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特表2024-530204B細胞悪性腫瘍の治療に使用するための組成物
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-16
(54)【発明の名称】B細胞悪性腫瘍の治療に使用するための組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4725 20060101AFI20240808BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240808BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240808BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240808BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240808BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
A61K31/4725
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K45/00
A61P35/02
A61K31/497
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508092
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 EP2022072257
(87)【国際公開番号】W WO2023016995
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/230,991
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397060175
【氏名又は名称】ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100194423
【弁理士】
【氏名又は名称】植竹 友紀子
(72)【発明者】
【氏名】エルダリング,エリック フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】キールバッサ,カロリン
(72)【発明者】
【氏名】フィリッパー,ウルライク
(72)【発明者】
【氏名】スティール,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ヘイゼラガー,マルコ ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ケイター,エー.ピー.
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB271
4C084ZB272
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC30
4C086CB05
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC75
(57)【要約】
本開示は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法に関する。本方法は、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法を対象に施すことを伴い、併用療法は、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で施される。悪性腫瘍に罹患している患者における制御性T細胞のレベルを低下させる方法、並びに式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質(MALT1)の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用治療薬も開示される。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法であって、
前記対象に、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化1】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法を施すことを含み、前記併用療法が、前記対象における前記悪性腫瘍を治療するのに有効な量で前記対象に施される、方法。
【請求項2】
前記悪性腫瘍が、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記悪性腫瘍が、B細胞リンパ腫である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、活性化B細胞(ABC)-DLBCL、胚中心B細胞(GCB)-DLBCL又は非GCB-DLBCLである、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、Bcl-2(Bcl-2)阻害剤、Bcl-2-L-1阻害剤、Bcl-L-2阻害剤、Bcl2-L-3(MCL-1)阻害剤、Bcl2-L-5阻害剤、Bcl-L-10阻害剤から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、BH3タンパク質模倣物である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、同時に投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、逐次的に投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、配合剤形で投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の剤形で投与される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記併用療法が、約100mg~約400mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記併用療法が、約150mg~約350mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
併用治療薬が、約200mg~約300mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
併用治療薬が、約20mg~約400mgの前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、前記併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
腫瘍溶解症候群を回避するために、前記Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、前記併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、第1週に約20mg/日、第2週に約50mg/日、第3週に約100mg/日、第3週に200mg/日、及び第4週以降400mg/日を投与することを含む、毎週漸増投与レジメンに従って投与される、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記併用療法が、1日1回施される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記併用療法が、1日2回施される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記式(I)のMALT1阻害剤が1日2回投与され、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記式(I)のMALT1阻害剤が、1日2回少なくとも7日間投与され、その後1日1回投与され、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記併用療法の施行が、前記式(I)のMALT1阻害剤又は前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を単独で投与することと比較して、腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を達成する、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記対象が、ヒト対象である、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
併用治療薬であって、
(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質(MALT1)の阻害剤
【化2】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、
(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む、併用治療薬。
【請求項29】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、請求項28に記載の併用治療薬。
【請求項30】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、請求項28又は29に記載の併用治療薬。
【請求項31】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、単一の医薬組成物中に一緒に製剤化される、請求項28~30のいずれか一項に記載の併用治療薬。
【請求項32】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の医薬組成物として製剤化される、請求項28~30のいずれか一項に記載の併用治療薬。
【請求項33】
前記併用治療薬の投与単位が、約100mg~約400mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項28~32のいずれか一項に記載の併用治療薬。
【請求項34】
前記併用治療薬の投与単位が、約150mg~約350mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項33に記載の併用治療薬。
【請求項35】
前記併用治療薬の投与単位が、約200mg~約300mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項33又は34に記載の併用治療薬。
【請求項36】
前記併用治療薬の投与単位が、約20mg~約400mgの前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、請求項28~35のいずれか一項に記載の併用治療薬。
【請求項37】
悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法であって、前記方法が、
前記悪性腫瘍を有する前記対象に、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化3】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む、併用療法を施すことを含み、前記併用療法が、施す前の前記対象における制御性T細胞のレベルと比較して、前記対象における前記制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で前記対象に施される、方法。
【請求項38】
前記悪性腫瘍が、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫からなる群から選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記悪性腫瘍が、B細胞リンパ腫である、請求項37又は38に記載の方法。
【請求項40】
前記B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫からなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項41】
前記B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、請求項39又は40に記載の方法。
【請求項42】
前記びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、活性化B細胞(ABC)-DLBCL、胚中心B細胞(GCB)-DLBCL又は非GCB-DLBCLである、請求項40又は41に記載の方法。
【請求項43】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、アポトーシス調節因子Bcl-2(Bcl-2)阻害剤、Bcl-2-L-1阻害剤、Bcl-L-2阻害剤、Bcl2-L-3(MCL-1)阻害剤、Bcl2-L-5阻害剤、Bcl-L-10阻害剤から選択される、請求項37~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、BH3タンパク質模倣物である、請求項37~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、請求項37~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、請求項37~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、同時に投与される、請求項37~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、逐次的に投与される、請求項37~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、配合剤形で投与される、請求項37~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記式(I)のMALT1阻害剤と前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の剤形で投与される、請求項37~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記併用療法が、約100mg~約400mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項37~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記併用療法が、約150mg~約350mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
併用治療薬が、約200mg~約300mgの前記式(I)のMALT1阻害剤を含む、請求項51又は52に記載の方法。
【請求項54】
併用治療薬が、約20mg~約400mgの前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、請求項37~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、前記併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、請求項37~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
腫瘍溶解症候群を回避するために、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、前記併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、請求項37~55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、第1週に約20mg/日、第2週に約50mg/日、第3週に約100mg/日、第3週に200mg/日、及び第4週以降400mg/日を投与することを含む、毎週漸増投与レジメンに従って投与される、請求項55又は56に記載の方法。
【請求項58】
前記併用療法が、1日1回施される、請求項37~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記併用療法が、1日2回施される、請求項37~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記式(I)のMALT1阻害剤が1日2回投与され、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、請求項37~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記式(I)のMALT1阻害剤が、1日2回少なくとも7日間投与され、その後1日1回投与され、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記併用療法の施行が、前記式(I)のMALT1阻害剤又は前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を単独で投与することと比較して、腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を達成する、請求項37~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記対象が、ヒト対象である、請求項37~62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化4】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法であって、前記方法が、前記対象に前記併用療法を施すことを含み、前記併用療法が、前記対象における前記悪性腫瘍を治療するのに有効な量で前記対象に投与される、併用療法。
【請求項65】
請求項1~27のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項64に記載の使用のための併用療法。
【請求項66】
悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化5】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物であって、前記方法が、前記式(I)の構造を有する前記MALT1の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを、前記対象に投与することを含み、療法が前記対象における前記悪性腫瘍を治療するのに有効な量で前記対象に投与される、式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物。
【請求項67】
請求項1~27のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項66に記載の使用のための、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形若しくは溶媒和物。
【請求項68】
悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤であって、前記方法が、式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化6】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを前記対象に投与することを含み、療法が、前記対象における前記悪性腫瘍を治療するのに有効な量で前記対象に投与される、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤。
【請求項69】
請求項1~27のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項68に記載の使用のための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤。
【請求項70】
悪性腫瘍を有する対象において制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化7】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む併用療法であって、前記方法が、前記併用療法を前記対象に施すことを含み、前記併用療法が、施す前の前記対象における制御性T細胞のレベルと比較して、前記対象における前記制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で前記対象に施される、併用療法。
【請求項71】
請求項37~63のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項70に記載の使用のための併用療法。
【請求項72】
悪性腫瘍を有する対象において制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化8】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物であって、前記方法が、前記式(I)の構造を有する前記MALT1の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを、前記対象に投与することを含み、療法が、施す前の前記対象における制御性T細胞のレベルと比較して、前記対象における前記制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で前記対象に施される、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物。
【請求項73】
請求項37~63のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項72に記載の使用のための、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物。
【請求項74】
悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤であって、前記方法が、式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【化9】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、前記抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを前記対象に投与することを含み、療法が、施す前の前記対象における制御性T細胞のレベルと比較して、前記対象における前記制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で前記対象に施される、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤。
【請求項75】
請求項37~63のいずれか一項に記載の方法を含む、請求項74に記載の使用のための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2021年8月9日にされた「METHODS AND COMPOSITIONS FOR TREATING B-CELL MALIGNANCIES」と題する米国仮出願第63/230,991号の優先権を主張するものであり、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質の阻害剤及び抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤を含む併用療法、並びにその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
悪性腫瘍、特にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma、DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma、MCL)、濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma、FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(transformed follicular lymphoma、tFL)、辺縁帯リンパ腫(marginal zone lymphoma、MZL)、慢性リンパ球性白血病(chronic lymphocytic leukemia、CLL)、小リンパ球性リンパ腫(small lymphocytic lymphoma、SLL)、及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症は、患者を苦しめ続けている。代替的で効果的ながんの治療が、依然として必要とされている。
【0004】
慢性リンパ球性白血病(CLL)は、持続的な成長及び生存のために微小環境刺激に強く依存するB細胞悪性腫瘍である。これは、CLL細胞とそれらの成長促進リンパ節(lymph node、LN)微小環境との間の相互作用を破壊するキナーゼ阻害剤によるB細胞受容体(B cell receptor、BCR)シグナル伝達経路の非常に有効な治療標的化によって強調される。最初の2つの承認されたBCR経路阻害剤は、ブルトンチロシンキナーゼ(Bruton tyrosine kinase、BTK)阻害剤であるイブルチニブ(ibrutinib)及びホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(phosphatidylinositol 3-kinase、PI3K)阻害剤であるイデアリシブ(idealisib)である。両方の阻害剤は、最先端療法としてのイブルチニブに加えて、再発性/難治性CLLの治療において非常に有効であることが証明されている。この成功にもかかわらず、これらの療法の欠点が明らかになっている。イデアリシブ治療は、その適用を制限する自己免疫性大腸炎などの深刻な免疫問題を引き起こす可能性があるのに対して、イブルチニブ治療は、心房性細動及び過剰な出血などの有害事象を引き起こす可能性がある。更に、高い初期応答率にもかかわらず、かなりの割合の患者が、進行性疾患を伴ってイブルチニブに対する耐性を獲得する。この群の患者に対する治療選択肢は非常に限られている。したがって、CLLにおける微小環境シグナルを遮断することを目的とした更なる戦略を開発する緊急の臨床的根拠が残っている。
【0005】
治療的に関連し得る1つの潜在的な標的は、粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(以下、「MALT1」と称される)であり、これは、抗原結合に関与する更なる受容体のスペクトルを含む、BCR及びTCRの下流で機能するパラカスパーゼである。MALT1は、抗原受容体シグナル伝達に応答してNF-κB活性化において中心的な役割を果たしており、MALT1はPI3K及びBTKの下流で機能することが期待されているためであり、これは、特にイデラリシブ及びイブルチニブの耐性又は非応答性の場合に、CLLの潜在的な候補標的とみなすことができる。CLL細胞において、BCRの関与は、BTK及びPI3Kの活性化をもたらすチロシンキナーゼリン酸化のカスケードをもたらし、これは下流のPLCγ2及びPKCをリン酸化する。次に、活性化されたPKCはCARD11をリン酸化し、CARD11、BCL10及びMALT1からなるCBM複合体の形成を促進する。CBM複合体の骨格機能は、IKK複合体を活性化するためにTRAF6及びTAK1の動員をもたらし、それは次に阻害性IκBタンパク質をリン酸化し、それらのタンパク質分解を誘導する。これは、NF-κBタンパク質の核への移行をもたらし、そこでそれらは増殖、アポトーシス阻害、及び炎症に関与する遺伝子を活性化することができる。加えて、MALT1はタンパク質分解活性を含み、RelB及びA20を含むNF-κBシグナル伝達の負の調節因子を切断して、増強されたカノニカルNF-κBシグナル伝達をもたらし得る。
【0006】
MALT1ノックアウトマウスは、免疫器官において正常な頻度のB細胞及びT細胞を示すが、それらは、制御性T細胞、辺縁帯B細胞、及びB1 B細胞を有さない。MALT1のノックアウトは、上流のBCR又はTCRシグナル伝達事象に影響を及ぼさないが、下流のシグナル伝達活性が遮断されるので、抗原チャレンジ時に欠損抗原受容体シグナル伝達をもたらす。興味深いことに、タンパク質分解不活性MALT1変異体を有するノックインマウスは、制御性T細胞の減少の結果として炎症性自己免疫疾患の徴候を示すが、リンパ球応答は影響を受けない。したがって、MALT1の阻害は、CLL増殖の阻害並びに抗腫瘍免疫の増強の両方をもたらし得、それによって、CLLにおける有望な治療戦略を表す。しかしながら、この経路を阻害するための新規阻害剤及びアプローチが必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、当該技術分野におけるこれら及び他の欠陥を克服することを目的とする。
【0008】
本開示の第1の態様は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法に関する。この方法は、対象に、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(本明細書では「MALT1」と称される)の阻害剤
【0009】
【化1】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む、併用療法を施すことを伴う。併用療法は、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で施される。
【0010】
本開示の更なる態様は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法に関する。この方法は、悪性腫瘍を有する当該対象に、(i)本明細書の上記に示される式(I)の構造を有するMALT1又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、含む併用療法を施すことを伴う。この方法によると、併用療法は、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で施される。
【0011】
本開示の別の態様は、併用治療薬であって、(i)本明細書の上記に示される式(I)の構造を有するMALT1又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む併用治療薬を目的とする。
【0012】
本明細書の実施例において実証されるように、B細胞リンパ腫の動物モデルにおける本開示のMALT1阻害剤による単剤療法は、インビボ増殖を中程度に阻害し、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤による処置は、このモデルにおいてほとんど有効性を示さない。しかしながら、予想外に、これらの2つの治療剤、すなわち、MALT1阻害剤及び抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の組み合わせは、このモデルにおいて腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を実証した。加えて、MALT1阻害剤の単独又はBcl-2ファミリータンパク質阻害剤と組み合わせた処置は、OCI-LY3腫瘍担持マウスの血清中のIL-10、TNF-α、及びIL12p70分泌を下方制御した。まとめると、このデータは、B細胞リンパ腫を有する患者の治療のためのこの治療薬組み合わせの有用性を裏付ける。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1B】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1C】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1D】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1E】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1F】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1G】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図1H】MALT1阻害が、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼすことを実証する。図1Aは、CLL細胞を示された薬物及び濃度で処理し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。BCR刺激のために、細胞にIL-4及びαIgMを補充した。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した(n=9)。データは、平均±SEMを表す。図1Bは、CLL細胞をCellTrace Violetで標識し、IL-21を補充した3T40上で、又はCpG、IL-2、IL-15、及び10μMのMALTiと組み合わせたIL-21と組み合わせた3T3上で5日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。増殖は、CellTrace Violetシグナルに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した(n=8)。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。図1C図1Eは、CLL細胞を3T40上で培養し、IL-4及びαIgMで刺激し、又はCpGで刺激し、24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、培養上清を収集し、市販のELISAキットを使用して、IL-6(n=14)(図1C)、IL-10(n=13)(図1D)、及びTNFα(n=14)(図1E)レベルを測定した。バーは平均±SEMを表し、サンプルは阻害剤を含まない刺激条件に対して正規化した(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。図1F図1Hは、CLL細胞を3T40上で培養し(図1F)、IL-4及びαIgMで刺激し(図1G)、又は10μMと組み合わせたCpGで刺激し(図1H)、24時間インキュベートした実験の結果を示す画像である。タンパク質分解物を、p-IκBα、Bcl-XL、及びローディングコントロールとしてのアクチンについてプローブした。
図2A】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2B】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2C】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2D】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2E】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2F】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2G】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2H】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図2I】MALT1阻害がCLL細胞をBH3模倣物に対して感受性にすることを示す。図2A図2Cは、CLL細胞を3T40上で24時間培養し、IL-4及びαIgMで刺激し(可溶性又はビーズに固定化)、又はCpGで刺激し、10μMのMALTiと組み合わせて24時間インキュベートした実験の結果を示す棒グラフである。その後、Bcl-XL(n=13)(図2A)、Mcl-1(n=8)(図2B)及びBcl-2(n=9)(図2C)の発現を、フローサイトメトリーを使用して測定した。バーは平均±SEMを表す(***p<0.001(対応サンプルt検定))。図2D図2I)は、並行して、CD40刺激(n=9)(図2D図2E)、BCR刺激(n=8)(図2F図2G)、及びTLR 9刺激(n=6)(図2H図2I)細胞をベネトクラクス又はS63で更に24時間処理した実験の結果を示すグラフである。DiOC6及びTO-PRO3生存率染色を使用するフローサイトメトリーを使用して生存率を測定した。結果を平均±SEMとして示す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図3A】MALT1がT細胞に対して免疫調節効果を有することを示す。図3A図3Eは、CLL(n=30)及び健常ドナー(n=8)のPBMCをCellTrace Violetで標識し、抗CD3及び抗CD28抗体で刺激し、示された濃度のMALTiで同時に処理しながら4日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。その後、フローサイトメトリーを使用して細胞を測定した。図3Aは、CD25に基づいて測定されたT細胞活性化を示す棒グラフである。図3Bは、PD-1に基づく、CLL(n=13)及び健常T細胞(n=3)におけるT細胞活性化の測定を示す。図3Cは、CellTrace Violetシグナルに基づいて測定されたT細胞増殖を示す棒グラフである。図3Dは、CD107aに基づいてCLL(n=13)及び健常(n=3)T細胞において測定されたT細胞脱顆粒を示す棒グラフである。インキュベーション後、培養上清を回収し、市販のELISAキットを使用してIFNγ(n=12)及びTNFα(n=9)レベルを測定した(図3E)。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図3B】MALT1がT細胞に対して免疫調節効果を有することを示す。図3A図3Eは、CLL(n=30)及び健常ドナー(n=8)のPBMCをCellTrace Violetで標識し、抗CD3及び抗CD28抗体で刺激し、示された濃度のMALTiで同時に処理しながら4日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。その後、フローサイトメトリーを使用して細胞を測定した。図3Aは、CD25に基づいて測定されたT細胞活性化を示す棒グラフである。図3Bは、PD-1に基づく、CLL(n=13)及び健常T細胞(n=3)におけるT細胞活性化の測定を示す。図3Cは、CellTrace Violetシグナルに基づいて測定されたT細胞増殖を示す棒グラフである。図3Dは、CD107aに基づいてCLL(n=13)及び健常(n=3)T細胞において測定されたT細胞脱顆粒を示す棒グラフである。インキュベーション後、培養上清を回収し、市販のELISAキットを使用してIFNγ(n=12)及びTNFα(n=9)レベルを測定した(図3E)。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図3C】MALT1がT細胞に対して免疫調節効果を有することを示す。図3A図3Eは、CLL(n=30)及び健常ドナー(n=8)のPBMCをCellTrace Violetで標識し、抗CD3及び抗CD28抗体で刺激し、示された濃度のMALTiで同時に処理しながら4日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。その後、フローサイトメトリーを使用して細胞を測定した。図3Aは、CD25に基づいて測定されたT細胞活性化を示す棒グラフである。図3Bは、PD-1に基づく、CLL(n=13)及び健常T細胞(n=3)におけるT細胞活性化の測定を示す。図3Cは、CellTrace Violetシグナルに基づいて測定されたT細胞増殖を示す棒グラフである。図3Dは、CD107aに基づいてCLL(n=13)及び健常(n=3)T細胞において測定されたT細胞脱顆粒を示す棒グラフである。インキュベーション後、培養上清を回収し、市販のELISAキットを使用してIFNγ(n=12)及びTNFα(n=9)レベルを測定した(図3E)。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図3D】MALT1がT細胞に対して免疫調節効果を有することを示す。図3A図3Eは、CLL(n=30)及び健常ドナー(n=8)のPBMCをCellTrace Violetで標識し、抗CD3及び抗CD28抗体で刺激し、示された濃度のMALTiで同時に処理しながら4日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。その後、フローサイトメトリーを使用して細胞を測定した。図3Aは、CD25に基づいて測定されたT細胞活性化を示す棒グラフである。図3Bは、PD-1に基づく、CLL(n=13)及び健常T細胞(n=3)におけるT細胞活性化の測定を示す。図3Cは、CellTrace Violetシグナルに基づいて測定されたT細胞増殖を示す棒グラフである。図3Dは、CD107aに基づいてCLL(n=13)及び健常(n=3)T細胞において測定されたT細胞脱顆粒を示す棒グラフである。インキュベーション後、培養上清を回収し、市販のELISAキットを使用してIFNγ(n=12)及びTNFα(n=9)レベルを測定した(図3E)。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図3E】MALT1がT細胞に対して免疫調節効果を有することを示す。図3A図3Eは、CLL(n=30)及び健常ドナー(n=8)のPBMCをCellTrace Violetで標識し、抗CD3及び抗CD28抗体で刺激し、示された濃度のMALTiで同時に処理しながら4日間培養した実験の結果を示す棒グラフである。その後、フローサイトメトリーを使用して細胞を測定した。図3Aは、CD25に基づいて測定されたT細胞活性化を示す棒グラフである。図3Bは、PD-1に基づく、CLL(n=13)及び健常T細胞(n=3)におけるT細胞活性化の測定を示す。図3Cは、CellTrace Violetシグナルに基づいて測定されたT細胞増殖を示す棒グラフである。図3Dは、CD107aに基づいてCLL(n=13)及び健常(n=3)T細胞において測定されたT細胞脱顆粒を示す棒グラフである。インキュベーション後、培養上清を回収し、市販のELISAキットを使用してIFNγ(n=12)及びTNFα(n=9)レベルを測定した(図3E)。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、**p<0.001、***p<0.001、****p<0.0001(対応サンプルのt検定))。
図4A】MALT1阻害が制御性T細胞を特異的に標的とすることを示す。図4Aは、CLL(n=7)及び健常ドナー(n=2)のPBMCを抗CD3/CD28抗体で刺激し、4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、記載されるようにフローサイトメトリーを使用して測定した。図4Bは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、CD27及びCD45RAに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した。ナイーブT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、セントラルメモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、メモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、CD45RA T細胞を再発現する最終分化型エフェクターメモリー細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングした。図4Cは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、フローサイトメトリーを使用して制御性T細胞を測定し、CD4/CD25/FoxP3としてゲーティングした。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。
図4B】MALT1阻害が制御性T細胞を特異的に標的とすることを示す。図4Aは、CLL(n=7)及び健常ドナー(n=2)のPBMCを抗CD3/CD28抗体で刺激し、4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、記載されるようにフローサイトメトリーを使用して測定した。図4Bは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、CD27及びCD45RAに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した。ナイーブT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、セントラルメモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、メモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、CD45RA T細胞を再発現する最終分化型エフェクターメモリー細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングした。図4Cは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、フローサイトメトリーを使用して制御性T細胞を測定し、CD4/CD25/FoxP3としてゲーティングした。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。
図4C】MALT1阻害が制御性T細胞を特異的に標的とすることを示す。図4Aは、CLL(n=7)及び健常ドナー(n=2)のPBMCを抗CD3/CD28抗体で刺激し、4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、記載されるようにフローサイトメトリーを使用して測定した。図4Bは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、T細胞サブセットを、CD27及びCD45RAに基づくフローサイトメトリーを使用して測定した。ナイーブT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、セントラルメモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、メモリーT細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングし、CD45RA T細胞を再発現する最終分化型エフェクターメモリー細胞をCD27/CD45RAとしてゲーティングした。図4Cは、刺激されていないCLL(n=17)及び健常ドナー(n=5)のPBMCを4日間培養し、同時に示された濃度のMALTiで処理した実験の結果を示す。その後、フローサイトメトリーを使用して制御性T細胞を測定し、CD4/CD25/FoxP3としてゲーティングした。バーは平均±SEMを表す(p<0.05、***p<0.001(対応サンプルのt検定))。
図5】ウェスタンブロッティングによるRelB及びBcl10切断の阻害によって測定されるような、OCI-Ly3細胞株におけるMALT1阻害剤の活性を示す。OCI-Ly3細胞株を、プロテアソーム阻害剤MG132及び示された濃度のMALTiと組み合わせて24時間培養した。タンパク質分解物を、RelB、Bcl10及びローディングコントロールとしてのアクチン又はビンキュリンについてプローブした。
図6A】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
図6B】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
図6C】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
図6D】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
図6E】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
図6F】式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスの併用処置後のOCI-LY3マウスモデルにおける腫瘍体積成長、マウス体重変化、及び血清中サイトカイン分泌レベルを示す。図6Aは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3腫瘍増殖曲線を示すグラフである。図6Bは、処置後0日目~16日目のOCI-LY3体重を示すグラフである。図6C図6Fは、それぞれ処置後16日目の血漿中のIL-10(図6C)、TNFα(図6D)、IL12p70(図6E)、及びIL6(図6F)の血清中サイトカイン分泌レベルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、以下の用語集及び結論付ける実施例を含む、以下の説明を参照することによって、より完全に理解され得る。また、明確さのために本明細書では別々の態様の文脈で説明される、本開示の組成物及び方法の特定の特徴は、単一の態様において組み合わせて提供され得ることも理解される。逆に、簡潔さのために単一の態様の文脈で説明される、本開示の組成物及び方法の種々の特徴が、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供され得る。広くは、本明細書で、特に、添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、概ね、「オープンな」用語として意図されていること(例えば、「含む(including)」という用語は、「限定するものではないが、含む(including but not limited to)」として解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は、「少なくとも有する(having at least)」として解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「限定するものではないが、含む(includes but is not limited to)」として解釈されるべきであることなど)が、当業者には理解されよう。更に、導入された請求項記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、かかる意図は当該請求項中に明確に記載され、またかかる記載がない場合は、かかる意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付の特許請求の範囲は、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ又は2つ以上の(one or more)」という導入句を、請求項記載を導入するために含み得る。しかしながら、このような句の使用は、同じ請求項が、「1つ又は2つ以上の」又は「少なくとも1つの」という導入句及び「a」又は「an」などの不定冠詞を含むときでも、不定冠詞「a」又は「an」よって導入された請求項記載事項が、このような導入された請求項記載事項を含有するいかなる特定の請求項を、このような記載事項を1つのみ含有する態様に限定することを示唆すると解釈されるべきでない(例えば、「a」及び/又は「an」とは、「少なくとも1つの」又は「1つ又は2つ以上の」を意味すると解釈されるべきである)。定冠詞を使用して請求項記載を導入する場合にも、同様のことが当てはまる。加えて、導入された請求項記載事項の特定の数が、明示的に記載される場合でも、このような記載事項は、少なくとも記載される数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には認識されよう(例えば、他の修飾語を有しない「2つの記載事項」というありのままの記載事項は、少なくとも2つの記載事項、又は2つ若しくは3つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に相似する表記が使用される事例では、広くは、このような構文は、当業者がこの表記を理解する意味で意図されている(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、かつ/又はA、B、及びCを一緒に有するシステムなどを含む)。明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれにおいても、2つ又は3つ以上の代替用語を提示する事実上全ての分離語及び/又は句は、用語のうちの1つ、用語のいずれか、又は両用語を含む可能性を考慮すると理解されるべきであることを当業者は更に理解するだろう。例えば、「A又はB」という句は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解される。
【0015】
加えて、本開示の特徴又は態様が、マーカッシュ群に関して記載されている場合、当業者は、それにより本開示がまた、マーカッシュ群の任意の個々のメンバー又はメンバーの下位群に関して記載されることを認識するであろう。
【0016】
当業者には理解されるように、あらゆる目的で、例えば、書面の説明を提供するという観点から、本明細書に開示される全ての範囲はまた、あらゆる可能な部分範囲及びそれらの部分範囲の組み合わせを包含する。いかなる列挙される範囲は、同じ範囲が、少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に記載するとしてかつこれを可能にするとして容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で考察される各範囲は、下位3分の1、中間3分の1、及び上位3分の1などに容易に分解され得る。また、当業者には理解されるように、「最大で」及び「少なくとも」などの全ての文言は、列挙される数を含み、上記で考察されるように、その後、部分範囲に分解され得る範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は、各個々のメンバーを含む。したがって、例えば、1~3個の構成成分を有する群は、1、2又は3個の構成成分を有する群を指す。同様に、1~5個の細胞を有する群は、1、2、3、4又は5個の構成成分を有する群等を指す。
【0017】
上記で開示される特徴及び機能、並びに他の特徴及び機能のうちの様々なもの、又はそれらの代替形態は、組み合わされて、他の多くの異なるシステム又は用途になされ得る。それらにおける様々な現在予想されない又は予期されない代替形態、修正形態、変形形態、又は改善形態が、その後、当業者によってなされ得、それらの各々もまた、開示される態様によって包含されることが意図されている。
【0018】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、数値の直前にあるときに、別途本開示の文脈が示さない限り、又は本開示の文脈が以下の解釈と矛盾しない限り、この値のプラス又はマイナス10%の範囲を意味し、例えば、「約50」とは、45~55を意味し、「約25,000」とは、22,500~27,500などを意味する。
【0019】
本開示の第1の態様は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法に関する。本方法は、対象に、(i)式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤
【0020】
【化2】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法を施すことを伴い、併用療法が、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で施される。
【0021】
本明細書で使用される場合、任意の疾患、より具体的には悪性腫瘍を「治療すること」又はそれらの「治療」は、いくつかの実施形態において、疾患又は悪性腫瘍を寛解させること(すなわち、疾患又はその臨床症状のうちの少なくとも1つの進展を阻止又は低減すること)を指す。他の実施形態では、「治療すること」又は「治療」とは、対象によって認識されない場合がある少なくとも1つの身体的パラメータを寛解させることを指す。更なる実施形態では、「治療すること」又は「治療」とは、身体的(例えば、認識可能な症状の安定化)、生理学的(例えば、身体的パラメータの安定化)のいずれか又はその両方において、疾患又は悪性腫瘍を調節することを指す。他の実施形態では、「治療すること」又は「治療」とは、疾患の発症又は疾患の再発を遅延させることを指す。
【0022】
本開示の更なる態様は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法に関する。この方法は、悪性腫瘍を有する当該対象に、(i)式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤
【0023】
【化3】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法を施すことを伴い、併用療法が、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で対象に施される。
【0024】
本明細書で言及される場合、「制御性T細胞」又は「Treg」という用語は、異常又は過剰な免疫応答を抑制し、免疫寛容における役割を果たす、T細胞を指す。制御性T細胞は、典型的には、転写因子Foxp3陽性CD4T細胞であり、かつ、IL-10産生CD4T細胞である転写因子Foxp3陰性制御性T細胞も含み得る。本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、併用療法の施行は、施行工程前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞の量の少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の低下を達成する。
【0025】
本明細書に開示される方法による治療に好適な対象は、悪性腫瘍を有する。悪性腫瘍は、リンパ腫、白血病、がん腫、肉腫、又は任意の他の既知の悪性腫瘍であり得る。本明細書で言及される場合、「リンパ腫」は、リンパ球に由来する悪性新生物である。「白血病」は、未成熟血液細胞の不死クローンが正常血液細胞を犠牲にして増殖する、骨髄細胞の血液悪性腫瘍のクラスである。「がん腫」は、上皮組織に生じ、局所組織に浸潤し得るか、又は転移を生じ得る悪性腫瘍であり、「肉腫」は、筋肉又は骨などの間葉組織から生じるがんであり、骨、膀胱、腎臓、肝臓、肺、耳下腺、及び脾臓に影響を及ぼし得る。
【0026】
本明細書に開示される方法による治療に好適なリンパ腫としては、非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma、NHL(B細胞NHLを含む))、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、粘膜関連リンパ組織(mucosa-associated lymphoid tissue、MALT)リンパ腫、辺縁帯リンパ腫(MZL)、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、及びバーキットリンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
いくつかの実施形態では、悪性腫瘍は、B細胞リンパ腫である。本明細書に開示される方法による治療に好適なB細胞リンパ腫としては、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(Waldenstrom macroglobulinemia、WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
いくつかの実施形態では、悪性腫瘍は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。DLBCLは、Bリンパ球に影響を及ぼし、リンパ節又は「結節外部位」(リンパ節の外側の領域)、例えば、胃腸管、精巣、甲状腺、皮膚、胸、骨、脳、又は本質的に身体の任意の臓器において発生し得る侵攻性(急速成長)NHLである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法及び組成物によって治療されるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、活性化B細胞(activated B-cell、ABC)-DLBCL、胚中心B細胞(germinal center B-cell、GCB)-DLBCL、又は非GCB-DLBCLである。
【0029】
いくつかの実施形態では、治療される悪性腫瘍は、白血病である。本明細書に開示される方法による治療に好適な白血病としては、慢性リンパ球性白血病(CLL)、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia、CML)、ヘアリーセル白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞白血病、巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、及び多発性骨髄腫が挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
任意の実施形態では、本明細書に開示されるような方法により治療される悪性腫瘍としては、脳(神経膠腫)、神経膠芽腫、乳がん、結腸直腸/結腸がん、前立腺がん、肺がん、非小細胞肺がん、胃がん、子宮内膜がん、黒色腫、膵臓がん、肝臓がん、腎臓がん、扁平上皮がん、卵巣がん、肉腫、骨肉種、甲状腺がん、膀胱がん、頭部及び頸部がん、精巣がん、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞種、子宮頸がん、腎がん、尿路上皮がん、外陰がん、食道がん、唾液腺がん、上咽頭がん、口腔がん、口のがん、慢性移植片対宿主病、及び消化管間質腫瘍が挙げることができるが、これらに限定されない。
【0031】
任意の実施形態では、本明細書に開示されるような方法により治療される悪性腫瘍としては、非ホジキンリンパ腫(NHL(B細胞NHLを含む))、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、ヘアリーセル白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞白血病、巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病、赤白血病、脳(神経膠腫)、神経膠芽腫、乳がん、結腸直腸がん/結腸がん、前立腺がん、非小細胞肺がんを含む肺がん、胃がん、子宮内膜がん、黒色腫、膵臓がん、肝臓がん、腎臓がん、扁平上皮がん、卵巣がん、肉腫、骨肉腫、甲状腺がん、膀胱がん、頭部及び頸部がん、精巣がん、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、子宮頸がん、腎がん、尿路上皮がん、外陰がん、食道がん、唾液腺がん、上咽頭がん、口腔がん、口のがん、原発性及び二次性中枢神経系リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫、API2-MALT1融合による疾患/がん、並びにGIST(消化管間質腫瘍)が挙げることができるが、これらに限定されない。
【0032】
本明細書中に開示される方法及び組成物により治療される好適な対象としては、哺乳動物対象が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な哺乳動物対象としては、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、モルモット)、ウマ、畜牛及び乳牛、ヒツジ、並びにブタが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト対象である。「ヒト」、「患者」、及び「対象」という用語は、本明細書において互換可能に使用される。
【0033】
本明細書(上記)に記載されるように、本開示の方法は、式(I)の構造を有するMALT1阻害剤
【0034】
【化4】
1-(1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)-5-(トリフルオロメチル)-N-[2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの投与を伴い、これは米国特許第10,954,214号に完全に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0035】
任意の実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤の医薬的に許容される塩、水和物、多形、又は溶媒和物が投与される。「医薬的に許容される」という用語は、連邦政府若しくは州政府の規制当局又は米国以外の国の対応する当局によって承認された又は承認可能である、あるいは動物、より具体的にはヒトにおける使用について米国薬局方又は他の一般的に認知されている薬局方に列挙されている本開示の化合物を指す。
【0036】
式(I)のMALT1阻害剤は、例えば、国際公開第2018/119036号及び国際公開第2020/169736号の実施例158に記載されているように調製されてもよく、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、MALT阻害剤は、式(I)の構造を有するMALT1阻害剤の水和物であり得る。本明細書で使用される場合、「水和物」という用語は、水分子を有する組成物中に存在する化合物を指す。組成物は、一水和物又は二水和物などの化学量論量の水を含むことができるか、又はランダムな量の水を含むことができる。この用語が本明細書で使用される場合、「水和物」は、固体形態、すなわち、水溶液中の化合物を指し、水和されていてもよいが、この用語が本明細書で使用される場合、水和物ではない。
【0038】
当業者は、式(I)のMALT1阻害剤が互変異性体として存在してもよく、式(I)のMALT1阻害剤の全ての互変異性型が、具体的に示されていなくても、本明細書に提供される開示及び構造によって包含されることを理解する。例えば、
【0039】
【化5】
が、以下の構造も包含することを理解されたい。
【0040】
【化6】
式(I)の化合物の任意の好都合な互変異性配置は、本明細書に記載される組成物及び方法における使用に好適である。
【0041】
任意の実施形態では、MALT1阻害剤は、医薬的に許容される塩であってもよい。「医薬的に許容される塩」は、医薬的に許容され、親化合物の所望の薬理学的活性を有する、本開示の化合物の塩を指す。特に、そのような塩は、非毒性であり、無機又は有機酸付加塩及び塩基付加塩であり得る。具体的には、かかる塩として、(1)無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などと形成された、若しくは、有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などと形成された、酸付加塩、又は、(2)どちらかの親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオンで置換されるときに形成された塩、若しくは、有機塩基、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミンなどと配位された塩が挙げられる。更なる塩類としては、あくまで例示にすぎないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなど、化合物が塩基性官能基を含有する場合は、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩のような非毒性の有機酸又は無機酸の塩が挙げられる。
【0042】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、MALT1阻害剤は、式(I)の構造を有するMALT1阻害剤の多形であってもよい。本明細書で使用される場合、「多形」という用語は、本開示の化合物の特定の形態を指し、例えば、多形は、例えば、異なる結晶化条件、環境条件、化合物の吸湿活性などの下で、ある形態と別の形態との間で医薬的に関連する物理的特性が異なり得る結晶形態を表し得る。
【0043】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、MALT1阻害剤は、式(I)の構造を有するMALT1阻害剤の溶媒和物であってもよい。本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、本開示の化合物と組み合わされた溶媒を指す。そのような溶媒としては、例えば、エタノール、アセトン、酢酸エチル、THF、アセトニトリル、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、酢酸、トルエン、水、n-ヘプタン、トルエン、n-ペンタン、TBME、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0044】
本開示の例は、本明細書に開示される式(I)の構造を有するMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを投与することが、抗腫瘍活性を相乗的に増加させるのに有効であることを実証する。
【0045】
本明細書に記載されるように、Bcl-2ファミリーは、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫を含む悪性腫瘍において重要な役割を果たす。
【0046】
本明細書に開示される方法によると、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の阻害剤は、MALT1阻害剤と組み合わせて投与される。任意の実施形態では、阻害剤は、アポトーシス調節因子Bcl-2(遺伝子名BCL2)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、Bcl-2様タンパク質1(Bcl2-L-1及びアポトーシス調節因子Bcl-Xとしても知られる)(遺伝子名BCL2L1、BCLXL、BCL2L)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、Bcl-L-2(Bcl-2様タンパク質及びアポトーシス調節因子Bcl-Wとしても知られる)(遺伝子名BCL2L2及びBCLW)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、Bcl2-L-3(骨髄性白血病細胞分化誘導タンパク質Mcl-1、Bcl-2様タンパク質3としても知られる)(遺伝子名MCL-1及びBCL2L3)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、Bcl2-L-5(Bcl-2関連タンパク質A1及びBcl-2様タンパク質5としても知られる)(遺伝子名BCL2A1、BCL2L5、BFL1、GRS、及びHBPA1)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、Bcl-L-10(Bcl-2様タンパク質10としても知られる)(遺伝子名BCL2L10及びBCLB)の阻害剤である。任意の実施形態では、阻害剤は、アポトーシスタンパク質のBcl-2ファミリーの前述のメンバーのうちのいずれか1つ又は2つ以上を阻害する汎阻害剤である。
【0047】
本明細書中に開示される方法に従って使用するために好適なBcl-2ファミリータンパク質阻害剤としては、BH3タンパク質模倣物が挙げられるが、これらに限定されない。BH3タンパク質模倣物は当該技術分野において既知であり、例えば、Merino et al.,「BH3-Mimetic Drugs:Blazing the Trail for New Cancer Medicines,」Cancer Cell 34(6):879-91 (2018)及びChonghaile,「BH3 Mimetics:Weapons of Cancer Cell Destruction,」Science Translational Medicine 11(475):eaaw5311(2019)に記載されている。
【0048】
本明細書中に開示される方法に従って使用するために好適なBcl-2ファミリータンパク質阻害剤としては、限定されないが、以下の表1に提供される阻害剤が挙げられる。
【0049】
【表1-1】
【0050】
【表1-2】
【0051】
【表1-3】
【0052】
【表1-4】
【0053】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、ナビトクラクス(ABT-263)であり得る。ナビトクラクス(ABT-263)は、BH3単独感作物質タンパク質BADのBH3ドメインの小分子模倣物として機能し、BCL-2、BCL-XL、及びBCL-Wに効率的に結合し、結合したアポトーシス促進性タンパク質を放出し、BCL-2依存性がん細胞においてMOMPを引き起こす(例えば、Pan et al.,「Selective BCL-2 Inhibition by ABT-199 Causes On Target Cell Death in Acute Myeloid Leukemia,」Cancer Discov.4(3):362-375 (2014)を参照されたい)。
【0054】
任意の実施形態では、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、ベネトクラクス(ABT-199)である。ベネトクラクス(ABT-199)は、BCL-2に対する特異性を維持しているが、BCL-XLに対する親和性を欠いているナビトクラクス(ABT-263)の修飾BH3模倣誘導体である(例えば、Pan et al.,「Selective BCL-2 Inhibition by ABT-199 Causes On Target Cell Death in Acute Myeloid Leukemia,」Cancer Discov.4(3):362-375 (2014)を参照されたい)。
【0055】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、併用療法は、式(I)のMALT1阻害剤と、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)とを含んでもよい。
【0056】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤及びBcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、同時に又は逐次的に投与され得る。
【0057】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤及びBcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、配合剤形又は別個の剤形で投与され得る。
【0058】
本開示による方法の任意の実施形態では、有効量の本開示による医薬品(すなわち、式(I)の構造を有するMALT1阻害剤及びBcl-2ファミリータンパク質阻害剤)は、そのような疾患、障害、又は状態(例えば、悪性腫瘍)に罹患しているか、又はそれを有すると診断された対象に投与される。「治療有効量」とは、指定の疾患、障害、又は状態のためのこのような治療を必要としている患者において、所望の治療利益を概ねもたらすのに十分な量又は用量を意味する。本開示の化合物の治療有効量又は用量は、常用の方法、例えば、モデル化、用量漸増研究、又は臨床試験によって確認され得、常用の要因、例えば、投与又は薬物送達の様式又は経路、化合物の薬物動態、疾患、障害、又は状態の重症度及びコース、対象の以前又は進行中の療法、対象の健康状態及び薬物への応答、並びに治療している医者の判断を考慮することによって確認され得る。本開示の式(I)の化合物の例示的な用量は、単回又は分割投与単位(例えば、BID、TID、QID)で、1日当たり約100mg~400mgの式(I)の化合物の範囲の用量である。本開示のBcl-2ファミリー阻害剤の例示的な用量は、単回又は分割投与単位(例えば、BID、TID、QID)で、1日当たり約20mg~400mgのBcl-2ファミリー阻害剤の範囲の用量である。
【0059】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約10mg~約1,000mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約10mg~約100mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約200mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約300mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約400mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約500mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約600mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約700mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約800mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約900mgである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約1,000mgである。いくつかの実施形態では、併用療法は、約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む。他の実施形態では、併用療法は、約150mg~約350mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む。更なる実施形態では、併用治療薬は、約200mg~約300mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の治療有効量は、約100mg~約400mg/日である。したがって、いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、100mg、120mg、140mg、160mg、180mg、200mg、220mg、240mg、260mg、280mg、300mg、320mg、340mg、360mg、380mg、又は400mgの投与量で投与される。
【0061】
いくつかの実施形態では、併用治療薬は、約20mg~約400mgのBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む。したがって、いくつかの実施形態では、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、20mg、40mg、60mg、80mg、100mg、120mg、140mg、160mg、180mg、200mg、220mg、240mg、260mg、280mg、300mg、320mg、340mg、360mg、380mg、又は400mgの投与量で投与される。
【0062】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、腫瘍溶解症候群を回避するために、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量は、当該併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される。例えば、いくつかの実施形態では、例えば、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤がベネトクラクス(ABT-199)である場合、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、第1週に約20mg/日、第2週に約50mg/日、第3週に約100mg/日、第3週に200mg/日、及び第4週以降400mg/日を投与することを含む、毎週漸増投与レジメンに従って投与され得る。
【0063】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、併用療法は、1日1回、1日2回、又はそれ以上施され得る。例えば、式(I)のMALT1阻害剤は1日2回投与されてもよく、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は1日1回投与されてもよい。いくつかの実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤は、1日2回少なくとも7日間投与され、その後1日1回投与され、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤は1日1回投与される。
【0064】
本明細書に開示される方法の任意の実施形態では、併用療法の施行が、式(I)のMALT1阻害剤又は抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を単独で投与することと比較して、腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を達成する。
【0065】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、DLBCLは、再発性又は難治性DLBCLである。
【0066】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象におけるマントル細胞リンパ腫(MCL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、MCLは、再発性又は難治性MCLである。
【0067】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における濾胞性リンパ腫(FL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、FLは、再発性又は難治性FLである。
【0068】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、tFLは、再発又は難治性tFLである。
【0069】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における辺縁帯リンパ腫(MZL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、MZLは、再発性又は難治性MZLである。
【0070】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における慢性リンパ球性白血病(CLL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、CLLは、再発性又は難治性CLLである。
【0071】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における小リンパ球性リンパ腫(SLL)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、SLLは、再発性又は難治性SLLである。
【0072】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象におけるワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。いくつかの実施形態では、WMは、再発性又は難治性WMである。
【0073】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象におけるバーキットリンパ腫を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。
【0074】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象におけるヘアリーセル白血病を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。
【0075】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における原発性中枢神経系リンパ腫を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。
【0076】
任意の実施形態では、本開示の方法は、対象における原発性眼内リンパ腫を治療することを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。
【0077】
任意の実施形態では、本開示の方法は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させることを伴う。この方法は、対象に、(i)治療有効用量の約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物(式(I)の化合物は、任意選択で、1日2回少なくとも7日間、その後1日1回投与される)、及び(ii)治療有効用量の約20mg~約400mgのベネトクラクスを1日1回投与することを含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、対象は、式(I)のMALT1阻害剤及びベネトクラクスの投与の前に、BTK阻害剤を含む少なくとも2つの先行する選択療法(lines of therapy)を受けていてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、式(I)のMALT1阻害剤及びベネトクラクスの投与前に、イブルチニブを受けていてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、式(I)のMALT1阻害剤及びベネトクラクスの投与前に、第一選択化学療法、及び少なくとも1つの後続選択の全身療法(自家幹細胞移植(autologous stem cell transplantation、autoSCT)を含む)を受けていてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、式(I)のMALT1阻害剤及びベネトクラクスの投与の前に、標準抗CD20抗体を含む少なくとも2つの先行する選択全身療法を受けていてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、式(I)のMALT1阻害剤及びベネトクラクスの投与の前に、少なくとも2つの先行する選択全身療法を受けていてもよい。
【0079】
本開示の組成物の送達形態は、好適な医薬的賦形剤及び当業者に既知であるか又は利用可能になっている調合技法を使用して調製され得る。この組成物は、本発明の方法において、好適な送達経路、例えば、経口、非経口、直腸内、局所、若しくは眼経路によって、又は吸入によって投与され得る。
【0080】
調製物は、錠剤、カプセル剤、サッシェ剤、糖衣錠、粉剤、顆粒剤、トローチ剤、再構成用粉剤、液体調製物、又は座薬の形態であり得る。好ましくは、組成物は、静脈内注射、局所投与、又は経口投与用に製剤化される。
【0081】
経口投与の場合、本開示の化合物は、錠剤若しくはカプセルの形態で、又は溶液、乳剤、若しくは懸濁剤として提供され得る。経口組成物を調製するために、化合物は、式(I)の化合物及びBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の上記の治療用の1日用量を達成するのに適した経口剤形を生じるように製剤化され得る。好適な用量は、1日当たり1回、2回、3回、又は4回の投薬によって達成され得る。
【0082】
経口錠剤は、医薬的に許容される賦形剤、例えば、不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤、着色剤、及び保存剤と混合された本開示による化合物を含み得る。好適な不活性充填剤としては、炭酸ナトリウム及び炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びリン酸カルシウム、ラクトース、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどが挙げられる。例示的な経口用液体賦形剤としては、エタノール、グリセロール、水などが挙げられる。デンプン、ポリビニルピロリドン(polyvinyl-pyrrolidone、PVP)、グリコール酸ナトリウムデンプン、微結晶セルロース、及びアルギン酸は、好適な崩壊剤である。結合剤としては、デンプン及びゼラチンが挙げられ得る。潤滑剤は、存在する場合、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであり得る。所望される場合、錠剤は、消化管内での吸収を遅延させるために、モノステアリン酸グリセリル若しくはジステアリン酸グリセリルなどの物質でコーティングされ得るか、又は腸溶コーティングでコーティングされ得る。
【0083】
経口投与用カプセルとしては、硬質ゼラチンカプセル及び軟質ゼラチンカプセルが挙げられる。硬質ゼラチンカプセルを調製するために、本開示の化合物は、固体、半固体又は液体の希釈剤と混合され得る。軟質ゼラチンカプセルは、本開示の化合物を水、ピーナッツ油若しくはオリーブ油などの油、流動パラフィン、短鎖脂肪酸のモノグリセリドとジグリセリドとの混合物、ポリエチレングリコール400、又はプロピレングリコールと混合することによって、調製され得る。
【0084】
経口投与用の液体は、懸濁液、溶液、乳剤、又はシロップ剤の形態であり得るか、又は使用前に水若しくは他の好適なビヒクルで再構成するために、凍結乾燥され得るか、若しくは乾燥製品として提示され得る。そのような液体組成物は、任意選択的に、医薬的に許容される賦形剤、例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど);非水性ビヒクル、例えば、油(例えば、アーモンド油又は分留ヤシ油)、プロピレングリコール、エチルアルコール又は水;保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル若しくはp-ヒドロキシ安息香酸プロピル、又はソルビン酸);レシチンなどの湿潤剤;及び必要に応じて着香剤又は着色剤を含有し得る。
【0085】
また、本開示の活性剤は、非経口経路によって投与され得る。例えば、組成物は、直腸内投与のために座剤として製剤化され得る。静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下経路を含む非経口用途の場合、本開示の化合物は、適切なpH及び等張性に緩衝された滅菌水溶液若しくは懸濁液、又は非経口的に許容される油中で提供され得る。好適な水性ビヒクルとしては、リンガー液及び等張性塩化ナトリウムが挙げられる。そのような形態は、アンプル又は使い捨て注射デバイスなどの単位用量形態、適切な用量を引き抜くことができるバイアルなどの多用量形態、又は注射可能な製剤を調製するために使用され得る固体形態若しくは予濃縮物で提示されることになる。例解的な注入用量は、数分間から数日間の範囲の期間にわたる、医薬的担体と混合した化合物の約1~1000μg/kg/分の範囲であり得る。
【0086】
局所投与の場合、化合物を、ビヒクルに対して約0.1%~約10%の薬物の濃度で医薬的担体と混合し得る。本開示の化合物を投与する別の形態は、経皮送達を行うためにパッチ製剤を利用し得る。
【0087】
代替的に、本開示の化合物は、経鼻又は経口経路を介した吸入によって、例えば、好適な担体も含有する噴霧製剤による本開示の方法で投与され得る。
【0088】
本開示の化合物は、本開示と組み合わせて当業者の知識を使用して調製され得る。例えば、本開示の化合物は、米国特許第10,717,745号、米国特許第10,934,310号、及び国際公開第2017100662号に開示されているスキーム及び実施例に従って調製され得、それらの各々は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0089】
本出願の別の態様は、(i)式(I)の構造を有するMALT1阻害剤
【0090】
【化7】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む、併用治療薬を目的とする。
【0091】
好適なBcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、上記により詳細に記載されており、例えば、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体が挙げられる。
【0092】
任意の実施形態では、本明細書に記載される併用治療薬は、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)のBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む。例えば、一実施形態では、併用治療薬は、式(I)のMALT1阻害剤と、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)と、を含む。
【0093】
本開示の併用治療薬のいくつかの実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、単一の医薬組成物中に一緒に製剤化される。本開示の併用治療薬の他の実施形態では、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の医薬組成物として製剤化される。
【0094】
本開示の併用治療薬のいくつかの実施形態では、併用治療薬の投与単位が、約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤、約150mg~約350mgの式(I)のMALT1阻害剤、又は約200mg~約300mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む。したがって、本開示の併用治療薬のいくつかの実施形態では、併用治療薬の投与単位は、約100mg、120mg、140mg、160mg、180mg、200mg、220mg、240mg、260mg、280mg、300mg、320mg、340mg、360mg、380mg、又は400mgの式(I)のMALT1阻害化合物の投与量を含む。
【0095】
本開示の併用治療薬のいくつかの実施形態では、併用治療薬の投与単位は、約20mg~約400mgのBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む。したがって、本開示の併用治療薬のいくつかの実施形態では、併用治療薬の投与単位は、約20mg、40mg、60mg、80mg、100mg、120mg、140mg、160mg、180mg、200mg、220mg、240mg、260mg、280mg、300mg、320mg、340mg、360mg、380mg、又は400mgのBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の投与量を含む。いくつかの実施形態では、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤は、ベネトクラクス(ABT-199)である。
【0096】
本明細書において開示した実施形態のいくつかを更に説明するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、例示を目的とするものであって、本開示の実施形態を制限するものではない。同様に、本発明は、本明細書に記載される任意の特定の好ましい実施形態に限定されない。実際に、本発明の多くの修正及び変形は、本明細書を読むことにより、当業者には明らかであり得、そのような変形は、趣旨又は範囲において本発明から逸脱することなくなされ得る。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲、及びこれら請求項の権利が与えられる均等物の全範囲によってのみ限定されるものである。
【0097】
実施形態によると、本発明は、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との併用治療薬を提供する。
【0098】
実施形態によると、本発明は、医薬品として使用するための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との併用治療薬を提供する。
【0099】
実施形態によると、本発明は、医薬品の製造のための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との併用治療薬を提供する。
【0100】
実施形態によると、本発明は、本明細書で言及された疾患状態のうちのいずれか1つの治療のための医薬品の製造のための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との併用治療薬を提供する。
【0101】
実施形態によると、本発明は、本明細書に記載されるような疾患又は悪性腫瘍の治療で使用するための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との組み合わせを提供する。
【0102】
例えば、本発明は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、(i)式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む併用療法であって、当該方法が、当該対象に併用療法を施すことを含み、併用療法が、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で対象に施される、併用療法を提供する。
【0103】
例えば、本発明は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物であって、当該方法が、当該対象に式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を投与することを含み、療法が、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で対象に施される、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物を提供する。
【0104】
例えば、本発明は、悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法で使用するための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤であって、当該方法が、当該対象に式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を投与することを含み、療法が、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で対象に施される、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤を提供する。
【0105】
実施形態によると、本発明は、制御性T細胞のレベルの低下で使用するための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との組み合わせを提供する。
【0106】
例えば、本発明は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、(i)式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む併用療法であって、当該方法が、当該対象に併用療法を施すことを含み、併用療法が、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で対象に施される、併用療法を提供する。
【0107】
例えば、本発明は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物であって、当該方法が、当該対象に式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を投与することを含み、療法が、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で対象に施される、式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物を提供する。
【0108】
例えば、本発明は、悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法で使用するための、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤であって、当該方法が、当該対象に式(I)の構造を有するMALT1の阻害剤、又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を投与することを含み、療法が、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で対象に施される、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤を提供する。
【0109】
実施形態によると、本発明は、制御性T細胞のレベルを低下させることによって、本明細書に記載されるような疾患又は悪性腫瘍の治療で使用するための、本明細書に記載されるような、式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との組み合わせを提供する。
【0110】
実施形態によると、本発明は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫が挙げられるが、これらに限定されないB細胞リンパ腫の治療で使用するための、本明細書に記載されるような式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤との組み合わせを提供する。
【0111】
治療のための方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、治療における使用にも適用可能である。
【0112】
疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、当該疾患又は悪性腫瘍の治療における使用にも適用可能である。
【0113】
疾患又は悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、制御性T細胞のレベルを低下させる際の使用にも適用可能である。
【0114】
疾患又は悪性腫瘍の治療における使用のための本明細書に記載の全ての実施形態は、当該疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法にも適用可能である。
【0115】
疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、当該疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法における使用にも適用可能である。
【0116】
疾患又は悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、疾患又は悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法における使用にも適用可能である。
【0117】
疾患又は悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法について本明細書に記載される全ての実施形態は、制御性T細胞のレベルを低下させる方法における使用にも適用可能である。
【0118】
疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法における使用のための本明細書に記載の全ての実施形態は、当該疾患又は悪性腫瘍を治療するための方法にも適用可能である。
【実施例
【0119】
実施例1~4の材料及び方法
患者材料
書面によるインフォームドコンセントの後、アムステルダムの学実医療センターのDepartments of Hematology and Pathologyでの診断又はフォローアップ手順の間に患者の採血を行った。この研究は、AMC倫理審査委員会によって承認され、ヘルシンキ宣言に従って実施された。Ficoll密度勾配超遠心分離(Pharmacia Biotech,Roosendaal,The Netherlands)後に得られたCLL患者の血液単核細胞を凍結保存し、以前に記載されたように保存した(Hallaert et al.,「c-Abl Kinase Inhibitors Overcome CD40-mediated Drug Resistance in CLL:Implications for Therapeutic Targeting of Chemoresistant Niches,」Blood 112(13):5141-5149(2008)。白血病細胞上でのCD5及びCD19(両方ともBeckton Dickinson(Beckton Dickinson、BD)Biosciences,San Jose,CA,USA)の発現を、フローサイトメトリー(FACScanto;BD Biosciences)によって評価した。この研究に含まれたCLLサンプルは、85~99%のCD5/CD19細胞を含有した。
【0120】
試薬
MALT1阻害剤(すなわち、式IのMALT1阻害剤)は、Janssen(Beerse,Belgium)から入手した。ベネトクラクスはActive Biochem(Bonn,Germany)から購入した。S-63845はChemgood(Glen Allen,VA,USA)から購入した。MG-132は、Selleckchem(Houston,TX,USA)から購入した。
【0121】
細胞培養及びアポトーシスの検出
CLL患者のリンパ球を、以前に記載されたように、ヒトCD40L(3T40)又は陰性対照(3T3)で安定にトランスフェクトされたNIH3T3線維芽細胞と共培養した(Urashima et al.,「CD40 Ligand Triggered Interleukin-6 Secretion in Multiple Myeloma,」Blood 85(7):1903-1912(1995)及びSchultze et al.,「CD40-Activated Human B Cells:An Alternative Source of Highly Efficient Antigen Presenting Cells to Generate Autologous Antigen-Specific T Cells for Adoptive Immunotherapy,」J.Clin.Invest.100(11):2757-2765(1997)。24時間後、細胞を分離させ、薬物とともに、又は薬物なしで更に24時間インキュベートした。CLL細胞生存率を、DioC6及びTO-PRO-3生存性色素を使用してフローサイトメトリーによって測定した。特異的アポトーシスは、[処理細胞における細胞死%]-[培地対照における細胞死%]/[培地対照における生存細胞%]×100%として定義される。
【0122】
ウェスタンブロット
標準的な技術を使用してウェスタンブロット分析を行った。膜を以下の抗体でプローブした:抗RelB、p-IκBα、Bcl-XL(Cell Signaling)、Bcl10(Abcam)、及びアクチン(Santa Cruz Biotechnology)。Odyssey Imager(Li-Cor Biosciences)を、製造業者のプロトコルに従って検出方法として使用した。
【0123】
CLL細胞の増殖
CLL PBMCをCellTrace Violetで標識し、3T40線維芽細胞と共培養し、IL-21(25ng/mL)を補充するか、又はCpG ODN2006(1μg/mL)で刺激し、IL-2、IL-15、及びIL-21(25 ng/mL)を補充した。CLL細胞を5日間培養した。細胞を以下の抗体:CD19-FITC及びCD3-APC(BD Biosciences)で染色し、CLL細胞を単一の生存CD19/CD3細胞としてゲーティングした。サンプルをFACS Canto IIサイトメーター(BD Biosciences,San Jose,CA,USA)で測定し、FlowJoソフトウェアを使用して増殖を分析した。
【0124】
CLL細胞の刺激
CLL PBMCを、3T40線維芽細胞と共培養し、可溶性若しくは固定化抗IgM(SouthernBiotech,Birmingham,AL,USA)で刺激するか、又はCpG ODN2006(1μg/mL)で刺激し、24時間インキュベートした。培養上清を回収し、IL-6、IL-10、及びTNFαレベルを市販のELISAキット(Diaclone,Besancon,France)によって測定した。細胞内フローサイトメトリー染色を、製造業者のプロトコル(BD Biosciences)に従ってCytofix/Cytopermを使用して行った。細胞を以下の抗体で染色した:抗Bcl-XL-FITC、Mcl-1-PE、及びBcl-2-BV421(BD Biosciences)。サンプルをFACS Canto IIサイトメーター(BD Biosciences,San Jose,CA,USA)で測定し、FlowJoソフトウェアを使用して分析した。
【0125】
T細胞刺激
CLL又は健常ドナーPBMCをCFSE又はCTVで標識し、抗CD3(クローン1XE)及び抗CD28(クローン15E8)抗体で4日間刺激した。培養上清を回収し、IFNγ(ThermoFisher)及びTNFα(Diaclone)レベルを市販のELISAキットによって測定した。活性化/増殖パネルは、以下の抗体からなった:CD3-AF700(eBioscience)、CD4-PE-Cy7、CD8-PerCpCy5.5、CD25-APC(BD Bioscience)。分化パネルは、以下の抗体からなった:CD27/CCR7-PerCP-eFluor710又は(eBioscience)、CD4-PE-Cy7、CD8-BV786、CD25-PE、CD45RA-BV650、及びFoxP3-APC(BD Biosciences)。細胞傷害性パネルは、以下の抗体からなった:CD107a-FITC(eBioscience)、CD4-PerCPeF710、CD8-BV786、CD25-PE、及びPD1-PE-Cy7(BD Biosciences)。サンプルをFACS Canto IIサイトメーター(BD Biosciences,San Jose,CA,USA)で測定し、FlowJoソフトウェアを使用して分析した。
【0126】
統計データ
対応のあるサンプルt検定を使用して、対応のある観察を分析した。p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001。
【0127】
実施例1-MALT1阻害は、CD40の下流を含むCLL細胞における下流NF-κBシグナル伝達に影響を及ぼす
最初に、本発明者らは、RelB及びBcl10切断の阻害に基づいて、OCI-Ly3細胞株におけるMALT1阻害剤の活性を確認した(図5)。CLLの状況におけるMALT1阻害を試験するために、本発明者らは、多様な微小環境刺激下でのCLL機能性を調査した。ベネトクラクスとは対照的に、MALT1阻害は、BTK阻害剤アカラブルチニブと同様に、CLL細胞において直接的な細胞死を誘導しなかった(図1A)。CLL細胞の増殖は、IL-21と組み合わせたCD40刺激を介して、又はIL-2、IL-15及びIL-21と組み合わせたCpGでの刺激によって誘導された(図1B図1C)。MALT1阻害は、両方のタイプの増殖を低下させたが、CLL細胞の増殖を完全に遮断しなかった。NF-κBシグナル伝達におけるMALT1の中心的役割のために、本発明者らは、IL-6、IL-10及びTNFαなどのNF-κBの既知の標的を調査した。CD40、BCR及びTLR9刺激の両方が、IL-6、IL-10及びTNFαのサイトカイン分泌を誘導した(図1C図1E)。MALT1阻害は、全ての条件においてNF-κB媒介性サイトカイン分泌の減少をもたらし、CD40刺激細胞において最も有効であった。BCR及びTLR9経路におけるMALT1の役割は以前に記載されているが、CD40経路におけるその役割は新知見である。本発明者らが、MALT1阻害剤による処置の際のCD40媒介性NF-κBシグナル伝達について更にチェックした場合、本発明者らは、p-IκBα及びNF-κB標的Bcl-XLの減少を観察し、CD40シグナル伝達におけるMALT1の寄与を確認した(図1F)。可溶性若しくは固定化抗IgMによるBCR刺激又はCpGを介したTLR9刺激の際に、Bcl-XL発現の阻害も観察された(図1G図1H)。要約すると、これらの結果は、MALT1が、CLLにおける下流NF-κBシグナル伝達を、BCR及びTLR9の下流だけでなく、CD40シグナル伝達の状況においても標的化することを示唆している。
【0128】
実施例2-MALT1阻害はCLL細胞をBH3模倣物に対して感作する
リンパ系微小環境におけるシグナルの結果として、CLL細胞は、Bcl-XL、Mcl-1及びBfl-1を上方制御し、これは、これらの刺激されたCLL細胞を薬物、特に広く使用されているBcl-2阻害剤ベネトクラクスに対する感受性を低下させる。Bcl-XL発現はNF-κBシグナル伝達によって媒介されるので、MALT1阻害は、Bcl-XL発現の阻害を介してLN CLL細胞をBH3模倣物に対して潜在的に感作させ得る。したがって、本発明者らは、CLL細胞における微小環境誘導性薬物耐性に対するMALT1阻害の効果を調査した。最初に、本発明者らは、異なる刺激下でのMALT1阻害時のBcl-2ファミリーメンバーBcl-XL、Mcl-1及びBcl-2の発現を測定した。CD40、BCR及びTLR9刺激は全て、Bcl-XLの発現を上方制御した(図2A図2C)。Bcl-XLの発現はMALT1阻害時に阻害されたが、Mcl-1及びBcl-2は大きな影響を受けなかった(傾向は明らかであったが、統計的有意性を確立するためには、より多くのサンプルを評価する必要がある)。次に、本発明者らは、Bcl-2阻害剤ベネトクラクス及びMcl-1阻害剤S-63845に対するCLL細胞の耐性に対するMALT1阻害の効果を試験した。CD40、BCR又はTLR9シグナル伝達のいずれかの活性化は、両方のBH3模倣物に対する耐性を誘導した(図2D図2I)。同時MALT1阻害は、これら全ての条件においてベネトクラクス及びS63感受性へのシフトをもたらした。まとめると、これらのデータは、MALT1阻害が、NF-κBシグナル伝達を標的化することによってBcl-XLの発現を阻害し、それによって防御微小環境におけるCLL細胞をBH3模倣物に対して感作させることを示唆する。
【0129】
実施例3-MALT1阻害はT細胞に対する免疫調節効果を有する
B細胞における抗原受容体に加えて、MALT1は、TCRの下流のシグナル伝達にも影響を及ぼす。T細胞の活性化において重要であることが記載されているNF-κBシグナル伝達におけるMALT1の中心的役割のために、本発明者らは、CLL由来T細胞及び健常T細胞の両方におけるT細胞活性化に対するMALT1阻害剤の濃度増加の効果を調査した。可溶性抗CD3/CD28抗体による刺激時の活性化及び増殖は、CD4及びCD8 T細胞の両方において、MALT1阻害時に有意に低下した(図3A図3C)。CLL患者と健康なドナーとの間に差はないようであった。加えて、T細胞脱顆粒のパラメータとしてのCD107a(LAMP-1)発現は、MALT1阻害時に低下した(図3D)。更に、MALT1阻害は、IFNγ及びTNFαサイトカイン分泌を有意に阻害した(図3E)。これらの結果は、MALT1阻害剤が、>1μMの濃度で適用された場合、インビトロT細胞活性化の様々な態様を損なうことを示唆する。
【0130】
実施例4-MALT1阻害は制御性T細胞を特異的に標的とする
最後に、本発明者らは、T細胞分化及びサブセット分布に対するMALT1阻害の効果を試験した。抗CD3/CD28抗体による刺激は、ナイーブT細胞の分化を誘導し、エフェクター及びセントラルメモリーT細胞プールを増殖させた(図4A)。漸増濃度のMALT1阻害剤による処理は、T細胞サブセット分布を非刺激細胞において見られる表現型に戻し、T細胞分化の阻害を示唆した。非刺激細胞の調査において、MALT1阻害は、T細胞サブセット分布に影響を及ぼさなかった(図4B)。MALT1ノックアウトマウスにおいて制御性T細胞が存在しないため、本発明者らは、CLL又は健常ドナーのPBMCにおける制御性T細胞集団に対するMALT1阻害の効果を調査した。MALT1阻害剤による非刺激細胞の処理は、CLL及び健常ドナーサンプルの両方において、CD4+/CD25+/FoxP3+T細胞の特異的な有意な減少をもたらした(図4C)。要約すると、これらの観察は、MALT1阻害がT細胞分化を部分的に阻害し、制御性T細胞コンパートメントを特異的に標的化することを示唆する。
【0131】
実施例1~4の考察
新規な標的療法及びそれらの毒性に関連して、健常リンパ球及び悪性リンパ球の両方の機能に対するMALT1阻害の効果の完全な理解が保証される。MALT1阻害は、BTKの下流のNF-κBシグナル伝達を阻害することによって、イブルチニブ耐性CLLの処置に重要な役割を果たし得る。本発明者らの結果は、CLL細胞が、種々の微小環境シグナル伝達経路を妨害することによって、MALT1阻害によって効果的に標的化され得ることを示す。T細胞に対する免疫調節効果は、T細胞活性化、分化及び制御性T細胞の枯渇に基づいて観察することもできた。インビボ状況における臨床的に関連する濃度でのMALT1阻害剤の投与は、制御性T細胞の特異的な枯渇と組み合わせたT細胞に対する効果が、増強された抗白血病細胞毒性に向かって炎症促進性/抗炎症性バランスをシフトさせ得るかどうかを決定するために必要とされる。
【0132】
MALT1阻害剤での処置は、直接的な細胞死滅をもたらさず、CLL増殖を完全に遮断しなかった。B細胞増殖に対するMALT1ノックアウトの相反する報告があり、いくつかの研究は有意な阻害を示し、他の研究はわずかな差異しか報告していない。下流のNF-κB活性に対するMALT1阻害の効果は、本発明者らがNF-κB媒介性サイトカイン分泌、Bcl-XL発現の著しい阻害及びBH3模倣物に対する耐性の抑止を観察したので、より明らかであり、BH3模倣物及び他の細胞傷害性薬剤との併用処置についての根拠を提供する。重要なことに、MALT1は、CD40、BCR及びTLRシグナル伝達経路の両方において役割を果たすようであり、MALT1阻害が、CLL微小環境におけるいくつかの重要なシグナルを打ち消すための有効なアプローチであり得ることを示唆している。多くの研究が、MALT1のタンパク質分解活性がNF-κBシグナル伝達に寄与することを示しているが、MALT1阻害を適用する研究は、完全な遮断とは対照的に、部分的なNF-κB阻害を報告した。これは本発明者らのデータと一致しており、NF-κBシグナル伝達も促進するMALT1の足場機能による可能性が高い。更なる研究により、イブルチニブ耐性及び非応答性患者サンプルにおけるMALT1阻害の有効性を試験することができた。この目的のために、移動及び接着アッセイなどの更なる読み出しが最適化されており、両方のプロセスは、BTKに強く依存することが示されている。加えて、この治療戦略が臨床的有用性を有し得るかどうかを評価するために、確立されたBTK阻害剤と並行して実験を行うことができる。
【0133】
更に、本発明者らは、抗CD3/CD28抗体による刺激及びMALT1阻害剤による同時処置の際にT細胞活性化及び増殖の減少を観察し、これは、MALT1ノックアウトマウスにおける研究と一致する。本発明者らはまた、MALT1阻害による脱顆粒パラメータ及びサイトカイン分泌の減少を観察した。抗CD3/CD28で刺激すると、T細胞分化は、より高濃度のMALT1阻害剤を使用して部分的に阻害された。T細胞に対するMALT1阻害の強力な機能的効果と比較して、分化に対するこの効果は、分化のブロックではなくT細胞活性化の障害の結果である可能性が高い。CLL中のT細胞は分化したエフェクター細胞に偏っているので、MALT1阻害は、CLL患者におけるT細胞媒介性免疫を増強し得る。更に、MALT1の阻害は、CD4+/CD25+/FoxP3+T細胞プールを特異的に標的とし、枯渇させた。MALT1に対する制御性T細胞の依存性は、T制御数が大幅に低下した、MALT1ノックアウト39、ノックイン20、タンパク質分解変異体並びに自己切断変異体を含む多くのMALT1マウスモデルから明らかである。
【0134】
MALT1を標的とする小分子阻害剤は、マウスにおいて重篤な副作用を示さないが、触媒的に不活性なMALT1を発現するマウスモデルは、自己免疫の徴候を伴う過剰炎症性表現型を示す。この差は、リンパ球発生を通じたシグナル伝達事象の異なる依存性によって説明され得る。これに関して、確立されたMALT1マウスモデルは、患者へのMALT1阻害剤投与の実際の治療リスクを反映していない可能性があり、MALT1タンパク質分解活性の誘導性マウスモデルを特徴付けるべきである。本発明者らのインビトロデータは、T細胞に対するMALT1阻害の免疫調節効果を示唆しており、これは、過剰炎症性表現型とは対照的であるが、制御性T細胞コンパートメントの低下は、炎症バランスをシフトさせ、潜在的に抗腫瘍免疫の増加をもたらし得る。更に、CLL患者は、制御性T細胞によって媒介される損なわれた免疫系を有するので、MALT1阻害の結果としての制御性T細胞の選択的枯渇は、CLLにおけるT細胞療法を増強し得る。これらの態様を更に調査するために、薬理学的MALT1阻害を養子移入TCL1 CLLマウスモデルにおいて試験することができた。ここで適用されるMALT阻害剤の安全性及び有効性を評価する第1相臨床試験は、2019年に開始された(NCT03900598)。この試験の主な目的は、B細胞非ホジキンリンパ腫及びCLLを有する患者における潜在的な副作用、薬物動態及び薬力学を調査することである。更に、B細胞非ホジキンリンパ腫及びCLL患者がBTK阻害剤イブルチニブと組み合わせたMALT阻害剤で治療される第1b相臨床試験が行われている(NCT04876092)。
【0135】
結論として、本発明者らは、MALT1阻害が、リンパ系微小環境という観点からCLL細胞における複数の生存促進性刺激を阻害することができることを示す。T細胞機能及び細胞傷害性に対するMALT1阻害の観察された影響は、制御性T細胞の低下がインビボで抗腫瘍免疫を促進し得るので、CLL患者における処置を複雑にするか、又は支持するかのいずれかであり得る。インビボ試験は、CLLの状況におけるMALT1標的化の抗腫瘍免疫及び免疫調節効果を更に調査すべきである。
【0136】
実施例5の材料及び方法
動物及び飼育
雌NOD/SCIDマウスは、Shanghai Lingchang Biotechnology Co.,Ltd.(Shanghai,China)から供給された。マウスは、試験開始時に6~8週齢であり、ポリスルホンIVCケージ(325 mm×210mm×180mm)内に、1ケージ当たり最大5匹のマウスの密度で収容した。マウスに標準的なげっ歯類用固形飼料を与え、照射し、自由に摂取させ、0.2mm濾過した逆浸透(reverse osmosis、RO)水を摂取させた。
【0137】
実験計画
OCI-LY3モデルにおけるMalt1阻害剤(式I)及びベネトクラクスのインビボ有効性試験計画を以下の表2に示す。
【0138】
【表2】
注:1.No.:群当たりの動物の数。2.腫瘍接種の19日後の0日目の無作為化。投与は無作為化と同じ日(0日目)に開始した。BID用量群については、無作為化の日に1回だけ薬物を投与した。3.全ての群を連続17日間処置し、その後休止し、サンプル収集を依頼者の要求に従って行った。4.PO:経口摂取、BID:1日2回、QD:1日1回。
【0139】
製剤
評価された製剤が下記の表3に記載されている。
【0140】
【表3】
チューブを穏やかに反転させることによって、使用直前に製剤が混合されることを確実にする。
【0141】
腫瘍接種
ストックマウスから腫瘍断片を採取し、マウスへの接種に使用した。腫瘍を発達させるために、原発ヒト主要異種移植片モデルの腫瘍断片(直径2~3mm)を各マウスの右前/後側腹部に皮下接種した。
【0142】
無作為化及び被験物質投与
平均腫瘍サイズが131mmに達したときに無作為化を開始した。無作為化は、「一致分布」法/「層別」法(StudyDirector(商標)ソフトウェア、バージョン3.1.399.19)/乱塊法に基づいて行った。無作為化日は0日目として表した。処置は、試験デザインごとに群化と同じ日(0日目)に開始した。
【0143】
観察及びデータ収集
腫瘍細胞接種後、動物を罹患率及び死亡率について毎日チェックした。日常的なモニタリングの間、動物を、可動性、飼料及び水の摂取、体重増加/減少(体重は無作為化後、週に2回測定した)、つやのない眼/毛、及び他の任意の異常などの、行動に及ぼす腫瘍増殖及び処置の任意の影響に関してチェックした。死亡率及び観察された臨床徴候を個々の動物について詳細に記録した。
【0144】
無作為化後に、キャリパーを使用して二次元で週2回腫瘍体積を測定し、式:V=(L×W×W)/2(式中、Vは腫瘍体積であり、Lは腫瘍の長さ(最長腫瘍寸法)であり、Wは腫瘍幅(Lに対して垂直な最長腫瘍寸法)である)を使用して、体積をmmで表した。投与並びに腫瘍及び体重測定は、層流キャビネット中で行った。
【0145】
体重及び腫瘍体積を、StudyDirector(商標)ソフトウェア(バージョン3.1.399.19)を使用することによって測定した。
【0146】
休薬日及び補足ゲル投与の基準
休薬日。体重減少(body weight loss、BWL)>20%の1回の測定の後、個々のマウスを安楽死させる。BWLは、処置の初日のマウスのBWに基づいて計算する。BWL>15%の1回の測定の後、同じ群の全てのマウスに休薬日を与え、したがって、群内の全てのマウスを同じように処置し、BWLがBWL<10%に回復したときに処置を再開する。
【0147】
補足ゲル投与。ビヒクル群において>10%の平均BWLが観察される場合、補助ゲル(ClearH2O、Portland,ME,USA)を全ての動物に供給する。注:1.BWLは、処置の初日のマウスのBWに基づいて計算する。2.どの種類の補助ゲルを使用するかは、動物の特定の状況に基づいて獣医が判断する 3.追加料金は、使用される補足ゲルの量に従って適用されてもよい。
【0148】
腫瘍増殖の検査及びサイトカイン分泌の検出
試験エンドポイント。腫瘍増殖阻害(Tumor growth inhibition、TGI):TGI%は抗腫瘍活性の指標であり、以下のように表される。TGI(%)=100×(1-T/C)。T及びCはそれぞれ、所定の日の処置群及び対照群の平均腫瘍体積(又は重量)である。以下の方法を使用して、群間の平均腫瘍体積の差の統計分析を行った。
【0149】
試験終了。ビヒクル処置対照群の平均腫瘍量が2000mmに達したとき、又は最終投与の1週間後のいずれか早い方で、試験を終了した。処置は13日間行われ、処置の延長はなく、試験は要求に従って12日目に終了した。
【0150】
人道的エンドポイント。
1.体重減少。全ての動物の体重を試験を通してモニタリングし、処置の初日の体重と比較して20%を超えて体重が減少した場合、動物を安楽死させた。
2.腫瘍サイズ。個々のマウスが3000mmを超える腫瘍体積を有する場合(個々のマウスを安楽死させる)、又は群のMTV>2000mmである場合(同じ群の全てのマウスを安楽死させる)。
3.腫瘍外観のモニタリング。共食いを阻止するために、潰瘍化した腫瘍又は壊死した腫瘍を示すいかなるマウスも直ちに分離し、単独で収容し、マウスを安楽死させる前又は腫瘍の退縮が完了するまで毎日モニタリングする。腫瘍の表面上に約25%以上の腫瘍潰瘍を有するマウスを安楽死させる。
4.一般的な動物福祉サーベイランス。重度の脱水症、低体温症、異常/努力性呼吸、無気力、明白な疼痛、下痢、皮膚病変、神経症状、著しい腹水及び腹部肥大による運動障害(飲食できない)、失神、連続的な腹臥位又は側臥位、筋萎縮の徴候、麻痺性歩行、間代性痙攣、強直性痙攣、身体開口部からの持続性出血。
【0151】
試験終了時の腫瘍及び血清サンプル収集。全血サンプルを、最終投与の6時間後に全ての群から収集した。血清サンプルを全ての群から単離し、収集し、-80℃で保存した。腫瘍組織を、試験が終了したときに全ての群から収集し、二分して、重量を量り、急速凍結するように処理し、2つの別々のチューブに保存した。
【0152】
試験終了時の腫瘍及び血清サンプルの収集。NF-κBシグナル伝達は、インターロイキン(interleukin、IL)-6及びIL-10を含む複数のサイトカインの分泌を調節する。OCI-LY3動物の血清サンプル中のサイトカイン(IL-10、TNF-α、IL12p70、及びIL-6)の分泌を、メソスケールアッセイ(MSD)を使用することによって測定した。インビボ有効性試験については、式IのMALT1阻害剤の最終投与の6時間後に、全ての腫瘍担持マウスから血清サンプルを単離した。インビボ薬力学的(Pharmacodynamic、PD)実験については、式IのMALT1阻害剤による処置(BID投与)の8時間後に、全ての腫瘍担持マウス(腫瘍体積約700mm3)から血清サンプルを単離した。血清サンプルをMSDプレート(V-Plex Proinflammation Panel 1[ヒト]キット)に移し、室温で2時間インキュベートした後、サイトカイン抗体溶液とともに2時間インキュベートした。プレートをSECTORイメージャで読み取った。
【0153】
統計分析。予め指定された日における異なる群の腫瘍体積を比較するために、バートレット検定を最初に使用して、全ての群にわたる分散の均一性の仮定をチェックした。バートレット検定のp値が≧0.05であった場合、一元配置分散分析(one-way ANOVA)を実行して、全ての群にわたる平均の全体的な同等性を検定した。一元配置分散分析のp値が<0.05であった場合、全てのペアワイズ比較についてテューキーのHSD(臨界差)検定を実行し、各処置群をビヒクル群と比較するためにダネットの検定を実行することによって、事後検定を更に行った。バートレット検定のp値が<0.05であった場合、クラスカル・ウォリス検定を実行して、全ての群の間の中央値の全体的な同等性を検定した。クラスカル・ウォリス検定のp値が<0.05であった場合、全てのペアワイズ比較について、又は各処置群をビヒクル群と比較するために、両方とも単一ステップp値調整を用いて、Conoverのノンパラメトリック検定を実行することによって、事後検定を更に行った。
【0154】
加えて、ペアワイズ比較を多重比較補正なしで行い、公称/未補正p値をウェルチのt検定又はマン・ホイットニーU検定から直接報告した。具体的には、バートレット検定を最初に使用して、一対の群についての分散の均一性の仮定をチェックした。バートレット検定のp値が≧0.05である場合、ウェルチのt検定を実行し、そうでない場合、マン・ホイットニーU検定を行って、公称p値を得た。
【0155】
全ての統計分析は、R-a言語及び統計計算及びグラフィックスの環境(バージョン3.3.1)で行われた。特に明記しない限り、全ての検定は両側検定であり、<0.05のp値を統計的に有意とみなした。
【0156】
実施例5-OCI-LY3におけるインビボ有効性及び薬力学的マーカーの概要
BCL2阻害剤ベネトクラクス及び式IのMALT1阻害剤を、それぞれ40mg/kgのQD及び30/100mg/kgのBIDの用量レベルでOCI-LY3腫瘍担持マウスに経口投与した場合、それらは、処置後12日目にそれぞれ0.98(P>0.05)及び41.31%(p<0.001)及び69.92%(p<0.001)の腫瘍増殖阻害(TGI)でインビボ有効性を示した(図6A;表Z3)。ベネトクラクスと式IのMALT1阻害剤(30/100mg/kg)との併用療法は、61.13%及び95.74%のTGIで有意なインビボ有効性を示した(P<0.001)(図6A;表4)。腫瘍担持マウスの体重を、処置後0日目から16日目まで比較した(図6B)。
【0157】
【表4】
【0158】
式IのMALT1阻害剤による単剤療法治療及び式IのMALT1阻害剤とベネトクラクスとの併用治療は、OCI-LY3腫瘍担持マウスの血清中のIL-10、TNF-α及びIL12p70分泌を減少させることができた(図6C図6E)。しかしながら、ベネトクラクスによる単剤療法は、サイトカイン分泌レベルに対する効果を示さなかった(図6C図6F)。
【0159】
実施例5の考察
式IのMALT1阻害剤及びベネトクラクスは、それぞれ選択的MALT1及びBCL2阻害剤である。OCI-LY3モデル(CARD11 mut)において、式IのMALT1阻害剤による単剤療法の治療は、OCI-LY3 DLBCL CDXモデルのインビボ成長を中程度に阻害するが、ベネトクラクスは、このモデルにおいて有効性を示さなかった。しかしながら、予期せぬことに、式IのMALT1阻害剤とベネトクラクスとの併用療法は、インビボで相乗効果を示した。式IのMALT1阻害剤による単剤療法治療又は式IのMALT1阻害剤とベネトクラクスとの併用治療は、OCI-LY3腫瘍担持マウスの血清中のIL-10、TNF-α及びIL12p70分泌を下方制御することができた。
【0160】
総合すると、生成されたインビボデータは、B細胞リンパ腫を有する患者における式IのMALT1阻害剤のベネトクラクスとの組み合わせを支持する。
【0161】
好ましい実施形態を本明細書で詳細に描写及び説明するが、本発明の趣旨から逸脱することなく様々な修正、追加、置換などを行うことができ、したがって、これらは以下の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲内であると考えられることは、当業者には明らかであろう。
【0162】
本発明はまた、以下の番号が付けられた実施形態を提供する。
1.悪性腫瘍の治療を必要とする対象において悪性腫瘍を治療する方法であって、
当該対象に、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【0163】
【化8】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む併用療法を施すことを含み、併用療法が、対象における悪性腫瘍を治療するのに有効な量で対象に施される、方法。
2.悪性腫瘍が、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫からなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
3.悪性腫瘍が、B細胞リンパ腫である、実施形態1に記載の方法。
4.B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫からなる群から選択される、実施形態3に記載の方法。
5.びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、活性化B細胞(ABC)-DLBCL、胚中心B細胞(GCB)-DLBCL又は非GCB-DLBCLである、実施形態4に記載の方法。
6.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、Bcl-2(Bcl-2)阻害剤、Bcl-2-L-1阻害剤、Bcl-L-2阻害剤、Bcl2-L-3(MCL-1)阻害剤、Bcl2-L-5阻害剤、Bcl-L-10阻害剤から選択される、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
7.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、BH3タンパク質模倣物である、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法。
8.抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法。
9.抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、実施形態8に記載の方法。
10.併用療法が、式(I)のMALT1阻害剤と、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)と、を含む、実施形態8に記載の方法。
11.当該式(I)のMALT1阻害剤と当該抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、同時に投与される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
12.当該式(I)のMALT1阻害剤と当該抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、逐次的に投与される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
13.当該式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、配合剤形で投与される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
14.当該式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の剤形で投与される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
15.併用療法が、約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態1~14のいずれか1つに記載の方法。
16.併用療法が、約150mg~約350mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態15に記載の方法。
17.併用治療薬が、約200mg~約300mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態15に記載の方法。
18.併用治療薬が、約20mg~約400mgの抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、実施形態1~17のいずれか1つに記載の方法。
19.腫瘍溶解症候群を回避するために、Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、当該併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、実施形態1~17のいずれか1つに記載の方法。
20.併用療法が、1日1回施される、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
21.併用療法が、1日2回施される、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
22.式(I)のMALT1阻害剤が1日2回投与され、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、実施形態1~19のいずれか1つに記載の方法。
23.式(I)のMALT1阻害剤が、1日2回少なくとも7日間投与され、その後1日1回投与され、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、実施形態22に記載の方法。
24.併用療法の施行が、式(I)のMALT1阻害剤又は抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を単独で投与することと比較して、腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を達成する、実施形態1~23のいずれか1つに記載の方法。
25.対象が、ヒト対象である、実施形態1~24のいずれか1つに記載の方法。
26.併用治療薬であって、
(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質(MALT1)の阻害剤
【0164】
【化9】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、
(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤と、を含む、併用治療薬。
27.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、実施形態26に記載の併用治療薬。
28.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、実施形態27に記載の併用治療薬。
29.併用治療薬が、式(I)のMALT1阻害剤と、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)と、を含む、実施形態28に記載の併用治療薬。
30.式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、単一の医薬組成物中に一緒に製剤化される、実施形態26~29のいずれか1つに記載の併用治療薬。
31.式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の医薬組成物として製剤化される、実施形態26~29のいずれか1つに記載の併用治療薬。
32.併用治療薬の投与単位が、約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態26~29のいずれか1つに記載の方法。
33.併用治療薬の投与単位が、約150mg~約350mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態32に記載の併用治療薬。
34.併用治療薬の投与単位が、約200mg~約300mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態32に記載の併用治療薬。
35.併用治療薬の投与単位が、約20mg~約400mgの抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、実施形態26~29のいずれか1つに記載の併用治療薬。
36.悪性腫瘍を有する対象における制御性T細胞のレベルを低下させる方法であって、当該方法が、
悪性腫瘍を有する当該対象に、(i)式(I)の構造を有する粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座タンパク質1(MALT1)の阻害剤
【0165】
【化10】
又はその医薬的に許容される塩、水和物、多形、若しくは溶媒和物と、(ii)抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の阻害剤とを含む、併用療法を施すことを含み、併用療法が、施す前の対象における制御性T細胞のレベルと比較して、対象における制御性T細胞レベルを低下させるのに有効な量で対象に施される、方法。
37.悪性腫瘍が、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫からなる群から選択される、実施形態36に記載の方法。
38.悪性腫瘍が、B細胞リンパ腫である、実施形態36に記載の方法。
39.B細胞リンパ腫が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、形質転換濾胞性リンパ腫(tFL)、辺縁帯リンパ腫(MZL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、ヘアリーセル白血病、原発性中枢神経系リンパ腫、及び原発性眼内リンパ腫からなる群から選択される、実施形態38に記載の方法。
40.びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が、活性化B細胞(ABC)-DLBCL、胚中心B細胞(GCB)-DLBCL又は非GCB-DLBCLである、実施形態39に記載の方法。
41.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、アポトーシス調節因子Bcl-2(Bcl-2)阻害剤、Bcl-2-L-1阻害剤、Bcl-L-2阻害剤、Bcl2-L-3(MCL-1)阻害剤、Bcl2-L-5阻害剤、Bcl-L-10阻害剤から選択される、実施形態36~40のいずれか1つに記載の方法。
42.抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が、BH3タンパク質模倣物である、実施形態36~41のいずれか1つに記載の方法。
43.抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-モルホリン-4-イル-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]スルホニルベンズアミド(ナビトクラクス;ABT-263)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)、N-(4-ヒドロキシフェニル)-3-[6-[(3S)-3-(モルホリン-4-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボニル]-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル]-N-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロインドリジン-1-カルボキサミド;塩酸塩(S55746、BLC201)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(5-フルオロフラン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S63845)、(3’R,4S,6’R,7’S,8’E,11’S,12’R)-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG-176)、17-クロロ-5,13,14,22-テトラメチル-28-オキサ-2,9-ジチア-5,6,12,13,22-ペンタアザヘプタシクロ[27.7.1.14,7.011,15.016,21.020,24.030,35]オクタトリアコンタ-1(36),4(38),6,11,14,16,18,20,23,29(37),30,32,34-トリデカエン-23-カルボン酸(AZD-5991)、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[4-[[(2R)-4-(ジメチルアミノ)-1-フェニルスルファニルブタン-2-イル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニルベンズアミド(ABT-737)、2-[(5E)-5-[(4-ブロモフェニル)メチリデン]-4-オキソ-2-スルファニリデン-1,3-チアゾリジン-3-イル]-3-メチルブタン酸(BH3I-1)、7-(8-ホルミル-1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)-2,3,8-トリヒドロキシ-6-メチル-4-プロパン-2-イルナフタレン-1-カルバルデヒド(AT101;ゴシポール)、3-メチル-5-プロパン-2-イル-2-(1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-プロパン-2-イルナフタレン-2-イル)ナフタレン-1,6,7-トリオール(アポゴシポール)、3-[1-(1-アダマンチルメチル)-5-メチルピラゾール-4-イル]-6-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]ピリジン-2-カルボン酸(A-1331852)、2-[8-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-イル]-5-[3-[4-[3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イニル]-2-フルオロフェノキシ]プロピル]-1,3-チアゾール-4-カルボン酸(A-1155463)、N-[4-(2-tert-ブチルフェニル)スルホニルフェニル]-2,3,4-トリヒドロキシ-5-[(2-プロパン-2-イルフェニル)メチル]ベンズアミド(TW-37)、7-[5-[[4-[4-(ジメチルスルファモイル)ピペラジン-1-イル]フェノキシ]メチル]-1,3-ジメチルピラゾール-4-イル]-1-(2-モルホリン-4-イルエチル)-3-(3-ナフタレン-1-イルオキシプロピル)インドール-2-カルボン酸(A-1210477)、2,3,5-トリヒドロキシ-7-メチル-N-[(2R)-2-フェニルプロピル]-6-[1,6,7-トリヒドロキシ-3-メチル-5-[[(2R)-2-フェニルプロピル]カルバモイル]ナフタレン-2-イル]ナフタレン-1-カルボキサミド(サブトクラクス;BI-97CI)、(2R)-2-[5-[3-クロロ-2-メチル-4-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]フェニル]-6-(4-フルオロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]オキシ-3-[2-[[2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]ピリミジン-4-イル]メトキシ]フェニル]プロパン酸(S64315;MIK665)、(3’R,4S,6’R,7’R,8’E,11’S,12’R)-7’-[[(9aR)-1,3,4,6,7,8,9,9a-オクタヒドロピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル]メチル]-7-クロロ-7’-メトキシ-11’,12’-ジメチル-13’,13’-ジオキソスピロ[2,3-ジヒドロ-1H-ナフタレン-4,22’-20-オキサ-13λ6-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16(25),17,19(24)-テトラエン]-15’-オン(AMG397;ムリザトクラクス)、エチル2-アミノ-6-ブロモ-4-(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチル)-4H-クロメン-3-カルボキシレート(HA14-1)、2-[4-[(4-ブロモフェニル)スルホニルアミノ]-1-ヒドロキシナフタレン-2-イル]スルファニル酢酸(UMI-77)、[4,5-ジクロロ-1-[4,5-ジクロロ-2-(2-ヒドロキシベンゾイル)-1H-ピロール-3-イル]ピロール-2-イル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(マリトクラクス;マリノピロールA)、(2Z)-2-[(5Z)-5-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-4-メトキシピロール-2-イリデン]インドール(オバトクラクス;GX15-070)、(4aR)-3-[(4’-クロロ[1,1’-ビフェニル]-2-イル)メチル]-N-[[4-[[(1R)-3-(ジメチルアミノ)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル]スルホニル]-2,3,4,4a,5,6-ヘキサヒドロ-1H-ピラジノ[1,2-a]キノリン-8-カルボキサミド(S44563)、[(2R,3S,6S,7R,8R)-3-[(3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-8-ヘキシル-2,6-ジメチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル]3-メチルブタノエート(アンチマイシンA)、又はそれらの誘導体から選択される、実施形態36~41のいずれか1つに記載の方法。
44.抗アポトーシスBcl-2ファミリー阻害剤が、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)である、実施形態43に記載の方法。
45.併用療法が、式(I)のMALT1阻害剤と、4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン-1-イル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-[3-ニトロ-4-(オキサン-4-イルメチルアミノ)フェニル]スルホニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルオキシ)ベンズアミド(ベネトクラクス;ABT-199)と、を含む、実施形態43に記載の方法。
46.当該式(I)のMALT1阻害剤と当該抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、同時に投与される、実施形態36~45のいずれか1つに記載の方法。
47.当該式(I)のMALT1阻害剤と当該抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、逐次的に投与される、実施形態36~45のいずれか1つに記載の方法。
48.当該式(I)のMALT1阻害剤と当該抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、配合剤形で投与される、実施形態36~45のいずれか1つに記載の方法。
49.当該式(I)のMALT1阻害剤と抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤とが、別個の剤形で投与される、実施形態36~45のいずれか1つに記載の方法。
50.併用療法が、約100mg~約400mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態36~49のいずれか1つに記載の方法。
51.併用療法が、約150mg~約350mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態50に記載の方法。
52.併用治療薬が、約200mg~約300mgの式(I)のMALT1阻害剤を含む、実施形態50に記載の方法。
53.併用治療薬が、約20mg~約400mgの抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を含む、実施形態36~52のいずれか1つに記載の方法。
54.腫瘍溶解症候群を回避するために、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤の用量が、当該併用療法の反復施行とともに約20mg/日から約400/日に漸増的に増加される、実施形態36~52のいずれか1つに記載の方法。
55.併用療法が、1日1回施される、実施形態36~54のいずれか1つに記載の方法。
56.併用療法が、1日2回施される、実施形態36~54のいずれか1つに記載の方法。
57.式(I)のMALT1阻害剤が1日2回投与され、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、実施形態36~54のいずれか1つに記載の方法。
58.式(I)のMALT1阻害剤が、1日2回少なくとも7日間投与され、その後1日1回投与され、抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤が1日1回投与される、実施形態57に記載の方法。
59.併用療法の施行が、式(I)のMALT1阻害剤又は抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質阻害剤を単独で投与することと比較して、腫瘍増殖阻害に対する相乗効果を達成する、実施形態36~58のいずれか1つに記載の方法。
60.対象が、ヒト対象である、実施形態36~59のいずれか1つに記載の方法。
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【国際調査報告】