CF、CClCCl=CClである。
【0044】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-アルキニル又はC~C-ハロゲンアルキニル、特にC~C-アルキニル又はC~C-ハロゲンアルキニル、例えばC≡CH、CHC≡CH、C≡CCl、CHC≡CCl又はCClC≡CClである。
【0045】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルキル、特にC~C-アルキル、より特にC~C-アルコキシである。Rは、OCH又はOCHCHなどである。式Iのさらなる具体的な実施形態において、Rは、O-C~C-アルキルである。
【0046】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルケニル、特にC~C-アルケニル、より特にC~C-アルケニルである。Rは、OCH=CH、OCHCH=CHなどである。
【0047】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルキニル、特にC~C-アルキニル、特にC~C-アルキニル、より特にC~C-アルキニルである。Rは、O-CH-C≡CHなどである。
【0048】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-シクロアルキル、特にシクロプロピル又はシクロブチルである。
【0049】
本発明によるRの特に好ましい実施形態を以下の表P2に示し、行P2-1~P2-21の各行は、本発明の1つの特定の実施形態に対応し、P2-1~P2-21は、互いに任意の組み合わせでも本発明の好ましい実施形態である。Rが結合している炭素原子への接続点は、図面中「#」で示されている。
【0050】
【表1】
【0051】
式Iの1つの実施形態によれば、Rは、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-シクロアルキル、特にCH、C、CF、CHF、CHF、シクロプロピル、シクロブチル、より特にCH、CHF、CFH、CF、シクロプロピル、シクロブチル、最も好ましくはCH、CF、CFHからなる群から選択される。
【0052】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-アルキル、特にC~C-アルキル、例えばCH又はC、特にCH又はCHCHである。
【0053】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-ハロゲンアルキル、特にC~C-ハロゲンアルキル、例えばCF、FCH、FCH、CFCHである。
【0054】
式Iのなおさらなる実施形態によれば、Rは、C~C-アルケニル、特にC~C-アルケニル、例えばCH=CH、C(CH)=CH、CHCH=CHである。
【0055】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-アルキニル又はC~C-ハロゲンアルキニル、特にC~C-アルキニル又はC~C-ハロゲンアルキニル、例えばC≡CH、CHC≡CH、C≡CCl、CHC≡CCl又はCClC≡CClである。
【0056】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルキル、特にC~C-アルキル、より具体的にはC~C-アルコキシである。Rは、OCH又はOCHCHなどである。
【0057】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルケニル、特にC~C-アルケニル、より特にC~C-アルケニルである。Rは、OCH=CH、OCHCH=CHなどである。
【0058】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-アルキニル、特にC~C-アルキニル、特にC~C-アルキニル、より特にC~C-アルキニルである。Rは、O-CH-C≡CHなどである。
【0059】
式Iのさらなる特定の実施形態によれば、Rは、O-C~C-ハロゲンアルキニル、特にOCF、OCCl、OFCH、OClCH、OFCH、OClCH、OCFCH、OCClCH又はOCFCHF、より特にOCF、OFCH、OFCHである。
【0060】
式Iのさらに別の実施形態によれば、Rは、C~C-シクロアルキル、特にシクロプロピル、シクロブチルである。
【0061】
本発明によるRの特に好ましい実施形態を以下の表P3に示し、行P3-1~P3-17の各行は、本発明の1つの特定の実施形態に対応し、P3-1~P3-17は、互いに任意の組み合わせでも本発明の好ましい実施形態である。Rが結合している炭素原子への接続点は、図面中「#」で示されている。
【0062】
【表2】
【0063】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、Hである。
【0064】
式Iの化合物の一実施形態によれば、
は、それぞれの場合において、独立して、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、C~C-アルキル-O-C~C-アルキル、フェニル、ベンジルから選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R5aによって置換されており、1~3個の基R5aは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択される。
【0065】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、それぞれの場合において、独立して、C~C-アルキル(実施形態5.1)、C~C-ハロゲンアルキル(実施形態5.2)、C~C-アルキル-O-C~C-アルキル(実施形態5.3)、フェニル、CH-フェニル(実施形態5.4)から選択され、フェニル及びCH-フェニルは、未置換であるか、又は1個若しくは2個のハロゲンによって置換されている。
【0066】
式Iの化合物の1つのさらなる実施形態によれば、Rは、CH又はCFである。
【0067】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、Rは、CHである。
【0068】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、Rは、CHCH、CH(CH、CH(CH)CHCH、C(CH、CH-CH(CH、CH-C(CH、CH-O-CHである。
【0069】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、Rは、フェニル、2-F-フェニル、4-F-フェニル、2,4-F-フェニル、2-Cl-フェニル、4-Cl-フェニル、CH-フェニル、CH-2-F-フェニル、CH-4-F-フェニルである。
【0070】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、それぞれの場合において、F、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、C~C-アルケニル、C~C-ハロゲンアルケニル、C~C-アルキニル、C~C-ハロゲンアルキニル、C~C-アルキル-O-C~C-アルキル、フェニル、ベンジル、C~C-アルキル-O-フェニルから独立して選択され、
のフェニル及びベンジル部分は、未置換であるか、又は1~3個の基R6aによって置換されており、1~3個の基R6aは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキル、O-C~C-アルキルから選択される。
【0071】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Rは、それぞれの場合において、C~C-アルキル(実施形態6.1)、C~C-アルキル-O-フェニル(実施形態6.2)、C~C-アルキル-O-C~C-アルキル(実施形態6.3)から独立して選択される。
【0072】
式Iの化合物のさらなる一実施形態において、Rは、CHCH、CH(CH、CH(CH)CHCH、C(CH、CH-CH(CH、CH-C(CH、CH-CH(CH)-C(CH、CH-CH-C(CH、CH-O-CH、CH-O-(CH、CH-O-フェニルである。
【0073】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、R及びRは、それらが結合されているC原子と一緒になって、C~C-シクロアルキル又はO及びSからなる群からの1、2若しくは3個のヘテロ原子を含有する3員~6員の飽和複素環を形成し、シクロアルキル又は複素環は、未置換であるか、又はハロゲン、C~C-アルキル、C~C-ハロゲンアルキルによって置換され得る。
【0074】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、R及びRは、C~C-シクロアルキルを形成する(実施形態6.4)。
【0075】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、R及びRは、O及びSからなる群からの1、2又は3個のヘテロ原子を含有する3員~6員飽和複素環を形成する。
【0076】
式Iの化合物のさらなる一実施形態によれば、R及びRは、1個のOを含有する3員~6員飽和複素環を形成する(実施形態6.5)。
【0077】
本発明によるR、Rの好ましい実施形態を以下の表P5に示し、行P5-1~P5-18の各行は、本発明の特定の一実施形態に対応し、P5-1~P5-18は、互いに任意の組み合わせでも本発明の好ましい実施形態である。R及びRが結合している炭素原子への接続点は、図面において「#」で示されている。
【0078】
【表3】
【0079】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Xは、それぞれの場合において、ハロゲン(実施形態X.1)、CN、C~C-アルキル(実施形態X.2)、C~C-ハロゲンアルキル(実施形態X.3)、O-C~C-アルキル(実施形態X.4)、O-C~C-ハロゲンアルキル(実施形態X.5)から独立して選択される。
【0080】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Xは、それぞれの場合において、ハロゲン、O-C~C-アルキルから独立して選択される。
【0081】
式Iの化合物の一実施形態によれば、Xは、それぞれの場合において、独立して、F又はClから選択される。
【0082】
式Iの化合物の一実施形態において、Xは、C~C-シクロアルキルである。
【0083】
式Iの化合物の一実施形態において、nは、0である。
【0084】
式Iの化合物の一実施形態において、nは、1である。
【0085】
式Iの化合物の一実施形態において、nは、2である。
【0086】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化2】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0087】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化3】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0088】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化4】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0089】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化5】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0090】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化6】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0091】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化7】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0092】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化8】
に定義される通りであり、及びXは、Fである。
【0093】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化9】
に定義される通りであり、及びXは、F、Cl、I、CH、シクロプロピル、CH=CH、C≡CH、OCH、OCHF、CF、CHF、CHCH、CNから選択される。
【0094】
一実施形態において、Xnは、以下:
【化10】
に定義される通りであり、及びXは、Fである。
【0095】
さらなる態様において、本発明は、以下に定義される式Iの化合物において、変数R、R及びX(実施形態X.1~X.6によって表される)、nのそれぞれについて上記で定義される実施形態の好ましい組み合わせを表す、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【化11】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】
【表6】
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】
【表9】
【0102】
【表10】
【0103】
【表11】
【0104】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.1によって表され、且つRが実施形態6.1によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0105】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.2によって表され、且つRが実施形態6.1によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0106】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.3によって表され、且つRが実施形態6.1によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0107】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.4によって表され、且つRが実施形態6.1によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0108】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.1によって表され、且つRが実施形態6.2によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0109】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.2によって表され、且つRが実施形態6.2によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0110】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.3によって表され、且つRが実施形態6.2によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0111】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.4によって表され、且つRが実施形態6.2によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0112】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.1によって表され、且つRが実施形態6.3によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0113】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.2によって表され、且つRが実施形態6.3によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0114】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.3によって表され、且つRが実施形態6.3によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0115】
さらなる態様において、本発明は、Rが実施形態5.4によって表され、且つRが実施形態6.3によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0116】
さらなる態様において、本発明は、R及びRが実施形態6.4によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0117】
さらなる態様において、本発明は、R及びRが実施形態6.5によって表される、表Eに列挙される実施形態E.1~E.275に関する。
【0118】
本発明の好ましい実施形態は、以下の化合物I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6である。これらの式中、置換基R、R及びXnは、独立して、上記で定義される通りであるか、又は好ましくは本明細書に定義される通りである。
【化12】
【0119】
特にそれらの使用の観点から、一実施形態によれば、表1a~7aにまとめられている化合物I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物が好ましい。表中の置換基に関して記載されている基のそれぞれは、さらにそれ自体、それが記載される組み合わせから独立して、対象の置換基の特に好ましい態様である。
【0120】
表1a XnがHであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.1a.B-1~I.A-1.1a.B-180、I.A-2.1a.B-1~I.A-2.1a.B-180、I.A-3.1a.B-1~I.A-3.1a.B-180、I.A-4.1a.B-1~I.A-4.1a.B-180、I.A-5.1a.B-1~I.A-5.1a.B-180、I.A-6.1a.B-1~I.A-6.1a.B-180)。
【0121】
表2a Xnが8-Fであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.2a.B-1~I.A-1.2a.B-180、I.A-2.2a.B-1~I.A-2.2a.B-180、I.A-3.2a.B-1~I.A-3.2a.B-180、I.A-4.2a.B-1~I.A-4.2a.B-180、I.A-5.2a.B-1~I.A-5.2a.B-180、I.A-6.2a.B-1~I.A-6.2a.B-180)。
【0122】
表3a Xnが8-Clであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.3a.B-1~I.A-1.3a.B-180、I.A-2.3a.B-1~I.A-2.3a.B-180、I.A-3.3a.B-1~I.A-3.3a.B-180、I.A-4.3a.B-1~I.A-4.3a.B-180、I.A-5.3a.B-1~I.A-5.3a.B-180、I.A-6.3a.B-1~I.A-6.3a.B-180)。
【0123】
表4a Xnが7,8-Fであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.4a.B-1~I.A-1.4a.B-180、I.A-2.4a.B-1~I.A-2.4a.B-180、I.A-3.4a.B-1~I.A-3.4a.B-180、I.A-4.4a.B-1~I.A-4.4a.B-180、I.A-5.4a.B-1~I.A-5.4a.B-180、I.A-6.4a.B-1~I.A-6.4a.B-180)。
【0124】
表5a Xnが5,8-Fであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.5a.B-1~I.A-1.5a.B-180、I.A-2.5a.B-1~I.A-2.5a.B-180、I.A-3.5a.B-1~I.A-3.5a.B-180、I.A-4.5a.B-1~I.A-4.5a.B-180、I.A-5.5a.B-1~I.A-5.5a.B-180、I.A-6.5a.B-1~I.A-6.5a.B-180)。
【0125】
表6a Xnが7-OCHであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.6a.B-1~I.A-1.6a.B-180、I.A-2.6a.B-1~I.A-2.6a.B-180、I.A-3.6a.B-1~I.A-3.6a.B-180、I.A-4.6a.B-1~I.A-4.6a.B-180、I.A-5.6a.B-1~I.A-5.6a.B-180、I.A-6.6a.B-1~I.A-6.6a.B-180)。
【0126】
表7a Xnが6,8-Fであり、それぞれの個々の化合物のR及びRの組み合わせに関する意味が、それぞれの場合において、表Bの一行に対応する、式I.A-1、I.A-2、I.A-3、I.A-4、I.A-5、I.A-6の化合物(化合物I.A-1.7a.B-1~I.A-1.7a.B-180、I.A-2.7a.B-1~I.A-2.7a.B-180、I.A-3.7a.B-1~I.A-3.7a.B-180、I.A-4.7a.B-1~I.A-5.7a.B-180、I.A-5.7a.B-1~I.A-5.7a.B-180、I.A-6.7a.B-1~I.A-6.7a.B-180)。
【0127】
【表12】
【0128】
【表13】
【0129】
【表14】
【0130】
【表15】
【0131】
【表16】
【0132】
【表17】
【0133】
【表18】
【0134】
【表19】
【0135】
【表20】
【0136】
本発明の化合物は、以下のスキームに示すように製造することができ、このスキームにおいて、特記されない限り、各変数の定義は、式Iの化合物について上記で定義した通りである。式Iの化合物は、従来技術に記載されている方法に従って又は方法と同様に調製することができる。この合成は、市販されている出発物質又は従来の手順に従って容易に入手可能な化合物から出発して調製することができる出発物質を利用するものである。
【0137】
例えば、化合物Iは、有機溶媒中、パラジウム錯体を用いて、式3で表されるボロン酸誘導体と式2で表されるトリフレート誘導体との間のパラジウム触媒による鈴木カップリング反応によって調製することができる。国際公開第2009119089A1号パンフレットに記載されているように、高温、好ましくは60~160℃において、1等量のトリフレート誘導体2に対して、式3で表されるボロン酸誘導体を1~3等量用いて反応を行うことが好ましい。
【化13】
【0138】
式2の化合物は、国際公開第2009119089A1号パンフレット及び欧州特許第2179994B1号明細書に記載されているように、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの有機ハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒中、塩基、例えばピリジン、2,6-ルチジン、2,3,5-コリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びジイソプロピルエチルアミン;又は第三級環式アミン、例えば1.4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、l,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、l,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン若しくは芳香族アミン、例えばN,N-ジメチルアニリン、Ν,Ν-ジエチルアニリン、4-ジメチルアミノピリジンの存在下、トリフル酸無水物による処理によって環式アミド化合物4から調製することができる。
【化14】
【0139】
式4の環式アミド化合物は、市販されているか、又は有機溶媒中及びp-トルエンスルホン酸(p-TsOH)、ピリジニウムp-トルエンスルホネート、硫酸若しくは酢酸のような酸の存在下、ジメトキシアルカン又はジメトキシシクロアルカンとのアセタール形成により、それぞれのサリチル酸アミド5から入手することができる(先行例については、例えば、Tetrahedron(2015),71(34),5554-5561、Journal of Organic Chemistry(1981),46(16),3340-2、Bioorganic&Medicinal Chemistry(2006),14(6),1978-1992を参照されたい)。
【0140】
式4の化合物は、ピロリジン、モルホリンなどの第二級アミンを触媒として、サリチル酸アミド5とケトン7との縮合によっても調製可能である。この反応は、10%アミン触媒を用いた還流ベンゼン又はトルエン中で実行することが最適である(先行例としては、例えばJ.Org.Chem.1981,46,3340-3342、Synthesis 1978,886を参照されたい)。
【化15】
【0141】
化合物I及びその組成物は、土壌伝染性真菌を含む幅広い植物病原菌、特にネコブカビ綱(Plasmodiophoromycetes)、卵菌綱(Peronosporomycetes)(卵菌類(Oomycetes)と同義)、ツボカビ綱(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全菌類(Deuteromycetes)(不全菌類(Fungi imperfecti)と同義)の分類に由来するものに対して有効な殺真菌剤としてそれぞれ好適である。これらは、葉面殺真菌剤、種子粉衣用殺真菌剤及び土壌殺真菌剤として作物保護に使用することができる。
【0142】
化合物I及びその組成物は、好ましくは、種々の栽培植物、例えば穀類、例えばコムギ、ライムギ、オオムギ、ライコムギ、オートムギ又はイネ;ビート、例えばテンサイ又は飼料用ビート;果物、例えばナシ状果(リンゴ、ナシなど)、石果(例えば、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ)又は液果とも呼ばれるソフトフルーツ(イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、スグリなど);マメ科植物(例えば、レンズマメ、エンドウ、アルファルファ又はダイズ);油脂植物、例えばナタネ、カラシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、カカオ豆、ヒマシ油植物、アブラヤシ、ピーナッツ又はダイズ;ウリ科植物、例えばカボチャ、キュウリ又はメロン;繊維植物、例えばワタ、アマ、大麻又はオウマ;柑橘類、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ又はミカン;野菜、例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ウリ類又はパプリカ;クスノキ科植物、例えばアボカド、シナモン又はカンファー;エネルギー及び原料植物、例えばトウモロコシ、ダイズ、ナタネ、サトウキビ又はアブラヤシ;トウモロコシ;タバコ;ナッツ;コーヒー;チャノキ;バナナ;ブドウ(テーブルグレープ及びグレープジュース用ブドウ);ホップ;シバ;ハイノキ(ステビアともいう);天然ゴム植物;又は観葉植物及び森林植物、例えば花、低木、広葉樹又は常緑樹(針葉樹、ユーカリなど);種子などの植物繁殖材料;及びこれらの植物の作物材料における植物病原菌の防除に有用である。
【0143】
より好ましくは、化合物I及びその組成物は、それぞれ農作物、例えばジャガイモ、テンサイ、タバコ、コムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、ナタネ、マメ科植物、ヒマワリ、コーヒー又はサトウキビ;果物;ブドウ;観葉植物;又は野菜、例えばキュウリ、トマト、マメ又はカボチャに対する真菌を防除するために用いられる。
【0144】
「植物繁殖材料」という用語は、種子などの植物の生殖部分;並びに挿し木及び塊茎(例えば、ジャガイモ)などの植物の増殖に使用可能な生長能力のある植物材料の全てを示すものであると理解される。これには、植物の種子、根、果実、塊茎、球根、根茎、芽、新芽並びに発芽後又は土から出た後に移植される苗及び若い植物を含む他の部分が含まれる。
【0145】
好ましくは、それぞれ化合物I及びその組成物による植物繁殖材料の処理は、コムギ、ライムギ、オオムギ及びオートムギなどの穀類;イネ、トウモロコシ、ワタ及びダイズ上の真菌を防除するために使用される。
【0146】
本発明によれば、上記の全ての栽培植物は、それぞれの栽培植物に属する全ての種、亜種、変種、品種及び/又は雑種を含むものとして理解され、特にコムギ及びオオムギなどの穀類並びにナタネにおける冬品種及び春品種、例えば冬コムギ、春コムギ、冬オオムギなどを含むが、これらに限定されない。
【0147】
トウモロコシ(corn)は、飼料用トウモロコシ及びスイートコーンなどのあらゆる種類を含むトウモロコシ(Indian corn)又はトウモロコシ(maize)(Zea mays)としても知られている。本発明によれば、全てのトウモロコシ(maize)又はトウモロコシの亜種及び/若しくは変種、特にフラワーコーン(Zea mays var.amylacea)、ポップコーン(Zea mays var.everta)、デントコーン(Zea mays var.indentata)、フリントコーン(Zea mays var.indurata)、スイートコーン(Zea mays var.saccharata及びvar.rugosa)、ワキシーコーン(Zea mays var.ceratina)、アミロメイズ(高アミロースZea mays品種)、有ふ種トウモロコシ又はワイルドメイズ(Zea mays var.tunicata)及びストライプドトウモロコシ(Zea mays var.japonica)が含まれる。
【0148】
ほとんどのダイズ品種は、無限及び有限生長習性に分類されるが、ダイズの野生の祖先であるグリシネ・ソヤ(Glycine soja)は、無限である(PNAS 2010,107(19)8563-856)。無限生長習性(成熟度グループ、MG00~MG4.9)は、開花が始まった後も植物成長が継続することを特徴とする一方、有限ダイズ品種(MG5~MG8)は、開花が始まった時点で植物成長の大部分が終了していることを特徴とする。本発明によれば、全てのダイズ栽培品種又は品種が含まれ、特に無限及び有限栽培品種又は品種が含まれる。
【0149】
「栽培植物」という用語は、植物に新たな形質を付与するか又は既に存在する形質を改変するために変異導入又は遺伝子工学により改変されている植物を含むものとして理解される。変異導入は、X線又は変異原性化学物質を使用するランダム変異導入のみならず、植物ゲノムの特定の遺伝子座に変異を作製するための標的変異導入も含む。多くの標的変異導入では、オリゴヌクレオチド又はCRISPR/Cas、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、TALEN又はメガヌクレアーゼのようなタンパク質を使用している。遺伝子工学では、通常、自然環境下では交配、変異誘発又は自然の組換えによって容易に得ることができない改変を植物ゲノムに加えるために、組換えDNA技法を使用している。典型的には、形質を追加又は形質を改良若しくは改変するために1又は複数の遺伝子を植物のゲノムに組み込む。このような組み込まれる遺伝子は、導入遺伝子とも称され、このような導入遺伝子を含む植物は、遺伝子導入植物と称される。植物形質転換のプロセスでは、通常、導入遺伝子が組み込まれるゲノム遺伝子座が異なるいくつかの形質転換イベントが発生する。特定のゲノム遺伝子座に特定の導入遺伝子を含む植物は、通常、特定の「イベント」を含むと表現され、これは、特定のイベント名で参照される。植物中に導入されるか又は改変されている形質としては、除草剤耐性、昆虫抵抗性、高い収量及び渇水などの非生物的条件に対する耐性が挙げられる。
【0150】
除草剤耐性は、変異導入及び遺伝子工学を用いることによって付与される。突然変異育種によってアセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤除草剤に対する耐性が付与された植物は、例えば、Clearfield(登録商標)の名称で入手可能な植物品種である。導入遺伝子により、グリホサート、グルホシネート、2,4-D、ジカンバ、ブロモキシニル及びイオキシニルなどのオキシニル除草剤、スルホニルウレア除草剤、ALS阻害剤並びにイソキサフルトール及びメソトリオンなどの4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤に対する除草剤耐性が付与される。
【0151】
除草剤耐性形質を付与する導入遺伝子は、以下を含む:グリホサート耐性付与:cp4 epsps、epsps grg23ace5、mepsps、2mepsps、gat4601、gat4621、goxv247;グルホシネート耐性付与:pat及びbar;2,4-D耐性付与:aad-1、aad-12;ジカンバ耐性付与:dmo;オキシニル除草剤耐性付与:bxn;スルホニルウレア除草剤耐性付与:zm-hra、csr1-2、gm-hra、S4-HrA、ALS阻害剤耐性付与:csr1-2;HPPD阻害剤耐性付与:hppdPF、W336、avhppd-03。
【0152】
除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入トウモロコシイベントは、DAS40278、MON801、MON802、MON809、MON810、MON832、MON87411、MON87419、MON87427、MON88017、MON89034、NK603、GA21、MZHG0JG、HCEM485、VCO-Φ1981-5、676、678、680、33121、4114、59122、98140、Bt10、Bt176、CBH-351、DBT418、DLL25、MS3、MS6、MZIR098、T25、TC1507及びTC6275を含むが、限定されない。除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入ダイズイベントは、GTS40-3-2、MON87705、MON87708、MON87712、MON87769、MON89788、A2704-12、A2704-21、A5547-127、A5547-35、DP356043、DAS44406-6、DAS68416-4、DAS-81419-2、GU262、SYHTΦH2、W62、W98、FG72及びCV127を含むが、限定されない。除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入ワタイベントは、19-51a、31707、42317、81910、281-24-236、3006-210-23、BXN10211、BXN10215、BXN10222、BXN10224、MON1445、MON1698、MON88701、MON88913、GHB119、GHB614、LLCotton25、T303-3及びT304-40を含むが、限定されない。除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入キャノーライベントは、例えば、MON88302、HCR-1、HCN10、HCN28、HCN92、MS1、MS8、PHY14、PHY23、PHY35、PHY36、RF1、RF2及びRF3であるが、他を排除しない。
【0153】
昆虫耐性を付与する導入遺伝子は、好ましくは、cry1A、cry1Ab、cry1Ab-Ac、cry1Ac、cry1A.105、cry1F、cry1Fa2、cry2Ab2、cry2Ae、mcry3A、ecry3.1Ab、cry3Bb1、cry34Ab1、cry35Ab1、cry9C、vip3A(a)、vip3Aa20のようなバシラス属菌種(Bacillus spp.)の毒素遺伝子及びその合成変異体である。さらに、CpTI及びpinIIのようなプロテアーゼ阻害剤をコードする遺伝子などの植物由来の導入遺伝子を用いることもできる。さらなるアプローチは、dvsnf7などの導入遺伝子を用いて、植物で二本鎖RNAを生産する。
【0154】
殺虫性タンパク質又は二本鎖RNAを産生するための遺伝子を含む遺伝子導入トウモロコシイベントは、Bt10、Bt11、Bt176、MON801、MON802、MON809、MON810、MON863、MON87411、MON88017、MON89034、33121、4114、5307、59122、TC1507、TC6275、CBH-351、MIR162、DBT418及びMZIR098を含むが、限定されない。殺虫性タンパク質を産生するための遺伝子を含む遺伝子導入ダイズイベントは、MON87701、MON87751及びDAS-81419を含むが、限定されない。殺虫性タンパク質を産生するための遺伝子を含む遺伝子導入ワタイベントは、SGK321、MON531、MON757、MON1076、MON15985、31707、31803、31807、31808、42317、BNLA-601、Event1、COT67B、COT102、T303-3、T304-40、GFMCry1A、GK12、MLS9124、281-24-236、3006-210-23、GHB119及びSGK321を含むが、限定されない。
【0155】
導入遺伝子athb17(例えば、トウモロコシイベントMON87403)又はbbx32(例えば、ダイズイベントMON87712)を用いて、収量が増加した栽培植物が作成される。
【0156】
油量が改変された栽培植物は、導入遺伝子:gm-fad2-1、Pj.D6D、Nc.Fad3、fad2-1A及びfatb1-A(例えば、ダイズイベント260-05、MON87705及びMON87769)を使用することによって作成される。
【0157】
導入遺伝子cspB(トウモロコシイベントMON87460)及びHahb-4(ダイズイベントIND-ΦΦ41Φ-5)を使用することにより、干ばつなどの生物的条件に対する耐性が作成される。
【0158】
形質の組み合わせは、多くの場合、形質転換イベントに含まれる遺伝子を組み合わせるか又は育種プロセスで異なるイベントを組み合わせ、積み重ねられた形質を有する栽培植物を得ることによって行われる。好ましい形質の組み合わせは、異なる群の除草剤に対する除草剤耐性形質の組み合わせ、異なる種類の昆虫に対する昆虫耐性、特に鱗翅目及び鞘翅目昆虫に対する耐性の組み合わせ、除草剤耐性及び1種又は複数の昆虫耐性の組み合わせ、除草剤耐性及び収量増加の組み合わせ並びに除草剤耐性及び非生物的条件に対する耐性の組み合わせである。
【0159】
単一形質又は積み重ねられた形質を含む植物並びにこれらの形質を付与する遺伝子及びイベントは、当技術分野でよく知られている。例えば、変異導入された又は組み込まれた遺伝子及びそれぞれのイベントに関する詳細な情報は、団体「国際アグリバイオ事業団(International Service for the Acquisition of Agri-biotech Applications)(ISAAA)」のウェブサイト(http://www.isaaa.org/gmapprovaldatabase)及び団体「環境リスク評価センター(Center for Environmental Risk Assessment)(CERA)」のウェブサイト(http://cera-gmc.org/GMCropDatabase)から入手可能である。特定のイベント及びその検出方法に関するさらなる情報は、キャノーライベントMS1、MS8、RF3、GT73、MON88302、KK179に関して、国際公開第01/031042号パンフレット、国際公開第01/041558号パンフレット、国際公開第01/041558号パンフレット、国際公開第02/036831号パンフレット、国際公開第11/153186号パンフレット、国際公開第13/003558号パンフレット;ワタイベントMON1445、MON15985、MON531(MON15985)、LLCotton25、MON88913、COT102、281-24-236、3006-210-23、COT67B、GHB614、T304-40、GHB119、MON88701、81910に関して、国際公開第02/034946号パンフレット、国際公開第02/100163号パンフレット、国際公開第02/100163号パンフレット、国際公開第03/013224号パンフレット、国際公開第04/072235号パンフレット、国際公開第04/039986号パンフレット、国際公開第05/103266号パンフレット、国際公開第05/103266号パンフレット、国際公開第06/128573号パンフレット、国際公開第07/017186号パンフレット、国際公開第08/122406号パンフレット、国際公開第08/151780号パンフレット、国際公開第12/134808号パンフレット、国際公開第13/112527号パンフレット;トウモロコシイベントGA21、MON810、DLL25、TC1507、MON863、MIR604、LY038、MON88017、3272、59122、NK603、MIR162、MON89034、98140、32138、MON87460、5307、4114、MON87427、DAS40278、MON87411、33121、MON87403、MON87419に関して、国際公開第98/044140号パンフレット、米国特許出願第02/102582号明細書、米国特許出願第03/126634号明細書、国際公開第04/099447号パンフレット、国際公開第04/011601号パンフレット、国際公開第05/103301号パンフレット、国際公開第05/061720号パンフレット、国際公開第05/059103号パンフレット、国際公開第06/098952号パンフレット、国際公開第06/039376号パンフレット、米国特許出願公開第2007/292854号明細書、国際公開第07/142840号パンフレット、国際公開第07/140256号パンフレット、国際公開第08/112019号パンフレット、国際公開第09/103049号パンフレット、国際公開第09/111263号パンフレット、国際公開第10/077816号パンフレット、国際公開第11/084621号パンフレット、国際公開第11/062904号パンフレット、国際公開第11/022469号パンフレット、国際公開第13/169923号パンフレット、国際公開第14/116854号パンフレット、国際公開第15/053998号パンフレット、国際公開第15/142571号パンフレット;ジャガイモイベントE12、F10、J3、J55、V11、X17、Y9に関して、国際公開第14/178910号パンフレット、国際公開第14/178913号パンフレット、国際公開第14/178941号パンフレット、国際公開第14/179276号パンフレット、国際公開第16/183445号パンフレット、国際公開第17/062831号パンフレット、国際公開第17/062825号パンフレット;イネイベントLLRICE06、LLRICE601、LLRICE62に関して、国際公開第00/026345号パンフレット、国際公開第00/026356号パンフレット、国際公開第00/026345号パンフレット;及びダイズイベントH7-1、MON89788、A2704-12、A5547-127、DP305423、DP356043、MON87701、MON87769、CV127、MON87705、DAS68416-4、MON87708、MON87712、SYHT0H2、DAS81419、DAS81419xDAS44406-6、MON87751に関して、国際公開第04/074492号パンフレット、国際公開第06/130436号パンフレット、国際公開第06/108674号パンフレット、国際公開第06/108675号パンフレット、国際公開第08/054747号パンフレット、国際公開第08/002872号パンフレット、国際公開第09/064652号パンフレット、国際公開第09/102873号パンフレット、国際公開第10/080829号パンフレット、国際公開第10/037016号パンフレット、国際公開第11/066384号パンフレット、国際公開第11/034704号パンフレット、国際公開第12/051199号パンフレット、国際公開第12/082548号パンフレット、国際公開第13/016527号パンフレット、国際公開第13/016516号パンフレット、国際公開第14/201235号パンフレットに見ることができる。
【0160】
栽培植物において化合物I及びその組成物のそれぞれを使用することにより、特定の導入遺伝子又はイベントを含む栽培植物に特異的な効果がもたらされ得る。これらの効果は、成長挙動の変化又は生物学的若しくは非生物的ストレス因子に対する耐性を含み得る。この種の効果は、特に、収量の増加、昆虫、線虫、真菌、細菌、マイコプラズマ、ウイルス又はウイロイド病原体に対する抵抗性又は耐性の向上及び早期生長、早熟又は追熟、低温又は高温耐性並びにアミノ酸又は脂肪酸スペクトル又は含有量の変化を含み得る。
【0161】
化合物I及びその組成物は、それぞれ以下の植物病害の原因物質の防除に特に好適である:アルブゴ種(Albugo)(白さび病)であって、観賞植物、野菜におけるもの(例えば、A.カンジダ(A.candida))及びヒマワリにおけるもの(例えば、A.トラゴポゴニス(A.tragopogonis));アルテルナリア種(Alternaria)(黒班病)であって、野菜におけるもの(例えば、A.ダウシ(A.dauci)又はA.ポルリ(A.porri))、ナタネにおけるもの(例えば、A.ブラシシコラ(A.brassicicola)又はA.ブラシカエ(A.brassicae))、テンサイにおけるもの(A.テヌイス(A.tenuis))、果実(例えば、A.グランディス(A.grandis))、イネ、ダイズ、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えば、A.ソラニ(A.solani)、A.グランディス(A.grandis)又はA.アルテルナタ(A.alternata))、トマトにおけるもの(例えば、A.ソラニ(A.solani)又はA.アルテルナタ(A.alternata))及びコムギにおけるもの(例えば、A.トリチシナ(A.triticina));アファノマイセス種(Aphanomyces)であって、テンサイ及び野菜におけるもの;穀物及び野菜におけるアスコキタ種(Ascochyta)、例えばコムギにおけるA.トリチシ(A.tritici)(炭疽病)及びオオムギにおけるA.ホルデイ(A.hordei);トウモロコシにおける眼紋病(Aureobasidium zeae)(トウモロコシ褐斑病(Kapatiella zeae)と同義);ビポラリス種(Bipolaris)及びドレシュレラ種(Drechslera)(テレオモルフ:コクリオボルス種(Cochliobolus))であって、例えばトウモロコシにおけるごま葉枯病(D.マイディス(D.maydis))又はすす紋病(B.ゼイコラ(B.zeicola))、例えば穀物における斑点病(B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))、例えばイネ及びシバにおけるB.オリザエ(B.oryzae);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるブルメリア(Blumeria)(以前にはエリシフェ(Erysiphe))・グラミニス(graminis)(ウドンコ病);灰色かび病菌(Botrytis cinerea)(テレオモルフ:ボトリチニア・フッケリアナ(Botryotinia fuckeliana):灰色かび病)であって、果実及び液果(例えば、イチゴ)、野菜(例えば、レタス、ニンジン、セロリ及びキャベツ)におけるもの;タマネギ科、ナタネ、観賞植物(例えば、Bエリプチカ(B eliptica))、ブドウ、森林植物及びコムギにおける白斑葉枯病(B.squamosa)又は灰色腐敗病(B.allii);レタスにおけるブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)(べと病);落葉樹及び常緑樹におけるセラトシスチス(オフィオストマ(Ophiostoma)と同義)種(Ceratocystis)(根腐れ病又は立ち枯れ病)、例えばニレにおけるC.ウルミ(C.ulmi)(オランダニレ病);セルコスポラ種(Cercospora)(セルコスポラ斑点病)であって、トウモロコシ(例えば、灰斑病:C.ゼアエ-マイディス(C.zeae-maydis))、イネ、テンサイ(例えば、C.ベチコラ(C.beticola))におけるもの、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズにおけるもの(例えば、C.ソジナ(C.sojina)又はC.キクチイ(C.kikuchii))及びイネにおけるもの;マッシュルームにおけるクラドボトリウム(ダクチリウム(Dactylium)と同義)種(Cladobotryum)(例えば、C.ミコフィルム(C.mycophilum)(以前にはダクチリウム・デンドロイデス(Dactylium dendroides、テレオモルフ:ネクトリア・アルベルティニイ(Nectria albertinii)、ネクトリア・ロゼルラ(Nectria rosella)(ヒポマイセス・ロセルルス(Hypomyces rosellus)と同義));クラドスポリウム種(Cladosporium)であって、トマトにおけるもの(例えば、C.フルブム(C.fulvum):葉かび病)及び穀物におけるもの、例えばコムギにおけるC.ヘルバルム(C.herbarum)(黒変病);穀物におけるクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)(バッカク);コクリオボルス(Cochliobolus)(アナモルフ:ビポラーリス(Bipolaris)のヘルミントスポリウム(Helminthosporium))種(斑点病)であって、トウモロコシにおけるもの(C.カルボヌム(C.carbonum))、穀物におけるもの(例えば、C.サチブス(C.sativus)、アナモルフ:B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))及びイネにおけるもの(例えば、C.ミヤベアヌス(C.miyabeanus)、アナモルフ:H.オリザエ(H.oryzae));コレトトリクム(Colletotrichum)(テレオモルフ:グロメレラ(Glomerella))種(炭疽病)であって、ワタにおけるもの(例えば、C.ゴシピイ(C.gossypii))、トウモロコシにおけるもの(例えば、C.グラミニコラ(C.graminicola):炭疽病根腐れ)、ソフトフルーツ、ジャガイモにおけるもの(例えば、C.ココデス(C.coccodes):黒点病))、マメ類におけるもの(例えば、C.リンデムチアヌム(C.lindemuthianum))、ダイズ(例えば、C.トルンカツム(C.truncatum)又はC.グロエオスポリオイデス(C.gloeosporioides))、野菜(例えば、C.ラゲナリウム(C.lagenarium)又はC.カプシキ(C.capsici))、果実(例えば、C.アクタツム(C.acutatum))、コーヒー(例えば、C.コフェアヌム(C.coffeanum)又はC.カハワエ(C.kahawae))におけるもの及び様々な作物におけるC.グロエオスポリオイデス(C.gloeosporioides));イネにおけるコルチキウム種(Corticium)、例えばC.ササキイ(C.sasakii)(紋枯病);ダイズ、ワタ及び観賞植物におけるコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(斑点病);シクロコニウム種(Cycloconium)、例えばオリーブにおけるC.オレアギヌム(C.oleaginum);シリンドロカルポン種(Cylindrocarpon)(例えば、果樹潰瘍病又は幼ブドウの衰弱、テレオモルフ:ネクトリア種(Nectria)又はネオネクトリア種(Neonectria))であって、果樹におけるもの、ブドウにおけるもの(例えば、C.リリオデンドリ(C.liriodendri)、テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri)、黒足病)及び観賞植物におけるもの;ダイズにおけるデマトフォラ(Dematophora)(テレオモルフ:ロゼリニア(Rosellinia))・ネカトリクス(necatrix)(根及び茎腐れ病);ダイズにおけるディアポルテ種(Diaporthe)、例えばD.ファゼオロルム(D.phaseolorum)(苗立ち枯れ病);ドレシュレラ(Drechslera)(ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義、テレオモルフ:ピレノフォラ(Pyrenophora))種であって、トウモロコシにおけるもの、穀物、例えばオオムギにおけるもの(例えば、D.テレス(D.teres)、網斑病)及びコムギにおけるもの(例えば、D.トリチシ-レペンチス(D.tritici-repentis):黄褐色斑病))、イネ及びシバにおけるもの;ブドウにおいて、ホルミチポリア(Formitiporia)(フェリヌス(Phellinus)と同義)・プンクタタ(punctata)、F.メジテラネア(F.mediterranea)、フェオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)(以前にはフェオアクレモニウム・クラミドスポルム(Phaeoacremonium chlamydosporum))、フェオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及び/又はボトリオスフェリア・オブツサ(Botryosphaeria obtusa)に起因するエスカ(Esca)病(胴枯病、アポプレキシー);エルシノエ(Elsinoe)種であって、ナシ状果におけるもの(E.ピリ(E.pyri))及びソフトフルーツにおけるもの(E.ベネタ(E.veneta):炭疽病)並びにブドウにおけるもの(E.アンペリナ(E.ampelina):炭疽病);イネにおけるエンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)(葉すす病);コムギにおけるエピコックム種(Epicoccum)(黒かび病);エリシフェ種(Erysiphe)(ウドンコ病)であって、テンサイにおけるもの(E.ベタエ(E.betae))、野菜におけるもの(例えば、E.ピシ(E.pisi))、例えばウリ科植物におけるもの(例えば、E.シコラセアルム(E.cichoracearum))及びキャベツ、ナタネにおけるもの(例えば、E.クルシフェラルム(E.cruciferarum));果樹、ブドウ及び観賞樹におけるユーチパ・ラタ(Eutypa lata)(ユーチパ潰瘍病又は胴枯病、アナモルフ:シトスポリナ・ラタ(Cytosporina lata)、リベルテラ・ブレファリス(Libertella blepharis)と同義);トウモロコシにおけるエクセロヒルム(Exserohilum)(ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義)種(例えば、E.ツルシクム(E.turcicum));様々な植物におけるフザリウム(Fusarium)(テレオモルフ:ジベレラ(Gibberella))種(立ち枯れ病、根又は茎腐れ病)、例えば穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるF.グラミネアルム(F.graminearum)又はF.クルモルム(F.culmorum)(根腐れ病、黒星病又は赤かび病)、トマトにおけるF.オキシスポルム(F.oxysporum)、ダイズにおけるそれぞれが突然死症候群を引き起こすF.ソラニ(F.solani)(f.グリシネス種(sp.glycines)、現在のF.ビルグリフォルメ(F.virguliforme)と同義)及びF.ツクマニアエ(F.tucumaniae)及びF.ブラシリエンス(F.brasiliense)並びにトウモロコシにおけるF.ベルチシリオイデス(F.verticillioides);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)及びトウモロコシにおけるゲウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(立ち枯れ病);ジベレラ種(Gibberella)であって、穀物におけるもの(例えば、G.ゼアエ(G.zeae))及びイネにおけるもの(例えば、G.フジクロイ(G.fujikuroi)、馬鹿苗病);ブドウ、ナシ状果及び他の植物におけるグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)及びワタにおけるG.ゴシピイ(G.gossypii);イネにおける穀粒ステイン複合病;ブドウにおけるギグナルディア・ビドウェリ(Guignardia bidwellii)(黒腐れ病);バラ科植物及び杜松におけるギムノスポランギウム種(Gymnosporangium)、例えばナシにおけるG.サビネ(G.sabinae)(さび病);トウモロコシ、穀物、ジャガイモ及びイネにおけるヘルミントスポリウム種(Helminthosporium)
(ドレシュレラ(Drechslera)と同義、テレオモルフ:コクリオボルス(Cochliobolus));ヘミレイア種(Hemileia)であって、例えばコーヒーにおけるH.バスタトリクス(H.vastatrix)(コーヒーの葉さび病);ブドウにおけるイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)(クラドスポリウム・ビチス(Cladosporium vitis)と同義);ダイズ及びワタにおけるマクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina)(ファゼオリ(phaseoli)と同義)(根及び茎腐れ病);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるミクロドキウム(Microdochium)(フザリウム(Fusarium)と同義)・ニバレ(nivale)(ピンク雪かび病);ダイズにおけるミクロスフェラ・ディフューザ(Microsphaera diffusa)(ウドンコ病);石果及び他のバラ科植物におけるモニリニア種(Monilinia)、例えばM.ラクサ(M.laxa)、M.フルクチコラ(M.fructicola)及びM.フルクチゲナ(M.fructigena)(モニラ種(Monilia)と同義:花枯病及び枝枯病、褐色腐れ病);穀物、バナナ、ソフトフルーツ及びラッカセイにおけるマイコスフェレラ種(Mycosphaerella)、例えばコムギにおけるM.グラミニコラ(M.graminicola)(アナモルフ:コムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)、以前にはセプトリア・トリチシ(Septoria tritici):セプトリア斑点病)又は及びバナナにおけるM.フィジエンシス(M.fijiensis)(プソイドケルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)と同義:黒シガトカ病)及びM.ムシコラ(M.musicola)、M.アラキジコラ(M.arachidicola)(M.アラキジス(M.arachidis)又はセルコスポラ・アラキジス(Cercospora arachidis)と同義)、ラッカセイにおけるM.ベルケレイイ(M.berkeleyi)、エンドウにおけるM.ピシ(M.pisi)及びアブラナ科の植物におけるM.ブラシシオラ(M.brassiciola);ペロノスポラ種(Peronospora)(べと病)であって、キャベツにおけるもの(例えば、P.ブラシカエ(P.brassicae))、ナタネにおけるもの(例えば、P.パラサイチカ(P.parasitica))、タマネギにおけるもの(例えば、P.デストラクター(P.destructor))、タバコにおけるもの(P.タバキナ(P.tabacina))及びダイズにおけるもの(P.マンシュリカ(P.manshurica));ダイズにおけるファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びP.メイボミエ(P.meibomiae)(ダイズさび病);フィアロフォラ種(Phialophora)、例えばブドウにおけるもの(例えば、P.トラケイフィラ(P.tracheiphila)及びP.テトラスポラ(P.tetraspora))及びダイズにおけるもの(例えば、P.グレガタ(P.gregata):茎腐れ病);ナタネ及びキャベツにおけるフォマ・リンガム(Phoma lingam)(レプトスフェリア・ビグロボサ(Leptosphaeria biglobosa)及びL.マクランス(L.maculans)と同義:根及び茎腐れ病)及びテンサイにおけるP.ベタエ(P.betae)(根腐れ病、斑点病及び苗立ち枯れ病)及びトウモロコシにおけるP.ゼアエマイディス(P.zeae-maydis)(フィルロスチカ・ゼアエ(Phyllostica zeae)と同義);フォモプシス種(Phomopsis)であって、ヒマワリ、ブドウにおけるもの(例えば、P.ビチコラ(P.viticola):茎葉斑点病)及びダイズにおけるもの(例えば、茎腐れ病:P.ファゼオリ(P.phaseoli)、テレオモルフ:ディアポルテ・ファゼオロルム(Diaporthe phaseolorum));トウモロコシにおけるフィゾデルマ・マイディス(Physoderma maydis)(褐色斑病);様々な植物におけるフィトフトラ種(Phytophthora)(立ち枯れ病、根、葉、果実及び茎腐れ病)、例えばパプリカ及びウリ科植物におけるもの(例えば、P.カプシキ(P.capsici))、ダイズにおけるもの(例えば、P.メガスペルマ(P.megasperma)、P.ソヤエ(P.sojae)と同義)、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えば、P.インフェスタンス(P.infestans):葉腐れ病)及び落葉樹におけるもの(例えば、P.ラモルム(P.ramorum):オークの突然死);キャベツ、ナタネ、ダイコン及び他の植物におけるプラスモディフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)(クラブ根病);プラスモパラ種(Plasmopara)、例えばブドウにおけるP.ビチコラ(P.viticola)(ブドウのべと病)及びヒマワリにおけるP.ハルステディイ(P.halstedii);ポドスフェラ種(Podosphaera)(ウドンコ病)であって、バラ科植物、ホップ、ナシ状果類及びソフトフルーツにおけるもの(例えば、リンゴにおけるP.ロイコトリカ(P.leucotricha))及びウリ科植物におけるもの(P.キサンチイ(P.xanthii));ポリミキサ種(Polymyxa)、例えば穀物、例えばオオムギ及びコムギにおけるもの(P.グラミニス(P.graminis))及びテンサイにおけるもの(P.ベタエ(P.betae))及びそれにより感染するウイルス病;穀物、例えばコムギ又はオオムギにおけるプソイドセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(オクリマクラ・ヤルンダエ(Oculimacula yallundae)と同義、O.アクフォリミス(O.acuformis):眼紋病、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ(Tapesia yallundae));様々な植物におけるプソイドペルノスポラ(Pseudoperonospora)(べと病)、例えばウリ科植物におけるP.キュベンシス(P.cubensis)又はホップにおけるP.フミリ(P.humili);ブドウにおけるプソイドペツィクラ・トラケイフィラ(Pseudopezicula tracheiphila)(赤色花火病又はロットブレンナー(rotbrenner)、アナモルフ:フィアロフォラ(Phialophora));様々な植物におけるプッチニア種(Puccinia)(さび病)、穀物、例えばコムギ、オオムギ又はライムギにおけるP.トリチシナ(P.triticina)(褐色さび病又は葉さび病)、P.ストリイホルミス(P.striiformis)(縞さび病又は黄さび病)、P.ホルデイ(P.hordei)(矮化さび病)、P.グラミニス(P.graminis)(茎さび病又は黒さび病)又はP.レコンジタ(P.recondita)(褐色さび病又は葉さび病)、サトウキビにおけるP.クエニイ(P.kuehnii)(オレンジ色さび病)及びアスパラガスにおけるP.アスパラギ(P.asparagi);ナタネにおけるピレノペジザ種(Pyrenopeziza)、例えばP.ブラシカエ(P.brassicae);コムギにおけるピレノフォラ(Pyrenophora)(アナモルフ:ドレシュレラ(Drechslera))・トリチシ-レペンチス(tritici-repentis)(黄褐色斑病)又はオオムギにおけるP.テレス(P.teres)(網斑病);ピリクラリア種(Pyricularia)、例えばイネにおけるP.オリザエ(P.oryzae)(テレオモルフ:マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea):イネイモチ病)並びにシバ及び穀物におけるP.グリセア(P.grisea);シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ナタネ、ヒマワリ、ダイズ、テンサイ、野菜及び様々な他の植物におけるピシウム種(Pythium)(苗立ち枯れ病)(例えば、P.ウルティムム(P.ultimum)又はP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum))及びマッシュルームにおけるP.オリガンドルム(P.oligandrum);ラムラリア種(Ramularia)、例えばオオムギにおけるR.コロ-シグニ(R.collo-cygni)(ラムラリア葉斑点病、生理的葉斑点病)、ワタにおけるR.アレオラ(R.areola)(テレモルフ:ミコスフェレラ・アレオラ(Mycosphaerella areola))及びテンサイにおけるR.ベチコラ(R.beticola);ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、ナタネ、ジャガイモ、テンサイ、野菜及び様々な他の植物におけるリゾクトニア種(Rhizoctonia)、例えばダイズにおけるR.ソラニ(R.solani)(根及び茎腐れ病)、イネにおけるR.ソラニ(R.solani)(紋枯病)又はコムギ若しくはオオムギにおけるR.セレアリス(R.cerealis)(リゾクトニアの春枯れ病);イチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウ及びトマトにおけるリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)(黒かび病、軟腐れ病);オオムギ、ライムギ及びライコムギにおけるリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)及びR.コムネ(R.commune)(火傷病);イネにおけるサロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)及びS.アテヌアツム(S.attenuatum)(鞘腐れ病);野菜(S.ミノール(S.minor)及びS.スクレロチオルム(S.sclerotiorum))及び農作物におけるスクレロチニア種(Sclerotinia)(茎腐れ病又は白かび病)、例えばナタネ、ヒマワリ(例えば、S.スクレロチオルム)及びダイズにおけるもの、ダイズ、ラッカセイ、野菜、トウモロコシ、穀物及び観賞植物におけるS.ロルフシイ(S.rolfsii)(アテリア・ロルフシイ(Athelia rolfsii)と同義);様々な植物におけるセプトリア種(Septoria)、例えばダイズにおけるS.グリシネス(S.glycines)(褐色斑病)、コムギにおけるS.トリチシ(S.tritici)(コムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)と同義、セプトリア斑点病)及び穀物におけるS.(スタゴノスポラ(Stagonospora)と同義)・ノドルム(nodorum)(スタゴノスポラ斑点病);ブドウにおけるウンシヌラ(Uncinula)(エリシフェ(Erysiphe)と同義)・ネカトル(necator)(ウドンコ病、アナモルフ:オイジウム・ツッケリ(Oidium tuckeri));セトスフェリア種(Setosphaeria)(黒葉枯病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えば、S.ツルシクム(S.turcicum)、ヘルミントスポリウム・ツルシクム(Helminthosporium turcicum)と同義)及びシバにおけるもの;スファセロテカ種(Sphacelotheca)
(すす病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えば、S.レイリアナ(S.reiliana):ウスチラゴ・レイリアナ(Ustilago reiliana)と同義:黒穂病)、雑穀及びサトウキビにおけるもの;ウリ科植物におけるスフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)(ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)と同義:ウドンコ病);ジャガイモにおけるスポンゴスポラ・スブレラネア(Spongospora subterranea)(粉状瘡痂病)及びそれにより感染するウイルス病;穀物におけるスタゴノスポラ種(Stagonospora)、例えばコムギにおけるS.ノドルム(S.nodorum)(スタゴノスポラ斑点病、テレオモルフ:レプトスフェリア[フェオスファエリア(Phaeosphaeria)と同義]・ノドルム(nodorum)、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)と同義);ジャガイモにおけるシンキトリウム・エンドビオチクム(Synchytrium endobioticum)(ジャガイモいぼ病);タフリナ種(Taphrina)、例えばモモにおけるT.デフォルマンス(T.deformans)(縮葉病)及びプラムにおけるT.プルニ(T.pruni)(ポケットプラム);タバコ、ナシ状果、野菜、ダイズ及びワタにおけるチエラビオプシス種(Thielaviopsis)(黒根腐れ病)、例えばT.バシコラ(T.basicola)(カララ・エレガンス(Chalara elegans)と同義);穀物におけるチレチア種(Tilletia)(一般の又はなまぐさ黒穂病)、例えばコムギにおけるT.トリチシ(T.tritici)(T.カリエス(T.caries)と同義、網なまぐさ黒穂病)及びT.コントロベルサ(T.controversa)(矮化黒穂病);マッシュルームにおけるトリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum);オオムギ又はコムギにおけるチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)(灰色雪かび病);ウロシスチス種(Urocystis)、例えばライムギにおけるU.オクルタ(U.occulta)(縞すす病);野菜におけるウロマイセス種(Uromyces)(さび病)、例えばマメ類におけるもの(例えば、U.アペンジクラツス(U.appendiculatus)、U.ファゼオリ(U.phaseoli)と同義)、テンサイにおけるもの(例えば、U.ベタエ(U.betae)又はU.ベチコラ(U.beticola))及びマメ科植物(例えば、U.ビグナエ(U.vignae)、U.ピシ(U.pisi)、U.ビシアエ-ファバエ)(U.viciae-fabae)及びU.ファバエ(U.fabae));ウスチラゴ種(Ustilago)(裸黒穂病)であって、穀物におけるもの(例えば、U.ヌダ(U.nuda)及びU.アバエナエ(U.avaenae))、トウモロコシにおけるもの(例えば、U.マイディス(U.maydis):トウモロコシすす病)及びサトウキビにおけるもの;ベンチュリア種(Venturia)(黒星病)であって、リンゴにおけるもの(例えば、V.イナエクアリス(V.inaequalis))及びナシにおけるもの;及び様々な植物、例えば果物及び観賞植物、ブドウ、ソフトフルーツ、野菜及び農作物におけるバーティシリウム種(Verticillium)(立ち枯れ病)、例えばナタネにおけるV.ロンギスポルム(V.longisporum)、イチゴ、ナタネ、ジャガイモ及びトマトにおけるV.ダリアエ(V.dahliae)並びにマッシュルームにおけるV.フンギコラ(V.fungicola);穀物におけるコムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)・トリチシ。
【0162】
化合物I及びその組成物は、それぞれ以下の植物病害の原因物質の防除に特に好適である:ダイズ及び穀物のサビ病(例えば、ダイズのファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びP.メイボミエ(P.meibomiae)、コムギのプシニア・トリチシナ(Puccinia tritici)及びP.ストリイホルミス(P.striiformis));特殊農作物、ダイズ、ナタネ及びヒマワリのカビ病(例えば、イチゴ及びブドウのボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)、ナタネ、ヒマワリ及びダイズの菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、S.ミノール(S.minor)及びS.ロルフシイ(S.rolfsii));穀物のフザリウム病(例えば、コムギのフザリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)及びF.グラミネアラム(F.graminearum));特殊農作物のベト病(例えば、ブドウのプラズマ・パラビティコラ(Plasmopara viticola)、ジャガイモのフィトフソラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans));特殊農作物及び穀物のウドンコ病(例えば、ブドウのウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)、様々な特殊農作物のエリシペ属(Erysiphe spp.)、穀物のブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis));穀類、ダイズ及びトウモロコシの葉斑病(例えば、穀類のセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)及びS.ノドルム(S.nodorum)、ダイズのS.グリシンズ(S.glycines)、トウモロコシ及びダイズのセルコスポラ属(Cercospora spp.))。
【0163】
一実施形態によると、化合物I.A-1.1a.B-1~I.A-1.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0164】
一実施形態によると、化合物I.A-2.1a.B-1~I.A-2.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0165】
一実施形態によると、化合物I.A-3.1a.B-1~I.A-3.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0166】
一実施形態によると、化合物I.A-4.1a.B-1~I.A-4.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0167】
一実施形態によると、化合物I.A-5.1a.B-1~I.A-5.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0168】
一実施形態によると、化合物I.A-6.1a.B-1~I.A-6.1a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0169】
一実施形態によると、化合物I.A-1.2a.B-1~I.A-1.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0170】
一実施形態によると、化合物I.A-2.2a.B-1~I.A-2.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0171】
一実施形態によると、化合物I.A-3.2a.B-1~I.A-3.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0172】
一実施形態によると、化合物I.A-4.2a.B-1~I.A-4.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0173】
一実施形態によると、化合物I.A-5.2a.B-1~I.A-5.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0174】
一実施形態によると、化合物I.A-6.2a.B-1~I.A-6.2a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0175】
一実施形態によると、化合物I.A-1.3a.B-1~I.A-1.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0176】
一実施形態によると、化合物I.A-2.3a.B-1~I.A-2.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0177】
一実施形態によると、化合物I.A-3.3a.B-1~I.A-3.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0178】
一実施形態によると、化合物I.A-4.3a.B-1~I.A-4.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0179】
一実施形態によると、化合物I.A-5.3a.B-1~I.A-5.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0180】
一実施形態によると、化合物I.A-6.3a.B-1~I.A-6.3a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0181】
一実施形態によると、化合物I.A-1.4a.B-1~I.A-1.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0182】
一実施形態によると、化合物I.A-2.4a.B-1~I.A-2.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0183】
一実施形態によると、化合物I.A-3.4a.B-1~I.A-3.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0184】
一実施形態によると、化合物I.A-4.4a.B-1~I.A-4.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0185】
一実施形態によると、化合物I.A-5.4a.B-1~I.A-5.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0186】
一実施形態によると、化合物I.A-6.4a.B-1~I.A-6.4a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0187】
一実施形態によると、化合物I.A-1.5a.B-1~I.A-1.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0188】
一実施形態によると、化合物I.A-2.5a.B-1~I.A-2.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0189】
一実施形態によると、化合物I.A-3.5a.B-1~I.A-3.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0190】
一実施形態によると、化合物I.A-4.5a.B-1~I.A-4.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0191】
一実施形態によると、化合物I.A-5.5a.B-1~I.A-5.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0192】
一実施形態によると、化合物I.A-6.5a.B-1~I.A-6.5a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0193】
一実施形態によると、化合物I.A-1.6a.B-1~I.A-1.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0194】
一実施形態によると、化合物I.A-2.6a.B-1~I.A-2.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0195】
一実施形態によると、化合物I.A-3.6a.B-1~I.A-3.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0196】
一実施形態によると、化合物I.A-4.6a.B-1~I.A-4.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0197】
一実施形態によると、化合物I.A-5.6a.B-1~I.A-5.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0198】
一実施形態によると、化合物I.A-6.6a.B-1~I.A-6.6a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0199】
一実施形態によると、化合物I.A-1.7a.B-1~I.A-1.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に適切である。
【0200】
一実施形態によると、化合物I.A-2.7a.B-1~I.A-2.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0201】
一実施形態によると、化合物I.A-3.7a.B-1~I.A-3.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0202】
一実施形態によると、化合物I.A-4.7a.B-1~I.A-4.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0203】
一実施形態によると、化合物I.A-5.7a.B-1~I.A-5.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0204】
一実施形態によると、化合物I.A-6.7a.B-1~I.A-6.7a.B-180は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0205】
一実施形態によると、化合物Ex-1~Ex-92は、リストZによる植物病害の病因を防除するために特に好適である。
【0206】
リストZ:
アルブゴ種(Albugo)(白さび病)であって、観賞植物、野菜におけるもの(例えば、A.カンジダ(A.candida))及びヒマワリにおけるもの(例えば、A.トラゴポゴニス(A.tragopogonis));アルテルナリア種(Alternaria)(黒班病)であって、野菜におけるもの(例えば、A.ダウシ(A.dauci)又はA.ポルリ(A.porri))、ナタネにおけるもの(例えば、A.ブラシシコラ(A.brassicicola)又はA.ブラシカエ(A.brassicae))、テンサイにおけるもの(A.テヌイス(A.tenuis))、果実(例えば、A.グランディス(A.grandis))、イネ、ダイズ、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えば、A.ソラニ(A.solani)、A.グランディス(A.grandis)又はA.アルテルナタ(A.alternata))、トマトにおけるもの(例えば、A.ソラニ(A.solani)又はA.アルテルナタ(A.alternata))及びコムギにおけるもの(例えば、A.トリチシナ(A.triticina));アファノマイセス種(Aphanomyces)であって、テンサイ及び野菜におけるもの;穀物及び野菜におけるアスコキタ種(Ascochyta)、例えばコムギにおけるA.トリチシ(A.tritici)(炭疽病)及びオオムギにおけるA.ホルデイ(A.hordei);トウモロコシにおける眼紋病(Aureobasidium zeae)(トウモロコシ褐斑病(Kapatiella zeae)と同義);ビポラリス種(Bipolaris)及びドレシュレラ種(Drechslera)(テレオモルフ:コクリオボルス種(Cochliobolus))であって、例えばトウモロコシにおけるごま葉枯病(D.マイディス(D.maydis))又はすす紋病(B.ゼイコラ(B.zeicola))、例えば穀物における斑点病(B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))、例えばイネ及びシバにおけるB.オリザエ(B.oryzae);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるブルメリア(Blumeria)(以前にはエリシフェ(Erysiphe))・グラミニス(graminis)(ウドンコ病);灰色かび病菌(Botrytis cinerea)(テレオモルフ:ボトリチニア・フッケリアナ(Botryotinia fuckeliana):灰色かび病)であって、果実及び液果(例えば、イチゴ)、野菜(例えば、レタス、ニンジン、セロリ及びキャベツ)におけるもの;タマネギ科、ナタネ、観賞植物(例えば、Bエリプチカ(B eliptica))、ブドウ、森林植物及びコムギにおける白斑葉枯病(B.squamosa)又は灰色腐敗病(B.allii);レタスにおけるブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)(べと病);落葉樹及び常緑樹におけるセラトシスチス(オフィオストマ(Ophiostoma)と同義)種(Ceratocystis)(根腐れ病又は立ち枯れ病)、例えばニレにおけるC.ウルミ(C.ulmi)(オランダニレ病);セルコスポラ種(Cercospora)(セルコスポラ斑点病)であって、トウモロコシ(例えば、灰斑病:C.ゼアエ-マイディス(C.zeae-maydis))、イネ、テンサイ(例えば、C.ベチコラ(C.beticola))におけるもの、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズにおけるもの(例えば、C.ソジナ(C.sojina)又はC.キクチイ(C.kikuchii))及びイネにおけるもの;マッシュルームにおけるクラドボトリウム(ダクチリウム(Dactylium)と同義)種(Cladobotryum)(例えば、C.ミコフィルム(C.mycophilum)(以前にはダクチリウム・デンドロイデス(Dactylium dendroides、テレオモルフ:ネクトリア・アルベルティニイ(Nectria albertinii)、ネクトリア・ロゼルラ(Nectria rosella)(ヒポマイセス・ロセルルス(Hypomyces rosellus)と同義));クラドスポリウム種(Cladosporium)であって、トマトにおけるもの(例えば、C.フルブム(C.fulvum):葉かび病)及び穀物におけるもの、例えばコムギにおけるC.ヘルバルム(C.herbarum)(黒変病);穀物におけるクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)(バッカク);コクリオボルス(Cochliobolus)(アナモルフ:ビポラリス(Bipolaris)のヘルミントスポリウム(Helminthosporium))種(斑点病)であって、トウモロコシにおけるもの(C.カルボヌム(C.carbonum))、穀物におけるもの(例えば、C.サチブス(C.sativus)、アナモルフ:B.ソロキニアナ(B.sorokiniana))及びイネにおけるもの(例えば、C.ミヤベアヌス(C.miyabeanus)、アナモルフ:H.オリザエ(H.oryzae));コレトトリクム(Colletotrichum)(テレオモルフ:グロメレラ(Glomerella))種(炭疽病)であって、ワタにおけるもの(例えば、C.ゴシピイ(C.gossypii))、トウモロコシにおけるもの(例えば、C.グラミニコラ(C.graminicola):炭疽病根腐れ)、ソフトフルーツ、ジャガイモにおけるもの(例えば、C.ココデス(C.coccodes):黒点病))、マメ類におけるもの(例えば、C.リンデムチアヌム(C.lindemuthianum))、ダイズ(例えば、C.トルンカツム(C.truncatum)又はC.グロエオスポリオイデス(C.gloeosporioides))、野菜(例えば、C.ラゲナリウム(C.lagenarium)又はC.カプシキ(C.capsici))、果実(例えば、C.アクタツム(C.acutatum))、コーヒー(例えば、C.コフェアヌム(C.coffeanum)又はC.カハワエ(C.kahawae))におけるもの及び様々な作物におけるC.グロエオスポリオイデス(C.gloeosporioides));イネにおけるコルチキウム種(Corticium)、例えばC.ササキイ(C.sasakii)(紋枯病);ダイズ、ワタ及び観賞植物におけるコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(斑点病);シクロコニウム種(Cycloconium)、例えばオリーブにおけるC.オレアギヌム(C.oleaginum);シリンドロカルポン種(Cylindrocarpon)(例えば、果樹潰瘍病又は幼ブドウの衰弱、テレオモルフ:ネクトリア種(Nectria)又はネオネクトリア種(Neonectria))であって、果樹におけるもの、ブドウにおけるもの(例えば、C.リリオデンドリ(C.liriodendri)、テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri)、黒足病)及び観賞植物におけるもの;ダイズにおけるデマトフォラ(Dematophora)(テレオモルフ:ロゼリニア(Rosellinia))・ネカトリクス(necatrix)(根及び茎腐れ病);ダイズにおけるディアポルテ種(Diaporthe)、例えばD.ファゼオロルム(D.phaseolorum)(苗立ち枯れ病);ドレシュレラ(Drechslera)(ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義、テレオモルフ:ピレノフォラ(Pyrenophora))種であって、トウモロコシにおけるもの、穀物、例えばオオムギにおけるもの(例えば、D.テレス(D.teres)、網斑病)及びコムギにおけるもの(例えば、D.トリチシ-レペンチス(D.tritici-repentis):黄褐色斑病))、イネ及びシバにおけるもの;ブドウにおいて、ホルミチポリア(Formitiporia)(フェリヌス(Phellinus)と同義)・プンクタタ(punctata)、F.メジテラネア(F.mediterranea)、フェオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)(以前にはフェオアクレモニウム・クラミドスポルム(Phaeoacremonium chlamydosporum))、フェオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及び/又はボトリオスフェリア・オブツサ(Botryosphaeria obtusa)に起因するエスカ(Esca)病(胴枯病、アポプレキシー);エルシノエ(Elsinoe)種であって、ナシ状果におけるもの(E.ピリ(E.pyri))及びソフトフルーツにおけるもの(E.ベネタ(E.veneta):炭疽病)並びにブドウにおけるもの(E.アンペリナ(E.ampelina):炭疽病);イネにおけるエンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)(葉すす病);コムギにおけるエピコックム種(Epicoccum)(黒かび病);エリシフェ種(Erysiphe)(ウドンコ病)であって、テンサイにおけるもの(E.ベタエ(E.betae))、野菜におけるもの(例えば、E.ピシ(E.pisi))、例えばウリ科植物におけるもの(例えば、E.シコラセアルム(E.cichoracearum))及びキャベツ、ナタネにおけるもの(例えば、E.クルシフェラルム(E.cruciferarum));果樹、ブドウ及び観賞樹におけるユーチパ・
ラタ(Eutypa lata)(ユーチパ潰瘍病又は胴枯病、アナモルフ:シトスポリナ・ラタ(Cytosporina lata)、リベルテラ・ブレファリス(Libertella blepharis)と同義);トウモロコシにおけるエクセロヒルム(Exserohilum)(ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)と同義)種(例えば、E.ツルシクム(E.turcicum));様々な植物におけるフザリウム(Fusarium)(テレオモルフ:ジベレラ(Gibberella))種(立ち枯れ病、根又は茎腐れ病)、例えば穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるF.グラミネアルム(F.graminearum)又はF.クルモルム(F.culmorum)(根腐れ病、黒星病又は赤かび病)、トマトにおけるF.オキシスポルム(F.oxysporum)、ダイズにおけるそれぞれが突然死症候群を引き起こすF.ソラニ(F.solani)(f.グリシネス種(sp.glycines)、現在のF.ビルグリフォルメ(F.virguliforme)と同義)及びF.ツクマニアエ(F.tucumaniae)及びF.ブラシリエンス(F.brasiliense)並びにトウモロコシにおけるF.ベルチシリオイデス(F.verticillioides);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)及びトウモロコシにおけるゲウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(立ち枯れ病);ジベレラ種(Gibberella)であって、穀物におけるもの(例えば、G.ゼアエ(G.zeae))及びイネにおけるもの(例えば、G.フジクロイ(G.fujikuroi)、馬鹿苗病);ブドウ、ナシ状果及び他の植物におけるグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)及びワタにおけるG.ゴシピイ(G.gossypii);イネにおける穀粒ステイン複合病;ブドウにおけるギグナルディア・ビドウェリ(Guignardia bidwellii)(黒腐れ病);バラ科植物及び杜松におけるギムノスポランギウム種(Gymnosporangium)、例えばナシにおけるG.サビネ(G.sabinae)(さび病);トウモロコシ、穀物、ジャガイモ及びイネにおけるヘルミントスポリウム種(Helminthosporium)(ドレシュレラ(Drechslera)と同義、テレオモルフ:コクリオボルス(Cochliobolus));ヘミレイア種(Hemileia)であって、例えばコーヒーにおけるH.バスタトリクス(H.vastatrix)(コーヒーの葉さび病);ブドウにおけるイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)(クラドスポリウム・ビチス(Cladosporium vitis)と同義);ダイズ及びワタにおけるマクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina)(ファゼオリ(phaseoli)と同義)(根及び茎腐れ病);穀物(例えば、コムギ又はオオムギ)におけるミクロドキウム(Microdochium)(フザリウム(Fusarium)と同義)・ニバレ(nivale)(ピンク雪かび病);ダイズにおけるミクロスフェラ・ディフューザ(Microsphaera diffusa)(ウドンコ病);石果及び他のバラ科植物におけるモニリニア種(Monilinia)、例えばM.ラクサ(M.laxa)、M.フルクチコラ(M.fructicola)及びM.フルクチゲナ(M.fructigena)(モニラ種(Monilia)と同義:花枯病及び枝枯病、褐色腐れ病);穀物、バナナ、ソフトフルーツ及びラッカセイにおけるマイコスフェレラ種(Mycosphaerella)、例えばコムギにおけるM.グラミニコラ(M.graminicola)(アナモルフ:コムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)、以前にはセプトリア・トリチシ(Septoria tritici):セプトリア斑点病)又は及びバナナにおけるM.フィジエンシス(M.fijiensis)(プソイドケルコスポラ・フィジエンシス(Pseudocercospora fijiensis)と同義:黒シガトカ病)及びM.ムシコラ(M.musicola)、M.アラキジコラ(M.arachidicola)(M.アラキジス(M.arachidis)又はセルコスポラ・アラキジス(Cercospora arachidis)と同義)、ラッカセイにおけるM.ベルケレイイ(M.berkeleyi)、エンドウにおけるM.ピシ(M.pisi)及びアブラナ科の植物におけるM.ブラシシオラ(M.brassiciola);ペロノスポラ種(Peronospora)(べと病)であって、キャベツにおけるもの(例えば、P.ブラシカエ(P.brassicae))、ナタネにおけるもの(例えば、P.パラサイチカ(P.parasitica))、タマネギにおけるもの(例えば、P.デストラクター(P.destructor))、タバコにおけるもの(P.タバキナ(P.tabacina))及びダイズにおけるもの(P.マンシュリカ(P.manshurica));ダイズにおけるファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びP.メイボミエ(P.meibomiae)(ダイズさび病);フィアロフォラ種(Phialophora)、例えばブドウにおけるもの(例えば、P.トラケイフィラ(P.tracheiphila)及びP.テトラスポラ(P.tetraspora))及びダイズにおけるもの(例えば、P.グレガタ(P.gregata):茎腐れ病);ナタネ及びキャベツにおけるフォマ・リンガム(Phoma lingam)(レプトスフェリア・ビグロボサ(Leptosphaeria biglobosa)及びL.マクランス(L.maculans)と同義:根及び茎腐れ病)及びテンサイにおけるP.ベタエ(P.betae)(根腐れ病、斑点病及び苗立ち枯れ病)及びトウモロコシにおけるP.ゼアエマイディス(P.zeae-maydis)(フィルロスチカ・ゼアエ(Phyllostica zeae)と同義);フォモプシス種(Phomopsis)であって、ヒマワリ、ブドウにおけるもの(例えば、P.ビチコラ(P.viticola):茎葉斑点病)及びダイズにおけるもの(例えば、茎腐れ病:P.ファゼオリ(P.phaseoli)、テレオモルフ:ディアポルテ・ファゼオロルム(Diaporthe phaseolorum));トウモロコシにおけるフィゾデルマ・マイディス(Physoderma maydis)(褐色斑病);様々な植物におけるフィトフトラ種(Phytophthora)(立ち枯れ病、根、葉、果実及び茎腐れ病)、例えばパプリカ及びウリ科植物におけるもの(例えば、P.カプシキ(P.capsici))、ダイズにおけるもの(例えば、P.メガスペルマ(P.megasperma)、P.ソヤエ(P.sojae)と同義)、ジャガイモ及びトマトにおけるもの(例えば、P.インフェスタンス(P.infestans):葉腐れ病)及び落葉樹におけるもの(例えば、P.ラモルム(P.ramorum):オークの突然死);キャベツ、ナタネ、ダイコン及び他の植物におけるプラスモディフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)(クラブ根病);プラスモパラ種(Plasmopara)、例えばブドウにおけるP.ビチコラ(P.viticola)(ブドウのべと病)及びヒマワリにおけるP.ハルステディイ(P.halstedii);ポドスフェラ種(Podosphaera)(ウドンコ病)であって、バラ科植物、ホップ、ナシ状果類及びソフトフルーツにおけるもの(例えば、リンゴにおけるP.ロイコトリカ(P.leucotricha))及びウリ科植物におけるもの(P.キサンチイ(P.xanthii));ポリミキサ種(Polymyxa)、例えば穀物、例えばオオムギ及びコムギにおけるもの(P.グラミニス(P.graminis))及びテンサイにおけるもの(P.ベタエ(P.betae))及びそれにより感染するウイルス病;穀物、例えばコムギ又はオオムギにおけるプソイドセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(オクリマクラ・ヤルンダエ(Oculimacula yallundae)と同義、O.アクフォリミス(O.acuformis):眼紋病、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ(Tapesia yallundae));様々な植物におけるプソイドペルノスポラ(Pseudoperonospora)(べと病)、例えばウリ科植物におけるP.キュベンシス(P.cubensis)又はホップにおけるP.フミリ(P.humili);ブドウにおけるプソイドペツィクラ・トラケイフィラ(Pseudopezicula tracheiphila)(赤色花火病又はロットブレンナー(rotbrenner)、アナモルフ:フィアロフォラ(Phialophora));様々な植物におけるプッチニア種(Puccinia)(さび病)、穀物、例えばコムギ、オオムギ又はライムギにおけるP.トリチシナ(P.triticina)(褐色さび病又は葉さび病)、P.ストリイホルミス(P.striiformis)(縞さび病又は黄さび病)、P.ホルデイ(P.hordei)(矮化さび病)、P.グラミニス(P.graminis)(茎さび病又は黒さび病)又はP.レコンジタ(P.recondita)(褐色さび病又は葉さび病)、サトウキビにおけるP.クエニイ(P.kuehnii)(オレンジ色さび病)及びアスパラガスにおけるP.アスパラギ(P.asparagi);ナタネにおけるピレノペジザ種(Pyrenopeziza)、例えばP.ブラシカエ(P.brassicae);コムギにおけるピレノフォラ(Pyrenophora)(アナモルフ:ドレシュレラ(Drechslera))・トリチシ-レペンチス(tritici-repentis)(黄褐色斑病)又はオオムギにおけるP.テレス(P.teres)(網斑病);ピリクラリア種(Pyricularia)、例えばイネにおけるP.オリザエ(P.oryzae)(テレオモルフ:マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea):イネイモチ病)並びにシバ及び穀物におけるP.グリセア(P.grisea);シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ナタネ、ヒマワリ、ダイズ、
テンサイ、野菜及び様々な他の植物におけるピシウム種(Pythium)(苗立ち枯れ病)(例えば、P.ウルティムム(P.ultimum)又はP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum))及びマッシュルームにおけるP.オリガンドルム(P.oligandrum);ラムラリア種(Ramularia)、例えばオオムギにおけるR.コロ-シグニ(R.collo-cygni)(ラムラリア葉斑点病、生理的葉斑点病)、ワタにおけるR.アレオラ(R.areola)(テレモルフ:ミコスフェレラ・アレオラ(Mycosphaerella areola))及びテンサイにおけるR.ベチコラ(R.beticola);ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、ナタネ、ジャガイモ、テンサイ、野菜及び様々な他の植物におけるリゾクトニア種(Rhizoctonia)、例えばダイズにおけるR.ソラニ(R.solani)(根及び茎腐れ病)、イネにおけるR.ソラニ(R.solani)(紋枯病)又はコムギ若しくはオオムギにおけるR.セレアリス(R.cerealis)(リゾクトニアの春枯れ病);イチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウ及びトマトにおけるリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)(黒かび病、軟腐れ病);オオムギ、ライムギ及びライコムギにおけるリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)及びR.コムネ(R.commune)(火傷病);イネにおけるサロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)及びS.アテヌアツム(S.attenuatum)(鞘腐れ病);野菜(S.ミノール(S.minor)及びS.スクレロチオルム(S.sclerotiorum))及び農作物におけるスクレロチニア種(Sclerotinia)(茎腐れ病又は白かび病)、例えばナタネ、ヒマワリ(例えば、S.スクレロチオルム)及びダイズにおけるもの、ダイズ、ラッカセイ、野菜、トウモロコシ、穀物及び観賞植物におけるS.ロルフシイ(S.rolfsii)(アテリア・ロルフシイ(Athelia rolfsii)と同義);様々な植物におけるセプトリア種(Septoria)、例えばダイズにおけるS.グリシネス(S.glycines)(褐色斑病)、コムギにおけるS.トリチシ(S.tritici)(コムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)と同義、セプトリア斑点病)及び穀物におけるS.(スタゴノスポラ(Stagonospora)と同義)・ノドルム(nodorum)(スタゴノスポラ斑点病);ブドウにおけるウンシヌラ(Uncinula)(エリシフェ(Erysiphe)と同義)・ネカトル(necator)(ウドンコ病、アナモルフ:オイジウム・ツッケリ(Oidium tuckeri));セトスフェリア種(Setosphaeria)(黒葉枯病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えば、S.ツルシクム(S.turcicum)、ヘルミントスポリウム・ツルシクム(Helminthosporium turcicum)と同義)及びシバにおけるもの;スファセロテカ種(Sphacelotheca)(すす病)であって、トウモロコシにおけるもの(例えば、S.レイリアナ(S.reiliana):ウスチラゴ・レイリアナ(Ustilago reiliana)と同義:黒穂病)、雑穀及びサトウキビにおけるもの;ウリ科植物におけるスフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)(ポドスファエラ・キサンチイ(Podosphaera xanthii)と同義:ウドンコ病);ジャガイモにおけるスポンゴスポラ・スブレラネア(Spongospora subterranea)(粉状瘡痂病)及びそれにより感染するウイルス病;穀物におけるスタゴノスポラ種(Stagonospora)、例えばコムギにおけるS.ノドルム(S.nodorum)(スタゴノスポラ斑点病、テレオモルフ:レプトスフェリア[フェオスファエリア(Phaeosphaeria)と同義]・ノドルム(nodorum)、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)と同義);ジャガイモにおけるシンキトリウム・エンドビオチクム(Synchytrium endobioticum)(ジャガイモいぼ病);タフリナ種(Taphrina)、例えばモモにおけるT.デフォルマンス(T.deformans)(縮葉病)及びプラムにおけるT.プルニ(T.pruni)(ポケットプラム);タバコ、ナシ状果、野菜、ダイズ及びワタにおけるチエラビオプシス種(Thielaviopsis)(黒根腐れ病)、例えばT.バシコラ(T.basicola)(カララ・エレガンス(Chalara elegans)と同義);穀物におけるチレチア種(Tilletia)(一般の又はなまぐさ黒穂病)、例えばコムギにおけるT.トリチシ(T.tritici)(T.カリエス(T.caries)と同義、網なまぐさ黒穂病)及びT.コントロベルサ(T.controversa)(矮化黒穂病);マッシュルームにおけるトリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum);オオムギ又はコムギにおけるチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)(灰色雪かび病);ウロシスチス種(Urocystis)、例えばライムギにおけるU.オクルタ(U.occulta)(縞すす病);野菜におけるウロマイセス種(Uromyces)(さび病)、例えばマメ類におけるもの(例えば、U.アペンジクラツス(U.appendiculatus)、U.ファゼオリ(U.phaseoli)と同義)、テンサイにおけるもの(例えば、U.ベタエ(U.betae)又はU.ベチコラ(U.beticola))及びマメ科植物(例えば、U.ビグナエ(U.vignae)、U.ピシ(U.pisi)、U.ビシアエ-ファバエ)(U.viciae-fabae)及びU.ファバエ(U.fabae));ウスチラゴ種(Ustilago)(裸黒穂病)であって、穀物におけるもの(例えば、U.ヌダ(U.nuda)及びU.アバエナエ(U.avaenae))、トウモロコシにおけるもの(例えば、U.マイディス(U.maydis):トウモロコシすす病)及びサトウキビにおけるもの;ベンチュリア種(Venturia)(黒星病)であって、リンゴにおけるもの(例えば、V.イナエクアリス(V.inaequalis))及びナシにおけるもの;及び様々な植物、例えば果物及び観賞植物、ブドウ、ソフトフルーツ、野菜及び農作物におけるバーティシリウム種(Verticillium)(立ち枯れ病)、例えばナタネにおけるV.ロンギスポルム(V.longisporum)、イチゴ、ナタネ、ジャガイモ及びトマトにおけるV.ダリアエ(V.dahliae)並びにマッシュルームにおけるV.フンギコラ(V.fungicola);穀物におけるコムギ葉枯病菌(Zymoseptoria tritici)・トリチシ。
【0207】
化合物I及びその組成物は、それぞれ貯蔵産物又は収穫物の保護及び材料の保護における有害微生物の防除にも適切である。
【0208】
「貯蔵産物又は収穫物」という用語は、長期間の保護が望まれる植物又は動物由来の天然物質及びそれらの加工形態を示すと理解される。植物由来の貯蔵産物、例えば茎、葉、塊茎、種子、果実又は穀物は、収穫したての状態又はそのプロセスが収穫後処理としても知られる予備乾燥、湿潤、粉砕、細砕、圧搾、焙煎などの加工形態で保護することができる。貯蔵産物の定義に該当するものは、建設用木材、鉄塔及びバリアなどの粗木材の形態又は木材で製造された家具若しくはオブジェなどの完成品の形態の木材でもある。動物由来の貯蔵産物は、皮革、レザー、ファー、毛髪などである。好ましくは、「貯蔵産物」は、植物由来の天然物質及びそれらの加工形態、より好ましくは果実及びそれらの加工形態、例えば果実、石果、軟果及び柑橘類及びそれらの加工形態を示すと理解され、化合物I及びその組成物の適用により、腐敗、変色又はカビなどの不利な影響も防止することができる。
【0209】
「材料の保護」という用語は、接着剤、糊、木材、紙、板紙、織物、レザー、塗料分散液、プラスチック、冷却潤滑剤、繊維又は布などの技術的及び非生物的材料を、真菌及び細菌などの有害微生物による侵入及び破壊から保護することを示すと理解される。
【0210】
材料又は貯蔵生産物の保護に使用する場合、活性物質の施用量は、施用範囲及び所望の効果の種類に応じて異なる。材料の保護における一般的な施用量は、被処理材料1立方メートルあたり活性物質0.001g~2kg、好ましくは0.005g~1kgである。
【0211】
化合物I及びその組成物は、それぞれ植物の健康を改善するために使用され得る。本発明は、植物、その繁殖材料及び/又は植物が生育しているか若しくは生育しようとする場所をそれぞれ有効量の化合物I及びその組成物で処理することにより、植物の健康を改善する方法にも関する。
【0212】
「植物の健康」という用語は、収量(例えば、バイオマスの増加及び/又は貴重な成分の含有量の増加)、植物の活力(例えば、植物の成長の改善及び/又は葉の緑色化(「緑化効果」))、品質(例えば、特定の成分の含有量又は組成の改善)並びに生物学的ストレス及び/又は生物学的ストレスに対する耐性など、いくつかの指標単独又は互いとの組み合わせによって決定される、植物及び/又はその産物の状態を示すと理解される。植物の健康状態に関する上記の同定された指標は、相互に依存し得るか又は互いに起因し得る。
【0213】
化合物Iは、真菌、植物、種子などの植物繁殖材料;真菌の攻撃に対して保護されるべき土壌、表面、材料又は部屋を殺菌有効量の活性物質で処理することにより、そのまま又は組成物の形態で利用される。施用は、植物、種子などの植物繁殖材料;土壌、表面、材料又は部屋の真菌による感染前及び後の両方で実施することができる。
【0214】
本発明の農薬組成物は、殺菌有効量の化合物Iを含有する。「殺菌有効量」という用語は、栽培植物上の有害な真菌を防除するのに十分であるか、又は貯蔵産物若しくは収穫物若しくは材料の保護に十分な組成物又は化合物Iの量であって、処理された植物、処理された貯蔵産物若しくは収穫物又は処理された材料に実質的な損傷をもたらさない量を示す。そのような量は広い範囲で変化し得、防除すべき菌種、処理された栽培植物若しくは貯蔵産物若しくは収穫物若しくは材料、気候条件及び使用する具体的な化合物Iなどの様々な要素に依存する。
【0215】
植物繁殖材料は、植え付け若しくは移植時又はその前のいずれかでそのまま又は少なくとも1種の化合物Iを含む組成物で予防として処理され得る。
【0216】
植物の防疫に用いる場合、適用される活性物質の量は、所望の効果の種類に応じて、0.001~2kg/ha、好ましくは0.005~2kg/ha、より好ましくは0.05~0.9kg/ha、特に0.1~0.75kg/haである。
【0217】
例えば、散粉、コーティング又はドレンチングによる植物繁殖材料、例えば種子の処理において、植物繁殖材料(好ましくは種子)100kgあたり一般に0.1~1000g、好ましくは1~1000g、より好ましくは1~100g、最も好ましくは5~100gの活性物質の量が必要とされる。
【0218】
使用者は、通常、事前に用量を設定できるデバイス、背負い式噴霧器、噴霧タンク、噴霧飛行機又は灌漑システムから施用する。通常、本農薬組成物は、水、緩衝剤及び/又はさらなる助剤により所望の施用濃度とされ、このようにして本発明による即時使用可能噴霧液又は農薬組成物が得られる。通常、使用準備済の散布液は、農学的に有用な面積1ヘクタールあたり20~2000リットル、好ましくは50~400リットル施用される。
【0219】
化合物I、それらのN-オキシド及び塩は、慣用的なタイプの農薬組成物、例えば溶液、乳剤、懸濁液、粉塵、粉末、ペースト、顆粒、プレス剤、カプセル及びそれらの混合物に変換することができる。組成物のタイプの例(“Catalogue of pesticide formulation types and international coding system”,Technical Monograph No.2,6th Ed.May 2008,CropLife Internationalも参照されたい)は、懸濁液(例えば、SC、OD、FS)、乳化性濃縮物(例えば、EC)、乳剤(例えば、EW、EO、ES、ME)、カプセル(例えば、CS、ZC)、ペースト、パスティーユ、水和剤又は粉塵(例えば、WP、SP、WS、DP、DS)、プレス剤(例えば、BR、TB、DT)、顆粒(例えば、WG、SG、GR、FG、GG、MG)、殺虫物品(例えば、LN)並びに種子などの植物繁殖材料の処理のためのゲル製剤(例えば、GF)である。組成物は、例えば、Mollet and Grubemann,Formulation technology,Wiley VCH,Weinheim,2001;又はKnowles,New developments in crop protection product formulation,Agrow Reports DS243,T&F Informa,London,2005によって記載されるような公知の方法によって調製される。本発明は、補助剤及び少なくとも1種の化合物Iを含む農薬組成物にも関する。
【0220】
好適な助剤は、溶剤、液体担体、固体担体又は充填剤、界面活性剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤、アジュバント、可溶化剤、浸透促進剤、保護コロイド、付着剤、増粘剤、保湿剤、忌避剤、誘引剤、摂食刺激物質、相溶化剤、殺菌剤、不凍剤、消泡剤、着色剤、粘着付与剤及びバインダーである。
【0221】
好適な溶剤及び液体担体は、水及び有機溶媒、例えば中~高沸点の鉱油留分、例えばケロシン、ディーゼル油;植物又は動物由来の油;脂肪族、環式及び芳香族炭化水素、例えばトルエン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン及びアルキル化ナフタレン;アルコール類、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、グリコール;DMSO;ケトン類、例えばシクロヘキサノン;エステル類、例えばラクテート、カルボネート、脂肪酸エステル、γ-ブチロラクトン;脂肪酸類;ホスホネート類;アミン類;アミド、例えばN-メチルピロリドン、脂肪酸ジメチルアミド;及びこれらの混合物である。
【0222】
好適な固体担体又は充填剤は、鉱物質土、例えばシリケート、シリカゲル、タルク、カオリン、石灰石、石灰、白亜、粘土、苦灰石、珪藻土、ベントナイト、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム;多糖類、例えばセルロース、デンプン;肥料、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素;植物由来の製品、例えば穀物粕、樹皮粕、木材粕、堅果殻粕及びこれらの混合物である。
【0223】
好適な界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性界面活性剤、ブロックポリマー、高分子電解質及びこれらの混合物のような界面活性化合物である。このような界面活性剤は、乳化剤、分散剤、可溶化剤、湿潤剤、浸透促進剤、保護コロイド又はアジュバントとして使用することができる。界面活性剤の例は、McCutcheon’s,Vol.1:Emulsifiers&Detergents,McCutcheon’s Directories,Glen Rock,USA,2008(International Ed.又はNorth American Ed.)に記載されている。
【0224】
好適なアニオン性界面活性剤は、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、カルボキシレート及びそれらの混合物のアルカリ塩、アルカリ土類塩又はアンモニウム塩である。スルホネートの例としては、アルキルアリールスルホネート、ジフェニルスルホネート、α-オレフィンスルホネート、リグニンスルホネート、脂肪酸及び油のスルホネート、エトキシル化アルキルフェノールのスルホネート、アルコキシル化アリールフェノールのスルホネート、縮合ナフタレンのスルホネート、ドデシル-及びトリデシルベンゼンのスルホネート、ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホネート、スルホスクシネート又はスルホスクシナメートである。サルフェートの例は、脂肪酸、油、エトキシル化アルキルフェノール、アルコール、エトキシル化アルコール又は脂肪酸エステルのサルフェートである。ホスフェートの例は、ホスフェートエステルである。カルボキシレートの例は、アルキルカルボキシレート及びカルボキシル化アルコール又はアルキルフェノールエトキシレートである。
【0225】
好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシレート、N-置換脂肪酸アミド、アミンオキシド、エステル、糖系界面活性剤、高分子界面活性剤及びこれらの混合物である。アルコキシレートの例は、1~50当量でアルコキシル化されたアルコール、アルキルフェノール、アミン、アミド、アリールフェノール、脂肪酸又は脂肪酸エステルなどの化合物である。アルコキシル化には、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドが用いられる。N-置換脂肪酸アミドの例は、脂肪酸グルカミド又は脂肪酸アルカノールアミドである。エステルの例は、脂肪酸エステル、グリセリンエステル又はモノグリセリドである。糖型界面活性剤の例は、ソルビタン、エトキシル化ソルビタン、スクロース及びグルコースエステル又はアルキルポリグルコシドである。ポリマー系界面活性剤の例は、ビニルピロリドン、ビニルアルコール又は酢酸ビニルのホモポリマー又はコポリマーである。
【0226】
好適なカチオン性界面活性剤は、四級界面活性剤、例えば1つ又は2つの疎水基を有する四級アンモニウム化合物又は長鎖一級アミンの塩である。好適な両性界面活性剤は、アルキルベタイン及びイミダゾリンである。好適なブロックポリマーは、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドのブロックを含むA-B若しくはA-B-Aタイプ又はアルカノール、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを含むA-B-Cタイプのブロックポリマーである。好適な高分子電解質は、ポリ酸又はポリ塩基である。ポリ酸の例は、ポリアクリル酸のアルカリ塩又はポリ酸櫛型ポリマーである。ポリ塩基の例は、ポリビニルアミン又はポリエチレンアミンである。
【0227】
好適なアジュバントは、それ自体、殺虫活性が無視できるほど低いか又は全くなく、標的に対する化合物Iの生物学的性能を向上させる化合物である。例は、界面活性剤、鉱油又は植物油及び他の助剤である。さらなる例は、Knowles,Adjuvants and additives,Agrow Reports DS256,T&F Informa UK,2006,chapter 5に記載されている。
【0228】
好適な増粘剤は、多糖類(例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース)、無機粘土(有機修飾又は非修飾)、ポリカルボキシレート及びシリケートである。
【0229】
好適な殺菌剤は、ブロノポール及びイソチアゾリノン誘導体、例えばアルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノンである。
【0230】
好適な不凍剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素及びグリセリンである。
【0231】
好適な消泡剤は、シリコーン、長鎖アルコール及び脂肪酸の塩である。
【0232】
好適な着色剤(例えば、赤、青又は緑)は、水溶性の低い顔料及び水溶性染料である。例えば、無機着色剤(例えば、酸化鉄、酸化チタン、ヘキサシアノ鉄)及び有機着色剤(例えば、アリザリン着色剤、アゾ着色剤及びフタロシアニン着色剤)である。
【0233】
好適な粘着付与剤又はバインダーは、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、生物又は合成ワックス及びセルロースエーテルである。
【0234】
農薬組成物は、一般に、0.01~95重量%、好ましくは0.1~90重量%、より好ましくは1~70重量%、特に10~60重量%の活性物質(例えば、少なくとも1種の化合物I)を含む。農薬組成物は、一般に、5~99.9重量%、好ましくは10~99.9重量%、より好ましくは30~99重量%、特に40~90重量%の少なくとも1種の助剤を含む。活性物質(例えば、化合物I)は、90%~100%、好ましくは95%~100%の純度(NMRスペクトルによる)で使用される。
【0235】
植物繁殖材料、特に種子の処理を目的として、通常、種子処理用溶液(LS)、サスポエマルジョン(SE)、流動性濃縮物(FS)、乾燥処理用粉末(DS)、スラリー処理用水分散性粉末(WS)、水溶性粉末(SS)、乳剤(ES)、乳化性濃縮物(EC)及びゲル(GF)が採用されている。対象の組成物は、2~10倍に希釈した後、直ちに使用できる製剤において、0.01~60重量%、好ましくは0.1~40%の活性物質濃度を与える。施用は、播種前又は播種中に実施することができる。化合物I及びその組成物をそれぞれ植物繁殖材料、特に種子に適用する方法としては、粉衣、コーティング、ペレット化、散粉、浸漬及び播種内適用法が挙げられる。好ましくは、化合物I又はその組成物は、それぞれ植物繁殖材料に、発芽を誘導しない方法において、例えば種子の粉衣、ペレット化、コーティング及び散粉により適用される。
【0236】
各種の油剤、湿潤剤、アジュバント、肥料又は微量栄養素及びさらなる農薬(例えば、殺真菌剤、成長調節剤、除草剤、殺虫剤、緩和剤)をプレミックスとして化合物I又はその組成物に添加し得るか、又は使用直前まで(タンクミックス)しなくてもよい。これらの薬剤は、本発明による組成物と1:100~100:1、好ましくは1:10~10:1の重量比で混合することができる。
【0237】
殺有害生物剤は、一般に、その効果によって有害生物を抑止、無力化、死滅又は他の方法で駆除する化学的又は生物学的薬剤(殺有害生物活性成分、化合物、組成物、ウイルス、細菌、抗菌剤、殺菌剤など)である。対象となる有害生物には、昆虫、植物病原菌、雑草、軟体動物、鳥類、哺乳類、魚類、線虫(回虫)及び財産を破壊するか、不快であるか、病気を蔓延させるか又は病気の媒介となる微生物が含まれる。「殺有害生物剤」という用語には、植物の期待される成長、開花又は繁殖速度を変化させる植物成長調節剤;通常、収穫を容易にするために植物から葉又は他の枝葉を落下させる落葉剤;不要な植物頂部などの生体組織の乾燥を促進する乾燥剤;特定の有害生物に対する防御のために植物生理を活性化させる植物活性化剤;作物植物に対する殺有害生物剤の望ましくない除草作用を軽減する解毒剤;並びに例えば、植物の成長、バイオマス、収量又は作物植物の収穫可能な産物の他の品質パラメータを増加させるために植物生理に影響を与える植物成長促進剤も含まれる。
【0238】
バイオ殺有害生物剤は、微生物(細菌、真菌、ウイルス、線虫など)又は天然物(生物若しくは他の天然由来の化合物、例えば代謝物質、タンパク質又は抽出物)に基づく殺有害生物剤の一形態と定義されている(米国環境保護庁:http://www.epa.gov/pesticides/biopesticides/)。バイオ殺有害生物剤は、微生物殺有害生物剤及び生化学的殺有害生物剤の2つの主要なクラスに分けられる:
(1)微生物殺有害生物剤は、細菌、真菌又はウイルス(多くの場合、細菌及び真菌が生成する代謝産物を含む)からなる。昆虫病原性線虫も多細胞性であるが、微生物殺有害生物剤に分類される。
(2)生化学的殺有害生物剤は、有害生物を防除するか、又は以下に定義される他の作物保護用途を提供する天然由来の物質であるが、哺乳類には比較的無毒である。
【0239】
殺菌剤としての使用形態にある化合物I又はそれらを含む組成物を他の殺菌剤と混合することにより、多くの場合、殺菌スペクトルの活性の拡大又は殺菌剤耐性の発達の防止が得られる。さらに、多くの場合、相乗効果が得られる(相乗混合物)。
【0240】
化合物Iと併用することができる殺有害生物剤IIの以下のリストは、可能な組み合わせを例示することを意図しているが、それらに限定されるものではない。
【0241】
A)呼吸阻害剤
- Q部位における複合体IIIの阻害剤:アゾキシストロビン(A.1.1)、クメトオキシストロビン(A.1.2)、クモキシストロビン(A.1.3)、ジモキシストロビン(A.1.4)、エネストロブリン(A.1.5)、フェナミンストロビン(A.1.6)、フェノキシストロビン/フルフェノキシストロビン(A.1.7)、フルオキサストロビン(A.1.8)、クレソキシム-メチル(A.1.9)、マンデストロビン(A.1.10)、メトミノストロビン(A.1.11)、オリサストロビン(A.1.12)、ピコキシストロビン(A.1.13)、ピラクロストロビン(A.1.14)、ピラメトストロビン(A.1.15)、ピラオキシストロビン(A.1.16)、トリフロキシストロビン(A.1.17)、2-(2-(3-(2,6-ジクロロフェニル)-1-メチル-アリリデンアミノオキシメチル)-フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチル-アセトアミド(A.1.18)、ピリベンカルブ(A.1.19)、トリクロピリカルブ/クロロジンカルブ(A.1.20)、ファモクサドン(A.1.21)、フェナミドン(A.1.21)、メチル-N-[2-[(1,4-ジメチル-5-フェニル-ピラゾール-3-イル)オキシルメチル]フェニル]-N-メトキシ-カルバメート(A.1.22)、メチルテトラプロール(A.1.25)、(Z,2E)-5-[1-(2,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-イル]-オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペント-3-エンアミド(A.1.34)、(Z,2E)-5-[1-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペント-3-エンアミド(A.1.35)、ピリミノストロビン(A.1.36)、ビフジュンチ(A.1.37)、2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニル-オキシメチレン)フェニル)-3-メトキシ-アクリル酸メチルエステル(A.1.38);
- Q部位における複合体IIIの阻害剤:シアゾファミド(A.2.1)、アミスルブロム(A.2.2)、[(6S,7R,8R)-8-ベンジル-3-[(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-ピリジン-2-カルボニル)アミノ]-6-メチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]2-メチルプロパノエート(A.2.3)、フェンピコキサミド(A.2.4)、フロリルピコキサミド(A.2.5)、メタリルピコキサミド(A.2.6);
- 錯体IIの阻害剤:ベノダニル(A.3.1)、ベンゾビンジフルピル(A.3.2)、ビキサフェン(A.3.3)、ボスカリド(A.3.4)、カルボキシン(A.3.5)、フェンフラム(A.3.6)、フルオピラム(A.3.7)、フルトラニル(A.3.8)、フラクサピロキサド(A.3.9)、フラメトピル(A.3.10)、イソフェタミド(A.3.11)、イソピラザム(A.3.12)、メプロニル(A.3.13)、オキシカルボキシン(A.3.14)、ペンフルフェン(A.3.15)、ペンチオピラド(A.3.16)、ピジフルメトフェン(A.3.17)、ピラジフルミド(A.3.18)、セダキサン(A.3.19)、テクロフタラム(A.3.20)、チフルザミド(A.3.21)、インピルフルキサム(A.3.22)、ピラプロポイン(A.3.23)、フルインダピル(A.3.28)、N-[2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド(A.3.29)、メチル(E)-2-[2-[(5-シアノ-2-メチル-フェノキシ)メチル]フェニル]-3-メトキシ-プロプ-2-エノエート(A.3.30)、イソフルシプラム(A.3.31)、2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.32)、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.33)、2-(ジフルオロメチル)-N-(3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)-ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.34)、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.35)、2-(ジフルオロメチル)-N-(1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.36)、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-1,1-ジメチル-3-プロピル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.37)、2-(ジフルオロメチル)-N-(3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.38)、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-イソブチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド(A.3.39)、シクロブトリフルラム(A.3.24);
- 他の呼吸阻害剤:ジフルメトリム(A.4.1);ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル(A.4.2)、ジノブトン(A.4.3)、ジノキャップ(A.4.4)、フルアジナム(A.4.5)、メプチルジノキャップ(A.4.6)、フェリムゾン(A.4.7);有機金属化合物:フェンチン塩、例えばフェンチンアセテート(A.4.8)、フェンチンクロリド(A.4.9)又はフェンチンヒドロキシド(A.4.10);アメトクトラジン(A.4.11);シルチオファム(A.4.12)。
【0242】
B)ステロール生合成阻害剤(SBI殺菌剤)
- C14脱メチラーゼ阻害剤:トリアゾール:アザコナゾール(B.1.1)、ビテルタノール(B.1.2)、ブロムコナゾール(B.1.3)、シプロコナゾール(B.1.4)、ジフェノコナゾール(B.1.5)、ジニコナゾール(B.1.6)、ジニコナゾール-M(B.1.7)、エポキシコナゾール(B.1.8)、フェンブコナゾール(B.1.9)、フルキンコナゾール(B.1.10)、フルシラゾール(B.1.11)、フルトリアホール(B.1.12)、ヘキサコナゾール(B.1.13)、イミベンコナゾール(B.1.14)、イプコナゾール(B.1.15)、メトコナゾール(B.1.17)、ミクロブタニル(B.1.18)、オキスポコナゾール(B.1.19)、パクロブトラゾール(B.1.20)、ペンコナゾール(B.1.21)、プロピコナゾール(B.1.22)、プロチオコナゾール(B.1.23)、シメコナゾール(B.1.24)、テブコナゾール(B.1.25)、テトラコナゾール(B.1.26)、トリアジメホン(B.1.27)、トリアジメノール(B.1.28)、トリチコナゾール(B.1.29)、ウニコナゾール(B.1.30)、2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1-[5-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-ピリジル]プロパン-2-オール(B.1.31)、2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-3-(テトラゾール-1-イル)-1-[5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-2-ピリジル]プロパン-2-オール(B.1.32)、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル(B.1.33)、イプフェントリフルコナゾール(B.1.37)、メフェントリフルコナゾール(B.1.38)、(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(2S)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、2-(クロロメチル)-2-メチル-5-(p-トリル-メチル)-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール(B.1.43);イミダゾール:イマザリル(B.1.44)、ペフラゾエート(B.1.45)、プロクロラズ(B.1.46)、トリフルミゾール(B.1.47);ピリミジン、ピリジン、ピペラジン:フェナリモル(B.1.49)、ピリフェノクス(B.1.50)、トリホリン(B.1.51)、[3-(4-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソキサゾール-4-イル]-(3-ピリジル)メタノール(B.1.52)、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル(B.1.53)、2-[6-(4-ブロモフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール(B.1.54)、2-[6-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール(B.1.55);
- デルタ14-レダクターゼ阻害剤:アルジモルフ(B.2.1)、ドデモルフ(B.2.2)、ドデモルフ-アセテート(B.2.3)、フェンプロピモルフ(B.2.4)、トリデモルフ(B.2.5)、フェンプロピジン(B.2.6)、ピペラリン(B.2.7)、スピロキサミン(B.2.8);
- 3-ケトレダクターゼ阻害剤:フェンヘキサミド(B.3.1);
- 他のステロール生合成阻害剤:クロルフェノミゾール(B.4.1)。
【0243】
C)核酸合成阻害剤
- フェニルアミド又はアシルアミノ酸殺菌剤:ベナラキシル(C.1.1)、ベナラキシル-M(C.1.2)、キララキシル(C.1.3)、メタラキシル(C.1.4)、メタラキシル-M(C.1.5)、オフレース(C.1.6)、オキサジキシル(C.1.7);
- 他の核酸合成阻害剤:ヒメキサゾール(C.2.1)、オクチリノン(C.2.2)、オキソリン酸(C.2.3)、ブピリメート(C.2.4)、5-フルオロシトシン(C.2.5)、5-フルオロ-2-(p-トリルメトキシ)ピリミジン-4アミン(C.2.6)、5-フルオロ-2-(4-フルオロフェニルメトキシ)ピリミジン-4アミン(C.2.7)、5-フルオロ-2(4-クロロフェニルメトキシ)ピリミジン-4アミン(C.2.8)。
【0244】
D)細胞分裂及び細胞骨格の阻害剤
- チューブリン阻害剤:ベノミル(D.1.1)、カルベンダジム(D.1.2)、フベリダゾール(D1.3)、チアベンダゾール(D.1.4)、チオファネート-メチル(D.1.5)、ピリダクロメチル(D.1.6)、N-エチル-2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]ブタンアミド(D.1.8)、N-エチル-2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-アセトアミド(D.1.9)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)ブタンアミド(D.1.10)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メトキシ-アセトアミド(D.1.11)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-プロピル-ブタンアミド(D.1.12)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メトキシ-N-プロピル-アセトアミド(D.1.13)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-2-メチルスルファニル-N-プロピル-アセトアミド(D.1.14)、2-[(3-エチニル-8-メチル-6-キノリル)オキシ]-N-(2-フルオロエチル)-2-メチルスルファニル-アセトアミド(D.1.15)、4-(2-ブロモ-4-フルオロ-フェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロ-フェニル)-2,5-ジメチル-ピラゾール-3-アミン(D.1.16);
- 他の細胞分裂阻害剤:ジエトフェンカルブ(D.2.1)、エタボキサム(D.2.2)、ペンシクロン(D.2.3)、フルオピコリド(D.2.4)、ゾキサミド(D.2.5)、メトラフェノン(D.2.6)、ピリオフェノン(D.2.7)、フェナマクリル(D.2.8)。
【0245】
E)アミノ酸及びタンパク質合成阻害剤
- メチオニン合成阻害剤:シプロジニル(E.1.1)、メパニピリム(E.1.2)、ピリメタニル(E.1.3);
- タンパク質合成阻害剤:ブラストサイジン-S(E.2.1)、カスガマイシン(E.2.2)、カスガマイシンヒドロクロリド-水和物(E.2.3)、ミルジオマイシン(E.2.4)、ストレプトマイシン(E.2.5)、オキシテトラサイクリン(E.2.6)。
【0246】
F)シグナル伝達阻害剤
- MAP/ヒスチジンキナーゼ阻害剤:フルオロイミド(F.1.1)、イプロジオン(F.1.2)、プロシミドン(F.1.3)、ビンクロゾリン(F.1.4)、フルジオキソニル(F.1.5);
- Gタンパク質阻害剤:キノキシフェン(F.2.1)。
【0247】
G)脂質及び膜合成阻害剤
- リン脂質生合成阻害剤:エジフェンホス(G.1.1)、イプロベンホス(G.1.2)、ピラゾホス(G.1.3)、イソプロチオラン(G.1.4);
- 脂質過酸化:ジクロラン(G.2.1)、キントゼン(G.2.2)、テクナゼン(G.2.3)、トルクロホス-メチル(G.2.4)、ビフェニル(G.2.5)、クロロネブ(G.2.6)、エトリジアゾール(G.2.7)、亜鉛チアゾール(G.2.8);
- リン脂質の生合成及び細胞壁沈着:ジメトモルフ(G.3.1)、フルモルフ(G.3.2)、マンジプロパミド(G.3.3)、ピリモルフ(G.3.4)、ベンチアバリカルブ(G.3.5)、イプロバリカルブ(G.3.6)、バリフェナレート(G.3.7);
- 細胞膜透過性及び脂肪酸に影響を及ぼす化合物:プロパモカルブ(G.4.1);
- オキシステロール結合タンパク質の阻害剤:オキサチアピプロリン(G.5.1)、フルオキサピプロリン(G.5.3)、4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-メチル-ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.4)、4-[1-[2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.5)、4-[1-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.6)、4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.7)、4-[1-[2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.8)、4-[1-[2-[5-(ジフルオロメチル)-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.9)、4-[1-[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.10)、(4-[1-[2-[5-シクロプロピル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]-N-テトラリン-1-イル-ピリジン-2-カルボキサミド(G.5.11)。
【0248】
H)マルチサイト作用を有する阻害剤
- 無機活性物質:ボルドー液(H.1.1)、銅(H.1.2)、酢酸銅(H.1.3)、水酸化銅(H.1.4)、オキシ塩化銅(H.1.5)、塩基性硫酸銅(H.1.6)、硫黄(H.1.7);
- チオ及びジチオカルバメート:フェルバム(H.2.1)、マンコゼブ(H.2.2)、マネブ(H.2.3)、メタム(H.2.4)、メチラム(H.2.5)、プロピネブ(H.2.6)、チラム(H.2.7)、ジネブ(H.2.8)、ジラム(H.2.9);
- 有機塩素化合物:アニラジン(H.3.1)、クロロタロニル(H.3.2)、カプタホール(H.3.3)、カプタン(H.3.4)、ホルペット(H.3.5)、ジクロフルアニド(H.3.6)、ジクロロフェン(H.3.7)、ヘキサクロロベンゼン(H.3.8)、ペンタクロルフェノール(H.3.9)及びその塩、フタリド(H.3.10)、トリルフルアニド(H.3.11);
- グアニジン及びその他:グアニジン(H.4.1)、ドジン(H.4.2)、ドジン遊離塩基(H.4.3)、グアザチン(H.4.4)、グアザチン-アセテート(H.4.5)、イミノオクタジン(H.4.6)、イミノオクタジン-トリアセテート(H.4.7)、イミノオクタジン-トリス(アルベシレート)(H.4.8)、ジチアノン(H.4.9)、2,6-ジメチル-1H,5H-[1,4]ジチノ[2,3-c:5,6-c’]ジピロール-1,3,5,7(2H,6H)-テトラオン(H.4.10)。
【0249】
I)細胞壁合成阻害剤
- グルカン合成阻害剤:バリダマイシン(I.1.1)、ポリオキシンB(I.1.2);
- メラニン合成阻害剤:ピロキロン(I.2.1)、トリシクラゾール(I.2.2)、カルプロパミド(I.2.3)、ジシクロメット(I.2.4)、フェノキサニル(I.2.5)。
【0250】
J)植物防御誘導剤
- アシベンゾラー-S-メチル(J.1.1)、プロベナゾール(J.1.2)、イソチアニル(J.1.3)、チアジニル(J.1.4)、プロヘキサジオン-カルシウム(J.1.5);ホスホネート:ホセチル(J.1.6)、ホセチル-アルミニウム(J.1.7)、亜リン酸及びその塩(J.1.8)、リン酸カルシウム(J.1.11)、リン酸カリウム(J.1.12)、炭酸水素カリウム又は炭酸水素ナトリウム(J.1.9)、4-シクロプロピル-N-(2,4-ジメトキシフェニル)チアジアゾール-5-カルボキサミド(J.1.10)。
【0251】
K)作用機序不明
- ブロノポール(K.1.1)、シノメチオナット(K.1.2)、シフルフェナミド(K.1.3)、シモキサニル(K.1.4)、ダゾメット(K.1.5)、デバカルブ(K.1.6)、ジクロシメット(K.1.7)、ジクロメジン(K.1.8)、ジフェンゾクワット(K.1.9)、ジフェンゾクワット-メチルサルフェート(K.1.10)、ジフェニルアミン(K.1.11)、フェニトロパン(K.1.12)、フェンピラザミン(K.1.13)、フルメトバー(K.1.14)、フルスルファミド(K.1.15)、フルチアニル(K.1.16)、ハルピン(K.1.17)、メタスルホカルブ(K.1.18)、ニトラピリン(K.1.19)、ニトロタル-イソプロピル(K.1.20)、トルプロカルブ(K.1.21)、オキシン-銅(K.1.22)、プロキナジド(K.1.23)、テブフロキン(K.1.24)、テクロフタラム(K.1.25)、トリアゾキシド(K.1.26)、N’-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン(K.1.27)、N’-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-2,5-ジメチル-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン(K.1.28)、N’-[4-[[3-[(4-クロロフェニル)メチル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]オキシ]-2,5-ジメチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.29)、N’-(5-ブロモ-6-インダン-2-イルオキシ-2-メチル-3-ピリジル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.30)、N’-[5-ブロモ-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.31)、N’-[5-ブロモ-6-(4-イソプロピルシクロヘキソキシ)-2-メチル-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.32)、N’-[5-ブロモ-2-メチル-6-(1-フェニルエトキシ)-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.33)、N’-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン(K.1.34)、N’-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニル-プロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン(K.1.35)、2-(4-クロロ-フェニル)-N-[4-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-イソキサゾール-5-イル]-2-プロポ-2-イニルオキシ-アセトアミド(K.1.36)、3-[5-(4-クロロ-フェニル)-2,3-ジメチル-イソキサゾリジン-3-イル]-ピリジン(ピリソキサゾール)(K.1.37)、3-[5-(4-メチルフェニル)-2,3-ジメチル-イソキサゾリジン-3-イル]-ピリジン(K.1.38)、5-クロロ-1-(4,6-ジメトキシ-ピリミジン-2-イル)-2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール(K.1.39)、エチル(Z)-3-アミノ-2-シアノ-3-フェニル-プロポ-2-エノエート(K.1.40)、ピカルブトラゾクス(K.1.41)、ペンチルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート(K.1.42)、ブト-3-イニルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート(K.1.43)、イプフルフェノキン(K.1.44)、キノフメリン(K.1.47)、ベンジオチアゾリノン(K.1.48)、ブロモタロニル(K.1.49)、2-(6-ベンジル-2-ピリジル)キナゾリン(K.1.50)、2-[6-(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-5-メチル-2-ピリジル]キナゾリン(K.1.51)、ジクロベンチアゾクス(K.1.52)、N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.53)、アミノピリフェン(K.1.54)、フルオピモミド(K.1..55)、N’-[5-ブロモ-2-メチル-6-(1-メチル-2-プロポキシ-エトキシ)-3-ピリジル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.56)、N’-[4-(4,5-ジクロロチアゾール-2-イル)オキシ-2,5-ジメチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(K.1.57)、N-(2-フルオロフェニル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド(K.1.58)、N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンゼンカルボチオアミド(K.1.59)、N-メトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾル-3-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド(国際公開第2018/177894号パンフレット、国際公開第2020/212513号パンフレット)。
【0252】
L)バイオ殺有害生物剤
L1)殺真菌活性、殺細菌活性、殺ウイルス活性及び/又は植物防御活性化剤活性を有する微生物殺有害生物剤:アンペロマイセス・クイスクアリス(Ampelomyces quisqualis)、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、オーレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、バチルス・アルティテュディニス(Bacillus altitudinis)、B.アミロリクエファシエンス(B.amyloliquefaciens)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)(B.ヴェレゼンシス(B.velezensis)とも呼ばれる)、B.メガテリウム(B.megaterium)、B.モジャベンシス(B.mojavensis)、B.マイコイデス(B.mycoides)、B.プミルス(B.pumilus)、B.シンプレックス(B.simplex)、B.ソリサルシ(B.solisalsi)、B.サブティリス(B.subtilis)、B.サブティリス変種アミロリクエファシエンス(B.subtilis var.amyloliquefaciens)、B.ベレゼンシス(B.velezensis)、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、C.サイトアナ(C.saitoana)、クラビバクター・ミシガンエンシス(Clavibacter michiganensis)(バクテリオファージ)、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、クリフォネクトリア・パラシティカ(Cryphonectria parasitica)、クリプトコックス・アルビダス(Cryptococcus albidus)、ジロホスホラ・アロペクリ(Dilophosphora alopecuri)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、クロノスタキス・ロゼア品種カテヌラタ(Clonostachys rosea f.catenulata)(グリオクラディウム・カテヌエート(Gliocladium catenulate)とも命名されている)、グリオクラディウム・ロゼウム(Gliocladium roseum)、ライソバクター・アンティビオティカス(Lysobacter antibioticus)、L.エンザイモゲネス(L.enzymogenes)、メッシュニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)、ミクロドキウム・ジメルム(Microdochium dimerum)、ミクロスフェロプシス・オクラセア(Microsphaeropsis ochracea)、ムスコドル・アルブス(Muscodor albus)、パエニバチルス・アルベイ(Paenibacillus alvei)、パエニバチルス・エピフィチカス(Paenibacillus epiphyticus)、P.ポリミキサ(P.polymyxa)、パントエア・バガンス(Pantoea vagans)、ペニシリウム・ビライアエ(Penicillium bilaiae)、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、シュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、シュードザイマ・フロキュロサ(Pseudozyma flocculosa)、ピキア・アノマラ(Pichia anomala)、フィチウム・オリガンドラム(Pythium oligandrum)、スフェロデス・ミコパラシチカ(Sphaerodes mycoparasitica)、ストレプトマイセス・グリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)、S.ライディカス(S.lydicus)、S.バイオラセウスニガー(S.violaceusniger)、タラロマイセス・フラバス(Talaromyces flavus)、トリコデルマ・アスペレロイデス(Trichoderma asperelloides)、T.アスペレルム(T.asperellum)、T.アトロビリデ(T.atroviride)、T.フェルティレ(T.fertile)、T.ガムシー(T.gamsii)、T.ハルマツム(T.harmatum)、T.ハルジアナム(T.harzianum)、T.ポリスポルム(T.polysporum)、T.ストロマチカム(T.stromaticum)、T.ビレンス(T.virens)、T.ビリデ(T.viride)、チフラ・ファコリーザ(Typhula phacorrhiza)、ウロクラディウム・オウデマンシ(Ulocladium oudemansii)、バーティシリウム・ダリア(Verticillium dahlia)、ズッキーニ黄色モザイクウイルス(無毒株);
L2)殺真菌活性、殺細菌活性、殺ウイルス活性及び/又は植物防御活性化剤活性を有する生化学的殺有害生物剤:ハルピンタンパク質、レイノウトリア・サカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物;
L3)殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性及び/又は殺線虫活性を有する微生物殺有害生物剤:アクロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、B.フィルムス(B.firmus)、B.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)、B.チューリンゲンシス属アイザワイ(B.thuringiensis ssp.aizawai)、B.t.ssp.イスラエレンシス(B.t.ssp.israelensis)、B.t.ssp.ガレリア(B.t.ssp.galleriae)、B.t.ssp.クルスタキ(B.t.ssp.kurstaki)、B.t.ssp.テネブリオニス(B.t.ssp.tenebrionis)、ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)、B.ブロングニアルティ(B.brongniartii)、バルクホルデリア属(Burkholderia spp.)、クロモバクテリウム・サブツガエ(Chromobacterium subtsugae)、シジア・ポモネラ・グラヌロビルス(Cydia pomonella granulovirus)(CpGV)、クリプトフレビア・レウコトレタ・グラヌロビルス(Cryptophlebia leucotreta granulovirus)(CrleGV)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium spp.)、ヘリコベルパ・アルミゲラ・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa armigera nucleopolyhedrovirus)(HearNPV)、ヘリコベルパ・ゼア・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa zea nucleopolyhedrovirus)(HzNPV)、ヘリコベルパ・ゼア・シングル・カプシド・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa zea single capsid nucleopolyhedrovirus)(HzSNPV)、ヘテロルハブジティス・バクテリオポラ(Heterorhabditis bacteriophora)、イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea)、レカニシリウム・ロンギスポルム(Lecanicillium longisporum)、L.ムスカリウム(L.muscarium)、メタルヒジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、M.アニソプリアエ変種アニソプリアエ(M.anisopliae var.anisopliae)、M.アニソプリアエ変種アクリズム(M.anisopliae var.acridum)、ノムラエア・リレイ(Nomuraea rileyi)、パエシロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)、P.リラシヌス(P.lilacinus)、パエニバシルス・ポピリアエ(Paenibacillus popilliae)、パステウリア属(Pasteuria spp.)、P.ニシザワエ(P.nishizawae)、P.ペネトランス(P.penetrans)、P.ラモサ(P.ramosa)、P.トルネア(P.thornea)、P.ウスガエ(P.usgae)、シュードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)、スポドプテラ・リトラリス・ヌクレオポリヘロロビルス(Spodoptera littoralis nucleopolyhedrovirus)(SpliNPV)、ステオネルネマ・カルポカプサエ(Steinernema carpocapsae)、S.フェルチアエ(S.feltiae)、S.クラウセイ(S.kraussei)、ステレプトマイセス・ガルブス(Streptomyces galbus)、S.ミクロフラブス(S.microflavus);
L4)殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性、フェロモン活性及び/又は殺線虫活性を有する生化学的殺有害生物剤;L-カルボン、シトラール、(E,Z)-7,9-ドデカジエン-1-イルアセテート、ギ酸エチル、(E,Z)-2,4-エチルデカジエノエート(ペアーエステル)、(Z,Z,E)-7,11,13-ヘキサデカトリエナール、酪酸ヘプチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラバニュリルセネシオエート(lavanulyl senecioate)、cis-ジャスモン、2-メチル1-ブタノール、メチルオイゲノール、ジャスモン酸メチル、(E,Z)-2,13-オクタデカジエン-1-オール、(E,Z)-2,13-オクタデカジエン-1-オールアセテート、(E,Z)-3,13-オクタデカジエン-1-オール、R-1-オクテン-3-オール、ペンタテルマノン(pentatermanone)、(E,Z,Z)-3,8,11-テトラデカトリエニルアセテート、(Z,E)-9,12-テトラデカジエン-1-イルアセテート、Z-7-テトラデセン-2-オン、Z-9-テトラデセン-1-イルアセテート、Z-11-テトラデセナール、(Z)-11-テトラデセン-1-オール、アリタソウ(Chenopodium ambrosioides)抽出物、イヌハッカ油、ニーム油、キラヤ(Quillay)抽出物;
L5)植物ストレス低減活性、植物成長調節剤活性、植物成長促進活性及び/又は収量増大活性を有する微生物殺有害生物剤:アゾスピリルム・アマゾネンセ(Azospirillum amazonense)、A.ブラシレンセ(A.brasilense)、A.リポフェルム(A.lipoferum)、A.イラケンセ(A.irakense)、A.ハロプラエセレンス(A.halopraeferens)、ブラジルヒゾビウム属(Bradyrhizobium spp.)、B.エルカニ(B.elkanii)、B.ジャポニクム(B.japonicum)、B.リアオニゲンセ(B.liaoningense)、B.ルピニ(B.lupini)、デルフチア・アシドボランス(Delftia acidovorans)、グロムス・イントララジセス(Glomus intraradices)、メソルヒゾビウム属(Mesorhizobium spp.)、リゾビウム・レグミノサルムbv.ファセオリ(Rhizobium leguminosarum bv.phaseoli)、R.l.bv.トリホリ(R.l.bv.trifolii)、R.l.bv.ビシアエ(R.l.bv.viciae)、R.トロピシ(R.tropici)、シノルヒゾビウム・メリロチ(Sinorhizobium meliloti)。
【0253】
O)クラスO.1~O.29の殺虫剤
O.1 アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤:アルジカルブ、アラニカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フォルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノクス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート;アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホスメチル、カドゥサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、デメトン-S-メチル、ジアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフル、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、イソプロピルO-(メトキシアミノチオ-ホスホリル)サリチレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタンホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン。
【0254】
O.2 GABAゲートクロリドチャネル拮抗剤:エンドスルファン、クロルデン;エチプロール、フィプロニル、フルフィプロール、ピラフルプロール、ピリプロール。
【0255】
O.3 ナトリウムチャネル調節剤:アクリナトリン、アレトリン、d-シス-トランスアレトリン、d-トランスアレトリン、ビフェントリン、カッパ-ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS-シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ジータ-シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エンペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロクス、ヘプタフルトリン、イミプロトリン、メペルフルトリン、メトフルトリン、モムフルフルオロトリン、イプシロン-モムフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、カッパ-テフルトリン、テトラメチルフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン;DDT、メトキシクロル。
【0256】
O.4 ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)作動剤:アセトアミプリド、クロチアニジン、シクロキサプリド、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム;4,5-ジヒドロ-N-ニトロ-1(2オキシラニルメチル)-1H-イミダゾール-2-アミン、(2E)-1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]-N’-ニトロ-2ペンチリデンヒドラジンカルボキシイミダミド;1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]-7-メチル-8-ニトロ-5-プロポキシ-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン;ニコチン;スルホキサフロル、フルピラジフロン、トリフルメゾピリム、(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート、(3S)-3-(6-クロロ-3-ピリジル)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート、(3S)-8-メチル-5-オキソ-6-フェニル-3-ピリミジン-5-イル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート、(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-メチル-5-オキソ-6-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート;(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-6-(3,5-ジクロロフェニル)-8-メチル-5-オキソ-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート、(3R)-3-(2-クロロチアゾール-5-イル)-8-エチル-5-オキソ-6-フェニル-2,3-ジヒドロチアゾロ[3,2-a]ピリミジン-8-イウム-7-オレート。
【0257】
O.5 ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリック活性剤:スピノサド、スピネトラム。
【0258】
O.6 クロリドチャネル活性剤:アバメクチン、エマメクチンベンゾエート、イベルメクチン、レピメクチン、ミルベメクチン。
【0259】
O.7 幼若ホルモン模倣剤:ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン;フェノキシカルブ、ピリプロキシフェン。
【0260】
O.8 他の非特異的(マルチサイト)阻害剤:臭化メチル及び他のハロゲン化アルキル;クロルピクリン、フッ化スルフリル、ホウ砂、吐酒石。
【0261】
O.9 弦音器官TRPVチャネル調節剤:ピメトロジン、ピリフルキナゾン。
【0262】
O.10 ダニ成長阻害剤:クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、ジフロビダジン;エトキサゾール。
【0263】
O.11 昆虫の中腸膜を破壊する微生物:バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus)及びそれらが産生する殺虫タンパク質:バチルス・チューリンゲンシスsubsp.イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp.Israelensis)、バチルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus)、バチルス・チューリンゲンシスsubsp.アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp.aizawai、Bacillus thuringiensis subsp.Kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシスsubsp.テネブリオニス(Bacillus thuringiensis subsp.Tenebrionis)、Bt作物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry2Ab、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34/35Ab1。
【0264】
O.12 ミトコンドリアATPシンターゼの阻害剤:ジアフェンチウロン;アゾシクロチン、シヘキサチン、フェンブタチンオキシド、プロパルギット、テトラジホン。
【0265】
O.13 プロトン勾配の破壊を介した酸化的リン酸化のアンプラー:クロルフェナピル、DNOC、スルフルアミド。
【0266】
O.14 ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネル遮断薬:ベンスルタップ、カルタップヒドロクロリド、チオシクラム、チオスルタプナトリウム。
【0267】
O.15 キチン生合成0型の阻害剤:ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、トリフルムロン。
【0268】
O.16 キチン生合成1型の阻害剤:ブプロフェジン。
【0269】
O.17 脱皮阻害剤:シロマジン。
【0270】
O.18 エクダイソン受容体作動薬:メトキシフェノジド、テブフェノジド、ハロフェノジド、フェノジド、クロマフェノジド。
【0271】
O.19 オクトパミン受容体作動薬:アミトラズ。
【0272】
O.20 ミトコンドリア複合体III電子輸送阻害剤:ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリルピリム、ビフェナゼート。
【0273】
O.21 ミトコンドリア複合体I電子輸送阻害剤:フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、ロテノン。
【0274】
O.22 電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬:インドキサカルブ、メタフルミゾン、2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-ヒドラジンカルボキサミド、N-(3-クロロ-2-メチルフェニル)-2-[(4-クロロフェニル)-[4[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェニル]メチレン]-ヒドラジンカルボキサミド。
【0275】
O.23 アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スピロピジオン。
【0276】
O.24 ミトコンドリア複合体IV電子輸送阻害剤:リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、リン化亜鉛、シアン化物。
【0277】
O.25 ミトコンドリア複合体II電子輸送阻害剤:シエノピラフェン、シフルメトフェン。
【0278】
O.26 ライアノジン受容体調節薬:フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、テトラニリプロール;(R)-3-クロロ-N-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フラルアミド、(S)-3-クロロ-N-{2-メチル-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}-N-(1-メチル-2-メチルスルホニルエチル)フラルアミド、メチル-2-[3,5-ジブロモ-2-({[3-ブロモ-1-(3-クロロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]-1,2-ジメチルヒドラジンカルボキシレート;N-[4,6-ジクロロ-2-[(ジエチル-ラムダ-4-スルファニリデン)カルバモイル]-フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;N-[4-クロロ-2-[(ジエチル-ラムダ-4-スルファニリデン)カルバモイル]-6-メチル-フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;N-[4-クロロ-2-[(ジ-2-プロピル-ラムダ-4-スルファニリデン)カルバモイル]-6-メチル-フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;N-[4,6-ジクロロ-2-[(ジ-2-プロピル-ラムダ-4-スルファニリデン)カルバモイル]-フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;N-[4,6-ジブロモ-2-[(ジエチル-ラムダ-4-スルファニリデン)カルバモイル]-フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;N-[2-(5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-4-クロロ-6-メチルフェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;3-クロロ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-N-[2,4-ジクロロ-6-[[(1-シアノ-1-メチルエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;テトラクロルアントラニルプロール;N-[4-クロロ-2-[[(1,1-ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]-6-メチルフェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-3-(フルオロメトキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;シハロジアミド。
【0279】
O.27:弦音器官調節薬 - 標的部位未定義:フロニカミド。
【0280】
O.28.作用機序が不明若しくは不確実な殺虫性化合物:アフィドピロペン、アホキソラナー、アザジラクチン、アミドフルメット、ベンゾキシメート、ブロフラニリド、ブロモプロピレート、キノメチオナト、クリオライト、ジクロロメソチアズ、ジコホル、フルフェネリム、フロメトキン、フルエンスルホン、フルヘキサホン、フルオピラム、フルララナー、メトキサジアゾン、ピペロニルブトキシド、ピフルブミド、ピリダリル、チオキサザフェン、11-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-12-ヒドロキシ-1,4-ジオキサ-9-アザジスピロ[4.2.4.2]-テトラデク-11-エン-10-オン、3-(4’-フルオロ-2,4-ジメチルビフェニル-3-イル)-4-ヒドロキシ-8-オキサ-1-アザスピロ[4.5]デク-3-エン-2-オン、1-[2-フルオロ-4-メチル-5-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル]-3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)I-1582;フルピリミン;フルアザインドリジン;4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4H-イソキサゾール-3-イル]-2-メチル-N-(1-オキソチエタン-3-イル)ベンズアミド;フルキサメタミド;5-[3-[2,6-ジクロロ-4-(3,3-ジクロロアリルオキシ)フェノキシ]プロポキシ]-1H-ピラゾール;4-シアノ-N-[2-シアノ-5-[[2,6-ジブロモ-4-[1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル]フェニル]カルバモイル]フェニル]-2-メチル-ベンズアミド;4-シアノ-3-[(4-シアノ-2-メチル-ベンゾイル)アミノ]-N-[2,6-ジクロロ-4-[1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル]フェニル]-2-フルオロ-ベンズアミド;N-[5-[[2-クロロ-6-シアノ-4-[1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル]フェニル]カルバモイル]-2-シアノ-フェニル]-4-シアノ-2-メチル-ベンズアミド;N-[5-[[2-ブロモ-6-クロロ-4-[2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-1-(トリフルオロ-メチル)エチル]フェニル]カルバモイル]-2-シアノ-フェニル]-4-シアノ-2-メチル-ベンズアミド;N-[5-[[2-ブロモ-6-クロロ-4-[1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル]フェニル]カルバモイル]-2-シアノ-フェニル]-4-シアノ-2-メチル-ベンズアミド;4-シアノ-N-[2-シアノ-5-[[2,6-ジクロロ-4-[1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-1-(トリフルオロメチル)プロピル]フェニル]カルバモイル]フェニル]-2-メチル-ベンズアミド;4-シアノ-N-[2-シアノ-5-[[2,6-ジクロロ-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]カルバモイル]フェニル]-2-メチル-ベンズアミド;N-[5-[[2-ブロモ-6-クロロ-4-[1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]カルバモイル]-2-シアノ-フェニル]-4-シアノ-2-メチル-ベンズアミド;2-(1,3-ジオキサn-2-イル)-6-[2-(3-ピリジニル)-5-チアゾリル]-ピリジン;2-[6-[2-(5-フルオロ-3-ピリジニル)-5-チアゾリル]-2-ピリジニル]-ピリミジン;2-[6-[2-(3-ピリジニル)-5-チアゾリル]-2-ピリジニル]-ピリミジン;N-メチルスルホニル-6-[2-(3-ピリジル)チアゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;N-メチルスルホニル-6-[2-(3-ピリジル)チアゾール-5-イル]ピリジン-2-カルボキサミド;1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-5-メトキシ-7-メチル-8-ニトロ-イミダゾ[1,2-a]ピリジン;1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]-7-メチル-8-ニトロ-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-オール;1-イソプロピル-N,5-ジメチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;1-(1,2-ジメチルプロピル)-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;N,5-ジメチル-N-ピリダジン-4-イル-1-(2,2,2-トリフルオロ-1-メチル-エチル)ピラゾール-4-カルボキサミド;1-[1-(1-シアノシクロプロピル)エチル]-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;N-エチル-1-(2-フルオロ-1-メチル-プロピル)-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;1-(1,2-ジメチルプロピル)-N,5-ジメチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;1-[1-(1-シアノシクロプロピル)エチル]-N,5-ジメチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;N-メチル-1-(2-フルオロ-1-メチル-プロピル]-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-エチル-5-メチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド;1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N,5-ジメチル-N-ピリダジン-4-イル-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(1-メチルエチル)-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-4-カルボキサミド;N-シクロプロピル-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-4-カルボキサミド;N-シクロヘキシル-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-4-カルボキサミド;2-(3-ピリジニル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2H-イミダゾール-4-カルボキサミド;2-(3-ピリジニル)-N-[(テトラヒドロ-2-フラニル)メチル]-2H-イミダゾール-5-カルボキサミド;メチル-2-[[2-(3-ピリジニル)-2H-インダゾール-5-イル]カルボニル]ヒドラジンカルボキシレート;N-[(2,2-ジフルオロシクロプロピル)メチル]-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-5-カルボキサミド;N-(2,2-ジフルオロプロピル)-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-5-カルボキサミド;2-(3-ピリジニル-)-N-(2-ピリミジニルメチル)-2H-イミダゾール-5-カルボキサミド;N-[(5-メチル-2-ピラジニル)メチル]-2-(3-ピリジニル)-2H-イミダゾール-5-カルボキサミド、チクロピラゾフロール;サロラナー、ロチラナー、N-[4-クロロ-3-[[(フェニルメチル)アミノ]カルボニル]フェニル]-1-メチル-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;2-(3-エチルスルホニル-2-ピリジル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-[3-エチルスルホニル-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、イソシクロセラム、N-[4-クロロ-3-(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]-2-メチル-5-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド、N-[4-クロロ-3-[(1-シアノシクロプロピル)カルバモイル]フェニル]-2-メチル-5-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド;アシノナピル;ベンズピリモキサン;チゴラナー;クロロ-N-(1-シアノシクロプロピル)-5-[1-[2-メチル-5-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-イル]ピラゾール-4-イル]ベンズアミド、オキサゾスルフィル、[(2S,3R,4R,5S,6S)-3,5-ジメトキシ-6-メチル-4-プロポキシ-テトラヒドロピラン-2-イル]-N-[4-[1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート、[(2S,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチル-テトラヒドロピラン-2-イル]-N-[4-[1-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート、[(2S,3R,4R,5S,6S)-3,5-ジメトキシ-6-メチル-4-プロポキシ-テトラヒドロピラン-2-イル]-N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート、[(2S,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチル-テトラヒドロピラン-2-イル]-N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート、(2Z)-3-(2-イソプロピルフェニル)-2-[(E)-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]メチレンヒドラゾン]チアゾリジン-4-オン;2-(6-クロロ-3-エチルスルホニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-(6-ブロモ-3-エチルスルホニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-(3-エチルスルホニル-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-[3-エチルスルホニル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-(7-クロロ-3-エチルスルホニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-(3-エチルスルホニル-7-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、3-エチルスルホニル-6-ヨード-2-[3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボニトリル、2-[3-エチルスルホニル-8-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-[3-エチルスルホニル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチルスルフィニル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン、2-[3-エチルスルホニル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-3-メチル-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[4,5-c]ピリジン、2-(6-ブロモ-3-エチルスルホニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピラゾールo[4,3-c]ピリジン。
【0281】
成分2として言及される活性物質、それらの調製及びそれらの活性、例えば有害真菌に対する活性は、公知であり(http://www.alanwood.net/pesticides/)を参照されたい);これらの物質は、市販されている。IUPAC命名法で記載されている化合物、その調製法及び殺有害生物活性も知られている(Can.J.Plant Sci.48(6),587-94,1968;欧州特許出願公開第A141317号明細書;欧州特許出願公開第A152031号明細書;欧州特許出願公開第A226917号明細書;欧州特許出願公開第A243970号明細書;欧州特許出願公開第A256503号明細書;欧州特許出願公開第A428941号明細書;欧州特許出願公開第A532022号明細書;欧州特許出願公開第A1028125号明細書;欧州特許出願公開第A1035122号明細書;欧州特許出願公開第A1201648号明細書;欧州特許出願公開第A1122244号明細書;特開2002316902号公報;独国特許第19650197号明細書;独国特許第10021412号明細書;独国特許第102005009458号明細書;米国特許第3,296,272号明細書;米国特許第3,325,503号明細書;国際公開第98/46608号パンフレット;国際公開第99/14187号パンフレット;国際公開第99/24413号パンフレット;国際公開第99/27783号パンフレット;国際公開第00/29404号パンフレット;国際公開第00/46148号パンフレット;国際公開第00/65913号パンフレット;国際公開第01/54501号パンフレット;国際公開第01/56358号パンフレット;国際公開第02/22583号パンフレット;国際公開第02/40431号パンフレット;国際公開第03/10149号パンフレット;国際公開第03/11853号パンフレット;国際公開第03/14103号パンフレット;国際公開第03/16286号パンフレット;国際公開第03/53145号パンフレット;国際公開第03/61388号パンフレット;国際公開第03/66609号パンフレット;国際公開第03/74491号パンフレット;国際公開第04/49804号パンフレット;国際公開第04/83193号パンフレット;国際公開第05/120234号パンフレット;国際公開第05/123689号パンフレット;国際公開第05/123690号パンフレット;国際公開第05/63721号パンフレット;国際公開第05/87772号パンフレット;国際公開第05/87773号パンフレット;国際公開第06/15866号パンフレット;国際公開第06/87325号パンフレット;国際公開第06/87343号パンフレット;国際公開第07/82098号パンフレット;国際公開第07/90624号パンフレット;国際公開第10/139271号パンフレット;国際公開第11/028657号パンフレット;国際公開第12/168188号パンフレット;国際公開第07/006670号パンフレット;国際公開第11/77514号パンフレット;国際公開第13/047749号パンフレット;国際公開第10/069882号パンフレット;国際公開第13/047441号パンフレット;国際公開第03/16303号パンフレット;国際公開第09/90181号パンフレット;国際公開第13/007767号パンフレット;国際公開第13/010862号パンフレット;国際公開第13/127704号パンフレット;国際公開第13/024009号パンフレット;国際公開第13/24010号パンフレット;国際公開第13/047441号パンフレット;国際公開第13/162072号パンフレット;国際公開第13/092224号パンフレット;国際公開第11/135833号パンフレット;中国特許出願公開第1907024号明細書;中国特許出願公開第1456054号明細書;中国特許出願公開第103387541号明細書;中国特許出願公開第1309897号明細書;国際公開第12/84812号パンフレット;中国特許出願公開第1907024号明細書;国際公開第09094442号パンフレット;国際公開第14/60177号パンフレット;国際公開第13/116251号パンフレット;国際公開第08/013622号パンフレット;国際公開第15/65922号パンフレット;国際公開第94/01546号パンフレット;欧州特許第2865265号明細書;国際公開第07/129454号パンフレット;国際公開第12/165511号パンフレット;国際公開第11/081174号パンフレット;国際公開第13/47441号パンフレット;国際公開第16/156241号パンフレット;国際公開第16/162265号パンフレットを参照されたい)。一部の化合物は、第1は2桁から7桁まで、第2は2桁からなり、第3は1桁からなる3部にハイフンで区切られたCAS登録番号によって識別される。
【0282】
本発明によれば、(ニーム油などの油を除く)バイオ殺有害生物剤の固体物質(乾燥物質)は、(例えば、微生物殺有害生物剤の液体製剤の場合、抽出又は懸濁媒体の乾燥又は蒸発後に得られる)活性成分とみなされる。Quillay抽出物などの生物学的抽出物に使用される重量比及びパーセンテージは、それぞれの抽出物の乾燥含有量(固体物質)の総重量に基づく。
【0283】
休眠形態を含む生存微生物細胞の形態の少なくとも1種の微生物殺有害生物剤を含む組成物の総重量比は、1×1010CFUがそれぞれの活性成分の総重量1グラムに等しいという式によってそれぞれの活性成分の総重量を計算するために、それぞれの微生物のCFUの量を用いて決定することができる。コロニー形成単位は、生存可能な微生物細胞の尺度である。さらに、CFUは、ステオネルネマ・フェルチアエ(Steinernema feltiae)などの線虫生物殺有害生物剤の場合、個々の線虫(幼若)の数として理解され得る。
【0284】
二元混合物において、成分1)と成分2)との重量比は、一般に、使用される成分の性質に依存し、通常、1:10,000~10,000:1、多くの場合に1:100~100:1、通常、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:10~10:1、さらにより好ましくは1:4~4:1、特に1:2~2:1の範囲である。さらなる実施形態によると、成分1)と成分2)との重量比は、通常、1000:1~1:1、多くの場合に100:1~1:1、通常、50:1~1:1、好ましくは20:1~1:1、より好ましくは10:1~1:1、さらにより好ましくは4:1~1:1、特に2:1~1:1の範囲である。さらなる実施形態によると、成分1)と成分2)との重量比は、通常、20,000:1~1:10、多くの場合に10,000:1~1:1、通常、5,000:1~5:1、好ましくは5,000:1~10:1、より好ましくは2,000:1~30:1、さらにより好ましくは2,000:1~100:1、特に1,000:1~100:1の範囲である。さらなる実施形態によると、成分1)と成分2)との重量比は、通常、1:1~1:1000、多くの場合に1:1~1:100、通常、1:1~1:50、好ましくは1:1~1:20、より好ましくは1:1~1:10、さらにより好ましくは1:1~1:4、特に1:1~1:2の範囲である。さらなる実施形態によると、成分1)と成分2)との重量比は、通常、10:1~1:20,000、多くの場合に1:1~1:10,000、通常、1:5~1:5,000、好ましくは1:10~1:5,000、より好ましくは1:30~1:2,000、さらにより好ましくは1:100~1:2,000、特に1:100~1:1,000の範囲である。
【0285】
三元混合物、すなわち成分1)及び成分2)及び化合物III(成分3)を含む組成物において、成分1)と成分2)との重量比は、使用される活性物質の性質に依存し、通常、1:100~100:1、通常、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:10~10:1、特に1:4~4:1の範囲であり、成分1)と成分3)との重量比は、1:100~100:1、通常、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:10~10:1、特に1:4~4:1の範囲である。任意のさらなる活性成分は、必要に応じて、成分1)に対して20:1~1:20の割合で添加する。これらの比率は、種子処理によって適用される混合物にも適切である。
【0286】
微生物殺有害生物剤を含む混合物を作物保護に使用する場合、適用レートは、1×10~5×1016(以上)CFU/ha、好ましくは1×10~1×1013CFU/ha、さらにより好ましくは1×10~5×1015CFU/ha、特に1×1012~5×1014CFU/haの範囲である。微生物殺有害生物剤としての線虫(例えば、ステオネルネマ・フェルチアエ(Steinernema feltiae))の場合、適用レートは、通常、1ヘクタールあたり1×10~1×1012(以上)、好ましくは1×10~1×1011、より好ましくは5×10~1×1010の個体(例えば、卵、幼卵又は他の生段階、好ましくは未成熟の幼卵の段階の形態)の範囲である。
【0287】
微生物殺有害生物剤を含む混合物を種子処理に使用する場合、適用レートは、一般に、1×10~1×1012(以上)CFU/種子、好ましくは1×10~1×10CFU/種子の範囲である。さらに、種子処理に対する適用レートは、一般に、種子100kgあたり1×10~1×1014(以上)CFU、好ましくは種子100kgあたり1×10~1×1012CFUの範囲である。
【0288】
成分2)として、A)群のQ部位における複合体IIIの阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(A.1.1)、(A.1.4)、(A.1.8)、(A.1.9)、(A.1.10)、(A.1.12)、(A.1.13)、(A.1.14)、(A.1.17)、(A.1.21)、(A.1.25)、(A.1.34)及び(A.1.35)から選択される;特に(A.1.1)、(A.1.4)、(A.1.8)、(A.1.9)、(A.1.13)、(A.1.14)、(A.1.17)、(A.1.25)、(A.1.34)及び(A.1.35)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物が好ましい。
【0289】
成分2)として、A)群のQ部位における複合体IIIの阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(A.2.1)、(A.2.3)、(A.2.4)及び(A.2.6)から選択される;特に(A.2.3)、(A.2.4)及び(A.2.6)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物が好ましい。
【0290】
成分2)として、A)群の複合体IIの阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(A.3.2)、(A.3.3)、(A.3.4)、(A.3.7)、(A.3.9)、(A.3.11)、(A.3.12)、(A.3.15)、(A.3.16)、(A.3.17)、(A.3.18)、(A.3.19)、(A.3.20)、(A.3.21)、(A.3.22)、(A.3.23)、(A.3.24)、(A.3.28)、(A.3.31)、(A.3.32)、(A.3.33)、(A.3.34)、(A.3.35)、(A.3.36)、(A.3.37)、(A.3.38)及び(A.3.39)から選択される;特に(A.3.2)、(A.3.3)、(A.3.4)、(A.3.7)、(A.3.9)、(A.3.12)、(A.3.15)、(A.3.17)、(A.3.19)、(A.3.22)、(A.3.23)、(A.3.24)、(A.3.31)、(A.3.32)、(A.3.33)、(A.3.34)、(A.3.35)、(A.3.36)、(A.3.37)、(A.3.38)及び(A.3.39)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物が好ましい。
【0291】
成分2)として、A)群の他の呼吸阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(A.4.5)及び(A.4.11)、特に(A.4.11)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0292】
成分2)として、B)群のC14脱メチラーゼ阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(B.1.4)、(B.1.5)、(B.1.8)、(B.1.10)、(B.1.11)、(B.1.12)、(B.1.13)、(B.1.17)、(B.1.18)、(B.1.21)、(B.1.22)、(B.1.23)、(B.1.25)、(B.1.26)、(B.1.29)、(B.1.34)、(B.1.37)、(B.1.38)、(B.1.43)、(B.1.46)、(B.1.53)、(B.1.54)及び(B.1.55)から選択される;特に(B.1.5)、(B.1.8)、(B.1.10)、(B.1.17)、(B.1.22)、(B.1.23)、(B.1.25)、(B.1.33)、(B.1.34)、(B.1.37)、(B.1.38)、(B.1.43)及び(B.1.46)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0293】
成分2)として、B)群のデルタ14-レダクターゼ阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(B.2.4)、(B.2.5)、(B.2.6)及び(B.2.8);特に(B.2.4)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0294】
成分2)として、C)群のフェニルアミド及びアシルアミノ酸殺菌剤から選択される、より好ましくは化合物(C.1.1)、(C.1.2)、(C.1.4)及び(C.1.5)から選択される;特に(C.1.1)及び(C.1.4)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0295】
成分2)として、C)群の他の核酸合成阻害剤から選択される、より好ましくは化合物(C.2.6)、(C.2.7)及び(C.2.8)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0296】
成分2)として、D)群から選択される、より好ましくは化合物(D.1.1)、(D.1.2)、(D.1.5)、(D.2.4)及び(D.2.6)から選択される;特に(D.1.2)、(D.1.5)及び(D.2.6)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0297】
成分2)として、E)群から選択される、より好ましくは化合物(E.1.1)、(E.1.3)、(E.2.2)及び(E.2.3);特に(E.1.3)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0298】
成分2)として、F)群から選択される、より好ましくは化合物(F.1.2)、(F.1.4)及び(F.1.5)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0299】
成分2)として、G)群から選択される、より好ましくは化合物(G.3.1)、(G.3.3)、(G.3.6)、(G.5.1)、(G.5.3)、(G.5.4)、(G.5.5)、(G.5.6)、(G.5.7)、(G.5.8)、(G.5.9)、(G.5.10)及び(G.5.11)から選択される;特に(G.3.1)、(G.5.1)及び(G.5.3)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0300】
成分2)として、H)群から選択される、より好ましくは化合物(H.2.2)、(H.2.3)、(H.2.5)、(H.2.7)、(H.2.8)、(H.3.2)、(H.3.4)、(H.3.5)、(H.4.9)及び(H.4.10)から選択される;特に(H.2.2)、(H.2.5)、(H.3.2)、(H.4.9)及び(H.4.10)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0301】
成分2)として、I)群から選択される、より好ましくは化合物(I.2.2)及び(I.2.5)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0302】
成分2)として、J)群から選択される、より好ましくは化合物(J.1.2)、(J.1.5)、(J.1.8)、(J.1.11)及び(J.1.12)から選択される;特に(J.1.5)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0303】
成分2)として、K)群から選択される、より好ましくは化合物(K.1.41)、(K.1.42)、(K.1.44)、(K.1.47)、(K.1.57)、(K.1.58)及び(K.1.59)から選択される;特に(K.1.41)、(K.1.44)、(K.1.47)、(K.1.57)、(K.1.58)及び(K.1.59)から選択される少なくとも1種の活性物質を含む混合物も好ましい。
【0304】
L1)群及び/又はL2)群のバイオ殺有害生物剤は、殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性、殺フェロモン活性、殺線虫活性、植物ストレス軽減活性、植物成長調節物質活性、植物成長促進活性及び/又は収量増加活性も有し得る。L3)群及び/又はL4)群のバイオ殺有害生物剤は、殺真菌活性、殺菌活性、殺ウイルス活性、植物防御活性化活性、植物ストレス軽減活性、植物成長調節剤活性、植物成長促進活性及び/又は収量増加活性も有し得る。L5)群のバイオ殺有害生物剤は、殺菌活性、殺バクテリア活性、殺ウイルス活性、植物防御活性化活性、殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性、殺フェロモン活性及び/又は殺線虫活性も有し得る。
【0305】
微生物殺有害生物剤、特にL1)群、L3)群及びL5)群からの微生物殺有害生物剤は、本明細書で定義されるそれぞれの微生物の単離された純粋培養物だけでなく、その無細胞抽出物、全ブロス培養物中の懸濁液及び代謝産物含有培養培地又は微生物の全ブロス培養物から得られる精製代謝産物も包含する。
【0306】
多くのこれらのバイオ殺有害生物剤は、本明細書中で言及される寄託番号で寄託されており(ATCC又はDSMなどの接頭語は、各カルチャーコレクションの頭字語を指し、詳細については、例えば、http://www.wfcc.info/ccinfo/collection/by_acronym/を参照されたい)、文献中で言及されており、登録されており且つ/又は市販されている:Konstanz,Germanyで1989年に単離されたオーレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)DSM 14940及びDSM 14941の混合物(例えば、bio-ferm GmbH,AustriaのBlossomProtect(登録商標)中の分芽胞子)、元来、South Brazilの小麦地帯(Passo Fundo)で少なくとも1980年より前に単離されたアゾスピリルム・ブラジレンス(Azospirillum brasilense)Sp245(BR11005;例えば、BASF Agricultural Specialties Ltd.,BrazilのGELFIX(登録商標)Gramineas)、A.ブラジレンス(A.brasilense)株Ab-V5及びAb-V6(例えば、Novozymes BioAg Produtos papra Agricultura Ltda.,Quattro Barras,BrazilのAzoMax又はSimbiose-Agro,BrazilのSimbiose-Maiz(登録商標)中のもの;Plant Soil 331,413-425,2010)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)株AP-188(NRRL B-50615及びB-50331;米国特許第8,445,255号明細書);B.アミロリクエファシエンス属種プランタルム(B.amyloliquefaciens spp.plantarum)株(以前にはB.サブチリス(B.subtilis)と呼ばれることもあった。現在は、B.メチロトロフィカス(B.methylotrophicus)及びB.ベレゼンシス(B.velezensis)と一緒にB.ベレゼンシス(B.velezensis)として分類される(Int.J.Syst.Evol.Microbiol.66,1212-1217,2016):日本菊川市の空気中から単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)D747(米国特許出願第20130236522A1号明細書;FERM BP-8234;例えば、Certis LLC,USAのDouble Nickel(商標)55 WDG)、Brandenburg,Germanyの土壌から単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)FZB24(SB3615とも呼ばれる;DSM96-2;J.Plant Dis.Prot.105,181-197,1998;例えば、Novozyme Biologicals,Inc.,USAのTaegro(登録商標))、Brandenburg,Germanyの土壌から単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)FZB42(DSM23117;J.Plant Dis.Prot.105,181-197,1998;例えば、AbiTEP GmbH,GermanyのRhizoVital(登録商標)42)、Sutton Bonington,Nottinghamshire,U.K.のソラマメから少なくとも1988年より前に単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)MBI600(1430とも呼ばれる;NRRL B-50595;米国特許出願公開第2012/0149571A1号明細書;例えば、BASF Corp.,USAのIntegral(登録商標))、California,U.S.A.で1995年にモモ果樹園から単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)QST-713(NRRL B-21661;例えば、Bayer Crop Science LP,USAのSerenade(登録商標)MAX)、South Dakoda,U.S.A.で1992年に単離されたB.a.ssp.プランタルム(B.a.ssp.plantarum)又はB.ベレゼンシス(B.velezensis)TJ1000(1BEとも呼ばれる;ATCC BAA-390;カナダ国特許出願公開第2471555A1号明細書;例えば、TJ Technologies,Watertown,SD,USAのQuickRoots(商標))、B.ファーマス(B.firmus)CNCM I-1582(Israelの中央平原地帯の土壌から単離された親株EIP-N1(CNCM I-1556)の変異株)(国際公開第2009/126473号パンフレット、米国特許第6,406,690号明細書;例えばBayer CropScience LP,USAのVotivo(登録商標))、Mexicoでリンゴ樹木の根圏から単離されたB.プミルス(B.pumilus)GHA 180(IDAC 260707-01;例えば、Premier Horticulture,Quebec,CanadaのPRO-MIX(登録商標)BX)、エルウィニア・トラケイフィラ(Erwinia tracheiphila)に侵入されたキュウリから少なくとも1993年より前に単離されたB.プミルス(B.pumilus)INR-7(BU-F22及びBU-F33と別途称される)(NRRL B-50185、NRRL B-50153;米国特許第8,445,255号明細書)、少なくとも2008年以前にSouth Africaの牧草の根圏から分離されたB.プミルス(B.pumilus)KFP9F(NRRL B-50754;国際公開第2014/029697号パンフレット;例えば、BASF Agricultural Specialities(Pty)Ltd.,South AfricaからのBAC-UP又はFUSION-P)、B.プミルス(B.pumilus)QST 2808は、1998年にPohnpei,Federated States of Micronesiaで収集された土壌から単離された(NRRL B-30087;例えば、Bayer Crop Science LP,USAのSonata(登録商標)又はBallad(登録商標)Plus)、B.シンプレックス(B.simplex)ABU 288(NRRL B-50304;米国特許第8,445,255号明細書)、North Americaでレッドビートの根から単離されたB.サブティリス(B.subtilis)FB17(UD 1022又はUD 10-22とも呼ばれる)(ATCC PTA-11857;System.Appl.Microbiol.27,372-379,2004;米国特許出願公開第2010/0260735号明細書;国際公開第2011/109395号パンフレット);1987年にEphraim,Wisconsin,U.S.A.の芝生から採取された土壌から単離されたB.チューリンゲンシス亜種アイザワイ(B.thuringiensis ssp.aizawai)ABTS-1857(ABG-6346とも呼ばれる;ATCC SD-1372;例えば、BioFa AG,Muensingen,GermanyのXenTari(登録商標))、Brownsville,Texas,U.S.A.で罹患したワタキバガの黒色幼虫から1967年に単離されたHD-1と同一のB.t.亜種クルスタキ(B.t.ssp.kurstaki)ABTS-351(ATCC SD-1275;例えば、Valent BioSciences,IL,USAのDipel(登録商標)DF)、E.サッカリナ(E.saccharina)の幼虫の死骸から単離されたB.t.亜種クルスタキ(B.t.ssp.kurstaki)SB4(NRRL B-50753;例えば、BASF Agricultural Specialities(Pty)Ltd.,South AfricaからのBeta Pro(登録商標))、B.t.亜種テネブリオニス(B.t.ssp.tenebrionis)NB-176-1(甲虫チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)の死んだ蛹から1982年に単離された野生型株であるNB-125株の突然変異株)(DSM 5480;欧州特許第585215B1号明細書;例えば、Valent BioSciences,SwitzerlandのNovodor(登録商標))、ボーベリア・バッシアーナ(Beauveria bassiana)GHA(ATCC 74250;例えば、Laverlam Int.Corp.,USAのBotaniGard(登録商標)22WGP)、B.バッシアーナ(B.bassiana)JW-1(ATCC 74040;例えば、CBC(Europe)S.r.l.,ItalyのNaturalis(登録商標))、カメノコハムシであるコンキロクテニア・プンクタータ(Conchyloctenia punctata)の幼虫から単離されたB.バッシアーナ(B.bassiana)PPRI 5339(NRRL 50757;例えば、BASF Agricultural Specialities(Pty)Ltd.,South AfricaからのBroadBand(登録商標))、Rio de Janeiro,Brazilで単離されたブラディリゾビウム・エルカニ(Bradyrhizobium elkanii)株SEMIA 5019(29Wとも呼ばれる)及び1967年にRio Grande do Sul州で北米単離株が以前接種された地域から単離されており、1968年から市販の接種物中で使用されているSEMIA 587(Appl.Environ.Microbiol.73(8),2635,2007;例えば、BASF Agricultural Specialties Ltd.,BrazilのGELFIX 5)、U.S.A.でWisconsinの圃場から単離されたB.ジャポニクム(B.japonicum)532c(Nitragin 61A152;Can.J.Plant.Sci.70,661-666,1990;例えば、BASF Agricultural Specialties Ltd.,CanadaのRhizoflo(登録商標)、Histick(登録商標)、Hicoat(登録商標)Super中のもの)、USDA 138株のB.ジャポニクム(B.japonicum)E-109変異株(INTA E109、SEMIA 5085;Eur.J.Soil Biol.45,28-35,2009;Biol.Fertil.Soils 47,81-89,2011);SEMIAに寄託され、Appl.Environ.Microbiol.73(8),2635,2007により公知のB.ジャポニクム(B.japonicum)株:Embrapa-CerradosによりBrazilのCerrados地方の土壌から単離されており、1992年から市販の接種物中で使用されているSEMIA 5079(CPAC 15;例えば、BASF Agricultural Specialties Ltd.,BrazilのGELFIX 5又はADHERE 60)、BrazilでEmbrapa-Cerradosにより実験室条件下で得られ、1992年から市販の接種物中で使用されており、
元来U.S.A.で単離されたSEMIA 586(CB1809)の天然変異株である、B.ジャポニクム(B.japonicum)SEMIA 5080(CPAC7;例えば、BASF Agricultural Specialties Ltd.,BrazilのGELFIX 5又はADHERE 60);2008年に日本の日光の土壌から単離されたバークホルデリア属種(Burkholderia sp.)A396(NRRL B-50319;国際公開第2013/032693号パンフレット;Marrone Bio Innovations,Inc.,USA)、ナタネから単離されたコニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)CON/M/91-08(国際公開第1996/021358号パンフレット;DSM 9660;例えば、Bayer CropScience AG,GermanyのContans(登録商標)WG、Intercept(登録商標)WG)、ハーピン(アルファ-ベータ)タンパク質(Science 257,85-88,1992;例えば、Plant Health Care plc,U.K.のMessenger(商標)又はHARP-N Tek)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)核多角体病ウイルス(HearNPV)(J.Invertebrate Pathol.107,112-126,2011;例えば、Adermatt Biocontrol,SwitzerlandのHelicovex(登録商標);Koppert,BrazilのDiplomata(登録商標);AgBiTech Pty Ltd.,Queensland,AustraliaのVivus(登録商標)Max)、アメリカタバコガ(Helicoverpa zea)単一カプシド核多角体病ウイルス(HzSNPV)(例えば、Certis LLC,USAのGemstar(登録商標))、アメリカタバコガ(Helicoverpa zea)核多角体病ウイルスABA-NPV-U(例えば、AgBiTech Pty Ltd.,Queensland,AustraliaのHeligen(登録商標))、ヘテロラブディティス・バクテリオフォラ(Heterorhabditis bacteriophora)(例えば、BASF Agricultural Specialities Limited,UKのNemasys(登録商標)G)、Apopka,Florida,U.S.A.でサンシチソウ(gynura)上のコナカイガラムシから単離されたイサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea)Apopka-97(ATCC 20874;Biocontrol Science Technol.22(7),747-761,2012;例えば、Certis LLC,USAのPFR-97(商標)又はPreFeRal(登録商標))、Austriaでコドリンガから単離されたメタリジウム・アニソプリエ変種アニソプリエ(Metarhizium anisopliae var.anisopliae)F52(275又はV275とも呼ばれる)(DSM 3884、ATCC 90448;例えば、Met52(登録商標)Novozymes Biologicals BioAg Group,Canada)、Israelの中央部のブドウから単離されたメッシュニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)277(米国特許第6,994,849号明細書;NRRL Y-30752;例えば、以前のAgrogreen,IsraelのShemer(登録商標))、Philippinesで感染した線虫の卵から単離されたペシロマイセス・イラシヌス(Paecilomyces ilacinus)251(AGAL 89/030550;国際公開第1991/02051号パンフレット;Crop Protection 27,352-361,2008;例えば、Bayer CropScience AG,GermanyのBioAct(登録商標)及びCertis,USAのMeloCon(登録商標))、少なくとも2008年以前にSouth Africaの牧草の根圏から単離されたパエニバシルス・アルベイ(Paenibacillus alvei)NAS6G6(国際公開第2014/029697号パンフレット;NRRL B-50755;例えば、BASF Agricultural Specialities(Pty)Ltd.,South AfricaからのBAC-UP)、Germanyを含むヨーロッパの様々な場所の土壌サンプルから単離されたパエニバシルス(Paenibacillus)株:P.エピフィチカス(P.epiphyticus)Lu17015(国際公開第2016/020371号パンフレット;DSM 26971)、P.ポリマイキサ属プランタルム(P.polymyxa ssp.plantarum)Lu16774(国際公開第2016/020371号パンフレット;DSM 26969)、P.p.ssp.プランタルム(P.p.ssp.plantarum)株Lu17007(国際公開第2016/020371号パンフレット;DSM 26970);Illinois,U.S.Aで2000年代半ばにダイズ圃場から単離されたパスツリア・ニシザワエ(Pasteuria nishizawae)Pn1(ATCC SD-5833;Federal Register 76(22),5808,February 2,2011;例えば、Syngenta Crop Protection,LLC,USAのClariva(商標)PN)、Alberta,Canadaの土壌から元来単離されたペニシリウム・ビライアエ(Penicillium bilaiae)(P.ビライ(P.bilaii)とも呼ばれる)株ATCC 18309(=ATCC 74319)、ATCC 20851及び/又はATCC 22348(=ATCC 74318)(Fertilizer Res.39,97-103,1994;Can.J.Plant Sci.78(1),91-102,1998;米国特許第5,026,417号明細書、国際公開第1995/017806号パンフレット;例えば、Novozymes Biologicals BioAg Group,CanadaのJumpStart(登録商標)、Provide(登録商標))、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物(欧州特許第0307510B1号明細書;例えば、Marrone BioInnovations,Davis,CA,USAのRegalia(登録商標)SC又はBioFa AG,GermanyのMilsana(登録商標))、ステイネルネマ・カルポカプサエ(Steinernema carpocapsae)(例えば、BASF Agricultural Specialities Limited,UKのMillenium(登録商標))、S.フェルチアエ(S.feltiae)(例えば、BioWorks,Inc.,USAのNemashield(登録商標);BASF Agricultural Specialities Limited,UKのNemasys(登録商標))、ストレプトマイセス・ミクロフラブス(Streptomyces microflavus)NRRL B-50550(国際公開第2014/124369号パンフレット;Bayer CropScience,Germany)、South Africaで単離されたトリコデルマ・アスペレロイデス(Trichoderma asperelloides)JM41R(NRRL 50759;T.フェルチル(T.fertile)とも呼ばれる;例えば、BASF Agricultural Specialities(Pty)Ltd.,South AfricaからのTrichoplus(登録商標))、T.ハルジアナム(T.harzianum)T-22(KRL-AG2とも呼ばれる)(ATCC 20847;BioControl 57,687-696,2012;例えば、BioWorks Inc.,USAのPlantshield(登録商標)又はAdvanced Biological Marketing Inc.,Van Wert,OH,USAのSabrEx(商標))。
【0307】
混合物の別の実施形態によると、少なくとも1種の殺有害生物剤IIは、L1)~L5)の群から選択される:
L1)殺真菌活性、殺細菌活性、殺ウイルス活性及び/又は植物防御活性化剤活性を有する微生物殺有害生物剤:オーレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)DSM 14940及びDSM 14941(L1.1)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)AP-188(L.1.2)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)D747(L.1.3)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)FZB24(L.1.4)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)FZB42(L.1.5)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)MBI600(L.1.6)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)QST-713(L.1.7)、B.アミロリクエファシエンス属プランタルム(B.amyloliquefaciens ssp.plantarum)TJ1000(L.1.8)、B.プミルス(B.pumilus)GB34(L.1.9)、B.プミルス(B.pumilus)GHA 180(L.1.10)、B.プミルス(B.pumilus)INR-7(L.1.11)、B.プミルス(B.pumilus)KFP9F(L.1.12)、B.プミルス(B.pumilus)QST 2808(L.1.13)、B.シンプレックス(B.simplex)ABU 288(L.1.14)、B.サブティリス(B.subtilis)FB17(L.1.15)、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)CON/M/91-08(L.1.16)、メッシュニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y-30752(L.1.17)、パエニバチルス・アルベイ(Paenibacillus alvei)NAS6G6(L.1.18)、P.エピフィチカス(P.epiphyticus)Lu17015(L.1.25)、P.ポリミキサ属プランラルム(P.polymyxa ssp.plantarum)Lu16774(L.1.26)、P.p.ssp.プランラルム(P.p.ssp.plantarum)株Lu17007(L.1.27)、ペニシリウム・ビライアエ(Penicillium bilaiae)ATCC 22348(L.1.19)、P.ビライアエ(P.bilaiae)ATCC 20851(L.1.20)、P.ビライアエ(P.bilaiae)ATCC 18309(L.1.21)、ストレプトマイセス・ミクロフラブス(Streptomyces microflavus)NRRL B-50550(L.1.22)、トリコデルマ・アスペレロイデス(Trichoderma asperelloides)JM41R(L.1.23)、T.ハルジアナム(T.harzianum)T-22(L.1.24);
L2)殺真菌活性、殺細菌活性、殺ウイルス活性及び/又は植物防御活性化剤活性を有する生化学的殺有害生物剤:ハルピンタンパク質(L.2.1)、レイノウトリア・サカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物(L.2.2);
L3)殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性及び/又は殺線虫活性を有する微生物殺有害生物剤:バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)I-1582(L.3.1)、B.チューリンゲンシス属アイザワイ(B.thuringiensis ssp.aizawai)ABTS-1857(L.3.2)、B.t.ssp.クルスタキ(B.t.ssp.kurstaki)ABTS-351(L.3.3)、B.t.ssp.クルスタキ(B.t.ssp.kurstaki)SB4(L.3.4)、B.t.ssp.テネブリオニス(B.t.ssp.tenebrionis)NB-176-1(L.3.5)、ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)GHA(L.3.6)、B.バシアーナ(B.bassiana)JW-1(L.3.7)、B.バシアーナ(B.bassiana)PPRI 5339(L.3.8)、バルクホルデリア属(Burkholderia sp.)A396(L.3.9)、ヘリコベルパ・アルミゲラ・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa armigera nucleopolyhedrovirus)(HearNPV)(L.3.10)、ヘリコベルパ・ゼア・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa zea nucleopolyhedrovirus)(HzNPV)ABA-NPV-U(L.3.11)、ヘリコベルパ・ゼア・シングル・カプシド・ヌクレオポリヘドロビルス(Helicoverpa zea single capsid nucleopolyhedrovirus)(HzSNPV)(L.3.12)、ヘテロルハブジティス・バクテリオポラ(Heterorhabditis bacteriophora)(L.3.13)、イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea)Apopka-97(L.3.14)、メタルヒジウム・アニソプリアエ変種アニソプリアエ((Metarhizium anisopliae var.anisopliae)F52(L.3.15)、パエシロマイセス・リラシヌス(Paecilomyces lilacinus)251(L.3.16)、パステウリア・ニシザワエ(Pasteuria nishizawae)Pn1(L.3.17)、ステオネルネマ・カルポカプサエ(Steinernema carpocapsae)(L.3.18)、S.フェルチアエ(S.feltiae)(L.3.19);
L4)殺虫活性、殺ダニ活性、殺軟体動物活性、フェロモン活性及び/又は殺線虫活性を有する生化学的殺有害生物剤;cis-ジャスモン(L.4.1)、ジャスモン酸メチル(L.4.2)、(キラヤ(Quillay)抽出物(L.4.3);
L5)植物ストレス低減活性、植物成長調節剤活性、植物成長促進活性及び/又は収量増大活性を有する微生物殺有害生物剤:アゾスピリルム・ブラシレンセ(Azospirillum brasilense)Ab-V5及びAb-V6(L.5.1)、A.ブラシレンセ(A.Brasilense)Sp245(L.5.2)、ブラジルヒゾビウム・エルカニ(Bradyrhizobium elkanii)SEMIA 587(L.5.3)、B.エルカニ(B.elkanii)SEMIA 5019(L.5.4)、B.ジャポニクム(B.japonicum)532c(L.5.5)、B.ジャポニクム(B.japonicum)E-109(L.5.6)、B.ジャポニクム(B.japonicum)SEMIA 5079(L.5.7)、B.ジャポニクム(B.japonicum)SEMIA 5080(L.5.8)。
【0308】
本発明は、少なくとも1種の化合物I(成分1)と、上記のL)群から選択される少なくとも1種のバイオ殺有害生物剤(成分2)、特にL1)群及びL2)群から選択される少なくとも1種のバイオ殺有害生物剤と、必要に応じて少なくとも1種の適切な補助剤との混合物を含む農薬組成物にさらに関する。
【0309】
本発明は、少なくとも1種の化合物I(成分1)と、上記のL)群から選択される少なくとも1種のバイオ殺有害生物剤(成分2)、特にL3)群及びL4)群から選択される少なくとも1種のバイオ殺有害生物剤と、必要に応じて少なくとも1種の適切な補助剤との混合物を含む農薬組成物にさらに関する。
【0310】
殺有害生物剤II(成分2)として、L1)、L3)及びL5)群から選択される、好ましくは(L.1.2)、(L.1.3)、(L.1.4)、(L.1.5)、(L.1.6)、(L.1.7)、(L.1.8)、(L.1.10)、(L.1.11)、(L.1.12)、(L.1.13)、(L.1.14)、(L.1.15)、(L.1.17)、(L.1.18)、(L.1.19)、(L.1.20)、(L.1.21)、(L.1.25)、(L.1.26)、(L.1.27)、(L.3.1);(L.3.9)、(L.3.16)、(L.3.17)、(L.5.1)、(L.5.2)、(L.5.3)、(L.5.4)、(L.5.5)、(L.5.6)、(L.5.7)、(L.5.8);(L.4.2)及び(L.4.1)として上記の株から選択される;さらにより好ましくは(L.1.2)、(L.1.6)、(L.1.7)、(L.1.8)、(L.1.11)、(L.1.12)、(L.1.13)、(L.1.14)、(L.1.15)、(L.1.18)、(L.1.19)、(L.1.20)、(L.1.21)、(L.3.1);(L.3.9)、(L.3.16)、(L.3.17)、(L.5.1)、(L.5.2)、(L.5.5)、(L.5.6);(L.4.2)及び(L.4.1)から選択されるバイオ殺有害生物剤を含む混合物も好ましい。これらの混合物は、特に繁殖材料の処理、すなわち種子処理目的に適しており、同様に土壌処理にも適している。これらの種子処理混合物は、穀類、トウモロコシ、ダイズなどのマメ科植物などの作物に特に適している。
【0311】
殺有害生物剤II(成分2)として、L1)、L3)及びL5)群から選択される、好ましくは(L1.1)、(L.1.2)、(L.1.3)、(L.1.6)、(L.1.7)、(L.1.9)、(L.1.11)、(L.1.12)、(L.1.13)、(L.1.14)、(L.1.15)、(L.1.17)、(L.1.18)、(L.1.22)、(L.1.23)、(L.1.24)、(L.1.25)、(L.1.26)、(L.1.27)、(L.2.2);(L.3.2)、(L.3.3)、(L.3.4)、(L.3.5)、(L.3.6)、(L.3.7)、(L.3.8)、(L.3.10)、(L.3.11)、(L.3.12)、(L.3.13)、(L.3.14)、(L.3.15)、(L.3.18)、(L.3.19);(L.4.2)として上記の株から選択される;さらにより好ましくは(L.1.2)、(L.1.7)、(L.1.11)、(L.1.13)、(L.1.14)、(L.1.15)、(L.1.18)、(L.1.23)、(L.3.3)、(L.3.4)、(L.3.6)、(L.3.7)、(L.3.8)、(L.3.10)、(L.3.11)、(L.3.12)、(L.3.15)及び(L.4.2)から選択されるバイオ殺有害生物剤を含む混合物も好ましい。これらの混合物は、栽培植物、好ましくは野菜、果物、ツル植物、穀類、トウモロコシ及びダイズなどのマメ科作物の葉面処理に特に適している。
【0312】
有効成分の混合物を含む組成物は、通常の手段、例えば化合物Iの組成物に関して与えられた手段により調製することができる。
【0313】
L1)、L3)及びL5)群からの殺有害生物剤IIなどの生存微生物が組成物の一部を形成する場合、そのような組成物は、通常の手段によって調製することができる(例えば、H.D.Burges:Formulation of Microbial Biopesticides,Springer,1998;国際公開第2008/002371号パンフレット、米国特許第6,955,912号明細書、米国特許第5,422,107号明細書)。
【実施例
【0314】
I.合成実施例:
実施例25 - 4-[6-(ジフルオロメチル)-5-メチル-3-ピリジル]スピロ[1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]
実施例25.1 - スピロ[3H-1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]-4-オンの調製
p-TsOH(98mg、0.2eq)をトルエン(30ml)中の3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアミド(400mg、1eq)及びシクロブタノン(542mg、3eq)の懸濁液に添加し、水を共沸除去しながら混合物を12時間加熱還流した。反応溶液を冷却し、減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、2N HCl、水及び食塩水で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧除去すると、褐色粉末として標題化合物(526mg)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl3):μ[ppm]:8.02-7.86(m,1H),7.47(ddd,J=8.3,7.3,1.7Hz,1H),7.10(td,J=7.5,1.1Hz,1H),7.01(ddd,J=8.3,1.1,0.5Hz,1H),6.62(s,1H),2.65-2.50(m,2H),2.34(ddtt,J=12.5,6.4,3.1,1.5Hz,2H),2.07-1.91(m,1H),1.84(dtt,J=11.6,9.3,6.4Hz,1H).
【0315】
実施例25.2 - スピロ[1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]-4-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7.8g、2.5eq)及び2,6-ルチジン(2.38g、2eq)を、-78℃で冷却下、ジクロロメタン(120mL)中のスピロ[3H-1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]-4-オン(2.1g、1eq)の懸濁液に滴下添加し、混合物を同温度で1.0時間撹拌した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、氷水中に注ぎ入れ、溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、褐色油として表題化合物(1.8g)を得た。表題化合物をさらに精製することなくそのまま使用した。
【0316】
実施例25.3 - 4-[6-(ジフルオロメチル)-5-メチル-3-ピリジル]スピロ[1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]の調製
[6-(ジフルオロメチル)-5-メチル-3-ピリジル]ボロン酸(572mg、1.1eq)、炭酸カリウム(1.54g、4eq)、水(2ml)及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(391mg、0.2eq)を、ジメトキシエタン(10mL)中のスピロ[1,3-ベンゾオキサジン-2,1’-シクロブタン]-4-イルトリフルオロメタンスルホネート(900mg、1eq)の溶液に添加し、混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で2.5時間撹拌した。冷却後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で連続的に洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲル上の高速液体クロマトグラフィー(HPLC-カラム Kinetex XB C18 1.7μ(50×2.1mm);溶離液:アセトニトリル/水(60℃、1.5分で5:95から100:0への勾配、1.5分で0.8から1.0ml/分へのフロー勾配)で精製し、黄褐色油として標題化合物(97mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl3):μ[ppm]:8.67-8.60(m,1H),7.90-7.84(m,1H),7.42(td,J=7.8,1.6Hz,1H),7.12(dd,J=7.7,1.6Hz,1H),7.02(d,J=8.2Hz,1H),6.98-6.93(m,1H),6.75(t,J=54.5Hz,1H),2.59(s,3H),2.57-2.46(m,4H),1.99(dddd,J=25.7,15.6,7.8,4.1Hz,2H).
【0317】
表Iに示す化合物を同様の方法で調製した。
【化16】
【0318】
表I:
式Iの化合物Ex-1~Ex-92
【0319】
【表21】
【0320】
【表22】
【0321】
【表23】
【0322】
【表24】
【0323】
【表25】
【0324】
【表26】
【0325】
【表27】
【0326】
【表28】
【0327】
【表29】
【0328】
【表30】
【0329】
【表31】
【0330】
【表32】
【0331】
【表33】
【0332】
【表34】
【0333】
【表35】
【0334】
II.生物学的実施例
マイクロテスト
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。
【0335】
実施例1 - マイクロタイタープレート試験における灰色かび病菌ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)に対する活性
原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。ボトルチ・シネレア(Botrci cinerea)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-酢酸ナトリウム溶液中の芽胞懸濁液を添加した。プレートを温度18℃の水蒸気飽和チャンバに入れた。吸光光度計を用いて、接種7日後に405nmの波長でMTPを測定した。
【0336】
この試験において、実施例Ex-2、Ex-3、Ex-4、Ex-5及びEx-6からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が0%であることを示した。
【0337】
実施例2 - マイクロタイタープレート試験におけるフサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)に対する活性
原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中の芽胞懸濁液を添加した。プレートを温度18℃の水蒸気飽和チャンバに入れた。吸光光度計を用いて、接種7日後に405nmの波長でMTPを測定した。
【0338】
この試験において、実施例Ex-4及びEx-6からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が1%であることを示した。
【0339】
実施例3 - マイクロタイタープレート試験における灰色かび病菌ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。ボトルチ・シネレア(Botrci cinerea)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-酢酸ナトリウム溶液中の芽胞懸濁液を添加した。
【0340】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-2、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-10、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-15、Ex-17、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-28、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-61、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-67、Ex-68、Ex-69、Ex-70、Ex-71、Ex-72、Ex-73、Ex-74、Ex-76、Ex-77、Ex-79、Ex-87、Ex-88、Ex-89からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が11%までであることを示した。
【0341】
実施例4 - マイクロタイタープレート試験におけるフサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)の水性バイオモルト酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中の芽胞懸濁液を添加した。
【0342】
この試験において、実施例Ex-4、Ex-6、Ex-8、Ex-9、Ex-13、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-26、Ex-27、Ex-28、Ex-29、Ex-32、Ex-33、Ex-35、Ex-36、Ex-38、Ex-39、Ex-42、Ex-44、Ex-51、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-67、Ex-73、Ex-74、Ex-76、Ex-77からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が19%までであることを示した。
【0343】
実施例5 - マイクロタイタープレート試験におけるセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)によるコムギ葉枯病に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中の芽胞懸濁液を添加した。
【0344】
この試験において、実施例Ex-8、Ex-14、Ex-15、Ex-18、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-26、Ex-29、Ex-30、Ex-33、Ex-42、Ex-46、Ex-49、Ex-50、Ex-66、Ex-68、Ex-70、Ex-72、Ex-73、Ex-74、Ex-76、Ex-77、Ex-79からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が20%までであることを示した。
【0345】
実施例6 - マイクロタイタープレート試験におけるミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0346】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-61、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-67、Ex-68、Ex-69、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が18%までであることを示した。
【0347】
実施例7 - マイクロタイタープレート試験における炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中の炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0348】
この試験において、実施例Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-15、Ex-16、Ex-17、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-36、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-60、Ex-62、Ex-63、Ex-65、Ex-69からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が17%までであることを示した。
【0349】
実施例8 - マイクロタイタープレート試験におけるレプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のレプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0350】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-61、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-67、Ex-68、Ex-69、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が19%までであることを示した。
【0351】
実施例9 - マイクロタイタープレート試験におけるフサリウム・グラムミネアリス(Fusarium gramminearis)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のフサリウム・グラムミネアリス(Fusarium gramminearis)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0352】
この試験において、実施Ex-1、Ex-6、Ex-8、Ex-9、Ex-13、Ex-17、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-26、Ex-29、Ex-33、Ex-35、Ex-36、Ex-38、Ex-44、Ex-65、Ex-66、Ex-67からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が17%までであることを示した。
【0353】
実施例10 - マイクロタイタープレート試験におけるモニリニア・ラクサ(Monilinia laxa)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のモニリニア・ラクサ(Monilinia laxa)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0354】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-11、Ex-20、Ex-21、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-44、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-62、Ex-63、Ex-68、Ex-69、Ex-70、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が16%までであることを示した。
【0355】
実施例11 - マイクロタイタープレート試験におけるウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0356】
この試験において、実施Ex-4、Ex-5、Ex-7、Ex-8、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-15、Ex-18、Ex-20、Ex-21、Ex-33、Ex-36、Ex-40、Ex-42、Ex-44、Ex-67からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が19%までであることを示した。
【0357】
実施例12 - マイクロタイタープレート試験におけるピレノフォラ・テレス・コイ(Pyrenophora teres Qoi)(FL129)耐性分離株に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のピレノフォラ・テレス・コイ(Pyrenophora teres Qoi)(FL129)耐性分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0358】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-15、Ex-17、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-27、Ex-29、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-36、Ex-38、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-62、Ex-63、Ex-69からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が16%までであることを示した。
【0359】
実施例13 - マイクロタイタープレート試験におけるレプトスフェリア・マクランス(Leptosphaeria maculans)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のレプトスフェリア・マクランス(Leptosphaeria maculans)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0360】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-15、Ex-16、Ex-17、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-30、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-40、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-61、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-68、Ex-69、Ex-70、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が10%までであることを示した。
【0361】
実施例14 - マイクロタイタープレート試験におけるコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0362】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-17、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-27、Ex-29、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-67、Ex-68、Ex-69、Ex-70、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長19%までであることを示した。
【0363】
実施例15 - マイクロタイタープレート試験におけるコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(CORYCA-G)G413A変異体に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。その後、DOB培地(ph7)中のコリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola)(CORYCA-G)G413A変異体分離株の胞子懸濁液を添加した。
【0364】
この試験において、実施例Ex-1、Ex-4、Ex-5、Ex-6、Ex-7、Ex-8、Ex-9、Ex-11、Ex-12、Ex-13、Ex-14、Ex-15、Ex-16、Ex-17、Ex-18、Ex-19、Ex-20、Ex-21、Ex-22、Ex-23、Ex-24、Ex-25、Ex-26、Ex-27、Ex-29、Ex-31、Ex-32、Ex-33、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-39、Ex-41、Ex-42、Ex-44、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-53、Ex-54、Ex-55、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-59、Ex-60、Ex-62、Ex-63、Ex-64、Ex-65、Ex-66、Ex-67、Ex-68、Ex-69、Ex-70、Ex-70からの活性物質31ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が19%までであることを示した。
【0365】
測定されたパラメータは、活性化合物を含まない対照変種(100%)及び菌類を含まないブランク値の成長と比較し、それぞれの活性化合物における病原体の相対成長(%)を決定した。
【0366】
グリーンハウス
化合物を、アセトン及び/又はジメチルスルホキシドと、エトキシル化アルキルフェノールをベースとする湿潤剤/乳化剤Wettolとの混合物に99対1の比率(体積)の溶媒-乳化剤に溶解し、全量を5mlとした。その後、水を添加して全量を100mlとした。
【0367】
次いで、このストック溶液を、記載の溶媒-乳化剤-水混合液で希釈し、以下の表に示す最終濃度とした。
【0368】
実施例16 - ピーマンの葉におけるボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の予防的殺菌防除
ピーマンの幼苗をポットで4~5葉期まで生育させた。これらの植物に、下表に記載の有効成分又は混合物の濃縮物を含有する既述の噴霧溶液を流出するまで噴霧した。翌日、植物にボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液を含有するバイオモルト水溶液又はDOB水溶液を接種した。その後、植物を直ちに加湿チャンバに移した。22~24℃及び飽和相対湿度の条件下で5日後、葉の菌類による侵害の程度を罹病葉面積率として目視評価した。
【0369】
この試験において、未処理の植物は90%感染したのに対して、実施例Ex-13、Ex-14、Ex-17、Ex-20、Ex-30、Ex-31、Ex-34、Ex-36及びEx-38からの活性物質250ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が最大15%までであることを示した。
【0370】
実施例17 - スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)によるナタネ白かび病の予防的殺菌防除
ナタネをポットで13~14葉期まで生育させた。これらの植物に、下表の有効成分又はその混合物の濃縮物を含有する既述の噴霧溶液を流出するまで噴霧した。植物を風乾させた。翌日、適用したナタネの花弁を2.5%メチルセルロース25μlで葉1及び葉2に固定した。25μlのスクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)の胞子懸濁液をそれぞれ固定したナタネの花弁にピペットで適用した。温度20℃及び相対湿度60%の条件下で14日後、葉の菌類による侵害の程度を罹病葉面積率として目視評価した。
【0371】
この試験において、未処理の植物は100%感染したのに対して、実施例Ex-1、Ex-25、Ex-33、Ex-42、Ex-46、Ex-47、Ex-49、Ex-50、Ex-54、Ex-55及びEx-63からの活性物質100g/haによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が最大10%までであることを示した。
【0372】
実施例18 - ピーマンの葉におけるボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の予防的殺菌防除
ピーマンの幼苗をポットで4~5葉期まで生育させた。これらの植物に、下表に記載の有効成分又は混合物の濃縮物を含有する既述の噴霧溶液を流出するまで噴霧した。翌日、植物にボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液を含有するバイオモルト水溶液又はDOB水溶液を接種した。その後、植物を直ちに加湿チャンバに移した。22~24℃及び飽和相対湿度の条件下で5日後、葉の菌類による侵害の程度を罹病葉面積率として目視評価した。
【0373】
この試験において、未処理の植物は100%感染したのに対して、実施例Ex-13、Ex-14、Ex-17、Ex-20、Ex-31、Ex-34、Ex-35、Ex-36、Ex-37、Ex-38、Ex-42、Ex-45、Ex-46、Ex-47、Ex-48、Ex-49、Ex-50、Ex-51、Ex-52、Ex-56、Ex-57、Ex-58、Ex-60、Ex-62、Ex-64、Ex-70及びEx-73からの活性物質250ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が最大15%までであることを示した。
【0374】
実施例19 - ピーマンの葉におけるボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の長期防除
ピーマンの幼苗をポットで4~5葉期まで生育させた。これらの植物に、下表に記載の有効成分又は混合物の濃縮物を含有する既述の噴霧溶液を流出するまで噴霧した。その後、植物を温室内で7日間栽培し、ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液を含有するバイオモルト又はDOB水溶液を接種した。その後、植物を直ちに加湿チャンバに移した。22~24℃及び飽和相対湿度の条件下で5日後、葉の菌類による侵害の程度を罹病葉面積率として目視評価した。
【0375】
この試験において、未処理の植物は90%感染したのに対して、実施例Ex-1、Ex-2、Ex-35、Ex-37、Ex-49及びEx-63からの活性物質250ppmによって処理された試料は、それぞれ病原体の成長が最大15%までであることを示した。
【0376】
比較例
例1 - セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)によるコムギ葉枯病に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中の芽胞懸濁液を添加した。プレートを温度18℃の水蒸気飽和チャンバに入れた。吸光光度計を用いて、接種7日後に405nmの波長でMTPを測定した。
【0377】
【表36】
【0378】
例2 - レプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)によるコムギ葉斑点に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。レプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)の水性バイオモルト又は酵母-バクトペプトン-グリセリン又はDOB溶液中の芽胞懸濁液を添加した。プレートを温度18℃の水蒸気飽和チャンバに入れた。吸光光度計を用いて、接種7日後に405nmの波長でMTPを測定した。
【0379】
【表37】
【0380】
例3 - マイクロタイタープレート試験における炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)による炭疽病に対する活性
活性化合物は、ジメチルスルホキシド中で10000ppmの濃度を有する原液として別々に製剤化された。原液を比率に従って混合し、マイクロタイタープレート(MTP)にピペッティングし、水で希釈して記載濃度とした。炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)の水性バイオモルト(biomalt)溶液中の芽胞懸濁液を添加した。プレートを温度18℃の水蒸気飽和チャンバに入れた。吸光光度計を用いて、接種7日後に405nmの波長でMTPを測定した。
【0381】
【表38】
【0382】
測定されたパラメータは、活性化合物を含まない対照変種(100%)及び菌類を含まないブランク値の成長と比較し、それぞれの活性化合物における病原体の相対成長(%)を決定した。
【国際調査報告】