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特表2024-532665金属含有レジストの乾式現像性能を改善する多段階露光後処理
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  • 特表-金属含有レジストの乾式現像性能を改善する多段階露光後処理 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-10
(54)【発明の名称】金属含有レジストの乾式現像性能を改善する多段階露光後処理
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20240903BHJP
   G03F 7/38 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
H01L21/30 565
H01L21/30 568
H01L21/30 569H
H01L21/30 566
G03F7/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503523
(86)(22)【出願日】2022-07-15
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 US2022037393
(87)【国際公開番号】W WO2023009336
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/203,507
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン・サマンサ・シンファ
(72)【発明者】
【氏名】リー・ダ
(72)【発明者】
【氏名】ユー・ジェンギー
(72)【発明者】
【氏名】キム・ジー・イェン
(72)【発明者】
【氏名】パン・ヤン
【テーマコード(参考)】
2H196
5F146
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196EA07
2H196FA01
2H196FA03
2H196JA03
5F146KA01
5F146KA10
5F146LB01
(57)【要約】
【解決手段】本明細書に記載の様々な実施形態は、金属含有フォトレジストを処理してフォトレジストの材料性質を改質するための方法、装置、およびシステムに関する。金属含有フォトレジストは、少なくとも2つの熱動作を伴う露光後ベークプロセスで処理することができる。露光後ベーク動作の少なくとも1つは、酸素が豊富な雰囲気において金属含有フォトレジストを適度に上昇した温度に曝露することを含む。この動作の後、不活性ガス雰囲気において金属含有フォトレジストを高度に上昇した温度に曝露することを含む露光後ベーク動作が続く。多段階露光後ベーク動作により、後続の乾式現像プロセスにおけるエッチング選択性が改善される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属含有極紫外線(EUV)フォトレジストを処理する方法であって、
プロセスチャンバ内に基板を配することであって、前記基板は、基板層、および前記基板層の上に位置決めされた金属含有EUVフォトレジストを備える半導体基板である、基板の配置と、
前記金属含有EUVフォトレジストを前記プロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露することと、
前記金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することであって、前記第2の高温は、前記第1の高温よりも高い、曝露と、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属含有EUVフォトレジストは、EUV露光部分と、EUV非露光部分とを含み、前記酸素含有環境における前記第1の高温への曝露と、前記不活性ガス環境における前記第2の高温への曝露とは、後続の乾式現像プロセスにおける前記EUV露光部分と前記EUV非露光部分との間のエッチング選択性を増加させる、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記酸素含有環境における前記第1の高温への曝露と、前記不活性ガス環境における前記第2の高温への曝露とは、前記後続の乾式現像プロセスにおいて、ラインエッジラフネス(LER)を減少させ、かつサイズに対する線量(DtS)を減少させる、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
前記EUV露光領域および前記EUV非露光領域を形成するために前記プロセスチャンバ内に前記基板を配する前に、前記金属含有EUVフォトレジストをEUV放射線に露光すること
をさらに含む、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
EUV放射線への露光と前記第1の高温への曝露との間の第1の待ち時間は、約20分未満であり、前記第1の高温への曝露と前記第2の高温への曝露との間の第2の待ち時間は、約1時間未満である、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の高温は、約150℃~約220℃であり、前記第2の高温は、約220℃~約250℃である、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸素含有環境は、酸素含有種を含み、前記酸素含有種の分圧は、前記酸素含有環境において少なくとも約100Torrである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸素含有環境は、酸素(O2)、オゾン(O3)、水(H2O)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記不活性ガス環境は、窒素(N2)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、またはそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸素含有環境および前記不活性ガス環境の各々は、水分を含まないか、または実質的に水分を含まない、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属含有EUVフォトレジストは、金属酸化物含有EUVフォトレジストである、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸素含有環境は、リモートプラズマ源から生成される酸素ラジカルおよびイオンを含み、前記金属含有EUVフォトレジストを前記酸素ラジカルおよび前記イオンに曝露する、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属含有EUVフォトレジストを前記不活性ガス環境において前記第2の高温に曝露することは、前記金属含有EUVレジストを前記酸素含有環境において前記第1の高温に曝露するのと同じプロセスチャンバ内で行われる、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属含有EUVフォトレジストを前記酸素含有環境に曝露するステップ、および前記金属含有EUVフォトレジストを前記不活性ガス環境に曝露するステップを1回以上繰り返すこと
をさらに含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、
前記金属含有EUVフォトレジストを乾式現像し、前記金属含有EUVフォトレジストの一部を選択的に除去することであって、前記酸素含有環境における前記第1の高温への曝露、および前記不活性ガス環境における前記第2の高温への曝露は、乾式現像の前に実施される露光後ベーク(PEB)動作である、乾式現像
をさらに含む、方法。
【請求項16】
金属含有EUVフォトレジストを処理するための装置であって、
基板支持体を備えるプロセスチャンバであって、前記基板支持体は、基板層、および前記基板層の上に位置決めされた金属含有EUVフォトレジストを備える半導体基板を支持するように構成される、プロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバおよび関連するガス流制御ハードウェアと接続されたプロセスガス源と、
基板熱制御ハードウェアと、
コントローラであって、以下の動作:
前記金属含有EUVフォトレジストを前記プロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露すること、および
前記金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することであって、前記第2の高温は、前記第1の高温よりも高い、曝露
を実施するための命令を備えて構成されるコントローラと
を備える、装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置であって、
前記第1の高温は、約150℃~約220℃であり、前記第2の高温は、約220℃~約250℃である、装置。
【請求項18】
請求項16に記載の装置であって、
前記酸素含有環境および前記不活性ガス環境の各々は、水分を含まないか、または実質的に水分を含まない、装置。
【請求項19】
請求項16に記載の装置であって、
酸素含有種の分圧は、前記酸素含有環境において少なくとも約100Torrである、装置。
【請求項20】
請求項16に記載の装置であって、
前記酸素含有環境は、酸素含有種を含み、前記酸素含有種の濃度は、前記酸素含有環境において少なくとも20体積%であり、前記酸素含有種酸素(O2)、オゾン(O3)、水(H2O)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、またはそれらの組み合わせである、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による援用
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書の実施態様は、フォトレジスト材料の処理に関し、より詳細には、半導体製作における露光後の金属含有フォトレジスト材料の処理に関する。
【背景技術】
【0003】
集積回路などの半導体デバイスの製作は、フォトリソグラフィを伴う多段階プロセスである。一般に、このプロセスは、ウエハ上への材料の堆積と、リソグラフィ技法により材料をパターニングし、半導体デバイスの構造的特徴(例えば、トランジスタおよび回路)を形成することとを含む。当技術分野で知られている典型的なフォトリソグラフィプロセスのステップは、スピンコーティングなどによってフォトレジストを塗布する基板を準備することと、所望のパターンでフォトレジストを光に露光し、フォトレジストの露光領域を現像液にある程度可溶にすることと、現像液を適用してフォトレジストの露光領域または非露光領域を除去することによって現像を行うことと、エッチングまたは材料堆積などによって、フォトレジストが除去された基板の領域上にフィーチャを形成する後続の処理を行うこととを含む。
【0004】
半導体設計の進化は、半導体基板材料上にさらに小さなフィーチャを形成する必要性を生じさせ、かつその能力によって推進されている。この技術の進歩は、「ムーアの法則」において、高密度集積回路におけるトランジスタの密度が2年ごとに2倍になることとして特徴付けられている。実際、チップの設計および製造は進歩しており、したがって最新のマイクロプロセッサは、単一のチップ上に数十億個のトランジスタおよび他の回路フィーチャを含むことが可能である。そのようなチップ上の個々のフィーチャは、22ナノメートル(nm)以下程度、場合によっては10nm未満であり得る。
【0005】
そのような小さなフィーチャを有するデバイスを製造する際の1つの課題は、十分な解像度を有するフォトリソグラフィマスクを確実かつ再現可能に形成する能力である。現在のフォトリソグラフィプロセスは、典型的には、フォトレジストを露光するために193nmの紫外(UV)光を使用する。光が半導体基板上に作製されるフィーチャの所望のサイズよりも大幅に長い波長を有するという事実が、固有の問題を引き起こす。光の波長よりも小さいフィーチャサイズを達成するには、マルチパターニングなどの複雑な解像度向上技法の使用が必要である。したがって、10nm~15nm、例えば、13.5nmの波長を有する極紫外線(EUV)などの短波長光を使用するフォトリソグラフィ技法の開発には大きな関心があり、かつその研究努力が注がれている。
【0006】
しかし、EUVフォトリソグラフィプロセスは、パターニング中の出力の低下および光の損失などの課題を提示する場合がある。193nmのUVリソグラフィで使用されるものと同様の従来の有機化学増幅レジスト(CAR)は、特にEUV領域において吸収係数が低く、かつ光活性化化学種の拡散によりぼけまたはラインエッジラフネスが生じる可能性があるため、EUVリソグラフィで使用する場合に潜在的な欠点を有する。さらに、下層のデバイス層をパターニングするのに必要な耐エッチング性を提供するために、従来のCAR材料でパターニングされた小さなフィーチャは、パターン崩壊のリスクがある高アスペクト比をもたらす場合がある。したがって、厚さの減少、より大きな吸光度、およびより大きな耐エッチング性などの性質を有する、改善されたEUVフォトレジスト材料の必要性が依然として存在する。
【0007】
ここで提供される背景技術は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術で説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本技術に対抗する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0008】
金属含有極紫外線(EUV)フォトレジストを処理する方法が、本明細書に提供される。方法は、プロセスチャンバ内に基板を配することであって、基板は、基板層、および基板層の上に位置決めされた金属含有EUVフォトレジストを備える半導体基板である、基板の配置と、金属含有EUVフォトレジストをプロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露することと、金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することであって、第2の高温は、第1の高温よりも高い、曝露と、を含む。
【0009】
いくつかの実施態様では、金属含有EUVフォトレジストは、EUV露光部分と、EUV非露光部分とを含み、酸素含有環境における第1の高温への曝露と、不活性ガス環境における第2の高温への曝露とは、後続の乾式現像プロセスにおけるEUV露光部分とEUV非露光部分との間のエッチング選択性を増加させる。いくつかの実施態様では、酸素含有環境における第1の高温への曝露と、不活性ガス環境における第2の高温への曝露とは、後続の乾式現像プロセスにおいて、ラインエッジラフネス(LER)を減少させ、かつサイズに対する線量(DtS)を減少させる。いくつかの実施態様では、方法は、EUV露光領域およびEUV非露光領域を形成するためにプロセスチャンバ内に基板を配する前に、金属含有EUVフォトレジストをEUV放射線に露光することをさらに含む。いくつかの実施態様では、EUV放射線への露光と第1の高温への曝露との間の第1の待ち時間は、約20分未満であり、第1の高温への曝露と第2の高温への曝露との間の第2の待ち時間は、約1時間未満である。いくつかの実施態様では、第1の高温は、約150℃~約220℃であり、第2の高温は、約220℃~約250℃である。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、酸素含有種を含み、酸素含有種の分圧は、酸素含有環境において少なくとも約100Torrである。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、酸素(O2)、オゾン(O3)、水(H2O)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様では、不活性ガス環境は、窒素(N2)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様では、酸素含有環境および不活性ガス環境の各々は、水分を含まないか、または実質的に水分を含まない。いくつかの実施態様では、金属含有EUVフォトレジストは、金属酸化物含有EUVフォトレジストである。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、リモートプラズマ源から生成される酸素ラジカルおよびイオンを含み、金属含有EUVフォトレジストを酸素ラジカルおよびイオンに曝露する。いくつかの実施態様では、金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することは、金属含有EUVレジストを酸素含有環境において第1の高温に曝露するのと同じプロセスチャンバ内で行われる。いくつかの実施態様では、方法は、金属含有EUVフォトレジストを酸素含有環境に曝露するステップ、および金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境に曝露するステップを1回以上繰り返すことをさらに含む。いくつかの実施態様では、方法は、金属含有EUVフォトレジストを乾式現像し、金属含有EUVフォトレジストの一部を選択的に除去することであって、酸素含有環境における第1の高温への曝露、および不活性ガス環境における第2の高温への曝露は、乾式現像の前に実施される露光後ベーク(PEB)動作である乾式現像を、さらに含む。
【0010】
金属含有EUVフォトレジストを処理するための装置もまた、提供される。装置は、基板支持体を含むプロセスチャンバであって、基板支持体は、基板層、および基板層の上に位置決めされた金属含有EUVフォトレジストを備える半導体基板を支持するように構成される、プロセスチャンバと、プロセスチャンバおよび関連するガス流制御ハードウェアと接続されたプロセスガス源と、基板熱制御ハードウェアと、コントローラとを含む。コントローラは、以下の動作:金属含有EUVフォトレジストをプロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露すること、および金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することであって、第2の高温は、第1の高温よりも高い、曝露を実施するための命令を備えて構成される。
【0011】
いくつかの実施態様では、第1の高温は、約150℃~約220℃であり、第2の高温は、約220℃~約250℃である。いくつかの実施態様では、酸素含有環境および不活性ガス環境の各々は、水分を含まないか、または実質的に水分を含まない。いくつかの実施態様では、酸素含有種の分圧は、酸素含有環境において少なくとも約100Torrである。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、酸素含有種を含み、酸素含有種の濃度は、酸素含有環境において少なくとも20体積%であり、酸素含有種酸素(O2)、オゾン(O3)、水(H2O)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、またはそれらの組み合わせである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、様々な実施形態による基板を処理する方法についてのフローチャートを提供する図である。
【0013】
図2図2は、特定の実施形態による、塗布後処理が使用されるいくつかの処理ステップの過程における基板を示す図である。
【0014】
図3図3は、様々な実施形態による、露光後処理が使用されるいくつかの処理ステップの過程における基板を示す図である。
【0015】
図4図4は、様々な実施形態による多段階露光後ベーク処理において基板を処理する方法についてのフローチャートを提供する図である。
【0016】
図5A図5Aは、特定の熱ベースのステップが行われ得る処理チャンバを示す図である。
【0017】
図5B図5Bは、熱ベースのステップならびにプラズマベースのステップを含む、様々なステップが行われ得る処理チャンバを示す図である。
【0018】
図6図6は、本明細書の特定の実施形態による、異なる動作を実施するように構成された多数の異なるモジュールを有するクラスタツールを図示する図である。
【0019】
図7A図7Aは、露光後ベークプロセス中に温度を制御することによって達成することができる、フォトレジスト層の非露光部分と露光部分との間の材料コントラストおよび選択性の改善を示す走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
図7B図7Bは、露光後ベークプロセス中に温度を制御することによって達成することができる、フォトレジスト層の非露光部分と露光部分との間の材料コントラストおよび選択性の改善を示す走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
図7C図7Cは、露光後ベークプロセス中に温度を制御することによって達成することができる、フォトレジスト層の非露光部分と露光部分との間の材料コントラストおよび選択性の改善を示す走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
図7D図7Dは、露光後ベークプロセス中に温度を制御することによって達成することができる、フォトレジスト層の非露光部分と露光部分との間の材料コントラストおよび選択性の改善を示す走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書では、本開示の特定の実施形態を詳細に参照する。特定の実施形態の例は、添付の図面に示されている。本開示は、これらの特定の実施形態と併せて説明されるが、本開示をそのような特定の実施形態に限定することを意図していないことが理解されるであろう。逆に、本開示の精神および範囲内に含まれ得る代替物、修正物、および均等物をカバーすることを意図している。以下の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。本開示は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、本開示を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。
【0021】
金属含有レジストの処理
半導体処理における薄膜のパターニングは、多くの場合、半導体の製作において重要なステップである。パターニングは、リソグラフィを伴う。193nmのフォトリソグラフィなどの従来のフォトリソグラフィでは、パターンは、フォトマスクによって画定された選択的領域内のフォトレジストを光子に露光することによって感光性フォトレジスト膜上に印刷され、それによって露光フォトレジスト内で化学反応を引き起こし、現像ステップでフォトレジストの特定の部分を除去してパターンを形成するために利用することができる化学コントラストを形成する。次いで、パターニングおよび現像されたフォトレジスト膜は、エッチングマスクとして使用され、パターンを金属、酸化物などで構成される下層の膜に転写することが可能である。
【0022】
先端技術ノード(国際半導体技術ロードマップによって定義される)には、22nm、16nm、およびそれ以降のノードが挙げられる。例えば、16nmノードでは、ダマシン構造における典型的なビアまたはラインの幅は、典型的には、約30nm以下である。先端半導体集積回路(IC)および他のデバイス上のフィーチャのスケーリングが、リソグラフィを推進して解像度を改善する。
【0023】
極紫外線(EUV)リソグラフィは、従来のフォトリソグラフィ方法で達成可能なものよりも短い結像源波長に移行することによって、リソグラフィ技術を拡張することができる。約10~20nm、または11~14nmの波長、例えば13.5nmの波長のEUV光源を、スキャナとも呼ばれる最先端のリソグラフィツールに使用することが可能である。EUV放射線は、石英および水蒸気を含む広範囲の固体および流体材料に強く吸収されるため、真空中で動作する。
【0024】
EUVリソグラフィは、下層のエッチングに使用するマスクを形成するようにパターニングされたEUVレジストを利用する。EUVレジストは、液体ベースのスピンオン技法によって得られるポリマーベースの化学増幅レジスト(CAR)であってもよい。CARに代わるものは、Inpria Corp.(オレゴン州コーバリス)から入手可能であり、例えば、米国特許出願公開第2017/0102612号、米国特許出願公開第2016/021660号、および米国特許出願公開第2016/0116839号に記載されているものなど、直接フォトパターニング可能な金属酸化物含有膜であり、上記の出願は、少なくともフォトパターニング可能な金属酸化物含有膜の開示について、参照により本明細書に組み込まれる。そのような膜は、スピンオン技法または乾式気相堆積によってもたらされ得る。金属酸化物含有膜は、例えば2018年6月12日に発行され、EUV PHOTOPATTERNING OF VAPOR-DEPOSITED METAL OXIDE-CONTAINING HARDMASKSと題する米国特許第9,996,004号、および/または2019年5月9日に出願され、METHODS FOR MAKING EUV PATTERNABLE HARD MASKSと題する国際特許出願第PCT/US2019/31618号に記載されている、30nm未満のパターニング解像度を提供する真空雰囲気中でのEUV露光によって直接(すなわち、別々のフォトレジストを使用せずに)パターニングすることができ、EUVレジストマスクを形成するための直接フォトパターニング可能な金属酸化物膜の組成、堆積、およびパターニングに少なくとも関連する上記の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一般に、パターニングは、EUV放射線でEUVレジストを露光してレジストにフォトパターンを形成し、続いて現像してフォトパターンに従ってレジストの一部を除去し、マスクを形成することを伴う。
【0025】
これらの直接フォトパターニング可能なEUVレジストは、高EUV吸収金属およびそれらの有機金属酸化物/水酸化物ならびに他の誘導体で構成され得るか、またはそれらを含有し得る。EUV露光の際、EUV光子ならびに生成された二次電子は、SnOxベースのレジスト(および他の金属酸化物ベースのレジスト)におけるベータH脱離反応などの化学反応を誘発し、架橋およびレジスト膜における他の変化を促進する化学機能を提供することができる。次に、これらの化学変化を現像ステップで利用して、レジスト膜の露光領域または非露光領域を選択的に除去し、パターン転写用のエッチングマスクを作成することができる。
【0026】
金属酸化物含有膜は、例えば2018年6月12日に発行され、EUV PHOTOPATTERNING OF VAPOR-DEPOSITED METAL OXIDE-CONTAINING HARDMASKSと題する米国特許第9,996,004号に記載されている、30nm未満のパターニング解像度を提供する真空雰囲気中でのEUV露光によって直接(すなわち、別々のフォトレジストを使用せずに)パターニングすることができ、EUVレジストマスクを形成するための直接フォトパターニング可能な金属酸化物膜の組成、堆積、およびパターニングに少なくとも関連する上記の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一般に、パターニングは、EUV放射線でEUVレジストを露光してレジストにフォトパターンを形成し、続いて現像してフォトパターンに従ってレジストの一部を除去し、マスクを形成することを伴う。
【0027】
本開示は、EUVリソグラフィによって例示されるリソグラフィパターニング技法および材料に関するが、他の次世代リソグラフィ技法にも適用可能であることも理解されたい。現在使用および開発されている標準的な13.5nmのEUV波長を含むEUVに加えて、そのようなリソグラフィに最も関連する放射線源は、一般に248nmまたは193nmのエキシマレーザ源の使用を指すDUV(深UV)、正式にはX線範囲のより低いエネルギー範囲におけるEUVを含むX線、ならびに広いエネルギー範囲をカバーすることができるeビームである。そのような方法には、露出したヒドロキシル基を有する基板をヒドロカルビル置換スズキャッピング剤と接触させ、基板の表面上にイメージング/PR層としてヒドロカルビル末端SnOx膜を形成する方法が挙げられる。具体的な方法は、半導体基板および最終的な半導体デバイスで使用される特定の材料および用途に依存し得る。したがって、本出願で説明される方法は、本技術で使用され得る方法および材料の単なる例示にすぎない。
【0028】
直接フォトパターニング可能なEUVレジストは、有機成分内に混合された金属および/または金属酸化物で構成され得るか、またはそれらを含有し得る。金属/金属酸化物は、EUV光子の吸収を強化し、二次電子を生成し、かつ/または下層の膜スタックおよびデバイス層に対して高いエッチング選択性を示すことができるという点で、非常に有望である。今日まで、これらのレジストは湿式(溶剤)手法を使用して開発されており、これにはウエハがトラックに移動する必要があり、そこでウエハは現像溶剤に曝露され、乾燥され、そしてベークされる。湿式現像は生産性を制限するだけでなく、微細フィーチャ間の溶媒の蒸発中の表面張力効果によるライン崩壊を引き起こす可能性もある。
【0029】
基板剥離および界面欠陥を排除することによってこれらの問題を克服するために、乾式現像技法が提案されている。乾式現像は、非露光レジスト材料とEUV露光レジスト材料との間のエッチング選択性を含む独自の課題を有しており、湿式現像と比較した場合、効果的なレジスト露光のためのサイズに対する線量の要件がより高くなる可能性がある。最適ではない選択性は、エッチングガス下での長時間の露光によりフォトレジストの角が丸くなる場合もあり、これにより次の転写エッチングステップにおけるライン限界寸法(CD)の変動が増大する可能性がある。
【0030】
本開示の様々な態様によれば、堆積(例えば、塗布後ベーク(PAB))および/または露光(例えば、露光後ベーク(PEB))後の金属および/または金属酸化物ベースのフォトレジストに対する1つまたは複数の後処理は、露光フォトレジスト(PR)と非露光フォトレジストとの間の材料性質の差を増加させることが可能であり、したがって後続の乾式現像後にサイズに対する線量(DtS)を減少させ、PRプロファイルを改善し、かつラインエッジラフネスおよびライン幅ラフネス(LER/LWR)を改善することが可能である。そのような処理は、温度、ガス雰囲気、および水分の1つまたは複数を制御する熱プロセスを伴うことができ、その結果、その後の処理における乾式現像性能が改善される。場合によっては、リモートプラズマが使用されてもよい。
【0031】
塗布後処理(例えば、PAB)の場合、温度、ガス雰囲気(例えば、本明細書に記載のガスの1つまたは複数を使用)、圧力、および水分の1つまたは複数を制御する熱プロセスを堆積後かつ露光前に使用して、非露光金属および/または金属酸化物含有フォトレジストの組成を変更することができる。この変更により、材料のEUV感度が増加し、したがって露光および乾式現像後により低いサイズに対する線量およびラインエッジラフネスを達成することが可能である。
【0032】
露光後処理(例えば、PEB)の場合、温度、ガス雰囲気(例えば、本明細書に記載のガスの1つまたは複数を使用)、圧力、および水分の1つまたは複数を制御する熱プロセスを使用して、非露光フォトレジストと露光フォトレジストの両方の組成を変更することができる。場合によっては、この処理は、非露光フォトレジストと比較して露光フォトレジストの組成および/または材料性質を優先的に変化させることができ、それにより組成および/または材料性質の変化は、非露光フォトレジストよりも露光フォトレジストの方が大きくなる。いくつかの他の場合では、この処理は、露光フォトレジストと比較して非露光フォトレジストの組成/材料性質を優先的に変化させることができ、それにより組成および/または材料性質の変化は、露光フォトレジストよりも非露光フォトレジストの方が大きくなる。これらの優先的な相互作用は、EUV露光中に生じる化学変化、例えばフォトレジスト内のアルキル基の損失によって生じる場合がある。処理中に生じるこの変化は、非露光フォトレジストと露光フォトレジストとの間の組成/材料性質の差を増大させることができ、それによって非露光フォトレジストと露光フォトレジストとの間のエッチング速度の差が大きくなる。これにより、より高いエッチング選択性(例えば、フォトレジストにおけるパターンの乾式現像中)を達成することが可能である。選択性の改善により、表面粗さが改善され、かつ/またはフォトレジスト残留物/スカムが少なくなった、より四角いフォトレジストプロファイルを得ることができる。
【0033】
いずれの場合においても、代替の実施態様では、熱プロセスは、リモートプラズマプロセスによって置き換えられ、または補うことができる。リモートプラズマプロセスは、反応種を増加させるように作用し、それによって所望の反応に対するエネルギー障壁を低下させ、生産性を増加させることができる。リモートプラズマは、より多くの反応性ラジカルを生成し、したがって(例えば、熱エネルギーのみに依存する処理と比較して)処理についての反応温度/時間を低下させることができ、生産性の増加につながる。
【0034】
したがって、1つまたは複数のプロセスを適用してフォトレジスト自体を改質し、乾式現像の選択性を増加させることができる。この熱および/またはラジカル改質は、非露光材料と露光材料との間のコントラストを増加させ、したがって後続の乾式現像ステップの選択性を増加させることが可能である。非露光材料および露光材料の材料性質の間に生じる差は、温度、ガス流、水分、圧力、および/またはRF電力を含む1つまたは複数のプロセス条件を調整することによって調節することができる。湿式現像溶媒中の材料溶解度によって制限されない乾式現像によって可能になる大きなプロセス許容範囲により、処理中により積極的な条件を適用することが可能になり、達成することができる材料コントラストがさらに向上する。結果として得られる高い材料コントラストは、乾式現像に対するより広いプロセスウィンドウをフィードバックし、したがって生産性の増加、コストの削減、および良好な欠陥率性能を可能にする。
【0035】
湿式現像レジスト膜の実質的な制限は、制限された温度ベークである。湿式現像は、フォトレジストの露光領域と非露光領域との間の材料溶解度の差に依存する。フォトレジストを高温に加熱すると、金属含有フォトレジスト膜の露光領域と非露光領域の両方における架橋度を大幅に増加させることができる。フォトレジストが約220℃以上の温度に加熱されると、フォトレジストの露光領域と非露光領域の両方が湿式現像溶媒に不溶となり、したがって湿式現像技法を使用してフォトレジスト膜を確実に現像することができなくなる。
【0036】
対照的に、フォトレジストの露光領域と非露光領域との間の乾式エッチング速度の差(すなわち、選択性)がレジストの露光部分または非露光部分のみの除去に依存する乾式現像レジスト膜の場合、PABまたはPEBにおける処理温度は、湿式現像溶媒における溶解度に適用される制限が乾式エッチング技法には適用されないため、はるかに広いウィンドウにわたって変化させることができる。したがって、乾式現像の場合、処理プロセスは、比較的広い温度範囲にわたって調節/最適化することが可能である。例えば、処理温度は、PABについては約90℃~約250℃、例えば約90℃~約190℃、PEBについては約150℃~約250℃以上の範囲であり得る。エッチング速度の減少およびエッチング選択性の増加は、記載の範囲内のより高い処理温度で起こることが判明している。
【0037】
図7A図7Dは、PEB中に温度を制御することによって達成することができる、フォトレジスト層の非露光部分と露光部分との間の材料コントラストおよび選択性の改善を示す実験結果を図示する。各例において、基板は、(例えば、基板支持体の温度を制御することによって)基板の温度が制御されるPEBに曝露された。その後、各基板上のフォトレジスト層が乾式技法を使用して現像され、基板上に一連のフォトレジストフィーチャが形成された。図7Aでは、温度は、約235℃に制御された。図7Bでは、温度は、約220℃に制御された。図7Cでは、温度は、約205℃に制御された。図7Dでは、温度は、約190℃に制御された。より低い処理温度では、フォトレジストプロファイルは、顕著な先細り/丸みを帯びたフィーチャを示した。対照的に、より高い処理温度では、フォトレジストプロファイルが大幅に改善され、フィーチャは先細り/丸みがはるかに少なく、より四角形となっている。PEB温度が高いほど、フォトレジストの露光部分と非露光部分との間の材料コントラストが大きくなり、それによってフォトレジストが現像される際により高い選択性が得られる。さらに、より高いPEB温度で処理された基板は、現像後のラインのより高い臨界寸法を示し、これはサイズに対する線量がより低いことに対応する。言い換えれば、より高い処理温度を使用して、基板がより低い温度で処理される(または全く処理されない)場合に同じ臨界寸法を達成するために必要とされるよりも低いEUV放射線量で所望の臨界寸法を達成することができる。上述したように、PEB処理後に乾式現像技法が使用された。多くの場合、湿式現像技法は、上述の理由により、高温、例えば、>180℃においてPEBで処理されたフォトレジスト層を現像することができない。
【0038】
特定の実施形態では、PABおよび/またはPEB処理は、100~10,000sccmの範囲のガス雰囲気流で実施することができる。これらまたは他の実施形態では、雰囲気環境における水分含量は、約数パーセントから最大100%の間(例えば、場合によっては約20%~50%の間)で制御され得る。これらまたは他の実施形態では、処理中の圧力は、例えば大気圧以下に制御され得る(例えば、大気圧以下の圧力を達成するために真空を使用する)。場合によっては、処理中の圧力は、約0.1~760Torr、例えば約0.1~10Torr、または場合によっては約0.1~1Torrであってもよい。これらまたは他の実施形態では、処理の持続時間は、約1~15分、例えば約2~5分、または約2分に制御され得る。
【0039】
これらの知見は、処理条件を調節し、特定の材料および状況に合わせて処理を調整または最適化するために使用することができる。例えば、湿度約20%の空気中で約2分間、220℃~250℃のPEB熱処理を行うことにより所与のEUV線量に対して達成される選択性は、そのような熱処理を行わない約30%高いEUV線量に対する選択性と同様にすることができる。したがって、半導体処理動作の選択性要件/制約に応じて、本明細書に記載のような熱処理を使用して、必要なEUV線量を低下させることができる。または、より高い選択性が必要であり、より高い線量が許容可能な場合、湿式現像の場合よりもはるかに高い選択性(例えば、フォトレジストの露光領域対非露光領域において最大100:1の乾式エッチング選択性)を得ることができる。リモートプラズマベースの処理は、同じまたは同様の利益をもたらす場合がある。
【0040】
図1は、本開示の一態様である、半導体基板を処理する方法についてのプロセスフローを図示する。方法100は、ブロック101において、プロセスチャンバ内で半導体基板の基板層上に金属含有フォトレジストを設けることを伴う。基板は、例えば、任意の適切な方法で製作された、部分的に製作された半導体デバイス膜スタックであってもよい。ブロック103において、金属含有フォトレジストは、後続の露光後乾式現像プロセスにおけるエッチング選択性が増加するように、金属含有フォトレジストの材料性質を改質するために処理される。例えば、この処理により、金属含有フォトレジストにおける架橋が増加し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、処理は、温度、ガス雰囲気、および/または水分を制御する熱プロセスを伴い得る。ガス雰囲気は、反応性ガス種、例えば空気、水(H2O)、水素(H2)、酸素(O2)、オゾン(O3)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、硫化カルボニル(COS)、二酸化硫黄(SO2)、塩素(Cl2)、アンモニア(NH3)、亜酸化窒素(N2O)、一酸化窒素(NO)、メタン(CH4)、メチルアミン(CH3NH2)、ジメチルアミン((CH32NH)、トリメチルアミン(N(CH33)、エチルアミン(CH3CH2NH2)、ジエチルアミン((CH3CH22NH)、トリエチルアミン(N(CH2CH33)、ピリジン(C55N)、アルコール(Cn2n+1OH、限定はしないが、メタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールを含む)、アセチルアセトン(CH3COCH2COCH3)、ギ酸(HCOOH)、塩化オキサリル((COCl)2)、カルボン酸(Cn2n+1COOH)、および他の低分子アミン(NR123、R1、R2、およびR3の各々は、水素、ヒドロキシル、脂肪族、ハロ脂肪族、ハロヘテロ脂肪族、ヘテロ脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族、ヘテロ脂肪族-芳香族、またはそれらの任意の組み合わせから独立して選択される)などを含んでもよい。これらの反応性ガスのいずれかの置換形態もまた、使用されてもよい。場合によっては、基板は、処理動作中に2つ以上の反応性ガスに曝露されてもよい。
【0042】
反応性ガスを使用してフォトレジストを処理する実施形態では、反応性ガスは、酸化、配位、または酸/塩基の化学物質を介してフォトレジストと相互作用する場合がある。
【0043】
様々な実施形態において、ガス雰囲気は、不活性ガス、例えば窒素(N2)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などを含んでもよい。場合によっては、不活性ガスは、上に列挙した反応性ガスの1つまたは複数と一緒に供給されてもよい。他の場合には、ガス雰囲気は、不活性または実質的に不活性であってもよい。例えば、ガス雰囲気は、反応性ガスを含まないか、または実質的に含まなくてもよい。本明細書で使用される場合、ガス雰囲気は、そのようなガスが微量でのみ存在する場合、反応性ガスが実質的に含まれていないと見なされ得る。不活性雰囲気が使用される様々な場合において、不活性雰囲気は、フォトレジストの関連領域における過剰酸化を低減することによって、組成および/または材料性質におけるコントラストを増加させることが可能である。例えば、フォトレジストをパターニング放射線に露光した後、フォトレジストが不活性雰囲気中で熱処理される場合には、不活性雰囲気は、フォトレジストの非露光領域に存在する過剰酸化を低減することによって、材料コントラスト(例えば、組成および/または材料性質)の増加を促進する。
【0044】
本明細書に記載の実施形態のいずれも、フォトレジストの酸化領域または過剰酸化領域を還元するように動作し得る還元ステップを含むことができる。このような還元ステップは、フォトレジスト(またはその一部)を酸化するステップの後に特に有用であり得る。様々な実施形態において、還元ステップは、基板を還元雰囲気または不活性雰囲気に曝露することを伴い得る。場合によっては、還元ステップは、基板を加熱すること、および/または基板をプラズマに曝露することを伴ってもよい。プラズマは、不活性ガスおよび/または還元ガスから生成されてもよい。
【0045】
様々な実施形態において、図2に図示されるように、処理は、フォトレジスト202aが基板201に塗布された後、フォトレジスト202aがパターニング放射線に露光される前に適用されてもよい。例えば、処理が熱処理である一例では、処理は、塗布後ベーク(PAB)と呼ばれることがある。この処理によりフォトレジスト202aが変化し、フォトレジスト202bの改質バージョンが形成される。処理前のフォトレジスト202aと比較して、フォトレジスト202bの改質バージョンは、改善された性質を示す。例えば、フォトレジスト202bの改質バージョンは、フォトレジスト202aの非改質バージョンよりもEUV放射線に対してより敏感であり得る。このEUV感度の増加の結果として、フォトレジストの改質バージョンは、EUV露光中により低いサイズに対する線量を示すことができ、現像後により低いラインエッジラフネスをもたらすことが可能である。
【0046】
処理は、異なる時間に行われてもよい。様々な実施形態において、図3に図示されるように、処理は、フォトレジスト302aが堆積され、放射線(例えば、EUV)への部分露光によってパターニングされた後に適用されてもよく、それにより処理される基板は、EUVフォトレジストの露光部分302cと非露光部分302bの両方を含む。例えば、処理が熱処理である一例では、処理は、露光後ベーク(PEB)と呼ばれることがある。この処理は、EUVフォトレジストの露光部分302cと非露光部分302bの両方を改質し、それによって露光部分302eの改質バージョンおよび非露光部分302dの改質バージョンを形成することが可能である。処理によって生じた改質は、乾式現像エッチングガスにおけるフォトレジスト材料のエッチング速度を増加させる場合がある。代替的または追加的に、処理によって生じた改質は、フォトレジストの非露光部分と露光部分との間の組成/材料性質の差を増加させる可能性がある。言い換えれば、(1)処理後のフォトレジストの非露光部分302dの改質バージョンと、(2)処理後のフォトレジストの露光部分302eの改質バージョンを比較した場合の組成/材料性質間の差は、(1)処理前のフォトレジストの非露光部分302bと、(2)処理前のフォトレジストの露光部分302cを比較した場合の組成/材料性質間の差よりも大きい。
【0047】
加えて、PAB処理またはPEB処理のいずれかにおけるベーク温度の上昇率は、架橋/エッチング選択性の結果を微調節するために操作することができる別の有用なプロセスパラメータである。PABおよびPEB熱プロセスは、単一の動作または複数の動作のいずれかで行うことができる。複数の動作が使用される場合、個々の動作中に異なるプロセス条件が提供されてもよい。個々の動作間で変化し得る例示的な処理条件には、限定はしないが、基板に近接する雰囲気ガスまたは混合物の同一性および濃度、水分レベル、温度、圧力などが挙げられる。これらの処理条件を制御してフォトレジスト性質を調整し、したがって異なるエッチング選択性を調節することが可能である。
【0048】
代替の実施形態では、塗布後処理および露光後処理のいずれかまたは両方は、熱処理と共に、または熱処理の代わりにリモートプラズマプロセスを伴い、ラジカルを生成して金属含有フォトレジストと反応し、それによってその材料性質を改質することができる。図2を参照すると、いくつかの実施形態では、リモートプラズマ処理プロセスは、フォトレジスト202aが堆積された後、EUV放射線に露光される前に行われる。この場合、処理は、塗布後プラズマ処理と呼ばれることがある。図3を参照すると、いくつかの実施形態では、リモートプラズマ処理プロセスは、フォトレジスト302aが堆積されてEUV放射線に露光され、露光部分302cおよび非露光部分302bが形成された後に行われる。この場合、処理は、露光後プラズマ処理と呼ばれることがある。
【0049】
フォトレジストを処理するためにリモートプラズマが使用される実施態様では、ラジカルは、熱処理に関して本明細書に記載の同じまたは異なるガス種から生成されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、複数の処理が使用されてもよい。例えば、第1の処理は、フォトレジスト堆積後、EUV露光前に行われてもよく(図2に示すように)、第2の処理は、EUV露光後、現像前に行われてもよい(図3に示すように)。処理条件の1つまたは複数は、第1の処理中および/または第2の処理中に本明細書に記載のように制御され得る。
【0051】
金属含有レジストの多段階露光後処理
PEBプロセスは、多くの場合、露光(例えば、EUV露光)後の金属含有フォトレジストの露光部分と非露光部分との間のエッチング選択性におけるコントラストをさらに増加させるために実施される。例えば、金属含有フォトレジストを化学種の存在下で熱処理し、EUV露光部分における架橋を促進することができる。酸化スズフォトレジストの場合、これは、EUV露光中に生成された有機フラグメントの蒸発を駆動し、EUV露光によって生成された任意のSn-H、Sn-Sn、またはSnラジカル種を金属水酸化物に酸化し、隣接するSn-OH基間の架橋を促進してより高密度に架橋されたSnO2様ネットワークを形成するように設計される。しかし、酸化雰囲気の存在下で温度が高すぎる場合、金属含有フォトレジストのEUV非露光部分が過剰に酸化することになる。過剰酸化により、材料コントラストが低下し、粗さが増加し、後続の乾式現像プロセスで欠陥が増加する。酸化雰囲気の存在下で温度が低すぎる場合、金属含有フォトレジストのEUV露光部分が十分に架橋しない。その結果、乾式現像エッチングガスへの曝露中、材料コントラストが不十分である。PEBプロセスが高温で不活性雰囲気において実施される場合、金属含有フォトレジストのEUV露光部分は、十分な酸素を受け取ることができない。EUV露光部分の酸素が少なくなると架橋が少なくなり、EUV露光部分がより柔らかくなって密度が低くなる。レジストがより柔らかくなると粗さがさらに増加し、これはさらに大きなパターン変形(例えば、ラインの揺れ)および欠陥を引き起こす。
【0052】
本開示では、基板上のフォトレジストは、複数のPEB処理またはPEB処理プロセスにおける複数のステップを受けることが可能である。複数のベークステップは、異なる温度および/または異なる化学物質で実施されてもよい。第1のベークステップは、酸素が豊富な環境において適度に上昇したベーク温度で実施され得る。第2のベークステップは、適度に上昇したベーク温度よりも高い高度に上昇したベーク温度で、かつ不活性環境において実施され得る。いくつかの実施態様では、適度に上昇したベーク温度は、約150℃~約220℃であり得、高度に上昇したベーク温度は、約220℃~約250℃であり得る。金属含有フォトレジストを連続して第1のベークステップおよび第2のベークステップに曝露することによって、材料コントラストが改善され、乾式現像中により高いエッチング選択性が達成される。
【0053】
図4は、様々な実施形態による多段階露光後ベーク処理において基板を処理する方法についてのフローチャートを提供する。プロセス400の動作は、異なる順序で、および/または異なる、より少ない、もしくは追加の数の動作で実施されてもよい。プロセス400の1つまたは複数の動作は、図5A図5B、および図6のいずれか1つに記載の装置を使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、プロセス400の動作は、少なくとも部分的に、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアに従って実装されてもよい。
【0054】
プロセス400のブロック401において、基板がプロセスチャンバ内に設けられ、基板は、半導体基板の基板層上に金属含有フォトレジストを有する半導体基板である。いくつかの実施態様では、基板層は、エッチングされる層であり、基板層は、スピンオンカーボン(SoC)、スピンオンガラス(SOG)、アモルファスカーボン、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、または酸窒化ケイ素を含み得る。金属含有フォトレジストは、基板層上に乾式または湿式堆積されてもよい。金属含有フォトレジストは、EUV露光後にEUV露光領域およびEUV非露光領域を有するポジ型またはネガ型レジストとして提供されてもよい。露光および任意選択のPEB処理の後、金属含有フォトレジストは現像を受け、金属含有フォトレジストの一部(例えば、EUV非露光部分)を選択的に除去して基板層の上にパターニングされたマスクを形成することができる。いくつかの実施態様では、金属含有フォトレジストは、金属含有EUVフォトレジストであり、金属含有EUVフォトレジストは、有機金属酸化物または有機金属含有膜である。例えば、金属含有EUVフォトレジストは、Sn、O、およびC原子を含んでもよい。
【0055】
いくつかの実施態様では、プロセス400は、EUV露光領域およびEUV非露光領域を形成するために、プロセスチャンバ内に基板を配する前に金属含有EUVフォトレジストをEUV放射線に露光することをさらに含む。金属含有フォトレジストを湿式または乾式堆積した後、金属含有フォトレジストをEUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール内でフォトパターニングすることができる。金属含有フォトレジストは、EUV感受性金属または金属酸化物含有膜、例えば、有機スズ酸化物であってもよい。EUV感受性金属または金属酸化物含有膜は、真空雰囲気におけるEUV露光によって直接フォトパターニングされ得る。
【0056】
金属含有フォトレジストをフォトパターニングした後、金属含有フォトレジストは、露光後ベーク(PEB)動作で熱処理またはベークされる。これにより、現像のためのより大きな化学的コントラストが生じる。単一のベーク動作を実施するのではなく、PEB処理は、2ステップまたは多段階のベーク動作で進められ得、各ステップで金属含有フォトレジストが異なる処理条件に曝露される。そのような処理条件には、限定はしないが、基板に近接する雰囲気ガスまたは混合物の同一性および濃度、水分レベル、温度、圧力などが挙げられ得る。ステップのうちの1つは、基板を少なくとも異なる温度および異なる雰囲気ガスに曝露することが可能である。例えば、ベークステップのうちの1つは、酸化雰囲気において基板を低温または適度に上昇した温度に曝露してもよく、ベークステップのうちの別のステップは、基板を非酸化雰囲気において高度に上昇した温度に曝露してもよい。これらのステップは、以下のブロック403および405に示すように順番に実施され得る。
【0057】
プロセス400のブロック403において、金属含有フォトレジストは、プロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露される。第1の高温は、低温から中温のベークを提供する。低温から中温のベークは、金属含有フォトレジストの非露光部分の過剰酸化を防止することができる。いくつかの実施態様では、第1の高温は、約150℃~約220℃、または約180℃~約220℃である。酸素含有環境は、金属含有フォトレジストの露光部分への酸素の取り込みを促進することが可能である。一般に、酸素濃度が高いほど、酸素の取り込みが高くなる。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、酸素含有種または酸化剤を含む。酸素含有環境における酸素分圧は、少なくとも約100Torr、例えば約100Torr~約600Torrであってもよい。酸素分圧に応じて、酸化剤は、総ガス濃度の特定の濃度を占めることができる。いくつかの実施形態では、酸化剤の濃度は、酸素含有環境において少なくとも20体積%であってもよい。例えば、酸化剤の濃度は、約25体積%~約100体積%、または約50体積%~約100体積%であってもよい。いくつかの実施態様では、酸素含有環境は、酸素(O2)、オゾン(O3)、水(H2O)、過酸化水素(H22)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、またはそれらの組み合わせを含む。
【0058】
ベーク温度が高いと、一般に、金属含有フォトレジストの露光部分と非露光部分との間の材料コントラストが増加する。しかし、ベーク温度が高すぎる場合、金属含有フォトレジストの非露光部分の過剰酸化が発生する。有機金属含有膜に関するいかなる理論によっても限定されるものではないが、金属-炭素結合の開裂は、過剰に高いベーク温度で発生し、酸素含有環境の存在下で金属水酸化物に変換され得る金属水素化物部位を残す可能性がある。金属水酸化物は、架橋して金属酸化物部分を形成する場合がある。結果として、金属含有フォトレジストの非露光部分および露光部分は化学構造の点であまり区別されず、これにより後続の乾式現像プロセス中のエッチングコントラストが減少する。エッチングコントラストの減少は、ラインCD変動の増加、フォトレジストの角の丸み、およびサイズに対する線量の増加に起因する可能性がある。加えて、過剰酸化によるエッチングコントラストの減少は、パターン現像の不良、非露光部分に残留物が形成される可能性の増加、ラインエッジラフネスの増加、およびパターニングされたフォトレジストにおける欠陥率をさらに増大させるラインブリッジングに起因する可能性がある。したがって、酸素含有環境におけるベーク温度を、金属含有フォトレジストの非露光部分の過剰酸化を防止する低または中程度のベーク温度(例えば、約220℃未満)に制限することが望ましい。
【0059】
酸素含有種(例えば、O2、O3など)の存在は、一般に、金属含有フォトレジストの露光部分と非露光部分との間の材料コントラストの増大をもたらす。酸素が豊富なベークは酸素含有種の分圧を増加させ、これにより同じ量の酸素を金属含有フォトレジストの露光部分に組み込むのに必要な温度が低下する。より低い温度で動作させることによって、金属含有フォトレジストの非露光部分の過剰酸化が防止される。酸素含有種は、金属含有フォトレジストの露光部分における架橋を促進する。いかなる理論によっても限定されるものではないが、酸素は、金属水素化物部位に結合して金属水酸化物を形成する。金属水酸化物(例えば、Sn-OH)は、架橋を形成して金属酸化物部分(例えば、Sn-O-Sn)および水(H2O)を生成する。より高密度に架橋された金属酸化物ネットワークは、金属含有フォトレジストの露光部分と非露光部分との間のより大きなエッチングコントラストを提供する。エッチングコントラストの増加によりエッチング選択性が増加し、これによりラインCD変動が減少し、フォトレジストプロファイルがより四角形になり、かつサイズに対する線量が低下する。さらに、エッチングコントラストの増加によりパターン現像が改善され、非露光部分に残留物が形成される可能性が減少し、ラインエッジラフネスが減少し、かつ欠陥率が減少する。
【0060】
酸素含有環境における第1の高温への曝露の持続時間は、PEB処理を最適化するために調節することができる。いくつかの実施態様では、曝露の持続時間は、約30秒~約10分、または約1分~約5分であってもよい。曝露時間を長くすると、金属含有フォトレジストの露光部分により多くの酸素を取り込むことが可能になり、材料コントラストを改善することができる。逆に、露光時間が長すぎると、金属含有フォトレジストの非露光部分が過剰酸化する可能性がある。
【0061】
プロセスチャンバ内の圧力は、PEB処理を最適化するために、酸素含有環境への曝露中に制御することができる。具体的には、酸素含有種の分圧を調節し、金属含有フォトレジストの露光部分に所望の量の酸素を取り込むことが可能である。例えば、酸素含有種の分圧は、約10Torr~約760Torr、少なくとも約100Torr、または約100Torr~約600Torrであってもよい。酸素含有種は、不活性ガスのバランスを保った状態でプロセスチャンバ内に流すことが可能である。いくつかの実施態様では、酸素含有種の濃度は、少なくとも20体積%、最高100体積%であってもよい。場合によっては、酸素含有種の分圧は、総チャンバ圧力に関係なく、PEB処理性能を制御することができる。一例として、20体積%の酸素濃度を有する600Torrのチャンバ圧力は、100体積%の酸素濃度を有する120Torrのチャンバ圧力と同じPEB処理性能の結果をもたらし得る。
【0062】
プロセスチャンバ内の水分レベルは、PEB処理を最適化するために、酸素含有環境への曝露中に調節することができる。場合によっては、水分の増加は、ラインCDの減少または他の有害な結果をもたらす。いかなる理論によっても限定されるものではないが、湿度レベルが上昇すると、金属含有フォトレジストの露光部分の架橋が抑制され、それによって材料コントラストが低下する。したがって、プロセスチャンバ内の水分レベルは最小限に抑えられる。いくつかの実施態様では、プロセスチャンバは、水分を含まないか、または実質的に水分を含まない。
【0063】
フォトパターニングのための金属含有フォトレジストの露光と酸素含有環境への金属含有フォトレジストの曝露との間の待ち時間を最小限に抑え、PEB処理を最適化することができる。待ち時間が長くなるとサイズに対する線量が高くなり、粗さが増加する。したがって、酸素含有環境におけるEUV露光とPEB処理との間の待ち時間は、可能な限り短いことが望ましい。例えば、酸素含有環境におけるEUV露光とPEB処理との間の待ち時間は、約3時間未満、約2時間未満、約1時間未満、約20分未満、または約10分未満である。
【0064】
いくつかの実施態様では、低温から中温のベーク(すなわち、第1の高温)は、リモートプラズマで置き換えるか、または補うことができる。リモートプラズマを用いて酸素ラジカルを増加させ、生産性を増加させることが可能である。酸素ラジカルは、金属含有フォトレジストの露光部分に取り込むための反応種を提供する。酸素ラジカルはリモートプラズマ源で生成され、プロセスチャンバ内の基板に向けて供給され得る。
【0065】
プロセスチャンバは、温度制御のために1つまたは複数のヒータを含んでもよい。いくつかの実施態様では、1つまたは複数のヒータは、基板温度制御のためにプロセスチャンバ内で基板に面する加熱アセンブリに結合され得る。例えば、加熱アセンブリは、基板支持体の下、または基板支持体と基板との間に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、基板温度は、IRランプまたは1つまたは複数のLEDなどの放射加熱アセンブリを使用して制御することが可能である。
【0066】
プロセス400のブロック405において、金属含有フォトレジストは、不活性ガス環境において第2の高温に曝露され、第2の高温は、第1の高温よりも高い。不活性ガス環境への曝露は、酸素含有環境への曝露と同じプロセスチャンバまたは異なるプロセスチャンバ内で行われてもよい。第2の高温により、高温ベークが可能になる。高温ベークは、金属含有フォトレジストの露光部分における架橋を促進するのに十分な熱エネルギーを提供する。いくつかの実施態様では、第2の高温は、約220℃~約300℃、または約220℃~約250℃である。不活性ガス環境は、金属含有フォトレジストの非露光部分の過剰酸化を回避するために酸素含有種を含まないか、または実質的に酸素含有種を含まない。いくつかの実施態様では、不活性ガス環境は、窒素(N2)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、またはそれらの組み合わせを含む。
【0067】
第2の高温での不活性ガス環境への曝露(「第2のベーク」とも呼ばれる)は、第1の高温での酸素含有環境への曝露(「第1のベーク」とも呼ばれる)に続いて行われる。第1のベークは、金属含有フォトレジストの非露光部分における過剰酸化を防止しながら、露光部分への酸素の取り込みを行う。不活性ガス環境で実施される第2のベークは、取り込まれた酸素と金属含有フォトレジストの露光部分における金属中心との間の反応を促進し、それによって架橋を促進してより高密度に架橋された金属酸化物ネットワークを形成する。さらに、不活性ガス環境は、金属含有フォトレジストの非露光部分における過剰酸化を防止する。第2のベークにより金属含有フォトレジストの非露光部分と露光部分との間の差異が大きくなり、後続の乾式現像プロセス中のエッチングコントラストが増加する。エッチングコントラストおよび乾式現像選択性の増加は、生産性、コストの削減、サイズに対する線量の低下、および良好な欠陥率性能を改善することができる乾式現像についてのプロセスウィンドウ幅をフィードバックする。
【0068】
いくつかの実施態様では、プロセス400は、複数回第1のベークおよび第2のベークを繰り返すことをさらに含む。第1のベークおよび第2のベークの複数のサイクルにより、エッチングコントラストをさらに増加させることができる。
【0069】
不活性ガス環境における第2の高温への曝露の持続時間を調節し、PEB処理を最適化することができる。いくつかの実施態様では、曝露の持続時間は、約30秒~約10分、または約1分~約5分であってもよい。より長い曝露時間により金属含有フォトレジストの露光部分におけるより多くの架橋が可能になり、材料コントラストが改善される。しかし、曝露時間が長すぎると、金属含有フォトレジストの非露光部分に架橋金属酸化物ネットワークが最終的に形成される場合がある。
【0070】
不活性ガス環境を制御し、反応種の量を最小限に抑えることができる。不活性ガス環境における酸素含有種を含む反応種の濃度は、過剰酸化を回避するために制限され得る。酸素分圧は、約20Torr以下、約10Torr以下、または約5Torr以下であってもよい。いくつかの実施態様では、酸素含有種の濃度は、約10体積%以下、約5体積%以下、約1体積%以下、または約0.5体積%以下である。反応種は、不活性ガス環境において不活性ガス種と比較して微量で存在する場合がある。
【0071】
プロセスチャンバ内の水分レベルは、PEB処理を最適化するために、不活性ガス環境への曝露中に調節することができる。上述したように、湿度の増加は、エッチングコントラストの減少につながる場合がある。したがって、第2のベークを実施するためのプロセスチャンバは、水分を含まないか、または実質的に水分を含まなくてもよい。
【0072】
酸素含有環境への金属含有フォトレジストの曝露と不活性ガス環境への金属含有フォトレジストの曝露との間の待ち時間を最小限に抑えることで、PEB処理を最適化することが可能である。待ち時間が長くなるとラインCDが増加し、粗さが増加する。サイズに対する線量は、長い待ち時間に対してそれほど敏感ではない。それにもかかわらず、第1のベークと第2のベークとの間の待ち時間が短いことが一般に望ましい。例えば、第1のベークと第2のベークとの間の待ち時間は、約3時間未満、約2時間未満、約1時間未満、約20分未満、または約10分未満である。
【0073】
全体として、第1のベークに続いて第2のベークが続くシーケンスを実施すると、単一のベーク動作と比較してPEB処理性能が改善される。第1のベークおよび第2のベークを実施することによりエッチングコントラストが改善され、後続の乾式現像プロセスにおけるEUV露光部分とEUV非露光部分との間のエッチング選択性を改善する。さらに、第1のベークおよび第2のベークを実施することにより後続の乾式現像プロセスにおけるラインエッジラフネスを減少させ、かつサイズに対する線量を減少させることができる。
【0074】
装置
図5Aおよび図5Bは、本明細書に記載の処理を実施するために使用され得るプロセスステーションの異なる実施形態の概略図を図示する。図5Aに示すプロセスステーション580は、塗布後ベークまたは露光後ベークなどの熱ベースの処理に使用することができる。図5Bに示すプロセスステーション500は、熱ベースの処理、リモートプラズマ処理、またはその両方に使用することができる。これらの処理は、塗布後処理ならびに露光後処理を含んでもよい。これらの処理は、上述したような多段階露光後処理をさらに含むことができる。図5Aおよび図5Bに示すプロセスステーションは、本明細書に記載の他のプロセスにも使用することが可能である。プラズマが必要なステップについては、図5Bのプロセスステーション500が使用され得る。プラズマが必要とされないステップについては、図5Bのプロセスステーション500または図5Aのプロセスステーション580のいずれかが使用され得る。
【0075】
図5Aは、一実施形態による処理チャンバ580の簡略図を提示する。この例では、処理チャンバ580は、制御可能な雰囲気を有する密閉チャンバである。基板581は基板支持体582上に位置決めすることができ、基板支持体582はまた、基板を加熱および/または冷却することができる。場合によっては、代替または追加の加熱および冷却要素が設けられてもよい。処理ガスは、入口583を通って処理チャンバ580に入る。材料は、真空源(図示せず)に接続され得る出口584を通って処理チャンバ580から除去される。処理チャンバ580の動作はコントローラ586によって制御され得るが、これについては以下でさらに説明する。さらに、例えば処理チャンバ580内の雰囲気の温度および/または組成を監視するために、センサ585が設けられてもよい。センサ585からの読み取り値は、アクティブフィードバックループにおいてコントローラ586によって使用され得る。様々な実施態様において、処理チャンバ580は、処理チャンバ580と流体連通するリモートプラズマチャンバ(図示せず)を含むことによって修正されてもよい。そのような場合、プラズマは、処理チャンバ580に送給される前にリモートプラズマチャンバ内で生成されてもよい。
【0076】
処理が行われるチャンバは、多数の方法で構成することができる。いくつかの実施形態では、このチャンバは、フォトレジストを堆積するために使用されるのと同じチャンバ、および/またはフォトレジストをEUV放射線に露光するために使用されるのと同じチャンバ、および/またはフォトレジストを現像するために使用されるのと同じチャンバである。いくつかの実施形態では、チャンバは、堆積、エッチング、EUV露光、またはフォトレジスト現像などの他のプロセスには使用されない専用のベークまたはリモートプラズマ処理チャンバである。チャンバは、スタンドアロンチャンバであってもよいし、またはフォトレジストを堆積するために使用される堆積ツール、フォトレジストをEUV放射線に露光するために使用されるEUV露光ツール、および/もしくはフォトレジストを現像するために使用される現像ツールなどのより大きな処理ツールに統合されてもよい。フォトレジストを処理するために使用されるチャンバは、特定の用途の所望に応じて、これらのツールのいずれか1つまたは複数と、例えばクラスタツール内で組み合わせることが可能である。場合によっては、チャンバは、複数のチャンバに対して低圧を提供する共通の低圧プロセスツール環境内に設けられてもよい。
【0077】
図5Bは、気相(乾式)堆積、本明細書に記載のような熱処理、本明細書に記載のようなプラズマ処理、乾式現像、および/またはエッチングなどの特定の実施形態または実施形態の態様を実施するのに適切な誘導結合プラズマ装置500の断面図を概略的に示し、その一例は、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社によって製造されるKiyo(登録商標)リアクタである。他の実施形態では、本明細書に記載の乾式堆積、処理(熱またはリモートプラズマ)、現像、および/またはエッチングプロセスの1つまたは複数の動作を行う機能を有する他のツールまたはツールタイプを使用して実施することができる。
【0078】
誘導結合プラズマ装置500は、チャンバ壁501および窓511によって構造的に画定された総合プロセスチャンバ524を含む。チャンバ壁501は、ステンレス鋼またはアルミニウムから製作することができる。窓511は、石英または他の誘電体材料から製作することができる。任意選択の内部プラズマグリッド550は、総合プロセスチャンバを上部サブチャンバ502および下部サブチャンバ503に分割する。特定の実施形態では、プラズマグリッド550を除去することができ、それによってサブチャンバ502および503で作製されたチャンバ空間を利用することができる。プラズマグリッド550が存在する場所では、プラズマグリッド550は、基板が下部サブチャンバ503内のリモートプラズマで処理されるように、上部サブチャンバ502内で直接生成されたプラズマから基板を遮蔽するために使用することができる。この例では、下部サブチャンバ503に存在するプラズマは、基板がプラズマで処理される場所(例えば、下部サブチャンバ503)の上流にある場所(例えば、上部サブチャンバ502)で最初に生成されるため、リモートプラズマと見なすことができる。
【0079】
チャック517が、底部内面近くの下部サブチャンバ503内に位置決めされる。チャック517は、エッチングおよび堆積プロセスが実施される半導体ウエハ519を受け入れて保持するように構成される。チャック517は、存在する場合、ウエハ519を支持するための静電チャックであり得る。いくつかの実施形態では、エッジリング(図示せず)がチャック517を囲み、チャック517の上に存在する場合、ウエハ519の上面とほぼ平面である上面を有する。チャック517はまた、ウエハ519をチャックおよびデチャックするための静電電極を含む。この目的のために、フィルタおよびDCクランプ電源(図示せず)が設けられてもよい。チャック517からウエハ519を持ち上げるための他の制御システムもまた、設けられてもよい。チャック517は、RF電源523を使用して充電することができる。RF電源523は、接続527を通して整合回路521に接続される。整合回路521は、接続525を通してチャック517に接続される。このようにして、RF電源523はチャック517に接続される。様々な実施形態において、静電チャックのバイアス電力は、約50Vに設定されてもよいし、開示された実施態様に従って実施されるプロセスに応じて異なるバイアス電力に設定されてもよい。例えば、バイアス電力は、約20Vb~約100V、または約30V~約150Vであってもよい。
【0080】
プラズマ生成のための要素は、窓511の上に位置決めされたコイル533を含む。いくつかの実施形態では、コイルは使用されない。いくつかのそのような実施形態では、例えば容量結合プラズマ、マイクロ波プラズマなどを提供するために、プラズマを生成するための代替の機構が提供されてもよい。誘導結合プラズマが使用される場合、コイル533は、導電性材料から製作され、少なくとも1つの完全なターンを含む。図5Bに示すコイル533の例は、3ターンを含む。コイル533の断面は記号で示されており、「X」を有するコイルはページ内に回転して延びるが、「●」を有するコイルはページ外に回転して延びる。プラズマ生成のための要素はまた、RF電力をコイル533に供給するように構成されたRF電源541を含む。一般に、RF電源541は、接続545を通して整合回路539に接続される。整合回路539は、接続543を通してコイル533に接続される。このようにして、RF電源541はコイル533に接続される。
【0081】
任意選択のファラデーシールド549aは、コイル533と窓511との間に位置決めされる。ファラデーシールド549aは、コイル533に対して間隔を置いて離れた関係に維持され得る。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド549aは、窓511のすぐ上に配置される。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド549bは、窓511とチャック517との間にある。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド549bは、コイル533に対して間隔を置いて離れた関係に維持されない。例えば、ファラデーシールド549bは、ギャップなく窓511の直下にあってもよい。コイル533、ファラデーシールド549a、および窓511は各々、互いに実質的に平行になるように構成される。ファラデーシールド549aは、金属または他の種がプロセスチャンバ524の窓511上に堆積するのを防止することができる。
【0082】
プロセスガスは、上部サブチャンバ502に位置決めされた1つまたは複数の主ガス流入口560および/または1つまたは複数のサイドガス流入口570を通してプロセスチャンバに流入することができる。同様に、明示的に示されていないが、同様のガス流入口を使用して、プロセスガスを容量結合プラズマ処理チャンバに供給することができる。真空ポンプ、例えば、1段または2段機械式ドライポンプおよび/またはターボ分子ポンプ540を使用して、プロセスチャンバ524からプロセスガスを引き出し、プロセスチャンバ524内の圧力を維持することができる。例えば、真空ポンプを使用して、パージ動作中に総合プロセスチャンバ524または下部サブチャンバ503を排気することができる。真空ポンプによって提供される真空環境の適用を選択的に制御するために、弁制御導管を使用して真空ポンプをプロセスチャンバ524に流体接続することができる。これは、プラズマ処理動作中、スロットル弁(図示せず)または振り子弁(図示せず)などの閉ループ制御流量制限デバイスを用いて行うことができる。同様に、容量結合プラズマ処理チャンバへの真空ポンプおよび弁制御流体接続も用いることが可能である。
【0083】
装置500の動作中、1つまたは複数のプロセスガスは、ガス流入口560および/または570を通して供給され得る。特定の実施態様では、プロセスガスは、主ガス流入口560のみを通して、またはサイドガス流入口570のみを通して供給されてもよい。場合によっては、図に示すガス流入口は、より複雑なガス流入口、例えば、1つまたは複数のシャワーヘッドによって置き換えられてもよい。ファラデーシールド549aおよび/または任意選択のグリッド550は、プロセスチャンバへ524のプロセスガスの送給を可能にする内部チャネルおよび穴を含み得る。ファラデーシールド549aおよび任意選択のグリッド550のいずれかまたは両方が、プロセスガスを送給するためのシャワーヘッドとして機能してもよい。いくつかの実施態様では、液体気化および送給システムがプロセスチャンバ524の上流に配置され得、それにより液体反応剤または前駆体が気化されると、気化した反応剤または前駆体は、ガス流入口560および/または570を介してプロセスチャンバ524に導入される。
【0084】
いくつかの実施形態では、リモートプラズマ生成ユニットがプロセスチャンバ524の上流に設けられてもよく、リモートプラズマによって形成されたラジカルは、ガス流入口560および/または570を介してプロセスチャンバに供給されてもよい。
【0085】
高周波電力がRF電源541からコイル533に供給され、RF電流がコイル533を通って流れるようにする。コイル533を通って流れるRF電流は、コイル533の周りに電磁場を生成する。電磁場は、上部サブチャンバ502内で誘導電流を生成する。様々な生成されたイオンおよびラジカルとウエハ519の物理的および化学的相互作用により、ウエハ519のフィーチャがエッチングされ、ウエハ519上に層を選択的に堆積する。
【0086】
プラズマグリッド550が、上部サブチャンバ502と下部サブチャンバ503の両方が存在するように使用される場合、誘導電流は、上部サブチャンバ502に存在するガスに作用し、上部サブチャンバ502に電子-イオンプラズマを生成する。任意選択の内部プラズマグリッド550は、下部サブチャンバ503内の熱電子の数を限定する。いくつかの実施態様では、装置500は、下部サブチャンバ503に存在するプラズマがイオン-イオンプラズマであるように設計および動作される。
【0087】
上部電子-イオンプラズマと下部イオン-イオンプラズマの両方が正イオンおよび負イオンを含むことができるが、イオン-イオンプラズマは、正イオンに対して負イオンの比率が大きい。揮発性エッチングおよび/または堆積副生成物は、ポート522を通して下部サブチャンバ503から除去され得る。本明細書に開示されるチャック517は、約10℃~約250℃以上の範囲の高温で動作することができる。温度は、プロセス動作および特定のレシピに依存する。
【0088】
装置500は、クリーンルームまたは製作施設に設置される場合、設備(図示せず)に結合されてもよい。設備は、処理ガス、真空、温度制御、および環境粒子制御を提供する配管を含む。これらの設備は、目的の製作施設に設置されると、装置500に結合される。加えて、装置500は、ロボットが典型的な自動動作を使用して半導体ウエハを装置500に出入りすることを可能にする移送チャンバに結合され得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ530(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、プロセスチャンバ524の動作の一部またはすべてを制御する。システムコントローラ530は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。いくつかの実施形態では、装置500は、開示された実施形態が実施されるときに流量および持続時間を制御するための切り替えシステムを含む。いくつかの実施形態では、装置500は、最大約500ms、または最大約750msの切り替え時間を有することができる。切り替え時間は、流れる化学物質、選択されたレシピ、リアクタアーキテクチャ、および他の要因に依存し得る。
【0090】
いくつかの実施態様では、システムコントローラ530はシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器はシステムコントローラ530に一体化され、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。システムコントローラ530は、処理パラメータおよび/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、特定のシステムに接続または連動するツールおよび他の移送ツールに対するウエハの搬入と搬出、および/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0091】
広義には、システムコントローラ530は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作または除去における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0092】
システムコントローラ530は、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、システムコントローラ530は命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、システムコントローラ530は、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを含むことによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0093】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(例えば、PECVD)チャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、ALEチャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、EUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール、乾式現像チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0094】
上記のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【0095】
EUVLパターニングは、多くの場合スキャナと呼ばれる任意の適切なツール、例えばオランダ国ベルドホーフェンのASMLによって供給されるTWINSCAN NXE:3300B(登録商標)プラットフォームを使用して行うことができる)。EUVLパターニングツールは、本明細書で説明される堆積およびエッチングのためにそこから基板を出し入れするスタンドアロンデバイスであってもよい。または、以下で説明するように、EUVLパターニングツールは、より大きなマルチ構成要素ツール上のモジュールであってもよい。図6は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールと連動する真空統合堆積、EUVパターニング、および乾式現像/エッチングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。プロセスはそのような真空統合装置なしで行うことができるが、そのような装置は、いくつかの実施態様において有利であり得る。
【0096】
図6は、本明細書に記載の実施形態の実施に適した真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。そのようなクラスタプロセスツールアーキテクチャは、本明細書に記載のように、PRおよび下層堆積モジュール、レジスト露光(EUVスキャナ)モジュール、ならびに/またはレジスト乾式現像およびエッチングモジュールを含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセスステーションの1つまたは複数のハードウェアパラメータ(本明細書で詳細に説明されるものを含む)は、1つまたは複数のコンピュータコントローラによってプログラム的に調整することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、例えばレジスト膜の気相堆積、処理、露光、ならびに/または乾式現像およびエッチングなどの処理機能のうちの一部は、同じモジュール内で連続的に実施することができる。そして、本開示の実施形態は、金属含有フォトレジストを処理するための装置など、基板を処理するための装置を対象とする。装置は、基板層、および基板層の上に位置決めされた金属含有フォトレジストを有する半導体基板を支持するように構成された基板支持体を備えるプロセスチャンバを有する。装置は、プロセスチャンバおよび関連する流量制御ハードウェアと接続されたプロセスガス源と、熱制御ハードウェアと、プロセスチャンバと接続された基板ハンドリングハードウェアと、プロセッサおよびメモリを有するコントローラとをさらに含むことができる。いくつかの実施態様では、プロセッサおよびメモリは、互いに通信可能に接続され、プロセッサは、流量制御ハードウェアおよび基板ハンドリングハードウェアと少なくとも動作可能に接続され、メモリは、本明細書に記載のパターニング構造を作製する方法における動作を行うためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。
【0098】
いくつかの実施態様では、プロセッサおよびメモリを有するコントローラは、以下の動作:金属含有EUVフォトレジストをプロセスチャンバ内の酸素含有環境において第1の高温に曝露すること、および金属含有EUVフォトレジストを不活性ガス環境において第2の高温に曝露することであって、第2の高温は、第1の高温よりも高いことを実施するためのコンピュータ実行可能命令を備えて構成することができる。いくつかの実施態様では、第1の高温は、約150℃~約220℃であり、第2の高温は、約220℃~約250℃である。
【0099】
上記のように、図6は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールと連動する真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。複数の保管施設および処理モジュールの間でウエハを「移送」するための移送モジュールの配置は、「クラスタツールアーキテクチャ」システムと呼ばれることがある。特定のプロセスの要件に従って、堆積およびパターニングモジュールが真空統合される。エッチング用などの他のモジュールもまた、クラスタに含めることができる。本明細書に記載の処理ステップは、これらのモジュールのうちの任意の1つまたは複数で、またはそのような処理専用の別々のモジュールで実施されてもよい。
【0100】
真空搬送モジュール(VTM)638は、4つの処理モジュール620a~620dと連動し、様々な製作プロセスを実施するために個々に最適化することができる。一例として、処理モジュール620a~620dは、堆積、蒸着、熱および/もしくはプラズマ処理、無電解堆積、乾式現像、エッチング、ストリップ、ならびに/または他の半導体プロセスを実施するように実装され得る。例えば、モジュール620aは、非プラズマ熱原子層堆積を実施し、金属含有フォトレジストまたは本明細書に記載の他の材料を形成するように動作し得るALDリアクタであってもよい。一例では、モジュール620aは、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能なVector(登録商標)ツールである。これらまたは他の実施形態では、モジュール620bは、Lam Vector(登録商標)などのプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)ツールであってもよい。図は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。
【0101】
ロードロックまたは移送モジュールとしても知られるエアロック642および646は、VTM638およびパターニングモジュール640と連動する。例えば、上記のように、適切なパターニングモジュールは、オランダ国ベルドホーフェンのASMLによって供給されるTWINSCAN NXE:3300B(登録商標)プラットフォームであり得る)。このツールアーキテクチャは、露光前に反応しないように、半導体基板またはウエハなどのワークピースを真空下で移送することを可能にする。堆積モジュールとリソグラフィツールの統合は、H2O、O2などの雰囲気ガスによる入射光子の強い光吸収を考慮して、EUVリソグラフィも大幅に低減された圧力を必要とするという事実によって促進される。
【0102】
上記のように、この統合されたアーキテクチャは、説明されたプロセスを実施するためのツールの可能な実施形態の1つにすぎない。プロセスはまた、より従来型のスタンドアロンEUVリソグラフィスキャナを用いて、およびモジュールとして、例えば図6を参照して説明されているが統合されたパターニングモジュールがない、スタンドアロンであるか、エッチング、ストリップなどの他のツール(例えば、Lam KiyoまたはGammaツール)とクラスタアーキテクチャに統合されている、Lam Vectorツールなどの堆積リアクタを用いて実施することができる。
【0103】
エアロック642は、堆積モジュール620aを機能させるVTM638からパターニングモジュール640への基板の移送を指す、「搬出」ロードロックであり得、エアロック646は、パターニングモジュール640からVTM638に戻る基板の移送を指す、「搬入」ロードロックであってもよい。搬入ロードロック646はまた、基板のアクセスおよび出口のためのツールの外部への連動を提供することができる。各プロセスモジュールは、モジュールをVTM638に連動させるファセットを有する。例えば、堆積プロセスモジュール620aは、ファセット636を有する。各ファセット内では、センサ、例えば図示のセンサ1~18を使用して、それぞれのステーション間を移動する際にウエハ626の通過を検出する。パターニングモジュール640ならびにエアロック642および646は、図示されていない追加のファセットおよびセンサを同様に備えることができる。
【0104】
主VTMロボット622は、エアロック642および646を含むモジュール間でウエハ626を移送する。一実施形態では、ロボット622は1つのアームを有し、別の実施形態では、ロボット622は2つのアームを有し、各アームは、搬送のためにウエハ626などのウエハを持ち上げるエンドエフェクタ624を有する。フロントエンドロボット644は、内部において、ウエハ626を搬出エアロック642からパターニングモジュール640に、パターニングモジュール640から搬入エアロック646に移送するために使用される。フロントエンドロボット644はまた、基板のアクセスおよび出口のために、搬入ロードロックとツールの外部との間でウエハ626を搬送することができる。搬入エアロックモジュール646が大気圧と真空との間の環境を適合させる能力を有するので、ウエハ626は、損傷を受けることなく2つの圧力環境の間を移動することができる。
【0105】
EUVリソグラフィツールは、典型的には、堆積ツールよりも高い真空(例えば、より低い圧力)で動作することに留意されたい。この場合、EUVリソグラフィツールに入る前に基板の脱ガスを可能にするために、堆積ツールとEUVリソグラフィツールとの間の移送中に基板の真空環境を増加させる(例えば、基板がより低い圧力に曝露されるようにより大きい真空を適用する)ことが望ましい。搬出エアロック642は、一定期間にわたってパターニングモジュール640内の圧力よりも高くない低圧で移送されたウエハを保持し、かつオフガスを排出することによってこの機能を提供することができ、それによりパターニングモジュール640の光学系が基板からのオフガスによって汚染されなくなる。排出オフガスエアロックに対して適切な圧力は、1E-8Torr以下である。
【0106】
いくつかの実施形態では、システムコントローラ650(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、クラスタツールおよび/またはその別々のモジュールの動作の一部またはすべてを制御する。例示的なシステムコントローラは、図4Bに関連して上記でさらに説明されている。コントローラは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。システムコントローラ650は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。プロセッサは、中央処理装置(CPU)またはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入出力接続、ステッピングモータコントローラボード、および他の同様の構成要素を含み得る。適切な制御動作を実施するための命令が、プロセッサ上で実行される。これらの命令は、コントローラに関連付けられたメモリデバイスに記憶することができ、またはネットワークを介して提供することができる。特定の実施形態では、システムコントローラは、システム制御ソフトウェアを実行する。
【0107】
システム制御ソフトウェアは、適用のタイミングおよび/またはツールもしくはモジュール動作の任意の態様の大きさを制御するための命令を含むことができる。システム制御ソフトウェアは、任意の適切な方法で構成され得る。例えば、様々なプロセスツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトは、様々なプロセスツールプロセスを実行するのに必要なプロセスツール構成要素の動作を制御するために書かれてもよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化され得る。いくつかの実施形態では、システム制御ソフトウェアは、上述の様々なパラメータを制御するための入出力制御(IOC)シーケンス命令を含む。例えば、半導体製作プロセスの各段階は、システムコントローラによって実行される1つまたは複数の命令を含み得る。例えば、凝縮、堆積、蒸着、パターニング、および/またはエッチング段階に対するプロセス条件を設定するための命令は、対応するレシピ段階に含まれてもよい。
【0108】
様々な実施態様において、ネガパターンマスクを形成するための装置が提供される。装置は、パターニング、堆積、および/またはエッチングのための1つまたは複数の処理チャンバと、ネガパターンマスクを形成するための命令を含むコントローラとを含むことができる。処理チャンバの1つまたは複数は、本明細書に記載の処理ステップの1つまたは複数を実施するように構成され得る。命令は、関連する1つまたは複数の処理チャンバにおいて、乾式堆積、本明細書に記載の処理、EUV露光によって半導体基板上の金属酸化物レジスト内のフィーチャをパターニングして基板の表面を露出させ、フォトパターニングされたレジストを乾式現像し、かつ/またはマスクとしてパターニングされたレジストを使用して下層もしくは層スタックをエッチングするためのコードを含むことができる。
【0109】
ウエハの移動を制御するコンピュータは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。図5Bに関して上述したコントローラは、図6のツールを用いて実装することができる。
【0110】
結論
金属含有EUVレジストのEUVリソグラフィ乾式現像性能を向上させる処理戦略(例えば、塗布後ベーク、露光後ベーク、塗布後リモートプラズマ処理、および露光後リモートプラズマ処理)が開示される。
【0111】
前述の説明では、提示された実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。開示された実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、開示された実施形態を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。開示された実施形態は、特定の実施形態と併せて説明されるが、開示された実施形態を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0112】
前述の実施形態は、明確な理解のために多少詳しく説明されているが、一定の変更および修正を添付の特許請求の範囲の範囲内で実践することができることは明らかであろう。本実施形態のプロセス、システム、および装置を実装する多くの代替の方法が存在することに留意されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、実施形態は本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではない。
【0113】
以下の特許請求の範囲は、本開示の特定の実施形態をさらに説明するために提供される。本開示は、必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
【国際調査報告】