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特表2024-5301673Dドラムのための選択的ケイ素化合物堆積
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】3Dドラムのための選択的ケイ素化合物堆積
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240808BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240808BHJP
   H01L 21/318 20060101ALI20240808BHJP
   H01L 21/316 20060101ALN20240808BHJP
【FI】
H10B12/00 671B
H10B12/00 621B
H10B12/00 671C
H01L29/78 613B
H01L29/78 626A
H01L21/318 B
H01L21/318 C
H01L21/316 X
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506679
(86)(22)【出願日】2022-08-03
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 US2022039258
(87)【国際公開番号】W WO2023014775
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/228,762
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/879,091
(32)【優先日】2022-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ブレイル, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】カン, チャンソク
【テーマコード(参考)】
5F058
5F083
5F110
【Fターム(参考)】
5F058BC02
5F058BC08
5F058BC11
5F058BF07
5F058BF11
5F058BJ04
5F058BJ06
5F083AD03
5F083GA10
5F083HA02
5F083JA03
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA12
5F083LA16
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA18
5F083PR21
5F083PR22
5F083ZA28
5F110AA04
5F110BB06
5F110CC09
5F110DD05
5F110EE02
5F110EE03
5F110EE04
5F110EE05
5F110EE44
5F110EE45
5F110FF02
5F110FF03
5F110FF28
5F110FF29
5F110GG02
5F110HK02
5F110HK03
5F110HK04
5F110HK05
5F110HK33
5F110HK34
5F110NN03
5F110NN23
5F110NN24
5F110NN72
(57)【要約】
金属ケイ素化合物を有し、結果として低抵抗接点が得られるメモリデバイスが記載される。メモリデバイスを形成する方法が記載される。本方法は、メモリスタック上の半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成することを含み、半導体材料層は、キャパシタ側とビット線側とを有している。その後、金属ケイ素化合物層のキャパシタ側にキャパシタが形成され、金属ケイ素化合物層のビット線側にビット線が形成される。
【選択図】図2Q
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスを形成する方法であって、前記方法は、
メモリスタック上の半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成することであって、前記半導体材料層がキャパシタ側とビット線側とを有する、金属ケイ素化合物層を形成することと、
前記金属ケイ素化合物層の前記キャパシタ側にキャパシタを形成することと、
前記金属ケイ素化合物層の前記ビット線側にビット線を形成することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記メモリスタックが、犠牲層と、第1の材料層、第2の材料層、及び前記半導体材料層が交互に配置された層と、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の材料層及び前記第2の材料層が、独立して絶縁材料を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の材料層が窒化物層を含み、前記第2の材料層が酸化物層を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の材料層が窒化ケイ素を含み、前記第2の材料層が酸化ケイ素を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記半導体材料層がポリシリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記金属ケイ素化合物層が、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、及びモリブデン(Mo)のうちの1つ以上から選択された金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記キャパシタを形成することが、下部電極、高誘電率の誘電体層、上部電極、及びシリコンゲルマニウム(SiGe)層のうちの1つ以上を堆積させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
メモリデバイスを形成する方法であって、前記方法は、
メモリスタックを形成することであって、前記メモリスタックが、犠牲層と、第1の材料層、第2の材料層、及び半導体材料層が交互に配置された層と、を含む、メモリスタックを形成することと、
前記メモリスタックを貫通する活性開口部を形成し、前記活性開口部を通して前記第1の材料層を陥凹させて陥凹領域を形成することと、
前記第2の材料層上にゲート酸化物層を堆積させることと、
前記陥凹領域内にワード線を形成することであって、前記ワード線がバリア層とワード線金属のうちの1つ以上を含む、ワード線を形成することと、
前記活性開口部内に充填材を堆積させることと、
前記メモリスタックを貫通するスリットパターン開口部を形成することと、
前記スリットパターン開口部を通して前記第2の材料層及び前記半導体材料層を陥凹させることによって、キャパシタ開口部を形成することと、
前記半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成することと、
前記キャパシタ開口部内にキャパシタを形成することと、
前記充填材内にビット線開口部を形成することと、
前記ビット線開口部内にビット線を形成することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記第1の材料層及び前記第2の材料層が、独立して絶縁材料を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の材料層が窒化物層を含み、前記第2の材料層が酸化物層を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の材料層が窒化ケイ素を含み、前記第2の材料層が酸化ケイ素を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記半導体材料層がポリシリコンを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記金属ケイ素化合物層が、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、及びモリブデン(Mo)のうちの1つ以上から選択された金属を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記キャパシタを形成することが、下部電極、高誘電率の誘電体層、上部電極、及びシリコンゲルマニウム(SiGe)層のうちの1つ以上を堆積させることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
処理チャンバのコントローラによって実行されると、前記処理チャンバに、
メモリスタックを形成する動作であって、前記メモリスタックが、犠牲層と、第1の材料層、第2の材料層、及び半導体材料層が交互に配置された層と、を含む、メモリスタックを形成する動作と、
前記メモリスタックを貫通する活性開口部を形成し、前記活性開口部を通して前記第1の材料層を陥凹させて陥凹領域を形成する動作と、
前記第2の材料層上にゲート酸化物層を堆積させる動作と、
前記陥凹領域内にワード線を形成する動作であって、前記ワード線がバリア層とワード線金属のうちの1つ以上を含む、ワード線を形成する動作と、
前記活性開口部内に充填材を堆積させる動作と、
前記メモリスタックを貫通するスリットパターン開口部を形成する動作と、
前記スリットパターン開口部を通して前記第2の材料層及び前記半導体材料層を陥凹させることによって、キャパシタ開口部を形成する動作と、
前記半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成する動作と、
前記キャパシタ開口部内にキャパシタを形成する動作と、
前記充填材内にビット線開口部を形成する動作と、
前記ビット線開口部内にビット線を形成する動作と
を実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記第1の材料層が窒化ケイ素を含み、前記第2の材料層が酸化ケイ素を含み、前記半導体材料層がポリシリコンを含む、請求項16に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記金属ケイ素化合物層が、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、及びモリブデン(Mo)のうちの1つ以上から選択された金属を含む、請求項16に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
半導体デバイスを形成する方法であって、前記方法は、
基板上に膜スタックを形成することであって、前記膜スタックが、半導体材料層と誘電体層とが交互に配置された複数の層を含む、膜スタックを形成することと、
開口部を形成するために、前記膜スタックをパターニングすることであって、前記開口部が、前記膜スタックの上面から前記基板まで延び、かつ10:1以上のアスペクト比を有する、前記膜スタックをパターニングすることと、
陥凹した半導体材料層を形成するために、前記開口部を通して前記半導体材料層を陥凹させることと、
前記陥凹した半導体材料層上に金属層を選択的に堆積させることと
を含む、方法。
【請求項20】
前記金属層が、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、及びモリブデン(Mo)のうちの1つ以上から選択された金属を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、電子デバイス及び電子デバイス製造の分野に関する。より詳細には、本開示の実施形態は、3次元(3D)ダイナミックランダムアクセスメモリセルを提供する。
【背景技術】
【0002】
[0002]電子デバイス、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、コンピュータサーバ、メインフレーム、並びにプリンタ、スキャナ及びハードディスクドライブといった他のコンピュータ関連機器などは、電力消費を低く抑えつつ、十分なデータ記憶能力を提供するメモリデバイスを使用する。ランダムアクセスメモリセルには、ダイナミック型とスタティック型の2つの主要な種類があり、電子デバイスでの使用に適している。ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)は、2つの2進値のいずれかを表す電圧を記憶するようにプログラムできるが、非常に短い期間を上回る間、この電圧を維持するには、定期的な再プログラム又は「リフレッシュ」が必要となりうる。スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)は、定期的なリフレッシュを必要としないため、このような名前が付けられている。
【0003】
[0003]DRAMメモリ回路は、DRAMセルとして知られる数百万個の同一の回路素子を単一の半導体ウエハ上に複製することによって製造される。各DRAMセルは、1ビット(2進数)のデータを格納できるアドレス指定可能な場所である。最も一般的な形態では、DRAMセルは電界効果トランジスタ(FET)とキャパシタという2つの回路部品からなる。
【0004】
[0004]DRAMセルを製造することには、トランジスタと、キャパシタと、3つの接点(ビット線、ワード線、及び基準電圧にそれぞれ1つずつ)の製造が含まれる。DRAM製造は、競争の激しいビジネスである。特に256メガビットを超える密度では、単一のメモリチップ上に更に多くのメモリを搭載できるように、個々のセルのサイズを小さくし、メモリセルの密度を高めるよう継続的な圧力がかかっている。セルサイズ縮小の制限には、セルを通過する活性ワード線と非活性ワード線の両方の通路、セルキャパシタのサイズ、アレイデバイスの非アレイデバイスとの互換性などが含まれる。活性領域と3D DRAMの底部電極との間に抵抗の低い接点を形成することは、デバイスの性能にとって不可欠である。
【0005】
[0005]したがって、当技術分野には、抵抗の低い接点を有するメモリデバイス及びメモリデバイスを形成する方法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本開示の1つ以上の実施形態は、メモリデバイスを形成する方法を対象とする。1つ以上の実施形態において、メモリデバイスを形成する方法は、メモリスタック上の半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成することであって、半導体材料層がキャパシタ側とビット線側とを有する、金属ケイ素化合物層を形成することと、金属ケイ素化合物層のキャパシタ側にキャパシタを形成することと、金属ケイ素化合物層のビット線側にビット線を形成することと含む。
【0007】
[0007]本開示の追加的な実施形態は、メモリデバイスを形成する方法を対象とする。1つ以上の実施形態において、メモリデバイスを形成する方法は、メモリスタックを形成することであって、メモリスタックが、犠牲層と、第1の材料層、第2の材料層、及び半導体材料層が交互に配置された層と、を含む、メモリスタックを形成することと、メモリスタックを貫通する活性開口部を形成し、活性開口部を通して第1の材料層を陥凹させて陥凹領域を形成することと、第2の材料層上にゲート酸化物層を堆積させることと、陥凹領域内にワード線を形成することであって、前記ワード線がバリア層とワード線金属のうちの1つ以上を含む、ワード線を形成することと、活性開口部内に充填材を堆積させることと、メモリスタックを貫通するスリットパターン開口部を形成することと、スリットパターン開口部を通して第2の材料層及び半導体材料層を陥凹させることによって、キャパシタ開口部を形成することと、半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成することと、キャパシタ開口部内にキャパシタを形成することと、充填材内にビット線開口部を形成することと、ビット線開口部内にビット線を形成することとを含む。
【0008】
[0008]本開示の更なる実施形態は、処理チャンバのコントローラによって実行されると、処理チャンバに、メモリスタックを形成する動作であって、メモリスタックが、犠牲層と、第1の材料層、第2の材料層、及び半導体材料層が交互に配置された層と、を含む、メモリスタックを形成する動作と、メモリスタックを貫通する活性開口部を形成し、活性開口部を通して第1の材料層を陥凹させて陥凹領域を形成する動作と、第2の材料層上にゲート酸化物層を堆積させる動作と、陥凹領域内にワード線を形成する動作であって、ワード線がバリア層とワード線金属のうちの1つ以上を含む、ワード線を形成する動作と、活性開口部内に充填材を堆積させる動作と、メモリスタックを貫通するスリットパターン開口部を形成する動作と、スリットパターン開口部を通して第2の材料層及び半導体材料層を陥凹させることによって、キャパシタ開口部を形成する動作と、半導体材料層上に金属ケイ素化合物層を形成する動作と、キャパシタ開口部内にキャパシタを形成する動作と、充填材内にビット線開口部を形成する動作と、ビット線開口部内にビット線を形成する動作とを実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を対象とする。
【0009】
[0009]本開示の追加的な実施形態は、半導体デバイスを形成する方法を対象とする。1つ以上の実施形態では、本方法は、基板上に膜スタックを形成することであって、膜スタックが、半導体材料層と誘電体層とが交互に配置された複数の層を含む、膜スタックを形成することと、開口部を形するために、膜スタックをパターニングすることであって、開口部が、膜スタックの上面から基板まで延び、かつ10:1以上のアスペクト比を有する、膜スタックをパターニングすることと、陥凹した半導体材料層を形成するために、開口部を通して半導体材料層を陥凹させることと、陥凹した半導体材料層上に金属層を選択的に堆積させることとを含む。
【0010】
[0010]上記に記載した本開示の特徴を詳しく理解しうるように、上記で簡単に要約した本開示のより詳細な説明が、実施形態を参照することによって得られ、一部の実施形態が添付図面に示されている。しかし、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容しうることから、添付図面が本開示の典型的な実施形態を例示しているにすぎず、よって本開示の範囲を限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。本明細書に記載された実施形態は、添付図面では限定ではなく例示として図示されており、図面において類似の参照符号は、同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0011]1つ以上の実施形態による方法のプロセスフロー図を示す。
図2A】[0012]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2B】[0013]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2C】[0014]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2D】[0015]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2E】[0016]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2F】[0017]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2G】[0018]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2H】[0019]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2I】[0020]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2J】[0021]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2K】[0022]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2L】[0023]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2M】[0024]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2N】[0025]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2O】[0026]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2P】[0027]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図2Q】[0028]本開示の1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
図3】[0029]1つ以上の実施形態によるクラスタツールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0030]本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構成又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態も可能であり、様々な方法で実施又は実行可能である。
【0013】
[0031]以下の説明では、本開示の1つ以上の実施形態の十分な理解をもたらすため、数々の特定詳細(要素の特定の材料、化学的性質、寸法等)が提示されている。しかし、当業者には、これらの具体的な詳細がなくても、本開示の1つ以上の実施形態が実践されうることが、明らかだろう。他の例では、この記載を不必要に不明瞭にしないため、半導体製造のプロセス、技法、材料、機器などは詳細には説明されていない。当業者は、本明細書に含まれた記載内容を用いることで、必要以上の実験を行うことなく、適切な機能性を実施することが可能になるだろう。
【0014】
[0032]本開示の特定の例示的な実施形態が、記載され、添付の図面に示されているが、このような実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示を限定するものではなく、当業者は変形例を想起しうるため、本開示は、図示かつ記載された特定の構造及び配置に限定されないことを理解すべきである。
【0015】
[0033]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「前駆体」、「反応物質」、「反応性ガス」などの用語は、交換可能に使用され、基板表面と反応しうる任意のガス種を指す。
【0016】
[0034]1つ以上の実施形態によれば、膜又は膜の層に関して、「上に(on)」という用語は、膜又は層が表面(例えば基板表面)上に直接存在すること、並びに膜又は層と表面(例えば基板表面)との間に1つ以上の下層が存在することを含む。したがって、1つ以上の実施形態において、「基板表面上」という表現は、1つ以上の下層を含むことを意図している。他の実施形態では、「直接(directly)」という語句は、表面(例えば基板表面)に接触している層又は膜を指し、介在する層はない。従って、「基板表面上に直接ある層(a layer directly on the substrate surface)」とは、基板表面に直接接触し、その間に層が存在しない層を指す。
【0017】
[0035]本明細書で使用される場合、「ダイナミックランダムアクセスメモリ」又は「DRAM」という用語は、電荷のパケット(すなわち、2進数の1)、又は電荷なし(すなわち、2進数の0)をキャパシタ上に記憶することによってデータビットを記憶するメモリセルを指す。電荷はアクセストランジスタを介してキャパシタ上にゲートされ、同じトランジスタをオンにして、トランジスタ出力の相互接続ライン上に電荷パケットをダンプすることによって生じる電圧摂動を見ることによって感知される。したがって、単一のDRAMセルは、1つのトランジスタと1つのキャパシタで作られている。DRAMデバイスは、DRAMセルのアレイで形成されている。
【0018】
[0036]従来、DRAMセルは、埋め込みワード線構造に高仕事関数の金属構造を陥凹させていた。DRAMデバイスでは、ビット線が基板の上方に位置する金属レベルに形成される一方で、ワード線は、基板表面のポリシリコンゲートレベルに形成される。埋設ワード線(bWL)では、金属をゲート電極として使用して、ワード線を半導体基板の表面下に埋設している。
【0019】
[0037]1つ以上の実施形態では、金属ケイ素化合物層を有するメモリデバイスが提供され、有利には3D DRAM用の低抵抗接点(low resistance contact)を形成する。3D DRAMの活性エリア上に高品質のケイ素化合物を形成することは、直接開口部がないため困難である。更に、ケイ素化合物の堆積は難しい。構造の非視線特性(non-line-of-sight property)のため、PVDはオプションとならない。一方で、CVDは大量のスペースを占有し、キャビティの容積が減少し、したがってデバイスの静電容量が減少する。従って、1つ以上の実施形態は、金属ケイ素化合物を形成するための選択的堆積方法を提供する。
【0020】
[0038]1つ以上の実施形態において、金属堆積及び他のプロセスは、分離された環境(例えば、クラスタプロセスツール)で実施することができる。したがって、本開示のいくつかの実施形態は、本方法を実施するための関連プロセスモジュールを備えた統合ツールシステムを提供する。
【0021】
[0039]図1は、図示されたプロセスのいずれか又はすべてを含みうる方法10のプロセスフロー図を示す。更に、個々のプロセスの順序を部分的に変えることもできる。方法10は、本開示から逸脱することなく、列挙したプロセスのいずれかから開始することができる。図1を参照すると、工程15で、メモリスタックが形成される。工程20では、活性開口部がメモリスタック内にパターニングされる。工程25において、第1の材料層、例えば窒化物層は、活性開口部を通して陥凹されうる。工程30では、ゲート酸化物が堆積される。工程35では、ワード線の置換が形成される。工程40では、酸化物が堆積される。工程45では、メモリスタックがスリットパターニングされる。工程50では、キャパシタ開口部がパターニングされる。工程55で、半導体材料層がキャパシタ開口部を通して陥凹される。工程60では、金属ケイ素化合物層が堆積される。工程65では、キャパシタが形成される。工程70では、ビット線開口部がパターニングされる。工程75では、ビット線が形成される。
【0022】
[0040]図2A図2Qは、1つ以上の実施形態によるメモリデバイスの断面図を示す。
【0023】
[0041]図2Aを参照すると、本開示の1つ以上の実施形態に従って、電子デバイス100の初期又は開始型(initial or starting mold)が形成される。いくつかの実施形態では、図2Aに示す電子デバイス100は、ベア基板(図示せず)上に層状に形成される。1つ以上の実施形態において、図2Aの電子デバイスは、基板170、第1の犠牲層102、第2の犠牲層104、及びメモリスタック106で構成される。
【0024】
[0042]基板170は、当業者に知られている任意の適切な材料とすることができる。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「基板」という用語は、プロセスが作用する表面又は表面の一部を指す。基板に対する言及は、文脈で別様に明示されない限り、基板の一部のみに対する言及でありうることも、当業者には理解されよう。更に、基板への堆積に対する言及は、ベア基板と、1つ以上の膜又はフィーチャが表面上に堆積又は形成された基板との、両方を意味しうる。
【0025】
[0043]本明細書で使用される「基板」は、製造プロセス中に膜処理が実行される基板上に形成された任意の基板又は材料表面を指す。例えば、処理が実施されうる基板表面は、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、歪みシリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイアといった材料、並びに、金属、金属窒化物、金属合金、及びその他の導電性材料といった、他の任意の材料を含む。基板は半導体ウエハを含むが、これに限定されるわけではない。基板表面を研磨し、エッチングし、還元し、酸化させ、ヒドロキシル化し、アニーリングし、かつ/又はベイクするために、基板は前処理プロセスに曝露されることがある。本開示では、基板自体の表面に直接的に膜処理を行うことに加えて、開示されている膜処理ステップのうちの任意のものが、より詳細に後述するように、基板上に形成された下部層に実施されることもある。「基板表面(substrate surface)」という語は、文脈から分かるように、かかる下部層を含むことを意図している。ゆえに、例えば、膜/層又は部分的な膜/層が基板表面上に堆積されている場合、新たに堆積された膜/層の露出面が基板表面となる。
【0026】
[0044]1つ以上の実施形態では、基板170上に第1の犠牲層102があり、第1の犠牲層102上に第2の犠牲層104がある。第1の犠牲層102は、当業者に知られた任意の適切な材料を含みうる。1つ以上の実施形態では、第1の犠牲層102は絶縁層を含む。1つ以上の実施形態において、第1の犠牲層102は窒化ケイ素(SiN)を含む。
【0027】
[0045]第2の犠牲層104は、半導体材料層又は活性層とも称されうる。本明細書では、「活性層」又は「メモリ層」という用語は、チャネル、ビット線、ワード線、又はキャパシタを形成することができる材料の層を指す。1つ以上の実施形態において、活性層は、シリコン又はドープされたシリコンのうちの1つ以上を含む。
【0028】
[0046]第2の犠牲層104は、当業者に知られた任意の適切な技術によって形成することができ、任意の適切な材料からつくることができる。いくつかの実施形態では、半導体材料は、n型ドープされたシリコン(n-Si)、又はp型ドープされたシリコン(p-Si)などのドープされた材料でありうる。いくつかの実施形態では、半導体材料は、イオン注入プロセスなどの任意の適切なプロセスを使用してドープされうる。本明細書では、「n型」という用語は、製造中に電子供与体元素(electron donor element)でドーピングすることによって形成される半導体材料層を指す。n型という用語は、電子の負電荷に由来する。n型半導体材料層では、電子が多数キャリアであり、孔が少数キャリアである。本明細書では、「p型」という用語は、ウェル(又は孔)の正電荷を指す。n型半導体材料とは対照的に、p型半導体材料は電子濃度よりも大きい孔濃度を有している。p型半導体材料では、孔が多数キャリアであり、電子が少数キャリアである。1つ以上の実施形態において、ドーパントは、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、リン(P)、ヒ素(As)、その他の半導体ドーパント、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、第2の犠牲層104は、いくつかの異なる導電性材料又は半導体材料を含む。
【0029】
[0047]第1の犠牲層102及び第2の犠牲層104は、基板170上に形成することができ、任意の適切な材料で作ることができる。いくつかの実施形態では、第1の犠牲層102及び第2の犠牲層104の1つ以上が、後のプロセスで除去され置換されうる。いくつかの実施形態では、第1の犠牲層102及び第2の犠牲層104の1つ以上は除去されず、メモリデバイス100内に残る。この場合、「犠牲(sacrificial)」という用語は、永久層を含む拡張された意味を有し、導電層と称されてもよい。1つ以上の実施形態において、第1の犠牲層102及び第2の犠牲層104の1つ以上は、隣接するメモリスタック106の層に対して選択的に除去できる材料を含む。
【0030】
[0048]図示された実施形態におけるメモリスタック106は、交互に配置された複数の第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104を含む。図2Aに示されるメモリスタック106は、交互に配置された第1の材料層108、第2の材料層110、第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104の単一セットを有するが、当業者であれば、これは単に例示目的にすぎないことを認識しよう。メモリスタック106は、交互に配置された任意の数の第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104を有しうる。例えば、いくつかの実施形態では、メモリスタック106は、192対の交互に配置された第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104を含む。他の実施形態では、メモリスタック106は、50対を超える交互に配置された第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104、又は100対を超える交互に配置された第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104、又は300対を超える交互に配置された第1の材料層108、第2の材料層110、第1の犠牲層102、及び第2の犠牲層104を含む。
【0031】
[0049]1つ以上の実施形態では、多数の活性エリア領域を形成するために、連続的堆積が使用される。1つ以上の実施形態では、酸化物-ポリシリコン、ポリシリコン-窒化物、酸化物・窒化物、シリコン・シリコンゲルマニウムなどの交互層の膜が堆積される。
【0032】
[0050]1つ以上の実施形態において、第1の材料層108及び第2の材料層110は、独立して、絶縁材料を含む。1つ以上の実施形態において、第1の材料層108は窒化物層を含み、第2の材料層106は酸化物層を含む。いくつかの実施形態では、メモリスタック106は、交互に配置された酸化物とポリシリコン(OP)、又は酸化物と金属、又は酸化物と犠牲層などの非置換ゲートを含む。第1の層108に実質的に影響を与えることなく第2の層110が除去できるように、第2の層110は、第1の層108に対してエッチング選択性を有する材料を含む。1つ以上の実施形態において、第1の層108は、窒化ケイ素(SiN)を含む。1つ以上の実施形態において、第2の層110は、酸化ケイ素(SiOx)を含む。1つ以上の実施形態において、第1の層108及び第2の層110は、化学気相堆積(CVD)又は物理的気相堆積(PVD)によって堆積される。
【0033】
[0051]個々の交互層は、任意の適切な厚さに形成されうる。いくつかの実施形態では、各第2の層110の厚さはほぼ等しい。1つ以上の実施形態において、各第2の層110は第2の層の厚さを有する。いくつかの実施形態では、各第1の層108の厚さはほぼ等しい。この意味で使用される場合、ほぼ等しい厚さとは、互いの±5%以内である。いくつかの実施形態では、第2の層110と第1の層108との間にシリコン層(図示せず)が形成される。シリコン層の厚さは、第2の層110又は第1の層108の層の厚さに比べて比較的薄くてもよい。1つ以上の実施形態では、第1の層108は、約1nm、約3nm、約5nm、約7nm、約10nm、約12nm、約15nm、約17nm、約20nm、約22nm、約25nm、約27nm、及び約30nmを含む、約0.5nm~約30nmの範囲の厚さを有する。1つ以上の実施形態では、第1の層108は、約0.5~約40nmの範囲の厚さを有する。1つ以上の実施形態では、第2の層110は、約1nm、約3nm、約5nm、約7nm、約10nm、約12nm、約15nm、約17nm、約20nm、約22nm、約25nm、約27nm、及び約30nmを含む、約0.5nm~約30nmの範囲の厚さを有する。1つ以上の実施形態では、第2の層110は、約0.5~約40nmの範囲の厚さを有する。
【0034】
[0052]図2Bを参照すると、デバイスは、活性開口部210を形成するようにパターニングされる。いくつかの実施形態では、活性開口部150をパターニングすることは、メモリスタック106、第1の犠牲層102、第2の犠牲層104を通って、基板170内にエッチングすることを含む。図2Bを参照すると、活性開口部210は、メモリスタック106を貫通して延び、第2の材料層110の表面及び第1の材料層108の表面を露出させる側壁を有している。
【0035】
[0053]第1の犠牲層102及び第2の犠牲層104は、活性開口部210の側壁として露出した表面を有する。活性開口部210の側壁面と底部が基板170内に形成されるように、活性開口部210は、基板170内にある距離だけ延びている。活性開口部210の底部は、基板170の厚さ内の任意の地点に形成することができる。いくつかの実施形態では、活性開口部210は、基板102の厚さの約10%から約90%の範囲、又は約20%から約80%の範囲、又は約30%から約70%の範囲、又は約40%から約60%の範囲の厚さで、基板170内に延びる。いくつかの実施形態では、活性開口部210は、基板170の厚さの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%以上の距離だけ基板170内に延びる。
【0036】
[0054]図2Cを参照すると、第1の犠牲層102及び第1の材料層108、例えば窒化物層は、活性開口部210を通って選択的に陥凹され、陥凹領域116を形成する。1つ以上の実施形態において、第2の材料層110、例えば窒化物層は、酸素(O)と三フッ化窒素(NF)とを含むプロセスガスから遠隔プラズマを介して形成される反応種を使用して、活性開口部210を通して陥凹される。他の実施形態では、第2の材料層110、例えば窒化物層は、高温のリン(hot phosphorus:HP)を用いて活性開口部210を通して陥凹される。
【0037】
[0055]図2Dを参照すると、ゲート酸化物層114が、活性開口部210を通して第2の犠牲層104上に堆積される。ゲート酸化物層114は、当業者に知られている任意の適切な材料を含みうる。ゲート酸化物層114は、当業者に知られた1つ以上の堆積技術を用いて堆積させることができる。1つ以上の実施形態において、ゲート酸化物層114は、ALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、又は当業者に知られた他の堆積技術など(ただし、これらに限定されない)の堆積技術の1つを使用して堆積される。図示された実施形態では、ゲート酸化物層114は均一な形状を有するコンフォーマル層として示されている。しかしながら、当業者であれば、これは単なる例示目的にすぎず、ゲート酸化物層114が丸みを帯びた外観を有するように、ゲート酸化物層114が等方的に形成されうることを認識するだろう。いくつかの実施形態では、ゲート酸化物層114は、第2の犠牲層104の表面上にコンフォーマル層として選択的に堆積される。いくつかの実施形態では、ゲート酸化物層114は、半導体表面の酸化によって形成される。
【0038】
[0056]1つ以上の実施形態において、ゲート酸化物層114は、酸化ケイ素(SiOx)を含む。ゲート酸化物層114を説明するために「酸化ケイ素」という用語が使用されうるが、当業者は、本開示が特定の化学量論に限定されないことを認識するだろう。例えば、「酸化ケイ素」及び「二酸化ケイ素」という用語は、いずれもケイ素原子と酸素原子を任意の適切な化学量論比で有する材料を説明するために使用されうる。本開示に列挙される他の材料、例えば窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ハフニウムなどについても、同じことが当てはまる。
【0039】
[0057]本明細書で使用される「原子層堆積」又は「周期的堆積」は、基板表面上に材料の層を堆積させるために2つ以上の反応性化合物を順次曝露することを指す。基板又は基板の一部は、処理チャンバの反応ゾーンに導入される2つ以上の反応性化合物に別々に曝露される。時間領域ALDプロセスでは、各反応性化合物への曝露は、各化合物が基板表面上に付着及び/又は反応し、次いで処理チャンバからパージされることが許容されるように、時間遅延によって分離される。これらの反応性化合物は、基板に順次曝露されると言われている。空間的ALDプロセスでは、基板表面の異なる部分、又は基板表面上の材料は、実質的に、基板上の任意の所与の点が複数の反応性化合物に同時に曝露されないように、2つ以上の反応性化合物に同時に曝露される。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される際に、この意味で使用される「実質的に」という用語は、当業者によって理解されるように、基板の小さな部分が拡散のため同時に複数の反応性ガスに曝露される可能性があり、同時の曝露は意図的でないことを意味する。
【0040】
[0058]時間領域ALDプロセスの1つの態様では、第1の反応性ガス(すなわち、第1の前駆体又は化合物A、例えばアルミニウム前駆体)が、反応ゾーン内にパルス供給され、その後、第1の時間遅延を伴う。次に、第2の前駆体又は化合物B(例えば、、酸化剤)が反応ゾーン内にパルス供給され、その後、第2の遅延を伴う。各時間遅延の間、アルゴンのようなパージガスが処理チャンバに導入され、反応ゾーンがパージされるか、又は別法で、反応ゾーンから任意の残留反応性化合物又は反応副生成物が除去される。代替的には、反応性化合物のパルス間の時間遅延の間、パージガスのみが流動するように、堆積プロセス全体にわたってパージガスが連続的に流動しうる。反応性化合物は、基板表面上に所望の膜又は膜の厚さが形成されるまで、交互にパルス供給される。いずれの場合でも、化合物A、パージガス、化合物B、及びパージガスをパルス供給するALDプロセスは、1サイクルである。サイクルは、化合物A又は化合物Bのいずれかで開始し、所定の厚さを有する膜が実現されるまで、そのサイクルのそれぞれの順序を継続しうる。
【0041】
[0059]空間ALDプロセスの実施形態では、第1の反応性ガス及び第2の反応性ガス(例えば、窒素ガス)は、反応ゾーンに同時に供給されるが、不活性ガスカーテン及び/又は真空カーテンによって分離される。基板上の任意の所与の点が、第1の反応性ガス及び第2の反応性ガスに曝露されるように、基板を、ガス供給装置に対して移動させる。
【0042】
[0060]本明細書で使用される際に、「化学気相堆積」は、基板表面が前駆体及び/又は共試薬に同時に又は実質的に同時に曝露されるプロセスを指す。本明細書中で使用される際に、「実質的に同時に」は、共流(co-flow)か、又は前駆体の曝露の大部分について重複している場合のいずれかを指す。
【0043】
[0061]プラズマ化学気相堆積(PECVD)は、費用効率と膜特性の多用途性とにより、薄膜を堆積させるために広く使用されている。PECVDプロセスでは、例えば、キャリアガスに同伴された気相炭化水素又は液相炭化水素の蒸気などの炭化水素供給源は、PECVDチャンバへ導入される。プラズマ開始ガス、典型的にはヘリウムもチャンバへ導入される。次に、プラズマがチャンバ内で開始され、励起されたCHラジカルが生成される。励起されたCHラジカルは、チャンバ中に配置された基板の表面と化学的に結合され、その上に所望の膜が形成される。PECVDプロセスに関連して本明細書に記載される実施態様は、任意の好適な薄膜堆積システムを使用して実施されうる。本明細書に記載された任意の装置の説明は例示的なものであり、本明細書に記載された実施形態の範囲を制限するものと理解又は解釈すべきではない。
【0044】
[0062]図2Eを参照すると、ワード線が形成されている。ワード線は、バリア層116とワード線金属118の1つ以上を含む。酸化物層114は、当業者に知られている任意の適切な材料を含みうる。バリア層116は、当業者に知られている任意の適切な材料を含みうる。1つ以上の実施形態では、バリア層116は、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)等のうちの1つ以上を含む。1つ以上の実施形態では、ワード線金属118は、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、又はロジウム(Rh)のうちの1つ以上を含むバルク金属を含む。1つ以上の実施形態では、ワード線金属118はタングステン(W)を含む。他の実施形態では、ワード線金属184はルテニウム(Ru)を含む。
【0045】
[0063]図2Fは、活性開口部210が充填材120で充填される方法10の工程40を示す。充填材120は、当業者に知られている任意の適切な材料でありうる。1つ以上の実施形態において、充填材120は、誘電材料の1つ以上を含む。本明細書では、「誘電体材料」という用語は、電界中で分極可能な電気絶縁体である材料の層を指す。1つ以上の実施形態において、誘電体材料は、酸化物、炭素がドープされた酸化物、酸化ケイ素(SiO)、多孔性二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素/窒化ケイ素、炭化物、オキシカーバイド、窒化物、酸素窒化物、酸素炭窒化物、ポリマー、リンケイ酸ガラス、フッ化ケイ酸塩ガラス(SiOF)ガラス、又は有機ケイ酸塩ガラス(SiOCH)のうちの1つ以上を含む。
【0046】
[0064]図2Gは、方法10の工程45を示し、デバイスは、メモリスタック106の上面から基板170まで延びるスリットパターン開口部122を形成するようにスリットパターニングされている。
【0047】
[0065]図2Hは、方法10の工程50及び55を示す。ここで、キャパシタ開口部124が形成され、第2の犠牲層104及びポリシリコン層105がスリットパターン開口部122を通って陥凹される。このプロセスはまた、「プルバック(pull back)」プロセスとも称される。1つ以上の実施形態において、図2Hに示すプロセスは、ポリシリコンプルバックである。
【0048】
[0066]図2Iは、方法10の工程60を示し、ここで、第2の犠牲層104上の開口部124に、金属ケイ素化合物層126が形成される。金属ケイ素化合物層126は、当業者に知られている任意の適切な技術によって形成されうる。1つ以上の実施形態において、金属ケイ素化合物層126は、キャパシタ開口部124を通ってポリシリコン層105上に選択的に堆積される。例えば、フッ化タングステン(WF)と水素(H)を用いて、ケイ素(Si)表面に選択的なタングステン(W)又はタングステンケイ素化合物(WSix)が堆積されうる。
【0049】
[0067]1つ以上の実施形態では、金属ケイ素化合物層126は金属を含む。金属は、当業者に知られている適切な金属でありうる。1つ以上の実施形態において、金属は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、及びモリブデン(Mo)のうちの1つ以上から選択される。したがって、1つ以上の実施形態では、金属ケイ素化合物層126は、チタンケイ素化合物(TiSi)、タンタルケイ素化合物(TaSi)、タングステンケイ素化合物(WSi)、ルテニウムケイ素化合物(RuSi)、イリジウムケイ素化合物(IrSi)、及びモリブデンケイ素化合物(MoSi)のうちの1つ以上を含む。
【0050】
[0068]理論に束縛されることを意図していないが、金属ケイ素化合物層126が存在することで、抵抗が低い接点(contact)が形成されると考えられる。いくつかの実施形態では、金属ケイ素化合物層126は、金属ケイ素化合物層を有していない3D DRAMデバイスと比較して、0.5から0.01の範囲の量で抵抗を低下させうる。
【0051】
[0069]図2J~2Nは、方法10の工程65を示し、ここで、キャパシタ180が形成される。図2Jでは、キャパシタを形成する前に開口部124を拡大し、広がったキャパシタ開口部128が形成される。開口部124は、当業者に知られている任意の適切な技術によって広げることができる。開口部124がキャパシタ開口部128まで広げられた後、図2K~2Mに示すように、内部にキャパシタ180が形成される。いくつかの実施形態のキャパシタ開口部124は、活性領域105の厚さの割合だけ広げられている。いくつかの実施形態では、キャパシタ開口部124は、活性領域105の厚さの10%~80%の範囲の量だけ広げられている。いくつかの実施形態では、キャパシタ開口部124は、20%~75%の範囲、又は30%~60%の範囲の量だけ広げられる。いくつかの実施形態では、キャパシタ開口部124は、希HF(~1%HF水溶液)湿式エッチングを用いて広げられる。いくつかの実施形態では、キャパシタ開口部を広げると、キャパシタ表面積が1%~85%の範囲、又は5%~80%の範囲、又は10%~75%の範囲、又は20%~60%の範囲で増加する。
【0052】
[0070]図2K~2Nは、陥凹ポリシリコン層105に隣接する広がったキャパシタ開口部128に形成されたキャパシタ180を示す。いくつかの実施形態では、キャパシタは、最初にキャパシタ開口部128に下部電極130を堆積させることによって形成される。下部電極130は、底部電極又は底部接点(bottom contact)とも称され、当業者に知られている任意の適切な技術によって形成することができる。いくつかの実施形態では、下部電極130は、原子層堆積によって堆積されたコンフォーマル膜(conformal film)である。1つ以上の実施形態において、下部電極130は、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、タンタル(Ta)、又は白金(Pt)、及び前述の金属のいずれかの金属窒化物のうちの1つ以上から選択される材料を含む。例えば、1つ以上の実施形態では、下部電極130は、窒化銅、窒化コバルト、窒化タングステン、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化ニッケル、窒化ルテニウム、窒化銀、窒化金、窒化イリジウム、窒化タンタル、又は窒化白金の1つ以上から選択される材料を含む。いくつかの実施形態では、キャパシタは、底部電極、キャパシタ誘電体、及び上部電極を含む。いくつかの実施形態では、キャパシタは二重層を含む。例えば、上部電極と窒化チタンにシリコンゲルマニウムを加えた二重層である。
【0053】
[0071]いくつかの実施形態では、キャパシタを形成することは、下部電極、高誘電率の誘電体層、上部電極、及びシリコンゲルマニウム(SiGe)層のうちの1つ以上を堆積させることを含む。
【0054】
[0072]図2Lを参照すると、キャパシタ開口部128内の下部電極130上に高誘電率の誘電体132が堆積されている。いくつかの実施形態の高誘電率の誘電体132は、酸化ハフニウムを含む。いくつかの実施形態では、高誘電率の誘電体132は、原子層堆積によってコンフォーマル膜として堆積される。図2Mを参照すると、上部電極134が高誘電率の誘電体132内のキャパシタ開口部128に形成されている。上部接点又は上部電極とも称される上部電極134は、当業者に知られている任意の適切な技術によって形成することができる。1つ以上の実施形態では、上部電極134は、銅(Cu)、コバルト(Co)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)、イリジウム(Ir)、タンタル(Ta)、又は白金(Pt)、及び前述の金属のいずれかの金属窒化物のうちの1つ以上を含む導電性材料を含む。例えば、1つ以上の実施形態では、下部電極130は、窒化銅、窒化コバルト、窒化タングステン、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化ニッケル、窒化ルテニウム、窒化銀、窒化金、窒化イリジウム、窒化タンタル、又は窒化白金の1つ以上から選択される材料を含む。いくつかの実施形態では、図示されていないが、上部電極130の形成後にキャパシタ開口部128に残る任意の空きスペースを埋めるために誘電体が堆積される。いくつかの実施形態の誘電体は、個々のユニットセルを隣接するユニットセルから分離し、短絡を防止する。
【0055】
[0073]1つ以上の実施形態では、図2Nを参照すると、スリットパターン開口部122は、シリコンゲルマニウム(SiGe)層136で充填され、上部電極130上にキャパシタ180を形成する。
【0056】
[0074]図2Oは、方法10の工程70を示し、ビット線孔138(ビット線開口部とも称される)が形成される。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、複数のビット線孔138を形成するようにパターニングされる。ビット線孔138は、当業者に知られている任意の適切な技術によって形成することができる。いくつかの実施形態では、ビット線孔138は、パターニングされたハードマスクを位置決めし、ハードマスクを通して誘電体120をエッチングすることによって形成される。
【0057】
[0075]1つ以上の実施形態では、図2Pを参照すると、第2の犠牲層104及びポリシリコン層105は、例えば気相ドーピングプロセスによって、ドープされる。気相ドーピングプロセスは、ポリシリコン層105及び第2の犠牲層104の外側エッジにドープされた層140を形成する。いくつかの実施形態では、ドーピングは、ドーパント源を用いてポリシリコン層105材料の堆積中に行われる。例えば、材料内に、リンがドープされたシリカガラス(PSG)又はホウ素リンがドープされたガラス(BPSG)が拡散される。いくつかの実施形態では、ドープされた層140は、約1nm~約20nmの範囲の厚さ(ポリシリコン層105の外側エッジからビット線開口部138に向かって測定される)を有している。
【0058】
[0076]図2Qは、方法10の工程75を示し、ここで、ビット線142がビット線孔138内に形成される。1つ以上の実施形態では、ビット線142は、オプションのビット線ライナ(ビット線バリア層とも称される)及びビット線金属を含みうる。
【0059】
[0077]オプションのビット線ライナは、当業者に知られている任意の適切な技術によって堆積された任意の適切な材料で作ることができる。いくつかの実施形態では、ビット線ライナは、複数のビット線孔138内にコンフォーマルに堆積され、誘電体120の露出面及び活性材料105のドープされた表面140(又は露出面)上に堆積される。1つ以上の実施形態では、ビット線ライナは、活性材料105の内側端部のソース(source)/ドレイン領域上に堆積される。ビット線ライナは、窒化チタン(TiN)又は窒化タンタル(TaN)を含むがこれらに限定されない任意の適切な材料とすることができる。いくつかの実施形態では、オプションのビット線ライナは、窒化チタン(TiN)を含むか、又は基本的に窒化チタン(TiN)からなる。このように使用される場合、「基本的に~からなる」という用語は、膜の組成が、記載された種の約95%、98%、99%又は99.5%以上であることを意味する。いくつかの実施形態では、オプションのビット線ライナは、窒化タンタル(TaN)を含むか、又は基本的に窒化タンタル(TaN)からなる。いくつかの実施形態では、ビット線ライナはコンフォーマル層である。いくつかの実施形態では、ビット線ライナは原子層堆積によって堆積される。
【0060】
[0078]いくつかの実施形態では、ビット線142はビット線金属を含む。ビット線金属は、当業者に知られている任意の適切な金属を含みうる。1つ以上の実施形態では、ビット線金属は、タングステンケイ素化合物(WSi)、窒化タングステン(WN)、又はタングステン(W)のうちの1つ以上を含むか、又は基本的にこれらからなる。ビット線金属は、当業者に知られている任意の適切な技術によって堆積させることができ、任意の適切な材料とすることができる。1つ以上の実施形態において、ビット線142を形成することは、ビット線金属を堆積させる前にビット線金属シード層(図示せず)を形成することを更に含む。
【0061】
[0079]本開示の追加的な実施形態は、図3に示すように、説明したメモリデバイス及び方法を形成するための処理ツール900を対象とする。クラスタツール900は、複数の側面を有する少なくとも1つの中央移送ステーション921、931を含む。ロボット925、935は、中央移送ステーション921、931内に配置され、ロボットブレード及びウエハを複数の側面の各々に移動させるように構成される。
【0062】
[0080]クラスタツール900は、中央移送ステーションに接続された、プロセスステーションとも称される複数の処理チャンバ902、904、906、908、910、912、914、916、及び918を備える。様々な処理チャンバは、隣接する処理ステーションから分離した別個の処理領域を提供する。処理チャンバは、予洗浄チャンバ、バッファチャンバ、1つ以上の移送空間、ウエハ配向/ガス抜きチャンバ、極低温冷却チャンバ、堆積チャンバ、アニーリングチャンバ、エッチングチャンバ、選択的エッチングチャンバなどを含むが、これらに限定されない任意の適切なチャンバとすることができる。処理チャンバ及び構成要素の特定の配置は、クラスタツールに応じて変更することができ、本開示の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
【0063】
[0081]図3に示す実施形態では、ファクトリインターフェース950がクラスタツール900の前面に接続されている。ファクトリインターフェース950は、ファクトリインターフェース950の前面951上にローディングチャンバ954及びアンローディングチャンバ956を含む。ローディングチャンバ954が左側に示され、アンローディングチャンバ956が右側に示されているが、当業者は、これが1つの可能な構成を表しているにすぎないことを理解するだろう。
【0064】
[0082]ローディングチャンバ954及びアンローディングチャンバ956のサイズ及び形状は、例えば、クラスタツール900内で処理される基板に応じて変化しうる。図示された実施形態では、ローディングチャンバ954及びアンローディングチャンバ956は、複数のウエハがカセット内に配置されたウエハカセットを保持するようにサイズ決定される。
【0065】
[0083]ロボット952は、ファクトリインターフェース950内にあり、ローディングチャンバ954とアンローディングチャンバ956との間を移動することができる。ロボット952は、ローディングチャンバ954内のカセットからファクトリインターフェース950を通ってロードロックチャンバ960までウエハを移送可能である。また、ロボット952は、ロードロックチャンバ962からファクトリインターフェース950を通ってアンローディングチャンバ956内のカセットまでウエハを移送可能である。当業者には理解されるように、ファクトリインターフェース950は、複数のロボット952を有しうる。例えば、ファクトリインターフェース950は、ローディングチャンバ954とロードロックチャンバ960との間でウエハを移送する第1のロボットと、ロードロックチャンバ962とアンローディングチャンバ956との間でウエハを移送する第2のロボットとを有しうる。
【0066】
[0084]図示されたクラスタツール900は、第1のセクション920及び第2のセクション930を有する。第1のセクション920は、ロードロックチャンバ960、962を通してファクトリインターフェース950に接続される。第1のセクション920は、少なくとも1つのロボット925が内部に配置された第1の移送チャンバ921を含む。ロボット925はまた、ロボット式ウエハ搬送機構とも呼ばれる称される。第1の移送チャンバ921は、ロードロックチャンバ960、962、処理チャンバ902、904、916、918、及びバッファチャンバ922、924に対して中央に位置する。いくつかの実施形態のロボット925は、一度に複数のウエハを独立して移動させることができるマルチアームロボットである。いくつかの実施形態では、第1の移送チャンバ921は、複数のロボット式ウエハ移送機構を備える。第1の移送チャンバ921内のロボット925は、第1の移送チャンバ921周囲のチャンバ間でウエハを移動させるように構成される。個々のウエハは、第1のロボット式機構の遠位端に位置するウエハ搬送ブレード上に担持される。
【0067】
[0085]第1のセクション920内のウエハを処理した後、ウエハは、第2のセクション930まで通過チャンバを通って通過しうる。例えば、チャンバ922、924は、単方向又は双方向の通過チャンバでありうる。通過チャンバ922、924は、例えば、第2のセクション930における処理前に、ウエハを極低温冷却するために使用することができ、又は第1のセクション920に戻る前にウエハ冷却又は後処理を許容する。
【0068】
[0086]システムコントローラ990は、第1のロボット925、第2のロボット935、第1の複数の処理チャンバ902、904、916、918、及び第2の複数の処理チャンバ906、908、910、912、914と通信している。システムコントローラ990は、処理チャンバ及びロボットを制御することができる任意の適切な構成要素でありうる。例えば、システムコントローラ990は、中央処理装置(CPU)、メモリ、適切な回路、及びストレージを含むコンピュータでありうる。
【0069】
[0087]プロセスは、概して、プロセッサによって実行されると、処理チャンバに本開示のプロセスを実行させるソフトウェアルーチンとして、システムコントローラ990のメモリに記憶されうる。当該ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって制御されるハードウェアから遠隔に位置する第2のプロセッサ(図示せず)によって記憶及び/又は実行されうる。本開示の方法のいくつか又はすべてはまた、ハードウェアで実行されうる。したがって、本プロセスは、ソフトウェアに実装され、コンピュータシステムを使用して、例えば、特定用途向け集積回路又は他のタイプのハードウェア実装としてのハードウェアで、又はソフトウェアとハードウェアの組合せとして実行されうる。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されると、汎用コンピュータを、プロセスが実行されるようにチャンバ動作を制御する特定用途コンピュータ(コントローラ)に変換する。
【0070】
[0088]「下に(beneath、below、lower)」、「上に(above、upper)」などの空間的に相対的な用語は、本明細書では、説明を容易にする目的で、図に示されるように、1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係を説明するために使用されうる。空間的に相対的な用語は、図示された配向に加えて、使用時又は動作時のデバイスの異なる配向を包含することを意図することが理解されよう。例えば、図のデバイスが裏返された場合、他の要素又はフィーチャの「下に(below又はbeneath)」と説明された要素は、この際、他の要素又はフィーチャの「上に(above)」配向されることになろう。したがって、例示的な用語「下に(below)」は、上と下の両方の配向が包含されうる。本デバイスは、他の配向(90度回転させた配向又は他の配向)であってもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述は、それに応じて解釈されうる。
【0071】
[0089]本明細書で論じられる材料及び方法を説明する文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)、「1つの(「a」及び「an」)」、「その(the)」並びに類似の指示対象の使用は、本明細書で別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書中の数値範囲の列挙は、本明細書中で特に指摘しない限り、単にその範囲内に該当する各別個の値を個々に言及する略記法としての役割を果たすことを単に意図しているにすぎず、各別個の値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、明細書に組み込まれる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、又は明らかに文脈に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行されうる。本明細書で提供された任意の及びすべての例、又は例示的な文言(例えば、「~など(such as)」)の使用は、単に材料及び方法、をより良好に説明することを意図したものであり、特に主張しない限り、範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる文言も、開示された材料及び方法の実施に不可欠なものとして特許請求されていない要素を示すものと解釈すべきではない。
【0072】
[0090]本明細書全体を通して、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な箇所で「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「1つの実施形態では」、又は「実施形態では」といった表現が現れるが、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ以上の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0073】
[0091]本明細書における開示は、特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当業者であれば、説明された実施形態が、本開示の原理及び適用を単に例示しているに過ぎないことを理解しよう。本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に対して様々な修正及び変更を行うことができることが、当業者には明らかになろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内にある修正例及び変形例を含むことができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図2L
図2M
図2N
図2O
図2P
図2Q
図3
【国際調査報告】