(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブ無線周波電源に対するコイルの対称的結合
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20240918BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240918BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240918BHJP
C23C 16/509 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
H01L21/31 C
C23C16/509
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515615
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 US2022043464
(87)【国際公開番号】W WO2023043795
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドルワリー・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】パターソン・アレクサンダー・ミラー
【テーマコード(参考)】
2G084
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA05
2G084AA07
2G084AA08
2G084BB03
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2G084HH02
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2G084HH52
4K030FA03
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4K030KA30
5F004BA09
5F004BB13
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5F045AA08
5F045DP03
5F045EH14
5F045EH19
5F045GB05
5F045GB06
(57)【要約】
【解決手段】コイルは、プラズマ処理チャンバのとなりに配置される。第1のダイレクトドライブ無線周波(RF)電源は出力を含み、第1の整形増幅矩形波形信号は出力を通って伝送される。第1のリアクタンス回路は、第1のダイレクトドライブRF電源の出力と、コイルの第1の端との間に接続される。第1のリアクタンス回路は、コイルの第1の端への途中で第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換する。第2のダイレクトドライブRF電源は出力を含み、第2の整形増幅矩形波形信号は出力を通って伝送される。第2のリアクタンス回路は、第2のダイレクトドライブRF電源の出力と、コイルの第2の端との間に接続される。第2のリアクタンス回路は、コイルの第2の端への途中で第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理システムであって、
プラズマ処理チャンバと、
前記プラズマ処理チャンバのとなりに配置され、第1の端と第2の端とを有するコイルと、
出力を有する第1のダイレクトドライブ無線周波電源であって、前記出力を通って第1の整形増幅矩形波形信号が伝送される第1のダイレクトドライブ無線周波電源と、
前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源の前記出力と、前記コイルの前記第1の端との間に接続された第1のリアクタンス回路であって、前記コイルの前記第1の端への途中で前記第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換するように構成されている第1のリアクタンス回路と、
出力を有する第2のダイレクトドライブ無線周波電源であって、前記出力を通って第2の整形増幅矩形波形信号が伝送される第2のダイレクトドライブ無線周波電源と、
前記第2のダイレクトドライブ無線周波電源の前記出力と、前記コイルの前記第2の端との間に接続された第2のリアクタンス回路であって、前記コイルの前記第2の端への途中で前記第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換するように構成されている第2のリアクタンス回路と、
を含む、プラズマ処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のプラズマ処理システムであって、前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源と前記第2のダイレクトドライブ無線周波電源とは一致する構成を有し、前記第1のリアクタンス回路と前記第2のリアクタンス回路とは一致する構成を有する、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のプラズマ処理システムであって、前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源は、第1の電気信号を第1のゲートドライバを通じてパルス変成器の1次巻線の第1の端に伝送するために接続された電気信号発生器を含み、
前記第1の電気信号発生器は、第2の電気信号を第2のゲートドライバを通じて前記パルス変成器の前記1次巻線の第2の端に伝送するためにさらに接続されており、
前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源は、電圧源と基準接地電位との間に直列に接続された第1のトランジスタと第2のトランジスタとを含むハーフブリッジトランジスタ回路を含み、
前記第1のトランジスタは、前記パルス変成器の第1の2次巻線に接続されたゲートを有し、
前記第2のトランジスタは、前記パルス変成器の第2の2次巻線に接続されたゲートを有し、
前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源の前記出力は、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間の接続に提供される、システム。
【請求項4】
請求項2に記載のプラズマ処理システムであって、第1のリアクタンス回路は可変コンデンサを含む、システム。
【請求項5】
プラズマ処理システムを操作する方法であって、
第1のダイレクトドライブ無線周波信号発生器を操作して第1の整形増幅矩形波形信号を生成することと、
前記第1の整形増幅矩形波形信号を第1のリアクタンス回路に伝送することと、
前記第1のリアクタンス回路を操作して前記第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換することと、
前記第1の整形正弦波信号をプラズマ処理チャンバのコイルの第1の端に伝送し、前記第1の整形正弦波信号は無線周波電力を前記コイルに伝える、前記第1の整形正弦波信号の伝送と、
第2のダイレクトドライブ無線周波信号発生器を操作して第2の整形増幅矩形波形信号を生成することと、
前記第2の整形増幅矩形波形信号を第2のリアクタンス回路に伝送することと、
前記第2のリアクタンス回路を操作して前記第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換することと、
前記第2の整形正弦波信号を前記プラズマ処理チャンバの前記コイルの第2の端に伝送し、前記第2の整形正弦波信号は無線周波電力を前記コイルに伝える、前記第2の整形正弦波信号の伝送と、
を含む、プラズマ処理システムを操作する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記第1の整形正弦波信号は、無線周波電力の総量の約半分を前記コイルに伝え、前記第2の整形正弦波信号は、前記無線周波電力の総量の約半分を前記コイルに伝える、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、前記第1のダイレクトドライブ無線周波信号発生器と前記第2のダイレクトドライブ無線周波信号発生器とは一致する構成を有し、前記第1のリアクタンス回路と前記第2のリアクタンス回路とは一致する構成を有する、方法。
【請求項8】
請求項5に記載の方法であって、前記第1のダイレクトドライブ無線周波信号発生器と前記第2のダイレクトドライブ無線周波信号発生器とは同じ直流レール電圧で操作される、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記同じ直流レール電圧は、前記コイルにわたる電圧よりも小さい、方法。
【請求項10】
請求項5に記載の方法であって、
無線周波電力のピーク量が前記第1のダイレクトドライブ無線周波電源から前記第1のリアクタンス回路を通じて前記コイルの前記第1の端に伝送されるように、前記第1のリアクタンス回路内の静電容量設定を調整することと、
無線周波電力のピーク量が前記第2のダイレクトドライブ無線周波電源から前記第2のリアクタンス回路を通じて前記コイルの前記第2の端に伝送されるように、前記第2のリアクタンス回路内の静電容量設定を調整することと、
をさらに含む、方法。
【請求項11】
プラズマ処理システムであって、
プラズマ処理チャンバと、
前記プラズマ処理チャンバのとなりに配置され、第1の端と第2の端とを有するコイルと、
出力を有するダイレクトドライブ無線周波電源であって、前記出力を通って整形増幅矩形波形信号が伝送されるダイレクトドライブ無線周波電源と、
前記ダイレクトドライブ無線周波電源の前記出力と、前記コイルの前記第1の端との間に接続されたリアクタンス回路であって、前記コイルの前記第1の端への途中で前記整形増幅矩形波形信号を整形正弦波信号に変換するように構成されているリアクタンス回路と、
前記コイルの前記第2の端に接続された入力端子と、基準接地電位に接続された出力端子とを有する可変コンデンサと、
を含む、プラズマ処理システム。
【請求項12】
請求項11に記載のプラズマ処理システムであって、前記コイルの前記第2の端は、前記コイルから前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマへの無線周波電力の伝送に影響を及ぼすことができる1つの電気部品に接続され、前記1つの電気部品は前記可変コンデンサである、システム。
【請求項13】
請求項11に記載のプラズマ処理システムであって、前記ダイレクトドライブ無線周波電源は、第1の電気信号を第1のゲートドライバを通じてパルス変成器の1次巻線の第1の端に伝送するために接続された電気信号発生器を含み、
前記電気信号発生器は、第2の電気信号を第2のゲートドライバを通じて前記パルス変成器の前記1次巻線の第2の端に伝送するためにさらに接続されており、
前記ダイレクトドライブ無線周波電源は、電圧源と、別の基準接地電位との間に直列に接続された第1のトランジスタと第2のトランジスタとを含むハーフブリッジトランジスタ回路を含み、
前記第1のトランジスタは、前記パルス変成器の第1の2次巻線に接続されたゲートを有し、
前記第2のトランジスタは、前記パルス変成器の第2の2次巻線に接続されたゲートを有し、
前記ダイレクトドライブ無線周波電源の前記出力は、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間の接続に提供される、システム。
【請求項14】
プラズマ処理システムを操作する方法であって、
ダイレクトドライブ無線周波信号発生器を操作して整形増幅矩形波形信号を生成することと、
前記整形増幅矩形波形信号をリアクタンス回路に伝送することと、
前記リアクタンス回路を操作して前記整形増幅矩形波形信号を整形正弦波信号に変換することと、
前記整形正弦波信号をプラズマ処理チャンバのコイルの第1の端に伝送し、前記整形正弦波信号は無線周波電力を前記コイルに伝える、前記整形正弦波信号の伝送と、
前記コイルの第2の端と基準接地電位との間に接続された可変コンデンサの静電容量設定を調整することで、無線周波電力を前記コイルから前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマに伝えることに関連するあらかじめ定められた状態を達成することと、
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記コイルにわたる電圧の実質的なバランスである、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記可変コンデンサのリアクタンスが前記コイルのリアクタンスの半分と実質的に等しいバランスのとれた無線周波電力供給状態である、方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマ密度の最適化である、方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマ電位の最適化である、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマシースにわたる電圧降下の最適化である、方法。
【請求項20】
請求項14に記載の方法であって、前記あらかじめ定められた状態は、前記プラズマ処理チャンバ内の前記プラズマ内の電子温度の最適化である、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[発明者]
John Drewery; Alexander Miller Paterson
半導体ウェハ上における半導体デバイス、例えばチップ/ダイの製造に、プラズマ処理システムが使用される。プラズマ処理システムでは、半導体ウェハが様々な種のプラズマに曝露されることによって、材料堆積および/または材料除去および/または材料注入および/または材料改質などを通じて、半導体ウェハの状態に所定の変化を引き起こす。従来、プラズマ処理システムは、無線周波(RF)源、RF伝送ケーブル、RFインピーダンス整合ネットワーク、電極、およびプラズマ生成チャンバを含む。RF源は、RFインピーダンス整合ネットワークにRF伝送ケーブルを通じて接続される。RFインピーダンス整合ネットワークは、電極に導電体を通じて接続される。RF源によって生成されたRF電力は、RF伝送ケーブルおよびRFインピーダンス整合ネットワークを通じて電極に伝送される。電極から伝送されたRF電力によって、プロセスガスはプラズマ生成チャンバ内でプラズマに変化する。この文脈において、本開示に記載の実施形態が生じる。
【発明の概要】
【0002】
例示の実施形態において、プラズマ処理システムが開示される。プラズマ処理システムは、プラズマ処理チャンバと、プラズマ処理チャンバのとなりに配置されるコイルとを含む。コイルは、第1の端と第2の端とを含む。プラズマ処理システムはまた、出力を有する第1のダイレクトドライブRF電源を含む。第1の整形増幅矩形波形信号は、出力を通って伝送される。プラズマ処理システムはまた、第1のダイレクトドライブRF電源の出力と、コイルの第1の端との間に接続された第1のリアクタンス回路を含む。第1のリアクタンス回路は、コイルの第1の端への途中で第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換するように構成されている。プラズマ処理システムはまた、出力を有する第2のダイレクトドライブRF電源を含む。第2の整形増幅矩形波形信号は、出力を通って伝送される。プラズマ処理システムはまた、第2のダイレクトドライブRF電源の出力と、コイルの第2の端との間に接続された第2のリアクタンス回路を含む。第2のリアクタンス回路は、コイルの第2の端への途中で第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換するように構成されている。
【0003】
例示の実施形態において、プラズマ処理システムを操作する方法が開示される。方法は、第1のダイレクトドライブRF信号発生器を操作して第1の整形増幅矩形波形信号を生成することを含む。方法はまた、第1の整形増幅矩形波形信号を第1のリアクタンス回路に伝送することを含む。方法はまた、第1のリアクタンス回路を操作して第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換することを含む。方法はまた、第1の整形正弦波信号をプラズマ処理チャンバのコイルの第1の端に伝送することを含む。第1の整形正弦波信号はRF電力をコイルに伝える。方法はまた、第2のダイレクトドライブRF信号発生器を操作して第2の整形増幅矩形波形信号を生成することを含む。方法はまた、第2の整形増幅矩形波形信号を第2のリアクタンス回路に伝送することを含む。方法はまた、第2のリアクタンス回路を操作して第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換することを含む。方法はまた、第2の整形正弦波信号をプラズマ処理チャンバのコイルの第2の端に伝送することを含む。第2の整形正弦波信号はRF電力をコイルに伝える。
【0004】
例示の実施形態において、プラズマ処理システムが開示される。プラズマ処理システムは、プラズマ処理チャンバと、プラズマ処理チャンバのとなりに配置されるコイルとを含む。コイルは、第1の端と第2の端とを含む。プラズマ処理システムはまた、出力を有するダイレクトドライブRF電源を含む。整形増幅矩形波形信号は、出力を通って伝送される。プラズマ処理システムはまた、ダイレクトドライブRF電源の出力と、コイルの第1の端との間に接続されたリアクタンス回路を含む。リアクタンス回路は、コイルの第1の端への途中で整形増幅矩形波形信号を整形正弦波信号に変換するように構成されている。プラズマ処理システムはまた、コイルの第2の端に接続された入力端子を有する可変コンデンサ含む。可変コンデンサは、基準接地電位に接続された出力端子を有する。
【0005】
例示の実施形態において、プラズマ処理システムを操作する方法が開示される。方法は、ダイレクトドライブRF信号発生器を操作して整形増幅矩形波形信号を生成することを含む。方法はまた、整形増幅矩形波形信号をリアクタンス回路に伝送することを含む。方法はまた、リアクタンス回路を操作して整形増幅矩形波形信号を整形正弦波信号に変換することを含む。方法はまた、整形正弦波信号をプラズマ処理チャンバのコイルの第1の端に伝送することを含む。整形正弦波信号はRF電力をコイルに伝える。方法はまた、コイルの第2の端と基準接地電位との間に接続された可変コンデンサの静電容量設定を調整することで、RF電力をコイルからプラズマ処理チャンバ内のプラズマに伝えることに関連する所定の状態を達成することを含む。
【0006】
本実施形態の他の態様および利点が、以下の発明を実施するための形態および添付の図面からより明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態に従う、対称的に結合されたダイレクトドライブRF電源を実装するプラズマ処理システムの図を示す。
【0008】
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態に従う、第1のダイレクトドライブRF電源および第2のダイレクトドライブRF電源のそれぞれの構成概略図を示す。
【0009】
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態に従う、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタにわたる電圧リミッタを実装するハーフブリッジトランジスタ回路の回路概略図を示す。
【0010】
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のダイレクトドライブRF電源の出力において生成される整形増幅矩形波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0011】
【
図4B】
図4Bは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路の出力において生成される整形正弦波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0012】
【
図5A】
図5Aは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路の出力において生成される整形正弦波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0013】
【
図5B】
図5Bは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路の出力において生成される整形正弦波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0014】
【
図5C】
図5Cは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路の出力において生成される整形正弦波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0015】
【
図5D】
図5Dは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路の出力において生成される整形正弦波形例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。
【0016】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のダイレクトドライブRF電源からプラズマ処理チャンバへRF電力を送達する方法のフローチャートを示す。
【0017】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態に従う、コイルの第1の端に接続された第1のダイレクトドライブRF電源と、コイルの第2の端に接続された可変コンデンサとを有するプラズマ処理システムの図を示す。
【0018】
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態に従う、RF電力をプラズマ処理チャンバに送達する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、本開示の十分な理解を提供するために多くの特定の詳細が述べられる。本発明の実施形態は、しかしながら、これら特定の詳細の一部または全てを用いずに実施されてよいことが、当業者には明らかであるであろう。その他の例では、本開示を不必要に曖昧にしないように周知の処理動作は詳細に説明されていない。
【0020】
図1は、いくつかの実施形態に従う、対称的に結合されたダイレクトドライブ無線周波(RF)電源101Aおよび101Bを実装するプラズマ処理システム100の図を示す。プラズマ処理システム100は、接続120Aとして示されるように第1のリアクタンス回路103Aを通じてコイル105の第1の端に接続される第1のダイレクトドライブRF電源101Aを含む。プラズマ処理システム100はまた、接続120Bとして示されるように第2のリアクタンス回路103Bを通じてコイル105の第2の端に接続される第2のダイレクトドライブRF電源101Bを含む。このようにして、コイル105は、第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bに対して対称的に接続される。第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bのそれぞれは、RF電力を生成し、RF電力をプラズマ処理チャンバ111にコイル105を通じて伝送するが、プラズマ処理チャンバ111への送路においてRFケーブルおよびインピーダンス整合ネットワークを通じてRF信号を伝送する必要がないように構成される。ダイレクトドライブRF電源101Aおよび101Bのそれぞれは、マッチレスプラズマ源(MPS)とも称される。
【0021】
いくつかの実施形態では、コイル105は、プラズマ処理チャンバ111の窓112の上方に配置される。様々な実施形態において、窓112は、RF電力がコイル105から窓112を通ってプラズマ処理チャンバ111に伝送されるのを可能にする、石英または他の同様の材料などの誘電材料によって形成される。プラズマ処理チャンバ111は、基準接地電位108に電気的に接続される。RF電力がプラズマ処理チャンバ111内へ、およびその中を伝送されると、RF電力は、半導体ウェハ109に対する曝露時にプラズマ処理チャンバ111内においてプロセスガスをプラズマに変化させる。半導体ウェハ109は、プラズマ処理チャンバ111内において静電チャックなどの基板保持体107に支持される。様々な実施形態では、プラズマを使用することで、材料堆積および/または材料除去および/または材料注入および/または材料改質などを通じて、半導体ウェハ109の状態の変更を制御する。さらに、いくつかの実施形態では、プラズマ処理チャンバ111内でプラズマを発生させることで、プラズマ処理チャンバ111の洗浄を行う。ダイレクトドライブRF電源101Aおよび101Bは、
図2に関して以下で詳細に説明される。本議論において、ダイレクトドライブRF電源101Aおよび101Bのそれぞれが、所定の波形を有するRF信号を時間の関数として生成し、かつ生成されたRF信号をコイル105に送達するように構成されることを理解されたい。
【0022】
プラズマ処理チャンバ111内において、基板保持体107に保持されるウェハ109に対する曝露時に、RF電力は、プロセスガスをプラズマに変化させる。さらに、プラズマ処理チャンバ111の操作中に、ウェハ109の処理により生じた排気ガスおよび副生成物がプラズマ処理チャンバ111から排出される。様々な実施形態では、プラズマ処理チャンバ111の操作は、数ある追加の操作うち、ウェハ109レベルにおけるバイアス電圧の生成によって、プラズマの電荷を帯びた成分をウェハ109へ向かってまたはウェハ109から離れるように吸着または反発させること、および/またはウェハ109の温度を制御すること、および/または追加のRF電力を基板保持体107内に配置された1つまたは複数の電極に与えることで追加のプラズマを生成することなどの多くの他の追加の操作を含むことができることが理解されたい。さらに、様々な実施形態では、プラズマ処理チャンバ111は、次のうちの1つまたは複数を制御するための時間的スケジュールを指定する所定のレシピに従って操作される:プロセス処理チャンバ111の操作に関連する本質的に任意の数ある処理パラメータのうち、プラズマ処理チャンバ111への1つまたは複数のプロセスガスの供給、プラズマ処理チャンバ111内の圧力および温度、コイル105へのRF電力の供給、ウェハ109レベルでのバイアス電圧の供給、基板保持体107内の1つまたは複数の電極へのRF電力の供給など。
【0023】
プラズマ処理システム100は、第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bの操作を制御するためのコントローラ113を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ113は、プロセッサおよびメモリデバイスを含む。いくつかの実施形態では、コントローラ113は、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、中央演算装置、プロセッサ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のうちの1つまたは複数を含む。コントローラ113は、接続されることで接続121Aを通じて第1のダイレクトドライブRF電源101Aのための波形発生器制御信号を伝送する。同様に、コントローラ113は、接続されることで接続121Bを通じて第2のダイレクトドライブRF電源101Bのための波形発生器制御信号を伝送する。コントローラ113は、接続されることで接続123Aを通じて第1のダイレクトドライブRF電源101Aのための信号発生器制御信号を伝送する。同様に、コントローラ113は、接続されることで接続123Bを通じて第2のダイレクトドライブRF電源101Bのための信号発生器制御信号を伝送する。コントローラ113は、接続されることで接続125Aを通じて第1のダイレクトドライブRF電源101Aのための周波数入力制御信号を伝送する。同様に、コントローラ113は、接続されることで接続125Bを通じて第2のダイレクトドライブRF電源101Bのための周波数入力制御信号を伝送する。コントローラ113は、接続されることで、接続127Aを通じて第1のリアクタンス回路103A内の少なくとも1つの可変コンデンサ104Aのためのリアクタンス回路制御信号を伝送する。同様に、コントローラ113は、接続されることで、接続127Bを通じて第1のリアクタンス回路103B内の少なくとも1つの可変コンデンサ104Bのためのリアクタンス回路制御信号を伝送する。
【0024】
抵抗115Aは、第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力O1によって見られる。抵抗115Aは、コイル105中の抵抗、プラズマがプラズマ処理チャンバ111内に存在する場合にはプラズマによって示される抵抗、および第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力からコイル105へのRF電力伝送路の抵抗の組み合わせを表す。同様に、抵抗115Bは、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力O2によって見られる。抵抗115Bは、コイル105中の抵抗、プラズマがプラズマ処理チャンバ111内に存在する場合にはプラズマによって示される抵抗、および第1のダイレクトドライブRF電源101Bの出力からコイル105へのRF電力伝送路の抵抗の組み合わせを表す。
【0025】
いくつかの実施形態では、接続116Aによって示されるように、第1の電圧および電流(VI)プローブ117Aが、第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力O1に結合される。VIプローブ117Aは、出力O1での複素電流、出力O1での複素電圧、および出力O1での複素電圧と複素電流との間の位相差を測定するセンサである。複素電流は、大きさおよび位相を有する。同様に、複素電圧は、大きさおよび位相を有する。VIプローブ117Aは、コントローラ113に結合されることでコントローラ113にフィードバック信号129Aを伝送する。いくつかの実施形態では、VIプローブ117Aの代わりに電圧(V)プローブが使用される。これらの実施形態では、接続118Aによって示されるように、電流(I)プローブ119Aが第1のリアクタンス回路103Aの出力に結合される。これらの実施形態では、Vプローブは、出力O1における時間とともに変化する複素電圧の大きさおよび位相を測定するセンサである。Iプローブ119Aは、第1のリアクタンス回路103Aの出力における時間とともに変化する複素電流の大きさおよび位相を測定するセンサである。Iプローブ119Aは、コントローラ113に結合されることでコントローラ113にフィードバック信号131Aを伝送する。
【0026】
いくつかの実施形態では、接続116Bによって示されるように、第2の電圧および電流(VI)プローブ117Bが、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力O2に結合される。VIプローブ117Bは、出力O2での複素電流、出力O2での複素電圧、および出力O2での複素電圧と複素電流との間の位相差を測定するセンサである。複素電流は、大きさおよび位相を有する。同様に、複素電圧は、大きさおよび位相を有する。VIプローブ117Bは、コントローラ113に結合されることでコントローラ113にフィードバック信号129Bを伝送する。いくつかの実施形態では、VIプローブ117Bの代わりに電圧(V)プローブが使用される。これらの実施形態では、接続118Bによって示されるように、電流(I)プローブ119Bが第2のリアクタンス回路103Bの出力に結合される。これらの実施形態では、Vプローブは、出力O2における時間とともに変化する複素電圧の大きさおよび位相を測定するセンサである。Iプローブ119Bは、第2のリアクタンス回路103Bの出力における時間とともに変化する複素電流の大きさおよび位相を測定するセンサである。Iプローブ119Bは、コントローラ113に結合されることでコントローラ113にフィードバック信号131Bを伝送する。
【0027】
図2は、いくつかの実施形態に従う、第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bのそれぞれの構成概略図を示す。第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bは、同じ構成を有することを理解されたい。
図2において、所与の参照符号末尾の「A」は、所与の参照符号に対応する構成要素/特徴が、第1のダイレクトドライブRF電源101Aのものであることを示す。同様に、所与の参照符号末尾の「B」は、所与の参照符号に対応する構成要素/特徴が、第2のダイレクトドライブRF電源101Bのものであることを示す。例えば、接続121A/Bは、第1のダイレクトドライブRF電源101A内に存在する接続121Aと、第2のダイレクトドライブRF電源101B内に存在する接続121Bとを表す。
【0028】
第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bのそれぞれは、入力部201A/Bと、出力部203A/Bとを含む。入力部201A/Bは、電気信号発生器209A/Bと、ゲートドライバ207A/Bの一部とを含む。出力部203A/Bは、ゲートドライバ207A/Bの残りの部分と、ハーフブリッジトランジスタ(例えば電界効果トランジスタ(FET))回路233A/Bとを含む。ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bは、増幅回路/ツリーとも称され、ゲートドライバ207A/Bに結合される。いくつかの実施形態では、入力部201A/Bは、制御基板205A/Bを含み、制御基板205A/B上には、電気信号発生器209A/B、波形発生器213A/B、および周波数入力コントローラ211A/Bが実装される。電気信号発生器209A/Bは、接続されることで信号発生器制御信号をコントローラ113から接続123A/Bを通じて受信する。波形発生器213A/Bは、接続されることで波形発生器制御信号をコントローラ113から接続121A/Bを通じて受信する。周波数入力コントローラ211A/Bは、接続されることで周波数入力制御信号をコントローラ113から接続125A/Bを通じて受信する。周波数入力コントローラ211A/Bは、接続されることで周波数入力を電気信号発生器209A/Bに接続212A/Bを通じて供給する。
【0029】
いくつかの実施形態では、ゲートドライバ207A/Bの全体が制御基板205A/B上に実装される。入力部201A/Bは、複数の矩形波信号を生成し、かつ矩形波信号を出力部203A/Bに提供する。出力部203A/Bは、入力部201A/Bから受信した複数の矩形波信号から、増幅矩形波形を生成する。出力部203A/Bはまた、増幅矩形波形のピーク・ツー・ピークの大きさなどの包絡線を整形する。例えば、整形制御信号214A/Bを入力部201A/B内の波形発生器213A/Bから出力部203A/B内のハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bに供給することで、包絡線を生成する。整形制御信号214A/Bは、整形増幅矩形波形を生成するために、増幅矩形波形を整形するための複数の電圧値を有する。第1のダイレクトドライブRF電源101Aに関して、整形増幅矩形波形は、出力部203Aから第1のリアクタンス回路103Aに伝送される。第2のダイレクトドライブRF電源101Bに関して、整形増幅矩形波形は、出力部203Bから第2のリアクタンス回路103Bに伝送される。
【0030】
第1のリアクタンス回路103Aおよび第2のリアクタンス回路103Bのそれぞれは、フィルタリングによる除去など、整形増幅矩形波形の高次高調波を除去することにより、基本周波数を有する整形正弦波形を生成する。整形正弦波形は、整形増幅矩形波形と同じ包絡線を有する。第1のダイレクトドライブRF電源101Aに関して、RF電力が、第1のリアクタンス回路103Aからコイル105の第1の端へ基本周波数を有する整形正弦波形の形で伝送される。第2のダイレクトドライブRF電源101Bに関して、RF電力が、第2のリアクタンス回路103Bからコイル105の第2の端へ基本周波数を有する整形正弦波形の形で伝送される。コイル105に伝送されたRF電力は、プラズマ処理チャンバ111内に伝送されることによって、
図1に関して上述したように、プラズマ処理チャンバ111内の1つまたは複数のプロセスガスをウェハ109を処理するためのプラズマに変化させる。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aに関して、第1のQ値制御信号をコントローラ113から接続127Aを通じて第1のリアクタンス回路103Aへ伝送することによって、第1のリアクタンス回路103Aのリアクタンスが修正される。第1のQ値制御信号は、第1のリアクタンス回路103A内の少なくとも1つの可変コンデンサ104Aの静電容量設定の変更の実行を方向づけることなどによって、第1のリアクタンス回路103Aのリアクタンスにおける特定の変更の実行を方向づける。いくつかの実施形態では、第2のダイレクトドライブRF電源101Bに関して、第2のQ値制御信号をコントローラ113から接続127Bを通じて第2のリアクタンス回路103Bへ伝送することによって、第2のリアクタンス回路103Bのリアクタンスが修正される。第2のQ値制御信号127Bは、第2のリアクタンス回路103B内の少なくとも1つの可変コンデンサ104Bの静電容量設定の変更の実行を方向づけることなどによって、第2のリアクタンス回路103Bのリアクタンスにおける特定の変更の実行を方向づける。
【0032】
いくつかの実施形態では、フィードバック信号129A/BがVIプローブ117A/Bからコントローラ113へ送信される。いくつかの実施形態では、フィードバック信号129A/Bは、出力部203A/Bの出力O1/O2における整形増幅矩形波形の、時間とともに変化する電圧と時間とともに変化する電流との間の位相差を決定するために使用され、それによって位相差を減少させる、または取り除くために出力部203A/Bを制御することが可能になる。いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aに関して、フィードバック信号129Aに加えて、または替えて、フィードバック信号131AがIプローブ119Aからコントローラ113に伝送される。いくつかの実施形態では、第1のリアクタンス回路103Aの出力O1における整形正弦波形の、時間とともに変化する電圧と時間とともに変化する電流との間の位相差がフィードバック信号131Aから決定され、それによって位相差を減少させる、または取り除くために出力部203Aを制御すること、および/または第1のリアクタンス回路103Aを制御することが可能になる。いくつかの実施形態では、第2のダイレクトドライブRF電源101Bに関して、フィードバック信号129Bに加えて、または替えて、フィードバック信号131BがIプローブ119Bからコントローラ113に伝送される。いくつかの実施形態では、第2のリアクタンス回路103Bの出力O2における整形正弦波形の、時間とともに変化する電圧と時間とともに変化する電流との間の位相差がフィードバック信号131Bから決定され、それによって位相差を減少させる、または取り除くために出力部203Bを制御すること、および/または第2のリアクタンス回路103Bを制御することが可能になる。
【0033】
電気信号発生器209A/Bは、デジタル波形またはパルス列などの矩形波信号を生成する矩形波発振器である。電気信号発生器209A/Bによって出力される矩形波信号は、ハイ(または1)などの第1の論理レベルと、ロー(または0)などの第2の論理レベルとの間でパルスを発する。電気信号発生器209A/Bは、周波数入力コントローラ211A/Bから電気信号発生器209A/Bに供給された周波数入力に従い、数ある動作周波数のうち、400キロヘルツ(kHz)、または2MHz、または13.56MHz、または27MHz、または60MHzなどの所定の動作周波数の矩形波信号を生成する。
【0034】
ゲートドライバ207A/Bは、入力部201A/B内の第1の部分を含み、第1の部分は、ゲートドライバ小部分215A/Bと、コンデンサ223A/Bと、抵抗器225A/Bと、パルス変成器217A/Bの1次巻線227A/Bとを含む。ゲートドライバ207A/Bはまた、出力部203A/B内の第2の部分を含み、第2の部分は、パルス変成器217A/Bの2次巻線229A/Bおよび231A/Bを含む。ゲートドライバ小部分215A/Bは、複数のゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bを含む。ゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bのそれぞれは、その一端が正電圧源(+)に結合され、反対の端が負電圧源(-)に結合される。
【0035】
いくつかの実施形態では、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bは、導電体237A/Bを通じて第1のトランジスタ239A/Bの第1の端子に電気的に接続される電圧源Vdcを含む直流(DC)レール235A/Bを含み、第1のトランジスタ239A/Bの第2の端子が第2のトランジスタ241A/Bの第1の端子に電気的に接続され、第2のトランジスタ241A/Bの第2の端子が基準接地電位242A/Bに電気的に接続される。このように、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bは、プッシュプル方式で互いに結合される第1のトランジスタ239A/Bと第2のトランジスタ241A/Bとを含む。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、少なくとも閾値電圧がそれらのゲート導電体に与えられたときにオンになるn型FETである。しかしながら、他の実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、少なくとも閾値電圧がそれらのゲート導電体に与えられたときにオフになるp型FETである。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)として実装される。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、数あるうちの、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、または金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、または接合型電界効果トランジスタ(JFET)などの別の種類のトランジスタとして実装されてよい。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、炭化ケイ素、またはケイ素、または窒化ガリウムからなる。第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、約0.01Ohm~約10Ohmsにおよぶ範囲内などの、予め決められた範囲内にある出力インピーダンスを有する。第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力O1は、第1のトランジスタ239Aの第2の端子(ソース端子)と第2のトランジスタ241Aの第1の端子(ドレイン端子)との間のノード接続である。同様に、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力O2は、第1のトランジスタ239Bの第2の端子(ソース端子)と第2のトランジスタ241Bの第1の端子(ドレイン端子)との間のノード接続である。
【0036】
コントローラ113は、周波数入力コントローラ211A/Bに接続125A/Bを通じて結合されることによって、周波数入力(動作周波数)を電気信号発生器209A/Bに提供する。コントローラ113は、さらに波形発生器213A/Bに結合されることによって、DCレール235A/Bに提供される整形制御信号214A/Bを制御する。電気信号発生器209A/Bは、それぞれゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bに接続される出力を有する。ゲートドライバ219A/Bの出力は、コンデンサ223A/Bの入力端子に結合される。ゲートドライバ221A/Bの出力は、抵抗器225A/Bの入力端子に結合される。コンデンサ223A/Bは、パルス変成器217A/Bの1次巻線227A/Bの第1の端に結合される。抵抗器225A/Bは、パルス変成器217A/Bの1次巻線227A/Bの第2の端に結合される。コンデンサ223A/Bは、1次巻線227A/Bのインダクタンスを打ち消すまたは無効にする機能を有する。1次巻線227A/Bのインダクタンスを打ち消す、または無効化することは、ゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bが出力するゲートドライブ信号の矩形の生成を促進する。さらに、抵抗器225A/Bは、電気信号発生器209A/Bが生成する矩形波信号の発振を低減する。
【0037】
パルス変成器217A/Bの2次巻線229A/Bの第1の端は、第1のトランジスタ239A/Bのゲート端子に電気的に接続される。2次巻線229A/Bの第2の端は、第1のトランジスタ239A/Bの第2の端子および第2のトランジスタ241A/Bの第1の端子の両方に電気的に接続され、第1のトランジスタ239A/Bの第2の端子および第2のトランジスタ241A/Bの第1の端子は両方とも、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2に電気的に接続される。パルス変成器217A/Bの2次巻線231A/Bの第1の端は、第2のトランジスタ241A/Bのゲート端子に電気的に接続される。2次巻線231A/Bの第2の端は、基準接地電位242A/Bに電気的に接続される。ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2は、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの入力に電気的に接続される。抵抗115A/Bは、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2によって見られる。抵抗115A/Bは、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bが接続されるコイル105中の抵抗、プラズマがプラズマ処理チャンバ111内に存在する場合にはプラズマによって示される抵抗、および出力O1/O2からコイル105へのRF電力伝送路の抵抗の組み合わせを表す。
【0038】
コントローラ113は、周波数入力コントローラ211A/Bを通じて電気信号発生器209A/Bに提供される周波数入力などの設定を生成する。周波数入力は、2MHz、13.56MHzなどの、目標動作周波数の値である。電気信号発生器209A/Bは、目標動作周波数を有する入力RF信号を生成する。入力RF信号は、矩形波信号である。ゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bは、入力RF信号を増幅することによって増幅RF信号を生成するとともに、増幅RF信号をパルス変成器217A/Bの1次巻線227A/Bに提供する。
【0039】
所与の時刻における増幅RF信号の電流の方向性に基づいて、2次巻線229A/Bまたは2次巻線231A/Bが、所与の時刻において閾値電圧を有するゲートドライブ信号を生成する。例えば、増幅RF信号の電流が、1次巻線227A/Bの正に帯電した端子から、1次巻線227A/Bの負に帯電した端子に流れる場合、2次巻線229A/Bは、少なくとも閾値電圧を有するゲートドライブ信号を生成して第1のトランジスタ239A/Bをオンにし、2次巻線231A/Bは、第2のトランジスタ241A/Bがオフとなるよう閾値電圧を生成しない。反対に、増幅RF信号の電流が、1次巻線227A/Bの負に帯電した端子から正に帯電した端子に流れる場合、2次巻線231A/Bは、少なくとも閾値電圧を有するゲートドライブ信号を生成して第2のトランジスタ241A/Bをオンにし、2次巻線229A/Bは、第1のトランジスタ239A/Bがオフとなるよう閾値電圧を生成しない。
【0040】
第1のトランジスタ239A/Bのゲートおよび第2のトランジスタ241A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号のそれぞれは、目標動作周波数を有する矩形波信号、例えばデジタル信号またはパルス信号である。例えば、第1のトランジスタ239A/Bのゲートおよび第2のトランジスタ241A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号のそれぞれは、ローレベルとハイレベルとの間を遷移する。第1のトランジスタ239A/Bのゲートおよび第2のトランジスタ241A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号は、目標動作周波数を有し、かつ互いに対して逆同期している。より具体的には、第1のトランジスタ239A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号がローレベルからハイレベルに遷移する時間間隔、あるいはその時刻において、第2のトランジスタ241A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号は同時にハイレベルからローレベルに遷移する。同様に、第1のトランジスタ239A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号がハイレベルからローレベルに遷移する時間間隔、あるいはその時刻において、第2のトランジスタ241A/Bのゲートに伝送されるゲートドライブ信号は同時にローレベルからハイレベルに遷移する。このゲートドライブ信号の逆同期によって、時間とともに変化する矩形波信号の目標動作周波数に従って、反復的に、第1のトランジスタ239A/Bと第2のトランジスタ241A/Bとが連続的にオンにされ、かつ連続的にオフにされることが可能になる。第1のトランジスタ239A/Bと第2のトランジスタ241A/Bとは、連続的に操作される。例えば、第1のトランジスタ239A/Bがオンにされると、第2のトランジスタ241A/Bはオフにされる。さらに、第2のトランジスタ241A/Bがオンにされると、第1のトランジスタ239A/Bはオフにされる。第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、同じ時刻または同じ期間においてオンとならない。目標動作周波数以外の周波数では、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bは、他の非目標動作周波数において大きな電流が第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bから出ないように高負荷をもたらす役割を担う。
【0041】
第1のトランジスタ239A/Bがオンであり、かつ第2のトランジスタ241A/Bがオフである場合、電圧源Vdcと出力O1/O2との間を電流が流れることで、出力O1/O2において電圧が発生する。出力O1/O2にける電圧は、コントローラ113から波形発生器213A/Bを通じて受信した整形制御信号214A/Bに従って生成される。第2のトランジスタ241A/Bがオフのとき、出力O1/O2から、第2のトランジスタ241A/Bの第2の端子に接続された基準接地電位242A/Bへ流れる電流は存在しない。第1のトランジスタ239A/Bがオンのとき、電流は、電圧源Vdcから、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2を通って第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの入力へと流れる。さらに、第2のトランジスタ241A/Bがオンであり、かつ第1のトランジスタ239A/Bがオフである場合、電流は、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2から、第2のトランジスタ241A/Bの第2の端子に接続された基準接地電位242A/Bへ流れる。第1のトランジスタ239A/Bがオフのとき、電圧源Vdcからハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2へ流れる電流は存在しない。
【0042】
いくつかの実施形態では、コントローラ113は、波形発生器213A/Bに、DCレール235A/Bを制御するために用いる電圧値を示す整形制御信号214A/Bを生成するように方向づける。整形制御信号214A/Bは、導電体を通じて電圧源Vdcに伝送される。DCレール235A/Bは、コントローラ113による(および、任意選択で波形発生器213A/Bによる)電圧源Vdcの高速制御がある点でアジャイルである。コントローラ113および電圧源Vdcの両方が電子回路であり、それによってコントローラ113は電圧源Vdcを実質的に瞬時に制御可能である。例えば、コントローラ113が整形制御信号214A/B内の電圧値を電圧源Vdcに(直接、または波形発生器213A/Bを通じて)送信するときに、電圧源Vdcはそれに応じて実質的に瞬時に出力電圧レベルを変化させる。いくつかの実施形態では、整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、約0ボルト~約80ボルトにわたる範囲内にあり、したがってDCレール235A/Bはこの電圧範囲内で動作する。整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2における、すなわち第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bの出力における整形増幅矩形波形の整形包絡線を定義するために電圧源Vdcによって生成される電圧信号の大きさである。例えば、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101ABが連続波形を生成するように操作される場合、整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、時間の関数として、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2において生成される連続波形のパラメータのピーク・ツー・ピークの大きさを制御する。パラメータは、例として、電力、電圧、および電流のうちの1つまたは複数である。連続波形のピーク・ツー・ピークの大きさは、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2における連続波形の整形包絡線を時間の関数として定義する。
【0043】
別の例では、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bが、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2においてパルス形状の整形包絡線をもつよう整形増幅矩形波形を生成するように操作される場合、整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、所与の時刻または所与の予め決められた期間において、実質的に瞬時に(段階関数のような方式で)変更される。それによって、整形増幅矩形波形のピーク・ツー・ピークの大きさは、第1のパラメータレベル(例えばハイレベル)から第2のパラメータレベル(例えばローレベル)へ変化するか、または第2のパラメータレベルから第1のパラメータレベルに変化する。パラメータは、例として、電力、電圧、および電流のうちの1つまたは複数である。別の例では、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bが、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2において任意の形状の整形包絡線をもつよう整形増幅矩形波形を生成するように操作される場合、整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、波形発生器213A/Bを通じてコントローラ113により方向づけられたように、所定かつ制御された任意の方法で変更される。それによって、整形増幅矩形波形のピーク・ツー・ピークの大きさは、所定かつ制御された任意の方法で変化する。別の例では、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bが、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2においてマルチステートパルス形状を有する整形増幅矩形波形を生成するように操作される場合、整形制御信号214A/Bが示す電圧値は、所与の時刻または所与の予め決められた期間において、実質的に瞬時に(段階関数のような方式で)変更される。それによって、整形増幅矩形波形のピーク・ツー・ピークの大きさは、異なる状態間で変化する。異なる状態はそれぞれ、特定のパラメータレベル、例えば数あるうちの、電力レベル、電圧レベル、および/または電流レベルなどの、異なるピーク・ツー・ピークの大きさを有する。様々な実施形態において、異なる状態の数は2つ以上であり、コントローラ113によって特定される。
【0044】
ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2において生成される整形増幅矩形波形は、ゲートドライバ219A/Bおよび221A/Bによって出力されるゲートドライブ信号に従う第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの(時間の関数としての)操作と、整形制御信号214A/Bに従う電圧源Vdcによる電圧の(時間の関数としての)供給とに基づく。整形増幅矩形波形の増幅量は、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの出力インピーダンスと、整形制御信号214A/Bにおける、コントローラ113によって(および、任意選択で波形発生器213A/Bによって)電圧源Vdcへ供給される電圧値と、電圧源Vdcにおける実現可能な最大電圧値とに基づく。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bは、整形増幅矩形波形を受信し、整形増幅矩形波形の高次高調波を減少させる、または取り除くように機能することによって基本周波数を有する整形正弦波形を生成する。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bによって出力される整形正弦波形は、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bに入力される整形増幅矩形波形と同じ整形包絡線を有することが理解されたい。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bによって出力される整形正弦波形は、プラズマ処理チャンバ111内でプラズマを生成するためのRF信号としてコイル105に提供される。
【0045】
いくつかの実施形態では、VIプローブ117A/Bは、ハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの出力O1/O2における整形増幅矩形波形の複素電圧および複素電流を計測し、対応するフィードバック信号をコントローラ113に接続129A/Bを通じて提供する。フィードバック信号は、複素電圧および複素電流を示す。コントローラ113は、フィードバック信号から、整形増幅矩形波形の複素電圧と、整形増幅矩形波形の複素電流との間の位相差を特定し、かつ位相差が所定の許容範囲内にあるかどうかを判定する。例えば、コントローラ113は、位相差がゼロか、あるいはゼロから離れた所定の許容範囲(パーセンテージ)内にあるかどうかを判定する。位相差が所定の許容範囲内にないと判定すると、コントローラ113は、動作周波数の周波数値を変更し、電気信号発生器209A/Bに提供される周波数入力を周波数入力コントローラ211A/Bを通じて変更する。変更された周波数値は、周波数入力コントローラ211A/Bから電気信号発生器209A/Bへ提供され、電気信号発生器209A/Bの動作周波数を変更する。いくつかの実施形態では、動作周波数は約10マイクロ秒以下の間に変更される。電気信号発生器209A/Bの動作周波数は、VIプローブ117A/Bによって測定される複素電圧と複素電流との間の位相差が所定の許容範囲内にあるとコントローラ113が判定するまで変更される。複素電圧と複素電流との間の位相差が所定の許容範囲内であると判定すると、コントローラ113は、それ以上電気信号発生器209A/Bへの周波数入力を変更しない。位相差が所定の許容範囲内にある場合、所定の量の電力が、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bの出力O1/O2から第1/第2のリアクタンス回路103A/Bを通じてコイル105へ提供される。
【0046】
いくつかの実施形態では、電気信号発生器209A/Bへの周波数入力の変更に加えて、または替えて、電圧源Vdcによって生成される電圧信号を変更するために、電圧源Vdcに供給されている整形制御信号214A/Bにおける電圧値を変更する。電圧源Vdcは、整形制御信号214A/Bによって示される電圧値に従って電圧レベルを変更する。コントローラ113は、整形増幅矩形波形が所定の電力設定値を達成するまで、整形制御信号214A/Bにおける電圧値の変更を継続する。いくつかの実施形態では、所定の電力設定値は、コントローラ113のメモリデバイスに記憶される。様々な実施形態では、出力O1/O2における整形増幅矩形波形の電圧の変更に替えて、整形増幅矩形波形における電流が変更される。例えば、整形制御信号214A/Bにおける電圧値の変更を方向づけることによって、コントローラ113は、整形増幅矩形波形が所定の電流設定値を達成するまで、出力O1/O2における整形増幅矩形波形の電流を変更する。いくつかの実施形態では、所定の電流設定値は、コントローラ113のメモリデバイスに記憶される。いくつかの実施形態では、出力O1/O2における整形増幅矩形波形の電圧または電流の変更に替えて、整形増幅矩形波形の電力が変更される。例えば、整形制御信号214A/Bにおける電圧値の変更を方向づけることによって、コントローラ113は、整形増幅矩形波形が所定の電力設定値を達成するまで、出力O1/O2における整形増幅矩形波形の電力を変更する。いくつかの実施形態では、所定の電力設定値は、コントローラ113のメモリデバイスに記憶される。出力O1/O2において生成される整形増幅矩形波形の電圧、電流、または電力のいかなる変化も、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bによって出力される整形正弦波形の電圧、電流、または電力についてそれぞれ同じ変化をもたらすことに留意されたい。
【0047】
いくつかの実施形態では、コントローラ113は、モータドライバおよびモータ(例えばステッピングモータ)を通じて第1/第2のリアクタンス回路103A/Bに結合される。いくつかの実施形態では、モータドライバは、1つまたは複数のトランジスタを含む集積回路デバイスとして実装される。コントローラ113は、Q値制御信号を接続127A/Bを通じて第1/第2のリアクタンス回路103A/B内のモータドライバに送信し、そしてそれによってモータドライバからモータへ伝送される電気信号の生成を方向づける。モータは、モータドライバから受信した電気信号に従って動作することで、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bのリアクタンスを変化させる。例えば、いくつかの実施形態では、モータは、可変コンデンサ104A/B内の導電性プレート間の面積(または間隔)を変化させることによって第1/第2のリアクタンス回路103A/Bのリアクタンスを変化させるように動作する。いくつかの実施形態では、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bのリアクタンスは、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの所定のQ値を維持するように変更される。
【0048】
コイル105のインダクタンスと組合わされる第1/第2のリアクタンス回路103A/Bは、高Q値(Q)を有する。例えば、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bで失われる、出力O1/O2において生成される整形増幅矩形波形の電力量は、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力からコイル105に伝送される整形正弦波形の電力量よりも少ない。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの高Q値(Q)は、プラズマ処理チャンバ111内におけるプラズマの高速点火を促進する。さらに、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bは、コイル105およびプラズマの誘導性リアクタンスと共振するように構成および設定され、したがって、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bの出力O1/O2は抵抗115A/Bを見るが、本質的にはいかなるリアクタンスも伴わない。例えば、第1のリアクタンス回路103Aは、コイル105、プラズマ、および第1のリアクタンス回路103Aとコイル105との間のRF電力伝送接続のリアクタンスを無効にするまたは打ち消すなど、低減させるリアクタンスを有するように制御される。いくつかの実施形態では、第1のリアクタンス回路103Aのリアクタンスは、可変コンデンサ104Aの静電容量設定を制御することによって制御される。同様に、第2のリアクタンス回路103Bは、コイル105、プラズマ、および第2のリアクタンス回路103Bとコイル105との間のRF電力伝送接続のリアクタンスを無効にするまたは打ち消すなど、低減させるリアクタンスを有するように制御される。いくつかの実施形態では、第2のリアクタンス回路103Bのリアクタンスは、可変コンデンサ104Bの静電容量設定を制御することによって制御される。
【0049】
いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、低内部抵抗および高速切り替え時間を有するように、かつ第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの冷却を促進するように、炭化ケイ素から製造される。炭化ケイ素の第1のトランジスタ239A/Bおよび炭化ケイ素の第2のトランジスタ241A/Bの低内部抵抗は、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bによって生成される熱量を減少させる。それによって、冷却プレートまたはヒートシンクを用いた第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの冷却が容易になる。さらに、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの低内部抵抗は、高効率をもたらし、それによって第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bが、10マイクロ秒未満などで、ほとんど瞬時にオンになり即座にオフになることが可能になる。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、10マイクロ秒未満など、予め決められた期間未満でオンおよびオフとなるように構成される。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、約0.5マイクロ秒~約10マイクロ秒にわたる期間内にオンおよびオフとなるように構成される。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、約1マイクロ秒~約5マイクロ秒にわたる期間内にオンおよびオフとなるように構成される。いくつかの実施形態では、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれは、約3マイクロ秒~約7マイクロ秒にわたる期間内にオンおよびオフとなるように構成される。第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bのそれぞれにおけるオンおよびオフ状態間の遷移には、本質的に遅延が生じないことが理解されたい。このようにして、第1のトランジスタ239A/Bがオンになると、第2のトランジスタ241A/Bは本質的に同時にオフになる。さらに、第1のトランジスタ239A/Bがオフになると、第2のトランジスタ241A/Bは本質的に同時にオンになる。第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bは、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bを通じて電圧源Vdcから基準接地電位242A/Bに電流が直接流れることを避けるために、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bが同時にオンとならないことを確実にするのに十分な高速でオンおよびオフに切り替わるように構成される。
【0050】
第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bのトランジスタなどの部品が電子部品であることが理解されたい。さらに、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bからコイル105へのRF電力伝送路内にRFインピーダンス整合ネットワークおよびRFケーブルが存在しないことが理解されない。第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/B内の電子部品と組み合わせて、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bからコイル105へのRF電力伝送路内におけるRFインピーダンス整合ネットワークおよびRFケーブルの不在が、異なるプラズマ処理チャンバ111にわたる/その間でのプラズマの高速点火ならびにプラズマの持続可能性に関する再現性および一貫性をもたらす。
【0051】
図3は、いくつかの実施形態に従う、第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bにわたる電圧リミッタを実装するハーフブリッジトランジスタ回路233A/Bの回路概略図を示す。ダイオード303A/Bが第1のトランジスタ239A/Bのドレイン端子(D)とソース端子(S)との間に接続され、第1のトランジスタ239A/Bにわたる電圧を制限する。第1のトランジスタ239A/Bがオンにされ、かつ第2のトランジスタ241A/Bがオフにされると、第1のトランジスタ239A/Bにわたる電圧は、電圧がダイオード303A/Bによって制限されるまで増加する。ダイオード303A/Bは、電流が、第1のトランジスタ239A/Bを通じて直接電圧源Vdcから基準接地電位242A/Bへ不利にシュートすることを防ぐ働きをする。同様に、ダイオード305A/Bが第2のトランジスタ241A/Bのドレイン端子(D)とソース端子(S)との間に接続され、第2のトランジスタ241A/Bにわたる電圧を制限する。第2のトランジスタ241A/Bがオンにされ、かつ第1のトランジスタ239A/Bがオフにされると、第2のトランジスタ241A/Bにわたる電圧は、電圧がダイオード305A/Bによって制限されるまで増加する。ダイオード305A/Bは、電流が、第2のトランジスタ241A/Bを通じて直接電圧源Vdcから基準接地電位242A/Bへ不利にシュートすることを防ぐ働きをする。コンデンサ301A/Bが第1のトランジスタ239A/Bのドレイン端子(D)と、第2のトランジスタ241A/Bのソース端子(S)との間に接続される。第1のトランジスタ239A/Bおよび/または第2のトランジスタ241A/Bのオフおよびオンに遅延が生じる場合には、電圧源Vdcからコンデンサ301A/Bを通じて基準接地電位242A/Bへ電流が流れ、それによって、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bの出力O1/O2を通じてコイル105へ流れる電流の不利な、かつ潜在的にダメージを与える量を有する可能性を低減する。
【0052】
図4Aは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bの出力O1/O2において生成される整形増幅矩形波形401例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形増幅矩形波形401のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形増幅矩形波形401は、コントローラ113および/または波形発生器213A/Bによって方向づけられたように整形制御信号214A/Bが示す電圧値に従って生成された整形包絡線403を有する。整形包絡線403は、整形増幅矩形波形401のパラメータの絶対の大きさが、第1のレベルL1(ローレベル)と第2のレベルL2(ハイレベル)との間で遷移するように制御される。パラメータは、第1のレベルL1において、第2のレベルL2よりも低いピーク・ツー・ピークの大きさを有する。整形包絡線403は、整形制御信号214A/Bが示す電圧値に応じて、
図4Aに示すものとは異なる形状を有することができることが理解されたい。例えば、整形制御信号214A/Bは、整形包絡線403が連続波形状、三角形状、マルチレベルパルス形状、または本質的にあらゆる所定かつ制御された任意の形状を有するように方向づけるように生成可能である。
【0053】
図4Bは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において生成される整形正弦波形405例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形正弦波形405のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形正弦波形405は、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bに時間の関数として入力される整形増幅矩形波形401に基づく。整形増幅矩形波形401は、基本周波数正弦波形405Aと、複数の高次高調波正弦波形405B、405Cなどとの組み合わせである。例えば、正弦波形405Bは、基本周波数正弦波形405Aの二次高調波を表す。さらに、正弦波形405Cは、基本周波数正弦波形405Aの三次高調波を表す。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bは、整形増幅矩形波形405から高次高調波正弦波形405B、405Cを除去するように機能し、それによって基本周波数正弦波形405Aのみが第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において時間の関数として提供される。第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの高Q値は、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bから出力される整形増幅矩形波形401からの、高次高調波正弦波形405B、405Cの除去を促進する。基本周波数正弦波形405Aは、整形正弦波形としてコイル105に伝送され、したがってRF電力をコイル105に伝送する。
【0054】
図5Aは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において生成される整形正弦波形501例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形正弦波形501のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形正弦波形501は、コントローラ113および/または波形発生器213A/Bによって方向づけられたように整形制御信号214A/Bが示す電圧値に従って生成された整形包絡線503を有する。整形包絡線503は、整形正弦波形501のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化を時間の関数として定義する。整形包絡線503例は、パルス整形包絡線などの、実質的に矩形の包絡線を表す。
【0055】
図5Bは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において生成される整形正弦波形505例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形正弦波形505のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形正弦波形505は、コントローラ113および/または波形発生器213A/Bによって方向づけられたように整形制御信号214A/Bが示す電圧値に従って生成された整形包絡線507を有する。整形包絡線507は、整形正弦波形505のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化を時間の関数として定義する。整形包絡線505例は、実質的に三角形状の包絡線を表す。
【0056】
図5Cは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において生成される整形正弦波形509例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形正弦波形509のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形正弦波形509は、コントローラ113および/または波形発生器213A/Bによって方向づけられたように整形制御信号214A/Bが示す電圧値に従って生成された整形包絡線511を有する。整形包絡線511は、整形正弦波形509のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化を時間の関数として定義する。整形包絡線511例は、3つの異なる状態S1、S2、およびS3を含むマルチステート形状包絡線を表す。整形包絡線511は、第1の状態S1での整形正弦波形509のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化が、第2の状態S2での整形正弦波形509のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化よりも大きくなるように定義される。整形包絡線511はまた、第2の状態S2での整形正弦波形509のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化が、第3の状態S3での整形正弦波形509のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化よりも大きくなるように定義される。整形包絡線511は、第3の状態S3の後、第1の状態S1に戻る。状態S1、S2、およびS3は、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bによって出力される整形増幅矩形波形の周波数未満の周波数で繰り返される。したがって、状態S1、S2、およびS3は、整形正弦波形509の周波数未満の周波数で繰り返される。様々な実施形態において、マルチステート形状包絡線は4つ以上の異なる状態を含み、異なる状態のそれぞれが、整形正弦波形509のパラメータにおける時間の関数としての異なるピーク・ツー・ピークの変化に対応する。さらに、様々な実施形態において、マルチステート形状包絡線は、整形包絡線の3つ以上の異なる状態のいずれかが、整形包絡線における次の状態に対して低いまたは高い、整形正弦波形509のパラメータのピーク・ツー・ピークの大きさを有するように制御可能である。
【0057】
図5Dは、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のリアクタンス回路103A/Bの出力において生成される整形正弦波形513例のパラメータの時間の関数としてのプロットを示す。整形正弦波形513のパラメータは、電力、電圧、または電流のいずれかである。整形正弦波形513は、コントローラ113および/または波形発生器213A/Bによって方向づけられたように整形制御信号214A/Bが示す電圧値に従って生成された整形包絡線515を有する。整形包絡線515は、整形正弦波形513のパラメータにおけるピーク・ツー・ピークの変化を時間の関数として定義する。整形包絡線515例は、実質的に平らであり、したがって整形正弦波形513は、実質的に固定されたピーク・ツー・ピークの大きさである連続波信号を表す。
【0058】
図6は、いくつかの実施形態に従う、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/Bからプラズマ処理チャンバ111へRF電力を送達する方法のフローチャートを示す。方法は、第1の整形増幅矩形波形信号を第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力から第1のリアクタンス回路103Aへ伝送するためであり、第1のリアクタンス回路103Aは、第1の整形増幅矩形波形信号を第1の整形正弦波信号に変換するように動作する操作601Aを含む。いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aは、非50ohm出力インピーダンスを有する。方法はまた、第1の整形正弦波信号を、第1のリアクタンス回路103Aの出力からプラズマ処理チャンバ111のコイル105の第1の端に伝送するための操作603Aを含む。第1の整形正弦波信号は、RF電力をコイル105に伝える。
【0059】
方法はまた、RF電力のピーク量が第1のダイレクトドライブRF電源101Aから第1のリアクタンス回路103Aを通じてコイル105に伝送されるように、第1のリアクタンス回路103A内の静電容量設定を調整するための任意選択の操作605Aを含む。いくつかの実施形態では、操作605Aにおいて静電容量設定を調整することは、第1のダイレクトドライブRF電源101Aがコイル105を通じて接続される負荷が主に抵抗負荷となるように、第1のダイレクトドライブRF電源101Aがコイル105を通じて接続される負荷の誘導分を本質的に打ち消す。いくつかの実施形態では、操作605Aにおいて静電容量設定を調整することは、第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力から第1のリアクタンス回路103Aに伝送される第1の整形増幅矩形波形信号の非基本高調波要素を除去する。
【0060】
方法は、第2の整形増幅矩形波形信号を第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力から第2のリアクタンス回路103Bへ伝送するためであり、第2のリアクタンス回路103Bは、第2の整形増幅矩形波形信号を第2の整形正弦波信号に変換するように動作する操作601Bを含む。いくつかの実施形態では、第2のダイレクトドライブRF電源101Bは、非50ohm出力インピーダンスを有する。方法はまた、第2の整形正弦波信号を、第2のリアクタンス回路103Bの出力からプラズマ処理チャンバ111のコイル105の第2の端に伝送するための操作603Bを含む。第2の整形正弦波信号は、RF電力をコイル105に伝える。
【0061】
方法はまた、RF電力のピーク量が第2のダイレクトドライブRF電源101Bから第2のリアクタンス回路103Bを通じてコイル105に伝送されるように、第2のリアクタンス回路103B内の静電容量設定を調整するための任意選択の操作605Bを含む。いくつかの実施形態では、操作605Bは、第2のリアクタンス回路103B内の可変コンデンサ104Bの静電容量設定を調整することによって第1のリアクタンス回路103A内の可変コンデンサ104Aの静電容量設定と実質的に整合させることを含む。いくつかの実施形態では、操作605Bにおいて静電容量設定を調整することは、第2のダイレクトドライブRF電源101Bがコイル105を通じて接続される負荷が主に抵抗負荷となるように、第2のダイレクトドライブRF電源101Bがコイル105を通じて接続される負荷の誘導分を本質的に打ち消す。いくつかの実施形態では、操作605Bにおいて静電容量設定を調整することは、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力から第2のリアクタンス回路103Bに伝送される第2の整形増幅矩形波形信号の非基本高調波要素を除去する。方法操作601A、601B、603A、603B、ならびに任意選択で605Aおよび605Bは、互いに並行して行われることが理解されたい。
【0062】
いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aによって出力される第1の整形増幅矩形波形信号は、約2メガヘルツ(MHz)の周波数を有し、第1のリアクタンス回路103A内の可変コンデンサ104Aの静電容量設定は、操作605Aにおいて約2500ピコファラッド(pF)~約4500pFにわたる範囲内に調整される。さらに、第2のダイレクトドライブRF電源101Bによって出力される第2の整形増幅矩形波形信号もまた、約2MHzの周波数を有し、第2のリアクタンス回路103B内の可変コンデンサ104Bの静電容量設定は、操作605Bにおいて、第1のリアクタンス回路103A内の可変コンデンサ104Aと実質的に同じ静電容量設定を有するように調整される。いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aによって出力される第1の整形増幅矩形波形信号は、約13.56MHzの周波数を有し、第2のリアクタンス回路103A内の可変コンデンサ104Aの静電容量設定は、操作605Aにおいて約5pF~約1000pFにわたる範囲内に調整される。さらに、第2のダイレクトドライブRF電源101Bによって出力される第2の整形増幅矩形波形信号もまた、約13.56MHzの周波数を有し、第2のリアクタンス回路103B内の可変コンデンサ104Bの静電容量設定は、操作605Bにおいて、第1のリアクタンス回路103A内の可変コンデンサ104Aと実質的に同じ静電容量設定を有するように調整される。
【0063】
いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aは、約2MHzの周波数を有する第1の整形増幅矩形波形信号をコイル105の第1の端に供給するように構成され、第2のダイレクトドライブRF電源101Bは、同じく約2MHzの周波数を有する第2の整形増幅矩形波形信号をコイル105の第2の端に同時に供給するように構成される。これらの実施形態のいくつかでは、第1のリアクタンス回路103Aは、約2500pF~約4500pFにわたる範囲内の静電容量を、第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力O1とコイル105の第1の端との間に提供するように構成される。さらに、第2のリアクタンス回路103Bは、第1のリアクタンス回路103Aによって提供される静電容量と実質的に等しい静電容量を、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力O2とコイル105の第2の端との間に提供するように構成される。これらの実施形態のいくつかでは、第1のリアクタンス回路103Aは、互いに並列に接続された可変コンデンサ104Aと固定コンデンサとを含み、第2のリアクタンス回路103Bは、互いに並列に接続された可変コンデンサ104Bと固定コンデンサとを含む。これらの実施形態のいくつかでは、可変コンデンサ104Aおよび104Bのそれぞれの静電容量設定は、約100pF~約2000pFにわたる範囲内に調節可能である。さらに第1のリアクタンス回路103A内および第2のリアクタンス回路103B内の固定コンデンサのそれぞれの静電容量設定は、約2000pF~約3500pFにわたる範囲内にあり、第2のリアクタンス回路103Bは、第1のリアクタンス回路103Aと実質的に同等の様式で構成される。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1のダイレクトドライブRF電源101Aは、約13.56MHzの周波数を有する第1の整形増幅矩形波形信号をコイル105の第1の端に供給するように構成され、第2のダイレクトドライブRF電源101Bは、同じく約13.56MHzの周波数を有する第2の整形増幅矩形波形信号をコイル105の第2の端に同時に供給するように構成される。これらの実施形態のいくつかでは、第1のリアクタンス回路103Aは、約5pF~約1000pFにわたる範囲内の静電容量を、第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力O1とコイル105の第1の端との間に提供するように構成される。さらに、第2のリアクタンス回路103Bは、第1のリアクタンス回路103Aによって提供される静電容量と実質的に等しい静電容量を、第2のダイレクトドライブRF電源101Bの出力O2とコイル105の第2の端との間に提供するように構成される。
【0065】
プラズマ処理システム100では、RF電力は、コイル105を通じて、第1のダイレクトドライブRF電源101Aと第2のダイレクトドライブRF電源101Bとの組み合わせによって実質的に対称的な方法で駆動される。第1のダイレクトドライブRF電源101Aは、RF電力設定値の半分をコイル105に送達し、第2のダイレクトドライブRF電源101Bは、RF電力設定値の半分をコイル105に送達する。第1のダイレクトドライブRF電源101Aのハーフブリッジトランジスタ回路233Aの出力O1に対するコイル105の第1の端の接続と併せて、第2のダイレクトドライブRF電源101Bのハーフブリッジトランジスタ回路233Bの出力O2に対するコイル105の第2の端の接続によって、コイル105が、DCレール235A/B電圧(Vdc)の半分を使用して特定のRF電力レベルで駆動されることが可能になる。DCレール235A/B電圧(Vdc)は、他様にコイル105が第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bのうちの1つのみによって駆動される場合に必要とされる電圧である。所与のDCレール235A/B電圧(Vdc)においてコイル105にはより高い電圧が生じる。したがって、コイル105の対向する端を第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bに対称的に結合させることで、プラズマ処理システム100は、所与のDCレール235A/B電圧(Vdc)においてコイル105を通じて駆動されるRF電力を2倍にすることができる。これによって、DCレール235A/Bは、所与のRFレベルのためにより低い電圧(Vdc)で操作されることが可能になり、これは、DCレール235A/B内の第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの最大電圧定格を満たす(下回った状態にする)にあたり有用である。いくつかの実施形態では、コイル105にRF電力を供給するために対称的に接続された第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bを有する場合、DCレール235A/B内の第1のトランジスタ239A/Bおよび第2のトランジスタ241A/Bの電圧制限の超過なしに、コイル105に送達される総RF電力は約8キロワット(kW)より大きいか、または約10kWより大きい。さらに、第1のリアクタンス回路103Aおよび第2のリアクタンス回路103Bは、コイル105全体にわたる電圧バランスを維持するために、実質的に同等の静電容量レベルを提供するように構成される。コイル105に対する第1のダイレクトドライブRF電源101Aおよび第2のダイレクトドライブRF電源101Bの対称的結合は、高インダクタンスおよび低電流を有する用途において特に有益である。
【0066】
図7は、いくつかの実施形態に従う、コイル105の第1の端に接続された第1のダイレクトドライブRF電源101Aと、コイル105の第2の端に接続された可変コンデンサ701とを有するプラズマ処理システム700の図を示す。プラズマ処理システム700において、可変コンデンサ701は、
図1~6に関して記載した第2のダイレクトドライブRF電源101Bの代替である。コイル105の第2の端は可変コンデンサ701の第1の端子に接続される。可変コンデンサ701の第2の端子は、端子基準接地電位703に接続される。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、コイル105にわたる電圧バランスを達成するために調整され、したがってコイル105の第1の端の電圧は、コイル105の第2の端の電圧と実質的に等しい。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、可変コンデンサ701のリアクタンスがコイル105のリアクタンスの半分と実質的に等しいバランスのとれたRF電力供給状態を達成するために調整される。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ密度を最適化(例えば最大化)するために調整される。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ電位を最適化(例えば最小化)するために調整される。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマシースにわたる電圧降下を最適化(例えば最小化)するために調整される。いくつかの実施形態では、可変コンデンサ701の静電容量設定は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ内の電子温度を最適化するために調整される。
【0067】
図8は、いくつかの実施形態に従う、RF電力をプラズマ処理チャンバ700に送達する方法のフローチャートを示す。方法は、整形増幅矩形波形信号を第1のダイレクトドライブRF電源101Aの出力から第1のリアクタンス回路103Aへ伝送するためであり、第1のリアクタンス回路103Aは、整形増幅矩形波形信号を整形正弦波信号に変換するように動作する操作801を含む。方法はまた、整形正弦波信号を第1のリアクタンス回路103Aの出力からプラズマ処理チャンバ111のコイル105の第1の端に伝送するための操作803を含み、整形正弦波信号はRF電力をコイル105に伝える。方法はまた、RF電力のピーク量が第1のダイレクトドライブRF電源101Aから第1のリアクタンス回路103Aを通じてコイル105に伝送されるように、第1のリアクタンス回路103Aを用いて静電容量設定を調整するための任意選択の操作805を含む。方法はまた、コイル105の第2の端と基準接地電位703との間に接続された可変コンデンサ701の静電容量設定を調整することによって、コイルからプラズマ処理チャンバ111内のプラズマへのRF電力の送達に関連する所定の状態を達成する操作807を含む。いくつかの実施形態では、操作807は、コイル105(コイル105の第1および第2の端の間)にわたる電圧の実質的なバランスを達成するために行われる。いくつかの実施形態では、操作807は、可変コンデンサ701のリアクタンスがコイル105のリアクタンスの半分と実質的に等しいバランスのとれたRF電力供給状態を達成するために行われる。いくつかの実施形態では、操作807は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ密度を最適化(例えば最大化)するために行われる。いくつかの実施形態では、操作807は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ電位を最適化(例えば最小化)するために行われる。いくつかの実施形態では、操作807は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマシース全体にわたる電圧降下を最適化(例えば最小化)するために行われる。いくつかの実施形態では、操作807は、プラズマ処理チャンバ111内のプラズマ内の電子温度を最適化するために行われる。
【0068】
本明細書に記載の様々な実施形態は、ハンドヘルドのハードウェアユニット、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの、またはプログラム可能な家電、ミニコンピュータ、メインフレームコンピューターなどを含む、様々なコンピュータシステム構成と併せて実施されてよい。本明細書に記載の様々な実施形態はまた、コンピュータネットワークを介してリンクされた遠隔処理ハードウェアユニットによってタスクが実行される、分散コンピューティング環境と併せて実行可能である。
【0069】
いくつかの実施形態では、例えばホストコンピュータシステムなどの制御システムが、プラズマ処理システム100および700の制御のために提供される。様々な実施形態では、プラズマ処理システム100および700は、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、ならびに/あるいは特定の処理部品(数ある部品のうち、ウェハ台座やガス流システムなど)などの半導体処理機器を含む。様々な実施形態では、プラズマ処理システム100および700は、半導体ウェハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のそれらのシステムの動作を制御するために電子部品と一体化される。電子部品は、プラズマ処理システム100および700の様々な部品および/または副部品を制御するように構成かつ接続されるコントローラ内に実装される。コントローラは、基板/ウェハ処理要件および/またはプラズマ処理システム100および700の特定の構成に応じて、数あるうちの、1つまたは複数のプロセスガスの送達、温度設定(例えば加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、第1/第2のダイレクトドライブRF電源101A/101B設定、第1/第2のリアクタンス回路103A/B設定、可変コンデンサ701設定、電気信号周波数設定、ガス流量設定、流体送達設定、位置および動作設定、プラズマ処理チャンバ111への、ならびに/あるいはプラズマ処理システム100および700と接続またはインターフェース接続されたロードロックへの基板/ウェハの搬出入などを含む、本明細書で開示されたいずれかの処理および/または構成要素を制御するようにプログラムされる。
【0070】
概括的には、様々な実施形態において、プラズマ処理システム100および700の動作を制御するために接続されたコントローラは、数あるタスク/操作のうち、命令を受信する、命令を出す、デバイス動作を制御する、洗浄操作を可能にする、エンドポイント測定を可能にする、計量測定(光、熱、電気など)を可能にするなど様々なタスク/操作を方向づける、および制御する各種集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子部品として定義される。いくつかの実施形態では、コントローラ内の集積回路は、数あるコンピューティングデバイスのうち、プログラム命令を記憶する1つまたは複数のファームウェア、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)チップ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、プログラム命令(例えばソフトウェア)を実行する1つまたは複数のマイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラなどを含む。いくつかの実施形態では、プログラム命令は、様々な個別の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信され、プログラム命令は、プラズマ処理システム100および700内における基板/ウェハ上への処理を実行するための操作パラメータを定義する。いくつかの実施形態では、操作パラメータは、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/または基板/ウェハ上のダイの製作中に1つまたは複数の処理ステップを達成するためにプロセスエンジニアによって定義されるレシピに含まれる。
【0071】
いくつかの実施態様では、コントローラは、プラズマ処理システム100および700に統合されるか、または接続されるか、そうでなければプラズマ処理システム100および700にネットワーク接続されるか、それらの組み合わせであるコンピュータの一部であるか、あるいはそのようなコンピュータと接続される。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラは、「クラウド」内、あるいは製作工場のホストコンピュータシステムの全体または一部で実装され、それによってプラズマ処理システム100および700による基板/ウェハ処理を制御するための遠隔アクセスが可能になる。コントローラは、プラズマ処理システム100および700への遠隔アクセスを可能にすることで、製作作業の現在の進行状況を監視する、過去の製作作業の履歴を調査する、複数の製作作業にから傾向または性能基準を調査する、処理パラメータを変更する、後続の処理ステップの設定をする、および/または新たな基板/ウェハ製作処理を始める。
【0072】
いくつかの例では、サーバコンピュータシステムなどの遠隔コンピュータが、コンピュータネットワークを介してプラズマ処理システム100および700のコントローラに処理レシピを提供し、ネットワークは、ローカルネットワークおよび/またはインターネットを含む。遠隔コンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含み、パラメータおよび/または設定はその後遠隔コンピュータからプラズマ処理システム100および700のコントローラに通信される。いくつかの例では、コントローラは、プラズマ処理システム100および700内で基板/ウェハを処理するための設定の形式で命令を受け取る。設定は、基板/ウェハ上に行われる処理の種類と、コントローラがインターフェース接続するまたは制御するツール/デバイス/部品の種類とに特有のものであることが理解されたい。いくつかの実施形態では、コントローラは、互いにネットワーク接続ならびに同期されて共通の目的(基板/ウェハ上の所定の処理を行うためにプラズマ処理システム100および700を操作するなど)に向かって働く1つまたは複数の離散コントローラを含むことなどによって分散される。そのような目的のための分散型コントローラの例としては、遠隔に配置されて(プラットフォームレベルで、または遠隔コンピュータの一部としてなど)チャンバ内での処理を制御するために協同する1つまたは複数の集積回路と通信する、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路が挙げられる。プラズマ処理システム100および700よって行われる処理動作に応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接ツール、近接ツール、工場全体に配置されたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、あるいは基板/ウェハの容器を半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポート内外に移送する材料搬送に使用されるツールのうちの、1つまたは複数と通信する。
【0073】
いくつかの実施形態では、プラズマ処理システム100および700の操作は、コンピュータシステム内に記憶されたデータを伴う様々なコンピュータ実装操作の実行を含むことが理解されたい。これらのコンピュータ実装操作は、物理量を操作する。様々な実施形態において、コンピュータ実装操作は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータのいずれかによって実行される。いくつかの実施形態では、コンピュータ実装操作は、選択的にアクティブ化されたコンピュータによって実行される、ならびに/あるいはコンピュータメモリに記憶されるか、またはコンピュータネットワークを介して取得された1つまたは複数のコンピュータプログラムによって方向づけられる。コンピュータネットワークを介してコンピュータプログラムおよび/またはデジタルデータが取得される場合、デジタルデータは、コンピュータネットワーク上の他のコンピュータ、例えばコンピューティングリソースのクラウドによって処理されてよい。コンピュータプログラムおよびデジタルデータは、非一時的コンピュータ可読媒体上にコンピュータ可読コードとして記憶される。非一時的コンピュータ可読媒体は、データを記憶する任意のデータ記憶ハードウェアユニット(例えばメモリデバイスなど)であり、後にコンピュータシステムによって可読である。非一時的コンピュータ可読媒体の例としては、ハードドライブ、ネットワークアタッチトストレージ(NAS)、ROM、RAM、コンパクトディスクROM(CD-ROMs)、CDレコーダブル(CD-Rs)、CDリライタブル(CD-RWs)、デジタルビデオ/多用途ディスク(DVD)、磁気テープ、ならびに他の光学および非光学データ記憶ハードウェハユニットが挙げられる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムおよび/またはデジタルデータは、結合されたコンピュータシステムのネットワーク内における異なるコンピュータシステムに位置する複数のコンピュータ可読媒体の間に分散され、それによってコンピュータプログラムおよび/またはデジタルデータは、分散方式で実行および/または記憶される。
【0074】
前述の開示は、明確な理解のためにある程度の詳細を含むが、特定の変更および修正を添付の特許請求の範囲の範囲内で実践できることは明らかであろう。例えば、本明細書で開示される任意の実施形態からの1つまたは複数の特徴は、本明細書で開示される任意の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせてよいことが理解されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、特許請求の範囲は本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではなく、記載された実施形態の範囲および均等物の範囲内で修正されてもよい。
【0075】
特許請求の範囲は、以下の通りである。
【国際調査報告】