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特表2024-519862Ru(I)前駆体を利用することによるルテニウム膜の選択的堆積法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】Ru(I)前駆体を利用することによるルテニウム膜の選択的堆積法
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/18 20060101AFI20240514BHJP
   C23C 16/04 20060101ALI20240514BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
C23C16/18
C23C16/04
C23C16/455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571603
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 EP2022063246
(87)【国際公開番号】W WO2022243274
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/190,444
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D-64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】リュー・ポーチュン
(72)【発明者】
【氏名】ゾープ・ブーシャン
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030AA11
4K030AA13
4K030AA18
4K030BA01
4K030CA02
4K030CA05
4K030CA06
4K030DA05
4K030EA03
(57)【要約】
開示及び特許請求される発明は、Ru膜の選択的堆積のためのALDまたはALD類似方法におけるRu(I)前駆体の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電性材料に近接して配置された金属基材上にRu含有層または膜を選択的に堆積するためのALDまたはALD類似方法であって、
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
を含む、前記方法。
【請求項2】
誘電性材料に近接して配置された金属基材上でRu含有層または膜を選択的に堆積するためのALDまたはALD類似方法であって、
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
から本質的になる、前記方法。
【請求項3】
誘電性材料に近接して配置された金属基材上にRu含有層または膜を選択的に堆積するためのALDまたはALD類似方法であって、
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
からなる、前記方法。
【請求項4】
誘電性材料がSiを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
誘電性材料が、SiO及びSiの一つ以上を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
誘電性材料がSiOを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
誘電性材料がSiを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
表面変換材料が-OH基を反応性がより低い基に転化する、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
表面変換材料が-OH基を非反応性基に転化する、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
表面変換材料がDMATMS及びOTSの一つ以上を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
表面変換材料がDMATMSを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
表面変換材料がOTSを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
表面変換材料キャリアガスがアルゴンを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
表面変換材料キャリアガスが窒素を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
表面変換材料キャリアガスがヘリウムを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
ステップ(i)が、おおよそ150℃からおおよそ350℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
ステップ(i)が、おおよそ200℃からおおよそ300℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
ステップ(i)が、おおよそ225℃からおおよそ275℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項19】
ステップ(i)がおおよそ200℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項20】
ステップ(i)がおおよそ225℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項21】
ステップ(i)がおおよそ250℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項22】
ステップ(i)がおおよそ275℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項23】
ステップ(i)がおおよそ300℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項24】
ステップ(i)が、約0.1秒間から約10秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項25】
ステップ(i)が、約0.1秒間から約5秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項26】
ステップ(i)が、約0.1秒間から約2秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項27】
ステップ(i)が、約0.1秒間から約1秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項28】
ステップ(i)が、約0.5秒間から約2秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項29】
ステップ(i)が、約0.5秒間から約1秒間まで、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項30】
ステップ(i)が、約0.1秒間、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項31】
ステップ(i)が、約0.5秒間、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項32】
ステップ(i)が、約1秒間、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項33】
ステップ(i)が、約2秒間、表面変換材料をパルスとして供給することを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項34】
ステップ(i)が、アルゴン、窒素及びヘリウムの群から選択される不活性ガスで、表面変換材料をパージすることを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項35】
ステップ(i)が、アルゴンを含む不活性ガスで、表面変換材料をパージすることを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項36】
ステップ(i)が、窒素を含む不活性ガスで、表面変換材料をパージすることを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項37】
ステップ(i)が、ヘリウムを含む不活性ガスで、表面変換材料をパージすることを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項38】
ステップ(i)が、約5サイクルと約300サイクルとの間の、表面変換材料をパルスとして供給し及び不活性ガスで表面変換材料をパージするサイクルを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項39】
ステップ(i)が、表面変換材料をパルスとして供給し及び不活性ガスで表面変換材料をパージするサイクルを約30サイクル含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項40】
ステップ(i)が、表面変換材料をパルスとして供給し及び不活性ガスで表面変換材料をパージするサイクルを約75サイクル含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項41】
ステップ(i)が、表面変換材料をパルスとして供給し及び不活性ガスで表面変換材料をパージするサイクルを約100サイクル含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項42】
ステップ(i)が、表面変換材料をパルスとして供給し及び不活性ガスで表面変換材料をパージするサイクルを約150サイクル含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項43】
表面変換材料及びキャリアガスが、約5sccmと約20sccmとの間で一緒に流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項44】
表面変換材料及びキャリアガスが、約10sccmと約15sccmとの間で一緒に流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項45】
表面変換材料及びキャリアガスが、約10sccmで一緒に流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項46】
表面変換材料及びキャリアガスが、約20sccmで一緒に流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項47】
パージガスが、約30sccmと約60sccmとの間で流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項48】
パージガスが、約40sccmと約50sccmとの間で流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項49】
パージガスが約30sccmで流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項50】
パージガスが約40sccmで流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項51】
パージガスが約50sccmで流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項52】
パージガスが約60sccmで流通される、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項53】
ステップ(i)が、約5torrと約15torrとの間の圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項54】
ステップ(i)が、約8torrと約12torrとの間の圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項55】
ステップ(i)が約8torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項56】
ステップ(i)が約9torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項57】
ステップ(i)が約10torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項58】
ステップ(i)が約11torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項59】
ステップ(i)が約12torrで行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項60】
Ru(I)前駆体が、式1のルテニウムピラゾラート前駆体を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化1】
但し、式中、
、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状、環状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、
及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状、環状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、
nは2または3である。
【請求項61】
、R、R及びRのいずれもHではない、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項62】
Ru(I)前駆体が、式1のルテニウムピラゾラート前駆体を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化2】
但し、式中、
、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、-CH、-CHCH、CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり;
及びRはそれぞれ独立してHであり、及び
nは3である。
【請求項63】
Ru(I)前駆体が、式1のルテニウムピラゾラート前駆体を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化3】
但し、式中、
、R、R及びRはそれぞれ独立してHであり;
及びRはそれぞれ独立してHであり、及び
nは3である。
【請求項64】
Ru(I)前駆体が、式1のルテニウムピラゾラート前駆体を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化4】
但し、式中、
、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり;
及びRはそれぞれ独立してHであり、及び
nは3である。
【請求項65】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz1を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化5】
【請求項66】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz2を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化6】
【請求項67】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz3を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化7】
【請求項68】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz4を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化8】
【請求項69】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz5を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化9】
【請求項70】
Ru(I)前駆体が、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体Ru-Pz6を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【化10】
【請求項71】
共反応体が、H及びNHの一つ以上を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項72】
共反応体がHを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項73】
共反応体がNHを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項74】
金属基材が、Ru、TiN、W、Cu及びCoの一つ以上を含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項75】
金属基材がRuを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項76】
金属基材がTiNを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項77】
金属基材がWを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項78】
金属基材がCuを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項79】
金属基材がCoを含む、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項80】
ステップ(ii)が、おおよそ150℃からおおよそ350℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項81】
ステップ(ii)が、おおよそ200℃からおおよそ300℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項82】
ステップ(ii)が、おおよそ225℃からおおよそ275℃までの範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項83】
ステップ(ii)が、おおよそ200℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項84】
ステップ(ii)が、おおよそ225℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項85】
ステップ(ii)が、おおよそ250℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項86】
ステップ(ii)が、おおよそ275℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項87】
ステップ(ii)が、おおよそ300℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項88】
ステップ(ii)が、約5torrと約15torrとの間の圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項89】
ステップ(ii)が、約8torrと約12torrとの間の圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項90】
ステップ(ii)が約8torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項91】
ステップ(ii)が約9torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項92】
ステップ(ii)が約10torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項93】
ステップ(ii)が約11torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項94】
ステップ(ii)が約12torrの圧力で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項95】
約1秒間と約20秒間との間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項96】
約5秒間と約15秒間との間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項97】
約7秒間と約12秒間との間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項98】
約7秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項99】
約8秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項100】
約9秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項101】
約10秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項102】
約11秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項103】
約12秒間のRu(I)前駆体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項104】
約20秒間と約60秒間との間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項105】
約30秒間と約50秒間との間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項106】
約35秒間と約45秒間との間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項107】
約20秒間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項108】
約30秒間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項109】
約40秒間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項110】
約50秒間の共反応体パルス時間で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項111】
約150sccmと約450sccmとの間で流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項112】
約200sccmと約400sccmとの間で流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項113】
約250sccmと約350sccmとの間で流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項114】
約275sccmと約325sccmとの間で流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項115】
約150sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項116】
約200sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項117】
約250sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項118】
約300sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項119】
約350sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項120】
約400sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項121】
約450sccmで流通された共反応体を用いて行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項122】
ステップ(i)及びステップ(ii)が双方とも、おおよそ同じ温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項123】
ステップ(i)及びステップ(ii)が双方とも、おおよそ150℃からおおよそ350℃の範囲の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項124】
ステップ(i)及びステップ(ii)が双方とも、おおよそ250℃の温度で行われる、請求項1~3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項125】
請求項1~3のいずれか一つに記載の方法であって、
a.該方法のステップ(i)が、次の条件:
【表1】
で行われ、
b.該方法のステップ(ii)が、次の条件:
【表2】
で行われる、前記方法。
【請求項126】
不働態化された誘導性材料に近似して配置された金属基材上にRu含有膜を選択的に堆積するためのALDまたはALD類似方法における、Ru(I)前駆体の使用。
【請求項127】
Ru(I)前駆体が、請求項60~70のいずれか一つに定義されるルテニウムピラゾラート前駆体を含む、請求項126に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示及び特許請求される発明は、少なくとも一つの基材上での選択的Ru含有膜成長のための原子層堆積(ALD)及びALD類似プロセスで使用するための、Ru(I)前駆体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜、特に金属含有薄膜は、ナノテクノロジーや、半導体デバイスの製造などにおいて、様々な重要な用途を持つ。このような用途の例には、高屈折率光学コーティング、腐食保護コーティング、光触媒自洗性ガラスコーティング、生体適合性コーティング、電解効果トランジスタ(FET)における誘電体コンデンサ層及びゲート誘電絶縁性膜、コンデンサ電極、ゲート電極、接着拡散バリア、及び集積回路などが挙げられる。金属性薄膜及び誘電体薄膜は、マイクロエレクトロニクス用途、例えばダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)用途のための高κ誘電酸化物、並びに赤外検出器及び不揮発性強誘電性ランダム・アクセス・メモリ(NV-FeRAM)に使用される強誘電性ペロブスカイトなどにも使用される。
【0003】
金属含有薄膜を形成するために様々な前駆体を使用でき、そして様々な堆積技術を利用することができる。このような技術には、反応性スパッタリング法、イオンアシスト堆積法、ゾルゲル堆積法、化学蒸着法(CVD)(有機金属CVDまたはMOCVDとも知られる)、原子層堆積法(ALD)(原子層エピタキシとも知られる)などが挙げられる。CVD及びALD法がますます使用されており、というのも、これらは、増強された組成制御、高い膜均一性、及びドーピングの効果的な制御という利点を有するからである。
【0004】
従来のCVDは、基材表面上に薄膜を形成するために前駆体が使用される化学プロセスである。典型的なCVDプロセスでは、前駆体は、低圧または周囲圧反応チャンバ中で、基材(例えばウェハ)の表面上に流される。前駆体は、基材表面上で反応及び/または分解して、堆積された材料の薄膜を形成する。反応チャンバ中にガスを流通することによって揮発性副生成物が除去される。堆積された膜厚は制御が困難な場合がある、というのも、これは、温度、圧力、ガス体積流量及び均一性、化学枯渇効果、及び時間などの多くのパラメータのコーディネートに依存するからである。
【0005】
ALDも、薄膜の堆積のための方法である。これは、正確な厚さ制御を供することができ、そして様々な組成の表面基材上に前駆体により提供される材料の共形薄膜を堆積することができる、表面反応をベースとした自己限定的、連続的でユニークな膜成長技術である。ALDでは、前駆体は反応の間に分離される。第一の前駆体が、基材表面上に流され、基材表面上に単一層を生成する。過剰の未反応前駆体は、反応チャンバから排出される。次いで、第二の前駆体が、基材表面上に流され、そしてこれが第一の前駆体と反応して、基材表面上の膜の最初に形成された単一層上に、膜の第二の単一層が形成される。このサイクルは、所望の厚さの膜が形成されるまで繰り返される。
【0006】
従来の化学蒸着(CVD)方法では、前駆体及び共反応体が、気相を介して堆積チャンバ中に導入され、基材上に薄膜が堆積される。他方で、原子層堆積(ALD)またはALD類似方法では、前駆体及び共反応体が、順番に堆積チャンバ中に導入され、そうして、表面制御されたレイヤーバイレイヤー堆積及び重要な点として自己制限性の表面反応を可能にして、薄膜の原子レベル成長が達成される。首尾のよいALD堆積方法の鍵は、個別の自己制限性の吸着及び反応ステップの連続からなる反応スキームを講ずる前駆体を使用することにある。ALD方法の大きな利点の一つは、8超などの高いアスペクト比を有する基材に対して、CVDよりも非常に大きな共形性を供する点にある。
【0007】
しかし、半導体デバイスなどの微細電子部品のサイズは絶えず縮小されていることから、幾つかの技術的課題があり、改善された薄膜技術への要望は大きくなっている。特に、微細電子部品は、例えば伝導路を形成するためまたは相互接続を形成するために充填を必要とする、基材上のまたは中の図形を含む場合がある。特により一層小さな微細電子部品におけるこのような図形の充填は、これらの図形がますます薄くまたは狭くなり得るので困難となり得る。その結果、例えばALDによる図形の完全な充填は、図形の厚さがゼロに近づくほど無限に長いサイクル時間を必要とするであろう。更に、図形の厚さが、前駆体の分子サイズよりも薄くなった場合には、図形は完全には充填することができない。その結果、ALDを行った時には、図形の中央部分に中空のシームが残る場合がある。図形内のこのような中空シームの存在は、デバイスの故障を招く場合があるので望ましくない。それ故、一つ超の基材上で膜を選択的に成長させることができ、及びボイドを生じることなく図形が実質的に充填されるように金属含有膜を堆積するなどの、基材上もしくは基材中の図形の改善された充填を達成できる薄膜堆積方法、特にALD法の開発に大きな関心が持たれている。
【0008】
以上から理解されるように、慣用の半導体デバイス製造では、パターン化は、主としてフォトリソグラフィ及びエッチングに基づいた「トップダウン」プロセスであり、これが、デバイスのサイズ縮小にとっての主なボトルネックとなっている。これとは異なり、エリア選択的堆積(例えば、CVD及びALD)は、先進的な半導体製造のための代替的な「ボトムアップ」型パターン化方法であり、この方法では、金属層(例えばRu)は、誘電体(例えばSiO)側壁上でではなく、不働態化された誘電性基材に近接する底面金属表面(例えばRu及びTiN)上で成長させる。例えば図1を参照されたい。これらのプロセスが酸素フリーであり及び/または抵抗が比較的低いことも望ましい。
【0009】
将来の先端ノードの製造のためには、窪んだ図形の底面金属表面上で選択的にRuを成長させるプロセスが必要とされる(すなわち、窪んだ図形の側壁はSiO及びSiなどの誘電層表面であり、そして底面金属表面はRuまたはTiNである)。成功度は様々であるが幾つかの方法が知られてはいるものの、それらを先端プロセス用には不適なものとする欠点がある。一般的に、酸素フリープロセスによってRu膜を成長させ得るものはドデカカルボニルルテニウム(DCR)に限られるが、これは、幾つかの重大な欠点を持つ(すなわち、DCRの安定性は、温度が高くなるほど低い;DCRのRu(0)センターはCOでしかサポートされないが、これは、比較的高い温度では分解を招く;DCRは、キャリアガスとしてCOを必要とする;及びDCRによって堆積されたCVD Ruは、狭いビア及びトレンチではギャップフィルの問題を招く)。
【0010】
例えば、US10,014,213(特許文献1)は、底面金属表面上でRuを選択的に成長させることを記載しており、これには、先ず誘電性表面をシランタイプの反応体で処理して疎水性表面を生成することが含まれる。次いで、Ruを、蒸気相堆積によって底面金属表面上で成長させることができる。前記方法で開示されたシランタイプの反応体としては、(ジメチルアミノ)トリメチルシラン(DMATMS)が挙げられており、そして使用されるRu前駆体としては、DCR、Ru(DMPD)EtCp、Ru(DMPD)MeCp及びRu(DMPD)が挙げられている。しかし、DCRは、不安定なRu(O)前駆体であり、これは、CO及び/またはCO副生成物を生成することによってプロセス上の問題を引き起こす。これとは異なり、Ru(DMPD)EtCp、Ru(DMPD)MeCp及びRu(DMPD)は不活性なRu(II)錯体である。これらのRu(II)前駆体を如何に使用するかを可能にする実際の態様がないということの他に、これらの前駆体の使用が、Ru膜を生成するために酸素源との反応を必要とすることは、十分に確立された事実である。そのようにすることは、下層を酸化してしまう可能性から、先端プロセスでは非常に望ましくない。
【0011】
US8,178,439(特許文献2)は、DMATMSで前処理された誘電性表面(SiO)ではなく、平坦化された基材の金属表面(Ru)上でRuキャッピング層を選択的に成長させる方法を記載している。この特許で使用されたRu前駆体はDCR(Ru(0))である。しかし、ここに開示及び特許請求されるプロセスとは異なり、US8,178,439(特許文献2)に記載の方法は、ビアまたはトレンチの底面上でのRu層とは対照的に、「平坦化基材」上でRuキャッピング層を成長させることを必要とする。US8,242,019(特許文献3)及びUS10,378,105(特許文献4)は、同様に欠点のある方法を記載している。以下に記載するように、DCRは不安定なRu(0)前駆体であり、これは、使用の間にCO及びCO副生成物を形成するために、選択的堆積プロセスには不適切である。
【0012】
以上を考慮すると、選択的Ru含有膜成長のための原子層堆積(ALD)及びALD類似プロセス用の適切なRu前駆体が欠けていることは明らかである。DCRはRu(0)化合物であり、他方で、Ru(DMPD)EtCp、Ru(DMPD)MeCp及びRu(DMPD)はRu(II)化合物である。比較的低い酸化状態のRu(O)化合物であるDCRは、錯体の不安定さを招くことは周知である。DCRの不安定さは、CO及びCO副生成物の形成を結果として招き、これは、プロセスの間に下層基材にダメージを与える虞がある。更に、DCRの不安定さは、これはCVD反応にしか使用できないことを意味し、先端ノードの場合は段差被覆の問題を引き起こし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】US10,014,213
【特許文献2】US8,178,439
【特許文献3】US8,242,019
【特許文献4】US10,378,105
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】George S.M.,et al.J.Phys.Chem.,1996,100,13121-13131
【非特許文献2】Chemical Vapour Deposition: Precursors,Processes,and Applications;Jones,A.C.;Hitchman,M.L.,Eds.,The Royal Society of Chemistry:Cambridge,2009;Chapter 1,pp.1-36
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
Ru(0)の上記欠点を前提とすれば、選択的堆積プロセスの安定性を増強するために、より高い酸化状態(すなわち、I、II及びIII)を有するRu化合物を選択することは当然ながら好ましいものであろう。しかし、Ru(II)前駆体(例えば、Ru(DMPD)EtCp、Ru(DMPD)MeCp及びRu(DMPD))が、選択的Ru含有膜成長のための原子層堆積(ALD)及びALD類似プロセスのために使用できることは依然として報告されていない。事実、酸化状態I、II及びIIIのどのような他のRu前駆体も、これらのタイプの選択的堆積プロセスの既知の技術においても記載されていないようである。
【0016】
開示及び特許請求される発明は、Ru膜の選択的ALDに首尾よく使用されるRu(I)前駆体の最初の例を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
一つの観点では、開示及び特許請求される発明は、選択的Ru含有膜成長のための原子層堆積(ALD)及びALD類似方法であって、(i)Si含有基材(例えばSiO)などの誘電性基材の表面を、表面変換材料(例えばDMATMSまたは類似の材料)で前処理して、潜在的に反応性の表面基(例えば、-OH基)を反応性がない/反応性がより低い基(例えば、疎水性-CH基)に変換することによって、誘電性材料を不働態化するステップ、及びその後の(ii)前記の誘電性基材表面上ではなく、前記の不働態化された誘電性基材に近接して配置された金属(例えば、Ru、TiN、W)基材表面上で、共反応体(例えば、H)と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、Ru含有層を選択的に堆積するステップを含むか、から本質的なるかまたはからなる前記原子層堆積(ALD)及びALD類似方法に関する。
【0018】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、式1のルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0019】
【化1】
式中、
、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状、環状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、
及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状、環状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、
nは2または3である。
【0020】
Ru-Pz前駆体は、式1に含まれる部類の化合物の一員である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRは、それぞれ独立してHである。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり、及びR及びRはそれぞれ独立してHである。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRのうちの一つ以上は、立体的に嵩高な基(例えば、t-ブチル基)である。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRのうちの一つ以上は、それぞれ独立して、-CF、-CFCF、-CFCFCF、-CF(CF、-C(CF、及び置換されたもしくは置換されていないC~Cパーフルオロアルキルのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の他の観点の一つでは、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の一つの観点では、nは2である。この態様の一つの観点では、nは3である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRのうちのいずれもHではない。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRはそれぞれHである。
【0021】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0022】
【化2】
(ここでは、“Ru-Pz1”及び/または“RuP08”)。
【0023】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0024】
【化3】
(ここでは、“Ru-Pz2”)。
【0025】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0026】
【化4】
(ここでは、“Ru-Pz3”)。
【0027】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0028】
【化5】
(ここでは、“Ru-Pz4”)。
【0029】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0030】
【化6】
(ここでは、“Ru-Pz5”)。
【0031】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体には、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体が包含される:
【0032】
【化7】
(ここでは、“Ru-Pz6”及び/または“RuP10”)。
【0033】
理論により拘束されるものではないが、Ru(I)コアの正の電荷は、配位されたCO基及び配位子の不安定さを低減して、堆積プロセスの安定性を増強するものと考えられる。Ru(0)前駆体(例えば、DCR)と比べて、Ru(I)前駆体の不活性な特性は、将来のノードのためのALDモードでRu膜を成長させる能力を示す。
【0034】
他の観点の一つでは、開示及び特許請求される発明は、開示及び特許請求された方法から成長した膜に関する。他の観点の一つでは、開示及び特許請求される発明は、不働態化された誘電性材料に近接して配置された金属基材上でRu含有膜を選択的に堆積するための、ALDまたはALD類似プロセスにおけるRu(I)前駆体の使用に関する。この観点の一つの態様では、Ru(I)前駆体は、上記のルテニウムピラゾラート前駆体を含む。
【0035】
この概要セクションは、開示及び特許請求される発明の全ての態様及び/または漸進的に新規な観点を特定するものではない。その代わりに、この概要は、様々な態様の予備的な記載、及び慣用の技術及び既知技術に対する新規性の対応するポイントのみを提供するものである。開示及び特許請求された発明及び態様の追加的な詳細及び/または可能な展望については、以下に更に記載される発明の詳細な説明及び対応する図面を参照されたい。
【0036】
ここに記載の異なるステップの記載順序は、明確さの目的で提供したものである。一般的に、ここに開示されるステップは、任意の適当な順番で行うことができる。追加的に、ここに記載の異なる特徴、技術、配置などはそれぞれ、本明細書の異なる箇所で説明している場合があるが、これらのコンセプトの各々は、互いに独立してまたは適当ならば互いの組み合わせとして実施できることが意図されている。それ故、開示及び特許請求される発明は、多くの異なる方法で具体化し、見ることができる。
【0037】
添付の図面は、開示された発明の更なる理解をもたらし、そして本明細書中に取り入れられ、それの一部を構成するものであるが、これらは、開示された発明の態様を例示し、そして発明の詳細な説明と共に、開示された発明の原理を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1図1は、選択的堆積プロセスのターゲットを示す。
図2図2は、様々な基材上でRu(I)前駆体から成長したRu膜厚に対する不働態化の効果を示す。
図3図3は、Ru(I)前駆体から成長したRu膜成長(サイクル)に対する不働態化の効果を示す。
図4図4は、様々な基材上でRu(II)前駆体から成長したRu膜厚に対する不働態化の効果を示す。
図5】Si上でRu(I)前駆体から成長したRu膜厚に対する不働態化の効果を示す。
【0039】
定義
他に記載が無ければ、本明細書及び特許請求の範囲に使用される以下の用語は、本願では次の意味を有する。
【0040】
開示及び特許請求される発明の目的に関して、周期律族の付番スキームは、IUPAC元素周期律表に従うものである。
【0041】
ここで「A及び/またはB」などのフレーズで使用される「及び/または」という記載は、「A及びB」、「AまたはB」、「A」及び「B」を包含することを意図したものである。
【0042】
「置換基」、「残基」、「基」及び「部分」という用語は、互換可能に使用し得る。
【0043】
本明細書で使用する場合、「金属含有錯体」(またはより簡単には、「錯体」)及び「前駆体」という用語は互換可能に使用され、そして例えばALDまたはCVDなどの蒸着方法によって金属含有膜を製造するために使用できる金属含有分子または化合物を指す。金属含有錯体は、金属含有膜が形成されるように、基材またはそれの表面上に堆積、吸着、分解、送達及び/または流通することができる。
【0044】
本明細書で使用する場合、「金属含有膜」という用語は、以下により詳しく定義される元素状金属膜だけでなく、金属の他に一種以上の元素を含む膜、例えば酸化金属膜、窒化金属膜、ケイ化金属膜、炭化金属膜及び類似の膜も包含する。本明細書で使用する場合、「元素状金属膜」及び「純金属膜」という用語は互換可能に使用され、そして純粋な金属からなるまたは純粋な金属から本質的になる膜を指す。例えば、元素状金属膜は100%の純粋な金属を含んでよいか、または元素状金属膜は、一種以上の不純物と共に、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.9%、または少なくとも約99.99%の純金属を含んでよい。文脈から他に指示がなければ、「金属膜」という用語は、元素状金属膜を意味すると解釈されるものである。
【0045】
本明細書で使用する場合、「蒸着方法」という用語は、任意のタイプの蒸着技術、例えば限定はされないがCVD及びALDを指すために使用される。様々な態様において、CVDは、慣用の(すなわち連続流)CVD、液体注入CVDまたは光アシストCVDの形を取ることができる。CVDは、パルス技術の形、すなわちパルスCVDの形を取ることもできる。ALDは、ここに開示される少なくとも一種の金属錯体を基材表面上に蒸発及び/または流通することによって金属含有膜を形成するために使用される。慣用のALDプロセスについては、例えば、George S.M.,et al.J.Phys.Chem.,1996,100,13121-13131(非特許文献1)を参照されたい。他の態様では、ALDは、慣用の(すなわちパルス注入)ALD、液体注入ALD、光アシストALD、プラズマアシストALD、またはプラズマ増強ALDの形を取ることができる。「蒸着プロセス」という記載は、更に、Chemical Vapour Deposition: Precursors,Processes,and Applications;Jones,A.C.;Hitchman,M.L.,Eds.,The Royal Society of Chemistry:Cambridge,2009;Chapter 1,pp.1-36(非特許文献2)に記載の種々の蒸着技術も包含する。
【0046】
本明細書全体にわたって、「ALDまたはALD類似」または「ALD及びALD類似」という記載は、限定はされないが、次のプロセスステップを含むプロセスのことを指す:(i)Ru-Pz前駆体(ia)及び共反応体(ib)を始めとした各反応体を、シングルウェハALD反応器、セミバッチALD反応器、またはバッチファーネスALD反応器などの反応器中に順次導入するステップ;(ii)基材を、反応器の異なるセクションへ移動または回転させることにより、Ru-Pz前駆体(iia)及び共反応体(iib)を始めとした各反応体に基材を暴露し、ここで、各セクションは、不活性ガスカーテンで隔てられており、すなわち空間ALD反応器またはロール・ツー・ロールALD反応器であるステップ。ALDまたはALD類似プロセスの典型的なサイクルは、少なくとも、前記のステップ(i)及び(ii)を含む。
【0047】
ここで使用される場合、「図形」という用語は、一つ以上の側壁、底面及び上部コーナーによって画定し得る基材中の開口を指す。種々の観点において、図形はビア、トレンチ、コンタクト、デュアルダマシンなどであることができる。
【0048】
測定可能な数値変数と関連して使用される時の「約」または「おおよそ」という記載は、変数の指示値と、指示値の実験誤差内(例えば、平均の95%信頼限界内)または指示値の百分率内(例えば、±10%、±5%)のいずれか大きい方の内の変数の全ての値とを指す。
【0049】
開示及び特許請求される前駆体は、好ましくは実質的に水を含まない。本明細書で使用する場合、「実質的に含まない」という記載は、水について言う時は、プロトンNMRまたはカール・フィッシャー滴定によって測定して5000ppm(重量)未満、好ましくはプロトンNMRまたはカール・フィッシャー滴定によって測定して3000ppm未満、より好ましくはプロトンNMRまたはカール・フィッシャー滴定によって測定して1000ppm未満、及び最も好ましくはプロトンNMRまたはカール・フィッシャー滴定によって測定して100ppm未満を意味する。
【0050】
開示及び特許請求される前駆体は、好ましくは金属イオンまたは金属、例えばLi(Li)、Na(Na)、K(K)、Mg2+(Mg)、Ca2+(Ca)、Al3+(Al)、Fe2+(Fe)、Fe3+(Fe)、Ni2+(Fe)、Cr3+(Cr)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)または亜鉛(Zn)も実質的に含まない。これらの金属イオンまたは金属は、前駆体を合成するために使用される原料/反応器に由来して潜在的に存在する。本明細書で使用する場合、「実質的に含まない」という記載は、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、Fe、Ni、Cr、Ti、V、Mn、Co、Ni、CuまたはZnについて言う時は、ICP-MSによって測定して5ppm(重量)未満、好ましくは3ppm未満、より好ましくは1ppm未満、最も好ましくは0.1ppm未満を意味する。
【0051】
他に記載がなければ、「アルキル」は、C~C20炭化水素基を指し、これは、線状、分岐状(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル及び類似物)または環状(例えば、シクロヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル及び類似物)であることができる。これらのアルキル部分は、以下に記載のように置換されていてもまたは置換されていなくともよい。「アルキル」という用語は、C~C20炭素を有するこのような部分を指す。構造上の理由から、線状アルキルはCから始まり、他方で、分岐状アルキル及び環状アルキルはCから始まると理解される。更に、以下に記載のアルキルから誘導される部分、例えばアルキルオキシ及びパーフルオロアルキルは、他に記載がなければ、同じ炭素数範囲を有すると理解される。上記とは異なるアルキル基の長さが規定される場合は、アルキルの前記の定義は、前記の全てのタイプのアルキル部分を包含する点でなおも有効であり、及び所与のタイプのアルキル基の最小炭素数に関しての前記の構造に関する考慮はなおも該当する。
【0052】
ハロまたはハライドは、一つの結合手によって有機部分に結合するハロゲン、F、Cl、BrまたはIを指す。幾つかの態様では、ハロゲンはFである。他の態様では、ハロゲンはClである。
【0053】
ハロゲン化アルキルは、完全にまたは部分的にハロゲン化されたC~C20アルキルを指す。
【0054】
パーフルオロアルキルは、水素の全てがフッ素で置き換えられた先に定義した線状、環状または分岐状飽和アルキル基を指す(例えば、トリフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチル、パーフルオロイソプロピル、パーフルオロシクロヘキシル及び類似物)。
【0055】
開示及び特許請求された前駆体は、好ましくは、合成の間に使用された原料または合成の間に発生した副生成物に由来する有機不純物を実質的に含まない。例には、限定はされないが、アルカン、アルケン、アルキン、ジエン、エーテル、エステル、アセテート、アミン、ケトン、アミド、芳香族化合物などが挙げられる。本明細書で使用する場合、有機不純物を「含まない」という記載は、GCにより測定して1000ppm以下、好ましくはGCにより測定して500ppm以下(重量)、最も好ましくはGCまたは他の評価分析法により測定して100ppm以下(重量)を意味する。重要な点として、該前駆体は、好ましくは、ルテニウム含有膜を堆積するための前駆体として使用する場合、GCにより測定して98重量%以上、より好ましくは99重量%以上の純度を有する。
【0056】
ここで使用する各章の表題は、文書構成を目的としたものであって、記載の主題を限定するものと解釈するべきではない。限定はされないが特許、特許出願、論文、書籍及び専門書を始めとした本願で引用する全ての文献または文献の一部は、全ての目的に関してそれらの内容の全てが本明細書中に掲載されたものとする。ここに掲載されたものとする文献及び類似の資料のいずれかにおける用語の定義が、本願明細書におけるものと矛盾する場合は、本願の定義が優先する。
【発明を実施するための形態】
【0057】
前記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は双方とも例示、説明のためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明に関してそれを限定するものではないと理解するべきである。開示された発明の課題、特徴、利点及び思想は、本明細書に記載の説明から当業者には明らかであり、加えて、開示された発明は、ここに記載の説明に基づいて当業者によって容易に実施可能である。開示された発明を実施するための好ましいモードを示す「好ましい態様」及び/または実施例の記載は、いずれも説明の目的で含まれるものであり、特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。
【0058】
本明細書中に記載の観点に基づいた開示された発明の実施の仕方において、ここに開示される発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく様々な改良が可能であることも当業者には明らかである。
【0059】
先に記した通り、開示及び特許請求される発明は、選択的Ru含有膜成長のための原子層堆積(ALD)及びALD類似方法であって、(i)誘電性材料の表面を表面変換材料で前処理することによって、誘電性材料を不働態化するステップ、及びその後、(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、Ru含有膜を選択的に堆積するステップを含む、から本質的になるまたはからなる、方法に関する。
【0060】
一つの態様では、誘電性材料に近接して配置された金属基材上に、Ru含有層または膜を選択的に堆積させるための該ALDまたはALD類似方法は、次のステップ:
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
を含む。
【0061】
他の態様の一つでは、誘電性材料に近接して配置された金属基材上でRu含有層または膜を選択的に堆積するための該ALDまたはALD類似方法は、次のステップ:
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
から本質的になる。
【0062】
他の態様の一つでは、誘電性材料に近接して配置された金属基材上でRu含有層または膜を選択的に堆積するための該ALDまたはALD類似方法は、次のステップ:
(i)誘電性材料の表面を、表面変換材料に曝すことによって誘電性材料を不働態化するステップ;及び
(ii)共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、金属基材の表面上に、Ru含有層を選択的に堆積するステップ;
からなる。
【0063】
上記方法の更に別の態様、及び上記のステップの観点を以下に記載する。
【0064】
ステップ(i):誘電性材料の不働態化
先に記した通り、開示及び特許請求される方法の第一のステップは、金属基材に近接して配置された誘電性材料の表面を表面変換材料に曝して前処理することにより、誘電体をRuの堆積に対して完全にまたは実質的に不活性にすることによって、前記誘電性材料を不働態化することを含む。
【0065】
A.誘電性材料
一つの態様では、前記誘電性基材及び/または誘電性材料の表面はSiを含む。この態様の一つの観点では、前記誘電性基材及び/または誘電性材料の表面は、SiO及びSiの一つ以上を含む。一つの態様では、前記誘電性基材及び/または誘電性材料の表面はSiOを含む。一つの態様では、前記誘電性基材及び/または誘電性材料の表面はSiを含む。
【0066】
B.表面変換材料
一つの態様では、前記表面変換材料は、潜在的に反応性の表面基を反応性がない/反応性がより低い基に変換することができる任意の適当な材料である。一つの態様では、前記表面変換材料は、反応性-OH基を反応性がない/反応性がより低い基に変換できるものである。一つの態様では、前記表面変換材料は、反応性-OH基を、非反応性がない/反応性がより低い疎水性-CH基に変換できるものである。一つの態様では、前記表面変換材料は、DMATMS((ジメチルアミノ)トリメチルシラン)及びOTS(オクタデシルトリクロロシラン)の一種以上を含む。一つの態様では、前記表面変換材料は、DMATMSを含む。一つの態様では、前記表面変換材料はOTS(オクタデシルトリクロロシラン)を含む。
【0067】
C.条件
前処理ステップは、任意の適当な温度で行うことができる。しかし、一般的には、温度は低い方が好ましい。一つの態様では、前処理ステップは、約150℃から約350℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約225℃から約325℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約200℃から約350℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約250℃から約300℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約225℃から約275℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約200℃の範囲の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約225℃の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約250℃の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約275℃の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約300℃の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約325℃の温度で行われる。一つの態様では、前処理ステップは、約350℃の温度で行われる。
【0068】
前処理ステップを行う際は、表面変換材料のためのパルス/パージサイクルを、適宜調節することができる。一つの態様では、パルス時間は約0.1から約10秒間までである。一つの態様では、パルス時間は約0.1秒間から約5秒間までである。一つの態様では、パルス時間は約0.1秒間から約2秒間までである。一つの態様では、パルス時間は約0.1秒間から約1秒間までである。一つの態様では、パルス時間は約0.5秒間から約2秒間までである。一つの態様では、パルス時間は、約0.5秒間から約1秒間までである。一つの態様では、パルス時間は、約0.1秒間から約10秒間までである。一つの態様では、パルス時間は約0.1秒間である。一つの態様では、パルス時間は約0.5秒間である。一つの態様では、パルス時間は約1秒間である。一つの態様では、パルス時間は約2秒間である。上記の態様のいずれにおいてもパージ時間は、約0.1秒間から約10秒間までである。
【0069】
パルス/パージサイクルは、任意の回数の順列で繰り返すことができる。一つの態様では、例えば、望まれる回数のサイクルを繰り返すことができる(例えば、50、75、100、110、120、130、140、150回等のサイクル数)。一つの態様では、サイクル数は5と300との間である。一つの態様では、サイクル数は10と250との間である。一つの態様では、サイクル数は20と200との間である。一つの態様では、サイクル数は30と150との間である。一つの態様では、サイクル数は約30である。一つの態様では、サイクル数は約40である。一つの態様では、サイクル数は約50である。一つの態様では、サイクル数は約75である。一つの態様では、サイクル数は約100である。一つの態様では、サイクル数は約150である。一つの態様では、サイクル数は約200である。一つの態様では、サイクル数は約250である。一つの態様では、サイクル数は約300である。
【0070】
前処理暴露のための方法は変えることもできる。一つの態様では、基材を、連続フローモードで表面変換材料に暴露することができる。他の態様の一つでは、基材を、トラッピングモードで表面変換材料に暴露することができる。
【0071】
サイクルを実施する際、任意の適当な不活性キャリアガスを使用することができる。一つの態様では、キャリアガスはアルゴンを含む。一つの態様では、キャリアガスは窒素を含む。一つの態様では、キャリアガスはヘリウムを含む。一つの態様では、表面変換材料及びキャリアガスは、約5sccmと約20sccmとの間で、一緒に流通される。一つの態様では、表面変換材料及びキャリアガスは、約10sccmと約15sccmとの間で、一緒に流通される。一つの態様では、表面変換材料及びキャリアガスは、約10sccmで一緒に流通される。一つの態様では、表面変換材料及びキャリアガスは、約15sccmで一緒に流通される。一つの態様では、表面変換材料及びキャリアガスは、約20sccmで一緒に流通される。
【0072】
サイクルを実施する際、任意の適当な不活性パージガスを使用することができる。一つの態様では、パージガスはアルゴンを含む。一つの態様では、パージガスは窒素を含む。一つの態様では、パージガスはヘリウムを含む。一つの態様では、パージガスは、アルゴン、窒素及びヘリウムのうちの一つ以上を含む。
【0073】
一つの態様では、パージガスは、約30sccmと約60sccmとの間で流通される。一つの態様では、パージガスは、約40sccmと約50sccmとの間で流通される。一つの態様では、パージガスは約30sccmで流通される。一つの態様では、パージガスは約40sccmで流通される。一つの態様では、パージガスは約50sccmで流通される。一つの態様では、パージガスは約60sccmで流通される。
【0074】
前処理ステップは、任意の適当なチャンバ圧で行うことができる。一つの態様では、圧力は約5torrと15torrとの間である。一つの態様では、圧力は約8torrと約12torrとの間である。一つの態様では、圧力は約7torrである。一つの態様では、圧力は約8torrである。一つの態様では、圧力は約9torrである。一つの態様では、圧力は約10torrである。一つの態様では、圧力は約11torrである。一つの態様では、圧力は約12torrである。一つの態様では、圧力は約13torrである。一つの態様では、圧力は約14torrである。一つの態様では、圧力は約15torrである。
【0075】
ステップ2(ii):Ru膜成長
先に記した通り、開示及び特許請求される方法の第二のステップは、不働態化された誘電性基材に近接して配置された金属基材の表面上で、共反応体と組み合わせてRu(I)前駆体を用いて、Ru含有膜を選択的に成長させることを含む。
【0076】
A.Ru(I)前駆体
先に記した通り、開示及び特許請求される方法は、Ru(I)前駆体を利用する。理論により拘束されるものではないが、Ru(I)コアの正の電荷が、配位されたCO基及び配位子の不安定さを低下させ、それ故、選択的堆積プロセスの安定性を増強するものと考えられる。
【0077】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、式Iのルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0078】
【化8】
式中、
、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、
及びRは、それぞれ独立して、H、置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状アルキル、及び置換されたもしくは置換されていないC~C20線状もしくは分岐状もしくは環状ハロゲン化アルキルの群から選択され、及び
nは2または3である。
【0079】
Ru-Pz前駆体は、式1に含まれる部類の化合物の一員である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRは、それぞれ独立してHである。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり、及びR及びRはそれぞれ独立してHである。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRのうちの一つ以上は、立体的に嵩高な基(例えば、t-ブチル基)である。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRのうちの一つ以上は、それぞれ独立して、-CF、-CFCF、-CFCFCF、-CF(CF、-C(CF、及び置換されたもしくは置換されていないC~Cパーフルオロアルキルのうちの一つである。この態様の他の観点の一つでは、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の他の観点の一つでは、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の他の観点の一つでは、R、R、R及びRはそれぞれ同じ基である。この態様の一つの観点では、nは2である。この態様の一つの観点では、nは3である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり、R及びRはそれぞれ独立してHであり、そしてnは2である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり、R及びRはそれぞれ独立してHであり、そしてnは3である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRのいずれもHではない。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRのいずれもHではない。この態様の一つの観点では、R、R、R、R、R及びRはそれぞれHである。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、H、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-CHCH(CH及び-C(CHのうちの一つであり、R及びRはそれぞれ独立してHであり、そしてnは3である。この態様の一つの観点では、R、R、R及びRはそれぞれ独立してHであり、R及びRはそれぞれ独立してHであり、そしてnは3である。
【0080】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、次の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0081】
【化9】
(ここでは、“Ru-Pz1”及び/または“RuP08”)。
【0082】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、次の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0083】
【化10】
(ここでは、“Ru-Pz2”)。
【0084】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、次の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0085】
【化11】
(ここでは、“Ru-Pz3”)。
【0086】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、次の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0087】
【化12】
(ここでは、“Ru-Pz4”)。
【0088】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、次の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0089】
【化13】
(ここでは、“Ru-Pz5”)。
【0090】
更に別の観点の一つでは、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、以下の構造を有するルテニウムピラゾラート前駆体を含む:
【0091】
【化14】
(ここでは、“Ru-Pz6”及び/または“RuP10”)。
【0092】
一つの態様では、開示及び特許請求される方法で使用されるRu(I)前駆体は、上記のRu(I)前駆体の1種超のものの混合物または組み合わせを含むことができる。
【0093】
B.共反応体
一つの態様では、共反応体は酸素フリーであり、そしてハロゲン共反応体及び窒素含有共反応体の一つ以上を含む。一つの態様では、酸素フリー共反応体は、アンモニア、ヒドラジン、アルキルヒドラジン及びアルキルアミンの一つ以上を含む。一つの態様では、共反応体は、H及びNHの一つ以上を含む。一つの態様では、共反応体はHを含む。本発明者は、開示及び特許請求される方法は、代替的に、酸素共反応体(例えば、オゾン、元素状酸素及び分子状酸素/O、過酸化水素、及び亜酸化窒素)を、単独でまたは酸素フリー共反応体と組み合わせて使用して実施できる点を指摘しておく。
【0094】
C.金属基材
一つの態様では、金属基材は、Ru、TiN、W、Cu及びCoの一つ以上を含む。
【0095】
一つの態様では、金属基材はRuを含む。
【0096】
一つの態様では、金属基材はTiNの一つ以上を含む。
【0097】
一つの態様では、金属基材はWの一つ以上を含む。
【0098】
一つの態様では、金属基材はCuの一つ以上を含む。
【0099】
一つの態様では、金属基材はCoの一つ以上を含む。
【0100】
D.条件
Ru膜成長ステップは、任意の適当な温度で行うことができる。しかし、一般的には、温度は低い方が好ましい。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約150℃から約350℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約225℃から約325℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約200℃から約300℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約250℃から約300℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約225℃から約275℃までの範囲の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約200℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約225℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約250℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約275℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約300℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約325℃の温度で行われる。一つの態様では、Ru膜成長ステップは、約350℃の温度で行われる。
【0101】
Ru膜成長ステップを行う際は、Ru(I)前駆体パルス時間は、適宜調節することができる。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は、約1秒間と約20秒間との間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は、約3秒間と約17秒間との間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は、約5秒間と約15秒間との間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は、約7秒間と約12秒間との間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約5秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約6秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約7秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約8秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約9秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約10秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約11秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約12秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約13秒間である。一つの態様では、Ru(I)パルス時間は約14秒間である。一つの態様では、Ru(I)前駆体パルス時間は約15秒間である。
【0102】
Ru膜成長ステップを行う際は、共反応体パルス時間は適宜調節することができる。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約20秒間と約60秒間との間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約30秒間と約50秒間との間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約35秒間と約45秒間との間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約20秒間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約30秒間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約7秒間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約40秒間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約50秒間である。一つの態様では、共反応体パルス時間は、約60秒間である。
【0103】
Ru膜成長ステップを行う際は、共反応体は、約150sccmと約450sccmとの間、流通させる。一つの態様では、共反応体は、約200sccmと約400sccmとの間、流通させる。一つの態様では、共反応体は、約250sccmと約350sccmとの間、流通させる。一つの態様では、共反応体は、約275sccmと約325sccmとの間、流通させる。一つの態様では、共反応体は、約150sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約200sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約250sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約300sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約350sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約400sccmで流通させる。一つの態様では、共反応体は、約450sccmで流通させる。
【0104】
Ru膜成長ステップは、任意の適当なチャンバ圧で行うことができる。一つの態様では、圧力は約5torrと15torrとの間である。一つの態様では、圧力は約8torrと約12torrとの間である。一つの態様では、圧力は約7torrである。一つの態様では、圧力は約8torrである。一つの態様では、圧力は約9torrである。一つの態様では、圧力は約10torrである。一つの態様では、圧力は約11torrである。一つの態様では、圧力は約12torrである。一つの態様では、圧力は約13torrである。一つの態様では、圧力は約14torrである。一つの態様では、圧力は約15torrである。
【0105】
上記のステップ1条件のいずれも、上記のステップ2条件のどれとも組み合わせることができる。一つの態様では、ステップ(i)及び(ii)は双方とも、おおよそ同じ温度で行われる。一つの態様では、ステップ(i)及び(ii)は双方とも、おおよそ150℃からおおよそ350℃までの温度で行われる。一つの態様では、ステップ(i)及び(ii)は双方とも、おおよそ250℃の温度で行われる。
【実施例
【0106】
本発明の開示のより具体的な態様、及びこのような態様の裏付けとなる実験結果を以下に記載する。これらの例は、開示された発明をより十分に説明するために以下に記載したものであり、どのような形でも開示された発明を限定するものと解釈するべきではない。
【0107】
様々な改良及び変更を、開示された発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、開示された発明及びここに提供される具体例に対して行うことができることは当業者には明らである。それ故、以下の例によって提供される記載を含めた開示された発明は、いずれの請求項及びそれらと等価のものの範囲内に入る、開示された発明の改良及び変更を包含することが意図される。
【0108】
材料及び方法:
RuPz1(EMDパフォーマンスマテリアルズ社)は、更に精製することなく、受け取ったままの状態で使用した。ALD実験は、CN1 ATOMIC-PREMIUM反応器を用いて行った。基材上に成長したRu膜の厚さの分析には、Epsilon 3XLEスペクトロメータを使用した。
【0109】
例1
この例では、Ru-Pz1(別称ではPuP08)を、共反応体としてのHガスと共に、Ru(I)前駆体として使用して、三つの異なる基材、すなわちRu、TiN及びSiO上にRu膜を選択的に堆積した。
【0110】
ステップ1:不働態化
第一ステップは、表面変換材料としてはDMATMSを、そしてキャリア及びパージガスとしてはArを用いて行った。以下のプロセス条件を使用した:
【0111】
【表1】
【0112】
ステップ2:Ru堆積
第二ステップは、Ru(I)前駆体としてはRu-Pz1(別称ではRuP08)を、そして共反応体としてはHを使用して行った。以下のプロセス条件を使用した:
【0113】
【表2】
【0114】
図2及び図5は、様々基材上でのRu(I)前駆体からのRu膜成長に対する不働態化の効果をそれぞれ示す。図3は、この例で使用したプロセスが、30サイクル内でのSiO上でのRuの成長を抑制し得ることを示す。図2図3及び図5のデータは総じて、DMATMSが、(Ru膜の成長を低減させる)SiO及びSi表面を不働態化すること、及びこの例で利用されたDMATMS/Ru-Pz1/Hが、選択的に(かつ迅速に)、不働態化されたSiO及びSi上でではなく、ターゲットRu及びTiN上でRu膜を成長させることを示している。
【0115】
比較例
この比較例では、Ru(II)前駆体(すなわち、RuDMBD)を使用して、三つの異なる基材、すなわちRu、ALD TiN及びSiO上でRu膜を成長させた。
【0116】
ステップ1: 不働態化
第一ステップは、表面変換材料としてはDMATMSとして、そしてキャリア及びパージガスとしてはアルゴンを使用して行った。以下のプロセス条件を使用した:
【0117】
【表3】
【0118】
ステップ2: Ru堆積
第二ステップは、Ru(II)前駆体としてはRuDMBDを、そしてパージガスとしてはアルゴンを使用して行った。以下のプロセス条件を使用した:
【0119】
【表4】
【0120】
図4は、様々な基材上でRu(II)前駆体から成長させたRu膜厚に対する不働態化の効果を示している。図4に示されるように、SiOを不働態化するためのDMATMSの使用は、RuDMBDから成長したRu膜の成長を減少させない。それ故、不働態化ステップは、Ruの選択的堆積をもたらさない。
【0121】
総括
不働態化(例えば、DMATMSを用いた不働態化)は、全てのRu前駆体(例えば、RuDMBDなどのRu(II)前駆体)にとって幅広く適用可能なものではなく、それ故、予測可能に選択的Ru堆積を促進するものではないことが実証された。加えて、Ru(I)前駆体を選択的堆積に使用できることが始めて確認された(例えば、Ru-Pz1/Ru-P08)。
【0122】
開示及び特許請求される発明を、ある程度の詳細さで記載及び説明したが、この開示は例示としてのみ行ったものであること、並びに当業者は、開示及び特許請求される発明の趣旨及び範囲から離れることなく、条件及びステップの順番の非常に多くの変化に頼ることができることは明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】