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特表2024-527675ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法
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  • 特表-ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法 図1A
  • 特表-ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法 図1B
  • 特表-ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法 図2
  • 特表-ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240719BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H01L21/02 B
H01L21/66 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570458
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 US2022037522
(87)【国際公開番号】W WO2023009350
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/226,635
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/589,516
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザック フランツ
(72)【発明者】
【氏名】スミス マーク ディー
(72)【発明者】
【氏名】グロンハイド ロエル
【テーマコード(参考)】
4M106
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106AA14
4M106CA33
4M106CA47
4M106DH05
(57)【要約】
システムは、ウェハのポストボンディングペアに対して1つまたは複数の形状測定を実行するように構成されたウェハ形状計測サブシステムを含む。システムは、ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含む。コントローラは、測定された歪みパターンのセットを受信する。コントローラは、ボンダ制御モデルを測定された歪みパターンに適用して、オーバーレイ歪みシグネチャのセットを決定する。ボンダ制御モデルは、達成可能な調整を表す直交ウェハシグネチャのセットで構成される。コントローラは、測定された歪みパターンに関連付けられたオーバーレイ歪みシグネチャのセットが、ボンダツールに1つ以上のフィードバック調整を提供する許容限度外であるかどうかを判定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
1対のプリボンディングウェハおよび対応する1対のポストボンディングウェハに対して1つ以上の形状測定を実行するように構成されたウェハ形状計測サブシステムと、
前記ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、メモリに記憶されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは、前記1つ以上のプロセッサに、
測定されたボンディング歪みのセットを受信するステップと、
ボンダ制御モデルを測定された前記ボンディング歪みに適用するステップであり、前記ボンダ制御モデルは、ボンダツールの調整のセットを、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットに関連付ける、ステップと、
測定された前記ボンディング歪みに関連付けられた前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかを判定するステップと、
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外にあるとき、1つ以上のボンダツール調整器を調整するために、1つ以上のフィードバック調整を前記ボンダツールに提供するステップ、
を行わせるように構成される、コントローラと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記ボンダ制御モデルを生成するステップ
をさらに行うように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ボンダ制御モデルを生成するステップは、
歪みパターンのセットを生成するために、前記1つ以上のボンダツール調整器の異なる設定を有するウェハ対をボンディングするステップと、
前記ウェハ形状計測サブシステムを使用して、前記歪みパターンのセットから歪みパターンを測定するステップと、
前記歪みパターンの差としてアクチュエータ誘起変化を抽出するステップと、
アクチュエータによって誘起された変化を分析することによって直交ウェハシグネチャのセットを生成するステップ、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるときに1つ以上のフィードバック調整を提供するステップは、
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるとき、前記1つ以上のボンダツール調整器に1つ以上のフィードバック調整を提供するステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のボンダツール調整器は、前記ボンダツール上の1つ以上のアクチュエータに通信可能に結合されることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムおよび第2の干渉計サブシステムを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
システムであって、
ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラであって、前記コントローラは、メモリに記憶されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは、前記1つ以上のプロセッサに、
測定された歪みパターンのセットを受信するステップと、
測定された前記歪みパターンのセットにボンダ制御モデルを適用するステップであり、前記ボンダ制御モデルは、ボンダツールの調整のセットを、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットに関連付ける、ステップと、
測定された前記歪みパターンのセットに関連付けられたオーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかを判定するステップと、
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外にあるとき、前記ボンダツールの1つ以上の調整器を調整するために、1つ以上のフィードバック調整を前記ボンダツールに提供するステップ、
を行わせるように構成される、コントローラと、
を備えるシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記ボンダ制御モデルを生成するステップ
をさらに行わせるように構成されることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ボンダ制御モデルを生成するステップは、
前記歪みパターンのセットを生成するために、前記1つ以上の調整器の異なる設定を有するウェハ対をボンディングするステップと、
前記ウェハ形状計測サブシステムを使用して、前記歪みパターンのセットから歪みパターンを測定するステップと、
前記歪みパターンの差としてアクチュエータ誘起変化を抽出するステップと、
アクチュエータによって誘起された変化を分析することによって直交ウェハシグネチャのセットを生成するステップ、
を含むことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるときに前記1つ以上のフィードバック調整を提供するステップは、
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるとき、前記1つ以上のボンダツール調整器に前記1つ以上のフィードバック調整を提供するステップ
を含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のボンダツール調整器は、前記ボンダツール上の1つ以上のアクチュエータに通信可能に結合されることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムおよび第2の干渉計サブシステムを含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
方法であって、
測定された歪みパターンのセットを受信するステップと、
ボンダ制御モデルを前記測定された歪みパターンに適用して、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットを決定するステップであり、前記ボンダ制御モデルは、ボンダツールの調整のセットを、前記ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットに関連付ける、ステップと
前記ボンダツールの調整に関連する前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかを判定するステップと、
前記オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外にあるとき、前記ボンダツールの1つ以上の調整器を調整するために、1つ以上のフィードバック調整を前記ボンダツールに提供するステップ
を備える方法。
【請求項14】
前記ボンダ制御モデルの生成ステップ、
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ボンダ制御モデルを生成するステップは、
前記歪みパターンのセットを生成するために、前記1つ以上の調整器の異なる設定を有するウェハ対をボンディングするステップと、
前記ウェハ形状計測サブシステムを使用して、前記歪みパターンのセットから歪みパターンを測定するステップと、
前記歪みパターンの差としてアクチュエータ誘起変化を抽出するステップと、
アクチュエータによって誘起された変化を分析することによって直交ウェハシグネチャのセットを生成するステップ、
を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
既知の調整器設定でウェハ対をボンディングすることによって調整器制御グループを生成するステップ、
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記アクチュエータによって誘起される変化を分析することによって前記直交ウェハシグネチャのセットを生成するステップは、主成分分析によって達成されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記ウェハシグネチャは、前記1つ以上のボンダツール調整器にマッピングできることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上のボンダツール調整器は手動で制御されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記1つ以上のボンダツール調整器は、コンピュータシステムを介して制御されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記歪みパターンの差としてアクチュエータ誘起変化を抽出するステップは、
前記アクチュエータ誘起変化を調整器制御グループと比較するステップ、
を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ウェハ形状計測の分野に関し、より詳細には、ボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンをモデル化および最小化するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の参照 本出願は、米国仮出願63/226,635号(2021年7月28日)の米国特許法119条(e)の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
ボンディングされたウェハ対の製造に使用されるボンディングツールは、様々なボンディングされたウェハのフィーチャ間のオーバーレイに歪みをもたらすことが長い間知られている。オーバーレイにおけるこれらの歪みは、長期使用による信頼性の懸念、または極端な場合には電気的導通の欠如につながり得る。したがって、オーバーレイにおける歪みを最小限に抑えるための補正を提供するボンディングツールの能力が必要である。
【0004】
オーバーレイの歪みを最小限に抑えるためにボンディングツールを制御する従来の方法は、ボンディングツールを調整するための新しい技術が開発されているので、急速に古くなっている。ボンディングツールを調整するために使用されるモデルは、歪みを防止するためにボンディングツールを調整することができる新しい方法をもはや考慮することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0120216号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、上記で特定された以前のアプローチの欠点を解決するシステムおよび方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態によるシステムが開示される。一実施形態では、システムは、2つのプリボンディング(接合前)ウェハおよび対応するポストボンディング(接合後)対のウェハ上で1つ以上の形状測定を実行するように構成されたウェハ形状計測サブシステムを含む。別の実施形態では、システムは、ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含み、コントローラは、メモリに記憶されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。別の実施形態では、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサに以下を行わせるように構成される。測定されたボンディング歪みのセットを受信するステップと、ボンダ制御モデルを、測定されたボンディング歪みのセットに適用するステップであり、ボンダ制御モデルは、ボンダツールの調整のセットを、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットに関連付ける、ステップと、測定されたボンディング歪みに関連付けられたオーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかを判定するステップと、オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外にあるとき、1つ以上のボンダツール調整器を調整するために、1つ以上のフィードバック調整をボンダツールに提供するステップである。
【0008】
本開示の1つ以上の実施形態による方法が開示される。一実施形態では、ボンダを較正する目的で、方法は、既知のボンダ調整のセットを有するウェハのセットを実行することを含むことができる。プリボンディングおよびポストボンディングのウェハ形状の測定を通じて、結果として生じる歪みを抽出する。得られた歪みパターンを数値ベクトルパターンとして記憶するか、またはベクトルマップの分析記述を通じて記述する。この分析記述は、記述子としてウェハ位置を使用することができる。それはまた、既存のパターンの相対的修正の形態でアクチュエータによって誘起される歪みを記述し得る。別の実施形態では、本方法は、ボンダ制御モデルを提案されたボンダツール調整に適用して、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットを決定することを含むことができる。ボンダ制御モデルは、ボンダツールの調整のセットを、ボンディングウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットに関連付ける、ウェハシグネチャの直交セットである。
【0009】
別の実施形態では、本方法は、提案されたボンダツール調整に関連するオーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかを判定することを含み得る。別の実施形態では、方法は、オーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるときにボンダツールの1つ以上の調整器を調整するために、ボンダツールにフィードバック調整を提供することを含むことができる。
【0010】
前述の概要および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、全般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の多数の利点は、添付の図面を参照することによって当業者によってよりよく理解され得る。
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、ボンディングツールのフィードバック制御を示すウェハ形状計測システムの簡略化されたブロック図を示す。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、第1のウェハ、第2のウェハ、およびポストボンディング対のウェハ上でウェハ形状測定を実行するウェハ形状計測システムの概念図を示す。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、ボンダ制御モデルを生成する方法を示す流れ図を示す。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、ボンディングツールにフィードバックを報告するためにボンダ制御モデルを利用する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、特定の実施形態およびその特定の特徴に関して具体的に示され、説明されてきた。本明細書に記載される実施形態は、限定的ではなく例示的であると解釈される。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更および修正が行われ得ることが、当業者に容易に明白となるはずである。ここで、添付の図面に示される開示された主題を詳細に参照する。
【0013】
概して図1図3を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、ウェハボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンを軽減するためのシステムおよび方法が記載されている。
【0014】
本開示の実施形態は、一対のウェハをボンディングする間にボンディングツールによって誘起されるオーバーレイ歪みパターンをモデル化するためのシステムおよび方法を対象とする。本開示の実施形態は、ポストボンディング歪みパターンが許容可能な許容レベル内にあるかどうかを決定するためにボンド制御モデルを実装することができる。例えば、本開示の実施形態は、ポストボンディング発生歪みパターンを最小限に抑えるためにボンダ制御モデルを実装することができる。本開示の実施形態は、1つ以上のアルゴリズムを使用して、ボンディングされたウェハ対からのオーバーレイ歪みパターンを分析することによって、ボンダ制御モデルを生成することができる。本開示の追加の実施形態は、歪みパターンの所与のセットが許容可能な許容範囲内にない場合、ボンディングツールにフィードバックを提供することができる。ボンディングツールへのフィードバックは、ボンディングツール上の1つ以上の調整器への1つ以上の調整の形態であってもよい。
【0015】
本開示の実施形態は、ウェハ対ウェハボンディングプロセス(例えば、ハイブリッドまたは融合ボンディング)の後に、2つのウェハ上で厳しいオーバーレイ要件を達成するように実装され得る。例えば、本開示の実施形態は、以下に含まれるウェハ対ウェハボンディングプロセスにおけるオーバーレイを最小化/軽減するために利用され得る:画像センサの製造(例えば、バックライト画像センサ技術);デバイスウェハとメモリウェハとが接合される3D NAND技術;そして、論理デバイスにおける裏面電力レールプロセスでは、デバイスウェハがキャリアウェハにボンディングされる。これらの全ての例において、厳しいオーバーレイ公差要件が存在する。画像センサおよび3D NAND技術では、オーバーレイ要件は、直接的な電気的接続のために、一方のウェハ上のCuパッドと他方のウェハ上のCuパッドとの間の信頼性の高い接続を確実にするために実装される。裏面パワーレール技術の場合、低いウェハ歪みを達成して、その後のシリコン貫通ビアのリソグラフィ露光が、スキャナの典型的な補正能力(例えば、視野当たりの補正(CPE)補正である)を前提として要求されるオーバーレイ公差を達成できることを保証することが望ましい。
【0016】
ボンディングツールによって制御される歪みをモデル化および最小化するためのプロセスは、限定されないが、以下を含み得る:i)測定された歪みパターンのセットを受信するステップと、ii)測定された歪みパターンにボンダ制御モデルを適用するステップと、iii)ボンディングツール調整が許容可能な許容範囲内にあるかどうかを判定するステップと、iv)許容可能な許容範囲内でない場合、ボンディングツールにフィードバック調整を提供するステップである。フィードバック調整の場合、調整は、後続のウェハのためのボンダ設定を最適化するために使用され得る。
【0017】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態による、ボンディングツールのフィードバック制御を示すウェハ形状計測システムの簡略ブロック図を示す。
【0018】
実施形態では、システム100は、ウェハ形状計測サブシステム102を含む。システム100はまた、ウェハ形状計測サブシステム102の検出器出力に通信可能に結合されたコントローラ104を含むことができる。コントローラ104は、1つ以上のプロセッサ106とメモリ108とを含み得る。コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、メモリ108に記憶されたプログラム命令のセットを実行するように構成され得る。プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ106に本開示の様々なステップおよびプロセスを実行させるように構成され得る。
【0019】
ウェハ形状計測サブシステム102は、1つ以上のウェハから1つ以上の形状パラメータを取得することができる、当技術分野で知られている任意のウェハ計測ツールまたはシステムを含むことができる。実施形態では、ウェハ形状計測サブシステム102は、1つ以上のウェハ上で1つ以上の計測および/または特性評価プロセスを実行するように構成された干渉計サブシステムを含む。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102は、ウェハの両側で測定を実行するように構成されたデュアル干渉計システム(例えば、デュアルフィゾー干渉計)を含むことができる。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102は、ウェハの第1の表面上で1つ以上の測定を実行するために第1の照明ビーム101aを生成するように構成された第1の干渉計サブシステム105aと、第1の表面の反対側のウェハの第2の表面上で1つ以上の測定を実行するために第2の照明ビーム101bを生成するように構成された第2の干渉計サブシステム105bとを含むことができる。ウェハ形状計測サブシステム102は、KLA INCによって製造されたPWGツールなどのパターン化ウェハ形状(PWG)ツールを含むことができる。ウェハ特性評価のための干渉法の使用は、2013年1月15日に出願された米国特許6,847,458号(2003年3月20日);米国特許8,949,057号(2011年10月27日);及び米国特許9,121,684号に概して記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0020】
ウェハ形状計測サブシステム102の追加または代替の実施形態は、米国特許出願17/161,369号(2021年1月28日)において詳細に説明されることに留意されたい。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0021】
本開示の範囲は、PWG実装のデュアル干渉計システムに限定されず、限定されないが、片面干渉計システムを含む、当技術分野で公知の任意のウェハ形状計測サブシステムまたはツールを包含するように拡張され得ることにさらに留意されたい。
【0022】
実施形態では、図1Bに示されるように、ウェハ形状計測サブシステム102は、(1)プリボンディングする第1のウェハ上で形状測定(2)プリボンディングの第2のウェハ上での形状測定(3)ポストボンディングのウェハ対の形状測定、を実行することができる。第1および第2のウェハの形状の不整合ならびにポストボンディングされた対に対するボンダおよびボンディングプロセスの効果に基づいて、ポストボンディングされたウェハの対の形状を予測するために、プリボンディングされた第1および第2のウェハに対する測定値が使用され得ることに留意されたい。
【0023】
実施形態では、ウェハ形状計測サブシステム102は、第1のウェハ110上で第1の形状測定を実行し、次いで、データ信号103aを介して形状測定データをコントローラ104に送信することができる。ウェハ形状計測サブシステム102は、第2のウェハ110上で第2の形状測定を実行し、次いで、データ信号103bを介して形状測定データをコントローラ104に送信することができる。次いで、第1のウェハ110および第2のウェハ110は、ボンディングツール112を介してボンディングプロセスを受けて、ポストボンディングウェハ対110を形成することができる。ウェハ形状計測サブシステム102は、ポストボンディングウェハ対110に対して第3の形状測定を実行し、次いで、データ信号103cを介して形状測定データをコントローラ104に送信することができる。
【0024】
実施形態では、ボンディングツール112は、1つ以上の調整器114を含むことができ、1つ以上の調整器114は、ボンディングツール112上の1つ以上のアクチュエータに対応する。例えば、ボンディングツール112は、3つの調整器114a、114b、および114cを含むことができ、その各々は単一のアクチュエータに対応する。実施形態では、調整器114は、自動的に変更されてもよく、手動で変更されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のアクチュエータは、ボンディングプロセス中にウェハのうちの1つの温度を他のウェハに対して調整するための制御されたヒータとすることができる。例えば、一方のウェハは、他方のウェハに対してより大きい熱膨張を経験し、歪みパターンを生成する。同様に、チャックの1つの制御された弓形の変形は、歪みパターンをもたらす。結果として生じる歪みパターンは、ウェハ座標の線形関数を使用してベクトルマップを記述する標準モデルを使用してモデル化することができる。別の例では、歪みパターンは、ピンを介してウェハを接触させて押すことによってボンディングプロセスが開始されるときに生成される。結果として生じる歪みパターンは、ウェハ間のギャップ、ピンに加えられる圧力、およびウェハが保持される距離に依存する歪みパターンである。この場合、調整を生成するために新しいモデリングパターンを適用する必要がある。
【0025】
実施形態では、コントローラ104は、オーバーレイ歪みパターンのボンダ制御モデルを生成することができる。例えば、コントローラ104は、ウェハ形状計測サブシステムからオーバーレイ歪みパターンのセットを決定し、アクチュエータを用いて行われた調整に相関するオーバーレイ歪みパターンの差を抽出することができる。アクチュエータを用いて行われる調整(すなわち、シグネチャ)と相関するオーバーレイ歪みパターンの差異を分析して、ボンディングツール112上の調整器114に間接的または直接的にマッピングすることができる直交ウェハシグネチャのセットを生成することができる。
【0026】
実施形態では、直交ウェハシグネチャのセットは、1つ以上のアルゴリズムを使用して生成されてもよい。追加の実施形態では、直交ウェハシグネチャのセットは、ボンディングツール112上の1つ以上の調整器114にマッピングすることができる。例えば、調整器によって誘起された変化は、ウェハシグネチャの直交セットを生成するために主成分分析(PCA)を使用して分析することができ、PCAの出力は歪みシグネチャの新しいセットである。歪みシグネチャのセットは、観察された変動を捕捉し、直交シグネチャのセットを表すことができ、シグネチャは、ボンディングツール調整を表す。さらなる実施形態では、ボンディングツール調整は、仮想アクチュエータにマッピングすることができる。仮想アクチュエータ調整を実際のアクチュエータ調整に変換するために、追加のステップが必要とされ得る。
【0027】
以下の例は、直交ウェハシグネチャのセットを生成するための1つ以上のアルゴリズムの使用を実証するものである。例えば、多数のウェハボンディング実験が実行され、各実行は、ボンダアクチュエータの特定の設定を表す。結果として生じる歪みパターンは、プリボンディングウェハおよびポストボンディングウェハ上のウェハ形状測定を使用して測定される。得られた歪みシグネチャは、個々の観察として収集され、主成分分析(PCA)を使用して分析される。PCAの出力は、最適な歪みシグネチャの新しいセットである。この例では、最適は、歪みシグネチャが観測された変動を捕捉し、同時に直交シグネチャのセットを表すという事実を指す。これらのシグネチャは、ボンダアクチュエータの組み合わせを表す。実施形態では、ボンダアクチュエータは、「仮想アクチュエータ」とすることができ、これは、もはや単一のアクチュエータの調整を表していないことを意味する;むしろ、それらは、2つ以上のボンダアクチュエータの協調調整を表す。したがって、仮想アクチュエータ設定を実際のアクチュエータ調整に変換するために追加のステップが必要とされる。
【0028】
本開示の利点は、ボンディングツール112上の調整器114に間接的または直接的にマッピングすることができる直交ウェハシグネチャのセットの生成を含む。ウェハシグネチャの直交セットは、ボンダツール調整の固有のセットを生成する。これは、複数の連続したロットから生成された結果を平均化して新しい調整を予測する高度なプロセス制御に有利であることが判明している。
【0029】
実施形態では、コントローラ104は、1つ以上のボンディングツール112上の1つ以上の調整器114に1つ以上の制御信号113を提供することができる。たとえば、コントローラ104は、1つ以上の調整器114に対応する1つ以上のフィードフォワードおよび/またはフィードバック制御信号を生成することができる。実施形態では、コントローラ104は、生成されたボンダ制御モデルを測定された歪みパターンに適用し、ボンディングされたウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのタイプおよび大きさを抽出し得る。次いで、コントローラ104は、決定されたシグネチャのタイプおよびそれらの大きさに基づいて、ボンディングツール調整のセットを決定することができる。例えば、コントローラ104は、決定されたシグネチャのタイプおよびそれらの大きさに基づいて、アクチュエータ条件の新しいセットを決定してもよい。これらの設定は、ボンダ(リワークの場合)に直接転送されるか、またはAPCシステムに転送されてもよく、そこで補正が記憶され、潜在的に他の結果と組み合わされて、次のロットのためのアクチュエータ設定を決定する。コントローラはまた、提案されたボンダツール調整のセットが許容可能なオーバーレイ歪み許容限度内にあるかどうかを決定することができる。コントローラ104は、ボンダ制御モデルを提案されたボンダツール調整のセットに適用することから決定されたオーバーレイ歪みシグネチャが許容可能なオーバーレイ歪み許容限度内にない場合に、1つ以上の調整器114を調整するために、1つ以上のフィードバック調整をボンディングツール112に提供することができる。さらなる実施形態では、コントローラ104は、次いで、決定されたシグネチャのタイプおよびそれらの大きさに基づいて、アクチュエータ条件の新しいセットを決定してもよい。これらの設定は、ボンダまたはAPCシステムに直接転送されてもよく、そこで補正が記憶され、潜在的に他の結果と組み合わされて、将来のウェハボンディングのためのアクチュエータ設定を決定する。
【0030】
コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、当技術分野で知られている任意のプロセッサまたは処理要素を含むことができる。本開示の目的のために、「プロセッサ」または「処理要素」という用語は、1つ以上の処理または論理要素(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP))を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。この意味で、1つ以上のプロセッサ106は、アルゴリズムおよび/または命令(たとえば、メモリに記憶されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含み得る。一実施形態では、1つ以上のプロセッサ106は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワーク接続されたコンピュータ、または本開示全体にわたって説明されるように、計測システム100とともに動作または動作するように構成されたプログラムを実行するように構成された任意の他のコンピュータシステムとして具現化され得る。さらに、システム100の異なるサブシステムは、本開示で説明するステップの少なくとも一部を実行するのに適したプロセッサまたは論理要素を含むことができる。したがって、上記の説明は、本開示の実施形態に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。さらに、本開示全体にわたって説明されるステップは、単一のコントローラによって、または代替として、複数のコントローラによって実行され得る。さらに、コントローラ104は、共通のハウジングまたは複数のハウジング内に収容された1つ以上のコントローラを含むことができる。このようにして、任意のコントローラまたはコントローラの組合せを、計測システム100への統合に適したモジュールとして別々にパッケージ化することができる。さらに、コントローラ104は、ウェハ形状計測サブシステム102から受信したデータを分析し、計測システム100内または計測システム100の外部の追加の構成要素にデータを供給することができる。
【0031】
メモリ媒体108は、関連する1つ以上のプロセッサ106によって実行可能なプログラム命令を記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、記憶媒体108は、非一時的な記憶媒体を含んでもよい。別の例として、記憶媒体108は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光メモリデバイス(たとえば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得るが、それらに限定されない。さらに、記憶媒体108は、1つ以上のプロセッサ106とともに共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに留意されたい。一実施形態では、メモリ媒体108は、1つ以上のプロセッサ106およびコントローラ104の物理的位置に対して遠隔に配置され得る。たとえば、コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(たとえば、サーバ)にアクセスすることができる。
【0032】
本明細書では、開示されるシステム100の1つ以上の構成要素は、当技術分野で知られている任意の方法でシステムの様々な他の構成要素に通信可能にボンディングされ得ることに留意されたい。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102、コントローラ104、ボンディングツール112、及びユーザインタフェースは、ワイヤライン(例えば、銅線、光ファイバケーブルなどである)又は無線接続(例えば、RFボンディング、IRボンディング、データネットワーク通信(例えば、WiFi、WiMax、3G、4G、4G LTE、5G、Bluetooth(登録商標)など))を介して互いに及び他の構成要素に通信可能にボンディングすることができる。
【0033】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、ボンダ制御モデルを生成する方法200のフローチャートを示す。本明細書では、方法200のステップは、システム100によってすべてまたは部分的に実装され得ることに留意されたい。しかしながら、方法200は、追加のまたは代替のシステムレベルの実施形態が方法200のステップのすべてまたは一部を実行し得るという点で、システム100に限定されないことがさらに認識される。
【0034】
ステップ202において、オーバーレイ歪みパターンのセットを生成するために、ボンディングアクチュエータの異なる設定を有するウェハ対のセットがボンディングされる。実施形態では、ボンディングツール112上の1つ以上の調整器114は、調整器114の制御セットならびにウェハ対110にボンディングされた第1のウェハ110および第2のウェハ110に関して調整することができる。
【0035】
ステップ204において、オーバーレイ歪みパターンは、ウェハ形状計測サブシステムを使用して測定される。実施形態では、図1Bに図示されるように、ウェハ形状計測サブシステム102は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、ならびにボンディングウェハ対110aおよび110bを測定するために使用されてもよい。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102は、ボンディングされたウェハ対110a、110bを測定し、次いで、1つ以上の測定値をコントローラ104に提供してもよい。
【0036】
ステップ206において、調整器誘起変化は、オーバーレイ歪みパターンの差として抽出される。実施形態では、オーバーレイ歪みパターンは、アクチュエータ設定の既知のセットに関連し得る。実施形態では、調整器誘起変化は、オーバーレイ歪みパターンの差を抽出するために、制御調整器位置のセットと比較され得る。例えば、図1Aに示されるように、第1の位置において調整器114aによって生成される第1のオーバーレイ歪みパターンと、第2の位置において調整器114aによって生成される第2のオーバーレイ歪みパターンとの間の差が抽出され得る。
【0037】
ステップ208において、調整器によって誘起された変化を分析することによって直交ウェハシグネチャのセットが生成される。実施形態では、直交ウェハシグネチャのセットは、種々のアルゴリズムを使用して生成されてもよい。追加の実施形態では、直交ウェハシグネチャのセットは、ボンディングツール112上の1つ以上の調整器114にマッピングすることができる。例えば、調整器によって誘起された変化は、達成可能な制御モードを表し、ボンディングツール112上の1つ以上の調整器114にマッピングするウェハシグネチャの直交セットを生成するために、PCAを使用して分析され得る。PCAの使用は、結果として生じるウェハシグネチャが構造によって直交するという点で有益であり得る。PCAの使用により、直交性を確立するためのさらなるアルゴリズムは必要ない。追加の実施形態では、非直交シグネチャは、ユニークな制御のセットが生成され得るように、最適化プロセス中に優先順位付けされ得る。
【0038】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態による、ボンディングツールにフィードバックを報告するためにボンダ制御モデルを利用するための方法300のフローチャートを示す。本明細書では、方法300のステップは、システム100によってすべてまたは部分的に実装され得ることに留意されたい。しかしながら、方法300は、追加のまたは代替のシステムレベルの実施形態が方法300のステップのすべてまたは一部を実行し得るという点で、システム100に限定されないことがさらに認識される。
【0039】
ステップ302において、提案されたボンダツール調整のセットがコントローラによって受信される。例えば、コントローラ104は、1つ以上のボンディングツール112から1組の提案されたボンダツール調整を受け取ることができ、ボンダツール調整は、1つ以上のボンディングツール112上の1つ以上の調整器114に対応する。
【0040】
ステップ304において、ボンダ制御モデルが、測定されたウェハ歪みのセットに適用されて、ボンディングされたウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットを決定する。例えば、コントローラ104は、1つ以上のボンディングツール112から受信した測定されたウェハ歪みのセットにボンダ制御モデルを適用して、ボンディングされたウェハ対の第1のウェハと第2のウェハとの間のオーバーレイ歪みシグネチャのセットを決定することができる。
【0041】
例えば、コントローラ104は、プリボンディング形状測定値を収集して記憶し、次いで、それをポストボンディング測定値の形状測定値と組み合わせて、1つ以上のボンディングツール112によって誘起されるオーバーレイ歪みを得ることができる。コントローラは、続いて、記憶された歪みシグネチャを使用し、歪みシグネチャの種類および大きさをモデル化することによって測定された歪みシグネチャを最小化し、達成され得る予測シグネチャを最小化しようとする。
【0042】
ステップ306において、提案されたボンダツール調整に関連するオーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容限度外であるかどうかが判定される。例えば、コントローラ104は、メモリ108に記憶された許容可能な公差データを参照することによって、提案されたボンダツール調整に関連するオーバーレイ歪みシグネチャのセットが許容可能な公差外であるかどうかを判定することができる。
【0043】
ステップ308において、ボンダツールの1つ以上のアクチュエータを調整するために、フィードバック調整がボンダツールに提供される。例えば、コントローラ104は、1つ以上の調整器114に対応するボンディングツール112にフィードバック調整を送信することができる。別の実施例では、補正は、高度なプロセス制御システムに送信されてもよく、制御システムは、ボンダツール調整を生成してもよい。
【0044】
当業者は、本明細書で説明される構成要素、動作、デバイス、オブジェクト、およびそれらに付随する議論が、概念的明確性のために例として使用されること、および種々の構成修正が検討されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載される特定の例および付随する議論は、それらのより一般的なクラスの代表であることが意図される。概して、任意の特定の例の使用は、そのクラスを表すことが意図され、特定の構成要素、動作、デバイス、およびオブジェクトの非包含は、限定として解釈されるべきではない。
【0045】
これらを、当業者には理解できる各種処理及び/又はシステム及び/又は他の技術を用いて行うこともできる(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)。好適な実現手段では、用いられる各種処理及び/又はシステム及び又は他の技術のコンテキストが変化する。例えば、速度および精度が最も重要であると実装者が判断した場合、実装者は、主にハードウェアおよび/またはファームウェアの実現手段を選択することができる;代替として、柔軟性が最重要である場合、実装者は、主にソフトウェア実装を選ぶことができる;または、やはり代替的に、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの何らかの組合せを選ぶことができる。したがって、本明細書で説明されるプロセスおよび/またはデバイスおよび/または他の技術が達成され得る、いくつかの可能な実現手段が存在し、利用される任意の実現手段は、それが展開される状況および実装者の具体的懸念(例えば、速度、柔軟性、または予測可能性)に依存する選択肢であり、そのいずれも変動し得るという点で他よりも本質的に優れているわけではない。
【0046】
前述の説明は、当業者が、特定の用途およびその要件の文脈において提供されるような本発明を作製および使用することを可能にするために提示される。本明細書で使用するとき、「上」、「下」、「上」、「下」、「上」、「上方」、「下方」、「下方」などの方向を示す用語は、説明の目的で相対的な位置を提供することを意図しており、絶対的な基準系を示すことを意図していない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、図示および説明した特定の実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に合致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0047】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に記載されない。
【0048】
本明細書で説明する方法のすべては、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに記憶することを含み得る。結果は、本明細書で説明される結果のいずれかを含んでもよく、当技術分野で公知の任意の様式で記憶されてもよい。メモリは、本明細書で説明される任意のメモリ、または当技術分野で知られている任意の他の好適な記憶媒体を含み得る。結果が記憶された後、結果は、メモリ内にアクセスされ、本明細書に説明される方法またはシステム実施形態のうちのいずれかによって使用され、ユーザへの表示のためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステムによって使用される等することができる。さらに、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、またはある期間にわたって記憶され得る。例えば、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は、必ずしもメモリ内に無期限に持続しなくてもよい。
【0049】
上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載される任意の他の方法の任意の他のステップを含み得ることがさらに企図される。加えて、上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載のシステムのいずれかによって実行することができる。
【0050】
本明細書で説明される主題は、場合によっては、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を図示する。そのような描写されたアーキテクチャは、単なる例示であり、実際には、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「接続」または「ボンディング」されていると見なされることができ、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「ボンディング可能」であると見なされることができる。ボンディング可能な特定の例は、物理的にボンディング可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素及び/又は無線で相互作用可能及び/又は無線で相互作用する構成要素及び/又は論理的に相互作用及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
【0051】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。一般に、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)で使用される用語は一般に「オープン」用語(例えば、「含む(including)」という用語は、「含む(including)がこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「少なくとも有する(having)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含む(includes)がこれに限定されない」と解釈されるべきである等である)として意図されることが当業者には理解されよう。導入される請求項の記載の具体的な数が意図される場合、そのような意図は、その請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つ以上の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含むことができる。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同じ請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入句および「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)などの不定冠詞を含む場合でも、同じことが、請求項の記載を紹介するために使用される明確な記事の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載の具体的な数が明示的に列挙されている場合でも、そのような記載は、典型的には少なくとも列挙された数(例えば、他の修飾因子を伴わない「2つの列挙」の裸の列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)を意味すると解釈されるべきであることを、当業者は認識されよう。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、説明、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、その用語の一方(one of the terms)、その用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0052】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されるであろうと考えられ、開示される主題から逸脱することなく、またはその物質的利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および配置において種々の変更が行われ得ることが明白となるであろう。説明される形態は単なる説明であり、そのような変更を包含し、含むことが以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
図1A
図1B
図2
図3
【国際調査報告】