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特表2024-523617CCPプラズマまたはRPS洗浄によるSINの洗浄
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】CCPプラズマまたはRPS洗浄によるSINの洗浄
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240621BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101B
H01L21/302 101H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580436
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022035236
(87)【国際公開番号】W WO2023278388
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】17/362,925
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】ラマリンガム ジョシリンガム
(72)【発明者】
【氏名】カオ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィツキー イリア
(72)【発明者】
【氏名】ミラー キース エイ
(72)【発明者】
【氏名】グン ツァ-ジン
(72)【発明者】
【氏名】タン シャンミン
(72)【発明者】
【氏名】ラバン シェーン
(72)【発明者】
【氏名】シュミーディング ランディー ディー
(72)【発明者】
【氏名】フォースター ジョン シー
(72)【発明者】
【氏名】サヴァンダイア キランクマール ニーラサンドラ
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
5F004AA15
5F004BA03
5F004BA04
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB26
5F004BB29
5F004DA17
5F004DA23
5F004DA24
5F004DA26
5F045AA08
5F045AC11
5F045AC16
5F045BB14
5F045EB06
5F045EH13
5F045EH18
5F045EK07
5F045EM05
5F045EM09
(57)【要約】
物理的気相堆積処理チャンバが記載される。処理チャンバは、処理チャンバの頂部部分にあるターゲットバッキング板と、処理チャンバの底部部分にある基板支持体と、基板支持体の外周に配置された堆積リングと、シールドとを含む。基板支持体は、処理キャビティを形成するためにターゲットバッキング板からある距離だけ離間された支持面を有する。シールドは、処理キャビティの外側境界を形成する。チャンバ内洗浄方法も記載される。一実施形態では、本方法は、処理キャビティへの処理チャンバの底部ガス流路を閉鎖することと、底部ガス流路から不活性ガスを流すことと、シールドの開口部を通して処理キャビティ内に反応物を流すことと、処理キャビティから反応ガスを排出することとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバであって、
前記処理チャンバの頂部部分にあるターゲットバッキング板と、
前記処理チャンバの底部部分にある基板支持体であり、処理キャビティを形成するために前記ターゲットバッキング板からある距離だけ離間された支持面を有する、基板支持体と、
前記基板支持体の外周に配置された堆積リングであり、輪郭形状を有する外側部分を有する、堆積リングと、
前記処理キャビティの外側境界を形成し、前記処理チャンバの前記頂部部分に頂部シールド端を有し、前記処理チャンバの前記底部部分に底部シールド端を有するシールドであり、前記頂部端が前記ターゲットバッキング板の周囲に配置され、前記底部端が前記基板支持体の周囲に配置され、前記底部端が前記堆積リングの前記外側部分に対して相補的な形状を有する輪郭表面を含む、シールドと、
を備え、
前記処理チャンバの前記頂部部分が前記ターゲットバッキング板の周囲と前記シールドの前記頂部との間に頂部ガス流路を備え、
前記処理チャンバの前記底部部分が前記シールドと前記堆積リングとの間に底部ガス流路を備える、
処理チャンバ。
【請求項2】
前記堆積リングが前記ターゲットバッキング板と前記密封ブラケットとの間にあるように、前記ターゲットバッキング板から前記基板支持体の反対側に配置された密封ブラケットと、
前記シールドに接続されたベローズアセンブリと、
をさらに備え、
前記堆積リングおよび密封ブラケットが、前記密封ブラケットと前記堆積リングとの間に間隙がある処理位置と、前記密封ブラケットが前記ベローズアセンブリに接触する洗浄位置との間で移動可能である、
請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項3】
前記シールドの下方に配置されたシャッタディスクをさらに備え、前記基板支持体および前記シャッタディスクが、前記基板支持体が上方に移動して前記処理キャビティを形成するために、前記シャッタディスクが水平方向に移動する処理位置と、前記シャッタディスクが前記基板支持体と前記処理キャビティとの間の流体接続を遮断するために、前記基板支持体が下方に移動する洗浄位置との間で移動可能である、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項4】
前記処理位置にあるときに前記底部流路を通って前記処理キャビティと流体連結し、前記洗浄位置にあるときに前記底部流路を介して前記処理領域から隔離されるターボポンプハウジングをさらに備える、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項5】
前記頂部流路を通って前記処理領域と流体連結する粗引きポンプをさらに備える、請求項1に記載の処理チャンバ。
【請求項6】
前記粗引きポンプと前記処理キャビティとの間に粗引きバルブをさらに備え、前記粗引きバルブが、前記粗引きバルブが開いているときに前記処理キャビティから前記頂部流路を通って前記粗引きポンプへのガスの流れを可能にし、前記粗引きバルブが閉じているときに前記粗引きポンプへの流れを阻止するように構成されている、請求項5に記載の処理チャンバ。
【請求項7】
前記処理チャンバが、前記粗引きバルブが閉じているときに、前記頂部流路を通って前記処理領域へのガスの流れを可能にするように構成されている、請求項6に記載の処理チャンバ。
【請求項8】
前記粗引きバルブが、前記堆積リングおよび密封ブラケットが前記洗浄位置にあるときに閉じられている、請求項7に記載の処理チャンバ。
【請求項9】
前記シールド、前記ターゲットバッキング板、前記基板支持体、前記堆積リング、前記密封ブラケット、または前記ターボポンプハウジングのうちの1つまたは複数が、フッ化物ラジカルおよび/またはフッ素スパッタリングに対して耐性がある、請求項5に記載の処理チャンバ。
【請求項10】
チャンバ内洗浄方法であって、
処理キャビティへの処理チャンバの底部ガス流路を閉鎖することであり、前記処理キャビティが、前記処理チャンバが処理位置にあるときに、基板支持体、ターゲットバッキング板、およびシールドによって画定される、底部ガス流路を閉鎖することと、
不活性ガス入り口からチャンバ内に不活性ガスを流すことであり、前記チャンバが、前記基板支持体、接地ブラケット、前記シールド、アダプタ、およびチャンバ本体によって画定される、不活性ガスを流すことと、
反応物入り口から前記シールドの開口部を通して前記処理キャビティ内に反応物を流すことと、
頂部ガス流路を通して前記処理キャビティから前記反応物を排出することであり、前記頂部ガス流路が前記処理チャンバの頂部部分内に位置し、前記頂部ガス流路が前記シールドの上を通過する、前記反応物を排出することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記底部ガス流路を閉鎖することが、ベローズアセンブリに接触するようにシールブラケットを移動させることによって行われ、前記シールブラケットが、前記堆積リングが前記ターゲットバッキング板と前記シールブラケットとの間にあるように、前記ターゲットバッキング板から前記基板支持体の反対側に配置され、ベローズアセンブリが前記シールドに接続される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記底部ガス流路を閉鎖することが、
前記基板支持体を前記チャンバ内に移動させることと、
前記シールドの下方から前記処理キャビティ内にシャッタディスクをスライドさせて、前記チャンバを前記処理キャビティから遮断することと、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記反応物が、NF3、フッ化物ラジカル、水素(H2)、酸素(O2)、またはそれらの組合せを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記ターゲットのうちの1つまたは複数が40℃~65℃の範囲の温度に維持され、前記基板支持体が200℃~250℃の範囲の温度に維持され、または前記シールドが200℃~250℃の範囲の温度に維持される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記フッ化物ラジカルが、ペデスタルにRFバイアスを印加することによって形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
1リットルのNF3が前記処理キャビティ内に流される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記処理キャビティ内に100mTorr~1Torrの範囲の圧力で前記反応物を流すこと、または2Torr~3Torrの範囲の圧力で前記チャンバ内に前記不活性ガスを流すことのうちの1つまたは複数によって実行される、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記反応物がフッ化物ラジカルを含み、前記フッ化物ラジカルが遠隔プラズマ源においてNF3から生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記基板支持体、前記シールド、前記堆積リング、前記密封ブラケット、前記ベローズアセンブリ、または前記ターゲットバッキング板のうちの1つまたは複数をコーティング材料でコーティングすることをさらに含み、前記コーティング材料が、YF、YOF、AlOF、ZrO2F、ZrO2、AlOx、またはY23からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
SiNまたはその誘導体を含む蓄積材料を除去する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、電子デバイス製造の分野に関し、詳細には、集積回路(IC)製造に関する。詳細には、本開示の実施形態は、物理的気相堆積装置および物理的気相堆積装置のためのチャンバ内洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物理的気相堆積(PVD)中に、微粒子および汚染物質を含む材料がプロセスキット(例えば、シールド、エッジリング)上に蓄積する。プロセスキット上に形成された材料は、その後処理されるウエハを汚染する可能性があり、プロセスキット部品の除去および/または交換が必要となる。結果として、PVDによって厚いハードマスク膜を堆積させることは、頻繁な予防保守(PM)のために困難であり、これは、ウエハのスループットおよびコストに影響を与える。さらに、既存のハードウェアを使用して微粒子汚染に対する低い仕様を満たすことは極めて困難である。
【0003】
PVDチャンバを開けるたびに、汚染の機会およびスループットの問題が生じる。PVDチャンバは、ターゲットが消耗して、交換が必要になったときに開けられる。目標ライフサイクルごとに、PVDチャンバは、プロセスキット部品を交換するために何度も開けられることが多い。
【0004】
予防保守間の時間を長くするための他のアプローチとしては、加熱されたシールドを使用すること、プロセスキットをテクスチャリングすること、金属部品上に異なる材料コーティングを使用して熱膨張係数のマッチングを改善すること、および高応力膜に亀裂を入れることが挙げられる。しかしながら、これらのアプローチでさえ、2K未満のウエハしか処理することができず、それでもプロセスキットを頻繁に交換する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの化学気相堆積(CVD)チャンバは、堆積プロセスを実行する前に遠隔プラズマ源(RPS)を使用してチャンバを洗浄し、チャンバをコーティングする。しかしながら、チャンバ内のすべての金属部品を保護することは困難であるため、PVDチャンバでは遠隔プラズマ源洗浄は行われていない。
【0006】
したがって、当技術分野では、プロセスキットが全目標ライフサイクルを動作できるようにする方法および装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つまたは複数の実施形態は、処理チャンバを対象とする。一部の実施形態において、処理チャンバは、処理チャンバの頂部部分にあるターゲットバッキング板であって、基板支持体が、処理キャビティを形成するためにターゲットバッキング板からある距離だけ離間された支持面を有する、ターゲットバッキング板と、処理チャンバの底部部分にある基板支持体と、基板支持体の外周に配置された堆積リングであって、輪郭形状を有する外側部分を有する、堆積リングと、処理キャビティの外側境界を形成し、処理チャンバの頂部部分に頂部シールド端を有し、処理チャンバの底部部分に底部シールド端を有するシールドであって、頂部端がターゲットバッキング板の周囲に配置され、底部端が基板支持体の周囲に配置され、底部端が、堆積リングの外側部分に対して相補的な形状を有する輪郭表面を含む、シールドと、を備える。
【0008】
一部の実施形態において、処理チャンバの頂部部分は、ターゲットバッキング板の周囲とシールドの頂部との間に頂部ガス流路を備える。
【0009】
一部の実施形態において、処理チャンバの底部部分は、シールドと堆積リングとの間に底部ガス流路を備える。
【0010】
本開示の別の実施形態は、チャンバ内洗浄方法に関する。一部の実施形態において、本方法は、処理キャビティへの処理チャンバの底部ガス流路を閉鎖することであって、処理キャビティが、処理チャンバが処理位置にあるときに、基板支持体、ターゲットバッキング板、およびシールドによって画定される、底部ガス流路を閉鎖することと、不活性ガス入り口からチャンバ内に不活性ガスを流すことであって、チャンバが、基板支持体、接地ブラケット、シールド、アダプタ、およびチャンバ本体によって画定される、不活性ガスを流すことと、反応物入り口からシールドの開口部を通して処理キャビティ内に反応物を流すことと、頂部ガス流路を通して処理キャビティから反応物を排出することであって、頂部ガス流路が処理チャンバの頂部部分内に位置し、頂部ガス流路がシールドの上を通過する、反応物を排出することと、を含む。
【0011】
本開示の上記で列挙された特徴を詳細に理解することができるように、実施形態を参照することによって、上記で簡潔に要約された本開示のより具体的な説明を行うことができ、その実施形態の一部が添付の図面に示される。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示は他の等しく有効な実施形態を許容し得るため、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。本明細書に記載される実施形態は、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面の図において、限定ではなく例として示される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの概略断面図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの断面概略図である。
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの断面概略図である。
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの断面概略図である。
図5】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの断面概略図である。
図6】本開示の1つまたは複数の実施形態による物理的気相堆積チャンバの断面概略図である。
図7】本開示の1つまたは複数の実施形態による処理チャンバおよびガス流路の概略図である。
図8】本開示の1つまたは複数の実施形態によるチャンバ内洗浄方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面において、同様の構成要素および/または特徴は、同じ参照ラベルを有することがある。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後のダッシュと、同様の構成要素を区別する第2のラベルとによって区別されることがある。本明細書で第1の参照ラベルのみが使用される場合、その説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれか1つに適用可能である。
【0014】
本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構成またはプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な仕方で実施および実行することができる。
【0015】
本開示は、プロセスキットの目標ライフサイクルを延ばすための方法および装置を含む。一部の実施形態において、目標ライフサイクルを延ばすための方法は、反応性核種を使用して、内部処理チャンバ部品(例えば、プロセスキット部品)から蓄積材料を洗浄することを含む。一部の実施形態において、洗浄は、内部部品から蓄積された材料を選択的にエッチングおよび/またはスパッタリングすることを含む。一部の実施形態において、蓄積材料は、蓄積金属膜および/または蓄積誘電体膜を含む。一部の実施形態において、蓄積された誘電体膜はSiN膜を含む。
【0016】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバは、プロセスキットのライフサイクルを延ばすように構成されている。一部の実施形態において、処理チャンバは、プロセスキットの全目標ライフサイクルを実質的に動作する。一部の実施形態において、処理チャンバは、全目標寿命3600KWHRのSiNプロセス(10Kを超える1500Å膜)を実行する。
【0017】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による処理チャンバ100の概略図を示す。処理チャンバ100は、頂部部分101と、底部部分102と、それらの間の少なくとも1つの処理キャビティ103とを備える。
【0018】
頂部部分101は、少なくとも1つの処理キャビティ103に面するターゲットバッキング板105を備える。一部の実施形態において、ターゲットバッキング板105は、銅クロム(CuCr)を含む。一部の実施形態において、ターゲットバッキング板105はターゲット107を支持し、ターゲットは処理キャビティ103に面する。一部の実施形態において、ターゲットはケイ素またはその誘導体を含む。一部の実施形態において、頂部部分101は、ターゲットボンド106をさらに含む。ターゲットボンド106は、ターゲット107をターゲットバッキング板105に取り付けるのを支援する。ターゲットボンド106は、ターゲットバッキング板105とターゲット107との間に位置する。ターゲットボンド106は、当業者に知られている任意の適切なボンディング材料とすることができる。一部の実施形態において、ターゲットボンド106は、インジウムまたはその誘導体を含む。
【0019】
底部部分102は、処理キャビティ103を形成するために、ターゲットバッキング板105からある距離だけ離間された支持面111を有する基板支持体110を備える。一部の実施形態において、この距離は、50mm~100mm、52.5mm~100mm、55.5mm~100mm、50mm~80mm、52.5mm~80mm、55.5mm~80mm、50mm~60mm、52.5mm~60mm、55.5mm~60mm、または52.5mm~55.5mmの範囲にある。一部の実施形態において、処理キャビティ103は、52.5mmの高さを有する。
【0020】
一部の実施形態において、基板支持体110は、ペデスタルおよび静電チャックを支持する取付板を備える。静電チャック(ESC)は、静電チャックカバーによって処理キャビティ103内の反応性ガスから保護される。一部の実施形態において、静電チャック(ESC)は、保護ウエハを含むカバーを有する。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、保護ウエハは、処理キャビティ103内の反応性核種による損傷から静電チャック(ESC)を保護するように機能する。
【0021】
一部の実施形態において、堆積リング115は、基板支持体110の外周112に配置されている。堆積リング115は、輪郭成形された外側部分116を有する。一部の実施形態において、堆積リング115は、酸化アルミニウムまたはその誘導体を含む。
【0022】
底部部分102は、基板支持体110、堆積リング115およびシールド130の下に接地ブラケット125を備える。一部の実施形態において、接地ブラケット125はステンレス鋼を含む。一部の実施形態において、接地ブラケット125はニッケルめっきステンレス鋼を含む。
【0023】
処理チャンバ100は、シールド130を備える。シールド130は、処理キャビティ103の外側境界を形成する。一部の実施形態において、シールド130は、頂部部分101のシールド頂部端131と、底部部分102のシールド底部端132とを備える。一部の実施形態において、シールド130は単一部品である。一部の実施形態において、シールド頂部端131およびシールド底部端132は、別個の部品であり、締め具によって一緒に締め付けられている。
【0024】
シールド頂部端131は、ターゲットバッキング板105の溝108と相補的な形状を含む。処理チャンバ100の頂部部分101は、ターゲットバッキング板105の周囲の溝108とシールド頂部端131との間に頂部ガス流路133を備える。一部の実施形態において、図示するように、ターゲットボンド106は、バッキング板105の溝108の輪郭に沿って延在する。
【0025】
シールド底部端132は、基板支持体110の外周112の周りに配置されている。シールド底部端132は、堆積リング115の外側部分116に対して相補的な形状を有する輪郭面134を含む。シールド底部端132および堆積リング115は、底部ガス流路139を形成する。別の言い方をすれば、底部ガス流路139は、シールド底部端132の輪郭面134と堆積リング115の輪郭面116との間に延在する。
【0026】
一部の実施形態において、処理チャンバ100の底部部分102は、シールド底部端132と堆積リング115との間に底部ガス流路139を構成する。
【0027】
処理チャンバ100は、ヒータ140を備える。一部の実施形態において、ヒータ140は、処理キャビティ103内の温度を維持するための大きな熱質量として作用する。ヒータ140は、シールド底部端132の外周に位置する。ヒータ140は、処理チャンバ100の熱質量容量を増加させるように機能する。一部の実施形態において、ヒータ140は、シールド130の温度を150℃~250℃、または200℃~250℃の範囲に維持するように機能する。
【0028】
処理チャンバ100は、アダプタ145を備える。アダプタ145は、頂部部分101の外周に位置し、ターゲットバッキング板105および/またはターゲットボンド106と接触し、任意でそれらを支持する。一部の実施形態において、アダプタ145は、ヒータ140まで延在する。一部の実施形態において、アダプタ145は、頂部部分101とシールドとの間の空間152を介して処理キャビティ103に流体接続されたプレナム146を備える。一部の実施形態において、アダプタ145はアルミニウムを含む。
【0029】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、切り換え弁マニホールド148に接続された粗引きライン147を備える。一部の実施形態において、プレナム146は、切り換え弁マニホールド148を有する粗引きライン147に動作可能に接続されている。切り換え弁マニホールド148は、粗引きポンプ162に接続されている。切り換え弁マニホールド148は、切り換え弁マニホールド148が開いているときに、処理キャビティ103から頂部流路133および空間152を通って粗引きポンプ162へのガスの流れを可能にし、切り換え弁マニホールド148が閉じているときに、粗引きポンプ162への流れを阻止するように構成されている。一部の実施形態において、処理チャンバ100は、切り換え弁マニホールド148が閉じられているときに、頂部流路133を通って処理キャビティ103内へのガスの流れを可能にするように構成されている。一部の実施形態において、切り換え弁マニホールド148は、洗浄モードのときに開かれる。
【0030】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、粗引きポンプ162に接続された軽減アセンブリ163を備える。洗浄モードでは、粗引きポンプ162は、頂部ガス流路133を介して処理キャビティ103から軽減アセンブリ163に向かってガスを除去する。1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、軽減アセンブリ163に接続された排気アセンブリ164を備える。一部の実施形態において、排気アセンブリ164は、ハウス排気を構成する。洗浄モードでは、排気アセンブリ164は、軽減アセンブリ163および処理チャンバ100からガスを除去する。
【0031】
処理チャンバ100は、処理チャンバの内部容積151を形成するチャンバ本体150を備える。内部容積151の頂部は、頂部部分101、底部部分102、および処理キャビティ103によって閉じられている。一部の実施形態において、チャンバ本体150は、アダプタ145を下から支持する。内部容積151は、チャンバ本体150内に、基板支持体110、接地ブラケット125、シールド130、アダプタ145を含む。底部ガス流路139は、シールド130と堆積リング115との間の空間を介して、処理キャビティ103を内部容積151に流体接続する。一部の実施形態において、チャンバ本体150はステンレス鋼を含む。
【0032】
処理チャンバ100は、シールド底部端132とアダプタ145との間に封じ込めOリング155を備える。封じ込めOリング155は、シールド120とアダプタ145との間の空間を介した、頂部ガス流路133と内部容積151および/またはヒータ140との間のいかなる流体接触も防止するように機能する。一部の実施形態において、封じ込めOリング155は、フッ化物ラジカルおよび/またはフッ素スパッタリングに対して耐性がある。
【0033】
底部部分102は、シャフト153およびフープリフト部品154を備える。基板支持体110および接地ブラケット150は、シャフト153上に配置されている。シャフト153は、フープリフト部品154と動作可能に接続されている。一部の実施形態において、フープリフト部品154は、底部部分102を上下に移動させる。
【0034】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、不活性ガス入り口157を備える。不活性ガス入り口157は、内部容積151内の正圧を維持するように機能する。内部容積151内の正圧は、処理キャビティ103またはシールド130とアダプタ145との間の空間から内部容積151へのガスの漏れを阻止する。一部の実施形態において、不活性ガスは、アルゴン、窒素(N2)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、不活性ガスは保護ガスをさらに含む。一部の実施形態において、保護ガスは、酸素(O2)または水素(H2)を含む。
【0035】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、底部流路139を通って処理キャビティ103と流体連結するターボポンプハウジング168を備える。
【0036】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、プロセスガス入り口158を備える。プロセスガス入り口158は、プロセスガス入り口バルブ149を備える。一部の実施形態において、プロセスガスリザーバ(図示せず)がプロセスガス入り口バルブ149に接続されている。堆積モードにあるとき、処理チャンバ100は、頂部ガス流路133、処理キャビティ103、および底部ガス流路139を通るプロセスガスの流れを可能にするように構成されている。一部の実施形態において、プロセスガス入り口158を使用して、頂部ガス流路133を介して反応物を処理キャビティ103に供給することができる。
【0037】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、反応物入り口159を備え、反応物入り口159は、反応物入り口経路160および反応物入り口バルブ161を備える。反応物入り口バルブ161は、頂部流路133を通って処理キャビティ103と流体連結している。図2は、処理チャンバ100の一実施形態を示しており、処理チャンバ100は、反応物入り口経路160を備える。図2の実施形態によると、反応物入り口経路160は、アダプタ145を貫通し、シールド頂部端131とシールド底部端132との間の孔を通って処理キャビティ103に開口している。一部の実施形態において、処理チャンバ100は、2つ以上の反応物入り口159を備える。一部の実施形態において、処理チャンバ100は、少なくとも2つの反応物入り口159を備える。一部の実施形態において、処理チャンバ100は、2つの反応物入り口159を備え、反応物入り口159は、90°離れている。一部の実施形態において、反応物入り口159はステンレス鋼を含む。
【0038】
一部の実施形態において、反応物入り口159は、反応ガスリザーバ(図示せず)に接続されている。一部の実施形態において、反応物入り口経路160は、反応物入り口バルブ161を介して反応ガスリザーバに接続されている。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、反応物入り口バルブ161が開かれ、処理キャビティ103と反応ガスリザーバとの間の流体連結を確立する。一部の実施形態において、堆積モードにあるとき、反応入り口バルブは閉じられ、処理キャビティ103と反応ガスリザーバとの間の流体連結を遮断する。
【0039】
本開示の別の実施形態では、反応物入り口159は、遠隔プラズマ源(図示せず)に接続されている。一部の実施形態において、反応物入り口経路160は、反応物入り口バルブ161を介して遠隔プラズマ源に接続されている。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、反応物入り口バルブ161が開かれ、処理キャビティ103と遠隔プラズマ源との間の流体連結を確立する。一部の実施形態において、堆積モードにあるとき、反応入り口バルブは閉じられ、処理キャビティ103と遠隔プラズマ源との間の流体連結を遮断する。
【0040】
図3および図4は、処理チャンバ100がそれぞれ処理モードおよび洗浄モードにあるときの本開示の一実施形態を示す。したがって、一部の実施形態において、底部部分102は密封ブラケット120を備える。密封ブラケット120は、堆積リング115がターゲットバッキング板105と密封ブラケット120との間にあるように、ターゲットバッキング板105から基板支持体110の反対側に配置されている。一部の実施形態において、密封ブラケット120は、ニッケルめっきステンレス鋼を含む。一部の実施形態において、接地ブラケット125は、密封ブラケット120の下方に位置する。一部の実施形態において、密封ブラケット103は、締め具126を介して接地ブラケット125に固定されている。一部の実施形態において、締め具126はステンレス鋼を含む。
【0041】
一部の実施形態において、処理チャンバ100は、シールド130に接続された、または接触したベローズアセンブリ138を備える。一部の実施形態において、ベローズアセンブリ138は、シールド130の外周上およびシールド底部端132の下方に位置する。ベローズアセンブリ138は、頂部ベローズフランジ135と、ベローズ136と、底部ベローズフランジ137とを備える。頂部ベローズフランジ135は、シールド底部端132の外側の輪郭表面に隣接してシールド底部端132の下方に位置する。頂部ベローズフランジ135および底部ベローズフランジ137は、それらの間にベローズ136を支持する。一部の実施形態において、頂部ベローズフランジ135および底部ベローズフランジ137のうちの1つまたは複数は、ニッケルめっきされたステンレス鋼を含む。
【0042】
1つまたは複数の実施形態において、処理チャンバ100は、頂部ベローズフランジ135とシールド底部端132との間にエラストマシーラントを備える。一部の実施形態において、エラストマシーラントは、頂部ベローズフランジ135とシールド底部端132との間の空間を通って内部容積151内の反応物が漏れるのを防止する。一部の実施形態において、エラストマシーラントは、フッ化物ラジカルおよび/またはフッ素スパッタリングに対して耐性がある。
【0043】
一部の実施形態において、底部ガス流路139は、密封ブラケット120とベローズアセンブリ138との間に間隙141をさらに備える。したがって、一部の実施形態において、底部ガス流路139は、シールド130と堆積リング115との間の空間、および密封ブラケット120とベローズアセンブリ138との間の空間を介して、処理キャビティ103を内部容積151に流体接続する。
【0044】
図3は、一実施形態を示し、処理キャビティ103は、底部ガス流路139を介して内部容積151に流体接続されている。一部の実施形態において、堆積リング115および密封ブラケット120は、密封ブラケット120と堆積リング115との間に間隙141がある処理位置(図3に示す)と、密封ブラケット120がベローズアセンブリ138に接触する洗浄位置(図4に示す)との間で移動可能である。一部の実施形態において、フープリフト部品154は、底部部分102を上方に移動させて密封ブラケット120を底部ベローズフランジ135と接触させ、それによって処理キャビティ103を密封する。フープリフト部品154は、底部部分102を下方に移動させて、密封ブラケット120を底部ベローズフランジ137と接触させ、それによって底部ガス流路141を開く。図4は、底部ガス流路139を介した処理キャビティ103と内部容積151との間の流体の交換が防止された、密閉された処理キャビティ103を示す。
【0045】
したがって、一部の実施形態において、密封ブラケット120および堆積リング115が処理位置にあるとき、ターボポンプハウジング168は、底部流路139を介して処理キャビティ103と流体連結する。密封ブラケット120および堆積リング115が洗浄位置にあるとき、ターボポンプハウジング168は、底部ガス流路を介して処理キャビティ103から隔離される。
【0046】
図5および図6は、本開示の別の実施形態を示し、処理キャビティは、シャッタディスク156を備える。一部の実施形態において、シャッタディスク156は、シールド130の下方に位置する。一部の実施形態において、基板支持体110、堆積リング115、または静電チャック(ESC)のうちの1つまたは複数は、処理位置と洗浄位置との間で移動可能である。一部の実施形態において、シャッタディスク156は、底部部分102が内部容積151内にあるときに、処理キャビティ103と内部容積151との間の流体接続を遮断するように機能する。一部の実施形態において、フープリフト部品154は、基板支持体110、堆積リング115、または静電チャック(ESC)のうちの1つまたは複数を内部容積151内へと下方に移動させる。一部の実施形態において、シャッタディスク156は、基板支持体110、堆積リング115、または静電チャック(ESC)のうちの1つまたは複数が内部容積151内にあるときに、処理キャビティ103と内部容積151との間の流体接続を遮断するように機能する。一部の実施形態において、図5に示すように、処理位置にあるとき、シャッタディスク156は、基板支持体110が上方に移動して処理キャビティ103を形成するように、水平外方向に移動する。一部の実施形態において、図6に示すように、洗浄位置にあるとき、基板支持体110は、シャッタディスク156が基板支持体110と処理キャビティ103との間の流体接続を遮断するように、下方に移動する。一部の実施形態において、フープリフト部品154は、シャッタディスク156が基板支持体110と処理キャビティ103との間の流体接続を遮断するように、底部部分102を下方に移動させる。一部の実施形態において、シャッタディスク156は、フープリフト部品154が底部部分102を上方に移動させて基板支持体110が処理キャビティ103を形成するように、水平方向にスライドする。
【0047】
一部の実施形態において、シールド130、ベローズアセンブリ138、ターゲットバッキング板105、基板支持体110、堆積リング115、密封ブラケット120、チャンバ本体150、静電チャック(ESC)、シャッタディスク156、シャフト153、フープリフト部品154、粗引きライン160、ターゲット107、ターゲットボンド106、Oリング155、ターボポンプハウジング168、軽減アセンブリ163、または排気アセンブリ164のうちの1つまたは複数は、フッ化物ラジカルおよび/またはフッ素スパッタリングに対して耐性がある。
【0048】
一部の実施形態において、シールド130、ベローズアセンブリ138、ターゲットバッキング板105、基板支持体110、堆積リング115、密封ブラケット120、チャンバ本体150、静電チャック(ESC)、シャッタディスク156、シャフト153、フープリフト部品154、粗引きライン147、ターゲット107、ターゲットボンド106、Oリング155、ターボポンプハウジング168、軽減アセンブリ163、または排気アセンブリ164のうちの1つまたは複数のうちの1つまたは複数は、アルミニウム、アルミナ、イットリア、および/またはニッケルめっきSSLのうちの1つまたは複数で作られている。
【0049】
図7は、本開示の1つまたは複数の実施形態による処理チャンバおよびガス流路の概略図を示す。一部の実施形態において、プレナム146は、上部ゲートバルブ702およびスロットルバルブ704を介して粗引きポンプ162に流体接続される。一部の実施形態において、圧力計703および/または圧力計707が流路に沿って配置されている。上部ゲートバルブ702およびスロットルバルブ704が開いているとき、ガスは出口経路705に沿って粗引きポンプ162に流れる。一部の実施形態において、出口経路は出口バルブ720を備える。上部ゲートバルブ702および/またはスロットルバルブ704が閉じられると、ガスは、粗引きライン147またはターボポンプハウジング168を通って粗引きポンプ162に流れる。一部の実施形態において、内部容積151は、下部ゲートバルブ718を介してターボポンプハウジング168に動作可能に接続されている。下部ゲートバルブ718が閉じられると、ガスは、粗引きライン147および切り換え弁マニホールド148を通って粗引きポンプ162に直接流れる。下部ゲートバルブ718が開かれると、ガスは、下部ゲートバルブ718およびターボポンプハウジング168を通って、ターボポンプハウジング出口725および切り換え弁マニホールド148を通って粗引きポンプ162に流れる。切り換え弁マニホールド148は、ガスが切り換え弁マニホールドコネクタ経路730を介して、粗引きライン147を通って、またはターボポンプハウジング168を通って、粗引きポンプ162に流れるかどうかを制御するために使用することができる。ガスは、粗引きポンプ162から軽減アセンブリ163に流れる。その後、ガスは、軽減アセンブリ163から排気アセンブリ164に流れ、排気される。一部の実施形態において、ターボポンプハウジング168は、ターボポンプを備える。
【0050】
本開示の別の態様は、チャンバ内洗浄方法を提供する。図8は、チャンバ内洗浄方法800の一実施形態を示す。図8によると、方法800は、ブロック801において、底部ガス流路139を閉鎖することと、ブロック802において、不活性ガス入り口から内部容積151内に不活性ガスを流して、内部容積151内に正圧を維持することと、ブロック803において、反応物入り口からシールド130の開口部を通して処理キャビティ103内に反応物を流すことと、ブロック804において、頂部ガス流路133を通して処理キャビティから反応物を排出することとを含む。
【0051】
1つまたは複数の実施形態において、ブロック801の間、密封ブラケット120は、ベローズアセンブリ138に接触して底部ガス流路139を閉鎖するように、ある距離を(例えば、垂直に約2.5mm)移動する。一部の実施形態において、操作801の後、ターゲット107と基板支持体110との間の距離は、50mm~100mm、52.5mm~100mm、55.5mm~100mm、50mm~80mm、52.5mm~80mm、55.5mm~80mm、50mm~60mm、52.5mm~60mm、55.5mm~60mm、または52.5mm~55.5mmの範囲にある。一部の実施形態において、操作801の後、ターゲット107と基板支持体110との間の距離は55.5mmである。
【0052】
1つまたは複数の実施形態において、ブロック801の間、底部部分102は、内部容積151まで下方に移動し、シャッタディスク156は、水平方向に移動して、処理キャビティ103と内部容積151との間の流体接続を遮断する。
【0053】
1つまたは複数の実施形態において、操作802は、正圧を維持するために、Ar、N2、またはそれらの組合せを内部容積151内に流すことを含む。一部の実施形態において、正圧は、2Torr~3Torrの範囲にある。
【0054】
1つまたは複数の実施形態において、方法800の1つまたは複数の操作は、処理キャビティ103内で、10-3mTorr~3Torr、10-3mTorr~2Torr、10-3mTorr~1Torr、10-3mTorr~800mTorr、10-3mTorr~600mTorr、10-3mTorr~400mTorr、10-3mTorr~200mTorr、10-3mTorr~100mTorr、10-3mTorr~1mTorr、10-3mTorr~10-2mTorr、50mTorr~3Torr、50mTorr~2Torr、50mTorr~1Torr、50mTorr~800mTorr、50mTorr~600mTorr、50mTorr~400mTorr、50mTorr~200mTorr、50mTorr~100mTorr、100mTorr~3Torr、100mTorr~2Torr、100mTorr~1Torr、100mTorr~800mTorr、100mTorr~600mTorr、100mTorr~400mTorr、100mTorr~200mTorr、200mTorr~3Torr、200mTorr~2Torr、200mTorr~1Torr、200mTorr~800mTorr、200mTorr~600mTorr、200mTorr~400mTorr、400mTorr~3Torr、400mTorr~2Torr、400mTorr~1Torr、400mTorr~800mTorr、400mTorr~600mTorr、600mTorr~3Torr、600mTorr~2Torr、600mTorr~1Torr、600mTorr~800mTorr、800mTorr~3Torr、800mTorr~2Torr、800mTorr~1Torr、または1Torr~3Torrの範囲の圧力で独立して行われる。一部の実施形態において、洗浄中、チャンバ内の圧力は、処理キャビティ103内の圧力よりも高い。一部の実施形態において、洗浄中、チャンバ内の圧力は、処理キャビティ103内の圧力よりも1~3Torrの範囲の量だけ高い。
【0055】
一部の実施形態において、操作803の間、シールド130は、150℃~250℃または200℃~250℃の範囲の温度に維持される。一部の実施形態において、ヒータ140は、シールド130を150℃~250℃または200℃~250℃の範囲の温度に維持するように機能する。一部の実施形態において、150℃~250℃の範囲のシールド130の温度は、蓄積材料を除去するのに役立つ。一部の実施形態において、操作803の間、基板支持体110は、150℃~250℃、または200℃~250℃の範囲の温度に維持される。一部の実施形態において、操作803の間、ターゲット107は、30℃~65℃、40℃~65℃、50℃~65℃、30℃~60℃、40℃~60℃、50℃~60℃の範囲の温度に維持される。
【0056】
1つまたは複数の実施形態では、操作803は、反応物を処理キャビティ103に流すことを含む。一部の実施形態において、反応物はフッ化物ラジカルを含む。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルはNF3から生成される。一部の実施形態において、操作804は、蓄積材料を選択的にエッチングする。一部の実施形態において、選択的エッチングは、フッ化物ラジカルを用いて行われる。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、処理チャンバ100内で熱的にNF3から生成される。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、NF3にRFバイアスを印加することによって形成される。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、基板支持体にバイアスを印加することをさらに含む。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、ペデスタルにバイアスを印加することをさらに含む。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、13.54MHz(<1Kワット)の高周波(RF)で生成される。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、500W~1000Wの範囲のバイアスを印加することによって生成される。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、1000Wのバイアスを印加することによって生成される。
【0057】
一部の実施形態において、反応物は反応ガスを含む。一部の実施形態において、反応ガスは、1リットル~3リットルの用量で処理キャビティ103内に流される。一部の実施形態において、反応ガスは、NF3、酸素(O2)、水素(H2)またはアルゴン(Ar)のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、1リットルのNF3が処理キャビティ103内に流される。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、3リットルの水素(H2)、酸素(O2)、またはアルゴン(Ar)のうちの1つまたは複数が処理キャビティ103内に流される。一部の実施形態において、反応ガスは、NF3と、O2、H2、またはArのうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態において、反応ガスは、NF3:H2比が1:1~1:3の範囲にあるNF3およびH2を含む。一部の実施形態において、反応ガスは、NF3:O2比が1:1~1:3の範囲にあるNF3およびO2を含む。一部の実施形態において、アルゴンは、NF3、H2、またはO2のうちの1つまたは複数と並行して流される。
【0058】
1つまたは複数の実施形態において、反応ガスは、キャリアガスをさらに含む。一部の実施形態において、キャリアガスは不活性ガスを含む。一部の実施形態において、不活性ガスはArを含む。一部の実施形態において、不活性ガスはHeを含む。
【0059】
一部の実施形態において、反応物は、遠隔プラズマ源で生成されたフッ化物ラジカルを含む。一部の実施形態において、本方法は、蓄積材料を選択的にスパッタリングすることを含む。一部の実施形態において、選択的スパッタリングは、フッ化物ラジカルを用いて行われる。一部の実施形態において、フッ化物ラジカルは、反応物入り口159を通して注入される。一部の実施形態において、洗浄モードにあるとき、反応物入り口バルブ161が開かれ、処理キャビティ103と遠隔プラズマ源との間の流体連結を確立する。一部の実施形態において、堆積モードにあるとき、反応物入り口バルブ161は閉じられている。
【0060】
一部の実施形態において、ブロック804において、反応物は、頂部ガス流路133を介してプレナム146を通って処理キャビティ103から出る。一部の実施形態において、プレナム146は、粗引きポンプ162および/または軽減アセンブリ163を介して排気アセンブリ164に動作可能に接続されている。
【0061】
一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、シールド130、ベローズアセンブリ138、ターゲットバッキング板105、基板支持体110、堆積リング115、密封ブラケット120、チャンバ本体150、静電チャック(ESC)パッド、シャフト175、フープリフト部品177、ターボポンプハウジング180、粗引きライン147、ターゲット107、ターゲットボンド106、封じ込めOリング155、排気アセンブリ164、または軽減アセンブリ163のうちの1つまたは複数のうちの1つまたは複数をコーティング材料でコーティングすることをさらに含む。一部の実施形態において、コーティング材料は、ZrO2、AlOx、Y23またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、コーティング材料は、YF、YOF、AlOF、ZrO2F、ZrO2、AlOx、Y23またはそれらの組合せを含む。
【0062】
一実施形態では、処理チャンバ100内に蓄積された蓄積材料は、チャンバ内洗浄方法によって除去される。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、300kWhごとに実行される。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、ターゲットごとに10回実行される。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、3~4日ごとに実行される。
【0063】
一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、蓄積材料の粒径を20nm~10μmの範囲に低減する。
【0064】
一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、プロセスキットの目標ライフサイクルを延ばす。一部の実施形態において、チャンバ内洗浄方法は、プロセスパラメータを調整することをさらに含む。一部の実施形態において、プロセスパラメータは、マグネトロンチューニング、反応物注入、同心ガスコンダクタンス経路、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、プロセスパラメータは、ターゲットと保護ウエハ(または基板支持体)との間の間隔、マグネトロンチューニング、処理キャビティ内の圧力、Ar対N2の比、またはDC電力を含む。
【0065】
一部の実施形態において、PVDにおけるインシトゥRF NF3洗浄および/または遠隔プラズマ源フッ化物ラジカル洗浄を用いて実行されるチャンバ内洗浄方法は、処理チャンバ100を開くことなく処理キャビティ103を洗浄し、良好な粒子を維持する。
【0066】
前述の明細書において、本開示の実施形態は、その特定の例示的な実施形態を参照して説明されてきた。以下の特許請求の範囲に記載される本開示の実施形態のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得ることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】