(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】半導体製造用前駆体のためのアンプル
(51)【国際特許分類】
C23C 16/448 20060101AFI20240621BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
C23C16/448
H01L21/31 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579488
(86)(22)【出願日】2022-06-13
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 US2022033187
(87)【国際公開番号】W WO2023278129
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デュラン, ウィリアム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, ケンリック
(72)【発明者】
【氏名】クォン, ギャリー ケイ.
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA01
4K030LA12
4K030LA15
5F045AA03
5F045AA15
5F045EE01
5F045EE02
5F045EE04
(57)【要約】
半導体製造用前駆体のためのアンプルとその使用方法が記載される。アンプルは、入口ポートと出口ポートとを備えた容器を含む。容器内の交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁が前駆体材料を含む長手方向のフローチャネルを画定するように配置され、該長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路が、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にし、ここで、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の通路はキャビティの上部に位置している。流路が長手方向のフローチャネルと通路とによって画定され、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れる。1つ以上の実施形態では、前駆体材料は固体である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造用の前駆体材料のためのアンプルであって、
前記前駆体材料を保持するように構成された前駆体キャビティを画定する容器、
前記前駆体キャビティと流体連結している、入口ポートと出口ポート、
前記前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置された交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁と、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にする前記長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路であって、前記第1の通路が前記前駆体キャビティの下部に位置し、前記第2の通路が前記キャビティの上部に位置する、交互の第1の通路及び第2の通路、並びに
キャリアガスが前記前駆体材料と接触して流れる、前記長手方向のフローチャネルと前記通路とによって画定された流路
を備えている、アンプル。
【請求項2】
底面を有するリッドを備えており、前記容器が前記前駆体キャビティを画定する底壁と側壁とを含み、前記リッドの前記底面が前記容器の前記側壁と接触している、請求項1に記載のアンプル。
【請求項3】
前記リッドが、前記底壁及び前記側壁とは別個の構成要素である、請求項2に記載のアンプル。
【請求項4】
前記流路が曲がりくねっている、請求項1に記載のアンプル。
【請求項5】
前記第1の通路が前記第2の通路のいずれとも重ならない、請求項1に記載のアンプル。
【請求項6】
1から10個の範囲の前記第1の細長い壁と、1から10個の範囲の前記第2の細長い壁とを備えている、請求項1に記載のアンプル。
【請求項7】
固体前駆体が前記前駆体キャビティ内に配置される、請求項1に記載のアンプル。
【請求項8】
前記アンプルが単一の入口と単一の出口とを備えている、請求項1に記載のアンプル。
【請求項9】
第1の細長いバッフルの第1のセットが前記第1の細長い壁と前記第1の通路とを備えており、第2の細長いバッフルの第2のセットが前記第2の細長い壁と前記第2の通路とを備えている、請求項1に記載のアンプル。
【請求項10】
前記第1の細長いバッフルの各々が合計1から10個の開口部を備えており、前記第2の細長いバッフルの各々が独立して合計1から10個の開口部を備えている、請求項9に記載のアンプル。
【請求項11】
半導体製造に用いられるキャリアガスと前駆体材料との蒸気混合物を分配するためのアンプルであって、
底壁、側壁、及びリッドを有する容器であって、
前記容器が、固体前駆体を保持するように構成された前駆体キャビティを画定し、前記前駆体キャビティの高さ(H)が前記リッドの底面から前記底壁の上面まで及ぶ、容器、
前記前駆体キャビティと流体連結した、単一の入口ポートと単一の出口ポート、並びに
前記前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置された交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁と、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にする前記長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路であって、前記第1の通路が前記前駆体キャビティの下部に位置し、前記第2の通路が前記前駆体キャビティの上部に位置し、かつ前記第1の通路が前記第2の通路のいずれとも重ならない、交互の第1の通路及び第2の通路、並びに
前記長手方向のフローチャネルと前記通路とによって画定された曲がりくねった流路であって、キャリアガスが前記前駆体材料と接触して流れる、流路
を備えている、アンプル。
【請求項12】
前記リッドが、前記底壁及び前記側壁とは別個の構成要素である、請求項11に記載のアンプル。
【請求項13】
1から10個の範囲の前記第1の細長い壁と、1から10個の範囲の前記第2の細長い壁とを備えている、請求項11に記載のアンプル。
【請求項14】
第1の細長いバッフルの第1のセットが前記第1の細長い壁と前記第1の通路とを備えており、第2の細長いバッフルの第2のセットが前記第2の細長い壁と前記第2の通路とを備えている、請求項11に記載のアンプル。
【請求項15】
前記第1の細長いバッフルの各々が合計1から10個の開口部を備えており、前記第2の細長いバッフルの各々が独立して、合計1から10個の開口部を備えている、請求項14に記載のアンプル。
【請求項16】
前記曲がりくねった流路の長さが、前記前駆体材料による前記キャリアガスの飽和に有効である、請求項11に記載のアンプル。
【請求項17】
前駆体の流れを提供する方法であって、
前駆体材料を有するアンプルの入口ポートを通してキャリアガスを流すこと、
前記アンプル内で前記前駆体材料と接触する前記キャリアガスの流れを、交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁と、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にする前記長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路とによって画定される一連の長手方向のフローチャネルを通して導くことであって、前記キャリアガスが前記前駆体材料と接触して流れ、前記第1の通路が前記前駆体キャビティの下部に位置し、前記第2の細長い通路が前記キャビティの上部に位置すること、並びに
出口ポートを通して前記アンプルから前記キャリアガスと前駆体とを流すこと
を含む、方法。
【請求項18】
前記前駆体材料が固体形態である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記流路の長さが、前記前駆体材料による前記キャリアガスの飽和に有効である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の通路が前記第2の通路のいずれとも重ならない、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、半導体製造用前駆体のためのアンプル、並びに半導体製造用前駆体を使用する方法に関する。特に、本開示は、例えば固体前駆体材料などの前駆体材料用の曲がりくねった流路を提供するためのアンプル及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体業界では、液体又は固体形態で提供される、化学気相堆積(CVD)及び原子層堆積(ALD)プロセス用の化学薬品の種類が増加している。前駆体は通常、単一の入口と単一の出口とを備えた密閉容器又はアンプル内にある。
【0003】
固体化学前駆体は、堆積/エッチングプロセス用に容器(アンプル)からリアクタへと輸送(すなわち、供給)される。通常、固体材料は蒸気圧が低く、マスフローコントローラ及び他の供給機構を使用することができず、アンプルから材料を移動させるためにはキャリアガスが必要になる。蒸気圧の低い前駆体は、蒸発又は昇華した前駆体をアンプルからプロセスリアクタへと運ぶために、キャリアガスを使用することがよくある。しかしながら、標準的なアンプル設計では、揮発又は昇華した材料でキャリアガスが飽和しないのが一般的である。これらの飽和していないキャリア流は従来、次の2つの方法:高速ジェットを使用して、ゆっくり拡散する境界層のサイズを小さくする方法、又は固体で満たされたトレイ上にガスを流すことにより、ガスと固体との間の滞留時間を長くする方法を使用して増強されてきた。
【0004】
ウエハでの反応速度は気相濃度に依存し、したがって、プロセス条件を改善するためには輸送速度を高めることが望ましい。
【0005】
概して、当技術分野では、キャリアガスを前駆体で飽和又はほぼ飽和させ、前駆体の一貫した供給を提供する適切な流路を有するアンプル、並びにその製造方法及び使用方法が必要とされている。プロセス条件を改善することも継続的に必要とされている。特に、コンフォーマルプロセスでは高濃度の前駆体に依拠する、オン・ウエハの高アスペクト比構造のための前駆体の供給を改善することが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
1つ以上の実施形態は、半導体製造用前駆体のためのアンプルを対象とする。アンプルは、前駆体を保持するように構成されたキャビティを画定する容器を含む。入口ポート及び出口ポートは両方とも、キャビティと流体連結している。交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁は、前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置され、長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路は、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にし、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の通路はキャビティの上部に位置する。流路は、長手方向のフローチャネルと通路とによって画定され、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れる。
【0007】
本開示の追加の実施形態は、半導体製造に用いられるキャリアガスと前駆体との蒸気混合物を分配するためのアンプルを対象とする。アンプルは、底壁、側壁、及びリッドを有する容器を備えており、この容器は、キャビティの高さ(H)がリッドの下面から底壁の上面まで及ぶように、前駆体を保持するように構成されたキャビティを画定する。単一の入口ポート及び単一の出口ポートは両方とも、キャビティと流体連結している。アンプルは、前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置された交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁と、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にする長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路とを含み、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の通路は前駆体キャビティの上部に位置し、第1の通路は第2の通路のいずれとも重ならない。曲がりくねった流路が長手方向のフローチャネルと通路とによって画定され、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れる。
【0008】
本開示のさらなる実施形態は、前駆体の流れを提供する方法を対象とする。キャリアガスは、中に前駆体材料を有するアンプルの入口ポートを通って流れる。アンプル内で前駆体材料と接触するキャリアガスの流れは、交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁と、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にする長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路とによって画定される一連の長手方向のフローチャネルを通って導かれ、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れ、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の細長い通路はキャビティの上部に位置する。キャリアガス及び前駆体は、出口ポートを通ってアンプルから流出する。
【0009】
本発明の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本発明のより具体的な説明は、実施態様を参照することによって得ることができ、その幾つかは添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことに留意されたい。なぜなら、本発明は、他の同等に有効な実施形態を認めうるからである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態による「外側から外側への流れ」の構成を有するアンプル及び付随するマニホールドの断面図である。
【
図2】1つ以上の実施形態による容器のみの
図1の線Z-Z’に沿った抜粋断面図である。
【
図3】1つ以上の実施形態による固体前駆体材料を含むアンプルの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面において、類似の構成要素及び/又は特徴部は、同一の参照符号を有しうる。さらには、同じ種類のさまざまな構成要素は、参照符号の後に、ダッシュ、及び類似の構成要素間を区別する第2の符号を続けることによって区別することができる。第1の参照符号のみが本明細書において用いられている場合、この説明は、第2の参照符号に関係なく、同じ第1の参照符号を有する同様の構成要素のいずれか1つに適用可能である。図中の構成要素の網掛けの陰影は、さまざまな部品の視覚化に役立てることを目的としており、必ずしもさまざまな構成材料を示すものではない。
【0012】
本発明の幾つかの例示的な実施形態について説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されている構造物又はプロセス工程の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、さまざまな方法で実施又は実行可能である。
【0013】
半導体プロセス用の新しい材料が研究されるにつれて、新しい化学前駆体の需要が増加しているが、その多くは揮発性が低く、固体であることが多い。蒸気圧の低い、例えば固体などの前駆体は、供給される蒸気濃度が低いことに起因して、高表面積の3D構造上で形状適合性が低下しやすくなる。通常、アンプルの温度を上昇させることによって濃度を高めることができるが、多くの前駆体には、熱分解に起因して、最高温度の制限がある。
【0014】
蒸気圧の低い前駆体、例えば固体材料のプロセスリアクタの供給ストリームへの輸送は、キャリアガスと固体との間の滞留時間に依存する。飽和した供給ストリームはプロセスの安定性を促進し、その濃度が高いほど、ウエハ表面での反応に優れている。例えば、アンプル内で長手方向に広がる構造など、垂直壁又はバッフルを備えて設計されたアンプルは、粒状又はペレット化された固体のボイドスペースにキャリアガスを強制的に通し、キャリアガスがバッフルによって画定されたアンプルのチャネルを通じて曲がりくねった経路を通過するときに乱流、混合、拡散を促進する。有利なことに、本明細書の設計は、滞留時間を最大化するために粒状固体床にガスを強制的に通過させることによって、ガス/固体界面の破壊を促進する。有利なことに、本明細書の設計は、容易な補充も促進する。本開示の幾つかの実施形態は、前駆体の供給のために、アンプルの入口から出口までのキャリアガスのための曲がりくねった流路を有利に提供する。
【0015】
曲がりくねった流路(すなわち流れ方向の変化を含む流路)を有する流路により、キャリアガスが、十分な滞留時間をかけて、蒸発した、及び/又は昇華した、及び/又は取り込まれた前駆体で部分的からほぼ完全に飽和することを可能にする。本明細書で「飽和した」とは、さまざまな程度の飽和を考慮したものである。
【0016】
低蒸気圧前駆体とは、大気条件下では容易に蒸発しない材料を指すものと理解される。低蒸気圧前駆体は、通常、10Torr未満、より一般的には1Torr未満の蒸気圧を有する。幾つかの用途では、キャリアガスを使用して、低蒸気圧の材料をアンプルからリアクタに供給する。低蒸気圧の材料は通常、蒸気圧を高めるために熱を必要とする。「金属塩化物」及び/又は「有機金属前駆体」は、このような低圧材料の例である。
【0017】
1つ以上の実施形態では、設計は、1.2Lから4Lの範囲のアンプル容積、並びにそれらの間のすべての値及び部分範囲についてのものである。
【0018】
本明細書のアンプルのさらなる利点には、標準的なアンプルの幾何学形状に顕著な影響を与えることなく固体材料の濃度を高める能力が含まれる。より高い濃度を使用することにより、プロセスウィンドウを広げ、高アスペクト比構造の堆積/エッチング性能を向上させることができる。さらには、これらの設計により、前駆体の大量供給が可能となる。加えて、上部が開いたリッドを備えたこの設計には、粒状固体を容易に加えることができるが、これは粉末化又は焼結した固体では通常不可能である。キャリアガスが最も抵抗の少ない経路をたどるクロスフロー型のアンプル設計とは異なり、本明細書の設計ではキャリアガスが曲がりくねった経路を通過し、アンプル全体にわたり方向を変える。キャリアガスは固体ペレット間のボイドスペースを通って浸透し、あらゆる面の表面から材料を蒸発させる。ガスを固体前駆体床に強制的に通過させることにより、ゆっくりと拡散する停滞層が破壊され、アンプル内のキャリアガスの滞留時間が延長され、供給される濃度が増加する。
【0019】
1つ以上の実施形態では、固体化学前駆体を優先的にふるいにかけて、より大きい顆粒又はペレットを取得及び/又は形成し、これらをアンプル、例えば鋼製アンプルに詰める。キャリアガスを顆粒床又はペレット床に強制的に通過させる。固体表面から蒸発した材料はキャリアガス流によって取り込まれ、アンプルからプロセスリアクタへと運び出される。結果として生じるキャリアガスの濃度は、固体全体にわたる滞留時間、顆粒を取り囲む境界層のサイズ、及びガスが相互作用する表面積に依存するであろう。
【0020】
顆粒床及び容器のヘッドスペースを通る流れを導くために、壁及び/又はバッフルがアンプルに挿入される。さらなるバッフルを追加して、拡散とヘッドスペースの混合が生じるサブコンパートメントの数を増加させ、ガスがアンプル出口に向かって通過する際の飽和度を高めることができる。1つ以上の実施形態では、壁及び/又はバッフルは、ガス流を導くために、密封用Oリングを使用して各サブコンパートメントを隔離する。流れを導くために壁と通路が用いられる。1つ以上の実施形態では、壁が容器内に配置されてフローチャネルを形成し、壁のない通路によってフローチャネル間の流体連結が可能となる。1つ以上の実施形態では、バッフルは、壁と通路の両方を含む。例えば、バッフルは、例えば鋼などの材料の不浸透性本体であるバッフル壁と、ガス流を導くためにその中に画定されている1つ以上の開口部とを備えることができる。通路及び壁、及び同様にバッフル壁内の孔の位置は、アンプルの出口ポートに到達するまで、流れがアンプルの底端に向かって、次にアンプルの上端に向かって交互に強制的に通過するような位置にある。
【0021】
概して、アンプルは、前駆体材料を保持するように構成された前駆体キャビティを画定する容器;並びに、前駆体キャビティと流体連結している入口ポート及び出口ポートを含む。交互の第1の細長いバッフル及び第2の細長いバッフルは、前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置され、長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路は、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にし、ここで、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の通路はキャビティの上部に位置する。流路が長手方向のフローチャネルと通路とによって画定され、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れる。
【0022】
1つ以上の実施形態では、アンプルは、底壁、側壁、及びリッドを有する容器であって、前駆体キャビティの高さ(H)がリッドの底面から底壁の上面まで及ぶように、固体前駆体を保持するように構成された前駆体キャビティを画定する、容器;並びに、前駆体キャビティと流体連結している、単一の入口ポート及び単一の出口ポートを含む。交互の第1の細長い壁及び第2の細長い壁は、前駆体材料を含む一連の長手方向のフローチャネルを画定するように配置され、長手方向のフローチャネルの各々の間の交互の第1の通路及び第2の通路は、隣接する長手方向のフローチャネル間の流体連結を可能にし、ここで、第1の通路は前駆体キャビティの下部に位置し、第2の通路は前駆体キャビティの上部に位置し、第1の通路は第2の通路のいずれとも重ならない。曲がりくねった流路が長手方向のフローチャネルと通路とによって画定され、そこを通ってキャリアガスが前駆体材料と接触して流れる。
【0023】
1つ以上の実施形態では、流路は、入口ポートと連通する第1の外側チャネルから出口ポートと連通する第2の外側チャネルまで進み、これは「外側から外側への流れ」の構成と呼ばれることがある。1つ以上の実施形態では、流路は、入口ポートと連通する内側チャネルから出口ポートと連通する1つ以上の外側チャネルまで進み、これは「内側から外側への流れ」の構成と呼ばれることがある。
【0024】
容器は、固体前駆体、壁及び/又はバッフル、並びにプロセス用途に適合する任意の適切な形状を有することができる。1つ以上の実施形態では、容器の形状は、円柱、直角プリズム、直方体、及び立方体から選択される。
【0025】
概して、本明細書で提供される流路は、キャリアガスを、開口部が重ならない細長いバッフルを通ってアンプルの底部に向かう流れとアンプルの上部に向かう流れとの交互の流れに強制的に通過させる。第1の細長い壁及び第2の細長い壁は、長手方向のフローチャネルを画定し、各々がある体積量の固体前駆体を含む。ガス流は、出口ポートと連通する最後のフローチャネルに到達するまで、フローチャネルからフローチャネルへと方向を変える。この方向の変化は、蒸発及び/又は昇華した前駆体とキャリアガスとの混合も促進する。バッフル内の通路及び/又は開口部は、キャリアガスが次のフローチャネルへと流れることを可能にする。本明細書におけるガス流への言及には、キャリアガスを単独で、あるいは取り込んだ、及び/又は蒸発した、及び/又は昇華した前駆体と組み合わせたキャリアガスが含まれる。
【0026】
図1は、一実施形態による「外側から外側への流れ」の構成を有するアンプル及び付随するマニホールドの断面図を示している。アンプル100及びマニホールド102は、試薬及び前駆体を含む半導体製造原材料の使用に適している。「前駆体」という用語は、アンプル100の内容物を説明するために用いられ、プロセス環境に流入する任意の試薬を指す。
【0027】
アンプル100は、底壁112、側壁114、及びリッド116を備えた容器110を含む。入口ポート120及び出口ポート130は、容器110の内壁によって画定される前駆体キャビティと流体連結している。1つ以上の実施形態では、アンプル100は、単一の入口ポート120と単一の出口ポート130とを含む。入口ポート120は、概して、適切な配管及び(一又は複数の)バルブを介してガス源「G」に接続することができるように構成され、適切なネジ接続又はシール接続を有することができる。1つ以上の実施形態では、ガス源「G」はキャリアガスである。1つ以上の実施形態では、キャリアガスは不活性である。出口ポート130もまた、キャビティと流体連結している。出口ポート130は、概して、ガスの流れ(これには、容器110から出て処理チャンバ(又は他の構成要素)「P」へと流れる、取り込まれた粒子が含まれうる)を可能にするために、適切な配管及び(一又は複数の)バルブを含むラインに接続することができるように構成される。出口ポート130は、ガスラインを接続可能にするように、溶接又はネジ接続を有していてもよい。
【0028】
1つ以上の実施形態では、アンプルは、単一の入口と単一の出口とを含む。
図1の実施形態は入口ポートと出口ポートを各々1つずつ示しているが、特定の用途が必要な場合には、複数の入口ポートと出口ポートが存在していてもよい。他の設計に対応するために、入口ポートと出口ポートの位置を取り替えてもよい。
【0029】
1つ以上の実施形態では、入口ポート120、出口ポート130、又は入口ポート120と出口ポート130の両方は、リッド116を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート120、出口ポート130、又は入口ポート120と出口ポート130の両方は、側壁114を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート120はリッド116を通って延び、出口ポート130は側壁114を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート120は側壁114を通って延び、出口ポート130はリッド116を通って延びる。
【0030】
容器110によって画定されたキャビティの高さ(H)は、リッド116の下面から底壁112の上面まで及ぶ。キャビティ118は、高さ「H」の中間点に位置する中心線164を有する。
【0031】
入口ポート120は、通路121の断面幅を規定する内径を有する通路121を有し、入口ポート120はリッド116を通って延びる。通路121は、供給源「G」から入ってくるある体積のキャリアガスを、概して118として示される前駆体キャビティ内へと導く。1つ以上の実施形態では、固体前駆体が前駆体キャビティ118内に配置される。1つ以上の実施形態では、固体前駆体は顆粒又はペレットの形態である。
【0032】
出口ポート130は、通路131の断面幅を規定する内径を有する通路131を有し、入口ポート130はリッド116を通って延びる。通路131は、ある体積の流出する取り込まれた及び/又は飽和したキャリアガスをアンプルから下流のプロセスチャンバ「P」へと導く。
【0033】
特にこの実施形態に関しては、キャビティ118内には、複数の細長いバッフル126a-126cによって画定された複数の長手方向のフローチャネル124a-124dがある。細長いバッフル126a-126cは各々、1つ以上の開口部(この図には示されていない)を含む。
【0034】
入口ポート120(及びその通路121)は第1の外側チャネル124aと流体連結し、出口ポート130(及びその通路131)は第2の外側チャネル124dと流体連結する。チャネル124b及び124cは内側チャネルである。
【0035】
幾つかの実施形態では、
図1に示されるように、リッド116は、底壁112及び側壁114とは別個の構成要素である。リッド116は、適切な形状の開口部を通して取り外し可能なボルトを使用して容器110の側壁114に接続することができ、ネジ付きボルトを容易に接続することができるようにネジ付き部分を有していてもよい。容器110内の前駆体150を変更又は追加できるように、ボルトを取り外して、リッド116を容器110から取り外すことができる。第1のシール152が側壁114の上面とリッド116の下面との間に配置され、液密シールを形成する。1つ以上の実施形態では、第1のシール152はOリングである。1つ以上の実施形態では、第1のシール152は金属ガスケットである。
【0036】
リッドは、外部ヒータとともに往復運動するための1つ以上の外面特徴部をさらに備えることができる。底壁は、外部ヒータによって往復運動するように構成することができる。1つ以上のジャケットヒータが側壁の周囲に設けられてもよい。
【0037】
底端又はリムにある複数の細長いバッフル126a-126cは、底壁112の上面に存在するか、又はその上面内で嵌合する。この実施形態では、それぞれのシール127a-127c、例えばOリングは、各バッフルの周囲、並びに底壁112及び側壁114及びリッド116の底面の周りに、液密の分離を提供する。このようにして、流れは、長手方向のフローチャネル間のバッフルの開口部に強制的に通過させられる。1つ以上の実施形態では、細長いバッフルは、1つ以上の外部源から熱を伝導するのに有効である。
【0038】
細長いバッフル126a-126cは、任意の適切な技法によって容器110内に位置決め、固定、又は別の方法で取り付けることができる。1つ以上の実施形態では、細長いバッフル126a-126cは、互いに独立して、容器の内面に締め具で締結される。
【0039】
設計に応じて、任意選択的に、第2のシールが底壁112の上部と側壁114の下面との間に配置され、液密シールを形成する。幾つかの実施形態では、第1のシール152及び第2のシールは、独立して、Oリング又は金属ガスケットである。
【0040】
幾つかの実施形態(図示せず)では、リッド116は、容器110の側壁114及び底壁112と一体的に形成することができる。
【0041】
異なるマニホールド構成をリッド116に接続して、アンプル100を処理チャンバに追加できるようにすることができる。幾つかの実施形態では、入口ライン170は入口ポート120に接続される。入口バルブ172は、ガス源「G」と入口ポート120との間の入口ライン170上に配置することができる。入口バルブ172は、リッド116と一体的に形成することも、別個の構成要素としてリッド116に接続することもできる。出口ライン180は出口ポート130に接続することができる。幾つかの実施形態の出口ライン180は、出口ポート130と処理チャンバ「P」との間に配置された出口バルブ182を含む。入口バルブ172及び出口バルブ182は、キャビティ118の内容物が容器110の外側の環境から隔離されるように、アンプル100を隔離するために使用することができる。幾つかの実施形態では、入口ライン170(例えば、174)及び/又は出口ライン180(例えば、184)に沿って、及び/又はそれらの間(例えば、190)に複数のバルブが存在する。バルブは手動バルブ又は空気圧バルブでありうる。
【0042】
次に、
図2は、容器110のみの
図1の線Z-Z’に沿って抜粋した断面図である。バッフル126bは、バッフル壁129bに複数の開口部128b(例えば、1つ以上)を含む。バッフル126bは、長手方向のフローチャネルを形成する。バッフル壁129bとリッド116、側壁114、及び底壁112との間に、例えばOリングなどのシール127bが存在する。バッフル壁129bの開口部128bは、隣接するバッフルの開口部とオフセットされており、バッフルの第1の構成の開口部がバッフルの第2の構成の開口部と重ならず、フローチャネルがバイパスされない。バッフルは、容器の内面に固定、例えば溶接することができる。バッフルは、アンプルをアセンブリする際に隣接するバッフルを固定するための締め具、例えばボルトを収容するための孔を備えて構成することができる。
【0043】
開口部は、所望の用途に基づいて形状及びサイズが決められる。1つ以上の実施形態では、開口部は円形である。1つ以上の実施形態では、バッフル壁には、1から10個の範囲の開口部がある。1つ以上の実施形態では、開口部は、各バッフル壁上の、各壁の幅に沿って離間した、複数の孔である。1つ以上の実施形態では、開口部はバッフル壁の軸方向の幅に及ぶ。1つ以上の実施形態では、バッフル壁の軸方向幅に及ぶ開口部は、100%未満から1%以上の距離、並びにそれらの間のすべての値及び部分範囲に及ぶ。
【0044】
バッフル126bは、バッフル壁129bの下部に1つ以上の開口部128bを配置する第1の構成を含む。すなわち、バッフル126bの長手方向中心線164に関して、開口部128bは中間点以下にあり、底壁112により近い。1つ以上の実施形態では、第1の構成のバッフルの開口部は、底壁112の上面からバッフルの長手方向距離の底部25%、又は20%、又は15%、又は10%、又は5%、又は1%以内に位置する。
【0045】
第1の構成のバッフルに隣接するバッフルの第2の構成は、バッフル壁の上部に1つ以上の開口部を配置する(
図2には示されていない)。すなわち、第2のバッフル(例えば、
図1の126a及び126c)の長手方向の中心線に関して、それぞれの開口部128a及び128cは、中心線以上にあり、リッド116により近い位置にあるであろう。1つ以上の実施形態では、第2の構成のバッフルの開口部は、リッド116の底面からバッフルの長手方向距離の上部25%、又は20%、又は15%、又は10%、又は5%、又は1%以内に位置する。
【0046】
第1の構成及び第2の構成の開口部はオフセットされる。一方の構成の開口部が中心線に配置されている場合、もう一方の構成の開口部は中心線には配置されないであろう。
【0047】
図3は、1つ以上の実施形態による、固体前駆体材料250を含むアンプル200の概略的な断面図を示している。固体前駆体材料250は床内にあり、固体前駆体材料250の顆粒又はペレットの間にボイドスペース256が存在する。長手方向のフローチャネル224a、224b、224c、224d、224e、224f、224g、224hを通るキャリアガス「G」の流路が、矢印A、B、C、D、E、F、及びGによって示されている。この実施形態では、第1の構成の4つの細長い壁226a、226c、226e、226gがあり、これらの壁はリッド216に直接的又は間接的に取り付けられており、一連のそれぞれの第1の通路228a、228c、228e、及び228gは、キャビティ218の中心線264の下にある。第1の通路228a、228c、228e、及び228gは、それぞれの細長い壁226a、226c、226e、226gの端部と、底壁212の上面のそれぞれの部分とによって画定される。また、この実施形態では、第2の構成の3つの細長い壁226b、226d、226fがあり、これらの壁は底壁212に直接的又は間接的に取り付けられており、一連のそれぞれの第2の通路228b、228d、及び228fは、キャビティ218の中心線264より上にあり、この中心線264は、リッド216の下面と底壁212の上面とによって画定されるキャビティの高さの中間点に位置する。第2の通路228b、228d、及び228fは、それぞれの細長い壁226b、226d、226fの端部と、リッド壁216の底面のそれぞれの部分とによって画定される。第1の通路は、隣接するフローチャネルの第2の通路とオフセットされており、したがって、重なり合わず、フローチャネルがバイパスされない。
【0048】
壁226a-226gは、任意の適切な技法によって容器210内に位置決め、固定、又は別の方法で取り付けることができる。1つ以上の実施形態では、壁226a-226gは、容器の内面に独立して溶接される。
【0049】
ガス流「G」は、入口ポート220及びその通路221から底壁212に向かって第1の外側チャネル224aに入る。第1の外側チャネル224aは、側壁114s1の第1の内面と壁226aの表面とによって画定される。矢印「A」は、壁226aの開口部228aを通って内側チャネル224bに入り、リッド216に向かう流れを示している。矢印「B」は、壁226bの開口部228bを通って内側チャネル224cに入り、底壁212に向かう流れを示している。矢印「C」は、壁226cの開口部228cを通って内側チャネル224dに入り、リッド216に向かう流れを示している。矢印「D」は、壁226dの開口部228dを通って内側チャネル224eに入り、底壁212に向かう流れを示している。矢印「E」は、壁226eの開口部228eを通って内側チャネル224fに入り、リッド216に向かう流れを示している。矢印「F」は、壁226fの開口部228fを通って内側チャネル224gに入り、底壁212に向かう流れを示している。矢印「G」は、壁226gの開口部228gを通って第2の外側チャネル224hに入り、出口ポート230及びその通路231に向かう流れを示している。第2の外側チャネル224hは、側壁114s2の第2の内面と壁226gの表面とによって画定される。
【0050】
1つ以上の実施形態では、アンプルは、単一の入口と単一の出口とを含む。
図3の実施形態は入口ポートと出口ポートを各々1つずつ示しているが、特定の用途が必要な場合には、複数の入口ポートと出口ポートが存在していてもよい。他の設計に対応するために、入口ポートと出口ポートの位置を取り替えてもよい。
【0051】
1つ以上の実施形態では、入口ポート220、出口ポート230、又は入口ポート220と出口ポート230の両方は、リッド216を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート220、出口ポート230、又は入口ポート220と出口ポート230の両方は、側壁214を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート120はリッド216を通って延び、出口ポート230は側壁214を通って延びる。1つ以上の実施形態では、入口ポート220は側壁214を通って延び、出口ポート230はリッド216を通って延びる。
【0052】
1つ以上の実施形態では、バッフルの相対位置は必要に応じて調整することができる。1つ以上の実施形態では、壁間の軸方向の距離は変化する。
【0053】
フローチャネルにおいて、ボイドスペース256を通って移動するキャリアガスは、固体前駆体250と接触し、それによりキャリアガスが前駆体の体積の表面上を通過する際に前駆体を取り込む及び/又は蒸発させる。各フローチャネル内にある間、キャリアガスは前駆体250と接触し続け、飽和する。
【0054】
したがって、フローチャネル224a-224hは、複数の曲がりくねった通路(224a-224g)と、出口通路(224h)とを含む。
【0055】
1つ以上の実施形態によれば、アンプルが最小量の前駆体を含んでいる場合、これはアンプル内の特定の前駆体とその物理的特性に依存する可能性があるが、キャリアガスは流路距離にわたって完全に飽和することが予想される。使用中にアンプル内の前駆体レベルの量が減少するにつれて飽和度が減少することは予想されない。
【0056】
図3における8つのフローチャネルの存在は限定的ではなく、チャネルの数はスペースの制約及び/又は前駆体の特性及び/又は設計の必要性に基づいて選択することができることが理解される。
【0057】
幾つかの実施形態では、入口ポート220を通って流路に沿ったガス流は、バブリングを必要とせずに前駆体を取り込む及び/又は蒸発及び/又は昇華させるのに十分である。十分な接触を維持するために前駆体250のレベルが減少するにつれて、処理中にガス流量を調整することができる。幾つかの実施形態のガス流は、熱源と組み合わせて、出口ポート230における前駆体250の凝縮を防止するのに十分な最大速度を有する。
【0058】
プロセス条件を監視するために、熱電対、質量流量計、及び圧力計を、本明細書で示される機器に含めることができる。1つ以上の実施形態では、入口ポートへのガス流を監視するために質量流量計が設けられる。1つ以上の実施形態では、熱電対がリッドに取り付けられる。1つ以上の実施形態では、圧力計が入口ライン及び/又は出口ラインに設けられる。幾つかの実施形態によるアンプル内の圧力範囲は、25torr以上150torr以下である。
【0059】
本明細書を通して「一実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「ある実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体のさまざまな箇所での「1つ以上の実施形態」、「ある特定の実施形態」、「一実施形態」、又は「ある実施形態」などの文言の表出は、必ずしも本発明の同一の実施形態を指すものではない。さらには、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ以上の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0060】
本明細書では発明は特定の実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は本発明の原理及び用途の単なる例示であることが理解されるべきである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の方法及び装置にさまざまな修正及び変形がなされうることは、当業者にとって明らかであろう。よって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある修正及び変形を含むことが意図されている。
【国際調査報告】