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  • 特表-化合物およびその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(54)【発明の名称】化合物およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 327/04 20060101AFI20240711BHJP
   C07D 327/06 20060101ALI20240711BHJP
【FI】
C07D327/04 CSP
C07D327/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504234
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 KR2022012080
(87)【国際公開番号】W WO2023018276
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0107249
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ミ・スク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エ・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ス・ジョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】チュル・ヘン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ミン・イ
(72)【発明者】
【氏名】チョル・ウン・ヨム
(57)【要約】
本発明は、環状スルホン酸エステル誘導体化合物の製造時に使用可能な前駆体化合物およびその製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式Iで表される化合物。
【化1】
(前記化学式I中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基である。)
【請求項2】
前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記化学式Iで表される化合物が、下記化学式aまたは化学式bで表される化合物である、請求項1に記載の化合物。
【化2】
【請求項4】
(A)下記化学式1で表される化合物と、メタ重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムとを反応させ、下記化学式2で表される化合物を製造するステップと、
(B)下記化学式2で表される化合物とハロゲン化チオニルとを反応させ、下記化学式3で表される化合物を製造するステップと、
(C)下記化学式3で表される化合物を加水分解し、化学式Iで表される化合物を製造するステップと、を含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
【化3】
(前記化学式1~化学式3中、
mは、0または1であり、
~Rはそれぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基であり、
Xはハロゲンである。)
【請求項5】
前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項6】
前記(A)ステップがpH7.0~pH7.5の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項7】
前記(A)ステップが60℃~70℃の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項8】
前記(B)ステップが60℃~70℃の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項9】
前記(B)ステップが常温で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月13日付の韓国特許出願第10-2021-0107249号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は、環状スルホン酸エステル誘導体化合物の前駆体化合物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトンは、リチウム二次電池の非水電解液添加剤として有用な化合物として知られている。しかしながら、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトンは、毒性の問題、ガス発生、安定性などの問題がある。そこで、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトンに代えて、非水電解液添加剤として使用可能な環状スルホン酸エステル誘導体化合物に関する研究が活発に行われている。例えば、二次電池の非水電解液添加剤として使用された際に、高温でも安定で、抵抗の低い電極-電解質界面を形成し、リチウム二次電池の寿命特性を向上させることができる、1,3-プロパンスルトンのガンマ位(環構造において酸素の隣の炭素位置)に誘導体を導入した環状スルホン酸エステル誘導体化合物、または、1,4-ブタンスルトンのデルタ位(環構造において酸素の隣の炭素位置)に誘導体を導入した環状スルホン酸エステル誘導体化合物などに関する研究が活発に行われている。
【0004】
これに関連して、1,3-プロパンスルトンのガンマ位に誘導体を導入した環状スルホン酸エステル誘導体化合物、または、1,4-ブタンスルトンのデルタ位に誘導体を導入した環状スルホン酸エステル誘導体化合物を容易に製造するために、すなわち、環状スルホン酸エステル誘導体化合物を容易に製造するために、これらの製造時に前駆体として使用可能な化合物に関する研究が必要とされている状況である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、環状スルホン酸エステル誘導体化合物を製造する時に前駆体として使用可能な化合物、およびその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、化合物およびその製造方法を提供する。
【0007】
(1)本発明は、下記化学式Iで表される化合物を提供する。
【0008】
【化1】
【0009】
前記化学式I中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基である。
【0010】
(2)本発明は、前記R~Rが、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、前記(1)に記載の化合物を提供する。
【0011】
(3)本発明は、前記化学式Iで表される化合物が、下記化学式aまたはbで表される化合物である、前記(1)または(2)に記載の化合物を提供する。
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
(4)そして、本発明は、(A)下記化学式1で表される化合物と、メタ重亜硫酸ナトリウム(Na)または亜硫酸水素ナトリウムとを反応させ、下記化学式2で表される化合物を製造するステップと、(B)下記化学式2で表される化合物とハロゲン化チオニルとを反応させ、下記化学式3で表される化合物を製造するステップと、(C)下記化学式3で表される化合物を加水分解し、化学式Iで表される化合物を製造するステップと、を含む、前記化学式Iで表される化合物の製造方法を提供する。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
前記化学式1~化学式3中、
mは、0または1であり、
~Rはそれぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基であり、
Xはハロゲンである。
【0019】
(5)本発明は、前記R~Rが、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、前記(4)に記載の化合物の製造方法を提供する。
【0020】
(6)本発明は、前記(A)ステップがpH7.0~pH7.5の下で行われる、前記(4)または(5)に記載の化合物の製造方法を提供する。
【0021】
(7)本発明は、前記(A)ステップが60℃~70℃の下で行われる、前記(4)から(6)の何れか一つに記載の化合物の製造方法を提供する。
【0022】
(8)本発明は、前記(B)ステップが60℃~70℃の下で行われる、前記(4)から(7)の何れか一つに記載の化合物の製造方法を提供する。
【0023】
(9)本発明は、前記(B)ステップが常温で行われる、前記(4)から(8)の何れか一つに記載の化合物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る化学式Iで表される化合物を用いると、環状スルホン酸エステル誘導体化合物の環構造において、酸素の隣の炭素位置に誘導体を安定に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】化学式aで表される化合物のH-NMRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
【0027】
本明細書および特許請求の範囲で用いられている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず、発明者らは、自身の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈すべきである。
【0028】
本発明で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するために用いられたものにすぎず、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本発明において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0029】
化学式Iで表される化合物
本発明は、下記化学式Iで表される化合物を提供する。
【0030】
【化7】
【0031】
前記化学式I中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基である。
【0032】
本発明において、置換アルキル基の場合、置換基は、重水素、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、チオール基、シアノ基、または直鎖状または分岐状のC-Cのアルコキシ基であってよい。
【0033】
前記化学式Iで表される化合物は、環状スルホン酸エステル誘導体化合物の前駆体であり、環状スルホン酸エステル誘導体化合物の環構造において、酸素の隣の炭素位置に誘導体を安定に導入することができる。
【0034】
本発明によると、前記化学式Iの合成の容易さの点から、前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基であってよい。具体的に、前記R~Rは、合成の容易さおよび構造安定性の点から、何れも水素であってよい。
【0035】
一方、前記mが0であると、還元分解の点からさらに有利である。
【0036】
本発明によると、前記化学式Iで表される化合物は、下記化学式aまたはbで表される化合物であってよい。前記化学式Iで表される化合物は、具体的に、下記化学式aで表される化合物であってよい。
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】
一方、前記化学式Iで表される化合物は、環状スルホン酸エステル誘導体化合物を製造するための前駆体として用いられることができる。例えば、前記化学式Iで表される化合物は、下記化学式IIの化合物を製造するための前駆体として用いられることができる。
【0040】
【化10】
【0041】
前記化学式II中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基であり、
Yは、-SOR’、-SOR’、-OC(=O)NHR’、-OC(=S)NHR’であり、
前記R’は、リチウム塩、または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基である。
【0042】
前記化学式IIで表される化合物は、i)前記化学式Iで表される化合物のヒドロキシ基とSOClを反応させ、クロロスルホン酸塩(sulfurocholoridite)を形成した後、アルキル-アルコール、フルオロ-アルコール、またはシアノ-アルコールなどを反応させて製造するか、ii)前記化学式Iで表される化合物のヒドロキシ基とハロゲン元素を含む化合物、イソシアネートまたはチオシアネート官能基などを反応させて製造することができる。
【0043】
前記化学式IIで表される化合物は、非水電解液に含まれる場合に、薄く且つ安定なSEI層を形成することができ、これにより、高温安定性と寿命特性に優れたリチウム二次電池を提供することができる。
【0044】
化学式Iで表される化合物の製造方法
そして、本発明は、(A)下記化学式1で表される化合物とメタ重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムとを反応させ、下記化学式2で表される化合物を製造するステップと、(B)下記化学式2で表される化合物とハロゲン化チオニルとを反応させ、下記化学式3で表される化合物を製造するステップと、(C)下記化学式3で表される化合物を加水分解し、化学式Iで表される化合物を製造するステップと、を含む、化合物の製造方法を提供する。
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
前記化学式1~化学式3中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基であり、
Xは、ハロゲンである。
【0049】
本発明によると、合成の容易さの点から、前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基であってよい。具体的に、前記R~Rは、合成の容易さおよび構造安定性の点から、何れも水素であってよい。
【0050】
前記(A)ステップは、前記化学式1で表される化合物のアルケンに亜硫酸水素ナトリウムを添加するステップである。この際、亜硫酸水素ナトリウムがRとRが付いている炭素に添加されるものが主生成物(前記化学式2で表される化合物)となるように、pHを設定することができる。
【0051】
本発明によると、前記(A)ステップは、前記化学式2で表される化合物が主生成物として生成されるように、pH7.0~pH7.5、具体的に、pH7.0~pH7.3の下で行われてよく、pHは水酸化ナトリウムなどで調節することができる。
【0052】
本発明によると、前記(A)ステップは、60℃~70℃の下で行われてよい。前記(A)ステップは、具体的に、前記化学式1で表される化合物とメタ重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムを、60℃~70℃の下で5時間~10時間反応させるステップであってよく、溶媒としては水が使用できる。
【0053】
前記(B)ステップは、前記化学式2で表される化合物の2つのヒドロキシ基が、前記化学式3で表される化合物の-O-S(=O)-O-を含む環を形成するようにするステップである。
【0054】
本発明によると、前記(B)ステップは、60℃~70℃の下で行われてよい。前記(B)ステップは、具体的に、化学式2で表される化合物とハロゲン化チオニルとを、60℃~70℃の下で5時間~10時間反応させるステップであってよい。溶媒としては、CHClなどの非極性溶媒が使用できる。一方、前記(B)ステップのハロゲン化チオニルは、フッ化チオニルまたは塩化チオニルであってよい。そして、前記(B)ステップは、N,N-ジメチルホルムアミドなどの触媒下で行われてよい。
【0055】
前記(C)ステップは、中間体である化学式3にアルコールや水を投入し、加水分解(hydrolysis)過程を経てスルトン構造を形成するステップである。
【0056】
本発明によると、前記(C)ステップは、常温で、例えば、20℃~30℃の下で行われてよい。前記(C)ステップは、具体的に、化学式3で表される化合物と水またはアルコールとを、常温で1時間~5時間反応させるステップであってよく、前記アルコールは、例えば、メタノール、エタノールなどであってよい。
【0057】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、下記実施例は、本発明の理解のための例示にすぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。本記載の範疇および技術思想の範囲内で様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が、添付の特許請求の範囲に属するということはいうまでもない。
【0058】
実施例
実施例1.化学式aで表される化合物の製造
【0059】
【化14】
【0060】
3-ブテン-1,2-ジオール32g(368mmol)を脱イオン水(DI water)200mlに溶かし、Na76g(404mmol)を投入した。これに水酸化ナトリウムを添加してpHを7.0のレベルに維持しながら、65℃で7時間反応させた。反応終了後、反応溶液を常温まで冷却させた後、減圧蒸留を行いつつ、溶液が牛乳色に不透明になり始めると、減圧蒸留を停止してメタノールを投入した。その後、反応溶液をフィルター処理し、濾過された溶液を減圧蒸留して白色の固体を析出させ、これを60℃の真空オーブンで乾燥することで、3,4-ジヒドロキシブタンスルホン酸ナトリウム77g(純度:90%)を得た。
【0061】
3,4-ジヒドロキシブタンスルホン酸ナトリウム30g(160mmol、純度90%)をCHCl(200ml)に懸濁させ、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)0.58g(10mmol、Aldrich社)を添加し、塩化チオニル37.57g(320mmol、Aldrich社)を少しずつ滴下した後、65℃で7時間反応させた。反応終了後、反応溶液を常温まで冷却させた後、フィルター処理し、濾過された溶液を減圧濃縮した。
【0062】
減圧濃縮した溶液にメタノール50g(1.57mol、Aldrich社)を添加した後、常温で2時間反応させた。
【0063】
反応終了後、反応溶液を減圧濃縮した後、得られた濃縮溶液に酢酸エチル50mlおよび水30mlを添加してから撹拌し、有機層(酢酸エチル層)を抽出し、水で洗浄(washing)してからさらに濃縮することで、透明な液体の化学式aで表される化合物(5-(ヒドロキシメチル)-1,2-オキサチオラン-2,2-ジオキシド)20g(収率:83%)を得た。
【0064】
前記化学式aで表される化合物のH-NMRデータは次のとおりであり、H-NMRスペクトルを図1に示した。
H-NMR (Acetonitrile-d3): δ 4.67(1H), δ 3.6-3.8(2H), δ 3.2-3.4(2H), δ 2.3-2.6(2H)
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
(9)本発明は、前記()ステップが常温で行われる、前記(4)から(8)の何れか一つに記載の化合物の製造方法を提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式Iで表される化合物。
【化1】
(前記化学式I中、
mは、0または1であり、
~Rは、それぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基である。)
【請求項2】
前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記化学式Iで表される化合物が、下記化学式aまたは化学式bで表される化合物である、請求項1に記載の化合物。
【化2】
【請求項4】
(A)下記化学式1で表される化合物と、メタ重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムとを反応させ、下記化学式2で表される化合物を製造するステップと、
(B)下記化学式2で表される化合物とハロゲン化チオニルとを反応させ、下記化学式3で表される化合物を製造するステップと、
(C)下記化学式3で表される化合物を加水分解し、化学式Iで表される化合物を製造するステップと、を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物の製造方法。
【化3】
(前記化学式1~化学式3中、
mは、0または1であり、
~Rはそれぞれ独立して、水素;または置換もしくは非置換のC-C10のアルキル基であり、
Xはハロゲンである。)
【請求項5】
前記R~Rは、それぞれ独立して、水素;または非置換のC-Cのアルキル基である、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項6】
前記(A)ステップがpH7.0~pH7.5の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項7】
前記(A)ステップが60℃~70℃の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項8】
前記(B)ステップが60℃~70℃の下で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【請求項9】
前記()ステップが常温で行われる、請求項4に記載の化合物の製造方法。
【国際調査報告】