(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】プラズマプロセスの監視および制御
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240719BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20240719BHJP
H05H 1/46 20060101ALN20240719BHJP
【FI】
H01L21/302 103
H01L21/205
H05H1/46 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503525
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 US2022037699
(87)【国際公開番号】W WO2023003945
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド・ゴードン・アレックス
(72)【発明者】
【氏名】プゼンコヴィラカム・ラジェシュ
(72)【発明者】
【氏名】スクローダー・トッド
(72)【発明者】
【氏名】スー・チン-ジュイ
(72)【発明者】
【氏名】ウダャバラ・セイガー・バラガンガダラ
(72)【発明者】
【氏名】レディ・カプ・シリシュ
(72)【発明者】
【氏名】崎山 幸紀
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084CC12
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(57)【要約】
【解決手段】装置は、処理領域を含む真空室と、RF発生器と、センサと、コントローラとを備える。真空室は、基板のプラズマプロセスのためのプロセスガスを受け入れるように構成されている。RF発生器は、RF信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に提供して、プラズマプロセス用のプラズマを生成する。センサは、RF信号の少なくとも1つの信号特性を感知するように構成されている。コントローラは、プラズマプロセス中に複数の信号をセンサから取り出すように構成されている。複数の信号は、対応する複数の時間インスタンスでRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す。コントローラは、センサからの複数の信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定する。コントローラは、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
処理領域を含む真空室であって、基板のプラズマプロセスのためのプロセスガスを受け入れるように構成されている真空室と、
高周波(RF)発生器であって、RF信号を前記真空室の第1の電極と第2の電極との間に提供して前記プラズマプロセス用のプラズマを生成し、前記プラズマは、前記プロセスガスを用いて前記処理領域内で生成される、RF発生器と、
前記RF発生器に接続されたセンサであって、前記RF信号の少なくとも1つの信号特性を感知するように構成されているセンサと、
前記センサに接続されたコントローラであって、
前記プラズマプロセス中に前記センサから複数の信号を取り出し、前記複数の信号は、対応する複数の時間インスタンスで前記RF信号の前記少なくとも1つの信号特性を示し、
前記複数の信号に基づいて複数の微分信号を生成し、
前記複数の微分信号に基づいて前記プラズマプロセスのエンドポイントを決定するように構成されている、コントローラと、
を備える、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記プラズマプロセスは堆積プロセスであり、前記コントローラは、さらに、前記複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出するように構成され、前記正ピーク微分信号は、前記基板の構造化上面が前記堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
前記コントローラは、さらに、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記堆積プロセスの前記エンドポイントを決定するように構成されている、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、
前記堆積プロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスである、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置であって、
前記所定の閾値持続時間は、前記炭素プラグの所定の深さに対応する、装置。
【請求項6】
請求項2に記載の装置であって、
前記コントローラは、さらに、
前記正ピーク微分信号に関連するピーク幅を決定し、
前記ピーク幅に基づいて、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスで前記基板の不均一性推定値を決定し、
前記不均一性推定値に基づいて、前記プラズマプロセス中に前記プロセスガスの流量を調節する
ように構成されている、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
前記プラズマプロセスはエッチングプロセスであり、前記コントローラは、さらに、前記複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出するように構成され、前記負ピーク微分信号は、前記基板の平坦上面が前記エッチングプロセス中にクリアされたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、
前記コントローラは、さらに、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記エッチングプロセスの前記エンドポイントを決定するように構成され、前記エッチングプロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスである、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
前記プラズマプロセスは、堆積プロセスに続くエッチングプロセスを含む多工程プロセスであり、前記コントローラは、さらに、
前記堆積プロセス中に、前記複数の微分信号から第1の正ピーク微分信号を検出し、前記正ピーク微分信号は、前記基板の構造化上面が充填されたときの前記複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに対応し、
前記複数の時間インスタンスの前記第1の時間インスタンスに基づいて前記堆積プロセスの第1のエンドポイントを決定する
ように構成されている、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記コントローラは、さらに、
前記エッチングプロセス中に、前記複数の微分信号から第2の正ピーク微分信号を検出し、前記第2の正ピーク微分信号は、前記基板の平坦上面がクリアされたときの前記複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに対応し、
前記複数の時間インスタンスの前記第2の時間インスタンスに基づいて前記エッチングプロセスの第2のエンドポイントを決定する
ように構成されている、装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置であって、
前記センサは電圧電流センサであり、前記RF信号の前記少なくとも1つの信号特性は、
前記RF信号に関連する電圧、および
前記RF信号に関連するインピーダンス
の少なくともいずれかを含む、装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1の電極は前記真空室の上部電極であり、前記第2の電極はその下部電極であり、前記コントローラは、さらに、前記エンドポイントに基づいて前記プラズマプロセスを終了するように構成されている、装置。
【請求項13】
プラズマプロセスを用いて基板を処理するための方法であって、
高周波(RF)信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加して前記プラズマプロセス用のプラズマを生成する工程と、
前記プラズマプロセス中に、対応する複数の時間インスタンスで前記RF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数のセンサ信号を受信する工程と、
前記複数のセンサ信号に基づいて前記プラズマプロセスのエンドポイントを決定する工程と、
前記エンドポイントに基づいて前記プラズマプロセスを終了する工程と、
を含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、さらに、
前記複数のセンサ信号に基づいて複数の微分信号を生成する工程と、
前記複数の微分信号に基づいて前記エンドポイントを決定する工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記プラズマプロセスは堆積プロセスであり、前記方法は、さらに、前記複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出する工程であって、前記正ピーク微分信号は、前記基板の構造化上面が前記堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、工程を含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、さらに、
前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記堆積プロセスの前記エンドポイントを決定する工程を含み、前記堆積プロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスである、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記所定の閾値持続時間は、前記炭素プラグの所定の深さに対応する、方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法であって、さらに、
前記正ピーク微分信号に関連するピーク幅を決定する工程と、
前記ピーク幅に基づいて、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスで前記基板の不均一性推定値を決定する工程と、
前記不均一性推定値に基づいて、前記プラズマプロセス中に前記プラズマを生成するために用いられるプロセスガスの流量を調節する工程と、
を含む、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法であって、
前記プラズマプロセスはエッチングプロセスであり、前記方法は、さらに、前記複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出する工程を含み、前記負ピーク微分信号は、前記基板の平坦上面が前記エッチングプロセス中にクリアされたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、さらに、
前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記エッチングプロセスの前記エンドポイントを決定する工程を含み、前記エッチングプロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスである、方法。
【請求項21】
請求項14に記載の方法であって、
前記プラズマプロセスは、堆積プロセスに続くエッチングプロセスを含む多工程プロセスであり、前記方法は、さらに、
前記堆積プロセス中に、前記複数の微分信号から第1の正ピーク微分信号を検出する工程であって、前記正ピーク微分信号は、前記基板の構造化上面が充填されたときの前記複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに対応する、工程と、
前記複数の時間インスタンスの前記第1の時間インスタンスに基づいて前記堆積プロセスの第1のエンドポイントを決定する工程と、
を含む、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、さらに、
前記エッチングプロセス中に前記複数の微分信号から第2の正ピーク微分信号を検出する工程であって、前記第2の正ピーク微分信号は、前記基板の平坦上面がクリアされたときの前記複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに対応する、工程と、
前記複数の時間インスタンスの前記第2の時間インスタンスに基づいて前記エッチングプロセスの第2のエンドポイントを決定する工程と、
を含む、方法。
【請求項23】
機械可読記憶媒体であって、機械によって実行されるときに、基板を処理するための動作を前記機械に実施させる命令を含み、前記動作は、
高周波(RF)信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加してプラズマプロセス用のプラズマを生成する動作と、
前記プラズマプロセス中に、対応する複数の時間インスタンスで前記RF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数のセンサ信号を受信する動作と、
前記複数のセンサ信号に基づいて複数の微分信号を生成する動作と、
前記複数の微分信号に基づいて前記プラズマプロセスのエンドポイントを決定する動作と、
前記エンドポイントに基づいて前記プラズマプロセスを終了する動作と、
を含む、機械可読記憶媒体。
【請求項24】
請求項23に記載の機械可読記憶媒体であって、
前記プラズマプロセスは堆積プロセスであり、前記動作は、さらに、前記複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出する動作を含み、前記正ピーク微分信号は、前記基板の構造化上面が前記堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、機械可読記憶媒体。
【請求項25】
請求項24に記載の機械可読記憶媒体であって、
前記動作は、さらに、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記堆積プロセスの前記エンドポイントを決定する動作を含み、前記堆積プロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスであり、前記所定の閾値持続時間は、前記炭素プラグの所定の深さに対応する、機械可読記憶媒体。
【請求項26】
請求項23に記載の機械可読記憶媒体であって、
前記プラズマプロセスはエッチングプロセスであり、前記動作は、さらに、前記複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出する動作を含み、前記負ピーク微分信号は、前記基板の平坦上面が前記エッチングプロセス中にクリアされたときの前記複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、機械可読記憶媒体。
【請求項27】
請求項26に記載の機械可読記憶媒体であって、
前記動作は、さらに、前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスに基づいて前記エッチングプロセスの前記エンドポイントを決定する動作を含み、前記エッチングプロセスの前記エンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された前記複数の時間インスタンスの前記時間インスタンスである、機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本願は、その全てが本明細書において参照により援用される、2021年7月22日出願の米国特許出願第63/224,824号に対する優先権の利益を主張する。
【0002】
本明細書に開示の本題は、一般に、容量結合プラズマ(CCP)基板製造または誘導結合プラズマ(ICP)基板製造などのプラズマプロセスのin-situ監視および制御のための方法、システム、ならびに機械可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体基板処理システムは、エッチング、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)、パルス堆積層(PDL)、プラズマ強化パルス堆積層(PEPDL)、およびレジスト除去を含む技術によって、半導体基板を処理するために用いられる。半導体基板処理装置の一種は、電極を含む真空室を備えた、CCPを用いるプラズマ処理装置である。半導体基板を反応室で処理するために、電極間に高周波(RF)電力が印加されて処理ガスがプラズマに励起される。別の種類の半導体基板処理装置は、ICPプラズマ処理装置である。
【0004】
半導体基板処理システムにおいて、堆積およびエッチングなどのプラズマプロセスの調整は、基板の均一性および整合性を実現するために重要である。プロセス調整について基板を査定するための既存技術は、時間がかかる(例えば、側長走査型電子顕微鏡(CDSEM))か、破壊的(例えば、電子断面顕微鏡(XSEM))のいずれかである。
【0005】
本明細書に記載の背景技術は、本開示の内容を一般的に提示するためである。本欄に記載の情報は、当業者に以下に開示の主題の内容をいくらか提供するために提示され、認められた先行技術とみなされるべきでないことに注意されたい。具体的には、現在名前が挙げられている発明者の発明は、本背景技術欄、および出願時の先行技術に該当しない説明の態様において記載される範囲で、本開示に対する先行技術として明示的にも黙示的にも認められない。
【発明の概要】
【0006】
プラズマプロセスのin-situ監視および制御のための方法、システム、ならびにコンピュータプログラムが提示される。本開示の一般的な一態様は、真空室、高周波(RF)発生器、センサ、およびコントローラを備える装置である。真空室は、処理領域を含む。真空室は、基板のプラズマプロセス用のプロセスガスを受け入れるように構成されている。RF発生器は、RF信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に提供してプラズマプロセス用のプラズマを発生させるように構成されている。プラズマは、プロセスガスを用いて処理領域内に生成される。センサは、RF発生器に接続される。センサは、RF信号の少なくとも1つの信号特性を感知するように構成されている。コントローラはセンサに接続され、プラズマプロセス中に複数の信号をセンサから取り出すように構成されている。複数の信号は、RF信号の少なくとも1つの信号特性を対応する複数の時間インスタンスで示す。コントローラは、複数の信号に基づいて複数の微分信号を生成できる。コントローラは、複数の微分信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定できる。コントローラは、エンドポイントに基づいて(例えば、エンドポイントに関連する時間に基づいて)プラズマプロセスを終了できる。
【0007】
別の一般的な態様は、プラズマプロセスを用いて基板を処理するための方法を含む。この方法は、RF信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加してプラズマプロセス用のプラズマを生成する工程を含む。この方法はさらに、プラズマプロセス中に複数のセンサ信号を受信する工程を含む。複数のセンサ信号は、RF信号の少なくとも1つの信号特性を対応する複数の時間インスタンスで示す。この方法はさらに、複数のセンサ信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定する工程を含む。この方法さらに、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了する工程を含む。
【0008】
さらなる一般的な態様は、非一時的機械可読記憶媒体であって、機械が実行するときに基板を処理するための動作を機械に実施させる命令を含む非一時的機械可読記憶媒体を含む。これらの動作は、RF信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加してプラズマプロセス用のプラズマを生成する動作を含む。これらの動作はさらに、プラズマプロセス中に複数のセンサ信号を受信する動作を含む。複数のセンサ信号は、RF信号の少なくとも1つの信号特性を対応する複数の時間インスタンスで示すことができる。これらの動作はさらに、複数のセンサ信号に基づいて複数の微分信号を生成する動作を含む。これらの動作はさらに、複数の微分信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定する動作を含む。これらの動作はさらに、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了する動作を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面のそれぞれは、単に本開示の例示的な実施形態を表し、その範囲を限定するとみなすことはできない。
【0010】
【
図1】いくつかの例示的な実施形態による、基板を製造するための真空室(例えば、エッチング室)。
【0011】
【
図2】いくつかの例示的な実施形態による、プラズマプロセスのin-situ監視および制御方法のフローチャート。
【0012】
【
図3】いくつかの例示的な実施形態による、複数の堆積プロセスに関してRF信号について経時的に収集されたデータのグラフ。
【0013】
【
図4】いくつかの例示的な実施形態による、異なるプロセスガスの流量を用いた複数の堆積プロセスに関してRF信号について経時的に収集されたセンサデータの異なるグラフ。
【0014】
【
図5】いくつかの実施形態による、RF信号に関連するインピーダンスを含む収集されたセンサデータのグラフと、プラズマプロセスのin-situ制御についてのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0015】
【
図6】いくつかの実施形態による、第1のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ。
【0016】
【
図7】いくつかの実施形態による、第1のプラズマプロセスのin-situ制御について
図8からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0017】
【
図8】いくつかの実施形態による、第2のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ。
【0018】
【
図9】いくつかの実施形態による、第2のプラズマプロセスのin-situ制御について
図8からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0019】
【
図10】いくつかの実施形態による、第3のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ。
【0020】
【
図11】いくつかの実施形態による、第3のプラズマプロセスのin-situ制御について
図10からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0021】
【
図12】いくつかの実施形態による、第4のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ。
【0022】
【
図13】いくつかの実施形態による、
図12からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0023】
【
図14】いくつかの実施形態による、RF信号に関連するインピーダンスを含む収集されたセンサデータのグラフと、複数工程のプラズマプロセスのin-situ制御についてのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ。
【0024】
【
図15】いくつかの例示的な実施形態による、プラズマプロセスを用いて基板を処理するための方法のフローチャート。
【0025】
【
図16】1つ以上の例示的な方法の実施形態を実施できる、または制御できる機械の例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
例示的な方法、システム、およびコンピュータプログラムは、基板製造装置で実施されるプラズマプロセスのin-situ監視および制御を対象とする。例は、単に可能な変形例を表す。明記されない限り、構成要素および機能は任意であり、組み合わされてよく、または細分されてよく、動作は順序が異なってよい、または組み合わされてよい、もしくは細分されてよい。以下の説明では、例示的な実施形態の十分な理解を提供するために、説明を目的としていくつかの特定の詳細が記載される。しかし、当業者には、本主題がこれらの特定の詳細なしで実施されてよいことが明らかだろう。
【0027】
本明細書で用いられる用語「in-situ監視および制御」は、監視および制御機能が、基板製造装置の真空室で実施されるプラズマプロセス中に実施できることを表す。用語「プラズマプロセス」は、堆積プロセス、エッチングプロセス、または多工程プロセス(例えば、堆積プロセスに続くエッチングプロセス)を含みうる。
【0028】
真空室で実施されるプラズマプロセスを構成および調整するための従来技術は、基板の非破壊分析に関連する非破壊的手法を含みうる。従来技術は、基板の破壊分析に関連する破壊的手法も含みうる。例示的な非破壊的手法は、処理後に基板を分析するために側長走査型電子顕微鏡(CDSEM)を用いることを含む。破壊的手法は、処理後に基板を分析するために電子断面顕微鏡(XSEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)を用いることを含む。従来技術は、次の欠点に関連する。CDSEMは時間がかかり、(測定に時間がかかる性質から)限定されたサブセットの基板にのみ用いられてよい。CDSEMは、プラズマプロセス(例えば、堆積プロセスまたはエッチングプロセス)が終了したかどうかのみを示す。CDSEMは、過剰堆積時間またはオーバエッチング時間は示さない。CDSEMは、部分充填または部分エッチングのための均一性の情報を提供する。しかし、CDSEMは、完全充填または完全エッチングのための均一性の情報は提供しない。XSEMは時間がかかり、破壊的である。またXSEMは、遅いターン時間およびその破壊的性質から、限定されたサブセットの基板にのみ用いられてよい。
【0029】
本明細書に記載の技術は、プラズマプロセス用のプラズマを生成するために、センサ(例えば、電圧電流センサ)を用いて真空室に供給されたRF信号の少なくとも1つの信号特性を測定できる。例えば、センサはRF信号を生成するRF発生器に接続されて、電圧(V)、電流(I)、位相、供給電力、およびインピーダンスを測定してよい。センサからの複数の信号は、非破壊的なインライン法に用いられて、センサからの複数の信号に基づいて堆積プロセス中にいつ基板の構造化面(例えば、3D NANDメモリの穴を伴う基板領域)が充填(または、プラグ)されたかを決定する。センサからの複数の信号はまた、エッチングプロセス中にいつ基板の平坦な上面がクリアされたかを決定するためにも用いられてよい。この手法は、低速な手法(例えば、CDSEM)および破壊的手法(例えば、XSEMおよびSTEM)に対して、プロセス調整とインラインプロセス監視との両方について優位性をもたらす。具体的には、開示の技術は、製品損失または測定遅延なく処理されている各基板にin-situで用いられてよい。いくつかの態様では、センサからの複数の信号は、複数の微分信号を生成するために用いられる。複数の微分信号は、プラズマプロセスの異なるサブプロセスのタイミング調節を含むプロセス最適化(例えば、プラズマプロセスの現像段階中)に用いられてよい。複数の微分信号はまた、in-situ監視および制御(例えば、プラズマプロセス中)に用いられて、プラズマプロセスのエンドポイントを決定してもよい。いくつかの態様では、複数の微分信号は、基板の均一性を査定し、査定された基板の均一性に基づいてプロセス特性(例えば、プロセスガス流量)を調節するために用いられてもよい。他の態様では、プラズマプロセスの異なるサブプロセスのタイミング調節を含むプロセス最適化は、生センサデータ(例えば、センサからの複数の信号)を用いて実施されてよい。
【0030】
本開示技術のいくつかの有益な態様は、基板の非破壊性だけでなく、基板処理の実施ごとに最も真空な室内場所で収集されうる(または、既に収集された)センサデータを用いることを含む。本開示技術の他の有益な態様は、プラズマプロセスのエンドポイントの決定のために簡単に利用可能なセンサデータを用いるだけでなく、基板全体のプラグ閉鎖速度の均一性を監視する。本明細書で用いられる用語「エンドポイント」または「プロセスエンドポイント」は、いつプラズマプロセスが(例えば、プロセスガス流を中断し、プロセスに用いられるプラズマを消弧することにより)終了するかを表す。本明細書で用いられる用語「プラグ」は、堆積プロセス中に基板の構造化上面を充填する組成物を表す。いくつかの態様では、プラグは基板の構造化上面上の炭素堆積物から生成され、「炭素プラグ」と呼ばれてよい。プラグの例は、
図3に示されている。
【0031】
プラズマプロセスのin-situ監視および制御に関する本開示のセンサを用いる真空室の一般的な説明は、
図1に関して提供される。本開示技術を用いた例示的なフロー図は、
図2および
図15に提供される。堆積プロセスについての本開示技術の例示的な用途は、
図3~5に関して説明される。エッチングプロセスについての本開示技術の例示的な用途は、
図6~13に関して説明される。多工程プロセス(例えば、堆積プロセスに続くエッチングプロセス)についての本開示技術の例示的な用途は、
図14に関して説明される。
【0032】
図1は、一実施形態による、基板を製造するための真空室100(例えば、エッチング室)を示す。2つの電極間に電場を励起することは、真空室で高周波(RF)ガス放電を生じさせる方法の1つである。電極間に振動電圧が印加されたときは、生じる放電はCCP放電と呼ばれる。
【0033】
プラズマ102は、電子-中性衝突によって生じる様々な分子の解離によって形成される様々な化学反応性副生成物がもたらされるように、1つ以上のプロセスガスを用いて真空室100の処理領域130に生成されてよい。エッチングの化学的態様は、中性ガス分子およびその解離副生成物がエッチング対象面の分子と反応し、排気されうる揮発性分子を生成することを含む。プラズマが生成されると、正イオンは、プラズマを室から分離する空間電荷シースを横切ってプラズマから加速され、材料を基板表面から除去できるほど十分なエネルギで基板表面に衝突する。高エネルギで化学反応性を有するイオンを用いて基板表面から材料を選択的かつ異方的に除去するプロセスは、反応性イオンエッチング(RIE)と呼ばれる。いくつかの態様では、真空室100は、PECVDまたはPEALD成膜プロセスに関して用いられてよい。
【0034】
コントローラ116は、RF発生器118、ガス源122、およびガスポンプ120などの室内の異なる要素を制御することにより真空室100の動作を管理する。一実施形態では、CF4およびC4F8などのフルオロカーボンガスが、その異方的かつ選択的なエッチング能力のために誘電体エッチングで用いられるが、本明細書に記載の原理は、他のプラズマ生成ガスにも適用されてよい。フルオロカーボンガスは、小分子および原子状ラジカルを含む化学反応性副生成物に容易に解離される。これらの化学反応性副生成物は、誘電体材料をエッチングする。
【0035】
真空室100は、上部(または、上)電極104および下部(または、下)電極108などの複数の電極を有する処理室を示す。上部電極104は接地されてよく、またはRF発生器(図示せず)に接続されてよく、下部電極108は、整合ネットワーク114を介してRF発生器118に接続される。RF発生器118は、RF信号を上部電極104と下部電極108との間に提供して、1つまたは複数の(例えば、2つまたは3つの)異なるRF周波数のRF電力を生成する。特定動作用の真空室100の望ましい構成により、複数のRF周波数の少なくとも1つはオンまたはオフされてよい。
図1に示された実施形態では、RF発生器118は、少なくとも3つの異なる周波数(例えば、400kHz、2MHz、27MHz、および60MHz)を提供するように構成されるが、他の周波数も可能である。
【0036】
真空室100は、ガス源122によって提供されるプロセスガスを真空室100に注入するために上部電極104にガスシャワーヘッドを備え、ガスポンプ120によってガスを真空室100から排出できる穿孔閉じ込めリング112を備える。いくつかの例示的な実施形態では、ガスポンプ120はターボ分子ポンプであるが、他の種類のガスポンプが用いられてもよい。
【0037】
基板106が真空室100内にあるときは、基板106の表面における均一なエッチング(または、堆積)のために均一なRF場がプラズマ102の底面に存在するように、基板106に隣接してシリコンフォーカスリング110が設置される。
図1の実施形態は、上部電極104が対称的なRF接地電極124によって囲まれた三極リアクタ構造を示す。絶縁体126は、接地電極124を上部電極104から隔離する誘電体である。本開示の実施形態の範囲を変更することなく、ICPによる実施形態を含む真空チャンバ100の他の実施形態も可能である。
【0038】
本明細書で用いられる用語「基板」は、その上にまたはその中に、半導体デバイスの要素が製造される、または取り付けられる支持材料を表す。基板(例えば、基板106)は、例えば元素半導体材料(例えば、シリコン(Si)もしくはゲルマニウム(Ge))または化合物半導体材料(例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)もしくはヒ化ガリウム(GaAs))からなるウエハ(例えば、100mm、150mm、200mm、300mm、450mm、またはそれよりも大きい直径を有するウエハ)を含んでよい。加えて、他の基板は、例えば(その上に半導体材料が塗布されうる)石英またはサファイアなどの誘電体材料を含む。例示的な基板は、ブランケット基板およびパターン化基板を含む。ブランケット基板とは、低表面(または、平坦な)上面を含む基板である。パターン化基板とは、高表面(または、構造化)上面を含む基板である。基板の構造化上面は、3D NANDメモリ穴または他の構造などの異なる高表面積構造を含んでよい。
【0039】
RF発生器118によって生成された各周波数は、基板製造プロセスにおいて特定の目的のために選択されてよい。400kHz、2MHz、27MHz、および60MHzで提供されるRF電力を用いる
図1の例では、400kHzまたは2MHzのRF電力は、イオンエネルギの制御を提供し、27MHzおよび60MHzの電力は、プラズマ密度および化学物質の解離パターンの制御を提供する。各RF電力をオンまたはオフできるこの構成は、基板において超低イオンエネルギを用いる特定のプロセス、および、イオンエネルギが低い(例えば、700eVまたは200eVよりも低い)必要がある特定のプロセス(例えば、低k材料のソフトエッチング)を可能にする。
【0040】
別の実施形態では、超低エネルギおよび超高密度を得るために、上部電極104に60MHzのRF電力が用いられる。この構成は、基板106が真空室100にないときに、静電チャック(ESC)表面へのスパッタリングを最小限にしながら高密度プラズマによるチャンバクリーニングを可能にする。ESC表面は、基板106がないときは露出しており、基板上のあらゆるイオンエネルギは回避されるべきであるため、底部の2MHzおよび27MHzの電力供給は、クリーニング中はオフされてよい。
【0041】
例示的な実施形態では、真空室100はさらに、RF発生器118の整合ネットワーク114と下部電極108との間に設置できるセンサ128を備える。センサ128は、RF発生器118によって、対応する複数の時間インスタンスで生成されたRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数の信号(例えば、感知データ)を生成するように構成された電圧電流(または、V-I)センサを含んでよい。例えば、V-Iセンサは、RF信号の信号特性:電圧、電流、位相、供給電力、およびインピーダンスの1つ以上を示す複数の信号を生成してよい。いくつかの態様では、センサ128によって、対応する複数の時間インスタンスで生成された複数の信号は、(例えば、コントローラ116またはセンサ128のオンチップメモリに)記憶され、後に(例えば、コントローラ116によって)その後の処理のために取り出されてよい。他の態様では、センサ128によって、対応する複数の時間インスタンスで生成された複数の信号は、生成されたときに自動的にコントローラ116に通信されてよい。
【0042】
実施例
図2は、いくつかの例示的な実施形態による、プラズマプロセスのin-situ監視および制御方法200のフローチャートである。
図2を参照すると、方法200は、動作202、204、206、208、および210を含んでよい。方法200は、
図1に示されたセンサ128からのデータを用いて、コントローラ116によって実施されてよい。
【0043】
動作202において、センサデータは、真空室における基板のプラズマ処理中に取り出される。例えば
図1において、センサ128は、RF発生器118によって生成されたRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数の信号を生成する。センサ128は、複数の信号を対応する複数の時間インスタンスで生成する。例えば、センサ128は、RF信号の少なくとも1つの信号特性(例えば、電流、電圧、位相、電力、またはインピーダンス)を周期的に(例えば、毎秒)感知するように構成されてよい。コントローラ116は、センサデータ(例えば、複数の信号)をセンサ128から取り出す。
【0044】
動作204において、センサデータは後処理されて、後処理後データが生成される。例えば、コントローラ116は、センサ128からの複数の信号に基づいて複数の微分信号を生成してよい。いくつかの実施形態では、センサからの複数の信号は、対応する複数の時間インスタンスで検出されたRF信号の複数のインピーダンスを含む。コントローラ116は次に、複数の微分信号を対応する複数のインピーダンスの導関数として生成してよい。
【0045】
動作206において、ピーク位置およびピーク幅情報は、後処理後データに基づいて決定される。決定されたピーク位置およびピーク幅情報は、動作208または動作210で用いられてよい。動作208において、プラズマプロセスの現像段階中に、動作206からの情報を用いてプロセス最適化が実施されてよい。動作210において、プラズマプロセス中にin-situプロセス制御が実施されてよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、プラズマプロセスの現像段階中に実施されるプロセス最適化は、破壊分析が実施される前の基板処理条件について十分な堆積(または、エッチング)を監視することを含んでよい。プラズマプロセスの現像段階中に実施されるプロセス最適化は、破壊分析前の相対不均一性(例えば、NU%で測定)の最小化を決定することを含んでもよい。例示的な不均一性の最小化は、ヒータ率によるピーク幅の最小化を含む。
【0047】
他の実施形態では、プラズマプロセス中に実施されるin-situプロセス制御は、継続的な統計的プロセス制御(SPC)によるデータ収集および監視を含む。例えば、堆積プロセス(例えば、炭素プラグフィル堆積プロセス)では、インピーダンス対時間の微分ピーク位置およびそのピークのピーク幅の両方を監視することは、炭素プラグフィルツール自体の非理想的な性能、または、上流プロセスによる流入構造の変化によって生じる逸出生成物基板を防ぐためのプロセス制御基準として用いられうる。後者では、流入構造の均一性プロファイルにより適合するように炭素プロセスの均一性が再調整される。いくつかの堆積およびエッチングプロセスでは、本開示の技術は、堆積またはエッチングのエンドポイントを決定するためにin-situで用いられて、ツールドリフトまたは流入構造への変化により生じるプロセス再調整の必要性を最小限にしてよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、構造化上面基板の炭素堆積プロセス中に用いられるRF信号のインピーダンスの微分信号は、3D NANDメモリ穴の炭素堆積プロセスにおいて炭素プラグの閉鎖に対応するピークを生成する。生成されたピークは、センサデータを用いてコントローラによって生成された複数の微分信号の正ピーク微分信号に対応してよい。本明細書で用いられる用語「正ピーク微分信号」は、複数の微分信号の最大正微分信号を意味する。本明細書で用いられる用語「負ピーク微分信号」は、複数の微分信号の最小負微分信号を意味する。
【0049】
いくつかの態様では、ピーク位置は、構造化上面基板の構造上に炭素プラグを形成するのにかかる時間を示してよい。ピーク幅は、基板ウエハ全体の基板の均一性および炭素プラグ閉鎖時間の均一性の指標としてそれぞれ用いられてよい。
図3~5は、本開示の技術を用いて堆積プロセスエンドポイントのin-situ決定を実施することについてのさらなる説明を提供する。
【0050】
同様のピーク(例えば、負ピーク微分信号)は、ブランケット基板およびパターン化基板の両方のエッチングプロセスについて見ることができる。
図6~13は、エッチングプロセスのエンドポイントのin-situ決定を実施するために本開示の技術を用いることについてのさらなる説明を提供する。
図14は、本開示の技術を用いて堆積プロセスのエンドポイントに続くエッチングプロセスのエンドポイントのin-situ決定を実施することについてのさらなる説明を提供する(例えば、堆積プロセスに続くエッチングプロセスを含む多工程プロセスに関する)。
【0051】
図3は、いくつかの例示的な実施形態による、複数堆積プロセスに関してRF信号について経時的に収集されたセンサデータのグラフ
図300を示す。
図3を参照すると、グラフ302および304はそれぞれ、第1および第2の堆積プロセスで用いられるRF信号のインダクタンスを表す複数の信号を示す。具体的には、グラフ302は、第1の堆積プロセスについての経時的なインダクタンスの大きさを表す。グラフ304は、第2の堆積プロセスについての経時的なインダクタンスの大きさを表す。
【0052】
いくつかの態様では、処理される基板は、堆積プロセス中にプラグ(例えば、炭素プラグ)で充填される必要がある構造化上面310を含むパターン化基板であってよい。動作中に、第1および第2の堆積プロセスは時間T0で開始する。いくつかの態様では、時間T0は、真空室の処理領域内のプロセスガスを用いてプラズマを生成するために、RF発生器がRF信号を真空室の第1の電極(例えば、上部電極)と第2の電極(例えば、下部電極)との間に提供する時間を表す。
【0053】
グラフ302によって表される第1の堆積プロセスは、グラフ302に湾曲部(「突出部」とも呼ばれる)306が形成された時間T1で終了する。時間T1では、基板の構造化上面312は、部分的プラグ314Aによって部分的に充填(または、アンダーフィル)される。グラフ304によって表される第2の堆積プロセスはさらに継続し、時間T2で終了する。第2の堆積プロセスのエンドポイントを持続時間(T2-T1)だけ遅延させることで、構造化上面316はエンドポイントT2において充填される。
図3に示されるように、構造化上面316は、プラグ深さ318およびプラグ被覆部320を特徴とするプラグ314Bによって充填される。本明細書で用いられる用語「プラグ深さ」は、プラグが構造化内部に達した深さを表す。本明細書で用いられる用語「プラグ被覆部」は、基板の構造化上面の上方に広がるプラグ部分の深さを表す。例示的な実施形態では、プラグ深さ318は、構造化上面310の高さに等しい。
【0054】
図3に示されるように、突出部306の後のエンドポイントT2までの傾斜308は0に近い。結果として、グラフ304のインピーダンス値に相当する微分信号のグラフは、時間T1辺りでピーク(例えば、正ピーク微分信号)になるだろう。正ピーク微分信号は、プラグが閉じ始める(例えば、部分充填された構造化上面312によって示された)おおよその時間を示すだろう。正ピーク微分信号に関連する時間インスタンス(例えば、T1)は、第2の堆積プロセスエンドポイント(例えば、時間T2)を決定するために、所定閾値持続時間(例えば、(T2―T1)の差に等しい持続時間)だけ遅延されてよい。所定閾値持続時間を加えることで、第2の堆積プロセスは、(第2の堆積プロセスが時間T1で終了した場合の部分充填された構造化上面312ではなく)充填された構造化上面316で終了するだろう。
【0055】
いくつかの実施形態では、被覆部深さ320(または、プラグ深さ318)は、正ピーク微分信号に関連する時間インスタンスの後に加えられる閾値持続時間を決定するために、1つ以上の事前堆積プロセスにおいて査定されてよい。
【0056】
図4は、いくつかの例示的な実施形態による、異なるプロセスガス流量を伴う複数堆積プロセスに関して経時的に収集されたRF信号のセンサデータの異なるグラフを示す
図400を表す。
図4を参照すると、グラフ402、404、および406は、異なるプロセスガス流量を伴う3つの堆積プロセスで用いられるRF信号のインピーダンスを表す複数の信号を示す。例えば、グラフ406の(プラグが閉じ始めることを示す)「突出部」が、残りの堆積プロセスに関連するグラフ402および404の「突出部」と比べて最も遅いことから、グラフ406で示された堆積プロセスは、最も低いプロセスガス流量を用いる。同様に、グラフ402の(プラグが閉じ始めることを示す)「突出部」が、グラフ404および406の「突出部」と比べて最も早いことから、グラフ402によって示される堆積プロセスは、最も高いプロセスガス流量を用いる。これに関して、グラフ402に関連する堆積プロセスは、他の堆積プロセスと比べて「最速」堆積プロセスとも呼ばれる。
【0057】
いくつかの実施形態では、複数のプラズマプロセスで用いられるRF信号に関連するセンサデータ(例えば、インピーダンスデータ)は、プラグが異なるプロセスガス流量下で閉じ始める時間インスタンス(例えば、
図4のグラフにおける「突出部」位置)を決定するために分析されてよい。
【0058】
図5は、いくつかの実施形態による、RF信号に関連するインピーダンスを含む収集されたセンサデータ(生センサデータとも呼ばれる)のグラフ502と、プラズマプロセスのin-situ制御のセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ506とを示す。
【0059】
図5を参照すると、グラフ502は、異なるプロセスガス流量範囲(例えば、A標準リットル/分(SLM)からD SLMの流量範囲(A<D))に関連する堆積プロセスについて、センサ128によって経時的に測定されたインピーダンスセンサデータを含む。インピーダンスセンサデータは、センサ128からの複数の信号としてコントローラ116によって取り出される(そうでなければ、コントローラ116によって自動的に受信される)。動作504において、コントローラ116はセンサデータ処理を実行して、取り出された複数の信号に基づいて(例えば、グラフ502に反映されたインピーダンスセンサデータに基づいて)複数の微分信号を生成する。経時的な複数の微分信号は、グラフ506に反映されている。いくつかの態様では、コントローラ116は、複数の微分信号に基づいて各堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。対応する堆積プロセスは、決定されたエンドポイントに基づいて終了してよい。
【0060】
図5に示されるように、異なる堆積プロセスは、グラフ506においてピークとして反映されている時間T0(例えば、プラズマが真空室の処理領域内で生成されたとき)に開始してよい。グラフ506の部分507は、
図5の別のグラフ508として拡大して示されている。堆積プロセスが継続するにつれて、各プロセスはプラグが閉じ始める時間インスタンスに達し、グラフ508でピークとして示される正ピーク微分信号がもたらされる。具体的には、A SLM、B SLM、C SLM、およびD SLMのプロセスガス流量を伴う堆積プロセスはそれぞれ、時間インスタンスT4、T3、T2、およびT1で正ピーク微分信号に関連する。
【0061】
いくつかの実施形態では、コントローラ116は、堆積プロセスのために対応する複数の時間インスタンスの複数の微分信号を生成した後に、これらの正ピーク微分信号を検出する。正ピーク微分信号は、基板の構造化上面が堆積プロセス中に炭素プラグによって閉じ始めた(または、充填された)ときの、複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応してよい。コントローラ116は、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいて、堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。いくつかの態様では、堆積プロセスのエンドポイントは、所定の閾値持続時間によって遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスである。例えば、最速堆積プロセス(プロセスガス流量がD SLMのプロセス)では、正ピーク微分信号は時間T1で検出される。コントローラ116は次に、時間T1を所定の閾値持続時間だけ遅延させる(または、延長する)ことにより最速堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。いくつかの実施形態では、所定の閾値持続時間は、炭素プラグの所定の深さに対応する。
【0062】
例示的な実施形態では、コントローラ116はさらに、ピーク微分信号に関連するピーク幅を決定するように構成されてよい。いくつかの態様では、ピーク幅は、微分値の半分で測定されたピークの幅であってよい。例えば
図5について、最速堆積プロセスの正ピーク微分信号は、時間T1でピークの微分値が約Z’1オーム/秒である。ピーク幅510は、ピーク幅が約Z’2オーム/秒(Z’1の半分であってよい)で測定されてよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、ピーク微分信号に関連するピーク幅は、堆積プロセス中の基板の不均一性を示してよい。これに関して、コントローラ116は、ピーク幅(例えば、ピーク幅510)に基づいて複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンス(例えば、T1)における基板の不均一性推定値を決定してよい。コントローラ116はさらに、不均一性推定値に基づいてプラズマプロセス中のプロセスガスの流量を調節してよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、コントローラ116は、複数の微分信号の代わりに生センサデータに基づいて各堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。具体的には、コントローラ116は、特定の閾値よりも高い生センサデータに基づいて、各堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。
【0065】
図6は、いくつかの実施形態による、第1のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ600を示す。具体的には、グラフ600は、真空室内に炭素が存在する状態で、室内の炭素基板上で実施される二酸化炭素(CO
2)エッチングであってよい第1のプラズマエッチングプロセスに関連する。
【0066】
図7は、複数の時間インスタンスに対応するグラフ600からの選択されたセンサデータのグラフ700を示す。
図7は、いくつかの実施形態による、第1のプラズマプロセスのin-situ制御について、
図6からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ702も示す。
図7に示されるように、エッチングプロセスについて生成された複数の微分信号は、負ピーク微分信号704および706(グラフ702におけるくぼみ)などの1つ以上の負ピーク微分信号を含んでよい。第1の負ピーク微分信号704は、エッチングプロセス用のプラズマが生成される時間T0の後の時間T1である。第2の負ピーク微分信号706は、時間T0およびT1の後の時間T2である。
【0067】
いくつかの実施形態では、第1の負ピーク微分信号704は、真空室から炭素がなくなったときの複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに対応する微分信号としてコントローラ116に検出されてよい。第2の負ピーク微分信号706は、炭素基板(例えば、基板の平坦上面)がエッチングプロセスの結果としてクリアされたときの複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに対応する微分信号としてコントローラ116に検出されてよい。別の実施形態では、コントローラ116は、複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスのエンドポイントを決定してよい。いくつかの態様では、エッチングプロセスのエンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスであってよい。
【0068】
図8は、いくつかの実施形態による、第2のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ800を示す。具体的には、グラフ800は、(室内に炭素がない)クリーン真空室内の炭素基板上で実施されるCO
2エッチングであってよい第2のプラズマエッチングプロセスに関連する。
【0069】
図9は、複数の時間インスタンスに対応するグラフ800からの選択されたセンサデータのグラフ900を示す。
図9は、いくつかの実施形態による、第1のプラズマプロセスのin-situ制御についてグラフ900および
図8からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ902も示す。
図9に示されるように、エッチングプロセスについて生成された複数の微分信号は、負ピーク微分信号904などの単一の負ピーク微分信号を含んでよい。負ピーク微分信号904は、エッチングプロセス用のプラズマが発生する時間T0の後の時間T1である。
【0070】
いくつかの実施形態では、負ピーク微分信号904は、炭素基板(例えば、基板の平坦上面)がエッチングプロセスの結果としてクリアされたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する微分信号としてコントローラ116に検出されてよい。別の実施形態では、コントローラ116は、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスのエンドポイントを決定してよい。いくつかの態様では、エッチングプロセスのエンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスであってよい。
【0071】
図10は、いくつかの実施形態による、第3のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ1000を示す。具体的には、グラフ1000は、真空室内に炭素が存在する状態で、室内のクリーン炭素基板上で実施されるCO
2エッチングであってよい第3のプラズマエッチングプロセスに関連する。
【0072】
図11は、複数の時間インスタンスに対応するグラフ1000からの選択されたセンサデータのグラフ1100を示す。
図11はまた、いくつかの実施形態による、第1のプラズマプロセスのin-situ制御についてグラフ1100および
図10からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ1102も示す。
図11に示されるように、エッチングプロセスについて生成された複数の微分信号は、負ピーク微分信号1104などの単一の負ピーク微分信号を含んでよい。負ピーク微分信号1104は、エッチングプロセス用のプラズマが生成される時間の後の時間T1である。
【0073】
いくつかの実施形態では、負ピーク微分信号1104は、真空室から炭素がなくなったときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する微分信号としてコントローラ116に検出されてよい。クリーン基板がエッチングプロセスに用いられたため、
図11は第2の負ピーク微分信号を示していない。
【0074】
図12は、いくつかの実施形態による、第4のプラズマエッチングプロセスに用いられるRF信号に関連する電圧を含む収集されたセンサデータのグラフ1200を示す。具体的には、グラフ1200は、室内に炭素がない真空室内のクリーン炭素基板上で実施されるCO
2エッチングであってよい第4のプラズマエッチングプロセスに関連する。
【0075】
図13は、複数の時間インスタンスに対応するグラフ1200からの選択されたセンサデータのグラフ1300を示す。
図13はまた、いくつかの実施形態による、第1のプラズマプロセスのin-situ制御についてグラフ1300および
図12からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ1302も示す。
図13に示されるように、エッチングプロセスは炭素を含まない真空室内のクリーン基板(例えば、上部炭素層なしの基板)上で実施されるため、エッチングプロセスについて生成された複数の微分信号は負ピーク微分信号を含まない。
【0076】
図14は、いくつかの実施形態による、RF信号に関連するインピーダンスを含む収集されたセンサデータのグラフ1400と、多工程プラズマプロセスのin-situ制御のセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号のグラフ1406とを示す。具体的には、多工程プロセスは、堆積プロセス(例えば、炭素堆積プロセス)およびそれに続くエッチングプロセス(例えば、水素エッチングプロセス)を含む。グラフ1400は、堆積プロセス中に第1の複数の時間インスタンスで収集されたセンサデータ(例えば、インピーダンスデータ)1402を含む。グラフ1400はまた、エッチングプロセス中に第2の複数の時間インスタンスで収集されたセンサデータ1404も含む。
【0077】
グラフ1406は、グラフ1400からのセンサデータに基づいて生成された複数の微分信号を含む。
図14に示されるように、堆積プロセスに関するグラフ1406の生成された複数の微分信号は、第1の正ピーク微分信号1408を含む。第1の正ピーク微分信号1408は、時間T1(堆積プロセス用のプラズマが生成される時間T0の後)である。いくつかの実施形態では、第1の正ピーク微分信号1408は、基板の構造化上面が充填されたときの第1の複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンス(例えば、T1)に対応する。コントローラ116は、第1の正ピーク微分信号1408を用いて、第1の複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンに基づいて堆積プロセスの第1のエンドポイントを決定してよい。
【0078】
エッチングプロセスに関するグラフ1406の生成された複数の微分信号は、第2の正ピーク微分信号1410を含む。第2の正ピーク微分信号1410は、時間T2(堆積プロセス用のプラズマが生成される時間T0の後)である。いくつかの実施形態では、第2の正ピーク微分信号1410は、基板の構造化上面がクリアになったときの第2の複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンス(例えば、T2)に対応する。コントローラ116は、第2の正ピーク微分信号1410を用いて、第2の複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンに基づいてエッチングプロセスの第2のエンドポイントを決定してよい。これに関して、本開示の技術は、多工程プラズマプロセスのin-situのエンドポイント検出およびプロセス制御に用いられてよい。
【0079】
図14および対応する記載が、1つの堆積プロセスエンドポイントおよび1つのエッチングプロセスエンドポイントを決定することに関するとしても、本開示はこれに限定されない。いくつかの実施形態では、本開示の技術は、堆積およびエッチングの循環的プロセスにおける複数の堆積プロセスおよび複数のエッチングプロセスのエンドポイント検出に用いられてよい。
【0080】
図15は、いくつかの例示的な実施形態による、プラズマプロセスを用いて基板を処理するための方法1500のフローチャートである。方法1500は、コントローラ(例えば、
図1のコントローラ116)またはプロセッサ(例えば、
図16のプロセッサ1602)によって実施できる動作1502、1504、1506、および1508を含む。
図15を参照すると、動作1502において、RF信号は真空室の第1の電極(例えば、上部電極)と第2の電極(例えば、下部電極)との間に印加されて、プラズマプロセス用のプラズマが生成される。例えば、RF発生器は、真空室100の上部電極104と下部電極108との間に印加されるRF信号を生成する。プロセスガスは、ガス源122によって処理領域130に供給される。RF信号は、処理領域130の内部でプロセスガスを用いてプラズマを発生させる。
【0081】
動作1504において、プラズマプロセス中に複数のセンサ信号が受信される。例えば、コントローラ116は、複数のセンサ信号をセンサ128から受信する。複数のセンサ信号は、RF信号の少なくとも1つの信号特性を対応する複数の時間インスタンスで示してよい。例えば
図3~14に関して記載されたように、複数のセンサ信号は、電圧、電流、位相、供給電力、またはインピーダンスを示す信号を含んでよい。
【0082】
動作1506において、プラズマプロセスのエンドポイントは、複数のセンサ信号に基づいて決定される。例えば
図5では、グラフ508で示された微分信号は、グラフ502で反映された対応する複数の時間インスタンスで収集された(インピーダンスを示す)複数のセンサ信号を用いて生成される。コントローラ116は、複数の微分信号から(例えば、グラフ508における時間インスタンスT1で)正ピーク微分信号を検出してよい。正ピーク微分信号は、基板の構造化上面が(
図3に示された)堆積プロセス中に炭素プラグで充填されたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンス(例えば、T1)に対応してよい。コントローラ116はさらに、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンス(例えば、T1)に基づいて堆積プロセスのエンドポイントを決定してよい。例えば、堆積プロセスのエンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンス(例えば、T1)として決定されてよい。動作1508において、プラズマプロセスはエンドポイントに基づいて終了してよい。
【0083】
図16は、本明細書に記載の1つ以上の例示的プロセスの実施形態を実施できる、または制御できる機械1600の例を示すブロック図である。別の実施形態では、機械1600は、独立型装置として動作してよい、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてよい。ネットワーク接続された配置では、機械1600はサーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバマシン、クライアントマシン、またはその両方として動作してよい。一例では、機械1600は、ピアツーピア(P2P)(または、他の分散型)ネットワーク環境においてピアマシンとして機能してよい。さらに、1つの機械1600のみが示されているが、用語「機械」は、本明細書に記載の1つ以上の方法(例えば、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成による方法)を実施するために、個々にまたは協働して命令のセット(または、複数セット)を実行する任意の機械群を含むとも解釈される。
【0084】
本明細書に記載の例は、ロジック、いくつかの構成要素、もしくは機構を含んでよい、またはそれらによって実施されてよい。回路構成は、ハードウェアを含む有体物(例えば、単純回路、ゲート、ロジック)に実装された回路群である。回路構成要素は、時間および下にあるハードウェアのばらつきに対して柔軟であってよい。回路構成は、動作時に特定動作を単独で、または協働で実行できる要素を含む。一例では、回路構成のハードウェアは、特定動作を実行するように不変に設計(例えば、ハードワイヤード)されてよい。一例では、回路構成のハードウェアは、特定動作の命令をエンコードするように物理的に(例えば、磁気的に、電気的に、不変質量粒子の可動配置によって)変更されたコンピュータ可読媒体を含む可変接続された物理的要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純回路)を含んでよい。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎をなす電気的特性は変更される(例えば、絶縁体から導体へ、またはその逆に)。命令は、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディング機構)が、可変接続を介してハードウェア内に回路構成の要素を構築して、動作時に特定動作の一部を実行できるようにする。それに応じて、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作している時に、回路構成の他の構成要素に通信可能に接続される。いくつかの態様では、物理的構成要素のいずれも、1つ以上の回路構成の1つ以上の要素に用いられてよい。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路構成内の第1の回路で用いられ、別の時点で第1の回路構成内の第2の回路によって、または第2の回路構成内の第3の回路によって再利用されてよい。
【0085】
機械(例えば、コンピュータシステム)1600は、ハードウェアプロセッサ1602(例えば、中央処理装置(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはこれらの任意の組み合わせ)、画像処理装置(GPU)1603、メインメモリ1604、およびスタティックメモリ1606を含んでもよく、これらの一部または全ては、インタリンク(例えば、バス)1608を通じて互いに通信してよい。機械1600はさらに、表示装置1610、英数字入力装置1612(例えば、キーボード)、およびユーザインターフェース(UI)ナビゲーション装置1614(例えば、マウス)を含んでよい。一例では、表示装置1610、英数字入力装置1612、およびUIナビゲーション装置1614は、タッチスクリーンディスプレイであってよい。機械1600は、加えて、大容量記憶装置(例えば、ドライブユニット)1616、信号生成装置1618(例えば、スピーカ)、ネットワークインタフェース装置1620、および1つ以上のセンサ1621(例えば、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または別のセンサ)を含んでよい。機械1600は、シリアル接続(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル接続、または他の有線もしくは無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC))接続などの出力コントローラ1628を含んで、1つ以上の周辺機器(例えば、プリンタ、カードリーダ)と通信してよい、またはこれらを制御してよい。
【0086】
例示的な実施形態では、ハードウェアプロセッサ1602は、少なくとも
図1~15に関連して上記されるコントローラ116の機能を実行してよい。
【0087】
大容量記憶装置1616は機械可読媒体1622を含んでもよく、これには、本明細書に記載の技術または機能のうちの任意の1つ以上を具体化する、またはそれらに利用されるデータ構造または命令1624(例えば、ソフトウェア)の1つ以上のセットが格納される。命令1624はまた、機械1600による命令の実行中に、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ1604内、スタティックメモリ1606内、ハードウェアプロセッサ1602内、またはGPU1603内にも存在してよい。一例では、ハードウェアプロセッサ1602、GPU1603、メインメモリ1604、スタティックメモリ1606、または大容量記憶装置1616のうちの1つ、またはこれらの任意の組み合わせが、機械可読媒体を構成してよい。
【0088】
機械可読媒体1622は単一の媒体として示されているが、用語「機械可読媒体」は、1つ以上の命令1624を格納するように構成された単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、ならびに/または、関連するキャッシュおよびサーバ)を含んでよい。
【0089】
用語「機械可読媒体」は、機械1600による実行のために、命令1624を格納、エンコード、または保持することが可能で、かつ、本開示の技術のうちの任意の1つ以上を機械1600に実施させる、または、そのような命令1624により使用される、もしくはそのような命令に関連付けられたデータ構造を格納、エンコード、および保持することが可能な、任意の媒体を含んでよい。非限定的な機械可読媒体の例には、固体メモリならびに光学媒体および磁気媒体が含まれてよい。一例では、集合的機械可読媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を有する機械可読媒体1622を備える。従って、集合的機械可読媒体は、一時的な伝搬信号ではない。集合的機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含んでよい。
【0090】
命令1624はさらに、ネットワークインタフェース装置1620を介して伝送媒体を使用して、通信ネットワーク1626において送受信されてよい。
【0091】
前記した技術の実施は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の数の仕様、構成、または例示的な配置によって実現されてよい。本明細書に記載の機能単位または能力は、それらの実施の独立性をより具体的に強調するために、構成要素またはモジュールと呼ばれる、またはそのように分類されることを理解されたい。そのような構成要素は、任意の数のソフトウェアまたはハードウェアの形態によって具体化されてよい。例えば、構成要素またはモジュールは、カスタム超大規模集積(VLSI)回路もしくはゲートアレイ、ロジックチップなどの市販の半導体、トランジスタ、または他の個別構成要素を備えるハードウェア回路として実装されてよい。構成要素またはモジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスに実装されてもよい。構成要素またはモジュールはまた、ソフトウェアに実装されて、様々なタイプのプロセッサによって実行されてもよい。実行可能コードの特定の構成要素またはモジュールは、例えば、オブジェクト、プロシージャ、または機能として構成されうる、コンピュータ命令の1つ以上の物理ブロックまたは論理ブロックを含んでよい。特定の構成要素またはモジュールの実行可能ファイルは、物理的に一緒に位置する必要はないものの、異なる位置に格納された異種の命令を含んでよく、これらの命令は、論理的に結合されたときに構成要素またはモジュールを含み、構成要素またはモジュールに対して規定された目的を実現する。
【0092】
実際に、実行可能コードの構成要素またはモジュールは、単一の命令または多数の命令であってよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間に、およびいくつかのメモリデバイスまたは処理システム全体にわたって、分散されてよい。特に、記載のプロセス(例えば、コード書き換えおよびコード分析)のいくつかの態様は、そのコードが(例えば、センサまたはロボットに埋め込まれたコンピュータで)展開された処理システムとは異なる(例えば、データセンタのコンピュータの)処理システムで生じてよい。同様に、本明細書において動作データは、構成要素またはモジュール内で特定および例示されてよく、任意の適した形で具体化され、任意の適した形のデータ構造内で構成されてよい。動作データは、単一のデータセットとして収集され、または異なる記憶装置を含む異なる場所に分散され、少なくとも部分的に、単にシステムまたはネットワーク上の電子信号として存在してよい。構成要素またはモジュールは、所望の機能を実行するように動作可能なエージェントを含んで、受動的または能動的であってよい。
【0093】
付記および実施例
【0094】
実施例1は、装置であって、処理領域を含み、基板のプラズマプロセスのためのプロセスガスを受け入れるように構成されている真空室と、高周波(RF)発生器であって、RF信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に提供してプラズマプロセス用のプラズマを生成するように構成され、プラズマは、プロセスガスを用いて処理領域内で生成される、RF発生器と、RF発生器に接続されたセンサであって、RF信号の少なくとも1つの信号特性を感知するように構成されているセンサと、センサに接続されたコントローラであって、プラズマプロセス中に、対応する複数の時間インスタンスでRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数の信号をセンサから取り出し、複数の信号に基づいて複数の微分信号を生成し、複数の微分信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定するように構成されている、コントローラと、を備える装置である。
【0095】
実施例2において、実施例1の主題は、プラズマプロセスが堆積プロセスであり、コントローラがさらに、複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出するように構成され、正ピーク微分信号が、基板の構造化上面が堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応することを含む。
【0096】
実施例3において、実施例2の主題は、コントローラがさらに、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいて堆積プロセスのエンドポイントを決定するように構成されていることを含む。
【0097】
実施例4において、実施例3の主題は、堆積プロセスのエンドポイントが、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスであることを含む。
【0098】
実施例5において、実施例4の主題は、所定の閾値持続時間が炭素プラグの所定の深さに対応することを含む。
【0099】
実施例6において、実施例2~5の主題は、コントローラがさらに、正ピーク微分信号に関連するピーク幅を決定し、ピーク幅に基づいて、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスで基板の不均一性推定値を決定し、不均一性推定値に基づいて、プラズマプロセス中のプロセスガスの流量を調節するように構成されていることを含む。
【0100】
実施例7において、実施例1~6の主題は、プラズマプロセスがエッチングプロセスであり、コントローラがさらに、複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出するように構成され、負ピーク微分信号が、基板の平坦上面がエッチングプロセス中にクリアされたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応することを含む。
【0101】
実施例8において、実施例7の主題は、コントローラがさらに、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスのエンドポイントを決定するように構成され、エッチングプロセスのエンドポイントが、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスであることを含む。
【0102】
実施例9において、実施例1~8の主題は、プラズマプロセスが、堆積プロセスに続くエッチングプロセスを含む多工程プロセスであり、コントローラがさらに、堆積プロセス中に、複数の微分信号から第1の正ピーク微分信号を検出し、正ピーク微分信号が、基板の構造化上面が充填されたときの複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに対応し、複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに基づいて堆積プロセスの第1のエンドポイントを決定するように構成されていることを含む。
【0103】
実施例10において、実施例9の主題は、コントローラがさらに、エッチングプロセス中に、複数の微分信号から第2の正ピーク微分信号を検出し、第2の正ピーク微分信号が、基板の平坦上面がクリアされたときの複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに対応し、複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスの第2のエンドポイントを決定するように構成されていることを含む。
【0104】
実施例11において、実施例1~10の主題は、センサが電圧電流センサであり、RF信号の少なくとも1つの信号特性が、RF信号に関連する電圧およびRF信号に関連するインピーダンスの少なくともいずれかを含むことを含む。
【0105】
実施例12において、実施例1~11の主題は、第1の電極が真空室の上部電極であり、第2の電極がその下部電極であり、コントローラがさらに、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了するように構成されていることを含む。
【0106】
実施例13は、プラズマプロセスを用いて基板を処理するための方法であって、高周波(RF)信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加してプラズマプロセス用のプラズマを生成する工程と、プラズマプロセス中に、対応する複数の時間インスタンスでRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数のセンサ信号を受信する工程と、複数のセンサ信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定する工程と、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了する工程と、を含む方法である。
【0107】
実施例14において、実施例13の主題は、複数のセンサ信号に基づいて複数の微分信号を生成する工程と、複数の微分信号に基づいてエンドポイントを決定する工程と、を含む。
【0108】
実施例15において、実施例13~14の主題は、プラズマプロセスが堆積プロセスであることを含み、方法はさらに、複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出する工程であって、正ピーク微分信号は、基板の構造化上面が堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、工程を含む。
【0109】
実施例16において、実施例15の主題は、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいて堆積プロセスのエンドポイントを決定する工程であって、堆積プロセスのエンドポイントが、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスである、工程を含む。
【0110】
実施例17において、実施例16の主題は、所定の閾値持続時間が炭素プラグの所定の深さに対応することを含む。
【0111】
実施例18において、実施例15~17の主題は、正ピーク微分信号に関連するピーク幅を決定する工程と、ピーク幅に基づいて、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスで基板の不均一性推定値を決定する工程と、不均一性推定値に基づいて、プラズマプロセス中にプラズマを生成するために用いられるプロセスガスの流量を調節する工程と、を含む。
【0112】
実施例19において、実施例13~18の主題は、プラズマプロセスがエッチングプロセスであることを含み、この方法はさらに、複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出する工程であって、負ピーク微分信号が、基板の平坦上面がエッチングプロセス中にクリアされたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する、工程を含む。
【0113】
実施例20において、実施例19の主題は、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスのエンドポイントを決定する工程を含み、エッチングプロセスのエンドポイントは、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスである。
【0114】
実施例21において、実施例13~20の主題は、プラズマプロセスが、堆積プロセスに続くエッチングプロセスを含む多工程プロセスであることを含み、この方法はさらに、堆積プロセス中に、複数の微分信号から第1の正ピーク微分信号を検出する工程であって、正ピーク微分信号が、基板の構造化上面が充填されたときの複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに対応する、工程と、複数の時間インスタンスの第1の時間インスタンスに基づいて堆積プロセスの第1のエンドポイントを決定する工程と、を含む。
【0115】
実施例22において、実施例21の主題は、エッチングプロセス中に複数の微分信号から第2の正ピーク微分信号を検出する工程であって、第2の正ピーク微分信号は、基板の平坦上面がクリアされたときの複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに対応する、工程と、複数の時間インスタンスの第2の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスの第2のエンドポイントを決定する工程と、を含む。
【0116】
実施例23は、非一時的機械可読記憶媒体であって、機械によって実行されるときに、基板を処理するための動作を機械に実施させる命令を含み、この動作は、高周波(RF)信号を真空室の第1の電極と第2の電極との間に印加してプラズマプロセス用のプラズマを生成する動作と、プラズマプロセス中に、対応する複数の時間インスタンスでRF信号の少なくとも1つの信号特性を示す複数のセンサ信号を受信する動作と、複数のセンサ信号に基づいて複数の微分信号を生成する動作と、複数の微分信号に基づいてプラズマプロセスのエンドポイントを決定する動作と、エンドポイントに基づいてプラズマプロセスを終了する動作と、を含む非一時的機械可読記憶媒体である。
【0117】
実施例24において、実施例23の主題は、プラズマプロセスが堆積プロセスであることを含み、動作はさらに、複数の微分信号から正ピーク微分信号を検出する動作を含み、正ピーク微分信号は、基板の構造化上面が堆積プロセス中に炭素プラグによって充填されたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応する。
【0118】
実施例25において、実施例24の主題は、動作がさらに、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいて堆積プロセスのエンドポイントを決定する動作を含み、堆積プロセスのエンドポイントが、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスであり、所定の閾値持続時間が炭素プラグの所定の深さに相当することを含む。
【0119】
実施例26において、実施例23~25の主題は、プラズマプロセスがエッチングプロセスであり、動作がさらに、複数の微分信号から負ピーク微分信号を検出する動作を含み、負ピーク微分信号は、基板の平坦上面がエッチングプロセス中にクリアされたときの複数の時間インスタンスの1つの時間インスタンスに対応することを含む。
【0120】
実施例27において、実施例26の主題は、動作がさらに、複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスに基づいてエッチングプロセスのエンドポイントを決定する動作を含み、エッチングプロセスのエンドポイントが、所定の閾値持続時間だけ遅延された複数の時間インスタンスのその特定の時間インスタンスであることを含む。
【0121】
実施例28は、処理回路構成によって実行されたときに、実施例1~27のいずれかを実施するように処理回路構成に動作を実行させる命令を含む、少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0122】
実施例29は、実施例1~27のいずれかを実施するための手段を含む装置である。
【0123】
実施例30は、実施例1~27のいずれかを実施するためのシステムである。
【0124】
実施例31は、実施例1~27のいずれかを実施するための方法である。
【0125】
本明細書を通じて、複数の例は、単一の例として記載された構成要素、動作、または構造を含んでよい。1つ以上の方法の個々の動作は、別々の動作として説明および記載されているが、1つ以上の個々の動作は同時に実施されてよく、動作は例示の順序で実施される必要はない。例示的な構成のための別々の構成要素として提示された構造および機能は、複合構造または複合構成要素として実装されてよい。同様に、単一の構成要素として提示された構造および機能は、別々の構成要素として実装されてよい。これらおよび他の変形例、修正例、追加例、および改善例は、本明細書の主題の範囲に該当する。
【0126】
本明細書に記載の実施形態は、開示された教示を当業者が実施できるほど十分詳細に説明されている。他の実施形態は、構造的および論理的な置換ならびに変更が本開示の範囲を逸脱することなく行われるように用いられ、導かれてよい。よって、発明を実施するための形態は限定的な意味で解釈されるべきでなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲、およびそれらの請求項が権利を得た同等物の全範囲によってのみ規定される。
【0127】
実施形態は本明細書に開示された特徴の一部を特徴とするため、特許請求の範囲はその全ての特徴を記載していなくてよい。さらに実施形態は、特定の例で開示された特徴よりも少ない特徴を含んでよい。よって、以下の特許請求の範囲は、これにより発明を実施するための形態に組み込まれ、独立する請求項は別の実施形態とする。
【0128】
本明細書で用いられる用語「または」は、包含的または排他的のいずれかの意味で解釈されてよい。また、複数の例は、本明細書で単一の例として記載された資源、動作、または構造のために提供されてよい。加えて、様々な資源、動作、モジュール、エンジン、およびデータストアの間の境界はいくらか任意であり、特定の動作は、特定の例示的な構成で説明される。他の機能配分が想定され、本開示の様々な実施形態の範囲に該当してよい。一般に、例示的な構成において別々の資源として提示された構造および機能は、複合構造または複合資源として用いられてよい。同様に、単一の資源として提示された構造および機能は、別々の資源として用いられてよい。これらおよび他の変形例、修正例、追加例、および改善例は、添付の特許請求の範囲に示されるように本開示の実施形態の範囲に該当する。従って、本明細書および図面は、制限的ではなく例示的とみなされるべきである。
【国際調査報告】