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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】プラズマ処理のための均一性制御
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20240806BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240806BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H01L21/302 101B
H01L21/31 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502570
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 US2022026581
(87)【国際公開番号】W WO2023003613
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】17/382,332
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ナゴルニー, ウラジミール
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ, レネ
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA04
2G084AA05
2G084AA12
2G084AA13
2G084BB14
2G084CC13
2G084CC33
2G084DD12
2G084DD55
5F004AA01
5F004BA04
5F004BA14
5F004BA20
5F004BB13
5F004BB14
5F004BB26
5F004BB28
5F004CA03
5F004CA04
5F004DA00
5F004DA22
5F004DA23
5F004DA25
5F004DA26
5F045AA08
5F045DP03
5F045DQ10
5F045EF05
5F045EH02
5F045EH05
5F045EH11
5F045EH12
5F045EH17
5F045EM10
(57)【要約】
処理デバイスを含むシステムおよび方法。処理デバイスは、プラズマ処理の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を含むデータを受信する。プラズマ曝露持続時間は、制御される要素のセットに関連する。処理デバイスは、制御される要素の各セットが、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こす。制御される要素の各セットは、プラズマ関係フラックスに基板の適切な部分を曝露する。制御される要素の第1のセットが、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度において基板を処理する。処理デバイスは、制御される要素の各セットが、受信されたプラズマ曝露持続時間データに基づいて、適切な継続時間の間、動作の第1のモードで動作することを引き起こす。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理デバイスによって、プラズマ処理の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することであって、前記1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間の各々が、複数の制御される要素に関連する、データを受信することと、
前記処理デバイスによって、第1の複数の制御される要素が、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことであって、前記第1の複数の制御される要素が、プラズマ関係フラックスに基板の第1の部分を曝露することになり、前記第1の複数の制御される要素が、動作の前記第2のモードに対して、動作の前記第1のモードで動作する間、増加された速度において前記基板を処理する、第1の複数の制御される要素がスイッチすることを引き起こすことと、
前記処理デバイスによって、前記第1の複数の制御される要素が、前記データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の前記第1のモードで動作することを引き起こすことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記処理デバイスによって、第2の複数の制御される要素が、動作の前記第1のモードと動作の前記第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことであって、前記第2の複数の制御される要素が、プラズマ関係フラックスに前記基板の第2の部分を曝露することになり、前記第2の複数の制御される要素が、動作の前記第2のモードに対して、動作の前記第1のモードで動作する間、増加された速度において前記基板を処理する、第2の複数の制御される要素がスイッチすることを引き起こすことと、
前記処理デバイスによって、前記第2の複数の制御される要素が、前記データに基づいて、第2の継続時間の間、動作の前記第1のモードで動作することを引き起こすことと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の複数の制御される要素が、制御パネルの第1の領域内に配設され、前記第2の複数の制御される要素が、前記制御パネルの第2の領域内に配設され、前記第1の領域が、前記第2の領域によって囲まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の複数の制御される要素は、前記第2の複数の制御される要素が動作の前記第1のモードで動作することと少なくとも部分的に同時に、動作の前記第1のモードで動作する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記処理デバイスが、電源に結合され、前記制御される要素が、前記電源から電力を受信し、前記プラズマ関係フラックスを生成するように構成された1つまたは複数のプラズマ源を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記処理デバイスが、整合回路に結合され、前記整合回路は、前記第1の複数の制御される要素が動作の前記第1のモードで動作するとき、前記1つまたは複数のプラズマ源にわたって第1の電圧レベルを維持することになり、前記第1の複数の制御される要素が動作の前記第2のモードで動作するとき、前記1つまたは複数のプラズマ源にわたって、前記第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルを維持することになる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記処理デバイスが、1つまたは複数のガス注入バルブに結合され、第2の複数の制御される要素が動作の前記第1のモードと動作の前記第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことが、前記1つまたは複数のガス注入バルブを開くことまたは閉じることに関連する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の制御される要素が、前記電源の第1の端子に結合された線形電極の第1のセットと、前記電源の第2の端子に結合された線形電極の第2のセットとを備え、前記方法は、
前記処理デバイスによって、線形電極の前記第1のセットのうちの1つおよび線形電極の前記第2のセットのうちの1つが、前記プラズマ関係フラックスを放電することを引き起こすことであって、前記1つまたは複数の線形電極が、前記基板の表面に平行な第1の軸に沿って前記基板を処理することになる、前記プラズマ関係フラックスを放電することを引き起こすこと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記基板の前記表面に垂直な第2の軸を中心として前記基板を回転させることをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の複数の制御される要素が、プラズマシャッター、バイアス電極、または熱源のうちの1つまたは複数を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配設された複数の制御される要素であって、前記複数の制御される要素が、プラズマ関係フラックスに前記処理チャンバ内に配設された基板の表面を曝露することになる、複数の制御される要素と、
処理デバイスであって、前記複数の制御される要素に通信可能に結合され、
プラズマ処理の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することであって、前記1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間の各々が、複数の制御される要素に関連する、データを受信することと、
前記複数の制御される要素の第1の選択が、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことであって、前記複数の制御される要素の前記第1の選択が、前記プラズマ関係フラックスに前記基板の前記表面の第1の部分を曝露することになり、前記複数の制御される要素の前記第1の選択が、動作の前記第2のモードに対して、動作の前記第1のモードで動作する間、増加された速度において前記基板を処理する、前記複数の制御される要素の第1の選択がスイッチすることを引き起こすことと、
前記複数の制御される要素の前記第1の選択が、前記データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の前記第1のモードで動作することを引き起こすことと
を行うように前記複数の制御される要素を制御するように構成された、処理デバイスと
を備える、システム。
【請求項12】
前記複数の制御される要素の第2の選択が、動作の前記第1のモードと動作の前記第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことであって、前記複数の制御される要素の前記第2の選択が、前記プラズマ関係フラックスに前記基板の前記表面の第2の部分を曝露することになる、前記複数の制御される要素の第2の選択がスイッチすることを引き起こすことと、
前記複数の制御される要素の前記第2の選択が、前記データに基づいて、第2の継続時間の間、動作の前記第1のモードで動作することを引き起こすことと
をさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記処理デバイスが、電源に結合され、前記制御される要素が、前記電源から電力を受信し、前記プラズマ関係フラックスを生成するための1つまたは複数のプラズマ源を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記電源が、整合回路に結合され、前記整合回路は、前記第1の複数の制御される要素が前記第1のモードで動作するとき、前記1つまたは複数のプラズマ源にわたって第1の電圧レベルを維持することになり、前記複数の制御される要素の前記第1の選択が前記第2のモードで動作するとき、前記1つまたは複数のプラズマ源にわたって、前記第1の電圧レベルよりも小さい第2の電圧レベルを維持することになる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記処理デバイスが、1つまたは複数のガス注入バルブに結合され、第2の複数の制御される要素が動作の前記第1のモードと動作の前記第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こすことが、前記1つまたは複数のガス注入バルブを開くことまたは閉じることのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の複数の制御される要素が、前記電源の第1の端子に結合された線形電極の第1のセットと、前記電源の第2の端子に結合された線形電極の第2のセットとを備え、前記処理デバイスは、さらに、線形電極の前記第1のセットのうちの1つおよび線形電極の前記第2のセットのうちの1つが、前記プラズマ関係フラックスを放電することを引き起こすことになり、前記1つまたは複数の線形電極が、前記基板の表面に平行な第1の軸に沿って前記基板を処理することになる、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
処理デバイスによって、各々が、プラズマ処理に関連するプラズマ関係フラックスに基板を曝露するように構成された複数の制御される要素に関連する、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することと、
前記処理デバイスによって、前記基板の第1の厚さプロファイルを受信することであって、前記第1の厚さプロファイルが、前記プラズマ関係フラックスに前記基板を曝露した後に測定された前記基板の第1の複数の処理結果厚さ値を含み、前記プラズマ関係フラックスは、第1の複数の制御される要素が、第1のプラズマ曝露持続時間の間、動作の第1のモードで動作することに関連する、第1の厚さプロファイルを受信することと、
前記処理デバイスによって、動作の前記第1のモードで動作する前記複数の制御される要素に対応する、前記基板の表面にわたる1つまたは複数のロケーションに関連する第1の複数の基板処理速度を決定することと、
前記第1の複数の基板処理速度を決定したことに応答して、前記処理デバイスによって、前記1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間のうちの1つを変更することによって前記データを修正することと
を含む、方法。
【請求項18】
前記処理デバイスによって、前記基板の第2の厚さプロファイルを受信することであって、前記第2の厚さプロファイルが、前記プラズマ関係フラックスに前記基板を曝露した後に測定された前記基板の第2の複数の処理結果厚さ値を含み、前記プラズマ関係フラックスは、第1の複数の制御される要素が、第2のプラズマ曝露持続時間の間、動作の第2のモードで動作することに関連し、前記第1の複数の制御される要素が、動作の前記第2のモードに対して、動作の前記第1のモードで動作する間、増加された速度において前記基板を処理する、第2の厚さプロファイルを受信することと、
動作の前記第2のモードで動作する前記複数の制御される要素に対応する、前記基板の前記表面にわたる前記1つまたは複数のロケーションに関連する第2の複数の基板処理速度を決定することであって、前記データが、前記第2の複数の基板処理速度を決定したことにさらに応答して修正される、第2の複数の基板処理速度を決定することと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記処理デバイスによって、前記基板の第3の厚さプロファイルを受信することであって、前記第3の厚さプロファイルが、前記プラズマ関係フラックスに前記基板を曝露した後に測定された前記基板の第3の複数の処理結果厚さ値を含み、前記プラズマ関係フラックスは、第2の複数の制御される要素が、第3のプラズマ曝露持続時間の間、前記第1のモードで動作することに関連する、第3の厚さプロファイルを受信することと、
前記処理デバイスによって、前記第1のモードで動作する前記第2の複数の制御される要素に対応する、前記基板の前記表面にわたる前記1つまたは複数のロケーションに関連する第3の複数の基板処理速度を決定することであって、前記データが、前記第3の複数の基板処理速度を決定したことにさらに応答して修正される、第3の複数の基板処理速度を決定することと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
機械学習モデルへの入力として前記データおよび前記第1の厚さプロファイルを使用することと、
前記機械学習モデルの1つまたは複数の出力を取得することであって、前記1つまたは複数の出力が、前記1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間に対する修正を示す、1つまたは複数の出力を取得することと
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示のいくつかの実施形態は、一般に、プラズマ処理のデジタル制御に関する。実施形態は、さらに、プラズマ供給および/またはプラズマ処理のためのシステム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理は、半導体産業において広く使用されている。プラズマは、処理ガスの化学的性質を修正し(たとえば、イオン、ラジカルなどを生成する)、新しい核種を作成し、処理温度に関係する限定なしに、ごくわずかな電子ボルト(eV)から数千eVまでのエネルギーでウエハに対してイオンのフラックスを生成することができる。数mTorrから数Torrまでの広い動作処理範囲をカバーする、多くの種類のプラズマ源(たとえば、容量結合プラズマ(CCP)、誘導結合プラズマ(ICP)、マイクロ波発生プラズマ、電子サイクロトロン共鳴(ECR)など)がある。
【0003】
今日、共通プラズマ処理仕様は、処理結果の高い均一性(たとえば、ウエハのまさにエッジまでの、ウエハにわたる均一性)である。この規格は、多くのファクタを伴い、その多くが他のファクタに干渉するので、しばしば、達成することが極めて困難である。プラズマ均一性、チャンバ設計、ウエハ温度分布、バイアス電極の設計などは、それらのファクタの一部であるにすぎない。これらの基準を満足させるために、最も高いレベルの処理均一性を達成するように、RFアンテナと処理チャンバの両方を設計する。これは、しばしば、チャンバおよび電力ジェネレータ(たとえば、アンテナ、コイル、電極など)の大きい寸法と、大きい全体的プラズマ体積と、複雑な温度制御、コイル分割磁界スクリーンなどのような、他の費用がかかる対策とにつながる。数パーセント以内の基本的な処理均一性は、一般的なツール設計によって固定され得るが、均一性基準がより厳しくなると、これらの対策でもしばしば不十分である。その場合、チャンバは、特定の処理のためにチャンバの個々の調整を可能にすることができる要素を装備されなければならない。さらに、大きいプラズマ体積は、それ自体で、化学的性質の迅速な変化を必要とする処理について問題になり得る。
【0004】
プラズマ処理とTVとの間の類似を観察することができる。元来、TVは、カソード線管(CRT)技術に基づき、電子ビームが、真空管内で水平および垂直に走査し、その管の前面パネル上の蛍光体ドットを励起し、1秒当たり約25個のフレームを作る。各蛍光体ドットは、短い(固定)時間の間、光をフラッシュし、このフラッシュの輝度は、電子ビーム電流によって制御される。次いで、レセプタ(たとえば、眼)が、あらゆる蛍光体ドットから来る光の輝度を、短い継続時間の間、統合し、その輝度を平均化する。ドットの色は、近隣の色ドットの平均輝度の比によって決定され、輝度は、これらのドットからの光の全体的強度によって決定される。CRT画像制御のアナログ性質は、電子ビームの強度の制御に、またはあらゆる光フラッシュのピーク輝度にある。CRTおよび他のアナログシステムは、処理を実施するための厳しい仕様要件により、特定の処理仕様(たとえば、電力要件、チャンバサイズ、要素仕様限定など)を維持するという課題をあらわにする。CRTのように、アナログシステムは、概して、しばしば、処理制御の様々な分野における現代の革新によって要求されるフレキシビリティがない。この理由で、アナログシステムは、しばしば、処理の特定の狭い範囲を実施するための特殊な仕様で製造される。
【0005】
CRT技術に伴う増大する問題が、デジタル技術にスイッチすることによって解決され、これは、もちろん、ハードウェア、信号と、信号制御の両方を変更することを必要とした。明らかに、プラズマ処理おいてアナログ技術をデジタル技術にスイッチすることは、ハードウェアと制御の両方を変更しなければならないことになる。
【発明の概要】
【0006】
例示的な一実施形態では、方法が、処理デバイスによって、プラズマ処理に関連する1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することを含む。1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間の各々が、制御される要素のセットに関連し得る。処理デバイスは、制御される要素の第1のセットが、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こし得る。制御される要素の第1のセットは、プラズマ関係フラックス(plasma related flux)に基板の第1の部分を曝露する。第1の複数の制御される要素は、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度において基板を処理する。処理デバイスは、第1の複数の制御される要素が、データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の第1のモードで動作することを引き起こし得る。
【0007】
例示的な一実施形態では、システムが、処理チャンバと、処理チャンバ内に配設された制御される要素のセットとを含む。制御される要素のセットは、プラズマ関係フラックスに、処理チャンバ内に配設された基板の表面を曝露する。本システムは、制御される要素のセットに通信可能に結合され、複数の制御される要素を制御するように構成された、処理デバイスを含み得る。処理デバイスは、プラズマ処理の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信するように構成され得る。1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間は、各々、制御される要素のセットに関連し得る。処理デバイスは、制御される要素のセットの第1の選択が、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こし得る。制御される要素のセットの第1の選択は、プラズマ関係フラックスに基板の表面の第1の部分を曝露する。制御される要素のセットの第1の選択は、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度において基板を処理し得る。処理デバイスは、第1の複数の制御される要素が、データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の第1のモードで動作することを引き起こし得る。
【0008】
例示的な一実施形態では、方法は、処理デバイスによって、各々が、プラズマ処理に関連するプラズマ関係フラックスに基板を曝露するように構成された複数の制御される要素に関連する、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することを含む。処理デバイスは、第1の厚さプロファイルを受信し得、第1の厚さプロファイルは、プラズマ関係フラックスに基板を曝露した後に測定された基板の処理結果厚さ値の第1のセットを含み、プラズマ関係フラックスは、第1の複数の制御される要素が、第1のプラズマ曝露持続時間の間、第1のモードで動作することに関連する。処理デバイスは、動作の第1のモードで動作する制御される要素のセットに対応する、基板の表面にわたる1つまたは複数のロケーションに関連する第1の複数の基板処理速度を決定し得る。処理デバイスは、第1の複数の基板処理速度および第2の複数の基板処理速度を決定したことに応答して、処理デバイスによって、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間のうちの1つを変更することによってデータを修正し得る。
【0009】
本開示は、限定ではなく例として、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面の図に示される。本開示における「1つの(an)」または「1つの(one)」実施形態に対する異なる言及は必ずしも同じ実施形態に対するものでなく、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の態様による、プラズマ処理システムを示す図である。
図2】本開示の態様による、時間依存ゾーン制御を伴うプラズマ要素の配置を示す図である。
図3】本開示の態様による、プラズマ処理システムを示す図である。
図4A】本開示の態様による、線形電極を使用するプラズマ供給デバイスを示す図である。
図4B】本開示の態様による、線形電極を使用するプラズマ供給デバイスを示す図である。
図4C】本開示の態様による、線形電極を使用するプラズマ供給デバイスを示す図である。
図5】本開示の態様による、複数のガス注入ゾーンを使用するプラズマ処理システムを示す図である。
図6】本開示の態様による、基板処理のための方法のフローチャートである。
図7】本開示の態様による、プラズマ処理を調整するための方法のフローチャートである。
図8】本開示の態様による、プラズマ均一性処理速度決定およびプラズマ均一性調整のための、モデル訓練ワークフローおよびモデル適用ワークフローを示す図である。
図9】本開示の一実施形態による、基板処理速度、および/またはプラズマ処理データのプラズマ処理調整修正を決定するための機械学習モデルを訓練する方法のための一実施形態を示すフローチャートである。
図10】本開示の態様による、プラズマ曝露データを修正するために機械学習モデルを使用する方法のフローチャートである。
図11】本開示の1つまたは複数の態様に従って動作する、プラズマ供給および/または処理が可能な例示的なコンピューティングデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
処理均一性制御は、半導体処理における難しい問題である。半導体処理は、しばしば、基板にわたる結果に影響を及ぼす複数のパラメータを伴う。処理均一性は、しばしば、達成することが極めて困難である。処理均一性は、多くのファクタを伴うことができ、その多くは他のファクタに干渉する。たとえば、プラズマ均一性、チャンバ設計、ウエハ温度分布、バイアス電極の設計などは、それらのファクタの一部であるにすぎない。高周波(RF)アンテナと処理チャンバとが、しばしば、最も高いレベルの処理均一性を達成するように、製造され、アセンブルされる。これは、しばしば、チャンバおよび電力ジェネレータ(たとえば、アンテナ、コイル、電極など)の大きい寸法と、大きい全体的プラズマ体積と、複雑な温度制御、コイル分割、磁界スクリーンなどのような、他の費用がかかる対策とにつながる。これらのファクタの各々間の制御および関係は、困難であり、明らかでない。
【0012】
従来、処理均一性課題を克服することに対する手法は、それらのパラメータのすべてをウエハにわたって均一にすること(たとえば、ウエハ上の均一なフラックス、均一な反応速度)を試みることである。処理中のあらゆる核種の実際のフラックスは、追跡および測定することが困難であり、その結果、処理均一性は、しばしば紛らわしい。均一な結果は、フラックスのすべての核種にわたって均一なパラメータを有することの結果ではなく、むしろ、ある不均一性のアクション(たとえば、ある核種のフラックス)が、他の不均一性のアクションによって補償されることの結果であり得る。たとえば、基板の膜を変更することによって、第1の膜上に均一な結果を作り出す同じプラズマ/ガスが、第2の膜上に不均一な結果を作り出し得る。これは、入って来る核種に対する第2の膜の相対反応性が、第1の膜の相対反応性とは異なり得るので、結果となり得る。上記の例は、均一性調整が、所与の処理および/または機器セットアップについて固有であることを示す。
【0013】
しかしながら、本明細書で開示されるデバイス、システム、および/または方法論は、プラズマ処理および均一性調整に対する異なる手法を提供する。均一性調整の問題は、時間ベース動作パラダイムにおいて使用されるとき、緩和され、いくつかの場合には排除され得る。基板上の処理の結果(たとえば、均一または不均一)は、それが、処理の材料を除去し、堆積させ、および/または成長させているかどうかにかかわらず、時間とともに増大する。たとえば、時間とともに、処理がより深くエッチングし、堆積物がより厚くなり、同様のことが起こる。入って来るフラックスの局所密度ではなく、時間曝露を使用して基板の任意の特定の領域を制御することは、異なる継続時間の間、これらのフラックスを適用することによって、不均一性が容易に補償されることを可能にする。処理フラックスに対する局所曝露を制御する方法が、これらのフラックスに関連する複数の局所源(たとえば、制御された要素)を使用することを含み得る。
【0014】
処理フラックスに対する局所曝露を制御するために、これらのフラックスの複数の局所源が使用され得る。たとえば、プラズマ源が、この要件に合う基板に置かれた数十個または数百個の小さいプラズマ源のアレイを備え得る。それらの源をゾーンにグループ化し、異なる継続時間(たとえば、オン/オフ、オン1/オン2)の間、これらの源(またはゾーン)を稼働することによって、プラズマに対する局所ウエハ曝露が制御され得る。第1の動作モード(たとえば、オン状態)で動作する源のゾーンによって生成されるフラックスは、すべての他の源をもつ残りのゾーンの動作のモードから独立していることがある。たとえば、オン状態にある源の第1のゾーンによって生成されるフラックスは、源のすべての他のゾーンの状態に依存しないことがある。
【0015】
いくつかの実施形態では、ターゲットまたはしきい値精度において時間t(x,y)を管理するために、提案される源は、処理時間をいくつかのサブフィールドに分割することを含むデジタル方法論を使用することができ、いくつかのサブフィールドは、各々、曝露持続時間を有し、その曝露持続時間の間、源は、動作のより高い処理速度モードと動作のより低い処理速度モードとの間(たとえば、オン1/オン2)でアクティブ化またはスイッチされる。動作のより低い処理速度モード(たとえば、オン2またはオフ)状態にある源は、プラズマおよびプラズマ関係フラックスを生成しないことがある。このバイナリ手法は、局所フラックスΦ(x,y,t)(たとえば、他の源に対して独立したオン/オフ)、およびデジタル時間制御のために使用され得る。フラックスに対するバイナリ手法は、従来の複数のパラメータのバランス技法と比較して、制御のより大きい精度を可能にすることができる。
【0016】
いくつかの実施形態(たとえば、機器制限、ターゲットしきい値を下回る精度しきい値、しきい値複雑さを下回る処理複雑さなど)では、フラックス源のバイナリ制御(オン/オフまたはオン1/オン2)も、時間制御のデジタルバージョンも、ウエハ曝露の時間制御を実現するために必要でない。バイナリ手法は好都合であるが、オフ状態において固定フラックスを達成することが、すべてのプラズマ処理条件に適合するとは限らないことがある。バイナリ手法の実現は、極めて要求の厳しい適用例のために実際に実行可能であり得るにすぎない、複雑なおよび費用がかかる対策を必要とし得る。
【0017】
本開示の実施形態は、高動作モードまたは低動作モードに引き上げられることが可能な、独立して制御されるプラズマ源を採用する、デバイス、方法、およびシステムを提供する。たとえば、オン/オフは、このモードの特定のタイプである(たとえば、第1の源がオンであり、残りがオフである、または、第1の源がオフであり、残りがオンである)。本明細書で開示される実施形態は、グループ化された源の局所2レベル制御(たとえば、ゾーン制御)を使用して、制御される要素によるプラズマ関係フラックスの時間依存曝露を通してプラズマ処理を制御するためのデバイス、システム、および処理を対象とする。
【0018】
例示的な一実施形態では、方法が、処理デバイスによって、プラズマ処理の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することを含む。1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間の各々が、制御される要素(たとえば、プラズマ源)のセットに関連し得る。処理デバイスは、制御される要素の第1のセットが、動作の第1のモード(たとえば、オン/オン1、高電力モード、増加されたフラックス生成モード)と、動作の第2のモード(たとえば、オフ/オン2、より低電力のモード、低減されたフラックス生成モード)との間でスイッチすることを引き起こし得る。制御される要素の第1のセットは、プラズマ関係フラックスに基板の第1の部分を曝露する。第1の複数の制御される要素は、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度(たとえば、堆積成長、エッチング深さ、アニーリング厚さなどの増加速度)において基板を処理する。処理デバイスは、第1の複数の制御される要素が、データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の第1のモードで動作することを引き起こし得る。
【0019】
例示的な一実施形態では、システムが、処理チャンバと、処理チャンバ内に配設された制御される要素のセットとを含む。制御される要素のセットは、プラズマ関係フラックスに、処理チャンバ内に配設された基板の表面を曝露する。本システムは、制御される要素(たとえば、プラズマ源、アクチュエータ、熱源など)のセットに通信可能に結合され、複数の制御される要素を制御するように構成された、処理デバイスを含み得る。処理デバイスは、プラズマ処理(たとえば、アニーリング、堆積、エッチングなど)の1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信するように構成され得る。1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間は、各々、制御される要素のセットに関連し得る。処理デバイスは、制御される要素のセットの第1の選択が、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こし得る。制御される要素のセットの第1の選択は、プラズマ関係フラックスに基板の表面の第1の部分を曝露する。制御される要素のセットの第1の選択は、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度において基板を処理する。処理デバイスは、第1の複数の制御される要素が、データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の第1のモードで動作することを引き起こし得る。
【0020】
例示的な一実施形態では、方法は、処理デバイスによって、各々が、プラズマ処理に関連するプラズマ関係フラックスに基板を曝露するように構成された複数の制御される要素に関連する、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信することを含む。処理デバイスは、第1の厚さプロファイルを受信し得、第1の厚さプロファイルは、プラズマ関係フラックスに基板を曝露した後に測定された基板の処理結果厚さ値の第1のセットを含み、プラズマ関係フラックスは、第1の複数の制御される要素が、第1のプラズマ曝露持続時間の間、第1のモードで動作することに関連する。処理デバイスは、基板プロファイルの第2の厚さプロファイルを受信し得、第2の厚さプロファイルは、プラズマ関係フラックスに基板を曝露した後に測定された基板の処理結果厚さ値の第2のセットを含み、プラズマ関係フラックスは、第1の複数の制御される要素が、第2のプラズマ曝露持続時間の間、第1のモードで動作することに関連する。処理デバイスは、動作の第1のモードで動作する制御される要素のセットに関連する、基板の表面にわたる1つまたは複数のロケーションに関連する第1の複数の基板処理速度を決定し得る。処理デバイスは、第1の複数の基板処理速度および第2の複数の基板処理速度を決定したことに応答して、処理デバイスによって、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間のうちの1つを変更することによってデータを修正し得る。
【0021】
図1は、本開示の態様による、プラズマ処理システム100を示す。プラズマ処理システム100は、処理チャンバ122とプラズマ源114とを含み得る。プラズマ源は、(たとえば、大気圧を保持するための)壁124と、ガス入口102と、壁によって限定されるガス分布体積と、同じ電圧V(t)(たとえば、一定の電圧)がパネル120のすべてのセルに印加されたときにプラズマを発生させる、複数の制御される要素(たとえば、放電セル110)を含んでいる、プラズマ発生パネル120とを含む。処理チャンバ122は、エッチングチャンバ、(原子層エッチング/堆積、化学気相堆積、物理的気相堆積、またはそれらのプラズマ強化バージョンのためのチャンバを含む)堆積チャンバ、アニールチャンバ、フォトレジストストリップチャンバなどのうちの1つまたは複数であり得る。処理チャンバ122は、内部真空を保持し、プラズマ源114に支持体を提供する壁126と、基板支持体118と、ガス出口112とを含み、他の実施形態における処理チャンバに関連して説明される特徴を含み得る。ガス入口102およびガス出口112は、処理ガス圧力下で処理システムを通るフィードガスの流れを提供し得る。フィードガスは、空気、O2、N2、Ar、NH3、Heおよび/または他の適切な処理ガスのいずれかを含み得る。プラズマ源114は、プラズマ発生パネル120を通る均一なガス流を提供する(たとえば、プラズマなしの)ガスインジェクタのガス膨張体積を含み得る。制御プレートの表面にわたる均一なガス流は、放電セル110に関連するガスフィード線の各々を通って流れる共通ガス組成物を生じ得る。
【0022】
図1に示されているように、プラズマ源114は、放電セル110をアクティブ化する(たとえば、それに電力を供給する)ように設計された、(たとえば、250kHz超の)高周波(RF)または(たとえば、200kHz未満の)低周波数(LF)ジェネレータ108を含み得る。プラズマ源114は、制御されるスイッチ104を含み得、制御されるスイッチ104は、閉じられたときのみ、マッチャ106に放電セルを接続し、開くとき、マッチャから放電セル110を切断する。マッチャ106と閉ループにある放電セル110の集合(たとえば、ゾーン)にRF電圧を印加することは、放電セル110のその集合がプラズマ関係フラックスを放出することを生じる。いくつかの実施形態では、(たとえば、RFを使用する)ジェネレータ108は、(たとえば、オン状態にある)マッチャとの閉ループにおいて構成された放電セルのゾーンの数とは無関係に所定の電圧を維持するために、(たとえば、マッチャ106によって受信された信号を介して)電力を増加させるかまたは低減するように設計され得る。たとえば、低周波数(LR)モードでは、マッチは不要であり得、オン状態とオフ状態との間のスイッチングは、RFを使用するときよりも少ないクロストークを生じ得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、放電セル110は、(たとえば、RFジェネレータと源との間のマッチングにより)瞬時にオンまたはオフにされ得ない。たとえば、各セルが個々にオンおよびオフになる場合、マッチャ106が実施することが可能でないことがある、個々の回路ループ上の何千何万というインスタンス化されたRFがあるであろう。マッチャ106の範囲は、すべての可能な負荷(たとえば、独立した放電セル電圧マッチング)について十分でないことがある。放電セルは、1つまたは複数のゾーン130A~Cに組み合わせられ得る。たとえば、図1に示されているように、パネル120は、中心ゾーン130Aと、中間ゾーン130Bと、エッジゾーン130Cとからの放電セルを含み得る。ゾーンの使用は、スイッチ104の閉/開ループスイッチングを限定することができ、その結果、個々の放電セル110間の瞬時負荷スイッチングをマッチさせるためのマッチャ106の負荷要件を低減することができる。少数のゾーンは、さらに、個々の放電セル110のアドレス指定を必要としないことがある。
【0024】
いくつかの実施形態では、RF電力レベルは、オン状態にある源の数と同期させられるか、または固定レベルにおいて維持され得る。前者の場合、各動作源からのフラックスは、個々にアドレス指定された放電セル110をもつシステムと同様に、オンで動作するゾーンの数とは無関係に固定のままであり得る。時間補正が、反復的に実施され、個々の放電セル110ベースで改良され得る。たとえば、図7図8の方法700~800は、基板を処理し、処理レシピ(たとえば、曝露持続時間)に対する修正を決定するための、例示的な方法論について説明する。
【0025】
後者の場合、オンにされたゾーン中のフラックスは、(オンにされた)そのようなゾーンの数に依存し、非バイナリ処理を生じる。処理レシピを作成するために、各ゾーン構成についての処理速度が測定される。この情報は、メモリにアップロードされ(マッチャ106、RFジェネレータ108、または別個の処理デバイスに局所的に記憶され)得る。いくつかの実施形態では、処理レシピは、処理速度行列として記憶され得、プラズマ処理システム100は、基板処理アルゴリズムに従って(たとえば、方法600および/または700を使用して)、均一なウエハ結果を作成するための
を作成することができる。複数のレシピおよび/または処理アルゴリズムが、ターゲットしきい値ウインドウ内の処理結果を達成するために使用され得ることに留意されたい。
【0026】
図2は、本開示の態様による、時間依存ゾーン制御を伴うプラズマ要素200の配置を示す。プラズマ要素200の配置は、図1のプラズマ処理システム100に関連して、またはその一部として使用され得る。たとえば、その制御は、基板の上方の局所プラズマ発生に適用され得る。別の例では、プラズマ要素200の配置は、共通プラズマ源(たとえば、誘導結合プラズマ)と組み合わせて使用され得、プラズマ要素202A~Cの制御は、基板に対する高エネルギーイオンの局所フルエンス(時間にわたるフラックスの積分)を制御するために使用される。
【0027】
図2に示されているように、プラズマ要素202A~Cは、図1に関連して説明された数個のゾーンに関連し(たとえば、接続され)得る。たとえば、プラズマ要素202Aは、第1のゾーン(たとえば、中心ゾーン)に関連し得、プラズマ要素202Bは、第2のゾーン(たとえば、中間ゾーン)に関連し得、プラズマ要素202Cは、第3のゾーン(たとえば、エッジゾーン)に関連し得る。RF電圧(たとえば、RFバイアス電圧)が各ゾーンに印加される時間が、制御され得る。各ゾーンへの印加電圧は、アクティブ(たとえば、オン状態)プラズマ要素の数とは無関係であり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、独立した印加電圧を達成するために、RFジェネレータは、固定出力電圧モードで動作し得る。ジェネレータが電力制御モードで動作する場合、RFジェネレータは、アクティブプラズマ要素202A~Cの数に応じて電力を調節するために、整合回路(たとえば、図1のマッチャ106)からの信号を与えることができる。
【0028】
プラズマ要素の複数のゾーンの各々を駆動するために必要とされる時間は、処理レシピとして記憶され得る。たとえば、3つのゾーンのみをもつ図2に示されている場合、処理レシピは、各ゾーンについての曝露持続時間を表す(t(a),t(b),t(c))を含み得る。以下は、前に導入された、3つのゾーンをもつシステムのための曝露ファイルを実現する例示的な方法である。t(a)<t(b)<t(c)と仮定する。全パネル(すべての3つのゾーン)が、持続時間t(a)の間、動作し、次いで、ゾーンAがオフにされ、ゾーンBおよびCのみが、t(b)-t(a)の持続時間の間、動作し、次いで、ゾーンBがオフにされ、ゾーンCのみが、残りの時間t(c)-t(b)の間、動作する。3つのゾーンの処理制御は、実質的に放射状の均一性をもつ処理プロファイルを達成することを可能にする。プラズマ要素202A、202B、202Cまたはゾーンの3つのセクションは、基板上の中心が低い、中心が高い、またはM字形およびW字形放射状プロファイルを緩和することを可能にする。いくつかの実施形態では、あらゆる要素が、同じやり方(たとえば、プラズマ関係フラックスの同じ放出速度)で動作することができるが、プラズマ要素の関連するゾーンに応じた適切な時間(たとえば、プラズマ関係フラックスの曝露持続時間)の間、動作することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、プラズマ要素のアクティブ(オン)ゾーンがRF源に接続される間、プラズマ要素の非アクティブ(オフ)ゾーンは、接地されるか、または浮遊(すなわち、何にも接続されない)であり得る。いくつかの実施形態では、高エネルギーイオンを除いて、すべての核種(たとえば、イオン、電子、ラジカルなど)のウエハに対するプラズマ関係フラックスは、放電セルの状態に対して独立している。いくつかの実施形態では、高エネルギーイオンは、アクティブ(オン)ゾーンに関連する電極の上方に存在するにすぎないことがある。
【0030】
代替的に、プラズマ要素202A~Cは、多くのプラズマシャッターを表し得る。プラズマ関係フラックスを放出するプラズマを発生させるプラズマ源が、プラズマシャッターに近接して配設され得る。各プラズマシャッターは、開位置と閉位置との間でスイッチするように設計され得る。開位置にある間、プラズマシャッターは、プラズマのイオンおよび電子フラックスが制御プレートを通過することを可能にし得、閉位置にある間、プラズマシャッターは、プラズマ関係フラックスが制御プレートを通過することをブロックする。たとえば、プラズマシャッターは、ゾーンに関連し、プラズマシャッターの関連するゾーンを通って流れるプラズマ関係フラックスに基板を選択的に曝露するために選択的に開閉するように制御され得る。
【0031】
図3は、本開示の態様による、プラズマ処理システム300を示す。プラズマ処理システム300は、処理チャンバ322とプラズマ源314とを含み得る。プラズマ源は、フィードガスを導くためのガス吸気口302を含み得る。処理チャンバ322は、基板支持構造318と基板316とを含み得る。プラズマ処理システム300は、開閉することが可能な要素310を含む、制御パネル320(たとえば、2次元(2D)制御プレート)を含み得る。いくつかの実施形態では、要素310は、独立して開かれおよび/または閉じられ得るが、他の実施形態では、要素310は、要素310の集合または要素のゾーンに関連し得る。要素のゾーンは、図1に関して説明されたものと同様の電力信号を使用して作動され(たとえば、開かれおよび/または閉じられ)得る。いくつかの実施形態では、制御デバイスが、要素310のゾーンを制御し、制御パネル320の異なるゾーンを選択的に作動させ得る。たとえば、プラズマ処理処理レシピは、プラズマ曝露の継続時間を含み、プラズマ処理レシピの曝露持続時間に関連する継続時間の間、要素310のゾーンを選択的に開くことによって、制御パネル320によって処理され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、プラズマシャッターは、イオンおよび電子がプラズマシャッターを通って(たとえば、制御プレートを通って)流れることを可能にするまたはブロックする、開および閉を実施する複数の電極層を含む。プラズマシャッターは、プラズマ源に近接しておよび/またはプラズマ源の側に配設された電極(たとえば、プラズマに面するグリッド)の第1の層を含み得る。電極の第1の層は、浮遊電位において維持され得る。プラズマシャッターは、関連するプラズマシャッターが開いているときに浮遊電位において維持され、複数のプラズマシャッターのうちの関連するプラズマシャッターが閉じられたときに負電位(電子を反射する)において維持される、電極の第1のリングを含む電極の第2の層を含み得る。シャッターは、関連するプラズマシャッターが開いているときに浮遊電位において維持され、関連するプラズマシャッターが閉じられたときに正電位(イオンを反射する)において維持されることになる、リング電極を含む電極の第3の層を含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、中性核種が、プラズマシャッターを通って自由に流れ、したがって、シャッターを閉じることは、完全に処理速度を止めるのではなく、処理速度を低減するにすぎない。あらゆるゾーンにおけるシャッターの制御は、制御されるスイッチを使用して、電圧のセット(たとえば、直流(DC)、交流(AC))に対して、シャッター電極を接続または切断することによって提供され得る。
【0034】
図4A図4Cは、本開示の態様による、線形電極を使用するプラズマ供給デバイス400A~Cを示す。プラズマ供給デバイス400A~Cは、プラズマ供給システム100、300、または本明細書で説明されない別のプラズマ供給デバイスに関連して使用され得る。プラズマ供給デバイスは、放電が電極間で(たとえば、プラズマ発生ゾーン418の対向する端子Bと端子Gとに接続された電極間でのみ)起こるように配置された、電極B1~B4、G1~G4を含み得る。電極は、(図4A図4Bでは電極の後ろに、および図4Cでは電極の下方でペデスタル414上に示されている)基板406の上方にずらされ、誘電体表面内に埋められ、(たとえば、図4Cに示されているように)プラズマから電極を分離し得る。電極は、電源(たとえば、交流(AC)または高周波(RF))の異なる端子402、404に接続され得る。電極B1~B4の第1のセットが、第1の端子402(たとえば、「B」端子)に接続され、電極G1~G4の第2のセットが、第2の端子404(たとえば、「G」端子)に接続される。放電は、B電極とG電極との間で始動され得る。たとえば、放電は、(B1、G1)、(B2、G2)、(B3、G3)、および/または(B4、G4)間で起こり得る。電源から電極を接続および切断することは、電極の任意のペア間で放電を始動することができる。放電は、軸410(たとえば、基板の表面に対する平行軸)と整合するように始動され得る。電極の制御される放電は、この軸410に沿ってプラズマに対する基板406の曝露を制御(均一性制御)することができる。電極は、電極の任意のペアについて放電時間を変動させることによって制御され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、軸410に沿った線形均一性制御は、ウエハ回転を使用して放射状の制御に変換される。図4Bに示されているように、基板406は、線形電極に対して回転経路408に沿って回転され得る。基板406の中心を横切る電極(Y=0)は、中心において最大曝露を作り出し得、エッジに接触する電極(Y≒±Rmax)は、エッジにおいて最大曝露を作り出し得る。中間に配設された電極のペアは、基板406のエッジと中心との中間に最大プラズマ曝露を生成する。プラズマ供給デバイス400Bは、電極のあらゆるペアについて放電時間を制御することができ、すべてのペア間で、等しい時間の間、放電を稼働することから発生する、放射状の不均一性を補償することができる。
【0036】
図5は、本開示の態様による、複数のガス注入ゾーン502A~Cを使用するプラズマ処理システム500を示す。プラズマ処理システム500は、プラズマ源508とプラズマ処理チャンバ510とを含み得る。プラズマ源は、フィードガスを導くためのガス吸気口504を含み得る。プラズマは、関連するスイッチ520A~Cをもつ複数のガス注入部位を含み得る。複数のガス注入部位は、1つまたは複数の動作ゾーン502A~Cに関連し得る。プラズマ処理システム500は、1つまたは複数のプラズマ要素524をもつ制御パネル522を含み得る。プラズマ要素は、固定電力において動作するRFプラズマ源を含み得る。プラズマ源は、プラズマ源内の圧力を維持するための壁512と、1つまたは複数の動作ゾーン502A~Cに関連する1つまたは複数のガス注入部位を分ける個々の壁とを含み得る。いくつかの実施形態では、図5に示されているように、ガス注入は、3つの実質的に円形のゾーン502A~Cに分割され、制御パネル522上のプラズマ要素524を通るガス流を制御する。他の実施形態では、実質的に円形のゾーン502A~Cの代わりに、またはそれに加えて、様々な幾何学的構成が使用され得る。
【0037】
プラズマ処理システム500の処理速度を制御することは、(たとえば、他の実施形態において説明されるRF電力をスイッチすることと比較して)各動作ゾーン502A~Cを通るガス流をオンまたはオフにスイッチすることを含み得る。ガス流を回転させること(たとえば、バルブスイッチ520A~Cを閉じること)は、必ずしも処理速度を0まで低減するとは限らないことがある(たとえば、プラズマ要素は、依然としてプラズマを発生させ得、イオンおよびラジカルフラックスに対する拡散成分(diffusive component)は、依然として基板に達し得る)。いくつかの実施形態では、バイナリ制御が、オン/オフとして実現されないが、単に、バルブスイッチ520A~Cを通るガス流から生じる動作ゾーン502A~Cのアクティブ化に基づく処理制御の2つのレベルをもつON1/ON2として実現され得る。いくつかの実施形態では、全体の流れは、ゾーン502A~Cをオフにスイッチすることと同期させられ得、速度(ON2)は、プラズマ処理システム500の圧力に関連する低減された値まで低下することになる。いくつかの実施形態では、圧力とバルブスイッチ520A~Cを通るガス流とは、オフゾーンが、無視できる処理速度(たとえば、0処理速度)を提供する、バイナリシステムを有するように同期させられ得る。
【0038】
前述のように、いくつかの実施形態では、レシピは、制御デバイス(たとえば、バルブスイッチ520A~C)と制御されるデバイスとの関係(たとえば、関連するプラズマ要素524をアクティブ化することから生じる処理速度)に基づいて使用され得る。オンおよびオフ速度を使用して、処理結果に関連するレシピは、複数の動作ゾーン502A~Cを通るガス流に関連する
を作成することができる。たとえば、プラズマ処理システム500は、3つのゾーンを含み得、すべてのガス線が開いているときの速度は、以下の様式、すなわち、r10>r20>r30で関係付けられ得、ここで、ゾーンは、処理速度の降順に番号を付けられる。これらのゾーンのいずれかを通るガス流がオフであるとき、速度は、それぞれ、r11、r21、r31である。均一性を達成するために、処理時間は、処理速度の順序を逆転させる必要があることになる(たとえば、より速い処理速度を有するゾーンは、より遅い処理速度を有するゾーンのアクティブ化持続時間と比較して、より短いアクティブ化持続時間を有するべきである)。たとえば、アクティブ化持続時間は、以下の通りとなる、t<t<t。この例では、各ゾーンにおけるアクティブ化時間と、処理速度と、処理結果との間の関係は、以下の線形方程式として表され得る。
10+r11(t-t)=h=h
式1
20+r21(t-t)=h=h
式2
30=h=h
式3
【0039】
式1、式2、式3は、以下の行列形式で表され得る。
【0040】
または代替的に、
R・T=H
式5
として表される。
【0041】
ここで、上記で示されたように、Rは行列であり、TおよびHはベクトルである。この式を解くことは、処理レシピを生じることができる。従来の行列方程式解法は、処理レシピベクトルを識別することを活用することができる。
T=R-1・H
式6
たとえば、関係行列Rの逆が、決定され、処理結果とともに演算されて、しきい値許容差内の均一な処理結果を生じる処理レシピを識別することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、処理が、動作ゾーン502A~Cをアクティブ化および非アクティブ化する、より小さい変化に敏感であるとき、オン/オフ制御は最適でない(たとえば、オン/オフが瞬時でない、または、動作ゾーンのスイッチが、動作ゾーンをスイッチする処理速度に影響し、別の静的、動的動作ゾーンの処理速度に影響を及ぼす)。
【0043】
いくつかの実施形態では、プラズマ処理システムは、(たとえば、動作ゾーン502A~Cに類似する)いくつかのゾーンに組み合わせられた、(たとえば、プラズマ要素524の代わりに)複数のランプを使用する、(たとえば、基板518の代わりの)ランプ加熱ウエハを含み得る。(たとえば、図5中のガス流と同様に)各ゾーンの温度がモニタされ、適切な電力が各ゾーンに印加される。各ゾーン内の温度均一性は、ランプの各々の一貫した出力性能によって提供され得る。この実施形態では、ランプ制御のコストは最小化され得るが、交換および関連する是正アクションのコストは高くなり得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、各ゾーン内のまたは基板にわたる温度均一性は、複数のランプ電力レベルと、(たとえば、アドレス指定を使用する)各ランプについてのデューティサイクルのデジタル制御とを含み得る。較正は、基板温度の赤外線(IR)画像を使用して、および、たとえば、2つの電力レベル(またはしきい値割合(たとえば、10~20%)だけ異なる2つの電圧レベル)を使用して行われ、ゾーン内の基板温度の均一性を提供するために、これらのレベルのいずれかについて各ランプについてデューティサイクルを決定することができる。最大と0とではなく、2つのレベル間でスイッチすることは、ランプの寿命を延長し得る。2つのレベル間でスイッチすることはまた、ランプ製造に対する精度要件を低減し得る(たとえば、初期ランプコストおよび動作のコストをも低減する)。たとえば、ランプを定期的に交換する代わりに、較正プロシージャが、周期的に稼働され得る。
【0045】
図6図10は、本開示のいくつかの実装形態による、プラズマ処理のための均一性制御に関係する例示的な方法600~1000を示す流れ図を示す。説明を簡単にするために、方法600~1000は、一連の行為として示され、説明される。ただし、本開示による行為は、様々な順序でおよび/または同時に、ならびに本明細書で提示および説明されない他の行為とともに行われ得る。さらに、開示の主題による方法600~1000を実装するために、すべての図示された行為が実施されるとは限らないことがある。さらに、当業者は、方法600~1000が、代替的に、状態図またはイベントを介して一連の相互に関係する状態として表され得ることを理解し、諒解するであろう。方法600~1000は、たとえば、図1図5に関連して説明された、プラズマ処理システムおよびデバイス100~500によって、実施され得る。方法600~1000の少なくともいくつかの動作が、処理チャンバのコントローラによって制御および/または実装される。
【0046】
図6は、本開示の態様による、基板処理のための方法600のフローチャートである。図6を参照すると、ブロック601において、処理論理は、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータを受信する。データは、制御される要素(たとえば、プラズマ源、プラズマシャッター、バイアス電極、熱源など)の選択に関連する1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を含み得る。たとえば、処理コントローラ(たとえば、1つまたは複数の制御される要素(たとえば、プラズマ源、プラズマシャッター、バイアス電極、熱源など)を制御するための、電源、RFまたは交流(AC)ジェネレータ)のための制御命令をもつ処理レシピ(たとえば、制御される要素のセットまたはゾーンに関連する曝露持続時間の行列)。データは、プラズマ処理システム(たとえば、図1のプラズマ処理システム100)内に記憶され得、代替または追加として、データは、プラズマ処理システムの外部の源(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)などのリモートストレージ媒体)から受信され得る。
【0047】
ブロック602において、処理論理は、制御される要素の選択が、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることを引き起こす。動作の第1のモードは、プラズマ処理制御の第1のレベルに関連し得、動作の第2のモードは、プラズマ処理制御の第2のレベルに関連し得る。たとえば、制御される要素の選択は、動作の第2のモードに対して、動作の第1のモードで動作する間、増加された速度において基板を処理し得る(たとえば、基板の表面にわたる1つまたは複数のロケーションは、制御される要素が動作の第2のモードに対して動作の第1のモードで動作する間、より高速に処理され得る)。
【0048】
いくつかの実施形態では、処理論理は、電源に結合された処理デバイスによって実施され得る。制御される要素は、電源から電力を受信し、プラズマ関係フラックスを生成するように設計された1つまたは複数のプラズマ源を含み得る。いくつかの実施形態では、処理デバイスは、整合回路に結合される。整合回路は、制御される要素の選択(たとえば、複数の制御される要素)が動作の第1のモードで動作するとき、1つまたは複数のプラズマ源にわたって第1の電圧レベルを維持し得る。整合回路は、制御される要素の選択が動作の第2のモードで動作するとき、1つまたは複数のプラズマ源にわたって第2の電圧レベルを維持し得る。いくつかの実施形態では、第2の電圧レベルは、第1の電圧レベルよりも大きく、他の実施形態では、第2の電圧レベルは、第1の電圧レベルよりも小さい。
【0049】
いくつかの実施形態では、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることは、電源から、制御される要素の関連する選択を接続および/または切断することを含み得る。いくつかの実施形態では、前述のように、動作の第1のモードと動作の第2のモードとの間でスイッチすることは、制御される要素の選択に供給される電力レベル(たとえば、電圧レベル)を増加/減少させることを含む。いくつかの実施形態では、第1のモードと第2との間でスイッチすることは、プラズマ処理システムに関連する1つまたは複数のガス注入バルブを開くこと/閉じることを含む。
【0050】
ブロック603において、処理論理は、制御される要素の選択が、データに基づいて、第1の継続時間の間、動作の第2のモードで動作することを引き起こす。前述のように、制御される要素の選択は、プラズマ処理システム(たとえば、図1のプラズマ処理システム100)の動作ゾーンに関連し得る。
【0051】
ブロック604において、処理論理は、すべての動作ゾーンが処理されたかどうかを決定する。すべての動作ゾーンが処理されたと決定したことに応答して、処理論理は、はい経路(yes path)に沿って進み、終了する。すべてのゾーンが処理されたとは限らないと決定したことに応答して、処理論理は、いいえ経路(no path)に沿ってブロック602に進み、処理要素の残りのゾーンのうちの1つまたは複数を進める。いくつかの実施形態では、処理は、プラズマ処理の終了条件が満たされる(たとえば、処理結果がしきい値条件を満たす)まで継続する。
【0052】
いくつかの実施形態では、プラズマ処理システムは、制御パネル(たとえば、図1の制御パネル120)を含み得、制御パネルの第1の領域内に配設される、制御される要素の第1の選択があり、制御される要素の第2の選択が、制御パネルの第2の領域内に配設される。第1の領域は、第2の領域によって囲まれ得る。たとえば、制御される要素に関連する様々なゾーンは、基板を処理することに関連する、放射状の制御を提供し得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゾーンは、反復的に処理される。たとえば、第1のゾーンが処理され得、その後に第2のゾーンが続き、その後に第3のゾーンが続き、以下同様である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゾーンは、少なくとも部分的に同時に互いに処理される。たとえば、制御される要素の第1の選択は、制御される要素の第2の選択が動作の第1のモードで(たとえば、増加された処理速度、高電力モード、高ガス流量モードなどにおいて)動作することと少なくとも部分的に同時に、動作の第1のモードで動作し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、電源は、制御される要素が第1のモードおよび第2のモードで動作しているとき、実質的に一貫した電力レベルを維持し得る。たとえば、ガス注入バルブなどの機械的スイッチが、開いておよび/または閉じて、ガス流量を変えるために使用され得、これは、動作の第1のモードと第2のモードとの間で、制御される要素をスイッチすることになるが、電源は、動作のモード間のスイッチ中に、制御される要素にわたって一貫した電圧を維持する。
【0055】
いくつかの実施形態では、制御される要素の1つまたは複数の選択は、線形電極の1つまたは複数のセットを含み得る。たとえば、線形電極の第1のセットが、電源の第1の端子に結合され得(たとえば、接続され、電気的に互いと通信することが可能である)、線形電極の第2のセットが、電源の第2の端子に結合され得る。いくつかの実施形態では、処理論理は、さらに、線形電極の第1のセットおよび線形電極の第2のセットが、プラズマ関係フラックスを放電することを引き起こし得る。1つまたは複数の線形電極は、基板の表面に平行な第1の軸に沿って基板を処理し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、プラズマ処理システムは、プラズマ処理中に基板を支持するための回転プレートを含み得る。回転プレートは、基板の表面に垂直な軸を中心として基板を回転させ得る。たとえば、線形電極と回転プレートとを使用して、プラズマ処理システムは、基板の表面に垂直な軸を中心としてアクティブ処理軸を回転させることによって、360度の動き範囲の周りで基板を処理することが可能であり得る。たとえば、処理論理は、基板の表面に垂直な第2の軸を中心とする基板の回転を引き起こし得る。
【0057】
図7は、本開示の態様による、プラズマ処理を調整するための方法700のフローチャートである。700は、概して、制御される要素の複数のゾーンにわたる様々な曝露持続時間を使用して、1つまたは複数のウエハ(たとえば、一度に2つのウエハ)を処理することと、得られた処理結果(たとえば、関連する厚さプロファイル)間で比較を行うこととを含み、制御される要素の様々なゾーンに関連する処理速度を決定し得る。処理命令に対する修正(たとえば、1つまたは複数の曝露持続時間の変更)が、基板の表面にわたる1つまたは複数の決定された処理速度に基づいて決定され得る。たとえば、第1のデータのうちの1つを修正することは、1つまたは複数の処理ロケーションの厚さ値変化の速度がしきい値を満たすと決定したことに応答したものであり得る。
【0058】
図7を参照すると、ブロック701において、処理論理は、制御される要素のセットに関連するプラズマ曝露持続時間のセットを含むデータを受信する。データは、ベクトルの形式の処理レシピを含み得る。たとえば、レシピの各要素(たとえば、時間曝露ベクトル)は、基板を処理するための制御される要素の所与のゾーンについての継続時間に関連し得る。いくつかの実施形態では、初期レシピは、方法700の処理ステップを通して調整されることになる、均一な値(たとえば、制御される要素の各ゾーンがアクティブ化され得る(たとえば、高処理速度モードまたは「第1の動作モード」で動作する))を含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態(たとえば、非バイナリ処理動作モード)では、制御要素は、個々のプラズマ源および/またはプラズマ源のゾーンの独立した制御が可能でないことがある。たとえば、ガス注入ゾーンをオンおよびオフにスイッチすることを伴う場合(たとえば、図5に関連して説明された実施形態)、ガスは、アクティブ化される動作ゾーンの組合せに依存して各プラズマ源を通って流れ得る。例示的な3動作ゾーンシステムを使用すると、すべてのゾーンがオンである場合、ガスは、第1の速度において、すべてのゾーンを通って流れる。第2の動作ゾーンおよび/または第3の動作ゾーンが非アクティブ化される(たとえば、オフである)場合、第1の動作ゾーンへの流れはシフトすることになり、第2および第3の源への流れは(たとえば、バルブによって)閉じられる。いくつかの実施形態(たとえば、バイナリ制御)では、全体の流れは、個々のプラズマ源および/または動作ゾーンの独立した制御を維持するように調整され得るが、他の実施形態(たとえば、非バイナリ制御)では、全体の流れは、アクティブ化された制御される要素および/または動作ゾーンの組合せに依存して、調節されず、したがって、基板は、プラズマ処理中の所与の瞬間においてアクティブな制御される要素および/または動作ゾーンの組合せに依存して、異なる速度において処理され得る。
【0060】
ブロック702において、処理論理は、制御される要素のゾーンを使用して基板上で処理を実施する。基板上で処理を実施することは、制御される要素のゾーンが、関連する曝露持続時間の間、高処理速度モードで動作することを引き起こすことを含み得る。たとえば、基板を処理することは、図6の方法600の1つまたは複数のブロックに関連する、1つまたは複数のステップおよび/または処理を含み得る。
【0061】
ブロック703において、処理論理は、プラズマ曝露持続時間の関連するセットをもつ制御される要素のゾーンを使用して生成された、基板の関連する厚さプロファイルを受信する。厚さプロファイルは、制御される要素の個々のゾーン、または制御される要素の1つまたは複数のゾーンの組合せを処理することに関連し得る。たとえば、1つまたは複数のゾーンは、関連するプラズマ曝露持続時間(t、t、t、...)の間、処理され得、厚さプロファイルは、得られた処理厚さ値(h、h、h、...)を含み得る。
【0062】
ブロック704において、制御される要素の第1のゾーンを処理することに関連する、基板の表面にわたる処理速度のセットを決定する。いくつかの実施形態では、処理速度は、行列方程式または合成行列方程式(たとえば、前に説明された式5)を解くことによって決定される。いくつかの実施形態では、処理速度は線形であるが、他の実施形態では、処理速度は、線形でなく、潜在的に、後の実施形態においてさらに説明されるように、(たとえば、分解、対話型行列ソルバー、および/または機械学習モデルなど、行列ソルバーを使用して)決定する、複雑なアルゴリズム方法論を必要とし得る。
【0063】
ブロック705において、処理論理は、すべての動作ゾーンが処理されたかどうかを決定する。すべての動作ゾーンが処理されたと決定したことに応答して、処理論理は、はい経路に沿ってブロック706に進む。すべてのゾーンが処理されたとは限らないと決定したことに応答して、いいえ経路に沿ってブロック702に進み、処理要素の残りのゾーンのうちの1つまたは複数を進める。いくつかの実施形態では、この処理は、プラズマ処理の終了条件が満たされる(たとえば、処理結果がしきい値条件を満たす)まで継続する。
【0064】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゾーンは、反復的に処理される。たとえば、第1が処理され得、その後に第2のゾーンが続き、その後に第3のゾーンが続き、以下同様である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゾーンは、少なくとも部分的に同時に互いに処理される。たとえば、制御される要素の第1の選択は、制御される要素の第2の選択が動作の第1のモードで(たとえば、増加された処理速度、高電力モード、高ガス流量モードなどにおいて)動作することと少なくとも部分的に同時に、動作の第1のモードで動作し得る。
【0065】
ブロック706において、処理論理は、基板の表面にわたる処理速度の1つまたは複数のセットに基づいて、データに対する修正を決定する。方法700は、データに対する複数の修正を取得するために繰り返され得る。修正の集合体は、処理されたときにしきい値条件を満たす(たとえば、ターゲット処理均一性を満たす)処理結果を生成する、更新されたプラズマ曝露データを生成するために、データに適用され得る。
【0066】
図8は、本開示の態様による、プラズマ均一性処理速度決定およびプラズマ均一性調整のための、モデル訓練ワークフロー805およびモデル適用ワークフロー817を示す。実施形態では、モデル訓練ワークフロー805は、処理速度決定および/またはプラズマ均一性調整適用を含むことも含まないこともある、サーバにおいて実施され得、訓練されたモデルは、モデル適用ワークフロー817を実施し得る、均一性処理および/または調整適用に提供される。モデル訓練ワークフロー805およびモデル適用ワークフロー817は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行される処理論理によって実施され得る。これらのワークフロー805、817のうちの1つまたは複数は、たとえば、1つまたは複数の機械学習モジュール実装処理デバイス、ならびに/あるいは処理デバイス上で実行する他のソフトウェアおよび/またはファームウェアによって実装され得る。
【0067】
モデル訓練ワークフロー805は、処理速度決定および/またはプラズマ処理調整(たとえば、ターゲット処理結果しきい値条件を満たすように結果を処理するために処理レシピを調整すること)に関連する、1つまたは複数の決定すること、予測すること、修正することなどのタスクを実施するために、1つまたは複数の機械学習モデル(たとえば、深層学習モデル)を訓練することになる。モデル適用ワークフロー817は、プラズマ処理データ(たとえば、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間、1つまたは複数の制御される要素ゾーン関連付け)について、決定することおよび/または調整することなどのタスクを実施するために、1つまたは複数の訓練された機械学習モデルを適用することになる。機械学習モデルのうちの1つまたは複数は、処理結果データ(たとえば、プラズマ処理データで処理された1つまたは複数の厚さプロファイル)を受信し得る。
【0068】
本明細書では、様々な機械学習出力が説明される。機械学習モデルの特定の数および配置が、説明され、示されている。しかしながら、使用される機械学習モデルの数およびタイプと、そのような機械学習モデルの配置とは、同じまたは同様の最終結果を達成するために修正され得ることを理解されたい。したがって、説明され、示されている機械学習モデルの配置は、例にすぎず、限定するものとして解釈されるべきでない。
【0069】
実施形態では、1つまたは複数の機械学習モデルは、以下のタスクのうちの1つまたは複数を実施するように訓練される。各タスクは、別個の機械学習モデルによって実施され得る。代替的に、単一の機械学習モデルが、タスクの各々またはタスクのサブセットを実施し得る。追加または代替として、異なる機械学習モデルが、タスクの異なる組合せを実施するように訓練され得る。一例では、1つまたは数個の機械学習モデルが訓練され得、訓練された機械学習(ML)モデルは、複数の共有層と複数のより高いレベルの別個の出力層とを有する、単一の共有ニューラルネットワークであり、出力層の各々は、異なる予測、分類、識別などを出力する。1つまたは複数の訓練された機械学習モデルが実施するように訓練され得るタスクは、以下の通りである。
a. 処理速度決定-前に説明されたように、制御される要素の様々なゾーンが、(たとえば、処理レシピに従って)様々な曝露持続時間の間、複数の動作モード(たとえば、高基板処理速度モードおよび低基板処理速度モード)で動作し得る。様々な動作モードで動作する制御される要素の様々なゾーンは、基板の複数のロケーションにわたる様々な基板処理速度を生じる。モデルは、曝露持続時間および処理結果プロファイル(たとえば、厚さプロファイル)を受信し、様々な制御される要素が基板にわたる様々なロケーションにおいて活用する、処理速度を決定することになる。
b. プラズマ処理調整-前に説明されたように、プラズマ処理は、プラズマ関係フラックスに基板を曝露するように設計された制御される要素の1つまたは複数の選択に関連するプラズマ曝露持続時間のセットを含む処理レシピを含み得る。機械学習モデルは、制御される要素の1つまたは複数の選択(たとえば、ゾーン)を使用して基板を処理することに関連する、処理レシピおよび得られた厚さプロファイルを受信し得る。モデルは、プラズマ処理処理レシピ(たとえば、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間)に対する修正を示すデータを出力し得る。たとえば、修正は、処理レシピに対して適用されたとき、その処理結果プロファイルがターゲットしきい値条件(たとえば、処理均一性しきい値)を満たす、基板を処理することを生じ得る。
【0070】
上記のタスクの一部または全部を実施するために使用され得る機械学習モデルの1つのタイプは、深層ニューラルネットワークなど、人工ニューラルネットワークである。人工ニューラルネットワークは、概して、特徴を所望の出力空間にマッピングする、分類器または回帰層をもつ特徴表現構成要素を含む。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、たとえば、畳み込みフィルタの複数の層をホストする。下位層において、プーリングが実施され、非線形性が対処され得、下位層の上に多層パーセプトロンが通常付加され、畳み込み層によって抽出された最上層特徴を判定(たとえば、分類出力)にマッピングする。深層学習は、特徴抽出および変換のために非線形処理ユニットの複数の層のカスケードを使用する機械学習アルゴリズムのクラスである。各連続層は、入力として前の層からの出力を使用する。深層ニューラルネットワークは、教師あり(たとえば、分類)および/または教師なし(たとえば、パターン分析)様式で学習し得る。深層ニューラルネットワークは、層の階層を含み、異なる層は、異なる抽象レベルに対応する異なる表現レベルを学習する。深層学習では、各レベルは、その入力データをわずかにより抽象的および複合的な表現に変換することを学習する。プラズマ処理調整では、たとえば、生入力は、処理結果プロファイル(たとえば、基板の表面にわたる1つまたは複数の厚さ値を示す厚さプロファイル)であり得、第2の層は、プラズマ処理システムの制御される要素の1つまたは複数のゾーンのステータスに関連する特徴データ(たとえば、ゾーンの配向、プラズマ曝露持続時間など)を構成し得、第3の層は、開始レシピ(たとえば、しきい値基準を満たす処理結果を生成するために、基板を処理する更新された処理レシピを決定するための開始点として使用されるレシピ)を含み得る。特に、深層学習処理は、どの特徴をどのレベルに最適に入れるべきかを単独で学習することができる。「深層学習」における「深層」は、データが変換される層の数を指す。より正確には、深層学習システムは、実質的な信用割当て経路(CAP:credit assignment path)深度を有する。CAPは、入力から出力までの変換のチェーンである。CAPは、潜在的に入力と出力との間の因果的接続を表す。フィードフォワードニューラルネットワークの場合、CAPの深度は、ネットワークの深度であり得、隠れ層の数+1であり得る。信号が2回以上層を通って伝搬し得る、リカレントニューラルネットワークの場合、CAP深度は潜在的に無制限である。
【0071】
一実施形態では、1つまたは複数の機械学習モデルは、リカレントニューラルネットワーク(RNN)である。RNNは、ニューラルネットワークが時間依存性をキャプチャすることを可能にするためのメモリを含む、ニューラルネットワークのタイプである。RNNは、現在の入力と過去の入力の両方に依存する入出力マッピングを学習することが可能である。RNNは、過去および将来の流量測定に対処し、この連続計測学情報に基づいて予測を行うことになる。RNNは、固定数の出力を生成するために(たとえば、基板処理速度のセットを決定する、基板処理レシピに対する修正を決定するために)訓練データセットを使用して訓練され得る。使用され得るRNNの1つのタイプは、長短期メモリ(LSTM)ニューラルネットワークである。
【0072】
ニューラルネットワークの訓練は、教師あり学習様式で達成され得、これは、ネットワークを通して、ラベル付けされた入力からなる訓練データセットをフィードすることと、その出力を観測することと、(出力とラベル値との間の差を測定することによって)誤差を定義することと、誤差が最小化されるように、すべてのその層およびノードにわたるネットワークの重みを調整するために、深層勾配降下およびバックプロパゲーションなど、技法を使用することとを伴う。多くの適用例では、訓練データセット中の多くのラベル付けされた入力にわたってこの処理を繰り返すことは、訓練データセット中に存在する入力とは異なる入力を提示されたときに正しい出力を作り出すことができるネットワークを生じる。
【0073】
モデル訓練ワークフロー805の場合、数百個、数千個、数万個、数十万個、またはより多くのプラズマ処理データ810(たとえば、制御される要素のゾーンに関連するプラズマ曝露持続時間)および/または処理結果データ(たとえば、プラズマ処理データに関連する1つまたは複数の厚さプロファイル)812を含んでいる訓練データセットが、訓練データセットを形成するために使用されるべきである。実施形態では、訓練データセットはまた、訓練データセットを形成するために、関連する基板処理速度データ814(たとえば、プラズマ処理データ810と処理結果データ812とに関連する表面の表面にわたる処理速度)と、処理調整データ(たとえば、処理均一性のようなしきい値基準を満たすように基板を処理することに応答する、プラズマ処理データに対する修正)とを含み得、各データ点は、有用な情報の1つまたは複数のタイプの様々なラベルまたは分類を含み得る。各場合は、たとえば、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間を示すデータと、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間に関連して処理される関連する基板の関連する厚さプロファイルと、プラズマ処理データ810および処理結果データ812に関連する基板処理速度と、処理調整データ816とを含み得る。このデータは、1つまたは複数の機械学習モデルの訓練のための1つまたは複数の訓練データセット836を生成するために処理され得る。機械学習モデルは、たとえば、プラズマ処理処理レシピの調整を自動化する(たとえば、調整された処理レシピで処理された基板が、処理均一性のようなしきい値条件を満たす処理結果を達成するまで、プラズマ曝露持続時間に対する修正を決定し、レシピを更新し、より多くのデータを取得して別の修正を取得するために別の基板を処理する)ように訓練され得る。
【0074】
一実施形態では、1つまたは複数の訓練データセット836を生成することは、1つまたは複数のプラズマ処理データと、プラズマ処理データに関連する処理結果データとを集めることを含む。使用されるラベルは、特定の機械学習モデルが何を行うように訓練されるかに依存し得る。たとえば、機械学習モデルを、処理速度決定を実施するように訓練するために、訓練データセット836は、処理結果測定と処理速度決定とに関連する基板にわたるロケーションを示す、データラベルを含み得る。たとえば、他の実施形態で説明されるように、処理レシピおよび/または処理結果は、ベクトルとして表され得、処理速度は、1つまたは複数の行列として表され得る。
【0075】
訓練を実現するために、処理論理は、1つまたは複数の訓練されていない機械学習モデルに(1つまたは複数の)訓練データセット836を入力する。機械学習モデルに第1の入力を入力するより前に、機械学習モデルは初期化され得る。処理論理は、上記のように様々な動作を実施する1つまたは複数の訓練された機械学習モデルを生成するために、(1つまたは複数の)訓練データセットに基づいて(1つまたは複数の)訓練されていない機械学習モデルを訓練する。
【0076】
訓練は、機械学習モデルに、プラズマ処理データ810、処理結果データ812、処理速度データ814、および処理調整データ816のうちの1つまたは複数を、1つずつ入力することによって実施され得る。
【0077】
機械学習モデルは、入力を処理して、出力を生成する。人工ニューラルネットワークは、データ点における値からなる入力層を含む。次の層は、隠れ層と呼ばれ、隠れ層におけるノードは、各々、入力値のうちの1つまたは複数を受信する。各ノードは、入力値に適用するためのパラメータ(たとえば、重み)を含んでいる。したがって、各ノードは、本質的に、多変量関数(たとえば、非線形数学的変換)に入力値を入力して、出力値を作り出す。次の層は、別の隠れ層または出力層であり得る。いずれの場合も、次の層におけるノードは、前の層におけるノードから出力値を受信し、各ノードは、それらの値に重みを適用し、次いで、それ自体の出力値を生成する。これは、各層において実施され得る。最終層は出力層であり、機械学習モデルが作り出すことができる各クラス、予測および/または出力について1つのノードがある。
【0078】
したがって、出力は、1つまたは複数の予測または推論を含み得る。たとえば、出力予測または推論は、プラズマ処理データに対する1つまたは複数の修正(たとえば、1つまたは複数のプラズマ曝露持続時間に対する修正)を含み得る。処理論理は、基板が、(たとえば、識別された修正を伴って)更新されたレシピを使用して処理されることを引き起こし、更新された厚さプロファイルを受信し得る。処理論理は、更新された厚さプロファイルをターゲット厚さプロファイルと比較し、しきい値基準が満たされる(たとえば、ウエハの表面にわたって測定された厚さ値が、ターゲットしきい値ウインドウ内に入る)かどうかを決定し得る。処理論理は、更新された厚さプロファイルとターゲット厚さプロファイルとの間の差に基づいて、誤差(すなわち、分類誤差)を決定する。処理論理は、誤差に基づいて機械学習モデルにおける1つまたは複数のノードの重みを調節する。誤差項またはデルタが、人工ニューラルネットワークにおける各ノードについて決定され得る。この誤差に基づいて、人工ニューラルネットワークは、そのノードのうちの1つまたは複数についてのそのパラメータ(ノードの1つまたは複数の入力についての重み)のうちの1つまたは複数を調節する。パラメータは、バックプロパゲーション様式で更新され得、したがって、最上位層におけるノードが最初に更新され、その後に、次の層におけるノードが続き、以下同様である。人工ニューラルネットワークは、「ニューロン」の複数の層を含んでおり、各層は、前の層におけるニューロンから値を入力として受信する。各ニューロンについてのパラメータは、前の層におけるニューロンの各々から受信される値に関連する重みを含む。したがって、パラメータを調節することは、人工ニューラルネットワークにおける1つまたは複数の層における1つまたは複数のニューロンについての入力の各々に割り当てられた重みを調節することを含み得る。
【0079】
モデルパラメータが最適化されると、モデルが改善したかどうかを決定するために、および深層学習モデルの現在の正確さを決定するために、モデル検証が実施され得る。訓練の1つまたは複数のラウンドの後に、処理論理は、停止基準が満たされたかどうかを決定し得る。停止基準は、正確さのターゲットレベル、訓練データセットからの処理された画像のターゲット数、1つまたは複数の前のデータ点にわたるパラメータに対する変更のターゲット量、それらの組合せ、および/または他の基準であり得る。一実施形態では、停止基準は、少なくとも最小数のデータ点が処理され、少なくともしきい値正確さが達成されたとき、満たされる。しきい値正確さは、たとえば、70%、80%または90%の正確さであり得る。一実施形態では、停止基準は、機械学習モデルの正確さが改善することを停止した場合、満たされる。停止基準が満たされなかった場合、さらなる訓練が実施される。停止基準が満たされた場合、訓練は完了し得る。機械学習モデルが訓練されると、訓練データセットの予約された部分が、モデルを試験するために使用され得る。
【0080】
一例として、一実施形態では、機械学習モデル(たとえば、処理速度決定器867)は、基板処理要素を決定するように訓練される。同様の処理が、上記に記載されたものなど、他のタスクを実施するように機械学習モデルを訓練するために実施され得る。多くの(たとえば、数千~数百万個の)処理結果プロファイル(たとえば、厚さプロファイル)のセットが収集され得、入力データ862に関連する予測または推論された濃度に関連する処理速度データ869が決定され得る。
【0081】
1つまたは複数の訓練された機械学習モデル838が生成されると、それらは、モデルストレージ845に記憶され得、基板処理速度決定および/または処理調整適用に追加され得る。次いで、基板処理速度決定および/または処理調整適用は、1つまたは複数の訓練されたMLモデル838、ならびに追加の処理論理を使用して、自動モードを実装し得、自動モードでは、情報のユーザ手動入力が、最小化され、さらにはいくつかの事例では、排除される。
【0082】
モデル適用ワークフロー817の場合、一実施形態によれば、入力データ862は、訓練されたニューラルネットワークを含み得る処理速度決定器867に入力され得る。入力データ862に基づいて、処理速度決定器867は、基板の表面にわたる処理速度値のセットを示す情報(たとえば、処理速度データ869)を出力する。
【0083】
一実施形態によれば、入力データ862は、訓練されたニューラルネットワークを含み得るプラズマ処理調整器864に入力され得る。入力データ862に基づいて、プラズマ処理調整器864は、プラズマ曝露データに対する修正および/または更新されたプラズマ曝露データ(たとえば、処理調整データ866)を出力する。
【0084】
図9は、本開示の一実施形態による、基板処理速度、および/またはプラズマ処理データのプラズマ処理調整修正を決定するための機械学習モデルを訓練する方法900のための一実施形態を示すフローチャートである。方法900のブロック902において、処理論理は、訓練データセットを集め、訓練データセットは、プラズマ曝露データと、制御される要素の関連するセットとともにそのプラズマ曝露データを使用する基板処理に関連する厚さプロファイルとを含み得る。訓練データセットの各データ項目(たとえば、基板処理レシピおよび関連する厚さプロファイル)は、1つまたは複数の知られている処理速度および/または処理レシピ修正を含み得る。
【0085】
ブロック904において、訓練データセットからのデータ項目が、訓練されていない機械学習モデルに入力される。ブロック906において、機械学習モデルは、基板処理速度、および/または基板処理データ(たとえば、処理レシピ、プラズマ曝露データ)に対する修正を決定する、訓練された機械学習モデルを生成するために、訓練データセットに基づいて訓練される。機械学習モデルはまた、1つまたは複数の他のタイプの予測、分類、判定などを出力するように訓練され得る。たとえば、機械学習モデルはまた、基板処理速度、および/またはプラズマ処理処理レシピに対する修正を決定するように訓練され得、更新されたプラズマ処理処理レシピ(たとえば、更新されたプラズマ曝露持続時間)で、更新された基板処理を実施した。
【0086】
一実施形態では、ブロック910において、訓練データ項目の入力が、機械学習モデルに入力される。入力は、プラズマ処理データ(たとえば、プラズマ曝露持続時間)と、処理結果データ(たとえば、プラズマ処理データに関連して処理された基板の厚さプロファイル)とを含み得る。出力は、基板を処理する制御される要素に関連するプラズマ処理速度の予測および/または推論、ならびに/あるいはプラズマ処理データ修正(たとえば、制御される要素のセットに関連するプラズマ曝露持続時間に対する修正など、処理レシピに対する修正)を含み得る。
【0087】
ブロック914において、処理論理は、機械学習モデルからの1つまたは複数の出力において示された1つまたは複数のプラズマ処理データ修正を組み込んだ、更新されたプラズマ処理データで、更新プラズマ処理を実施し得る。更新されたプラズマ処理データを使用して基板を処理することは、更新された基板処理結果を生じる。処理論理は、更新された基板処理結果を、ターゲット基板処理結果と比較する。ブロック916において、処理論理は、更新された処理結果とターゲット処理結果との間の差に基づいて誤差を決定する。ブロック918において、処理論理は、誤差に基づいて機械学習モデルにおける1つまたは複数のノードの重みを調節する。
【0088】
ブロック920において、処理論理は、停止基準が満たされるかどうかを決定する。停止基準が満たされなかった場合、方法はブロック910に戻り、別の訓練データ項目が機械学習モデルに入力される。停止基準が満たされる場合、方法はブロック925に進み、機械学習モデルの訓練が完了する。
【0089】
一実施形態では、複数の異なるMLモデルが、基板処理決定および/またはプラズマ処理調整のために訓練される。MLモデルの各々が、異なるタイプの入力データについての決定および/または分類のために訓練され得る。たとえば、第1のMLモデルが、使用して処理された複数の基板からの処理結果データを使用して処理速度決定を実施するように訓練され得、第2のMLモデルが、同じ基板上ですべて実施される様々な動作に関連する複数の処理ステップから処理速度決定を実施するように訓練され得、第3のMLモデルが、第1のMLモデルおよび第2のMLモデルにおいて使用されるデータの組合せを使用して濃度決定を実施するように訓練され得る。一実施形態では、単一のMLモデルが、上記で説明された第1、第2および第3のMLモデルの動作を実施するように訓練される。
【0090】
図10は、本開示の態様による、プラズマ曝露データ(たとえば、プラズマ関係フラックスに基板を曝露するための制御される要素の1つまたは複数のゾーンに関連するプラズマ曝露持続時間)を修正するために機械学習モデルを使用する方法1000のフローチャートである。図10を参照すると、ブロック1001において、処理論理は、第1の厚さプロファイルをもつ基板を生成するためにプラズマ曝露データを使用してプラズマ処理を実施する。
【0091】
一実施形態では、基板処理を実施することは、制御される要素の各ゾーンを1回のみアクティブ化することを伴うが、全処理時間tは、サブフィールドの適した数に基づいて分けられ、各サブフィールドは、前の実施形態における適切なサブフィールドよりも事実上M倍長い。この実施形態では、いくつかの領域は、より早くターゲット処理結果kijに達し、次いで停止するが、他の領域は、依然として、全基板がターゲット処理結果(たとえば、厚さ)に達するまで処理される。
【0092】
別の実施形態では、プラズマ処理のあらゆるステップは、固定時間によって特徴づけられ得る。その時間は、プラズマ曝露データへのリンクによって置き換えられ得、プラズマ曝露データは、各々、数千個の要素を有し得る、制御される要素の各ゾーンの処理時間を制御する。曝露データは、均一なベクトル(すべての要素が同等)など、ファイルに記憶され得、これは、他のファイルが存在しないとき、手動で容易に作成され得るか、または極めて複雑であり、特定の処理結果を取得する目的で複雑なアルゴリズムを利用することができる。
【0093】
ブロック1002において、処理論理は、ターゲット厚さプロファイルに関連する訓練された機械学習モデルへの入力として、厚さプロファイルを提供する。処理曝露データを処理することに関連する第1の厚さ。機械学習モデルは、所望のターゲット厚さプロファイルに達するように構成され得る。ターゲット厚さプロファイルは、基板の仕様または特性に関連し得る。
【0094】
ブロック1003において、処理論理は、処理曝露データに対する修正を含む機械学習モデルからの(1つまたは複数の)出力を取得する。機械学習モデルは、様々なフォーマットで第1の曝露マップを受信し得る。たとえば、処理曝露データは、プラズマ処理曝露命令を示す、マップ、アレイ、行列、一連の値などとして、機械学習モードによって受信され得る。
【0095】
ブロック1004において、処理論理は、修正された処理曝露データを生成するために、処理曝露データに、修正のうちの1つまたは複数を適用する。いくつかの実施形態では、処理曝露データに対する修正は、曝露処理曝露データの1つまたは複数の曝露持続時間値を変更することを含む。
【0096】
ブロック1005において、ターゲット厚さプロファイルをもつ基板を生成するために、修正された処理曝露データで基板を処理すること。いくつかの実施形態では、修正された処理曝露データで第1の基板を処理することは、ターゲット厚さプロファイルをもつ基板を生成する。他の実施形態では、前の処理曝露データで処理するより前に第2の基板を処理することは、第2の基板がターゲット厚さプロファイルを有することを生じる。
【0097】
図11は、本開示の1つまたは複数の態様に従って動作する、プラズマ供給および/または処理が可能な例示的なコンピューティングデバイスのブロック図を示す。様々な例示的な例では、コンピューティングデバイス1100の様々な構成要素は、コンピューティングデバイス、コントローラ、および/または制御パネルの様々な構成要素(たとえば、図1図5に関連して説明される類似する要素)を表し得る。
【0098】
例示的なコンピューティングデバイス1100は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、および/またはインターネット中の他のコンピュータデバイスに接続され得る。コンピューティングデバイス1100は、クライアントサーバネットワーク環境におけるサーバの能力で動作し得る。コンピューティングデバイス1100は、パーソナルコンピュータ(PC)、セットトップボックス(STB)、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのデバイスによってとられるべきアクションを指定する命令のセット(連続したまたはそれ以外)を実行することが可能な任意のデバイスであり得る。さらに、単一の例示的なコンピューティングデバイスのみが示されているが、「コンピュータ」という用語はまた、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施するために命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは一緒に実行する、コンピュータの任意の集合を含むと解釈されるものとする。
【0099】
例示的なコンピューティングデバイス1100は、バス1130を介して互いと通信し得る、(プロセッサまたはCPUとも呼ばれる)処理デバイス1102と、メインメモリ1104(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)と、スタティックメモリ1106(たとえば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)と、二次メモリ(たとえば、データストレージデバイス1118)とを含み得る。
【0100】
処理デバイス1102は、マイクロプロセッサ、中央処理ユニットなど、1つまたは複数の汎用処理デバイスを表す。より詳細には、処理デバイス1102は、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の命令セットを実装するプロセッサ、または命令セットの組合せを実装するプロセッサであり得る。処理デバイス1102はまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスであり得る。本開示の1つまたは複数の態様によれば、処理デバイス1102は、図6図10に示されている方法600~1000を実装する命令を実行するように構成され得る。
【0101】
例示的なコンピューティングデバイス1100は、ネットワーク1120に通信可能に結合され得る、ネットワークインターフェースデバイス1108をさらに備え得る。例示的なコンピューティングデバイス1100は、ビデオディスプレイ1110(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)、タッチスクリーン、またはカソード線管(CRT))と、英数字入力デバイス1112(たとえば、キーボード)と、カーソル制御デバイス1114(たとえば、マウス)と、音響信号生成デバイス1116(たとえば、スピーカー)とをさらに備え得る。
【0102】
データストレージデバイス1118は、実行可能命令1122の1つまたは複数のセットが記憶された機械可読ストレージ媒体(またはより詳細には、非一時的機械可読ストレージ媒体)1128を含み得る。本開示の1つまたは複数の態様によれば、実行可能命令1122は、図6図10に示されている方法600~1000を実行することに関連する実行可能命令を備え得る。
【0103】
実行可能命令1122はまた、例示的なコンピューティングデバイス1100による実行可能命令1122の実行中に、メインメモリ1104内におよび/または処理デバイス1102内に完全にまたは少なくとも部分的に存在し得、メインメモリ1104および処理デバイス1102は、コンピュータ可読ストレージ媒体をも構成する。実行可能命令1122は、さらに、ネットワークインターフェースデバイス1108を介してネットワーク上で送信または受信され得る。
【0104】
コンピュータ可読ストレージ媒体1128は、単一の媒体として図13に示されているが、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、動作命令の1つまたは複数のセットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中型または分散型データベース、ならびに/あるいは関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語はまた、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を機械に実施させる、機械による実行のための命令のセットを記憶または符号化することが可能である、任意の媒体を含むと解釈されるものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、したがって、限定はしないが、固体メモリと、光および磁気媒体とを含むと解釈されるものとする。
【0105】
上記の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビット上の動作のアルゴリズムおよび記号表現の見地から提示された。これらのアルゴリズム説明および表現は、データ処理技術分野の当業者が、他の当業者に自身の仕事の本質を最も効果的に伝えるために使用される手段である。アルゴリズムは、ここでは、および一般的には、所望の結果をもたらすステップの自己矛盾のないシーケンスであると考えられる。それらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするステップである。通常、ただし必ずしもそうであるとは限らないが、これらの量は、記憶され、転送され、組み合わせられ、比較され、場合によっては操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとる。場合によっては、主に広く使用されているという理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、項、数などと呼ぶことが好都合であることが判明している。
【0106】
しかしながら、これらの用語および同様の用語はすべて適切な物理量に関連し、これらの量に適用される好都合な標識にすぎないことを念頭に置くべきである。別段に明記されていない限り、以下の説明から明らかなように、説明全体にわたって、「識別すること」、「決定すること」、「記憶すること」、「調節すること」、「引き起こすこと」、「戻ること」、「比較すること」、「作成すること」、「停止すること」、「ロードすること」、「コピーすること」、「投げること」、「交換すること、置き換えること(replacing)」、「実施すること」などの用語を利用する説明は、コンピュータシステムまたは同様の電子コンピューティングデバイスのアクションおよび処理を指し、これは、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、そのデータを、コンピュータシステムメモリまたはレジスタ、あるいは他のそのような情報ストレージ、送信または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換することを諒解されたい。
【0107】
本開示の例はまた、本明細書で説明される方法を実施するための装置に関する。この装置は、必要とされる目的のために特別に構築され得るか、または、この装置は、コンピュータシステムに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムであり得る。そのようなコンピュータプログラムは、限定はしないが、各々がコンピュータシステムバスに結合された、光ディスクと、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)と、磁気光ディスクとを含む、任意のタイプのディスク、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスクストレージ媒体、光ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイス、他のタイプの機械アクセス可能ストレージ媒体、または電子命令を記憶するのに好適な任意のタイプの媒体など、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0108】
本明細書で提示される方法および表示は、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関係しない。様々な汎用システムが、本明細書における教示によるプログラムとともに使用され得るか、または、必要とされる方法ステップを実施するためのより特殊な装置を構築することが好都合であると判明することがある。様々なこれらのシステムのための必要とされる構造は、以下の説明に記載されているようになる。さらに、本開示の範囲は、特定のプログラミング言語に限定されない。様々なプログラミング言語が、本開示の教示を実装するために使用され得ることが諒解されよう。
【0109】
先行する説明は、本開示のいくつかの実施形態の良好な理解を提供するために、特定のシステム、構成要素、方法の例など、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細なしに本開示の少なくともいくつかの実施形態が実践され得ることは、当業者には明らかであろう。他の事例では、よく知られている構成要素または方法は、本開示を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細に説明されないか、または単純なブロック図フォーマットで提示される。したがって、記載される具体的な詳細は例にすぎない。特定の実装形態は、これらの例示的な詳細から変動し、依然として、本開示の範囲内に入ることが企図され得る。
【0110】
本明細書全体にわたる、「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、その実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、または性質が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な場所における、「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」という句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態に言及するものとは限らない。さらに、「または(or)」という用語は、排他的な「または」ではなく、包含的な「または」を意味するものとする。「約(about)」または「約(approximately)」という用語が本明細書で使用されるとき、これは、提示された公称値が±10%以内の精度であることを意味するものとする。
【0111】
本明細書の方法の動作は、特定の順序で示され、説明されるが、各方法の動作の順序は、いくつかの動作が逆順序で実施され得るように、またはいくつかの動作が、少なくとも部分的に、他の動作と同時に実施され得るように、変えられ得る。別の実施形態では、別個の動作の命令またはサブ動作は、断続的なおよび/または交互の様式におけるものであり得る。
【0112】
上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。多くの他の実施形態は、上記の説明を読み、理解すると、当業者には明らかであろう。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照しながら、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに、決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】