IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.の特許一覧

特表2024-528451異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム
<>
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図1
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図2
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図3
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図4
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図5
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図6
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図7
  • 特表-異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】異常ベースの欠陥検査のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20240723BHJP
   H01J 37/22 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
H01L21/66 J
H01J37/22 502H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578901
(86)(22)【出願日】2022-06-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 EP2022065219
(87)【国際公開番号】W WO2023280489
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】63/220,374
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リャン,ハオイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ヤニ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ミン-ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】フアン,シャオシア
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジチャオ
(72)【発明者】
【氏名】ユ,リャンジャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジェ
(72)【発明者】
【氏名】プ,リンリン
【テーマコード(参考)】
4M106
5C101
【Fターム(参考)】
4M106BA02
4M106CA38
4M106DB05
4M106DB12
4M106DB18
4M106DB21
4M106DJ20
5C101AA03
5C101AA22
5C101AA23
5C101BB02
5C101EE14
5C101EE22
5C101EE26
5C101FF02
5C101GG04
5C101GG09
5C101HH11
5C101HH24
5C101HH25
5C101HH27
5C101HH36
5C101HH37
5C101HH51
5C101HH52
5C101JJ04
(57)【要約】
サンプル上の欠陥を検出するためのシステム及び方法は、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及びK個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル上の欠陥を検出するための方法であって、
回路を含むコントローラにより第1の画像及び前記第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、
クラスタリング技法を使用し、前記第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び前記第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、前記L個の第1のピクセルの各々は前記L個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、
前記N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子と前記M個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及び
前記K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、前記サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを示す出力を提供すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記N個の第1のフィーチャ記述子の各々が前記L個の第1のピクセルのサブセットのフィーチャを表し、前記M個の第2のフィーチャ記述子の各々が前記L個の第2のピクセルのサブセットのフィーチャを表す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記異常ピクセルが前記L個の第1のピクセルの前記サブセット内にある、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の画像が前記サンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、前記第2の画像が前記サンプルに関連する設計レイアウト画像であり、前記異常ピクセルが前記第1の画像内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の画像が前記サンプルに関連する設計レイアウト画像であり、前記第2の画像が前記サンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、前記異常ピクセルが前記第2の画像内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記K個のマッピング確率を決定することが、
前記辞書学習技法に前記第1の画像の第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び前記N個の第1のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、前記N個の第1のフィーチャ記述子の各々は前記第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、
前記辞書学習技法に前記第2の画像の第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及び前記M個の第2のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、前記M個の第2のフィーチャ記述子の各々は前記第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み、前記第1の領域の各ピクセルが前記第2の領域の1つのピクセルと同位置にある、決定すること、及び
前記第1のフィーチャ記述子と前記K個の第2のフィーチャ記述子の各々との間の前記K個のマッピング確率を決定すること
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記K個のマッピング確率、前記N個の第1のフィーチャ記述子、又は前記M個の第2のフィーチャ記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成すること
を更に含み、
前記視覚的表現は前記K個のマッピング確率を表すヒストグラム、前記L個の第1のピクセルの各々における前記K個のマッピング確率を表す第1の2次元マップ、前記L個の第2のピクセルの各々における前記K個のマッピング確率を表す第2の2次元マップ、前記L個の第1のピクセル及び前記第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又は前記L個の第2のピクセル及び前記第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記K個のマッピング確率の各々は、前記第1のフィーチャ記述子に関連する各ピクセルと、前記各ピクセルと同位置にあり前記K個の第2のフィーチャ記述子の1つに関連するピクセルとの間のマッピング関係の確率を表す、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
Lが1を上回り、M、N、及びKが1以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記N個の第1のフィーチャ記述子及び前記M個の第2のフィーチャ記述子を決定する前に前記第1の画像及び前記第2の画像をアライメントすること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
サンプルを走査し、前記サンプルの検査画像を生成するように構成される画像検査装置と、
第1の画像及び前記第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、
クラスタリング技法を使用し、前記第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び前記第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、前記L個の第1のピクセルの各々は前記L個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、
前記N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子と前記M個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及び
前記K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、前記サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを示す出力を提供すること
を行うように構成される回路を含むコントローラと
を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2021年7月9日に出願され、参照によりその全体を本明細書に援用する米国特許出願第63/220,374号の優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本明細書の説明は画像検査装置の分野に関し、より具体的には異常ベースの欠陥検査に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 画像検査装置(例えば荷電粒子ビーム装置又は光学ビーム装置)は、検査装置に関連する放射源によって生成されるビーム(例えば荷電粒子ビーム又は光学ビーム)の衝突時にウェーハ基板の表面からの粒子(例えば光子、二次電子、後方散乱電子、ミラー電子、又は他の種類の電子)を検出することによってウェーハ基板の二次元(2D)画像を生成することができる。半導体産業では、ウェーハ処理(例えばeビーム直接描画リソグラフィシステム)、プロセスモニタリング(例えば測長走査型電子顕微鏡(CD-SEM))、ウェーハ検査(例えばeビーム検査システム)、又は欠陥解析(例えば欠陥レビューSEM、又は例えばDR-SEM及び集束イオンビームシステム、又は例えばFIB)などの様々な目的で様々な画像検査装置が半導体ウェーハ上で使用されている。
【0004】
[0004] ウェーハ基板上の製造された構造物の品質を管理するために、ウェーハ基板の2D画像を解析してウェーハ基板の潜在的な欠陥を検出することができる。ダイツーデータベース(D2DB)検査は2D画像に基づく欠陥検査の技法であり、この技法では画像検査装置が2D画像を2D画像に対応する(例えば設計レイアウトに基づいて生成される)データベース表現と比較し、その比較に基づいて潜在的な欠陥を検出することができる。D2DB検査は、ウェーハ製造の品質及び効率にとって重要である。ウェーハ上のノードの小型化及び検査スループットの高速化に伴い、D2DB検査の改善が求められている。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示の実施形態は、サンプル上の欠陥を検出するためのシステム及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、回路を含むコントローラにより第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することを含み得る。本方法は、クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することも含むことができ、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である。本方法は、N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することを更に含むことができ、Kは正の整数である。本方法は、K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを更に含み得る。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態では、システムは、サンプルを走査し、サンプルの検査画像を生成するように構成される画像検査装置と、回路を含むコントローラとを含むことができる。コントローラは、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信するように構成され得る。コントローラは、クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定するようにも構成することができ、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である。コントローラは、N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定するように更に構成することができ、Kは正の整数である。コントローラは、K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供するように更に構成され得る。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体が、装置に方法を行わせるために装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な一組の指令を格納することができる。方法は、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することを含み得る。本方法は、クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することも含むことができ、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である。本方法は、N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することを更に含むことができ、Kは正の整数である。本方法は、K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを更に含み得る。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態では、サンプル上の欠陥を検出するための方法が、回路を含むコントローラにより、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することを含むことができ、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む。本方法は、クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定することも含むことができ、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である。本方法は、複数のマッピング関係の頻度を決定することを更に含むことができ、複数のマッピング関係の各々は、第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある。本方法は、異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを更に含み得る。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、システムが、サンプルを走査し、サンプルの検査画像を生成するように構成される画像検査装置と、回路を含むコントローラとを含むことができる。コントローラは、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信するように構成することができ、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む。コントローラは、クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定するように構成することもでき、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である。コントローラは、複数のマッピング関係の頻度を決定するように更に構成することができ、複数のマッピング関係の各々は、第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある。コントローラは、異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供するように更に構成され得る。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体が、装置に方法を行わせるために装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な一組の指令を格納することができる。方法は、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することを含むことができ、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む。本方法は、クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定することも含むことができ、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である。本方法は、複数のマッピング関係の頻度を決定することを更に含むことができ、複数のマッピング関係の各々は、第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある。本方法は、異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを更に含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011]本開示のいくつかの実施形態に一致する、例示的な荷電粒子ビーム検査(CPBI)システムを示す概略図である。
図2】[0012]図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システムの一部であり得る、本開示のいくつかの実施形態に一致する例示的な荷電粒子ビームツールを示す概略図である。
図3】[0013]本開示のいくつかの実施形態に一致する、辞書学習技法の第1の例示的な入力及び出力を示す図である。
図4】[0014]本開示のいくつかの実施形態に一致する、辞書学習技法の第2の例示的な入力及び出力を示す図である。
図5】[0015]本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための方法に関係するデータの例示的な視覚的表現を示す図である。
図6】[0016]本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための方法に関係するデータの例示的な視覚的表現を示す図である。
図7】[0017]本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための例示的な方法を示すフローチャートである。
図8】[0018]本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための別の例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0019] 次に、その例を添付図面に示す例示的実施形態を詳細に参照する。以下の説明は添付図面を参照し、別段の定めがない限り、添付図面では異なる図面における同じ番号が同じ又は類似の要素を表す。実施形態例の以下の説明に記載されている実装形態は、本開示と一致する全ての実装形態を表すものではない。むしろ、それらは添付の特許請求の範囲に列挙する内容に関係する態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。本開示の範囲を限定することなしに、一部の実施形態は電子ビーム(「eビーム」)を利用するシステムにおける検出システム及び検出方法を提供する脈絡で説明され得る。但し本開示はそれらに限定されない。他の種類の荷電粒子ビーム(例えば陽子、イオン、ミューオン、又は電荷を搬送する他の任意の粒子を含む)が同様に照射され得る。更に、検出のためのシステム及び方法は、光学撮像、光検出、x線検出、イオン検出などの他の撮像システム内で使用されてもよい。
【0013】
[0020] 電子デバイスは、基板と呼ばれる半導体材料の断片上に形成される回路から構成される。半導体材料は、例えばシリコン、ガリウムヒ素、リン化インジウム、又はシリコンゲルマニウムなどを含み得る。多数の回路が、同じシリコン片上に一緒に形成されることができ、集積回路又はICと呼ばれる。多数のより多くの回路を基板上に収めることができるように、これらの回路の寸法は劇的に低減された。例えば、スマートフォン内のICチップは、親指の爪ほど小さいことがあり得るが、20億個を超えるトランジスタを含むことができ、各トランジスタの寸法は、人間の髪の毛の寸法の1/1000よりも小さい。
【0014】
[0021] これらの極めて小さな構造又は部品を有するICを製造することは、複雑で時間がかかり高価なプロセスであり、しばしば数百にのぼる個別ステップを含む。たった1つのステップでのエラーが、完成したICにおける欠陥をもたらし、そのICを使い物にならなくする可能性がある。従って、製造プロセスの目標の1つは、そのような欠陥を回避して、プロセスにおいて作製される機能的ICの数を最大化すること、即ち、プロセスの全体的歩留まりを向上させることである。
【0015】
[0022] 歩留まりを向上させる1つの構成要素は、チップ作製プロセスを監視して、十分な数の機能的集積回路が製造されていることを確認することである。プロセスを監視する1つの方法は、チップ回路構造物を形成する様々な段階において、チップ回路構造物を検査することである。検査は、走査荷電粒子顕微鏡(「SCPM」)を使用して行うことができる。例えば、SCPMは走査電子顕微鏡(SEM)であり得る。SCPMは、実際にはウェーハの構造の「写真」を撮り、それらの極めて小さな構造を撮像するために使用することができる。この画像を使用して、構造が適切な位置に適切に形成されたかどうかを判断することができる。構造に欠陥がある場合、その欠陥が再発しにくくなるようにプロセスを調節することができる。
【0016】
[0023] SCPM(例えばSEM)の動作原理はカメラに似ている。カメラは、人又は物体から反射され又は放たれる光の強度を受け付け記録することによって写真を撮る。SCPMは、ウェーハの構造から反射され又は放たれる荷電粒子(例えば電子)のエネルギー又は量を受け付け記録することによって「写真」を撮る。典型的には、構造物は撮像のためのステージと呼ばれるプラットフォーム上に配置される基板(例えばシリコン基板)上で作られる。かかる「写真」を撮る前に、荷電粒子ビームを構造物上に投影することができ、荷電粒子が構造物から(例えばウェーハ表面から、ウェーハ表面下の構造物から、又はその両方から)反射され又は放たれる(「出射」)されるとき、SCPMの検出器は検査画像を生成するためにそれらの荷電粒子のエネルギー又は量を受け付け記録することができる。かかる「写真」を撮るために、荷電粒子ビームは(例えばラインごとに又はジグザグ式に)ウェーハを走査することができ、検出器は荷電粒子ビームの投影下の領域(「ビームスポット」と呼ぶ)から来る出射荷電粒子を受け付けることができる。検出器は、各ビームスポットからの出射荷電粒子を1つずつ受け付け記録し、全てのビームスポットについて記録した情報を結合して検査画像を生成することができる。一部のSCPMは、検査画像を生成するための1枚の「画像」を撮影するために1つの荷電粒子ビームを使用する一方(シングルビームSEMなどの「シングルビームSCPM」と呼ばれる)、一部のSCPMはウェーハの複数の「サブピクチャ」を並行して撮影し、それらをつなぎ合わせて検査画像を生成するために複数の荷電粒子ビームを使用する(マルチビームSEMなどの「マルチビームSCPM」と呼ばれる)。複数の荷電粒子ビームを使用することにより、SEMはこれらの複数の「サブピクチャ」を得るために構造物により多くの荷電粒子ビームを与えることができ、その結果、構造物からより多くの荷電粒子が出射される。従って、検出器はより多くの出射荷電粒子を同時に受け取り、より高い効率及びより速い速度でウェーハの構造の検査画像を生成することができる。
【0017】
[0024] 製造された構造物の品質を管理するために、検査画像(例えばSEM画像)と、検査画像に対応するデータベース表現(例えばグラフィックデータベースシステムフォーマット又は「GDS」フォーマットの設計レイアウトファイルに基づいて生成される)との比較に基づいて構造物の潜在的な欠陥を検出するために、ダイツーデータベース(D2DB)検査技法が使用され得る。一部の事例では、D2DB検査は2つのステップを含む。第1のステップでは、2D画像を(例えばGDSファイルに基づいて生成される)設計レイアウト画像とアライメントすることができる。第2のステップでは、2D画像とGDSとの間のメトロロジメトリク、フィーチャ輪郭/エッジなどを比較して潜在的な欠陥、及び欠陥が検出される場合は欠陥の種類を識別することができる。従来のD2DB検査技法は、データベース表現及び検査画像の両方から抽出されるエッジ情報(例えばエッジ間距離)又は接続性情報(例えば頂点)を比較することに基づいてかかる比較を行うことができる。欠陥の種類ごとに、従来のD2DB検査技法は既定のルールを適用して特定の欠陥(例えばブリッジ、破断したライン、荒いラインなど)が存在するかどうか調べることができる。しかし、従来のD2DB検査技法は2つの課題に直面する可能性がある。第1の課題は、検査画像(例えばSEM画像)上のパターン認識(例えばエッジ検出又はセグメント化)に関する誤り率(「妨害率(nuisance rate)」とも呼ばれる)を含むことがあり、誤り率は検査画像の画質に敏感であり得る。第2の課題は、従来のD2DB検査技法が、欠陥の種類ごとに既定のモデルに依存することである。かかる既定のモデル及びそのパラメータは高水準の人的介入(例えば欠陥の種類ごとに手動で調整すること)を要求し、従って使用の利便性が低い。更に従来のD2DB検査技法は、対応する任意の既定のモデルが準備されなければ新たな種類の欠陥には適用できない場合がある。
【0018】
[0025] 既存の一部のD2DB検査技法は機械学習を利用し、機械学習は検査画像(例えばSEM画像)と設計レイアウト(例えばGDSファイル)に基づいて生成されるシミュレート検査画像とを比較し得る。かかる機械学習ベースのD2DB検査技法は、とりわけ検査画像内のパターンサイズ又は検査画像のグレーレベルが変化する場合に大きい妨害率の課題に直面し得る。例えば実際の検査画像は、基板の表面上に静電気が蓄積されることによって生じる荷電効果によって歪む可能性があるが、機械学習ベースのD2DB検査技法は荷電効果によって画像が歪んだ場合に欠陥を識別することが困難な場合がある。
【0019】
[0026] 本開示の実施形態は、画像検査装置(例えばSEM)によってサンプルの欠陥を検出するための方法、装置、及びシステムを提供し得る。開示するいくつかの実施形態では、サンプルの検査画像及びサンプルに関連する設計レイアウト画像にクラスタリング技法を適用することができる。クラスタリング技法は、検査画像のピクセルと設計レイアウト画像のピクセルとの間のマッピング関係を生成することができる。マッピング関係に基づいて、設計レイアウト画像又は検査画像の一方において同じパターンを表すピクセルが、設計レイアウト画像又は検査画像の他方において類似のパターンを表すピクセルに対応するかどうかを判定することができる。マッピング関係が異常である(例えば低い発生頻度又は確率を有する)場合、その異常なマッピング関係に関連するピクセルは潜在的な欠陥を表すと判定することができる。このようにすることで、或る特定の欠陥の種類の定義に依存する任意の既定のルール又は既定のモデルを適用することなく、サンプルの潜在的な欠陥を明らかにすることができる。更に、開示する実施形態は検査画像に対する従来のパターン認識操作(例えばエッジ検出又はセグメント化)又はその設計レイアウトに基づく検査画像の従来のシミュレーションを呼び出さないので、従来のD2DB検査技法又は機械学習ベースのD2DB検査技法における高い妨害率の課題を回避することができる。
【0020】
[0027] 図面における構成要素の相対的な寸法は、理解しやすいように誇張されていることができる。以下の図面の説明では、同じ又は同様の参照番号は、同じ又は同様の構成要素又はエンティティを指しており、個々の実施形態に関して異なる点のみが説明されている。
【0021】
[0028] 本明細書で使用する場合、特段の断りが無い限り、「又は」という用語は、実行不可能である場合を除いて、全ての可能な組み合わせを包含する。例えば、構成要素がA又はBを含むことができると記載されている場合、特段の断りが無い限り又は実行不可能で無い限り、構成要素はA、又はB、又はA及びBを含むことができる。第2の例として、構成要素がA、B、又はCを含むことができると記載されている場合、特段の断りが無い限り又は実行不可能で無い限り、構成要素はA、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はB及びC、又はA及びB及びCを含むことができる。
【0022】
[0029] 図1は、本開示のいくつかの実施形態に一致する例示的な荷電粒子ビーム検査(CPBI)システム100を示す。CPBIシステム100は撮像に使用することができる。例えばCPBIシステム100は、電子ビームを撮像に使用することができる。図1に示すように、CPBIシステム100は、メインチャンバ101、装填/ロックチャンバ102、ビームツール104、及び機器フロントエンドモジュール(EFEM)106を含む。ビームツール104は、メインチャンバ101内部に配置されている。EFEM106は、第1の装填ポート106a及び第2の装填ポート106bを含む。EFEM106は、追加の装填ポートを含むことができる。第1の装填ポート106a及び第2の装填ポート106bは、検査対象のウェーハ(例えば、半導体ウェーハ、又は他の材料で作られたウェーハ)又はサンプル(ウェーハ及びサンプルは、互換的に使用されることができる)を収容するウェーハFOUP(front opening unified pod)を受け取る。「ロット」とは、バッチとして処理するために装填されることができる複数のウェーハである。
【0023】
[0030] EFEM106内の1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)が、ウェーハを装填/ロックチャンバ102に運ぶことができる。装填/ロックチャンバ102は、装填/ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、このポンプシステムは、大気圧よりも低い第1の圧力に達するように、装填/ロックチャンバ102内のガス分子を除去する。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)がウェーハを装填/ロックチャンバ102からメインチャンバ101に運ぶことができる。メインチャンバ101は、メインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、このポンプシステムは、第1の圧力よりも低い第2の圧力に達するように、メインチャンバ101内のガス分子を除去する。第2の圧力に達した後、ウェーハはビームツール104による検査にかけられる。ビームツール104は、シングルビームシステム又はマルチビームシステムであり得る。
【0024】
[0031] コントローラ109がビームツール104に電子的に接続される。コントローラ109は、CPBIシステム100の様々な制御を実行するように構成されるコンピュータであり得る。図1ではメインチャンバ101、ロード/ロックチャンバ102、及びEFEM106を含む構造の外側にあるようにコントローラ109を図示するが、コントローラ109は構造の一部であり得ることが理解されよう。
【0025】
[0032] いくつかの実施形態では、コントローラ109は1つ又は複数のプロセッサ(図示せず)を含むことができる。プロセッサは、情報を操作又は処理することができる汎用的な又は特定の電子デバイスであり得る。例えば、プロセッサは、任意の数の、中央処理装置(即ち「CPU」)、グラフィックス処理装置(即ち「GPU」)、光プロセッサ、プログラマブル論理制御装置、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ、IP(intellectual property)コア、プログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)、プログラマブル・アレイ・ロジック(PAL)、汎用アレイロジック(GAL)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、システム・オン・チップ(SoC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びデータ処理可能な任意の種類の回路、の任意の組み合わせを含むことができる。プロセッサはまた、ネットワークを介して結合された複数の機械又はデバイスにまたがって分散した1つ又は複数のプロセッサを含む、仮想プロセッサであり得る。
【0026】
[0033] いくつかの実施形態では、コントローラ109は更に、1つ又は複数のメモリ(図示せず)を含むことができる。メモリは、(例えば、バスを介して)プロセッサがアクセス可能なコード及びデータを記憶することができる、汎用の又は特定の電子デバイスであり得る。例えば、メモリは、任意の数のランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、光ディスク、磁気ディスク、ハードドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、フラッシュドライブ、セキュリティ・デジタル(SD)カード、メモリスティック、コンパクト・フラッシュ(CF)カード、又は任意の種類の記憶デバイス、の任意の組み合わせを含むことができる。コードには、オペレーティングシステム(OS)、及び特定のタスク用の1つ又は複数のアプリケーション・プログラム(即ち「apps」)が含まれることができる。メモリはまた、ネットワークを介して結合された複数の機械又はデバイスにまたがって分散した1つ又は複数のメモリを含む、仮想メモリであり得る。
【0027】
[0034] 図2は、本開示の実施形態に一致する例示的な撮像システム200を示す。図2のビームツール104は、CPBIシステム100において使用するように構成され得る。ビームツール104は、シングルビーム装置又はマルチビーム装置であり得る。図2に示すように、ビームツール104は、電動サンプルステージ201と、検査しようとするウェーハ203を保持するための、電動サンプルステージ201によって支持されるウェーハホルダー202とを含む。ビームツール104は、対物レンズアセンブリ204、荷電粒子検出器206(荷電粒子センサ表面206a及び206bを含む)、対物アパーチャ208、集光レンズ210、ビーム制限アパーチャ212、ガンアパーチャ214、アノード216、及びカソード218を更に含む。いくつかの実施形態では対物レンズアセンブリ204は、磁極片204a、制御電極204b、偏向器204c、及び励磁コイル204dを含む修正されたスイング対物レンズ遅延液浸レンズ(SORIL:swing objective retarding immersion lens)を含み得る。ビームツール104は、ウェーハ203上の材料を特徴付けるためのエネルギー分散X線分光計(EDS)検出器(不図示)を更に含み得る。
【0028】
[0035] 電子ビームなどの一次荷電粒子ビーム220(又は単に「一次ビーム220」)は、アノード216とカソード218との間に加速電圧を印加することによってカソード218から放出される。一次ビーム220は、その両者がビーム制限アパーチャ212の下にある集光レンズ210に入る荷電粒子ビームのサイズを決定し得る、ガンアパーチャ214及びビーム制限アパーチャ212を通過する。集光レンズ210は、対物レンズアセンブリ204に入る前に荷電粒子ビームのサイズを設定するために、ビームが対物アパーチャ208に入る前に一次ビーム220を集束させる。偏向器204cは、ウェーハ上のビーム走査を容易にするために一次ビーム220を偏向させる。例えば走査プロセスでは、偏向器204cは、ウェーハ203の異なる部分の画像を再構築するためのデータを提供するために、異なる時点においてウェーハ203の上面の異なる位置に一次ビーム220を順次偏向させるように制御され得る。更に偏向器204cは、異なる時点において特定の位置でウェーハ203の異なる側面上に一次ビーム220を偏向させて、その位置におけるウェーハ構造の立体画像を再構築するためのデータを提供するように制御することもできる。更にいくつかの実施形態では、アノード216及びカソード218が複数の一次ビーム220を生成することができ、ビームツール104は、ウェーハ203の異なる部分の画像を再構築するためのデータを提供するために、複数の一次ビーム220をウェーハの異なる部分/側面に同時に投影するための複数の偏向器204cを含み得る。
【0029】
[0036] 励磁コイル204d及び磁極片204aは、磁極片204aの一端で始まり磁極片204aの他端で終わる磁場を発生させる。一次ビーム220によって走査されているウェーハ203の一部が磁場に入ることができ、電荷を帯び、ひいては電場を発生させることがある。電場は、一次ビーム220がウェーハ203と衝突する前に、ウェーハ203の表面付近の衝突一次ビーム220のエネルギーを減少させる。磁極片204aから電気的に絶縁されている制御電極204bは、ウェーハ203のマイクロアーチングを防止するように、及び適切なビームフォーカスを保証するようにウェーハ203上の電場を制御する。
【0030】
[0037] 一次ビーム220を受けた後、二次電子ビームなどの二次荷電粒子ビーム222(又は「二次ビーム222」)がウェーハ203の一部から放出され得る。二次ビーム222は、荷電粒子検出器206のセンサ表面206a及び206b上にビームスポットを形成し得る。荷電粒子検出器206は、ビームスポットの強度を表す信号(例えば電圧、電流など)を生成し、その信号を画像処理システム250に提供することができる。二次ビーム222及びこれによって生じるビームスポットの強度は、ウェーハ203の外部構造又は内部構造に応じて変化し得る。更に上記で論じたように、異なる強度の二次ビーム222(及び結果として生じるビームスポット)を生成するために、一次ビーム220が特定の位置においてウェーハの上面の異なる位置上に又はウェーハの異なる側面上に投影され得る。従って、ウェーハ203の位置とビームスポットの強度をマッピングすることにより、処理システムはウェーハ203の内部構造又は表面構造を反映する画像を再構築することができる。
【0031】
[0038] 撮像システム200は、電動サンプルステージ201上のウェーハ203を検査するために使用することができ、上記で論じたようにビームツール104を含む。撮像システム200は、画像取得器260、ストレージ270、及びコントローラ109を含む画像処理システム250も含み得る。画像取得器260は、1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。例えば画像取得器260は、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスなど、又はそれらの組み合わせを含み得る。画像取得器260は、導電体、光ファイバケーブル、携帯ストレージ媒体、IR、ブルートゥース(登録商標)、インターネット、ワイヤレスネットワーク、ワイヤレス無線、又はそれらの組み合わせなどの媒体を介してビームツール104の検出器206に接続され得る。画像取得器260は検出器206から信号を受信することができ、画像を構築することができる。このようにして、画像取得器260はウェーハ203の画像を取得することができる。画像取得器260は、輪郭を生成すること、取得された画像上に指示子を重畳することなどの様々な後処理機能を行うこともできる。画像取得器260は取得された画像の輝度及びコントラストなどの調節を行うことができる。ストレージ270は、ハードディスク、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の種類のコンピュータ可読メモリなどのストレージ媒体であり得る。ストレージ270は画像取得器260に結合することができ、走査済み生画像データを元画像、後処理済み画像、又は処理を支援する他の画像として保存するために使用され得る。画像取得器260及びストレージ270は、コントローラ109に接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、画像取得器260、ストレージ270、及びコントローラ109が1つの制御ユニットとして一体化され得る。
【0032】
[0039] いくつかの実施形態では、画像取得器260は検出器206から受信された撮像信号に基づきサンプルの1つ又は複数の画像を取得し得る。撮像信号は、荷電粒子撮像を行うための走査動作に対応し得る。取得された画像は、複数の撮像エリアを含む単一画像であり得る。単一画像はストレージ270内に格納され得る。単一画像は複数の領域に分割され得る元画像であり得る。これらの領域の各々は、ウェーハ203のフィーチャを含む1つの撮像エリアを含み得る。
【0033】
[0040] 本開示の実施形態は、方法、システム、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体を含む、サンプル上の欠陥を検出することに関係し得る。解説を容易にするために、例示的方法の態様がシステム、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体にも等しく適用されることを理解した上で、例示的方法を以下に記載する。例えばかかる方法の一部の態様は、装置又はシステム(例えば図1及び図2に示すコントローラ109又は図2に示す画像処理システム250)又はその上で動作するソフトウェアによって実装され得る。装置又はシステムは、例示的方法を実行するための少なくとも1つのプロセッサ(例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC、又は入力データに対して論理演算を実行するための任意の回路)を含むことができる。
【0034】
[0041] 本開示のいくつかの実施形態に一致して、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、回路を含むコントローラにより第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することを含み得る。第1の画像は第1の領域を含むことができ、第2の画像は第2の領域を含み得る。本明細書で使用するとき、受信とは、データを受け入れること、取り込むこと、認めること、入手すること、取得すること、取り出すこと、得ること、読み出すこと、アクセスすること、収集すること、又はデータを入力するための任意の操作を指し得る。第1の領域は第1の画像の一部又は全部であってもよく、第2の領域は第2の画像の一部又は全部であってもよい。第1の領域又は第2の領域は、複数の画像ピクセルを含むことができる。
【0035】
[0042] いくつかの実施形態では、第1の画像はサンプルを走査する画像検査装置(例えば荷電粒子ビームツール又は光学ビームツール)によって生成される検査画像とすることができ、第2の画像はサンプルに関連する設計レイアウト画像であり得る。いくつかの実施形態では、第1の画像を設計レイアウト画像とすることができ、第2の画像を検査画像とすることができる。いくつかの実施形態では、画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含み得る。
【0036】
[0043] 設計レイアウト画像は、検査中のサンプルを含むウェーハ表面部分の集積回路(IC)設計レイアウトを含み得る。IC設計レイアウトは、ウェーハを構築するためのパターンレイアウトに基づき得る。例えばIC設計レイアウトは、フォトリソグラフィマスク又はレチクルからウェーハにフィーチャを転写するために使用される1つ又は複数のフォトリソグラフィマスク又はレチクルに対応し得る。いくつかの実施形態では、設計レイアウト画像は、グラフィックデータベースシステム(GDS)フォーマット、グラフィックデータベースシステムII(GDSII)フォーマット、オープンアートワークシステム交換標準(OASIS:Open Artwork System Interchange Standard)フォーマット、又はCaltech中間フォーマット(CIF:Caltech Intermediate Format)のデータファイルに基づいて生成され得る。データファイルは、フィーチャ情報(例えば平面幾何学形状、テキスト、又はIC設計レイアウトに関係する他の任意の情報)を表すバイナリ形式で格納することができる。例えばデータファイルは、ウェーハ上の複数の階層的層上に形成される設計アーキテクチャに対応し得る。設計レイアウト画像は、データファイルに基づいてレンダリング及び提示することができ、ウェーハ上に形成される異なる層上の様々なパターンの特性情報(例えば形状又は寸法)を含み得る。例えばデータファイルは、これだけに限定されないが基板、ドープ領域、ポリゲート層、抵抗層、誘電体層、金属層、トランジスタ、プロセッサ、メモリ、金属接続、端子、ビア、システムオンチップ(SoC)、ネットワークオンチップ(NoC)、又は他の任意の適切な構造を含む、ウェーハ上で作製される様々な構造、デバイス、及びシステムに関連する情報を含み得る。いくつかの実施形態では、データファイルがメモリブロック、論理ブロック、又は相互接続のICレイアウト設計を更に含み得る。
【0037】
[0044] 例として図1図2を参照し、コントローラはコントローラ109とすることができ、画像取得器260又はストレージ270の少なくとも一方から第1の画像及び第2の画像を受信することができる。例えば第1の画像が検査画像(例えばSEM画像)であり第2の画像が設計レイアウト画像(例えばGDS画像)である場合、画像取得器260は、図2に関して説明するやり方でビームツール104の検出器206から検査画像を受信することができ、コントローラ109は画像取得器260から検査画像を受信することができる。コントローラ109は、ストレージ270から設計レイアウト画像を受信することもできる。例えば設計レイアウト画像は、ストレージ270に予め格納することができ又はリアルタイムで入力することができる。
【0038】
[0045] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM(Mは1、2、3又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個の第2の記述子とを決定することも含み得る。第1の領域内の複数のピクセルの各々は、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり得る。本明細書で説明するとき、同位置にあることは、同じ原点の定義を有する座標系の中で同じ相対位置を有する2つの物体を指し得る。例えば第1の領域は、第1の画像内の第1の原点(0,0)に対して第1の座標(x,y)に位置する第1のピクセルを含み得る(例えば第1の原点は、第1の画像の左上角、右上角、左下角、右下角、中央、又は任意の位置である)。第2の領域は、第2の画像内の第2の原点(0,0)に対して第2の座標(x,y)に位置する第2のピクセルを含むことができ、第2の原点は第1の原点と同じ定義を共有する。例えば第2の原点は、第1の原点が第1の画像の左上角である場合は第2の画像の左上角、第1の原点が第1の画像の右上角である場合は第2の画像の右上角、第1の原点が第1の画像の左下角である場合は第2の画像の左下角、第1の原点が第1の画像の右下角である場合は第2の画像の右下角、又は第1の原点が第1の画像の中心である場合は第2の画像の中心であり得る。そのような場合、x及びxが同じ値を有し、y及びyが同じ値を有する場合、第1の領域内の第1のピクセル及び第2の領域内の第2のピクセルは「同位置」と称され得る。
【0039】
[0046] いくつかの実施形態では、第1の領域内の複数のピクセルは連続的でも非連続的でもよい。第1の領域内の複数の同位置ピクセルは、連続的でも非連続的でもよい。例えば第1の領域は、座標(x,y),(x,y),...,(x,y)をそれぞれ有するn(nは整数である)個のピクセルを含み得る。かかる例では、第2の領域は同じく座標(x,y),(x,y),...,(x,y)をそれぞれ有するn個の同位置ピクセルを含み得る。
【0040】
[0047] いくつかの実施形態では、クラスタリング技法が辞書学習技法を含み得る。辞書学習技法は、入力データを受け取り、入力データが一組の基本フィーチャの線形結合(「フィーチャベクトル」又は「アトム」と呼ぶ)として表現され得るように、入力データの一組の基本フィーチャ(「辞書」と呼ぶ)を出力することができる教師なし機械学習技法である。例えば入力データは画像とすることができ、辞書は行列とすることができ、行列の各列は1つの基本画像フィーチャを表し得る。画像は、行列の1つ又は複数の列の線形結合を用いて(例えば逆変換によって)表現又は再構築することができる。いくつかの実施形態では、辞書学習技法を領域ごとに画像に適用することができ、各領域は画像の一部である。いくつかの実施形態では、辞書学習技法は、トレーニングの開始点として初期辞書を使用することができる。かかる初期辞書は、出力辞書の初期推測を表し得る。一例として、初期辞書は一組の離散コサイン変換(DCT)基底関数又は離散サイン変換(DST)基底関数であり得る。
【0041】
[0048] いくつかの実施形態では、第1の記述子又はM個の第2の記述子は、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャ又は第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャをそれぞれ表すデータを含み得る。例えばフィーチャは、本明細書に記載の辞書学習技法によって出力されるフィーチャベクトル又はアトム(例えば出力された辞書を表す行列の列番号)を含むことができる。フィーチャは、第1の領域又は第2の領域のサイズ、出力されるアトムのサブセット、重み値又は乗数、又はピクセル若しくはその近傍のピクセルを再構築することができる他の任意の情報などの追加データも含み得る。
【0042】
[0049] 例として、第1の領域内のピクセルは第1の領域に辞書学習技法を適用することによって1つ又は複数のクラスに分類することができ、同じクラス内のピクセルが同じ記述子を用いて再構築され得るように、各クラスは記述子に関連し得る。第2の領域に辞書学習技法を適用することによって第2の領域内のピクセルも1つ又は複数のクラスに分類することもでき、同じクラス内のピクセルが同じ記述子を用いて再構築され得るように、各クラスは記述子(例えば第2の記述子)に関連し得る。第1の領域内のピクセルのクラスの1つは第1の記述子に関連することができ、第2の領域内に同位置ピクセルを有し得る。第2の領域内の同位置ピクセルは、そのそれぞれが第2の記述子に関連し得る1つ又は複数のクラスに分類することができる。
【0043】
[0050] 図3は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、辞書学習技法の第1の例示的な入力及び出力を示す図である。図3に示すように、辞書学習モデル(図3には不図示)に画像302を入力することができる。いくつかの実施形態では、辞書学習モデルは、コントローラが実行するために非一時的コンピュータ可読媒体の中に格納される一組の指令として実装することができる。一例として、画像302は設計レイアウト画像(例えば図2のストレージ270内にGDS画像ファイルとして格納される)であり得る。辞書学習モデルは、一組の画像フィーチャを含む辞書304を出力することができる。辞書学習モデルは、画像302内の各ピクセルに対する記述子も出力することができる。例えば、記述子は数字(例えば辞書304を表す行列の列番号、又はフィーチャベクトルを表すインデックス番号)として表すことができる。図3に示すように、画像302内の全てのピクセルに関連する記述子を記述子マップ306(例えば2次元画像)として視覚化することができる。記述子マップ306は、画像302と同じサイズ及び同じピクセル数を有することができる。記述子マップ306内の各ピクセルは、画像302内のその対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ306内のピクセルは色分け(例えばグレーコード化)することができる。例えば記述子マップ306では、明るいピクセルほど記述子を示す小さい値を表すことができ、暗いピクセルほど記述子を示す大きい値を表すことができる。画像302内の全てのピクセルに関連する記述子は数値以外の形で表されてもよく、記述子マップ306以外の形で視覚化されてもよく、本開示において限定されないことに留意すべきである。
【0044】
[0051] 図4は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、辞書学習技法の第2の例示的な入力及び出力を示す図である。図4に示すように、辞書学習モデル(図4には不図示)に画像402を入力することができる。辞書学習モデルは、図3に関して記載したのと同じ辞書学習モデルであり得る。一例として、画像402は荷電粒子ビームツールによって生成される検査画像であり得る(例えば図2に関して図示し説明したようにビームツール104の検出器206から画像取得器260によって受信される)。別の例として、画像402は光学ビームツール(例えば検査用の一次ビームとして光子ビームを使用する画像検査装置)によって生成される検査画像であり得る。辞書学習モデルは、一組の画像フィーチャを含む辞書404を出力することができる。辞書404は、図3の辞書304と異なり得る。辞書学習モデルは、画像402内の各ピクセルに対する記述子も出力することができる。例えば、記述子は数字(例えば辞書404を表す行列の列番号、又はフィーチャベクトルを表すインデックス番号)として表すことができる。図4に示すように、画像402内の全てのピクセルに関連する記述子を記述子マップ406(例えば2次元画像)として視覚化することができる。記述子マップ406は、画像402と同じサイズ及び同じピクセル数を有することができる。記述子マップ406内の各ピクセルは、画像402内のその対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ406内のピクセルは色分け(例えばグレーコード化)することができる。例えば記述子マップ406では、明るいピクセルほど記述子を示す小さい値を表すことができ、暗いピクセルほど記述子を示す大きい値を表すことができる。画像402内の全てのピクセルに関連する記述子は数値以外の形で表されてもよく、記述子マップ406以外の形で視覚化されてもよく、本開示において限定されないことに留意すべきである。
【0045】
[0052] 例として図3図4を参照し、第1の画像は画像302とすることができ、第2の画像は画像402とすることができ、クラスタリング技法を使用して決定される第1の記述子は記述子マップ306内で表される記述子とすることができ、クラスタリング技法を使用して決定されるM個の第2の記述子は記述子マップ406内で表される1つ又は複数の記述子であり得る。別の例として、第1の画像は画像402とすることができ、第2の画像は画像302とすることができ、クラスタリング技法を使用して決定される第1の記述子は記述子マップ406内で表される記述子とすることができ、クラスタリング技法を使用して決定されるM個の第2の記述子は記述子マップ306内で表される1つ又は複数の記述子であり得る。
【0046】
[0053] いくつかの実施形態では、第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定するために、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、辞書学習技法に第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び第1の記述子を表すデータを決定することを含み得る。第1の記述子は、第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み得る。本方法は、辞書学習技法に第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2の記述子を表すデータを決定することを更に含み得る。M個の第2の記述子の各々は、第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み得る。
【0047】
[0054] 例として図3図4を参照し、第1の画像は画像302とすることができ、第2の画像は画像402とすることができる。第1の一組の画像フィーチャを表すデータは辞書304とすることができ、第2の一組の画像フィーチャを表すデータは辞書404とすることができる。辞書304及び辞書404は行列として表すことができる。第1の記述子は辞書304を表す行列の列の線形結合を表すアトムを含み得る。M個の第2の記述子の各々は、辞書404を表す行列の列の線形結合を表すアトムを含み得る。
【0048】
[0055] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定する前に、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、第1の画像及び第2の画像をアライメントすることを更に含み得る。例えば第1の画像の第1の原点及び第2の画像の第2の原点をそれぞれ指定することができる。第1の原点及び第2の原点は、例えば左上角、左下角、右上角、右下角、又は中央などの同じ位置を共有し得る。第1の画像及び第2の画像をアライメントするために、同じ座標を有する(例えばどちらも(0,0)に設定される)ように第1の原点及び第2の原点を決定することができ、第1の画像及び第2の画像の向きが(例えば水平方向又は垂直方向の両方で)同じになるように調節することができる。
【0049】
[0056] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、複数のマッピング関係の頻度を決定することを更に含み得る。複数のマッピング関係の各々は、第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付けることができる。第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある。第1のピクセルは、第1の記述子に関連し得る。第2のピクセルは、M個の第2の記述子の1つに関連し得る。本開示におけるマッピング関係は、2つの対象をマップし、リンクし、又は関連付ける関係を指し得る。いくつかの実施形態では、複数のマッピング関係は、第1の領域内の複数のピクセルの各ピクセルが第2の領域内の複数の同位置ピクセルの1つのピクセルに関連し得るように、第1の領域内の複数のピクセル及び第2の領域内の複数の同位置ピクセルを1対1のやり方でマップすることができる。
【0050】
[0057] いくつかの実施形態では、第1の領域内の複数のピクセルが全て第1の記述子に関連する場合があり、複数のマッピング関係によって第1の領域内の複数のピクセルに関連する第2の領域内の複数の同位置ピクセルが、1つ又は複数の第2の記述子に関連し得る。例えば第1の領域内の複数のピクセルは、全て「A」として表される第1の記述子に関連することができ、M個の第2の記述子は「B」、「C」、及び「D」として表される記述子を含み得る。かかる例では、第1の記述子とM個の第2の記述子との間の複数のマッピング関係が「A-B」、「A-C」、及び「A-D」という3つの種類に類別され得る。
【0051】
[0058] いくつかの実施形態では複数のマッピング関係の頻度を決定するために、複数のマッピング関係のそれぞれの種類のカウントを決定することができる。例として、第1の領域は記述子「A」に関連するn個(nは整数)のピクセルを含むことができ、n個のピクセルは第2の領域内のn個の同位置ピクセルと同位置にある。第2の領域内のn個の同位置ピクセルは、記述子「B」に関連するn個(nは整数)の同位置ピクセル、記述子「C」に関連するn個(nは整数)の同位置ピクセル、及び記述子「D」に関連するn個(nは整数)の同位置ピクセルを含むことができ、n+n+n=nである。「A-B」型のマッピング関係の頻度は、nに対するnの比率として決定することができる。「A-C」型のマッピング関係の頻度は、nに対するnの比率として決定することができる。「A-D」型のマッピング関係の頻度は、nに対するnの比率として決定することができる。
【0052】
[0059] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値(例えば或るパーセンテージ値)を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することを更に含み得る。本明細書で使用するとき、異常ピクセルは欠陥候補を示すピクセルを指し得る。本開示における欠陥候補は、方法、装置、又はシステムによって識別され又は決定される欠陥を指す場合があり、そのように識別され又は決定される欠陥が実際の欠陥かどうかは更なる解析の対象となり得る。いくつかの実施形態では、異常ピクセルの存在の他に、異常ピクセルの位置又は欠陥候補の種類の少なくとも1つが更に決定され得る。
【0053】
[0060] 異常ピクセルは、第1の領域又は第2の領域内にあり得る。例えば第1の画像が検査画像であり、第2の画像が設計レイアウト画像である場合、異常ピクセルは第1の領域内にあり得る。別の例として、第1の画像が設計レイアウト画像であり、第2の画像が検査画像である場合、異常ピクセルは第2の領域内にあり得る。
【0054】
[0061] いくつかの実施形態では、頻度閾値は、1%、3%、5%、10%、又は任意の頻度値など予め決定され得る。頻度閾値は静的な値でもよい。頻度閾値は、異なる第1の画像又は第2の画像に適応可能な値であってもよい。いくつかの実施形態では、頻度閾値はコントローラ(例えば図2に示すコントローラ109)によってアクセス可能なストレージデバイス(例えば図2に示すストレージ270)内に格納することができる。
【0055】
[0062] 例として、第1の領域又は第2の領域内のピクセルがマッピング関係に関連し得る。マッピング関係は、或るカテゴリ(例えば本明細書で開示する「A-B」、「A-C」、又は「A-D」)のものであり得る。例えばマッピング関係は「A-D」型のものであり得る。「A-B」マッピング関係の頻度は90%とすることができ、「A-C」マッピング関係の頻度は8%とすることができ、「A-D」マッピング関係の頻度は2%であり得る。頻度閾値が5%である場合、2%の頻度を有するマッピング関係「A-D」に関連するかかるピクセルを異常ピクセルと判定することができる。異常ピクセルは、サンプルのその対応する部分が欠陥候補(例えばブリッジ、破断したライン、又は荒いライン)を含む可能性があることを表し得る。
【0056】
[0063] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、複数のマッピング関係の頻度、第1の記述子、又はM個の第2の記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成することを更に含み得る。視覚的表現は、頻度を表すヒストグラム、第1の領域内の複数のピクセルの各々における頻度を表す第1の2次元マップ、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの各々における頻度を表す第2の2次元マップ、第1の領域及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又は第2の領域及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含み得る。
【0057】
[0064] 図5は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための方法に関係するデータの例示的な視覚的表現を示す図である。図5は、図4の画像402、異常マップ502、及びオーバーレイマップ504を含む。画像402はサンプルの検査画像(例えばSEM画像)であり得る。異常マップ502は、図3の記述子マップ306及び図4の記述子マップ406に基づいて生成された2次元マップであり得る。例えば記述子マップ306及び記述子マップ406は、画像402と同じサイズ及び同じピクセル数を有することができる。記述子マップ306内の各ピクセルは、画像302(例えば設計レイアウト画像)内のその対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ406内の各ピクセルは、画像402(例えば検査画像)内のその対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ306内のピクセルによって表される記述子は、記述子マップ406内のピクセルによって表される記述子と(例えば本明細書で説明するように決定される)マッピング関係を有することができる。異常マップ502は、マッピング関係の頻度を表すように決定され得る。
【0058】
[0065] 異常マップ502内の各ピクセルは、ピクセルに関連するマッピング関係に関連する頻度値を表すことができる。例えば異常マップ502内のピクセルPはマッピング関係「A-C」に関連することができ、これはピクセルPが記述子マップ306内のピクセルPD1及び記述子マップ406内のピクセルPD2に関連することを表す。ピクセルPD1は、画像302内のその対応するピクセルPに関連する記述子「A」を示す値を表し得る。ピクセルPD2は、画像402内のその対応するピクセルPに関連する記述子「C」を示す値を表し得る。異常マップ502内のピクセルPに関連するマッピング関係「A-C」は、頻度値(例えば8%)を有し得る。ピクセルPは、異常マップ502内の頻度値(例えば8%)を示すデータを表し得る。いくつかの実施形態では、ピクセルPは異常マップ502内の頻度値自体を表し得る。いくつかの実施形態では、ピクセルPは異常マップ502内の頻度値の変換を表し得る。例えば変換は、(例えば頻度値を1から減算することによる)減算、(例えば頻度値に-1を乗算することによる)乗算、又は(例えばピクセルPに対してガウスぼかし演算を適用することによる)たたみ込みであり得る。異常マップ502内のピクセルは色分け(例えばグレーコード化)することができる。例えば異常マップ502では、明るいピクセルほど異常である確率が高いことを表すことができ(例えば欠陥候補を示し)、暗いピクセルほど正常である確率が低いことを表し得る(例えば如何なる欠陥候補も示さない)。
【0059】
[0066] 図5に示すように、オーバーレイマップ504は画像402及び異常マップ502に基づいて生成され得る。例として、オーバーレイマップ504は、異常マップ502を画像402上にオーバーレイすることによって生成され得る。いくつかの実施形態では、そのようなオーバーレイの前に、画像402を第1の色(例えば緑色)でレンダリングすることができ、異常マップ502内の正常ピクセル(例えば頻度閾値未満の頻度値を有する)を第1の色でレンダリングすることができ、異常マップ502内の異常ピクセル(例えば頻度閾値以上の頻度値を有する)を第2の色(例えば赤色)でレンダリングすることができる。カラーレンダリングされた画像402及び異常マップ502をオーバーレイすることにより、生成されるオーバーレイマップ504は様々な色のコントラストによって欠陥候補を視覚化することができる。例えばオーバーレイマップ504内の赤色のピクセルは異常ピクセルの位置を示すことができ、オーバーレイマップ504内の緑色のピクセルは正常ピクセルの位置を示すことができる。
【0060】
[0067] 図6は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための方法に関係するデータの例示的な視覚的表現を示す図である。図6は、画像602(例えば設計レイアウト画像)、画像604(例えば検査画像)、本明細書に記載のクラスタリングモデル(例えば辞書学習モデル)内に画像602を入力することによって生成される記述子マップ606、クラスタリングモデル内に画像604を入力することによって生成される記述子マップ608、及びヒストグラム610を含む。ヒストグラム610は、記述子マップ606及び記述子マップ608に基づいて生成され得る。例えば画像602及び画像604は同じサイズ及び同じピクセル数を有してもよく、記述子マップ606及び記述子マップ608は画像602と同じサイズ及び同じピクセル数を有することができる。記述子マップ606内の各ピクセルは、画像602内のその対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ608内の各ピクセルは、画像604内の対応するピクセルに関連する記述子を示す値を表し得る。記述子マップ606内のピクセルによって表される記述子は、記述子マップ608内のピクセルによって表される記述子と(例えば本明細書で説明するように決定される)マッピング関係を有し得る。マッピング関係のそれぞれは頻度値に関連し得る。ヒストグラム610は、マッピング関係及びそれらの関連する頻度値に基づいて生成され得る。
【0061】
[0068] 例として、ヒストグラム610のx軸は、マッピング関係の頻度値のビン又は頻度値の変換(例えば対数)を表し得る。ヒストグラム610のy軸はカウントを表すことができ、ヒストグラム610の各ビンの高さは、そのビンに該当する頻度値を有する記述子マップ606内のピクセルのカウントを表す。ヒストグラム610は、画像604内の異常ピクセルの全体的な分布の視覚化を提供し得る。
【0062】
[0069] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、サンプル上の欠陥を検出するための方法は、クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供することを更に含み得る。パラメータは、例えば第1の画像内の第1の領域のサイズ、第2の画像内の第2の領域のサイズ、第1の領域内で決定された記述子のカウント、第2の領域内で決定された記述子のカウント、又は記述子の定義データのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、クラスタリング技法が辞書学習モデルである場合、ユーザインターフェイスは、辞書学習モデルのトレーニング及び適用のパラメータを構成するために使用され得る。
【0063】
[0070] 図7は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための例示的な方法700を示すフローチャートである。方法700は、荷電粒子ビームツール(例えばCPBIシステム100)又は光学ビームツールに結合され得るコントローラによって実行され得る。例えばコントローラは、図2のコントローラ109であり得る。コントローラは、方法700を実装するようにプログラムされ得る。
【0064】
[0071] ステップ702で、コントローラは、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することができる。第1の画像は第1の領域を含むことができ、第2の画像は第2の領域を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の画像はサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像(例えばSEM画像)とすることができ、第2の画像はサンプルに関連する設計レイアウト画像であり得る。例えば画像検査装置は、光学ビームツール又は荷電粒子ビームツール(例えば図1図2に関して記載したビームツール104)を含み得る。設計レイアウト画像は、グラフィックデータベースシステム(GDS)フォーマット、グラフィックデータベースシステムII(GDSII)フォーマット、オープンアートワークシステム交換標準(OASIS)フォーマット、又はCaltech中間フォーマット(CIF)のファイルに基づいて生成され得る。いくつかの実施形態では、第1の画像はサンプルに関連する設計レイアウト画像とすることができ、第2の画像はサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像とすることができる。例えば第1の画像及び第2の画像はそれぞれ、図3の画像302及び図4の画像402であり得る。別の例では、第1の画像及び第2の画像はそれぞれ、図4の画像402及び図3の画像302であり得る。
【0065】
[0072] ステップ704で、コントローラは、クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子、及び第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM(Mは1、2、3、又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個の第2の記述子を決定することができる。複数のピクセルの各々は、複数の同位置ピクセルのうちの1つと同位置にあり得る。
【0066】
[0073] いくつかの実施形態では、クラスタリング技法が辞書学習技法を含み得る。クラスタリング技法が辞書学習技法である場合、第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定するために、コントローラは、辞書学習技法に第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び第1の記述子を表すデータ(例えば図3に関して説明した辞書304などの第1の辞書)を決定することができる。第1の記述子は、第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータ(例えばアトム又はフィーチャベクトル)を含み得る。コントローラは、辞書学習技法に第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2の記述子を表すデータ(例えば図4に関して説明した辞書404などの第2の辞書)を決定することもできる。M個の第2の記述子の各々は、第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータ(例えばアトム又はフィーチャベクトル)を含み得る。
【0067】
[0074] ステップ706で、コントローラは複数のマッピング関係の頻度を決定することができる。複数のマッピング関係の各々は、第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付けることができる。第1のピクセルは、第1の記述子に関連し得る。第2のピクセルは、M個の第2の記述子の1つに関連し得る。第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にあり得る。
【0068】
[0075] ステップ708で、コントローラは、異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値(例えば1%、3%、5%、10%、又は任意の頻度値)を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補(例えばブリッジ、破断したライン、荒いライン)を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することができる。異常ピクセルは、第1の領域又は第2の領域内にあり得る。例えば第1の画像が検査画像であり、第2の画像が設計レイアウト画像である場合、異常ピクセルは第1の領域内にあり得る。別の例では、第1の画像が設計レイアウト画像であり、第2の画像が検査画像である場合、異常ピクセルは第2の領域内にあり得る。いくつかの実施形態では、異常ピクセルの存在の他に、異常ピクセルの位置又は欠陥候補の種類の少なくとも1つが更に決定され得る。
【0069】
[0076] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、ステップ702~708の他に、コントローラは、複数のマッピング関係の頻度、第1の記述子、又はM個の第2の記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を更に生成することができる。視覚的表現は、頻度を表すヒストグラム(例えば図6に関して記載したヒストグラム610)、第1の領域内の複数のピクセルの各々における頻度を表す第1の2次元マップ(例えば図3に関して記載した記述子マップ306)、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの各々における頻度を表す第2の2次元マップ(例えば図4に関して記載した記述子マップ406又は図5に関して記載した異常マップ502)、第1の領域及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ(例えば図5に関して記載したオーバーレイマップ504)、又は第2の領域及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含み得る。
【0070】
[0077] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定する前に、コントローラは第1の画像及び第2の画像を更にアライメントすることができる。本開示のいくつかの実施形態に一致し、コントローラは、クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを更に提供することができる。
【0071】
[0078] 図8は、本開示のいくつかの実施形態に一致する、サンプル上の欠陥を検出するための例示的な方法800を示すフローチャートである。方法800は、荷電粒子ビームツール(例えばCPBIシステム100)又は光学ビームツールに結合され得るコントローラによって実行され得る。例えばコントローラは、図2のコントローラ109であり得る。コントローラは、方法800を実装するようにプログラムされ得る。
【0072】
[0079] ステップ802で、コントローラは、第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することができる。いくつかの実施形態では、第1の画像はサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像(例えばSEM画像)とすることができ、第2の画像はサンプルに関連する設計レイアウト画像であり得る。例えば画像検査装置は、光学ビームツール又は荷電粒子ビームツール(例えば図1図2に関して記載したビームツール104)を含み得る。設計レイアウト画像は、グラフィックデータベースシステム(GDS)フォーマット、グラフィックデータベースシステムII(GDSII)フォーマット、オープンアートワークシステム交換標準(OASIS)フォーマット、又はCaltech中間フォーマット(CIF)のファイルに基づいて生成され得る。いくつかの実施形態では、第1の画像はサンプルに関連する設計レイアウト画像とすることができ、第2の画像はサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像とすることができる。例えば第1の画像及び第2の画像はそれぞれ、図3の画像302及び図4の画像402であり得る。別の例では、第1の画像及び第2の画像はそれぞれ、図4の画像402及び図3の画像302であり得る。
【0073】
[0080] ステップ804で、コントローラはクラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL(Lは1、2、3、又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個の第1のピクセルに関するN(Nは1、2、3、又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM(Mは1、2、3、又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個の第2のフィーチャ記述子を決定することができる。L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり得る。いくつかの実施形態では、N個の第1のフィーチャ記述子の各々がL個の第1のピクセルのサブセットのフィーチャを表すことができ、M個の第2のフィーチャ記述子の各々がL個の第2のピクセルのサブセットのフィーチャを表すことができる。いくつかの実施形態では、Lは1を上回ることができ、M及びNは1以上であり得る。いくつかの実施形態では、クラスタリング技法が辞書学習技法を含み得る。
【0074】
[0081] ステップ806で、コントローラは、N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子のそれぞれとの間のK(Kは1、2、3、又は他の任意の正の整数などの正の整数である)個のマッピング確率を決定することができる。いくつかの実施形態では、Kは1以上であり得る。いくつかの実施形態では、K個のマッピング確率の各々は、第1のフィーチャ記述子に関連する各ピクセルと、各ピクセルと同位置にありK個の第2のフィーチャ記述子の1つに関連するピクセルとの間のマッピング関係の確率を表し得る。本開示で使用するとき、確率は頻度に基づいて決定される値を指すことができる。例えば確率値は頻度値として決定され得る。別の例では、確率値は頻度値に基づいて調節(例えば関数を用いて変倍、シフト、又は変換)された値として決定され得る。
【0075】
[0082] いくつかの実施形態では、クラスタリング技法が辞書学習技法である場合、K個のマッピング確率を決定するために、コントローラは、辞書学習技法に第1の画像の第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及びN個の第1のフィーチャ記述子を表すデータ(例えば図3に関して記載した辞書304などの第1の辞書)を決定することができる。N個の第1のフィーチャ記述子の各々は、第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータ(例えばアトム又はフィーチャベクトル)を含み得る。コントローラは、辞書学習技法に第2の画像の第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2のフィーチャ記述子を表すデータ(例えば図4に関して記載した辞書404などの第2の辞書)を決定することもできる。M個の第2のフィーチャ記述子の各々は、第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータ(例えばアトム又はフィーチャベクトル)を含み得る。第1の領域の各ピクセルは第2の領域の1つのピクセルと同位置にあり得る。コントローラは、第1のフィーチャ記述子とK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を更に決定することができる。
【0076】
[0083] ステップ808で、コントローラは、K個のマッピング確率の1つが閾値(例えば1%、3%、5%、10%、又は任意のパーセンテージ値)を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補(例えばブリッジ、破断したライン、荒いライン)を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供することができる。いくつかの実施形態では、異常ピクセルがL個の第1のピクセルのサブセット内にあり得る。いくつかの実施形態では、第1の画像が検査画像であり、第2の画像が設計レイアウト画像である場合、異常ピクセルは第1の画像内にあり得る。いくつかの実施形態では、第1の画像が設計レイアウト画像であり、第2の画像が検査画像である場合、異常ピクセルは第2の画像内にあり得る。
【0077】
[0084] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、ステップ802~808の他に、コントローラは、K個のマッピング確率、N個の第1のフィーチャ記述子、又はM個の第2のフィーチャ記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を更に生成することができる。視覚的表現は、K個のマッピング確率を表すヒストグラム(例えば図6に関して記載したヒストグラム610)、L個の第1のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第1の2次元マップ(例えば図3に関して記載した記述子マップ306)、L個の第2のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第2の2次元マップ(例えば図4に関して記載した記述子マップ406又は図5に関して記載した異常マップ502)、L個の第1のピクセル及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ(例えば図5に関して記載したオーバーレイマップ504)、又はL個の第2のピクセル及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含み得る。
【0078】
[0085] 本開示のいくつかの実施形態に一致し、N個の第1のフィーチャ記述子及びM個の第2のフィーチャ記述子を決定する前に、コントローラは第1の画像及び第2の画像を更にアライメントすることができる。本開示のいくつかの実施形態に一致し、コントローラは、クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを更に提供することができる。
【0079】
[0086] プロセッサ(例えば図1のコントローラ109のプロセッサ)が図7の方法700又は図8の方法800、データ処理、データベース管理、グラフィカル表示、画像検査装置又は別の撮像デバイスの動作、サンプル上の欠陥の検出などの画像処理を実行するための指令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体が提供され得る。非一時的媒体の一般的な形態は、例えばフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ又は他の任意の磁気データ記録媒体、CD-ROM、他の任意の光学データ記録媒体、穿孔パターンを有する任意の物理媒体、RAM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM又は他の任意のフラッシュメモリ、NVRAM、キャッシュ、レジスタ、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、及びこれらのもののネットワーク化されたバージョンを含む。
【0080】
[0087] 実施形態は以下の条項を用いて更に説明することができる:
1.サンプル上の欠陥を検出するための方法であって、
回路を含むコントローラにより第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、
N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及び
K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを示す出力を提供すること
を含む、方法。
2.N個の第1のフィーチャ記述子の各々がL個の第1のピクセルのサブセットのフィーチャを表し、M個の第2のフィーチャ記述子の各々がL個の第2のピクセルのサブセットのフィーチャを表す、条項1に記載の方法。
3.異常ピクセルがL個の第1のピクセルのサブセット内にある、条項2に記載の方法。
4.第1の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の画像内にある、条項1~3の何れか一項に記載の方法。
5.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、異常ピクセルが第2の画像内にある、条項1~3の何れか一項に記載の方法。
6.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項4~5の何れか一項に記載の方法。
7.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項4~6の何れか一項に記載の方法。
8.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項1~7の何れか一項に記載の方法。
9.K個のマッピング確率を決定することが、
辞書学習技法に第1の画像の第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及びN個の第1のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、N個の第1のフィーチャ記述子の各々は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、
辞書学習技法に第2の画像の第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2のフィーチャ記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み、第1の領域の各ピクセルが第2の領域の1つのピクセルと同位置にある、決定すること、及び
第1のフィーチャ記述子とK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定すること
を含む、条項8に記載の方法。
10.K個のマッピング確率、N個の第1のフィーチャ記述子、又はM個の第2のフィーチャ記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成すること
を更に含み、
視覚的表現はK個のマッピング確率を表すヒストグラム、L個の第1のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第1の2次元マップ、L個の第2のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第2の2次元マップ、L個の第1のピクセル及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又はL個の第2のピクセル及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項1~9の何れか一項に記載の方法。
11.K個のマッピング確率の各々は、第1のフィーチャ記述子に関連する各ピクセルと、各ピクセルと同位置にありK個の第2のフィーチャ記述子の1つに関連するピクセルとの間のマッピング関係の確率を表す、条項1~10の何れか一項に記載の方法。
12.Lが1を上回り、M、N、及びKが1以上である、条項1~11の何れか一項に記載の方法。
13.N個の第1のフィーチャ記述子及びM個の第2のフィーチャ記述子を決定する前に第1の画像及び第2の画像をアライメントすること
を更に含む、条項1~12の何れか一項に記載の方法。
14.クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を更に含む、条項1~13の何れか一項に記載の方法。
15.サンプルを走査し、サンプルの検査画像を生成するように構成される画像検査装置と、
第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、
N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及び
K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを示す出力を提供すること
を行うように構成される回路を含むコントローラと
を含む、システム。
16.N個の第1のフィーチャ記述子の各々がL個の第1のピクセルのサブセットのフィーチャを表し、M個の第2のフィーチャ記述子の各々がL個の第2のピクセルのサブセットのフィーチャを表す、条項15に記載のシステム。
17.異常ピクセルがL個の第1のピクセルのサブセット内にある、条項16に記載のシステム。
18.第1の画像が検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の画像内にある、条項15~17の何れか一項に記載のシステム。
19.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像が検査画像であり、異常ピクセルが第2の画像内にある、条項15~17の何れか一項に記載のシステム。
20.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項18~19の何れか一項に記載のシステム。
21.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項15~20の何れか一項に記載のシステム。
22.K個のマッピング確率を決定することが、
辞書学習技法に第1の画像の第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及びN個の第1のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、N個の第1のフィーチャ記述子の各々は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、
辞書学習技法に第2の画像の第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2のフィーチャ記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み、第1の領域の各ピクセルが第2の領域の1つのピクセルと同位置にある、決定すること、及び
第1のフィーチャ記述子とK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定すること
を含む、条項21に記載のシステム。
23.K個のマッピング確率、N個の第1のフィーチャ記述子、又はM個の第2のフィーチャ記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成する
ようにコントローラが更に構成され、
視覚的表現はK個のマッピング確率を表すヒストグラム、L個の第1のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第1の2次元マップ、L個の第2のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第2の2次元マップ、L個の第1のピクセル及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又はL個の第2のピクセル及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項15~22の何れか一項に記載のシステム。
24.K個のマッピング確率の各々は、第1のフィーチャ記述子に関連する各ピクセルと、各ピクセルと同位置にありK個の第2のフィーチャ記述子の1つに関連するピクセルとの間のマッピング関係の確率を表す、条項15~23の何れか一項に記載のシステム。
25.Lが1を上回り、M、N、及びKが1以上である、条項15~24の何れか一項に記載のシステム。
26.N個の第1のフィーチャ記述子及びM個の第2のフィーチャ記述子を決定する前に第1の画像及び第2の画像をアライメントする
ようにコントローラが更に構成される、条項15~25の何れか一項に記載のシステム。
27.クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供する
ようにコントローラが更に構成される、条項15~26の何れか一項に記載のシステム。
28.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項15~27の何れか一項に記載のシステム。
29.装置に方法を行わせるために装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な一組の指令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法は
第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の画像内のL個の第1のピクセルに関するN個の第1のフィーチャ記述子、及び第2の画像内のL個の第2のピクセルに関するM個の第2のフィーチャ記述子を決定することであって、L個の第1のピクセルの各々はL個の第2のピクセルの1つと同位置にあり、L、M、及びNは正の整数である、決定すること、
N個の第1のフィーチャ記述子の第1のフィーチャ記述子とM個の第2のフィーチャ記述子のK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定することであって、Kは正の整数である、決定すること、及び
K個のマッピング確率のうちの1つが閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを示す出力を提供すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
30.N個の第1のフィーチャ記述子の各々がL個の第1のピクセルのサブセットのフィーチャを表し、M個の第2のフィーチャ記述子の各々がL個の第2のピクセルのサブセットのフィーチャを表す、条項29に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
31.異常ピクセルがL個の第1のピクセルのサブセット内にある、条項30に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
32.第1の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の画像内にある、条項29~31の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
33.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、異常ピクセルが第2の画像内にある、条項29~31の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
34.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項32~33の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
35.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項32~34の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
36.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項29~35の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
37.K個のマッピング確率を決定することが、
辞書学習技法に第1の画像の第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及びN個の第1のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、N個の第1のフィーチャ記述子の各々は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、
辞書学習技法に第2の画像の第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2のフィーチャ記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2のフィーチャ記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含み、第1の領域の各ピクセルが第2の領域の1つのピクセルと同位置にある、決定すること、及び
第1のフィーチャ記述子とK個の第2のフィーチャ記述子の各々との間のK個のマッピング確率を決定すること
を含む、条項36に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
38.方法が
K個のマッピング確率、N個の第1のフィーチャ記述子、又はM個の第2のフィーチャ記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成すること
を更に含み、
視覚的表現はK個のマッピング確率を表すヒストグラム、L個の第1のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第1の2次元マップ、L個の第2のピクセルの各々におけるK個のマッピング確率を表す第2の2次元マップ、L個の第1のピクセル及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又はL個の第2のピクセル及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項29~37の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
39.K個のマッピング確率の各々は、第1のフィーチャ記述子に関連する各ピクセルと、各ピクセルと同位置にありK個の第2のフィーチャ記述子の1つに関連するピクセルとの間のマッピング関係の確率を表す、条項29~38の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
40.Lが1を上回り、M、N、及びKが1以上である、条項29~39の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
41.方法が
N個の第1のフィーチャ記述子及びM個の第2のフィーチャ記述子を決定する前に第1の画像及び第2の画像をアライメントすること
を更に含む、条項29~40の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
42.方法が
クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を更に含む、条項29~41の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
43.サンプル上の欠陥を検出するための方法であって、
回路を含むコントローラにより第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することであって、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む、受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定することであって、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である、決定すること、
複数のマッピング関係の頻度を決定することであって、複数のマッピング関係の各々は第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある、決定すること、及び
異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供すること
を含む、方法。
44.第1の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の領域内にある、条項43に記載の方法。
45.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、異常ピクセルが第2の領域内にある、条項43に記載の方法。
46.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項44~45の何れか一項に記載の方法。
47.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項44~46の何れか一項に記載の方法。
48.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項43~47の何れか一項に記載の方法。
49.第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定することが、
辞書学習技法に第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び第1の記述子を表すデータを決定することであって、第1の記述子は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、及び
辞書学習技法に第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2の記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2の記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること
を含む、条項48に記載の方法。
50.複数のマッピング関係の頻度、第1の記述子、又はM個の第2の記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成すること
を更に含み、
視覚的表現は頻度を表すヒストグラム、第1の領域内の複数のピクセルの各々における頻度を表す第1の2次元マップ、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの各々における頻度を表す第2の2次元マップ、第1の領域及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又は第2の領域及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項43~49の何れか一項に記載の方法。
51.第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定する前に、第1の画像及び第2の画像をアライメントすること
を更に含む、条項43~50の何れか一項に記載の方法。
52.クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を更に含む、条項43~51の何れか一項に記載の方法。
53.サンプルを走査し、サンプルの検査画像を生成するように構成される走査荷電粒子装置と、
第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することであって、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む、受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定することであって、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である、決定すること、
複数のマッピング関係の頻度を決定することであって、複数のマッピング関係の各々は第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある、決定すること、及び
異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供すること
を行うように構成される回路を含むコントローラと
を含む、システム。
54.第1の画像が検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の領域内にある、条項53に記載のシステム。
55.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像が検査画像であり、異常ピクセルが第2の領域内にある、条項53に記載のシステム。
56.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項54~55の何れか一項に記載のシステム。
57.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項54~56の何れか一項に記載のシステム。
58.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項53~57の何れか一項に記載のシステム。
59.第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定することが、
辞書学習技法に第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び第1の記述子を表すデータを決定することであって、第1の記述子は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、及び
辞書学習技法に第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2の記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2の記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること
を含む、条項58に記載のシステム。
60.複数のマッピング関係の頻度、第1の記述子、又はM個の第2の記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成する
ようにコントローラが更に構成され、
視覚的表現は頻度を表すヒストグラム、第1の領域内の複数のピクセルの各々における頻度を表す第1の2次元マップ、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの各々における頻度を表す第2の2次元マップ、第1の領域及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又は第2の領域及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項53~59の何れか一項に記載のシステム。
61.第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定する前に第1の画像及び第2の画像をアライメントすること
を行うようにコントローラが更に構成される、条項53~60の何れか一項に記載のシステム。
62.クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を行うようにコントローラが更に構成される、条項53~61の何れか一項に記載のシステム。
63.装置に方法を行わせるために装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な一組の指令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法は
第1の画像及び第1の画像に関連する第2の画像を受信することであって、第1の画像は第1の領域を含み、第2の画像は第2の領域を含む、受信すること、
クラスタリング技法を使用し、第1の領域内の複数のピクセルのフィーチャを表す第1の記述子と、第2の領域内の複数の同位置ピクセルのフィーチャを表すM個の第2の記述子とを決定することであって、複数のピクセルの各々は複数の同位置ピクセルの1つと同位置にあり、Mは正の整数である、決定すること、
複数のマッピング関係の頻度を決定することであって、複数のマッピング関係の各々は第1の領域内の複数のピクセルの第1のピクセルと第2の領域内の複数の同位置ピクセルの第2のピクセルとを関連付け、第1のピクセルは第1の記述子に関連し、第2のピクセルはM個の第2の記述子の1つに関連し、第1のピクセルは第2のピクセルと同位置にある、決定すること、及び
異常ピクセルに関連するマッピング関係の頻度が頻度閾値を超えないという判定に基づき、サンプル上の欠陥候補を表す異常ピクセルが存在するかどうかを判定するための出力を提供すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
64.第1の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、第2の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、異常ピクセルが第1の領域内にある、条項63Error! Reference source not found.に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
65.第1の画像がサンプルに関連する設計レイアウト画像であり、第2の画像がサンプルを走査する画像検査装置によって生成される検査画像であり、異常ピクセルが第2の領域内にある、条項63に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
66.設計レイアウト画像が、グラフィックデータベースシステムフォーマット、グラフィックデータベースシステムIIフォーマット、オープンアートワークシステム交換標準フォーマット、又はCaltech中間フォーマットのファイルに基づいて生成される、条項64~65の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
67.画像検査装置が荷電粒子ビームツール又は光学ビームツールを含む、条項64~66の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
68.クラスタリング技法が辞書学習技法を含む、条項63~67の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
69.第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定することが、
辞書学習技法に第1の領域を入力することによって第1の一組の画像フィーチャ及び第1の記述子を表すデータを決定することであって、第1の記述子は第1の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること、及び
辞書学習技法に第2の領域を入力することによって第2の一組の画像フィーチャ及びM個の第2の記述子を表すデータを決定することであって、M個の第2の記述子の各々は第2の一組の画像フィーチャの線形結合を表すデータを含む、決定すること
を含む、条項68に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
70.方法が
複数のマッピング関係の頻度、第1の記述子、又はM個の第2の記述子の少なくとも1つに関する視覚的表現を生成すること
を更に含み、
視覚的表現は頻度を表すヒストグラム、第1の領域内の複数のピクセルの各々における頻度を表す第1の2次元マップ、第2の領域内の複数の同位置ピクセルの各々における頻度を表す第2の2次元マップ、第1の領域及び第2の2次元マップのオーバーレイを表す第3の2次元マップ、又は第2の領域及び第1の2次元マップのオーバーレイを表す第4の2次元マップの少なくとも1つを含む、
条項63~69の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
71.方法が
第1の記述子及びM個の第2の記述子を決定する前に第1の画像及び第2の画像をアライメントすること
を更に含む、条項63~70の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
72.方法が
クラスタリング技法のパラメータを構成するためのユーザインターフェイスを提供すること
を更に含む、条項63~71の何れか一項に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0081】
[0088] 図中のブロック図は、本開示の様々な例示的実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータハードウェア又はソフトウェア製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、指定の論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能指令を含むコードのモジュール、セグメント、又は一部を表し得る。一部の代替的実装形態では、ブロック内に示す機能が図面に示す順序と異なる順序で生じ得ることを理解すべきである。例えば関与する機能にもよるが、連続して示す2つのブロックをほぼ同時に実行又は実装することができ、又は2つのブロックを逆の順序で実行できる場合もある。一部のブロックは省略することもできる。ブロック図の各ブロック及びブロックの組み合わせは、指定の機能又は行為を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって、又は専用のハードウェア及びコンピュータ指令の組み合わせによって実装され得ることも理解すべきである。
【0082】
[0089] 本開示の実施形態は、上記で説明し、添付の図面に図示した通りの構成に限定されるものではなく、また、本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を加えることができることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】