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特表2024-520489無菌カップリング組立体、および無菌結合の方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】無菌カップリング組立体、および無菌結合の方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/08 20060101AFI20240517BHJP
   A61M 39/18 20060101ALI20240517BHJP
   F16L 25/00 20060101ALI20240517BHJP
   F16L 17/067 20060101ALI20240517BHJP
【FI】
F16L37/08
A61M39/18
F16L25/00 C
F16L17/067
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573099
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 US2022031436
(87)【国際公開番号】W WO2022251698
(87)【国際公開日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】63/194,081
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コシア, ニコラス
【テーマコード(参考)】
3H014
3H016
3J106
4C066
【Fターム(参考)】
3H014AA08
3H014AA12
3H016EA04
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BE13
3J106BE40
3J106CA01
3J106EA03
3J106EB01
3J106EB11
3J106EC01
3J106ED01
3J106ED11
3J106EE01
3J106EF02
4C066JJ04
(57)【要約】
無菌低温カップリング組立体は、第1のコネクタと、第2のコネクタと、第1のまたは第2のコネクタに配設されたガスケットとを含む。第1のおよび第2のコネクタは、第1のおよび第2のコネクタを相互に結合し、第1のおよび第2のコネクタ内の開口部を位置合わせするように構成された第1の保持特徴および第2の保持特徴を含む。ガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される。低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法は、コネクタの第1の保持特徴および第2の保持特徴を介して第1のコネクタを第2のコネクタに結合することを含む。結合することは、第1のコネクタと第2のコネクタとの間でガスケットを圧縮し、第1のコネクタ内の開口部を第2のコネクタ内の開口部と位置合わせする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコネクタであって、前記第1のコネクタを通って延びる第1の流体通路を含み、前記第1の流体通路は開口部を含む、第1のコネクタと、
第2のコネクタであって、前記第2のコネクタを通って延びる第2の流体通路を含み、前記第2の流体通路は開口部を含む、第2のコネクタであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのそれぞれの一方における前記開口部の両側に配設された第1の保持特徴および第2の保持特徴をそれぞれ含み、前記第1の保持特徴および前記第2の保持特徴は、相補的な形状を有する、第2のコネクタと、
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設された第1のガスケットと、
を備え、
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴が前記第2のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴と係合することによって相互に結合されるように構成され、前記第1の流体通路の前記開口部は、前記第2の流体通路の前記開口部と位置合わせしており、
前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、無菌低温カップリング組立体。
【請求項2】
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合により、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で前記第1のガスケットを圧縮し、前記第1のガスケットは、前記第1の流体通路の前記開口部と前記第2の流体通路の前記開口部との間に配設される、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項3】
前記第1の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第1の流体通路の前記開口部をシールする第1の取り外し可能なフィルムと、
前記第2の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第2の流体通路の前記開口部をシールする第2の取り外し可能なフィルムと
をさらに含む、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項4】
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合では、前記第1の取り外し可能なフィルムおよび前記第2の取り外し可能なフィルムは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮され、
前記第1の取り外し可能なフィルムおよび前記第2の取り外し可能なフィルムは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮されている間に取り外し可能であるように構成されている、
請求項3に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項5】
第2のガスケットであって、前記第2のガスケットは前記第2のコネクタに配設され、前記第1のガスケットは前記第1のコネクタに配設され、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合により、前記第2のガスケットに対して前記第1のガスケットを押し、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で前記第1のガスケットと前記第2のガスケットとの両方を圧縮する、第2のガスケット
をさらに備える、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項6】
前記第1の保持特徴は、第1の保持突出部と第2の保持突出部とを含み、前記第2の保持特徴は、第1の保持スロットと第2の保持スロットとを含み、前記第1の保持突出部は前記第1の保持スロットに挿入され、前記第2の保持突出部は前記第2の保持スロットに挿入されて、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを結合する、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項7】
前記第1のコネクタは、前記第1の保持突出部と前記第1の保持スロットとを含み、前記第2のコネクタは、前記第2の保持突出部と前記第2の保持スロットとを含む、請求項6に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項8】
前記第1の保持突出部および前記第2の保持突出部は、同じ形状を有する、請求項6に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項9】
前記第1のコネクタは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、ほとんど変形を有さないポリマー材料で形成される、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項10】
前記第1のコネクタは、少なくとも-190℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、クラッキングを示さないとともにシールを維持するポリマー材料で形成される、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項11】
前記第1のコネクタ、前記第2のコネクタ、および前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、シールされた流体接続をもたらすように構成されている、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項12】
前記第1のコネクタは、フルオロポリマーを含む、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項13】
前記第1のガスケットは、シリコーンおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項14】
前記ガスケットは、ISO規格28702の方法Bに従って-190℃で試験されるときに異常を示さない、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項15】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、バッグと共にバッグホルダ内で廃棄可能であるように結合するように構成され、前記第1のコネクタは、前記バッグに流体接続されるように構成されている、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項16】
低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法であって、
第1の保持特徴および第2の保持特徴を介して第1のコネクタを第2のコネクタに結合することであって、第1の流体通路が前記第1のコネクタを通って延び、第2の流体通路が前記第2のコネクタを通って延び、前記第1の流体通路および前記第2の流体通路は開口部をそれぞれ含む、第1のコネクタを第2のコネクタに結合することを含み、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに結合することは、
前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのそれぞれの一方における前記開口部の両側に配設された前記第1の保持特徴のうちの1つおよび前記第2の保持特徴のうちの1つをそれぞれ含む、前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することと、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で第1のガスケットを圧縮することであって、前記第1のガスケットは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設される、第1のガスケットを圧縮することと、
前記第1の流体通路の前記開口部を前記第2の流体通路の前記開口部と位置合わせすることと、を含み、
前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃の温度から周囲温度へ加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、方法。
【請求項17】
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で、前記第1の流体通路の前記開口部の上に配設された第1のプルフィルム、および前記第2の流体通路の前記開口部の上に配設された第2のプルフィルムの各々を圧縮することと、
前記第1のプルフィルムおよび前記第2のプルフィルムを横方向に同時に引っ張ることによって前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮された前記第1のプルフィルムおよび前記第2のプルフィルムを同時に取り外すことと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で第2のガスケットを圧縮することであって、前記第1のガスケットは前記第1のコネクタに配設され、前記第2のガスケットは前記第2のコネクタに配設される、第2のガスケットを圧縮すること
をさらに含み、
取り外し前に、前記第1のプルフィルムは、第1の通路および前記第1のガスケットの上に配設されて第1の通路および前記第1のガスケットをシールする、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無菌結合、および低温貯蔵容器の無菌結合に使用されるカップリング組立体を対象とする。
【背景技術】
【0002】
化学プロセスおよび/または生物学的プロセスは、薬液または生体液を貯蔵するバッグ、バイオプロセスバッグ等などの貯蔵容器内に貯蔵されるプロセス材料を利用または生産することができる。配管、または他のタイプの結合を利用してプロセス材料および/または反応物を貯蔵容器の中に供給することができる。プロセス材料は、貯蔵容器内で冷凍されるまたは別の方法で低温で維持される必要があり得る。次いで、配管、または他のタイプの結合を利用して、貯蔵容器からプロセス材料を取り外すことができる。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、無菌低温カップリング組立体は、第1のコネクタと、第2のコネクタと、第1のコネクタおよび第2のコネクタの一方に配設されたガスケットとを含む。第1のコネクタおよび第2のコネクタは、開口部を有する流体通路をそれぞれ含む。第1のコネクタおよび第2のコネクタの各々は、第1のコネクタおよび第2のコネクタの各々の流体通路の開口部の両側に配設された第1の保持特徴および第2の保持特徴も含む。第1の保持特徴および第2の保持特徴は、相補的な形状を有する。
【0004】
第1のコネクタおよび第2のコネクタは、第1のコネクタの第1のおよび第2の保持特徴が第2のコネクタの第1のおよび第2の保持特徴と係合することによって相互に結合されるように構成され、第1の流体通路の開口部は、第2の流体通路の開口部と位置合わせする。ガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される。
【0005】
一実施形態では、低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法は、第1の保持特徴および第2の保持特徴を介して第1のコネクタを第2のコネクタに結合することを含む。第1のコネクタおよび第2のコネクタの各々は、それぞれのコネクタを通って延びる流体通路を含む。
【0006】
第1のコネクタを第2のコネクタに結合することは、第1の保持特徴を第2の保持特徴と係合することと、第1のコネクタと第2のコネクタとの間でガスケットを圧縮することと、第1のおよび第2の流体通路の開口部を位置合わせすることとを含む。第1のコネクタおよび第2のコネクタの各々は、第1のコネクタおよび第2のコネクタのそれぞれの一方における開口部の両側に配設された第1の保持特徴のうちの1つおよび第2の保持特徴のうちの1つを含む。ガスケットは、第1のコネクタおよび第2のコネクタの一方に配設されている。第1のガスケットは、少なくとも-50℃の温度から周囲温度へ加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】無菌低温カップリング組立体の一実施形態の正面斜視図である。
図2】一実施形態による、図1の無菌低温カップリング組立体の部分断面の背面斜視図である。
図3】一実施形態による、図2に示されるような無菌低温カップリング組立体の断面図である。
図4】組立式無菌低温カップリング組立体を用いて処理デバイスに無菌接続された低温貯蔵容器の一実施形態の概略図である。
図5】無菌低温カップリング組立体の第2の実施形態の正面斜視図である。
図6】一実施形態による、図5に示されるような無菌低温カップリング組立体の断面図である。
図7】無菌低温カップリング組立体のためのコネクタの一実施形態の上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
同じ番号は、同じ特徴を表す。
【0009】
図1は、無菌低温カップリング組立体1の一実施形態の斜視図である。カップリング組立体1は、シールされた流体接続を形成するように相互に結合するように構成されている第1のコネクタ10Aと第2のコネクタ10Bとを含む。第1のコネクタ10Aは、第1のコネクタ10Aを通って延びる第1の流体通路12Aを含む。第2のコネクタ10Bは、第2のコネクタ10Bを通って延びる第2の流体通路12Bを含む。第1の流体通路12Aおよび第2の流体通路12Bは、図1の破線で全体的に示されている。第1のコネクタ10Aが第2のコネクタ10Bに結合されるとき、第1の流体通路12Aおよび第2の流体通路12Bは、結合されたコネクタ10A、10Bを通って延びるシールされた流体接続を形成するように連結される。
【0010】
第1の流体通路12Aは、第1のコネクタ10Aの外面に配設された開口部14Aを含む。例えば、開口部14Aは、結合時に第2のコネクタ10Bに面する第1のコネクタ10Aの上面40Aに配設されている。第1の流体通路12Aは、第1の流体通路12Aの反対端に第2の開口部16Aも含む。一実施形態では、第2の開口部16Aは、第1のコネクタ10Aの入口であってもよく、第1の開口部14Aは、第1のコネクタ10Aの出口であってもよい。
【0011】
第2の流体通路12Bは、第2のコネクタ10Bの外面に配設された開口部14Bを含む。例えば、開口部14Bは、結合時に第1のコネクタ10Aに面する(図3に示された)第2のコネクタ10Bの下面40Bに配設されている。第2の流体通路12Bは、第2の流体通路12Bの反対端に第2の開口部16Bも含む。例えば、第1の開口部14Bは、第2の流体通路12Bおよび第2のコネクタ10Bの入口であり得るとともに、第2の開口部16Bは、第2の流体通路12Bおよび第2のコネクタ10Bの出口であり得る。結合されたコネクタ10A、10Bでは、開口部16Aは、組立体1の入口であり得る一方、開口部16Bは、組立体1の出口であり得る。結合されたコネクタ内の通路12A、12Bの接続は、以下により詳細に説明される。
【0012】
第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、コネクタ10A、10Bを相互に結合するために使用される保持特徴30A、30B、32A、32B、34A、34B、36A、36B(保持特徴36Aは、図1では隠されている)を含む。保持特徴は、第1の保持特徴30A、32A、30B、32B(第1の保持特徴30Bのうちの1つは、図1では隠されている)、および対応する第2の保持特徴34A、36A、34B、36Bを含む。各コネクタ10A、10Bは、コネクタ10A、10Bのそれぞれの流体通路12A、12Bの開口部14A、14Bの両側に配設された第1の保持特徴30A、30Bおよび第2の保持特徴34A、34Bを有する。
【0013】
第1のコネクタ10Aの第1のおよび第2の保持特徴30A、32A、34A、36Aは、第2のコネクタ10Bの第1のおよび第2の保持特徴30B、32B、34B、36Bと係合して、第1のコネクタ10Aと第2のコネクタ10Bとを相互に結合する。第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bでは、第1の保持特徴30A/30B、32A/32B、および第2の保持特徴34A/34B、36A/36Bは、対応する形状を有する。第1のコネクタ10Aの第1の保持特徴30Aおよび第2の保持特徴34Aは、対応する形状を有する。例えば、第1の保持特徴30Aは、第2の保持特徴34Bと係合することができる形状を有する。図1に示されるように、第1のコネクタ10Aは、第2のコネクタ10Bと同じ個数および構成の保持特徴を有することができる。例えば、第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、同じ全体的形状を有することができる。
【0014】
コネクタ10A、10Bは、第1の保持特徴30A、32A、30B、32Bが第2の保持特徴34A、36A、34B、36Bと係合することによって(例えば、図2に示されるように)相互に結合される。第1のコネクタ10Aの第1の保持特徴30A、32Aは、第2のコネクタ10Bの対応する第2の保持特徴34B、36Bに係合し、第2のコネクタ10Bの第1の保持特徴30B、32Bは、第1のコネクタ10Aの対応する第2の保持特徴34A、36Aに係合する。例えば、第1の保持特徴30Aは第2の保持特徴34Bと係合し、第1の保持特徴32Aは第2の保持特徴36Bと係合し、第1の保持特徴30Bは第2の保持特徴34Aと係合し、第1の保持特徴32Bは第2の保持特徴36Aと係合する。
【0015】
コネクタ10A、10Bは、ジェンダーレスコネクタである。コネクタ10A、10Bの各々は、第1の保持特徴30A、30B、32A、32Bのうちの少なくとも1つ、および第2の保持特徴34A、34B、36A、36Bのうちの少なくとも1つを有する。例示した実施形態では、コネクタ10A、10Bの各々は、第1の保持特徴30A/30B、32A/32Bのうちの2つ、および第2の保持特徴34A/34B、36A/36Bのうちの2つを含む。一実施形態では、第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、1つの第1の保持特徴30A、30B、32A、32B、および1つの第2の保持特徴34A、34B、36A、36Bをそれぞれ有し得る。
【0016】
第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、複数の第1の保持特徴30A、32Aおよび複数の第2の保持特徴34A、36Aをそれぞれ含む。第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、第1の保持特徴30A/30B、32A/32Bのうちの2つ、および第2の保持特徴34A/34B、36A/36Bのうちの2つをそれぞれ含むことができる。一実施形態では、第1のコネクタ10Aは、第1の保持特徴30A、32Aのうちの1つまたは複数、および第2の保持特徴34A、36Aのうちの1つまたは複数を含むことができる。一実施形態では、第2のコネクタ10Bは、少なくとも1つの第1の保持特徴30B、32Bと、少なくとも1つの第2の保持特徴34B、36Bとを含む。したがって、第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bの各々は、雄形保持特徴(例えば、第1の保持特徴30A/30B、32A/32B)と雌形保持特徴(例えば、第2の保持特徴34A/34B、36A/36B)との両方をそれが含むようなジェンダーレスコネクタである。
【0017】
第1の保持特徴30A、30B、32A、32Bは、スナップフィット、圧入などを形成するために相補的な第2の保持特徴34A、34B、36A、36Bを有する機械式コネクタを形成するための任意の適切な構造であり得る。例えば、第1のコネクタ10Aの各第1の保持特徴30A、32Aは、第2のコネクタ10Bのそれぞれの相補的な保持特徴34B、36Bを有する機械式コネクタを形成するための任意の適切な構造であり得る。保持特徴は、例えば、他の構造との機械的係合のためにスロット、タブ、フランジ、デテント、フック、または任意の他の適切な構造を含むことができる。図1の実施形態では、第1の保持特徴30A、30B、32A、32Bは、保持突出部を含む。
【0018】
第2の保持特徴34A、34B、36A、36Bは、スナップフィット、圧入などを形成するために相補的な第1の保持特徴30A、30B、32A、32Bを有する機械式コネクタを形成するための任意の適切な構造であり得る。例えば、第1のコネクタ10Aの各第1の保持特徴30A、32Aは、第2のコネクタ10Bのそれぞれの相補的な保持特徴34B、36Bを有する機械式コネクタを形成するための任意の適切な構造であり得る。保持特徴は、例えば、他の構造との機械的係合のためにスロット、タブ、フランジ、デテント、フック、または任意の他の適切な構造を含むことができる。図1の実施形態では、第2の保持特徴34A、34B、36A、36Bは、保持スロットを含む。保持スロットは、それらのそれぞれのコネクタ10A、10Bをずっと通って延びることができる。
【0019】
無菌低温カップリング組立体1は、コネクタ10A、10Bの結合の前に第1のおよび第2の流体通路12A、12Bを周囲環境からシールすることができる一対の取り外し可能なフィルム20A、20Bを含むことができる。取り外し可能なフィルム20A、20Bは、それぞれ、それぞれの第1のおよび第2の流体通路12A、12Bの開口部を覆ってシールする。例えば、第1のプルフィルム20Aは、第1の流体通路12Aの開口部14Aを覆ってシールし、第2のプルフィルム20Bは、第2の流体通路12Bの開口部14Bを覆ってシールする。取り外し可能なフィルム20A、20Bは、コネクタ10A、10Bの結合前に、流体通路12A、12Bを無菌に維持するように構成される。例えば、各プルフィルム20A、20Bは、(例えば、ダスト、湿気などのような)空気中の封じ込めが、結合されたコネクタ12A、12B内の流体通路12A、12Bを流体接続するために使用されるコネクタ12A、12Bのそれぞれの流体通路12A、12Bの開口部14A、14Bに入るのを防ぐ。各流体通路12A、12Bの対向する開口部(例えば、第1の流体通路12Aの開口部16A、第2の流体通路12Bの開口部16B)が、シールされた接続(例えば、配管、バイオプロセシングバッグなど)に取り付けられ得る。取り外し可能なフィルム20A、20Bは、コネクタ10Aおよび10Bが接続されると取り外される。例えば、取り外し可能なフィルム20A、20Bは、接続されたコネクタ10A、10B間で圧縮された後に取り外される。
【0020】
一実施形態では、取り外し可能なフィルム20A、20Bは、コネクタ10A、10Bから引っ張られることによって取り外されるように構成されたプルフィルムである。結合は、2つのコネクタ10A、10B間の一対の取り外し可能なフィルム20A、20Bを圧縮する。無菌低温カップリング組立体1の組立は、結合されたコネクタ10A、10Bから取り外し可能なフィルム20A、20Bを取り外すために圧縮された取り外し可能なフィルム20A、20Bを引っ張ることを含み得る。一実施形態では、圧縮された取り外し可能なフィルム20A、20Bは、結合されたコネクタ10A、10B間から同時に引っ張られるとともに取り外されるように構成される。例えば、コネクタ10A、10Bは、第1の方向に沿って取り外し可能なフィルム20A、20Bを圧縮し(例えば、図2の方向Dに沿って圧縮され)、圧縮された取り外し可能なフィルム20A、20Bは、第1の方向を横切る第2の方向に引っ張られる(例えば、図2の方向Dに引っ張られる)ことによって取り外される。
【0021】
取り外し可能なフィルム20A、20Bは、結合されたコネクタ10A、10B間で圧縮されているときの取り外し可能なフィルム20A、20Bが、コネクタ10A、10B間から同時に引っ張られるとともに同時に取り外されることを可能にするやり方でコネクタ10A、10Bに取り付けられる。取り外し可能なフィルム20A、20Bの取り付けは、取り外し可能なフィルム20A、20Bが同時に引っ張られて取り外され得るように、ユーザが取り外し可能なフィルム20A、20Bの両方を同時に把持することを可能にする。取り外し可能なフィルム20A、20Bの構成は、ユーザが手によって、取り外し可能なフィルム10A、10Bの両方を把持し、フィルム10A、10Bを圧縮の方向に対して横方向に(例えば、横方向Dに)引っ張ることを可能にする。例えば、取り外し可能なフィルム20A、20Bは、それらのそれぞれのコネクタ10A、10Bから引き離されるように構成された端部22A、22Bをそれぞれ含むことができる。端部22A、22Bは、それらのコネクタ10A、10Bから引き離されるように構成され、したがって、取り外し可能なフィルム20A、20B全体を平面形状に形成するように構成され、次いで、これは、2つのコネクタ10A、10B間から圧縮された取り外し可能なフィルム20A、20Bを取り外すために、単一の横方向に引っ張られることが可能である。取り外し可能なフィルム20A、20Bは、取り外されると、コネクタ10A、10Bから完全に切り離されることになる。
【0022】
コネクタ10A、10Bおよび取り外し可能なフィルム20A、20Bについてのこの構成は、組立体1が組み立てられるまで、第1の流体通路12Aの開口部および第2の流体通路12Bの開口部が、コネクタ10A、10Bのそれぞれのフィルム20A、20Bによってシールされたままになることを可能にする。これは、流体通路12A、12Bが、結合されたコネクタ10A、10B内で相互にシールされた接続を形成することができるまで、流体通路12A、12Bを無菌で維持するのに有利である。
【0023】
図2は、一実施形態による、組立式無菌低温カップリング組立体1の斜視部分断面図を示す。第2のコネクタ10Bの断面図は、図2に示されている。隠された特徴は、図2に破線で示されている。
【0024】
例示した実施形態に示されるように、第1の保持特徴は、第1の保持突出部と第2の保持突出部とを含むことができ、第2の保持特徴は、第1の保持スロットと第2の保持スロットとを含むことができる。例えば、第1の保持特徴32Aは、第1の保持スロットである第2の保持特徴36Bと係合する第1の保持突出部であり、第1の保持特徴32Bは、第2の保持スロットである第2の保持特徴36Aと係合する第2の保持突出部である。一実施形態では、他の第1の保持特徴30A、30B、32Bは、図2に示された第1の保持特徴32Aおよび第2の保持特徴36Bと同様のやり方で、それらのそれぞれの第2の保持特徴34A、34B、36Aと係合することができる。
【0025】
保持突出部32Aは、コネクタ10Aの上面40Aから延びる。コネクタ10Aの上面40Aは、コネクタ10A、10Bが接続されるときに、対向するコネクタ10Bに面する。図2および図3に示された実施形態では、保持突出部32A上のタブ33は、保持スロット36Bの唇部37の上にスナップフィットを形成する。保持突出部32Aは、第1の方向Dに保持スロット36Bに挿入され、次いで、第2の方向に保持突出部32Aを移動させることによって、保持スロット36Bと係合する。第1の方向Dの移動により、保持スロット36B内で保持突出部32Aを唇部37とを位置合わせし(例えば、水平方向Dに保持突出部32Aを唇部37と位置合わせし)、第2の方向Dの移動により、タブ33を唇部37の上におよび上へスナップフィットする。例えば、第1の方向Dの移動により、概して、コネクタ10A、10Bを互いに直交して移動させ、第2の方向Dの移動により、コネクタ10A、10Bを相互により近くに移動させる。
【0026】
保持スロット36Bは、保持スロット36Bに挿入されると保持突出部32Aが外れるのを防ぐ屈曲可能な規制部材41も含むことができる。保持突出部32Aを第1の方向Dに保持スロット36Bに挿入することにより、規制部材41を屈曲させる。例えば、保持突出部32Aが第1の方向Dに保持スロット36Bに完全に挿入された後、規制部材41は、第1の方向Dに沿った保持突出部32Aの移動を制限する(例えば、保持突出部32Aの反対方向の移動を制限する)。規制部材41は、タブ33を唇部37とスナップフィットさせるために、関連する突出部32Aが第2の方向Dに移動させられることを可能にするように構成される。
【0027】
図3は、一実施形態による、組立式無菌低温カップリング組立体1の断面図を示す。図3の断面図は、図2に示唆されている。図3は、組立式無菌低温カップリング組立体1における第1のコネクタ10Aの第1の流体通路12Aと第2のコネクタ10Bの第2の流体通路12Bの接続を示す。図3に示されるように、一緒に結合される時に、第1のコネクタ10Aは、その保持特徴を介して第2のコネクタ10Bを直接接触するだけであるように構成され得る。例えば、間隙44が、コネクタ10A、10Bの主対向面40A、40B間に(例えば、第1のコネクタ10Aの上面40Aと第2のコネクタ10Bの下面40Bとの間に)設けられる。
【0028】
第1の流体通路12Aは、第1のコネクタ10Aの外面に配設された開口部14Aを含む。例えば、図3に示されるように、開口部14Aは、結合時に第2のコネクタ10Bに面する第1のコネクタ10Aの上面40Aに配設される。第1の流体通路12Aは、第1の流体通路12Aの反対端に第2の開口部16Aも含む。例えば、第1の開口部14Aは、第1のコネクタ10Aの入口であるように構成され得、第2の開口部16Aは、第1のコネクタ10Aの出口であるように構成され得る。
【0029】
第2の流体通路12Bは、第2のコネクタ10Bの外面に配設された開口部14Bを含む。例えば、図3に示されるように、開口部14Bは、結合時に第1のコネクタ10Aに面する第2のコネクタ10Bの下面40Bに配設されている。第2の流体通路12Bは、第2の流体通路12Bの反対端に第2の開口部16Bも含む。例えば、第1の開口部14Bは、第2の流体通路12Bおよび第2のコネクタ10Bの入口であることができ、第2の開口部16Bは、第2の流体通路12Bおよび第2のコネクタ10Bの出口であることができる。結合されたコネクタ10A、10Bでは、開口部16Aは、組立体1の入口であることができ、一方、開口部16Bは、組立体1の出口であることができる。
【0030】
図3に示されるように、結合されたコネクタ10A、10Bにおいて、第1の流体通路12Aの開口部14Aは、第2の流体通路12Bの開口部14Bと位置合わせされる。開口部14A、14Bは、少なくとも部分的に重なり合うことによって位置合わせされる。図3に示されるように、開口部は、第2の方向Dに関して(例えば、垂直方向に)位置合わせされ、重ね合わされる。
【0031】
組立式無菌低温カップリング組立体1は、第1のガスケット70と第2のガスケット75とを含む。第1のガスケット70が第1のプルフィルム20Aによって覆われているので、第1のガスケット70は、図1では隠されている。結合前に、(図1に示された)プルフィルム20Aは、第1のガスケット70および第1の流体通路12Aの上へ配設されて第1のガスケット70および第1の流体通路12Aをシールする。例えば、プルフィルム20Aは開口部14A、および第1の流体通路12Aの開口部14Aに配設された第1のガスケット70を覆って上にシールを形成する。同様のやり方で、(図1に示された)プルフィルム20Bは、第2のガスケット75および第2の流体通路12Bの上に配設されて第2のガスケット75および第2の流体通路12Bをシールする。上述したように、コネクタ10A、10Bの結合により、コネクタ10A、10B間で取り外し可能なフィルム20A、20Bを圧縮する。より具体的には、取り外し可能なフィルム20A、20Bは、2つのガスケット70、75間で圧縮される。コネクタ10A、10Bの結合により、2つのガスケット70、75間で取り外し可能なフィルム20A、20Bをピンチする。例えば、取り外し可能なフィルム20A、20Bは、第1のガスケット70の上部と第2のガスケット75の下部との間でピンチされる。
【0032】
図3に示されるように、第1のガスケット70は、第1のコネクタ10Aに配設され、第2のガスケット75は、第2のコネクタ10Bに配設される。第1のガスケット70は、第1のコネクタ10Aの第1の流体通路12Aに配設される。第2のガスケット75は、第2のコネクタ10Bの第2の流体通路12Bに配設される。より詳細には、第1のガスケット70は、第1の流体通路12Aの端部に配設され、第1の流体通路12Aの開口部14Aを通って外に延びる。第2のガスケット75は、第2の流体通路12Bの端部に配設され、第2の流体通路12Bの開口部14Bを通って外に延びる。図3に示されるように、第1のガスケット70および第2のガスケット75は、第1の流体通路12Aの開口部14Aと第2の流体通路12Bの開口部14Bとの間にそれぞれ配設される。より詳細には、各ガスケット70、75の端部は、第1の流体通路12Aの開口部14Aの開口部14Aと第2の流体通路12Bの開口部14Bとの間に配設される。
【0033】
例示した実施形態では、ガスケット70、75は、円筒形状を有する。他の実施形態では、ガスケット70、75は、異なる形状を有してもよい。例えば、一実施形態における第1のガスケット70は、Oリング形状を有することができる。
【0034】
第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bの結合は、それらの対応する保持特徴に係合するようにコネクタ10A、10Bを相互により近くに移動させること(例えば、図3の方向Dに第1のコネクタ10Aを移動させること、図3の方向Dに第2のコネクタ10Bを移動させること、など)を含む。第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bの結合により、第1のコネクタ10Aと第2のコネクタ10Bとの間で第1のガスケット70および第2のガスケット75を圧縮する。コネクタ10A、10Bの結合により、第2のガスケット75に対して第1のガスケット70を押し、ガスケット70、75を圧縮する。第1のガスケット70は、第1のコネクタ10Aと第2のガスケット75との間で圧縮される。第2のガスケット75は、第2のコネクタ10Bと第1のガスケット70との間で圧縮される。
【0035】
図3に示されるように、圧縮されたガスケット70、75は、シールされたやり方で第1の流体通路12Aを第2の流体通路12Bに流体接続するチャネル42を形成する。互いおよびコネクタ10A、10Bに対してのガスケット70、75の圧縮により、第1のおよび第2の流体通路12A、12B間にシールされた接続をもたらす。図3に示されるようなコネクタ10A、10Bの結合は、第1の流体通路12Aを第2の流体通路12Bと接続して、結合されたコネクタ10A、10Bを通って延びるシールされた流体接続を形成する。一実施形態では、次いで、図3に破線の矢印によって示されるように、流体は、組み立てられたカプラ組立体1に形成されたシールされた流体接続を通って流れることができる。例えば、第1の流体通路12Aの開口部16Aは、シールされた流体接続の入口として働き、一方、第2の流体通路12Bの開口部16Bは、シールされた流体接続の出口として働く。
【0036】
図4は、組立式無菌低温カップリング組立体1を使用して処理デバイス92に無菌接続されたバイオプロセシングバッグ90の概略図である。例えば、処理設備92は、プロセス材料もしくはプロセス材料を形成する反応物を供給してバッグ90を充填する設備、および/またはバイオプロセシングバッグ90内に貯蔵されたプロセス材料を利用する設備を含むことができる。バイオプロセシングバッグ90は、低温流体貯蔵容器の一例である。組立体1の入口(例えば、第1のコネクタ10Aの開口部16A)はバイオプロセシングバッグ90に流体接続され、出口2(例えば、第2のコネクタ10Bの開口部16B)は処理設備92に流体接続されている。例えば、組立体1の入口は、バイオプロセシングバッグ90に接続する配管96に挿入されるように構成され、組立体1の出口は、処理設備92に接続する配管98に挿入されるように構成されている。別の実施形態では、組立体1の入口(例えば、第1のコネクタ10Aの開口部16A)は、バイオプロセシングバッグ90に直接取り付けられる(例えば、モールドされる、融合されるなど)ように構成され得る。
【0037】
充填されたバイオプロセシングバッグ90は、凍結温度(例えば、0℃未満の温度)で貯蔵されるように構成される。例えば、バッグホルダ94は、冷凍システム(例えば、ブラストチラー、低温フリーザなど)内でバイオプロセシングバッグ90を保持するように構成され得る。一実施形態では、バイオプロセシングバッグ90は、-50℃以下の温度で貯蔵されるように構成されている。一実施形態では、バイオプロセシングバッグ90は、-150℃以下の極低温で貯蔵されるように構成されている。一実施形態では、バイオプロセシングバッグ90は、-190℃以下の極低温で貯蔵されるように構成されている。図4に示されるように、第1のコネクタ10Aおよび第2のコネクタ10Bは、バッグ90と共にバッグホルダ94内で廃棄可能であるように構成される。例えば、第1のコネクタ10Aは、冷凍中にバッグ90と共にバッグホルダ94内に配設されるように構成されている。
【0038】
組立体1は、バイオプロセシングバッグ90と共に凍結され、次いで周囲温度に戻るように加熱された後に、シールされた接続を形成するように構成されている。例えば、組立体1は、バッグ90の貯蔵温度まで冷凍され、次いで加熱された(例えば、バイオプロセシングバッグ90に熱を加え、周囲温度などにバイオプロセシングバッグ90を曝した)後に、シールされた接続をもたらすように構成されている。バイオプロセシングバッグ90と共に凍らされ、次いで凍結よりも上に(例えば、周囲温度まで)戻るように加熱された後の第1のコネクタ10Aは、シールされた接続を形成するように第2のコネクタ10Bと接続される。一実施形態では、第2のコネクタ10Bは、第1のコネクタ10Aおよびバッグ90と共に凍らない。例えば、周囲温度は、20℃または約20℃である。第1のコネクタ10A、第2のコネクタ10B、およびガスケット70、75は、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される。かなりの変形は、例えば、材料中に目に見えるクラッキング、第1のコネクタ10Aと第2の接続10Bの接続と干渉し得るまたは接続のシールに悪影響を及ぼし得る周囲温度における材料の元の形状に対しての収縮または膨張を含む。ガスケット70、75は、液体窒素温度などの温度まで冷やされるときでも弾性を残す材料で作製されることによってほとんど変形がないようにそれぞれ形成される。実施形態では、低温でほとんど変形を示さない適切なガスケットが、非限定の例として、低温弾性回復試験(temperature retraction testing)および/または脆化試験(brittleness testing)を含む試験によって決定され得る。低温弾性回復試験は、ガスケットが使用され得る温度での材料の適切な弾性回復特性を決定するために、ASTM D1329、ISO2921、または任意の他の適切な試験法に従って実行され得る。脆化試験は、ガスケットが使用され得る温度でのクラッキングへの耐性を決定するために、ASTM D2137、ISO28702、または任意の他の適切な試験法に従って実行され得る。
【0039】
第1のコネクタ10Aおよびその取り付けられたプルフィルム20Aと、第2のコネクタ10Bおよびその取り付けられた第2のプルフィルム20Bとは、-50℃以下の温度から周囲温度に戻った後にほとんど変形がないようにそれぞれ形成される。コネクタ10A、10Bおよびプルフィルム20Aは、何ら目に見えるクラッキングを示さず、ある温度に冷却されたときの第1のプルフィルム20Aによる第1の開口部14Aおよび第2のプルフィルム20Bによる第2の開口部14Bのシールを、-50℃以下の温度から周囲温度へ戻った後に維持するポリマー材料でそれぞれ形成される。コネクタ10A、10Bは、同じタイプのまたは異なるタイプのポリマー材料で作製されてもよい。プルフィルム20A、20Bは、同じタイプまたは異なるタイプのポリマー材料で作製され得る。一実施形態では、第1のコネクタ10Aおよびその取り付けられたプルフィルム20A、ならびに第2のコネクタ10Bおよびその取り付けられた第2のプルフィルム20Bの各々は、-150℃以下の温度から周囲温度に戻った後にほとんど変形がないように形成される。そのような実施形態では、コネクタ10A、10Bおよびプルフィルム20A、20Bは、何ら目に見えるクラッキングを示さず、第1のプルフィルム20Aによる第1の開口部14Aおよび第2のプルフィルム20Bによる第2の開口部14Bのシールを-150℃以下の温度から周囲温度に戻った後に維持するポリマー材料でそれぞれ形成される。一実施形態では、コネクタ10A、10Bおよびプルフィルム20A、20Bは、-190℃以下の温度から周囲温度へ戻った後にほとんど何ら変形を示さないポリマー材料で形成される。そのような実施形態では、コネクタ10A、10Bおよびプルフィルム20A、20Bは、何ら目に見えるクラッキングを示さず、第1のプルフィルム20Aによる第1の開口部14Aおよび第2のプルフィルム20Bによる第2の開口部14Bのシールを、-190℃以下の温度から周囲温度に戻った後に維持するポリマー材料でそれぞれ形成される。例えば、これは、組立体1が極低温貯蔵温度において使用されることを可能にし得る。
【0040】
コネクタ10A、10Bのポリマー材料は、一般的に非反応性(例えば、空気に対して非反応性、バイオプロセシングバッグに使用されるプロセス材料または反応物に対して非反応性)である一般的にポリマーである。例えば、一実施形態におけるコネクタ10A、10Bの各々は、フルオロポリマーを含む。コネクタ10A、10Bのポリマー材料は、流体経路12A、12B間にシールされた接続を形成するようにコネクタ10A、10B間でガスケット70、75を圧縮し、係合された第1のおよび第2の保持特徴の偶発的な係合解除を防ぐのに十分な周囲温度での剛性を有する。
【0041】
プルフィルム20A、20Bのポリマー材料は、一般的に非反応性(例えば、空気に対して非反応性、バイオプロセシングバッグに使用されるプロセス材料または反応物に対して非反応性)である一般的にポリマーである。周囲温度におけるガスケット70、75のポリマー材料は、コネクタ10A、10B間に圧縮されたときのガスケット70、75に流体経路12A、12B間でシールされた接続を形成させる圧縮性を有する。例えば、一実施形態におけるガスケット70、75は、シリコーンおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)のうちの1つまたは複数を含む。
【0042】
図5は、無菌低温カップリング組立体101の別の実施形態の斜視図である。カップリング組立体101は、シールされた流体接続を形成するように相互に結合する第1のコネクタ110Aおよび第2のコネクタ110Bを含む。第1のコネクタ110Aは、第1のコネクタ110Aを通って延びる第1の流体通路112Aを含む。第2のコネクタ110Bは、第2のコネクタ10Bを通って延びる第2の流体通路112Bを含む。第1の流体通路112Aおよび第2の流体通路112Bは、図5の破線に全体的に示される。コネクタ110A、110Bは、図1図3の組立体1のコネクタ10A、10Bについて上述されたのと同様の材料で作製され得る。
【0043】
カップリング組立体101は、例示のために省略されている一対のプルフィルム(図示せず)を含む。第1のプルフィルムは、第1の流体通路112Aを覆ってシールし、第2のプルフィルムは、第2の流体通路112Bを覆ってシールする。プルフィルムは、図1の組立体1について説明されたようなプルフィルム20A、20Bと同様のやり方で、各コネクタ110A、110Bに取り付けられ、コネクタ110A、110Bのそれぞれの流体通路112A、112Bを覆うことができる。
【0044】
コネクタ110A、110Bは、第1の保持特徴130A、130Bと、第2の保持特徴134A、134Bとを含む。コネクタ110A、110Bの各々は、第1の保持特徴134A、134Bのうちの少なくとも1つと、第2の保持特徴134A、134Bのうちの少なくとも1つとを有する。コネクタ110A、110Bは、図1図3のコネクタ10A、10Bについて同様に説明されたように、第1の保持特徴130A、130Bが第2の保持特徴134A、134Bと係合することによって、(例えば、図6に示されるように)相互に結合される。第1のコネクタ110Aの第1の保持特徴130Aは、第2のコネクタ110Bの対応する第2の保持特徴134Bに係合し、第2のコネクタ110Bの第1の保持特徴130Bは、第1のコネクタ110Aの対応する第2の保持特徴134Aに係合する。例えば、第1の保持特徴130Aは、第2の保持特徴134Bと係合し、第1の保持特徴130Bは、第2の保持特徴134Aと係合する。
【0045】
第1の保持特徴134A、134Bは、図1図3のコネクタ10A、10Bの第1の保持特徴に関して同様に上述したような構造を有し得る。第2の保持特徴134A、134Bは、図1図3のコネクタ10A、10Bの第2の保持特徴に関して同様に上述したような構造を有し得る。第1の保持特徴134A、134Bは、対応する第2の保持特徴134A、134Bと係合して、コネクタ110A、110Bを相互に結合する。例えば、第1の保持特徴130Aは、タブ133を有する保持突出部を含むことができ、第2の保持特徴134Bは、保持スロットであることができる。例示した実施形態に示されるように、第1のコネクタ110A上の第1の保持特徴130Aは、タブ133をそれぞれ含む一対の保持突出部を含むことができる。一実施形態では、第1の保持特徴130Aは、単一の保持突出部を含むことができる。
【0046】
第1のコネクタ110Aおよび第2のコネクタ110Bは、第1のコネクタ110Aおよび第2のコネクタ110Bの対応する保持特徴130A、130B、134A、134Bに係合し、コネクタを結合するように第1の方向Dに互いに向けて移動させられる(例えば、第1のコネクタ110Aを図5の方向Dに移動させる、第2のコネクタ110Bを図5の方向Dの反対方向に移動させる)。図1図3の組立体1とは対照的に、一方向Dに沿ったコネクタ110A、110Bの移動は、コネクタ110A、110Bを一緒に結合する。
【0047】
第1の流体通路112Aは、第1のコネクタ110Aの外面に配設された開口部114Aを含む。例えば、図5に示されるように、開口部114Aは、結合時に第2のコネクタ110Bに面する第1のコネクタ110Aの上面に配設される。第1の流体通路112Aは、第1の流体通路112Aの反対端に第2の開口部116Aも含む。例えば、第1の開口部114Aは、第1のコネクタ110Aの入口であるように構成されてもよく、第2の開口部116Aは、第1のコネクタ110Aの出口であるように構成されてもよい。
【0048】
第2の流体通路112Bは、第2のコネクタ110Bの外面に配設された開口部114Bを含む。例えば、図3に示されるように、開口部114Bは、結合時に第1のコネクタ110Aに面する第2のコネクタ110Bの下面に配設される。第2の流体通路112Bは、第2の流体通路112Bの反対端に第2の開口部116Bも含む。例えば、第1の開口部114Bは、第2の流体通路112Bおよび第2のコネクタ110Bの入口であり得、第2の開口部116Bは、第2の流体通路112Bおよび第2のコネクタ110Bの出口であり得る。結合されたコネクタ110A、110Bでは、開口部116Aは、組立体101の入口であり得、一方、開口部116Bは、組立体101の出口であり得る。
【0049】
第1のガスケット170は、第1の流体通路112Aの開口部116Aに配設され、第2のガスケット175は、第2の流体通路112Bの開口部116Bに配設される。ガスケット170、175は、図1図3の第1のおよび第2のコネクタ10A、10B内のガスケット70、75について上述したように、第1のおよび第2のコネクタ110A、110Bに同様に構成を有することができる。ガスケット170、175は、図1図3の組立体1内のガスケット70、75について上述したのと同じ材料で形成され得る。
【0050】
図6は、組み立てられたカップリング組立体101の断面図である。断面図は、図5に示された線に沿った水平面である。第1のコネクタ110Aおよび第2のコネクタ110Bの結合により、コネクタ110A、110Bの対応する保持特徴に係合するためにコネクタ110A、110Bを相互により近くに移動させること(例えば、図5の方向Dに第1のコネクタ110Aを移動させること、図5の反対の下向きに第2のコネクタ110Bを移動させること)を含む。第1のコネクタ110Aおよび第2のコネクタ110Bの結合により、第1のコネクタ110Aと第2のコネクタ110Bとの間で第1のガスケット170および第2のガスケット175を圧縮する。コネクタ110A、110Bの結合により、第2のガスケット175に対して第1のガスケット170を押し、ガスケット170、175を圧縮する。第1のガスケット170は、第1のコネクタ110Aと第2のガスケット175との間で圧縮される。第2のガスケット175は、第2のコネクタ110Bと第1のガスケット170との間で圧縮される。
【0051】
図6に示されるように、圧縮されたガスケット170、175は、シールされたやり方で第1の流体通路112Aを第2の流体通路112Bに流体接続するチャネル142を形成する。互いにおよびコネクタ110A、110Bに対してのガスケット170、175の圧縮により、第1のおよび第2の流体通路112A、112B間でシールされた接続をもたらす。図6に示されるようなコネクタ110A、110Bの結合により、第1の流体通路112Aを第2の流体通路112Bと接続して、結合されたコネクタ110A、110Bを通って延びるシールされた流体接続を形成する。一実施形態では、次いで、流体は、図6の破線の矢印によって示されるように、組み立てられたカプラ組立体101に形成されたシールされた流体接続を通って流れることができる。例えば、第1の流体通路112Aの開口部116Aは、シールされた流体接続の入口として働き、一方、第2の流体通路112Bの開口部116Bは、シールされた流体接続の出口として働く。
【0052】
図6の実施形態に示されるように、第1の保持特徴130Aの保持突出部上のタブ133は、第2の保持特徴134Bの保持スロットの唇部137の上にスナップフィットを形成する。保持スロットは、保持突出部と係合するための複数の唇部137、139も含むことができる。第1の唇部139は、保持スロットの第1の深さにあり、第2の唇部137は、保持スロットの第2の深さにある。例えば、第1の唇部139は、第1のコネクタ110Aを第2のコネクタ110Bに初期結合するために使用されてもよく、第2の唇部137は、組み立てられた組立体101のために所望の圧縮までガスケット70、75を圧縮するために使用されてもよい。2つの保持突出部は、一緒に押されて唇部133に入って通り越して嵌まるように構成され得る。例えば、2つの保持突出部は、一緒にピンチされて唇部133に入って通り越して嵌まるように構成される。
【0053】
図7は、無菌低温カップリング組立体のためのコネクタ210の上面斜視図である。無菌低温カップリング組立体は、図1図3の組立体1のコネクタ10A、10Bおよび図5図6の組立体のコネクタとほぼ同様のやり方で、シールされた流体接続を形成するように相互に結合するように構成されているコネクタ230のうちの2つを含む。
【0054】
コネクタ210は、概して、第1の保持特徴230および第2の保持特徴234の構成を除いて、図4の第1のコネクタ110Aに類似する特徴を有する。例えば、コネクタ210は、第1のコネクタ210を通って延び、流体通路212の反対端に配設された第1の開口部214と第2の開口部216とを含む(図7の破線に全体的に示される)流体通路212を含む。ガスケット270は、コネクタ210に配設される。例えば、ガスケット270は、図1図3の組立体1のガスケット70および第1のコネクタ10Aについて上記で説明されたように、コネクタ210に同様の構成を有することができる。
【0055】
コネクタ210は、第1の保持特徴230と第2の保持特徴234とを含む。第1の保持特徴230は2つの保持突出部を含み、第2の保持特徴234は保持スロットを含む。保持スロットは、保持スロットの対向面に配設された一対の唇部233、235を含む。2つの保持突出部は、対向しているコネクタ内の唇部233、235を通り越して嵌まるように相互により近くに曲がるように構成されている。例えば、保持突出部は、一緒にピンチされて保持スロット内の唇部233、235を通り越して嵌まる。
【0056】
態様:
態様1~15のいずれかは、態様16~18のいずれかと組み合わされてもよい。
【0057】
態様1.第1のコネクタであって、前記第1のコネクタを通って延びる第1の流体通路を含み、前記第1の流体通路は開口部を含む、第1のコネクタと、第2のコネクタであって、前記第2のコネクタを通って延びる第2の流体通路を含み、前記第2の流体通路は開口部を含む、第2のコネクタであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのそれぞれの一方における前記開口部の両側に配設された第1の保持特徴および第2の保持特徴をそれぞれ含み、前記第1の保持特徴および前記第2の保持特徴は、相補的な形状を有する、第2のコネクタと、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設された第1のガスケットとを備え、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴が前記第2のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴と係合することによって相互に結合されるように構成され、前記第1の流体通路の前記開口部は、前記第2の流体通路の前記開口部と位置合わせしており、前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、無菌低温カップリング組立体。
【0058】
態様2.前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合により、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で前記第1のガスケットを圧縮し、前記第1のガスケットは、前記第1の流体通路の前記開口部と前記第2の流体通路の前記開口部との間に配設される、態様1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0059】
態様3.前記第1の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第1の流体通路の前記開口部をシールする第1の取り外し可能なフィルムと、前記第2の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第2の流体通路の前記開口部をシールする第2の取り外し可能なフィルムとをさらに含む、態様1または2に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0060】
態様4.前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合では、前記第1の取り外し可能なフィルムおよび前記第2の取り外し可能なフィルムは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮され、前記第1の取り外し可能なフィルムおよび前記第2の取り外し可能なフィルムは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮されている間に取り外し可能であるように構成されている、態様3に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0061】
態様5.第2のガスケットであって、前記第2のガスケットは前記第2のコネクタに配設され、前記第1のガスケットは前記第1のコネクタに配設され、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの前記結合により、前記第2のガスケットに対して前記第1のガスケットを押し、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で前記第1のガスケットと前記第2のガスケットとの両方を圧縮する、第2のガスケットをさらに備える、態様1から4のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0062】
態様6.前記第1の保持特徴は、第1の保持突出部と第2の保持突出部とを含み、前記第2の保持特徴は、第1の保持スロットと第2の保持スロットとを含み、前記第1の保持突出部は前記第1の保持スロットに挿入され、前記第2の保持突出部は前記第2の保持スロットに挿入されて、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを結合する、態様1から5のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0063】
態様7.前記第1のコネクタは、前記第1の保持突出部と前記第1の保持スロットとを含み、前記第2のコネクタは、前記第2の保持突出部と前記第2の保持スロットとを含む、態様6に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0064】
態様8.前記第1の保持突出部および前記第2の保持突出部は、同じ形状を有する、態様6または7に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0065】
態様9.前記第1のコネクタは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、ほとんど変形を有さないポリマー材料で形成される、態様1から8のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0066】
態様10.前記第1のコネクタは、少なくとも-190℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、クラッキングを示さないとともにシールを維持するポリマー材料で形成される、態様1から9のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0067】
態様11.前記第1のコネクタ、前記第2のコネクタ、および前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで前記周囲温度に戻るように加熱された後に、シールされた流体接続をもたらすように構成されている、態様1から10のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0068】
態様12.前記第1のコネクタは、フルオロポリマーを含む、態様1から1のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0069】
態様13.前記第1のガスケットは、シリコーンおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)のうちの1つまたは複数を含む、態様1から12のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0070】
態様14.前記ガスケットは、ISO規格28702の方法Bに従って-190℃で試験されるときに異常を示さない、態様1から13のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0071】
態様15.前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、バッグと共にバッグホルダ内で廃棄可能であるように結合するように構成され、前記第1のコネクタは、前記バッグに流体接続されるように構成されている、態様1から15のいずれか一項に記載の無菌低温カップリング組立体。
【0072】
態様16.低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法であって、第1の保持特徴および第2の保持特徴を介して第1のコネクタを第2のコネクタに結合することであって、第1の流体通路は前記第1のコネクタを通って延び、第2の流体通路は前記第2のコネクタを通って延び、前記第1の流体通路および前記第2の流体式通路は開口部をそれぞれ含む、第1のコネクタを第2のコネクタに結合すること含み、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに結合することは、前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの前記それぞれの一方における前記開口部の両側に配設された前記第1の保持特徴のうちの1つおよび前記第2の保持特徴のうちの1つをそれぞれ含む、前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することと、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で第1のガスケットを圧縮することであって、前記第1のガスケットは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設される、第1のガスケットを圧縮することと、前記第1の流体通路の前記開口部を前記第2の流体通路の前記開口部と位置合わせすることと、を含み、前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃の温度から周囲温度へ加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法。
【0073】
態様17.前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で、前記第1の流体通路の前記出口の上に配設された第1のプルフィルム、および前記第2の流体通路の前記開口部の上に配設された第2のプルフィルムの各々を圧縮することと、前記第1のプルフィルムおよび前記第2のプルフィルムを横方向に同時に引っ張ることによって前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で圧縮された前記第1のプルフィルムおよび前記第2のプルフィルムを同時に取り外すこととをさらに含む、態様16に記載の方法。
【0074】
態様18.前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で、第2のガスケットを圧縮することであって、前記第1のガスケットは前記第1のコネクタに配設され、前記第2のガスケットは前記第2のコネクタに配設される、第2のガスケットを圧縮することをさらに含み、取り外し前に、前記第1のプルフィルムは、第1の通路および前記第1のガスケットの上に配設されて第1の通路および前記第1のガスケットをシールする、態様17に記載の方法。
【0075】
本出願に開示された例は、全ての点において例示としてみなされるべきであり、限定ではない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等の意味および範囲内に入る全ての変更は、その中に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコネクタであって、前記第1のコネクタを通って延びる第1の流体通路を含み、前記第1の流体通路は開口部を含む、第1のコネクタと、
第2のコネクタであって、前記第2のコネクタを通って延びる第2の流体通路を含み、前記第2の流体通路は開口部を含む、第2のコネクタであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのそれぞれの一方における前記開口部の両側に配設された第1の保持特徴および第2の保持特徴をそれぞれ含み、前記第1の保持特徴および前記第2の保持特徴は、相補的な形状を有する、第2のコネクタと、
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設された第1のガスケットと、
を備え、
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴が前記第2のコネクタの前記第1のおよび第2の保持特徴と係合することによって相互に結合されるように構成され、前記第1の流体通路の前記開口部は、前記第2の流体通路の前記開口部と整列しており、
前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃まで冷却され、次いで周囲温度まで加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、無菌低温カップリング組立体。
【請求項2】
前記第1の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第1の流体通路の前記開口部をシールする第1の取り外し可能なフィルムと、
前記第2の流体通路の前記開口部の上に配設されて前記第2の流体通路の前記開口部をシールする第2の取り外し可能なフィルムと
をさらに含む、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項3】
前記第1の保持特徴は、第1の保持突出部と第2の保持突出部とを含み、前記第2の保持特徴は、第1の保持スロットと第2の保持スロットとを含み、前記第1の保持突出部は前記第1の保持スロットに挿入され、前記第2の保持突出部は前記第2の保持スロットに挿入されて、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを結合する、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項4】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、バッグと共にバッグホルダ内で廃棄可能であるように結合するように構成され、前記第1のコネクタは、前記バッグに流体接続されるように構成されている、請求項1に記載の無菌低温カップリング組立体。
【請求項5】
低温流体貯蔵容器を無菌接続する方法であって、
第1の保持特徴および第2の保持特徴を介して第1のコネクタを第2のコネクタに結合することを含み、第1の流体通路が前記第1のコネクタを通って延び、第2の流体通路が前記第2のコネクタを通って延び、前記第1の流体通路および前記第2の流体通路は開口部をそれぞれ含、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに結合することは、
前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することであって、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのそれぞれの一方における前記開口部の両側に配設された前記第1の保持特徴のうちの1つおよび前記第2の保持特徴のうちの1つをそれぞれ含む、前記第1の保持特徴を前記第2の保持特徴と係合することと、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間で第1のガスケットを圧縮することであって、前記第1のガスケットは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタの一方に配設される、第1のガスケットを圧縮することと、
前記第1の流体通路の前記開口部を前記第2の流体通路の前記開口部と整列させることと、を含み、
前記第1のガスケットは、少なくとも-50℃の温度から周囲温度へ加熱された後に、ほとんど変形がないように形成される、方法。
【国際調査報告】