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特表2024-530621誘導結合されたプラズマ源を備えたリアクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(54)【発明の名称】誘導結合されたプラズマ源を備えたリアクタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240816BHJP
   C23C 16/507 20060101ALI20240816BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20240816BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20240816BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALN20240816BHJP
【FI】
H01L21/31 C
C23C16/507
C23C16/455
H05H1/46 L
H01L21/302 101C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505348
(86)(22)【出願日】2022-07-25
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022074111
(87)【国際公開番号】W WO2023009983
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】17/389,103
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ポール, コカン チャンドラ
(72)【発明者】
【氏名】グエン, チュオン バン
(72)【発明者】
【氏名】ケドラヤ, ディワカー
(72)【発明者】
【氏名】アグヴァミ, マズィヤール
(72)【発明者】
【氏名】パティル, ヴィジェット
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ, シャシャンク
【テーマコード(参考)】
2G084
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA03
2G084AA04
2G084AA05
2G084BB02
2G084CC13
2G084DD03
2G084DD13
2G084DD22
2G084DD25
2G084DD40
2G084DD55
2G084FF02
2G084FF04
2G084FF15
2G084FF21
2G084FF31
2G084FF34
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4K030AA14
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4K030EA06
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4K030KA30
4K030KA39
4K030KA46
4K030KA47
4K030LA02
4K030LA15
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5F004BB19
5F004BB28
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5F004DA26
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5F045AA08
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5F045AC11
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5F045EM02
5F045EN04
(57)【要約】
例示的な半導体処理システムは、誘導結合されたプラズマ源を含むことができる。本システムは、誘導結合されたプラズマ源と電気的に結合されたRF電源を含むことができる。本システムは、誘導結合されたプラズマ源と流体結合された第1のガス源を含むことができる。本システムは第2のガス源を含むことができる。本システムは、第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔を画定するデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを含むことができる。第1の複数の開孔は、誘導結合されたプラズマ源と流体結合させることができる。第2の複数の開孔は、第2のガス源と流体結合される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導結合されたプラズマ源と、
前記誘導結合されたプラズマ源と電気的に結合されているRF電源と、
前記誘導結合されたプラズマ源と流体結合されている第1のガス源と、
第2のガス源と、
第1の複数の開孔と第2の複数の開孔を画定するデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリであって、
前記第1の複数の開孔は、前記誘導結合されたプラズマ源と流体結合されており、
前記第2の複数の開孔は、前記第2のガス源と流体結合されている、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリと
を含む半導体処理システム。
【請求項2】
前記誘導結合されたプラズマ源が、
開放内部を画定している誘電体チューブ、
前記誘電体チューブの外面の周囲に配置されているファラデーケージ、及び
前記ファラデーケージの外面の周囲に配置されている1つ又は複数のRFコイル
を含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項3】
前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの上で前記誘電体チューブを支持している環状チューブホルダーをさらに含む、請求項2に記載の半導体処理システム。
【請求項4】
前記第2のガス源が、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの側面上に配置されているガス入口に結合されている、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項5】
前記第1のガス源が入力マニホールドを含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項6】
前記第1の複数の開孔が、シャワーヘッドの頂面から前記シャワーヘッドの底面まで延在しており、
前記第2の複数の開孔が、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの内部に形成されているプレナムから前記シャワーヘッドの前記底面を通って延在している、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項7】
前記RF電源と前記誘導結合されたプラズマ源との間に延在している少なくとも1つのRFストラップをさらに含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項8】
前記誘導結合されたプラズマ源の周囲に延在しており、1つ又は複数の通気口を画定しているハウジング、及び
前記1つ又は複数の通気口と流体結合されている1つ又は複数のファン
をさらに含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項9】
半導体処理チャンバの処理領域を少なくとも部分的に画定しているチャンバ本体、及び
前記チャンバ本体の上に位置付けされており、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを支持しているチャンバ蓋
をさらに含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項10】
開放内部を画定している誘電体チューブ、
前記誘電体チューブの外面の周囲に配置されているファラデーケージ、及び
前記ファラデーケージの外面の周囲に配置されている1つ又は複数のRFコイル
を含む誘導結合されたプラズマ源と、
前記誘電体チューブの上に位置付けされている蓋と、
前記蓋上に位置付けされており、前記1つ又は複数のRFコイルと電気的に結合されているRF電源と、
前記誘電体チューブの開放内部に流体結合されている第1のガス源と、
第2のガス源と、
第1の複数の開孔と第2の複数の開孔を画定するデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリであって、
前記第1の複数の開孔は、前記誘電体チューブの開放内部と流体結合されており、
前記第2の複数の開孔は、前記第2のガス源と流体結合されている、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリと
を含む半導体処理システム。
【請求項11】
前記誘導結合されたプラズマ源が、前記誘電体チューブの上に位置付けされているインサートブロックを含み、
前記インサートブロックの一部は、前記誘電体チューブの開放内部に延在しており、
前記インサートブロックは、前記第1のガス源を前記誘電体チューブの前記開放内部に流体結合する複数のガスルーメンを画定している、請求項10に記載の半導体処理システム。
【請求項12】
前記蓋上に配置されている冷却流体源、及び
前記冷却流体源と前記インサートブロックとの間に延在している1つ又は複数の冷却チャネルをさらに含む、請求項11に記載の半導体処理システム。
【請求項13】
半導体処理チャンバの処理領域を少なくとも部分的に画定しているチャンバ本体、及び
前記チャンバ本体の上に位置付けされており、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを支持しているチャンバ蓋
をさらに含む、請求項1に記載の半導体処理システム。
【請求項14】
前記チャンバ蓋が、前記半導体処理チャンバの前記処理領域へのアクセスを提供している開孔を画定している、請求項13に記載の半導体処理システム。
【請求項15】
前記半導体処理チャンバ内の前記デュアルチャネルシャワーヘッドの下に配置されている基板支持体をさらに含む、請求項13に記載の半導体処理システム。
【請求項16】
前記誘電体チューブが石英又は酸化アルミニウムを含む、請求項10に記載の半導体処理システム。
【請求項17】
第1のガスを誘導結合されたプラズマ源の内部に流入させることと、
前記誘導結合されたプラズマ源の1つ又は複数のRFコイルにRF電流を供給して、前記誘導結合されたプラズマ源の内部にプラズマを生成することと、
前記プラズマを半導体処理チャンバの処理領域に流入させることと、
第2のガスを前記処理領域に流入させることと、
前記半導体処理チャンバの前記処理領域内に位置付けされた基板上に材料を堆積させることと
を含む、基板を処理する方法。
【請求項18】
前記プラズマが、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第1の複数の開孔を介して処理領域に流入され、
前記第2のガスが、前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第2の複数の開孔を介して処理領域に流入される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリが、前記プラズマと前記第2のガスが処理領域に流入されるまで、前記プラズマと前記第2のガスが混合するのを防ぐ、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記プラズマの生成中に前記誘導結合されたプラズマ源を積極的に冷却することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0001]本出願は、2021年7月29日に出願された「REACTOR WITH INDUCTIVELY COUPLED PLASMA SOURCE」という名称の米国非仮出願第17/389,103号の利益及び優先権を主張し、その全体を本明細書に参照により援用するものとする。
【背景技術】
【0002】
技術分野
[0002]本技術は、半導体製造のための部品及び装置に関する。より詳細には、本技術は、プラズマ発生デバイス及び他の半導体処理機器に関する。
【0003】
背景
[0003]集積回路は、基板表面に複雑にパターン化された材料層を生成するプロセスによって可能となる。基板上にパターン化された材料を製造するには、材料を形成及び除去するための制御された方法が必要である。チャンバ部品は、膜の堆積又は材料の除去のために処理ガスを基板に供給することが多々ある。多くの場合、高密度膜を生成するには、より高い処理温度及び/又はRF電力を維持する必要があり、これにより処理機器の損傷及び/又はウエハ欠陥が生じる可能性がある。
【0004】
[0004]したがって、高密度膜を製造するために使用できる改良されたシステム及び方法が必要とされている。これら及び他のニーズは、現在の技術によって対処される。
【発明の概要】
【0005】
[0005]例示的な半導体処理システムは、誘導結合されたプラズマ源を含むことができる。本システムは、誘導結合されたプラズマ源と電気的に結合されたRF電源を含むことができる。本システムは、誘導結合されたプラズマ源と流体結合された第1のガス源を含むことができる。本システムは第2のガス源を含むことができる。本システムは、第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔を画定するデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを含むことができる。第1の複数の開孔は、誘導結合されたプラズマ源と流体結合させることができる。第2の複数の開孔は、第2のガス源と流体結合させることができる。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、誘導結合されたプラズマ源は、開放内部を画定する誘電体管を含んでもよい。誘導結合されたプラズマ源は、誘電体管の外面の周囲に配置されたファラデーケージを含むことができる。誘導結合されたプラズマ源は、ファラデーケージの外面の周囲に配置された1つ又は複数のRFコイルを含むことができる。本システムは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの上に誘電体チューブを支持している環状チューブホルダーを含むことができる。第2のガス源は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの側面上に配置されているガス入口に結合され得る。第1のガス源は入力マニホールドを含んでもよい。第1の複数の開孔は、シャワーヘッドの頂面からシャワーヘッドの底面まで延びていてよい。第2の複数の開孔は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの内部に形成されたプレナムからシャワーヘッドの底面を通って延在していてよい。本システムは、RF電源と誘導結合されたプラズマ源との間に延びる少なくとも1つのRFストラップを含むことができる。本システムは、誘導結合されたプラズマ源の周りに延在しているハウジングを含むことができる。ハウジングは、1つ又は複数の通気口を画定することができる。本システムは、1つ又は複数の通気口と流体結合された1つ又は複数のファンを含むことができる。本システムは、半導体処理チャンバの処理領域を少なくとも部分的に画定するチャンバ本体を含むことができる。本システムは、チャンバ本体の上に配置されたチャンバ蓋を含むことができる。チャンバ蓋は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを支持することができる。
【0007】
[0007]本技術のいくつかの実施形態は、半導体処理システムを包含し得る。本システムは、誘導結合されたプラズマ源を含んでもよい。誘導結合されたプラズマ源は、開放内部を画定する誘電体管を含んでもよい。誘導結合されたプラズマ源は、誘電体管の外面の周囲に配置されたファラデーケージを含むことができる。誘導結合されたプラズマ源は、ファラデーケージの外面の周囲に配置された1つ又は複数のRFコイルを含むことができる。本システムは、誘電体チューブの上に配置された蓋を含むことができる。本システムは、蓋上に配置されたRF電源を含んでもよい。Rf電源は、1つ又は複数のRFコイルと電気的に結合され得る。本システムは、誘電体チューブの開放内部に流体結合された第1のガス源を含むことができる。本システムは第2のガス源を含むことができる。本システムは、第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔を画定するデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを含むことができる。第1の複数の開孔は、誘電体チューブの開放内部と流体結合され得る。第2の複数の開孔は、第2のガス源と流体結合させることができる。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、誘導結合されたプラズマ源は、誘電体チューブの上に配置されるインサートブロックを含むことができる。インサートブロックの一部は、誘電体チューブの開放内部に延びることができる。インサートブロックは、第1のガス源を誘電体チューブの開放内部に流体結合する複数のガスルーメン(gas lumens)を画定することができる。本システムは、蓋上に配置された冷却流体源を含むことができる。本システムは、冷却流体源とインサートブロックとの間に延びる1つ又は複数の冷却チャネルを含んでもよい。本システムは、半導体処理チャンバの処理領域を少なくとも部分的に画定するチャンバ本体を含むことができる。本システムは、チャンバ本体の上に配置されたチャンバ蓋を含むことができる。チャンバ蓋は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを支持することができる。チャンバ蓋は、半導体処理チャンバの処理領域へのアクセスを提供する開孔を画定することができる。本システムは、半導体処理チャンバ内のデュアルチャネルシャワーヘッドの下に配置された基板支持体を含むことができる。誘電体チューブは石英又は酸化アルミニウムを含むことができる。
【0009】
[0009]本技術のいくつかの実施形態は、基板を処理する方法を包含する。本方法は、誘導結合されたプラズマ源の内部に第1のガスを流すことを含むことができる。本方法は、誘導結合されたプラズマ源の1つ又は複数のRFコイルにRF電流を供給して、誘導結合されたプラズマ源の内部にプラズマを生成することを含むことができる。本方法は、プラズマを半導体処理チャンバの処理領域に流入させることを含むことができる。本方法は、第2のガスを処理領域に流入させることを含むことができる。本方法は、半導体処理チャンバの処理領域内に配置された基板上に材料を堆積させることを含むことができる。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、プラズマは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第1の複数の開孔を介して処理領域に流入することができる。第2のガスは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第2の複数の開孔を介して処理領域に流入することができる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリは、プラズマと第2のガスが処理領域に流入するまで、プラズマと第2のガスが混合するのを防止することができる。本方法は、プラズマの生成中に誘導結合されたプラズマ源を能動的に冷却することを含むことができる。
【0011】
[0011]このような技術は、従来のシステムや技術に比べて多くの利点を提供する可能性がある。例えば、本技術の実施形態は、高密度のラジカル及びイオンの生成を増加させて、より低い水素含有量を有するより高密度の膜を生成することができる。これら及び他の実施形態は、それらの利点及び特徴の多くとともに、以下の説明及び添付の図面と併せてより詳細に説明される。
【0012】
[0012]開示された技術の性質及び利点のさらなる理解は、明細書及び図面の残りの部分を参照することによって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】[0013]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理システムの平面図を示す。
図2】[0014]本技術のいくつかの実施形態による例示的なプラズマシステムの概略断面図を示す。
図3】[0015]本技術のいくつかの実施形態による例示的なプラズマシステムの概略部分断面図を示す。
図4】[0016]本技術のいくつかの実施形態による例示的なデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの概略部分断面図を示す。
図5】[0017]本技術のいくつかの実施形態による例示的な半導体処理方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0018]図のいくつかは回路図として含まれている。図面は例示を目的としており、特に縮尺が示されていない限り、縮尺は考慮されるべきではないことを理解されたい。さらに、図は概略図として理解を助けるために提供されており、現実的な表現と比較してすべての態様や情報が含まれていない場合があり、説明目的で誇張された内容が含まれている場合がある。
【0015】
[0019]添付の図では、同様の構成要素及び/又は特徴部には同じ参照ラベルが付いている場合がある。さらに、同じ種類の様々な構成要素は、参照ラベルの後に類似の構成要素間を区別する文字を付けることによって区別することができる。明細書で最初の参照ラベルのみが使用されている場合、その説明は、文字に関係なく、同じ最初の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれか1つに適用できる。
【0016】
[0020]半導体集積回路を製造するためのプラズマ堆積及びエッチングプロセスでは、通常、ガスをイオン化させるために処理チャンバ内で十分な電力の電場に曝されるプラズマ生成ガスからプラズマを形成することが含まれる。膜中の水素含有量が低く、低いプロセス温度で緻密な膜を得るには課題がある(不安定性の問題が発生する可能性がある)。例えば、多くのプラズマシステムは、遠隔プラズマシステム(容量結合プラズマシステムよりも高い磁束のプラズマを生成する可能性がある)を利用してプラズマを生成し、それが半導体処理システムの処理領域に輸送される。しかし、プラズマは遠隔プラズマシステムから処理チャンバまで長距離を移動しなければならないため、プラズマ内の多くのラジカルが処理領域に到達する前に失われ、ウエハ上の膜密度が低下する可能性がある。さらに、多くの従来の堆積及び/又はエッチングシステムは高温(例えば、400~500℃を超える)で動作するため、チャンバ部品の損傷及び/又はウエハ上の欠陥が生じる可能性がある。
【0017】
[0021]本技術は、半導体処理チャンバの処理領域に近接して誘導結合されたプラズマ源を組み込むことによって、これらの課題を克服する。誘導結合されたプラズマ源は、容量結合プラズマシステムよりも高いプラズマ束を生成することができ、これはウエハ上の膜密度を高めるのに役立つ可能性がある。例えば、誘導結合されたプラズマ源は、プラズマを処理領域に供給するシャワーヘッドの近くに配置されてもよい。誘導結合されたプラズマ源と処理領域との間の距離が短いことにより、ラジカルの損失が防止され、より高密度のプラズマがウエハに到達することが可能になる。実施形態はまた、処理領域に到達するまでプラズマを反応性ガスから分離することにより、処理領域内のプラズマの拡散を改善し、処理容積構造に関係なくウエハ上の均一性を維持することができるデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリを利用することもできる。さらに、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリは、ラジカル/イオンとウエハ上の反応性前駆体との混合を制御するイオンサプレッサーとして機能する場合がある。結果として、本技術は低温で動作して、膜内水素含有量が低い高密度膜を生成することができる。
【0018】
[0022]残りの開示は、開示された技術を利用する特定の堆積処理を型どおり特定しているが、システム及び方法は、他の堆積チャンバ及び洗浄チャンバ、並びに記載されたチャンバで起こり得るプロセスに等しく適用可能であることは容易に理解されよう。したがって、この技術は、これらの特定の堆積プロセス又はチャンバのみでの使用に限定されるものと考えるべきではない。本開示は、本技術の実施形態によるこのシステムに対する追加の変形及び調整を説明する前に、本技術の実施形態によるペデスタルを含み得る1つの可能なシステム及びチャンバについて説明する。
【0019】
[0023]図1は、実施形態による堆積、エッチング、焼成、及び硬化チャンバの処理システム100の一実施形態の平面図を示す。図では、一対の前部開口統合ポッド102は、ロボットアーム104によって受け取られ、基板処理チャンバ108a~fの1つに配置され、タンデムセクション109a~cに位置決めされる前に低圧保持領域106に配置される様々なサイズの基板を供給する。第2のロボットアーム110を使用して、保持領域106から基板処理チャンバ108a~fへ基板ウエハを搬送し、戻すことができる。各基板処理チャンバ108a~fは、プラズマ強化化学気相堆積、原子層堆積、物理的気相堆積、エッチング、前洗浄、脱ガス、配向、及びアニーリング、アッシングなどを含むその他の基板プロセスに加えて、多数の基板処理操作を実行するよう装備することができる。
【0020】
[0024]基板処理チャンバ108a~fは、基板上の誘電体又は他の膜を堆積、アニーリング、硬化及び/又はエッチングするための1つ又は複数のシステム構成要素を含むことができる。1つの構成では、2対の処理チャンバ、例えば108c~d及び108e~fは、基板上に誘電体材料を堆積させるのに使用することができ、第3の対の処理チャンバ、例えば108a~bは、堆積された誘電体をエッチングするのに使用することができる。別の構成では、チャンバの3つの対すべて、例えば108a~fは、基板上に交互誘電体膜のスタックを堆積させるように構成することができる。記載されたプロセスの任意の1つ又は複数は、異なる実施形態に示される製造システムから分離されたチャンバ内で実行され得る。誘電体膜のための堆積、エッチング、アニーリング、及び硬化チャンバの追加の構成が、システム100によって企図されることを理解されたい。
【0021】
[0025]図2は、本技術のいくつかの実施形態による例示的なプラズマシステム200の概略断面図を示す。プラズマシステム200は、上述のタンデムセクション109のうちの1つ又は複数に取り付けられ得る一対の処理チャンバ108を示し得、これは、本技術の実施形態による基板支持アセンブリを含み得る。プラズマシステム200は、一般に、一対の処理領域220A及び220Bを画定する側壁212、底壁216、及び内部側壁201を有するチャンバ本体202を含むことができる。処理領域220A~220Bの各々は、同様に構成することができ、同一の構成要素を含むことができる。
【0022】
[0026]例えば、処理領域220Bは、その構成要素が処理領域220Aに含まれてもよく、プラズマシステム200の底壁216に形成された通路222を通って処理領域に配置されたペデスタル228を含んでもよい。ペデスタル228は、本体部分などのペデスタルの露出面上で基板229を支持するように適合されたヒータを提供することができる。ペデスタル228は、所望の処理温度で基板温度を加熱及び制御することができる、例えば抵抗加熱素子などの加熱素子232を含むことができる。ペデスタル228はまた、ランプアセンブリなどの遠隔加熱要素又は任意の他の加熱デバイスによって加熱されてもよい。
【0023】
[0027]ペデスタル228の本体は、フランジ233によってステム226に結合することができる。ステム226は、ペデスタル228を電源コンセント又は電源ボックス203と電気的に結合することができる。電源ボックス203は、処理領域220B内のペデスタル228の上昇及び移動を制御する駆動システムを含むことができる。ステム226はまた、ペデスタル228に電力を供給するための電力インターフェースを含んでもよい。電源ボックス203は、熱電対インターフェースなどの電力及び温度インジケータ用のインターフェースを含むこともできる。ステム226は、電源ボックス203と取り外し可能に結合するように適合されたベースアセンブリ238を含み得る。電源ボックス203の上に円周リング235が示されている。いくつかの実施形態では、円周リング235は、ベースアセンブリ238と電源ボックス203の上面との間の機械的インターフェースを提供するように構成された機械的ストップ又はランドとして適合されたショルダーであってもよい。
【0024】
[0028]ロッド230は、処理領域220Bの底壁216に形成された通路224を通って含まれてもよく、ペデスタル228の本体を通って配置された基板リフトピン261を位置決めするのに利用することもできる。基板リフトピン261は、基板229をペデスタルから選択的に離して、基板移送ポート260を通して基板229を処理領域220Bに出し入れするために利用されるロボットとの基板229の交換を容易にすることができる。
【0025】
[0029]チャンバ蓋204は、チャンバ本体202の頂部と結合され得る。蓋204は、それに連結された1つ又は複数の前駆体分配システム208を収容することができる。前駆体分配システム208は、デュアルチャネルシャワーヘッド218を介して処理領域220B内に反応物及び洗浄前駆体を供給することができる前駆体入口通路240を含むことができる。デュアルチャネルシャワーヘッド218は、フェースプレート246の中間に配置されたブロッカプレート244を有する環状ベースプレート248を含むことができる。無線周波数(「RF」)源265は、デュアルチャネルシャワーヘッド218と結合することができ、これは、デュアルチャネルシャワーヘッド218のフェースプレート246とペデスタル228との間のプラズマ領域の生成を促進するために、デュアルチャネルシャワーヘッド218に電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、RF源は、ペデスタル228などのチャンバ本体202の他の部分と結合して、プラズマ生成を容易にすることができる。蓋204にRF電力が伝導するのを防止するために、蓋204とデュアルチャネルシャワーヘッド218との間に誘電アイソレータ258を配置することができる。シャドウリング206は、ペデスタル228と係合するペデスタル228の周囲に配置することができる。
【0026】
[0030]操作中に環状ベースプレート248を冷却するために、任意選択の冷却チャネル247をガス分配システム208の環状ベースプレート248に形成することができる。ベースプレート248を所定の温度に維持できるように、水、エチレングリコール、ガスなどの熱伝達流体を冷却チャネル247を通して循環させることができる。処理領域220B内の処理環境への側壁201、212の露出を防止するために、チャンバ本体202の側壁201、212に近接して処理領域220B内にライナーアセンブリ227を配置することができる。ライナーアセンブリ227は、処理領域220Bからガス及び副産物を排出し、処理領域220B内の圧力を制御するように構成されたポンピングシステム264に結合され得る円周ポンピングキャビティ225を含み得る。ライナーアセンブリ227上に複数の排気ポート231を形成することができる。排気ポート231は、システム200内での処理を促進する方法で、処理領域220Bから円周ポンピングキャビティ225へのガスの流れを可能にするように構成され得る。
【0027】
[0031]図3は、本技術のいくつかの実施形態による例示的な半導体処理システム300の概略部分断面図を示す。図3は、図2に関して上で説明した1つ又は複数の構成要素を含むことができ、そのシステムに関するさらなる詳細を示すことができる。システム300は、誘電体材料のスタックの堆積及び/又はエッチング操作を含む半導体処理操作を実行するために使用され得る。システム300は、半導体処理システムのガス分配システムの部分図を示しており、システム300のいくつかの実施形態に組み込まれることが理解される、前述した追加の蓋スタック部品など、すべての構成要素を含んでいるわけではない。
【0028】
[0032]前述したように、図3は処理システム300の一部を示している。システム300は、チャンバ蓋305を含むことができ、チャンバ蓋305は、チャンバ本体(上述のチャンバ本体202と同様)の上に(直接的又は間接的に)支持され得、これは、半導体処理チャンバの処理領域を少なくとも部分的に画定することができる。チャンバ蓋305は、それを貫通する1つ又は複数の開孔307を画定することができ、各開孔は、それぞれの半導体処理チャンバの処理領域へのアクセスを提供することができる。例えば、チャンバ本体は、開孔307と同軸であり、処理領域の下側境界を画定することができるペデスタル及び/又は他の基板支持体を含むことができる。チャンバ蓋305は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310を支持することができる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310は、互いに流体的に隔絶された少なくとも2つの流体経路を画定することができる。例えば、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の頂面からデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の底面まで延びる第1の複数の開孔を画定することができる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の内部にプレナム及び/又は多数のチャネル(図示せず)を画定することができ、プレナム及び/又はチャネルは第1の複数の開孔から流体的に隔絶されている。第2の複数の開孔は、プレナム及び/又はチャネルからデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の底面を通って延びる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310は、1つ又は複数のガス入口312を含むことができ、これは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の側面に形成することができ、プレナム及び/又はチャネルと流体結合することができる。各ガス入口312は、ガス源315をプレナム及び/又はチャネル及び第2の複数の開孔に結合するために使用され得る。
【0029】
[0033]システム300は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の上に据え置くことができるアダプタプレート320を含み得る。アダプタプレート320は、概ね環状の形状であってもよく、開放内部を画定することができる。アダプタプレート320は、アルミニウムなどの導電性材料から形成することができ、プラズマの生成中にヒートシンクとして機能することができる。アダプタプレート320はまた、チューブホルダー325に対する支持を提供し、及び/又はチューブホルダー325の取り付け位置として機能し得る。例えば、チューブホルダー325は、アダプタプレート320の頂面又は底面に取り付けることができる。図示のように、チューブホルダー325は、アダプタプレート320の内部に配置された環状本体部分327を含む。チューブホルダー325は、本体部分327のベースから横方向外側に延在し、アダプタプレート320の底面の下に配置される底部フランジ324を含むことができる。底部フランジ324は、アダプタプレート320の底面に締結又は結合されてもよい。アダプタプレート320及び/又はチューブホルダー325は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の上に誘導結合されたプラズマ源330を支持することができる。
【0030】
[0034]誘導結合されたプラズマ源330は、開放内部を画定する誘電体チューブ335を含むことができる。誘電体チューブ335の内部は、プラズマが生成され、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310を通過する前に膨張することができるプラズマ容積の少なくとも一部を画定することができる。例えば、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の第1の複数の開孔は、誘導結合されたプラズマ源330内で半導体処理チャンバの処理領域に生成されたプラズマを供給するために、誘電体チューブ335の開放内部と流体結合され得る。誘電体チューブ330は、限定するものではないが、石英及び/又は酸化アルミニウムなどの誘電体材料で形成することができる。誘導結合されたプラズマ源330は、誘電体チューブ335の外面の周囲に配置されたファラデーケージ340を含むことができる。ファラデーケージ340は、誘電体チューブ335を高い熱負荷から保護することができ、これは、誘導結合されたプラズマ源330内の真空シールを維持するOリング又は他のシールの保護を助けるために重要であり得る。さらに、ファラデーケージ340は、磁界分布における外部ノイズ及び/又は他の干渉を低減することができ、これは、誘導結合されたプラズマ源330内で生成されるプラズマを安定化するのに役立つ可能性がある。1つ又は複数のRFコイル345が、ファラデーケージ340の外面の周囲に設けられてもよい。1つ又は複数のRFコイル345が、ファラデーケージ340の外面の周囲に設けられてもよい。RFコイル345は、RF電流を受け取り、誘電体チューブ335内に交流磁場を生成することができる。前駆体ガスがこの交流磁場に導入されると、交流磁場は前駆体ガス内の電子を加速してプラズマを生成することができる。
【0031】
[0035]誘導結合されたプラズマ源330は、インサートブロック350を含んでもよい。挿入ブロック350は、誘電体チューブ335及び/又はファラデーケージ340の上に据え置かれる外側部分351を含み得る。インサートブロック350の内側部分353は、誘電体チューブ335の内部へと下方に延びることができる。インサートブロック350は、誘導結合されたプラズマ源330への前駆体ガスの供給導管として機能することができるいくつかのガスルーメン352を画定することができる。いくつかの実施形態では、ガスルーメン352は、誘電体チューブ335の外側領域内の内壁に沿ってガスを下向きに分配することができる。ガスルーメン352は、環状の形状であり、ガス源から外側ガスルーメン352aにガスを供給する1つ又は複数の入口(図示せず)と結合することができる。いくつかの実施形態では、ガスルーメン352は、追加のガス管腔(図示せず、ディフューザを含んでも含まなくてもよい)を含むこともでき、これは、前駆体ガスを誘電体チューブ335の中央領域に分配するために、内側部分353のベースを通って延びることができる。多数の冷却チャネル360がインサートブロック350内に配置されて、水などの冷却流体をインサートブロック350に供給することができる。例えば、冷却チャネル360は、インサートブロック350の内部を通って延在し、インサートブロック350のベース内に再帰経路を形成することができる。冷却流体は、プラズマ形成中に誘電体チューブ335の内部を冷却するのを助けるためにインサートブロック350を通って循環することができる。
【0032】
[0036]誘導結合されたプラズマ源330は、誘導結合されたプラズマ源330の周囲に延在し、誘導結合されたプラズマ源330を囲むことができるハウジング365を含むことができる。ハウジング365は、1つ又は複数の構成要素を含んでもよく、誘導結合されたプラズマ源330の外周を画定してもよく、誘導結合されたプラズマ源330の上に配置されるシステム300の追加の構成要素を支持してもよい。例えば、ハウジング365は、ハウジング本体367と、ハウジング365の外面を提供する1つ又は複数のパネル369とを含んでもよい。パネル369及び/又はハウジング本体367は、誘導結合されたプラズマ源330内に空気を引き込み、プラズマの生成中に誘導結合されたプラズマ源330の冷却を助けるために使用され得る1つ又は複数の通気口370を画定し得る。例えば、ハウジング本体367は、RFコイル345及び/又はコイル支持体347から横方向に間隔を置いて配置することができ、構成要素間の空間は、RFコイル345、ファラデーケージ340、及び/又は誘電体チューブ335の外側に沿って延びる空気チャネルを形成する。
【0033】
[0037]システム300は、ハウジング365の上に据え置かれた蓋375を含んでもよく、誘導結合されたプラズマ源330の内部を密閉することができる。蓋375は、誘導結合されたプラズマ源330の上に配置される1つ又は複数の構成要素を支持することもできる。例えば、多数のファン380を蓋375の上に直接的又は間接的に据え置くことができる。任意の数のファン380を含めることができる。いくつかの実施形態では、システム300は、少なくとも1つのファン、少なくとも又は約2つのファン、少なくとも又は約3つのファン、少なくとも又は約4つのファン、又はそれ以上のファンを含み得る。ファン380は、空気チャネル及び通気口370と流体結合され得る。これにより、ファン380は、通気孔370を介してハウジング365内に空気を空気チャネルを通って上方にファン380に向かって引き込み、プラズマの形成中にRFコイル345、ファラデーケージ340、及び/又は誘電体チューブ335を冷却することが可能になり得る。
【0034】
[0038]冷却流体源385は、蓋375上に配置され得る。冷却流体源385は、冷却チャネル360と結合され得る。冷却流体源385は、ポンプ又は他の循環デバイスを含んでもよく、プラズマが生成されている間、インサートブロック350及び誘電体チューブ335の内部を冷却するために、冷却チャネル360内で水などの冷却流体を循環させてもよい。多くの場合、冷却流体は約50℃~75℃の温度に維持される。
【0035】
[0039]RFマッチなどのRF電源390は、蓋375の上に配置され得る。RF電源は、RFコイル345と電気的に結合されてもよく、RF電流をRFコイル345に供給してもよい。例えば、RFロッド391は、RF電源390から下方に延びることができ、1つ又は複数のRFストラップ392と結合することができる。RFストラップ392は、誘導結合されたプラズマ源330の内側に沿って下方に延びることができ、RFコイル345と電気的に結合することができる。RFコイルは、RFコイル345に近接してハウジング365内に配置され得るコンデンサ394を使用して接地され得る。RFロッド391及びRFストラップ392は、誘電体リューブ335の内部に交流磁場を生成するために、RF電源390からRFコイル345にRF電流を流すRF電流経路を形成することができる。
【0036】
[0040]システム300は、挿入ブロック350及び誘電体チューブ335の内部と流体結合され得る入力マニホールド395を含み得る。例えば、ハウジング365及び/又はインサートブロック350の側面は、入力マニホールド395の出口と結合され得る1つ又は複数の流体ポート(図示せず)を画定し得る。次に、入力マニホールド395は、前駆体ガスをガス管腔352に供給して、プラズマを生成するために誘電体リューブ335の内部に供給することができる。いくつかの実施形態では、入力マニホールド395は蓋375の上に支持され得る。他の実施形態では、入力マニホールド395は、チャンバ蓋305の上に据え置いてもよく、誘導結合されたプラズマ源330と並んで配置されてもよい。
【0037】
[0041]操作では、プラズマ生成ガス及び/又はプラズマ励起種などの前駆体ガスは、入力マニホールド395から挿入ブロック350の流体ポート及び/又はガスチャネル352を介して誘電体チューブ335の内部に流入することができる。RF電源390は、RFロッド391及びRFストラップ392を介してRFコイル345にRF電流を供給することができる。RFコイル345を通って流れるRF電流は、誘電体チューブ335の内部に振動磁場を生成することができ、これにより、前駆体ガスの電子が加速されて、誘電体管335の内部にプラズマを生成することができる。プラズマは、誘電体チューブ335の内部容積内で膨張することができ、これは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の周辺領域へのプラズマの拡散を改善するのに役立ち得る。プラズマは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の第1の複数の開孔部を通って下方に流れることができ、そこで、プラズマは、半導体処理チャンバの処理領域に導入され得る。ガス/前駆体混合物などの第2のガスは、ガス入口312及びデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の第2の複数の開孔を介して、ガス源315から処理領域に流入することができる。次いで、プラズマと第2のガスは、基板に近い処理領域内で混合し、実行されるプロセスに応じて、反応して基板の露出表面上に材料を堆積させたり、基板から材料をエッチングしたり、又はその両方を行うことができる。プラズマの生成中、誘導結合されたプラズマ源330は能動的に冷却することができ、これは、プラズマの形成中に生成される大量の熱によるクリープ及び/又は他の熱損傷を防ぐのに役立ち得る。例えば、冷却流体源385からの冷却流体は、冷却チャネル360を通って循環して、インサートブロック350及び誘電体チューブ335の内部を冷却することができ、周囲の空気は、ファン380によって通気口370を通して引き込まれ、誘電体チューブ335の外面を冷却することができ、及び/又は熱は、ヒートシンクとして機能するアダプタプレート320(及び/又は他の構成要素)によって誘電体チューブ335から散逸され得る。他の冷却機構が様々な実施形態で利用されてもよい。
【0038】
[0042]デュアルチャネルシャワーヘッド310及び処理領域に近接した誘導結合されたプラズマ源330を使用することにより、高密度プラズマ(及びH、N、O、Fなどのラジカル)は、より低い膜内水素含有量で生成され得る。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310の近くの誘導結合されたプラズマ源330を使用して生成される高いラジカル密度により、堆積及び/又はエッチングプロセスをより低い温度(例えば、約500℃以下、約450℃以下、約400℃以下、約350℃以下、又はそれを下回る温度)で、ラジカルが処理領域に到達する前に崩壊すること実行することが可能になり得る。操作温度が低いと、基板上の材料が溶けたり、分解したり、その他の損傷を受けるのを防ぐことができる。誘導結合されたプラズマ源330と併せてデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310を使用することにより、プラズマからのラジカル/イオンと第2のガスの反応性前駆体とのウエハ上での混合を正確に制御することができる。例えば、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310は、イオンブロッカーとして機能し、チャンバに入るイオンを捕捉及び/又は調節することができる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310はまた、処理領域内でラジカルと反応性ガスとを混合するのに役立ち得る。
【0039】
[0043]図4は、本技術のいくつかの実施形態による例示的なデュアルチャネルシャワーヘッド400の概略部分断面図を示す。図4は、図2及び図3に関して上で説明した1つ又は複数の構成要素を含むことができ、それらのシステムに関するさらなる詳細を示すことができる。シャワーヘッド400は、誘電体材料のスタックの堆積及び/又はエッチング操作を含む半導体処理操作を実行するために使用され得る。シャワーヘッド400は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリ310として使用することができ、そのシャワーヘッドアセンブリに関連する特徴のいずれかを含むことができる。
【0040】
[0044]シャワーヘッド400は、上で説明したように誘導結合されたプラズマ源に面することができる頂面405と、底面410とを特徴とすることができ、半導体処理チャンバの処理領域に面していてもよい。シャワーヘッド400は、第1の複数の開孔415及び第2の複数の開孔420を画定し得る。第1の複数の開孔415は、誘導結合されたプラズマ源によって生成されたプラズマがシャワーヘッド400を通って半導体処理チャンバの処理領域に入るのを可能にすることができる一方、第2の複数の開孔420は、ケイ素前駆体、エッチャントなどの前駆体ガスが処理領域に通過できるようにする。いくつかの実施形態では、第1の複数の開孔415は、シャワーヘッド400の頂面405からシャワーヘッド400の底面410を通って延びる貫通穴であってもよい。一実施形態では、約60と約2000個の間の第1の複数の開孔415があってよい。第1の複数の開孔415は、様々な形状を有してもよいが、略円形であってもよく、同様に円筒形、円錐形、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。第2の複数の開孔420は、シャワーヘッド400の底面410から部分的にシャワーヘッド400を通って延在してもよい。例えば、第2の複数の開孔420は、外部ガス源(図示せず)からガス入口425を介して、(例えば、堆積化合物、エッチャントなどの)前駆体ガスを第2の複数のアパーチャに供給するプレナム及び/又は複数のチャネル(図示せず)に結合又は接続され得る。第2の複数の開孔420の数は、異なる実施形態では、約100と約5000個の間、又は約500と約2000個の間であってもよい。第2の複数の開孔420は、概ね円形であってもよく、同様に円筒形、円錐形、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。第1及び第2の複数の開孔は両方とも、プラズマと前駆体ガスの均一な混合を促進するために、シャワーヘッド400の底面410上に均一に分布することができる。
【0041】
[0045]図5は、本技術のいくつかの実施形態による半導体処理の例示的な方法500の操作を示す。方法500は、誘導結合プラズマシステム330など、本技術の実施形態による誘導結合プラズマシステムを含み得る、上述の処理システム200及び300を含む様々な処理チャンバ内で実行され得る。方法500は、本技術による方法のいくつかの実施形態に具体的に関連付けられてもされなくてもよい、いくつかの任意の操作を含み得る。
【0042】
[0046]方法500は、ハードマスク膜を形成するための操作、又は他の堆積及び/又はエッチング操作を含み得る処理方法を含み得る。本方法は、方法500の開始前に任意選択の操作を含んでもよく、又は追加の操作を含んでもよい。例えば、方法500は、図示されたものとは異なる順序で実行される操作を含むことができる。いくつかの実施形態では、方法500は、操作505において、誘導結合されたプラズマ源の内部に第1のガスを流すステップを含んでもよい。例えば、第1のガスは、CF、NH、NF、Ar、He、HO、H、Oなどのプラズマ生成ガスを含むことができるが、これらに限定されない。操作510において、誘導結合されたプラズマ源の1つ又は複数のRFコイルにRF電流を供給して、誘導結合されたプラズマ源の内部にプラズマを生成することができる。例えば、RF電流は、RFコイルに、誘導結合されたプラズマ源の誘電体チューブ内に振動磁場を生成させることができる。この振動磁場は、第1のガス内の電子を加速し、第1のガスのプラズマを生成することができる。方法500は、プラズマの生成中に誘導結合されたプラズマ源を能動的に冷却することを含むことができる。例えば、冷却流体及び/又は空気を誘導結合されたプラズマ源の周りで循環させてもよく、及び/又は1つ又は複数のヒートシンクを使用して、熱を散逸させ、及び/又はプラズマ形成中に誘導結合されたプラズマ源を冷却してもよい。操作515において、プラズマは半導体処理チャンバの処理領域に流入され得る。例えば、プラズマは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第1の複数の開孔を介して処理領域に流入することができる。第1の複数の開孔は、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの頂面からデュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの底面まで延びることができ、誘導結合されたプラズマ源の内部をチャンバの処理領域と流体結合することができる。
【0043】
[0047]方法500は、操作520において、処理領域に第2のガスを流入させることを含むことができる。第2のガスは、ガス/前駆体混合物を含むことができ、実行される操作に依存することがある。例えば、第2のガスは、堆積プロセス用の堆積化合物(例えば、Si含有化合物)及びエッチングプロセス用のエッチャントを含むことができる。第2のガスは、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第2の複数の開孔を介して処理領域に流入することができる。デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリの第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔は、互いに流体的に隔絶され得、その結果、デュアルチャネルシャワーヘッドアセンブリは、プラズマと第2のガスが処理領域に流入するまで、プラズマと第2のガスが混合するのを防ぐことができる。操作525において、半導体処理チャンバの処理領域内に配置された基板上に材料が堆積され得る。材料の堆積に加えて、又はそれに代えて、追加のプロセスを実行することもできる。ほんの一例として、誘電材料の品質を向上させるために、1つ又は複数の緻密化操作を実行することができる。開示された実施形態では、所定量の誘電体材料が形成されると、ケイ素含有前駆体の導入及び流れを停止することができる。しかしながら、プラズマ流出物は生成され続け、形成された誘電体層の基板処理領域に誘導されて、形成された誘電体材料を高密度化することができる。いくつかの実施形態では、高密度誘電体層は、操作525で堆積された材料であってもよい。他の実施形態では、方法500は操作525を省略してもよく、別のチャンバ及び/又はプロセスで製造された基板の誘電体層を緻密化するためにのみ使用されてもよい。
【0044】
[0048]前述の説明では、説明の目的で、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために多くの詳細が示されている。しかしながら、当業者には、これらの詳細のうちの一部がなくても、あるいは、追加の詳細があれば、特定の実施形態を実施できることが明らかであろう。
【0045】
[0049]いくつかの実施形態を開示したが、当業者は、実施形態の趣旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構造、及び等価物を使用できることが認識されるであろう。さらに、本技術を不必要にあいまいにすることを避けるために、いくつかの周知のプロセス及び要素については説明しなかった。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0046】
[0050]値の範囲が提示される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、その範囲の上限と下限の間の各介在値はまた、下限の単位の最小単位まで具体的に開示されることが理解される。記載された値又は記載された範囲内の記載されていない介在値と、記載された範囲内の他の記載された値又は介在する値との間の任意の狭い範囲が包含される。それらの小さな範囲の上限と下限は、独立して範囲に含めたり除外したりすることができ、より小さい範囲に制限のいずれかが含まれない、どちらも含まれない、又は両方の制限が含まれる各範囲も、記載された範囲内で特に除外される制限の影響を受けて、技術内に包含される。記載された範囲に制限の一方又は両方が含まれる場合、含まれる制限のいずれか又は両方を除く範囲も含まれる。
【0047】
[0051]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈上別途明示しない限り複数の指示物を含む。したがって、例えば、「ヒータ(heater)」への言及は、複数のそのようなヒータを含み、「突起(protrusion)」への言及は、当業者に知られている1つ又は複数の突起及びその等価物への言及などを含む。
【0048】
[0052]また、「含む(comprise(s))」、「含んでいる(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という用語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、記載された特徴、整数、構成要素、又はステップの存在を特定することを意図しているが、一又は複数のその他の特徴、整数、構成要素、工程、動作、又はグループの存在又は追加を除外するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】