(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】タングステン(W)間隙充填のための強化された応力調整および界面接着
(51)【国際特許分類】
H01L 21/285 20060101AFI20240719BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H01L21/285
H01L21/88 B
H01L21/285 301
H01L21/285 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504995
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 US2022036792
(87)【国際公開番号】W WO2023009303
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】ツェン シー
(72)【発明者】
【氏名】テウン ユン
(72)【発明者】
【氏名】ペセ シリシュ エイ
(72)【発明者】
【氏名】ウ カイ
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 信之
(72)【発明者】
【氏名】レイ ウェイ
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
【Fターム(参考)】
4M104BB18
4M104BB33
4M104DD33
4M104DD43
4M104GG16
4M104HH08
4M104HH13
4M104HH16
5F033HH19
5F033HH34
5F033PP04
5F033PP06
5F033PP14
5F033VV16
5F033WW01
5F033WW02
5F033WW04
5F033WW06
5F033XX02
5F033XX08
5F033XX13
5F033XX19
(57)【要約】
基板の特徴を充填するための方法および関連する装置の実施形態が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、基板の特徴を充填する方法は、物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して特徴内に窒化タングステンのシード層を堆積させることと、PVDプロセスを介して特徴内の窒化タングステンのシード層上にタングステンのライナ層を堆積させることと、続いて、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して特徴をタングステンバルク充填で充填することとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の特徴を充填する方法であって、
物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して前記特徴内に窒化タングステンのシード層を堆積させることと、
PVDプロセスを介して前記特徴内の前記窒化タングステンのシード層上にタングステンのライナ層を堆積させることと、
続いて、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して前記特徴をタングステンバルク充填で充填することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記窒化タングステンのシード層が、厚さ約10オングストローム~約60オングストロームである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タングステンのライナ層が、厚さ約30オングストローム~300オングストロームである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記窒化タングステンのシード層が、約18原子パーセント~約35原子パーセントの窒素濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記特徴を前記タングステンバルク充填で充填した後、前記基板に平坦化プロセスを実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板が、本質的に酸化ケイ素からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記CVDプロセスにインキュベーション遅延を与えるために、前記特徴を前記タングステンバルク充填で充填する前に、窒素ラジカル処理を実行することをさらに含む、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記窒素ラジカル処理が、約1sccm~約20sccmの速度で、約2秒~約20秒の期間窒素を流すことを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記タングステンのライナ層を堆積させた後、原子層堆積(ALD)プロセスを介して、六フッ化タングステン(WF
6)とシラン(SiH4)またはジボラン(B
2H
6)との混合物を使用して核形成層を堆積させることをさらに含む、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記核形成層は、厚さが約10オングストローム~約60オングストロームである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記特徴の幅が、約5ナノメートルと約65ナノメートルとの間にある、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記タングステンのライナ層を堆積させることが、摂氏約20度~摂氏約350度の温度で実行される、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記ライナ層が前記シード層よりも厚い、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記タングステンバルク充填が、六フッ化タングステン(WF
6)および水素(H
2)を前駆体として使用して実行される、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記特徴のアスペクト比が、約1:1と約15:1との間にある、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
実行されると、請求項1~6のいずれかに記載の方法を実行する1つまたは複数のプロセッサを含む非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記CVDプロセスにインキュベーション遅延を与えるために、前記特徴を前記タングステンバルク充填で充填する前に、窒素ラジカル処理を実行することをさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記タングステンのライナ層を堆積させた後、原子層堆積(ALD)プロセスを介して、六フッ化タングステン(WF
6)とシラン(SiH4)またはジボラン(B
2H
6)との混合物を使用して核形成層を堆積させることをさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記タングステンバルク充填が、六フッ化タングステン(WF
6)および水素(H
2)を前駆体として使用して実行される、請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記ライナ層が前記シード層よりも厚い、請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、半導体基板などの基板の処理に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、基板表面上に複雑にパターン化された材料層を生成するプロセスによって形成される。タングステンは、半導体産業において、最小のエレクトロマイグレーションを有する低抵抗導体として使用される。タングステンは、トランジスタのコンタクトとして、および集積デバイスの層間のビアの形成において、孔を充填するために使用することができる。タングステンはまた、タングステンの安定性および低抵抗のために、論理デバイスおよびメモリデバイスにおける相互接続に使用することができる。技術が進歩するにつれて、さらにより低い抵抗およびより低い応力の金属充填解決策への需要が作り出されている。しかしながら、低い抵抗および低い応力を提供する現在のタングステン充填プロセスは、平坦化プロセスにとって接着が不十分なものとなる。現在のタングステン充填プロセスはまた、タングステン充填の応力の調整に対して適切に制御することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、発明者らは、タングステン充填のための改善されたプロセスを提供した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基板の特徴を充填するための方法および関連する装置の実施形態が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、基板の特徴を充填する方法は、物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して特徴内に窒化タングステンのシード層を堆積させることと、PVDプロセスを介して特徴内の窒化タングステンのシード層上にタングステンのライナ層を堆積させることと、続いて、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して特徴をタングステンバルク充填で充填することとを含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、基板の特徴を充填する方法は、物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して特徴内に窒化タングステンのシード層を堆積させることと、PVDプロセスを介して特徴内の窒化タングステンのシード層上にタングステンのライナ層を堆積させることと、後続の堆積プロセスにインキュベーション遅延を与えるために、ライナ層に窒素ラジカル処理を実行することと、続いて、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して特徴をタングステンバルク充填で充填することとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、実行されると、基板の特徴を充填する方法を実行する1つまたは複数のプロセッサを含むコンピュータ可読媒体が、物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して特徴内に窒化タングステンのシード層を堆積させることと、PVDプロセスを介して特徴内の窒化タングステンのシード層上にタングステンのライナ層を堆積させることと、続いて、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して特徴をタングステンバルク充填で充填することとを含む。
【0007】
本開示の他のおよびさらなる実施形態が以下で説明される。
【0008】
上述で簡潔に要約され、以下でより詳細に論じられる本開示の実施形態は、添付の図面に示される本開示の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、それゆえに、本開示が他の等しく有効な実施形態を認めることができるので、範囲を限定すると見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の少なくともいくつかの実施形態による基板の特徴を充填する方法の流れ図である。
【
図2A】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、シード層が物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図2B】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、ライナ層がPVDプロセスを介してシード層上に堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図2C】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、化学気相堆積(CVD)プロセスを介してライナ層上にバルク充填を堆積させた後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図3A】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、シード層が物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図3B】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、ライナ層がPVDプロセスを介してシード層上に堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図3C】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、核形成層が原子層堆積(ALD)プロセスを介してライナ層上に堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図3D】本開示の少なくともいくつかの実施形態による、バルク充填がCVDプロセスを介して核形成層上に堆積された後の高アスペクト比構造の断面図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、基板を処理するための方法を実行するのに適するマルチチャンバ処理ツールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、図に共通する同一の要素を指定するのに、可能であれば、同一の参照番号が使用されている。図は、原寸に比例して示されておらず、明確にするために簡単化されている場合がある。ある実施形態の要素および特徴は、さらなる詳述なしに、他の実施形態に有益に組み込むことができる。
【0011】
本明細書に記載の方法および装置は、界面接着を強化した低抵抗および低応力のタングステン間隙充填を提供する。本明細書で提供される実施形態は、ビア、トレンチ、などのような構造を充填するために使用することができる。トレンチまたはビアの限界寸法(CD)は、約5nm~約1000nmの範囲内にあり、特徴のアスペクト比(AR)は、約1:1と約15:1との間にあり得る。
【0012】
タングステンは、タングステンの固有の安定性および低い抵抗のために、論理およびメモリデバイスにおける金属相互接続として広く使用されている。しかしながら、技術的進歩とともに、例えば、NAND型フラッシュメモリ構造などの要件を満たすことができる、適度な間隙充填を有するさらにより低い抵抗およびより低い応力の金属充填解決策への必要性が高まっている。従来のCVDタングステン手法(TiN+CVDタングステン)は高い引張応力を有する。発明者らは、CVDタングステンの応力は、堆積条件を変更することによって低下させることができるが、スループットおよび間隙充填性能に大きく影響することを見いだした。発明者らはまた、CVDタングステンの抵抗が、堆積条件(温度、タングステン原子層堆積(ALD)核形成化学、など)を変更することによって低下させることができるが、抵抗応答が制限され、性能(主としてスループット)が低下することを見いだした。
【0013】
発明者らは、その後、高いスループットおよび改善された接着とともにタングステン膜の引張応力およびより低い抵抗の制御を可能にする統合的手法を発見した。例えば、従来のCVDタングステン手法(TiN+CVDタングステン)と比較して、統合的手法は、CVDタングステンの抵抗を60パーセント超低下させるとともに、同様のスループットを維持する。統合的手法は、一般に、タングステンのライナ層をPVDを介して堆積させる前に、窒化タングステン(WN)のシード層をPVDを介して堆積させることを含む。シード層は、有利には、基板上にタングステンのライナ層を直接堆積させるよりも良好に基板に接着する。シード層はまた、基板へのライナ層および後続層の接着を促進する。接着の強化は、後続のプロセス中の間隙充填の剥離またはアンプラグ問題を低減または防止する。例えば、化学機械平坦化(CMP)プロセスなどの平坦化プロセス中である。発明者らはまた、WNのシード層を用いても、より低い抵抗が維持されることを観察した。発明者らはまた、間隙充填の引張応力が、有利には、シード層内のタングステンに対する窒素の濃度を制御することによって、所望の応力値に調整され得ることを観察した。
【0014】
図1は、本開示の少なくともいくつかの実施形態による基板の特徴を充填する方法100の流れ図を示す。102において、方法100は、
図2Aおよび
図3Aに示されるように、物理的気相堆積(PVD)プロセスを介して基板200の特徴204内に窒化タングステンのシード層210を堆積させることを含む。基板200は、誘電体材料で製作されてもよく、または本質的に酸化ケイ素からなってもよい。PVDプロセスは、アルゴン、クリプトン、などのような雰囲気希ガスを用いた高イオン化プロセスで行われる。シード層堆積プロセス中の温度は、約室温(約摂氏20度)~約摂氏350度とすることができる。
図2A~
図3Dは、1つの特徴204を有する基板200を示しているが、基板200は、複数の特徴204を含むことができる。いくつかの実施形態では、特徴204の各々の幅は、約5ナノメートルと約65ナノメートルとの間にある。
【0015】
シード層210は、基板200上に適度なステップカバレッジを有することになる。いくつかの実施形態では、窒化タングステンのシード層210は、厚さ約10オングストローム~約60オングストロームである。シード層210の厚さは、有利には、抵抗の増加を最小にしながら接着を増強するように選ばれる。シード層210内の窒素の濃度は、特徴204のCDと、シード層210の上に堆積される後続層と、シード層210の堆積の後に基板200が受けることになる処理のタイプとを考慮して、所望の応力レベルを提供するように調整することができる。いくつかの実施形態では、シード層210は、約3原子パーセント~約45原子パーセントの窒素濃度を有する。いくつかの実施形態では、シード層210は、約18原子パーセント~約35原子パーセントの窒素濃度を有する。
【0016】
104において、方法100は、
図2Bおよび
図3Bに示されるように、PVDプロセスを介して特徴204内の窒化タングステンのシード層210上にタングステンのライナ層220を堆積させることを含む。いくつかの実施形態では、PVDプロセスは、アルゴン、クリプトン、などのような雰囲気希ガスを用いた高イオン化プロセスで行われる。いくつかの実施形態では、ライナ層220は、厚さ約30オングストローム~約300オングストロームである。いくつかの実施形態では、ライナ層220は、摂氏約20度~摂氏約350度の温度で堆積される。いくつかの実施形態では、ライナ層220は、シード層210よりも厚い。
【0017】
106において、方法100は、オプションとして、
図3Cに示されるように、タングステンのライナ層220を堆積させた後、原子層堆積(ALD)プロセスを介して核形成層310を堆積させることを含む。いくつかの実施形態では、核形成層310は、タングステンのライナ層を堆積させた後、原子層堆積(ALD)プロセスを介して、六フッ化タングステン(WF
6)とシラン(SiH4)またはジボラン(B
2H
6)との混合物を使用して堆積される。核形成層310は、有利には、後続の充填プロセスでのボイド形成を低減する。いくつかの実施形態では、核形成層は、厚さが約10オングストローム~約60オングストロームである。
【0018】
108において、方法100は、続いて、
図2Cおよび
図3Dに示されるように、化学気相堆積(CVD)プロセスを介して特徴をタングステンバルク充填230で充填することを含む。いくつかの実施形態では、タングステンバルク充填230は、ライナ層220上に堆積される。いくつかの実施形態では、タングステンバルク充填230は、核形成層310上に堆積される。いくつかの実施形態では、CVDプロセスは、六フッ化タングステン(WF
6)および水素(H
2)を前駆体として使用して実行され、特徴204をホウ素フリータングステンで充填する。CVDプロセスは、約摂氏300度~約摂氏500度の温度において、約5Torr~約300Torrの圧力で実行することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法100は、タングステンバルク充填230にインキュベーション遅延を与えるために、特徴204をタングステンバルク充填230で充填する前に、窒素ラジカル処理を実行することを含む。窒素ラジカル処理または窒化プロセスにおいて、ライナ層220の上面224上またはその近くの窒素ラジカルにより、タングステンバルク充填230の後続の堆積は、上面224上またはその近くではインキュベーション遅延を有するが、特徴204の底部226および側壁228の近位では通常の成長を有する。窒化プロセスにより、タングステンバルク充填堆積のボトムアップまたは超共形堆積挙動がもたらされて、特徴204の内部のボイド形成が低減する。いくつかの実施形態では、窒化プロセスは、約1sccm~約20sccmの速度で、約2秒~約20秒の期間窒素を流すことを含む。ローカルまたは遠隔プラズマ源を使用することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、核形成層310は、上面224上のインキュベーション遅延を強化するために、窒素ラジカル処理の前に適用される。続いて堆積されるタングステンの内部応力レベルは同じままであるが、続いて堆積されるバルク充填タングステンの抵抗は、核形成層310のないプロセスと比較して、約10%増加する可能性がある。いくつかの実施形態では、平坦化プロセスは、特徴204をタングステンバルク充填230で充填した後、基板200に対して実行することができる。
【0021】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、基板を処理するための方法を実行するのに適するマルチチャンバ処理ツール400を示す図である。本明細書に記載の方法は、適切なプロセスチャンバが結合されている他のマルチチャンバ処理ツールを使用して、または他の適切なプロセスチャンバで実践されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、上述で論じた本発明の方法は、有利には、プロセス間の真空の中断が制限されるかまたは全くないようなマルチチャンバ処理ツールで実行することができる。例えば、真空の中断を少なくすると、マルチチャンバ処理ツール内で処理されている基板の汚染を制限または防止することができる。他の製造業者から入手可能なものを含む他のプロセスチャンバがまた、本明細書で提供される教示に関連して適切に使用されてもよい。
【0022】
マルチチャンバ処理ツール400は、真空気密である処理プラットホーム401と、ファクトリインタフェース404と、システムコントローラ402とを含む。処理プラットホーム401は、真空下にある移送チャンバ403に動作可能に結合された414A、414B、414C、および414Dなどの多数の処理チャンバを含む。ファクトリインタフェース404は、
図4に示される406Aおよび406Bなどの1つまたは複数のロードロックチャンバによって移送チャンバ103に動作可能に結合される。
【0023】
いくつかの実施形態では、ファクトリインタフェース404は、基板の移送を容易にするために、少なくとも1つのドッキングステーション407と、少なくとも1つのファクトリインタフェースロボット438とを含む。少なくとも1つのドッキングステーション407は、1つまたは複数の前方開口型統一ポッド(FOUP)を受け入れるように構成される。405A、405B、405C、および405Dとして識別される4つのFOUPが、
図4に示されている。少なくとも1つのファクトリインタフェースロボット438は、基板をファクトリインタフェース404からロードロックチャンバ406A、406Bを通して処理プラットホーム401に移送するように構成される。ロードロックチャンバ406Aおよび406Bの各々は、ファクトリインタフェース404に結合された第1のポートと、移送チャンバ403に結合された第2のポートとを有する。いくつかの実施形態では、ロードロックチャンバ406Aおよび406Bは、1つまたは複数のサービスチャンバ(例えば、サービスチャンバ416Aおよび416B)に結合される。ロードロックチャンバ406Aおよび406Bは、圧力制御システム(図示せず)に結合され、圧力制御システムは、移送チャンバ403の真空環境と、ファクトリインタフェース404の実質的に周囲(例えば、大気)環境との間での基板の通過を容易にするために、ロードロックチャンバ406Aおよび406Bをポンプダウンおよび通気する。
【0024】
移送チャンバ403には、真空ロボット442が配置される。真空ロボット442は、ロードロックチャンバ406Aおよび406Bと、サービスチャンバ416Aおよび416Bと、処理チャンバ414A、414B、414C、および414Dとの間で基板421を移送することができる。いくつかの実施形態では、真空ロボット442は、それぞれの肩軸のまわりに回転可能である1つまたは複数の上部アームを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の上部アームは、真空ロボット442が、移送チャンバ403に結合された処理チャンバ内に伸長し、そこから後退することができるように、それぞれの前腕部材および手首部材に結合される。
【0025】
処理チャンバ414A、414B、414C、および414Dは、移送チャンバ403に結合され、本明細書に記載の方法を実行するように構成することができる。処理チャンバ414A、414B、414C、および414Dの各々は、化学気相堆積(CVD)チャンバ、原子層堆積(ALD)チャンバ、物理的気相堆積(PVD)チャンバ、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)チャンバ、前洗浄/アニーリングチャンバ、などを含むことができる。例えば、処理チャンバ414AはPVDチャンバである。いくつかの実施形態では、処理チャンバ414BはCVDプロセスチャンバである。
【0026】
本開示による実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実施することができる。実施形態はまた、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を使用して格納された命令として実施することができ、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって読み出され実行され得る。コンピュータ可読媒体は、マシン(例えば、コンピューティングプラットホーム、または1つまたは複数のコンピューティングプラットホーム上で実行される「仮想マシン」)によって読取り可能な形態で情報を格納または送信するための任意の機構を含むことができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、任意の適切な形態の揮発性または不揮発性メモリを含むことができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0027】
例えば、システムコントローラ402は、サービスチャンバ416Aおよび416Bならびにプロセスチャンバ414A、414B、414C、および414Dの直接制御を使用して、または代替として、サービスチャンバ416Aおよび416Bならびにプロセスチャンバ414A、414B、414C、および414Dに関連するコンピュータ(またはコントローラ)を制御することによってマルチチャンバ処理ツール400の動作を制御する。システムコントローラ402は、一般に、中央処理装置(CPU)430、メモリ434、およびサポート回路432を含む。CPU430は、産業環境で使用することができる汎用コンピュータプロセッサの任意の形態の1つとすることができる。サポート回路432は、従来の方法で、CPU430に結合され、キャッシュ、クロック回路、入力/出力サブシステム、電源、などを含むことができる。上述のような処理方法などのソフトウェアルーチンは、メモリ434に格納され、CPU430によって実行されると、CPU430をシステムコントローラ402に変換することができる。ソフトウェアルーチンはまた、マルチチャンバ処理ツール400から遠隔に配置された第2のコントローラ(図示せず)によって格納および/または実行されてもよい。
【0028】
動作中、システムコントローラ402は、マルチチャンバ処理ツール400の性能を最適化するために、それぞれのチャンバおよびシステムからのデータ収集およびフィードバックを可能にし、命令をシステム構成要素に提供する。例えば、メモリ434は、CPU430(またはシステムコントローラ402)によって実行されると本明細書に記載の方法を実行する命令を有する非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体とすることができる。
【0029】
本明細書で使用される「about(約)」または「approximately(約)」という用語は、任意の適切な範囲内、例えば、15%以内とすることができる。前述は本開示の実施形態に関するが、本開示の他のおよびさらなる実施形態が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。
【国際調査報告】