(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】UE-UE間中継リソース管理の方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/40 20230101AFI20240730BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20240730BHJP
H04W 4/46 20180101ALI20240730BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240730BHJP
H04W 72/543 20230101ALI20240730BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W88/04
H04W4/46
H04W72/0457 110
H04W72/543
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504916
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 EP2022070360
(87)【国際公開番号】W WO2023006546
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021208023.5
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522296653
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive Technologies GmbH
【住所又は居所原語表記】Continental-Plaza 1, 30175 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ダビド ゴンザレス ゴンザレス
(72)【発明者】
【氏名】オスバルド ゴンサ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
通信のための少なくとも1つの通信インターフェースを介して少なくとも1つの基地局とそれぞれ通信することができる通信加入者間のUE-UE間中継リソース管理の方法であって、通信を確立するための基地局の部分上において、通信加入者を判定するためのローカル情報及びテーマ情報を判定するステップ、ローカル情報及びテーマ情報に基づいて通信加入者のグループを判定するステップであって、通信加入者のローカル制限のためにローカルエリアが定義され、基地局の部分上におけるテーマ制限のために、技術的側面及び関心に関連する側面の少なくとも1つが使用される、ステップが実施される、方法は、通信加入者のグループから少なくとも1つの基地局にデータを通信する許可を与えることが、更なる通信加入者を介して、それらの間の発見メカニズムを使用することによって確立されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信のための少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)を介して少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)とそれぞれ通信することができる通信加入者(リモートUE10、20、30)間のUE-UE間中継リソース管理の方法であって、通信を確立するための前記基地局(BS)の部分上において、以下のステップ:
・通信加入者(リモートUE10、20、30)を判定するためのローカル情報及びテーマ情報を判定するステップ、
・前記ローカル情報及びテーマ情報に基づいて通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループを判定するステップであって、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のローカル制限のためにローカルエリアが定義され、前記基地局(BS#1、BS#2)の前記部分上におけるテーマ制限のために、技術的側面及び関心に関連する側面の少なくとも1つが使用される、ステップ
が実施される、方法において、通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループから前記少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にデータを通信する許可を与えることは、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)を介して、それらの間の発見メカニズムを使用することによって確立され、前記関心に関連する側面は、前記要求又は提供された更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に従って直交方式で編成され得る無線リソースであることを特徴とする方法。
【請求項2】
a)少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)は、中継のために割り当てられた前記リソース内のノードを計算し、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に提供し、
b)これを更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)にブロードキャストし、
c)QoSパラメータを示す要求を中継し、
d)更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)又は少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)によって受け入れられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の可能な中継ノード要求は、オンデマンドによって行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって使用される発見メカニズムは、発見情報をブロードキャスト方式で定期的に送信することにより、その存在及び能力をアナウンスすることによって確立されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される発見メカニズムは、それらの存在をアナウンスし、且つ対応する発見メッセージを定期的に発行することによって通信相手を照会することによって確立されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記グループは、ネットワーク構成と、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために前記基地局(BS#1、BS#2)に送信された前記データ(Uu)の、前記基地局(BS#1、BS#2)による優先順位付けとに基づいて、少なくとも1つの更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって判定されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局(BS#1、BS#2)から要求され、且つ前記基地局(BS#1、BS#2)によって提供される、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために送信されたデータ(Uu)について、技術的側面は、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
技術的側面は、帯域幅部分の使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含み、それにより、帯域幅部分は、コンポーネントキャリア内のリソースの連続したサブセットからなることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
技術的側面は、キャリアアグリゲーションの使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
技術的側面は、二重接続性を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
技術的側面は、複合負荷メトリックを導入することによる中継選択シングルホップ又はマルチホップPC5-Uu間中継の側面を含むことを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
中継選択は、通信加入者(リモートUE10、20、30)のE2E QoS要件を満たし、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の選択及び/又は再選択のための手順をトリガすることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記通信加入者(リモートUE10、20、30)は、ユーザ(10、20、30)であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ローカル情報及びテーマ情報は、前記エンドユーザ(10、20、30)の空間座標の平均値並びに前記エンドユーザ(10、20、30)のそれぞれの相対速度v及び平均方向から判定されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)であって、1つ以上のモバイル通信回線を介して前記少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)又は更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に通信可能に接続される、マイクロプロセッサと、揮発性及び不揮発性メモリと、少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)とを含む少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にユーザ(10、20、30、40)の車両内で通信するための通信ユニットを含む車両ユニットであって、システム(100)は、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合される、車両ユニット。
【請求項16】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項17】
請求項1~11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品が記憶されているコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
請求項14に記載の1つ以上の車両ユニットを有する車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局と無線中継局とを含む無線通信ネットワークに関し、より具体的には、無線通信ネットワークにおける無線中継局の接続関係を更新する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、モバイル通信に関する。例えば、3GPP TR 22.886,Study on enhancement of 3GPP Support for 5G V2X Services;(リリース15),V15.1.0;3GPP TS 22.186,Enhancement of 3 GPP support for V2X scenarios;Stage 1(リリース15),V15.2.0;3GPP TS 36.321,E-UTRA Medium Access Control(MAC)protocol specification(リリース15),V15.1.0;3GPP TS 36.300,Overall description;Stage 2(リリース15),V15.1.0;3GPP TS 24.386:User Equipment(UE)to V2X control function;protocol aspects;Stage 3(リリース14),V14.3.0;3GPP TS 38.321,NR Medium Access Control(MAC)protocol specification(リリース15),V15.0.0;3GPP R2-1809292,Introduction of V2X duplication to TS 36.323,CATT;3GPP TS 36.331,Radio Resource Control(RRC);Protocol specification(リリース15),V15.1.0.;3GPP TR 38.885,NR;Study on Vehicle-to-Everything,V 1.0.0;and 3GPP TR 38.836 V17.0.0(2021-03),TSG RAN WG2 specifies the results of its“Study on NR sidelink relay”for 3GPP’s(リリース17)を参照されたい。3GPP TR 38.836 V17.0.0(2021-03)では、TSG RAN WG2は、3GPPのリリース17に関する「NRサイドリンク中継に関する研究」の結果を規定している。3GPPリリース12)においてデバイス-デバイス間通信又はいわゆる「近接サービス」(ProSe)が導入されて以来、広範な研究が行われてきた。
【0003】
無線通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(例えば、時間、周波数及び電力)を共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多重アクセスシステムであり得る。そのような多重アクセスシステムの例には、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、時分割多重アクセス(TDMA)システム、周波数分割多重アクセス(FDMA)システム及び直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)システムが含まれる。
【0004】
一例として、無線多重アクセス通信システムは、いくつかの基地局を含むことができ、各基地局は、ユーザ機器(UE)としても知られる複数の通信デバイスに対する通信を同時にサポートする。基地局は、例えば、基地局からUEへの送信のためのダウンリンクチャネル及び例えばUEから基地局への送信のためのアップリンクチャネル上でUEと通信することができる。UEは、例えば、特定の緊急シナリオにおいて基地局へのアクセスを制御するバーリングプロトコルに関連付けられたアクセスクラスパラメータを割り当てられ得る。通常の(又は非高優先度の)UEは、アクセスクラス0~9を割り当てられ得る。高優先度のUEは、アクセスクラス11~15を割り当てられ得る。他のアクセスクラスは、オーディオ/ビデオ電話サービス、メッセージングサービスなどのサービスに基づいて割り当てられ得る。アクセスクラスバーリングがアクティブである場合、バーリング条件及び割り当てられたアクセスクラスパラメータは、特定のUE又はサービスに対してリソースが利用可能であるかどうかを判定することができる。
【0005】
デバイス-デバイス間通信(D2D)は、UE間の直接無線通信を伴う。D2D通信は、同じ地理的エリア内のUE間で実施される近接サービス機能を提供することができる。近接サービス機能の例には、定義された地理的エリア内のアナウンス、ショッピングモール内のセール情報などが含まれ得る。UEは、直接発見、直接通信などに関連付けられたリソースにアクセスすることにより、D2D近接サービス通信を介して通信することができる。現在のアクセスクラスバーリング手順は、D2D近接サービス通信を考慮しない場合があり、そのため、アクセスクラスバーリングがアクティブであるとき、UEは、D2D近接サービス通信に対するリソースへのアクセスに困難さを経験するか又はそれが妨げられる場合がある。
【0006】
米国特許出願公開第2013250918A1号明細書は、進化型ノードB(eNB)において実施され得る無線リンク動作及び/又は負荷均衡化をサポートするための無線使用量測定を実施する方法を開示している。方法は、第1の無線使用量パラメータを判定する。第1の無線使用量パラメータは、eNBと、少なくとも1つの無線送信受信ユニット(WTRU)との間の無線使用量の測定値である。方法は、第2の無線使用量パラメータを判定することを含む。第2の無線使用量パラメータは、eNBと、eNBによってサービスを提供される少なくとも1つの中継ノード(RN)との間の無線使用量の測定値である。方法は、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)無線リンク動作、無線リソース管理(RRM)、ネットワーク動作及び保守(OAM)並びに自己組織化ネットワーク(SON)機能又は機能性の少なくとも1つを評価するために、第1の無線使用量パラメータ又は第2の無線使用量パラメータの少なくとも1つを利用することを含む。
【0007】
米国特許出願公開第2011110270A1号明細書は、ネットワークの自己最適化を達成するために、各セルのトラフィック関連情報に従ってネットワークトポロジーを再構築する解決策を記載している。セルのトラフィック関連情報には、ネットワークトポロジーの再構築に適用可能なトラフィック関連情報又はセル内のトラフィックデータによって使用される時間-周波数リソース関連量、各セルの全体的なトラフィック若しくはトラフィックデータを送信するための各セルの無線チャネル品質などを含む、負荷関連情報と名付けられた情報が含まれる。本解決策は、複数のセルのトラフィック関連情報に従ってネットワークトポロジーの再構築を実現し、したがってネットワーク容量及びサービス品質を向上させることができ、無線中継通信ネットワークは、予測不可能なトラフィック分布を伴うエリアに対しても適用可能である。
【0008】
米国特許出願公開第2010054155A1号明細書は、無線中継局の接続関係を更新する方法を示しており、方法は、以下のステップ:(a)無線中継局RS1が、基地局と、基地局に従属する無線中継局とを含む無線通信ネットワークグループに既に接続しており、且つRS1の接続関係を変更する必要があると判定した場合、ターゲットノードを選択するステップ、(b)RS1にターゲットノードへの接続を更新するように指示し、その指示を受信した後、RS1が接続更新を開始し、新たなノードへの無線リンクを確立して、既存のデータトンネルでもはや使用されなくなったリソースを解放するステップを含む。
【0009】
米国特許出願公開第2011228719A1号明細書は、無線通信システムを記載している。無線通信システムは、コアネットワークと、基地局と、中継局とを含む。中継局は、中継局のシステムリソース情報を有する第1のメッセージを基地局に送信する。基地局は、中継局のシステムリソース情報に従って構成パターンを生成し、構成パターンを有する第2のメッセージを中継局に送信する。構成パターンは、無線通信システムの無線リソースユニットを第1のセットと第2のセットとに分割するために使用される。したがって、基地局は、第1のセットを介して第1の信号を中継局に送信し、中継局は、第2のセットを介して第2の信号をユーザ機器に転送する。
【0010】
米国特許出願公開第2018084481A1号明細書は、D2D中継ノードを判定する方法を開示しており、方法は、以下のステップ:第1のUEにより、自らの実行状態を測定するステップと、第1のUEが、測定結果に応じて自らの実行状態が所定の条件を満たすと判定した場合、第1のUEを中継ノードとして判定するステップと、第1のUEにより、PC5インターフェースを介して、第1のUEが中継ノードであることを、D2Dリンクを現在使用している他のUEに通知するステップとを含む。
【0011】
米国特許出願公開第2010285743A1号明細書は、基地局の制御下において、シグナリング送信の少なくとも2つの動作モード間で中継局を切り替えることを伴う、1つの基地局と2つ以上の中継局とを有するセルに対するモバイル通信データ送信方法についての開示を提供している。システムは、1つの基地局と2つ以上の中継局とを有するセルにおいてモバイル通信データを送信する。アップリンクシグナリング又はダウンリンクシグナリングを送信する際、中継局は、基地局の制御下において少なくとも2つの動作モード間で切り替える。本方法、ネットワーク、中継局、基地局を使用することにより、複数のモードにおけるデータ送信を達成して、柔軟な中継方式を達成することができる。
【0012】
欧州特許出願公開第3794887A1号明細書は、通信要件シグナリングの使用を通してサイドリンク通信動作を強化しており、このシグナリングは、例えば、タイプ、サイズ、サービス要件の品質、ペンディング中のバッファサイズなどの表示を含むことができ、そのようにシグナリングされた情報の評価を通して、既存の許可及び論理チャネルが新たなサイドリンクトラフィックに対して十分であり得るかどうかを判定する。許可は、例えば、基地局及びスケジューリングユーザ機器装置などのスケジューリングデバイスが、QoS要件が異なるアプリケーションに対するサイドリンクトラフィックのニーズを早期に洞察することを可能にする、サイドリンクスケジューリング要求及びサイドリンクバッファ状態報告を介して要求され得る。
【0013】
中国特許出願公開第101389113A号明細書は、無線リソースを中継に分配する方法を提供しており、方法は、中継の基地局アクセスの終了後、基地局が、端末との通信を中継するための無線リソースを中継に分配することと、その後、中継が、基地局間の無線リソース要求及びチャネル条件を基地局に送信することと、チャネル条件及び受信した無線リソース要求に応じて、基地局が、基地局と中継間の通信のために無線リソースの一部を中継に対して予約することとを含む。
【0014】
中国特許出願公開第102404759A号明細書は、同じUEのEPSベアラを同じRNのEPSベアラに多重される効果を達成するために使用される負荷ベアリング多重方法及びUnインターフェースのシステムを開示している。その技術方式は、中継ノード/ドナー基地局が、UEのEPSベアラとRNのEPSベアラとの間の多重化関係を管理し、ここで、中継ノード(又はドナー基地局)は、多重化関係を搬送するS1シグナリング又は無線リソース制御(RRC)シグナリングをドナー基地局(又は中継ノード)に送信する。多重関係は、通常、UEのEPSベアラ識別及びRNのEPSベアラ識別を通して示される。Unインターフェース負荷ベアリング多重方法及びシステムは、同一のUEのEPSベアラが同一のRNのEPSベアラに多重されるという効果を達成することができ、この多重モードは、柔軟である。
【0015】
米国特許出願公開第2017339597A1号明細書は、複数の通信端末の各々によって利用可能なサービスを示すサービス情報に基づいて、複数の通信端末の各々の優先度を判定し、優先度の降順に選択された各通信端末に対して、通信端末によって利用可能なサービスの数が多いほど、通信端末の優先度を高くし、サービス情報に基づいて、通信端末によって利用可能な複数の中継装置の少なくとも1つを特定し、各中継装置に適用された負荷を示す負荷情報に基づいて、複数の中継装置の少なくとも1つの中継装置から、通信端末にサービスを提供する中継装置を選択するように構成されたプロセッサを含む情報処理デバイスを記載している。
【0016】
中国特許出願公開第101494899A号明細書は、基地局のカバーエリア及び中継局のカバーエリアに対する干渉調整を含む、中継局を伴う無線通信ネットワークにおけるセル間干渉調整方法を記載している。方法は、最初に、限定干渉源を選択することと、次いで限定干渉源を含むセルをいくつかの層に分割することと、リソース予約分配モード、サービス品質優先番号及びリンク損失補償係数を設定することと、最後に干渉信号強度に従ってランダムアクセス処理又は電力調整処理の開始を判定することとを含む。限定干渉源分散エリアの時間周波数リソースが高負荷又は全負荷である場合、時間周波数リソースの柔軟なスケジューリング及び分離は、限定干渉源の時間周波数リソースと異なる。本発明における限定干渉源選択、エリア分割及び時間周波数リソース分配モードは、時間周波数リソース直交性を確実にし、セル間干渉を低減し、サービス品質を保証しながら、最低サービス品質を満たすのに有益である。
【0017】
米国特許第10123346B1号明細書は、アクセスノードと中継無線デバイスとの間でバックホールデータがどのように通信され得るかを記載しており、ここで、中継無線デバイスは、複数のエンドユーザ無線デバイスのバックホールとして機能し、複数のエンドユーザ無線デバイスのセットは、サービス品質基準を満たすサービス品質メトリックを含む。無線リソースは、無線リソースが周期性に基づいて中継無線デバイスに対して事前に配分されるように、半永続的スケジューリングを使用して中継無線デバイスのためにスケジューリングされ得る。また、データは、周期性に基づいてアクセスノードから中継無線デバイスへの半永続的スケジューリングに従って送信され得、ここで、半永続的スケジューリングのための送信間にアクセスノードにおいて受信されるエンドユーザ無線デバイスのセットのデータは、半永続的スケジューリングのための次の送信において中継無線デバイスに送信されるようにキューに入れられる。
【0018】
国際公開第2021007852A1号パンフレットは、ユーザ機器(UE)によって実施される方法に関する。方法は、アップリンク(UL)送信とサイドリンク(SL)送信とが時間領域で重複するかどうかを判定することと、UL送信とSL送信とが時間領域で重複していることに応じて、UL送信及びSL送信のサービス品質(QoS)要件に基づいて、UL送信及びSL送信のいずれか一方を送信し、UL送信及びSL送信の他方を送信しないことを判定することとを含む。
【0019】
エンドツーエンドの観点から、1つのインターフェースのみに基づく負荷メトリックが考慮される場合、すなわち中継UEの負荷を評価するためにPC5のみが考慮される場合、モバイルネットワークのカバレッジ外で動作するエンドユーザ又は車両であるリモートUEの最小QoS要件を満たすことができるかどうかは、最適でなく、疑わしい。
【0020】
今日、中継ノードの負荷を評価するために考慮されるのは、現在中継のためにアクティブに使用されているリモートUEへのPC5接続の数、リソースプールの使用量又は容量、データを中継するための中継UEの異なるレイヤにおけるデータレート、中継UE上で利用可能なバッファリング容量又は中継データのバッファ負荷、中継データが中継UE内に留まる平均時間、中継UEによってサービスを提供されているリモートUEの数、gNBによって構成された負荷レベル(例えば、高/低)などの単純なメトリックのみである。
【0021】
提案される本発明は、複合負荷メトリックを導入することにより、中継選択シングルホップ又はマルチホップPC5-Uu間中継の問題に対処する。このアプローチに対する動機は、PC5インターフェース負荷のみを考慮することにより、リモートUEのE2E QoS要件を満たすことができない中継UEに接続することになり、ほとんどの場合に成功せず、且つ時間及びエネルギーを消費する中継UE(再)選択手順がトリガされることになる場合があるという事実から生じる。そのため、直ちに中継(再)選択が必要になる可能性/必要性が高く、不要な干渉、ネットワークアクセスの遅延、エネルギー消費の増加並びにQoSの劣化がもたらされるため、「悪い」中継UEに接続することは、効率的ではない。
【0022】
モバイルネットワークのカバレッジが限定的、部分的又は全くない状況もあり得なくはないため、このような状況下で動作しているデバイス又は車両は、物理的な分離に起因して直接車両間通信を行うことができない場合がある。通信の「仲介者」としてのネットワークも利用可能でないため、同じ地理的エリア内のデバイス又は車両間のデータ通信を容易にするために、UE-UE間中継などの追加の機能を使用する必要がある。
【0023】
図4は、リモートUEがカバレッジ外にあり、且つ異なる中継UEへの接続を選択し得る、そのような問題のある状況を示す。リモートUE#1は、リモートUE#2と通信することを望む。しかし、限られた通信範囲に起因して、リモートUE#1は、リモートUE#2と直接通信できない。したがって、リモートUE#1は、適切な中継UEを介してリモートUE#2と通信する必要がある。
図5に示されるように、可能な中継UEがネットワーク基地局のカバレッジ内にあるが、リモートUEがネットワークのカバレッジ外にある場合にも同様の問題が生じる。
【0024】
この通信範囲固有の問題の他に、別の問題が存在する。PC5インターフェースを介した通信が共通の共有リソースプールを使用することになる。リソースプールは、カバレッジ内の場合には基地局によってシグナリングされ、カバレッジ外の場合には事前構成される。カバレッジ外の場合、リソースプールは、地理的情報に基づいて割り当てられる/判定される。そのため、リモートUE#1及びリモートUE#2によって送信されたデータ送信が互いに干渉する場合がある。
【0025】
2つのリモートUE間の通信セッションのエンドツーエンド観点から見ると、これは、対応するサービス品質(QoS)に対して重大な障害をもたらす。更に、特定のQoS要件(例えば、データレート、遅延)を伴う特定のアプリケーションでは、そのようなリスクを許容できず、より高い信頼性が必要とされる。
【0026】
3GPP RAN WG2における最近の議論では、データ送信のための共有リソースプール以外に、中継発見メッセージングのための専用リソースプールを定義するように考慮することが示されている。
【0027】
しかしながら、QoSに関して有益であろう、上述したシナリオにおけるデータトラフィックの中継のための専用(直交する可能性がある、すなわち非重複)リソースプールを定義する提案は、これまでなされていない。
【0028】
提案される本発明は、リソースが直交及びオーバーレイ方式で配分されるコンテキスト及びサービス固有のリソース配分方式を導入することにより、モバイルネットワークのカバレッジが限定的、部分的又は全くない状況におけるUE-UE間の問題に対処する。したがって、例えば、異なる方向又は関連するサービスタイプからの中継送信は、互いに干渉せず、予期されるリソース配分は、オーバーレイ方式で共有リソースプールの上で実装され得る。
【0029】
このアイデアは、PC5インターフェースを介した通信のための今日のリソース配分を考慮すると、考慮されるシナリオにおいて干渉又は追加の遅延が起こる場合があるという事実によって動機付けられ、これらは、
・リモートUEのコンテキスト(位置、速度、方位、走行方向など)に応じて、リモートUE#1と適切な中継UEとの間の通信のための直交リソースプールを導入すること、及び
・(例えば、リモートUE#1から中継UEへの及び中継UEからリモートUE#2への)複数のリンク状態を考慮して、リモートUE間の通信に対するリモートUEのE2E QoS要件を満たすことができる中継UEを(リモートUEのコンテキストに従って)選択すること、及び
・時間及びエネルギーを消費する中継UEの(再)選択手順がトリガすること
によって回避され得る。
【0030】
したがって、PC5通信の干渉並びに別の中継UEへの再接続に費やされる時間及びエネルギーが低減され、E2EのQoSを向上させる。
【0031】
加えて、このタイプの無線通信ネットワークに対して、不要な干渉、ネットワークアクセスの遅延、エネルギー消費を低減し、QoSを向上させるために、無線中継局が無線通信ネットワークグループに参加する方法、接続関係を更新する方法、接続関係を終了する方法など、引用された上記の問題を解決するための合理的な解決策は、従来技術では提供されていない。
【0032】
特別の利点は、中継ノードを使用することにより、モバイルネットワークのカバレッジ外に位置する車両/デバイスに対して接続性を提供するための解決策をもたらすことである。更に、強化された中継ノード選択メカニズムにより、ユーザのサービス品質要件を考慮することができる。提案される本発明は、負荷均衡化及びリソース配分最適化など、中継の動作に関連付けられた他の重要なタスクでも使用することができる。マルチホップ中継への拡張も可能である。
【0033】
本発明の利点は、以下の通りである。
・UEを中継ノードとして使用することにより、モバイルネットワークのカバレッジ外に位置する車両/デバイスに対して接続性を提供するための解決策
・ユーザのサービス品質要件を考慮することができる、強化された中継ノード選択メカニズム
・ロイヤリティ交渉におけるコンチネンタルの地位向上に役立ち得る、3GPP技術に関連する新たなIPRの確保
・提案される本発明は、負荷均衡化及びリソース配分最適化など、中継の動作に関連付けられた他の重要なタスクでも使用され得る。
・マルチホップ中継への拡張も可能であり、後続の発明の開示について現在研究中である。
【0034】
中継リソース配分及び選択は、モバイルネットワークのカバレッジ外に(部分的に)位置する複数の車両/デバイス間の通信を間接的な方法、例えばマルチホップ通信で容易にすることができる。
【0035】
他のユースケースの例としては、「近接サービス」及び中継ノードを媒介として使用するリモート又は被災エリアにおけるグループ通信がある。更なるグループ通信は、ロボット又は自動機械の群を調整するために必要とされる任意の形態の通信も含み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0036】
QoS管理に関して、対応する本発明を以下に要約する。gNBの実装形態により、エンドツーエンドQoS強化のためにUu及びPC5上のQoSブレークダウンを処理することができ、このブレークダウンは、サイドリンク及びUu上のAS条件に合わせて柔軟に調整することができる。異なるE2E QoSを伴うPC5 RLCチャネルが同じUu RLCチャネルにマッピングされる場合の処理の詳細は、規範フェーズにおいて議論される。したがって、エンドツーエンドQoS強化がサポートされ得る。OOCの場合、リモートUEは、SIBで提供された構成又は専用RRCシグナリングを使用して動作し、事前構成を使用するよりも全体的にQoS性能を向上させる。gNBは、現在の輻輳に応じてE2Eベアラを許可するかどうかを判定できるため、各ベアラに対してQoSが実施され得る。
【0037】
L2 UE-ネットワーク間中継の場合、中継UEは、リモートUEアクセス制御及びRAN過負荷制御を実施するために、UACパラメータをリモートUEに提供することができる。アクセス制御チェックは、リモートUEにおいて、リモートUEがアクセスしようとするセルのパラメータを使用して実施される。リモートUEアクセス制御は、gNBがレガシーCBR測定値を使用してリモートUEと中継UE間の輻輳状態を認識しているため、SL輻輳を考慮に入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1aは、リモートUEがOOCにあり、UE-NW間中継がICにあることを表す、シナリオ1を示す。
図1bは、リモートUEがICにあり、UE-NW間中継がICにあることを表す、シナリオ1を示す。
図1cは、リモートUEが、UE-NW間中継と異なるセルカバレッジ内にあることを表す、シナリオ1を示す。
【
図2】PC5インターフェースがリモートUEと中継UEとの間の最初の通信「ホップ」を構成することを示す。
【
図3】負荷中継UE#1及び負荷中継UE#2がBS#1及びBS#2に接続され、それらの両方がそれぞれのBSに向けて中継UEとして動作していることを示す。
【
図4】リモートUEがカバレッジ外にあり、且つ異なる中継UEへの接続を選択し得る、問題のある状況を示す。
【
図5】可能な中継UEがネットワーク基地局のカバレッジ内にあるが、リモートUEがネットワークのカバレッジ外にある場合にも同様の問題が生じることを示す。
【
図7】空間領域を考慮する方法で構成されたリソース配分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
添付の図面及び実施形態を組み合わせて、本発明を詳細に説明する。
【0040】
図1aは、リモートUEがOOCにあり、UE-NW間中継がICにあることを表す、シナリオ1を示す。
【0041】
図1bは、リモートUEがICにあり、UE-NW間中継がICにあることを表す、シナリオ1を示す。
【0042】
図1cは、リモートUEが、UE-NW間中継と異なるセルカバレッジ内にあることを表す、シナリオ1を示す。
【0043】
図2に示されるように、PC5インターフェースは、リモートUEと中継UEとの間の最初の通信「ホップ」を構成するのみである。しかしながら、リモートUEと中継UEとを接続するPC5インターフェースに関連する負荷を考慮するのみでは不十分であり、両方ともリモートUEのエンドツーエンド(E2E)のサービス品質(QoS)に影響を及ぼすため、中継UEのPC5負荷及び中継UEのUuリンク状態も反映した複合負荷状態の全体を考慮する必要がある。
【0044】
図3は、中継UE#1及び中継UE#2がそれぞれBS#1及びBS#2に接続されることを示す。更に、それらの両方がそれぞれのBSに向けて中継UEとして動作している。例えば、それらは、リモートUEにインターネット接続性を提供することができる。
【0045】
モバイルネットワークに登録し、特定の基地局(BS)(例えば、eNB又はgNB)にアクセスする際、接続しているUEは、BSによって中継UEとして作動することを可能にされ得る。
【0046】
したがって、対応するBSは、すべての中継可能なUEを管理することができ、特に中継としてのそれらの動作をアクティブ又は非アクティブにすることができる。更に、BSは、各中継UEに対してリソース構成を提供し、中継UEがどのリソースプールをリモートUEに対するアクセスの提供に使用し得るかを示すことができる。加えて、BSは、Uuインターフェースを使用するために、中継UEを含む各UEに対して無線リソースを管理及び許可する。Uuリソースの割り当て及び許可のために、BSは、独自のアルゴリズムを使用することができる。
【0047】
BSは、各中継UEに対して、Uu負荷状態、特にアップリンク負荷状態(例えば、5QIごとのUL PRB使用量、UL PRB使用量の総量、ULバッファ状態)を定期的に示すことができる。
【0048】
各中継UEは、複合負荷情報を生成するために、アップリンク負荷及び自らのPC5負荷情報を使用する。更に、各中継UEは、リモートUEによって中継(再)選択に使用され得るこの複合負荷情報を例えば発見及びシステム情報の定期的なブロードキャスト内に含むことになる。
【0049】
加えて、新たなリモートUEが「発見メッセージ」を介してアクティブに自らをアナウンスする中継UEを探している場合、中継UEは、リモートUEのアナウンス(中継要求)に応じて複合負荷情報を提供することができる。
【0050】
これにより、新たなリモートUEは、複合負荷情報を考慮して中継UEを(再)選択する機会を与え、これにより、よりスマートな決定をもたらし、時間及びエネルギーリソースをより効率的に使用でき、すなわちE2Eの負荷状態に基づく選択により、要求されるE2EのQoSを保証するためのリソース取得の機会を最大化することができる。
【0051】
互いを発見するために、リモートUE及び中継UEは、様々な発見メカニズムを使用する。例えば、中継UEは、ブロードキャスト方式で発見情報を定期的に送信することにより、その存在及び能力をアナウンスする。代わりに、リモートUEは、存在をアナウンスし、且つ対応する発見メッセージを定期的に発行することによって通信相手を照会することができる。
【0052】
中継UEの発見情報を受信しているリモートUEは、例えば、それぞれの中継UEまでのそれらの距離を(RSRPなどの無線レベルの測定値を使用して)推定するためにこの情報を使用する。これは、必要条件であり、すなわち最小RSRPが満たされなければならない。
【0053】
図3に示される実施形態では、最も近い中継UEまでの推定距離のみが考慮される場合、リモートUEは、中継UE#2への接続を好む場合がある。しかしながら、(各中継UEから定期的に提供される)複合負荷情報を考慮に入れることにより、ブルーリモートUEは、中継UE#1又は中継UE#2に接続する際に直面することになる全体的な負荷状態を認識する。
【0054】
更に、中継UE#1までの距離は、わずかに大きく現れ得るが、リモートUEは、通常の発見及びシステムブロードキャスト情報で示されるように、基準信号受信電力(RSRP)レベルが十分であれば、複合負荷状態がかなり軽減されるため、中継UE#1に接続する。したがって、ブルーリモートUEは、高負荷の中継UE#2への接続を回避し、不要な中継の再選択手順のための時間及びエネルギーを節約することができる。
【0055】
BSから要求され、BSによって提供されるUu負荷情報には、キャリアアグリゲーション及び二重接続性の使用を含む、中継UEによって使用される任意のタイプのリソースが含まれる。
【0056】
中継UEの測定構成は、事前構成され得るか、又はネットワークから提供され得る。ここで、測定値のフィルタリング及び負荷指示の平均化は、ウィンドウ移動平均フィルタを使用して実施することができ、gNBの送信時間間隔にも整列され得る。
【0057】
各中継UEは、リモートUEによって要求されたQoSが複合負荷情報を考慮した E2E接続によって満たされ得るかどうかをチェックすることにより、自律的に又はBSに代わってネットワークアクセス/許可制御を実施することができる。これにより、遅延を低減し得る。
【0058】
中継選択により、モバイルネットワークのカバレッジ外に位置する複数の車両/デバイス間の通信を間接的な方法、例えばマルチホップ通信で容易にすることができる。
【0059】
UEの測定は、RSRP、RSRQ及びCRS(セル固有の基準信号)に関連付けられたSNRに対して行われる。いくつかのシステムでは、CRSの代わりにSS(同期信号)及びCSI(チャネル状態情報)が使用可能である。FR-1の場合、測定のための基準点は、UEのアンテナコネクタであるべきである。FR-2の場合、所与の受信ブランチに対応するアンテナ要素からの合成信号に基づいて測定されるべきである。
【0060】
SS-RSRPは、同期信号基準信号受信電力を意味する。これは、SSSを搬送するリソース要素の電力寄与(ワット単位)上の線形平均として定義される。SS-RSRPの測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間設定(SMTC)ウィンドウ持続時間内に制限される。
【0061】
SS-RSRPの判定には、SSSに加えて、PBCH及び上位レイヤから指示された場合にはCSI RSの復調基準信号が使用される。PBCHの復調基準信号又はCSI基準信号を使用するSS-RSRPは、基準信号の電力スケーリングを考慮して、対応する基準信号を搬送するリソース要素の電力寄与上で線形平均することによって測定される。この測定値は、以下のRRC_CONNECTED周波数内、RRC_IDLE周波数内、RRC_IDLE周波数間、RRC_INACTIVE周波数内、RRC_INACTIVE周波数間、RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に対して適用可能である。
【0062】
CSI-RSRPは、CSI基準信号受信電力を意味する。これは、構成されたCSI-RS機会の考慮された測定周波数帯域幅内において、RSRP測定に対して構成されたCSI-RSを搬送するリソース要素の電力寄与(ワット単位)上の線形平均として定義される。CSI-RSRP判定では、アンテナポート3000上で送信されたCSI基準信号が使用され、L1-RSRPに対してCSI_RSRPが使用される場合、アンテナポート3000、3001上で送信されたCSI基準信号が使用され得る。
【0063】
周波数内CSI-RSRP測定では、測定ギャップが構成されていない場合、UEは、アクティブなダウンリンク帯域幅部分の外側のCSI-RSリソースを測定することを期待されない。CSI-RSRP測定は、以下の場合:CSI-RSRPがL1-RSRPに使用される場合、RRC_CONNECTED周波数内に適用可能である。
【0064】
そうでない場合、RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に適用可能である。
【0065】
NR-RSSIは、NRキャリア受信信号強度インジケータを意味し、測定帯域幅において、共同チャネルサービングセル及び非サービングセル、隣接チャネル干渉、熱雑音などを含むすべてのソースから、N個のリソースブロック上の、測定時間リソースの特定のOFDMシンボルでのみ観察された総受信電力(ワット単位)の線形平均を含む。NRキャリアRSSIの測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間設定(SMTC)ウィンドウ持続時間内に制限される。周波数内測定の場合、NRキャリアRSSIは、周波数レイヤ内のサービングセルに対応するタイミング基準で測定される。周波数間測定の場合、NRキャリアRSSIは、ターゲット周波数レイヤ内の任意のセルに対応するタイミング基準で測定される。
【0066】
CSI-RSSIは、CSI受信信号強度インジケータを意味し、測定帯域幅において、共同チャネルサービングセル及び非サービングセル、隣接チャネル干渉、熱雑音などを含むすべてのソースから、N個のリソースブロック上の、測定時間リソースのOFDMシンボルでのみ観察された総受信電力(ワット単位)の線形平均を含む。CSI-RSSIの測定時間リソースは、構成されたCSI-RS機会を含むOFDMシンボルに対応する。
【0067】
SS-RSRQは、2次同期信号基準信号受信品質を意味する。これは、N×SS-RSRP/NRキャリアRSSIの比として定義され、ここで、Nは、NRキャリアRSSI測定帯域幅内のリソースブロックの数である。分子及び分母の測定は、同じリソースブロックのセットに対して行われるべきである。SS-RSRQ測定は、以下の場合:RRC_IDLE周波数内、RRC_IDLE周波数間、RRC_INACTIVE周波数内、RRC_INACTIVE周波数間、RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に適用可能である。
【0068】
CSI-RSRQは、CSI-RSSIに対するN×CSI-RSRPの比として定義され、ここで、Nは、RSSI測定帯域幅内のリソースブロックの数である。分子及び分母の測定は、同じリソースブロックのセットに対して行われる。CSI-RSRQ測定は、以下の場合:RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に適用可能である。
【0069】
SS-SINRは、SS信号対雑音比及び干渉比を意味する。これは、SSSを搬送するリソース要素の電力寄与(ワット単位)上の線形平均を、同じ周波数帯域幅内でSSSを搬送するリソース要素上の雑音及び干渉電力寄与(ワット単位)の線形平均で割ったものとして定義される。SS-SINR測定は、以下の場合:RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に適用可能である。
【0070】
CSI-SINRは、CSI信号対雑音及び干渉比を意味する。これは、CSI参照信号を搬送するリソース要素の電力寄与(ワット単位)上の線形平均を、同じ周波数帯域幅内でCSI参照信号を搬送するリソース要素上の雑音対干渉電力寄与(ワット単位)の線形平均で割ったものとして定義される。SS-SINR測定は、以下の場合:RRC_CONNECTED周波数内、RRC_CONNECTED周波数間に適用可能である。
【0071】
別の実施形態内において、近接サービス及び中継ノードを媒介として使用するリモート又は被災エリアにおけるグループ通信が実現される。近接サービス(ProSe)は、モバイルデバイス間のD2D通信によって実現される近距離サービスである。この目的のために、モバイルデバイスは、トランシーバの機能に匹敵する直接接続をサポートする必要がある。この目的のために実装された無線インターフェースは、サイドリンクと呼ばれる。
【0072】
ProSe機能を有するモバイルデバイスは、接続要求を見つけるための検索機能を有する。この目的のために、モバイルデバイスは、特別な要求コードをネットワークオペレータに送信し、ネットワークオペレータは、トラフィック負荷及び他のネットワーク機能をチェックし、ProSeアプリケーションコード(PAC)を要求しているデバイスに送信し、その際、定期的にPACコードを送信する。
【0073】
更なるグループ通信は、ロボット又は自動機械の群を調整するために必要とされる任意の形態の通信も含み得る。
【0074】
また、本発明のネットワークトポロジー再構築機能は、ネットワーク計画及びネットワーク管理を簡素化し、それによりネットワーク展開コスト及び維持管理コストを節約することができる。
【0075】
本発明は、無線中継局の接続関係の更新を実現し、更に無線中継局に従属する端末及びRSのサービス停止時間が最短であることを保証する措置を講じることができる。
【0076】
この技術方式を採用することにより、基地局は、中継の負荷状態及び中継の測定情報に基づいて、中継に対して予約された無線リソースを調整し、それにより中継によって制御された端末のQoSが効果的に保証される一方、リソースが完全に調整されて、周波数スペクトルの利用率を向上させる。
【0077】
本発明のアプローチは、構成可能な時間ウィンドウに関する統計に基づくフィルタリング、平均化に基づいて複合負荷メトリックを判定する。この負荷メトリックは、平均的な状態をよりよく捕捉する。
【0078】
負荷メトリック又は負荷は、無線アスペクト、サービス品質(QoS)アスペクト、HWアスペクト又はユーザアクティビティのような以下のパラメータを単独で又はあらゆる組み合わせで使用して判定/推定することができる。
【0079】
無線アスペクトは、中継UE及びgNBごとの無線リソース使用量によってそれぞれカバーされ得る。ネットワーク構成に基づいて、利用可能な無線リソースの量、例えば物理リソースブロック、帯域幅部分を判定することができる。これは、MIMO動作もカバーする。キャリアアグリゲーション又は二重接続性などのネットワーク機能を使用する場合、無線リソースの量は、追加のキャリアスペクトルとともに増加する。gNBは、推論条件、例えば近隣チャネル干渉又は広帯域干渉を定期的に評価すべきである。干渉は、パケット損失の増加で視認可能になる。中継UEは、gNBによって指示/構成された場合にのみ、そのような測定を実施する。これらの測定は、実施され、永続的に利用可能である。
【0080】
サービス品質(QoS)の側面は、負荷に対して考慮され得る。無線アクセスベアラ(RAB)を介して提供される各サービスは、QoSプロファイル(Uu:「5QI」及びPC5:「PQI」)にリンクされる。これらのプロファイルに基づいて、データ処理の優先度が判定される。したがって、HW実装に応じて複数のデータバッファ/キューが存在する。QoSとは、例えば、保証されたレートのことであり、したがって優先度の低いトラフィックがチャネルにロードされた場合の優先度のことである。QoSとは、例えば、保証されたレートのことであり、したがって優先度の低いトラフィックがチャネルにロードされた場合の優先度のことである。
【0081】
負荷に対しては、HWの側面も考慮され得る。中継UE及びgNBごとのバッファ状態は、それぞれQoSプロファイルを考慮したデータパケットに対するノード固有バッファ空間/容量に依存する。例えば、データトラフィック優先度に応じて異なるキューが存在し得る。特定のデータ量(例えば、MAC PDU、RLC PDU、PDCP PDU)がそれぞれのバッファ/キューにおいて費やす平均時間を計算することができる。ここで、低遅延データトラフィックは、バッファ状態に基づいて負荷を計算する際、より高い優先度が与えられ、したがって重みが与えられる。実装に特有であるのは、中継UEが自らのCPU負荷、メモリ消費量及び電力消費量並びにバッテリ状態を考慮し得ることであると言える。中継UEの挙動は、例えば、利己的対社会的に調整することができ、次いで関心に関連する側面を判定する。更に、中継UEの相対速度及び位置が最適化に役立ち得る。要約すると、中継UEの負荷判定は、確立されたルールに従う必要がなく、このアプローチがより柔軟性をもたらす。
【0082】
ユーザアクティビティも負荷に対して考慮される。管理される接続の総数に加え、アクティブな接続対、中継UE及びgNBによってそれぞれ既に処理されたアイドル接続に関して区別されるべきである。それぞれ接続を確立するために、中継UE及びgNBごとに、構成された平均化時間ウィンドウ内の新たなアクセス要求回数である。中継UE及びgNBごとにそれぞれ構成された平均化タイムウィンドウ内の新しいベアラ要求回数を使用することができ、ここで、各要求は、特定のQoSタイプにリンクされている。この推定に基づいて、必要な無線リソース及びサービス優先度が判定される。更に、中継UE及びgNBごとに、それぞれ構成された平均化時間ウィンドウ内で許可されたアクセス試行の回数を使用することができる。ブロックされたアクセス試行回数を使用することもできるが、これは、通常、負荷が既に高い場合に発生する。
【0083】
このオプションでは、中継UE候補は、リモートUEが中継UE候補に接続する場合、どの程度のビットレート又は帯域幅でリモートUEがその中継トラフィックに対して達成し得るかを示すことができる。このビットレート又は帯域幅は、Uuインターフェースにおける中継UE候補の最大ビットレート/帯域幅から、PC5インターフェースにおいて中継UEによりサービスを提供されているリモートUEが占有する中継トラフィックのビットレート/帯域幅を差し引いたものとして判定され得る。この空き帯域幅又は達成可能なビットレートは、UL中継トラフィック(すなわちリモートUEからgNBへの)及びDL中継トラフィック(すなわちgNBからリモートUEへの)に対して別々に判定され得る。このオプションでは、中継UE候補は、実装形態に基づいて最大Uuビットレート/帯域幅を推定することができる。中継UE候補が、その無線チャネル品質又は過去のUL許可又はDL割り当てに基づいて推定を実施し得ることは、実現可能である。gNBは、それに応じて、例えばULチャネル品質を測定し、推定ULビットレートを中継UEに提供するなどの支援情報を提供することもできる。
【0084】
好ましい実施形態では、通信のための少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)を介して少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)とそれぞれ通信することができる通信加入者(リモートUE10、20、30)間のマルチインターフェース負荷メトリックに基づく中継選択の方法は、通信を確立するための基地局(BS)の部分上において、以下のステップ:通信加入者(リモートUE10、20、30)を判定するためのローカル情報及びテーマ情報を判定するステップ、ローカル情報及びテーマ情報に基づいて通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループを判定するステップであって、通信加入者(リモートUE10、20、30)のローカル制限のためにローカルエリアが定義され、基地局(BS#1、BS#2)の部分上におけるテーマ制限のために、技術的側面及び関心に関連する側面の少なくとも1つが使用される、判定するステップが実施される、方法は、通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループから少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にデータを通信する許可を与えることが、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)を介して、それらの間の発見メカニズムを使用することによって確立されることを特徴とする。
【0085】
好ましい実施形態では、方法は、少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)が、中継のために割り当てられたリソース内のノードを計算し、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に提供し、これを更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)にブロードキャストし、QoSパラメータを示す要求を中継し、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)又は少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)によって受け入れられることを特徴とする。
【0086】
好ましい実施形態では、方法は、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の可能な中継ノード要求がオンデマンドによって行われることを特徴とする。
【0087】
別の好ましい実施形態では、方法は、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって使用される発見メカニズムが、発見情報をブロードキャスト方式で定期的に送信することにより、その存在及び能力をアナウンスすることによって確立されることを特徴とする。
【0088】
方法の別の実施形態は、通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される発見メカニズムが、それらの存在をアナウンスし、且つ対応する発見メッセージを定期的に発行することによって通信相手を照会することによって確立されることを特徴とする。
【0089】
方法の更に好ましい実施形態は、グループが、ネットワーク構成と、通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために基地局(BS#1、BS#2)に送信されたデータ(Uu)の、基地局(BS#1、BS#2)による優先順位付けとに基づいて、少なくとも1つの更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって判定されていることを特徴とする。
【0090】
方法の更に好ましい実施形態は、基地局(BS#1、BS#2)から要求され、且つ基地局(BS#1、BS#2)によって提供される、通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために送信されたデータ(Uu)について、技術的側面が、通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする。
【0091】
方法の更に好ましい実施形態は、技術的側面が、帯域幅部分の使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含み、それにより、帯域幅部分がコンポーネントキャリア内のリソースの連続したサブセットからなることを特徴とする。
【0092】
方法の更に好ましい実施形態は、その技術的側面が、キャリアアグリゲーションの使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする。
【0093】
方法の更に好ましい実施形態は、その技術的側面が、二重接続性を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする。
【0094】
方法の更に好ましい実施形態は、その技術的側面が、複合負荷メトリックを導入することによる中継選択シングルホップ又はマルチホップPC5-Uu間中継の側面を含むことを特徴とする。
【0095】
方法の更に好ましい実施形態は、中継選択が通信加入者(リモートUE10、20、30)のE2E QoS要件を満たし、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の選択及び/又は再選択のための手順をトリガすることを特徴とする。
【0096】
方法の更に好ましい実施形態は、通信加入者(リモートUE10、20、30)がユーザ(10、20、30)であることを特徴とする。
【0097】
方法の更に好ましい実施形態は、ローカル及びテーマ情報がエンドユーザ(10、20、30)の空間座標の平均値並びにエンドユーザ(10、20、30)のそれぞれの相対速度v及び平均方向から判定されることを特徴とする。
【0098】
車両ユニットの実施形態は、少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)であって、1つ以上のモバイル通信回線を介して少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)又は更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に通信可能に接続される、マイクロプロセッサと、揮発性及び不揮発性メモリと、少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)とを含む少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にユーザ(10、20、30、40)の車両内で通信するための通信ユニットを含み、システム(100)が、請求項1~14の1つ以上に記載の方法を実行するように適合されることを特徴とする。
【0099】
更に好ましい実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品であって、命令は、プログラムがコンピュータによって実行されるとき、コンピュータに、請求項1~14の1つ以上に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品を特徴とする。
【0100】
更に好ましい実施形態は、請求項1~11に記載のコンピュータプログラム製品が記憶されているコンピュータ可読媒体を特徴とする。
【0101】
更に好ましい実施形態は、請求項14に記載の1つ以上の車両ユニットを有する車両を特徴とする。
【0102】
モバイルネットワークに登録し、特定の基地局(BS)(例えば、eNB又はgNB)にアクセスする際、接続しているUEは、BSによって中継UEとして作動することを可能にされ得る。
【0103】
したがって、(ネットワークによって構成された)対応するBSは、すべての中継可能なUEを管理することができ、特に中継としてのそれらの動作をアクティブ又は非アクティブにすることができる。更に、BSは、各中継UEに対してリソース構成を提供し、中継UEがどのリソースプール又はリソースプール部分を中継、すなわちリモートUEに対するアクセス提供に使用できるかを示すことができる。
【0104】
特定のUEが中継UEとして作動する資格があるか又は動作可能であるかは、例えば、UEの能力、オペレータのアクセス層ポリシー及び「所定の」挙動、例えば特定の状況での中継モードへの切り替えに依存し得る。
【0105】
カバレッジ外動作の場合、各UEは、PC5インターフェースを介した通信のために事前構成されたリソースプールを使用し、ここで、リソースプールは、地理的情報に基づいて判定される。更に、UEは、中継UEとして作動するように事前構成される。加えて、特定の状況では、リソースの分割を得るための分散方式も考慮される。
【0106】
中継UEごとにサポートされる中継サービスのリスト(中継サービスコードのカタログ、RSC)は、ネットワーク(例えば、eNB、gNB)によって構成され得るか、又はカバレッジ外動作の事前構成の一部として提供され得る。
【0107】
更に、各中継UEがサポートすべき中継サービスを判定する際、中継UEの能力及び状態が考慮される。例えば、バッテリ電力が低い場合、可能な中継UEとして識別されたUEがまったくそのように作動しない場合がある。更に、いずれのタイプの中継サービスをサポートするかを判定するために、計算及び記憶能力(すなわちUEカテゴリ又はUEのハードウェアプロファイル)が使用される。
【0108】
以下では、提案される直交リソース配分の解決策について詳細に説明する。
【0109】
シナリオ:UE-UE間中継(カバレッジ外)
リモートUE駆動直交リソース配分(ProSeモデルA)
中継UEは、サポートされる中継サービスコードの存在及びリストを示す。リモートUE#1(データ提供者)は、サービス要件を有し、RSCのセットの使用を望む。リモートUE#2(データ受信者)は、サービス要件を有し、RSCのセットの使用を望む。
【0110】
リモートUE#1は、各中継UEに対するチャネル品質を含む3つの中継UEの存在を感知する。
【0111】
リモートUE#1は、そのサービス要件及び検出された中継UEの数に応じて、初期直交リソース配分提案を生成する。例えば、プール全体を3つの等しい部分に分割し、各部分でリソースプールをサービス要件に応じて構成し、例えば低遅延が要求されるサービスのためのリソースプールを増やす。
【0112】
代わりに、リモートUEは、感知された中継UEの数に応じて、予め定義されたリソースパターンのカタログから直交リソース配分方式を選択することができる。
【0113】
リモートUE#1は、この初期直交リソース配分提案及び接続することになる中継UEのIDをブロードキャストする。したがって、他のリモートUEは、提案される直交リソース配分及び選択された中継UEを知ることになる。
【0114】
リモートUE#1は、選択された中継UEとの接続を確立し、提案されるリソース配分に従ってデータトラフィックを送信する。更に、リモートUEは、他の中継UEに割り当てられたリソースプールにおいてデータ送信が生じるかどうかを感知する。そうでない場合、リモートUEは、アクティブである中継UEが1つのみであるという観察結果に基づいて、提案される直交リソース配分提案をタイミングよく適応させる。
【0115】
中継UEは、直交リソース配分方式を考慮してそれぞれのデータトラフィックを転送するために、提案されるリソース配分方式を使用することになる。
【0116】
リモートUE#2は、中継UEから提案される直交リソース配分方式を受信し、それに従ってその送信を適応させる。
【0117】
競合するQoS要件を有する複数のリモートUEが存在する場合、動作中のリソース配分の調整及び適応を考慮するために、追加のメカニズムが必要になる。例えば、最初のリモートUEが初期リソース配分をブロードキャストする場合、近接していてより厳しいQoS要件を伴うデータサービスの送信又は使用を望む別のリモートUEのQoS要件に影響を及ぼし得るため、多様なQoS要件を考慮するために、中継UEは、初期リソース配分方式を修正して通信する必要がある。
【0118】
中継UE駆動直交リソース配分(ProSeモデルA):
中継UEは、サポートされる中継サービスコードの存在及びリスト(データサービスカタログ)を示す。
【0119】
各中継UEは、他の中継UEを認識している。
【0120】
感知された中継UEの数に応じて、中継UEは、リソースプール全体の分割をタイミングよく予測する。
【0121】
中継UEは、乱数を生成し(例えば、3つの中継UEの場合、セット{1,2,3}の乱数が選択される)、且つリソースプールの選択された部分のそれらのIDを発見メッセージ(タイムスタンプを含む)の一部としてブロードキャストすることにより、使用されるリソースプールの一部を独立して判定する。
【0122】
代わりに、中継UEは、感知された中継UEの数に応じて、予め定義されたリソースパターンのカタログから直交リソース配分方式を選択することができる。
【0123】
衝突の場合、すなわちいくつかの中継UEが同じリソースプール部分IDをランダムに判定した場合、競合しているIDを最初にアナウンスした中継UEがそのIDを保持する一方、他の中継UEは、この競合を解決しなければならないが、このとき、予約されているリソースプール部分IDを除外する。競合を解決する多数のアプローチ(例えば、ツリーアルゴリズム)が存在する。
【0124】
中継UE駆動直交リソース配分(ProSeモデルA):
中継UEは、サポートされる中継サービスコードの存在及びリストを示す。
【0125】
各中継UEは、他の中継UEを認識している。
【0126】
感知された中継UEの数に応じて、中継UEは、リソースプール全体の分割をタイミングよく予測する。
【0127】
中継UEは、乱数を生成し(例えば、3つの中継UEの場合、セット{1,2,3}の乱数が選択される)、且つリソースプールの選択された部分のそれらのIDを発見メッセージ(タイムスタンプを含む)の一部としてブロードキャストすることにより、使用されるリソースプールの一部を独立して判定する。
【0128】
代わりに、中継UEは、感知された中継UEの数に応じて、予め定義されたリソースパターンのカタログから直交リソース配分方式を選択することができる。
【0129】
衝突の場合、すなわちいくつかの中継UEが同じリソースプール部分IDをランダムに判定した場合、競合しているIDを最初にアナウンスした中継UEがそのIDを保持する一方、他の中継UEは、この競合を解決しなければならないが、このとき、予約されているリソースプール部分IDを除外する。競合を解決する多数のアプローチ(例えば、ツリーアルゴリズム)が存在する。
【0130】
参考例:DistributedContentionResolution.pdf(thomas-kesselheim.de)、Distributed Contention Resolution in Broadcast Control Systems(kth.se)、clp10.pdf(tum.de)は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0131】
リモートUE駆動直交リソース配分(ProSeモデルB)
リモートUEは、関心のある中継サービスコードIDをアナウンスする。
【0132】
中継UEは、サポートされた中継サービスコードリストで応答する。
【0133】
中継UEは、サポートされた中継サービスコードリストを判定するために、それらの能力及び状態を考慮する。
【0134】
シナリオ:中継UEの部分的なカバレッジ又はカバレッジ内動作
ネットワークは、中継UEの動作を許可し、許可された中継サービスコードを考慮した直交リソース配分方式を中継UEに提供する。
【0135】
しかしながら、中継UEは、サポートされた中継サービスコードリストを判定するために、それらの能力及び状態を考慮する。可能な中継UEが、中継として作動しないように選択され得る。
【0136】
図6及び
図7には、例示的な実施形態が示されている。
【0137】
例えば、無線リソースは、要求又は提供される中継サービス(関連するQoS要件を含む)に従って、直交方式で編成され得る。
【0138】
更に、リソース配分は、それぞれ中継UEの左側のリモートUE(2つ以上のリモートUEが存在し得る)と右側のリモートUEとの間の直交送信を保持するために、(以下に図示された)空間領域を考慮する方法で構成され得る。
【0139】
無線リソース(例えば、時間、周波数、空間、コード)を分割する方法は数多く存在する。特に、モバイル通信ネットワークでは、帯域幅部分又はキャリアアグリゲーションなどの機能を使用して、様々な直交リソース配分パターンを実装することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信のための少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)を介して少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)とそれぞれ通信することができる通信加入者(リモートUE10、20、30)間のUE-UE間中継リソース管理の方法であって、通信を確立するための前記基地局(BS)の部分上において、以下のステップ:
・通信加入者(リモートUE10、20、30)を判定するためのローカル情報及びテーマ情報を判定するステップ、
・前記ローカル情報及びテーマ情報に基づいて通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループを判定するステップであって、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のローカル制限のためにローカルエリアが定義され、前記基地局(BS#1、BS#2)の前記部分上におけるテーマ制限のために、技術的側面及び関心に関連する側面の少なくとも1つが使用される、ステップ
が実施される、方法において、通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループから前記少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にデータを通信する許可を与えることは、更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)を介して、それらの間の発見メカニズムを使用することによって確立され、前記関心に関連する側面は、前記要求又は提供された更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に従って直交方式で編成され得る無線リソースであることを特徴とする方法。
【請求項2】
a)少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)は、中継のために割り当てられた前記リソース内のノードを計算し、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に提供し、
b)これを更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)にブロードキャストし、
c)QoSパラメータを示す要求を中継し、
d)更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)又は少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)によって受け入れられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の可能な中継ノード要求は、オンデマンドによって行われることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって使用される発見メカニズムは、発見情報をブロードキャスト方式で定期的に送信することにより、その存在及び能力をアナウンスすることによって確立されることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される発見メカニズムは、それらの存在をアナウンスし、且つ対応する発見メッセージを定期的に発行することによって通信相手を照会することによって確立されることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記グループは、ネットワーク構成と、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために前記基地局(BS#1、BS#2)に送信された前記データ(Uu)の、前記基地局(BS#1、BS#2)による優先順位付けとに基づいて、少なくとも1つの更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)によって判定されていることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局(BS#1、BS#2)から要求され、且つ前記基地局(BS#1、BS#2)によって提供される、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)のグループのために送信されたデータ(Uu)について、技術的側面は、前記通信加入者(リモートUE10、20、30)によって使用される少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
技術的側面は、帯域幅部分の使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含み、それにより、帯域幅部分は、コンポーネントキャリア内のリソースの連続したサブセットからなることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
技術的側面は、キャリアアグリゲーションの使用を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
技術的側面は、二重接続性を含む少なくとも任意のタイプのリソースを含むことを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項11】
技術的側面は、複合負荷メトリックを導入することによる中継選択シングルホップ又はマルチホップPC5-Uu間中継の側面を含むことを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項12】
中継選択は、通信加入者(リモートUE10、20、30)のE2E QoS要件を満たし、且つ更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)の選択及び/又は再選択のための手順をトリガすることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項13】
前記通信加入者(リモートUE10、20、30)は、ユーザ(10、20、30)であることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項14】
前記ローカル情報及びテーマ情報は、前記エンドユーザ(10、20、30)の空間座標の平均値並びに前記エンドユーザ(10、20、30)のそれぞれの相対速度v及び平均方向から判定されることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)であって、1つ以上のモバイル通信回線を介して前記少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)又は更なる通信加入者(中継UE#1、中継UE#2)に通信可能に接続される、マイクロプロセッサと、揮発性及び不揮発性メモリと、少なくとも1つの通信インターフェース(a、b、c、d)とを含む少なくとも1つの基地局(BS#1、BS#2)にユーザ(10、20、30、40)の車両内で通信するための通信ユニットを含む車両ユニットであって、システム(100)は、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合される、車両ユニット。
【請求項16】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項17】
請求項1~11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品が記憶されているコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
請求項14に記載の1つ以上の車両ユニットを有する車両。
【国際調査報告】