(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-25
(54)【発明の名称】プロセスチャンバを非接触で特性評価するための方法および機構
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240718BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240718BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500115
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 US2022036263
(87)【国際公開番号】W WO2023283271
(87)【国際公開日】2023-01-12
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シャー, ヴィヴェック ビー.
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チュンレイ
【テーマコード(参考)】
3C707
5F131
【Fターム(参考)】
3C707AS05
3C707AS24
3C707BS15
3C707CV07
3C707CW07
3C707DS01
3C707ES03
3C707ES17
3C707KS10
3C707KS13
3C707KX08
3C707NS13
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA01
5F131BA04
5F131BA33
5F131BB03
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5F131DB76
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5F131GA12
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5F131KA14
5F131KA16
5F131KA23
5F131KA27
5F131KA34
(57)【要約】
移送チャンバロボットおよび移送チャンバロボットを使用する方法の実施形態が本明細書で開示される。一実施形態では、電子デバイス製造システムのためのプロセスツールが、移送チャンバと、移送チャンバに結合されたプロセスチャンバと、移送チャンバロボットとを備える。移送チャンバロボットは、プロセスチャンバにおよびプロセスチャンバから基板を移送するように構成され、プロセスチャンバ内の測定値をとるように構成されたセンサを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイス製造システムのためのプロセスツールであって、前記プロセスツールは、
移送チャンバと、
前記移送チャンバに結合されたプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバにおよび前記プロセスチャンバから基板を移送するように構成された移送チャンバロボットであって、前記移送チャンバロボットが、前記プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサを備える、移送チャンバロボットと
を備える、プロセスツール。
【請求項2】
前記センサが、前記移送チャンバロボットのエンドエフェクタに結合される、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項3】
前記センサが、前記移送チャンバロボットのリンクに結合される、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項4】
前記センサが、加速度計、距離センサ、カメラ、容量性センサ、反射率計、高温計、レーザ誘起蛍光分光器、または光ファイバのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項5】
前記センサが、前記センサに電力を提供することが可能な電力リンクに結合される、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項6】
前記センサが、ユーザインターフェースまたはデータストレージシステムに前記測定値を送ることが可能なデータリンクに結合される、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項7】
前記センサが、前記移送チャンバロボットに結合されたエンドエフェクタから独立して配置され得る、請求項1に記載のプロセスツール。
【請求項8】
電子デバイス製造システムであって、
ロードロックとプロセスツールとを備え、前記プロセスツールは、
移送チャンバと、
前記移送チャンバに結合されたプロセスチャンバと、
前記ロードロックから前記プロセスチャンバに、およびその逆に基板を移送するように構成された移送チャンバロボットであって、前記移送チャンバロボットが、前記プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサを備える、移送チャンバロボットと
を備える、電子デバイス製造システム。
【請求項9】
前記センサが、前記移送チャンバロボットのエンドエフェクタに結合される、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項10】
前記センサが、前記移送チャンバロボットのリンクに結合される、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項11】
前記センサが、加速度計、距離センサ、カメラ、容量性センサ、反射率計、高温計、レーザ誘起蛍光分光器、または光ファイバのうちの少なくとも1つを備える、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項12】
前記センサが、前記センサに電力を提供することが可能な電力リンクに結合される、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項13】
前記センサが、ユーザインターフェースまたはデータストレージシステムに前記測定値を送ることが可能なデータリンクに結合される、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項14】
前記センサが、前記移送チャンバロボットに結合されたエンドエフェクタから独立して配置され得る、請求項8に記載の電子デバイス製造システム。
【請求項15】
複数のリンクを備えるアームアセンブリと、
前記アームアセンブリに結合されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、プロセスチャンバにおよびプロセスチャンバから基板を移送するように構成された、エンドエフェクタと、
前記アームアセンブリに結合され、前記プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサと
を備える、移送チャンバロボット。
【請求項16】
前記センサが、前記移送チャンバロボットの前記エンドエフェクタに結合される、請求項15に記載の移送チャンバロボット。
【請求項17】
前記センサが、前記複数のリンクのうちのリンクに結合される、請求項15に記載の移送チャンバロボット。
【請求項18】
前記センサが、加速度計、距離センサ、カメラ、容量性センサ、反射率計、高温計、レーザ誘起蛍光分光器、または光ファイバのうちの少なくとも1つを備える、請求項15に記載の移送チャンバロボット。
【請求項19】
前記センサが、前記移送チャンバロボットに結合された前記エンドエフェクタから独立して配置され得る、請求項15に記載の移送チャンバロボット。
【請求項20】
プロセッサによって、プロセスチャンバ内に移送チャンバロボットの部分を配置することであって、前記部分が少なくとも1つのセンサを備える、移送チャンバロボットの部分を配置することと、
1つまたは複数の前記センサを使用して、前記プロセスチャンバに関連するセンサデータを取得することと、
前記プロセスチャンバから前記移送チャンバロボットの前記部分を取り外すことと
を含む、方法。
【請求項21】
プロセッサによって、プロセスチャンバにおいてセンサデバイスによって生成された複数のセンサ値を取得することと、
前記複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することであって、前記機械学習モデルが、前記プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータと、膜を堆積させるためのレシピに関連するタスクデータとに基づいて訓練される、機械学習モデルを適用することと、
前記機械学習モデルの出力を生成することであって、前記出力が、前記サブシステムの故障のタイプを示す、前記機械学習モデルの出力を生成することと、
前記サブシステムの故障の前記タイプを決定することと、
故障の前記タイプに基づいて是正アクションを生成することと
を含む、方法。
【請求項22】
前記センサデバイスが、移送チャンバロボットに結合される、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、半導体プロセスチャンバの非接触(contact-free)による特性評価の方法および機構に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス製造システムには、概して、処理中に真空を受ける複数のプロセスチャンバが含まれる。基板の製造中に、汚染物質および残留堆積物が、プロセスチャンバの様々な構成要素中に導入される。したがって、プロセスチャンバは、定期的に検査され、汚染のレベルまたは堆積物のレベルに基づいて、壁およびガス分配プレートから汚染物質および残留堆積物を除去するために洗浄される必要がある。
【0003】
旧来、オペレータは、定期的に、真空システムを解放し、(プロセスチャンバドアなどの)エレクトロニクス製造システムの構成要素を解除して、プロセスチャンバを検査し、洗浄が必要とされるかどうかを決定していた。しかしながら、これは、時間がかかり、コストがかかり、効果的でないプロセスである。代替的に、いくつかのエレクトロニクス製造システムは、堆積物蓄積を検出するためのセンサを含むように、プロセスチャンバ壁を変更する。しかしながら、これらの壁センサは、プロセスチャンバに欠陥を導入し、プラズマ均一性に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態は、電子デバイス製造システムのためのプロセスツールに関する。本プロセスツールは、移送チャンバと、移送チャンバに結合されたプロセスチャンバと、プロセスチャンバにおよびプロセスチャンバから基板を移送するように構成された移送チャンバロボットとを備える。移送チャンバロボットは、プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサを備える。
【0005】
本開示の別の態様は、ロードロックとプロセスツールとを備える、電子デバイス製造システムに関する。プロセスツールは、移送チャンバと、移送チャンバに結合されたプロセスチャンバと、プロセスチャンバにおよびプロセスチャンバから基板を移送するように構成された移送チャンバロボットとを備える。移送チャンバロボットは、プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサを備える。
【0006】
本開示の別の態様は、移送チャンバロボットに関する。本移送チャンバロボットは、複数のリンクを備えるアームアセンブリと、アームアセンブリに結合されたエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、プロセスチャンバにおよびプロセスチャンバから基板を移送するように構成された、エンドエフェクタと、アームアセンブリに結合され、プロセスチャンバ内の測定を行うように構成されたセンサとを備える。
【0007】
本開示の別の態様は、プロセッサによって、プロセスチャンバ内に移送チャンバロボットの一部を位置決めすることであって、当該一部が少なくとも1つのセンサを備える、移送チャンバロボットの当該一部を位置決めすることと、1つまたは複数のセンサによって、プロセスチャンバに関連するセンサデータを取得することと、プロセスチャンバから移送チャンバロボットの当該一部を取り外すこととを含む、方法に関する。
【0008】
本開示の別の態様は、プロセッサによって、プロセスチャンバにおいてセンサデバイスによって生成された複数のセンサ値を取得することを含む、方法を含む。本方法は、複数のセンサ値に機械学習モデルを適用することであって、機械学習モデルが、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータと、膜を堆積させるためのレシピに関連づけられたタスクデータとに基づいて訓練される、機械学習モデルを適用することをさらに含む。本方法は、機械学習モデルの出力を生成することであって、出力が、サブシステムの故障のタイプを示す、機械学習モデルの出力を生成することをさらに含む。本方法は、サブシステムの故障のタイプを決定することと、故障のタイプに基づいて是正アクション(corrective action)を生成することとをさらに含む。
【0009】
本開示は、限定ではなく例として、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面の図に示される。本開示における「1つの(an)」または「1つの(one)」実施形態に対する異なる言及は必ずしも同じ実施形態に対するものでなく、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】いくつかの実施形態による、例示的なシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、機械学習モデルを訓練するための方法の流れ図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、例示的な製造システムの上面概略図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、例示的な製造システムの例示的なプロセスチャンバの断面概略側面図である。
【
図5】本開示の実施形態による、プロセスツールの概略上面図である。
【
図6】本開示の実施形態による、移送チャンバロボットリンクアセンブリの概略上面図である。
【
図7】本開示の態様による、センサを使用して測定を行うために移送チャンバロボットを制御するための方法のフローチャートである。
【
図8】いくつかの実施形態による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステムの故障タイプを決定するための方法の流れ図である。
【
図9】いくつかの実施形態による、コンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
製造システムの半導体プロセスチャンバの非接触特性評価のための方法および機構を対象とする技術が、本明細書で説明される。膜は、製造システムのプロセスチャンバにおいて実施される堆積プロセス(たとえば、化学堆積(CVD)プロセス、原子層堆積(ALD)プロセスなど)中に、基板の表面上に堆積され得る。たとえば、CVDプロセスでは、基板は、1つまたは複数の前駆体に曝露され、1つまたは複数の前駆体は、基板表面上で反応して所望の堆積物を作り出す。膜は、堆積プロセス中に形成される、材料の1つまたは複数の層を含むことができ、各層は、特定の厚さ勾配(たとえば、堆積膜の層に沿った厚さの変化)を含むことができる。たとえば、第1の層が、直接基板の表面上に形成され(膜の近位層または近位端と呼ばれる)、第1の厚さを有することができる。第1の層が基板の表面上に形成された後に、第2の厚さを有する第2の層が、第1の層上に形成され得る。このプロセスは、堆積プロセスが完了し、最終層が膜のために形成される(膜の遠位層または遠位端と呼ばれる)まで継続する。膜は、異なる材料の交互層を含むことができる。たとえば、膜は、酸化物層と窒化物層との交互層(酸化物-窒化物-酸化物-窒化物スタックまたはONONスタック)、交互の酸化物層とポリシリコン層(酸化物-ポリシリコン-酸化物-ポリシリコンスタックまたはOPOPスタック)などを含むことができる。次いで、膜は、たとえば、基板の表面上にパターンを形成するためのエッチングプロセス、膜の表面を平滑化するための化学機械研磨(CMP)プロセス、または完成した基板を製造するのに必要な任意の他のプロセスを受けることができる。
【0012】
堆積プロセスおよびエッチングプロセス中に、プロセスチャンバは、汚染物質の蓄積、いくつかの構成要素上への浸食など、コンディション悪化を経験することがある。これらのコンディション悪化をキャッチおよび修復することができないことは、基板における欠陥を引き起こし、不良品と、製造歩留まりの低下と、著しいダウンタイムおよび修復時間とにつながることがある。
【0013】
既存のシステムは、そのようなコンディション悪化を検出するためのセンサを含むように、プロセスチャンバ壁を変更する場合がある。しかしながら、これらの侵入型壁センサは、プロセスチャンバに欠陥を導入し、プラズマ均一性に影響を及ぼす。これにより、最適なプロセスチャンバ圧力およびプロセスガスの流量を達成することにおいて遅れを引き起こすことがあり、その結果、膜の変形を生じることがある。さらに、プロセスチャンバが顧客サイトにおいて変更する必要があり得るので、これらのセンサを設置することが困難であり得る。
【0014】
本開示の態様および実装形態は、測定を実行し、プロセスチャンバ内からデータを取得できる1つまたは複数のセンサを、移送チャンバロボットに装備することによって、既存の技術のこれらおよび他の短所に対処する。特に、電子デバイス製造システムは、ロードロックとプロセスチャンバとの間で基板を輸送するように構成された移送チャンバにおけるロボット装置(たとえば、移送チャンバロボット)を採用することができる。移送チャンバ、プロセスチャンバ、およびロードロックは、ある時間において真空下で動作し得る。移送チャンバロボットは、プロセスチャンバの1つまたは複数の局面の、特性評価をし、読取を行い、または測定を行うために使用される、1つまたは複数のセンサを装備することができる。センサは、加速度計、(たとえば、2つの物体間の高さ、幅または長さを決定するための)距離センサ、カメラ(たとえば、高解像度カメラ、高速度カメラなど)、容量性センサ、反射率計、高温計(たとえば、遠隔検知温度計、赤外線カメラなど)、レーザ誘起蛍光分光器、光ファイバなどのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、センサは、移送チャンバロボットのエンドエフェクタに、または移送チャンバロボットの1つまたは複数のジョイントに結合され得る。他の実施形態では、移送チャンバロボットは、センサを動作させるために使用され得る、追加のリンクおよび/またはより多くの自由度を含むことができる。特に、移送チャンバロボットは、センサに結合するための1つまたは複数の追加のリンク、ならびに/あるいは、プロセスチャンバ内でセンサを並進させ、回転させ、および/または配置するための1つまたは複数の追加の自由度を含むことができる。センサによって取り出されたデータは、処理および分析のためにユーザインターフェースまたはデータベースに送られ得る。そのデータに基づいて、製造システムのオペレータは、動作を中止し、保守を実施すべきなのか、基板を製作することを継続すべきなのかを決定することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、予測システムが、プロセスチャンバサブシステムの障害パターン(たとえば、異常挙動)を示す1つまたは複数の値、および/または発生した障害のタイプ(たとえば、問題点、故障など)を示す予測データなど、出力を生成するために、機械学習モデルを訓練し、現在のセンサ値に機械学習モデルを適用することができる。いくつかの実施形態では、出力は、プロセスチャンバサブシステムの予想される挙動とプロセスチャンバサブシステムの実際の挙動との間の差を示す値である。いくつかの実施形態では、値は、プロセスチャンバサブシステムに関連する障害パターンを示す。次いで、システムは、いくつかの実施形態では、サブシステムによって経験された故障のタイプを決定するために、障害パターンを、知られている障害パターンのライブラリと比較することができる。いくつかの実施形態では、システムは、障害パターンに基づいて、堆積プロセスレシピの1つまたは複数のパラメータ(たとえば、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積された膜中に含まれる材料のための前駆体のための流量設定など)を調節するための是正アクションを実施する。
【0017】
本開示の態様は、プロセスチャンバの検査を実施するために必要とされる時間の著しい低減の技術利点を生じる。この構成により、移送チャンバロボットがプロセスチャンバに基板を入れるかまたはプロセスチャンバから基板を取り出すたびに、移送チャンバロボットが、検査を実施し、プロセスチャンバの特性を評価することを可能にする。検査は、真空環境を維持しながら実施され、したがって、、手動検査に関連する真空システムの解除や、(プロセスチャンバドアなどの)エレクトロニクス製造システムの構成要素の取り外しが不要になる。この構成により、プロセスチャンバ内にセンサを設置することに関連する、プロセスチャンバの欠陥や、プラズマ均一性の問題点をもなくなる。
【0018】
図1は、本開示の態様による、例示的なコンピュータシステムアーキテクチャ100を示す。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムアーキテクチャ100は、
図3の製造システム300など、基板を処理するための製造システムの一部として含まれ得る。コンピュータシステムアーキテクチャ100は、クライアントデバイス120と、製造装置124と、計測装置128と、(たとえば、予測データを生成するための、モデル適応を提供するための、知識ベースを使用するためのなどの)予測サーバ112と、データストア140とを含む。予測サーバ112は、予測システム110の一部であり得る。予測システム110は、サーバマシン170および180をさらに含むことができる。製造装置124は、製造システムにおいて処理されている基板についてのデータをキャプチャするように構成されたセンサ126を含むことができる。いくつかの実施形態では、製造装置124およびセンサ126は、センササーバ(たとえば、製造施設におけるフィールドサービスサーバ(FSS))と、センサ識別子リーダ(たとえば、センサシステムのための前方開口型統一ポッド(FOUP)無線周波数識別(RFID)リーダ)とを含むセンサシステムの一部であり得る。いくつかの実施形態では、計測装置128は、計測サーバ(たとえば、計測データベース、計測フォルダなど)と、計測識別子リーダ(たとえば、計測システムのためのFOUP RFIDリーダ)とを含む計測システムの一部であり得る。
【0019】
製造装置124は、レシピに従って、または一定期間にわたって運転を実行して、電子デバイスなどの製品を作り出すことができる。製造装置124は、
図4に関して説明されるプロセスチャンバ400など、プロセスチャンバを含むことができる。製造装置124は、プロセスチャンバにおいて基板(たとえば、ウエハなど)についてのプロセスを実行することができる。基板プロセスの例は、基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるための堆積プロセス、基板の表面上にパターンを形成するためのエッチングプロセスなどを含む。製造装置124は、プロセスレシピに従って各プロセスを実行することができる。プロセスレシピは、プロセス中に基板について実行されるべき特定の一連の処理を定義し、各処理に関連する1つまたは複数の設定を含むことができる。たとえば、堆積プロセスレシピは、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積された膜中に含まれる材料のための前駆体のための流量設定などを含むことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、製造装置124は、製造システム100において処理される基板に関連するデータを生成するように構成されたセンサ126を含む。たとえば、プロセスチャンバは、プロセス(たとえば、堆積プロセス)が基板について実行される前に、その間に、および/またはその後に、基板に関連するスペクトルまたは非スペクトルデータを生成するように構成された、1つまたは複数のセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサのうちの1つまたは複数は、移送チャンバロボットに結合され得る。特に、製造装置124は、ロードロックとプロセスチャンバとの間で基板を輸送するように構成された移送チャンバにおけるロボット装置(たとえば、移送チャンバロボット)を採用することができる。プロセスチャンバロボットは、
図3に関してより詳細に説明される。一例では、センサは、基板を支持するために使用される移送チャンバロボットのエンドエフェクタに取り付けられ得る。取り付けられたセンサに関するさらなる詳細は、
図5および
図6に関して提供される。
【0021】
いくつかの実施形態では、センサ126によって生成されたスペクトルデータは、基板の表面上に堆積された1つまたは複数の材料の濃度を示すことができる。基板に関連するスペクトルデータを生成するように構成されたセンサ126は、反射率測定センサ、エリプソメトリセンサ、熱スペクトルセンサ、容量性センサなどを含むことができる。基板に関連する非スペクトルデータを生成するように構成されたセンサ126は、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、電圧センサなどを含むことができる。製造装置124に関するさらなる詳細は、
図3および
図4に関して提供される。
【0022】
いくつかの実施形態では、センサ126は、製造装置124に関連する(たとえば、製造装置124によって、ウエハなどの対応する製品を作り出すことに関連する)センサデータ(たとえば、センサ値、特徴、トレースデータ)を提供する。製造装置124は、レシピに従って、または一定期間にわたって運転を実行することによって、製品を作り出し得る。(たとえば、レシピまたは運転の少なくとも一部に対応する)ある期間にわたって受信されたセンサデータは、経時的に異なるセンサ126から受信されたトレースデータ(たとえば、履歴トレースデータ、現在のトレースデータなど)と呼ばれることがある。センサデータは、温度(たとえば、ヒータ温度)、間隔(SP)、圧力、高周波無線周波数(HFRF:high frequency radio frequency)、静電チャック(ESC)の電圧、電流、材料流、電力、電圧などのうちの1つまたは複数の値を含むことができる。センサデータは、製造装置124の設定または構成要素(たとえば、サイズ、タイプなど)などのハードウェアパラメータ、あるいは製造装置124のプロセスパラメータなど、製造パラメータに関連するか、または製造パラメータを示すことができる。センサデータは、製造装置124が製造プロセスを実行している間に提供され得る(たとえば、製品を処理しているときの装置の読取り)。センサデータは、各基板について異なり得る。
【0023】
計測装置128は、製造装置124によって処理される基板に関連する、計測データを提供することができる。計測データは、膜特性データ(たとえば、ウエハ空間膜特性)、寸法(たとえば、厚さ、高さなど)、誘電率、ドーパント濃度、密度、欠陥などの値を含むことができる。いくつかの実施形態では、計測データは、1つまたは複数の表面プロファイル特性データ(たとえば、エッチング速度、エッチング速度均一性、基板の表面上に含まれる1つまたは複数のフィーチャーの限界寸法、基板の表面にわたる限界寸法均一性、エッジ配置誤差など)の値をさらに含むことができる。計測データは、完成品または半完成品であり得る。計測データは、各基板について異なり得る。計測データは、たとえば、反射率測定技術、エリプソメトリ技術、TEM技術などを使用して生成され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、計測装置128は、製造装置124の一部として含まれ得る。たとえば、計測装置128は、プロセスチャンバの内部に含まれるかまたはプロセスチャンバに結合され、基板がプロセスチャンバ中にとどまる間、プロセス(たとえば、堆積プロセス、エッチングプロセスなど)の前に、その間に、および/またはその後に、基板についての計測データを生成するように構成され得る。そのような事例では、計測装置128は、現場計測装置と呼ばれることがある。別の例では、計測装置128は、製造装置124の別のステーションに結合され得る。たとえば、計測装置は、
図3の移送チャンバ310などの移送チャンバ、ロードロック320などのロードロック、またはファクトリインターフェース306などのファクトリインターフェースに結合され得る。そのような事例では、計測装置128は、統合計測装置と呼ばれることがある。他のまたは同様の実施形態では、計測装置128は、製造装置124のステーションに結合されない。そのような事例では、計測装置128は、インライン計測装置または外部計測装置と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、統合計測装置および/またはインライン計測装置は、プロセスの前におよび/またはその後に、基板についての計測データを生成するように構成される。
【0025】
クライアントデバイス120は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットワーク接続テレビジョン(「スマートTV」)、ネットワーク接続メディアプレーヤ(たとえば、Blu-rayプレーヤ)、セットトップボックス、オーバーザトップ(OTT)ストリーミングデバイス、オペレータボックスなど、コンピューティングデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、計測データは、クライアントデバイス120から受信され得る。クライアントデバイス120は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示することができ、GUIは、ユーザが、入力として、製造システムにおいて処理される基板についての計測測定値を提供することを可能にする。クライアントデバイス120は、是正アクション構成要素122を含むことができる。是正アクション構成要素122は、製造装置124に関連する指示の(たとえば、クライアントデバイス120を介して表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介した)ユーザ入力を受信することができる。いくつかの実施形態では、是正アクション構成要素122は、予測システム110に指示を送信し、予測システム110から出力(たとえば、予測データ)を受信し、出力に基づいて是正アクションを決定し、是正アクションが実行されることを引き起こす。いくつかの実施形態では、是正アクション構成要素122は、予測システム110から是正アクションの指示を受信し、是正アクションが実行されることを引き起こす。各クライアントデバイス120は、ユーザが、データ(たとえば、製造装置124に関連する指示、製造装置124に関連する是正アクションなど)を生成すること、閲覧すること、または編集することのうちの1つまたは複数を行うことを可能にする、オペレーティングシステムを含み得る。
【0026】
データストア140は、メモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ)、ドライブ(たとえば、ハードドライブ、フラッシュドライブ)、データベースシステム、あるいはデータを記憶することが可能な別のタイプの構成要素またはデバイスであり得る。データストア140は、複数のコンピューティングデバイス(たとえば、複数のサーバコンピュータ)にわたることができる複数のストレージ構成要素(たとえば、複数のドライブまたは複数のデータベース)を含むことができる。データストア140は、製造装置124において基板を処理することに関連する、データを記憶することができる。たとえば、データストア140は、基板プロセスの前に、その間に、またはその後に、製造装置124においてセンサ126によって収集された(プロセスデータと呼ばれる)データを記憶することができる。プロセスデータは、履歴プロセスデータ(たとえば、製造システムにおいて処理された前の基板について生成されたプロセスデータ)および/または現在のプロセスデータ(たとえば、製造システムにおいて処理された現在の基板について生成されたプロセスデータ)を指すことができる。データストアは、製造装置124において処理される基板の一部分に関連するスペクトルデータまたは非スペクトルデータをも記憶することができる。スペクトルデータは、履歴スペクトルデータおよび/または現在のスペクトルデータを含むことができる。
【0027】
データストア140は、製造システムにおいて処理される1つまたは複数の基板に関連する、コンテキストデータをも記憶することができる。コンテキストデータは、レシピ名、レシピステップ番号、予防保守インジケータ、オペレータなどを含むことができる。コンテキストデータは、履歴コンテキストデータ(たとえば、前の基板について実施された前のプロセスに関連するコンテキストデータ)および/または現在のコンテキストデータ(たとえば、前の基板について実施されるべき現在のプロセスまたは将来のプロセスに関連するコンテキストデータ)を指すことができる。コンテキストデータは、プロセスチャンバの特定のサブシステムに関連するセンサをさらに含むことができる。
【0028】
データストア140は、タスクデータをも記憶することができる。タスクデータは、堆積プロセス中に基板について実施されるべき処理の1つまたは複数のセットを含むことができ、各処理に関連する1つまたは複数の設定を含むことができる。たとえば、堆積プロセスのためのタスクデータは、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板上に堆積される膜の材料のための前駆体のための流量設定などを含むことができる。別の例では、タスクデータは、流量値のための定義された圧力点における制御圧力を含むことができる。タスクデータは、履歴タスクデータ(たとえば、前の基板について実行された前のプロセスに関連するタスクデータ)および/または現在のタスクデータ(たとえば、基板について実行されるべき現在のプロセスまたは将来のプロセスに関連するタスクデータ)を指すことができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、データストア140は、予想されるプロファイル、厚さプロファイル、および是正プロファイル(corrections profile)を記憶することができる。予想されるプロファイルは、あるプロセスレシピによって作り出されることが予想される所望の膜プロファイルに関連する、1つまたは複数のデータ点を含むことができる。いくつかの実施形態では、予想されるプロファイルは、膜の所望の厚さを含むことができる。厚さプロファイルは、製造装置124によって生成された現在の膜プロファイルに関連する1つまたは複数のデータ点を含む。厚さプロファイルは、計測装置127、128を使用して測定され得る。是正プロファイルは、プロセスチャンバまたはプロセスレシピのパラメータに適用されるべき1つまたは複数の調節またはオフセットを含むことができる。たとえば、是正プロファイルは、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積された膜中に含まれる材料のための前駆体のための流量設定、プロセスチャンバに供給される電力、2つまたはそれ以上の設定の比などに対する調節を含むことができる。是正プロファイルは、予想されるプロファイル(たとえば、プロセスレシピによって生成されることが予想される厚さプロファイル)を比較することと、知られている障害パターンのライブラリおよび/またはアルゴリズムを使用して、予想されるプロファイルを達成するためにプロセスレシピのパラメータに適用されるべき調節を決定することとによって生成され得る。是正プロファイルは、堆積プロセス、エッチングプロセスなどに関連するステップに適用され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、データストア140は、製造システムのユーザにとってアクセス可能でないデータを記憶するように構成され得る。たとえば、製造システムにおいて処理されている基板について取得される、プロセスデータ、スペクトルデータ、コンテキストデータなどは、製造システムのユーザ(たとえば、オペレータ)にとってアクセス可能でない。いくつかの実施形態では、データストア140において記憶されるすべてのデータは、製造システムのユーザによってアクセス不可能であり得る。他のまたは同様の実施形態では、データストア140において記憶されるデータのある部分は、ユーザによってアクセス不可能であり得るが、データストア140において記憶されるデータの別の部分は、ユーザによってアクセス可能であり得る。いくつかの実施形態では、データストア140において記憶されるデータの1つまたは複数の部分は、ユーザに知られていない暗号化メカニズムを使用して暗号化され得る(たとえば、データは、秘密暗号鍵を使用して暗号化される)。他のまたは同様の実施形態では、データストア140は、ユーザにとってアクセス不可能であるデータが1つまたは複数の第1のデータストアに記憶され、ユーザにとってアクセス可能であるデータが1つまたは複数の第2のデータストアに記憶される、複数のデータストアを含むことができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、データストア140は、知られている障害パターンに関連するデータを記憶するように構成され得る。障害パターンは、プロセスチャンバサブシステムに関連する1つまたは複数の問題点または故障に関連する1つまたは複数の値(たとえば、ベクトル、スカラなど)であり得る。いくつかの実施形態では、障害パターンは、是正アクションに関連し得る。たとえば、障害パターンは、障害パターンによって示された問題点または故障を是正するためのパラメータ調整ステップを含むことができる。たとえば、予測システムは、サブシステムによって経験された故障のタイプ、故障の原因、障害を是正するための推奨される是正アクションなどを決定するために、決定された障害パターンを、知られている障害パターンのライブラリと比較することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、予測システム110は、予測サーバ112と、サーバマシン170と、サーバマシン180とを含む。予測サーバ112、サーバマシン170、およびサーバマシン180は、各々、ラックマウントサーバ、ルータコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、アクセラレータ特定用途向け集積回路(ASIC)(たとえば、テンソルプロセッシングユニット(TPU))など、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0033】
サーバマシン170は、機械学習モデル190を訓練、検証、および/または試験するための訓練データセット(たとえば、データ入力のセットおよびターゲット出力のセット)を生成することが可能である、訓練セットジェネレータ172を含む。機械学習モデル190は、データから学習することが可能な任意のアルゴリズムモデルであり得る。訓練セットジェネレータ172のいくつかの処理は、
図2に関して以下で詳細に説明される。いくつかの実施形態では、データセットジェネレータ172は、訓練データを、訓練セットと検証セットと試験セットとに区分することができる。いくつかの実施形態では、予測システム110は、訓練データの複数のセットを生成する。
【0034】
サーバマシン180は、訓練エンジン182、検証エンジン184、選択エンジン185、および/または試験エンジン186を含むことができる。エンジンとは、ハードウェア(たとえば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、マイクロコード、処理デバイスなど)、ソフトウェア(処理デバイス、汎用コンピュータシステム、または専用マシン上で実行される命令などの)、ファームウェア、マイクロコード、またはそれらの組合せを指すことができる。訓練エンジン182は、1つまたは複数の機械学習モデル190を訓練することが可能であり得る。機械学習モデル190は、訓練入力と、対応するターゲット出力(それぞれの訓練入力についての正しい答え)とを含む(本明細書では訓練セットとも呼ばれる)訓練データを使用して、訓練エンジン182によって作成される、モデルアーティファクトを指すことができる。訓練エンジン182は、訓練入力をターゲット出力(予測されるべき答え)にマッピングする、訓練データにおけるパターンを見つけ、これらのパターンをキャプチャする機械学習モデル190を提供することができる。機械学習モデル190は、統計モデリング、サポートベクターマシン(SVM)、放射基底関数(RBF)、クラスタリング、教師あり機械学習、半教師あり機械学習、教師なし機械学習、k最近傍法アルゴリズム(k-NN)、線形回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(たとえば、人工ニューラルネットワーク)などのうちの1つまたは複数を使用することができる。
【0035】
上記のタスクの一部または全部を実施するために使用され得る機械学習モデルの1つのタイプは、深層ニューラルネットワークなど、人工ニューラルネットワークである。人工ニューラルネットワークは、概して、特徴を所望の出力空間にマッピングする、分類器または回帰層をもつ特徴表現構成要素を含む。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、たとえば、畳み込みフィルタの複数の層をホストする。下位層において、プーリングが実施され、非線形性が対処され得、下位層の上に多層パーセプトロンが通常付加され、畳み込み層によって抽出された最上層特徴を判定(たとえば、分類出力)にマッピングする。深層学習は、特徴抽出および変換のために非線形処理ユニットの複数の層のカスケードを使用する機械学習アルゴリズムのクラスである。各連続層は、入力として前の層からの出力を使用する。深層ニューラルネットワークは、教師あり(たとえば、分類)および/または教師なし(たとえば、パターン分析)様式で学習することができる。深層ニューラルネットワークは、層の階層を含み、異なる層は、異なる抽象レベルに対応する異なる表現レベルを学習する。深層学習では、各レベルは、その入力データをわずかにより抽象的および複合的な表現に変換することを学習する。プラズマプロセス調整では、たとえば、生入力は、プロセス結果プロファイル(たとえば、基板の表面にわたる1つまたは複数の厚さ値を示す厚さプロファイル)であり得、第2の層は、プラズマプロセスシステムの制御される要素の1つまたは複数のゾーンのステータスに関連する特徴データ(たとえば、ゾーンの配向、プラズマ曝露持続時間など)を構成することができ、第3の層は、開始レシピ(たとえば、しきい値基準を満たすプロセス結果を生成するために、基板を処理する更新されたプロセスレシピを決定するための開始点として使用されるレシピ)を含むことができる。特に、深層学習プロセスは、どの特徴をどのレベルに最適に入れるべきかを単独で学習することができる。「深層学習」における「深層」は、データが変換される層の数を指す。より正確には、深層学習システムは、相当な単位割り当てパス(CAP:credit assignment path)深度を有する。CAPは、入力から出力までの変換のチェーンである。CAPは、潜在的に入力と出力との間の因果的接続を表す。フィードフォワードニューラルネットワークの場合、CAPの深度は、ネットワークの深度であり得、隠れ層の数+1であり得る。信号が2回以上層を通って伝搬することができる、リカレントニューラルネットワークの場合、CAP深度は潜在的に無制限である。
【0036】
一実施形態では、1つまたは複数の機械学習モデルは、リカレントニューラルネットワーク(RNN)である。RNNは、ニューラルネットワークが時間依存性をキャプチャすることを可能にするためのメモリを含む、ニューラルネットワークのタイプである。RNNは、現在の入力と過去の入力の両方に依存する入出力マッピングを学習することが可能である。RNNは、過去および将来の流量測定に対処し、この連続計測学情報に基づいて予測を行うことになる。RNNは、固定数の出力を生成するために(たとえば、基板処理速度のセットを決定する、基板プロセスレシピに対する修正を決定するために)訓練データセットを使用して訓練され得る。使用され得るRNNの1つのタイプは、長・短期記憶(LSTM)ニューラルネットワークである。
【0037】
ニューラルネットワークの訓練は、教師あり学習様式で達成され得、これは、ネットワークを通して、ラベル付けされた入力からなる訓練データセットを供給することと、その出力を観測することと、(出力とラベル値との間の差を測定することによって)誤差を定義することと、誤差が最小化されるように、すべてのその層およびノードにわたるネットワークの重みを調整するために、深勾配降下法(deep gradient descent)およびバックプロパゲーションなどの手法を使用することとを伴う。多くの適用例では、訓練データセット中の多くのラベル付けされた入力にわたってこのプロセスを繰り返すことは、訓練データセット中に存在する入力とは異なる入力を提示されたときに正しい出力を作り出すことができるネットワークを生じる。
【0038】
数百個、数千個、数万個、数十万個、またはより多くのセンサデータおよび/またはプロセス結果データ(たとえば、センサデータに関連する1つまたは複数の厚さプロファイルなど、計測学データ)を含んでいる訓練データセットが、訓練データセットを形成するために使用され得る。
【0039】
訓練を効果的に行うために、処理ロジックは、1つまたは複数の訓練されていない機械学習モデルに(1つまたは複数の)訓練データセットを入力することができる。機械学習モデルに第1の入力を入力するより前に、機械学習モデルは初期化され得る。処理ロジックは、上記のように様々な処理を実行する1つまたは複数の訓練された機械学習モデルを生成するために、(1つまたは複数の)訓練データセットに基づいて(1つまたは複数の)訓練されていない機械学習モデルを訓練する。訓練は、機械学習モデルに、センサデータのうちの1つまたは複数を1つずつ入力することによって実行され得る。
【0040】
機械学習モデルは、入力を処理して、出力を生成する。人工ニューラルネットワークは、データ点における値からなる入力層を含む。次の層は、隠れ層と呼ばれ、隠れ層におけるノードは、各々、入力値のうちの1つまたは複数を受信する。各ノードは、入力値に適用するためのパラメータ(たとえば、重み)を含んでいる。したがって、各ノードは、本質的に、多変量関数(たとえば、非線形数学的変換)に入力値を入力して、出力値を作り出す。次の層は、別の隠れ層または出力層であり得る。いずれの場合も、次の層におけるノードは、前の層におけるノードから出力値を受信し、各ノードは、それらの値に重みを適用し、次いで、それ自体の出力値を生成する。これは、各層において実施され得る。最終層は出力層であり、機械学習モデルが作り出すことができる各クラス、予測および/または出力について1つのノードがある。
【0041】
したがって、出力は、1つまたは複数の予測または推論を含むことができる。たとえば、出力予測または推論は、チャンバ構成要素上の膜蓄積、チャンバ構成要素の浸食、チャンバ構成要素の予測された故障などのうちの1つまたは複数の予測を含むことができる。処理ロジックは、機械学習モデルの出力(たとえば、予測または推論)と入力訓練データに関連するターゲットラベルとの間の差に基づいて、誤差(すなわち、分類誤差)を決定する。処理ロジックは、誤差に基づいて機械学習モデルにおける1つまたは複数のノードの重みを調節する。誤差項またはデルタが、人工ニューラルネットワークにおける各ノードについて決定され得る。この誤差に基づいて、人工ニューラルネットワークは、そのノードのうちの1つまたは複数についてのそのパラメータ(ノードの1つまたは複数の入力についての重み)のうちの1つまたは複数を調整する。パラメータは、バックプロパゲーション法で更新され得、したがって、最上位層におけるノードが最初に更新され、その後に、次の層におけるノードが続き、以下同様である。人工ニューラルネットワークは、「ニューロン」の複数の層を含んでおり、各層は、前の層におけるニューロンから値を入力として受信する。各ニューロンについてのパラメータは、前の層におけるニューロンの各々から受信される値に関連する重みを含む。したがって、パラメータを調整することは、人工ニューラルネットワークにおける1つまたは複数の層における1つまたは複数のニューロンについての入力の各々に割り当てられた重みを調整することを含むことができる。
【0042】
訓練の1つまたは複数のラウンドの後に、処理ロジックは、停止基準が満たされたかどうかを決定することができる。停止基準は、正確性のターゲットレベル、訓練データセットからの処理された画像のターゲット数、1つまたは複数の前のデータ点にわたるパラメータに対する変更のターゲット量、それらの組合せ、および/または他の基準であり得る。一実施形態では、停止基準は、少なくとも最小数のデータ点が処理され、少なくともしきい値精度が達成されたとき、満たされる。しきい値精度は、たとえば、70%、80%または90%の精度であり得る。一実施形態では、停止基準は、機械学習モデルの精度が改善することを停止した場合、満たされる。停止基準が満たされなかった場合、さらなる訓練が実施される。停止基準が満たされた場合、訓練は完了することができる。機械学習モデルが訓練されると、訓練データセットの予約された部分が、モデルを試験するために使用され得る。
【0043】
1つまたは複数の訓練された機械学習モデル190が生成されると、それらは、予測構成要素114として、または予測構成要素114の構成要素として、予測サーバ112に記憶され得る。
【0044】
検証エンジン184は、機械学習モデル190を、訓練セットジェネレータ172からの検証セットの特徴の対応するセットを使用して、検証することが可能であり得る。モデルパラメータが最適化されると、モデルが改善したかどうかを決定するために、および深層学習モデルの現在の正確性を決定するために、モデル検証が実施され得る。検証エンジン184は、機械学習モデル190の正確性を、検証セットの特徴の対応するセットに基づいて決定することができる。検証エンジン184は、しきい値正確性を満たさない正確性を有する、訓練された機械学習モデル190を廃棄することができる。いくつかの実施形態では、選択エンジン185は、しきい値精度を満たす精度を有する、訓練された機械学習モデル190を選択することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、選択エンジン185は、訓練された機械学習モデル190のうちの最も高い精度を有する訓練された機械学習モデル190を選択することが可能であり得る。
【0045】
試験エンジン186は、訓練された機械学習モデル190を、データセットジェネレータ172からの試験セットの特徴の対応するセットを使用して、試験することが可能であり得る。たとえば、訓練セットの特徴の第1のセットを使用して訓練された、第1の訓練された機械学習モデル190が、試験セットの特徴の第1のセットを使用して試験され得る。試験エンジン186は、試験セットに基づいて、訓練された機械学習モデルのすべてのうちの最も高い精度を有する訓練された機械学習モデル190を決定することができる。
【0046】
以下で詳細に説明されるように、予測サーバ112は、プロセスチャンバの各サブシステムの予想される挙動を示すデータを提供することと、1つまたは複数の出力を取得するために、現在のセンサデータ入力に対して、訓練された機械学習モデル190を稼働することとが可能である、予測構成要素114を含む。予測サーバ112は、プロセスチャンバサブシステムの健全性と診断とを示すデータをさらに提供することができる。これは、以下でさらに詳細に説明される。
【0047】
クライアントデバイス120と、製造装置124と、センサ126と、計測装置128と、予測サーバ112と、データストア140と、サーバマシン170と、サーバマシン180とは、ネットワーク130を介して互いに結合され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、クライアントデバイス120に、予測サーバ112、データストア140、および他の公的に利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスを提供する、パブリックネットワークである。いくつかの実施形態では、ネットワーク130は、クライアントデバイス120に、製造装置124、計測装置128、データストア140、および他の私的に利用可能なコンピューティングデバイスへのアクセスを提供する、プライベートネットワークである。ネットワーク130は、1つまたは複数のワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤードネットワーク(たとえば、イーサネットネットワーク)、ワイヤレスネットワーク(たとえば、802.11ネットワークまたはWi-Fiネットワーク)、セルラーネットワーク(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク)、ルータ、ハブ、スイッチ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティングネットワーク、および/またはそれらの組合せを含むことができる。
【0048】
いくつかの他の実装形態では、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112の機能は、より少ない数の機械によって提供され得ることに留意されたい。たとえば、いくつかの実施形態では、サーバマシン170および180が、単一の機械に統合され得、いくつかの他のまたは同様の実施形態では、サーバマシン170および180、ならびに予測サーバ112が、単一の機械に統合され得る。
【0049】
概して、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実施されるものとして一実施形態において説明される機能は、クライアントデバイス120上でも実行され得る。さらに、特定の構成要素のものとされる機能は、一緒に動作する、異なるまたは複数の構成要素によって実行され得る。
【0050】
実施形態では、「ユーザ」が、単一の個人として表され得る。しかしながら、本開示の他の実施形態は、「ユーザ」が、複数のユーザおよび/または自動ソースによって制御されるエンティティであることを包含する。たとえば、管理者のグループとしてフェデレーションされた(federated)個人ユーザのセットが、「ユーザ」と見なされ得る。
【0051】
図2は、本開示の態様による、機械学習モデルを訓練するための方法200のフローチャートである。方法200は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上で稼働されるものなどの)ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる、処理ロジックによって実施される。一実施形態では、方法200は、
図1のコンピュータシステムアーキテクチャ100など、コンピュータシステムによって実行され得る。他のまたは同様の実施形態では、方法200の1つまたは複数の処理は、図に示されていない1つまたは複数の他の機械によって実行され得る。いくつかの態様では、方法200の1つまたは複数の処理は、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行され得る。
【0052】
説明を簡単にするために、方法は、一連の行為として示され、説明される。ただし、本開示による行為は、様々な順序でおよび/または同時に、ならびに本明細書で提示および説明されない他の行為とともに行われ得る。さらに、開示される主題による方法を実施するために、すべての図示された行為が実行されるとは限らない。さらに、当業者は、方法が、代替的に、状態図またはイベントを介して一連の相互に関係する状態として表され得ることを理解し、諒解するであろう。さらに、本明細書で開示される方法は、そのような方法をコンピューティングデバイスに移送および転送することを容易にするために、製品に記憶されることが可能であることを諒解されたい。本明細書で使用される、製品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイスまたはストレージ媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0053】
ブロック210において、処理ロジックは、訓練セットTを空のセット(たとえば、{})に初期化する。
【0054】
ブロック212において、処理ロジックは、前の基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるために実行された前の堆積プロセスに関連するセンサデータ(たとえば、センサ値、フィーチャー、トレースデータ)を取得する。センサデータは、プロセスチャンバのサブシステムにさらに関連し得る。サブシステムは、プロセスチャンバの動作パラメータと関係するセンサのセットとして特徴づけられ得る。動作パラメータは、温度、流量、圧力などであり得る。たとえば、圧力サブシステムは、ガス流、チャンバ圧力、制御バルブ角度、フォアライン(ポンプ間の真空線)圧力、ポンプ速度などを測定する1つまたは複数センサによって特徴づけられ得る。各プロセスチャンバは、圧力サブシステム、流量サブシステム、温度サブシステムなど、複数の異なるサブシステムを含むことができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、堆積プロセスに関連するセンサデータは、製造システムにおいて前の基板について前に実施された前の堆積プロセスのための1つまたは複数の前の堆積設定に関連する履歴データである。たとえば、履歴データは、データストア140において記憶された前の堆積プロセスに関連する履歴コンテキストデータであり得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の前の堆積設定は、前の堆積プロセスのための前の温度設定、前の堆積設定のための前の圧力設定、前の基板の表面上に堆積された前の膜の1つまたは複数の材料のための前駆体のための前の流量設定、または堆積プロセスに関連する任意の他の設定のうちの少なくとも1つを含むことができる。流量設定は、(初期流速設定と呼ばれる)前の堆積プロセスの初期インスタンスにおける前駆体のための流量設定、(最終流量設定と呼ばれる)前の堆積プロセスの最終インスタンスにおける前駆体のための流量設定、または堆積プロセス中の前駆体の流量のためのランピングレートを指すことができる。一例では、前の膜のための前駆体は、ホウ素含有前駆体またはシリコン含有前駆体を含むことができる。いくつかの実施形態では、センサデータは、前の基板上で実施された前のエッチングプロセス、またはプロセスチャンバ中で実施された任意の他のプロセスにも関連することができる。
【0056】
ブロック214において、処理ロジックは、前の基板の表面上に堆積された膜のためのレシピに関連するタスクデータを取得する。たとえば、タスクデータは、必要とされる温度設定、圧力設定、基板上に堆積される膜の材料のための前駆体のための流量設定などであり得る。タスクデータは、前の基板の表面上に堆積された前の膜についての履歴タスクデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、前の膜についての履歴タスクデータは、前の膜のためのレシピに関連する履歴タスク値に対応することができる。処理ロジックは、前に説明された実施形態によれば、データストア140からタスクデータを取得することができる。
【0057】
ブロック216において、処理ロジックは、前の基板について実施された前の堆積プロセスに関連する取得されたセンサデータに基づいて、第1の訓練データを生成する。ブロック218において、処理ロジックは、前の基板の表面上に堆積された膜のためのレシピに関連するタスクデータに基づいて、第2の訓練データを生成する。
【0058】
ブロック220において、処理ロジックは、第1の訓練データと第2の訓練データとの間のマッピングを生成する。マッピングは、前の基板について実施された前の堆積プロセスのためのデータを含む、またはそれに基づく第1の訓練データと、前の基板の表面上に堆積された膜のためのレシピに関連するタスクデータを含む、またはそれに基づく第2の訓練データとを指し、第1の訓練データは、第2の訓練データに関連し(またはマッピングされ)得る。ブロック224において、処理ロジックは、訓練セットTにマッピングを追加する。
【0059】
ブロック226において、処理ロジックは、訓練セットTが、機械学習モデルを訓練するための十分な量の訓練データを含むかどうかを決定する。いくつかの実装形態では、訓練セットTの十分性は、単に訓練セット中のマッピングの数に基づいて決定され得るが、いくつかの他の実装形態では、訓練セットTの十分性は、入力/出力マッピングの数に加えて、またはその代わりに、1つまたは複数の他の基準(たとえば、訓練例の多様性の尺度など)に基づいて決定され得ることに留意されたい。訓練セットが機械学習モデルを訓練するための十分な量の訓練データを含まないと決定したことに応答して、方法200は、ブロック212に戻る。訓練セットTが機械学習モデルを訓練するための十分な量の訓練データを含むと決定したことに応答して、方法200は、ブロック228を継続する。
【0060】
ブロック228において、処理ロジックは、機械学習モデルを訓練するために訓練セットTを提供する。一実装形態では、訓練セットTは、訓練を実施するためにサーバマシン180の訓練エンジン182に提供される。ニューラルネットワークの場合、たとえば、所与の入力/出力マッピングの入力値が、ニューラルネットワークに入力され、入力/出力マッピングの出力値が、ニューラルネットワークの出力ノードに記憶される。ニューラルネットワークにおける接続重みは、次いで、学習アルゴリズム(たとえば、バックプロパゲーションなど)に従って調節され、プロシージャは、訓練セットT中の他の入力/出力マッピングについて繰り返される。
【0061】
いくつかの実施形態では、処理ロジックは、機械学習モデルを訓練するより前に訓練セットTから異常を除去するために外れ値検出方法を実行することができる。外れ値検出方法は、訓練データの大部分とは著しく異なる値を識別する技術を含むことができる。これらの値は、誤差、ノイズなどから生成され得る。
【0062】
ブロック230において、処理ロジックは、訓練された機械学習モデルに対して較正プロセスを実行する。いくつかの実施形態では、処理ロジックは、プロセスチャンバサブシステムの予想される挙動をプロセスチャンバサブシステムの現在の挙動と、予測挙動と現在の挙動との間の値の差に基づいて、比較することができる。たとえば、処理ロジックは、それぞれ、圧力サブシステム、流れサブシステム、または温度サブシステムの予測データに関連する1つまたは複数の値を、圧力サブシステム、流量サブシステム、または温度サブシステムの現在の測定された挙動に関連する1つまたは複数の値と比較することができる。
【0063】
ブロック230の後に、機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムの障害パターン(たとえば、異常挙動)を示す1つまたは複数の値を生成し、障害のタイプ(たとえば、問題点、故障など)を示す叙述的なデータを生成し、および/あるいは疑われる問題点または故障を是正するための(1つまたは複数の)是正アクションを実施するために使用され得る。予測データは、障害パターンを、知られている障害パターンのライブラリと比較することによって生成され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、製造システムは、2つ以上のプロセスチャンバを含むことができる。たとえば、
図3の例示的な製造システム300は、複数のプロセスチャンバ314、316、318を示す。いくつかの実施形態では、機械学習モデルを訓練するために取得されたデータと、機械学習モデルへの入力として提供されるために収集されたデータとは、製造システムの同じプロセスチャンバに関連し得ることに留意されたい。他のまたは同様の実施形態では、機械学習モデルを訓練するために取得されたデータと、機械学習モデルへの入力として提供されるために収集されたデータとは、製造システムの異なるプロセスチャンバに関連し得る。他のまたは同様の実施形態では、機械学習モデルを訓練するために取得されたデータは、第1の製造システムのプロセスチャンバに関連し得、機械学習モデルに入力として提供されるために収集されたデータは、第2の製造システムのプロセスチャンバに関連し得る。
【0065】
図3は、本開示の態様による、例示的な製造システム300の上面概略図である。製造システム300は、基板302上で1つまたは複数のプロセスを実行することができる。基板302は、電子デバイスまたは回路構成要素をその上に製作するのに好適な、たとえば、シリコン含有ディスクまたはウエハ、パターン化されたウエハ、ガラスプレートなど、任意の適切に剛性の固定寸法の平面物品であり得る。
【0066】
製造システム300は、プロセスツール304と、プロセスツール304に結合されたファクトリインターフェース306とを含むことができる。プロセスツール304は、移送チャンバ310をその中に有するハウジング308を含むことができる。移送チャンバ310は、その周りに配設され、そこに結合された1つまたは複数の(処理チャンバとも呼ばれる)プロセスチャンバ314、316、318を含むことができる。プロセスチャンバ314、316、318は、スリットバルブなど、それぞれのポートを通して移送チャンバ310に結合され得る。移送チャンバ310は、プロセスチャンバ314、316、318、ロードロック320などの間で基板302を移送するように構成された移送チャンバロボット312をも含むことができる。移送チャンバロボット312は、1つまたは複数のアームを含むことができ、各アームは、1つまたは複数のリンクと、各アームの端部における1つまたは複数のエンドエフェクタとを含む。エンドエフェクタは、ウエハなどの特定の物体をハンドリングするように構成され得る。代替または追加として、エンドエフェクタは、プロセスキットリングなどの物体をハンドリングするように構成される。いくつかの実施形態では、移送チャンバロボット312は、2リンク選択的コンプライアンスアセンブリロボットアーム(SCARA)ロボット、3リンクSCARAロボット、4リンクSCARAロボットなど、SCARAロボットである。
【0067】
移送チャンバロボット312は、1つまたは複数のセンサをさらに含むことができる。センサは、プロセスチャンバ314、316、318の1つまたは複数の態様を特徴づけ、読み取り、または測定を行うために使用され得る。センサは、加速度計、(たとえば、2つの物体間の高さ、幅または長さを決定するための)距離センサ、カメラ(たとえば、高解像度カメラ、高速度カメラなど)、静電容量センサ、反射率計、高温計(たとえば、遠隔検知温度計、赤外線カメラなど)、レーザ誘導蛍光分光器、光ファイバ、または任意の他のタイプのセンサのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0068】
加速度計は、移送チャンバロボット312の振動および位置ノイズを検出および是正(または較正)するために使用され得る。距離センサは、チャック(テーブル)、エッジリング、シャワーヘッド、壁、またはプロセスチャンバ314、316、318の任意の他の構成要素上への浸食および/または腐食を検出するために使用され得る。たとえば、エッチングプロセス中に、基板表面に沿った均一性を促進するために、エッジリングが使用され得る。しかしながら、エッチングは、エッジリングを腐食し得る。したがって、位置センサは、エッジリングの上部平面と、たとえば、基板の上部平面との間の距離を測定することによって、前記腐食を検出するために使用され得る。カメラは、オペレータによる外観検査のために、プロセスチャンバ314、316、318のセクションを記録することができる。キャパシタセンサが、プロセスチャンバ314、316、318内のガス分配のために使用されるシャワーヘッドの位置を検出し、基板のレベリングを決定し、浸食を検出するなどのために使用され得る。反射率計は、プロセスチャンバ314、316、318の壁上のシーズニング膜の品質をプローブするために使用され得る。たとえば、反射率計は、プロセスチャンバ314、316、318の壁上に光を生成し、反射された光の反射率を記録することができる。高温計は、プロセスチャンバ314、316、318におけるヒータの温度均一性を検出するために、プロセスチャンバ314、316、318内のホットスポットを検出するためになど、使用され得る。移送チャンバロボット312は、説明されたセンサまたは他のセンサの任意の数量または組合せを含むことができる。
【0069】
1つまたは複数のセンサは、移送チャンバロボット312のエンドエフェクタに、移送チャンバロボット312の1つまたは複数のリンクに、または移送チャンバロボット312の任意の他のセクションに結合され得る。いくつかの実施形態では、移送チャンバロボット312は、基板を移送するために必要とされる以上の、追加のリンクおよび/または多くの自由度を含むことができる。追加のリンクおよび/または自由度は、センサを動作させるために使用され得る。特に、移送チャンバロボット312は、センサに結合するための1つまたは複数の追加のリンクを含むことができ、(1つまたは複数の)リンク(または移送チャンバロボット312)は、プロセスチャンバ314、316、318内でセンサを並進させ、回転させ、および/または配置するための1つまたは複数の追加の自由度を含むことができる。たとえば、移送チャンバロボット312は、プロセスチャンバ314、316、318内で高解像度カメラを回転させることが可能な、そのカメラに結合された追加のリンクを含むことができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、センサは、電力リンクおよび/またはデータリンクのうちの1つまたは複数に結合される。電力リンクは、(1つまたは複数の)センサに電力を提供することが可能な任意のワイヤードまたはワイヤレス(たとえば、誘導性)接続であり得る。いくつかの実施形態では、電力リンクは、移送チャンバロボット312の他の機能(たとえば、リンク移動機能、エフェクタ動作機能など)に電力を提供するために使用される同様のまたは同じシステムである。いくつかの実施形態では、電力リンクは、移送チャンバロボット312の他の機能に電力を提供するために使用される別の電力リンクから独立したシステムである。データリンクは、(1つまたは複数の)センサからデータを提供するまたは取り出すために使用される任意のワイヤードまたはワイヤレス(WiFi、Bluetooth、インターネットベースなど)接続であり得る。たとえば、データリンクは、測定値または読取値をとるようにとの命令をセンサに提供し、収集されたデータをインターフェース(たとえば、ユーザインターフェース)またはデータストレージシステムに送るなどのために、使用され得る。いくつかの実施形態では、データリンクは、移送チャンバロボット312が移送チャンバ314、316、318とロードロック320との間で基板を移送および配置することを可能にするために、命令を提供し、移送チャンバロボット312と通信するために使用される別のデータリンクから独立したシステムである。
【0071】
プロセスチャンバ314、316、318は、基板302上で任意の数のプロセスを行うように適応され得る。同じまたは異なる基板プロセスが、各処理チャンバ314、316、318中で発生し得る。基板プロセスは、原子層堆積(ALD)、物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、アニーリング、硬化、前洗浄、金属または金属酸化物除去などを含むことができる。他のプロセスが、中の基板上で行われ得る。プロセスチャンバ314、316、318は、各々、基板プロセスの前に、その後に、またはその間に、基板302についてのデータをキャプチャするように構成された1つまたは複数のセンサを含むことができる。たとえば、1つまたは複数のセンサは、基板プロセス中に基板302の一部分についてのスペクトルデータおよび/または非スペクトルデータをキャプチャするように構成され得る。他のまたは同様の実施形態では、1つまたは複数のセンサは、基板プロセスの前に、その後に、またはその間に、プロセスチャンバ314、316、318内の環境に関連するデータをキャプチャするように構成され得る。たとえば、1つまたは複数のセンサは、基板プロセス中にプロセスチャンバ314、316、318内の環境の温度、圧力、ガス濃度などに関連するデータをキャプチャするように構成され得る。
【0072】
ロードロック320も、ハウジング308および移送チャンバ310に結合され得る。ロードロック320は、片側で移送チャンバ310、およびファクトリインターフェース306とインターフェースし、それらに結合されるように構成され得る。ロードロック320は、いくつかの実施形態では、真空環境(基板が、移送チャンバ310におよび移送チャンバ310から移送され得る)から、大気圧におけるまたはその近くでの不活性ガス環境(基板が、ファクトリインターフェース306におよびファクトリインターフェース306から移送され得る)に変更され得る、環境的に制御された雰囲気を有することができる。ファクトリインターフェース306は、たとえば、機器フロントエンドモジュール(EFEM)など、任意の好適なエンクロージャであり得る。ファクトリインターフェース306は、ファクトリインターフェース306の様々なロードポート324においてドッキングされる基板キャリア322(たとえば、前方開口型統一ポッド(FOUP))から基板302を受け取るように構成され得る。(点線で示された)ファクトリインターフェースロボット326は、(コンテナとも呼ばれる)キャリア322とロードロック320との間で基板302を移送するように構成され得る。キャリア322は、基板ストレージキャリアまたは交換部品ストレージキャリアであり得る。
【0073】
製造システム300はまた、製造システム300に関する情報をユーザ(たとえば、オペレータ)に提供するように構成されたクライアントデバイス(図示せず)に接続され得る。いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、1つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、製造システム300のユーザに情報を提供することができる。たとえば、クライアントデバイスは、GUIを介して、プロセスチャンバ314、316、318において実施される堆積プロセス中に基板302の表面上に堆積されるべき膜のためのターゲット厚さプロファイルに関する情報を提供することができる。クライアントデバイスはまた、本明細書で説明される実施形態によれば、ターゲットプロファイルに対応することが予測される堆積設定のそれぞれのセットに鑑みてプロセスレシピに対する修正に関する情報を提供することができる。
【0074】
製造システム300はまた、システムコントローラ328を含むことができる。システムコントローラ328は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロコントローラなど、コンピューティングデバイスであり、および/またはそれを含むことができる。システムコントローラ328は、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなど、汎用処理デバイスであり得る、1つまたは複数の処理デバイスを含むことができる。より詳細には、処理デバイスは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサ、または命令セットの組合せを実装するプロセッサであり得る。処理デバイスはまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスであり得る。システムコントローラ328は、データストレージデバイス(たとえば、1つまたは複数のディスクドライブおよび/またはソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェース、および/または他の構成要素を含むことができる。システムコントローラ328は、本明細書に説明される方法論および/または実施形態のうちの任意の1つまたは複数を実施するために命令を実行することができる。いくつかの実施形態では、システムコントローラ328は、プロセスレシピに従って製造システム300における1つまたは複数の動作を実施するために命令を実行し得る。命令は、メインメモリ、スタティックメモリ、二次ストレージ、および/または(命令の実行中の)処理デバイスを含むことができる、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶され得る。
【0075】
システムコントローラ328は、製造システム300の様々な部分(たとえば、処理チャンバ314、316、318、移送チャンバ310、ロードロック320など)上に、またはその中に含まれるセンサからデータを受信することができる。いくつかの実施形態では、システムコントローラ328によって受信されたデータは、基板302の一部分についてのスペクトルデータおよび/または非スペクトルデータを含むことができる。他のまたは同様の実施形態では、システムコントローラ328によって受信されたデータは、前に説明されたように、処理チャンバ314、316、318において基板302を処理することに関連するデータを含むことができる。本明細書では、システムコントローラ328は、プロセスチャンバ314、316、318内に含まれたセンサからデータを受信するものとして説明される。しかしながら、システムコントローラ328は、本明細書で説明される実施形態によれば、製造システム300の任意の部分からデータを受信することができ、その部分から受信されたデータを使用することができる。例示的な例では、システムコントローラ328は、プロセスチャンバ314、316、318における基板プロセスの前に、その後に、またはその間に、プロセスチャンバ314、316、318のための1つまたは複数のセンサからデータを受信することができる。製造システム300の様々な部分のセンサから受信されたデータは、データストア350に記憶され得る。データストア350は、システムコントローラ328内の構成要素として含まれ得るか、またはシステムコントローラ328とは別個の構成要素であり得る。
【0076】
図4は、本開示の実施形態による、プロセスチャンバ400の断面概略側面図である。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ400は、
図3に関して説明される、プロセスチャンバ314、316、318に対応することができる。プロセスチャンバ400は、腐食性プラズマ環境が提供されるプロセスのために使用され得る。たとえば、プロセスチャンバ400は、プラズマエッチャまたはプラズマエッチングリアクタなどのためのチャンバであり得る。別の例では、プロセスチャンバは、前に説明されたように、堆積プロセスのためのチャンバであり得る。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ400は、電子デバイス製造システムにおいて使用される任意のチャンバであり得る。移送チャンバロボット312は、本明細書とともに説明されるように、処理チャンバ400に入り、1つまたは複数のセンサを使用して、読取りを実行し、測定を行い、データを収集することができる。
【0077】
一実施形態では、プロセスチャンバ400は、チャンバ本体402と、内部体積406を密閉するシャワーヘッド430とを含む。シャワーヘッド430は、シャワーヘッドベースとシャワーヘッドガス分配プレートとを含むことができる。代替的に、シャワーヘッド430は、いくつかの実施形態では、リッドおよびノズルによって、または、他の実施形態では、複数のパイ形状のシャワーヘッド区画およびプラズマ発生ユニットによって、置き換えられ得る。チャンバ本体402は、アルミニウム、ステンレス鋼、またはチタン(Ti)などの他の好適な材料から製作され得る。チャンバ本体402は、概して、側壁408と底部410とを含む。排気口426が、チャンバ本体402において画定され得、内部体積406を流量制御装置428に結合することができる。流量制御装置428は、プロセスチャンバ400の内部体積406の圧力を真空化および調整するために利用される1つまたは複数のポンプおよびスロットルバルブを含むことができる。
【0078】
シャワーヘッド430は、チャンバ本体402の側壁408上に支持され得る。シャワーヘッド430(またはリッド)は、プロセスチャンバ400の内部体積406へのアクセスを可能にするために開かれ得、閉じられている間にプロセスチャンバ400に密封を提供することができる。ガスパネル458は、シャワーヘッド430またはリッドおよびノズルを通して(たとえば、シャワーヘッドまたはリッドおよびノズルの開孔を通して)内部体積406に、供給線412を介して、プロセスおよび/または洗浄ガスを提供するために、プロセスチャンバ400に結合され得る。たとえば、ガスパネル458は、基板302の表面上に堆積される膜451の材料のための前駆体を提供することができる。いくつかの実施形態では、前駆体は、シリコンベース前駆体またはホウ素ベース前駆体を含むことができる。シャワーヘッド430は、ガス分配プレート(GDP)を含むことができ、GDP全体にわたって複数の(チャネルとも呼ばれる)ガス供給孔(gas delivery hole)432を有することができる。基板支持アセンブリ448が、シャワーヘッド430の下方に、プロセスチャンバ400の内部体積406中に配設される。基板支持アセンブリ448は、処理中に(たとえば、堆積プロセス中に)基板302を保持する。
【0079】
いくつかの実施形態では、処理チャンバ400は、プロセスチャンバ400において実施されるプロセス中に現場計測測定値を生成するように構成された計測学装置(図示せず)を含むことができる。計測装置は、システムコントローラ(たとえば、前に説明されたシステムコントローラ328)に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、計測装置は、堆積プロセスの特定のインスタンス中に膜451についての計測測定値(たとえば、厚さ)を生成するように構成され得る。システムコントローラは、計測装置からの受信された計測測定値に基づいて、膜451のための厚さプロファイルを生成することができる。他のまたは同様の実施形態では、処理チャンバ400は、計測装置を含まない。そのような実施形態では、システムコントローラは、プロセスチャンバ400における堆積プロセスの完了の後に、膜451についての1つまたは複数の計測測定値を受信することができる。システムコントローラは、1つまたは複数の計測測定値に基づいて堆積率を決定することができ、決定された濃度勾配および堆積プロセスの決定された堆積率に基づいて膜451のための厚さプロファイルを生成することができる。
【0080】
図5は、本開示の実施形態による、プロセスツール500の概略上面図である。いくつかの実施形態では、プロセスツール500は、
図3に関して説明される、プロセスツール304に対応することができる。プロセスツール500は、プロセスチャンバ510A~510Fと、移送チャンバ515と、移送チャンバロボット520とを含むことができる。移送チャンバロボット520は、エンドエフェクタ525Aおよび525Bを含むことができる。エンドエフェクタ525Aは、センサ530Aおよび530Bを含むことができる。センサ530A、530Bは、加速度計、距離センサ、カメラ、容量性センサ、反射率計、高温計、レーザ誘起蛍光分光器、光ファイバなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0081】
移送チャンバロボット520は、任意のプロセスチャンバ510A~510F内にエンドエフェクタ525A、525Bを配置することができる。例示的な例として、
図5は、プロセスチャンバ510C内に配置されたエンドエフェクタ525Aを示す。センサ530Aおよび530Bを使用して、移送チャンバロボット520は、プロセスチャンバ510Cの読取および/または測定を行うことができる。いくつかの実施形態では、(1つまたは複数の)センサおよび/または移送チャンバロボット520は、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、システムオンチップ(SoC)、サーバコンピュータ、または他の好適なタイプのコンピューティングデバイスなど、処理デバイスを含む。処理デバイスは、センサの動作に関係するプログラミング命令を実行するように構成され得る。処理デバイスは、センサデバイスからフィードバック信号を受信し、その信号をセンサデータ(たとえば、温度、ビデオデータ、位置データなど)へと算出することができる。処理デバイスは、さらに、受信された命令に基づいてセンサに制御信号を送信することができる。いくつかの実施形態では、処理デバイスは、高速フィードバック処理のために構成され、たとえば、EPMを含むことができる。いくつかの実施形態では、処理デバイスは、インターフェース(たとえば、ユーザインターフェース)、データストアなどに、フィードバック信号および/またはセンサデータを送信するまたは送るように構成される。
【0082】
図6は、本開示の実施形態による、移送チャンバロボットリンクアセンブリ600の概略上面図である。リンクアセンブリ600は、第1のリンク610と、第2のリンク615と、センサ620とを含むことができる。センサ620は、第2のリンク615に結合され得る。センサ620は、加速度計、距離センサ、カメラ、容量性センサ、反射率計、高温計、レーザ誘起蛍光分光器、光ファイバなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。例示的な例として、第2のリンク615は、ピンを介して第1のリンク610に結合され得、これは、第2のリンク615(およびセンサ620)が円弧運動625で移動することを可能にする。第1のリンク610は、移送チャンバロボットの別のリンクを介して移送チャンバロボットに、移送チャンバロボットのエンドエフェクタになど、結合され得る。
【0083】
図7は、本開示の態様による、センサを使用して測定を行うために移送チャンバロボットを制御するための方法700のフローチャートである。方法700は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上で稼働されるものなどの)ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる、処理ロジックによって実行される。一実施形態では、方法700は、
図3のシステムコントローラ328など、コンピュータシステムによって実行され得る。他のまたは同様の実施形態では、方法700の1つまたは複数の処理は、図に示されていない1つまたは複数の他のマシンによって実行され得る。
【0084】
ブロック710において、処理ロジックは、プロセスチャンバ内に1つまたは複数のセンサを配置する。1つまたは複数のセンサは、移送チャンバロボットに結合され得る。たとえば、処理ロジックは、センサが取り付けられる移送チャンバロボットのエンドエフェクタ、センサが取り付けられる移送チャンバロボットのリンク、またはそれらの任意の組合せを配置することができる。処理ロジックは、(たとえば、ユーザインターフェースを介した)ユーザ入力に応答して、所定のコマンド(たとえば、スケジュールされたコマンド)に応答してなど、センサを配置することができる。いくつかの実施形態では、処理ロジックは、センサおよび/またはプロセスチャンバのタイプに基づいて、プロセスチャンバ内のセンサの位置に関係するデータを含んでいるデータベースまたはライブラリを使用することができる。
【0085】
ブロック720において、処理ロジックは、移送チャンバロボットの1つまたは複数のセンサからセンサデータを取得する。たとえば、1つまたは複数のセンサは、プロセスチャンバに関連する任意の部分または構成要素のスペクトルデータおよび/または非スペクトルデータをキャプチャすることができる。さらに、1つまたは複数のセンサは、プロセスチャンバ内の環境に関連するデータをキャプチャするように構成され得る。たとえば、1つまたは複数のセンサは、プロセスチャンバ内の環境の温度、圧力、ガス濃度などに関連するデータをキャプチャするように構成され得る。いくつかの実施形態では、配置されると、処理ロジックは、センサデータを収集するためにプロセスチャンバ内で(リンク、エンドエフェクタなどを移動することによって)センサを移動することができる。移動は、自動移動(たとえば、所定の移動)、または、ユーザインターフェース、コントローラ(たとえば、ジョイスティック、タッチスクリーン)などを介したユーザ入力に基づく手動移動であり得る。たとえば、センサがカメラである一実施形態では、ユーザは、ビデオおよび/またはオーディオデータを記録するために、プロセスチャンバ内の異なるロケーションにカメラを向け得る。センサデータは、ユーザインターフェース、データベース構造などに送られ得る。
【0086】
ブロック730において、処理ロジックは、プロセスチャンバからセンサを取り外す。たとえば、処理ロジックは、移送チャンバ内に、または異なるプロセスチャンバ内に、センサを配置することができる。
【0087】
図8は、本開示の態様による、機械学習モデルを使用してプロセスチャンバサブシステムの故障タイプを決定するための方法800のフローチャートである。方法800は、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、(汎用コンピュータシステムまたは専用マシン上で実行されるものなどの)ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せを含むことができる、処理ロジックによって実施される。一実施形態では、方法800は、
図1のコンピュータシステムアーキテクチャ100など、コンピュータシステムによって実行され得る。他のまたは同様の実施形態では、方法800の1つまたは複数の処理は、図に示されていない1つまたは複数の他のマシンによって実行され得る。いくつかの態様では、方法800の1つまたは複数の処理は、サーバマシン170、サーバマシン180、および/または予測サーバ112によって実行され得る。
【0088】
ブロック810において、処理ロジックは、プロセスチャンバ中で実行される処理に関連するセンサデータを取得する。いくつかの実施形態では、処理は、基板の表面上に膜の1つまたは複数の層を堆積させるためにプロセスチャンバ中で実行される堆積プロセス、基板の表面上の膜の1つまたは複数の層上で実行実施されるエッチングプロセスなどを含むことができる。処理は、レシピに従って実行され得る。センサデータは、温度(たとえば、ヒータ温度)、間隔、圧力、高周波無線周波数、静電チャックの電圧、電流、材料流、電力、電圧などのうちの1つまたは複数の値を含むことができる。センサデータは、製造装置124の設定または構成要素(たとえば、サイズ、タイプなど)などのハードウェアパラメータ、あるいは製造装置124のプロセスパラメータなど、製造パラメータに関連するか、または製造パラメータを示すことができる。センサデータは、センサ126を使用して取得され得る。
【0089】
ブロック812において、処理ロジックは、取得されたセンサデータに機械学習モデル(たとえば、モデル190)を適用する。機械学習モデルは、プロセスチャンバサブシステムの予想される挙動に関連する1つまたは複数の値を生成するために使用され得る。たとえば、機械学習モデルは、訓練セットTを使用してプロセスチャンバサブシステムの予測挙動を生成するためのアルゴリズムを使用することができる。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、プロセスチャンバのサブシステムの履歴センサデータと、処理を実行するために使用されるレシピに関連するタスクデータとを使用して訓練される。
【0090】
ブロック814において、処理ロジックは、センサデータに基づいて機械学習モデルを介して出力を生成する。いくつかの実施形態では、出力は、パターン(たとえば、障害パターン)を示す値であり得る。特に、出力は、現在のデータがプロセスチャンバによって経験されている故障を示すかどうかの叙述的なデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、出力は、プロセスチャンバサブシステムの予想される挙動とプロセスチャンバサブシステムの実際の挙動との間の差を示す少なくとも1つの値であり得る。特に、(1つまたは複数の)値は、サブシステムに関連するセンサのセットの実際の値と、センサのセットの予想される値との間の差を示すことができる。故障は、メカニズムの故障、高または低圧力、高または低ガス流、高または低温度などを含むことができる。
【0091】
ブロック816において、処理ロジックは、プロセスチャンバサブシステムが故障を経験しているかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、故障は、メカニズムの故障、高または低圧力、高または低ガス流、高または低温度、腐食、浸食、劣化などを含むことができる。いくつかの実施形態では、処理ロジックは、出力を所定のしきい値と比較することによって、プロセスチャンバサブシステムが故障を経験しているかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、処理ロジックは、出力が、予想される挙動に一致することができないと決定することによって、プロセスチャンバサブシステムが故障を経験しているかどうかを決定することができる。処理ロジックが、プロセスチャンバサブシステムが故障を経験していない(たとえば、出力の値が、所定のしきい値を超えない)と決定したことに応答して、処理ロジックは、ブロック810に進むことができる。処理ロジックが、プロセスチャンバサブシステムが故障を経験している(たとえば、出力の値が、所定のしきい値を超える)と決定したことに応答して、処理ロジックは、ブロック818に進むことができる。
【0092】
ブロック818において、処理ロジックは、出力に基づいて故障のタイプを識別することができる。いくつかの実施形態では、処理ロジックは、障害パターンを、(1つまたは複数の)製造データグラフおよび/または知られている障害パターンのライブラリと比較して、知られている障害パターンまたは(1つまたは複数の)製造データグラフと比較したときの障害パターンの類似度に基づいて故障のタイプを決定することができる。いくつかの実施形態では、障害のタイプは、自然言語処理を使用して製造データグラフから抽出され、次いで、対応する障害パターンに関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、故障のタイプは、ユーザインターフェース上に(ユーザに対して)表示され得る。
【0093】
ブロック820において、処理ロジックは、識別された故障に基づいて、是正アクションを実施(または提案)することができる。いくつかの実施形態では、是正アクションは、障害ライブラリから取得されたデータに基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、是正アクションは、決定された問題の、クライアントデバイス120に対するアラートまたは指示を生成することを含むことができる。いくつかの実施形態では、是正アクションは、処理ロジックが、障害または故障のタイプ、障害または故障の原因、および/あるいは推奨される是正アクションを示すことを含むことができる。いくつかの実施形態では、是正アクションは、処理ロジックが、膜のための所望の特性に基づいて、堆積プロセスレシピの1つまたは複数のパラメータ(たとえば、プロセスチャンバのための温度設定、プロセスチャンバのための圧力設定、基板表面上に堆積された膜中に含まれる材料のための前駆体のための流量設定など)を調整することを含むことができる。いくつかの実施形態では、堆積プロセスレシピは、堆積プロセスの前に、その間に(たとえば、リアルタイムで)またはその後に、調整され得る。
【0094】
図9は、いくつかの実施形態による、コンピュータシステム900を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム900は、(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットなど、ネットワークを介して)他のコンピュータシステムに接続され得る。コンピュータシステム900は、クライアントサーバ環境内のサーバコンピュータまたはクライアントコンピュータの資格で動作するか、あるいは、ピアツーピアまたは分散型ネットワーク環境内のピアコンピュータとして動作し得る。コンピュータシステム900は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、セルラー電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのデバイスによってとられるべきアクションを指定する命令のセット(連続したまたはそれ以外)を実行することが可能な任意のデバイスによって提供され得る。さらに、「コンピュータ」という用語は、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実行するために命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは一緒に実行する、コンピュータの任意の集合を含むものとする。
【0095】
さらなる態様では、コンピュータシステム900は、バス908を介して互いと通信し得る、処理デバイス902と、揮発性メモリ904(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM))と、不揮発性メモリ906(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)または電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM))と、データストレージデバイス918とを含み得る。
【0096】
処理デバイス902は、(たとえば、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、命令セットの他のタイプを実行するマイクロプロセッサ、または命令セットのタイプの組合せを実行するマイクロプロセッサなどの)汎用プロセッサ、または(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはネットワークプロセッサなどの)専用プロセッサなど、1つまたは複数のプロセッサによって提供され得る。
【0097】
コンピュータシステム900は、(たとえば、ネットワーク974に結合された)ネットワークインターフェースデバイス922をさらに含み得る。コンピュータシステム900はまた、ビデオディスプレイユニット910(たとえば、LCD)と、英数字入力デバイス912(たとえば、キーボード)と、カーソル制御デバイス914(たとえば、マウス)と、信号生成デバイス920とを含み得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、データストレージデバイス916は、
図1の構成要素(たとえば、是正アクション構成要素122、予測構成要素114など)をエンコードする、および本明細書で説明される方法を実行するための、命令を含む、本明細書で説明される方法または機能のうちのいずれか1つまたは複数をエンコードする命令926を記憶し得る、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体924を含み得る。
【0099】
命令926はまた、コンピュータシステム900によるその実行中に、完全にまたは部分的に、揮発性メモリ904内におよび/または処理デバイス902内に存在し得、したがって、揮発性メモリ904と処理デバイス902とはまた、機械可読ストレージ媒体を構成し得る。
【0100】
コンピュータ可読ストレージ媒体924は、例示的な例において単一の媒体として示されているが、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、実行可能な命令の1つまたは複数のセットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中型または分散型データベース、ならびに/あるいは関連するキャッシュおよびサーバ)を含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、コンピュータが実行するための命令のセットを記憶またはエンコードすることが可能であり、コンピュータが、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施することを引き起こす、任意の有形媒体をも含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、限定はしないが、ソリッドステートメモリと、光媒体と、磁気媒体とを含むものとする。
【0101】
本明細書で説明される方法、構成要素、および機能は、個別ハードウェア構成要素によって実行され得るか、あるいは、ASIC、FPGA、DSPまたは同様のデバイスなど、他のハードウェア構成要素の機能に統合され得る。さらに、方法、構成要素、および機能は、ハードウェアデバイス内のファームウェアモジュールまたは機能回路によって実行され得る。さらに、方法、構成要素、および機能は、ハードウェアデバイスとコンピュータプログラム構成要素との任意の組合せで実行されるか、またはコンピュータプログラムで実行され得る。
【0102】
別段に明記されていない限り、「受信すること」、「実施すること」、「提供すること」、「取得すること」、「引き起こすこと」、「アクセスすること」、「決定すること」、「追加すること」、「使用すること」、「訓練すること」などの用語は、コンピュータシステムレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、そのデータを、コンピュータシステムメモリまたはレジスタ、あるいは他のそのような情報ストレージ、送信または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換する、コンピュータシステムによって実行または実装されるアクションおよびプロセスを指す。また、本明細書で使用される「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、異なる要素同士を区別するためのラベルとして意味され、それらの数字表示による順序の意味を有しないことがある。
【0103】
本明細書で説明される例はまた、本明細書で説明される方法を実行するための装置に関する。この装置は、本明細書で説明される方法を実行するために特別に構築され得るか、または、この装置は、コンピュータシステムに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムを含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読有形ストレージ媒体に記憶され得る。
【0104】
本明細書で説明される方法および例示的な例は、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関係しない。様々な汎用システムが、本明細書で説明される教示に従って使用され得るか、または、本明細書で説明される方法、および/あるいはそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、または操作の各々を実行するためのより特殊な装置を構築することが好都合であると判明することがある。様々なこれらのシステムのための構造の例は、上記の説明に記載される。
【0105】
上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではない。本開示は、特定の例示的な例および実施形態を参照しながら説明されたが、本開示は、説明される例および実施形態に限定されないことを認識されよう。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照しながら、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに、決定されるべきである。
【0106】
先行する説明は、本開示のいくつかの実施形態の良好な理解を提供するために、特定のシステム、構成要素、方法の例など、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細なしに本開示の少なくともいくつかの実施形態が実践され得ることは、当業者には明らかであろう。他の事例では、よく知られている構成要素または方法は、本開示を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細に説明されないか、または単純なブロック図フォーマットで提示される。したがって、記載される具体的な詳細は例にすぎない。特定の実施形態は、これらの例示的な詳細から変動し、依然として、本開示の範囲内に入ることが企図され得る。
【0107】
本明細書全体にわたる、「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、その実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、または性質が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における、「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」という句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態に言及するものとは限らない。さらに、「または(or)」という用語は、排他的な「または」ではなく、包含的な「または」を意味するものとする。「約(about)」または「約(approximately)」という用語が本明細書で使用されるとき、これは、提示された公称値が±10%以内の精度であることを意味するものとする。
【国際調査報告】