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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】光学源のための予測装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
G03F7/20 502
G03F7/20 521
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023573475
(86)(22)【出願日】2022-06-06
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022032335
(87)【国際公開番号】W WO2023287519
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/221,166
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513192029
【氏名又は名称】サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】バート,ラッセル,アレン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジュン,ユーン
【テーマコード(参考)】
2H197
【Fターム(参考)】
2H197CA06
2H197CA07
2H197CA12
2H197DA03
2H197DA09
2H197HA03
(57)【要約】
予測装置が、フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する。予測装置は、フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、光学源と通信する光学源モジュールであって、光学源モジュールが、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、を含む。予想発射パターンは、受信された識別子に関連付けられ、それから決定され、実際の発射パターンの1つ以上の特性を予想する。
【選択図】 図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、前記予測装置が、
前記フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
前記光学源と通信する光学源モジュールであって、前記光学源モジュールが、予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、を備え、
前記予想発射パターンが、前記受信された識別子に関連付けられ、それから決定され、前記実際の発射パターンの特性を予想する、予測装置。
【請求項2】
前記光学源モジュールが、前記予想発射パターンを前記光学源に提供する前に、前記受信された識別子に関連付けられた前記予想発射パターンを決定するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項3】
前記受信された識別子に関連付けられた前記予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールをさらに備える、請求項1に記載の予測装置。
【請求項4】
前記予想モジュールが、前記予想パターンを作成するように構成されていることが、前記光学源の前記実際の発射パターンを前記識別子の受信後の複数の実例観察することを含む、請求項3に記載の予測装置。
【請求項5】
前記予想発射パターンが、前記フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様のセットに従って前記パルス光ビームを生成しつつ、低減動作空間に従って前記光学源の安定性を改善する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項6】
前記低減動作空間が、前記安定性能仕様を提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するための前記光学源の最大許容動作空間よりも小さい動作空間に対応する、請求項5に記載の予測装置。
【請求項7】
前記フォトリソグラフィ露光装置によって規定された前記安定性能仕様が前記パルス光ビームのエネルギー及び前記パルス光ビームの1つ以上のスペクトルフィーチャを含む、請求項5に記載の予測装置。
【請求項8】
前記光学源モジュールが、前記低減動作空間に従う前記光学源の動作を可能にするように構成された前記光学源内の1つ以上の制御モジュールと通信する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項9】
前記光学源内の前記1つ以上の制御モジュールが、前記光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、請求項8に記載の予測装置。
【請求項10】
前記光学源内の前記1つ以上の制御モジュールが、前記予想発射パターンによって決定された低減動作空間に基づいて前記光学源の前記1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、請求項9に記載の予測装置。
【請求項11】
前記1つ以上の制御モジュールが、
前記パルス光ビームのエネルギーを制御するように構成されたエネルギー制御モジュール、及び
前記パルス光ビームのスペクトルフィーチャを制御するように構成されたスペクトルフィーチャ制御モジュール、
を含む、請求項10に記載の予測装置。
【請求項12】
前記受信された識別子が、前記フォトリソグラフィ露光装置内に位置付けられた1つ以上の基板の単一のロットに適用される前記実際の発射パターンに対応し、前記1つ以上の基板が、前記パルス光ビームを受光するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項13】
前記関連付けられた受信された識別子のための前記実際の発射パターンの前記特性を予測する前記予想発射パターンが、バースト当たりの前記パルス光ビームの前記パルス数、バースト内の前記パルスの繰り返し数、及びバースト間時間間隔のうちの1つ以上を指示する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項14】
前記フォトリソグラフィモジュールが、前記光学源が前記実際の発射パターンに従って前記パルス光ビームを生成する前に、前記識別子を受信するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項15】
任意の1つの時点において、前記フォトリソグラフィモジュールが、単一の識別子を受信し、その単一の受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項16】
経時的に、前記フォトリソグラフィモジュールが、複数の別個の識別子を受信し、各受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、請求項15に記載の予測装置。
【請求項17】
前記光学源モジュールが、前記光学源が前記実際の発射パターンに従って前記パルス光ビームを生成することを可能にするために、前記予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されていることが、前記光学源が、前記実際の発射パターンに基づいて動作するための要求を受信することに先立って、前記予想発射パターンを前記光学源に提供することを含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項18】
前記受信された識別子が、前記光学源への入力のために適さない英数字文字列である、請求項1に記載の予測装置。
【請求項19】
前記光学源に提供される前記予想発射パターンが、前記実際の発射パターンに従って前記光学源によって生成された前記パルス光ビームの安定性を改善する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項20】
前記フォトリソグラフィモジュールが、前記識別子を前記フォトリソグラフィ露光装置から受信するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項21】
前記識別子が前記フォトリソグラフィ露光装置によって生成される、請求項1に記載の予測装置。
【請求項22】
前記特性が前記実際の発射パターンを含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項23】
前記特性が前記実際の発射パターンの繰り返し数を含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項24】
前記特性が前記光学源内の制御モジュールの低減動作空間を含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項25】
紫外(UV)光源であって、
基板を受容するように構成されたフォトリソグラフィ露光装置と、
前記基板を加工するための前記フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのUV波長を有するパルス光ビームを生成するように構成された光学源と、
前記光学源及び前記フォトリソグラフィ露光装置と通信する予測装置と、を備え、前記予測装置が、
識別子を受信することであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、
前記受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを前記光学源に提供することであって、前記予想発射パターンが前記実際の発射パターンの特性を予想する、提供することと、
を行うように構成されている、UV光源。
【請求項26】
前記パルス光ビームが深UV範囲内の波長を有する、請求項25に記載のUV光源。
【請求項27】
前記パルス光ビームが極UV範囲内の波長を有する、請求項25に記載のUV光源。
【請求項28】
前記光学源に提供される前記予想発射パターンが、前記実際の発射パターンに従って前記光学源によって生成された前記パルス光ビームの安定性を改善する、請求項25に記載のUV光源。
【請求項29】
前記予測装置が前記光学源内に存在する、請求項25に記載のUV光源。
【請求項30】
前記予測装置が前記光学源の外部にある、請求項25に記載のUV光源。
【請求項31】
フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、前記予測装置が、
前記フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
前記フォトリソグラフィモジュールと通信し、前記光学源の実際の発射パターンを前記識別子の受信後の複数の実例観察することによって、前記受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールと、
前記光学源と通信する光学源モジュールであって、前記光学源モジュールが、前記予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、
を備える、予測装置。
【請求項32】
前記予想モジュールが、前記光学源の前記観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である前記実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び前記決定されたコンポーネントから前記予想発射パターンを作成すること、を含む、前記予想発射パターンを作成することを行うように構成されている、請求項31に記載の予測装置。
【請求項33】
前記コンポーネントにおける任意の差異のゆえに前記基板において顕著な差異が存在しない場合に、前記実際の発射パターンのコンポーネントが全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である、請求項32に記載の予測装置。
【請求項34】
最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源を動作させるための方法であって、前記動作空間が、安定性能仕様をフォトリソグラフィ露光装置に提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するためのものであり、前記方法が、
識別子を受信することであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、
予想発射パターンを前記光学源に提供することと、
を含み、
前記予想発射パターンが、前記受信された識別子に関連付けられ、前記実際の発射パターンを予想する、方法。
【請求項35】
前記予想発射パターンを前記光学源に提供する前に、予想発射パターンが作成されたかどうかを決定することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記予想発射パターンを前記光学源に提供することが、前記予想発射パターンが作成された後にのみ前記予想発射パターンを前記光学源に提供することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記予想発射パターンがまだ作成されていないと決定された場合に、前記予想発射パターンを作成することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記予想発射パターンを作成することが、
前記光学源の実際の発射パターンを前記識別子の受信後の複数の実例観察すること、
前記光学源の前記観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である前記実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び
前記決定されたコンポーネントから前記予想発射パターンを作成すること、
を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記コンポーネントにおける任意の差異のゆえに前記基板において顕著な差異が存在しない場合に、前記実際の発射パターンのコンポーネントが全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記識別子を受信することが、前記光学源が前記実際の発射パターンに従って前記パルス光ビームを生成する前に、前記識別子を前記フォトリソグラフィ露光装置から受信することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記予想発射パターンが、前記受信された識別子に一意に関連付けられる、請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、PREDICTION APPARATUS AND METHOD FOR OPTICAL SOURCEと題する、2021年7月13日に出願された、米国特許出願第63/221,166号に対する優先権を主張する。同出願はその全体が本明細書において参照により組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示の主題は、フォトリソグラフィ露光装置によって命令される実際の発射パターンを予想するための予測装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] フォトリソグラフィは、半導体回路機構がシリコンウェーハなどの基板上にパターニングされるプロセスである。フォトリソグラフィ光学源は、フォトリソグラフィ露光装置内に受容されたウェーハ上のフォトレジストを露光するために用いられるUV光ビームの形態の紫外(UV(ultraviolet))光を提供する。多くの場合、光源はレーザ源を含み、レーザ源の出力はパルスレーザビームである。UV光ビームは、ビームデリバリユニット、レチクル、又はマスクを通過させられ、その後、フォトリソグラフィ露光装置内の準備されたシリコンウェーハ上に投影される。このように、チップデザインがフォトレジスト上にパターニングされ、その後、フォトレジストは現像され、エッチングされ、洗浄され、その後、プロセスは繰り返す。
【0004】
[0004] 通例、深UV(DUV(deep UV))光源では、フォトリソグラフィのためのDUV光ビームはエキシマレーザなどのエキシマ光源によって発生され得る。エキシマ光源は、アルゴン、クリプトン、又はキセノンを含み得る、1種以上の貴ガスと、フッ素又は塩素を含み得る、反応性ガスとの組み合わせを用いる。エキシマ光源は、電気的シミュレーション(供給されるエネルギー)及び(ガス混合物の)高圧の適切な条件下で、エキシマ、擬分子を作り出すことができ、エキシマは励起状態においてのみ存在する。励起状態におけるエキシマはDUV範囲内の増幅光を生じさせる。エキシマ光源は単一のガス放電チャンバ又は複数のガス放電チャンバを用いることができる。DUV光ビームは、例えば、約100ナノメートル(nm)~約400nmの波長を含む、DUV範囲内の波長を有することができる。
【0005】
[0005] 極紫外(EUV(extreme ultraviolet))光、例えば、50nm前後未満の波長を有し(時として軟x線とも称される)、約13nmの波長における光を含む電磁放射は、基板、例えば、シリコンウェーハ内に極小フィーチャを作り出すためにフォトリソグラフィプロセスにおいて用いられ得る。EUV光を生成するための方法は、必ずしも限定するものではないが、EUV範囲内に輝線を有する元素、例えば、キセノン、リチウム、又はスズを有する材料をプラズマ状態に変換することを含む。しばしば、レーザ生成プラズマ(「LPP(laser produced plasma)」)と呼ばれる、1つのこのような方法では、必要とされるプラズマは、例えば、材料の液滴、プレート、テープ、ストリーム、又はクラスタの形態の、ターゲット材料に、ドライブレーザと称され得る増幅光ビームを照射することによって生成され得る。このプロセスのために、プラズマは、通例、密封容器、例えば、真空チャンバ内で生成され、様々な種類の計測機器を用いて監視される。
【0006】
[0006] フォトリソグラフィ露光装置は、所望のパターンを基板上に、通常、基板のターゲット部分上に適用する機械である。フォトリソグラフィ露光装置は、例えば、集積回路(IC(integrated circuit))の製造において用いることができる。その場合には、マスク又はレチクルと互換的に称される、パターニングデバイスを用いて、形成されているICの個々の層上に形成されるべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えば、シリコンウェーハ)上の(例えば、1つ、又はいくつかのダイの部分を含む)ターゲット部分上に転写することができる。パターンの転写は、通例、基板上に提供された放射感応性材料(例えば、レジスト)の層上への結像を介する。概して、単一の基板は、逐次パターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを包含することになる。従来のフォトリソグラフィ露光装置は、各ターゲット部分が、パターン全体をターゲット部分上に一度に露光することによって照射される、いわゆるステッパ、並びに各ターゲット部分が、所与の方向(「走査」方向)に放射ビームを通じてパターンを走査し、その一方で、ターゲット部分をこの走査方向と平行又は逆平行に同期的に走査することによって照射される、いわゆるスキャナを含む。また、パターンを基板上にインプリントすることによって、パターンをパターニングデバイスから基板に転写することも可能である。
【0007】
[0007] EUV光を生成するための方法は、必ずしも限定するものではないが、EUV範囲内に輝線を有する元素、例えば、キセノン(Xe)、リチウム(Li)、又はスズ(Sn)を有する材料をプラズマ状態に変換することを含む。例えば、レーザ生成プラズマ(LPP)と呼ばれる、1つのこのような方法では、プラズマは、例えば、材料の液滴、プレート、テープ、ストリーム、又はクラスタの形態の、LPP源の文脈では燃料と互換的に称される、ターゲット材料に、ドライブレーザと称され得る増幅光ビームを照射することによって生成され得る。このプロセスのために、プラズマは、通例、密封容器、例えば、真空チャンバ内で生成され、様々な種類の計測機器を用いて監視される。
【発明の概要】
【0008】
[0008] 一般的態様によっては、光学源と通信する予測装置が、フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成されている。予測装置は、フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、光学源と通信する光学源モジュールであって、光学源モジュールが、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、を含む。予想発射パターンは、受信された識別子に関連付けられ、それから決定され、実際の発射パターンの特性を予想する。
【0009】
[0009] 実装形態は以下のフィーチャのうちの1つ以上を含むことができる。例えば、光学源モジュールは、予想発射パターンを光学源に提供する前に、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを決定するように構成され得る。
【0010】
[0010] 予測装置は、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールをさらに含むことができる。予想モジュールが、予想パターンを作成するように構成されていることは、光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察することを含むことができる。
【0011】
[0011] 予想発射パターンは、フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様のセットに従ってパルス光ビームを生成しつつ、低減動作空間に従って光学源の安定性を改善することができる。低減動作空間は、安定性能仕様を提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するための光学源の最大許容動作空間よりも小さい動作空間に対応することができる。フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様はパルス光ビームのエネルギー及びパルス光ビームの1つ以上のスペクトルフィーチャを含むことができる。
【0012】
[0012] 光学源モジュールは、低減動作空間に従う光学源の動作を可能にするように構成された光学源内の1つ以上の制御モジュールと通信することができる。光学源内の1つ以上の制御モジュールは、光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成され得る。光学源内の1つ以上の制御モジュールは、予想発射パターンによって決定された低減動作空間に基づいて光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成され得る。1つ以上の制御モジュールは、パルス光ビームのエネルギーを制御するように構成されたエネルギー制御モジュール、及びパルス光ビームのスペクトルフィーチャを制御するように構成されたスペクトルフィーチャ制御モジュール、を含むことができる。
【0013】
[0013] 受信された識別子は、フォトリソグラフィ露光装置内に位置付けられた1つ以上の基板の単一のロットに適用される実際の発射パターンに対応することができ、1つ以上の基板は、パルス光ビームを受光するように構成されている。関連付けられた受信された識別子のための実際の発射パターンの特性を予測する予想発射パターンは、バースト当たりのパルス光ビームのパルス数、バースト内のパルスの繰り返し数、及びバースト間時間間隔のうちの1つ以上を指示することができる。フォトリソグラフィモジュールは、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成する前に、識別子を受信するように構成され得る。
【0014】
[0014] 任意の1つの時点において、フォトリソグラフィモジュールは、単一の識別子を受信し、その単一の受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供するように構成され得る。経時的に、フォトリソグラフィモジュールは、複数の別個の識別子を受信し、各受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供するように構成され得る。
【0015】
[0015] 光学源モジュールが、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成することを可能にするために、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されていることは、光学源が、実際の発射パターンに基づいて動作するための要求を受信することに先立って、予想発射パターンを光学源に提供することを含むことができる。
【0016】
[0016] 受信された識別子は、光学源への入力のために適さない英数字文字列であり得る。光学源に提供される予想発射パターンは、実際の発射パターンに従って光学源によって生成されたパルス光ビームの安定性を改善することができる。フォトリソグラフィモジュールは、識別子をフォトリソグラフィ露光装置から受信するように構成され得る。識別子はフォトリソグラフィ露光装置によって発生され得る。特性は実際の発射パターンを含むことができる。特性は実際の発射パターンの繰り返し数を含むことができる。特性は光学源内の制御モジュールの低減動作空間を含むことができる。
【0017】
[0017] 他の一般的態様では、紫外(UV)光源が、基板を受容するように構成されたフォトリソグラフィ露光装置と、基板を加工するためのフォトリソグラフィ露光装置による使用のためのUV波長を有するパルス光ビームを生成するように構成された光学源と、光学源及びフォトリソグラフィ露光装置と通信する予測装置と、を含む。予測装置は、識別子を受信することであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供することであって、予想発射パターンが実際の発射パターンの特性を予想する、提供することと、を行うように構成されている。
【0018】
[0018] 実装形態は以下のフィーチャのうちの1つ以上を含むことができる。例えば、パルス光ビームは深UV範囲内又は極UV範囲内の波長を有することができる。光学源に提供される予想発射パターンは、実際の発射パターンに従って光学源によって生成されたパルス光ビームの安定性を改善することができる。予測装置は光学源内に存在することができるか、又はそれは光学源の外部にあることができる。
【0019】
[0019] 他の一般的態様では、予測装置が、フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する。予測装置は、フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、フォトリソグラフィモジュールと通信し、光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察することによって、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールと、光学源と通信する光学源モジュールと、を含む。光学源モジュールは、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている。
【0020】
[0020] 実装形態は以下のフィーチャのうちの1つ以上を含むことができる。例えば、予想モジュールは、光学源の観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び決定されたコンポーネントから予想発射パターンを作成すること、を含む、予想発射パターンを作成することを行うように構成され得る。コンポーネントにおける任意の差異のゆえに基板において顕著な差異が存在しない場合に、実際の発射パターンのコンポーネントは全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様であることができる。
【0021】
[0021] 他の一般的態様では、最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源を動作させるための方法であって、動作空間が、安定性能仕様をフォトリソグラフィ露光装置に提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するためのものである、方法が遂行される。本方法は、識別子を受信することであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、予想発射パターンを光学源に提供することと、を含む。予想発射パターンは、受信された識別子に関連付けられ、実際の発射パターンを予想する。
【0022】
[0022] 実装形態は以下のフィーチャのうちの1つ以上を含むことができる。例えば、本方法は、予想発射パターンを光学源に提供する前に、予想発射パターンが作成されたかどうかを決定することをさらに含むことができる。予想発射パターンは、予想発射パターンが作成された後にのみ予想発射パターンを光学源に提供することによって、光学源に提供され得る。
【0023】
[0023] 本方法は、予想発射パターンがまだ作成されていないと決定された場合に、予想発射パターンを作成することをさらに含むことができる。予想発射パターンは、光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察すること、光学源の観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び決定されたコンポーネントから予想発射パターンを作成すること、によって作成され得る。コンポーネントにおける任意の差異のゆえに基板において顕著な差異が存在しない場合に、実際の発射パターンのコンポーネントは全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様であることができる。識別子は、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成する前に、識別子をフォトリソグラフィ露光装置から受信することによって、受信され得る。予想発射パターンは、受信された識別子に一意に関連付けられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1A】[0024]図1Aは、光学源及びフォトリソグラフィ露光装置と通信する予測装置であって、光学源はフォトリソグラフィ露光装置からのトリガ信号に従ってパルス光ビームをフォトリソグラフィ露光装置に供給する、予測装置のブロック図である。
図1B】[0025]図1Bはフォトリソグラフィ露光装置内の投影光学系の一実装形態のブロック図である。
図2】[0026]図2はパルス光ビーム130の性能仕様のグラフであり、パルス光ビームの実際の発射パターン特性(パルス繰り返し数RR(ヘルツ又はHz単位))に対して示される。
図3】[0027]図3は、予測装置が、フォトリソグラフィ露光装置と通信するフォトリソグラフィモジュール、及び光学源と通信する光学源モジュールを含む、図1の予測装置の一実装形態のブロック図である。
図4】[0028]図4は、深紫外(DUV)範囲内の波長を有するパルス光ビームを生成する図1の光学源であって、光学源が2ステージレーザシステムである、光学源の一実装形態のブロック図である。
図5】[0029]図5は、パルス光ビームを生成する光源、及び予想発射パターンを予測装置から受信するように構成された動作モジュールを含む制御装置を含む図1の光学源の一実装形態のブロック図である。
図6】[0030]図6は、予想発射パターンに基づいて、最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源を動作させるために図1の予測装置によって遂行される手順であって、手順は、動作源によって遂行される手順と並行して遂行される、手順のフローチャートである。
図7】[0031]図7は、予測装置が識別子を受信した後に、予想発射パターンを作成するために図1の予測装置によって遂行される手順のフローチャートである。
図8A】[0032]図8Aは、光学源及びフォトリソグラフィ露光装置に対する図6の手順のステップ671、672、及び677を示す、図1の予測装置のブロック図である。
図8B】[0033]図8Bは、光学源及びフォトリソグラフィ露光装置に対する図6の手順のステップ683及び684を示す、図1の予測装置のブロック図である。
図8C】[0034]図8Cは、識別子がフォトリソグラフィモジュールから受信された後に、予想発射パターンを作成するための図7の手順のステップを示す、図1の予測装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0035] 図1Aを参照すると、予測装置100が光学源120及びフォトリソグラフィ露光装置140と通信する。光学源120は、(光ビームのパルス列である)パルス光ビーム130をフォトリソグラフィ露光装置140に供給する。光学源120は、フォトリソグラフィ露光装置140からの、トリガ要求の列を含む、トリガ信号160に従ってパルス光ビーム130を供給する。具体的には、光学源120は、トリガ信号160を受信し、トリガ信号160を分析し、光源121に、トリガ信号160内のトリガ要求に従ってパルス光ビーム130を生成するように命令する制御装置129を含む。フォトリソグラフィ露光装置140はパルス光ビーム130を用いて基板(又はウェーハ)141を加工する。
【0026】
[0036] トリガ信号160は実際の発射パターンAFPを規定し、実際の発射パターンは1つ以上のコンポーネントを規定し、コンポーネントは、パルス光ビーム130内のパルスがどのように生成されるのかの特性[PPi]に対応する。例えば、以下においてより詳細に説明されるように、実際の発射パターンは、光ビーム130のパルスが生成される繰り返し数RR、光ビーム130の単一のバースト内で生成される光ビーム130のパルスの数Nop、及び光ビーム130のバーストの間の時間Tbを規定する。本例では、実際の発射パターンAFPは[RR、Nop、Tb]によって与えられる。光学源120は、特定の実際の発射パターンAFPについて、その特定の実際の発射パターンに対応するトリガ信号160内のトリガ要求のうちの任意のものを受信するのに先立って関知しない。これは、フォトリソグラフィ露光装置140は光学源120に実際の発射パターンに関する事前通知又は情報を提供しないためである。
【0027】
[0037] この事前通知がない場合、光学源120(具体的には、制御装置129)は、それは、光源121によって生成されるパルス光ビーム130における安定性能を提供するべく最大限の範囲の擾乱に応答するために、最大許容動作空間内で動作しなければならないと仮定する。最大動作空間は、光学源120によって満たされなければならない広い範囲の安定性能仕様を含み得る。これらの安定性能仕様はフォトリソグラフィ露光装置140によって必要とされる。これは、光学源120の性能をこのような広い動作空間内における安定性能仕様のために設計し、最適化するために、大きな課題をもたらす。光学源120の制御装置129及び/又は光源121内のそれらのモジュール、コントローラ、及びアクチュエータの設計を、最大動作空間にわたる固有の擾乱が抑制され、製品仕様の範囲内に制御されるように協調させることが可能である。しかし、このような協調は、特に、光学源120内のコンポーネントが経年変化するにつれて、動作範囲のマージンにおける動作に影響を及ぼし、これは、基板141の加工のため、又は試験目的のために仕様外のパルス光ビーム130がフォトリソグラフィ露光装置140に供給されるリスクの増大をもたらし得る。このリスクは基板141の加工における歩留りに影響を及ぼし得る(それを低下させ得る)。
【0028】
[0038] 予測装置100は、フォトリソグラフィ露光装置140によって生成され得る情報(「識別子」又はID142など)を分析し、予想発射パターン(FFP(forecast firing pattern))101を光学源120に提供するように構成されている。予想発射パターン101は、受信された識別子142に関連付けられている。例えば、予想発射パターン101は、受信された識別子142に一意に関連付けられ得る。さらに、予想発射パターン101は、トリガ信号160を通じてフォトリソグラフィ露光装置140によって(将来、及び喫緊に)要求されることになる実際の発射パターンAFPの1つ以上の特性を予想又は予測する。実装形態によっては、予想される特性は実際の発射パターンであり、このように、予想発射パターン101は、トリガ信号160を通じてフォトリソグラフィ露光装置140によって要求されることになる実際の発射パターンAFPを予想する。この場合、実際の発射パターンAFPは、予想発射パターンFFPが一意に関連付けられた識別子142に関連付けられている。重要な点として、予測装置100は実際の発射パターンAFPを識別子142に関連付けるが、識別子142自体は実際の発射パターンAFPに関する情報を欠き、それゆえ、単に識別子142を観察することによって実際の発射パターンAFPを認識することは可能でない。加えて、識別子142は任意の英数字文字列又は任意の2進ビット列であり得、この文字又はビット列は光学源120への入力(又はそれによる使用)のために直接適さない。それにもかかわらず、予測装置100は、後述されるように、特定の識別子142に対応する実際の発射パターンAFPを見極めるように構成され得る。
【0029】
[0039] 上述の例では、実際の発射パターンAFPはパルス特性[RR、Nop、Tb]によって要約又は規定される。多くの異なる実際の発射パターンAFPが存在し得、各実際の発射パターンAFPは、基板141に適用される特定のプロセスに関連付けられ、したがって、基板141に適用される別個のデザインに関連付けられる。特定のIDのために、特定のIDに関連付けられた実際の発射パターンAFPのこれらの同じパルス特性に関連付けられた予想値[f(PPi)]のセットによって、対応する予想発射パターンFFPが規定される。実際の発射パターンAFPが[RR、Nop、Tb]になるであろう、上述の例では、予想発射パターンFFPは[f(RR)、f(Nop)、f(Tb)]である。ここで、f(RR)は予想繰り返し数RRであり、f(Nop)は、光ビーム130の単一のバーストにおいて生成される光ビーム130の予想パルス数Nopであり、f(Tb)は光ビーム130のバーストの間の予想時間Tbである。
【0030】
[0040] 予測装置100は実際の発射パターンAFPのためのトリガ信号160の開始に先立って予想発射パターンFFP101を提供する。そうすることにより、これは、光学源120が、実際の発射パターンAFPのためのトリガ信号160が受信される前に、それが、(最大許容動作空間に対して低減された)低減動作空間を見出すよう、最適化及び改善を識別し、適用するために十分な時間を有することを可能にする。このように、光学源120は、依然として、最大限の範囲の擾乱を制御し、これにより、パルス光ビーム130のための安定性能仕様を満たすか、又は改善することができる。安定性能仕様は、基板141の加工に関する要件によって課され得、例えば、その実際の発射パターンAFPのためにフォトリソグラフィ露光装置140によって必要とされる仕様であり得る。したがって、光学源120は、低減動作空間内においてその性能を維持、改善、又は最適化することができる。さらに、様々な実装形態では、光学源120は、モジュール、コントローラ、及びアクチュエータの設計を協調させることを必要とすることなくこれを行うことができる。様々な実装形態では、光学源120は、フォトリソグラフィ露光装置140にさらに負担を課すことなく、その性能をリアルタイムに維持、改善、又は最適化することができる。それゆえ、フォトリソグラフィ露光装置140は、光学源120による改善された性能から恩恵を受けるためにそれがどのように動作するのかを変更する必要がなくなり得る。以下に一例が示される。
【0031】
[0041] 図2を参照すると、パルス光ビーム130の性能仕様(固有帯域幅BW(フェムトメートル又はfm単位))のグラフ235が、パルス光ビーム130の実際の発射パターン特性の一例である、レーザの可能なパルス繰り返し数(RR(ヘルツ又はHz単位))に対して示されている。本例では、パルス繰り返し数RRは4000Hz~6000Hzの値を有することができる。光学源120のための固有性能に基づいて、(光学源120内の制御装置129の部分である)帯域幅コントローラは、4000~6000Hzの間の動作のためにパルス光ビーム130の帯域幅BWを安定させるべく、およそ60fmのマージンMfull内で動作しなければならない。60fmのこのマージンMfullは上限に近いか、又はその帯域幅コントローラのための利用可能なマージンを超えさえし得る。この制限された柔軟性は、光源121によって生成されたパルス光ビーム130における帯域幅不安定性を引き起こし得る。トリガ信号160内で規定された実際の発射パターンAFPがおよそ5000Hzの繰り返し数を要求する(及び他の繰り返し数を要求しない)場合には、このとき、このグラフ235から、5000Hzでは、固有帯域幅は、10fmにより近い低減マージンMredに対応する、およそ250fm~260fmの範囲内にあることになることが明白である。それゆえ、予測装置100が、来たるべき実際の発射パターンAFPは5000Hzの繰り返し数を要求することになるとの事前通知を光学源120に提供する場合には、このとき、光学源120(具体的には、制御装置129)は帯域幅コントローラを低減マージンMred内で動作させ、依然として、フォトリソグラフィ露光装置140のためのパルス光ビーム130における安定した帯域幅を提供することができる。さらに、光学源120は、フォトリソグラフィ露光装置140に、特別の、又はさらなる負担を課すことなく、パルス光ビーム130におけるこの安定した帯域幅を提供することができる。すなわち、フォトリソグラフィ露光装置140はそのアクションを変更する必要がない。それにもかかわらず、予測装置100は、レーザの動作中に、識別子142を用いて光学源120の性能をリアルタイムに改善又は最適化することができる。
【0032】
[0042] 実際の発射パターンAFPの別の特性は、パルスの持続時間(又はパルス幅)とパルス光ビーム130の波形の周期との間の比に関連する、デューティサイクルである。最大動作空間内では、光学源120は、デューティサイクルは75%までの任意の値であり得ると仮定する。それにもかかわらず、多くの場合、実際の発射パターンAFPは7~34%の範囲内のデューティサイクル必要とし、これは、デューティサイクルの最大許容範囲のごくわずかな部分である。
【0033】
[0043] 図1Aを再び参照すると、フォトリソグラフィ露光装置140は、ウェーハホルダ又はステージ143によって受容された、基板141を加工する。光ビーム130は、時間的に互いに分離された光のパルス131を含むパルス光ビームである。パルスは、バースト132と呼ばれるグループの形でクラスタ化され得る。例えば、数百個のパルスが単一のバースト内にあることができる。バーストの合間には、光は生成されていない。単一のバーストは基板141の1つの特定の区域を加工することができる。さらに、単一の基板141は100~200個の区域を含むことができる(及びそれゆえ、パルス光ビーム130の100~200個のバーストを受光することができる)。実際の発射パターンAFPは、例えば、パルス131のRR、1つのバースト132内のパルス131の数、2つのバースト132の間の時間間隔、及びデューティサイクルを指示することができる。特定の実際の発射パターンAFPは1つの基板141に、又は1つを超える基板141に適用され得る。「ロット」は、ロット内の各基板141が同じ又は同様の実際の発射パターンAFPを有するそれらの1つ以上の基板141を指す。
【0034】
[0044] フォトリソグラフィ露光装置140は、光ビーム130が、基板141に到達する前に通過する投影光学系144、及びリソグラフィコントローラ145を含む。フォトリソグラフィ露光装置140は、図示されない他のコンポーネントを含むことができる。フォトリソグラフィ露光装置140は液浸式システム又は乾式システムであることができる。例えば、基板141上の放射感応性フォトレジスト材料の層を光ビーム130で露光することによって、微小電子フィーチャが基板141上に形成される。
【0035】
[0045] 図1Bも参照すると、DUV波長範囲内の光ビーム130のためのものなどの、実装形態によっては、投影光学系144は、スリット146、マスク147、及びレンズ148を含む、投影対物レンズを含む。光ビーム130は光学系144に入り、スリット146に衝突し、ビーム130のうちの少なくとも一部はスリット146を通過する。図1A及び図1Bの例では、スリット146は長方形であり、光ビーム130を細長い長方形状の光ビームに整形する。パターンがマスク147上に形成されており、パターンは、整形された光ビームのどの部分がマスク147によって透過され、どれがマスク147によって遮断されるのかを決定する。パターンのデザインは、基板141上に形成されることになる特定の微小電子回路デザインによって決定される。整形された光ビームはマスク147と相互作用する。マスク147によって透過された整形された光ビームの部分は投影レンズ148を通過し(及びそれによって集束させられ得)、基板141を露光する。マスク147によって透過された整形された光ビームの部分は基板141内のx-y平面内に空間像を形成する。空間像は、マスク147と相互作用した後に基板141に到達した光によって形成された強度パターンである。
【0036】
[0046] 上述されたように、予測装置100は、フォトリソグラフィ露光装置140によって生成された識別子142を分析し、予想発射パターンFFP101を光学源120に提供するように構成されている。識別子142は、その同じ識別子142に関連付けられた全ての基板141にとって同様である厳密な発射パターンに対応するがゆえに、これは機能する。ロット(及びそれゆえ、そのロット内の全ての基板141)のための識別子142は、リソグラフィコントローラ145がその識別子142のためのトリガ信号160を光学源120へ最初に送信する前に、リソグラフィコントローラ145によって生成される。識別子142は、1つ以上の基板141の単一のロット(及びそれゆえ、ロット内の全ての基板141)に適用される実際の発射パターンAFPに対応することができる。例えば、リソグラフィコントローラ145は識別子142を、リソグラフィコントローラ145が最初のトリガ要求をその識別子142に対応するトリガ信号160に含めて光学源120へ送信する0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、30、40、50、60秒、又は60秒超前となる時点で、予測装置100に提供することができる。
【0037】
[0047] 図3を参照すると、予測装置100の一実装形態300は、フォトリソグラフィ露光装置140と通信するフォトリソグラフィモジュール301、及び光学源120と通信する光学源モジュール302を含む。フォトリソグラフィモジュール301は、フォトリソグラフィ露光装置140から、識別子142を含むデータを受信するように構成されている。光学源モジュール302は、予想発射パターンFFP101を光学源120に提供するように構成されている。光学源モジュール302はまた、フォトリソグラフィモジュール301において受信された識別子142に関連付けられた予想発射パターンFFP101を決定するように構成されている。光学源モジュール302は、それがその予想発射パターンFFP101を光学源120に提供する前に、予想発射パターンFFP101に関する決定を行う。
【0038】
[0048] 予測装置300は、識別子142に基づいて予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュール303をさらに含むことができる。様々な時点で、予想モジュール303はフォトリソグラフィモジュール301及び/又は光学源モジュール302と通信する。特に、予想モジュール303は識別子142をフォトリソグラフィモジュール301から受信し、予想発射パターンFFP101を光学源モジュール302に提供する。
【0039】
[0049] 予測装置300はまた、プロセッサ304、電子ストレージ305、及び別個の入力/出力インターフェース306を含むことができる。モジュール301、302、303の各々はプロセッサ304によって実行され得る。プロセッサ304は、汎用又は専用マイクロプロセッサなどのコンピュータプログラムの実行のために適した1つ以上のプロセッサを含み、任意の種類のデジタルコンピュータの1つ以上のプロセッサのうちの任意のものであることができる。概して、電子プロセッサは命令及びデータをリードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はその両方から受信する。電子プロセッサ304は任意の種類の電子プロセッサであることができる。電子ストレージ305は、RAMなどの揮発性メモリ、又は不揮発性メモリであることができる。実装形態によっては、電子ストレージ305は不揮発性及び揮発性部分又はコンポーネントを含む。電子ストレージ305は、モジュール301、302、303の動作において用いられるデータ及び情報を記憶することができる。
【0040】
[0050] さらに、電子ストレージ305は様々な予想発射パターンFFP101のセット305Tを記憶することができ、各々の記憶された予想発射パターンFFPは一意識別子ID142に関連付けられている。各予想発射パターンFFP101は1つ以上の特性[f(PPki)]のセットによって与えられる。ここで、kは特性を表し、iはIDを表す。上述されたように、識別子142は英数字文字列IDiであり得る。図3に示されるように、電子ストレージ305は、4つの一意識別子IDi(ここで、i=1,2,3,又は4)のための、4つの予想発射パターンFFP[f(PPki)]のセット(ここで、k=1、2、又は3はパターンごとの3つのパルス特性を表す)を記憶する。例えば、第1のパルス特性PP1iは、光ビーム130のパルスが生成される繰り返し数RRであることができ、第2のパルス特性PP2iは、光ビーム130の単一のバースト内で生成される光ビーム130のパルスの数Nopであることができ、第3のパルス特性PP3iは、光ビーム130のバーストの間の時間Tbであることができる。予想モジュール303は、(後述されるように)それが各予想発射パターンFFPを作成するのに従って、セット305Tを埋めることができる。さらに、光学源モジュール302は、電子ストレージ305からのセット305Tにアクセスし、特定の受信された識別子142に対応するIDを見出し、そのIDに関連付けられた予想発射パターンFFP[f(PPki)]にアクセスすることによって、受信された識別子142に一意に関連付けられた予想発射パターンFFP101を決定することができる。
【0041】
[0051] 入力/出力インターフェース306は、予測装置300が、操作者、光学源120、フォトリソグラフィ露光装置140、及び/又は別の電子デバイス上で実行する自動プロセスと共に、データ及び信号を受信し、及び/又は提供することを可能にする任意の種類の電子インターフェースであることができる。例えば、入力/出力インターフェース306は、視覚ディスプレイ、キーボード、及び通信インターフェースのうちの1つ以上を含むことができる。フォトリソグラフィモジュール301及び光学源モジュール302は入力/出力インターフェース306にアクセスするか、又はそれの部分であることができる。
【0042】
[0052] 実装形態によっては、予測装置100は、光学源120及びフォトリソグラフィ露光装置140の外部にある独立した装置である。他の実装形態では、予測装置100は光学源120内に存在するか、又はそれの部分である。例えば、予測装置100のコンポーネントは光学源120の制御装置129内に実装され得る。
【0043】
[0053] 図4を参照すると、光学源420が、深紫外(DUV)範囲内の波長を有するパルス光ビーム430を生成する、光学源120の一実装形態420が示されている。本実装形態では、光学源420は制御装置429及び光源421を含み、光源421は、第1のステージ421A及び第2のステージ421Bを含む2ステージレーザシステムである。第1のステージ421Aは、シード光ビーム423を第2のステージ421Bのパワー増幅器(PA(power amplifier))424に提供する主発振器(MO(master oscillator))422を含む。主発振器422は、通例、増幅が生じる利得媒体、及び光共振器などの光フィードバック機構を含む。パワー増幅器424は、通例、主発振器422からのシードレーザビーム423を供給された際に増幅が生じる利得媒体を含む。第2のステージ421Bは、シングルパス増幅器、ダブルパス増幅器、再生リング増幅器として設計されたパワーリング増幅器(PRA(power ring amplifier))、パワー発振器、又は他の形態の光増幅器であることができる。
【0044】
[0054] 第1のステージ421Aは、主発振器422からの光ビーム422Pを受光し、比較的低い出力パルスエネルギーにおける光ビーム422P(ひいては、パルス光ビーム430)の中心波長及び帯域幅などのスペクトルフィーチャの微調整を可能にするスペクトルフィーチャ選択装置422Wを含む。パワー増幅器424は主発振器422からのシード光ビーム423を受光し、この出力を増幅し、フォトリソグラフィにおいて用いるための出力に必要なパワーを達成する。実装形態によっては、主発振器422は、2つの細長い電極、利得媒体の役割を果たすレーザガス、及びガスを電極の間で循環させるファンを有する放電チャンバを含む。放電チャンバの一方の側のスペクトルフィーチャ選択装置422Wと、シード光ビーム423をパワー増幅器424へ出力するための放電チャンバの第2の側の出力カプラ422Oとの間に、レーザ共振器が形成される。
【0045】
[0055] 光学源420はまた、出力カプラ422Oからの出力を受光する計測モジュール425(線中心分析モジュール(line center analysis module)又はLAMなど)、並びに必要に応じてビームのサイズ及び/又は形状を変更する1つ以上のビーム変更光学系426を含むことができる。計測モジュール425は、シード光ビーム423の波長(例えば、中心波長)を測定するために用いられ得る測定システムの種類の一例である。
【0046】
[0056] パワー増幅器424はパワー増幅器放電チャンバを含み、また、光ビームを反射して放電チャンバ内へ戻すビームリフレクタ又はビーム転向デバイス427を含み得る。パワー増幅器放電チャンバは、細長い電極の対、利得媒体の役割を果たすレーザガス、及びガスを電極の間で循環させるためのファンを含む。シード光ビーム423は、パワー増幅器424を通過することによって増幅される。ビーム変更光学系426は、シード光ビーム423をパワー増幅器424にインカップリングするための通路を提供する。ビーム変更光学系426はまた、パワー増幅器424からの増幅された放射の部分をアウトカップリングし、出力パルス光ビーム430を形成し得る。
【0047】
[0057] パワー増幅器421Bによって生成されるパルスの繰り返し数は、フォトリソグラフィ露光装置140からのトリガ信号160内の命令の下で、主発振器421Aが制御装置129によって制御される繰り返し数によって決定され得る。パワー増幅器421Bから出力されるパルスの繰り返し数は、フォトリソグラフィ露光装置140によって見られる繰り返し数である。
【0048】
[0058] 光学要素のみを用いて帯域幅を粗く制御することも細かく制御することも可能である。他方で、主発振器421A及びパワー増幅器421B内の電極の活性化の間の差動タイミングを制御することによって、帯域幅を細かく狭い範囲内で、及び急速に制御し、その一方で、スペクトルフィーチャ選択システム422W内のプリズムの角度を調整することによって帯域幅を粗く広い範囲内で制御することが可能である。
【0049】
[0059] 主発振器421A及びパワー増幅器421Bの放電チャンバ内で用いられるガス混合物は、適用物のために必要とされる波長及び帯域幅における光ビームを生成するために適した任意のガスであることができる。エキシマ源のために、ガス混合物は、例えば、アルゴン又はクリプトンなどの、貴ガス(希ガス)、例えば、フッ素又は塩素などの、ハロゲン、及び微量のキセノン、及びヘリウムなどの、バッファガスを含有することができる。ガス混合物の具体例としては、約193nmの波長における光を放出する、フッ化アルゴン(ArF)、約248nmの波長における光を放出する、フッ化クリプトン(KrF)、又は約351nmの波長における光を放出する、塩化キセノン(XeCl)が挙げられる。エキシマ利得媒体(ガス混合物)は、主発振器421A及びパワー増幅器421Bのそれぞれの放電チャンバ内の細長い電極への電圧の印加による高電圧放電における短い(例えば、ナノ秒)電流パルスを用いてポンピングされる。
【0050】
[0060] 他の実装形態では、光学源120は、極紫外(EUV)範囲内の波長を有するパルス光ビーム130を生成することができる。これらの実装形態では、光学源120は、(移動するターゲットの列内の)ターゲットが1本以上の作動光ビームと相互作用し、EUV光を放出するプラズマを生成するターゲット空間を画定する真空チャンバを含む。EUV光学源はまた、ターゲット空間に対して配置されたEUV光コレクタ(ミラーなど)を含み、EUV光コレクタはこの放出されたEUV光を集光し、その集光されたEUV光をEUV光ビームとしてフォトリソグラフィ露光装置140に向けて方向転換する。各ターゲットは、例えば、液体若しくは溶融金属の液滴、液体流の部分、固体粒子若しくはクラスタ、液体液滴内に含有された固体粒子、ターゲット材料のフォーム、又は液体流の部分内に含有された固体粒子であることができる。各ターゲットは、例えば、水、スズ、リチウム、キセノン、又はプラズマ状態に変換されたとき、EUV範囲内に輝線を有する任意の材料を含むことができる。フォトリソグラフィ露光装置140は、EUV光を使って動作するように構成され得る。
【0051】
[0061] 図5を参照すると、光学源120の一実装形態520は、制御装置529、及びパルス光ビーム530を生成する光源521を含む。パルス光ビーム530はパルスのバーストを含み、各パルスは性能仕様[PSh]のセットによって規定される。ここで、hは性能仕様の数を表し、1以上であることができる。制御装置529は、予測装置100からの予想発射パターンFPP101を受信するように構成された動作モジュール528を含む。制御装置529は動作空間533内で動作し、動作空間533は動作応答パラメータ534_iのセットによって規定される。ここで、iは、1以上である整数である。動作応答パラメータ534_iの各セットは、関連付けられたそれぞれの制御モジュール535_iが動作することを期待されるそれらの動作応答パラメータを規定する。特定の制御装置の動作応答パラメータは特定の入力のための制御装置からの応答出力のレベルを指示する。動作応答パラメータの例としては、制御装置が動作する範囲、マージン、又は利得が挙げられる。各制御モジュール535_iは、それぞれのアクチュエータ536_iを通じて光源521の1つの態様の動作を制御するように構成されている。
【0052】
[0062] 例えば、制御モジュールのうちの1つ535_1は、光学源120の光発振器及び光増幅器のうちの1つ以上の動作を制御するように構成されたスペクトルフィーチャ制御モジュールであることができ、特に、パルス光ビーム130のスペクトルフィーチャ(波長又は帯域幅など)を制御するように設計され得る。制御モジュールのうちの別のもの535_2は、光学源120の発振器及び光増幅器のうちの1つ以上の動作を制御するように構成されたエネルギー制御モジュールであることができ、特に、パルス光ビーム130のエネルギーを制御するように設計され得る。パルス光ビーム130の波長、帯域幅、及びエネルギーは、フォトリソグラフィ露光装置140によって規定された安定性能仕様と考えられ得る。
【0053】
[0063] 予測装置100からの予想発射パターンFFPの事前通知がない場合には、動作モジュール528は、制御装置529の各制御モジュール535_iは最大動作空間を用いて動作するべきであると決定する。これは、動作応答パラメータ534_iの値が最大限で用いられることを意味し、これは、より大きい円537L_iによって表されている。他方で、予測装置100が予想発射パターンFFPを動作モジュール528に提供する場合には、このとき、動作モジュール528は制御モジュール535_iのうちの1つ以上に、低減動作空間を用いて動作するように命令することができる。この場合、動作応答パラメータ534_iの値のうちの少なくとも一部は狭められ、又は低減され、これは、より小さい円537S_iによって表されている。
【0054】
[0064] 図6を参照すると、予測装置100は、最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源120を動作させるための手順670を遂行する。動作源120は手順670と並行して手順680を遂行する。手順670を説明する際には、図8A図8Cも参照される。
【0055】
[0065] 手順670は、予測装置100が識別子ID(671)をフォトリソグラフィ露光装置140から受信する時に開始する。例えば、フォトリソグラフィモジュール301は識別子IDを受信することができる(671)。上述されたように、識別子IDは、パルス光ビーム130の特性を規定する実際の発射パターンAFPに関するデータを欠く。予測装置100は、フォトリソグラフィ露光装置140が(トリガ信号160を通じて)実際の発射パターンAFPを光学源120に提供する前に、識別子IDを受信する。フォトリソグラフィモジュール301は、任意の1つの時点においてフォトリソグラフィ露光装置140からの単一のIDのみに応答するように構成され得る。例えば、フォトリソグラフィ露光装置140は、任意の1つの時点において複数のIDではなく、一度に1つのIDを伝送する、信号で知らせる、又は告知するように構成され得る。しかし、フォトリソグラフィ露光装置140は、加工されている基板141及び/又はロットに応じて、別個のIDを異なる時点に送信するように構成され得る。代替的に、フォトリソグラフィモジュール301は、任意の1つの時点においてフォトリソグラフィ露光装置140からの複数のIDの組み合わせに応答し、IDの組み合わせから単一の予想発射パターンFFPを見極めるように構成され得る。
【0056】
[0066] 予測装置100は、予想発射パターンが、受信されたIDにすでに関連付けられているかどうかを決定する(672)。例えば、フォトリソグラフィモジュール301は、電子ストレージ305内に記憶されたセット305T内のデータにアクセスすることによって、予想発射パターンFFPが、受信されたIDに関連付けられているかどうかを決定することができる。
【0057】
[0067] 予測装置100が、予想発射パターンFFPが、受信されたIDに関連付けられていないと決定した場合には(672)、これは、予想発射パターンFFPがこの新たなIDのためにまだ作成されていないことを意味する。予測装置100は、受信された新たなIDのための予想発射パターンFFPを作成するように構成され得る(673)。例えば、フォトリソグラフィモジュール301は、予想モジュール303に、受信されたIDのための予想発射パターンFFPを作成するための手順673を遂行するように命令することができる。このように、予測装置100は、受信されたIDと相関した予想発射パターンFFPを学習及び推測する。
【0058】
[0068] 予測装置100が、予想発射パターンFFPが、受信されたIDに関連付けられていると決定した場合には(672)、このとき、予測装置100はこの予想発射パターンFFPを光学源120に提供する(677)。例えば、フォトリソグラフィモジュール301は、(電子ストレージ305内に記憶されたセット305T内のデータからアクセスされた)受信されたIDに関連付けられた予想発射パターンFFPを光学源モジュール302に提供することができ、光学源モジュール302は予想発射パターンFFPを光学源120に提供する。ステップ671、672、及び677は図8Aにも示されている。
【0059】
[0069] 最終的に、光学源120は実際の発射パターンAFPをフォトリソグラフィ露光装置140から受信する。これは、トリガ信号160内の最初のトリガ要求が光学源120において受信された時に行われる。この時点において、光学源120は、予測装置100はこの最初のトリガ要求の受信前に予想発射パターンFFPを提供したかどうかを決定する(681)。光学源120が、予想発射パターンFFPは予測装置100からまだ提供されていないと決定した場合には(681)、このとき、光学源120は、実際の発射パターンAFPに従ってパルス光ビーム130を生成することを開始する(682)。例えば、この場合には、及び図5を参照すると、予測装置100からの予想発射パターンFFPの事前通知がない場合には、動作モジュール528は、制御装置529の各制御モジュール535_iは最大動作空間を用いて動作するべきであると決定する。これは、動作応答パラメータ534_iの値が最大限で用いられることを意味する。
【0060】
[0070] 光学源120が、予想発射パターンFFPが予測装置100から提供されたと決定した場合には(681)、このとき、光学源120は、提供された予想発射パターンFFPに基づいてその動作空間を低減し(683)、次に、低減動作空間内で動作しつつ、実際の発射パターンAFPに従ってパルス光ビーム130を生成することを開始する(684)。例えば、この場合には、及び図5を参照すると、予測装置100は予想発射パターンFFPを動作モジュール528に提供し、動作モジュール528は制御モジュール535_iのうちの1つ以上に、低減動作空間を用いて動作するように命令する。動作応答パラメータ534_iの値のうちの少なくとも一部は狭められるか、又は低減される。ステップ683及び684は図8Bにも示されている。
【0061】
[0071] 予測装置100は、光学源120が、予想発射パターンFFPが受信されたかどうかを決定する前に(681)、及びまた、光学源120が実際の発射パターンAFPのためのトリガ信号160内の最初のトリガ要求を受信する前に、予想発射パターンFFPを光学源120に提供する(677)。これは、光学源120がパルス光ビーム130を生成しなければならなくなる前に(684)、光学源120が、683においてその動作空間を低減するために必要とされる調整を行うために十分な時間を有することを可能にする。
【0062】
[0072] 図7は、予想モジュール303が新たな未知のIDをフォトリソグラフィモジュール301から受信した後に、新たな予想発射パターンFFPを作成するための手順673の一実装形態を示す。手順673は図8Cにも示されている。予想モジュール303は、光学源120の実際の発射パターンAFPをIDの受信後の(T1、T2、…TNによって表される)複数の実例観察する(674)。図8Cには各実例T1、T2、…TNが示されているが、これらの実例は同時に発生せず、むしろ、これらの実例は、T1、T2、…TNによって表される、異なる時点で発生する。予想モジュール303が観察する実例の数Nは、予想モジュール303が予想発射パターンFFPを確実に構築することを可能にする複数の数であることができる。予想モジュール303は光学源120のこれらの観察された実際の発射パターンAFPを分析する(675)。具体的には、この分析のために(675)、予想モジュール303は、特定の新たなIDに関連付けられた全ての観察された実際の発射パターンAFPにわたって同様である実際の発射パターンAFPのコンポーネント(例えば、パルス特性PPi)を決定することができる。予想モジュール303は、これらの決定されたコンポーネントから予想発射パターンFFPを作成する(676)。予想モジュール303は、各予想発射パターンFFPが新たに作成されるのに従って、予想発射パターンFFP101の記憶されたセット(例えば、図3におけるセット305T)を埋めることができる。コンポーネントが互いに同一であるか、又はこれらのコンポーネントにおける任意の差異のゆえに基板141において顕著な差異が存在しない場合に、コンポーネントは全ての観察された実際の発射パターンAFPにわたって同様である(675)。
【0063】
[0073] 実装形態及び/又は実施形態は、以下の条項を用いてさらに記述され得る:
1.フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、予測装置が、
フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
光学源と通信する光学源モジュールであって、光学源モジュールが、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、を備え、
予想発射パターンが、受信された識別子に関連付けられ、それから決定され、実際の発射パターンの特性を予想する、予測装置。
2.光学源モジュールが、予想発射パターンを光学源に提供する前に、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを決定するように構成されている、条項1に記載の予測装置。
3.受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールをさらに備える、条項1に記載の予測装置。
4.予想モジュールが、予想パターンを作成するように構成されていることが、光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察することを含む、条項3に記載の予測装置。
5.予想発射パターンが、フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様のセットに従ってパルス光ビームを生成しつつ、低減動作空間に従って光学源の安定性を改善する、条項1に記載の予測装置。
6.低減動作空間が、安定性能仕様を提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するための光学源の最大許容動作空間よりも小さい動作空間に対応する、条項5に記載の予測装置。
7.フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様がパルス光ビームのエネルギー及びパルス光ビームの1つ以上のスペクトルフィーチャを含む、条項5に記載の予測装置。
8.光学源モジュールが、低減動作空間に従う光学源の動作を可能にするように構成された光学源内の1つ以上の制御モジュールと通信する、条項1に記載の予測装置。
9.光学源内の1つ以上の制御モジュールが、光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、条項8に記載の予測装置。
10.光学源内の1つ以上の制御モジュールが、予想発射パターンによって決定された低減動作空間に基づいて光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、条項9に記載の予測装置。
11.1つ以上の制御モジュールが、
パルス光ビームのエネルギーを制御するように構成されたエネルギー制御モジュール、及び
パルス光ビームのスペクトルフィーチャを制御するように構成されたスペクトルフィーチャ制御モジュール、
を含む、条項10に記載の予測装置。
12.受信された識別子が、フォトリソグラフィ露光装置内に位置付けられた1つ以上の基板の単一のロットに適用される実際の発射パターンに対応し、1つ以上の基板が、パルス光ビームを受光するように構成されている、条項1に記載の予測装置。
13.関連付けられた受信された識別子のための実際の発射パターンの特性を予測する予想発射パターンが、バースト当たりのパルス光ビームのパルス数、バースト内のパルスの繰り返し数、及びバースト間時間間隔のうちの1つ以上を指示する、条項1に記載の予測装置。
14.フォトリソグラフィモジュールが、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成する前に、識別子を受信するように構成されている、条項1に記載の予測装置。
15.任意の1つの時点において、フォトリソグラフィモジュールが、単一の識別子を受信し、その単一の受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、条項1に記載の予測装置。
16.経時的に、フォトリソグラフィモジュールが、複数の別個の識別子を受信し、各受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、条項15に記載の予測装置。
17.光学源モジュールが、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成することを可能にするために、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されていることが、光学源が、実際の発射パターンに基づいて動作するための要求を受信することに先立って、予想発射パターンを光学源に提供することを含む、条項1に記載の予測装置。
18.受信された識別子が、光学源への入力のために適さない英数字文字列である、条項1に記載の予測装置。
19.光学源に提供される予想発射パターンが、実際の発射パターンに従って光学源によって生成されたパルス光ビームの安定性を改善する、条項1に記載の予測装置。
20.フォトリソグラフィモジュールが、識別子をフォトリソグラフィ露光装置から受信するように構成されている、条項1に記載の予測装置。
21.識別子がフォトリソグラフィ露光装置によって生成される、条項1に記載の予測装置。
22.特性が実際の発射パターンを含む、条項1に記載の予測装置。
23.特性が実際の発射パターンの繰り返し数を含む、条項1に記載の予測装置。
24.特性が光学源内の制御モジュールの低減動作空間を含む、条項1に記載の予測装置。
25.紫外(UV)光源であって、
基板を受容するように構成されたフォトリソグラフィ露光装置と、
基板を加工するためのフォトリソグラフィ露光装置による使用のためのUV波長を有するパルス光ビームを生成するように構成された光学源と、
光学源及びフォトリソグラフィ露光装置と通信する予測装置と、を備え、予測装置が、
識別子を受信することであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、
受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを光学源に提供することであって、予想発射パターンが実際の発射パターンの特性を予想する、提供することと、
を行うように構成されている、UV光源。
26.パルス光ビームが深UV範囲内の波長を有する、条項25に記載のUV光源。
27.パルス光ビームが極UV範囲内の波長を有する、条項25に記載のUV光源。
28.光学源に提供される予想発射パターンが、実際の発射パターンに従って光学源によって生成されたパルス光ビームの安定性を改善する、条項25に記載のUV光源。
29.予測装置が光学源内に存在する、条項25に記載のUV光源。
30.予測装置が光学源の外部にある、条項25に記載のUV光源。
31.フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、予測装置が、
フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
フォトリソグラフィモジュールと通信し、光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察することによって、受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールと、
光学源と通信する光学源モジュールであって、光学源モジュールが、予想発射パターンを光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、
を備える、予測装置。
32.予想モジュールが、光学源の観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び決定されたコンポーネントから予想発射パターンを作成すること、を含む、予想発射パターンを作成することを行うように構成されている、条項31に記載の予測装置。
33.コンポーネントにおける任意の差異のゆえに基板において顕著な差異が存在しない場合に、実際の発射パターンのコンポーネントが全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である、条項32に記載の予測装置。
34.最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源を動作させるための方法であって、動作空間が、安定性能仕様をフォトリソグラフィ露光装置に提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するためのものであり、本方法が、
識別子を受信することであって、受信された識別子が、パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、
予想発射パターンを光学源に提供することと、
を含み、
予想発射パターンが、受信された識別子に関連付けられ、実際の発射パターンを予想する、方法。
35.予想発射パターンを光学源に提供する前に、予想発射パターンが作成されたかどうかを決定することをさらに含む、条項34に記載の方法。
36.予想発射パターンを光学源に提供することが、予想発射パターンが作成された後にのみ予想発射パターンを光学源に提供することを含む、条項35に記載の方法。
37.予想発射パターンがまだ作成されていないと決定された場合に、予想発射パターンを作成することをさらに含む、条項35に記載の方法。
38.予想発射パターンを作成することが、
光学源の実際の発射パターンを識別子の受信後の複数の実例観察すること、
光学源の観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び
決定されたコンポーネントから予想発射パターンを作成すること、
を含む、条項37に記載の方法。
39.コンポーネントにおける任意の差異のゆえに基板において顕著な差異が存在しない場合に、実際の発射パターンのコンポーネントが全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である、条項38に記載の方法。
40.識別子を受信することが、光学源が実際の発射パターンに従ってパルス光ビームを生成する前に、識別子をフォトリソグラフィ露光装置から受信することを含む、条項34に記載の方法。
41.予想発射パターンが、受信された識別子に一意に関連付けられる、条項34に記載の方法。
【0064】
[0074] 他の実装形態も請求項の範囲に含まれる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
【手続補正書】
【提出日】2024-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、前記予測装置が、
前記フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
前記光学源と通信する光学源モジュールであって、前記光学源モジュールが、予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、を備え、
前記予想発射パターンが、前記受信された識別子に関連付けられ、それから決定され、前記実際の発射パターンの特性を予想する、予測装置。
【請求項2】
前記光学源モジュールが、前記予想発射パターンを前記光学源に提供する前に、前記受信された識別子に関連付けられた前記予想発射パターンを決定するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項3】
前記受信された識別子に関連付けられた前記予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールをさらに備える、請求項1に記載の予測装置。
【請求項4】
前記予想モジュールが、前記予想パターンを作成するように構成されていることが、前記光学源の前記実際の発射パターンを前記識別子の受信後の複数の実例観察することを含む、請求項3に記載の予測装置。
【請求項5】
前記予想発射パターンが、前記フォトリソグラフィ露光装置によって規定された安定性能仕様のセットに従って前記パルス光ビームを生成しつつ、低減動作空間に従って前記光学源の安定性を改善する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項6】
前記低減動作空間が、前記安定性能仕様を提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するための前記光学源の最大許容動作空間よりも小さい動作空間に対応する、請求項5に記載の予測装置。
【請求項7】
前記フォトリソグラフィ露光装置によって規定された前記安定性能仕様が前記パルス光ビームのエネルギー及び前記パルス光ビームの1つ以上のスペクトルフィーチャを含む、請求項5に記載の予測装置。
【請求項8】
前記光学源モジュールが、前記低減動作空間に従う前記光学源の動作を可能にするように構成された前記光学源内の1つ以上の制御モジュールと通信する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項9】
前記光学源内の前記1つ以上の制御モジュールが、前記光学源の1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、請求項8に記載の予測装置。
【請求項10】
前記光学源内の前記1つ以上の制御モジュールが、前記予想発射パターンによって決定された低減動作空間に基づいて前記光学源の前記1つ以上の光発振器及び光増幅器の動作を制御するように構成されている、請求項9に記載の予測装置。
【請求項11】
前記1つ以上の制御モジュールが、
前記パルス光ビームのエネルギーを制御するように構成されたエネルギー制御モジュール、及び
前記パルス光ビームのスペクトルフィーチャを制御するように構成されたスペクトルフィーチャ制御モジュール、
を含む、請求項10に記載の予測装置。
【請求項12】
前記受信された識別子が、前記フォトリソグラフィ露光装置内に位置付けられた1つ以上の基板の単一のロットに適用される前記実際の発射パターンに対応し、前記1つ以上の基板が、前記パルス光ビームを受光するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項13】
前記関連付けられた受信された識別子のための前記実際の発射パターンの前記特性を予測する前記予想発射パターンが、バースト当たりの前記パルス光ビームの前記パルス数、バースト内の前記パルスの繰り返し数、及びバースト間時間間隔のうちの1つ以上を指示する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項14】
前記フォトリソグラフィモジュールが、前記光学源が前記実際の発射パターンに従って前記パルス光ビームを生成する前に、前記識別子を受信するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項15】
任意の1つの時点において、前記フォトリソグラフィモジュールが、単一の識別子を受信し、その単一の受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項16】
経時的に、前記フォトリソグラフィモジュールが、複数の別個の識別子を受信し、各受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、請求項15に記載の予測装置。
【請求項17】
前記光学源モジュールが、前記光学源が前記実際の発射パターンに従って前記パルス光ビームを生成することを可能にするために、前記予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されていることが、前記光学源が、前記実際の発射パターンに基づいて動作するための要求を受信することに先立って、前記予想発射パターンを前記光学源に提供することを含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項18】
前記受信された識別子が、前記光学源への入力のために適さない英数字文字列である、請求項1に記載の予測装置。
【請求項19】
前記光学源に提供される前記予想発射パターンが、前記実際の発射パターンに従って前記光学源によって生成された前記パルス光ビームの安定性を改善する、請求項1に記載の予測装置。
【請求項20】
前記フォトリソグラフィモジュールが、前記識別子を前記フォトリソグラフィ露光装置から受信するように構成されている、請求項1に記載の予測装置。
【請求項21】
前記識別子が前記フォトリソグラフィ露光装置によって生成される、請求項1に記載の予測装置。
【請求項22】
前記特性が前記実際の発射パターンを含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項23】
前記特性が前記実際の発射パターンの繰り返し数を含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項24】
前記特性が前記光学源内の制御モジュールの低減動作空間を含む、請求項1に記載の予測装置。
【請求項25】
フォトリソグラフィ露光装置による使用のためのパルス光ビームを生成するように構成された光学源と通信する予測装置であって、前記予測装置が、
前記フォトリソグラフィ露光装置と通信し、識別子を受信するように構成されたフォトリソグラフィモジュールであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、フォトリソグラフィモジュールと、
前記フォトリソグラフィモジュールと通信し、前記光学源の実際の発射パターンを前記識別子の受信後の複数の実例観察することによって、前記受信された識別子に関連付けられた予想発射パターンを作成するように構成された予想モジュールと、
前記光学源と通信する光学源モジュールであって、前記光学源モジュールが、前記予想発射パターンを前記光学源に提供するように構成されている、光学源モジュールと、
を備える、予測装置。
【請求項26】
前記予想モジュールが、前記光学源の前記観察された実際の発射パターンを分析し、全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である前記実際の発射パターンのコンポーネントを決定すること、及び前記決定されたコンポーネントから前記予想発射パターンを作成すること、を含む、前記予想発射パターンを作成することを行うように構成されている、請求項25に記載の予測装置。
【請求項27】
前記コンポーネントにおける任意の差異のゆえに前記基板において顕著な差異が存在しない場合に、前記実際の発射パターンのコンポーネントが全ての観察された実際の発射パターンにわたって同様である、請求項26に記載の予測装置。
【請求項28】
最大許容動作空間に対する低減動作空間に従って光学源を動作させるための方法であって、前記動作空間が、安定性能仕様をフォトリソグラフィ露光装置に提供するべく最大限の範囲の擾乱を制御するためのものであり、前記方法が、
識別子を受信することであって、前記受信された識別子が、前記パルス光ビームの特性を規定する実際の発射パターンに関するデータを欠く、識別子を受信することと、
予想発射パターンを前記光学源に提供することと、
を含み、
前記予想発射パターンが、前記受信された識別子に関連付けられ、前記実際の発射パターンを予想する、方法。
【国際調査報告】