(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-05
(54)【発明の名称】パターンウエハ形状測定上の検出支援2段階位相アンラッピング
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20240628BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20240628BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20240628BHJP
【FI】
G01B11/24 D
H01L21/66 J
H01L21/66 P
G01B11/06 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551756
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 US2022031859
(87)【国際公開番号】W WO2022256466
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ ヘレン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン グオチン
(72)【発明者】
【氏名】リ フイ
【テーマコード(参考)】
2F065
4M106
【Fターム(参考)】
2F065AA30
2F065AA53
2F065BB03
2F065CC19
2F065FF01
2F065FF51
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065JJ26
2F065QQ00
2F065QQ01
2F065QQ03
2F065QQ24
2F065QQ41
2F065QQ43
4M106CA22
4M106CA38
4M106CA47
4M106CA48
(57)【要約】
パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に関連するラップ位相マップを受信する。前記ラップ位相マップから傾斜を除去する。背景を生成する。前記ラップ位相マップ内の特徴を検出する。ここで、前記ラップ位相マップ内の特徴が前記サンプルのパターン化された特徴の少なくともいくつかに対応する。前記特徴の位相を、前記ラップ位相マップ内の対応する位置における前記背景で置き換えて、修正されたラップ位相マップを生成する。グローバル位相アンラッピングを用いて前記修正されたラップ位相マップをアンラップして一時的なアンラップ位相マップを生成する。局所位相アンラップを適用して、対応する位置における一時的アンラップ位相マップの特徴の位相を復元する。出力アンラップ位相マップを生成するために、前記一時的アンラップ位相マップに傾斜を再適用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量システムであって、
干渉測定ツールに通信可能に結合されたコントローラを含み、
前記コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記プログラム命令を実行することで、
パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に関連するラップ位相マップを受信するステップと、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去するステップと、
背景を生成するステップと、
前記ラップ位相マップ内の特徴を検出するステップであって、前記ラップ位相マップ内の特徴は、前記サンプルのパターン化された特徴のうちの少なくともいくつかに対応する、ステップと、
前記特徴の位相を、前記ラップ位相マップ内の対応する位置における前記背景で置き換えて、修正されたラップ位相マップを生成するステップと、
グローバル位相アンラッピングを使用して前記修正されたラップ位相マップをアンラップして、一時的なアンラップ位相マップを生成するステップと、
局所位相アンラップを適用して、対応する位置における前記一時的なアンラップ位相マップの特徴の位相を復元するステップと、
出力アンラップ位相マップを生成するために、傾斜を一時的アンラップ位相マップに再適用するステップと、
を行う、
計量システム。
【請求項2】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから表面プロファイル測定値を抽出すること、
前記表面プロファイル測定値から線形信号を除去すること、
を含む、
計量システム。
【請求項3】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから厚さ測定値を抽出すること、
前記厚さ測定値から線形信号を除去すること、
を含む、
計量システム。
【請求項4】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記背景は、選択された閾値を下回る空間周波数に制限され、前記選択された閾値は、前記特徴を除外するように選択される、
計量システム。
【請求項5】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記背景は、前記サンプルの事前知識に基づく、
計量システム。
【請求項6】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップ内の特徴を検出することは、
選択された閾値よりも大きい、前記ラップ位相マップにおける段階的な位相変化を検出すること、
を含む、
計量システム。
【請求項7】
請求項1に記載の計量システムであって、
前記局所位相アンラッピングを適用して特徴の位相を復元することは、対応する位置における前記背景を前記特徴で置換し、前記特徴をアンラッピングすることを含む、
計量システム。
【請求項8】
計量システムであって、
干渉測定ツールと、
前記干渉測定ツールと通信可能に結合されたコントローラであって、1つまたは複数のプロセッサにプログラム命令を実行するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含む、コントローラと、
を含み、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記プログラム命令を実行することで、
前記干渉測定ツールからラップ位相マップを受信し、前記ラップ位相マップは、パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に対応し、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去し、
背景を生成し、
前記ラップ位相マップ内の特徴を検出し、
前記特徴の位相を、前記ラップ位相マップ内の対応する位置における前記背景で置き換えて、修正されたラップ位相マップを生成し、
グローバル位相アンラッピングを使用して修正されたラップ位相マップをアンラップして、一時的なアンラップ位相マップを生成し、
局所位相アンラップを適用して、対応する位置における一時的アンラップ位相マップの前記特徴の位相を復元し、
出力アンラップ位相マップを生成するために、傾斜を前記一時的アンラップ位相マップに再適用する、
計量システム。
【請求項9】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記干渉測定ツールは、参照ビームと前記サンプルの表面から反射された光との干渉に基づいて前記ラップ位相マップを生成する、
計量システム。
【請求項10】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから表面プロファイル測定値を抽出し、
前記表面プロファイル測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量システム。
【請求項11】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから表面傾斜測定値を抽出し、
前記表面傾斜測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量システム。
【請求項12】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから厚さ測定値を抽出し、
前記厚さ測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量システム。
【請求項13】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記背景は、選択された閾値を下回る空間周波数に制限され、前記選択された閾値は、前記特徴を除外するように選択される、
計量システム。
【請求項14】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記背景は、前記サンプルの事前知識に基づく、
計量システム。
【請求項15】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップ内の前記特徴を検出することは、
選択された閾値よりも大きい前記ラップ位相マップにおける段階的な位相変化を検出すること、
を含む、
計量システム。
【請求項16】
請求項8に記載の計量システムであって、
前記局所位相アンラッピングを適用して特徴の位相を復元することは、
対応する位置における前記背景を前記特徴で置換し、前記特徴をアンラッピングすることを含む、
計量システム。
【請求項17】
計量方法であって、
パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に関連するラップ位相マップを受信するステップと、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去するステップと、
背景を生成するステップと、
前記ラップ位相マップ内の特徴を検出するステップであって、前記ラップ位相マップ内の特徴が前記サンプルのパターン化された特徴の少なくともいくつかに対応する、ステップと、
前記特徴の位相を、前記ラップ位相マップ内の対応する位置における前記背景で置き換えて、修正されたラップ位相マップを生成するステップと、
グローバル位相アンラッピングを用いて前記修正されたラップ位相マップをアンラップして一時的なアンラップ位相マップを生成するステップと、
局所位相アンラップを適用して、対応する位置における一時的アンラップ位相マップの特徴の位相を復元するステップと、
出力アンラップ位相マップを生成するために、前記一時的アンラップ位相マップに傾斜を再適用するステップと、
を含む、
計量方法。
【請求項18】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、前記ラップ位相マップから表面プロファイル測定値を抽出し、
前記表面プロファイル測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量方法。
【請求項19】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから表面傾斜測定値を抽出し、
前記表面傾斜測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量方法。
【請求項20】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップから傾斜を除去することは、
前記ラップ位相マップから厚さ測定値を抽出し、
前記厚さ測定値から線形信号を除去する、
ことを含む、
計量方法。
【請求項21】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記背景は、選択された閾値を下回る空間周波数に制限され、前記選択された閾値は、前記特徴を除外するように選択される、
計量方法。
【請求項22】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記背景は、前記サンプルの事前知識に基づく、
計量方法。
【請求項23】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記ラップ位相マップ内の前記特徴を検出することは、
選択された閾値よりも大きい前記ラップ位相マップにおける段階的な位相変化を検出すること、
を含む、
計量方法。
【請求項24】
請求項17に記載の計量システムであって、
前記局所位相アンラッピングを適用して特徴の位相を復元することは、
対応する位置における前記背景を前記特徴で置換し、前記特徴をアンラッピングすることを含む、
計量方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「関連出願の参照」
本出願は、米国仮出願63/195,716(2021年6月2日)の米国特許法119条(e)の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、パターン化された半導体デバイス(パターン化半導体デバイス)測定の位相アンラッピング(unwrapping)に関し、より詳細には、パターン化半導体デバイス測定の検出支援型2段階(2ステージ)位相アンラッピングのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
計量(metrology:メトロロジー)プロセスは、1つまたは複数の半導体層プロセスを監視および制御するために、半導体製造プロセス中の様々なステップで使用される。これらの特性のいくつかは、サンプル(例えば、ウエハ)の平坦性及び厚さの均一性を含む。干渉測定ツールを使用して、高精度でサンプルのラップ(wrapped:ラップされた)位相マップを生成することができる。例えば、パターン化されたウエハ幾何学形状(PWG)ツールが、インプロセスで使用されてもよい。
【0004】
干渉法は、重ね合わされた電磁波の干渉を使用して、サンプルの表面トポロジ―の極めて正確な測定に対応し得る情報(例えば、干渉パターン)を抽出する技法である。しかしながら、干渉測定ツールを利用して得られるそのような情報(例えば、位相データ、インターフェログラム、ラップ位相マップなど)は、複数の位相サイクルにわたり得る。例えば、表面トポロジ―の高さが変化すると、測定された干渉パターンの値は、ラップされた位相マップ(ラップ位相マップ)上の任意の所与の点における値が絶対高さ値に特異的にマッピングしないように、各サイクルの範囲が-piとpiとの間にある複数の位相サイクルにわたり得る。この点に関して、増加する/減少する表面トポロジ―にわたる値は、複数の位相サイクルにわたって周期的に繰り返され得、異なる位相サイクルの繰り返される値は、特定の値がどの位相サイクルに属するか、およびどれだけの数の位相サイクルが存在するかに関して、位相アンラッピングの前に曖昧であることについて同一である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第11,035,665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
位相アンラッピングは、ラップ位相マップのこれらの位相曖昧性を解決する試みにおいて利用され得る。しかしながら、一般に、表面トポロジ―の変動の複雑さおよび大きさが増加するにつれて、位相の曖昧さを正確に解くことはますます困難になる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態による計量システムが開示される。例示的な一実施形態では、システムは、干渉測定ツールに通信可能に結合されたコントローラを含む。別の例示的な実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサおよびメモリを含む。別の例示的な実施形態では、メモリは、プログラム命令のセットを記憶するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサに、パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に関連するラップ位相マップを受信させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサにラップ位相マップから傾斜を除去させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサにバックグラウンド(背景)を生成させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサにラップ位相マップ内の特徴を検出させるプログラム命令を実行するように構成され、ラップ位相マップ内の特徴は、サンプルのパターン化された特徴のうちの少なくともいくつかに対応する。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサに、ラップ位相マップ内の対応する位置で特徴の位相をバックグラウンドで置き換えて、修正されたラップ位相マップを生成させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサに、グローバル位相アンラッピングを使用して修正されたラップ位相マップをアンラップさせて一時的アンラップ位相マップを生成させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサにローカル(局所)位相アンラッピングを適用して、対応する位置における一時的アンラッピング位相マップの特徴の位相を復元させるプログラム命令を実行するように構成される。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサに、出力アンラップ位相マップを生成するために一時的アンラップ位相マップに傾斜を再適用させるプログラム命令を実行するように構成される。
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態による計量方法が開示される。例示的な一実施形態では、本方法は、限定はしないが、パターン化された特徴を含むサンプルの干渉測定に関連するラップ位相マップを受信することを含むことができる。例示的な一実施形態では、この方法は、ラップ位相マップから傾斜を除去することを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、方法は、背景を生成することを含んでもよい。例示的な一実施形態では、本方法は、ラップ位相マップ内の特徴がサンプルのパターン化された特徴の少なくともいくつかに対応する、ラップ位相内の特徴を検出するステップを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、方法は、修正されたラップ位相マップを生成するために、ラップ位相マップ内の対応する位置において特徴の位相をバックグラウンドで置き換えることを含み得る。例示的な一実施形態では、方法は、グローバル位相アンラッピングを使用して修正されたラップ位相マップをアンラップして、一時的なアンラップ位相マップを生成することを含み得る。1つの例示的な実施形態では、方法は、局所的な位相アンラッピングを適用して、対応する位置における一時的なアンラッピングされた位相マップの特徴の位相を復元することを含み得る。例示的な一実施形態では、本方法は、出力アンラップ位相マップを生成するために、一時的アンラップ位相マップに傾斜を再適用することを含み得る。
【発明の効果】
【0009】
前述の概要および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、全般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の多数の利点は、添付の図面を参照することによって当業者によってよりよく理解され得る。
【
図1A】
図1Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、アンラップ位相マップを生成するためのプロセス図を示す。
【
図1B】
図1Bは、部分的に失敗したアンラップ位相ラップ図を示す。
【
図1C】
図1Cは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、アンラップ位相ラップ図を示す。
【
図2】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、システムの概略ブロック図を図示する。
【
図3】
図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法の流れ図。
【
図4A】
図4Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、サンプルの概略図の断面図を示す。
【
図4B】
図4Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法のステップの概略図を含む流れ図を示す。
【
図4C】
図4Cは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法のステップの概略図を含む流れ図を示す。
【
図5A】
図5Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法のステップの位相マップを含む流れ図を示す。
【
図5B】
図5Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図5Aの方法のより多くのステップのより多くの位相マップを含む流れ図を示す。
【
図6A】
図6Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図5Aのステップの位相マップの他の例を含む流れ図を示す。
【
図6B】
図6Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図5Bのステップの位相マップの他の例を含む流れ図を示す。
【
図7B】
図7Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図7Aのサンプルの異なるアンラップ位相マップを示す。
【
図8B】
図8Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図8Aのサンプルの異なるアンラップ位相マップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで、添付の図面に示される開示された主題を詳細に参照する。本開示は、特定の実施形態およびその特定の特徴に関して具体的に示され、説明されてきた。本明細書に記載される実施形態は、限定的ではなく例示的であると解釈される。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更および修正が行われ得ることが、当業者に容易に明白となるはずである。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態は、鮮明で急速に変化するプロファイルを有する特徴の存在下で、ラップされた位相マップ(ラップ位相マップ)の2段階位相アンラップのためのシステムおよび方法を対象とする。例えば、2段階位相アンラッピング技法は、サンプルの事前の知識に基づいて、滑らかに変化するバックグラウンド(背景)信号を識別し、鋭いプロファイルを有する検出された特徴(フィーチャ)を一時的に除去し、除去された特徴をバックグラウンド信号で置換し、特徴が置換されたラッピングされた位相マップに対して第1の位相アンラッピングステップを実行し、次いで、第2の位相アンラッピングステップで特徴を復元し得る。このように、任意の好適な位相アンラッピング技法が、特徴からの誤差を引き起こすことなく、バックグラウンド信号に基づいて、サンプルにわたってグローバル位相アンラッピングを正確に実行するために、第1の位相アンラッピングステップにおいて使用されてもよい。次いで、第2のフェーズアンラップステップは、第1のフェーズアンラップステップで既にアンラップされた他のエリアを通してエラーを伝播させるリスクなしに、局所位相アンラップ技法を通して特徴に関連する情報コンテンツを復元することができる。
【0013】
特に比較的高い3DNAND積層メモリフィーチャの使用の増加に伴うパターン化サンプルは、解決するのが困難な多くの曖昧さを有し得るので、パターン化サンプル(例えば、ウエハ)の解決は、従来の技法を使用すると困難である。ラップ位相マップの曖昧な値は、周期的に繰り返され得る。ラップ位相マップの値は、干渉測定ツールの2つのアームの間の光路差としての明値と暗値との間の強度を表し、そのような強度値は、例示目的で着色ピクセルによって表され得る。例えば、ラップ位相マップの所与の点における値は、サンプル上のそれらの点が異なる高さを有する場合であっても、異なる点における値と同一であり得る。ある意味では、これは、任意の所与の値が「曖昧」であり得ることを意味し得る。そのような値は、いくつかの実施形態では、データが単一の範囲をカバーするように「アンラップ」されてもよい。たとえば、アンラップされたデータは、周期的に反復しないデータを意味し得る。
【0014】
「パターン化されたサンプル」、「パターン化された特徴を有するサンプル」などは、まだパターン化されたデバイス(例えば、3D NANDデバイス)の層を有していない「ブランク」ウエハではないサンプルを意味することに留意されたい。また、本開示で使用される「特徴」、「特徴402」、「鋭い特徴」、「高い特徴」などの用語は、「パターン化された特徴」と全く同じ意味を有することを意味するものではないことに留意されたい。しかし、「フィーチャ402」などは、パターン化されたフィーチャのサブセットであるフィーチャを含み得ることに留意されたい。一部の実施形態では、「フィーチャ402」は、パターン化されたフィーチャのサブセットではない欠陥(例えば、粒子、測定に不連続性を引き起こす予想外の隆起した欠陥である)を含む。
【0015】
サンプルの表面トポロジ―が急激に変化するとき、本開示の実施形態以外の方法を使用して、アンラップすることによってラップ位相マップの値の曖昧さを正確に解くことは困難である。例えば、位相マップ全体にわたる従来の経路追跡を使用する位相アンラッピング技法は、値が間違った位相サイクルに起因する場合、急激に変化する表面トポロジ―高さの曖昧さを解決しようとするときに部分的に失敗し得る。例えば、そのような不正確な帰属が作られる場合、帰属におけるその誤差は、アンラッピングプロセス中にサンプルを通して伝搬し、誤差のサイズを増加させ得る。
【0016】
一般的な意味で、パス(path:経路)トレースは、位相サイクルの一端における値が、偶然位相サイクルの他端における値に近いということなどの仮定を行う位相アンラッピング技法である。そのような仮定は、滑らかに変化するラップ位相マップに当てはまり得るが、急に変化するラップ位相マップには必ずしも当てはまらない。例えば、ラップ位相マップの隣接する値間の高さの差が閾値(例えば、1半相サイクル、1全相サイクルなどである)を超えて変化する場合、位相マップをアンラップするとき、値の誤った位相サイクルへの帰属の誤差が生じる可能性が高い。
【0017】
さらに、フィルタリングおよび2D最適化(例えば、2D重み付け最小二乗法)を使用する位相アンラッピング技法、例えば、事前調整された共役勾配(PCG:preconditioned conjugate gradient)技法は、本開示の実施形態よりも精度が低く、および/または効率的でないことがある。例えば、2D最適化アプローチは、シャープな特徴を有するエリアを、困難でないエリアと区別しないことがあり、これは、困難なエリアから遠く離れた誤差を導入することにつながり得る。例えば、エラーは、経路追跡アンラッピング技法を使用するとき、鋭い特徴を伴うエリアから非困難エリアに伝搬し得る。そのような遠く離れた誤差は、識別することが困難であり得、したがって、解決することが困難であり得る。さらに、そのような技法は、しばしば、サンプルの表面勾配(傾斜)を決定するために擬似厚さマップを使用し、擬似厚さは、サンプルの裏面から表側面に誤差を導入し得る。さらに、技法がよりロバスト(安定)になる(たとえば、誤りが起こりにくくなる)と、処理時間が増大し、効率が低下することがある。
【0018】
そこでは、位相アンラッピング時に位相の曖昧さを解決するためのロバストで、正確で、効率的な方法が必要とされている。
【0019】
本開示は、少なくともいくつかの実施形態では、前述のもの等の以前の位相アンラッピング技法の欠点のうちの少なくともいくつかに対処する。たとえば、
図1Bおよび
図1Cに示すように、
図1Cのより正確なアンラップ位相マップ122は、他の技法を使用する
図1Bの部分的に故障した(failed:うまくいかなかった)位相マップ120と比較して、本開示の少なくともいくつかの実施形態を使用して取得され得る。別の例では、本開示のいくつかの実施形態は、複雑な高さの不連続性を有する困難な層上の表面トポロジ―高さの測定誤差の低減およびより多くのウエハカバレッジを可能にする。別の例では、いくつかの実施形態は、不均一な膜厚を有するサンプルの測定誤差の低減を可能にする。
【0020】
図1Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、アンラップ位相マップを生成する方法100を示すプロセスフロー図を示す。
【0021】
図1Aは、インターフェログラム(干渉縞)列102、ラップ位相マップ(ラップ位相列)104、およびアンラップ位相列106に示されるアンラップ方法100(実施例1-114、および実施例2-116)の2つの例を含む。第1の例、例1-114は、インターフェログラムのズームイン部分のズームイン例114の例であってもよく、第2の例、例2-116は、パターン化されていないウエハ列112内のパターン化されていないウエハサンプルのウエハ例116であってもよい。インターフェログラム列102は、サンプルの干渉測定であり得るインターフェログラムデータのインターフェログラムを含む。
【0022】
ラインプロット行110は、対応する位相マップ行108のプロットを示し得ることに留意されたい。例えば、ラインプロット行110の各プロットは、その上の位相マップに対応し得る。例えば、ラインプロット行110における各ラインプロットは、各ラインプロットの上方の位相マップの中心における水平ラインの一次元断面を表し得る。ラップされたラップ位相列104内のデータとは異なり、アンラップ位相マップ(アンラップ位相列)106内のデータは循環的にラップされないので、アンラップ位相列106のラインプロットには不連続性がないことに留意されたい。
【0023】
いくつかの実施形態では、位相を計算するステップは、示されるように、インターフェログラムに基づいて、ラップ位相マップを決定/生成するために行われることに留意されたい。例えば、干渉測定ツール214から得られた生のセンサデータは、インターフェログラムで表すことができる。そのようなデータは、ラップ位相マップを得るために処理される必要があり得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、図示のようにラップ位相マップ104に基づいてアンラップ位相マップ106を決定/生成するためにアンラップステップが実行されることに留意されたい。
【0025】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ラップ位相マップ104をアンラップするためのシステム200の簡略化された概略図を示す。
【0026】
システム200は、サンプル202のアンラップ位相マップ106を決定するための、計量システムなどの任意のシステムとすることができる。本開示全体にわたる「システム」は、「メトロロジー(計量)システム」を意味するが、必ずしもそのように要求されるわけではないので、システム200の任意の説明、要素、方法などは、計量システム200の1つまたは複数の実施形態に適用可能であり得ることに留意されたい。計量システム200は、サンプル202の特性を測定するためのツールを含んでもよいが、必ずしも含まなくてもよいことに留意されたい。そのようなツールは、検査ツール、干渉測定ツール214などとすることができる。システム200は、限定されないが、撮像システム204を含んでもよい。撮像システム204は、限定はしないが、1つまたは複数の測定ツール(たとえば、干渉測定ツール214)を含むことができる。システム200は、1つまたは複数のプロセッサ210を含むコントローラ206と、メモリ212とをさらに含み得る。一実施形態では、コントローラ206は、撮像システム204に通信可能に結合される。この点に関して、コントローラ206の1つまたは複数のプロセッサ210は、レシピに従って撮像システム204の1つまたは複数の特性を調整するように構成された1つまたは複数の制御信号を生成するように構成され得る。さらに、コントローラ206は、干渉測定ツール214からサンプル202に関連する干渉データを含むがこれに限定されないデータを受信するように構成することができる。
【0027】
さらに、システム200は、測定値の決定のために撮像システム204の視野内にサンプル202を位置決めするためのサンプルステージ208を含むことができる。サンプルステージ208は、システム200内にサンプル202を配置するのに適した任意のシステムを含むことができる。例えば、サンプルステージ208は、直線並進ステージ、回転ステージ、先端(tip)/傾斜(tilt)ステージなどの任意の組み合わせを含むことができる。
【0028】
干渉測定ツール214は、干渉測定原理を使用する任意のツールを含むことができるが、それに限定されないことが企図される。例えば、そのようなツール214は、干渉法を使用して半導体ウエハの幾何学的形状を測定することができる任意のウエハ幾何学的形状測定システムとすることができる。ウエハ幾何学的形状という用語は、ウエハ前面高さ、裏面高さ、厚さ変動、平坦度、および形状、形状差、ナノトポグラフィなどのすべての結果として生じる派生物を含み得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、KLA CorporationからのWaferSight Patterned Wafer Geometry(PWG)システムが、干渉測定ツール214として利用されてもよい。さらなる例は、複数の干渉測定ツール214、マイケルソン干渉計、リンニック干渉計、ダブルサイド位相シフトフィゾー干渉計、表面トポロジ―干渉計などを含む。しかしながら、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、他のタイプの干渉測定ツール214も利用され得ることを理解されたい。
【0029】
いくつかの実施形態では、干渉測定ツール214は、参照ビームとサンプル202の表面から反射された光との干渉に基づいてラップ位相マップ104を生成する。
【0030】
図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法300のプロセスフロー図を示す。本明細書に開示される任意のシステムまたはシステムの組み合わせは、方法300のステップを実行し得る。たとえば、システム200の1つまたは複数の構成要素は、方法300のステップのうちの1つまたは複数、ならびに1つまたは複数の追加のステップを実行することができる。
【0031】
方法300は、
図4A~
図4Cの概略図によって示されるステップ302~312の3つの例示的なフロー図、
図5A~
図5Bの位相マップ、および
図6A~
図6Bの位相マップを参照することによってよりよく理解され得るが、これらに限定されないことに留意されたい。これらの3つの例は、位相アンラッピングの様々な実施形態および例を示し得る。
【0032】
図4Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、サンプル202のラップ位相マップ104の概略の断面図を示す。
図4B~
図4Cは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、位相マップをアンラップするための方法300のステップの概略を含む流れ図を示す。
図4B~
図4Cは、
図4Aでラベル付けされた特徴402の干渉計の例示的な表現を参照することによって、よりよく理解することができる。概して、本開示の位相アンラッピングステップ302~312は、
図4A~
図6Bに示される位相アンラッピングの3つの例を見ることによってよりよく理解され得る。
【0033】
ステップ302において、
図5Aに示すように、ラップ位相マップ104、502が受信される。ラップ位相マップ602はまた、ステップ302において受信され得るラップ位相マップ104、502の例であり、概して、
図6A~
図6Bは、同じステップについて、
図5A~
図5Bに示される位相マップに対する代替的な例示的な位相マップを提供することに留意されたい。
図4Bは、ステップ302またはラップ位相マップ502、602の概略図を示さず、むしろ、ステップ302は、
図4Bに対して依然として存在し得るが、単に示されないことに留意されたい。
【0034】
実施形態では、ステップ302で受信されたラップ位相マップ502は、特徴(フィーチャ)402を含み得る。例えば、特徴402は、隣接する/近接する位相データから位相サイクルの少なくとも半分(またはそれ以上)を超える不連続性と関連付けられるものとして定義される、鋭い/低い特徴、ラップ位相マップデータに曖昧な不連続性を生成する特徴、NAND特徴、および/または同等物であり得る。例えば、パターン化された特徴を含むサンプル202の干渉測定に関連するラップ位相マップ502が受信され得る。
【0035】
簡潔にするために、
図4A~
図4Cの概略図は、「位相マップ504、412、604」と同様の言語などで「位相マップ」などと呼ばれることがあるが、そのような概略図は2次元であることに留意されたい。
【0036】
ステップ304において、ラップ位相マップ502、602から傾斜が除去される。そのような除去は、
図4Bの
図412、
図5Aのラップ位相マップ504、および
図6Aのラップ位相マップ604によって示され得る。例えば、サンプル202は、システム200の撮像システム204に対するサンプル202の傾斜に起因して、受信したラップ位相マップ502、412、602が、ラップ位相マップ502、412、602にわたって複数の位相サイクルを含む状態で存在するように傾斜されるかもしれない。
【0037】
いくつかの実施形態では、傾斜(すなわち、線形成分、線形信号、支配的な線形成分などを除去する)を除去することは、サンプル202の表面トポロジ―の線形成分を除去する任意のステップであり得る。例えば、そのような除去は、サンプル回転によって数学的および/または機械的に行われてもよい。いくつかの実施形態では、傾斜は、サンプル202全体の全体的な傾斜であってもよい。例えば、傾斜は、サンプル202の外縁上の最高点からサンプル202の反対側の縁上の最高点の反対側の点まで測定される単一の角度であってよく、これは、撮像システム204が「レベル」であるとみなす方向、例えば、重力、撮像システム204の光軸などに対して平行であるとみなす方向に対して測定される。例えば、全体的な傾斜は、レベル
図424と比較した角度付き概略
図426によって示されている。
【0038】
少なくともいくつかの実施形態では、傾斜は、方向傾斜技法に基づいて決定および除去される。例えば、Y方向の傾斜差はDz/Dyであり、X方向の傾斜差はDz/Dxである。Dz/Dyは、ピクセル(i)からピクセル(i+N)へのz方向における表面の高さの変化であり得、ここで、「i」は任意のピクセルであり、Nはピクセルの数である。次いで、Dz/DxおよびDz/Dyの中央値が、それぞれサンプル/ウエハ202のX方向およびY方向にわたる値から決定される。そのような中央値は、X方向およびY方向におけるサンプル202の傾斜推定を表す。次に、そのような中央値は、ラップ位相マップ502の傾斜を除去するために使用され得る。
【0039】
上記の例のZ方向は、
図1Aの例2-116に示されるウエハがX-Y平面内にあるようにウエハの表面に垂直な方向であることに留意されたい。
【0040】
いくつかの実施形態では、傾斜は単純な傾斜より大きくてもよい。例えば、傾斜は、変化する傾斜、平均高さマップ、表面トポロジ―、表面傾斜、擬似厚さ、弓形などであり得る。例えば、傾斜は、サンプル202全体またはサンプル202の一部にわたって測定することができる。そのような傾斜は、いくつかの実施形態では、数学的に平滑化され、平坦化され、平均化され、数学関数/曲線に適合させられ得る。この点に関して、傾斜は、サンプル測定値から1つまたは複数の「ボウ:bows」/ワープ:warps(そり)を除去するために使用され得る。
【0041】
一例では、疑似厚さ(pseudo-thickness)は、サンプル202の表面トポロジ―と裏面トポロジ―との間の差を計算することによって決定される厚さであり得る。疑似厚さが使用され得るが、本開示の少なくともいくつかの実施形態では必要とされないことに留意されたい。概して、疑似厚さを使用することの少なくとも1つの欠点は、疑似厚さが、前面の計算された表面トポロジ―に移される裏面からのアーチファクトによる不正確さを導入し得ることである。
【0042】
本開示のいくつかの実施形態の少なくとも1つの利益は、傾斜除去ステップ304中に擬似厚さを必要とせず、それによって、場合によっては、後面からの不正確性の移動を回避することを可能にする。
【0043】
任意選択のステップ(図示せず)において、ラップ位相マップ502から傾斜を除去することは、以下を含む。ラップ位相マップから表面プロファイル測定値を抽出するステップ502、表面プロファイル測定から線形信号を除去するステップ。例えば、傾斜は、任意の技法によって撮像システム204によって測定されてもよく、ラップ位相マップ502は、傾斜を除去するように数学的に調整されてもよい。
【0044】
任意選択のステップ(図示せず)において、ラップ位相マップ502から傾斜を除去するステップは、以下を含む。ラップ位相マップから表面傾斜測定値を抽出するステップ502、そして、表面勾配測定値から線形信号を除去するステップ。
【0045】
任意選択のステップ(図示せず)において、ラップ位相マップ502から傾斜を除去するステップは、以下を含む。ラップ位相マップから厚さ測定値を抽出するステップ502、そして、厚さ測定から線形信号を除去するステップ。
【0046】
ステップ306において、ラップ位相マップ504内の特徴402が検出され、平坦化される。例えば、特徴402を平坦化することは、特徴402を背景506と置換するステップを含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、特徴402は、
図4Aの特徴402によって図示され得るが、
図4Aは、例示目的で誇張された図であり得、特徴402は、任意の形状または高さであり得ることに留意されたい。実施形態では、そのような特徴402は、サンプル202のパターン化された特徴の少なくともいくつかに対応する。例えば、サンプル202の物理的パターン化NANDフィーチャは、検出されたフィーチャ402に対応し得る。例えば、フィーチャ402が物理的パターン化NANDフィーチャを表し得る(例えば、対応するか、関連付けられる)ので、フィーチャ402に関連付けられた位相マップのデータ/領域は、物理的パターン化NANDフィーチャに関連付けられ得る。実施形態では、特徴402は、鋭い/低い特徴、解決困難な位相曖昧性を引き起こす特徴等であってもよい。たとえば、特徴402は、ラップ位相マップ504における段階的な位相変化に関連付けられ得る。たとえば、ラップ位相マップ504中の特徴402を検出することは、(
図4Bに示すように)選択されたしきい値よりも大きいラップ位相マップ504中の段階的な位相変化を検出することを含み得る。そのような特徴402は、メディアンフィルタリング、局所平均化、および/または同等物を含む、外れ値(outlier)ローパスフィルタリングと組み合わせた外れ値検出等の種々の技法を使用して検出されてもよい。他の技法は、局所多項式フィッティングなどを含む。さらなる技法は、事前パターン化されたウエハトポロジ―測定、ウエハ設計、ダイレイアウト、および/または同等物の事前知識等の事前知識に基づく、パターンベースの外れ値検索を含む。例えば、ウエハサンプル202は、鋭いフィーチャ402を有するように設計され得、フィーチャ402のそのような検出は、事前の知識に基づき得る。例えば、高さ閾値が設定されてもよく、そのような閾値を満たす/超えるウエハ/ダイ設計の特徴402が識別されてもよく、それらの対応する位置が識別されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、ステップ306は、概略
図414~418によって示されるサブステップ306と、位相マップ506~512と、位相マップ606~612とを含み得る。たとえば、そのようなサブステップ306は、
図4B、
図5A、および
図6Aにおいて306と標識され、少なくとも以下のサブステップを含み得る:背景を生成するサブステップ306、差分を計算するサブステップ306、特徴を除去するサブステップ306、および/または背景で埋めるサブステップ306。
【0049】
背景生成サブステップ306において、背景信号などと呼ばれることがある背景506、414、606が生成される。背景506、414、606は、ラップ位相マップ504、412、604に対して比較的滑らかであり得る。一例では、バックグラウンド506、414、606は、サンプル202の事前設計知識に基づいて生成される。これに関して、バックグラウンド506、414、606は、予期しない鋭い不連続なしに、サンプル202の予期される形状/トポロジ―であり得る。
【0050】
別の例では、バックグラウンド506、414、606は、サンプルが特徴402を有さないかまたは最小限である場合、サンプル202の表面トポロジ―に対応し得る。例えば、背景506、414、606は、特徴402を除外するように選択された閾値を下回る空間周波数に限定されてもよい。例えば、背景506、414、606は、サンプル202の1つまたは複数の測定された層高さに基づいて、サンプル202のゆっくりと変化するトポロジ―を表し得る。例えば、そのようなトポロジ―は、いくつかの実施形態では、ダイエッジ/ストリート/カットラインの測定された高さに基づいて推定され得る。この点に関して、1つまたは複数の弓形などの特定のバックグラウンドトポロジ―情報を生成することができ、各弓形は、サンプル202の1つまたは複数のダイに及ぶ。例えば、実施形態では、バックグラウンド信号506、414、606は、ラップ位相マップ504、412、604に基づいて生成される。いくつかの実施形態では、背景506、414、606は、ラップ状態にある。背景506、414、606(またはその部分)は、本開示の目的のために、互換的に、「背景」および他の同様の用語と称され得ることに留意されたい。
【0051】
差分を計算するサブステップ306において、ラップ位相マップ504、412、604と生成された背景506、414、606との間の計算可能な差分に基づいて、差分508、416、608が生成される。差分508、416、608は、平坦な(またはほぼ平坦な)位相マップであり得、特定のバックグラウンドトポロジ―情報、例えば、ラップ位相マップ504、412、604の湾曲が補正されるが、特徴402は依然として表される。
【0052】
いくつかの実施形態では、差508、416、608は、特徴402の検出を実行するために使用される。例えば、
図4Bに示されるように、閾値が設定されてもよく、特徴402が位置するサンプル202の対応する位置を決定するために使用されてもよい。対応する位置はまた、特徴402を決定するための任意の他の方法を使用して決定されてもよい。例えば、特徴402は、サンプル202のチップ設計に基づいて決定され得る。一例では、特徴402は、古典的適応閾値技法を使用して検出される。例えば、閾値は、バックグラウンドトポロジ―414の関数として変化してもよい。
【0053】
特徴除去サブステップ306において、事前修正されたラップ位相マップ510、610が、特徴402の対応する位置を使用して決定/計算され得る。例えば、対応する位置における特徴402は、事前修正されたラップ位相マップ510、610の白色ピクセルによって示されるように、除去されてもよい。
【0054】
バックグラウンドによる充填(フィル)サブステップ306では、バックグラウンド506、414、606を使用して、対応する位置を充填/置換し、修正ラップ位相マップ512、418、612を生成する。この点に関して、位相マップの全体的なアンラップの失敗を引き起こす可能性があり得る鋭い特徴402は、取り除かれ、周囲の位相マップデータと密接にマッチする対応する位置における背景506、414、606の部分で置き換えられ得る。これに関して、ステップ306は、「平坦化する(flattening)」、「検出および平坦化する(detecting and flattening)」などと呼ばれることがある。
【0055】
ステップ308において、グローバル位相アンラッピング技法が、修正されたラッピングされた位相マップ512、418、612に適用される。たとえば、修正されたラップ位相マップ512、418、612の位相は、アンラップされ得る。実施形態では、そのようなグローバル位相アンラッピングは、一時的アンラッピング位相マップ514、422、614を生成する。ステップ308は、ステップ306から(直接的および/または間接的に)継続してもよく、ステップ308は、明確にする目的および空間の欠如のために、別個の図にのみ示されることに留意されたい。
【0056】
この点に関して、修正されたラップ位相マップ512、418、612は、そのような一時的なアンラップ位相マップ514、422、614を生成するためにアンラップされ得る。例えば、限定されないが、経路発見(パスpathファインディング)技法、事前調整された共役勾配技法、領域成長アルゴリズム、不連続性最小化アルゴリズム、最小Lp-ノルムおよび最小二乗アルゴリズム、品質誘導(クオリティ-ガイデッド)およびネットワークフローアルゴリズム、分岐カットアルゴリズム、フラッドフィルアルゴリズム等の技法等の任意のアンラッピング技法が使用されてもよい。これに関して、(より正確な)一時的なアンラップ位相マップ514、422、614を生成することができ、特徴402の曖昧さによって引き起こされる「故障」(例えば、
図1Bに示す失敗(フェイラー)124)を防止することができる。
【0057】
ステップ310において、局所位相アンラップ技術を適用して、一時的アンラップ位相マップ514、422、614の対応する位置における特徴402の位相を復元する。ステップ310の結果、位相マップ516、424、616が得られる。実施形態では、ある意味で、特徴402は、対応する場所で一時的にアンラップ位相マップ514、422、614に「追加し戻す」ことができ(背景を置き換える)、局所的な位相アンラップ技法(例えば、位相アンラッピングは、各対応する位置および/または複数の対応する位置で個々に適用される)を、ラップされた特徴402(以前に除去された特徴402)に適用して、サンプル202の位相マップの完全にアンラップされた特徴精度バージョンを生成することができる。例えば、局所位相アンラッピングを適用して、ステップ306で除去された検出された特徴402のデータを復元することは、対応する場所における背景506、414、606を特徴402で置換することを含んでもよい。この点に関して、特徴402に関連付けられていないエリアは、グローバルアンラップステップ308において既にアンラップされているので、適切にアンラップされないリスクが低減され得る。例えば、方法300は、ステップ310において、対応する位置以外の領域を無傷に保つように構成されてもよい。
【0058】
ステップ310では、任意の局所位相アンラッピング技法が利用されてもよい。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許11,035,665(2021年6月15日)に開示されるような局所位相アンラッピング技法を利用することができる。例えば、米国特許11,035,665に開示されるように、ピクセルのサブセットおよび関連するステップの選択およびアンラップは、位相マップの様々な対応するロケーションをアンラップして「局所的アンラップ」を達成するために本明細書で利用され得る。
【0059】
ステップ312において、傾斜は、出力アンラップ位相マップ518、426、618を生成するために、一時的アンラップ位相マップ514、422、614に再適用される。
【0060】
任意選択のステップ(図示せず)において、出力アンラップ位相マップ518、426、618に基づいて高さマップ(図示せず)が生成される。例えば、高さマップは、計量分析プロセスにおいて使用され得る。
【0061】
図7Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、サンプル202のアンラップ位相マップ700を示し、
図7Bは、
図7Aのサンプル202の異なるアンラップ位相マップ702を示す。たとえば、
図7Bのアンラップ位相マップ702は、他の技法を使用して、
図7Aの部分的に失敗したアンラップ位相マップ700と比較して、本開示の少なくともいくつかの実施形態を使用して取得され得る。例えば、位相曖昧性の失敗したアンラップ704の領域が示されている。
【0062】
図8Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、サンプルのアンラップ位相マップ800を示し、
図8Bは、
図8Aのサンプルの異なるアンラップ位相マップ802を示す。たとえば、
図8Bのアンラップ位相マップ802は、他の技法を使用して、
図8Aの部分的に失敗した位相マップ800と比較して、本開示の少なくともいくつかの実施形態を使用して取得され得る。例えば、位相曖昧性の失敗したアンラップ804の領域が示されている。
【0063】
再び
図2を参照すると、様々な構成要素の実施形態がさらに詳細に説明される。
【0064】
本明細書で前述したように、システム200のコントローラ206は、1つまたは複数のプロセッサ210およびメモリ212を含むことができる。メモリ212は、1つまたは複数のプロセッサ210に本開示の様々なステップを実行させるように構成されたプログラム命令を含み得る。
【0065】
別の実施形態では、ユーザインターフェース216のディスプレイは、システム200のデータをユーザに表示するように構成されてもよい。
【0066】
本明細書で前述したように、コントローラ206の1つまたは複数のプロセッサ210は、メモリ212に通信可能に結合されてよく、1つまたは複数のプロセッサ210は、メモリ212に維持されるプログラム命令のセットを実行するように構成されてよく、プログラム命令のセットは、1つまたは複数のプロセッサ210に本開示の様々な機能およびステップを実行させるように構成されてよい。
【0067】
本明細書では、システム200の1つまたは複数の構成要素は、当技術分野で知られている任意の方法でシステム200の様々な他の構成要素に通信可能に結合され得ることに留意されたい。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ210は、ワイヤライン(例えば、銅線、光ファイバケーブルなどである)またはワイヤレス接続(例えば、RF結合、IR結合、WiMax、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、4G LTE、5Gなど)を介して、互いおよび他の構成要素に通信可能に結合され得る。別の例として、コントローラ206は、当技術分野で知られている任意の有線または無線接続を介してシステム200の1つまたは複数の構成要素に通信可能に結合され得る。
【0068】
一実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ210は、当技術分野で知られている任意の1つまたは複数の処理要素を含むことができる。この意味で、1つまたは複数のプロセッサ210は、ソフトウェアアルゴリズムおよび/または命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。一実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ210は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、または本開示全体にわたって説明されるように、システム200を動作させるように構成されたプログラムを実行するように構成された他のコンピュータシステム(たとえば、ネットワーク接続されたコンピュータ)から構成され得る。本開示全体にわたって説明されるステップは、単一のコンピュータシステムによって、または代替として、複数のコンピュータシステムによって実行され得ることを認識されたい。さらに、本開示全体にわたって説明されるステップは、1つまたは複数のプロセッサ210のうちの任意の1つまたは複数において実行され得ることを認識されたい。一般に、「プロセッサ」という用語は、メモリ212からのプログラム命令を実行する1つまたは複数の処理要素を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。さらに、システム200の異なるサブシステム(例えば、干渉測定ツール214、コントローラ206、ユーザインターフェース216など)は、本開示全体にわたって説明されるステップの少なくとも一部を実行するのに適したプロセッサまたは論理要素を含み得る。したがって、上記の説明は、本開示に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0069】
メモリ212は、関連する1つまたは複数のプロセッサ210によって実行可能なプログラム命令およびシステム200から受信されたデータを記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ212は、非一時的な記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ212は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得るが、これらに限定されない。さらに、メモリ212は、1つまたは複数のプロセッサ210とともに共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに留意されたい。代替の実施形態では、メモリ212は、プロセッサ210、コントローラ206などの物理的位置に対して遠隔に配置されてもよい。別の実施形態では、メモリ212は、1つまたは複数のプロセッサ210に、本開示を通して説明される様々なステップを実行させるためのプログラム命令を保持する。
【0070】
一実施形態では、ユーザインターフェース216は、コントローラ206に通信可能に結合される。ユーザインターフェース216は、限定はしないが、1つまたは複数のデスクトップ、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチなどを含むことができる。別の実施形態では、ユーザインターフェース216は、システム200のデータをユーザに表示するために使用されるディスプレイを含む。ユーザインターフェース216のディスプレイは、当技術分野で知られている任意のディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイ、またはCRTディスプレイを含んでもよいが、それらに限定されない。当業者は、ユーザインターフェース216との統合が可能な任意のディスプレイデバイスが、本開示における実装に好適であることを認識するはずである。別の実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェース216のユーザ入力デバイスを介してユーザに表示されるデータに応答して、選択および/または命令を入力してもよい。
【0071】
本明細書で説明する方法のすべては、方法の実施形態の1つまたは複数のステップの結果をメモリ212に記憶することを含み得る。結果は、本明細書で説明される結果のいずれかを含んでもよく、当技術分野で公知の任意の様式で記憶されてもよい。メモリ212は、本明細書で説明される任意のメモリ、または当技術分野で知られている任意の他の好適な記憶媒体を含み得る。結果が記憶された後、結果は、メモリ212内でアクセスされ、本明細書で説明される方法またはシステム実施形態のうちのいずれかによって使用され、ユーザへの表示のためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステムによって使用される等することができる。さらに、結果は、「永久的に」、「半永久的に「、一時的に」、またはある期間にわたって記憶され得る。例えば、メモリ212は、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は、必ずしもメモリ内に無期限に持続しなくてもよい。
【0072】
上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載される任意の他の方法の任意の他のステップを含み得ることがさらに企図される。加えて、上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載のシステムのいずれかによって実行することができる。
【0073】
当業者は、本明細書で説明される構成要素動作、デバイス、オブジェクト、およびそれらに付随する議論が、概念的明確性のために例として使用されること、および種々の構成修正が検討されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載される特定の例および付随する議論は、それらのより一般的なクラスの代表であることが意図される。概して、任意の特定の例の使用は、そのクラスを表すことが意図され、特定の構成要素、動作、デバイス、およびオブジェクトの非包含は、限定として解釈されるべきではない。
【0074】
本明細書で使用するとき、「上top」、「下bottom」、「上over」、「下under」、「上upper」、「上方upward」、「下方lower」、「下方down」、「下方downward」などの方向を示す用語は、説明の目的で相対的な位置を提供することを意図しており、絶対的な基準系を示すことを意図していない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。
【0075】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に記載されない。
【0076】
本明細書で説明される主題は、場合によっては、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を図示する。そのような描写されたアーキテクチャは、単なる例示であり、実際には、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「接続」または「結合」されていると見なされることができ、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「結合可能」であると見なされることができる。結合可能な特定の例は、物理的に結合可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素及び/又は無線で相互作用可能及び/又は無線で相互作用する構成要素及び/又は論理的に相互作用及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
【0077】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。一般に、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)で使用される用語は一般に「オープン」用語(例えば、「含む(including)」という用語は、「含む(including)がこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「少なくとも有する(having)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含む(includes)がこれに限定されない」と解釈されるべきである等である)として意図されることが当業者には理解されよう。導入される請求項の記載の具体的な数が意図される場合、そのような意図は、その請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含むことができる。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同じ請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入句および「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)などの不定冠詞を含む場合でも、同じことが、請求項の記載を紹介するために使用される明確な記事の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載の具体的な数が明示的に列挙されている場合でも、そのような記載は、典型的には少なくとも列挙された数(例えば、他の修飾因子を伴わない「2つの列挙」の裸の列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)を意味すると解釈されるべきであることを、当業者は認識されよう。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、説明、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、その用語の一方(one of the terms)、その用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう
【0078】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されるであろうと考えられ、開示される主題から逸脱することなく、またはその物質的利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および配置において種々の変更が行われ得ることが明白となるであろう。説明される形態は単なる説明であり、そのような変更を包含し、含むことが以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
【国際調査報告】