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特表2024-531239CMPスラリ凝集低減のためのユースポイント超音波ホモジナイザ
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  • 特表-CMPスラリ凝集低減のためのユースポイント超音波ホモジナイザ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】CMPスラリ凝集低減のためのユースポイント超音波ホモジナイザ
(51)【国際特許分類】
   B24B 57/02 20060101AFI20240822BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20240822BHJP
   B24B 37/00 20120101ALI20240822BHJP
   B24B 37/015 20120101ALI20240822BHJP
   B24B 49/14 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B24B57/02
H01L21/304 622E
H01L21/304 622R
B24B37/00 K
B24B37/015
B24B49/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508698
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 US2022036960
(87)【国際公開番号】W WO2023022818
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】17/405,898
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, チー チュン
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ハオション
(72)【発明者】
【氏名】タン, ジャンシェ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ショウ-サン
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン, ブライアン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ポラード, チャド
(72)【発明者】
【氏名】サウンダララジャン, ハリ エヌ.
【テーマコード(参考)】
3C034
3C047
3C158
5F057
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034CA19
3C034CA26
3C034CB11
3C034DD10
3C034DD20
3C047FF08
3C047GG00
3C158AA07
3C158AC04
3C158BA02
3C158BA08
3C158BC03
3C158CB01
3C158DA10
3C158DA12
3C158EA11
3C158EB01
5F057AA03
5F057AA16
5F057AA31
5F057BA11
5F057BA15
5F057CA11
5F057DA03
5F057EB07
5F057EB27
5F057EC26
5F057FA20
5F057FA39
5F057FA42
5F057GA07
5F057GA12
5F057GB02
5F057GB03
5F057GB13
5F057GB40
(57)【要約】
例示的なスラリ供給アセンブリが、スラリ流体源を含み得る。本アセンブリは、ルーメン入口とルーメン出口とを有するスラリ供給ルーメンを含み得る。ルーメン入口は、スラリ流体源の出力に流体的に結合され得る。本アセンブリは、ルーメン出口に流体的に結合された脱凝集管を含み得る。脱凝集管は、管入口と管出口とを含み得る。本アセンブリは、脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサを含み得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラリ供給アセンブリであって、
スラリ流体源と、
ルーメン入口とルーメン出口とを有するスラリ供給ルーメンであって、前記ルーメン入口が、前記スラリ流体源の出力に流体的に結合される、スラリ供給ルーメンと、
前記ルーメン出口に流体的に結合された脱凝集管であって、前記脱凝集管が、管入口と管出口とを備える、脱凝集管と、
前記脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサと
を備える、スラリ供給アセンブリ。
【請求項2】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサが、圧電トランデューサを備える、
請求項1に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項3】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサが、前記脱凝集管の外面に対して配置される、
請求項1に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項4】
前記脱凝集管の前記外面と前記1つまたは複数の超音波トランスデューサとの間に挿入されたアダプタ
をさらに備える、請求項3に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項5】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサが、脱凝集管の長さに沿って均等に離隔される、
請求項1に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項6】
前記1つまたは複数の超音波トランスデューサが、前記脱凝集管の複数の側上に配置される、
請求項1に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項7】
前記脱凝集管に結合された支持アーム
をさらに備える、請求項1のスラリ供給アセンブリ。
【請求項8】
前記管出口に近接した前記脱凝集管の内部端が漏斗形である、請求項1に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項9】
スラリ供給アセンブリであって、
入口と、
出口と、
前記入口と前記出口との間に配設された中間領域であって、前記中間領域が、前記入口および前記出口よりも大きい直径を有する、中間領域と
を備える、脱凝集管と、
前記脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサと
を備える、スラリ供給アセンブリ。
【請求項10】
近位端と遠位端とを有する波伝達ロッドであって、前記近位端が、前記1つまたは複数の超音波トランスデューサに結合され、前記遠位端が、前記脱凝集管の前記中間領域の内部に突出する、波伝達ロッド
をさらに備える、請求項9に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項11】
前記波伝達ロッドが、少なくとも部分的に、前記脱凝集管の前記中間領域の長さに沿って延びる、
請求項10に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項12】
前記脱凝集管に近接して配設された温度制御機構
をさらに備える、請求項9に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項13】
前記温度制御機構が、加熱デバイスと冷却デバイスの一方または両方を備える、
請求項12に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項14】
前記脱凝集管の前記中間領域に結合された熱電対
をさらに備える、請求項9に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項15】
前記熱電対が、前記脱凝集管の前記中間領域の内部内に配設される、
請求項14に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項16】
前記出口に結合された供給噴出口
をさらに備える、請求項9に記載のスラリ供給アセンブリ。
【請求項17】
基板を研磨する方法であって、
脱凝集管に研磨スラリを流すことと、
前記研磨スラリが前記脱凝集管を通して流される間、前記脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサを作動させることと、
研磨パッドに前記研磨スラリを供給することと、
前記研磨パッドの上で基板を研磨することと
を含む、基板を研磨する方法。
【請求項18】
前記脱凝集管と前記研磨スラリの一方または両方の温度をモニタすること
をさらに含む、請求項17に記載の基板を研磨する方法。
【請求項19】
前記温度に基づいて、前記脱凝集管に近接して配置された温度制御機構を調節すること
をさらに含む、請求項18に記載の基板を研磨する方法。
【請求項20】
前記脱凝集管が石英を含む、
請求項17に記載の基板を研磨する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に援用される、2021年8月18日に出願された、「POINT-OF-USE ULTRASONIC HOMOGENIZER FOR CMP SLURRY AGGLOMERATION REDUCTION」と題する米国特許出願第17/405,898号の利益および優先権を主張する。
【0002】
本技術は、半導体システム、プロセス、および機器に関する。より詳細には、本技術は、基板上に堆積された膜の研磨に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路は、一般に、シリコンウエハ上の導電層、半導電層、および/または絶縁層の連続した堆積によって、基板上に形成される。様々な製造プロセスは、処理ステップ間に基板上の層の平坦化を使用する。たとえば、いくつかの適用例、たとえば、パターニングされた層のトレンチ中のビア、プラグ、および/またはラインを形成するための金属層の研磨では、パターニングされた層の上面が露出されるまで、上層が平坦化される。他の適用例、たとえば、フォトリソグラフィのための誘電体層の平坦化では、下層上に所望の厚さが残るまで、上層が研磨される。
【0004】
化学機械研磨(CMP)は、平坦化の1つの一般的な方法である。この平坦化方法は、一般に、基板がキャリアヘッドまたは研磨ヘッド上に取り付けられることを必要とする。基板の露出された表面が、一般に、回転する研磨パッドに対して置かれる。キャリアヘッドは、基板上に制御可能な荷重を提供して、研磨パッドに対してその基板を押す。研磨材(abrasive)研磨スラリが、一般に、研磨パッドの表面に与えられる。
【0005】
CMPにおける1つの問題は、時間とともに、研磨スラリ内の研磨材粒子が、凝集して、より粗い粒子を形成し得ることである。これらの粗い粒子は、膜の表面を不均等に研磨し得る。さらに、粗い粒子は、膜表面をスクラッチし得る。
【0006】
したがって、基板をより均一に研磨するために使用され得る、改善されたシステムおよび方法が必要である。これらおよび他の必要は、本技術によって対処される。
【発明の概要】
【0007】
例示的なスラリ供給アセンブリが、スラリ流体源を含み得る。本アセンブリは、ルーメン入口とルーメン出口とを有するスラリ供給ルーメンを含み得る。ルーメン入口は、スラリ流体源の出力に流体的に結合され得る。本アセンブリは、ルーメン出口に流体的に結合された脱凝集(deagglomeration)管を含み得る。脱凝集管は、管入口と管出口とを含み得る。本アセンブリは、脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサを含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の超音波トランスデューサは、圧電トランデューサを含み得る。1つまたは複数の超音波トランスデューサは、脱凝集管の外面に対して配置され得る。本アセンブリは、脱凝集管の外面と1つまたは複数の超音波トランスデューサとの間に挿入されたアダプタを含み得る。1つまたは複数の超音波トランスデューサは、脱凝集管の長さに沿って均等に離隔され得る。1つまたは複数の超音波トランスデューサは、脱凝集管の複数の側上に配置され得る。本アセンブリは、脱凝集管に結合された支持アームを含み得る。管出口に近接した脱凝集管の内部端が漏斗形であり得る。
【0009】
本技術のいくつかの実施形態は、スラリ供給アセンブリを包含し得る。本アセンブリは、脱凝集管を含み得る。脱凝集管は入口を含み得る。脱凝集管は出口を含み得る。脱凝集管は、入口と出口との間に配設された中間領域を含み得る。中間領域は、入口および出口よりも大きい直径を有し得る。本アセンブリは、脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサを含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、本アセンブリは、近位端と遠位端とを有する波伝達ロッド(wave transmission rod)を含み得る。近位端は、1つまたは複数の超音波トランスデューサに結合され得、遠位端は、脱凝集管の中間領域の内部に突出し得る。波伝達ロッドは、少なくとも部分的に、脱凝集管の中間領域の長さに沿って延び得る。本アセンブリは、脱凝集管に近接して配設された温度制御機構を含み得る。温度制御機構は、加熱デバイスと冷却デバイスの一方または両方を含み得る。本アセンブリは、脱凝集管の中間領域に結合された熱電対を含み得る。熱電対は、脱凝集管の中間領域の内部内に配設され得る。本アセンブリは、出口に結合された供給噴出口を含み得る。
【0011】
本技術のいくつかの実施形態は、基板を研磨する方法を包含し得る。本方法は、脱凝集管に研磨スラリを流すことを含み得る。本方法は、研磨スラリが脱凝集管を通して流される間、脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサを作動させることを含み得る。本方法は、研磨パッドに研磨スラリを供給することを含み得る。本方法は、研磨パッドの上で基板を研磨することを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、本方法は、脱凝集管と研磨スラリの一方または両方の温度をモニタすることを含み得る。本方法は、温度に基づいて、脱凝集管に近接して配置された温度制御機構を調節することを含み得る。脱凝集管は石英を含み得る。
【0013】
そのような技術は、従来のシステムおよび技法に勝る多数の利益を提供し得る。たとえば、本明細書で説明されるスラリ供給アセンブリは、研磨パッドに研磨スラリを供給するより前に、超音波を生成して、研磨スラリ内の研磨材粒子の塊を脱凝集させるか、または場合によっては粉砕し得る。そのような脱凝集は、研磨パッドに達する研磨材粒子が、ウエハ上の膜層を効果的におよび均一に研磨するのに適切なサイズのものであることを確実にし得る。これらおよび他の実施形態は、それらの利点および特徴の多くとともに、以下の説明および添付図と併せて、より詳細に説明される。
【0014】
開示される技術の性質および利点のさらなる理解は、本明細書の残りの部分および図面を参照することによって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本技術のいくつかの実施形態による、例示的な研磨システムの概略断面図である。
図2】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリの概略部分断面図である。
図3】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリの概略部分断面図である。
図3A】本技術のいくつかの実施形態による、図3のスラリ供給アセンブリの概略部分断面図である。
図3B】本技術のいくつかの実施形態による、図3のスラリ供給アセンブリの概略部分断面図である。
図4】本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリの概略部分断面図である。
図5】本技術のいくつかの実施形態による、基板を研磨する例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図のうちのいくつかは、概略図として含まれる。図は説明のためのものであり、縮尺通りであると明確に述べられていない限り、縮尺通りと見なされるべきでないことを理解されたい。さらに、概略図として、図は、理解を助けるために提供され、現実的な表現と比較してすべての態様または情報を含むとは限らないことがあり、説明のために誇張された資料を含み得る。
【0017】
添付の図において、同様の構成要素および/または特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、同様の構成要素同士を区別する文字を続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルのみが本明細書において使用される場合、その説明は、その文字にかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0018】
従来の化学機械研磨(CMP)動作では、研磨材スラリが、一般に、研磨パッドに供給される。スラリ内の研磨材粒子が、基板上に堆積された膜の表面を除去および研磨するために使用される。研磨材粒子は、しばしば、数十ナノメートル程度であるサイズを有する。研磨材粒子は、凝集しておよび/または場合によっては集まって、より大きい粒子を形成する傾向を有し得る。これらのより大きい粒子は、膜層の不均等な研磨および/またはスクラッチングを引き起こし得る。従来のCMPシステムは、スラリ供給機器中にフィルタを組み込むことによって、より大きい粒子が研磨パッドに達するのを防止することを試み得る。しかしながら、フィルタは、一般に、供給噴出口のかなり上流に配置される。この配置により、フィルタの後に著しい距離が残り得、そこにおいて、粒子は、研磨パッド上に分配されるより前に凝集し得る。
【0019】
本技術は、スラリ供給機構の分配噴出口に近接して超音波トランスデューサを設けることによって、従来の研磨システムに伴うこれらの問題点を克服する。超音波トランスデューサは、研磨材粒子を振動させおよび/または場合によっては攪拌して、研磨スラリ内のより大きい粒子を脱凝集させおよび/または場合によっては粉砕する、音波を放出し得る。実施形態は、入力ルーメンよりも大きい断面積を有する脱凝集管に近接して超音波トランスデューサを配置し得、これは、研磨スラリの流れを減速して、研磨スラリが、より大きい粒子を粉砕するための十分な量の波に露出されることを確実にし得る。スラリが、研磨パッド上に分配されるより前に所望の温度範囲内に維持されることを確実にするために、温度制御機構が含まれ得る。実施形態は、研磨スラリが、膜表面をより効果的に研磨するのを助けるために、十分に小さい研磨材粒子でおよび所望の温度において供給されることを確実にし得る。
【0020】
残りの開示は、開示される技術を利用する特定のスラリ供給機構をルーチン的に識別するが、システムおよび方法は、様々な他の半導体処理動作およびシステムに等しく適用可能であることが容易に理解されよう。したがって、本技術は、説明される研磨システムまたはプロセスのみとともに使用するためのもののように限定されると見なされるべきでない。本開示は、本技術のいくつかの実施形態による例示的なプロセスシーケンスのシステムおよび方法または動作について説明する前に、本技術とともに使用され得る1つの可能なシステムについて説明する。本技術は、説明される機器に限定されず、説明されるプロセスは、任意の数の修正とともに、任意の数の処理チャンバおよびシステムにおいて実施され得、そのうちのいくつかが以下で言及されることを理解されたい。
【0021】
図1は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的な研磨システム100の概略断面図を示す。研磨システム100は、下側プラテン104と上側プラテン106とを含む、プラテンアセンブリ102を含む。下側プラテン104は、内部体積またはキャビティを画定し得、そこを通して接続が行われ得、ならびに、その中に、終点検出機器、あるいは、渦電流センサ、光センサなど、他のセンサまたはデバイス、あるいは研磨動作または構成要素をモニタするための他の構成要素が含まれ得る。たとえば、および以下でさらに説明されるように、流体結合が、下側プラテン104を通って延び、上側プラテン106の裏側を通って上側プラテン106にアクセスし得る、ラインで形成され得る。プラテンアセンブリ102は、上側プラテンの第1の表面上に取り付けられた研磨パッド110を含み得る。基板キャリア108またはキャリアヘッドが、研磨パッド110の上方に配設され得、研磨パッド110に面し得る。プラテンアセンブリ102は、軸Aを中心として回転可能であり得、基板キャリア108は、軸Bを中心として回転可能であり得る。基板キャリアはまた、プラテンアセンブリに沿って内半径から外半径まで往復して掃引するように構成され得、これは、部分的に、研磨パッド110の表面の不均等な摩耗を低減し得る。研磨システム100は、研磨パッド110の上方に配置された流体供給アーム118をも含み得、流体供給アーム118は、研磨パッド110上に研磨スラリなどの研磨流体を供給するために使用され得る。さらに、パッド調整アセンブリ120が、研磨パッド110の上方に配設され得、研磨パッド110に面し得る。
【0022】
化学機械研磨プロセスを実施するいくつかの実施形態では、回転および/または掃引する基板キャリア108は、基板112に対してダウンフォースを加え得、基板112は、想像線で示されており、基板キャリア内に配設されるかまたは基板キャリアに結合され得る。印加された下向きの力は、研磨パッド110がプラテンアセンブリの中心軸を中心として回転するにつれて、研磨パッド110に対して基板112の材料表面を押下し得る。研磨パッド110に対する基板112の相互作用は、流体供給アーム118によって供給される1つまたは複数の研磨流体の存在下で起こり得る。一般的な研磨流体は、研磨材粒子が懸濁され得る水溶液から形成されたスラリを含み得る。しばしば、研磨流体は、基板112の材料表面の化学機械研磨を可能にし得る、pH調節剤と、酸化剤などの他の化学的活性成分(chemically active component)とを含んでいる。
【0023】
パッド調整アセンブリ120は、研磨パッド110の表面に対して固定研磨材調整ディスク122を適用するように動作させられ得、これは、前記のように回転され得る。調整ディスクは、基板112の研磨より前に、その後に、またはその間に、パッドに対して動作させられ得る。調整ディスク122で研磨パッド110を調整することは、研磨パッド110の研磨表面を、摩滅させることと、復活させることと、そこから研磨副産物および他のデブリを除去することとによって、所望の条件において研磨パッド110を維持し得る。上側プラテン106は、下側プラテン104の取付面上に配設され得、下側プラテン104の環状フランジ形の部分を通って延びるなど、複数の締め具138を使用して、下側プラテン104に結合され得る。
【0024】
研磨プラテンアセンブリ102、およびしたがって上側プラテン106は、任意の所望の研磨システムのために好適にサイズ決定され得、200mm、300mm、450mm、またはそれを超えるものを含む、任意の直径の基板のためにサイズ決定され得る。たとえば、300mm直径基板を研磨するように構成された研磨プラテンアセンブリが、約500mmから約1000mmの間、または約500mm超など、約300mm超の直径によって特徴づけられ得る。プラテンは、より大きいまたはより小さい直径によって特徴づけられる基板に適応するように、または複数の基板の同時研磨のためにサイズ決定される研磨プラテン106のために、直径が調節され得る。上側プラテン106は、約20mmから約150mmの間の厚さによって特徴づけられ得、80mm未満または約80mm、60mm未満または約60mm、40mm未満または約40mm、あるいはそれ未満など、100mm未満または約100mmの厚さによって特徴づけられ得る。いくつかの実施形態では、研磨プラテン106の直径と厚さとの比は、3:1超または約3:1、5:1超または約5:1、10:1超または約10:1、15:1超または約15:1、20:1超または約20:1、25:1超または約25:1、30:1超または約30:1、40:1超または約40:1、50:1超または約50:1、あるいはそれ超であり得る。
【0025】
上側プラテンおよび/または下側プラテンは、アルミニウム、アルミニウム合金、またはステンレス鋼など、好適に剛性の、軽量、および研磨流体耐腐食性の材料から形成され得るが、任意の数の材料が使用され得る。研磨パッド110は、ポリウレタン、ポリカーボネート、フルオロポリマー、ポリテトラフルオロエチレンポリフェニレンサルファイドなど、ポリマー材料、あるいはこれらまたは他の材料のいずれかの組合せを含む、任意の数の材料から形成され得る。追加の材料は、連続気泡もしくは独立気泡発泡ポリマー、エラストマ、フェルト、含浸フェルト、プラスチック、または処理化学に適合し得る任意の他の材料であるか、あるいはそれらを含み得る。研磨システム100は、システム100に組み込まれ得る、以下で説明される構成要素への好適な参照を提供するために含まれるが、研磨システム100の説明は、本技術の実施形態が、以下でさらに説明される構成要素および/または能力から恩恵を受け得る任意の数の研磨システムに組み込まれ得るので、いかなる形でも本技術を限定するものではないことを理解されたい。
【0026】
図2は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリ200の概略断面図を示す。アセンブリ200は、研磨パッド205に研磨材研磨スラリを供給するために使用され得、研磨パッド205は、いくつかの実施形態では、研磨パッド110と同様であり得る。アセンブリ200は、説明されている構成要素の部分図を示し得、その構成要素は、研磨システム100と同様の研磨システムに組み込まれ得る。アセンブリ200は、スラリ流体源210を含み得、スラリ流体源210は、研磨スラリの体積を保持するリザーバを含み得る。研磨スラリは、研磨パッド205が基板上の膜を研磨するのを助ける、グリットを提供する研磨材粒子を含み得る。たとえば、スラリは、化学的反応性溶液中に分散したナノサイズの研磨材粉末を含み得、これは、その溶液が膜を化学的にエッチングし、軟化させることを可能にし得、研磨材粒子は、膜の一部分を機械的に摩滅させおよび/または場合によっては除去して、基板の表面を平坦化しおよび/または場合によっては変える。研磨材粒子は、しばしば、約10nmから250nmの間にあるサイズを有するが、他のサイズの研磨材粒子が、様々な実施形態において使用され得る。スラリ流体源210は、研磨パッド205に研磨スラリを選択的に流すために使用され得る、ポンプおよび/または他の正圧源をも含み得る。研磨スラリは、所与の研磨動作中に、連続的におよび/または間欠的に供給され得る。
【0027】
アセンブリ200は、研磨パッド205の一部分の上方にある位置において供給噴出口230を支持し得る、支持アーム215を含み得る。たとえば、支持アーム215のベース217が、研磨パッド205の半径方向外側に配置され得、支持アーム215の上側部分219が、研磨パッド205の一部分の上で外側に延び、したがって、ある体積の研磨スラリが、供給噴出口230を介して研磨パッド205の上面に供給され得る。
【0028】
アセンブリ200は、スラリ流体源210の下流に配置され得る脱凝集管220を含み得る。たとえば、脱凝集管220は、支持アーム215上に取り付けられ、および/または場合によっては支持アーム215に結合され得る。いくつかの実施形態では、脱凝集管220は、支持アーム215の一部として形成され得る。流体供給ルーメン225が、スラリ流体源210と脱凝集管220との間に延び得、脱凝集管220をスラリ流体源210に流体的に結合し得る。たとえば、流体供給ルーメン225の入口227が、スラリ流体源210の出力に結合され得、流体供給ルーメン225の出口229が、脱凝集管220の入口に結合され得る。これは、ある体積の研磨スラリが、研磨パッド205に供給されるより前に流体供給ルーメン225を介して脱凝集管220に流されることを可能にし得る。研磨スラリは、脱凝集管220の出口に結合され得る供給噴出口230を介して、研磨パッド205に供給され得る。いくつかの実施形態では、流体供給ルーメン225および/または供給噴出口230は、ペルフルオロアルコキシアルカンおよび/または他の化学的耐性のある(chemically-resistant)ポリマーから形成され得る。流体供給ルーメン225および/または供給噴出口230の直径は、約0.5インチ未満、0.45インチ未満または約0.45インチ、0.4インチ未満または約0.4インチ、0.35インチ未満または約0.35インチ、0.3インチ未満または約0.3インチ、0.25インチ未満または約0.25インチ、0.2インチ未満または約0.2インチ、0.15インチ未満または約0.15インチ、0.1インチ未満または約0.1インチ、あるいはそれ未満であり得る。脱凝集管220は、限定はしないが、石英、ペルフルオロアルコキシアルカン、他のポリマーおよび/または他の化学的耐性のある材料など、化学的耐性のある材料から形成され得る。
【0029】
図3は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリ300の概略断面図を示す。図3は、脱凝集管220のためのなど、アセンブリ200における構成要素に関係するさらなる詳細を示し得る。アセンブリ300は、いくつかの実施形態において前に説明されたアセンブリ200の任意の特徴または態様を含むことが理解される。アセンブリ300は、本明細書で説明される研磨パッド110および205など、研磨パッドに研磨材研磨スラリを供給するために使用され得る。アセンブリ300は、説明されている構成要素の部分図を示し得、その構成要素は、研磨システム100および/またはアセンブリ200と同様の研磨システムに組み込まれ得る。アセンブリ300は、スラリ流体源(図示せず)に流体的に結合され得る脱凝集管305を含み得る。脱凝集管305は、入口315と、出口320と、入口315と出口320との間に配設された中間領域325とを有する、管本体310を含み得る。いくつかの実施形態では、中間領域325は、入口315および/または出口320よりも大きい直径を有し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、入口315および/または出口320は、1インチ未満または約1インチ、0.75インチ未満または約0.75インチ、0.5インチ未満または約0.5インチ、0.375インチ未満または約0.375インチ、0.25インチ未満または約0.25インチ、0.125インチ未満または約0.125インチ、あるいはそれ未満の直径および/または幅を有し得る。入口315および/または出口320は、同じサイズであり得るか、または異なり得る。中間領域325は、1インチから3インチの間または約1インチおよび約3インチ、1.25インチから2.75インチの間または約1.25インチおよび約2.75インチ、1.5インチから2.5インチの間または約1.5インチおよび約2.5インチ、1.75インチから2.25インチの間または約1.75インチおよび約2.25インチ、あるいは約2インチの直径および/または幅を有し得る。中間領域325は、2インチから6インチの間または約2インチおよび約6インチ、2.5インチから5.5インチの間または約2.5インチおよび約5.5インチ、3インチから5インチの間または約3インチおよび約5インチ、3.5インチから4.5インチの間または約3.5インチおよび約4.5インチ、あるいは約4インチの長さを有し得る。断面サイズのこの増加は、脱凝集管305に流される研磨スラリが、その研磨スラリが中間領域325に入るにつれて減速されることを可能にし得、これは、研磨スラリが超音波を使用して脱凝集される時間の量を増加させ得る。いくつかの実施形態では、出口320に近接した中間領域325の端部は、研磨スラリが脱凝集管305のコーナー内に蓄積することおよび/または場合によっては集まることを防止するために、概して漏斗形であり、および/または場合によってはテーパを付けられ得る。同様に、他の内部コーナーが丸くされ得、これは、研磨スラリが脱凝集管305を通って一貫して流れることを可能にするのを助け得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、入口315および/または出口320は、(流体供給ルーメン225などの)流体供給ルーメンに結合され得、流体供給ルーメンは、入口315をスラリ源に結合し得、および/または出口320を供給噴出口に結合し(および/または供給噴出口として働き)得る。いくつかの実施形態では、出口320は、供給噴出口として働き得る。そのような実施形態では、出口320は、脱凝集された研磨スラリを研磨パッド上の所望のロケーション上に向けるために、曲げられおよび/または角度付けされ得る。
【0031】
アセンブリ300は、脱凝集管305に結合されたいくつかの超音波トランスデューサ330を含み得る。たとえば、超音波トランスデューサ330は、超音波トランスデューサ330に電力を与えるための1つまたは複数のワイヤおよび/または電気接点を含み得る、ベースプレート335上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、各超音波トランスデューサ330が、専用ベースプレート335を含み得るが、他の実施形態では、超音波トランスデューサのうちのいくつかまたはすべてが、単一のベースプレート335上に取り付けられ得る。超音波トランスデューサ330は、電力を高い周波数の波に変換し得る、圧電トランデューサ、容量性トランスデューサ、および/または他のトランスデューサを含み得る。超音波トランスデューサと呼ばれるが、いくつかの実施形態ではメガソニック周波数が利用され得ることが諒解されよう。たとえば、超音波トランスデューサ330は、約20kHzから2MHzの間にわたる周波数における音波を放出し得る。波の周波数は、研磨スラリの組成物に基づいて選択され得る。いくつかの実施形態では、約0.8MHzから2MHzの間のものなど、より高い周波数が、より低い周波数よりも穏やかなキャビテーションを引き起こし得る。あまりに低い周波数は、研磨材粒子が十分に脱凝集されるのを防止し得、あまりに高い周波数は、研磨スラリが、沸騰することおよび/または場合によってはあまりに付勢されるようになることを引き起こし得、これは、リークおよび/または他の問題点につながり得る。これらの音波は、脱凝集管305の内部に向けられて、研磨スラリ内の大きい粒子を脱凝集させおよび/または場合によっては粉砕し得る。たとえば、超音波トランスデューサ330は、脱凝集管305の中間領域325の外面に対して直接的におよび/または間接的に配置され得る。超音波トランスデューサ330は、脱凝集管305の中間領域325の1つまたは複数の側上に配置され得る。たとえば、ここでは超音波トランスデューサ330が中間領域325の底面に対して配置されて、示されているが、超音波トランスデューサ330は、同じくまたは代替的に、脱凝集管305の上面、1つまたは複数の横方向側面、および/または他の表面に対して配置され得る。超音波トランスデューサ330のうちの少なくともいくつかを底面に対して配置することは、より重い、大きい粒子が、研磨パッドに供給されるより前に超音波によって直接的に攪拌されることを確実にし得る。
【0032】
いくつかの超音波センサ330が、脱凝集管305の長さの全部または一部分に沿って配置され得る。たとえば、脱凝集管305は、少なくとも1つまたは約1つの超音波トランスデューサ、少なくとも2つまたは約2つの超音波トランスデューサ、少なくとも3つまたは約3つの超音波トランスデューサ、少なくとも4つまたは約4つの超音波トランスデューサ、少なくとも5つまたは約5つの超音波トランスデューサ、少なくとも6つまたは約6つの超音波トランスデューサ、少なくとも7つまたは約7つの超音波トランスデューサ、少なくとも8つまたは約8つの超音波トランスデューサ、少なくとも9つまたは約9つの超音波トランスデューサ、少なくとも10個または約10個の超音波トランスデューサ、少なくとも15個または約15個の超音波トランスデューサ、少なくとも20個または約20個の超音波トランスデューサ、あるいはそれを超えるものを含み得る。超音波トランスデューサ330は、規則的および/または不規則間隔において、脱凝集管305の1つまたは複数の側に沿って離隔され得る。
【0033】
脱凝集管305は、任意の断面形状を有し得る。たとえば、いくつかの脱凝集管305aは、図3Aに示されているように、矩形断面形状を有し得る。そのような実施形態では、超音波トランスデューサ330は、脱凝集管305aの外面に対して直接的に配置され得る。他の実施形態では、超音波トランスデューサ330は、超音波トランスデューサ330と脱凝集管305との間に挿入されたアダプタを含み得る。これは、図3Bに示されているように、脱凝集管305bが概して円形の断面を有する実施形態において、特に有用であり得る。たとえば、アダプタ340が、脱凝集管305の外面と超音波トランスデューサ330との間に配設され得る。アダプタ340は、平坦な外面342を含み得、平坦な外面342は、1つまたは複数の超音波トランスデューサ330を受け、および/または場合によっては1つまたは複数の超音波トランスデューサ330に対して配置され得る。アダプタ340は、脱凝集管305の丸い外面の周りにインターフェースされ得る弓状内面344を含み得る。アダプタ340は、研磨スラリ内のより大きい粒子が、超音波トランスデューサ330によって作り出された波によって脱凝集され得るように、概して平面の超音波トランスデューサ330が丸い脱凝集管305bに結合されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、各超音波トランスデューサ330が、専用アダプタ340を含み得るが、他の実施形態では、超音波トランスデューサのうちのいくつかまたはすべてが、単一のアダプタ340上に取り付けられ得る。アダプタ340は、脱凝集管305bの表面に超音波からの振動を適切に伝達し得る金属および/または他の材料であり得る。他の実施形態では、超音波トランスデューサ330は、丸くされた脱凝集管305bに接線方向に結合され得、および/または超音波トランスデューサ330は湾曲面を含み得る。
【0034】
図4は、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なスラリ供給アセンブリ400の概略断面図を示す。図4は、脱凝集管220または305のためのなど、アセンブリ200または300における構成要素に関係するさらなる詳細を示し得る。アセンブリ400は、いくつかの実施形態において前に説明されたアセンブリ200または300の任意の特徴または態様を含むことが理解される。アセンブリ400は、本明細書で説明される研磨パッド110および205など、研磨パッドに研磨材研磨スラリを供給するために使用され得る。アセンブリ400は、説明されている構成要素の部分図を示し得、その構成要素は、研磨システム100ならびに/またはアセンブリ200および300と同様の研磨システムに組み込まれ得る。アセンブリ400は、スラリ流体源(図示せず)に流体的に結合され得る脱凝集管405を含み得る。脱凝集管405は、入口415と、出口420と、入口415と出口420との間に配設された中間領域425とを有する、管本体410を含み得る。いくつかの実施形態では、中間領域425は、入口415および/または出口420よりも大きい直径を有し得る。いくつかの実施形態では、入口415および/または出口420は、中間領域425の中心軸に沿って配置され得る。他の実施形態では、入口415および出口420の一方または両方は、中間領域425の中心軸に対してオフセットおよび/または角度付けされ得る。たとえば、図示のように、入口415は、概して、中間領域425の中心軸に対して直交し(または別の角度にあり)得る。入口415は、出口420の反対側である、中間領域425の端部においてまたはその端部に近接して配置され得る。ここでは入口415が中間領域425の上部において形成されて、示されているが、様々な実施形態では、入口415は、中間領域425の底面および/または側上に形成され得る。いくつかの実施形態では、出口420に近接した中間領域425の端部は、研磨スラリが脱凝集管405のコーナー内に蓄積することおよび/または場合によっては集まることを防止するために、概して漏斗形であり、および/または場合によってはテーパを付けられ得る。同様に、他の内部コーナーが丸くされ得、これは、研磨スラリが脱凝集管405を通って一貫して流れることを可能にするのを助け得る。
【0035】
アセンブリ400は、脱凝集管405に結合されたいくつかの超音波トランスデューサ430を含み得る。たとえば、1つまたは複数の超音波トランスデューサ430は、波伝達ロッド445上に取り付けられ、および/または場合によっては波伝達ロッド445に結合され得る。波伝達ロッド445は、脱凝集管405の外側上で超音波トランスデューサ430に結合される、近位端を有し得る。波伝達ロッド445の遠位端449が、脱凝集管405の中間領域425の内部に突出し得る。これは、超音波トランスデューサ430から生成された超音波が、波伝達ロッド445を介して中間領域425の内部を通って伝搬されて、研磨材スラリ内に形成されていることがある大きい粒子を粉砕するのを助けることを可能にし得る。その波は、波伝達ロッド445の縦軸に対して横であるかまたは場合によっては角度付けされた方向で、および/あるいは概して波伝達ロッド445の遠位端449を通って中間領域325の長さに沿って、波伝達ロッド445から外側に伝搬され得る。波伝達ロッド445は、中間領域425の長さの少なくとも5%または約5%、中間領域425の長さの少なくとも10%または約10%、中間領域425の長さの少なくとも20%または約20%、中間領域425の長さの少なくとも30%または約30%、中間領域425の長さの少なくとも40%または約40%、中間領域425の長さの少なくとも50%または約50%、中間領域425の長さの少なくとも60%または約60%、中間領域425の長さの少なくとも70%または約70%、中間領域425の長さの少なくとも80%または約80%、中間領域425の長さの少なくとも90%または約90%、あるいはそれを超えるものに沿って延び得る。いくつかの実施形態では、脱凝集管405の出口420は、波伝達ロッド445からオフセットされ得る。これは、波伝達ロッド445が中間領域425の実質的な長さに沿って延びる実施形態において、特に有用であり得、なぜなら、出口420のそのような配置は、研磨スラリが出口420に流れるための追加のクリアランスを提供し得るからである。波伝達ロッド445は、石英、非反応性材料でコーティングされた金属、および/または他の化学的耐性のある材料から形成され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、研磨スラリおよび/または脱凝集管405の温度をモニタして、研磨スラリが、適切に流動可能であるのに十分に暖かく、研磨スラリが沸騰するかまたは場合によっては研磨動作において使用するのに好適でなくなるほど熱くはないことを確実にすることが、有用であり得る。アセンブリ400は、脱凝集管405および/または研磨スラリの温度をモニタするために使用され得る、熱電対など、1つまたは複数の温度センサ450を含み得る。温度センサ450は、脱凝集管405の中間領域425になど、脱凝集管405に結合され得る。いくつかの実施形態では、温度センサ450は、脱凝集管405の外面に対して配置され得、他の実施形態では、温度センサ450の少なくとも一部分が、中間領域425内になど、脱凝集管405の内部内に配設され得る。たとえば、温度センサ450全体が、脱凝集管405の内部内に配置され得、および/あるいは、温度センサ450の一部分が、脱凝集管405の厚さの全部または一部を通って突出し得る。これは、温度センサ450が研磨スラリに接触して温度の正確な読取値を提供することを可能にし得る。
【0037】
アセンブリ400は、脱凝集管405および/または研磨スラリの温度を所望の温度範囲内に維持するために使用され得る、1つまたは複数の温度制御機構455を含み得る。温度制御機構455は、加熱デバイスおよび/または冷却デバイスを含み得る。加熱デバイスは、限定はしないが、電気加熱コイル、加熱された流体チャネル、熱気ブロワ、および/または他の加熱機構を含み得る。冷却デバイスは、冷却剤チャネル、冷気ファン、および/または他の冷却機構を含み得る。温度制御機構455は、脱凝集管405に対して配置され、および/または場合によっては脱凝集管405に近接し得る。たとえば、加熱および/または冷却コイル/チャネルが、脱凝集管405の外面の1つまたは複数の側に対して、および/またはその側の周りに配置され得る。コイル/チャネルは、様々な実施形態において、脱凝集管405の長さの全部または一部分に沿って延び得る。いくつかの実施形態では、コイル/チャネルは、脱凝集管405の外周の周りを完全にラッピングし得る。ブロワ/ファンは、脱凝集管405に近接して配置され得、脱凝集管405上におよび/または脱凝集管405の周りに空気を向けるように配向され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の温度制御機構455は、脱凝集管405の内部内に配置され得る。温度制御機構455は、研磨スラリおよび/または脱凝集管405を、5℃から50℃の間または約5℃および約50℃、10℃から45℃の間または約10℃および約45℃、15℃から40℃の間または約15℃および約40℃、20℃から35℃の間または約20℃および約35℃、あるいは25℃から30℃の間または約25℃および約30℃など、あらかじめ定義された温度範囲内に維持するために、温度センサ450とともに動作し得る。たとえば、脱凝集管405および/またはスラリの温度が下側しきい値を下回るおよび/または下側しきい値に近づく場合、1つまたは複数の加熱デバイスが作動(または調節)され得、温度が上側温度しきい値を超えるおよび/または上側温度しきい値に近づく場合、1つまたは複数の冷却デバイスが作動(または調節)され得る。そのような動作は、研磨スラリが供給噴出口から分配されるとき、研磨スラリが研磨動作に好適であることを確実にし得る。脱凝集管405の温度は、研磨スラリの温度と相関させられ得、これは、いくつかの実施形態では、研磨スラリの温度が、脱凝集管405の温度をサンプリングすることによって決定されることを可能にし得る。
【0038】
脱凝集管に近接しておよび/または脱凝集管内に超音波トランスデューサを配置することによって、本発明の実施形態は、研磨パッドに研磨スラリを供給するより前に、研磨スラリ内の大きい粒子を脱凝集させおよび/または場合によっては粉砕する超音波を、研磨スラリに供給し得る。実施形態はまた、研磨スラリが所望の動作パラメータ内に維持されることを確実にする温度制御フィードバックループを含み得る。許容できる研磨スラリの供給は、研磨動作が、より良い結果とともに、および膜のスクラッチングがわずかであるかまったくなく、行われることを可能にし得る。
【0039】
図5は、本技術のいくつかの実施形態による、基板を研磨するための方法500における例示的な動作を示す。方法500は、本明細書で説明されるスラリ供給アセンブリ200、300、または400など、スラリ供給アセンブリを使用して実施され得る。方法500は、いくつかの実施形態では、基板研磨より前の動作を含み得る。たとえば、研磨より前に、基板は、1つまたは複数の堆積および/またはエッチング動作が実施され、ならびに任意の平坦化または他のプロセス動作が実施され得る。方法500は、手動相互作用を限定するために、ならびに手動動作に勝る増加された効率および精度を提供するために、システム内で自動的に実施され得るいくつかの動作を含み得る。方法500は、従来のCMP研磨プロセスとともに実施され得る。
【0040】
方法500は、動作505において、脱凝集管に研磨スラリを流すことを含み得る。研磨スラリは、基板膜表面を研磨および/または平坦化するのを助け得る、化学的反応性溶液中に分散したナノサイズの研磨材粉末を含み得る。動作510において、研磨スラリが脱凝集管を通して流される間、脱凝集管に結合された1つまたは複数の超音波トランスデューサが作動させられ得る。たとえば、電流が超音波トランスデューサに与えられ得、その電流を超音波トランスデューサが音波に変換する。これらの音波は、超音波トランスデューサによって放出され、脱凝集管に向けられ得、その音波は、研磨スラリ内に形成された大きい粒子を振動させ、粉砕し得る。しばしば、音波は、約10kHzから20MHzの間であり得るが、他の周波数が、様々な実施形態において利用され得る。動作515において、研磨スラリは、研磨パッドに供給され得る。たとえば、研磨スラリは、脱凝集管の出口を通して、および研磨パッドの上面上に研磨スラリを排出する供給噴出口を通して、流され得る。研磨スラリは、研磨動作中に、連続的におよび/または周期的に、研磨パッドに供給され得る。
【0041】
動作520において、研磨パッドの上の基板が研磨され得る。たとえば、基板は、キャリア上に表(膜側)を下にして配置され得、キャリアは、研磨パッドに対して基板の表を回転させおよび/または横方向に並進させ得る。スラリの化学溶液は、膜を化学的にエッチングし、軟化させ得、研磨材粒子は、膜の一部分を機械的に摩滅させおよび/または場合によっては除去して、基板の表面を平坦化しおよび/または場合によっては変える。
【0042】
いくつかの実施形態では、方法500は、研磨スラリおよび/または脱凝集管の温度をモニタすることを含み得る。温度は、熱電対など、1つまたは複数の温度センサを使用してモニタされ得、1つまたは複数の温度センサは、脱凝集管に対して、脱凝集管に近接して、および/または脱凝集管内に配置され得る。加熱デバイスおよび/または冷却デバイスなど、1つまたは複数の温度制御機構が、脱凝集管および/または研磨スラリの所望の温度を維持するために、単独でまたは温度センサとともに動作され得る。たとえば、脱凝集管および/または研磨スラリの温度が下側しきい値を下回るおよび/または下側しきい値に近づくとき、脱凝集管および/または研磨スラリは、加熱され得る。脱凝集管および/または研磨スラリの温度が上側しきい値を上回るおよび/または上側しきい値に近づくとき、脱凝集管および/または研磨スラリは、冷却され得る。これは、研磨スラリが、研磨パッドに供給されるより前に最適温度において維持されることを確実にし得、より効果的な研磨動作を生じ得る。
【0043】
前述の説明では、説明の目的で、本技術の様々な実施形態の理解を提供するために、多数の詳細が記載された。しかしながら、いくつかの実施形態が、これらの詳細のうちのいくつかなしに、または追加の詳細とともに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。
【0044】
いくつかの実施形態を開示したが、それらの実施形態の趣旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構成、および等価物が使用され得ることが、当業者によって認識されよう。さらに、本技術を不必要に不明瞭にすることを回避するために、いくつかのよく知られているプロセスおよび要素は説明されていない。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものとしてとられるべきでない。
【0045】
値の範囲が提供される場合、コンテキストが別段に明確に規定しない限り、その範囲の上限と下限との間の各介在値も、下限の単位の最も小さい部分まで、具体的に開示されることが理解される。述べられた範囲における任意の述べられた値または述べられていない介在値と、その述べられた範囲における任意の他の述べられた値または介在値との間の任意のより狭い範囲が包含される。それらのより小さい範囲の上限および下限は、独立して、範囲中に含まれるかまたは除外され得、より小さい範囲中に、いずれかの限界が含まれる、いずれの限界も含まれない、または両方の限界が含まれる、各範囲も、述べられた範囲における任意の明確に除外される限界を条件として、技術内に包含される。述べられた範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれた限界のいずれかまたは両方を除く範囲も含まれる。
【0046】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、コンテキストが別段に明確に規定しない限り、複数の参照を含む。したがって、たとえば、「ヒータ(a heater)」への参照は、複数のそのようなヒータを含み、「その突出部(the protrusion)」への参照は、1つまたは複数の突出部と当業者に知られているそれの等価物とへの参照を含み、以下同様である。
【0047】
また、本明細書および以下の特許請求の範囲で使用される「備える、含む(comprise(s))」、「備える、含む(comprising)」、「含んでいる(contain(s))」、「含んでいる(containing)」、「含む(include(s))」、および「含む(including)」という単語は、述べられた特徴、完全体、構成要素、または動作の存在を指定するものであるが、それらは、1つまたは複数の他の特徴、完全体、構成要素、動作、行為、またはグループの存在または追加を排除しない。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】