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特表2024-523698再帰的ガスチャネルを有するシャワーヘッドアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-06-28
(54)【発明の名称】再帰的ガスチャネルを有するシャワーヘッドアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20240621BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240621BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 C
H01L21/302 101B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500113
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 US2022036413
(87)【国際公開番号】W WO2023283375
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】17/370,619
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ベーンケ, ジョセフ フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ワカバヤシ, レイン テツロウ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン, カーラトン
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン, ティモシー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ソマーズ, ジョセフ エフ.
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030CA04
4K030CA12
4K030EA04
4K030EA05
4K030EA06
4K030FA01
4K030GA02
4K030JA10
4K030JA16
4K030KA17
4K030KA18
4K030KA23
4K030KA25
4K030KA26
4K030KA39
4K030KA41
4K030KA46
4K030KA47
4K030LA15
5F004BA04
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB28
5F004BB29
5F004BD04
5F004CA06
5F045EB03
5F045EC02
5F045EF05
5F045EF11
5F045EH14
5F045EH20
5F045EJ03
5F045EK07
5F045EK22
5F045EM05
5F045EM07
(57)【要約】
シャワーヘッドの実施形態が本明細書で提供される。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリは、ガスプレートおよび冷却プレートを備えるチルプレートであって、ガスプレートを冷却プレートに拡散接合するためにガスプレートと冷却プレートとの間に配されたアルミニウムシリコン箔中間層を有する、チルプレートと、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートを備えるヒータプレートと、を備え、第1のプレートを冷却プレートに拡散接合するために第1のプレートと冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第1のプレートを第2のプレートに拡散接合するために第1のプレートと第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第2のプレートを第3のプレートに拡散接合するために第2のプレートと第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理チャンバ内で使用するためのシャワーヘッドアセンブリであって、
ガスプレートおよび冷却プレートを備えるチルプレートであって、前記ガスプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために前記ガスプレートと前記冷却プレートとの間に配されたアルミニウムシリコン箔中間層を有する、チルプレートと、
第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートを備えるヒータプレートと
を備え、前記第1のプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために前記第1のプレートと前記冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、前記第1のプレートを前記第2のプレートに拡散接合するために前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、前記第2のプレートを前記第3のプレートに拡散接合するために前記第2のプレートと前記第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される、シャワーヘッドアセンブリ。
【請求項2】
上部プレートをさらに備え、前記上部プレートを前記ガスプレートに拡散接合するために前記上部プレートと前記ガスプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される、請求項1に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項3】
底プレートをさらに備え、前記冷却プレートを前記底プレートに拡散接合するために前記冷却プレートと前記底プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される、請求項1に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項4】
前記底プレートを前記第1のプレートに拡散接合するために前記底プレートと前記第1のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される、請求項3に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項5】
前記ガスプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために、前記第1のプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために、前記第1のプレートを前記第2のプレートに拡散接合するために、かつ前記第2のプレートを前記第3のプレートに拡散接合するために使用される前記アルミニウムシリコン箔中間層が、約80重量パーセントのアルミニウムおよび約20重量パーセントのシリコンを有する、請求項1に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項6】
前記ガスプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために、前記第1のプレートを前記冷却プレートに拡散接合するために、前記第1のプレートを前記第2のプレートに拡散接合するために、かつ前記第2のプレートを前記第3のプレートに拡散接合するために使用される前記アルミニウムシリコン箔中間層が、共晶または近共晶化合物である、請求項5に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項7】
前記チルプレートが、
互いに流体的に独立している前記チルプレート内に配された複数の再帰的ガス経路と、前記チルプレート内に配された1つまたは複数の冷却チャネルと
をさらに備え、前記複数の再帰的ガス経路のそれぞれが、前記チルプレートの第1の側面まで延びる単一のガス入口および前記チルプレートの第2の側面まで延びる複数のガス出口に流体結合され、
前記ヒータプレートが、前記ヒータプレート内に配された1つまたは複数の加熱要素と、前記ヒータプレートの上面から前記ヒータプレート内に流体的に独立して配された複数のプレナムまで延びる複数の第1のガス分配孔であって、前記チルプレートの前記複数のガス出口と一致する、複数の第1のガス分配孔と、前記複数のプレナムから前記ヒータプレートの下側表面まで延びる複数の第2のガス分配孔と、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項8】
上側電極をさらに備え、前記上側電極は、前記ヒータプレートに結合され、かつ、前記上側電極の上面から、前記ヒータプレートの複数の第2のガス分配孔の位置に対応する位置で、前記上側電極の下側表面まで延びる複数の第3のガス分配孔を有する、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項9】
前記チルプレートと前記ヒータプレートとの間に配された第1のサーマルガスケットシートと、前記ヒータプレートと前記上側電極との間に配された第2のサーマルガスケットシートと、をさらに備える、請求項8に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項10】
前記複数の再帰的ガス経路が、前記チルプレートの2つの層に沿って配される、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項11】
前記ガスプレートが、上部プレートに結合される第1の側面および前記冷却プレートに結合される第2の側面と、前記ガスプレートの反対側で前記冷却プレートに結合される底プレートと、を有し、前記複数の再帰的ガス経路のうちの少なくとも1つが、前記ガスプレートの前記第1の側面および前記第2の側面上に配され、前記1つまたは複数の冷却チャネルが前記冷却プレート内に配される、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項12】
前記複数の再帰的ガス経路のそれぞれが、前記単一のガス入口から前記複数のガス出口の各ガス出口までの実質的に同等の流路を有する、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項13】
前記ヒータプレートの前記1つまたは複数の加熱要素が、前記シャワーヘッドアセンブリの2つ以上の加熱ゾーンを画定する、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のプレートが、前記1つまたは複数の加熱要素を収容するための複数のチャネルを有し、前記第2のプレートが、前記複数のチャネルを覆うように前記第1のプレートに結合され、前記第3のプレートが、前記第1のプレートの反対側の側面上で前記第2のプレートに結合され、前記第3のプレートが、前記複数のプレナムを画定する第2の複数のチャネルを有する、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項15】
前記複数の再帰的ガス経路が4つの再帰的ガス経路を含み、前記複数のプレナムが、前記シャワーヘッドアセンブリの下側表面に4つのガス分配ゾーンを画定するために4つのプレナムを含む、請求項7に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項16】
プロセスチャンバであって、
中に内部空間を画定するチャンバ本体と、
基板を支持するために前記内部空間内に配された基板支持体と、
前記内部空間内の、前記基板支持体とは反対側に配された、請求項1から6のいずれか一項に記載のシャワーヘッドアセンブリと
を備える、プロセスチャンバ。
【請求項17】
前記チルプレートが、
互いに流体的に独立している、前記チルプレート内に配された複数の再帰的ガス経路と、前記チルプレート内に配された1つまたは複数の冷却チャネルと
をさらに備え、前記複数の再帰的ガス経路のそれぞれが、前記チルプレートの第1の側面まで延びる単一のガス入口および前記チルプレートの第2の側面まで延びる複数のガス出口に流体結合され、
前記ヒータプレートが、前記ヒータプレート内に配された1つまたは複数の加熱要素と、前記ヒータプレートの上面から前記ヒータプレート内に流体的に独立して配される複数のプレナムまで延びる複数の第1のガス分配孔であって、前記チルプレートの前記複数のガス出口と一致する、複数の第1のガス分配孔と、前記複数のプレナムから前記ヒータプレートの下側表面まで延びる複数の第2のガス分配孔と、を含む、請求項16に記載のプロセスチャンバ。
【請求項18】
アルミニウムシリコン箔中間層が、前記底プレートを前記第1のプレートに拡散接合するために前記底プレートと前記第1のプレートとの間に配される、請求項17に記載のプロセスチャンバ。
【請求項19】
複数の再帰的ガス経路が、前記チルプレートの2つの層に沿って配される、請求項16に記載のプロセスチャンバ。
【請求項20】
基板処理チャンバ内で使用するためのシャワーヘッドアセンブリの製造方法であって、
チルプレートのガスプレートと前記チルプレートの冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および前記ガスプレートを前記冷却プレートに拡散接合することと、
ヒータプレートの第1のプレートと前記冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および前記第1のプレートを前記冷却プレートに拡散接合することと、
前記ヒータプレートの前記第1のプレートと第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および前記第1のプレートを前記第2のプレートに拡散接合することと、
前記ヒータプレートの前記第2のプレートと第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および前記第2のプレートを前記第3のプレートに拡散接合することと
を含む、シャワーヘッドアセンブリの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に基板処理装置に関し、より詳細には、基板処理装置と共に使用するためのシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体プロセスチャンバ(例えば、堆積チャンバ、エッチチャンバなど)内で利用される従来のシャワーヘッドアセンブリは、典型的には、プロセス容積内への多数のガス注入点をもたらすために複数のガス出口に流体結合される単一のガス入口を含む。多数のガス注入点は、プロセスチャンバ内で処理されている基板の上により均等な流れ分配をもたらす。本発明者らは、単一のガス入口を複数のガス出口に分割するために溶接物を使用すると、漏出および保守性の問題が生じ得ることを観察している。加えて、単一のガス入口を複数のガス出口に分割するために溶接物を使用すると、シャワーヘッドアセンブリの全厚が望ましくないほど増大し得る。
【0003】
したがって、本発明者らは、改良型シャワーヘッドアセンブリの実施形態を提供している。
【発明の概要】
【0004】
基板処理チャンバ内で使用するためのシャワーヘッドの実施形態が、本明細書で提供される。一部の実施形態において、基板処理チャンバ内で使用するためのシャワーヘッドアセンブリが、ガスプレートおよび冷却プレートを備えるチルプレートであって、ガスプレートを冷却プレートに拡散接合するためにガスプレートと冷却プレートとの間に配されたアルミニウムシリコン箔中間層を有する、チルプレートと、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートを備えるヒータプレートと、を備え、第1のプレートを冷却プレートに拡散接合するために第1のプレートと冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第1のプレートを第2のプレートに拡散接合するために第1のプレートと第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第2のプレートを第3のプレートに拡散接合するために第2のプレートと第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される。
【0005】
一部の実施形態において、プロセスチャンバが、中に内部空間を画定するチャンバ本体と、基板を支持するために内部空間内に配された基板支持体と、内部空間内の、基板支持体とは反対側に配されたシャワーヘッドアセンブリと、を備え、シャワーヘッドアセンブリは、ガスプレートおよび冷却プレートを備えるチルプレートであって、ガスプレートを冷却プレートに拡散接合するためにガスプレートと冷却プレートとの間に配されたアルミニウムシリコン箔中間層を有する、チルプレートと、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートを備えるヒータプレートと、を備え、第1のプレートを冷却プレートに拡散接合するために第1のプレートと冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第1のプレートを第2のプレートに拡散接合するために第1のプレートと第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配され、第2のプレートを第3のプレートに拡散接合するために第2のプレートと第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層が配される。
【0006】
一部の実施形態において、基板処理チャンバ内で使用するためのシャワーヘッドアセンブリの製造方法が、チルプレートのガスプレートとチルプレートの冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、およびガスプレートを冷却プレートに拡散接合することと、ヒータプレートの第1のプレートと冷却プレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および第1のプレートを冷却プレートに拡散接合することと、ヒータプレートの第1のプレートと第2のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および第1のプレートを第2のプレートに拡散接合することと、ヒータプレートの第2のプレートと第3のプレートとの間にアルミニウムシリコン箔中間層を設けること、および第2のプレートを第3のプレートに拡散接合することと、を含む。
【0007】
本開示の他の、およびさらなる実施形態が、下記で説明される。
【0008】
上記で簡潔に約言され、下記でより詳細に論考される、本開示の実施形態は、添付される図面において描写される本開示の例示的な実施形態への参照により理解され得る。しかしながら、添付される図面は、本開示の単に典型的な実施形態を例示するものであり、それゆえに、範囲について制限的と考えられるべきではなく、なぜならば、本開示は、他の等しく効果的な実施形態を認めることがあるからである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一部の実施形態によるプロセスチャンバの概略側面視図である。
図2】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリの断面視図である。
図3】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリのガスプレートの上面視図である。
図4】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリのガスプレートの底面視図である。
図5】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリのチルプレートの断面底面視図である。
図6】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリのヒータプレートの断面上面視図である。
図7】本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリのヒータプレートの断面上面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を手助けするために、同一の参照番号が、図に共通である同一の要素を記号表示するために、可能な場合に使用されている。図は、一定の縮尺では描画されず、明確さのために単純化されることがある。1つの実施形態の要素および特徴は、さらなる詳説なしに、他の実施形態に有益に組み込まれることがある。
【0011】
プロセスチャンバ内で使用するためのシャワーヘッドアセンブリの実施形態が本明細書において提供される。シャワーヘッドアセンブリは、処理チャンバ内で処理されている基板へのプロセスガスの流れを促進するように構成される。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリは、高電力供給のために動作するように構成される。シャワーヘッドアセンブリは、シャワーヘッドアセンブリを加熱するように構成されたヒータプレートを含む。シャワーヘッドアセンブリは、シャワーヘッドアセンブリを冷却するために、冷却チャネルが貫通しているチルプレートを含む。シャワーヘッドアセンブリは、単一のガス入口から複数のガス出口まで延びる1つまたは複数の再帰的ガス経路を含む。一部の実施形態において、1つまたは複数の再帰的ガス経路は、シャワーヘッドアセンブリの厚さを最小にするためにチルプレート内に有利に配される。
【0012】
少なくとも一部の実施形態において、チルプレートは、ガスプレートを冷却プレートに拡散接合するのを助けるために、ガスプレートと冷却プレートとの間に配された共晶または近共晶アルミニウムシリコン箔中間層を有するガスプレートおよび冷却プレートを備える。さらに、ヒータプレートは、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートを備え、第1のプレートを冷却プレートに拡散接合するのを助けるために第1のプレートと冷却プレートとの間に共晶または近共晶アルミニウムシリコン箔中間層が配され、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートのうちの1つまたは複数を互いに拡散接合するのを助けるために、第1のプレート、第2のプレート、および第3のプレートのうちの1つまたは複数の間に共晶または近共晶アルミニウムシリコン箔中間層が配される。
【0013】
図1は、本開示の一部の実施形態によるプロセスチャンバの一部分の概略側面視図を示す。一部の実施形態において、プロセスチャンバはエッチ処理チャンバである。しかしながら、異なるプロセスのために構成される他の型の処理チャンバが、さらには、本明細書に記載のシャワーヘッドアセンブリの実施形態を使用し得るか、またはこのシャワーヘッドアセンブリの実施形態と共に使用するために修正され得る。
【0014】
プロセスチャンバ100は、基板処理中に内部空間120の中の準大気圧を維持するように好適に適合させられる真空チャンバである。プロセスチャンバ100は、側壁と底部壁とを有するチャンバ本体106を含む。チャンバ本体106は、リッド104によりカバーされ、チャンバ本体106およびリッド104は、一緒に、内部空間120を画定する。チャンバ本体106およびリッド104は、アルミニウムなどの金属から作製されることがある。チャンバ本体106は、接地115への結合によって接地されることがある。
【0015】
基板支持体124が、例えば半導体ウエハなどの基板122、または、他の、静電的に保持され得るような基板を支持および保持するために、内部空間120の中に配される。基板支持体124は、一般的には、ペデスタル128と、ペデスタル128を支持するための中空支持シャフト112とを備えることがある。ペデスタル128は、静電チャック150を含むことがある。静電チャック150は、内に配される1つまたは複数の電極154を有する誘電体プレートを備える。中空支持シャフト112は、例えば、ペデスタル128に、裏側ガス、プロセスガス、流体、冷却剤、電力、または類するものを提供するための導管をもたらす。
【0016】
基板支持体124は、静電チャック150に対する、チャック電力供給140およびRF源(例えば、RFバイアス電力供給117またはRFプラズマ電力供給170)に結合される。一部の実施形態において、裏側ガス供給142が、チャンバ本体106の外方に配され、静電チャック150に熱移送ガスを供給する。一部の実施形態において、RFバイアス電力供給117は、1つまたは複数のRFマッチネットワーク116を介して、静電チャック150に結合される。一部の実施形態において、基板支持体124は、代替法として、ACまたはDCバイアス電力を含むことがある。
【0017】
プロセスチャンバ100はまた、ガス供給118に結合され、ガス供給118と流体連結し、ガス供給118は、プロセスチャンバ100内に配された基板122を処理するために、プロセスチャンバ100に1つまたは複数のプロセスガスを供給することができる。シャワーヘッドアセンブリ132が、内部空間120内の基板支持体124とは反対側に配される。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132はリッド104に結合される。シャワーヘッドアセンブリ132および基板支持体124は、シャワーヘッドアセンブリ132と基板支持体124との間に処理量144を部分的に画定する。シャワーヘッドアセンブリ132は、1つまたは複数のプロセスガスをガス供給118から処理量144内へ分配するための、複数の開口を含む。シャワーヘッドアセンブリ132はチルプレート138を含み、これはシャワーヘッドアセンブリ132および孔/チャネル(以下でより詳細に説明される)の温度を制御してチルプレート138を通るガス流路を提供するためのものである。シャワーヘッドアセンブリ132は、チルプレート138に結合されたヒータプレート141を含む。ヒータプレート141は、シャワーヘッドアセンブリ132の温度を制御するとともに、ヒータプレート141を通るガス流路を提供するための孔/チャネル(以下でより詳細に説明される)を含めるために、ヒータプレート141内に配されるかまたは埋め込まれた1つまたは複数の加熱要素を含む。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132は、ヒータプレート141に結合された上側電極136を含む。上側電極136は、内部空間120内の基板支持体124とは反対側に配される。上側電極136は、1つまたは複数のプロセスガスに点火するために、1つまたは複数の電源(例えば、RFプラズマ電力供給170)に結合される。一部の実施形態において、上側電極136は、単結晶シリコンまたは他のシリコン含有材料を備える。
【0018】
ライナ102が、プラズマを内部空間120内に閉じ込めるために、内部空間120内に、基板支持体124およびシャワーヘッドアセンブリ132の少なくとも一方の周囲に配される。一部の実施形態において、ライナ102は、アルミニウムまたはシリコン含有材料などの、好適なプロセス材料から作製される。ライナ102は、上側ライナ160と、下側ライナ162とを含む。上側ライナ160は、上記で述べられた材料のいずれかから作製されることがある。一部の実施形態において、下側ライナ162は、上側ライナ160と同じ材料から作製される。一部の実施形態において、上側ライナ160は、上側電極136の階段状外面188と一致する階段状内面を含む。
【0019】
下側ライナ162は、ポンプポート148(下記で論考される)へのプロセスガスの流れ経路をもたらすために、下側ライナ162の周囲に配置構成される複数の半径方向スロット164を含む。一部の実施形態において、ライナ102は、シャワーヘッドアセンブリ132およびペデスタル128と共に、処理量144を少なくとも部分的に画定する。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132の外側直径は、ライナ102の外側直径よりも小さくかつライナ102の内側直径よりも大きい。ライナ102は、基板122をプロセスチャンバ100の内外へ移動させるための、チャンバ本体106内のスリット103と一致する開口105を含む。
【0020】
一部の実施形態において、ライナ102は、あらかじめ決定された温度にライナ102を加熱するために、ヒータリング180に結合される。一部の実施形態において、ライナ102は、1つまたは複数のファスナ158を介して、ヒータリング180に結合される。ヒータ電源156が、ヒータリング180およびライナ102を加熱するために、ヒータリング180内の1つまたは複数の加熱エレメントに結合される。
【0021】
プロセスチャンバ100は、プロセスチャンバ100を排気するために使用される、スロットルバルブと真空ポンプとを含む、真空システム114に結合され、その真空システム114と流体連結する。プロセスチャンバ100の内方の圧力は、スロットルバルブおよび/または真空ポンプを調整することにより調節されることがある。真空システム114は、ポンプポート148に結合されることがある。
【0022】
一部の実施形態において、ライナ102は、下側トレイ110によって支えられる。下側トレイ110は、複数の半径方向スロット164からポンプポート148に、1つまたは複数のプロセスガスおよび処理副生成物の流れを指向するように構成される。一部の実施形態において、下側トレイ110は、外側側壁126と、内側側壁130と、外側側壁126から内側側壁130に広がる下側壁134とを含む。外側側壁126、内側側壁130、および下側壁134は、それらの外側側壁126と、内側側壁130と、下側壁134との間に排気容積184を画定する。一部の実施形態において、外側側壁126および内側側壁130は環状である。下側壁134は、排気容積184を真空システム114に流体結合するために、1つまたは複数の開口182(1つが図1において示される)を含む。下側トレイ110は、ポンプポート148によって支えられ、または、ポンプポート148に別法で結合されることがある。一部の実施形態において、下側トレイ110は、チャンバ部品、例えば、基板支持体124のペデスタル128を収容するために、内側側壁130から半径方向に内向きに広がるレッジ152を含む。一部の実施形態において、下側トレイ110は、接地経路をもたらすために、アルミニウムなどの導電性材料から作製される。
【0023】
動作において、例えば、プラズマが、1つまたは複数のプロセスを実行するために、処理量144内で作られることがある。プラズマは、プロセスガスに点火し、プラズマを作るために、プラズマ電源(例えば、RFプラズマ電力供給170)からの電力を、内部空間120の付近または中の、1つまたは複数の電極(例えば、上側電極136)を介して、プロセスガスに結合することにより作られることがある。バイアス電力が、さらには、プラズマから基板122に向けてイオンを引き付けるために、バイアス電力供給(例えば、RFバイアス電力供給117)から、静電チャック150の中の1つまたは複数の電極154に提供されることがある。
【0024】
プラズマシースは、基板122のエッジにおいて曲がり得るものであり、イオンがプラズマシースに直角をなして加速することを引き起こす。イオンは、プラズマシースにおける曲がりにより、基板エッジにおいて集束または偏向させられ得る。一部の実施形態において、基板支持体124は、静電チャック150の周りに配されるエッジリング146を含む。一部の実施形態において、エッジリング146および静電チャック150は、基板受け表面を画定する。エッジリング146は、プラズマシースの曲がりを制御および/または低減するために、RFバイアス電力供給117、または、第2のRFバイアス電力供給(示されない)などの電源に結合されることがある。
【0025】
図2は、本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリ132の断面視図を示す。シャワーヘッドアセンブリ132は、チルプレート138内に配されるかまたは埋め込まれた1つまたは複数の冷却チャネル204を有するチルプレート138を含む。シャワーヘッドアセンブリ132は、チルプレート138に結合されたヒータプレート141を含む。ヒータプレート141は、ヒータプレート141内に配されるかまたは埋め込まれた1つまたは複数の加熱要素208を含む。1つまたは複数の加熱要素208は、シャワーヘッドアセンブリ132の2つ以上のガスゾーンに対して独立した温度制御を行うために、1つまたは複数の加熱ゾーン内に配置され得る。1つまたは複数の加熱要素208は、1つまたは複数の電力供給290に結合される。シャワーヘッドアセンブリ132は、互いに流体独立しておりかつシャワーヘッドアセンブリ132を通って延びる複数のガス流路を含む。一部の実施形態において、チルプレート138はアルミニウムから作製される。一部の実施形態において、ヒータプレート141はアルミニウムから作製される。
【0026】
チルプレート138は、互いに流体独立しておりかつシャワーヘッドアセンブリ132の2つ以上のガスゾーンに対応している、チルプレート138内に配された複数の再帰的ガス経路206を含む。例えば、複数の再帰的ガス経路206は、2つ、3つ、または4つの再帰的ガス経路(図3および図4には2つの再帰的ガス経路が示されている)を備えることができる。複数の再帰的ガス経路206はそれぞれ、チルプレート138の第1の側面218まで延びる単一のガス入口とチルプレート138の第2の側面224まで延びる複数のガス出口248とに流体結合される。再帰的ガス経路206はそれぞれ、単一のガス入口から複数のガス出口248のそれぞれのガス出口までの実質的に同等の流路(すなわち、実質的に同等の軸方向長さおよび断面積)を備えることができる。一部の実施形態において、実質的に同等の流路が、互いの10%以内である長さを備えることができる。実質的に同等の流路は、シャワーヘッドアセンブリ132を通り処理量144内へのより均一なガス分配を有利にもたらす。
【0027】
一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206は、チルプレート138の周囲に共通平面(すなわち単一層)に沿って配される。一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206のうちの少なくとも1つが、チルプレート138の周囲に2つ以上の平面(すなわち2つ以上の層)に沿って配され、そこで接続チャネル(接続チャネル220など)が複数の再帰的ガス経路206の複数の層を結合する。2つ以上の層により、単一層に比べて、複数の再帰的ガス経路206がチルプレート138内に延びるための容積の増大が有利に可能になる。図2は、2つの平面に沿って配された複数の再帰的ガス経路206のうちの少なくとも1つを示す。
【0028】
一部の実施形態において、チルプレート138は、互いに結合された1つまたは複数のプレートを備える。図2に示されているように、一部の実施形態において、チルプレート138は、上部プレート228に結合された第1の側面238と冷却プレート232に結合された第2の側面240とを有するガスプレート230を含む。上部プレート228の底面は、1つまたは複数の接合プロセス、例えば、ろう付け、拡散接合などにより、ガスプレート230の上面に結合される。例えば、少なくとも一部の実施形態において、上部プレート228の底面は、拡散接合を助けるために共晶または近共晶(例えば、577℃)アルミニウムシリコン箔中間層229(中間層229)を使用してガスプレート230の上面に結合される。少なくとも一部の実施形態において、中間層229は、約1ミルから約10ミルの厚さを有することができる。さらに、ガスプレート230の底面は、やはり拡散接合を助けるために中間層229を使用して冷却プレート232の上面に結合される。冷却プレート232は、冷却プレート232のガスプレート230とは反対側で底プレート234に結合される。冷却プレート232の底面は、拡散接合を助けるために中間層229を使用して底プレート234の上面に結合され得る。同様に、底プレート234の底面は、下記でより詳細に記述されるように、ヒータプレート141のプレートのうちの1つまたは複数に結合され得る。
【0029】
少なくとも一部の実施形態において、上述のプレートを互いに拡散接合するために使用される中間層229は、同じでも異なっていてもよい。例えば、中間層229に使用されるシリコンに対するアルミニウムの重量パーセントは、異なるプレートの間で様々であることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態において、上部プレート228の底面をガスプレート230の上面に拡散接合するために使用される中間層229は、約88重量パーセントアルミニウムおよび約12重量パーセントシリコンを有することができる。同様に、ガスプレート230の底面を冷却プレート232の上面に拡散接合するために使用される中間層229は、約80重量パーセントのアルミニウムおよび約20重量パーセントのシリコンを有することができ、冷却プレート232の底面を底プレート234の上面に拡散接合するために使用される中間層229は、約88重量パーセントアルミニウムおよび約12重量パーセントシリコンを有することができる。
【0030】
1つまたは複数の冷却チャネル204は、冷却プレート232の底面242に沿って配される。一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206は、ガスプレート230の第1の側面238および第2の側面240の少なくとも一方上に配される。一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206のうちの1つまたは複数は、複数の再帰的ガス経路206がチルプレート138内に2つの層に沿って配される実施形態では第1の側面238と第2の側面240の両方に配される。このような実施形態では、2つの層に沿って位置する再帰的ガス経路は、2つの層を流体結合する接続チャネル220を含む。再帰的ガス経路206が3つ以上の層に沿って配されている実施形態では、ガスプレート230は、互いに結合された2つ以上のプレートを備えることができる。底プレート234は、複数のガス出口248を少なくとも部分的に画定する開口を含む。
【0031】
一部の実施形態において、第1のガス入口212が、チルプレート138の第1の側面218(すなわちプレート228の上面)から複数の再帰的ガス経路206のうちの第1の再帰的ガス経路310(図3参照)まで延びる。一部の実施形態において、第2のガス入口216が、チルプレート138の第1の側面218から複数の再帰的ガス経路206のうちの第2の再帰的ガス経路330(図3参照)まで延びる。
【0032】
一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206のそれぞれがガス供給118に結合される。ガス供給は、再帰的ガス経路のうちの任意の1つまたは複数に1つまたは複数のプロセスガスを供給するように構成され得る。例えば、一部の実施形態において、ガス供給118は、第1の再帰的ガス経路310および第2の再帰的ガス経路330のそれぞれに単一のプロセスガスを供給するように構成される。一部の実施形態において、ガス供給118は、第1のプロセスガスまたはガス状混合物を1つまたは複数の第1の再帰的ガス経路310および第2の再帰的ガス経路330に供給し、第2のプロセスガスまたはガス状混合物を第1の再帰的ガス経路310および第2の再帰的ガス経路330の残り部分に供給するように構成される。一部の実施形態において、ガス供給118は、異なるプロセスガスまたはガス状混合物を再帰的ガス経路のそれぞれに供給するように構成される。
【0033】
ヒータプレート141は1つまたは複数の加熱要素208を含む。一部の実施形態において、ヒータプレート141は、ヒータプレート141の上面250から、流体独立しておりかつヒータプレート141内に配されている複数のプレナム256まで延びる複数の第1のガス分配孔252を含む。複数の第2のガス分配孔254が、ヒータプレート141を通るガス流路を提供するために、複数のプレナム256からヒータプレートの下側表面258まで延びる。一部の実施形態において、複数の第2のガス分配孔254は、1つまたは複数のプロセスガスを処理量144内へより均一に分散させるために、複数の第1のガス分配孔252よりも多い孔を備える。
【0034】
複数の第1のガス分配孔252は、チルプレート138の複数のガス出口248に整列される。一部の実施形態において、複数のプレナム256は複数の再帰的ガス経路206と一致する。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132は、ヒータプレート141に結合された上側電極136を含む。上側電極136は、上側電極の上面276においてヒータプレート141の複数の第2のガス分配孔254の位置に対応する位置から、上側電極136の下側表面278まで延びる複数の第3のガス分配孔274を含む。一部の実施形態において、複数の第3のガス分配孔274は、約10ミルから約50ミルの直径を有する。上側電極136、ヒータプレート141、およびチルプレート138は、ファスナ、ばねテンショナ、または類するものを介して互いに結合され得る。
【0035】
一部の実施形態において、互いに流体独立している、シャワーヘッドアセンブリ132を通る複数のガス流路はそれぞれ、チルプレート138を貫通して、チルプレート138の第1の側面218上の当該ガス入口からチルプレート138内の再帰的流路を経由して、チルプレート138の第2の側面224まで延びる当該複数のガス出口(例えば、ガス出口248)まで延び、ヒータプレート141を貫通して、複数の第1のガス分配孔254のうちの当該孔、複数のプレナム256のうちの当該プレナム、および複数の第2のガス分配孔254のうちの当該孔を経由して延び、上側電極136を貫通して、複数の第3のガス分配孔274を経由して延びる。例えば、第1のガス流路が、第1の再帰的ガス経路410に関連する複数のガス出口248から第1のガス分配孔252のうちの対応するガス分配孔を通り、複数のプレナム256のうちの第1のプレナム内へ延びる。同様に、第2のガス流路が、第2の再帰的ガス経路330に関連する複数のガス出口248から第1のガス分配孔252のうちの対応するガス分配孔を通り、複数のプレナム256のうちの第2のプレナム内へ延びる。
【0036】
一部の実施形態において、ヒータプレート141は、互いに結合された1つまたは複数のプレートを備える。一部の実施形態において、ヒータプレート141は、第2のプレート264に結合された第1のプレート262を含む。上述のように、底プレート234の底面が、ヒータプレート141のうちの1つまたは複数のプレートに結合され得る。例えば、少なくとも一部の実施形態において、底プレート234の底面は、拡散接合を助けるために中間層229を使用して第1のプレート262の上面に結合され得る。代替法として、底プレート234が使用されない場合、冷却プレート232の底面は、拡散接合を助けるために中間層229を使用して第1のプレート262の上面に結合され得る。さらに、少なくとも一部の実施形態において、第1のプレート262の底面が、拡散接合を助けるために中間層229を使用して第2のプレート264の上面に結合され得る。1つまたは複数の加熱要素208は複数のチャネル268内に配される。一部の実施形態において、複数のチャネル268は第1のプレート262内に配される。一部の実施形態において、複数のチャネル268は第2のプレート264内に配される。一部の実施形態において、複数のチャネル268は、第1のプレート262と第2のプレート264の両方によって画定される。一部の実施形態において、第1のプレート262および第2のプレート264は共に複数のチャネル268を含む。一部の実施形態において、第3のプレート266が、第2のプレート264の第1のプレート262とは反対側の側面上で第2のプレート264に結合される。少なくとも一部の実施形態において、第2のプレート264の底面が、拡散接合を助けるために中間層229を使用して第3のプレート266の上面に結合され得る。一部の実施形態において、第3のプレート266は、複数のプレナム256を画定する第2の複数のチャネル272を含む。上述のように、第1のプレートを第3のプレートに互いに対して拡散接合するために使用される中間層229は、例えば、上述したシリコンに対するアルミニウムの重量パーセンテージを使用して、同じでも異なっていてもよい。
【0037】
1つまたは複数の随意のサーマルガスケットが、チルプレート138とヒータプレート141との間の強化された熱的結合ならびに圧縮インターフェースをもたらすために、チルプレート138とヒータプレート141との間に配され得る。例えば、一部の実施形態において、第1のサーマルガスケットシート280が、チルプレート138とヒータプレート141との間の強化された熱的結合ならびに圧縮インターフェースをもたらすために、チルプレート138とヒータプレート141との間に配され得る。一部の実施形態において、第2のサーマルガスケットシート282が、ヒータプレート141と上側電極136との間の強化された熱的結合ならびに圧縮インターフェースをもたらすために、ヒータプレート141と上側電極136との間に配され得る。第1のサーマルガスケットシート280は、ヒータプレート141の複数の第1のガス分配孔252の位置と一致する複数の開口を含む。第2のサーマルガスケットシート282は、ヒータプレート141の複数の第2のガス分配孔254の位置と一致する複数の開口を含む。第1のサーマルガスケットシート280および第2のガスケットシート281は、熱的かつ電気的に伝導性の材料シートから作製される。一部の実施形態において、第1のサーマルガスケットシート280および第2のガスケットシート281はポリマー材料を備える。一部の実施形態において、第1のサーマルガスケットシート280および第2のガスケットシート281は、エラストマーと金属のサンドイッチ構造を備える。
【0038】
図3は、本開示の一部の実施形態によるチルプレート138のガスプレート230の上面視図を示す。図4は、本開示の一部の実施形態によるガスプレート230の底面視図を示す。図3および図4に示されているガスプレート230は、ガスプレート230の2つの層に沿って配された複数の再帰的ガス経路206を有する。図3は、複数の再帰的ガス経路206の第1の層300の実施形態を示す。図4は、複数の再帰的ガス経路206の第2の層400の実施形態を示す。
【0039】
複数の再帰的ガス経路206はそれぞれ、第1の層300および第2の層400の少なくとも一方の中に配され得る。一部の実施形態において、複数の再帰的ガス経路206のうちの1つまたは複数が、第2の層400から第1の層300まで延び、第2の層400に戻る。一部の実施形態において、第1のガス入口212は、第1の層300まで延び、第1の層300と第2の層400の両方に配された第1の再帰的ガス経路310に流体結合される。一部の実施形態において、第1の再帰的ガス経路310は、第1のガス入口212から第1の層300内で、第1の再帰的ガス経路310の複数の層を流体結合する接続チャネル220Aと一致する複数の端部にかけて1回または複数回枝分かれする。一部の実施形態において、第1の再帰的ガス経路310は、2つの接続チャネル220Aと一致する2つの端部にかけて1回枝分かれする。
【0040】
一部の実施形態において、第2の層400内で、第1の再帰的ガス経路310は、接続チャネル220Aのそれぞれから複数の第1の端部415にかけて1回または複数回枝分かれする。一部の実施形態において、第1の再帰的ガス経路310は、各接続チャネル220Aから第2の層400内で1回枝分かれして、4つの第1の端部415を形成する。一部の実施形態において、複数の第1の端部415は、ガスプレート230の周囲に対称的に配される。一部の実施形態において、複数の第1の端部415は、虚円に沿って一定の間隔を置いて位置する。一部の実施形態において、第1の再帰的ガス経路310は、第2の層400内の環状延長部分および半径方向延長部分を含む。複数の第2の端部435は、チルプレート138の複数のガス出口248の第1のサブセット248Aに整列される。一部の実施形態において、第1の再帰的ガス経路310は、各接続チャネル220Aから第2の層400内で2回枝分かれして、8つの第1の端部415を形成する。
【0041】
一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330が、第2のガス入口216から第2の層400まで延び、第1の層300まで延び、次いで第2の層400に戻る。このようにして、第2の再帰的ガス経路330は、第1の層300と第2の層400の両方の中に配され得る。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、第2のガス入口216から第2の層400内で、第2の再帰的ガス経路330の複数の層を流体結合する接続チャネル220Cと一致する複数の端部にかけて1回または複数回枝分かれする。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は1回枝分かれして、2つの接続チャネル220Cと一致する2つの端部を形成する。
【0042】
一部の実施形態において、第1の層300内で、第2の再帰的ガス経路330は、接続チャネル220Cのそれぞれから接続チャネル220Dと一致する端部にかけて1回または複数回枝分かれする。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、接続チャネル220Cのそれぞれから1回枝分かれして、4つの接続チャネル220Dと一致する4つの端部を形成する。
【0043】
一部の実施形態において、第2の層400内で、第2の再帰的ガス経路330は、接続チャネル220Dのそれぞれから複数の第2の端部435にかけて1回または複数回枝分かれする。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、各接続チャネル220Dから第2の層400内で1回枝分かれして、合計8つの第2の端部435を形成する。一部の実施形態において、複数の第2の端部435は、ガスプレート230の周囲に対称的に配される。一部の実施形態において、複数の第2の端部435は、虚円に沿って一定の間隔を置いて配される。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、第2の層400内の環状延長部分および半径方向延長部分を含む。複数の第2の端部435は、チルプレート138の複数のガス出口248の第2のサブセット248Bに整列される。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、第1の再帰的ガス経路310から半径方向外方に配される。一部の実施形態において、第2の再帰的ガス経路330は、各接続チャネル220Dから第2の層400内で2回枝分かれして、16個の第2の端部435を形成する。
【0044】
図5は、本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリ132のチルプレート138の断面底面視図を示す。一部の実施形態において、複数のガス出口248は、チルプレート138の同心円に沿って配される。一部の実施形態において、複数のガス出口248は、チルプレート138の同心円に沿って一定の間隔を置いて配される。一部の実施形態において、各同心円にある複数のガス出口248のうちのガス出口は、シャワーヘッドアセンブリ132の異なるガス分配ゾーンと一致する。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132は2つのガス分配ゾーンを備え、第1のゾーンは半径方向に最も内側のゾーンであり、第2のゾーンは半径方向に最も外側のゾーンである。一部の実施形態において、シャワーヘッドアセンブリ132は4つのゾーンを備え、第1のゾーンは半径方向に最も内側のゾーンであり、第2のゾーンは第1のゾーンの半径方向外側にあり、第3のゾーンは第2のゾーンの半径方向外側にあり、第4のゾーンは半径方向に最も外側のゾーンであり、第3のゾーンの半径方向外側にある。
【0045】
一部の実施形態において、1つまたは複数の冷却チャネル204は、この冷却チャネルを通る冷却剤を供給するための入口510と冷却剤のために戻り経路を提供するための出口520とを有する1つの冷却チャネルを含む。一部の実施形態において、1つまたは複数の冷却チャネル204は、各ゾーンに近接して延びる。一部の実施形態において、1つまたは複数の冷却チャネル204は、渦巻きパターンで配置される。
【0046】
図6は、本開示の一部の実施形態によるシャワーヘッドアセンブリ132のヒータプレート141の断面上面視図を示す。1つまたは複数の加熱要素208は、ヒータプレート141の周囲に、ヒータプレート141を加熱するための任意適切なパターンで延びることができる。一部の実施形態において、1つまたは複数の加熱要素208は、シャワーヘッドアセンブリ132の2つ以上の当該加熱ゾーンを画定する2つ以上の加熱要素である。一部の実施形態において、1つまたは複数の加熱要素208は、ヒータプレート141の中心に近接する第1の加熱要素610を含む。一部の実施形態において、1つまたは複数の加熱要素208は、第1の加熱要素610の半径方向外方に配された第2の加熱要素620を含む。一部の実施形態において、第2の加熱要素620は、複数の第1のガス分配孔252の半径方向に最も外側のセット612を越えて半径方向外方に延びる。
【0047】
図7は、本開示の一部の実施形態による複数のプレナム256の平面に沿ったヒータプレート141の断面上面視図を示す。一部の実施形態において、複数のプレナム256は、複数のガス分配ゾーンと一致する。一部の実施形態において、複数のプレナム256は、2つのガス分配ゾーンと一致する2つのプレナムを備える。一部の実施形態において、複数のプレナム256は、4つのガス分配ゾーンと一致する4つのプレナムを備える。一部の実施形態において、第1のプレナム720が、第1の再帰的ガス経路310に関連する第1のガス分配孔252の第1のサブセット252Aに流体結合される。一部の実施形態において、第2のプレナム740が、第2の再帰的ガス経路330に関連する複数の第1のガス分配孔252の第2のサブセット252Bに流体結合される。第1のプレナム720は、複数の第2のガス分配孔254の第1のサブセット254Aと流体結合される。第2のプレナム740は、複数の第2のガス分配孔254の第2のサブセット254Bと流体結合される。複数の第2のガス分配孔254は、各プレナム内に均等に分散される。第1のプレナム720および第2のプレナム740は、複数の第1のガス分配孔252からのガス流を各プレナム内の複数の第2のガス分配孔254に指向するために、複数の壁702を含むことができる。一部の実施形態において、複数の壁702は多角形断面形状を有する。一部の実施形態において、複数の壁702は湾曲している。一部の実施形態において、複数の第2のガス分配孔254は、複数のプレナム256内に100個より多い孔を備える。一部の実施形態において、複数の第2のガス分配孔254は同心円内に配置される。一部の実施形態において、各同心円内の第2のガス分配孔254は、当該同心円に沿って一定間隔を置いて配される。複数のプレナム256の各プレナムは、第2のガス分配孔254の1つまたは複数の同心円を含むことができる。一部の実施形態において、複数の第2のガス分配孔254は、約10ミルから約50ミルの直径を有する。
【0048】
前述は、本開示の実施形態を対象とするものであるが、本開示の他の、およびさらなる実施形態が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されることがある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】