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特表2024-525530化学機械研磨のための音響窓を含む研磨パッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-12
(54)【発明の名称】化学機械研磨のための音響窓を含む研磨パッド
(51)【国際特許分類】
   B24B 37/013 20120101AFI20240705BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240705BHJP
   B24B 49/10 20060101ALI20240705BHJP
   B24B 37/26 20120101ALI20240705BHJP
   B24B 37/22 20120101ALI20240705BHJP
   B24B 37/24 20120101ALI20240705BHJP
【FI】
B24B37/013
H01L21/304 622F
H01L21/304 621D
B24B49/10
B24B37/26
B24B37/22
B24B37/24 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500055
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 US2022073435
(87)【国際公開番号】W WO2023283555
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】63/218,897
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウィズウェル, ニコラス エー.
(72)【発明者】
【氏名】シェリアン, ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】オスターヘルド, トーマス エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ジェイソン ガーチュン
【テーマコード(参考)】
3C034
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB73
3C034BB92
3C034CA24
3C034CB03
3C034CB18
3C034CB20
3C034DD10
3C034DD20
3C158AA07
3C158AB04
3C158AC02
3C158BA02
3C158BA09
3C158BB02
3C158BB06
3C158BB08
3C158BC01
3C158BC02
3C158CB01
3C158DA12
3C158EA12
3C158EB01
3C158EB05
3C158EB10
3C158EB13
3C158EB15
5F057AA20
5F057CA11
5F057DA03
5F057EB07
5F057EB08
5F057EB09
5F057EB11
5F057GA12
5F057GB34
(57)【要約】
化学機械研磨装置は、プラテンと、プラテンの上に支持された研磨パッドと、研磨パッドの研磨面に対して基板の表面を保持するキャリアヘッドと、基板の上にある層を研磨するように、プラテンとキャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータとを含む。研磨パッドは、液体で充填されたポアを有する固体のマトリックス材料の研磨層と、バッキング層とを含む。インシトゥ音響モニタリングシステムは、基板から音響信号を受信するバッキング層に連結された音響センサを含み、コントローラは、インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成される。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨パッドであって、
研磨層と、
バッキング層と、
前記バッキング層のものよりも小さい音響インピーダンスを有する固体の材料の、かつ前記バッキング層を貫通して前記研磨層の底面に接触する、音響窓と
を備える、研磨パッド。
【請求項2】
前記音響窓が、非多孔性である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
前記音響窓が、液体で充填されたポアを有するマトリックス材料を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項4】
前記研磨層が、多孔性部分、及び前記研磨層の厚さを貫通する非多孔性部分を含み、前記音響窓が、前記非多孔性部分と接触する前記バッキング層内に配置される、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項5】
前記研磨層が、溝のない第1の領域を有する研磨面、及び複数の溝を有する前記第1の領域を囲む第2の領域を有し、前記音響窓が、前記第1の領域と位置合わせされる、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項6】
前記音響窓の真上の前記研磨パッドの部分が、液体で充填されたポアを有するマトリックス材料を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項7】
前記研磨層が、前記研磨パッドにわたって液体で充填されたポアを有する前記マトリックス材料を含む実質的に均一な組成物を有する、請求項6に記載の研磨パッド。
【請求項8】
前記音響窓が、バッキング層と同じ圧縮率を有する、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項9】
前記音響窓及び前記バッキング層が、混合されたポリマーのインターフェースによって固定される、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項10】
化学機械研磨装置であって、
プラテンと、
前記プラテンの上に支持された請求項1に記載の研磨パッドと、
前記研磨パッドに対して基板を保持するキャリアヘッドと、
前記基板の上にある層を研磨するように、前記プラテンと前記キャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータと、
前記基板から音響信号を受信する前記音響窓に連結された音響センサを含むインシトゥ音響モニタリングシステムと、
前記インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成されたコントローラと
を備える、化学機械研磨装置。
【請求項11】
研磨パッドであって、
研磨層と、
バッキング層と、
前記バッキング層及び前記研磨層を貫通する音響窓と
を備え、前記音響窓の上面が、前記研磨層の研磨面と同一平面上にある、研磨パッド。
【請求項12】
前記研磨層が多孔性で、前記音響窓が非多孔性である、請求項11に記載の研磨パッド。
【請求項13】
前記音響窓及び前記研磨層が、混合されたポリマーのインターフェースによって固定される、請求項11に記載の研磨パッド。
【請求項14】
前記音響窓及び前記バッキング層が、混合されたポリマーの別のインターフェースによって固定される、請求項13に記載の研磨パッド。
【請求項15】
化学機械研磨装置であって、
プラテンと、
前記プラテンの上に支持された請求項11に記載の研磨パッドと、
前記研磨パッドに対して基板を保持するキャリアヘッドと、
前記基板の上にある層を研磨するように、前記プラテンと前記キャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータと、
前記基板から音響信号を受信する前記音響窓に連結された音響センサを含むインシトゥ音響モニタリングシステムと、
前記インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成されたコントローラと
を備える、化学機械研磨装置。
【請求項16】
化学機械研磨装置であって、
プラテンと、
前記プラテンの上に支持された研磨パッドであって、
液体で充填されたポアを有する固体のマトリックス材料を含む研磨層、及び
バッキング層
を含む、研磨パッドと、
前記研磨パッドの前記研磨層に対して基板の表面を保持するキャリアヘッドと、
前記基板の上にある層を研磨するように、前記プラテンと前記キャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータと、
前記基板から音響信号を受信する前記バッキング層に連結された音響センサを含むインシトゥ音響モニタリングシステムと、
前記インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成されたコントローラと
を備える、化学機械研磨装置。
【請求項17】
前記バッキング層が、第1のポリマー及び第2のポリマーを含む第1のマトリックス材料を含み、前記研磨層が、ポアを有する第2のマトリックス材料であって、前記バッキング層が前記研磨層よりもより圧縮性がある前記第1のマトリックス材料とは異なる寄与率で前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーを含む、第2のマトリックス材料を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記バッキング層が、非多孔性である、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記研磨層が、溝のない第1の領域、及び複数の溝を有する前記第1の領域を囲む第2の領域を有する研磨面を有し、前記音響センサが、前記第1の領域と位置合わせされる、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記研磨層が、多孔性部分、及び前記研磨層の厚さを貫通する非多孔性の固体の部分を含み、音響窓が、前記固体の部分と接触する前記バッキング層内に配置される、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記コントローラが、前記研磨遷移点の検出に応答して、下層の露出を示すように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
前記コントローラが、前記研磨遷移点の検出に応答して、研磨パラメータを変更するように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項23】
研磨パッドを製造する方法であって、
前記研磨パッドのバッキング層を形成するために、3Dプリンタを用いて第1の複数の層を連続的に堆積させることであって、前記第1の複数の層の各層が、バッキング材料部分と、前記バッキング材料部分よりも低い音響インピーダンスを有する音響窓部分とを含み、前記バッキング材料部分及び前記音響窓部分が、一又は複数のノズルから複数の前駆体材料を排出し、凝固したバッキング材料及び凝固した音響窓を形成するために、前記複数の前駆体材料を凝固させることによって、堆積し、前記一又は複数のノズルから前記複数の前駆体材料を排出することが、前記凝固した音響窓及び前記凝固したバッキング材料を直接結合する混合されたポリマーを有するインターフェースを形成する、第1の複数の層を連続的に堆積させることと、
前記バッキング層上に前記研磨パッドの研磨層を形成するために、前記3Dプリンタを用いて第2の複数の層を連続的に堆積させることと
を含む、方法。
【請求項24】
研磨パッドを製造するための方法であって、
第1の材料を含むバッキング層を堆積させることと、
前記バッキング層を硬化することと、
前記バッキング層の上に研磨層を堆積させることであって、前記研磨層が第2の材料を含む、研磨層を堆積させることと、
前記研磨層を硬化することと、
開孔を生み出す前記バッキング層の部分を除去することと、
第3の材料を含む音響窓を前記開孔に挿入することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、化学機械研磨のインシトゥ(現場)モニタリングに関し、より具体的には、研磨中のインシトゥ音響モニタリングに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]集積回路は、通常、シリコンウエハ上に導電層、半導電層、又は絶縁層を順次堆積させることによって、基板上に形成される。1つの製造ステップは、非平坦面の上に充填層を堆積させること、及び、この充填層を平坦化することを伴う。特定の用途のために、充填層は、パターニングされた層の上面が露出するまで平坦化される。例えば、導電性充填層をパターニングされた絶縁層上に堆積させて、絶縁層内のトレンチ又は孔を充填することができる。平坦化した後、高くなった絶縁層のパターン間に残っている金属層の一部が、基板上の薄膜回路間の導電経路を提供するビア、プラグ、及びラインを形成する。酸化物研磨などの他の用途では、充填層がある期間平坦化されて(例えば所定時間研磨することによって)、非平坦面上に充填の一部分を残す。加えて、基板表面の平坦化は、フォトリソグラフィのために通常必要とされる。
【0003】
[0003]化学機械研磨(CMP)は、認められた1つの平坦化方法である。この平坦化方法では、典型的に、基板をキャリア又は研磨ヘッドに取り付ける必要がある。基板の露出面は、通常、回転研磨パッドに当接するように置かれる。キャリアヘッドが、制御可能な荷重を基板にかけて、基板を研磨パッドに押し付ける。典型的に、研磨用研磨スラリが研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
[0004]CMPにおける1つの問題は、いつ研磨終点に到達したかなど、研磨プロセスが完了したかどうか(例えば基板層が所望の平坦度若しくは厚さにまで平坦化されたかどうか)、いつ所望の量の材料が除去されたか、又はいつ下層が露出されたかを判定することである。スラリ分布、研磨パッド状態、研磨パッドと基板との間の相対速度、及び基板への荷重のばらつきが、材料除去速度のばらつきを生じさせる可能性がある。これらのばらつき、並びに基板層の初期厚さのばらつきが、研磨終点に到達するのに必要な時間のばらつきを生じさせる。したがって、研磨終点は通常、単なる研磨時間の関数として決定することができない。
【0005】
[0005]幾つかのシステムでは、基板は、例えばプラテン又はキャリアヘッドを回転させるのにモータが必要とするトルクをモニタリングすることによって、研磨中にインシトゥでモニタされる。研磨の音響モニタリングも提案されてきた。
【発明の概要】
【0006】
[0006]一態様では、研磨パッドが、研磨層と、バッキング層と、バッキング層のものよりも小さい音響インピーダンスを有する固体の材料の、かつバッキング層を貫通して研磨層の底面に接触する、音響窓とを含む。
【0007】
[0007]別の態様では、研磨パッドは、研磨層と、バッキング層と、バッキング層及び研磨層を貫通する音響窓とを含む。音響窓の上面は、研磨層の研磨面と同一平面上にある。
【0008】
[0008]別の態様では、化学機械研磨装置は、プラテンと、プラテンの上に支持された上記2つの態様のいずれかの研磨パッドと、研磨パッドに対して基板を保持するキャリアヘッドと、基板の上にある層を研磨するように、プラテンとキャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータと、基板から音響信号を受信する音響窓に連結された音響センサを含むインシトゥ音響モニタリングシステムと、インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成されたコントローラとを含む。
【0009】
[0009]別の態様では、化学機械研磨装置は、プラテンと、プラテンの上に支持された研磨パッドと、研磨パッドの研磨面に対して基板の表面を保持するキャリアヘッドと、基板の上にある層を研磨するように、プラテンとキャリアヘッドとの間の相対運動を発生させるモータとを含む。研磨パッドは、液体で充填されたポアを有する固体のマトリックス材料を含む研磨層と、バッキング層とを含む。インシトゥ音響モニタリングシステムは、基板から音響信号を受信するバッキング層に連結された音響センサを含み、コントローラは、インシトゥ音響モニタリングシステムから受信された音響信号に基づき、研磨遷移点を検出するように構成される。
【0010】
[0010]別の態様では、研磨パッドを製造する方法が、研磨パッドのバッキング層を形成するために、3Dプリンタを用いて第1の複数の層を連続的に堆積させることと、バッキング層上に研磨パッドの研磨層を形成するために、3Dプリンタを用いて第2の複数の層を連続的に堆積させることとを含む。第1の複数の層の各層は、バッキング材料部分と、バッキング材料部分よりも低い音響インピーダンスを有する音響窓部分とを含む。バッキング材料部分及び音響窓部分は、一又は複数のノズルから複数の前駆体材料を排出し、凝固したバッキング材料及び凝固した音響窓を形成するために、複数の前駆体材料を凝固させることによって、堆積する。一又は複数のノズルから複数の前駆体材料を排出することは、凝固した音響窓及び凝固したバッキング材料を直接結合する混合されたポリマーを有するインターフェースを形成する。
【0011】
[0011]別の態様では、研磨パッドを製造するための方法は、第1の材料のバッキング層を堆積させることと、バッキング層を硬化することと、バッキング層の上に第2の材料の研磨層を堆積させることと、研磨層を硬化することと、開孔を生み出すバッキング層の部分を除去することと、第3の材料の音響窓を開孔に挿入することとを含む。
【0012】
[0012]実装形態は、以下の特徴のうちの一又は複数を含み得る。
【0013】
[0013]研磨層の非多孔性部分は、少なくとも1cm平方であり得る。非多孔性部分は、研磨層の多孔性部分と同じ圧縮率を有し得る。研磨層の多孔性部分は、第1のポリマー及び第2のポリマーを含む第1のマトリックス材料で形成され得、多孔性部分は、ポアを有する第2のマトリックス材料で形成され得る。第2のマトリックス材料は、第1のポリマーと、同じ圧縮率を提供するように第1のマトリックス材料とは異なる寄与率の第2のポリマーを含み得る。研磨層の多孔性部分は、液体で充填されたポアを有する第1のマトリックス材料を含み得、非多孔性部分は、液体で充填されたポアのない第2のマトリックス材料であり得る。バッキング層は非多孔性であり得る。
【0014】
[0014]音響窓は、第1のポリマー及び第2のポリマーを含む第1のマトリックス材料で形成され得、研磨層は、ポアを有する第2のマトリックス材料であり得る。第2のマトリックス材料は、第1のポリマーと、同じ圧縮率を提供するように第1のマトリックス材料とは異なる寄与率の第2のポリマーを含み得る。バッキング層は、第1のポリマー及び第2のポリマーを含む第3のマトリックス材料を含み得、第3のマトリックス材料は、第2のマトリックス材料とは異なる寄与率で第1のポリマー及び第2のポリマーを含むことにより、バッキング層は研磨層よりも圧縮性がある。研磨層は、液体で充填されたポアを有するマトリックス材料を含み得る。音響窓の底部は、バッキング層の底部と同一平面上にあり得る。音響窓及び研磨層の残りは、ポリウレタンであり得る。音響窓は、研磨層の残りと同じ圧縮率を有し得る。音響窓は、研磨層の残りよりも少なく重合し得る。音響窓は、音響センサの直径以下の直径を有し得る。音響窓は不透明であり得る。
【0015】
[0015]コントローラは、研磨遷移点の検出に基づいて研磨パラメータを変更するように構成され得る。研磨パラメータは、キャリアヘッド圧力又は研磨液組成物であり得る。コントローラは、研磨遷移点の検出に応答して、ディスペンサに、第1の研磨液の分注から、より低い研磨速度又はより低い選択性を有する第2の研磨液の分注に切り替えさせるように構成され得る。コントローラは、研磨遷移点の検出に応答して、研磨を停止するように構成され得る。
【0016】
[0016]複数の前駆体材料を排出することは、バッキング材料部分のための第1の前駆体材料を排出することと、窓部分のための第2の前駆体材料を排出することとを含み得る。窓部分は、第1の前駆体材料を含む必要はない。バッキング材料部分は、第2の前駆体材料を含む必要はない。複数の前駆体材料を排出することは、バッキング材料部分のために第1の前駆体及び第2の前駆体を排出すること、及び窓部分を形成するためにバッキング材料部分とは異なる寄与率で第1の前駆体及び第2の前駆体を排出することを含み得る。研磨層を形成するために3Dプリンタを用いて第2の複数の層を連続的に堆積させることは、バッキング材料部分及び/又は窓部分に存在しない第3の前駆体を排出することを含み得る。複数の前駆体材料を排出することは、バッキング材料部分のための第1の前駆体及び第2の前駆体を排出することを含み得、第2の複数の層を連続的に堆積させることは、研磨層を形成するために、バッキング材料部分とは異なる寄与率で第1の前駆体及び第2の前駆体を排出することを含み得る。第2の複数の層を連続的に堆積させることは、第2の複数の層の硬化後に、研磨層内の選択されたボクセルに液体で充填されたポアを形成する液体材料を排出することを含み得る。液体材料は、バッキング層の窓の上にある研磨層の領域で排出され得る。液体材料は、その部分が非多孔性となるように、研磨層の領域、バッキング層の窓の領域で排出されるのを控えることができる。
【0017】
[0017]第2の複数の層の各層は、研磨材料部分と、研磨材料部分よりも低い音響インピーダンスを有する第2の音響窓部分とを含み得る。研磨材料部分及び第2の音響窓部分は、一又は複数のノズルから第2の複数の前駆体材料を排出し、凝固した研磨材料及び凝固した音響窓材料を形成するために、第2の複数の前駆体材料を凝固させることによって、堆積し得る。一又は複数のノズルから第2の複数の前駆体材料を排出することは、凝固した音響窓及び凝固した研磨材料を直接結合する混合されたポリマーを有する第2のインターフェースを形成し得る。
【0018】
[0018]バッキング層の一部を除去してから音響窓を挿入するまでの間に、バッキング層の一部に対応する研磨層の一部分を除去することができる。第1の材料は非多孔性であり得る。第2の材料は、液体で充填されたポアを有するポリマーマトリックスであってもよい。第3の材料は非多孔性であり得る。第3の材料は、第1の材料と同じ圧縮率を有し得る。
【0019】
[0019]以下の可能な利点の一又は複数が実現され得る。音響センサの信号強度を上げることができる。下層の露出がより確実に検出され得る。研磨をより確実に停止することができ、ウエハ間の均一性が向上し得る。信号強度の安定性は、例えば、センサの上の材料の機械的特性をより制御することによる短い時間スケールと、例えば、透過温度依存性をより制御することによる長い時間スケールの両方で改善することができる。
【0020】
[0020]トランスデューサと接触する音響窓は、感度を高めるためにトランスデューサに一致するようにサイズ決めされ得る。あるいは、音響窓の直径を小さくして、トランスデューサとそこから収集されるデータの有効な「スポットサイズ」を小さくすることができる。
【0021】
[0021]一又は複数の実装形態の詳細について、添付の図面及び以下の記載に明記する。その他の態様、特徴、及び利点は、記載、図面、及び特許請求の範囲から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】[0022]研磨装置の一例の概略断面図である。
図2A】[0023]音響センサと接触する音響窓を有する研磨パッドの概略断面図である。
図2B】[0024]音響センサと接触する音響窓を有する研磨パッドの別の実装形態の概略断面図である。
図2C】[0025]研磨パッドの研磨層及びバッキング層を貫通する音響窓を有する研磨パッドの実装形態の概略断面図である。
図2D】[0026]研磨パッドの研磨層及びバッキング層を貫通する音響窓を有する研磨パッドの別の実装形態の概略断面図である。
図2E】[0027]音響センサと接触する研磨パッドの別の実装形態の概略断面図である。
図2F】[0028]液体で充填されたポアを有する音響窓の概略断面図である。
図3】[0029]複数の音響窓を有する研磨パッドの概略上面図である。
図4】[0030]音響窓を囲む固体の部分を有する研磨パッドの概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[0031]様々な図面における類似の参照符号は、類似の要素を示す。
【0024】
[0032]幾つかの半導体チップ製造プロセスでは、上にある層(例えば、金属、酸化ケイ素、又はポリシリコン)は、下層(例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、又は高誘電率誘電体などの誘電体)が露出するまで研磨される。幾つかの用途では、下層が露出したとき、基板からの音響放出が変化する。研磨終点は、この音響信号の変化を検出することによって決定することができる。しかし、既存のモニタリング技法は、増大しつつある半導体デバイス製造業者の要求を満たさない恐れがある。
【0025】
[0033]モニタすべき音響放出は、基板材料が変形するとき放出されるエネルギーによって生じ得、結果として生じる音響スペクトルは、基板の材料特性と関連がある。特定の理論に限定されることなく、「応力エネルギー」とも称されるこのエネルギーとその特徴的な周波数の発生源としては、化学結合の切断、特徴的なフォノン周波数、スリップスティック機構等が考えられる。この応力エネルギー音響効果は、研磨パッドに対する基板の摩擦によって誘発される振動によって発生するノイズ(これは音響信号とも呼ばれることがある)、又は基板上のクラック、チッピング、切断又は同様の欠陥の発生によって発生するノイズと同じではないと留意されてもよい。応力エネルギーは、適切なフィルタリングによって、他の音響信号、例えば研磨パッドに対する基板の摩擦又は基板上の欠陥の発生によって生じるノイズから区別することができる。例えば、音響センサからの信号は、応力エネルギーを表すことが知られているテスト基板から測定された信号と比較することができる。
【0026】
[0034]しかし、音響モニタリングに関する潜在的な問題は、音響信号のセンサへの伝達である。応力エネルギーによって生じる音響放出は大きなノイズを受ける可能性があるため、強力な信号が必要となる。しかし、従来の研磨パッド(例えば多孔性の研磨層及びバッキング層)は、信号を減衰させる傾向がある。
【0027】
[0035]したがって、音響信号のノイズを減少させるために、音響信号の減衰が少ない研磨パッドを利用することが有利であろう。低音響減衰などの有益な音響特性を有する音響窓を含む研磨パッドは、音響センサへの音響信号伝達を容易にし、信号ノイズを低減する。更に、周囲の研磨パッド層(例えば、研磨層又はバッキング層)と類似の圧縮特性を有する音響窓は、隣接する境界による音響信号の反射を低減し、研磨パッドの研磨特性を維持する。これらの利点のいずれも、他の利点から独立して使用することができる。
【0028】
[0036]図1は、研磨装置100の一例を示す。研磨装置100は、研磨パッド110が位置する回転可能な円盤状のプラテン120を含む。研磨パッド110は、外側研磨層112及びより軟性のバッキング層114を有する、二層研磨パッドであり得る。プラテンは、軸125を中心に回転するように動作可能である。例えば、モータ121(例えばDC誘導モータ)が、駆動シャフト124を回して、プラテン120を回転させ得る。
【0029】
[0037]研磨装置100は、研磨液132(例えば研磨用スラリ)を研磨パッド110上にパッドに分注するためのポート130を含み得る。研磨装置はまた、研磨パッド110を磨いて研磨パッド110を一貫した研磨状態に維持する、研磨パッドコンディショナも含み得る。
【0030】
[0038]研磨装置100は、少なくとも1つのキャリアヘッド140を含む。キャリアヘッド140は、基板10を研磨パッド110に対して保持するように動作可能である。各キャリアヘッド140は、それぞれの基板に関連する研磨パラメータ(例えば圧力)の個別制御を有し得る。
【0031】
[0039]キャリアヘッド140は、基板10を可撓性膜144の下に保持する保持リング142を含み得る。キャリアヘッド140は、膜によって画定された、個別に制御可能な一又は複数の加圧可能チャンバ(例えば3つのチャンバ146a~146c)も含む。これらのチャンバは、可撓性膜144の(したがって基板10上の)関連ゾーンに、個別に制御可能な圧力を印加し得る(図1参照)。説明を簡略化するために、図1には3つのチャンバのみを示したが、1つ若しくは2つのチャンバ、又は4つ以上のチャンバ(例えば、5つのチャンバ)があってもよい。
【0032】
[0040]キャリアヘッド140は、支持構造物150(例えばカルーセル又はトラック)から懸架され、かつ、駆動シャフト152によってキャリアヘッド回転モータ154(例えばDC誘導モータ)に接続される。これにより、キャリアヘッドは軸155を中心に回転し得る。任意選択的に、各キャリアヘッド140は、例えば、カルーセル150のスライダ上で、カルーセル自体の回転往復運動(oscillation)によって、又はトラックに沿って摺動することによって、横方向に往復し得る。典型的な動作においては、プラテンはその中心軸125を中心に回転し、各キャリアヘッドは、その中心軸155を中心に回転し、かつ研磨パッドの上面で端から端まで、横方向に並進運動する。
【0033】
[0041]コントローラ190(プログラマブルコンピュータなど)が、モータ121、154に接続されて、プラテン120及びキャリアヘッド140の回転速度を制御する。例えば、各モータは、関連する駆動シャフトの回転速度を測定するエンコーダを含み得る。モータ自体の中にあり得る、コントローラの一部又は別個の回路の中にあり得るフィードバック制御回路が、測定された回転速度をエンコーダから受け取り、かつ、駆動シャフトのこの回転速度がコントローラから受け取られた回転速度に一致することを確実にするために、モータに供給される電流を調整する。
【0034】
[0042]研磨装置100は、少なくとも1つのインシトゥ音響モニタリングシステム160を含む。インシトゥ音響モニタリングシステム160は、一又は複数の音響信号センサ162と、幾つかの実装形態では、一又は複数の音響信号発生器163とを含み、これらはそれぞれ、研磨パッド110に近い基板10の側面に向けて音響エネルギーを能動的に送信するように構成される。各音響信号センサ又は音響信号発生器は、上側プラテン120上の一又は複数の場所に設置され得る。特に、インシトゥ音響モニタリングシステムは、基板10の材料が変形する際の応力エネルギーによって生じる音響放出を検出するように構成され得、音響信号発生器163が含まれる実装形態では、基板10の表面から能動的に発生した音響信号の反射を検出するように構成され得る。
【0035】
[0043]プラテン120の角度位置を感知するために、位置センサ(例えば、プラテンのリムに接続された光遮断器又はロータリエンコーダ)が使用され得る。これにより、センサ162が基板に近接しているとき(例えば、センサ162がキャリアヘッド又は基板の下方にあるとき)に測定された信号の一部だけが、終点検出に使用されることが可能になる。
【0036】
[0044]図1に示す実装形態では、音響センサ162は、プラテン120の凹部164の中に位置決めされ、かつ、音響窓118を通じて音響信号を受信するように位置決めされる。音響センサ162は、回路168によって、回転結合(例えば水銀スリップリング)を通じて、電源及び/又はその他の信号処理電子機器166に接続され得る。信号処理電子機器166は、コントローラ190に接続され得、コントローラ190は、例えば、発生器163への電流供給を可変的に増減することによって、発生器163によって伝達される音響エネルギーの大きさ又は周波数を制御するように追加的に構成され得る。
【0037】
[0045]インシトゥ音響モニタリングシステム160は受動音響モニタリングシステムであり得る。音響センサ162によってモニタされる受動音響信号は、50kHz~1MHzの範囲、例えば200~400kHz、又は200Khz~1MHzであり得る。例えば、シャロートレンチアイソレーション(STI)における層間誘電膜(ILD)の研磨のモニタリングに関しては、225kHz~350kHzの周波数範囲をモニタすることができる。別の例として、対象となる受動モードの周波数は500kHz~900kHzの範囲にある。
【0038】
[0046]図2A~2Eを参照すると、研磨パッド100は、研磨層112及びバッキング層(サブパッドと称されることもある)114を含む。バッキング層114は、研磨層112よりも圧縮性がある。
【0039】
[0047]幾つかの実装形態では、研磨パッド110の研磨層112の研磨面112aに、複数のスラリ給送溝116が形成される。溝116は、研磨層112の厚さを部分的に通るが貫通はせずに延在し得る。あるいは、溝116は研磨層112を完全に貫通し得る。例えば、研磨層112は、バッキング層114上に位置する複数の離散セグメントとして形成され得る。幾つかの実装形態では、研磨層112の離散セグメントはバッキング層114の凹部に延在する。
【0040】
[0048]幾つかの実装形態では、溝加工は、音響センサ162と位置合わせされた領域119において研磨面112aから省略される。溝のない領域119は、研磨層の残りの領域における溝間のピッチよりも広くなる可能性がある。少なくとも1つの溝が途切れていてもよく、例えば、そうでなければ長方形の溝のアレイの少なくとも1つの溝が研磨面全体に延在しないか、又はそうでなければ同心円状の溝のアレイの少なくとも1つの溝が中心軸の周りに完全には延在しない。しかし、後述する実装形態のいずれにおいても、音響センサ162の上方の領域から溝加工を省略しないことが可能である。
【0041】
[0049]図2A~2Eのいずれの実装形態においても、研磨層112は、液体で充填されたポア202を有する固体のポリマーマトリックス材料200で構成され得る。マトリックス材料200はポリウレタン又はポリウレタンの混合物であり得、ポア202は水及び/又はゲル(例えばポリマーゲル)で充填することができる。しかし、幾つかの実装形態では、研磨層112のポア202は、例えば中空の微粒子によって提供される、空気で充填されている。幾つかの実装形態では、音響センサ162と位置合わせされた領域119のポア202は液体で充填されているが、研磨層112の他の部分のポア202は空気で充填されている。
【0042】
[0050]幾つかの実装形態では、研磨層112のマトリックス材料200及びポア202内のゲルは、異なる相、すなわち液体対固体を提供する異なる成分(例えば異なるポリマー)を含む。しかし、幾つかの実装形態では、マトリックス材料200及びポア202内のゲルは、同じ2つのモノマー又はポリマー成分を使用して形成されるが、異なる相を提供するように異なる重量パーセントの寄与で形成される。例えば、第1のモノマー成分が第2のモノマー成分よりも早く重合及び凝固すると仮定すると、マトリックス材料はゲルよりも高いパーセンテージの第1の成分を含み得る。代替的又は追加的に、複数のポリマー成分(例えば異なる硬度を有する)ポリマー成分を研磨層112中に存在させて、所望の材料特性及び研磨特性を達成することができる。層内のポリマーのこの組み合わせは、任意抽出されたブレンド又は構造化されたレイアウトによって提供することができる。
【0043】
[0051]加えて、図2A~2Eのいずれの実装形態においても、バッキング層114は、例えば、実質的にポアを有しない、例えば、1%未満(例:0.5%未満)の多孔性の固体のポリマーマトリックス材料204で構成され得る。バッキング層114のマトリックス材料は、マトリックス材料の研磨層112よりも軟性であり得る。研磨層112のマトリックス材料及びバッキング層114のマトリックス材料は、同じモノマー又はポリマー成分から形成され得るが、その重量パーセントの寄与は異なる。例えば、硬化後、第1のモノマー成分が第2のモノマー成分よりも早く重合化し、又はより硬いポリマーマトリックスを形成すると仮定すると、研磨層112はバッキング層114よりも高いパーセンテージの第1の成分を含み得る。
【0044】
[0052]図2Aは、固体マトリックス材料200及び複数のポア202を有する研磨層112を示す。音響窓118の上方の領域119はポア202を含むが、溝116はない。例えば、音響窓118の上方の領域119のポアは、研磨層112の残りの部分と同じ多孔性(例えば、ポアの密度及びサイズ)を有し得る。従来の研磨パッドは通常、研磨層にポア(例えば、中空のポリマー微粒子)を含む。特定の理論に限定されることなく、音響減衰を著しく増大させる中空のポアとは対照的に、液体で充填されたポアは音響的に伝達可能であるため、研磨層112に特別な窓領域が必要とされるようには音響減衰を増大させない。
【0045】
[0053]音響センサ162の真上にあるバッキング層114の部分は、音響窓118を含み得る。音響窓118は周囲のバッキング層114よりも低い音響減衰係数を有する。材料の音響インピーダンスは、材料に印加される音圧からもたらされる音響の流れに対して、材料が提示する抵抗の大きさである。音響減衰係数は、特定の材料について、伝達された音響振幅が周波数の関数としてどのように減少するかを数値化したものである。
【0046】
[0054]音響窓118の材料は、例えば、音響モニタリングに満足な信号を提供するために、十分に低い音響減衰係数を有する。窓は、音響モニタリングに満足な信号を提供するために、2未満(例えば、1未満、0.5未満)の音響減衰係数を有し得る。一般的に、音響減衰係数はできるだけ低くする必要がある(すなわち、吸収なし)。窓118の音響インピーダンスは、1~4MRaylであり得る。例えば、窓118の音響インピーダンスは水に適度に近く、例えば約1.4MRaylとすることができる。
【0047】
[0055]低い減衰係数に加えて、又は低い減衰係数の代替として、例えば図2A及び2Bに示すように、研磨層112の一部分119とセンサ162との間に窓118が位置する実装形態では、窓118の音響屈折率は、屈折率整合を提供するように選択され得る。音響屈折率は、材料内の音速を設定する。特に、測定される周波数に対して、窓118の音響屈折率は、研磨層112の部分119の音響屈折率と、窓の底部に接触する材料(例えば、センサ162の天板又は屈折率整合ゲル)の音響屈折率との間(終点を含む)であり得る。特に、窓118の音響屈折率は、研磨層112の部分119の音響屈折率と等しくすることができる。あるいは、窓118の音響屈折率は、研磨層112の部分119の音響屈折率と窓の底部に接触する材料の音響屈折率との間にあり得るが、等しくはなり得ない。屈折率整合は、インターフェースでの音響エネルギーの反射を低減させるため、センサ162への音響エネルギーの伝達を改善し得る。
【0048】
[0056]図2A~2Dの実装形態では、音響窓118はバッキング層114とは異なる材料で形成される。これにより、バッキング層114は、CMP動作のニーズを満たすために、より幅広い範囲の材料で構成されることを可能にする。音響窓118は、非多孔性材料、例えば固体で構成され得る。例えば、音響材料はポリマー(例えばポリウレタン)であり得る。幾つかの実装形態では、音響窓118及びバッキング層114は、同じ2つのモノマー又はポリマー成分を使用して形成されるが、異なる重量パーセントの寄与で形成される。バッキング層114のパーセンテージは、所望の圧縮率を提供するように選択され得、一方、窓114のパーセンテージは、所望の音響伝達を提供するように選択され得る。幾つかの実装形態では、音響窓118はゲルである。幾つかの実装形態では、音響窓118はゲル材料である。
【0049】
[0057]図2A~2Dの実装形態では、音響窓118は、液体で充填されたポア203を有する固体のポリマーマトリックス材料であり得る(図2F参照)。窓118のポリマーマトリックス材料は、研磨層112のポリマーマトリックス材料と同じ組成物であり得る。窓118のポア203内の液体は、研磨層112のポア内の液体と同じ組成物であり得る。しかし、音響透過率を高めるために、窓118のマトリックス材料は、研磨層112のポリマーマトリックス材料よりも圧縮性を低くすることができる。加えて、窓のポア203は、研磨層112のポア202よりも小さいか、又は低い密度で分散し得る。加えて、窓の中のポア203内の液体は、研磨層112の中のポア202内の液体とは異なる粘度(例えば、より高い粘度)を有し得る。
【0050】
[0058]ポア202/203が研磨層112及び/又は窓118に存在する場合、ポアは層又は窓の1~40%の体積を占有し得る。ポア202/203は、幅(研磨面に平行)が10~300μm、深さ(研磨面に垂直)が2~40μmであり得、ポア202/203は深さよりも広くすることができる。窓のポア203は、研磨層112のポア202よりも狭い、及び/又は短い、及び/又はより低い体積パーセンテージを占有し得る。
【0051】
[0059]音響窓118は、周囲のバッキング層114(及び適切な場合、研磨層112)と一体的に形成され得る。特に、窓118の材料とバッキング層114の材料とは、インターフェースで混合され得る。例えば、窓118及びバッキング層114が異なる液体前駆体材料の液滴の排出によって形成される場合、液滴は硬化される前に境界に沿って混合し得る。同様に、窓118が研磨層112を貫通する場合、窓118及び研磨層112は、異なる液体前駆体材料の液滴の排出によって形成され得、液滴は硬化される前に境界に沿って混合し得る。したがって、窓118を研磨パッド110に固定するために接着剤は必要ない。
【0052】
[0060]音響窓118は、例えば、図2Aに示すように、音響センサ162よりも広い可能性があり、又は、この2つは実質的に等しい幅(例えば、10%以内)の可能性がある。音響窓118が音響センサ162よりも狭い場合、センサはバッキング層114の底部にも当接し得る。
【0053】
[0061]音響センサ162は、バッキング層114及び/又は音響窓118の一部分に接続された(例えば、直接接触しているか、又は接着層のみを有する)表面を有する接触型音響センサ162である。例えば、音響センサ162は、電磁音響トランスデューサ又は圧電音響トランスデューサであり得る。圧電センサは、例えばステンレス鋼などの硬質接触板を含み得、この接触板はモニタされる本体と接触するように置かれ、圧電アセンブリ(例えば、2つの電極の間に挟まれた圧電層)は接触板の裏側にある。
【0054】
[0062]音響センサ162は、接着層によってバッキング層114の一部分及び/又は音響窓118に固定され得る。接着層は、音響センサ162とバッキング層114及び/又は音響窓118との間の接触面積を増大させ、研磨動作中の音響センサ162の望ましくない動きを低減し、音響センサ162とバッキング層114及び/又は音響窓118との間のガスポケットの存在を低減し得、それによりセンサへの連結を向上させ、したがって音響センサ162によって受信される音響信号のノイズを低減する。接着層170は、音響センサ162とバッキング層114及び/又は音響窓118との間に塗布される接着剤、又は接着ストリップ(例えばテープ)であり得る。例えば、接着層は、シアノアクリレート、感圧接着剤、ホットメルト接着剤等であり得る。しかし、幾つかの実装形態では、音響センサ162は音響窓118に直接接触する。
【0055】
[0063]音響窓118は、一方の表面(例えば上面)が研磨層112の下面112bと接触するように、バッキング層114を貫通する。反対側の表面(例えば底面)は、バッキング層114の下面と同一平面上にあり得る。
【0056】
[0064]音響窓118は非多孔性材料で構成され得る。一般に、非多孔性材料は多孔性材料と比較してノイズ及び分散を低減して音響信号を送信する。音響窓118材料は、研磨層112の研磨特性に対する音響窓118の効果を低減する周囲のマトリックス材料204の圧縮率の範囲内の圧縮率を有し得る。幾つかの実装形態では、音響窓118の圧縮率はマトリックス材料204の圧縮率の10%以内(例えば、8%以内、5%以内、3%以内)である。幾つかの実装形態では、音響窓118は光(例えば可視光)に対して不透明である。音響窓118は、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチレン、又は十分に低い音響インピーダンス係数を有する別のポリマーのうちの一又は複数で構成され得る。
【0057】
[0065]音響窓118は、バッキング層114の全厚さを貫通して示されている。しかし、音響窓118の底部は、バッキング層114の底部に対して凹んでいる可能性がある。音響センサ162は、プラテン120の開孔を貫通して、窓118の下側に接触する。
【0058】
[0066]幾つかの実装形態では、音響モニタリングシステム160は、音響センサ162と窓118との間に音響的に伝達可能な層(例えば屈折率整合材料)を含む。接着剤が使用されると仮定すると、音響的に伝達可能な層は接着層と接触することができ、伝達可能な層と接触する要素間の音響信号結合が増加する。伝達可能な層は、音響窓118と接着層との間、又は接着層と音響センサ162との間に配置され得る。幾つかの実装形態では、音響モニタリングシステム160は、接着層、伝達可能な層、又はその両方を含む。例えば、伝達可能な層は、Aqualink(商標)、Rexolite、又はAqualene(商標)の層であり得る。幾つかの実装形態では、伝達可能な層は、音響窓118の音響減衰係数の20%以内(例えば10%以内)の音響減衰係数を有する。音響的に伝達可能な層は、周囲のバッキング層114の音響減衰係数よりも小さい音響減衰係数を有し得る。
【0059】
[0067]図2Bは、研磨層112に領域119を有するパッド110の実装形態を示し、領域119はポア202を含まないが、それ以外は図2Aの実装形態に記載したように構成され得る。理論に束縛されることを望まないが、領域119を通る音響信号の分散は、例えば、マトリックス材料200とポア202との間の接触領域など、複数の材料境界に関連する音響屈折率の変化の数を減少させることによって低減され得る。したがって、音響窓118とその下に配置された音響センサ162とに到達する音響信号は、分散とノイズを減少させ得る。したがって、この実装形態では、窓118にはポアが含まれない可能性がある。
【0060】
[0068]幾つかの実装形態では、音響窓118はパッド110の厚さを貫通する。図2Cに示すように、音響窓118は研磨層112とバッキング層114の両方を貫通する。ここで、音響窓118は、周囲の研磨層112及びバッキング層114よりも低い音響インピーダンスを有する。音響窓118は、音響窓118の上面が研磨面112aと同一平面上にあり、音響窓の底面がプラテン120に接触するバッキング層114の下面(例えば下面114b)と同一平面上にあるように位置決めされる。音響センサ162は、音響窓118の露出面に接触し、送信された音響信号を受信する。
【0061】
[0069]音響窓118は研磨層112とは異なる材料で形成される。これにより、バッキング層114は、CMP動作のニーズを満たすために、より幅広い範囲の材料で構成されることを可能にする。他の点では、図2Cの実装形態は、図2A~2Bの実装形態について記載したように構成される。
【0062】
[0070]図2Dは、図2A又は2Bに類似する実装形態を示すが、バッキング層114の窓118は、バッキング層114の開孔114a内に下方に突出する研磨層112の一部分によって提供される。したがって、窓118は研磨層112の残りの部分と単一の本体を形成し、すなわち、2つの部分の間に継ぎ目を提供する間隙、材料組成物の切れ目等は存在しない。研磨層の突出部分118の底面は、バッキング層114の下面114bと同一平面上にあり得る。
【0063】
[0071]更に、図2Dは、(図2Bのような)ポアのないものとして研磨層112の領域119を示すが、窓118は、(図2Aに示すもののような)液体で充填されたポア202を含み得る。研磨層112の厚さにまたがる上部は、液体で充填されたポア202を含み得るか、下部突出部分は液体で充填されたポア202を含み得るか、又はその両方である。
【0064】
[0072]図2Eを参照すると、幾つかの実装形態では、研磨層112とバッキング層114の両方の音響伝達は、音響窓が必要とされないほど十分に高い。この場合、音響センサ162はバッキング層114の下面114bに直接接触して置かれ得る。
【0065】
[0073]従来の研磨パッド110には、通常、多孔性のバッキング層114が含まれる。特定の理論に限定されることなく、ポア202はバッキング層114の音響インピーダンスを増加させる。しかし、バッキング層114を非多孔性であるが圧縮可能な材料で形成することにより、著しく低い音響インピーダンスを達成することができるため、バッキング層114に窓118を必要とすることなく音響信号のモニタリングが可能となる。加えて、上述したように、液体で充填されたポア202も音響的に伝達可能であるため、研磨層112に窓118が必要とされるようには音響インピーダンスを増加させない。更に、バッキング層114の窓118は、液体で充填されたポアを有し得る。
【0066】
[0074]幾つかの実装形態では、音響モニタリングシステム160は能動音響モニタリングシステムを含む。かかる実装形態には、音響信号発生器、及び音響センサ162などの音響センサが含まれる。
【0067】
[0075]能動音響発生器は、研磨パッド110に近い基板の側面から音響信号を発生させる(すなわち、放出する)。発生器は、回路168によって、回転結合(例えば水銀スリップリング)を通じて、電源及び/又はその他の信号処理電子機器166に接続され得る。信号処理電子機器166は、コントローラ190に接続され得、コントローラ190は、例えば、発生器への電流供給を可変的に増減することによって、発生器によって伝達される音響エネルギーの大きさ又は周波数を制御するように追加的に構成され得る。音響信号発生器163及び音響センサ162は互いに連結することができるが、これは必須ではない。センサ162及び発生器は、結合解除され、物理的に互いから分離され得る。発生器には、市販の音響信号発生器が使用され得る。発生器はプラテン120に取り付けられ得る。
【0068】
[0076]幾つかの実装形態では、複数の音響センサ162は、それぞれの音響窓118の下のプラテン120に設置され得る。各音響センサ162は関連する音響窓118を有する。各センサ162は、図1及び図2A~2Eのうちの任意のものを記載する方法で構成され得る。図3の実装形態などの幾つかの実装形態では、複数のセンサ162は、プラテン120の回転軸の周囲に、異なる角度位置であるが、回転軸から同じ径方向距離で、位置決めされ得る。特に、センサ162は、回転軸の周りに、等しい角度間隔で分布し得る。幾つかの実装形態では、複数のセンサ162は、プラテン120の回転軸から、異なる径方向距離であるが、同じ角度位置で、位置決めされる。幾つかの実装形態では、複数のセンサ162は、図3の実装形態に示すように、プラテン120の回転軸の周囲に異なる角度位置で、かつプラテン120の回転軸から異なる径方向距離で位置決めされる。
【0069】
[0077]幾つかの実装形態では、音響窓119は研磨層112の平滑部分174によって囲まれている。図4に示すように、平滑部分174には溝116がなく、音響窓119の上面と同一平面上にある。音響窓119を囲む平滑部分174を含む実装形態は、研磨動作中に基板10が研磨層112の溝116と相互作用することに関連するノイズを低減し得る。
【0070】
[0078]ここで、先行する実装形態のうちの任意のものにおけるセンサ162からの信号を見てみると、終点検出又はフィードバック制御若しくはフィードフォワード制御のいずれかのために、例えばコントローラ190において、例えば増幅、予備フィルタリング、及びデジタル化の後の信号は、データ処理を受けることができる。
【0071】
[0079]幾つかの実装形態では、コントローラ190は、音響損失をモニタするように構成される。例えば、受信された信号強度を放出された信号強度と比較して正規化信号を発生させ、その正規化信号を経時的にモニタして変化を検出することができる。かかる変化は、例えば信号が閾値を超えた場合など、研磨終点を示し得る。
【0072】
[0080]幾つかの実装形態では、信号の周波数解析が実行される。例えば、周波数ドメイン解析を使用して、スペクトル周波数の相対電力の変化を決定し、特定の半径で膜遷移がいつ生じたかを判定することができる。半径による遷移の時間に関する情報を使用して、終点をトリガすることができる。別の例として、周波数スペクトルを発生させるために、信号に高速フーリエ変換(FFT)が実行され得る。特定の周波数帯をモニタすることができるが、この周波数帯の強度が閾値を超える場合、下層が露出したことを示すことができ、これは、終点をトリガするのに使用することができる。あるいは、選択された周波数範囲の局所的最大又は最小の場所(例えば波長)又は帯域幅が閾値を超える場合も、下層が露出したことを示すことができ、終点をトリガするのに使用することができる。例えば、シャロートレンチアイソレーション(STI)における層間誘電膜(ILD)の研磨のモニタリングに関しては、225kHz~350kHzの周波数範囲をモニタすることができる。
【0073】
[0081]別の例としては、信号を低周波数成分と高周波数成分とに分解するために、信号にウェーブレットパケット変換(WPT)が実行され得る。信号をより小さい成分へと分解するために必要であれば、この分解を繰り返すことができる。周波数成分のうちの1つの強度がモニタされてよく、この成分の強度が閾値を超えた場合、これは下層の露出を示すことができ、終点をトリガするのに使用することができる。
【0074】
[0082]例えばモータエンコーダ信号又はプラテン120に取り付けられた光遮断器を使用して、基板10に対するセンサ162の位置が既知であると仮定すると、基板上の音響事象の位置、例えば、基板の中心からの事象の径方向距離を計算することができる。基板に対するセンサの位置を決定することは、参照によって援用される米国特許第6,159,073号及び米国特許第6,296,548号で検討されている。
【0075】
[0083]処理上意味のある様々な音響事象は、マイクロスクラッチ、膜遷移のブレイクスルー、及び膜のクリアリングを含む。導波管からの音響放出信号を解析するのに、様々な方法が使用され得る。研磨中に生じるピーク周波数を決定するために、フーリエ変換及び他の周波数解析方法が使用され得る。実験的に決定された閾値と、所定の周波数範囲内によるモニタリングとを使用して、研磨中の、予期した変化と予期せぬ変化とが識別される。予期した変化の例は、膜硬度の遷移中にピーク周波数が突然出現することを含む。予期せぬ変化の例は、(パッドグレージング、又は他の、処理の変更を誘発する機械の健康状態問題といった)消耗品のセットに関する問題を含む。
【0076】
[0084]動作中、デバイス基板10が、研磨ステーション100で研磨されるとき、インシトゥ音響モニタリングシステム160から音響信号が収集される。信号がモニタされて、基板10の下層の露出が検出される。例えば、特定の周波数範囲がモニタされ得、その強度がモニタされ、かつ実験的に決定された閾値と比較され得る。
【0077】
[0085]研磨終点が検出されると研磨の停止がトリガされるが、終点のトリガの後も、研磨は所定の時間量にわたって継続し得る。代替的又は追加的には、収集済みデータ及び/又は終点検出時間は、後続の処理動作(例えば後続のステーションでの研磨)における基板の処理を制御するためにフィードフォワードされ得るか、又は、同じ研磨ステーションでの後続基板の処理を制御するためにフィードバックされ得る。例えば、研磨終点の検出は、研磨ヘッドの現在の圧力に対する修正をトリガし得る。別の例として、研磨終点の検出は、後続の新たな基板の研磨における基準圧の修正をトリガし得る。
【0078】
[0086]本明細書に記載の実装形態、及び機能的動作の全ては、デジタル電子回路として、又は、本明細書に開示の構造的手段及びその構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア若しくはハードウェアとして、又はこれらの組み合わせとして実装され得る。本明細書に記載の実装形態は、一又は複数の非一時的コンピュータプログラム製品として、すなわちデータ処理装置(例えばプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータ)によって実行するための、又はデータ処理装置の動作を制御するための、機械可読記憶デバイス内で有形に具現化された一又は複数のコンピュータプログラムとして、実装され得る。
【0079】
[0087]コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとしても知られている)は、コンパイル又は翻訳された言語を含む、任意の形のプログラミング言語で書くことができ、また独立型プログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、若しくは計算環境で使用するのに適している他のユニットとしてのものを含む、任意の形で展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分、問題になっているプログラム専用の単一のファイル、又は複数の協調的なファイル(例えば、一又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、一又は複数のコンピュータ上で実行されるか、又は、1つのサイトにあるか、若しくは複数のサイトにわたって分散されかつ通信ネットワークで相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
【0080】
[0088]本明細書に記載のプロセス及び論理フローは、入力データで動作しかつ出力を発生させることによって機能を実行するために一又は複数のコンピュータプログラムを実行する、一又は複数のプログラム可能プロセッサによって実行され得る。プロセス及び論理フローは、特殊用途論理回路(例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、又はASIC(特定用途向け集積回路))によって実行されることも可能であり、かつ、装置が、かかる特殊用途論理回路として実装されることも可能である。
【0081】
[0089]「データ処理装置」という用語は、1つのプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを例として含む、データを処理するための全ての装置、デバイス及び機械を包含する。装置は、ハードウェアに加えて、問題になっているコンピュータプログラムの実行環境を生み出すコード(例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれらの一若しくは複数の組み合わせを構成するコード)を含み得る。コンピュータプログラムを実行するのに適しているプロセッサには、例として、汎用と専用の両方のマイクロプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の一又は複数のプロセッサが含まれる。
【0082】
[0090]コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに適しているコンピュータ可読媒体には、半導体メモリデバイス(例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク(例えば、内蔵ハードディスク又は着脱可能なディスク)、光磁気ディスク、並びにCDーROM及びDVD-ROMディスクを例として含む、あらゆる形の不揮発性メモリ、媒体及びメモリデバイスが含まれる。プロセッサ及びメモリは、特殊用途論理回路によって補足すること、又は特殊用途論理回路に組み込むことができる。
【0083】
[0091]上述の研磨装置及び研磨方法は、多種多様な研磨システムに適用され得る。研磨パッド若しくはキャリアヘッド、又はこの両方が、研磨面とウエハとの間で相対運動を提供するように動くことができる。例えば、プラテンは、回転するのではなく軌道周回する(orbit)こともある。研磨パッドは、プラテンに固定された円形(又は何か他の形状の)パッドであり得る。終点検出システムの幾つかの態様は、例えば、研磨パッドが、直線的に移動する連続ベルト又はリールツーリールベルトである場合、直線的研磨システムに適用可能であってもよい。研磨層は、標準の(例えば、充填材を伴う若しくは伴わないポリウレタン)研磨材料、軟性材料、又は固定研磨材料であり得る。相対的位置決めという用語が使用され、研磨面及びウエハは、鉛直の向きにも幾つかの別の向きにも保持できることを理解すべきである。
【0084】
[0092]本明細書は特定を多数含むが、特許請求の範囲においても限定するものとして解釈すべきでなく、特定の発明の特定の実施形態に特有であり得る特徴の記載として解釈すべきである。幾つかの実装形態では、本方法は、上にある材料と下にある材料の別の組み合わせに適用すること、及び別の種類のインシトゥモニタリングシステム(例えば、光学モニタリングシステム又は渦電流モニタリングシステム)からの信号に適用することができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
【国際調査報告】