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特表2024-523052両口金形ランプを用いた軸対称加熱アセンブリレイアウト
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-26
(54)【発明の名称】両口金形ランプを用いた軸対称加熱アセンブリレイアウト
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20240619BHJP
   H01L 21/26 20060101ALI20240619BHJP
   C30B 25/02 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/26 J
C30B25/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563900
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 US2022025579
(87)【国際公開番号】W WO2022260762
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202141025609
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】17/725,010
(32)【優先日】2022-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ラウ, シュー-クワン
(72)【発明者】
【氏名】シュー, エンレ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ダニー ドン
(72)【発明者】
【氏名】ネリッカ, シャイニッシュ
(72)【発明者】
【氏名】中川 敏之
(72)【発明者】
【氏名】イェー, ジーユエン
(72)【発明者】
【氏名】デュベ, アビシェーク
【テーマコード(参考)】
4G077
5F045
【Fターム(参考)】
4G077EG19
4G077HA06
5F045BB02
5F045DP04
5F045DP28
5F045EK11
(57)【要約】
基板処理チャンバ内の基板を加熱する装置が、本明細書に記載される。より具体的には、基板処理チャンバ内で使用することが可能なランプモジュールが記載される。ランプモジュールはリフレクタ本体を含む。リフレクタ本体は反射性材料である。リフレクタ本体は、表面内に配設され、放射エネルギーを基板に向けるように構成された溝を含む。各リングは、放射エネルギーを同じリングから基板の異なる径方向位置に向けることを可能にする、異なる断面を有する複数の溝を含む。溝は、曲線溝または直線溝のどちらであってもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフレクタ本体と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設され、直線状ランプを受け入れるようにそれぞれ構成された、1つまたは複数の第1の溝と、
前記リフレクタ本体の前記第1の表面内に配設され、ランプを受け入れるようにそれぞれ構成された、1つまたは複数の第2の溝であって、前記1つまたは複数の第1の溝および1つまたは複数の第2の溝が溝の第1のリングを形成し、前記1つまたは複数の第1の溝の断面形状が1つまたは複数の第2の溝の断面形状と異なる、1つまたは複数の第2の溝と
を備える、半導体基板処理に適したランプモジュール。
【請求項2】
前記1つまたは複数の第1の溝および前記1つまたは複数の第2の溝の径方向外側に配設され、第2のリングの少なくとも一部分を形成する、1つまたは複数の第3の溝をさらに備える、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項3】
前記第1の溝および前記第2の溝が直線状溝である、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項4】
2から10の第1の溝が存在する、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項5】
前記リフレクタ本体が、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、もしくはアルミニウムの1つまたは組み合わせを含む、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項6】
前記第1の溝がそれぞれ、35mmから175mmの直線状溝長さを有する、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項7】
前記第1の溝および前記第2の溝がそれぞれ中に少なくとも1つの孔を含み、前記孔がそれぞれ、溝壁から前記リフレクタ本体の前記第1の表面とは反対側の第2の表面まで通っている、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項8】
前記リフレクタ本体を通る開口部をさらに備え、前記開口部が、前記第1の表面から第2の表面まで延在し、前記溝の第1のリングの内部に配設される、請求項1に記載のランプモジュール。
【請求項9】
リフレクタ本体と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設され、1つまたは複数の直線状ランプを受け入れるようにそれぞれ構成された、1つまたは複数の第1の溝と、
前記リフレクタ本体の前記第1の表面内に配設され、1つまたは複数の直線状ランプを受け入れるようにそれぞれ構成された、1つまたは複数の第2の溝と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第3の溝と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第4の溝と、を備え、
前記1つまたは複数の第1の溝および前記1つまたは複数の第2の溝が、第1のリングの少なくとも一部分を形成するように配向され、前記1つまたは複数の第3の溝および前記1つまたは複数の第4の溝が、前記第1のリングに外接する第2のリングの少なくとも一部分を形成するように配向された、
半導体基板処理に適したランプモジュール。
【請求項10】
前記1つまたは複数の第1の溝が、前記1つまたは複数の第2の溝とは異なる断面形状を有し、前記1つまたは複数の第3の溝が、前記1つまたは複数の第4の溝とは異なる断面形状を有する、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項11】
前記第1の溝および前記第2の溝がそれぞれ中に少なくとも1つの孔を含み、前記孔がそれぞれ、溝壁から前記リフレクタ本体の前記第1の表面とは反対側の第2の表面まで通っている、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項12】
前記1つまたは複数の第1の溝が第1の半円を形成し、前記1つまたは複数の第2の溝が第2の半円を形成する、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項13】
前記リフレクタ本体の前記第1の表面が90%を超える反射率を有する、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項14】
前記1つまたは複数の第1の溝および前記1つまたは複数の第2の溝の一部分が直線長さを有する、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項15】
前記第1のリングの前記1つまたは複数の第1の溝および前記1つまたは複数の第2の溝がそれぞれ、30mm未満の環状半径を有する区域内に配設される、請求項9に記載のランプモジュール。
【請求項16】
リフレクタ本体と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第1の溝と、
前記リフレクタ本体の前記第1の表面内に配設された1つまたは複数の第2の溝と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第3の溝と、
前記リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第4の溝と、を備え、
前記1つまたは複数の第1の溝および前記1つまたは複数の第2の溝が、第1のリングの少なくとも一部分を形成するように配向され、前記1つまたは複数の第3の溝および前記1つまたは複数の第4の溝が、前記第1のリングに外接する第2のリングの少なくとも一部分を形成するように配向され、前記1つまたは複数の第1の溝が前記1つまたは複数の第2の溝とは異なる断面形状を有する、
半導体基板処理に適したランプモジュール。
【請求項17】
前記1つまたは複数の第1の溝、前記1つまたは複数の第2の溝、前記1つまたは複数の第3の溝、および前記1つまたは複数の第4の溝がそれぞれ曲線状溝である、請求項16に記載のランプモジュール。
【請求項18】
前記1つまたは複数の第1の溝が前記1つまたは複数の第2の溝に形成される、請求項16に記載のランプモジュール。
【請求項19】
前記第1の溝および前記第2の溝がそれぞれ中に少なくとも1つの孔を含み、前記孔がそれぞれ、溝壁から前記リフレクタ本体の前記第1の表面とは反対側の第2の表面まで通っている、請求項16に記載のランプモジュール。
【請求項20】
前記リフレクタ本体の前記第1の表面が90%を超える反射率を有する、請求項16に記載のランプモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として、半導体デバイスを作成する装置および方法に関する。より詳細には、本明細書に開示する装置は、半導体処理チャンバ内のランプヘッドおよびリフレクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板は、集積デバイスおよびマイクロデバイスの作成を含む、多種多様な用途に合わせて処理される。処理の間、基板はプロセスチャンバ内のサセプタ上に配置される。サセプタは、中心軸を中心にして回転可能である支持軸体によって支持される。厳密な公差内で基板を均一に加熱するように、熱源を精密に制御することが好ましい。基板の温度は、基板上に堆積させた材料の均一性に影響を及ぼす場合がある。
【0003】
プロセスチャンバ内の基板温度を精密に制御する能力は、スループットおよび製造歩留まりに対して著しい影響を有する。従来のプロセスチャンバは、次世代デバイスを作成するのに必要な温度制御基準を満たしながら、製造歩留まりの改善およびスループットの高速化のために増加し続ける要求を満たすことは困難である。従来のプロセスチャンバはまた、基板全体にわたって不均一な電力分布が利用されてきた。不均等な電力分布によって起こる基板の温度サイクリングは、基板を損傷または歪ませ、また、より幅広い時間範囲にわたって異なるランプが焼き付く可能性も増加させる。
【0004】
したがって、基板を均等に加熱し、温度サイクリングを低減させ、ランプ寿命を増加させることができる、改善されたプロセスチャンバおよびランプモジュール装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、全体として、堆積プロセス中に基板を加熱するランプアセンブリなど、基板処理のための装置に関する。一実施形態では、基板処理のためのランプモジュールが記載される。ランプモジュールは、リフレクタ本体と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第1の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第2の溝とを含む。第1の溝はそれぞれ、ランプを受け入れるように構成される。第2の溝もそれぞれ、ランプを受け入れるように構成される。1つまたは複数の第1の溝および1つまたは複数の第2の溝は、溝の第1のリングを形成する。1つまたは複数の第1の溝の断面形状は、1つまたは複数の第2の溝の断面形状とは異なる。
【0006】
別の実施形態では、基板処理のための別のランプモジュールが記載される。ランプモジュールは、リフレクタ本体と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第1の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第2の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第3の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第4の溝とを含む。第1の溝はそれぞれ、1つまたは複数の直線状ランプを受け入れるように構成される。第2の溝はそれぞれ、1つまたは複数の直線状ランプを受け入れるように構成される。1つまたは複数の第1の溝および1つまたは複数の第2の溝は、第1のリングの少なくとも一部分を形成するように配向され、1つまたは複数の第3の溝および1つまたは複数の第4の溝は、第1のリングに外接する第2のリングの少なくとも一部分を形成するように配向される。
【0007】
別の実施形態では、基板処理のための別のランプモジュールが記載される。ランプモジュールは、リフレクタ本体と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第1の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第2の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第3の溝と、リフレクタ本体の第1の表面内に配設された1つまたは複数の第4の溝とを含む。1つまたは複数の第1の溝および1つまたは複数の第2の溝は、第1のリングの少なくとも一部分を形成するように配向される。1つまたは複数の第3の溝および1つまたは複数の第4の溝は、第1のリングに外接する第2のリングの少なくとも一部分を形成するように配向される。1つまたは複数の第1の溝は、1つまたは複数の第2の溝とは異なる断面形状を有する。
【0008】
本開示の上記に列挙した特徴を詳細に理解することができるような形で、上記に概説した本開示が、実施形態を参照して更に詳細に説明されることがあり、その一部が添付図面に例証される。しかしながら、添付図面は本開示の例示的実施形態を例証しているにすぎず、したがって、他の等しく有効な実現形態を許容することができるので、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことに注目すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態による堆積チャンバの概略図である。
図2A】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第1の実施形態を示す下面図である。
図2B】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第1の実施形態を示す断面図である。
図3A】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第1の実施形態を示す平面図である。
図3B】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第1の実施形態を示す断面図である。
図4A】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第2の実施形態を示す下面図である。
図4B】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第2の実施形態を示す断面図である。
図5A】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第2の実施形態を示す平面図である。
図5B】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第2の実施形態を示す断面図である。
図6A】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第3の実施形態を示す下面図である。
図6B】本開示の実施形態による、上側ランプモジュールの第3の実施形態を示す断面図である。
図7A】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第3の実施形態を示す平面図である。
図7B】本開示の実施形態による、下側ランプモジュールの第3の実施形態を示す断面図である。
図8A】本開示の実施形態による、図1の堆積チャンバ内で使用される直線状ランプを示す図である。
図8B】本開示の実施形態による、図1の堆積チャンバ内で使用される曲線状ランプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするため、可能な場合、図面に共通である同一の要素を指定するのに、同一の参照番号を使用している。ある実施形態の要素および特徴は、追加して記述することなく、他の実施形態で有益に利用されてもよいことが想到される。
【0011】
本開示は、半導体処理チャンバ内のランプヘッドおよびリフレクタアセンブリに関する。より具体的には、半導体処理チャンバは、堆積チャンバまたはエピタキシャル堆積チャンバである。本明細書に記載するようなランプヘッドおよびリフレクタアセンブリは、軸対称レイアウトで配置された直線状または曲線状どちらかのランプを含む。処理チャンバ内で処理される基板における温度サイクリングを有益に低減し、より調節可能であり、固定チャンバ構成要素における温度均一性を改善し、より良好なウィンドウ冷却を可能にする、異なるランプレイアウトおよびリフレクタ構成が本明細書に記載される。直線状ランプを円形パターンで配置することによって、基板の同様の径方向位置でほぼ連続的に加熱を実施することができるので、基板の温度サイクリングが低減される。同じ径方向位置に沿った加熱が連続的ではない配置では、ランプおよびリフレクタは、基板上の各位置が通過する加熱区域の数を低減するように配置される。
【0012】
図1は、本開示の実施形態による堆積チャンバ100の概略図である。堆積チャンバ100はエピタキシャル堆積チャンバである。堆積チャンバ100は、基板102などの基板上にエピタキシャル膜を成長させるのに利用される。堆積チャンバ100は、基板102の上面150にわたる前駆体のクロスフローを作り出す。
【0013】
堆積チャンバ100は、上側本体156と、上側本体156の下方に配設された下側本体148と、上側本体156と下側本体148との間に配設されたフローモジュール112とを含む。上側本体156、フローモジュール112、および下側本体148はチャンバ本体を形成する。チャンバ本体内に配設されるのは、基板支持体106、上側ウィンドウ108、下側ウィンドウ110、複数の上側ランプ141、および複数の下側ランプ143である。図示されるように、コントローラ120は、堆積チャンバ100と連通しており、本明細書に記載するようなプロセスを制御するのに使用される。基板支持体106は上側ウィンドウ108と下側ウィンドウ110との間に配設される。複数の上側ランプ141は上側ウィンドウ108と蓋154との間に配設される。複数の上側ランプ141は上側ランプモジュール155の一部分を形成する。蓋154は、堆積チャンバ100内の温度を測定するための、中に配設された複数のセンサ(図示なし)を含んでもよい。複数の下側ランプ143は下側ウィンドウ110と床152との間に配設される。複数の下側ランプ143は下側ランプモジュール145の一部分を形成する。上側ウィンドウ108は、上側ドームであり、石英などのエネルギー透過性材料で形成される。下側ウィンドウ110は、下側ドームであり、石英などのエネルギー透過性材料で形成される。
【0014】
処理容積136は上側ウィンドウ108と下側ウィンドウ110との間に形成される。処理容積136は、中に配設された基板支持体106を有する。基板支持体106は、基板102が上に配設される上面を含む。基板支持体106は軸体118に取り付けられる。軸体は運動アセンブリ121に接続される。運動アセンブリ121は、処理容積136内における軸体118および/または基板支持体106の移動および/または調節をもたらす、1つもしくは複数のアクチュエータおよび/または調節デバイスを含む。運動アセンブリ121は、堆積チャンバ100の長手方向軸線Aを中心にして軸体118および/または基板支持体106を回転させる、回転アクチュエータ122を含む。運動アセンブリ121はさらに、基板支持体106をz方向に上下させる垂直アクチュエータ124を含む。運動アセンブリは、基板支持体106の平面配向を調節するのに使用される傾斜調節デバイス126と、処理容積136内で隣り合う軸体118および基板支持体106の位置を調節するのに使用される横方向調節デバイス128とを含む。
【0015】
基板支持体106は、中に配設されたリフトピン孔107を含んでもよい。リフトピン孔107は、堆積プロセスが実施される前または後のどちらかに、基板102を基板支持体106から持ち上げるためのリフトピン132を収容するようにサイズ決めされる。リフトピン132は、基板支持体106を処理位置から転送位置へと下げたとき、リフトピン止め134の上に載ってもよい。
【0016】
フローモジュール112は、複数のプロセスガス入口114と、複数のパージガス入口164と、1つまたは複数の排気ポンプ出口116とを含む。複数のプロセスガス入口114および複数のパージガス入口164は、フローモジュール112の1つまたは複数の排気ポンプ出口116とは反対側に配設される。1つまたは複数のフローガイド146は、複数のプロセスガス入口114および1つまたは複数の排気ポンプ出口116の下方に配設される。フローガイド146はパージガス入口164の上方に配設される。ライナー163は、フローモジュール112の内表面上に配設され、堆積プロセス中に使用される反応ガスからフローモジュール112を保護する。プロセスガス入口114およびパージガス入口164は、処理容積136内に配設された基板102の上面150に平行にガスを流すように位置付けられる。プロセスガス入口114はプロセスガス源151に流体接続される。パージガス入口164はパージガス源162に流体接続される。1つまたは複数の排気ポンプ出口116は排気ポンプ157に流体接続される。
【0017】
図2Aは、上側ランプモジュール155aの第1の実施形態の下面図を示している。上側ランプモジュール155aは、リフレクタ本体200と複数の上側ランプ141(図1)とを含む。リフレクタ本体200は下面202に形成された複数の溝を含む。下面202は、リフレクタ本体200の第1の表面として記載されることがある。上面203(図2B)は、下面202とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。上面203は下面202と平行である。下面202は複数の溝206a~206hを含む。
【0018】
複数の溝206a~206hはそれぞれ、溝206a~206hそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝206a~206hそれぞれの壁216は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の基板に向けて方向付けるように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体200は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体200は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体200の全体が第2の材料で形成される。下面202は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を過えるの反射率を有してもよい。下面202は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0020】
複数の溝206a~206hは、下面202に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。図2Aの実施形態では、第1の溝206aおよび第2の溝206bは第1のリングを形成する。第3の溝206cおよび第4の溝206dは第2のリングを形成する。第5の溝206eおよび第6の溝206fは第3のリングを形成する。第7の溝206gおよび第8の溝206hは第4のリングを形成する。第2のリングは、第1のリングに外接し、第1のリングと同心である。第3のリングは、第2のリングに外接し、第2のリングと同心である。第4のリングは、第3のリングに外接し、第3のリングと同心である。本明細書に示されるように、複数の溝206a~206hはそれぞれ半円を形成し、それにより、第1の溝206aは第1の半円を形成し、第2の溝206bは第2の半円を形成し、第3の溝206cは第3の半円を形成し、第4の溝206dは第4の半円を形成し、その後も同様である。代替実施形態では、複数の溝206a~206hは完全な半円を形成せず、その代わりに、中心軸を中心にして180度未満延在する円弧など、円の50%未満を形成する。また、複数の溝206a~206hはそれぞれ、中心軸を中心にして約145度未満延在する円弧など、円の40%未満を形成してもよい。また、複数の溝206a~206hはそれぞれ、中心軸を中心にして約105度~約130度延在する円弧など、円の約30%~約35%を形成してもよい。また、複数の溝206a~206hはそれぞれ、中心軸を中心にして105度未満延在する円弧など、円の約30%未満を形成してもよい。また、複数の溝206a~206hはそれぞれ、中心軸を中心にして約70度~約100度延在する円弧など、円の約20%~約29%を形成してもよい。複数の溝206a~206hはそれぞれ、曲線溝であり、曲線長さに沿って延在する。
【0021】
溝206a~206hはそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔208を有する。孔208は、溝206a~206hのうち1つの底部から上面203まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝206a~206hはそれぞれ、2つの孔208など、少なくとも2つの孔208を含む。孔208はそれぞれ、1つの孔208が溝206a~206hのうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔208が同じ溝206a~206hの反対側の遠位端に位置するように、溝206a~206hの遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔208は、溝206a~206hそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。溝206a~206h内のランプはそれぞれ、フィラメント205(明瞭にするため、4つが仮想線で示される)を含む。フィラメント205は、本明細書の溝206a~206hのうちいくつかに示され、溝206a~206hそれぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント205は、溝206a~206hに形成された2つの孔208の間に配設される。
【0022】
溝206a~206hは少なくとも2つの部分に分割される。図2Aに示されるように、溝206a~206hは、第1の断面Sを横切って2つの半片に分割される。溝206a~206hを分割することで、第1の断面Sのどちらかの側にある溝が、異なる断面形状を有するとともに、ランプから基板上の異なる径方向位置に向けてエネルギーを配向するように構成されることが可能になる。ディバイダ210は第1の半片と第2の半片との間に配設される。第1の半片は、第1の溝206a、第3の溝206c、第5の溝206e、および第7の溝206gによって形成される。第2の半片は、第2の溝206b、第4の溝206d、第6の溝206f、および第8の溝206hによって形成される。ディバイダ210は2つの半片の間の平坦面である。ディバイダ210は、下面202から突出するか、または下面202に沿ってもよい。ディバイダ210は、高温計、スポット加熱デバイス、冷却ガスチャネル、または加熱ガスチャネルのうち1つもしくは複数のための、貫通して配設された1つもしくは複数の孔または開口部を有してもよい。加えて、下面202を横切るディバイダ210の長さによって、基板または基板支持体106に沿った複数の位置で温度を測定するのに、高温計開孔を使用できるようになる。
【0023】
追加の断面S、S、およびSがリフレクタ本体200を通って配設される。追加の断面S、S、およびSは、ディバイダ210と同様のディバイダを配置することができ、溝206a~206hを分割してより小さい溝が形成される、追加の位置を例示するのに示される。第2の断面Sは、第1の断面Sから約30度~約70度の角度で配設される。第3の断面Sは、第1の断面Sから約90度の角度で配設される。第4の断面Sは、第1の断面Sから約-30度~約-70度の角度で配設される。溝206a~206hが、第1の断面Sを通るのに加えて第3の断面Sを通って分割された場合、溝206a~206hは四分円を形成するか、または四分円よりも小さい曲線を形成する。溝206a~206hはさらに、第2の断面Sおよび第4の断面Sを通って分割されてもよい。したがって、溝206a~206hは、八分円など、円の13%未満を形成するように分割されてもよい。したがって、断面S、S、S、およびSは、リフレクタ本体200をセクション212に分割し、各セクション212は扇形またはパイの形状である。
【0024】
いくつかの実施形態では、溝206a~206hはそれぞれさらなるサブセクション溝を備え、それにより、1つまたは複数の溝206a~206hはそれぞれ、1つの溝サブセクション、2つの溝サブセクション、3つの溝サブセクション、4つの溝サブセクション、または5つの溝サブセクションなど、複数のサブセクションを含む。第1の溝206a、第2の溝206b、第3の溝206c、第4の溝206d、第5の溝206e、第6の溝206f、第7の溝206g、または第8の溝206hのそれぞれを備える、別個の溝または溝サブセクションの数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。いくつかの実施形態では、溝206a~206hを形成する個々の溝が接続されて単一の溝を形成するが、溝の断面は、第1の断面S、第2の断面S、第3の断面S、または第4の断面Sのうち1つなど、断面線で変化する。この実施形態では、溝206a~206hを形成する複数の個々の溝は、個々の溝とも称されるが、実際には、断面が変化する単一の連続する溝である。
【0025】
図2Bは、上側ランプモジュール155aの第1の実施形態の断面図を示している。断面は、面2B-2Bに沿って取っており、リフレクタ本体200を半分に分割している。溝206a~206hはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝206a~206hはそれぞれ、基板102の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。第1の溝206aおよび第2の溝206bは第1のリングを形成するが、第1の溝206aおよび第2の溝206bは、第1の溝206aおよび第2の溝206bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝206a~206hそれぞれの壁216は、溝206a~206hの断面形状を形成するものである。溝206a~206hそれぞれの壁216は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0026】
第1の溝206aの壁216は、第2の溝206bの壁216とは異なる断面形状を有し、それにより、第1の溝206aおよび第2の溝206bは、互いに異なる方向および/または互いの鏡像ではない方向に放射エネルギーを向ける。第3の溝206cの壁216は、第4の溝206dの壁216とは異なる断面形状を有する。第5の溝206eの壁216は、第6の溝206fの壁216とは異なる断面形状を有する。第7の溝206gの壁216は、第8の溝206hの壁216とは異なる断面形状を有する。
【0027】
第1の溝206aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θを有し、垂直面は軸線Aに平行である。第2の溝206bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θを有する。第3の溝206cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θを有する。第4の溝206dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度θを有する。第5の溝206eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θを有する。第6の溝206fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θを有する。第7の溝206gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度θを有する。第8の溝206hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度θを有する。
【0028】
第1の角度θは第2の角度θとは異なる。第3の角度θは第4の角度θとは異なる。第5の角度θは第6の角度θとは異なる。第7の角度θは第8の角度θとは異なる。
【0029】
各リング内の溝206a~206hの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝206a~206hは、コントローラが溝206a~206hのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝206a内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝206b内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝206c内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝206d内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝206e内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝206f内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝206g内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝206h内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。
【0030】
図3Aは、下側ランプモジュール145aの第1の実施形態の平面図を示している。下側ランプモジュール145aは、リフレクタ本体300と複数の下側ランプ143(図1)とを含む。リフレクタ本体300は上面302に形成された複数の溝を含む。上面302は、リフレクタ本体300の第1の表面として記載されることがある。下面303(図3B)は、上面302とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。下面303は上面302と平行である。上面302は複数の溝306a~306hを含む。
【0031】
複数の溝306a~306hはそれぞれ、溝306a~306hそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝306a~306hそれぞれの壁316は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の基板に向けて方向付けるように構成される。
【0032】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体300は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体300は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体300の全体が第2の材料で形成される。上面302は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を超える反射率を有してもよい。上面302は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0033】
複数の溝306a~306hは、上面302に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。図2Aの実施形態では、第1の溝306aおよび第2の溝306bは第1のリングを形成する。第3の溝306cおよび第4の溝306dは第2のリングを形成する。第5の溝306eおよび第6の溝306fは第3のリングを形成する。第7の溝306gおよび第8の溝306hは第4のリングを形成する。第2のリングは、第1のリングに外接し、第1のリングと同心である。第3のリングは、第2のリングに外接し、第2のリングと同心である。第4のリングは、第3のリングに外接し、第3のリングと同心である。本明細書に示されるように、複数の溝306a~306hはそれぞれ半円を形成し、それにより、第1の溝306aは第1の半円を形成し、第2の溝306bは第2の半円を形成し、第3の溝306cは第3の半円を形成し、第4の溝306dは第4の半円を形成し、その後も同様である。代替実施形態では、複数の溝306a~306hは完全な半円を形成せず、その代わりに、中心軸を中心にして180度未満延在する円弧など、円の50%未満を形成する。また、複数の溝306a~306hはそれぞれ、中心軸を中心にして約145度未満延在する円弧など、円の40%未満を形成してもよい。また、複数の溝306a~306hはそれぞれ、中心軸を中心にして約105度~約130度延在する円弧など、円の約30%~約35%を形成してもよい。また、複数の溝306a~306hはそれぞれ、中心軸を中心にして105度未満延在する円弧など、円の約30%未満を形成してもよい。また、複数の溝306a~306hはそれぞれ、中心軸を中心にして約70度~約100度延在する円弧など、円の約20%~約29%を形成してもよい。複数の溝306a~306hはそれぞれ、曲線溝であり、曲線長さに沿って延在する。
【0034】
溝306a~306hはそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔308を有する。各孔308は、溝306a~306hのうち1つの頂部から下面303まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝306a~306hはそれぞれ、2つの孔308など、少なくとも2つの孔308を含む。孔308はそれぞれ、1つの孔308が溝306a~306hのうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔308が同じ溝306a~306hの反対側の遠位端に位置するように、溝306a~306hの遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔308は、溝306a~306hそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。溝306a~306h内のランプはそれぞれ、フィラメント305(明瞭にするため、4つが仮想線で示される)を含む。フィラメント305は、本明細書の溝306a~306hのうちいくつかに示され、溝306a~306hそれぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント305は、溝306a~306hに形成された2つの孔308の間に配設される。
【0035】
溝306a~306hは少なくとも2つの部分に分割される。図2Aに示されるように、溝306a~306hは、第1の断面Sを横切って2つの半片に分割される。第1の半片は、第1の溝306a、第3の溝306c、第5の溝306e、および第7の溝306gによって形成される。第2の半片は、第2の溝306b、第4の溝306d、第6の溝306f、および第8の溝306hによって形成される。
【0036】
開口部310はリフレクタ本体300を通って形成される。開口部310は、リフレクタ本体300の上面302から下面303まで延在する通路である。開口部310は、基板支持体106の軸体118が貫通することを可能にする。開口部は、第1の溝306aと第2の溝306bとの間など、溝の第1のリングの内部に配設される。開口部310は、リフレクタ本体300の中心を通り、軸線Aを中心にして配設される。
【0037】
追加の断面S、S、およびSがリフレクタ本体300を通って配設される。追加の断面S、S、およびSは、溝306a~306hを分割してより小さい溝を形成することができる、追加の位置を例示するのに使用される。第2の断面Sは、第1の断面Sから約90度の角度で配設される。第3の断面Sは、第1の断面Sから約-30度~約-70度の角度で配設される。第4の断面Sは、第1の断面Sから約30度~約70度の角度で配設される。溝306a~306hが、第1の断面Sを通るのに加えて第3の断面Sを通って分割された場合、溝306a~306hは四分円を形成するか、または四分円よりも小さい曲線を形成する。溝306a~306hはさらに、第2の断面Sおよび第4の断面Sを通って分割されてもよい。したがって、溝306a~306hは、八分円など、円の13%未満を形成するように分割されてもよい。したがって、断面S、S、S、およびSは、リフレクタ本体300をセクション312に分割し、各セクション312は扇形またはパイ形状である。
【0038】
いくつかの実施形態では、溝306a~306hはそれぞれさらなるサブセクション溝を備え、それにより、1つまたは複数の溝306a~306hはそれぞれ、1つの溝サブセクション、2つの溝サブセクション、3つの溝サブセクション、4つの溝サブセクション、または5つの溝サブセクションなど、複数のサブセクションを含む。第1の溝306a、第2の溝306b、第3の溝306c、第4の溝306d、第5の溝306e、第6の溝306f、第7の溝306g、または第8の溝306hのそれぞれを備える、別個の溝または溝サブセクションの数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。いくつかの実施形態では、溝306a~306hを形成する個々の溝が接続されて単一の溝を形成するが、溝の断面は、第5の断面S、第6の断面S、第7の断面S、または第8の断面Sのうち1つなど、断面線で変化する。この実施形態では、溝306a~306hを形成する複数の個々の溝は、依然として個々の溝とも称されるが、実際には、断面が変化する単一の連続する溝である。
【0039】
図3Bは、下側ランプモジュール145aの第1の実施形態の断面図を示している。断面は、面3B-3Bに沿って取っており、リフレクタ本体300を半分に分割している。溝306a~306hはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝306a~306hはそれぞれ、基板102または基板支持体106の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。第1の溝306aおよび第2の溝306bは第1のリングを形成するが、第1の溝306aおよび第2の溝306bは、第1の溝306aおよび第2の溝306bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝306a~306hそれぞれの壁316は、溝306a~306hの断面形状を形成するものである。溝306a~306hそれぞれの壁316は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0040】
第1の溝306gの壁316は、第2の溝306bの壁316とは異なる断面形状を有する。第3の溝306cの壁316は、第4の溝306dの壁316とは異なる断面形状を有する。第5の溝306eの壁316は、第6の溝306fの壁316とは異なる断面形状を有する。第7の溝306gの壁316は、第8の溝306hの壁316とは異なる断面形状を有する。
【0041】
第1の溝306aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θを有し、垂直面は軸線Aに平行である。第2の溝306bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θ10を有する。第3の溝306cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θ11を有する。第4の溝306dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度θ12を有する。第5の溝306eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θ13を有する。第6の溝306fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θ14を有する。第7の溝306gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度θ15を有する。第8の溝306hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度θ16を有する。
【0042】
第1の角度θは第2の角度θ10とは異なる。第3の角度θ11は第4の角度θ12とは異なる。第5の角度θ13は第6の角度θ14とは異なる。第7の角度θ15は第8の角度θ16とは異なる。
【0043】
各リング内の溝306a~306hの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝306a~306hは、コントローラが溝306a~306hのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝306a内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝306b内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝306c内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝306d内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝306e内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝306f内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝306g内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝306h内の個々の溝はそれぞれ一緒に制御される。
【0044】
図4Aは、上側ランプモジュール155bの第2の実施形態の下面図を示している。上側ランプモジュール155bは、リフレクタ本体400と複数の上側ランプ141(図1)とを含む。リフレクタ本体400は下面402に形成された複数の溝を含む。下面402は、リフレクタ本体400の第1の表面として記載されることがある。上面403(図4B)は、下面402とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。上面403は下面402と平行である。下面402は複数の溝406a~406hを含む。
【0045】
複数の溝406a~406hはそれぞれ、溝406a~406hそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝406a~406hそれぞれの壁416は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の支持体に向けて方向付けるように構成される。
【0046】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体400は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体400は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体400の全体が第2の材料で形成される。下面402は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を超える反射率を有してもよい。下面402は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0047】
複数の溝406a~406hは、下面402に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。図2Aの実施形態では、1つまたは複数の第1の溝406aおよび1つまたは複数の第2の溝406bは第1のリングを形成する。1つまたは複数の第3の溝406cおよび1つまたは複数の第4の溝406dは第2のリングを形成する。1つまたは複数の第5の溝406eおよび1つまたは複数の第6の溝406fは第3のリングを形成する。1つまたは複数の第7の溝406gおよび1つまたは複数の第8の溝406hは第4のリングを形成する。第2のリングは、第1のリングに外接し、第1のリングと同心である。第3のリングは、第2のリングに外接し、第2のリングと同心である。第4のリングは、第3のリングに外接し、第3のリングと同心である。本明細書に示されるように、複数の溝406a~406hはそれぞれ半円を形成し、それにより、1つまたは複数の第1の溝406aは第1の半円を形成し、1つまたは複数の第2の溝406bは第2の半円を形成し、1つまたは複数の第3の溝406cは第3の半円を形成し、1つまたは複数の第4の溝406dは第4の半円を形成し、その後も同様である。代替実施形態では、複数の溝406a~406hは完全な半円を形成せず、その代わりに、中心軸を中心にして180度未満延在する円弧など、円の50%未満を形成する。また、複数の溝406a~406hはそれぞれ、中心軸を中心にして約145度未満延在する円弧など、円の40%未満を形成してもよい。また、複数の溝406a~406hはそれぞれ、中心軸を中心にして約105度~約130度延在する円弧など、円の約30%~約35%を形成してもよい。また、複数の溝406a~406hはそれぞれ、中心軸を中心にして105度未満延在する円弧など、円の約30%未満を形成してもよい。また、複数の溝406a~406hはそれぞれ、中心軸を中心にして約70度~約100度延在する円弧など、円の約20%~約29%を形成してもよい。
【0048】
複数の溝406a~406hはそれぞれ、複数の個々の溝420から形成される。個々の溝420はそれぞれ、直線溝であり、直線状ランプを中に受け入れるように構成される。個々の溝420の直線長さは、約50mm~約150mmなど、約35mm~約175mmである。個々の溝420それぞれの直線長さは、基板の所定の環状体内の均一な加熱ができ、上側ランプモジュール155b内のランプの数も低減するように選定される。上側ランプモジュール155b内のランプの数を低減することで、コストが低減され、保守管理が単純になり、リフレクタ本体400を通って形成される孔408の数が低減される。
【0049】
複数の溝406a~406h内の個々の溝420はそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔408を有する。孔408は、溝406a~406hのうち1つの底部から上面403まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝406a~406hの個々の溝420はそれぞれ、2つの孔408など、少なくとも2つの孔408を含む。孔408はそれぞれ、1つの孔408が個々の溝420のうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔408が同じ個々の溝420の反対側の遠位端に位置するように、溝406a~406hの遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔408は、溝406a~406hそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。個々の溝420内の直線状ランプはそれぞれ、フィラメント405(明瞭にするため、7つが仮想線で示される)を含む。フィラメント405は、本明細書の個々の溝420のうちいくつかに示され、個々の溝420それぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント405は、溝406a~406iに形成された2つの孔408の間に配設される。
【0050】
溝406a~406hは少なくとも2つの部分に分割される。図4Aに示されるように、溝406a~406hは、第1の断面Sを横切って2つの半片に分割される。第1の半片は、第1の溝406a、第3の溝406c、第5の溝406e、および第7の溝406gによって形成される。第2の半片は、第2の溝406b、第4の溝406d、第6の溝406f、および第8の溝406hによって形成される。平坦面410は、溝406a~406hの中間に、リフレクタ本体400の中心軸Aを通って配設される。平坦面410は、下面402から突出するか、または下面402に沿ってもよい。
【0051】
第1の溝406a、第2の溝406b、第3の溝406c、第4の溝406d、第5の溝406e、第6の溝406f、第7の溝406g、および第8の溝406hのそれぞれを形成する、2~10の個々の溝420があってもよい。第1の溝406a、第2の溝406b、第3の溝406c、第4の溝406d、第5の溝406e、第6の溝406f、第7の溝406g、および第8の溝406hのそれぞれを形成する、2~5の個々の溝420があってもよい。第1の溝406a、第2の溝406b、第3の溝406c、第4の溝406d、第5の溝406e、第6の溝406f、第7の溝406g、または第8の溝406hのそれぞれを備える、個々の溝420の数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。いくつかの実施形態では、溝406a~406hを形成する個々の溝が接続されて単一の溝を形成するが、溝の断面は、第1の断面Sまたは別の断面(図示なし)など、断面線で変化する。この実施形態では、溝406a~406hを形成する複数の個々の溝は、個々の溝とも称されるが、実際には、断面が変化する単一の連続する溝である。
【0052】
図4Bは、上側ランプモジュール155bの第2の実施形態の断面図を示している。断面は、面4B-4Bに沿って取っており、リフレクタ本体400を半分に分割している。溝406a~406hはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝406a~406hはそれぞれ、基板102の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。1つまたは複数の第1の溝406aおよび1つまたは複数の第2の溝406bは第1のリングを形成するが、1つまたは複数の第1の溝406aおよび1つまたは複数の第2の溝406bは、1つまたは複数の第1の溝406aおよび1つまたは複数の第2の溝406bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝406a~406hそれぞれの壁416は、溝406a~406hの断面形状を形成するものである。溝406a~406hそれぞれの壁416は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0053】
1つまたは複数の第1の溝406aの壁416は、1つまたは複数の第2の溝406bの壁416とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第3の溝406cの壁416は、第4の溝406dの壁416とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第5の溝406eの壁416は、1つまたは複数の第6の溝206fの壁416とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第7の溝406gの壁216は、1つまたは複数の第8の溝406hの壁416とは異なる断面形状を有する。
【0054】
1つまたは複数の第1の溝406aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θを有し、垂直面は軸線Aに平行である。1つまたは複数の第2の溝406bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θを有する。1つまたは複数の第3の溝406cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θを有する。1つまたは複数の第4の溝406dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度θを有する。1つまたは複数の第5の溝406eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θを有する。1つまたは複数の第6の溝406fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θを有する。1つまたは複数の第7の溝406gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度θを有する。1つまたは複数の第8の溝406hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度θを有する。
【0055】
第1の角度θは第2の角度θとは異なる。第3の角度θは第4の角度θとは異なる。第5の角度θは第6の角度θとは異なる。第7の角度θは第8の角度θとは異なる。いくつかの実施形態では、複数の溝406a~406h内の個々の溝は、同じ溝406a~406h内の隣接する溝とは異なる方向に配向することができ、かつ異なる断面形状を有する。
【0056】
各リング内の溝406a~406hの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝406a~406hは、コントローラが溝406a~406hのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝406a内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝406b内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝406c内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝406d内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝406e内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝406f内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝406g内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝406h内の個々の溝420はそれぞれ一緒に制御される。
【0057】
図5Aは、下側ランプモジュール145bの第2の実施形態の平面図を示している。下側ランプモジュール145bは、リフレクタ本体500と複数の下側ランプ143(図1)とを含む。リフレクタ本体500は上面502に形成された複数の溝を含む。上面502は、リフレクタ本体500の第1の表面として記載されることがある。下面503(図5B)は、上面502とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。下面503は上面502と平行である。上面502は複数の溝506a~506hを含む。
【0058】
複数の溝506a~506hはそれぞれ、溝506a~506hそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝506a~506hそれぞれの壁516は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の基板に向けて方向付けるように構成される。
【0059】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体500は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体500は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体500の全体が第2の材料で形成される。上面502は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を超える反射率を有してもよい。上面502は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0060】
複数の溝506a~506hは、上面502に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。図5Aの実施形態では、1つまたは複数の第1の溝506aおよび1つまたは複数の第2の溝506bは第1のリングを形成する。1つまたは複数の第3の溝506cおよび1つまたは複数の第4の溝506dは第2のリングを形成する。1つまたは複数の第5の溝506eおよび1つまたは複数の第6の溝506fは第3のリングを形成する。1つまたは複数の第7の溝506gおよび1つまたは複数の第8の溝506hは第4のリングを形成する。第2のリングは、第1のリングに外接し、第1のリングと同心である。第3のリングは、第2のリングに外接し、第2のリングと同心である。第4のリングは、第3のリングに外接し、第3のリングと同心である。本明細書に示されるように、複数の溝506a~506hはそれぞれ半円を形成し、それにより、1つまたは複数の第1の溝506aは第1の半円を形成し、1つまたは複数の第2の溝506bは第2の半円を形成し、1つまたは複数の第3の溝506cは第3の半円を形成し、1つまたは複数の第4の溝506dは第4の半円を形成し、その後も同様である。代替実施形態では、複数の溝506a~506hはそれぞれ、完全な半円を形成せず、その代わりに、中心軸を中心にして180度未満延在する円弧など、円の50%未満を形成する。また、複数の溝506a~506hはそれぞれ、中心軸を中心にして約145度未満延在する円弧など、円の40%未満を形成してもよい。また、複数の溝506a~506hはそれぞれ、中心軸を中心にして約105度~約130度延在する円弧など、円の約30%~約35%を形成してもよい。また、複数の溝506a~506hはそれぞれ、中心軸を中心にして105度未満延在する円弧など、円の約30%未満を形成してもよい。また、複数の溝506a~506hはそれぞれ、中心軸を中心にして約70度~約100度延在する円弧など、円の約20%~約29%を形成してもよい。複数の溝506a~506hはそれぞれ、複数の個々の溝520から形成される。
【0061】
個々の溝520はそれぞれ、直線溝であり、直線状ランプを中に受け入れるように構成される。個々の溝520の直線長さは、約50mm~約150mmなど、約35mm~約175mmである。個々の溝520それぞれの直線長さは、基板の所定の環状体内の均一な加熱ができ、下側ランプモジュール145b内のランプの数も低減するように選定される。下側ランプモジュール145b内のランプの数を低減することで、コストが低減され、保守管理が単純になり、リフレクタ本体500を通って形成される孔508の数が低減される。
【0062】
複数の溝506a~506h内の個々の溝520はそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔508を有する。孔508は、溝506a~506hのうち1つの底部から下面503まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝506a~506hの個々の溝520はそれぞれ、2つの孔508など、少なくとも2つの孔508を含む。孔508はそれぞれ、1つの孔508が個々の溝520のうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔508が同じ個々の溝520の反対側の遠位端に位置するように、溝506a~506hの遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔508は、溝506a~506hそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。個々の溝520内の直線状ランプはそれぞれ、フィラメント505(明瞭にするため、7つが仮想線で示される)を含む。フィラメント505は、本明細書の個々の溝520のうちいくつかに示され、個々の溝520それぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント505は、溝506a~506iに形成された2つの孔508の間に配設される。
【0063】
溝506a~506hは少なくとも2つの部分に分割される。図5Aに示されるように、溝506a~506hは、第1の断面Sを横切って2つの半片に分割される。第1の半片は、第1の溝506a、第3の溝506c、第5の溝506e、および第7の溝506gによって形成される。第2の半片は、第2の溝506b、第4の溝506d、第6の溝506f、および第8の溝506hによって形成される。
【0064】
開口部510は、溝506a~506hおよびリフレクタ本体500の中間に配設される。開口部510は、リフレクタ本体500の上面502から下面503まで延在する通路である。開口部510は、基板支持体106の軸体118が貫通することを可能にする。開口部510は、第1の溝506aと第2の溝506bとの間など、溝の第1のリングの内部に配設される。開口部510は、リフレクタ本体500の中心を通り、軸線Aを中心にして配設される。
【0065】
第1の溝506a、第2の溝506b、第3の溝506c、第4の溝506d、第10の溝506e、第6の溝506f、第7の溝506g、および第8の溝506hのそれぞれを形成する、2~10の個々の溝520があってもよい。第1の溝506a、第2の溝506b、第3の溝506c、第4の溝506d、第5の溝506e、第6の溝506f、第7の溝506g、および第8の溝506hのそれぞれを形成する、2~5の個々の溝520があってもよい。第1の溝506a、第2の溝506b、第3の溝506vc、第4の溝506d、第5の溝506e、第6の溝506f、第7の溝506g、または第8の溝506hのそれぞれを備える、個々の溝520の数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。いくつかの実施形態では、溝506a~506hを形成する個々の溝520が接続されて単一の溝を形成するが、溝の断面は、第5の断面Sまたは別の断面(図示なし)など、断面線で変化する。この実施形態では、溝506a~506hを形成する複数の個々の溝520は、依然として個々の溝520とも称されるが、実際には、断面が変化する単一の連続する溝である。
【0066】
図5Bは、下側ランプモジュール145bの第2の実施形態の断面図を示している。断面は、面5B-5Bに沿って取っており、リフレクタ本体500を半分に分割している。溝506a~506hはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝506a~506hはそれぞれ、基板102または基板支持体106の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。1つまたは複数の第1の溝506aおよび1つまたは複数の第2の溝506bは第1のリングを形成するが、1つまたは複数の第1の溝506aおよび1つまたは複数の第2の溝506bは、1つまたは複数の第1の溝506aおよび1つまたは複数の第2の溝506bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝506a~506hそれぞれの壁516は、溝506a~506hの断面形状を形成するものである。溝506a~506hそれぞれの壁516は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0067】
1つまたは複数の第1の溝506aの壁516は、1つまたは複数の第2の溝506bの壁516とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第3の溝506cの壁516は、第4の溝506dの壁516とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第5の溝506eの壁516は、1つまたは複数の第6の溝506fの壁516とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第7の溝506gの壁516は、1つまたは複数の第8の溝506hの壁516とは異なる断面形状を有する。
【0068】
1つまたは複数の第1の溝506aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θを有し、垂直面は軸線Aに平行である。1つまたは複数の第2の溝506bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θ10を有する。1つまたは複数の第3の溝506cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θ11を有する。1つまたは複数の第4の溝506dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度θ12を有する。1つまたは複数の第5の溝506eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θ13を有する。1つまたは複数の第6の溝506fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θ14を有する。1つまたは複数の第7の溝506gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度θ15を有する。1つまたは複数の第8の溝506hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度θ16を有する。
【0069】
第1の角度θは第2の角度θ10とは異なる。第3の角度θ11は第4の角度θ12とは異なる。第5の角度θ13は第6の角度θ14とは異なる。第7の角度θ15は第8の角度θ16とは異なる。いくつかの実施形態では、複数の溝506a~506h内の個々の溝は、同じ溝506a~506h内の隣接する溝とは異なる方向に配向することができ、かつ異なる断面形状を有する。
【0070】
各リング内の溝506a~506hの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝506a~506hは、コントローラが溝506a~506hのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝506a内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝506b内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝506c内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝506d内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝406e内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝506f内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝506g内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝506h内の個々の溝520はそれぞれ一緒に制御される。
【0071】
図6Aは、上側ランプモジュール155cの第3の実施形態の下面図を示している。上側ランプモジュール155cは、リフレクタ本体600と複数の上側ランプ141(図1)とを含む。リフレクタ本体600は下面602に形成された複数の溝606a~606iを含む。下面602は、リフレクタ本体600の第1の表面として記載されることがある。上面603(図6B)は、下面602とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。上面603は下面602と平行である。下面602は複数の溝606a~606iを含む。
【0072】
複数の溝606a~606iはそれぞれ、溝606a~606iそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝606a~606iそれぞれの壁616は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の基板に向けて方向付けるように構成される。
【0073】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体600は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体600は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体600の全体が第2の材料で形成される。下面602は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を超える反射率を有してもよい。下面602は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0074】
複数の溝606a~606iは、下面602に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。第1のリングは、複数の第1の溝606aおよび複数の第2の溝606bによって形成される。第2のリングは、複数の第3の溝606cおよび複数の第4の溝606dによって形成される。第3のリングは、複数の第5の溝606eおよび複数の第6の溝606fによって形成される。第4のリングは、複数の第7の溝606g、複数の第8の溝606h、および複数の第9の溝606iによって形成される。複数の溝606a~606iはそれぞれ、複数の個々の溝620から形成される。個々の溝620はそれぞれ、直線溝であり、直線状ランプを中に配設するように構成される。個々の溝620それぞれの直線長さは、約50mm~約150mmなど、約35mm~約175mmである。個々の溝620それぞれの直線長さは、基板の所定の環状体内の均一な加熱ができ、上側ランプモジュール155c内のランプの数も低減するように選定される。上側ランプモジュール155c内のランプの数を低減することで、コストが低減され、保守管理が単純になり、リフレクタ本体600を通って形成される孔608の数が低減される。
【0075】
複数の溝606a~606i内の個々の溝620はそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔608を有する。孔608は、溝606a~606iのうち1つの頂部から上面603まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝606a~606iの個々の溝620はそれぞれ、2つの孔608など、少なくとも2つの孔608を含む。孔608はそれぞれ、1つの孔608が個々の溝620のうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔608が同じ個々の溝620の反対側の遠位端に位置するように、溝606a~606iの遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔608は、溝606a~606iそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。
【0076】
個々の溝620内の直線状ランプはそれぞれ、フィラメント605(明瞭にするため、6つが仮想線で示される)を含む。フィラメント605は、本明細書の個々の溝620のうちいくつかに示され、個々の溝620それぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント605は、溝606a~606iに形成された2つの孔608の間に配設される。
【0077】
平坦面610は、溝606a~606iの中間に、リフレクタ本体600の中心軸Aを通って配設される。平坦面610は、下面602から突出するか、または下面602に沿ってもよい。平坦面610は、複数の第1の溝606aと複数の第2の溝606bとの間など、溝606a~606iの中央に配設される。
【0078】
複数の第1の溝606a、複数の第2の溝606b、複数の第3の溝606c、複数の第4の溝606d、複数の第5の溝606e、複数の第6の溝606f、複数の第7の溝606g、複数の第8の溝606h、および複数の第9の溝606iのそれぞれを形成する、2~10の個々の溝620があってもよい。複数の第1の溝606a、複数の第2の溝606b、複数の第3の溝606c、複数の第4の溝606d、複数の第5の溝606e、複数の第6の溝606f、複数の第7の溝606g、複数の第8の溝606h、および複数の第9の溝606iのそれぞれを形成する、2~5の個々の溝620があってもよい。第1の溝606a、第2の溝606b、第3の溝606c、第4の溝606d、第5の溝606e、第6の溝606f、第7の溝606g、第8の溝606h、または第9の溝606iのそれぞれを備える、個々の溝620の数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。
【0079】
溝606a~606iのうち個々の溝620それぞれのパターン/位置によって、堆積チャンバ100内を良好に熱制御することができる。溝606a~606iは、第1の断面Sなどの面にわたって対称的であるように分配される。溝606a~606iはまた、リフレクタ本体600を通る他の面にわたって対称的であってもよい。
【0080】
第1の溝606aおよび第2の溝606bは、第1の溝606aがほぼ半円の形状を形成し、第2の溝606bが第2のほぼ半円の形状を形成するように位置付けられる。2つの半円形状の端部は、第1のリングを形成するように位置合わせされる。第1の溝606aが2つの個々の溝620を含み、第2の溝606bが2つの個々の溝620を含むようにそれぞれ示されているが、他の数の第1の溝606aおよび第2の溝606bも想到される。
【0081】
いくつかの実施形態では、複数の第3の溝606cおよび複数の第9の溝606iはそれぞれ、第3の溝606cおよび第9の溝606iそれぞれを直線面が通るように、同じ軸線に沿って位置合わせされる。堆積チャンバ100は、第3の溝606cおよび第9の溝606iが処理容積136を通るガス流の方向に沿って位置合わせされるようにして、配向されてもよい。
【0082】
第4の溝606dは、1つまたは複数の個々の溝620が第3の溝606cのどちらかの側に配設され、第2のリングを形成するようにして、位置合わせされた第3の溝606cの間に配設される。図6Aに示される実施形態では、合計4つの第4の溝606dが2つの個々の溝620の溝に配置されるようにして、第4の溝606dのうち2つの個々の溝620が第3の溝606cそれぞれの間に配設される。
【0083】
第5の溝606eおよび第6の溝606fは、第5の溝606eの個々の溝620それぞれの間に第6の溝606fの個々の溝620があるようにして、互い違いにされて第3のリングを形成する。第5の溝606eが4つ、第6の溝606fが4つあるなど、第5の溝606eおよび第6の溝606fは等しい数である。
【0084】
第7の溝606gおよび第8の溝606hも第4のリング内で互い違いにされる。第7の溝606gおよび第8の溝606hは、第9の溝606iのどちらかの側に配設される。4つの第7の溝606gおよび4つの第8の溝606hがある。
【0085】
いくつかの実施形態では、より多数のセットもしくは少数のセットの溝606a~606iがあるか、または溝606a~606iの各セット内にある個々の溝620の数が変更されるように、溝606a~606iの他の配置があってもよい。
【0086】
図6Bは、上側ランプモジュール155cの第3の実施形態の断面図を示している。断面は、面6B-6Bに沿って取っており、リフレクタ本体600を半分に分割している。溝606a~606iはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝606a~606iはそれぞれ、基板102の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。1つまたは複数の第1の溝606aおよび1つまたは複数の第2の溝606bは第1のリングを形成するが、1つまたは複数の第1の溝606aおよび1つまたは複数の第2の溝606bは、1つまたは複数の第1の溝606aおよび1つまたは複数の第2の溝606bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝606a~606iそれぞれの壁616は、溝606a~606iの断面形状を形成するものである。溝606a~606iそれぞれの壁616は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0087】
1つまたは複数の第1の溝606aの壁616は、1つまたは複数の第2の溝606bの壁616とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第3の溝606cの壁616は、第4の溝606dの壁616とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第5の溝606eの壁616は、1つまたは複数の第6の溝606fの壁616とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第7の溝606gの壁616は、1つまたは複数の第8の溝606hの壁616とは異なる断面形状を有する。同様に、1つまたは複数の第9の溝606iの壁616は、第7の溝606gまたは第8の溝606hの壁616のいずれとも異なる断面形状を有する。
【0088】
1つまたは複数の第1の溝606aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θ17を有し、垂直面は軸線Aに平行である。1つまたは複数の第2の溝606bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θ18を有する。1つまたは複数の第3の溝606cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θ19を有する。1つまたは複数の第4の溝606dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第5の溝606eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θ20を有する。1つまたは複数の第6の溝606fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θ21を有する。1つまたは複数の第7の溝606gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第8の溝606hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第9の溝606iの断面は、光を第9の方向に集中させ、第9の方向は垂直面に対して第9の角度θ22を有する。
【0089】
第1の角度θ17は第2の角度θ18とは異なる。第3の角度θ19は第4の角度(図示なし)とは異なる。第5の角度θ20は第6の角度θ21とは異なる。第7の角度(図示なし)は、第8の角度(図示なし)および第9の角度θ22とは異なる。いくつかの実施形態では、複数の溝606a~606i内の個々の溝は、隣接する溝606a~606iとは異なる方向に配向され、かつ異なる断面形状を有する。
【0090】
各リング内の溝606a~606iの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝606a~606iは、コントローラが溝606a~606iのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝606a内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝606b内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝606c内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝606d内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝606e内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝606f内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝606g内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝606h内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第9の溝606i内の個々の溝620はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝606cおよび第9の溝606iは一緒に制御され、基板102上の同様の径方向位置に放射エネルギーを向けるように形作られる。
【0091】
図7Aは、下側ランプモジュール145cの第3の実施形態の平面図を示している。下側ランプモジュール145cは、リフレクタ本体700と複数の下側ランプ143(図1)とを含む。リフレクタ本体700は上面702に形成された複数の溝706a~706iを含む。上面702は、リフレクタ本体700の第1の表面として記載されることがある。下面703(図7B)は、上面702とは反対側に配設され、第2の表面として記載されることがある。下面703は上面702と平行である。上面702は複数の溝706a~706iを含む。
【0092】
複数の溝706a~706iはそれぞれ、溝706a~706iそれぞれの方向に沿って延在する水平ランプを保持するように構成される。複数の溝706a~706iそれぞれの壁716は、ほぼ楕円形、円形、放物線形、または卵形の断面を有し、ランプが放出したエネルギーを堆積チャンバ100内の基板に向けて方向付けるように構成される。
【0093】
いくつかの実施形態では、リフレクタ本体700は、アルミニウムまたは鋼などの反射性材料で形成される。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体700は、アルミニウムまたは鋼などの第1の材料から形成され、第2の材料でめっきされる。第2の材料は、銅、ニッケル、真ちゅう、ブロンズ、銀、金、アルミニウム、または上記材料の合金のいずれか1つであってもよい。第2の材料は、反射性を増加させるために研磨されてもよい。いくつかの実施形態では、リフレクタ本体700の全体が第2の材料で形成される。上面702は、約700nm~約1000nmまたは約1000nm~約15000nmなど、約700nm~約15000nmの波長に対して、約98%超過など、約90%を超える反射率を有してもよい。上面702は、第2の材料から作られるかまたは第2の材料でコーティングされる。
【0094】
複数の溝706a~706iは、上面702に沿って同心リングの部分を形成するように配置される。第1のリングは、複数の第1の溝706aおよび複数の第2の溝706bによって形成される。第2のリングは、複数の第3の溝706cおよび複数の第4の溝706dによって形成される。第3のリングは、複数の第5の溝706eおよび複数の第6の溝706fによって形成される。第4のリングは、複数の第7の溝706g、複数の第8の溝706h、および複数の第9の溝706iによって形成される。複数の溝706a~706iはそれぞれ、複数の個々の溝720から形成される。個々の溝720はそれぞれ、直線溝であり、直線状ランプを中に配設するように構成される。個々の溝720それぞれの直線長さは、約50mm~約150mmなど、約35mm~約175mmである。個々の溝720それぞれの直線長さは、基板の所定の環状体内の均一な加熱ができ、下側ランプモジュール145c内のランプの数も低減するように選定される。下側ランプモジュール145c内のランプの数を低減することで、コストが低減され、保守管理が単純になり、リフレクタ本体700を通って形成される孔708の数が低減される。
【0095】
複数の溝706a~706i内の個々の溝720はそれぞれ、貫通して形成された少なくとも1つの孔708を有する。孔708は、溝706a~706iのうち1つの底部から上面703まで延在し、ランプの電気接続を貫通させて配設できるようにする。本明細書に示されるように、溝706a~706iの個々の溝720はそれぞれ、2つの孔708など、少なくとも2つの孔708を含む。孔708はそれぞれ、1つの孔708が個々の溝720のうち1つの溝の1つの遠位端に位置し、第2の孔708が同じ個々の溝720の反対側の遠位端に位置するように、溝706a~706iの個々の溝720の遠位端に近接して位置する。電気的支持を提供することに加えて、孔708は、溝706a~706iそれぞれの中に配設されたランプの機械的支持を可能にするのに役立ってもよい。
【0096】
個々の溝720内の直線状ランプはそれぞれ、フィラメント705(明瞭にするため、8つが仮想線で示される)を含む。フィラメント705は、本明細書の個々の溝720のうちいくつかに示され、個々の溝720それぞれに対する直線状ランプフィラメントの位置を示している。フィラメント705は、溝706a~706iに形成された2つの孔708の間に配設される。
【0097】
開口部710は、溝706a~706iおよびリフレクタ本体700の中間に配設される。開口部710は、リフレクタ本体700の上面702から下面703まで延在する通路である。開口部710は、基板支持体106の軸体118が貫通することを可能にする。開口部710は、第1の溝706aと第2の溝706bとの間など、溝の第1のリングの内部に配設される。開口部710は、リフレクタ本体700の中心を通り、軸線Aを中心にして配設される。
【0098】
複数の第1の溝706a、複数の第2の溝706b、複数の第3の溝706c、複数の第4の溝706d、複数の第5の溝706e、複数の第6の溝706f、複数の第7の溝706g、複数の第8の溝706h、および複数の第9の溝706iのそれぞれを形成する、2~5の個々の溝720があってもよい。複数の第1の溝706a、複数の第2の溝706b、複数の第3の溝706c、複数の第4の溝706d、複数の第5の溝706e、複数の第6の溝706f、複数の第7の溝706g、複数の第8の溝706h、および複数の第9の溝706iのそれぞれを形成する、2~5の個々の溝720があってもよい。第1の溝706a、第2の溝706b、第3の溝706c、第4の溝706d、第5の溝706e、第6の溝706f、第7の溝706g、第8の溝706h、または第9の溝706iのそれぞれを備える、個々の溝720の数は、基板上における所望の放射分布に応じて変わる。
【0099】
溝706a~706iのうち個々の溝720それぞれのパターン/位置によって、堆積チャンバ100内を良好に熱制御することができる。溝706a~706iは、第1の断面Sなどの面にわたって対称的であるように分配される。溝706a~706iはまた、リフレクタ本体700を通る他の面にわたって対称的であってもよい。
【0100】
第1の溝706aおよび第2の溝706bは、第1の溝706aがほぼ半円の形状を形成し、第2の溝706bが第2のほぼ半円の形状を形成するように位置付けられる。2つの半円形状の端部は、第1のリングを形成するように位置合わせされる。第1の溝706aが2つの個々の溝720を含み、第2の溝706bが2つの個々の溝720を含むようにそれぞれ示されているが、他の数の第1の溝706aおよび第2の溝706bも想定される。
【0101】
いくつかの実施形態では、複数の第3の溝706cおよび複数の第9の溝706iはそれぞれ、第3の溝706cおよび第9の溝706iそれぞれを直線面が通るように、同じ軸線に沿って位置合わせされる。堆積チャンバ100は、第3の溝706cおよび第9の溝706iが処理容積136を通るガス流の方向に沿って位置合わせされるようにして、配向されてもよい。
【0102】
第4の溝706dは、1つまたは複数の個々の溝720が第3の溝706cのどちらかの側に配設され、第2のリングを形成するようにして、位置合わせされた第3の溝706cの間に配設される。図7Aに示される実施形態では、合計4つの第4の溝706dが2つの個々の溝720のグループに配置されるようにして、第4の溝706dのうち2つの個々の溝720が第3の溝706cそれぞれの間に配設される。
【0103】
第5の溝706eおよび第6の溝706fは、第5の溝706eの個々の溝720それぞれの間に第6の溝706fの個々の溝720があるようにして、互い違いにされて第3のリングを形成する。第5の溝706eが4つ、第6の溝706fが4つあるなど、第5の溝706eおよび第6の溝706fは等しい数である。
【0104】
第7の溝706gおよび第8の溝706hも第4のリング内で互い違いにされる。第7の溝706gおよび第8の溝706hは、第9の溝706iのどちらかの側に配設される。4つの第7の溝706gおよび4つの第8の溝706hがある。
【0105】
いくつかの実施形態では、より多数のセットもしくは少数のセットの溝706a~706iがあるか、または溝706a~706iの各セット内にある個々の溝720の数が変更されるように、溝706a~706iの他の配置があってもよい。
【0106】
図7Bは、下側ランプモジュール145cの第3の実施形態の断面図を示している。断面は、面7B-7Bに沿って取っており、リフレクタ本体700を半分に分割している。溝706a~706iはそれぞれ軸線Aを中心としている。溝706a~706iはそれぞれ、基板102の異なる部分に放射エネルギーを向けるように構成される。1つまたは複数の第1の溝706aおよび1つまたは複数の第2の溝706bは第1のリングを形成するが、1つまたは複数の第1の溝706aおよび1つまたは複数の第2の溝706bは、1つまたは複数の第1の溝706aおよび1つまたは複数の第2の溝706bそれぞれの中に配設されたランプを、基板102上の異なる径方向位置に向けて配向できるようにするため、異なる断面形状を有する。溝706a~706iそれぞれの壁716は、溝706a~706iの断面形状を形成するものである。溝706a~706iそれぞれの壁716は、楕円、円、長円、放物線、卵形、双曲線、または他の好適な曲線形状の少なくとも一部分の断面形状を形成する。
【0107】
1つまたは複数の第1の溝706aの壁716は、1つまたは複数の第2の溝706bの壁716とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第3の溝706cの壁706は、第4の溝706dの壁716とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第5の溝706eの壁716は、1つまたは複数の第6の溝706fの壁716とは異なる断面形状を有する。1つまたは複数の第7の溝706gの壁716は、1つまたは複数の第8の溝706hの壁716とは異なる断面形状を有する。同様に、1つまたは複数の第9の溝706iの壁716は、第7の溝706gまたは第8の溝706hの壁716のいずれとも異なる断面形状を有する。
【0108】
1つまたは複数の第1の溝706aの断面は、光を第1の方向に集中させ、第1の方向は垂直面に対して第1の角度θ23を有し、垂直面は軸線Aに平行である。1つまたは複数の第2の溝706bの断面は、光を第2の方向に集中させ、第2の方向は垂直面に対して第2の角度θ24を有する。1つまたは複数の第3の溝706cの断面は、光を第3の方向に集中させ、第3の方向は垂直面に対して第3の角度θ25を有する。1つまたは複数の第4の溝706dの断面は、光を第4の方向に集中させ、第4の方向は垂直面に対して第4の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第5の溝706eの断面は、光を第5の方向に集中させ、第5の方向は垂直面に対して第5の角度θ26を有する。1つまたは複数の第6の溝706fの断面は、光を第6の方向に集中させ、第6の方向は垂直面に対して第6の角度θ27を有する。1つまたは複数の第7の溝706gの断面は、光を第7の方向に集中させ、第7の方向は垂直面に対して第7の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第8の溝706hの断面は、光を第8の方向に集中させ、第8の方向は垂直面に対して第8の角度(図示なし)を有する。1つまたは複数の第9の溝706iの断面は、光を第9の方向に集中させ、第9の方向は垂直面に対して第9の角度θ28を有する。
【0109】
第1の角度θ23は第2の角度θ24とは異なる。第3の角度θ25は第4の角度(図示なし)とは異なる。第5の角度θ26は第6の角度θ27とは異なる。第7の角度(図示なし)は、第8の角度(図示なし)および第9の角度θ28とは異なる。いくつかの実施形態では、複数の溝706a~706i内の個々の溝は、隣接する溝706a~706iとは異なる方向に配向され、かつ異なる断面形状を有する。
【0110】
各リング内の溝706a~706iの各セットは、ウェハに沿った異なる径方向位置にエネルギーを向けるように形作られるので、高度な熱制御ができるようになる。溝706a~706iは、コントローラが溝706a~706iのうちいくつかを同時に制御するように、グループ化されてもよい。第1の溝706a内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第2の溝706b内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝706c内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第4の溝706d内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第5の溝706e内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第6の溝706f内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第7の溝706g内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第8の溝706h内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第9の溝706i内の個々の溝720はそれぞれ一緒に制御される。第3の溝706cおよび第9の溝706iは一緒に制御され、基板102上の同様の径方向位置に放射エネルギーを向けるように形作られる。
【0111】
本明細書に記載する上側ランプモジュール155a~cおよび下側ランプモジュール145a~cはそれぞれ、溝の4つのリングを有するが、他の数のリングも想到される。いくつかの実施形態では、3つのリングのみが利用されるか、5つのリングが利用されるか、または6つのリングが利用される。加えて、リングそれぞれの径方向位置は、基板上における良好な熱分布をもたらすように調節することができる。
【0112】
図8Aは、図1の堆積チャンバ100内で使用される直線状ランプ800aを示している。直線状ランプ800aは、図4A図7Bの実施形態のいずれかで使用されてもよい。直線状ランプ800aは、直線状電球802と、1つまたは複数のアーム804と、1つまたは複数の電気的接続806とを含む。直線状ランプ800aは赤外線(IR)ハロゲンランプである。直線状電球802は、フィラメント(図示なし)が中に配設された円筒状の電球である。直線状電球802は、堆積チャンバ100内に位置付けたとき、IR光などの放射エネルギーを基板102に向けて放射するように構成される。
【0113】
1つまたは複数のアーム804は直線状電球802から延在する。図8Aに示されるように、2つのアーム804があり、1つのアームが直線状電球802の各遠位端から延在する。2つのアーム804は、直線状電球802が延在する方向に対して直角の方向に延在する。2つのアーム804は、同じ方向に延在し、孔408、508、608、708を貫通するように構成される。アーム804それぞれの端部には、電気的接続806がある。電気的接続806は、ソケットもしくは他の電源に差し込まれるかまたは結合されるように構成される。電気的接続806は、直線状電球802内のフィラメントに電気的に結合され、直線状ランプ800aに給電できるようにする。
【0114】
図8Bは、図1の堆積チャンバ内で使用される曲線状ランプ800bを示している。曲線状ランプ800bは、図2A図3Bの実施形態のいずれかで使用されてもよい。曲線状ランプ800bは、曲線状電球808と、1つまたは複数のアーム810と、1つまたは複数の電気的接続812とを含む。曲線状電球808は、リングの少なくとも一部分、例えば円弧を形成するように形作られた管状の電球である。曲線状電球808は、中に配設されたフィラメント(図示なし)を含む。曲線状電球808は、堆積チャンバ100内に位置付けたとき、放射エネルギーを基板102に向けて放射するように構成される。
【0115】
1つまたは複数のアーム810は曲線状電球808から延在する。図8Bに示されるように、2つのアーム810があり、1つのアームが曲線状電球808の面に直交する曲線状電球808の各遠位端から延在する。2つのアーム810は、曲線状電球808が延在する方向に対して直角の方向に延在する。2つのアーム810は、同じ方向に延在し、孔208、308を貫通するように構成される。アーム810それぞれの端部には、電気的接続812がある。電気的接続812は、ソケットもしくは他の電源に差し込まれるかまたは結合されるように構成される。電気的接続812は、曲線状電球808内のフィラメントに電気的に結合され、曲線状ランプ800bに給電できるようにする。
【0116】
本明細書に記載した実施形態は、基板の加熱をより制御できるようにし、熱サイクリングを減少させ、ランプの寿命を延ばす。複数の区域を有する溝リングそれぞれによって、基板の異なる径方向位置にわたる放射照度ピークをより良く制御することができる。溝およびしたがって溝の中に配設されるランプの分布は、基板上の位置の熱サイクリングを低減するようにさらに構成される。熱サイクリングを低減することによって、他の直線状ランプの配置と比較して、基板上の高温/低温スポットの頻度および強度の両方が低減される。
【0117】
上記は本開示の実施形態を対象とするが、本開示の基本的範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態およびさらなる実施形態が考案されてもよく、それら実施形態の範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
【国際調査報告】