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特表2024-522145エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤及びそれを含有するエアゾール製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-11
(54)【発明の名称】エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤及びそれを含有するエアゾール製品
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/04 20060101AFI20240604BHJP
   C11D 1/14 20060101ALI20240604BHJP
   C11D 1/68 20060101ALI20240604BHJP
   C11D 1/52 20060101ALI20240604BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20240604BHJP
   C11D 1/12 20060101ALI20240604BHJP
   C09K 3/30 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
C11D17/04
C11D1/14
C11D1/68
C11D1/52
C11D3/20
C11D1/12
C09K3/30 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574548
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-12-01
(86)【国際出願番号】 CN2021097590
(87)【国際公開番号】W WO2022252105
(87)【国際公開日】2022-12-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391008825
【氏名又は名称】ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D-40589 Duesseldorf,Germany
(71)【出願人】
【識別番号】523447683
【氏名又は名称】グアンドン・インドゥ・ドスン・ファイン・ケミカル・インダストリー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Guangdong Yingde Dosoon Fine Chemical Industry Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【弁理士】
【氏名又は名称】森住 憲一
(72)【発明者】
【氏名】リウ,グオグアン
(72)【発明者】
【氏名】チュウ,ホンユー
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ボォ
(72)【発明者】
【氏名】パン,シャオホイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ゼンファン
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB13
4H003AB15
4H003AB19
4H003AB27
4H003AB31
4H003AC05
4H003BA12
4H003BA20
4H003BA21
4H003DA11
4H003DB01
4H003DC02
4H003EA08
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB07
4H003EB36
4H003ED02
4H003ED28
4H003ED29
4H003FA04
4H003FA20
4H003FA23
(57)【要約】
エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、該発泡性洗浄剤の総重量に基づき、a)6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩、b)6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000、c)1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA、並びにd)5~15重量%の水を含んでなる。エアゾール製品は、前記発泡性洗浄剤を含有するエアゾール缶と、前記発泡性洗浄剤を泡として噴霧可能な噴霧装置とを含んでなる。前記エアゾール製品の製造方法、前記エアゾール製品を用いるエアインテークシステムの洗浄方法、及び前記発泡性洗浄剤又は前記エアゾール製品の、エアインテークシステムを洗浄するための使用も開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤であって、該発泡性洗浄剤の総重量に基づき、
a)6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩、好ましくは式RCH(SOM)COOCH[式中、RはC12-C18アルキルであり、Mはナトリウムイオン、カリウムイオン又はアンモニウムイオンである]を有するα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩、好ましくはα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、
b)6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000、
c)1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA、並びに
d)5~15重量%の水、
を含んでなる、発泡性洗浄剤。
【請求項2】
前記成分a)は、式RCH(SOM)COOCHのα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩[式中、Rは、好ましくはC14-C18アルキル、より好ましくはC16-C18アルキル、最も好ましくはC16アルキルであり、及び/又はMは好ましくはナトリウムイオンである]である、請求項1に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項3】
前記成分a)の含有量は、前記発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6.5~9.5重量%、好ましくは7~9重量%である、請求項1又は2に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項4】
前記成分b)の含有量は、前記発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6.5~9.5重量%、好ましくは7~9重量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項5】
前記成分c)は、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドである、請求項1~4のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項6】
前記成分c)の含有量は、前記発泡性洗浄剤の総重量に基づき、1.75~2.25重量%、好ましくは1.9~2.1重量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項7】
前記成分d)の含有量は、前記発泡性洗浄剤の総重量に基づき、5~10重量%、好ましくは5.5~9重量%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項8】
分散剤、酸素リッチ溶媒、アルカン溶媒、金属用防食剤、潤滑剤、及び噴射剤からなる群から選択される添加剤をさらに含んでなる、請求項1~7のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項9】
分散剤、酸素リッチ溶媒、アルカン溶媒、金属用防食剤、潤滑剤、及び噴射剤をさらに含んでなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項10】
前記発泡性洗浄剤の総重量に基づき、1~5重量%の分散剤、10~30重量%の酸素リッチ溶媒、20~50重量%のアルカン溶媒、0.1~1重量%の金属用防食剤、0.2~3重量%の潤滑剤、及び/又は5~25重量%の噴射剤をさらに含んでなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項11】
前記分散剤は、ポリエチレングリコール類及び脂肪酸ポリオキシエチレンメチルエーテル類からなる群から選択され;前記酸素リッチ溶媒は、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルからなる群から選択され;前記アルカン溶媒は、D80溶媒及びD100溶媒からなる群から選択され;前記金属用防食剤は、安息香酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム五水和物、及びリン酸二水素ナトリウムからなる群から選択され;前記潤滑剤は、鉱油及びシリコーン油からなる群から選択され;及び/又は前記噴射剤はプロパンとブタンの混合物である、請求項8~10のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤を含有するエアゾール缶と、前記発泡性洗浄剤を泡として噴霧可能な噴霧装置とを含んでなる、エアゾール製品。
【請求項13】
以下の工程:請求項1~11のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤の噴射剤を除く全ての成分を混合する工程、混合物を200~1000rpmで撹拌する工程、エアゾール缶に混合物を充填する工程、該エアゾール缶を密閉する工程、前記噴射剤を前記エアゾール缶に充填する工程、及び前記エアゾール缶を噴霧装置に取り付ける工程を含んでなる、請求項12に記載のエアゾール製品の製造方法。
【請求項14】
請求項12に記載のエアゾール製品又は請求項13に記載の方法によって製造されるエアゾール製品を用いる自動車用エアインテークシステムの洗浄方法であって、以下の工程:エンジンを少なくとも10~15分間暖機する工程、スロットルバルブ前部のホースを取り外して前記スロットルバルブを露出させる工程、請求項11に記載のエアゾール製品又は請求項12に記載の方法によって製造される前記エアゾール製品を振とうする工程、スロットルを踏んで前記スロットルバルブを開いた状態に維持する工程、前記エアゾール製品中の発泡性洗浄剤を前記スロットルバルブを通じてエアインテークシステムに噴射する工程、3~5分間静止する工程、エンジンを始動する工程、白煙が消えるまでエンジン回転数を1500~3000r/minに上昇させる工程、及び前記スロットルバルブ前部のホースをリセットする工程を含んでなる、方法。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか一項に記載の発泡性洗浄剤又は請求項12に記載のエアゾール製品の、好ましくは車両、特に自動車におけるエアインテークシステムを洗浄するための使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤に関する。特に、発泡性洗浄剤は、該発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩、6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000、1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA、並びに5~15重量%の水を含んでなる。
【背景技術】
【0002】
エアインテークシステムは、十分に清潔で乾燥し、安定した空気を内燃エンジンに供給するために車両に備えられている。エンジンの作動中、エアインテークシステムにはカーボンの堆積、油、脂肪及びその他の様々な堆積が発生することがある。これらの堆積は、車両の様々な故障(油回路の詰まり、油消費量の増加、不適切な空燃比などを含む)や大気汚染を引き起こし、エンジンの寿命に悪影響を及ぼす。したがって、エンジンのエアインテークシステムを定期的に洗浄し、維持することが非常に必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、現行のエアインテークシステム用の洗浄剤は、洗浄中に大量の排気ガスを発生し、排気ガスは人の体内に吸い込まれ、強い刺激を与え、人体に有害である。また、現行のエアインテークシステム用の洗浄剤は流動が非常に速く、エアインテークシステムの内部まで浸透できないため、乳化時間が不十分で洗浄効果が乏しい。さらに、エアインテークシステム用の現行の洗浄剤は、エアインテークシステム内のチューブを腐食し、チューブの安全性に悪影響を及ぼし、チューブの寿命を縮める可能性がある。
【0004】
したがって、上記の欠点の少なくとも1つを克服できるエアインテークシステム用の洗浄剤を開発する必要がある。特に、洗浄剤は、優れた洗浄力及び良好な発泡性を有し、適切な時に消泡すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、
a)6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩、
b)6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000、
c)1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA、並びに
d)5~15重量%の水、
を含んでなる、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、本発明の発泡性洗浄剤を含有するエアゾール缶と、前記発泡性洗浄剤を泡として噴霧可能な噴霧装置とを含んでなるエアゾール製品が提供される。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、本発明の発泡性洗浄剤の噴射剤を除く全ての成分を混合する工程、混合物を200~1000rpmで撹拌する工程、エアゾール缶に混合物を充填する工程、該エアゾール缶を密閉する工程、前記噴射剤を前記エアゾール缶に充填する工程、及び前記エアゾール缶を噴霧装置に取り付ける工程を含んでなる、本発明のエアゾール製品の製造方法が提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、本発明のエアゾール製品又は本発明の方法によって製造されるエアゾール製品を用いて、自動車用エアインテークシステムを洗浄する方法であって、以下の工程:エンジンを少なくとも10~15分間暖機する工程、スロットルバルブ前部のホースを取り外して前記スロットルバルブを露出させる工程、本発明のエアゾール製品又は本発明の方法によって製造されるエアゾール製品を振とうする工程、スロットルを踏んで前記スロットルバルブを開いた状態に維持する工程、前記エアゾール製品中の発泡性洗浄剤を前記スロットルバルブを通じてエアインテークシステムに噴射する工程、3~5分間静止する工程、エンジンを始動する工程、白煙が消えるまでエンジン回転数を1500~3000r/minに上昇させる工程、及び前記スロットルバルブ前部のホースをリセットする工程を含んでなる方法が提供される。
【0009】
本発明の第5の態様によれば、本発明の発泡性洗浄剤又は本発明のエアゾール製品の、エアインテークシステムを洗浄するための使用が提供される。
【発明の効果】
【0010】
エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、従来技術に比べて、優れた洗浄力及び良好な発泡性を有し、適切な時に消泡する。したがって、エアインテークシステム用の洗浄剤として非常に適している。特に、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、多くの微細な泡を発生し;これらの泡は、エアインテークシステムのチューブの内部に浸透し、炭素の堆積、油、脂肪及びその他の堆積を効果的に乳化、溶解及び除去する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
当業者であれば、本開示は例示的な実施形態のみを記載するものであり、本発明のより広範な態様を限定するものではないと理解されたい。そのように記載された各態様は、特に反対のことが明確に示されない限り、他の任意の態様と組み合わせることができる。特に、好ましい又は有利であると示された任意の特徴は、好ましい又は有利であると示された他の任意の特徴と組み合わせることができる。
【0012】
他に明記しない限り、本明細書で引用されるすべての重量%値は、発泡性洗浄剤の総重量に基づく重量パーセントである。
【0013】
他に明記しない限り、本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」には、単数及び複数の両方の指示対象が含まれる。
【0014】
本明細書で使用される「含んでなる(comprising)」及び「含んでなる(comprises)」という用語は、「含んでいる(including)」、「含む(includes)」又は「含有している(containing)」、「含有する(contains)」と同義であり、包括的又は無制限であり、列挙されていない追加の部材、要素又はプロセス工程を排除するものではない。
【0015】
他に明記しない限り、数値終点の記載には、記載された終点だけでなく、それぞれの範囲内に包含されるすべての数値及び分数が含まれる。
【0016】
他に定義しない限り、技術用語及び科学用語を含む本発明の開示に使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味を有する。
【0017】
驚くべきことに、本発明によれば、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩;6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000;1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA;並びに5~15重量%の水を含んでなるエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、優れた洗浄力及び良好な発泡性を有し、適切な時に消泡する。
【0018】
<α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩>
本発明において、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩は、好ましくは式RCH(SOM)COOCHの化合物であり、式中、Rは好ましくはC12-C18アルキルであり、Mは好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオン又はアンモニウムイオンである。
【0019】
好ましくは、RはC14-C18アルキル、好ましくはC16-C18アルキル、より好ましくはC16アルキルであり;及び/又はMはナトリウムイオンである。本発明によるα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩の市販品としては、例えば、テトラデカン酸メチルスルホン酸ナトリウム(Sodium methyl tetradecanoate sulfonate) C14MES、ヘキサデカン酸メチルスルホン酸ナトリウム(Sodium methyl hexadecanoate sulfonate) C16MES、及びステアリン酸メチルスルホン酸ナトリウム(Sodium methyl stearate sulfonate) C18MESが挙げられ、いずれもTaiko KLKから入手可能である。
【0020】
好ましくは、本発明におけるα-オレフィンスルホン酸塩は、CAS no.68439-57-6を有するα-オレフィンスルホン酸ナトリウムである。本発明による市販のα-オレフィンスルホン酸塩としては、例えば、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム AOSが挙げられ、Zanyuから入手可能である。
【0021】
α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づいて6~10重量%である。好ましくは、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩の含有量は、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6.5~9.5重量%、好ましくは7~9重量%である。前記含有量が10重量%超又は6重量%未満であると、洗浄力及び発泡性が著しく低下し、また、消泡時間が所望の消泡時間(2分)から遠ざかる。
【0022】
<アルキルポリグルコシド APG2000>
本発明において、アルキルポリグルコシド APG2000は、再生可能な植物由来の原料から得られる特有クラスの非イオン性界面活性剤であるアルキルポリグルコシド(APG(登録商標))界面活性剤を含有する製品であり;また天然の再生可能な植物由来の原料から作られており、容易に生分解される。
【0023】
本発明による市販のアルキルポリグルコシド APG2000としては、例えば、BASF(ドイツ)から入手可能なPlantaren(登録商標)2000 N UP;OQEMAから入手可能なAPG 2000 DG;Azelis Canadaから入手可能なBlanova TENS APG 2000;及びBASFから入手可能なPlantacare(登録商標)2000UPが挙げられる。
【0024】
アルキルポリグルコシド APG2000の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づいて6~10重量%である。好ましくは、アルキルポリグルコシド APG2000の含有量は、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、6.5~9.5重量%、好ましくは7~9重量%である。前記含有量が10重量%超又は6重量%未満であると、洗浄力及び発泡性が著しく低下し、また消泡時間が、所望の消泡時間(2分)から遠ざかる。
【0025】
<ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA>
本発明において、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドは、CAS no.68603-42-9を有する。
【0026】
本発明による市販のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドとしては、例えば、Jangsu Province Haian Petroleum Chemical Plantから入手可能なヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド6501が挙げられる。
【0027】
本発明において、ラウリン酸ジエタノールアミド LDEAは、CAS no.120-40-1を有する。本発明による市販のラウリン酸ジエタノールアミド LDEAとしては、例えば、Jangsu Province Haian Petroleum Chemical Plantから入手可能なラウリン酸ジエタノールアミド LDEAが挙げられる。
【0028】
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEAの含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づいて1.5~2.5重量%である。好ましくは、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEAの含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、1.75~2.25重量%、好ましくは1.9~2.1重量%である。前記含有量が2.5重量%超又は1.5重量%未満であると、洗浄力及び発泡性が著しく低下し、また、消泡時間が所望の消泡時間(2分)から遠ざかる。
【0029】
<水>
本発明において、水は、脱イオン水、蒸留水及び/又は水道水であり得る。
【0030】
水の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づいて5~15重量%である。好ましくは、水の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、5~10重量%、好ましくは5.5~9重量%である。前記含有量が15重量%超又は5重量%未満であると、洗浄力及び発泡性が著しく低下し、また、消泡時間が所望の消泡時間(2分)から遠ざかる。
【0031】
<任意の添加剤>
本発明において、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、上記以外の1つ以上の添加剤をさらに含んでいてよい。特に、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、分散剤、酸素リッチ溶媒、アルカン溶媒、金属用防食剤、潤滑剤、及び噴射剤からなる群から選択される添加剤を含んでいてよい。
【0032】
本発明の発泡性洗浄剤は、好ましくは、分散剤、酸素リッチ溶媒、アルカン溶媒、金属用防食剤、潤滑剤、及び噴射剤をさらに含む。
【0033】
本発明の実施に使用できる分散剤は、発泡性洗浄剤に通常使用される任意の分散剤であり得;また該分散剤は、好ましくは、ポリエチレングリコール及び脂肪酸ポリオキシエチレンメチルエーテル(FMEE)からなる群から選択され;より好ましくは、PEG200及びPEG400からなる群から選択され、最も好ましくはPEG200である。
【0034】
本発明の一実施形態において、分散剤の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、1~5重量%、好ましくは1.5~3重量%である。
【0035】
本発明において、酸素リッチ溶媒とは、燃焼器内の高温条件下で水素イオンと酸素イオンに分解して完全燃焼を促進し、燃焼熱量を増加させ、及び炭素堆積の洗浄性を向上できるOHを有する溶媒を指す。酸素リッチ溶媒は、アルコール及びアルコールエーテルからなる群から選択することができる。
【0036】
酸素リッチ溶媒は、好ましくはエタノール、イソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルからなる群から選択され、より好ましくはイソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルからなる群から選択される。最も好ましくは、オキシ-リッチ溶媒は、イソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルの混合物である。
【0037】
本発明の一実施形態において、酸素リッチ溶媒の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、10~30重量%、好ましくは15~28重量%、より好ましくは20~25重量%である。
【0038】
本発明の好ましい実施形態において、酸素リッチ溶媒は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、イソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルの混合物であり、イソプロパノールの含有量は、8~20重量%、エチレングリコールブチルエーテルの含有量は1~7重量%、プロピレングリコールフェニルエーテルの含有量は1~7重量%である。
【0039】
酸素リッチ溶媒を添加することにより、本発明のエアインテークシステムの発泡性洗浄剤は、燃焼中に形成される排気ガス中に運ばれる未燃固体の可燃性を増加させ、これにより、黒さと排気ガスの量が減少し、有害ガスの量が減少し、熱汚染が減少し、エネルギーが節約される。
【0040】
本発明において、アルカン溶媒とは、当該技術分野で通常溶媒として使用され得るC6-C10アルカンを指す。
【0041】
アルカン溶媒は、好ましくは脱芳香化溶媒、引火点30~100のアルカン溶媒、及びイソパラフィン溶媒からなる群から選択される。好ましくは、アルカン溶媒は、D80溶媒及びD100溶媒からなる群から選択され、より好ましくはD80溶媒である。
【0042】
本発明による市販のアルカン溶媒としては、例えば、Mobilから入手可能なExxsol D80が挙げられる。
【0043】
本発明の一実施形態において、アルカン溶媒の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、20~50重量%、好ましくは25~40重量%、より好ましくは30~35重量%である。
【0044】
本発明において、金属用防食剤とは、金属の腐食を防止又は遅らせることができる物質を指す。好ましくは、金属用防食剤は、安息香酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム五水和物及びリン酸二水素ナトリウムからなる群から選択され、安息香酸ナトリウム及びリン酸二水素ナトリウムからなる群から選択されることが好ましい。より好ましくは、金属用防食剤は、安息香酸ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの混合物である。
【0045】
本発明の一実施形態において、金属用防食剤の含有量は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.9重量%、より好ましくは0.3~0.8重量%である。
【0046】
本発明の好ましい実施形態において、金属用防食剤は、安息香酸ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムとの混合物であり、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤の総重量に基づき、安息香酸ナトリウムの含有量は0.05~0.9重量%であり、リン酸二水素ナトリウムの含有量は0.05~0.9重量%である。
【0047】
防食剤を添加することにより、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、エアインテークシステムの金属部材、プラスチック部材及びゴム部材を腐食させず、エアインテークシステムの関連部材の腐食を効果的に防止することができ、エアインテークシステムへの影響が軽減される。
【0048】
本発明において、潤滑剤は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤に通常使用される任意の潤滑剤であり得る。潤滑剤は、基油からなる群から選択することができる。潤滑剤としては、限定されないが、例えば、鉱油等の鉱油基油;合成炭化水素、合成エステル、ポリエーテル、シリコーン油、フッ素含有炭化水素及びリン酸塩等の合成基油;並びにエステル油等の植物基油が挙げられる。
【0049】
好ましくは、潤滑剤は鉱油及びシリコーン油からなる群から選択され、好ましくは鉱油である。
【0050】
本発明の一実施形態において、潤滑剤の含有量は、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、0.2~3重量%、好ましくは0.5~2重量%、より好ましくは0.7~1.5重量%である。
【0051】
本発明において、噴射剤は、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤に通常使用される任意の噴射剤であり得る。噴射剤は、窒素、空気、及びそれらの混合物を含むことができる。噴射剤は、ヒドロフルオロオレフィン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロパ-1-エン、及び任意にCAS番号1645-83-6のガスを含んでもよい。このような噴射剤の1つは、ニュージャージー州モリスタウンのHoneywell Internationalから商品名HFO-1234ze又はGWP-6で市販されている。噴射剤は、別のヒドロフルオロオレフィン、トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン、及び任意にCAS番号102687-65-0を含んでもよい。このような噴射剤の1つは、ニュージャージー州モリスタウンのHoneywell Internationalから商品名Solstice(登録商標)Performance Fluid(PF)で市販されている。噴射剤は、エアゾール缶に望ましい物理的特性を生み出すために、単一の化学成分又は1つ以上の成分の混合物から構成される。例としては、HFO1234zeとSolstice PF(HFO ZE/PF)を重量比70:30で物理的にブレンドするものが挙げられる。
【0052】
好ましくは、噴射剤は、プロパン、ブタン及びジメチルエーテルからなる群から選択し得る。より好ましくは、潤滑剤はプロパンとブタンの混合物であり、好ましくはプロパンとブタンの混合物であり、プロパンとブタンの体積比は3:7である。
【0053】
本発明の一実施形態において、噴射剤の含有量は、発泡性洗浄剤の総重量に基づき、5~25重量%、好ましくは10~20重量%、より好ましくは12~18重量%である。
【0054】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の発泡性洗浄剤は、該発泡性洗浄剤の総重量に基づき、1~5重量%の分散剤、10~30重量%の酸素リッチ溶媒、20~50重量%のアルカン溶媒、0.1~1重量%の金属用防食剤、0.2~3重量%の潤滑剤、及び/又は5~25重量%の噴射剤をさらに含んでなる。
【0055】
<エアゾール製品>
さらに、本発明は、本発明の発泡性洗浄剤を含有するエアゾール缶と、前記発泡性洗浄剤を泡として噴霧可能な噴霧装置とを含んでなるエアゾール製品を提供する。
【0056】
本発明のエアゾール缶は、当該技術分野でエアゾールに通常使用できる任意の容器であり得る。
【0057】
本発明の噴霧装置は、当該技術分野においてエアゾール缶からエアゾールを噴霧するために通常使用され得る任意の装置であり得る。
【0058】
本発明のエアゾール製品は、任意の適切な方法により製造することができる。本発明のエアゾール製品の製造方法は、従来のエアゾール製品の製造方法に従う限り、特に限定されない。例えば、エアゾール製品の製造方法は、以下の工程:本発明の発泡性洗浄剤の噴射剤を除く全ての成分を混合する工程、混合物を200~1000rpmで撹拌する工程、エアゾール缶に混合物を充填する工程、該エアゾール缶を密閉する工程、前記噴射剤を前記エアゾール缶に充填する工程、及び前記エアゾール缶を噴霧装置に取り付ける工程を含んでなる。
【0059】
本発明のエアゾール製品は、当該技術分野で従来の任意の方法で自動車のエアインテークシステムを洗浄するために使用することができる。例えば、本発明のエアゾール製品又は本発明の方法によって製造されるエアゾール製品を用いる自動車用エアインテークシステムの洗浄方法は、以下の工程:エンジンを少なくとも10~15分間暖機する工程、スロットルバルブ前部のホースを取り外して前記スロットルバルブを露出させる工程、本発明のエアゾール製品又本発明の方法によって製造される前記エアゾール製品を振とうする工程、スロットルを踏んで前記スロットルバルブを開いた状態に維持する工程、前記エアゾール製品中の発泡性洗浄剤を前記スロットルバルブを通じてエアインテークシステムに噴射する工程、3~5分間静止する工程、エンジンを始動する工程、白煙が消えるまでエンジン回転数を1500~3000r/minに上昇させる工程、及び前記スロットルバルブ前部のホースをリセットする工程を含んでなる。
【0060】
さらに、本発明は、本発明の発泡性洗浄剤、又は本発明のエアゾール製品の、好ましくは車両、特に自動車におけるエアインテークシステムを洗浄するための使用を提供する。
【0061】
本発明のエアゾール製品は、エアインテークシステムの内部で、多くの微細な泡を発生することができ、油や炭素の堆積物の表面に効果的に付着することができ、優れた洗浄力を有し、燃焼器内のガスの可燃性を高める。さらに、このエアゾール製品は臭気が少なく、非常に簡単に素早く使用でき、塩化炭化水素(ジクロロメタン及びテトラクロロエチレン等)も芳香族系溶媒(トルエン及びジメチルベンゼン等)も含まず、エアインテークシステムの金属部材、プラスチック部材及びゴム部材を腐食させない。
【0062】
本開示の様々な特徴及び実施形態を以下の実施例で説明するが、これらは代表的なものであり、限定するものではない。
【実施例
【0063】
材料:実施例では以下の材料を使用した。
【表1】

【0064】
<実施例1-21>
表1~4に記載の発泡性洗浄剤を含有するエアゾール製品を形成するために、水、D80溶剤、イソプロパノール、エチレングリコールブチルエーテル、及びプロピレングリコールフェニルエーテルを、表に示す重量部に従って反応容器に投入した。800rpmで撹拌しながら、ヘキサデカン酸メチルスルホン酸ナトリウム C16MES、ドデカン酸メチルスルホン酸ナトリウム C12MES、テトラデカン酸メチルスルホン酸ナトリウム C14MES、ステアリン酸メチルスルホン酸ナトリウム C18MES、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム LAS、脂肪酸ポリオキシエチレンエーテル硫酸ナトリウム AES、又はα-オレフィンスルホン酸ナトリウム AOS;アルキルポリグルコシド APG2000、アルキルポリグルコシド APG818又はアルキルポリグルコシド APG1200;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、N-ドデシル-N-メチルグルカミド、オレイン酸ジエタノールアミド ODEA、ステアリルジエタノールアミド SDEA又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA;PEG 200;及び鉱油を、表に示す重量部に従って反応容器に投入し、得られた混合物を10分間分散させた。1000rpmで撹拌しながら、安息香酸ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムを表に示す重量部に従って反応容器に仕込み、得られた混合物を15分間分散させて基材を得た。基材を300メッシュのフィルターで濾過し、濾過した基材300gを550mlのエアゾール缶に投入し、密閉機でエアゾール缶とそのバルブを密閉した。次いで、エアゾール缶にプロパンとブタンの混合物(体積比3:7)をインフレーターにより充填し、噴霧装置を取り付けて、最終のエアゾール製品を得た。
【0065】
次いで、表1-4に記載のエアゾール製品を以下の方法に従って評価した。
【0066】
洗浄パウダー:
1.油汚れの調製:QB/T2117-1995 一般的な水系金属洗浄剤に従って、油汚れ(石油スルホン酸バリウム 8%+ラノリンマグネシウム石鹸 3.5%+ラノリン 2%+工業用ワセリン 30%+No.20の機械油 34.5%+No.30の機械油 12%+カルシウム石鹸グリース 2%+アルミナ 8%)を調製し、120℃に加熱して溶解し、均一になるまで撹拌し、室温まで冷却した。
【0067】
2.油汚れ付き試験片の調製:20mm×40mmサイズの鋼板を無水エタノールで洗浄した後、重量を量り(その重量をM0と記録した)、油汚れ1gを鋼板の片面に均一に被覆し、その後に重量を測定した(その重量をM1と記録した)。
【0068】
3.洗浄:試験片をクランプで固定し、60°に置き、次いでエアゾール製品で水平に掃除させ、ここで、スプレーパイプの出口は試験片から15cmの位置にし、試験片の油汚れのある表面を洗浄剤で覆った。汚れが流れ落ちた後、試験片を自然乾燥させ、重量を測定した(その重量をM2と記録した)。
【0069】
4.洗浄力の計算:洗浄力は除去された油汚れの重量パーセントとして表され、以下の式に従って計算した。
X1=(M1-M2)100/(M1-M0)
式中、X1は洗浄力(%)を表し、M0は試験片の重量(g)を表し、M1は洗浄前の油汚れで被覆された試験片の重量(g)を表し、M2は洗浄後の油汚れで被覆された試験片の重量(g)を表す。
【0070】
発泡性:100mlのガラスビーカーを電子天秤に乗せて重量を量り(その重量をM0と記録した)、エアゾール製品を2分間振って均一にし、10g(M1)の発泡性洗浄剤を100mlのメスシリンダーに噴霧した。発生する泡の高さが100mlに達すると発泡性は100%になり、発生する泡の高さが60mlに達すると、発泡性は60%になる。
【0071】
消泡時間:エアゾール製品を2分間振って均一にし、発生した泡が100mlに達するまで100mlのメスシリンダーに噴霧した。次いで、泡が完全に消える時間を記録した。
【0072】
消泡時間が2分に近い場合、発泡性洗浄剤はエアインテークシステムに適している。
【0073】
【表2】

【0074】
表1の実施例1に示すように、洗浄剤の総重量に基づいて、6~10重量%のα-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;6~10重量%のアルキルポリグルコシド APG2000;1.5~2.5重量%のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;及び5~15重量%の水の特定の組み合わせを使用することによって、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、優れた洗浄力と良好な発泡性の両方を有し、適切な時に消泡した。実施例2-10及び17-18に示すように、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩、アルキルポリグルコシド APG2000、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEA、及び水、並びにその量のいずれかが本発明によらない場合、エアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、優れた洗浄力と良好な発泡性を有しておらず、2分近くの消泡性を有さない。また、水の量が多いと、洗浄力、発泡性及び消泡時間の点で発泡性洗浄剤の効果が大幅に減少する(実施例7、8及び10を参照)。
【0075】
【表3】

【0076】
表2に示すように、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び/又はラウリン酸ジエタノールアミド LDEAを使用することにより、他のジエタノールアミド(オレイン酸ジエタノールアミド ODEA、及びステアリルジエタノールアミド SDEA等)と比較して、本発明のエアインテークシステム用の発泡性洗浄剤は、優れた洗浄力と良好な発泡性の両方を有し、適切な時に消泡した。
【0077】
【表4】
【0078】
表3に示すように、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩及び/又はα-オレフィンスルホン酸塩を使用することにより、他の界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム LAS、及びアルコールエーテル硫酸ナトリウム AESなど)と比較して、本発明のエアインテークシステム用の発泡洗浄剤は、優れた洗浄力と良好な発泡性の両方を有し、適切な時に消泡した。
【0079】
【表5】
【0080】
表4に示すように、本発明のエアインテークシステム用の発泡洗浄剤は、α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩を使用することにより、優れた洗浄力と良好な発泡性の両方を有し、適切な時に消泡した。
【国際調査報告】