(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】紫外線とオゾンによる洗浄システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240822BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20240822BHJP
G03F 1/82 20120101ALI20240822BHJP
【FI】
H01L21/304 647Z
H01L21/30 572B
H01L21/30 572A
G03F1/82
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507021
(86)(22)【出願日】2022-07-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 US2022073722
(87)【国際公開番号】W WO2023019050
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウー, バンチウ
(72)【発明者】
【氏名】マハムレー, カリード
(72)【発明者】
【氏名】小川 洋輝
(72)【発明者】
【氏名】ダガン, エリヤフ シュロモ
【テーマコード(参考)】
2H195
5F146
5F157
【Fターム(参考)】
2H195BB19
2H195BB22
2H195BB28
2H195BB30
5F146MA02
5F146MA04
5F146MA10
5F146MA13
5F146MA17
5F157AA42
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5F157CF38
5F157CF40
5F157CF66
5F157DB02
(57)【要約】
基板を洗浄するための洗浄装置は、照射領域において紫外線を放射するためのランプと、ランプを収納するハウジングと、ハウジングの下方に間隔を置いて配置された水デフレクタであって、オゾン水の供給を受けるための水入口と、ランプによって照射されたオゾン水を水デフレクタの下方の基板処理領域内に排出するための水出口とを有し、水入口と水出口との間に水流路を画定し、水流路は照射領域に延在する、水デフレクタと、ランプに沿ってランプの上方に延在する上部リフレクタと、水デフレクタに沿って水デフレクタの下方に延在する下部リフレクタであって、上部リフレクタ及び下部リフレクタは、照射領域を少なくとも部分的に画定し、紫外線を水流路に向かって反射し、下部リフレクタは、ランプによって放射された紫外線から基板を遮蔽する、下部リフレクタとを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を洗浄するための洗浄装置であって、
照射領域において紫外線を放射するように構成されたランプと、
前記ランプを収納するハウジングであって、前記ランプを取り囲む冷却チャンバを画定するハウジングと、
前記ハウジングの下方に間隔を置いて配置された水デフレクタであって、オゾン水の供給を受けるための水入口と、前記ランプによって照射されたオゾン水を前記水デフレクタの下方の基板処理領域内に排出するための水出口とを有し、前記水入口と前記水出口との間に水流路を画定し、前記水流路は前記照射領域に延在する、水デフレクタと、
前記ハウジングの冷却チャンバ内で前記ランプに沿って前記ランプの上方に延在する上部リフレクタと、
前記水デフレクタに沿って前記水デフレクタの下方に延在する下部リフレクタであって、前記上部リフレクタ及び前記下部リフレクタは、前記照射領域を少なくとも部分的に画定し、前記ランプによって放射された紫外線を前記水流路に向かって反射するように構成され、前記下部リフレクタは、前記ランプによって放射された紫外線から前記基板を遮蔽するように構成される、下部リフレクタと
を備える、洗浄装置。
【請求項2】
内部領域を囲む洗浄チャンバを更に備え、前記洗浄装置は前記内部領域に囲まれている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記ランプは、30から150ワットで作動し、約254nmの主紫外線放射を有する低圧水銀蒸気ランプである、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記上部リフレクタ及び前記下部リフレクタの少なくとも一方は、前記ランプの長さと同等以上の長さを有する、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記基板処理領域において前記水出口の下方に前記基板を支持する基板支持体を更に備え、前記下部リフレクタは、前記水出口と前記基板支持体との間に配置されている、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記基板支持体は、前記基板を回転させるように構成されている、請求項5に記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、前記冷却チャンバと流体連結している入口及び出口を有し、前記冷却チャンバは、前記入口と前記出口との間及び前記ランプ上に冷却流体を流すように構成されている、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記冷却流体は、冷却乾燥空気を含む、請求項7に記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記ハウジングは、上部カバーと、前記上部カバーに密封された下部カバーとを含み、前記入口及び前記出口は、前記上部カバーに形成されている、請求項7に記載の洗浄装置。
【請求項10】
前記上部カバーはPTFEから形成され、前記下部カバーは石英から形成される、請求項9に記載の洗浄装置。
【請求項11】
前記水出口と前記ハウジングとの間の水平方向の間隔は、0.5インチから4インチである、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記水平方向の間隔は、1インチから2インチである、請求項11に記載の洗浄装置。
【請求項13】
前記上部リフレクタ及び前記下部リフレクタは、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項14】
前記水出口は、前記基板処理領域に対して水平方向に平行移動するように構成されている、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項15】
前記基板処理領域において前記下部リフレクタの下方に前記基板を支持する基板支持体を更に備え、前記基板支持体は、前記基板を回転させるように構成され、前記水デフレクタは、紫外線照射されたオゾン水を前記基板処理領域内に流しながら水平方向に平行移動するように構成されている、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項16】
基板を洗浄する方法であって、
前記基板を紫外線から遮蔽しながら、紫外線照射されたオゾン水を前記基板上に流すこと
を含む方法。
【請求項17】
紫外線照射されたオゾン水を前記基板上に流すことは、前記基板の上方に配置された水出口から前記紫外線照射されたオゾン水を流すことを更に含み、前記紫外線照射されたオゾン水を前記基板上に流しながら前記基板を回転させることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記紫外線照射されたオゾン水を前記基板上に流すことは、紫外線を受ける経路に沿ってオゾン水を通過させることを更に含み、前記経路は前記水出口まで延在し、下部リフレクタは、前記経路の下方の、前記経路に沿って流れるオゾン水に向かって紫外線を反射し返し且つ前記基板を紫外線から遮蔽する位置に配置されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記紫外線照射されたオゾン水を前記基板上に流しながら、前記水出口を前記基板に対して水平方向に平行移動させること
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、洗浄システムに関し、より具体的には、紫外線及びオゾンによる洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体製造産業で使用される基板は、多くの場合、処理中にその上に発生する汚染物質又は他の不要な粒子等の不要な物質を除去するために洗浄される。基板には、半導体ウエハ、チャンバ構成要素、フォトマスク等が含まれ得る。
【0003】
[0003]汚染物質は、紫外線照射されたオゾン水で基板を洗浄することによって除去することができる。上記水は、紫外線を放射する紫外線源によって照射することができる。しかしながら、本発明者らは、一部の紫外線オゾン水洗浄装置及び方法が、放射された紫外線に基板を暴露することを観察しており、それ自体が、洗浄されるべき汚染物質以外の更なる材料を除去又は変質させる望ましくない要因となり得る。更なる材料の除去又は変質は、基板に欠陥を引き起こす可能性がある。
【0004】
[0004]従って、本発明者らは、基板を洗浄するための改良された洗浄装置及び方法を提供した。
【発明の概要】
【0005】
[0005]基板を洗浄するための装置及び方法の実施形態が本明細書において提供される。幾つかの実施形態では、基板を洗浄するための装置は、照射領域において紫外線を放射するように構成されたランプと、ランプを収納するハウジングであって、ランプを取り囲む冷却チャンバを画定するハウジングと、ハウジングの下方に間隔を置いて配置された水デフレクタであって、オゾン水の供給を受けるための水入口と、ランプによって照射されたオゾン水を水デフレクタの下方の基板処理領域内に排出するための水出口とを有し、水入口と水出口との間に水流路を画定し、水流路は照射領域に延在する、水デフレクタと、ハウジングの冷却チャンバ内でランプに沿ってランプの上方に延在する上部リフレクタと、水デフレクタに沿って水デフレクタの下方に延在する下部リフレクタであって、上部リフレクタ及び下部リフレクタは、照射領域を少なくとも部分的に画定し、ランプによって放射された紫外線を水流路に向かって反射するように構成され、下部リフレクタは、ランプによって放射された紫外線から基板を遮蔽するように構成される、下部リフレクタとを含む。
【0006】
[0006]幾つかの実施形態では、基板を洗浄するための装置は、照射領域において紫外線を放射するように構成されたランプと、ランプを収納するハウジングであって、ランプを取り囲む冷却チャンバを画定するハウジングと、ハウジングの下方に間隔を置いて配置された水デフレクタであって、オゾン水の供給を受けるための水入口と、ランプによって照射されたオゾン水を水デフレクタの下方の基板処理領域内に排出するための水出口とを有し、水入口と水出口との間に水流路を画定し、水流路は照射領域に延在する、水デフレクタと、ハウジングの冷却チャンバ内でランプに沿ってランプの上方に延在する上部リフレクタと、水デフレクタに沿って水デフレクタの下方に延在する下部リフレクタであって、上部リフレクタ及び下部リフレクタは、照射領域を少なくとも部分的に画定し、ランプによって放射された紫外線を水流路に向かって反射するように構成され、下部リフレクタは、ランプによって放射された紫外線から基板を遮蔽するように構成される、下部リフレクタと、基板処理領域において下部リフレクタの下方に基板を支持する基板支持体であって、基板を回転させるように構成された基板支持体とを含み、洗浄装置は、照射されたオゾン水を基板処理領域内に流しながら水平方向に平行移動するように構成される。
【0007】
[0007]幾つかの実施形態では、基板を洗浄する方法は、基板を紫外線から遮蔽しながら、紫外線照射されたオゾン水を基板上に流すことを含む。
【0008】
[0008]本開示の他の更なる実施形態を以下に説明する。
【0009】
[0009]添付の図面に示す本開示の例示的な実施形態を参照することによって、上記に要約し、以下により詳細に説明する本開示の実施形態を理解することができる。しかし、添付の図面は本開示の典型的な実施形態を単に示すものであり、したがって、範囲を限定するものと見なすべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の少なくとも幾つかの実施形態に係る洗浄チャンバを有するマルチチャンバ処理ツールを示す概略図である。
【
図2】
図1に示すマルチチャンバ処理ツールの洗浄チャンバの洗浄装置を示す概略図である。
【
図3】本開示の少なくとも幾つかの実施形態に係る、
図2に示す洗浄装置を採用した洗浄ワークフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0013]理解を容易にするために、可能な限り、図面共通の同一要素を示すのに同一の参照番号を使用している。図面は縮尺どおりに描かれておらず、わかりやすくするために簡略化されている場合がある。一実施形態の要素及び特徴は、更に詳述することなく、他の実施形態に有益に組み込まれ得る。
【0012】
[0014]基板を洗浄するための洗浄チャンバの実施形態が、本明細書において提供される。洗浄チャンバは、基板が湿式洗浄又は乾式洗浄プロセスを受けた後に、不要な粒子又は残留物を除去するために基板を洗浄するように構成される。基板は、例えば、半導体ウエハ、フォトマスク等である。フォトマスクの例では、基板上にフォトレジストが残っている場合がある。紫外線照射されたオゾン水をフォトレジスト上に流すと、フォトレジストがフォトマスクから解離する。解離した残留物と水はその後、洗浄チャンバの内部領域から除去される。
【0013】
[0015]
図1は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態に係る1又は複数の湿式洗浄チャンバ130(
図1には3つ示す)を有するマルチチャンバ処理ツール(ツール)100を示す概略図である。以下に説明するツール100は、例示的な構成で示したものであり、他の構成を用いることも可能である。ツール100は、概して、ファクトリインターフェース102と、ファクトリインターフェース102に結合された移送チャンバ106と、移送チャンバ106に結合された湿式洗浄チャンバ130を含む複数のプロセスチャンバ105とを含む。ファクトリインターフェース102は、1又は複数の基板112を受け入れるための複数のロードポート104を含む。1又は複数の基板112は、半導体ウエハ、キャリア基板、フォトマスク等であってよい。幾つかの実施形態では、複数のロードポート104は、ファクトリインターフェース102の共通の側面に沿って配置される。ファクトリインターフェースロボット110は、ファクトリインターフェース102の内部領域108に配置され、1又は複数の基板112を複数のロードポート104から移送チャンバ106へと往復移動又は輸送することができる。ファクトリインターフェースロボット110は、内部領域108内での回転運動、内部領域108内での横方向運動、又はその両方のために構成され得る。
【0014】
[0016]移送チャンバ106は、ファクトリインターフェース102に結合されており、幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェース102の、複数のロードポート104とは反対の側に配置されている。移送チャンバ106は、ファクトリインターフェースロボット110から受け取った1又は複数の基板112を、移送チャンバに結合された1又は複数のプロセスチャンバ105に往復移動させるために、その中に配置された移送ロボット116を含む。移送ロボット116は、回転運動、横方向運動、又はその両方のために構成され得る。例えば、横方向運動は、移送チャンバ106の床上のレールを介して、又は移送ロボット116の下方のトラックを介して達成され得る。移送ロボット116のアーム122は、1又は複数の基板112を複数のプロセスチャンバ105のそれぞれのチャンバの内外へ移動させるために伸縮可能である。
【0015】
[0017]幾つかの実施形態では、移送ロボット116は、ファクトリインターフェースロボット110から1又は複数の基板112を直接受け取るように構成される。幾つかの実施形態では、移送ロボット116は、ファクトリインターフェースロボット110から1又は複数の基板112を間接的に受け取るように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェース102又は移送チャンバ106の一方は、1又は複数の基板112のうちの1又は複数を保持するように構成されたバッファ120を含む。移送ロボット116は、1又は複数の基板112をバッファ120に移送するように構成されていてよく、移送ロボット116は、1又は複数の基板112をバッファ120から複数のプロセスチャンバ105に移送し、複数のプロセスチャンバ105からバッファ120に戻すように構成され得る。
【0016】
[0018]移送チャンバ106は、1又は複数の環境制御を有していてよい。例えば、移送チャンバ106の気流開口部は、移送チャンバ106に入る気流を濾過するためのフィルタを含み得る。他の環境制御は、湿度制御、静電気制御、温度制御、又は圧力制御のうちの1又は複数を含み得る。
【0017】
[0019]1又は複数のプロセスチャンバ105は、移送チャンバ106に対して直交して結合され得る、又は移送チャンバ106に対してある角度で結合され得る。複数のプロセスチャンバ105は、移送チャンバ106と密封係合していてよい。移送チャンバ106は一般に大気圧で作動するが、真空圧でも作動するように構成されていてよい。複数のプロセスチャンバ105は、ツール100で処理される1又は複数の基板112に1又は複数の処理ステップを実行するように構成される。例えば、複数のプロセスチャンバ105は、1又は複数の基板112を液体、例えば水で洗浄するように構成された1又は複数の湿式洗浄チャンバ130(
図1に3つ示す)を含み得る。複数のプロセスチャンバ105は、例えば、プラズマエッチング又はプラズマアッシング手順を介して、1又は複数の基板112に乾式洗浄プロセスを実行するように構成された1又は複数の乾式洗浄チャンバ140(
図1に2つ示す)を含み得る。1又は複数のプロセスチャンバ105は、少なくとも1つの焼成チャンバ、例えば、湿式洗浄又は乾式洗浄プロセスの後に残った残留物又はヘイズを除去するために1又は複数の基板を加熱するように構成された焼成チャンバ150を含む。幾つかの実施形態では、1又は複数の湿式洗浄チャンバ130は、移送チャンバ106の、1又は複数の乾式洗浄チャンバ140とは異なる側に配置される。
【0018】
[0020]
図2は、
図1のマルチチャンバ処理ツール100の湿式洗浄チャンバ130に収納された洗浄装置200の概略図である。幾つかの実施形態では、湿式洗浄チャンバ130は、洗浄装置200の一部を形成していてよい。
図2に、基板112を洗浄するために使用されている洗浄装置200を示す。上述のマルチチャンバ処理ツール100の特定の湿式洗浄チャンバ130に関連して説明したが、洗浄装置200は、マルチチャンバ処理ツールに結合せずにスタンドアロンツールとして使用することを含む他の構成を有する処理ツールにあり得るもの以外の他の構成を有する湿式洗浄チャンバに収納され得る。
【0019】
[0021]洗浄装置200は、ランプ202の上方及び下方の照射領域204において紫外線を放射するように構成されたランプ202を含む。ランプ202は、低圧水銀紫外線ランプであってよい。ランプ202は、約30から150ワットで作動し、240ナノメートルから310ナノメートルの波長におけるピーク振幅によって定義されるスペクトルを有する紫外線を放射することができる。幾つかの実施形態では、ランプは、約254ナノメートルの主紫外線放射を有する紫外線を放射する。
【0020】
[0022]洗浄装置200は、ランプ202を収納するハウジング206も含む。ハウジング206は、ランプ202を取り囲む冷却チャンバ208を画定する。
図2に示す実施形態では、ハウジング206は、例えばOリング206c等で、互いに密封係合された上部カバー206a及び下部カバー206bを含み得る。上部カバー206aは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されていてよく、下部カバー206bは、ランプ202によって放射される紫外線の透過を可能にする石英から形成されていてよい。ハウジング206は、入口206d及び出口206eを有していてよい。入口206d及び出口206eは、
図2の実施形態に示すように、上部カバー206aに形成されていてよい。入口206dは、冷却乾燥空気等の冷却流体の供給源に流体結合されていてよい。出口206eは、冷却流体の排気装置に流体結合されていてよい。入口206d及び出口206eは、冷却チャンバ208と流体連結しており、冷却チャンバ208は、冷却流体を入口206dと出口206eとの間、及びランプ202上に流すように構成されている。ランプ202上の冷却流体の流れは、ランプ202を冷却し、ランプ202の温度を制御する。
【0021】
[0023]ランプ202の温度は、ランプ202によって放射される発光スペクトルのピーク振幅に影響を与え得る。例えば、より低い温度はピーク振幅を減少させ得る。実施形態では、洗浄装置200は、ランプ202の発光スペクトルのピーク振幅を監視するための紫外線モニタ203を含むことができ、この紫外線モニタ203は、ランプ202の温度を調節するためのフィードバックとして、すなわち、冷却流体の流量及び冷却流体の入口温度等の、冷却チャンバ208を通過する冷却流体のパラメータを調節することによって使用することができる。紫外線モニタ203は、
図2に示すようにハウジング206に接続されていてよい。
【0022】
[0024]洗浄装置200は、ハウジング206の下方に間隔を置いて配置された水デフレクタ210も含む。水デフレクタ210は、オゾン水214の供給を受けるための水入口212と、ランプ202によって照射されたオゾン水を水デフレクタ210の下方の基板処理領域218内に排出するための水出口216とを有する。水デフレクタ210は、水入口212と水出口216との間に水流路220を画定する。水流路220は、照射領域204に延在し、オゾン水が照射領域204を通過して水出口216に向かう際に、ランプ202によって放射される紫外線によって照射され得るようになっている。水デフレクタ210は、石英から形成されていてよく、ランプ202によって放射される紫外線の透過を可能にし得る。
【0023】
[0025]また、洗浄装置200は、
図2に示すように、ハウジング206の冷却チャンバ208内に配置され得る上部リフレクタ222を含む。上部リフレクタ222は、ランプ202に沿ってランプ202の上方に延在する。洗浄装置200はまた、ランプ202に沿ってランプ202の下方に且つ水デフレクタ210の下方に延在する下部リフレクタ224を含む。上部リフレクタ222及び下部リフレクタ224は、照射領域204を少なくとも部分的に画定し、ランプ202によって放射された紫外線を水流路220に向かって反射するように構成されている。下部リフレクタ224は、基板処理領域218(及び基板処理領域218の基板112)をランプ202によって放射される紫外線から遮蔽するように構成されている。上部リフレクタ222及び下部リフレクタ224は、アルミニウム又はアルミニウム合金、あるいは紫外線を反射して基板処理領域218に遮蔽を与えることができる任意の他の適切な材料で形成されていてよい。
【0024】
[0026]洗浄装置200はまた、基板処理領域218に位置する基板支持体228を含み得る。基板支持体228は、プレート228aと、プレート228aから湿式洗浄チャンバ130まで延在するシャフト228bとを有する。基板支持体228は、湿式洗浄チャンバ130に回転可能に接続されている。基板支持体228は、シャフト228bを通って垂直に延在する中心軸226を中心に回転するように構成されている。
図2に示すように、プレート228aは、紫外線照射されたオゾン水が基板112上に流れる間、基板処理領域218において基板112を支持するように構成されている。
【0025】
[0027]水出口216をハウジング206から横方向に間隔を置いて配置するために、水デフレクタ210がハウジング206から水平方向に延在していてよい。水デフレクタ210は、ハウジング206から水平方向に0.5インチから4インチの距離だけ延在していてよい。また、水出口216は、基板112の上面から垂直方向に約2.5インチの間隔を置いて配置され得る。
【0026】
[0028]洗浄装置200は、水デフレクタ210及び下部リフレクタ224の少なくとも一方を支持し得るリフレクタプロテクタ230を含んでいてよい。リフレクタプロテクタ230は、水デフレクタ210に結合された第1の端部230a及び第2の端部230bを有していてよい。リフレクタプロテクタ230は、基板支持体228に対して湿式洗浄チャンバ130内で水デフレクタ210及び水出口216を平行移動させるように構成されたアクチュエータ232(例えば、リニアアクチュエータ)を介して湿式洗浄チャンバ130に接続されていてよい。実施形態では、水デフレクタ210は、基板支持体228が中心軸226を中心に回転する間に平行移動するように構成され得る。基板支持体228に対して水デフレクタ210を平行移動させることにより、基板処理領域218上の水デフレクタ210の水出口216の水平位置を平行移動させることができる。したがって、基板112が基板処理領域218において基板支持体228によって支持されているときに、紫外線照射されたオゾン水を、洗浄されるべき基板112上の異なる位置に有利に方向づけすることができ、より制御された(例えば、より均一な)洗浄プロセス結果が得られる。
【0027】
[0029]湿式洗浄チャンバ130は、移送ロボット116(
図1)等によって、湿式洗浄チャンバ130の内部から基板112を導入する又は取り出すことを可能にするために開閉動作可能なスリットバルブドア131を有していてよい。
【0028】
[0030]
図3は、本開示の少なくとも幾つかの実施形態に係る洗浄ワークフロー300を示す図である。302において、基板112が、基板支持体228のプレート228a上に配置される。基板112は、基板処理領域218に位置決めされ、水出口216の下方に垂直に位置する。304において、オゾン水214の供給源からのオゾン水が、照射領域204を通って水流路220に沿って流れる。306において、紫外線照射されたオゾン水が、水出口216から排出され、重力によって基板112上に落下する。洗浄ワークフロー300の間、基板支持体228のシャフト228bは、基板112を水デフレクタ210に対して回転させるために、中心軸226を中心に回転することができる。また、洗浄ワークフロー300の間、水デフレクタ210を水平方向に平行移動させることができる。シャフト228bの回転は、水デフレクタ210の平行移動と連動していてよい、又は水デフレクタ210の平行移動とは独立していてよい。紫外線照射されたオゾン水は、基板112の表面上に所定時間供給されていてよい、又はプロセスを監視して洗浄プロセスの終了を決定することができ、このとき、紫外線ランプ202の電源を落として、オゾン水の流れを停止することができる。その後、洗浄された基板112をチャンバ130から取り出すことができ、所望により、新しい基板112を導入して洗浄プロセスを再び実行することができる。
【0029】
[0031]上記は本開示の実施形態を対象としたものであるが、本開示の他の及び更なる実施形態を、その基本的範囲から逸脱することなく考案することが可能である。
【国際調査報告】