(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-30
(54)【発明の名称】3D-NAND用の高アスペクト比エッチングのための化学物質
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240523BHJP
H01L 21/318 20060101ALI20240523BHJP
H01L 21/316 20060101ALI20240523BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240523BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
H01L21/302 101B
H01L21/318 M
H01L21/316 M
H10B43/27
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572969
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 US2022030763
(87)【国際公開番号】W WO2022251245
(87)【国際公開日】2022-12-01
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドール・ニキル
(72)【発明者】
【氏名】柳川 匠
【テーマコード(参考)】
5F004
5F058
5F083
【Fターム(参考)】
5F004BA04
5F004BA20
5F004BB13
5F004BB14
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB25
5F004BB26
5F004BC03
5F004BC06
5F004BD03
5F004CA03
5F004CA04
5F004DA00
5F004DA15
5F004DA16
5F004DA18
5F004DA26
5F004DB02
5F004DB03
5F004DB07
5F004EA03
5F004EA28
5F004EB01
5F058BD03
5F058BD09
5F058BF07
5F058BF37
5F058BH12
5F058BJ05
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP76
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083ER22
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA05
5F083JA19
5F083PR03
5F083PR05
5F083PR21
5F083PR22
(57)【要約】
【解決手段】本明細書の様々な実施形態は、基板上の材料のスタックにメモリホールをエッチングするための方法および装置に関する。場合によっては、スタックは、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層を含む。他の場合には、スタックは、酸化ケイ素とポリシリコンの交互層を含む。いずれの場合も、3つ以上の処理条件のセットが基板をエッチングするために使用される。反応剤混合物の組成物、圧力、基板温度、および/またはプラズマ生成条件などの様々な処理条件が、3つ以上の処理条件のセット間で変更され、高い選択性、高度に垂直なエッチングプロファイルを有し、湾曲が低度である高品質のエッチング結果をもたらす。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にメモリホールをエッチングするための方法であって、
(a)処理チャンバ内に前記基板を受け入れることであって、前記基板は、スタックで提供される第1の材料と第2の材料の交互層を備え、マスク層は、前記スタックの上に位置決めされ、前記マスク層は、凹状フィーチャが前記スタックにエッチングされる開口部を含むようにパターニングされ、前記凹状フィーチャは、前記メモリホールを形成することと、
(b)前記処理チャンバ内でプラズマを生成し、前記基板を前記プラズマに曝露し、かつ第1の処理条件のセット、第2の処理条件のセット、および第3の処理条件のセットを使用して前記マスク層における前記開口部で前記凹状フィーチャを前記スタックにエッチングすることであって、
前記第1の処理条件のセットは、前記凹状フィーチャを第1の深さまでエッチングするための第1の反応剤混合物を提供し、
前記第2の処理条件のセットは、前記凹状フィーチャを前記第1の深さから第2の深さまでエッチングするための第2の反応剤混合物を提供し、
前記第3の処理条件のセットは、前記凹状フィーチャを最終的な深さまでエッチングするための第3の反応剤混合物を提供し、前記第1の反応剤混合物、前記第2の反応剤混合物、および前記第3の反応剤混合物の少なくとも1つは、金属ハロゲン化物を含む
ことと、
(c)前記プラズマを消滅させ、前記処理チャンバから前記基板をアンロードすることと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の材料は、酸化ケイ素であり、前記第2の材料は、窒化ケイ素である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の深さは、約1~1.5μmであり、前記第2の深さは、少なくとも約3μmである、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセットは、
(i)CH
2F
2、O
2、およびWF
6を含む第1の組成物を有する前記第1の反応剤混合物、
(ii)約50~2,000kHzの第1のプラズマ生成周波数、ならびに
(iii)前記第1のプラズマ生成周波数における約18~64W/cm
2の第1のプラズマ生成電力密度
を提供する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記第1の組成物は、CHF
3、CH
3F、SF
6、およびC
4F
8をさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、
前記第1の組成物は、前記第1の組成物中に不活性ガスを除いて、約15~40体積%のCH
2F
2を含む、方法。
【請求項7】
請求項2に記載の方法であって、
前記第2の処理条件のセットは、
(i)CH2F2、WF6、SF6、C4F8、およびO2を含む第2の組成物を有する前記第2の反応剤混合物と、
(ii)約50~2,000kHzの第2のプラズマ生成周波数、および約20~1000MHzの第3のプラズマ生成周波数と、
(iii)前記第2のプラズマ生成周波数における約18~85W/cm2の第2のプラズマ生成電力密度、および前記第3のプラズマ生成周波数における約4.9~17W/cm
2の第3のプラズマ生成電力密度と、
を提供する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記第2の組成物は、CHF
3およびCH
3Fをさらに含む、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
前記第2の組成物は、前記第2の組成物中に不活性ガスを除いて、約1~10体積%のSF
6を含む、方法。
【請求項10】
請求項7に記載の方法であって、
前記第2の組成物は、組成物2Aと組成物2Bとの間を循環し、組成物2Aは、組成物2Bと比較してより高い濃度のC
4F
8およびCH
2F
2を有し、組成物2Aは、組成物2Bと比較してより低い濃度のO
2を有する、方法。
【請求項11】
請求項2に記載の方法であって、
前記第3の処理条件のセットは、
(i)CH2F2、WF6、C4F8、およびO2を含む第3の組成物を有する前記第3の反応剤混合物と、
(ii)約50~2,000kHzの第4のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第5のプラズマ生成周波数と、
(iii)前記第4のプラズマ生成周波数における約18~64W/cm
2の第4のプラズマ生成電力密度、および前記第5のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm
2の第5のプラズマ生成電力密度と、
を提供する、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記第3の組成物は、CHF
3およびCH
3Fをさらに含む、方法。
【請求項13】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の反応剤混合物は、第1の組成物を含み、前記第2の反応剤混合物は、第2の組成物を含み、前記第3の反応剤混合物は、第3の組成物を含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
前記第1の組成物は、前記第2の組成物および前記第3の組成物と比較してより高い濃度のCH
2F
2を有する、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、
前記第2の組成物は、前記第1の組成物および前記第3の組成物よりも高い濃度のSF
6を有する、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、
前記第3の組成物は、前記第2の組成物よりも高い濃度のO
2を有する、方法。
【請求項17】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセットは、約50~2,000kHzの単一のプラズマ生成周波数のみを使用してプラズマ生成を行う、方法。
【請求項18】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセット、前記第2の処理条件のセット、および前記第3の処理条件のセットは各々、約15~45mTorrの処理圧力を提供する、方法。
【請求項19】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセット、前記第2の処理条件のセット、および前記第3の処理条件のセットは各々、約30~80℃の基板支持温度を提供する、方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法であって、
前記第3の処理条件のセットは、前記凹状フィーチャの底部における臨界直径の増加をもたらす、方法。
【請求項21】
請求項13に記載の方法であって、
以下の条件:
(1)前記第1の組成物は、約0.1~3のC:Hの比を含むことと、
(2)前記第2の組成物は、約0.1~3のC:Hの比を含むことと、
(3)前記第3の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含むことと、
のうちの少なくとも1つが満たされる、方法。
【請求項22】
請求項13に記載の方法であって、
以下の条件:
(1)前記第1の組成物は、約0.1~0.5のC:Wの比を含むことと、
(2)前記第2の組成物は、約0.1~5のC:Wの比を含むことと、
(3)前記第3の組成物は、約2~20のC:Wの比を含むことと、
のうちの少なくとも1つが満たされる、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の材料は、酸化ケイ素であり、前記第2の材料は、ポリシリコンである、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセットは、
(i)CH3F、H2、C4F8、COS、およびWF6を含む第1の組成物を有する前記第1の反応剤混合物と、
(ii)約50~2,000kHzの第1のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第2のプラズマ生成周波数と、
(iii)前記第1のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm2の第1のプラズマ生成電力密度、および前記第2のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm2の第2のプラズマ生成電力密度と、
を提供する、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、
前記第2の処理条件のセットは、
(i)CF
3I、HBr、C
4F
6、CH
2F
2、H
2、およびWF
6を含む第2の組成物を有する前記第2の反応剤混合物と、
(ii)約50~2,000kHzの第3のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第4のプラズマ生成周波数と、
(iii)前記第3のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm
2の第3のプラズマ生成電力密度、および前記第4のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm
2の第4のプラズマ生成電力密度と、
を提供する、方法。
【請求項26】
請求項23に記載の方法であって、
前記第3の処理条件のセットは、
(i)CF
3I、HBr、C
4F
6、およびCH
2F
2を含む第3の組成物を有する前記第3の反応剤混合物と、
(ii)約50~2,000kHzの第5のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第6のプラズマ生成周波数と、
(iii)前記第5のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm
2の第5のプラズマ生成電力密度、および前記第6のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm
2の第6のプラズマ生成電力密度と、
を提供する、方法。
【請求項27】
請求項23に記載の方法であって、
前記第2の処理条件のセットは、約15~50mTorrの処理圧力を提供し、前記第3の処理条件のセットは、約10~30mTorrの処理圧力を提供し、前記第2の処理条件のセットの前記処理圧力は、前記第3の処理条件のセットの前記処理圧力よりも高い、方法。
【請求項28】
請求項23に記載の方法であって、
前記第1の反応剤混合物は、第1の組成物を含み、前記第2の反応剤混合物は、第2の組成物を含み、前記第3の反応剤混合物は、第3の組成物を含む、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、
前記第1の組成物は、前記第2の組成物および前記第3の組成物よりも高い濃度のCH
3F、C
4F
8、およびCOSを有する、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、
前記第2の組成物は、前記第1の組成物よりも高い濃度のCF
3I、HBr、C
4F
6、およびCH
2F
2有する、方法。
【請求項31】
請求項23に記載の方法であって、
前記第1の処理条件のセット、前記第2の処理条件のセット、および前記第3の処理条件のセットは各々、約20~60℃の基板支持温度を提供する、方法。
【請求項32】
請求項28に記載の方法であって、
以下の条件:
(1)前記第1の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含むことと、
(2)前記第2の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含むことと、
(3)前記第3の組成物は、約0.5~7のC:Hの比を含むことと、
のうちの少なくとも1つが満たされる、方法。
【請求項33】
請求項28に記載の方法であって、
以下の条件:
(1)前記第1の組成物は、約2~20のC:Wの比を含むことと、
(2)前記第2の組成物は、約0.2~20のC:Wの比を含むことと、
(3)前記第3の組成物は、約2~20のC:Wの比を含むことと、
のうちの少なくとも1つが満たされる、方法。
【請求項34】
基板をエッチングするための装置であって、
処理チャンバと、
前記処理チャンバへの入口と、
前記処理チャンバへの出口と、
エッチング中に前記基板を支持するように構成された、前記処理チャンバ内の基板支持体と、
前記処理チャンバ内でプラズマを発生させるように構成されたプラズマ発生器と、
本明細書で特許請求される、または別途説明される前記方法のいずれかを使用して前記基板をエッチングさせるように構成されたコントローラと
を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による援用
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの寸法が縮小し続けるにつれて、そのようなデバイスの製作は、ますます困難になっている。半導体製作に一般的に関与するプロセスの1つは、半導体基板上に凹状フィーチャを形成することである。多くの場合、フィーチャは、誘電体材料内、および/または誘電体材料を含むスタック内に形成される。
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0004】
本明細書の様々な実施形態は、基板上にメモリホールをエッチングするための方法および装置に関する。メモリホールは、3D-NAND処理の場面でエッチングされてもよい。
【0005】
開示される実施形態の一態様では、基板上にメモリホールをエッチングするための方法が提供され、方法は、(a)処理チャンバ内に基板を受け入れることであって、基板は、スタックで提供される第1の材料と第2の材料の交互層を含み、マスク層は、スタックの上に位置決めされ、マスク層は、凹状フィーチャがスタックにエッチングされる開口部を含むようにパターニングされ、凹状フィーチャは、メモリホールを形成することと、(b)処理チャンバ内でプラズマを生成し、基板をプラズマに曝露し、かつ第1の処理条件のセット、第2の処理条件のセット、および第3の処理条件のセットを使用してマスク層における開口部で凹状フィーチャをスタックにエッチングすることであって、第1の処理条件のセットは、凹状フィーチャを第1の深さまでエッチングするための第1の反応剤混合物を提供し、第2の処理条件のセットは、凹状フィーチャを第1の深さから第2の深さまでエッチングするための第2の反応剤混合物を提供し、第3の処理条件のセットは、凹状フィーチャを最終的な深さまでエッチングするための第3の反応剤混合物を提供することと、(c)プラズマを消滅させ、処理チャンバから基板をアンロードすることとを含む。
【0006】
多数の実施形態では、第1の材料は、酸化ケイ素であり、第2の材料は、窒化ケイ素である。第1の深さは、約1~1.5μmであってもよく、第2の深さは、少なくとも約3μmであってもよい。様々な実施形態において、第1の処理条件のセットは、(i)CH2F2、O2、およびWF6を含む第1の組成物を有する第1の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第1のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第1のプラズマ生成周波数における約18~64W/cm2の第1のプラズマ生成電力密度を提供する。これらまたは他の場合では、第1の組成物は、CHF3、CH3F、SF6、およびC4F8をさらに含んでもよい。これらまたは他の場合では、第1の組成物は、第1の組成物中に不活性ガスを除いて、約15~40体積%のCH2F2を含む。
【0007】
様々な実施形態において、第2の処理条件のセットは、(i)CH2F2、WF6、SF6、C4F8、およびO2を含む第2の組成物を有する第2の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第2のプラズマ生成周波数、および約20~1000MHzの第3のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第2のプラズマ生成周波数における約18~85W/cm2の第2のプラズマ生成電力密度、および第3のプラズマ生成周波数における約4.9~17W/cm2の第3のプラズマ生成電力密度を提供する。これらまたは他の実施形態では、第2の組成物は、CHF3およびCH3Fをさらに含んでもよい。これらまたは他の実施形態では、第2の組成物は、第2の組成物中に不活性ガスを除いて、約1~10体積%のSF6を含んでもよい。多数の実施形態では、第2の組成物は、組成物2Aと組成物2Bとの間を循環してもよく、組成物2Aは、組成物2Bと比較してより高い濃度のC4F8およびCH2F2を有し、組成物2Aは、組成物2Bと比較してより低い濃度のO2を有する。
【0008】
様々な実施形態において、第3の処理条件のセットは、(i)CH2F2、WF6、C4F8、およびO2を含む第3の組成物を有する第3の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第4のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第5のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第4のプラズマ生成周波数における約18~64W/cm2の第4のプラズマ生成電力密度、および第5のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm2の第5のプラズマ生成電力密度を提供する。これらまたは他の実施形態では、第3の組成物は、CHF3およびCH3Fをさらに含んでもよい。
【0009】
様々な実施形態において、第1の処理条件のセットは、第1の組成物を有する第1の反応剤混合物を提供し、第2の処理条件のセットは、第2の組成物を有する第2の反応剤混合物を提供し、第3の処理条件のセットは、第3の組成物を有する第3の反応剤混合物を提供する。第1、第2、および第3の組成物は、特定の方法で互いに異なっていてもよい。例えば、多数の実施形態では、第1の組成物は、第2の組成物および第3の組成物と比較してより高い濃度のCH2F2を有してもよい。これらまたは他の実施形態では、第2の組成物は、第1の組成物および第3の組成物よりも高い濃度のSF6を有してもよい。これらまたは他の実施形態では、第3の組成物は、第2の組成物よりも高い濃度のO2を有してもよい。
【0010】
様々な実施形態において、第1の処理条件のセットは、約50~2,000kHzの単一のプラズマ生成周波数のみを使用してプラズマ生成を行ってもよい。これらまたは他の実施形態では、第1、第2、および第3の処理条件のセットは各々、約15~45mTorrの処理圧力を提供してもよい。これらまたは他の実施形態では、第1、第2、および第3の処理条件のセットは各々、約30~80℃の基板支持温度を提供してもよい。これらまたは他の実施形態では、第3の処理条件のセットは、凹状フィーチャの底部における臨界直径の増加をもたらしてもよい。
【0011】
場合によっては、C:Hの比および/またはC:Wの比は、1回以上制御されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、以下の条件:(1)第1の組成物は、約0.1~3のC:Hの比を含む、(2)第2の組成物は、約0.1~3のC:Hの比を含む、および/または(3)第3の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含むのうちの少なくとも1つが満たされてもよい。これらまたは他の実施形態では、以下の条件:(1)第1の組成物は、約0.1~0.5のC:Wの比を含む、(2)第2の組成物は、約0.1~5のC:Wの比を含む、および/または(3)第3の組成物は、約2~20のC:Wの比を含むのうちの少なくとも1つが満たされてもよい。
【0012】
多数の実施形態では、第1の材料は、酸化ケイ素であり、第2の材料は、ポリシリコンである。様々な実施形態において、第1の処理条件のセットは、(i)CH3F、H2、C4F8、COS、およびWF6を含む第1の組成物を有する第1の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第1のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第2のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第1のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm2の第1のプラズマ生成電力密度、および第2のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm2の第2のプラズマ生成電力密度を提供してもよい。
【0013】
これらまたは他の実施形態では、第2の処理条件のセットは、(i)CF3I、HBr、C4F6、CH2F2、H2、およびWF6を含む第2の組成物を有する第2の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第3のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第4のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第3のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm2の第3のプラズマ生成電力密度、および第4のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm2の第4のプラズマ生成電力密度を提供してもよい。
【0014】
これらまたは他の実施形態では、第3の処理条件のセットは、(i)CF3I、HBr、C4F6、およびCH2F2を含む第3の組成物を有する第3の反応剤混合物、(ii)約50~2,000kHzの第5のプラズマ生成周波数、および約20~100MHzの第6のプラズマ生成周波数、ならびに(iii)第5のプラズマ生成周波数における約7~64W/cm2の第5のプラズマ生成電力密度、および第6のプラズマ生成周波数における約4.9~12.2W/cm2の第6のプラズマ生成電力密度を提供してもよい。
【0015】
様々な実施形態において、第2の処理条件のセットは、約15~50mTorrの処理圧力を提供し、第3の処理条件のセットは、約10~30mTorrの処理圧力を提供し、第2の処理条件のセットの処理圧力は、第3の処理条件のセットの処理圧力よりも高い。
【0016】
様々な実施形態において、第1の処理条件のセットは、第1の組成物を有する第1の反応剤混合物を提供し、第2の処理条件のセットは、第2の組成物を有する第2の反応剤混合物を提供し、第3の処理条件のセットは、第3の組成物を有する第3の反応剤混合物を提供する。いくつかのそのような実施形態では、第1の組成物は、第2の組成物および第3の組成物よりも高い濃度のCH3F、C4F8、およびCOSを有してもよい。これらまたは他の実施形態では、第2の組成物は、第1の組成物よりも高い濃度のCF3I、HBr、C4F6、およびCH2F2有してもよい。これらまたは他の実施形態では、第1、第2、および第3の処理条件のセットは各々、約20~60℃の基板支持温度を提供する。これらまたは他の実施形態では、第3の処理条件のセットは、凹状フィーチャの底部における臨界直径の増加をもたらしてもよい。
【0017】
様々な実施形態において、C:Hの比および/またはC:Wの比は、エッチング中に制御されてもよい。例えば、様々な実施形態において、以下の条件:(1)第1の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含む、(2)第2の組成物は、約0.2~20のC:Hの比を含む、および/または(3)第3の組成物は、約0.5~7のC:Hの比を含むのうちの少なくとも1つが満たされてもよい。これらまたは他の実施形態では、以下の条件:(1)第1の組成物は、約2~20のC:Wの比を含む、(2)第2の組成物は、約0.2~20のC:Wの比を含む、および/または(3)第3の組成物は、約2~20のC:Wの比を含むのうちの少なくとも1つが満たされてもよい。
【0018】
開示される実施形態の別の態様では、基板をエッチングするための装置が提供され、装置は、処理チャンバと、処理チャンバへの入口と、処理チャンバへの出口と、エッチング中に基板を支持するように構成された、処理チャンバ内の基板支持体と、処理チャンバ内でプラズマを発生させるように構成されたプラズマ発生器と、本明細書で特許請求される、または別途説明される方法のいずれかを使用して基板をエッチングさせるように構成されたコントローラとを含む。
【0019】
これらおよび他の態様は、図面を参照して以下でさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】
図1Aは、特定の実施形態による、エッチング動作の前の部分的に製作された半導体デバイスを図示する図である。
【
図1B】
図1Bは、特定の実施形態による、エッチング動作の後の部分的に製作された半導体デバイスを図示する図である。
【0021】
【
図1C】
図1Cは、特定の実施形態による、エッチング動作の前の部分的に製作された半導体デバイスを示す図である。
【
図1D】
図1Dは、特定の実施形態による、エッチング動作の後の部分的に製作された半導体デバイスを示す図である。
【0022】
【
図2A】
図2Aは、様々な実施形態による基板をエッチングする方法を説明するフローチャートである。
【
図2B】
図2Bは、様々な実施形態による基板をエッチングする方法を説明するフローチャートである。
【0023】
【
図3A】
図3Aは、様々な実施形態によるエッチング装置を図示する図である。
【
図3B】
図3Bは、様々な実施形態によるエッチング装置を図示する図である。
【
図3C】
図3Cは、様々な実施形態によるエッチング装置を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、提示された実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が記載されている。開示された実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、開示された実施形態を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。開示された実施形態は、特定の実施形態と併せて説明されるが、特定の実施形態は、開示された実施形態を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0025】
I.背景および用途
特定の半導体デバイスの製作は、高アスペクト比のフィーチャを基板上に設けられた1つまたは複数の材料にエッチングすることを伴う。高アスペクト比のフィーチャをエッチングするために、特定の用途に応じて基板が最初に準備される。これは、材料の1つまたは複数の層を基板上に堆積することを伴い得る。これらの材料の層は、フィーチャがエッチングされる層を含む。多くの場合、材料の層は、以下でさらに説明するように、酸化ケイ素、窒化ケイ素、および/またはポリシリコンの交互層を含む。材料が基板上に堆積された後、マスク層が堆積され、その後、例えばリソグラフィまたは他の方法を使用して基板上にパターニングされる。パターニングされたマスク層は、フィーチャが基板上にエッチングされる場所を画定する役割を果たす。特に、フィーチャは、マスク層が除去された領域でエッチングされることになる。対照的に、マスクが残っている領域は、エッチング中に保護される。
【0026】
フィーチャは、基板の表面における凹部である。フィーチャは、限定はしないが、円筒、楕円、長方形、正方形、他の多角形の凹部、トレンチなどを含む、多くの異なる形状を有することができる。
【0027】
アスペクト比は、フィーチャの深さとフィーチャの臨界寸法(典型的には、その幅または直径)の比較である。例えば、2μmの深さ、および50nmの幅を有する円筒は、40:1のアスペクト比を有し、より単純に40と表現されることが多い。フィーチャはフィーチャの深さにわたって不均一な臨界寸法を有する場合があるため、アスペクト比は、測定される場所に応じて変化する可能性がある。例えば、エッチングされた円筒は、頂部部分および底部部分よりも幅広の中央部分を有する場合がある。この幅広の中央セクションは、湾曲部と呼ばれることがある。円筒の頂部(すなわち、ネック)における臨界寸法に基づいて測定されたアスペクト比は、円筒の幅広の中央/湾曲部における臨界寸法に基づいて測定されたアスペクト比よりも高くなる。本明細書で使用される場合、アスペクト比は、特に明記しない限り、フィーチャの開口部に近接する臨界寸法に基づいて測定される。
【0028】
本明細書の実施形態は、垂直NAND(例えば、VNAND、3D NANDとも呼ばれる)デバイスを形成するためのメモリホールのエッチングに関連して提示される。そのような実施形態では、エッチングされる材料は、交互の材料のスタックを含む。半導体デバイスが凹状ゲートを含むように製作される一例では、エッチングされる材料のスタックは、酸化ケイ素と窒化ケイ素の交互層を含む。これらの交互層は、一般に、ONONスタックと呼ばれる。
【0029】
図1Aおよび
図1Bは、酸化ケイ素102と窒化ケイ素103の交互層を有するONONスタックを有する基板101を示している。酸化ケイ素102および窒化ケイ素103の個々の層は、約20~50nm、例えば約30~40nmの厚さを有し得る。デバイスの寸法が減少し続けるにつれて、そのような層はさらに薄くなり、例えば、20nm未満になる場合がある。ONONスタックは、下層材料100の上に位置決めされる。下層材料100は、特定の用途に応じて、様々な材料および構造を含むことが可能である。
図1Aは、エッチング前の基板101を示す。マスク層104は、フィーチャ106が形成される開口部105を含むようにパターニングされる。マスク層104は、例えば、アモルファスカーボンである。エッチング前、マスク層104は、約3~10μmの厚さを有する。
図1Bは、フィーチャ106が開口部105に形成された、エッチング後の基板101を示す。フィーチャ106は、約40~450nm、例えば約50~100nmの幅/直径を有し得る。フィーチャ106は、約2μm~15μm、例えば約5μm~12μmの深さを有し得る。様々な例において、エッチング深さは、少なくとも約3.4μm、または少なくとも約3.8μmであってもよい。フィーチャ106は、約40~80のアスペクト比を有し得る。場合によっては、この方法が2回実施されてもよく、第1のマスク層は第1の反復中に使用され、第2のマスク層は第2の反復中に使用され、約5μmの深さが各反復においてエッチングされる。エッチングプロセスは、典型的には、マスク層104を侵食し、それによりエッチング後のマスク層104はエッチング前と比較して薄くなる(または存在しなくなる)。
【0030】
半導体デバイスが浮遊ゲートを含むように製作される別の例では、エッチングされる材料のスタックは、酸化ケイ素とポリシリコンの交互層を含む。これらの交互層は、一般に、OPOPスタックと呼ばれる。
【0031】
図1Cおよび
図1Dは、酸化ケイ素152と窒化ケイ素153の交互層を有するOPOPスタックを有する基板151を示している。酸化ケイ素152およびポリシリコン153の個々の層は、約20~50nm、例えば約30~40nmの厚さを有し得る。デバイスの寸法が減少し続けるにつれて、そのような層はさらに薄くなり、例えば、20nm未満になる場合がある。OPOPスタックは、下層材料150の上に位置決めされる。下層材料150は、特定の用途に応じて、様々な材料および構造を含むことが可能である。
図1Cは、エッチング前の基板151を示す。マスク層154は、フィーチャ156が形成される開口部155を含むようにパターニングされる。マスク層154は、例えば、アモルファスカーボンである。エッチング前、マスク層154は、約3~10μmの厚さを有する。
図1Dは、フィーチャ156が開口部155に形成された、エッチング後の基板151を示す。フィーチャ156は、約40~450nm、例えば約50~100nmの幅/直径を有し得る。フィーチャ156は、約2μm~15μm、例えば約5μm~12μmの深さを有し得る。様々な例において、エッチング深さは、少なくとも約3.4μm、または少なくとも約3.8μmであってもよい。フィーチャ106は、約30~60のアスペクト比を有し得る。
図1Aおよび
図1Bに関連して説明したように、マスク層154は、エッチング中に部分的または全体的に消費され、それによりエッチング後のマスク層154はエッチング前と比較して薄くなる(または存在しなくなる)。
【0032】
図1Bおよび
図1Dは、エッチングされる少数の層のみを示しているが、これは単に説明を目的としたものである。エッチングされる層の数が実質的に多くなる可能性があり、かつ最終的なフィーチャのアスペクト比が図に示すものよりも実質的に高くなる可能性があることが理解される。
【0033】
スタックに存在する材料に関係なく、半導体基板上に高アスペクト比のフィーチャをエッチングするにはいくつかの課題が存在する。例えば、上述したように、マスク層は、エッチングプロセス中に部分的または全体的に消費される。この消費により、エッチング中に達成することができるフィーチャの深さが制限される。この制限は、エッチングプロセスの選択性を改善することによって対抗することが可能である。
【0034】
特定のエッチングプロセスおよび材料のセットに対するエッチング選択性は、(材料Aを通してエッチングされた厚さ)/(材料Bを通してエッチングされた厚さ)として数値的に定義することができる。例えば、2μmの誘電体材料および0.5μmのマスクをエッチングするエッチングプロセスは、4のエッチング選択性(例えば、2μm/0.5μm=4)を有すると理解され、これは、4:1のエッチング選択性としても表すことが可能である。エッチング選択性が十分に高くない場合、マスク層は、フィーチャがその所望の最終的な深さに達する前に侵食されてしまう。したがって、エッチング深さを増加させるための1つの技法は、エッチング選択性を改善することである。このようにして、マスク層は、エッチングされる他の材料と比較して侵食が遅くなり、より深いフィーチャを形成するために使用することができる。
【0035】
高アスペクト比のフィーチャのエッチング中に生じる別の問題は、不均一なエッチングプロファイルである。言い換えれば、フィーチャは、真っ直ぐ下方にまたは垂直方向にエッチングされない。代わりに、フィーチャの側壁は、エッチングされたフィーチャの中央部分がフィーチャの頂部部分および/または底部部分よりも幅広になる(すなわち、さらに横方向にエッチングされる)ように湾曲されることが多い。フィーチャの中央部分付近でのこの過剰な横方向のエッチングは、残りの材料の構造的および/または電子的完全性を損なう可能性がある。外方に湾曲するフィーチャの部分は、フィーチャ全体の深さの比較的小さい部分を占める場合もあれば、比較的大きい部分を占める場合もある。外方に湾曲するフィーチャの部分は、フィーチャの臨界寸法がその最大となる場所である。一般に、フィーチャの最大CDが、フィーチャ内の他の場所、例えばフィーチャの底部におけるまたはその近くのCDとほぼ同じであることが望ましい。残念ながら、約5程度の低いアスペクト比であっても湾曲形成が見られる。
【0036】
これらおよび他の制限のため、従来のエッチング方法は、実際には、比較的低いアスペクト比のフィーチャを形成することに限定されている。しかし、いくつかの最新の用途では、従来の技法で達成することができるアスペクト比よりも高いアスペクト比を有する円筒または他の凹状フィーチャが必要となる。
【0037】
より高いアスペクト比のフィーチャを形成するための1つの戦略は、フィーチャ内にライナを堆積することである。ライナは、堆積のみのステップで形成される側壁不動態化膜である。堆積のみのステップは、フィーチャが部分的にエッチングされた後に実施されてもよく、エッチングステップと循環されてもよい。言い換えれば、フィーチャが積極的にエッチングされている間、ライナは形成されない。ライナは、後続のエッチングステップ中の過剰なエッチングからフィーチャの側壁ならびにマスクを保護するように作用する。残念ながら、ライナは、各ライナの底部の直下に不連続なエッチングプロファイルをもたらすことが多く、多くの場合、凹状フィーチャ内に縞模様(例えば、垂直溝)が形成されることになる。
【0038】
より高いアスペクト比のフィーチャを形成するための別の戦略は、フィーチャが積極的にエッチングされている間、マスクおよび/またはフィーチャの側壁を不動態化することである。単純な形態では、この不動態化は、エッチング中にフィーチャの側壁に蓄積され得るフルオロカーボンベースのポリマー材料を用いて達成することが可能である。フルオロカーボンベースのポリマー材料は、基板材料とエッチング化学物質(例えば、CH2F2などのフッ素および炭素含有エッチング化学物質、ならびに他の同様のフッ素および炭素含有エッチング剤)の間の相互作用の結果として形成され得る。しかし、既存のエッチング化学物質から形成されるこのようなフルオロカーボンベースのポリマーは、所望の垂直エッチングプロファイルおよび他の所望の品質を有する高アスペクト比のフィーチャを形成するには不十分であることが証明されている。
【0039】
本明細書に記載の実施形態は、特定の処理条件と組み合わせて金属ハロゲン化物ベースの不動態化化学物質(例えば、WF6を含む金属フッ化物ベースの不動態化化学物質)を利用して、高度なエッチング選択性、強い垂直プロファイル、および低度の湾曲などの所望の品質を有する高アスペクト比のフィーチャを形成する。本明細書の多くの実施形態は、WF6を使用する化学物質に関連して提示されるが、場合によっては、他の金属ハロゲン化物(例えば、金属フッ化物、金属塩化物、金属臭化物など)が使用されてもよい。
【0040】
上述したように、フィーチャがエッチングされる材料は、様々な場合において1つまたは複数の誘電体材料を含むことができる。例示的な誘電体材料には、限定はしないが、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭窒化ケイ素、およびこれらの材料の任意の組み合わせからの積層体が挙げられる。特定の例示的な材料には、SiO2、SiN、SiC、SiCNなどの化学量論的配合物および非化学量論的配合物が挙げられる。エッチングされる1つまたは複数の材料はまた、様々な場合において他の元素、例えば水を含む場合がある。いくつかの実施形態では、エッチングされる窒化物および/または酸化物材料は、水素を含む組成物を有する。本明細書で使用される場合、酸化ケイ素材料、窒化ケイ素材料などは、そのような材料の化学量論的バージョンと非化学量論的バージョンの両方を含み、そのような材料は、上述の他の元素を含んでもよいことが理解される。特定の実施形態では、フィーチャがエッチングされる材料は、ポリシリコンをさらに含む。
【0041】
II.エッチングプロセスおよび処理条件
様々な実施形態において、エッチングプロセスは、(多くの場合、シャワーヘッドを通して)化学エッチング剤を反応チャンバ内に流し、とりわけ、エッチング剤および金属ハロゲン化物不動態化化学物質(例えば、WF6不動態化化学物質または他の金属ハロゲン化物不動態化化学物質)からプラズマを生成し、そして基板をプラズマに曝露することを伴う反応性イオンエッチングプロセスである。プラズマは、エッチング剤化合物を中性種とイオン種(例えば、CF、CF2、およびCF3などの荷電材料または中性材料)に解離する。プラズマは、多くの場合において容量結合プラズマであるが、他のタイプのプラズマ(例えば、誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマなど)が必要に応じて使用されてもよい。プラズマ中のイオンは基板に向けて導かれ、衝撃により、またはイオン誘発化学反応を通じて誘電体材料をエッチング除去する。
【0042】
エッチングプロセスを実施するために使用され得る例示的な装置には、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能な反応性イオンエッチングリアクタのFLEX(商標)およびVANTEX(商標)製品群が挙げられる。適切な装置については、以下でさらに説明する。
【0043】
上述のように、エッチング選択性および湾曲形成に関連する問題は、典型的には、凹状フィーチャをエッチングするときに達成することができる最大の深さおよびアスペクト比を制限する。しかし、発明者らは、フィーチャ側壁およびマスク領域の不動態化を強化するために他の処理条件と組み合わせて使用することができる金属ハロゲン化物ベースの化学物質を特定した。そのような化学物質および処理条件は、側壁領域およびマスク領域における過剰なエッチングを防止し、その結果、かなりのフィーチャ深さであっても、高品質の垂直エッチングプロファイルを有する高アスペクト比のフィーチャを形成することが可能である。
【0044】
図2Aは、本明細書の様々な実施形態による高アスペクト比の凹状フィーチャをエッチングする方法についてのフローチャートを提示し、例えばエッチングされる層は、
図1Aおよび
図1Bに関連して説明したように、ONONスタックを含む。方法は、基板が反応チャンバにロードされる動作201から始まる。1つの例示的な反応チャンバについては、
図3A~
図3Cを参照して以下で説明する。基板は、場合によっては静電チャックなどの基板支持体にロードされてもよい。方法は動作203に続き、反応剤混合物がチャンバ内に流される。反応剤混合物は、各々が1つまたは複数の目的を果たし得る様々な反応剤および不活性ガスを含むことができる。例えば、反応剤混合物はエッチング化学物質を含み、これについては以下でさらに説明する。反応剤混合物はまた、不動態化化学物質として作用するWF
6および/または別の金属ハロゲン化物を含む。反応剤混合物の組成物は、以下でさらに説明するように、経時的に変化する。
【0045】
次に、動作205において、プラズマがチャンバ内で衝突される。プラズマは、典型的には容量結合プラズマであるが、他のタイプのプラズマも使用されてもよい。反応剤混合物の組成物が経時的に変化するため、プラズマの組成物も同様に経時的に変化する。
【0046】
次に、基板は、動作206、207、および208でエッチングされ、第1の処理条件のセットは、動作206中に使用され、第2の処理条件のセットは、動作207中に使用され、第3の処理条件のセットは、動作208中に使用される。
図2Aに示されるように、動作207は、2つの動作207aおよび207bに分割することができる。この場合、第2の処理条件のセットは、2つの個々の処理条件のセット2Aおよび2Bを含むことができ、これらの処理条件のセットは、任意選択で互いに循環させることが可能である。様々な処理条件のセットは、限定はしないが、エッチングされるフィーチャの瞬間的な深さを含む多数の考慮事項に基づいて最適化することができる。特定の実施形態に関連する例示的な処理条件のセットについては、以下でさらに説明する。上記のように、反応剤混合物およびプラズマの組成物は経時的に変化し、例えば動作206、207a、207b、および208に対して異なる組成物を提供する。プラズマは、動作206~208の間で消滅してもしなくてもよい。基板は、プラズマ中のイオンおよび/またはラジカルを介してエッチングされ得る。プラズマ中に存在する金属ハロゲン化物(例えば、WF
6)不動態化化学物質は、フィーチャ側壁およびマスク領域を不動態化するように作用し、したがってフィーチャがその最終的な深さまでエッチングされるとき、これらの領域が過剰にエッチングされるのを防止する。
【0047】
次に、動作209において、プラズマが消滅し、基板がチャンバからアンロードされる。基板は、反応チャンバから取り出された後にさらなる処理を受けてもよい。例えば、基板をアッシングリアクタに移送することができ、そこでアッシング手順において基板から残りのマスク材料を除去することが可能である。動作211において、反応チャンバは、任意選択で洗浄されてもよい。洗浄は、基板が存在しない間に行われてもよい。洗浄は、例えば、チャンバ表面をプラズマの形態で提供され得る洗浄化学物質に曝露することを伴い得る。動作213において、処理する追加の基板が存在するかどうかが決定される。存在する場合、方法は、新しい基板上で動作201から繰り返す。存在しない場合、方法は完了する。
【0048】
図2Aに示す動作は、必ずしも示された順序で行われる必要はない。一部の動作は時間的に重複する可能性があり、一部の動作は、図に示すものと比較して早いまたは遅い時間に発生する場合がある。
【0049】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、一実施形態は、例えば凹状ゲートを含む半導体デバイスの形成に関連して、ONONスタックに凹状フィーチャをエッチングすることに関する。そのような実施形態では、様々な処理条件が、本明細書に記載のように制御され得る。
図2Aの動作206を参照すると、第1の処理条件のセットは、第1の組成物を有する第1の反応剤混合物を提供する。第1の組成物は、(例えば、以下でさらに説明する第2および第3の組成物と比較して)CH
2F
2が豊富である。例えば、CH
2F
2の流量は、約20~150sccmである。加えて、金属ハロゲン化物(例えば、WF
6)は、約0.25~5sccmの流量で供給される。さらに、CHF
3は、約20~150sccmの流量で供給され、CH
3Fは、約20~150sccmの流量で供給され、SF
6は、約2~5sccmの流量で供給され、C
4F
8は、約30~100sccmの流量で供給され、O
2は、約40~120sccmの流量で供給される。前述したように、第1の組成物は、CH
2F
2が豊富である。例えば、第1の組成物は、第1の反応剤混合物中の不活性ガスを除いて、約15~40%のCH
2F
2であってもよい。この割合は、第1の反応剤混合物中に存在する非不活性種の標準化された体積流量(例えば、sccm)に基づいて計算される。第1の反応剤混合物は、約0.1~3のC:Hの原子比を有する。第1の反応剤混合物は、約0.1~0.5のC:Wの原子比を有する。
【0050】
第1の処理条件のセットは、約13~60kWの電力を使用して、約50~2,000kHz、例えば約400kHzの単一の周波数でプラズマを生成する。本明細書に記載される電力レベルは、約300mmの直径および約707cm2の表面積を有する基板を処理するのに適切であり、基板表面積に基づいて線形に調節することができる。したがって、この電力レベルは、約18~64W/cm2の電力密度に関連する。第1の処理条件のセットは、約15~45mTorrの圧力を提供する。基板の温度は、基板がエッチング中に位置決めされる基板支持体の温度を制御することによって間接的に制御することができる。第1の処理条件のセットは、約30~80℃の基板支持温度を提供する。第1の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第1の部分の間、例えばフィーチャが約1μmから1.5μmの深さまでエッチングされている間に使用される。
【0051】
図2Aの動作207を参照すると、第2の処理条件のセットは、第2の組成物を有する第2の反応剤混合物を提供する。動作207aおよび207bに関連して以下でさらに説明するように、第2の反応剤混合物は、互いに循環する2つの別個の組成物を含むことができる。第2の組成物は、(例えば、第1の組成物および第3の組成物と比較して)SF
6が豊富である。
【0052】
第2の処理条件のセットが単一の処理条件のセットのみを含む場合、以下の条件が使用される。SF6の流量は、約1~10sccmである。加えて、金属ハロゲン化物(例えば、WF6)は、約0.25~5sccmの流量で供給される。さらに、CHF3は、約20~180sccmの流量で供給され、CH3Fは、約20~180sccmの流量で供給され、CH2F2は、約20~180sccmの流量で供給され、C4F8は、約10~100sccmの流量で提供され、O2は、約5~50sccmの流量で供給される。前述したように、第2の組成物は、SF6が豊富である。例えば、第2の組成物は、第2の反応剤混合物中の不活性ガスを除いて、約1~10%のSF6であってもよい。この割合は、第2の反応剤混合物中に存在する非不活性種の標準化された体積流量(例えば、sccm)に基づいて計算される。第2の反応剤混合物は、約0.1~3のC:Hの原子比を有する。第2の反応剤混合物は、約0.1~5のC:Wの原子比を有する。
【0053】
第2の処理条件のセットが2つの別個の処理条件のセット2Aおよび2Bを含む場合、以下の条件が使用される。2Aでは、SF6の流量は、約0~20sccmであり、金属ハロゲン化物(例えば、WF6)の流量は、約0.25~5sccmであり、CHF3の流量は、約20~180sccmであり、CH3Fの流量は、約20~180sccmであり、CH2F2の流量は、約20~180sccmであり、C4F8の流量は、約10~100sccmであり、O2の流量は、約10~150sccmである。2Aでは、第2の反応剤混合物は、約0.1~3のC:Hの原子比を有し、約0.1~5のC:Wの原子比を有する。2Bでは、SF6の流量は、約0~3sccmであり、金属ハロゲン化物(例えば、WF6)の流量は、約0.25~5sccmであり、CHF3の流量は、約20~180sccmであり、CH3Fの流量は、約20~180sccmであり、CH2F2の流量は、約20~180sccmであり、C4F8の流量は、約10~100sccmであり、O2の流量は、約10~150sccmである。2Bでは、第2の反応剤混合物は、約0.1~3のC:Hの原子比を有し、約3~15のC:Wの原子比を有する。一般的に言えば、2Aの処理条件は、2Bの処理条件と比較して、より高いC4F8、より高いCH2F2、およびより低いO2の流量を提供し得る。代替的または追加的に、2Aの処理条件は、2Bの処理条件と比較して、より多くのSF6の流量および/またはより低いC:Wの比を提供し得る。
【0054】
第2の処理条件のセットは、約50~2,000kHz、例えば約400kHzの第1の周波数(例えば、低周波数)、および約20~100MHz、例えば約60MHzの第2の周波数(例えば、高周波数)を有する二重周波数でプラズマを生成する。より低い周波数(例えば、400kHzまたは同様の周波数)は、約13~60kWの電力で提供される。この電力レベルは、約18~85W/cm2の電力密度に関連する。より高い周波数(例えば、60MHzまたは同様の周波数)は、約3.5~12kWの電力で提供される。この電力レベルは、約4.9~17W/cm2の電力密度に関連する。第2の処理条件のセットは、約15~30mTorrの圧力を提供する。第2の処理条件のセットは、約40~80℃の基板支持温度を提供する。第2の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第2の部分の間、例えばフィーチャが約1~1.5μmの開始深さから少なくとも約3μm、例えば約5μmの終了深さまでエッチングされている間に使用される。
【0055】
図2Aの動作208を参照すると、第3の処理条件のセットは、第3の組成物を有する第3の反応剤混合物を提供する。例えば、SF
6の流量は、約0~1sccmであり、金属ハロゲン化物(例えば、WF
6)の流量は、約0.25~10sccmであり、CHF
3の流量は、約20~150sccmであり、CH
3Fの流量は、約20~150sccmであり、CH
2F
2の流量は、約20~150sccmであり、C
4F
8の流量は、約20~120sccmであり、O
2の流量は、約40~120sccmである。第3の処理条件のセットについてのO
2の流量は、第2の処理条件のセットについてのO
2の流量よりも少なくとも約10~15%大きくてもよい。第3の組成物は、第3の反応剤混合物中の不活性ガスを除いて、約10~15%のO
2であってもよい。この割合は、第3の反応剤混合物中に存在する非不活性種の標準化された体積流量(例えば、sccm)に基づいて計算される。第3の反応剤混合物は、約0.2~20のC:Hの原子比を有する。第3の反応剤混合物は、約2~20のC:Wの原子比を有する。
【0056】
第3の処理条件のセットは、約50~2,000kHz、例えば約400kHzの第1の周波数(例えば、低周波数)、および約20~100MHz、例えば約60MHzの第2の周波数(例えば、高周波数)を有する二重周波数でプラズマを生成する。より低い周波数(例えば、400kHzまたは同様の周波数)は、約13~45kWの電力で提供される。この電力レベルは、約18~64W/cm2の電力密度に関連する。より高い周波数(例えば、60MHzまたは同様の周波数)は、約3.5~8.6kWの電力で提供される。この電力レベルは、約4.9~12.2W/cm2の電力密度に関連する。第3の処理条件のセットは、約15~30mTorrの圧力を提供する。第3の処理条件のセットは、約40~80℃の基板支持温度を提供する。圧力および基板支持温度は、均一であってもよいし、異なる処理条件のセット間で異なっていてもよい。第3の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第3の部分の間、例えばフィーチャが「オーバーエッチング」され、フィーチャの底部における臨界直径が拡大/開口されている間に使用される。
【0057】
図2Aを参照すると、基板は、動作205~208において約30~90分間プラズマに曝露されてもよい。
【0058】
図2Bは、本明細書の様々な実施形態による高アスペクト比の凹状フィーチャをエッチングする方法についてのフローチャートを提示し、例えばエッチングされる層は、
図1Cおよび
図1Dに関連して説明したように、OPOPスタックを含む。
図2Bの方法は
図2Aの方法と同様であり、簡潔にするために、相違点のみを詳細に説明する。動作201~205および209~213に関連する詳細は、
図2Aに関連して説明される。
【0059】
図2Bの実施形態では、3つの異なる処理条件のセットが基板をエッチングするために使用され、第1の処理条件のセットは、動作226で使用され、第2の処理条件のセットは、動作227で使用され、第3の処理条件のセットは、動作228で使用される。これらの処理条件のセットは、限定はしないが、エッチングされるフィーチャの瞬間的な深さを含む様々な考慮事項に基づいて最適化することができる。例示的な処理条件のセットについては、以下で説明する。プラズマは、動作226~228の間で消滅してもしなくてもよい。基板が第3の処理条件のセットを使用してエッチングされた後、
図2Bの方法は、
図2Aの方法と同様の方式で継続する。
【0060】
図1Cおよび
図1Dを参照すると、一実施形態は、例えば浮遊ゲートを含む半導体デバイスの形成に関連して、OPOPスタックに凹状フィーチャをエッチングすることに関する。
図2Bの動作226を参照すると、第1の処理条件のセットは、第1の組成物を有する第1の反応剤混合物を提供する。例えば、CH
3Fの流量は、約20~150sccmであり、H
2の流量は、約20~120sccmであり、C
4F
8の流量は、約20~120sccmであり、COSの流量は、約2~40sccmであり、金属ハロゲン化物(例えば、WF
6)の流量は、約0.2~10sccmである。第2および第3の反応剤混合物と比較して、第1の反応剤混合物は、CH
3F、C
4F
8、およびCOSの流量/濃度がより高くてもよい。第1の反応剤混合物は、約0.2~20のC:Hの原子比を有する。第1の反応剤混合物は、約2~20のC:Wの原子比を有する。
【0061】
第1の処理条件のセットは、約50~2000kHz、例えば約400kHzの第1の周波数(例えば、低周波数)、および約20~100MHz、例えば約60MHzの第2の周波数(例えば、高周波数)を有する二重周波数でプラズマを生成する。プラズマは、約5~45kW(例えば、約7~64W/cm2)の電力を使用して第1の周波数で生成され、約3.5~8.6kW(例えば、約4.9~12.2W/cm2)の電力を使用して第2の周波数で生成される。第1の処理条件のセットは、約15~50mTorrの圧力を提供する。基板の温度は、基板がエッチング中に位置決めされる基板支持体の温度を制御することによって間接的に制御することができる。第1の処理条件のセットは、約20~60℃の基板支持温度を提供する。第1の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第1の部分の間、例えばフィーチャが約1μmから1.5μmの深さまでエッチングされている間に使用される。
【0062】
図2Bの動作227を参照すると、第2の処理条件のセットは、第2の組成物を有する第2の反応剤混合物を提供する。第1の反応剤混合物と比較して、第2の反応剤混合物は、CF
3I、HBr、C
4F
6、およびCH
2F
2の量が多く、CH
3F、C
4F
8、およびCOSの量が少ない。例えば、CF
3Iの流量は、約10~50sccmである。HBrの流量は、約2~30sccmである。C
4F
6の流量は、約10~150sccmである。CH
2F
2の流量は、約20~150sccmである。さらに、金属ハロゲン化物(例えば、WF
6)の流量は、約0.1~4sccmである。第2の反応剤混合物は、約0.2~20のC:Hの原子比を有する。第2の反応剤混合物は、約0.2~20のC:Wの原子比を有する。
【0063】
第2の処理条件のセットは、約50~2,000kHz、例えば約400kHzの第1の周波数(例えば、低周波数)、および約20~100MHz、例えば約60MHzの第2の周波数(例えば、高周波数)を有する二重周波数でプラズマを生成する。より低い周波数(例えば、400kHzまたは同様の周波数)は、約5~45kWの電力で提供される。この電力レベルは、約7~64W/cm2の電力密度に関連する。より高い周波数(例えば、60MHzまたは同様の周波数)は、約3.5~8.6kWの電力で提供される。この電力レベルは、約4.9~12.2W/cm2の電力密度に関連する。第2の処理条件のセットは、約15~50mTorrの圧力を提供する。第2の処理条件のセットは、約20~60℃の基板支持温度を提供する。第2の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第2の部分の間、例えばフィーチャが約1.5μmの深さから約5μmの深さまでエッチングされている間に提供される。
【0064】
図2Bの動作228を参照すると、第3の処理条件のセットは、第3の組成物を有する第3の反応剤混合物を提供する。第1の反応剤混合物と比較して、第3の反応剤混合物は、CF
3I、HBr、C
4F
6、およびCH
2F
2の量が多く、CH
3F、C
4F
8、およびCOSの量が少ない。第3の反応剤混合物は、第2の反応剤混合物と同じであってもよい。例えば、CF
3Iの流量は、約10~50sccmである。HBrの流量は、約2~30sccmである。C
4F
6の流量は、約10~150sccmである。CH
2F
2の流量は、約20~150sccmである。第3の反応剤混合物は、約0.5~7のC:Hの原子比を有する。第3の反応剤混合物は、約2~20のC:Wの原子比を有する。
【0065】
第3の処理条件のセットは、約50~2,000kHz、例えば約400kHzの第1の周波数(例えば、低周波数)、および約20~100MHz、例えば約60MHzの第2の周波数(例えば、高周波数)を有する二重周波数でプラズマを生成する。より低い周波数(例えば、400kHzまたは同様の周波数)は、約5~45kWの電力で提供される。この電力レベルは、約7~64W/cm2の電力密度に関連する。より高い周波数(例えば、60MHzまたは同様の周波数)は、約3.5~8.6kWの電力で提供される。この電力レベルは、約4.9~12.2W/cm2の電力密度に関連する。第3の処理条件のセットは、約10~30mTorrの圧力を提供する。第2の処理条件のセットと比較して、第3の処理条件のセットは、より低い圧力を提供する。第3の処理条件のセットは、約10~60℃の基板支持温度を提供する。第3の処理条件のセットは、エッチングプロセスの第3の部分の間、例えばフィーチャが「オーバーエッチング」され、フィーチャの底部における臨界直径が拡大/開口されている間に提供される。動作226~228で基板をエッチングする過程において、基板は、約2000~5000秒の期間にわたってプラズマに曝露される。第1、第2、および第3の処理条件のセットは、均一な基板支持温度を提供することが可能である。
【0066】
上に列挙した様々な処理条件のセットは、関連する反応剤混合物中のC:HおよびC:Wの比についての特定の範囲を記載している。これらの比を制御することにより、選択性および湾曲制御の調節が可能になる。これらの比が適切に制御されない場合、望ましくないエッチストップおよびキャッピングが生じる場合がある。同様に、基板温度を適切に制御しないと、これらと同じ問題が生じる可能性がある。
【0067】
エッチング用の反応剤混合物における金属ハロゲン化物(例えば、WF6)の使用は、本明細書に記載の様々な処理条件と組み合わせて、強い垂直エッチングプロファイル、低い湾曲、および高度のエッチング選択性を有する高品質のエッチング結果を促進する。これにより、マスク層を許容できないほど高い厚さに調節する必要なく、深くてアスペクト比の高いフィーチャの形成が可能になる。各処理条件のセットにおける様々な処理条件は、所与のエッチングプロセスの関連部分の必要に応じて、特定の処理環境をもたらすために互いにバランスが取られる。さらに、特定の実施形態についての異なる処理条件のセットは、所望の高品質のエッチング結果をもたらすために互いにバランスが取られる。化学物質、温度、圧力、およびプラズマ条件の相互作用により、従来のエッチング方法では達成することができなかった優れた結果が得られる。
【0068】
本明細書に記載の実施形態は、従来のエッチング方法と比較して、選択性において20~25%の改善を提供する。理論または作用機構によって束縛されることを望むものではないが、金属ハロゲン化物(例えば、WF6)は、開示された処理条件と組み合わせて提供されると、マスク層がエッチングされる速度を損なうことなく(例えば、増加させることなく)、材料のスタックがエッチングされる速度を増加させると考えられる。その結果、選択性が改善される。さらに、金属ハロゲン化物は、開示された処理条件と組み合わせて提供されると、部分的にエッチングされたフィーチャの側壁を不動態化し、それによって望ましくない湾曲の成長を防止し、高品質の垂直エッチングプロファイルをもたらすと考えられる。
【0069】
装置
本明細書に記載の方法は、任意の適切な装置によって実施することができる。様々な実施形態において、適切な装置は、プラズマ処理用に構成された処理チャンバと、本明細書に記載の方法のいずれかを実施するように構成されたコントローラとを含む。上述したように、本明細書に記載のエッチングプロセスを実施するために使用され得る例示的な装置には、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能な反応性イオンエッチングリアクタのFLEX(商標)およびVANTEX(商標)製品群が挙げられる。
【0070】
図3A~
図3Cは、本明細書に記載のエッチング動作を実施するために使用することができる、ギャップを調整可能な容量結合閉じ込めRFプラズマリアクタ300の一実施形態を示している。図示のように、真空チャンバ302は、下部電極306を収容する内部空間を囲むチャンバハウジング304を含む。チャンバ302の上部において、上部電極308は、下部電極306から垂直方向に離間されている。上部電極および下部電極308、306の平面は、電極間の垂直方向に対して実質的に平行であり、かつ直交している。好ましくは、上部電極および下部電極308、306は、垂直軸に対して円形であり、かつ同軸である。上部電極308の下面は、下部電極306の上面に面している。離間されて面している電極面は、それらの間に調整可能なギャップ310を画定する。動作中、下部電極306は、RF電源(マッチ)320によってRF電力が供給される。RF電力は、RF供給導管322、RFストラップ324、およびRF電力部材326を通して下部電極306に供給される。接地シールド336が、RF電力部材326を囲み、より均一なRF場を下部電極306に提供することができる。その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、共有の米国特許第7,732,728号に記載されているように、ウエハは、ウエハポート382を通して挿入され、処理のために下部電極306上のギャップ310で支持され、プロセスガスがギャップ310に供給され、RF電力によってプラズマ状態に励起される。上部電極308は、通電または接地されてもよい。
【0071】
プラズマリアクタ300に送給される1つまたは複数の種が液体として貯蔵される場合、修正されたガス送給システム(図示せず)が使用されてもよい。例えば、修正されたガス送給システムは、液相種を気化させるためのハードウェア(例えば、バブラ、気化器など)、ならびに反応剤の送給を実施するための適切な配管(例えば、高温ガスラインおよび弁)および制御機器(例えば、高温質量流量コントローラおよび/または液体流量コントローラ)を含んでもよい。
【0072】
図3A~
図3Cに示す実施形態では、下部電極306は、下部電極支持プレート316上に支持される。下部電極306と下部電極支持プレート316との間に挿入された絶縁リング314は、支持プレート316から下部電極306を絶縁する。
【0073】
RFバイアスハウジング330が、RFバイアスハウジングボウル332上に下部電極306を支持する。ボウル332は、RFバイアスハウジング330のアーム334によって、チャンバ壁プレート318における開口部を通して導管支持プレート338に接続される。好ましい実施形態では、RFバイアスハウジングボウル332およびRFバイアスハウジングアーム334は1つの構成要素として一体的に形成されるが、アーム334およびボウル332はまた、互いにボルト締めまたは接合される2つの別々の構成要素であり得る。
【0074】
RFバイアスハウジングアーム334は、下部電極306の裏側の空間で、真空チャンバ302の外側から真空チャンバ302の内側にガス冷却剤、液体冷却剤、RFエネルギー、リフトピン制御用のケーブル、電気監視および作動信号など、RF電力および設備を通過させるための1つまたは複数の中空通路を含む。RF供給導管322は、RFバイアスハウジングアーム334から絶縁されており、RFバイアスハウジングアーム334は、RF電源320へのRF電力用の帰還経路を提供する。設備導管340は、設備構成要素用の通路を提供する。設備構成要素のさらなる詳細は、米国特許第5,948,704号および第7,732,728号に記載されており、説明を簡単にするためにここでは示されない。ギャップ310は、好ましくは、閉じ込めリングアセンブリまたはシュラウド(図示せず)によって囲まれ、その詳細は、参照により本明細書に組み込まれる共有の公開された米国特許第7,740,736号に見出すことができる。真空チャンバ302の内部は、真空ポータル380を通して真空ポンプに接続することによって低圧に維持される。
【0075】
導管支持プレート338は、作動機構342に取り付けられる。作動機構の詳細は、上記により本明細書に組み込まれる、共有の米国特許第7,732,728号に記載されている。サーボ機械モータ、ステッピングモータなどの作動機構342は、例えば、ボールねじなどのねじギア346、およびボールねじを回転させるためのモータによって、垂直リニアベアリング344に取り付けられる。ギャップ310のサイズを調整するための動作中、作動機構342は、垂直リニアベアリング344に沿って移動する。
図3Aは、作動機構342がリニアベアリング344上の高い位置にあり、結果として小さなギャップ310aをもたらすときの配置を示している。
図3Bは、作動機構342がリニアベアリング344上の中間位置にあるときの配置を示している。示すように、下部電極306、RFバイアスハウジング330、導管支持プレート338、RF電源320はすべて、チャンバハウジング304および上部電極308に対して下に移動し、中程度のサイズのギャップ310bをもたらす。
【0076】
図3Cは、作動機構342がリニアベアリング上の低い位置にあるときの大きなギャップ310cを示している。好ましくは、上部電極および下部電極308、306は、ギャップ調整の間は同軸のままであり、ギャップにわたる上部電極および下部電極の対向する表面は、平行のままである。
【0077】
この実施形態は、例えば、300mmウエハまたはフラットパネルディスプレイなどの大径基板全体にわたって均一なエッチングを維持するために、多段階プロセスレシピ(BARC、HARC、およびSTRIPなど)中のCCPチャンバ302内の下部電極および上部電極306、308間のギャップ310を調整することを可能にする。特に、このチャンバは、下部電極および上部電極306、308の間に調整可能なギャップを提供するために必要な線形運動を可能にする機械的配置に関係する。
【0078】
図3Aは、近位端で導管支持プレート338に、および遠位端でチャンバ壁プレート318の段状フランジ328に封止された、横方向に偏向されたベローズ350を示している。段状フランジの内径は、RFバイアスハウジングアーム334が通過するチャンバ壁プレート318における開口部312を画定する。ベローズ350の遠位端は、クランプリング352によってクランプされる。
【0079】
横方向に偏向されたベローズ350は、RFバイアスハウジング330、導管支持プレート338、および作動機構342の垂直移動を可能にしながら、真空シールを提供する。RFバイアスハウジング330、導管支持プレート338、および作動機構342は、カンチレバーアセンブリと呼ぶことができる。好ましくは、RF電源320は、カンチレバーアセンブリと共に移動し、導管支持プレート338に取り付けることができる。
図3Bは、カンチレバーアセンブリが中間位置にあるときに中立位置にあるベローズ350を示す。
図3Cは、カンチレバーアセンブリが低い位置にあるときに横方向に偏向されたベローズ350を示す。
【0080】
ラビリンスシール348が、ベローズ350とプラズマ処理チャンバハウジング304の内部との間に粒子バリアを提供する。固定シールド356が、可動シールドプレート358がカンチレバーアセンブリの垂直移動に対応するために垂直方向に移動するラビリンス溝360(スロット)を提供するように、チャンバ壁プレート318でチャンバハウジング304の内壁に不動に取り付けられる。可動シールドプレート358の外側部分は、下部電極306のすべての垂直位置でスロット内に留まる。
【0081】
図示の実施形態では、ラビリンスシール348は、ラビリンス溝360を画定するチャンバ壁プレート318における開口部312の周囲でチャンバ壁プレート318の内面に取り付けられた固定シールド356を含む。可動シールドプレート358が取り付けられ、RFバイアスハウジングアーム334から半径方向に延び、アーム334は、チャンバ壁プレート318における開口部312を通過する。可動シールドプレート358は、ラビリンス溝360内に延び、第1のギャップによって固定シールド356から離間され、第2のギャップによってチャンバ壁プレート318の内面から離間され、カンチレバーアセンブリが垂直に移動することを可能にする。ラビリンスシール348は、ベローズ350から剥落された粒子が移動して真空チャンバ内部305に入るのをブロックし、プロセスガスプラズマからのラジカルがベローズ350に移動するのをブロックする。ベローズ350に入ったラジカルは堆積物を形成し、その後堆積物は剥落されるおそれがある。
【0082】
図3Aは、カンチレバーアセンブリが高い位置(小さなギャップ310a)にあるとき、RFバイアスハウジングアーム334の上のラビリンス溝360内でより高い位置にある可動シールドプレート358を示す。
図3Cは、カンチレバーアセンブリが低い位置(大きなギャップ310c)にあるとき、RFバイアスハウジングアーム334の上のラビリンス溝360内でより低い位置にある可動シールドプレート358を示す。
図3Bは、カンチレバーアセンブリが中間位置(中程度のギャップ310b)にあるときのラビリンス溝360内で中立または中間位置にある可動シールドプレート358を示す。ラビリンスシール348はRFバイアスハウジングアーム334に関して対称的なものとして示されているが、他の実施形態では、ラビリンスシール348は、RFバイアスアーム334に関して非対称であってもよい。
【0083】
図3A~
図3Cに示す装置は、本明細書に記載の方法を実施するように構成されたコントローラを含む。いくつかの実施態様では、コントローラはシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、特定のシステムに接続または連動するツールおよび他の移送ツールに対するウエハの搬入と搬出、および/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0084】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0085】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0086】
限定はしないが、例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができる。
【0087】
上記のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【0088】
結論
前述の実施形態は、明確な理解のために多少詳しく説明されてきたが、一定の変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で実践されてもよいことは明らかであろう。本実施形態のプロセス、システム、および装置の実施には多くの別の方法があることに留意されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、それらの実施形態は本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではない。
【国際調査報告】