(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】フレキシブルディスプレイと着脱可能コンポーネントとを備えた商品
(51)【国際特許分類】
A41D 27/18 20060101AFI20240705BHJP
A41D 27/00 20060101ALI20240705BHJP
A41D 27/04 20060101ALI20240705BHJP
A41D 27/20 20060101ALI20240705BHJP
A41D 27/10 20060101ALI20240705BHJP
A41D 31/04 20190101ALI20240705BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A41D27/18 A
A41D27/00 Z
A41D27/04
A41D27/20 K
A41D27/10 B
A41D31/04 G
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580756
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 US2022029432
(87)【国際公開番号】W WO2023278020
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ブッツィーニ、ブレイク
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、グレン
(72)【発明者】
【氏名】クワン、アーサー
(72)【発明者】
【氏名】トクボ、トッド
【テーマコード(参考)】
3B035
5C094
【Fターム(参考)】
3B035AA01
3B035AA08
3B035AA11
3B035AA16
3B035AB07
3B035AC19
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA52
5C094DA06
5C094DA09
5C094HA10
(57)【要約】
【解決手段】ユーザが着用するように構成されたメインコンポーネントであって、フレキシブルディスプレイ部分及びセンサを有するメインコンポーネントと、メインコンポーネントに着脱可能に結合されるように構成された着脱可能コンポーネントとを含む、衣服システムが提供される。センサは、着脱可能コンポーネントがメインコンポーネントに取り付けられるか、またはメインコンポーネントから取り外されるときを検出し、着脱可能コンポーネントの前記取り付けまたは取り外しに応答して、フレキシブルディスプレイ部分に表示される画像の変化を応答的にトリガーする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが着用するように構成されたメインコンポーネントであって、フレキシブルディスプレイ部分及びセンサを有する前記メインコンポーネントと、
前記メインコンポーネントに着脱可能に結合されるように構成された着脱可能コンポーネントと、
を備え、
前記センサは、前記着脱可能コンポーネントが前記メインコンポーネントに取り付けられるか、または前記メインコンポーネントから取り外されるときを検出し、前記着脱可能コンポーネントの前記取り付けまたは前記取り外しに応答して、前記フレキシブルディスプレイ部分に表示される画像の変化を応答的にトリガーする、
衣服システム。
【請求項2】
前記着脱可能コンポーネントまたは前記メインコンポーネントは、前記着脱可能コンポーネントを前記メインコンポーネントに着脱可能に結合できるようにする1つまたは複数の磁石を含む、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項3】
前記センサがホール効果センサである、請求項2に記載の衣服システム。
【請求項4】
前記メインコンポーネントがジャケットである、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項5】
前記着脱可能コンポーネントが、フード、襟、ポケット、ジッパープル、または袖口である、請求項4に記載の衣服システム。
【請求項6】
前記フレキシブルディスプレイ部分が、LED、OLED、またはe-inkディスプレイを含む、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項7】
前記フレキシブルディスプレイ部分が、色が変化するテキスタイルを含む、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項8】
前記フレキシブルディスプレイ部分に表示される前記画像を制御するためのコントローラをさらに備える、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項9】
前記メインコンポーネントと一体化された無線トランシーバであって、前記メインコンポーネントとユーザデバイスとの間の無線通信を可能にするように構成されている前記無線トランシーバをさらに備える、請求項1に記載の衣服システム。
【請求項10】
ユーザが着用するように構成された衣類コンポーネントと、
前記衣類コンポーネントと一体化されたフレキシブルディスプレイと、
前記衣類コンポーネントと一体化され、前記フレキシブルディスプレイに表示される画像を制御するコントローラと、
前記衣類コンポーネントと一体化され、会場内の1つまたは複数の送信機から更新を無線で受信する無線送受信機と、
を備え、
前記更新により、前記コントローラが前記フレキシブルディスプレイに表示される前記画像を更新する、
衣服。
【請求項11】
前記衣類コンポーネントがジャケットである、請求項10に記載の衣服。
【請求項12】
前記フレキシブルディスプレイが、LED、OLED、またはe-inkディスプレイを含む、請求項10に記載の衣服。
【請求項13】
前記フレキシブルディスプレイが、色が変化するテキスタイルを含む、請求項10に記載の衣服。
【請求項14】
前記更新は、前記フレキシブルディスプレイに表示される前記画像を更新するために適用される前に、信頼できるソースからのものであることが受信時に検証される、請求項10に記載の衣服。
【請求項15】
前記会場が、eスポーツイベントをホストするように構成された場所である、請求項10に記載の衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実装形態は、表示機能を有し、別個のコンポーネントの取り付け/取り外しに基づいて表示の変化をトリガーする衣類及び商品に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
自己表現の一般的な手段は自分の衣類である。例えば、ゲームの状況では、ゲーマーは、ビデオゲームに関連した画像を表示する衣料品を購入して着用することによって、特定のビデオゲームに対する親近感または関連付けを表現する場合がある。しかし、ゲーマーが単一のプラットフォーム用に多くの異なるゲームを購入するビデオゲームプラットフォームとは異なり、衣料品は静的であり、衣料品ごとに単一の固定画像(または画像のセット)しか表現できない。これは、複数のビデオゲームへの親近感を、衣類を通じて自己表現したいゲーマーにとって、ゲーマーがゲームごとに異なる衣料品を購入する必要があることを意味する。この問題は、時間の経過とともに新しいビデオゲームが継続的に開発及びリリースされることによってさらに悪化し、これによって、ゲーマーが追加のゲームに対する親近感やサポートを表明したい場合には、ますます多くの衣料品を購入する必要がある。
【0003】
本開示の実装形態が生じるのはこのような状況においてである。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実装形態は、表示機能を有し、別個のコンポーネントの取り付け/取り外しに基づいて表示の変化をトリガーする衣類及び商品を対象とする。
【0005】
いくつかの実装形態では、ユーザが着用するように構成されたメインコンポーネントであって、フレキシブルディスプレイ部分及びセンサを有するメインコンポーネントと、メインコンポーネントに着脱可能に結合されるように構成された着脱可能コンポーネントとを含む、衣服システムが提供される。
【0006】
センサは、着脱可能コンポーネントがメインコンポーネントに取り付けられるか、またはメインコンポーネントから取り外されるときを検出し、着脱可能コンポーネントの前記取り付けまたは取り外しに応答して、フレキシブルディスプレイ部分に表示される画像の変化を応答的にトリガーする。
【0007】
いくつかの実装形態では、着脱可能コンポーネントまたはメインコンポーネントは、着脱可能コンポーネントをメインコンポーネントに着脱可能に結合できるようにする1つまたは複数の磁石を含む。
【0008】
いくつかの実装形態では、センサはホール効果センサである。
【0009】
いくつかの実装形態では、メインコンポーネントはジャケットである。
【0010】
いくつかの実装形態では、着脱可能コンポーネントは、フード、襟、ポケット、ジッパープル、または袖口である。
【0011】
いくつかの実装形態では、フレキシブルディスプレイ部分は、LED、OLED、またはe-inkディスプレイを含む。
【0012】
いくつかの実装形態では、フレキシブルディスプレイ部分は、色が変化するテキスタイルを含む。
【0013】
いくつかの実装形態では、衣服システムは、フレキシブルディスプレイ部分に表示される画像を制御するためのコントローラをさらに含む。
【0014】
いくつかの実装形態では、衣服システムは、メインコンポーネントと一体化された無線トランシーバをさらに含み、無線トランシーバは、メインコンポーネントとユーザデバイスとの間の無線通信を可能にするように構成されている。
【0015】
いくつかの実装形態では、衣服であって、ユーザが着用するように構成された衣類コンポーネントと、衣類コンポーネントと一体化されたフレキシブルディスプレイと、衣類コンポーネントと一体化され、フレキシブルディスプレイに表示される画像を制御するコントローラと、会場内の1つまたは複数の送信機から更新を無線で受信する、衣類コンポーネントと一体化された無線送受信機とを含み、前記更新により、コントローラがフレキシブルディスプレイに表示される画像を更新する、衣服が提供される。
【0016】
いくつかの実装形態では、衣類コンポーネントはジャケットである。
【0017】
いくつかの実装形態では、フレキシブルディスプレイは、LED、OLED、またはe-inkディスプレイを含む。
【0018】
いくつかの実装形態では、フレキシブルディスプレイは、色が変化するテキスタイルを含む。
【0019】
いくつかの実装形態では、更新は、フレキシブルディスプレイに表示される画像を更新するために適用される前に、信頼できるソースからのものであることが受信時に検証される。
【0020】
いくつかの実装形態では、会場は、eスポーツイベントをホストするように構成された場所である。
【0021】
本開示の他の態様及び利点は、添付の図面と併せて、本開示の原理を例として示す以下の詳細な説明から明らかになる。
【0022】
本開示は、そのさらなる利点と共に、添付の図面と併せて下記の説明を参照することにより、最も良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の実装形態による、衣服及び関連する着脱可能コンポーネントを概念的に示す。
【0024】
【
図2】本開示の実装形態による、デジタル資産が衣料品に表示されるのを可能にするためのシステムを概念的に示す。
【0025】
【
図3】本開示の実装形態による、ジャケットのフードアタッチメントのクローズアップ図を示す。
【0026】
【
図4】本開示の実装形態による、ジャケット上の表示の変化をトリガーするフードを上下構成で着用しているユーザを示す。
【0027】
【
図5】本開示の実装形態による、グループイベントでチームメンバーのジャケットを構成するリードユーザを概念的に示す。
【0028】
【
図6】本開示の実装形態による、会場内で無線更新を受信する衣服を着用しているユーザを概念的に示す。
【0029】
【
図7】本開示の実装形態による、衣服の一体化ディスプレイを制御するための電子モジュールを概念的に示す。
【0030】
【
図8】A~Cは、本開示の実装形態による、フードとジャケットの組み合わせの襟部分を概念的に示す。
【0031】
【
図9】本開示の実装形態による、クラウドゲームサイトを通して利用可能なゲームのゲームファイルをロードするために使用される例示的なシステムを示す。
【0032】
【
図10】本開示の実装形態による、情報サービスプロバイダアーキテクチャの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
大まかに言えば、本開示の実装形態は、様々な種類の画像を表示できる構成可能なディスプレイを有する衣服または衣料品を対象とする。いくつかの実装形態では、衣服のディスプレイに表示される画像は、携帯電話などのモバイルデバイスのアプリを通じて制御または設定することができる。このような画像は、マーケットプレイスから購入することも、クラウドデジタル資産システムから取得またはダウンロードすることもできる。いくつかの実装形態では、画像は、所与のビデオゲームにおける特定のレベルの達成に成功したことによって特定の画像へのアクセスを獲得することによって、またはゲームプレイを通じてビデオゲーム関連の画像用に引き換え可能なデジタル報酬/ポイントを獲得することなどによって、獲得することができる。
【0034】
いくつかの実装形態では、着脱可能コンポーネントは、メインの衣服とともに使用するために提供され、メインの衣服からの着脱可能コンポーネントの取り付けまたは取り外しは、衣服のディスプレイに表示される画像の変化をトリガーするように構成され得る。一例として、着脱可能フードは、フードがジャケットに取り付けられるとき、またはジャケットから取り外されるときに、ジャケットのディスプレイに表示される画像の変化をトリガーするように構成することができる。
【0035】
図1は、本開示の実装形態による、衣服及び関連する着脱可能コンポーネントを概念的に示す。図示の実装形態では、ディスプレイ102が一体化されたジャケット100が示されている。ディスプレイ102はフレキシブルであり、ユーザによって設定されたように、または以下でさらに詳細に説明される他の技術に従って、様々なタイプの画像を表示するように構成可能である。いくつかの実装形態では、ディスプレイ102は、e-inkディスプレイ、LED/OLEDディスプレイ、色が変化するテキスタイル、または衣服に一体化可能な他のフレキシブルディスプレイ技術、またはそのような技術の組み合わせによって定義される。いくつかの実装形態では、e-inkディスプレイは色が変化するテキスタイルの上に重ねられて、色が変化するテキスタイルが描画された画像の背景色を定義するように制御されている間に、e-inkディスプレイを利用して画像を描画できるようになっている。
【0036】
電子モジュール104もジャケット100に一体化される。電子モジュール104は、ディスプレイ102上にレンダリングされる画像の制御を可能にし、外部デバイスとの通信を可能にする、バッテリ、プロセッサ、メモリ及び通信ハードウェアなどの様々なコンポーネントを含む。例えば、ユーザは、自分の携帯電話のアプリを通じて、自分のジャケット100にレンダリングされるデザインを取得または購入することができ、電子モジュール104は、そのデザインを受信し、その後そのデザインをレンダリングのためのディスプレイ102に適用するために、ユーザの携帯電話と無線通信する。いくつかの実装形態では、電子モジュール104は、バッテリを充電するため、またはユーザがジャケット100を洗濯したいときに電子モジュール104をジャケットから取り外すことができるように、例えば、着脱可能コネクタシステムを介してジャケット100から取り外し可能である。
【0037】
いくつかの実装形態では、ジャケット100に着脱可能な様々な着脱可能なコンポーネントが提供される。例えば、ジャケット100の襟106に取り付けることができる着脱可能コンポーネントの例として、フード108または襟110が提供される。いくつかの実装形態では、取り付けメカニズムには磁石のアレイが必要であり、その結果、着脱可能コンポーネントが簡単に取り付け及び取り外しされる。他の実装形態では、取り付けメカニズムは、ボタン、ジッパー、ベルクロ(登録商標)、クリップ、スナップオンボタン、またはメインの衣料品にコンポーネントを取り付けることができる任意の他のタイプのメカニズムなどの様々な他のタイプの取り付けメカニズムのいずれかを本明細書で説明されている実装形態のように利用することができる。
【0038】
着脱可能コンポーネントの図示された実装形態における別の例は、ジャケット100の袖の端部に取り付け可能な袖口112a及び112bである。袖口112a及び112bの取り付けメカニズムは、フード108または襟110に利用されるものと同じであり得ることが理解されるであろう。
【0039】
いくつかの実装形態では、ジャケットは、所与の着脱可能コンポーネントが取り付けられるか、または取り外されるときを検出するように構成され得る。さらに、そのような取り付けまたは取り外しイベントの検出を利用して、ジャケット100のディスプレイ102上での所定の画像のレンダリングをトリガーすることができる。例えば、ディスプレイ102は、フード108がジャケット100に取り付けられているときに第1の画像をレンダリングし、次にフード108がジャケットから取り外されるときに、これがディスプレイ102上での第2の所定の画像のレンダリングをトリガーするように構成することができる。同様の効果が、襟110または袖口112a及び112bの、取り付けまたは取り外しに応じて提供され得ることが理解されるであろう。以下にさらに詳細に説明するように、コンポーネントの取り付けに磁気メカニズムが利用される場合、ホール効果センサなどのセンサを利用して、所与のコンポーネントの取り付けまたは取り外しを検出することができる。電子モジュール104は、そのようなセンサから入力を受信するように構成することができ、ジャケット100へのコンポーネントの取り付け状態を示すときの入力に基づいて、電子モジュール104は、コンポーネントがジャケットに取り付けられているか、ジャケットから取り外されているかに基づいてディスプレイ102でのレンダリングを応答的にトリガーすることができる。
【0040】
さらなる実装形態では、着脱可能コンポーネント自体が、ジャケット100を参照して説明したようなディスプレイを含んでもよい。つまり、コンポーネントは、ユーザが設定したり、特定の入力やイベントに応じてトリガーしたりできる、画像または色またはパターンをレンダリングできる、一体化フレキシブルディスプレイを含むように構成できる。例として、いくつかの実装形態では、所与のコンポーネントの取り付けまたは取り外しにより、そのコンポーネントのレンダリングの変更がトリガーされる場合がある。例えば、フード108がジャケット100に取り付けられると、フード108の画像または色の変化をトリガーしてもよく、同様にジャケット100からフード108が取り外されることもそのような変化をトリガーしてもよい。
【0041】
いくつかの実装形態では、電子モデル104は、ジャケットの位置の追跡を可能にするGPSユニットを含むことができ、これを使用して、ジャケット上の画像またはデザインの表示または変更をトリガーすることができる。いくつかの実装形態では、所与のデザインは所与の位置に関連付けられ、そのためGPSユニットに従ってジャケットが所与の位置にあると判定されると、所与のデザインがジャケット上にレンダリングされる。
【0042】
本開示の実装形態は、ジャケット及び関連する着脱可能コンポーネントを参照して説明されてきたが、様々な実装形態において、本開示の原理は、任意の種類の衣服または衣類、及び対応する着脱可能コンポーネントに適用できることが理解されるであろう。非限定的な例として、他のタイプの着脱可能コンポーネントとしては、ポケット、ジッパープル、裾、パッチなどを挙げることができる。
【0043】
図2は、本開示の実装形態による、デジタル資産が衣料品の上に表示されるのを可能にするためのシステムを概念的に示す。図示の実装形態では、ジャケット100は、前述した電子モジュール104の概念的な拡大図とともに示されている。電子モジュール104は、ジャケット100のディスプレイ102上での制御及びレンダリングを可能にする様々なハードウェアを含む。例えば、電子モデル104は、プロセッサ204、メモリ206、バッテリ208、コントローラ210、及び無線トランシーバ212を含むことができる。プロセッサ及びメモリは、本明細書に記載の実施形態による機能を提供するプログラム命令の記憶及び実行を可能にするように構成されている。バッテリ208は、電子モジュール104及び100のトラックのディスプレイ102に電力を供給する。コントローラ210は、ディスプレイ102上のレンダリングを制御し、実行するように構成されている。無線トランシーバ212は、電子モジュール104と携帯電話200などの他のデバイスとの間の無線通信を可能にする。いくつかの実装形態では、無線通信は、Bluetooth(登録商標)などの無線プロトコルを使用して可能になる。
【0044】
いくつかの実装形態では、ジャケット100に表示される画像の制御は、携帯電話200にインストールされたアプリ202を通じて制御される。いくつかの実装形態では、アプリ202は、所定の画像が選択され、ジャケット100にレンダリングされることを可能にする。いくつかの実装形態では、アプリ202は、ユーザがジャケット100上のレンダリングをカスタマイズできるようにするインタフェースをさらに提供することができる。例えば、アプリ202は、ジャケット上にレンダリングするためのデザインを描画または作成するためのインタフェースを提供したり、背景色やパターンなどの設定の調整を可能にしたりすることができる。例えば、色が変化するテキスタイル上に形成されたe-inkフィルムの場合、e-inkフィルムによってレンダリングされるグレースケール画像の描画、及び色が変化するテキスタイルによってレンダリングされる1つまたは複数の、色及び/またはパターンの設定を可能にするインタフェースを提供することができる。
【0045】
いくつかの実装形態では、アプリ202は、ネットワーク214を介してデジタル資産サービス216にアクセスする。ネットワーク214は、インターネットを含む様々な種類の通信/データネットワークのいずれかを含むことができる。ジャケット100は、デジタル資産サービス216を介して取得された画像を表示するように構成され得ることが理解されるであろう。例えば、デジタル資産サービス216は、ユーザアカウント218を提供することができ、所与のユーザアカウントは、それに関連付けられた1つまたは複数のデザインを有することができ、それを所与のユーザのジャケットに対して有効にすることができる。したがって、アプリ202を操作するユーザは、それによってデジタル資産サービスにアクセスして、自分のユーザアカウントに保存され、ダウンロードしてジャケット100にレンダリングできるデザインを取得することができる。いくつかの実装形態では、特定のデザインがアプリ202を介してダウンロードされ、電子モジュール104に無線で転送され、保存され、表示用にレンダリングされる。アプリ202は、ジャケット100の携帯電話200へのペアリング、及びユーザのアカウントに関連したジャケット100の登録を容易にし得ることが理解されるであろう。
【0046】
アタッチメントアイテムをユーザのアカウントに登録することもできることが理解されるであろう。いくつかの実装形態では、フードを特定のジャケットとペアリングするなど、アタッチメントを別の物品とペアリングすることができ、そのようなペアリングはアプリ202を通じて管理することができる。
【0047】
いくつかの実装形態では、デジタル資産サービス216は、デザインを購入またはその他の方法で入手できるデジタルマーケットプレイス220へのアクセスを提供する。いくつかの実装形態では、デザインの購入は、法定通貨だけでなく、ポイントや報酬などの仮想通貨、暗号通貨などを含む、様々なタイプの通貨を利用することができ、いくつかの実装形態では、ユーザは、デジタルマーケットプレイス220にデザインを提供し、そのようなデザインの販売によって得られる収益の少なくとも一部受け取ることができる。
【0048】
いくつかの実装形態では、デジタル資産サービス216は、ゲームサービス226にリンクされるか、ゲームサービス226の一部である。ゲームサービス226は、ユーザのゲーム活動に関する情報を追跡するように構成されている。例えば、いくつかの実装形態では、ユーザは、ゲームプレイを通じてポイントまたは報酬を獲得することができ、そのようなポイントまたは報酬は、デジタルマーケットプレイス220において、ジャケット100などの衣服上にレンダリングできるデザインと引き換えることができる。いくつかの実装形態では、ユーザがビデオゲームの特定のレベルに合格することでデザインを獲得するなど、特定のデザインを直接獲得するようにユーザゲームプレイを構成できる。このようなデザインは、購入したものであれ、直接獲得したものであれ、その他の方法で入手したものであれ、ユーザのユーザアカウントに関連付けられ、それによって、本明細書で説明されているデザインを表示できる所与の衣服での使用が可能になることが理解されるであろう。
【0049】
いくつかの実装形態では、デジタル資産サービス216は、デジタル著作権管理ロジック222を実装して、デジタル著作権管理に関連するデザインの態様を制御する。例えば、所与のデザインは、使用可能期間が制限されるように構成することができ、それに応じて、DRMロジック222は、そのようなデザインの有効期限を管理することができる。例えば、いくつかの実装形態では、特定のパターンを許可するデジタル署名は特定の期間有効であってもよく、その後、再更新または延長されない場合、パターンは描画され続けなくなる。
【0050】
いくつかの実装形態では、所与のデザインがジャケット100によって表示される時間量は、DRM帰属の目的で追跡される。例えば、ユーザは様々なデザインを切り替えることができるため、所与のデザインが実際に表示される時間を判断するのに役立つ。いくつかの実装形態では、デザインの表示に対する合計時間制限を実装することができ、デザインが表示される時間量/継続時間を追跡して、いつ制限時間に達するかを判定する。
【0051】
いくつかの実装形態では、デジタル資産サービス216は、以下でさらに詳細に説明するようなイベントベースのデザインを処理するように構成されたイベントサービス224をさらに実装する。例えば、所与のイベントでユーザが衣服を着用できるようにデザインを普及させることができる。つまり、ユーザは自分の衣服が指定された関係者からデザインまたは画像を受信できるようにすることができ、これらの受信したデザイン/画像を所与のイベントで自動的にトリガーしてユーザの衣服にレンダリングすることができる。
【0052】
ジャケット100は、携帯電話のアプリを介して管理されるものとして説明されているが、他の実装形態では、そのようなアプリ(またはアプリケーション)は、タブレット、ラップトップコンピュータ、PC、ゲームコンソール、またはジャケットと通信できる任意の他のデバイスなどの、他のデバイス上で実装することができる。いくつかの実装形態では、ジャケットは、ウェブブラウザを介してアクセスされるウェブインタフェースを介して管理することができる。いくつかの実装形態では、ジャケット100は、無線接続の代わりに有線接続を使用して接続される。いくつかの実装形態では、電子モジュールは取り外し可能であり、電子モジュールの事前構成を可能にするために別のデバイスに接続されるように構成され、例えば、レンダリング用に事前定義された画像/デザインをロードしたり、トリガーとなるイベントや応答をセットアップしたりすることができる。次に、ジャケット100がユーザによって着用されると、ジャケットの表示(またはアタッチメントの表示)が自動的にトリガーされ、本明細書に記載されるようなイベントに基づいてレンダリングを変更する。
【0053】
いくつかの実装形態では、ジャケット100は、ネットワーク214に直接接続できるネットワーク化されたデバイスである。例えば、ジャケット100は、ネットワーク214を介してデジタル資産サービス216に接続し、デジタル資産サービス216との通信を介して管理されてもよい。例えば、アプリ202を操作するユーザは、アプリ202を通じてデジタル資産サービス216と対話することができ、ジャケット100の構成に対する変更は、デジタル資産サービス216によってネットワーク214を介してジャケット100に通信することができる。
【0054】
図3は、本開示の実装形態による、ジャケットのフードアタッチメントのクローズアップ図を示す。図示の実装形態に示されているように、フード108は、上述したようにジャケット100に取り付けられるように構成されている。いくつかの実装形態では、フード108の取り付けは、フード及び/またはジャケット上の磁石のシステムを通じて実施される。図示の実装形態では、フード108は、複数の永久磁石302a、302b、302c、302d、及び302eが中に一体化された襟部分300を含む。図示の磁石構成は、非限定的な例として提供されるものであり、フード108のジャケット100への取り付けを容易にする任意の構成で襟部分300に沿って配置され得る任意の数の磁石または磁石のアレイがあり得る。
【0055】
ジャケット100の襟部分106に沿って、複数の対応する取り付け部分310a、310b、310c、310d及び310eがあり、これらは、フード108がジャケット100に取り付けられたときにそれぞれ磁石302a、302b、302c、302d及び302eと位置合わせされるように構成されている。取り付け部分は、磁石302a~eが強磁性材料に引き付けられるように、強磁性材料から画定することができる。いくつかの実装形態では、取り付け部分310a~eは、磁石302a~eがフード108の取り付けを容易にするためにそれに引き付けられるようにその極性が配置されるように構成された永久磁石からなる。
【0056】
いくつかの実装形態では、ジャケット100の襟部分106は、フード108の取り付けまたは取り外しを検出するためのセンサ312a及び312bをさらに含む。いくつかの実装形態では、センサ312a及び312bは、磁石302a~eによって生成される磁場の有無を検出するホール効果センサからなる。このようにして、センサ312a、312bは、磁場の変化を検出することにより、フードの取り付けまたは取り外しを検出することができる。いくつかの実装形態では、センサ312a及び312bは、電子モジュール104に接続され、電子モジュール104は、センサ312a及び312bからの信号を(例えば、電子モジュール104のプロセッサ/メモリを使用して)処理して、ジャケット100にフードが取り付けられているか取り外されているかを判定する。
【0057】
いくつかの実装形態では、フード108は、フード108の開口部に沿って配置される磁石304a及び304bをさらに含む。図示のように、磁石304a及び304bは、フードがかぶられている(ユーザの頭の上に/覆っている)かまたは下げられている(ユーザの背中に折りたたまれている)かに応じて、センサ312a及び312bからの距離が変化するように配置される。したがって、いくつかの実装形態では、センサは、磁石304a及び304bの位置に従って生成される磁場の変化に基づいて、フードが上向き構成であるか下向き構成であるかを検出することもできる。いくつかの実装形態では、検出されたフードが上向きか下向きであるかの構成を使用して、ジャケット100、または表示メカニズムが装備されている場合にはフード108に表示されるコンテンツの変更をトリガーすることができる。
【0058】
いくつかの実装形態では、電子モジュール104は、フードがジャケットに取り付けられるときにコネクタ316(フードの襟300上)と嵌合するコネクタ314(ジャケットの襟106上)を介してフード108に接続される。これにより、電子モジュール104は、制御信号及び電力をフード108に提供し、例えば、e-inkディスプレイ上でレンダリングすること、またはフード108に一体化されている色が変化するテキスタイルの色を制御することによって、フード108の表示部分上の画像/デザインのレンダリングを制御することができる。他の実装形態では、フードはジャケットと一体化されており、ジャケットから取り外し不可能であってもよいため、前述したようなコネクタ314及び316を介してフードの一体化ディスプレイへの接続を行う必要がない。
【0059】
図4は、本開示の実装形態による、ジャケット上の表示の変化をトリガーするフードを上下構成で着用しているユーザを示す。図示の実装形態では、参照番号400aで、フード108付きのジャケット100を着たユーザ404が示されている。フードは、ユーザ404の頭を覆うように、上向きの構成で着用されているのが示されている。一方、参照番号400bでは、フード108は、ユーザ404の背中に沿って横たわるように、下向きの構成で着用されているのが示されている。
【0060】
いくつかの実装形態では、フード108の上下構成が上述のように検出され、ジャケット100の表示変更をトリガーするために利用される。例えば、図示の実装形態では、フードの上下構成は、ジャケット100の裏側のディスプレイ402上のレンダリングの変化をトリガーすることができる。レンダリングにおけるそのような変更には、いくつかの実装形態ではレンダリングのオンまたはオフをトリガーすること、またはいくつかの実装形態ではレンダリングされるデザインや画像を変更することなどが含まれ得る。いくつかの実装形態では、フードを上向きの構成で着用すると、レンダリングがトリガーされてオンになり、及び/または第1の画像をレンダリングし、フードを下向きの構成で着用すると、レンダリングがオフになり、及び/または、第2の画像に変更される。
【0061】
ジャケット100は、様々なグループ状況におけるユーザエクスペリエンスを強化するように構成できることが理解されるであろう。ジャケット100は、所与のイベントに関連する特定の画像を表示するように構成することができる。
【0062】
図5は、本開示の実装形態による、グループイベントでチームメンバーのジャケットを構成するリードユーザを概念的に示す。例えば、eスポーツトーナメントまたは他のグループイベントにおいて、ユーザ506、510、及び514は、例えば、デジタル資産サービス216と通信するそれぞれの電話アプリを介して、チームに参加することをオプトインすることができる。チームリーダー500は、例えば、デジタル資産サービス216にアクセスするチームリーダーの電話504のアプリを通じて、チームメンバーが着用するジャケットの構成詳細を設定することができる。デジタル資産サービス216は、ジャケット構成をチームメンバーに伝達する。つまり、チームに参加すると、チームメンバーはそれぞれの電話アプリを通じて、コーディネートしたデザインをジャケットにダウンロードして表示できるようになる。このようなデザインは、実装形態によってはチームリーダー500によって指定されてもよい。
【0063】
いくつかの実装形態では、アプリ及び/またはジャケットは、チームメンバーのジャケットがチームに指定されたデザインを自動的に表示するように構成される。例えば、いくつかの実装形態では、チームメンバー506、510、及び514がそれぞれ着用するジャケット508、512、及び516は、それによって、チームリーダー500が着用するジャケット502と同じ画像を表示するように自動的に構成され得る。いくつかの実装形態では、チームのジャケットは、フードが取り付けられているときに1つの画像を表示し、その後、ゲーム時間になるとフードが取り外されて、別の画像が表示されるのをトリガーするように構成できる。
【0064】
いくつかの実装形態では、チームリーダー500は有名なプレイヤー/ゲーマーであってもよく、チームメンバーはチームリーダー500のファンである。このシナリオでは、これにより、チームメンバーは、チームリーダー500に関連するデザインを着用するエクスペリエンスを支持表明し、共有することができ、そのデザインは、チームリーダー500も着用していてもよく、あるいはチームリーダーのデザインに補完的であるか、あるいは関連していてもよい。
【0065】
いくつかの実装形態では、チームメンバー506、510、及び514は、ジャケット508、512、及び516の更新を自動的に受信することができる。デザインは時間の経過とともに動的に更新され、チームメンバーやジャケットを見る可能性のある他のメンバーに多様性を提供できることが理解されるであろう。
【0066】
図6は、本開示の実装形態による、会場内で無線更新を受信する衣服を着用しているユーザを概念的に示す。図示の実装形態では、ユーザ600は会場/アリーナ608に位置しており、いくつかの実装形態では、それはeスポーツイベントの会場であるが、他の種類の会場であってもよい。ユーザ600は、上述したように画像を表示できるディスプレイ604を有する衣服602を着用している。いくつかの実装形態では、会場608は、概念的に示されるように、様々な無線送信機610a、610b、610c、及び610dからのデータの無線送信を通じて衣服602に更新を提供するように構成される。無線送信機は、無線ペイロード618を送信するように構成され、これは衣服602によって受信され、衣服602のディスプレイ604上のレンダリングを変更するために適用される。
【0067】
ユーザは自分の衣服に望ましくない変更が加えられることを望まないため、ユーザが許可した関係者のみにユーザの衣服への安全なアクセスを許可することが重要である。この目的のために、いくつかの実装形態では、動作612で、ユーザ600は、例えば携帯電話606のアプリを介して、更新のために所与のソースをオプトインまたはホワイトリストに登録することができ、それによって、所与のソースが、ユーザの衣服の表示を更新するのを許可された信頼できるソースであることを示すことができる。動作614で、ホワイトリストに登録されたソースの公開鍵が取得され、動作616で、ホワイトリストに登録されたソースの公開鍵を使用して衣服を構成することができる。
【0068】
無線送信機610a~dは、会場608内に無線ペイロード618をブロードキャストする。これらのペイロードは、セキュリティのためにそれぞれの秘密鍵で署名できる。無線ペイロード618を受信すると、衣服602(または、具体的には、衣服に含まれる電子モジュール、図示せず)は、無線ペイロードを解析して、どのペイロードがホワイトリストに登録されたソースからのものであるかを識別し、さらに、識別されたペイロードが、ホワイトリストに登録されたソースの公開鍵を使用して検証できる秘密鍵で署名されていることを検証する。これにより、署名を検証することによってペイロードの送信者/ソースが検証される。そして、それに応じて、ユーザの衣服のディスプレイ604上にレンダリングされるデザインなどの更新が適用され、それによって衣服602の外観が自動的に変更される。
【0069】
非限定的な例として、eスポーツイベントの状況では、無線ペイロード618は、チームAのデザイン620、チームBのデザイン622などの、所与のチームまたはプレイヤーに関連付けられたデザインを含むことができる。図示の実装形態では、ユーザ600はチームAをホワイトリストに登録しており、したがって、チームAのデザイン620がユーザの衣服602に適用され、衣服602のディスプレイ604上にチームAに関連付けられた画像をレンダリングする。
【0070】
無線ペイロード618はプロバイダの設定に従って動的に変更できることが理解されるであろう。eスポーツトーナメントのチームは、自身が選択した画像や情報を表示するように自身のペイロードを構成できるが、これらはトーナメントの過程で時間の経過とともに変更される可能性がある。いくつかの実装形態では、所与のチームの統計やスコアなどの情報を表示できる。いくつかの実装形態では、スコアボードまたはリーダーボードを表示できる。これら及び他の種類の情報は、eスポーツイベント中に継続的に更新される可能性があり、ユーザはそのような更新を受け取り、それらが衣服に自動的に描画されるようにオプトインすることができる。上で説明したシステムを利用すると、無線送信機は様々な可能な更新を含む様々なペイロードを送信するが、ユーザの衣服はホワイトリストに登録されている更新のみを受け入れてレンダリングするため、どの更新を自分の衣服でレンダリングするために受け入れるかをユーザが制御する。
【0071】
いくつかの実装形態では、無線送信機は、Bluetooth(登録商標) Low Energy、WiFi、超広帯域などの無線技術を使用してデータをブロードキャストする。本明細書で説明されているように衣服を更新するためにデータを送信できる、任意の無線送信プロトコルまたは技術を使用できることが理解されるであろう。いくつかの実装形態では、衣服は、衣服を更新するために必要なデータを取得するためにネットワークに接続するように構成されている。いくつかの実装形態では、無線ペイロードは、会場608に対してローカルであってもリモートであってもよいサーバから管理され、及び/または送信される。
【0072】
いくつかの実装形態では、会場608の異なる領域に提供される無線ペイロードは異なり得るので、ユーザが会場の異なる領域に移動すると、ユーザの衣服は異なるデザインで更新される。したがって、異なる地域の異なる無線送信機は、異なるデザインをブロードキャストするように構成することができる。
【0073】
関連する実装形態では、会場内のユーザの地理的位置を特定し、衣服602上での異なるレンダリングをトリガーするために使用することができる。例えば、地理的位置は、信号の相対強度または信号のタイミングなど、衣服602によって受信された無線信号に基づいて特定され得る。いくつかの実装形態では、地理的位置は、衣服に組み込まれたハードウェアに基づいて、またはユーザの携帯電話などの別のデバイスに基づいて、GPS情報を使用して特定され得る。いくつかの実装形態では、衣服は、特定された地理的位置に基づいて、異なるデザインまたは情報をレンダリングするように構成され得る。
【0074】
図7は、本開示の実装形態による、衣服の一体化ディスプレイを制御するための電子モジュールを概念的に示す。上で述べたように、衣服ディスプレイに電力を供給し制御するためのハードウェア及びソフトウェアを含むことができる電子モジュールが提供される。いくつかの実装形態では、電子モジュールは、充電するため、及び衣服を洗濯するときに電子モジュールを保護するために取り外し可能である。図示の実装形態では、電子モジュール700が概念的に断面で示されており、衣服から着脱可能に構成されている。
【0075】
概念的に示されているように、電子モジュール700は、衣服に一体化されたレセプタクル708に取り付けられるように構成されている。いくつかの実装形態では、レセプタクル708に対する電子モジュール700の位置合わせは、電子モジュール700の対応する溝701及び703と嵌合するレセプタクルの突起710及び712によって補助される。いくつかの実装形態では、電子モジュールは、電子モジュール700のレセプタクル708への取り付けを容易にする磁石702及び704を含む。突起710及び712は、磁石702及び704が引き付けられる強磁性材料から形成することができる。
【0076】
電子モジュール700がレセプタクル708に取り付けられると、電子モジュールとレセプタクルの対応するコネクタ706と714との間に接続がそれぞれ形成される。いくつかの実装形態では、コネクタ706及び714は、導電性表面/接点間で接触するように構成される。他の実装形態では、コネクタ706及び714は誘導接続を形成し、その結果、電力及び/またはデータは、導電性接触子間に特定の接触が形成されることなく転送される。これにより、たとえ互いに接続されていない場合でも、電子モジュール700及びレセプタクル708を密閉し、ほこりまたは他の汚染物質から保護することができる。接続が行われると、電子モジュールは衣服に一体化されたディスプレイ720上のレンダリングを制御することができる。
【0077】
いくつかの実装形態では、レセプタクル708は、衣服の生地716に一体化または接続されている。いくつかの実装形態では、レセプタクル708は、衣服のポケットまたは他の覆われた部分内など、衣服内に配置されることによって視界から隠される。
【0078】
いくつかの実装形態では、ディスプレイ720は、衣料品、バッグ、バックパック、ゲームコンソール、モニタ(例えば、モニタの背面)、机、椅子、家具、壁、その他の表面など、取り付けに十分な表面を有する様々なアイテムのいずれかに取り付けることができるパッチとして構成される。非限定的な例として、そのようなパッチは、接着剤、ベルクロ(登録商標)、クリップ、ピンなどを使用して所与の表面に取り付けまたは接着することができる。この概念では、パッチは、ユーザによる配置に関して高度にカスタマイズ可能である。いくつかの実装形態では、パッチは、ビデオゲーム内で発生するアクションに基づいて異なるデザインを受け取り、レンダリングするように構成することができる。
【0079】
図8A、8B及び8Cは、本開示の実装形態による、フードとジャケットの組み合わせの襟部分を概念的に示す。
図8Aはフード800を示しており、代表的な部分が参照番号802で概念的に示されている。いくつかの実装形態では、フードの襟は、いくつかの実装形態では単色グレーなどの、単色の無彩色中間パネル804からなる。フードの襟は、後述するジャケットの襟への取り付けを可能にするために、磁気アレイ806をさらに含む。いくつかの実装形態では、磁石露出フィルム808がパネル804に沿って配置される。磁石露出フィルム808は、印加された磁場に応答して外観を変化させることができる強磁性スラリーまたは他の材料を含むことができる。
【0080】
図8Bはジャケット810を示しており、ジャケットの襟の代表的な部分が参照番号812で示されている。いくつかの実装形態では、ジャケットの襟は、濃い色の単色バックパネル814(例えば、黒単色)と、半透明のフロントパネル815(いくつかの実装形態では、半透明の紫色)とからなる。いくつかの実装形態では、磁気ロゴ/デザイン816がフロントパネルに埋め込まれており、フード800がジャケット810から取り外されたときには見えない。さらに、いくつかの実装形態では、ホール効果センサ820a及び820bは、フード及びジャケットの取り付け/取り外しに関連する磁場を感知するために、ジャケットの襟に沿って、またはジャケットの襟に近接して設けられる。
【0081】
図8Cは、ジャケット810に取り付けられたフード800を示しており、上述の代表的な部分の取り付けは、参照番号822で概念的に示されている。フードがジャケットに取り付けられるとき、フードの襟の中間パネル804は、ジャケットの襟のフロントパネル815とバックパネル814との間に差し込まれる。フードの襟の磁気アレイ806とジャケットの襟の磁気アレイ818は位置合わせされ、それによってフードをジャケットに固定する。中間パネルの無彩色とフロントパネルの半透明色を組み合わせて、以前はバックパネルの暗い色によって隠れていた半透明のフロントパネル815の色を効果的に明らかにすることにより、ジャケットへのフードの取り付けに伴う興味深い色の変化効果を提供する。さらに、参照番号824で示すように、磁石露出フィルム808に作用する磁気ロゴ816を介して、隠されたロゴが露出される。
【0082】
また、ホール効果センサ820a及び820bは、フード及びジャケットの取り付けまたは取り外しを検出する。いくつかの実装形態では、フードの取り付けまたは取り外しによって、ジャケットまたはフード上にレンダリングされるデザインの変更がトリガーされ得る。さらに、いくつかの実装形態では、ホール効果センサ820a及び820bは、フードが上または下に着用されているか、あるいは着用されているかなど、フードの向きの変化を検出するように構成することができ、そのような向きを利用して、ジャケットまたはフード上にレンダリングされるデザインの変化をトリガーすることもできる。
【0083】
本開示の実装形態がビデオゲームの文脈で説明されてきたが、本開示の原理が他の種類のシミュレーションまたはインタラクティブアプリケーションに適用され得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、ビデオゲームは、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、またはサーバ上でローカルに実行される。場合によっては、ビデオゲームはデータセンタの1つまたは複数のサーバによって実行される。ビデオゲームが実行されるとき、ビデオゲームのいくつかのインスタンスは、ビデオゲームのシミュレーションであり得る。例えば、ビデオゲームは、ビデオゲームのシミュレーションを生成する環境またはサーバによって実行され得る。シミュレーションは、いくつかの実施形態では、ビデオゲームのインスタンスである。他の実施形態では、シミュレーションはエミュレータによって生成されてもよい。いずれの場合でも、ビデオゲームがシミュレーションとして表現されている場合、そのシミュレーションは、ユーザ入力によってインタラクティブにストリーミング、実行、及び/または制御できるインタラクティブコンテンツをレンダリングするために実行することができる。
【0084】
前述のように、本開示の実装形態は、クラウドゲームシステムに適用され得る。クラウドゲームシステムの一例は、Playstation(登録商標)Nowクラウドゲームシステムである。そのようなシステムでは、クライアントデバイスは、Playstation(登録商標)4もしくはPlaystation(登録商標)5のゲームコンソールなどのゲームコンソールであり得るか、またはパーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、携帯電話、モバイルデバイスなどの別のデバイスであってもよい。
【0085】
図9は、本開示の実装形態による、クラウドゲームサイトを通して利用可能なゲームのゲームファイルをロードするために使用される例示的なシステムを示す。
【0086】
システムは、ネットワーク1102を介してクラウドゲームサイト1104に通信可能に接続された複数のクライアントデバイス1100を含み、ネットワーク1102は、LAN、有線、無線、セルラー(例えば、4G、5Gなど)、またはインターネットを含む任意の他のタイプのデータネットワークを含むことができる。クラウドゲームサイト1104にアクセスする要求がクライアントデバイス1100から受信されると、クラウドゲームサイト1104は、ユーザデータストア1108に格納されたユーザアカウント情報1106にアクセスし、要求を発信したクライアントデバイスに対応付けられたユーザを識別する。いくつかの実施形態では、クラウドゲームサイトはまた、ユーザが閲覧/プレイすることを許可されているすべてのゲームを判定するために、識別されたユーザを検証することができる。ユーザアカウントの識別/検証に続いて、クラウドゲームサイトは、ゲームタイトルデータストア1110にアクセスして、要求を開始するユーザアカウントのためにゲームクラウドサイトで利用可能なゲームタイトルを識別する。今度は、ゲームタイトルデータストア1110が、ゲームデータベース1112とインタラクトして、クラウドゲームサイトが利用可能なすべてのゲームのゲームタイトルを取得する。新しいゲームが導入されると、ゲームデータベース1112はゲームコードが更新され、ゲームタイトルデータストア1110は、新たに導入されたゲームのゲームタイトル情報を提供される。要求が開始されたクライアントデバイスは、要求が開始されたときにクラウドゲームサイトに登録されている場合とされていない場合がある。要求を開始するクライアントデバイスのユーザが登録ユーザでない場合、クラウドゲームサイトは、そのユーザを新しいユーザとして識別して、新規ユーザに適切なゲームタイトル(例えば、ゲームタイトルのデフォルトのセット)を選択することができる。
図9に示されるように、特定されたゲームタイトルは、ディスプレイ画面1100-aに表示するようにクライアントデバイスに返される。
【0087】
クライアントデバイスでレンダリングされたゲームタイトルの1つでのユーザインタラクションが検出され、信号がクラウドゲームサイトに送信される。信号には、ユーザインタラクションが検出されたゲームタイトル情報と、ゲームタイトルで登録されたユーザインタラクションとが含まれる。クライアントデバイスから受信した信号に応じて、クラウドゲームサイトは積極的に、ゲームがホストされているデータセンタを特定し、特定したデータセンタに信号を送信して、ユーザインタラクションが検出されたゲームタイトルに対応付けられたゲームをロードする。いくつかの実施形態では、複数のデータセンタがゲームをホストしている場合がある。このような実施形態では、クラウドゲームサイトは、要求を発信したクライアントデバイスの地理的位置を特定し、クライアントデバイスに地理的に近いデータセンタを識別し、データセンタにゲームをプリロードするように信号を送信し得る。ユーザの地理的位置は、いくつか例を挙げると、クライアントデバイス内の全地球測位システム(GPS)メカニズム、クライアントのIPアドレス、クライアントのping情報を使用して、特定され得る。当然ながら、ユーザの地理的位置を検出する前述の方法は例示であり得、他の種類のメカニズムまたはツールを使用して、ユーザの地理的位置を特定してもよい。クライアントデバイスに近いデータセンタを識別することにより、ユーザがゲームとインタラクトする際のレイテンシを最小限に抑えることができる。いくつかの実施形態では、識別されたデータセンタは、ゲームをホストするのに必要な帯域幅/処理能力を有さない場合がある、または過使用されている場合がある。これらの実施形態では、クラウドゲームサイトは、クライアントデバイスに地理的に近い第2のデータセンタを識別し得る。ゲームをロードすることは、ゲームコードをロードすることと、ゲームのインスタンスを実行することとを含む。
【0088】
クラウドゲームサイトからの信号を受信することに応答して、識別されたデータセンタは、データセンタでサーバを選択して、サーバ上でゲームをインスタンス化することができる。サーバは、利用可能なハードウェア/ソフトウェアの処理能力及びゲーム要件に基づいて選択される。サーバは、複数のゲームコンソールを含み得、サーバは、ゲームをロードするのに、複数のゲームコンソールのうちのどのゲームコンソールを使用するかを決定し得る。ゲームコンソールは、独立したゲームコンソールに類似し得る、またはラックマウントサーバもしくはブレードサーバであり得る。ブレードサーバは、次に、複数のサーバブレードを含み得、各ブレードは、ゲームなどの単一の専用アプリケーションをインスタンス化するのに必要な回路を有する。当然ながら、前述のゲームコンソールは例示であり、限定として見なされるべきではない。ゲームステーションなどを含む他の種類のゲームコンソール、及び他の形態のブレードサーバも、識別されたゲームをホストするために用いられてよい。
【0089】
ゲームコンソールが識別されると、そのゲームの一般的なゲーム関連コードはゲームコンソールにロードされ、ゲームをインスタンス化するゲームコンソールを識別する信号は、ネットワーク経由でクラウドゲームサイトを介してクライアントデバイスに返される。このように、ロードされたゲームは、ユーザに利用可能となる。
【0090】
図10は、本開示の実装形態による、情報サービスプロバイダアーキテクチャの実施形態を示す。
【0091】
情報サービスプロバイダ(ISP)1270は、地理的に分散し、ネットワーク1286を介して接続されたユーザ1282に多数の情報サービスを提供する。ISPは、株価の更新などの1種類だけのサービス、または放送メディア、ニュース、スポーツ、ゲーミングなどの様々なサービスを送達できる。さらに、各ISPによって提供されるサービスは動的であり、つまり、サービスはどの時点でも追加または削除できる。したがって、特定の個人に特定の種類のサービスを提供するISPは、時間の経過と共に変化し得る。例えば、ユーザが地元にいる間、ユーザ付近のISPにより、ユーザはサービスを受けることができ、ユーザが別の町に移動した時、異なるISPにより、ユーザはサービスを受けることができる。地元のISPは、必要な情報及びデータを新しいISPに転送し、これにより、ユーザ情報は新しい街までユーザに「追従」し、ユーザはデータにより近くなり、アクセスしやすくなる。別の実施形態では、ユーザの情報を管理するマスタISPと、マスタISPの制御下のユーザと直接インタフェースで接続するサーバISPとの間に、マスタ-サーバ関係が確立され得る。別の実施形態では、クライアントが世界中を移動すると、データが一方のISPから別のISPに転送され、ISPをこれらのサービスを提供することになるユーザにサービス提供するためのより良い位置にする。
【0092】
ISP1270は、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP)1272を含み、これは、ネットワークを介して顧客にコンピュータベースのサービス(例えば、限定されるものではないが、任意の有線または無線ネットワーク、LAN、WAN、WiFi、ブロードバンド、ケーブル、光ファイバ、衛星、セルラー(例えば、4G、5Gなど)、インターネット、等を含む)を提供する。ASPモデルを使用して提供されるソフトウェアは、オンデマンドソフトウェアまたはサービスとしてのソフトウェア(SaaS)とも称されることもある。特定のアプリケーションプログラム(顧客関係管理など)へのアクセスを提供する簡単な形式には、HTTPなどの標準プロトコルが使用される。アプリケーションソフトウェアは、ベンダのシステムに常駐し、HTMLを使用するウェブブラウザを介して、ベンダが提供する専用クライアントソフトウェアを介して、またはシンクライアントなどの他のリモートインタフェースを介して、ユーザによりアクセスされる。
【0093】
広い地理的領域にわたって供給されるサービスは、多くの場合、クラウドコンピューティングを使用する。クラウドコンピューティングは、動的にスケーラブルであり、かつ多くの場合仮想化されたリソースがインターネット経由のサービスとして提供される、コンピューティング様式である。ユーザは、ユーザを支援する「クラウド」の技術インフラストラクチャの専門家である必要はない。クラウドコンピューティングは、インフラストラクチャアズアサービス(IaaS)、プラットフォームアズアサービス(PaaS)、及びソフトウエアアズアサービス(SaaS)などの様々なサービスに分類することができる。クラウドコンピューティングサービスは、多くの場合、ウェブブラウザからアクセスされる共通のビジネスアプリケーションをオンラインで提供するが、ソフトウェア及びデータはサーバ上に記憶される。クラウドという用語は、インターネットが、どのようにコンピュータネットワーク図に描かれているか、かつ、秘匿する複雑なインフラストラクチャの抽象化であるかに基づいて、(例えば、サーバ、ストレージ、ロジックなどを使用して)インターネットのメタファーとして使用される。
【0094】
さらに、ISP1270は、シングルビデオゲーム及びマルチプレイヤービデオゲームをプレイするためにゲームクライアントによって使用されているゲーム処理サーバ(GPS)1274を含む。インターネットを介してプレイされるほとんどのビデオゲームは、ゲームサーバへの接続を介して操作する。通常、ゲームはプレイヤーからのデータを収集し、それを他のプレイヤーに配信する専用サーバアプリケーションを使用する。これは、ピアツーピア構成よりも効率的かつ効果的であるが、サーバアプリケーションをホストするために別個のサーバを必要とする。別の実施形態で、GPSは、プレイヤー及びそれぞれのゲームプレイデバイスの間の通信を確立し、集中型GPSに依存せずに情報を交換する。
【0095】
専用GPSは、クライアントとは無関係に稼働するサーバである。このようなサーバは、通常、データセンタに配置された専用ハードウェア上で稼働し、より多くの帯域幅及び専用処理能力を提供する。専用サーバは、大部分のPCベースのマルチプレイヤーゲームのためのゲームサーバをホスティングするのに好ましい方法である。大規模なマルチプレイヤーオンラインゲームは、通常、ゲームタイトルを所有しているソフトウェア会社がホストする専用サーバで実行され、コンテンツの制御及び更新をできるようにする。
【0096】
ブロードキャスト処理サーバ(BPS)1276は、観衆にオーディオ信号またはビデオ信号を配信する。非常に狭い範囲の視聴者へのブロードキャストは、ナローキャスティングと呼ばれることがある。放送配信の最終工程は、信号が聴取者または観衆にどのように達するかであり、信号は、ラジオ局またはテレビ局と同様にアンテナ及び受信機に地上波で到来し得るか、または局を介してケーブルテレビもしくはケーブルラジオ(もしくは「無線ケーブル」)を通じて到来し得るか、またはネットワークから直接到来し得る。インターネットはまた、特に、信号及び帯域幅を共有できるマルチキャストを使用して、ラジオまたはテレビのいずれかを受信者に届け得る。歴史的に、放送は、全国放送または地域放送などの地理的領域により範囲が定められてきた。しかしながら、高速インターネットの急増に伴い、コンテンツが世界中のほぼすべての国に届くことができるように、ブロードキャストは地理によって規定されていない。
【0097】
ストレージサービスプロバイダ(SSP)1278は、コンピュータストレージ空間及び関連する管理サービスを提供する。SSPはまた、定期的なバックアップとアーカイブも提供する。ストレージをサービスとして提供することにより、ユーザは必要に応じてより多くのストレージを注文することができる。別の大きな利点として、SSPはバックアップサービスを含み、コンピュータのハードドライブに障害が発生しても、ユーザがユーザのすべてのデータを失うことはない。さらに、複数のSSPは、ユーザデータの全体的または部分的なコピーを有することができ、これにより、ユーザの位置またはデータアクセスに使用されるデバイスとは無関係に、ユーザは効率的な方法でデータにアクセスすることが可能となる。例えば、ユーザは、ホームコンピュータ内の個人ファイルにアクセスでき、同様に、ユーザが移動している間に携帯電話内の個人ファイルにアクセスできる。
【0098】
通信プロバイダ1280は、ユーザに接続性を提供する。通信プロバイダの一種は、インターネットへのアクセスを提供するインターネットサービスプロバイダ(ISP)である。ISPは、ダイヤルアップ、DSL、ケーブルモデム、ファイバ、無線、または専用の高速相互接続など、インターネットプロトコルデータグラムの提供に好適なデータ伝送技術を使用して、顧客を接続する。通信プロバイダは、電子メール、インスタントメッセージング、及びSMSテキストメッセージなどのメッセージングサービスも提供することができる。通信プロバイダの別の種類として、インターネットへの直接のバックボーンアクセスを提供することにより帯域幅またはネットワークアクセスを販売するネットワークサービスプロバイダ(NSP)が挙げられる。ネットワークサービスプロバイダは、電気通信会社、データキャリア、ワイヤレス通信プロバイダ、インターネットサービスプロバイダ、高速インターネットアクセスを提供するケーブルテレビ事業者などで構成され得る。
【0099】
データ交換1288は、ISP1270内のいくつかのモジュールを相互接続し、ネットワーク1286を介してこれらのモジュールをユーザ1282に接続する。データ交換1288は、ISP1270のすべてのモジュールが近接している小さな領域をカバーできるか、または異なるモジュールが地理的に分散しているときに、広い地理的領域をカバーできる。例えば、データ交換1288は、データセンタのキャビネット内の高速ギガビットイーサネット(登録商標)(もしくは、それよりも高速)または大陸間仮想エリアネットワーク(VLAN)を含むことができる。
【0100】
ユーザ1282は、少なくともCPU、メモリ、ディスプレイ、及び入出力を含むクライアントデバイス1284を用いてリモートサービスにアクセスする。クライアントデバイスは、PC、携帯電話、ネットブック、タブレット、ゲーミングシステム、PDAなどであり得る。一実施形態では、ISP1270は、クライアントによって使用されるデバイスのタイプを認識し、使用される通信方法を調整する。その他の場合、クライアントデバイスは、htmlなどの標準的な通信方法を使用してISP1270にアクセスする。
【0101】
本開示の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブル民生用エレクトロニクス、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む種々のコンピュータシステム構成によって実施してもよい。本開示はまた、有線ベースまたは無線ネットワークを通してリンクされたリモート処理デバイスによりタスクが行われる分散型コンピューティング環境においても、実施することができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、通信は、無線技術を使用して促進され得る。このような技術には、例えば、5G無線通信技術が含まれていてもよい。5Gは第5世代のセルラーネットワーク技術である。5Gネットワークはデジタルセルラーネットワークであり、ここでは、プロバイダがカバーするサービスエリアが、セルと言われる小さい地理的領域に分割される。音及び映像を表すアナログ信号は、電話でデジタル化され、アナログーデジタルコンバータによって変換され、ビットストリームとして伝送される。セル内のすべての5G無線デバイスは、他のセルで再利用される周波数のプールからトランシーバ(送信機及び受信機)によって割り当てられた周波数チャネルを介して、セル内のローカルアンテナアレイ及び低電力自動トランシーバと電波で通信する。ローカルアンテナは、高帯域幅光ファイバまたは無線バックホール接続によって、電話網及びインターネットに接続される。他のセルネットワークと同様に、あるセルから別のセルに移るモバイルデバイスは、自動的に新しいセルに移される。当然のことながら、5Gネットワークは単に通信ネットワークのタイプ例であり、本開示の実施形態では、前の世代の無線または有線通信、ならびに5Gの後に来る後の世代の有線または無線技術を用いてもよい。
【0103】
上記の実施形態を考慮すると、当然ながら、本開示はコンピュータシステムに記憶されたデータを伴う様々なコンピュータ実施動作を採用することができる。これらの動作は、物理量の物理的操作を必要とする動作である。本開示の一部を形成する本明細書で説明される動作のいずれも、有用なマシン動作である。本開示はまた、これらの動作を実行するためのデバイスまたは装置に関する。装置は必要な目的に対して特別に構成することもできるし、または装置を、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に作動または構成される汎用コンピュータとすることもできる。詳細には、本明細書の教示にしたがって書かれたコンピュータプログラムと共に様々な汎用マシンを使用することができる。または、必要な動作を実行するためにさらに特化した装置を構築するほうがより好都合な場合もある。
【0104】
また本開示を、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして具体化することができる。あるいは、コンピュータ可読コードは、前述のデータ交換相互接続を使用して、サーバからダウンロードされてよい。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することができる任意のデータストレージとすることができる。データはその後にコンピュータシステムによって読み取ることができる。コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、ならびに他の光学及び非光学データストレージデバイスを含む。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読コードが分散方式で格納され実行されるように、ネットワーク接続されたコンピュータシステムにわたり分散されたコンピュータ可読有形媒体が含まれ得る。
【0105】
方法動作が特定の順序で説明されたが、他のハウスキーピング操作が動作の間に実行されてもよく、または動作が、わずかに異なる時刻に生じるように調整されてもよく、もしくはオーバーレイ動作の処理が所望の手法で実行される限り、処理に関連する様々な間隔で処理動作の発生を可能にするシステム内に分散されてもよいことが理解されるべきである。
【0106】
前述の開示は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲内で特定の変更及び修正を実施できることは明らかであろう。従って、本実施形態は、限定ではなく例示としてみなされるべきであり、本開示は、本明細書に記載される詳細に限定されるべきではなく、説明された実施形態の均等物の範囲内で変更されてよい。
【国際調査報告】